説明

NK3受容体アンタゴニストとしてのピロリジン誘導体

本発明は、式I[式中、Aは、−NR’−、−S−、−S(O)−又は−S(O)−であり;R’は、水素又は低級アルキルであり;Arは、アリールであるか、又は1個もしくは2個のN原子を含む5員もしくは6員のヘテロアリール基であり;Rは、5員又は6員のヘテロ環基(式中、Xは、N又はCHであり;Xは、−N(R)−、−CH−、−O−、−S−、−S(O)−又は−S(O)−であり、Rは、水素、低級アルキル、S(O)−低級アルキル、C(O)−低級アルキル、場合により低級アルキルで置換されているC(O)−シクロアルキルであり;ただし、XもしくはXの少なくとも一つはヘテロ原子を含むものである)であるか、又は1個もしくは2個のN原子を含む5員もしくは6員のヘテロアリール基であり、これらの基は、非置換であるか又は1個もしくは2個のR1’で置換されていてもよく;ここで、R1’は、低級アルキル又はシアノであり;Rは、ハロゲンで置換されている低級アルキル、ハロゲン、シアノ又はニトロであり;Rは、ハロゲンであり;Rは、水素又は低級アルキルであり;oは、1又は2であり;oが2である場合、Rは、同一であるか又は異なっていてもよく;pは、1又は2であり;pが2である場合、Rは、同一であるか又は異なっていてもよい]の化合物又はその薬学的に活性な塩に関する。本発明の化合物は、うつ病、疼痛、精神病、パーキンソン病、統合失調症、双極性障害、不安症及び注意欠陥多動性障害(ADHD)の処置のための、非常に有力なNK−3受容体アンタゴニストであることが見出された。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式I:
【0002】
【化1】


[式中、
Aは、−NR’−、−S−、−S(O)−又は−S(O)−であり;
R’は、水素又は低級アルキルであり;
Arは、アリールであるか、又は1個もしくは2個のN原子を含む5員もしくは6員のヘテロアリール基であり;
Rは、5員又は6員のヘテロ環基
【0003】
【化2】


(式中、
は、N又はCHであり;
は、−N(R)−、−CH−、−O−、−S−、−S(O)−又は−S(O)−であり、
は、水素、低級アルキル、S(O)−低級アルキル、C(O)−低級アルキル、場合により低級アルキルで置換されているC(O)−シクロアルキルであり;
ただし、XもしくはXの少なくとも一つはヘテロ原子を含むものである)であるか、
又は1個もしくは2個のN原子を含む5員もしくは6員のヘテロアリール基であり、これらの基は、不飽和であるか又は1個もしくは2個のR1’で置換されていてもよく;
ここで、
1’は、低級アルキル又はシアノであり;
は、ハロゲンで置換されている低級アルキル、ハロゲン、シアノ又はニトロであり;
は、ハロゲンであり;
は、水素又は低級アルキルであり;
oは、1又は2であり;oが2である場合、Rは、同一であるか又は異なっていてもよく;
pは、1又は2であり;pが2である場合、Rは、同一であるか又は異なっていてもよい]
の化合物又はその薬学的に活性な塩に関する。
【0004】
本発明は、式(I)の化合物の個々のジアステレオ異性体及び鏡像異性体、ならびにラセミ及び非ラセミ混合物を包含する、全ての立体異性体形態を包含する。
【0005】
本発明の化合物は、うつ病、疼痛、精神病、パーキンソン病、統合失調症、双極性障害、不安症及び注意欠陥多動性障害(ADHD)の処置のための、非常に有力なNK−3受容体アンタゴニストであることが見出された。
【0006】
3種の主要な哺乳動物のタキキニンである、サブスタンスP(SP)、ニューロキニンA(NKA)及びニューロキニンB(NKB)は、Phe−X−Gly−Leu−Met−NHの共通のCOOH末端ペンタペプチド配列を共有する神経ペプチドのファミリーに属する。神経伝達物質として、これらのペプチドは、NK−1、NK−2及びNK−3と称される3種の別個のニューロキニン(NK)受容体を介してその生物学的活性を発揮する。SPはNK−1受容体に、NKAはNK−2に、そしてNKBはNK−3受容体に優先的に結合する。
【0007】
NK−3受容体は、CNSにおける優勢発現を特徴とし、そして中枢モノアミン作動系の調節におけるその関与が証明されている。これらの性質により、NK−3受容体は、不安症、うつ病、双極性障害、パーキンソン病、統合失調症及び疼痛のような中枢神経系障害について、可能性のある標的となっている(Neurosci. Letters, 2000, 283, 185-188; Exp. Opin. Ther. Patents 2000, 10, 939-960; Neuroscience, 1996, 74, 403-414; Neuropeptides, 1998, 32, 481-488)。
【0008】
統合失調症は、重篤で慢性の精神的損傷を特徴とする、主要な神経精神障害の一つである。この深刻な疾患には、世界人口の約1%が罹患している。症状は、成人早期に始まり、対人及び社会的機能不全の時期が続く。統合失調症は、幻聴及び幻視、偏執症、妄想(陽性症状)、感情鈍麻、うつ病、快感消失、会話の貧困、記憶及び注意欠陥、ならびに社会的離脱(陰性症状)として現れる。
【0009】
数十年間、科学者や臨床医は、統合失調症の薬理学的処置用の理想的な薬剤の発見を目指して努力してきた。しかしながら、多様な症状によるこの障害の複雑さのため、このような努力は阻まれてきた。統合失調症の診断には特異的で重要な特徴がなく、単一の症状が全ての患者に一貫して存在することもない。したがって、単一障害としての、又は種々の異なる障害としての統合失調症の診断は、検討はされているが、未だ解決していない。統合失調症用の新しい薬物の開発における主要な問題は、この疾患の原因及び性質に関する知識の欠如である。対応する治療法の開発を理論的に説明するための薬理学的研究に基づいて、幾つかの神経化学的仮説:ドーパミン、セロトニン及びグルタミン酸仮説が提唱されている。しかし統合失調症の複雑さを考慮すると、陽性及び陰性の兆候及び症状に対する有効性には、適切な多重受容体親和性プロフィールが必要となろう。さらには、統合失調症に対する理想的薬物は、統合失調症患者の順守性(adherence)が低いため、好ましくは1日1回の投与が可能な低用量となろう。
【0010】
近年、選択的NK1及びNK2受容体アンタゴニストを用いた臨床試験が文献中に出現し、嘔吐、うつ病、不安症、疼痛及び片頭痛(NK1)ならびに喘息(NK2及びNK1)の処置に関する結果が示された。最も刺激的なデータは、NK1受容体アンタゴニストによる化学療法誘導性嘔吐、悪心及びうつ病の処置、ならびにNK2受容体アンタゴニストによる喘息の処置において生み出された。対照的に、NK3受容体アンタゴニストに関する臨床データは、2000年まで文献に出現しなかった。Sanofi-SynthelaboのOsanetant(SR 142,801)は、統合失調症の可能性のある処置用の、NK3タキキニン受容体について記述された最初に同定され強力かつ選択的な非ペプチドアンタゴニストであり、これは以下の文献に報告された(Current Opinion in Investigational Drugs, 2001, 2(7), 950-956及びPsychiatric Disorders Study 4, Schizophrenia, June 2003, Decision Recources, Inc., Waltham, Massachusetts)。提案された薬物であるSR 142,801は、第II相試験において、行動変化、妄想、幻覚、極端な感情、興奮した運動活動及び思考散乱性言語などの統合失調症の陽性症状に対して活性であるが、しかし陰性症状(これらは、うつ病、快感消失、社会的孤立又は記憶及び注意欠陥である)の処置には不活性であることが示されている。
【0011】
ニューロキニン−3受容体アンタゴニストは、疼痛又は炎症、ならびに統合失調症において有用であると記述されている(Exp. Opinion. Ther. Patents (2000), 10(6), 939-960及びCurrent Opinion in Investigational Drugs, 2001, 2(7), 950-956 956及びPsychiatric Disorders Study 4, Schizophrenia, June 2003, Decision Recources, Inc., Waltham, Massachusetts)。
【0012】
本発明の目的は、式Iの新規な化合物、その製造法、本発明の化合物に基づく医薬及びその製造、ならびにうつ病、疼痛、双極性障害、精神病、パーキンソン病、統合失調症、不安症及び注意欠陥多動性障害(ADHD)のような病気の抑制又は予防における式Iの化合物の使用である。
【0013】
本発明の化合物を使用する好ましい適応症は、うつ病、精神病、パーキンソン病、統合失調症、双極性障害、不安症及び注意欠陥多動性障害(ADHD)である。
【0014】
本明細書において使用される一般用語の下記の定義は、当該用語が、単独で出現するか、又は組合せて出現するかにかかわらず適用される。
【0015】
本明細書において使用されるとき、用語「低級アルキル」とは、1〜7個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖アルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル等を表す。好ましい低級アルキル基は、1〜4個の炭素原子を持つ基である。
【0016】
用語「ハロゲンで置換されている低級アルキル」とは、少なくとも1個の水素原子がハロゲンで置き換えられている上記と同義のアルキル基、例えば、−CF、−CHF、−CHF、−CHCF、−CHCHCF、−CHCFCF等を表す。好ましい、ハロゲンで置換されている低級アルキル基は、1〜4個の炭素原子を持つ基である。
【0017】
用語「ハロゲン」とは、塩素、ヨウ素、フッ素及び臭素を表す。
【0018】
用語「シクロアルキル」とは、3〜6個の炭素原子を含む飽和炭素環、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル等を表す。
【0019】
用語「アリール」とは、少なくとも一つの環が芳香族の性質である、6〜14個の炭素原子を含む1個以上の縮合環からなる環式芳香族炭化水素基、例えば、フェニル、ナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレニル又はインダニルを表す。好ましくはフェニル基である。
【0020】
用語「5員又は6員のヘテロアリール」とは、少なくとも一つの環が芳香族の性質であり、Nから選択されるヘテロ原子を少なくとも1個含む、5〜14個の環原子を含む、好ましくは5〜10個の環原子を含む1個以上の縮合環からなる環式芳香族炭化水素基、例えば、キノキサリニル、ジヒドロイソキノリニル、ピラジン−2−イル、ピラゾリル、2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン、ピリジニル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、[1,2,4]−トリアゾール−1−イル、[1,6]ナフチリジン−2−イル、テトラゾリル、チアゾリル、イミダゾール−1−イルを表す。好ましいヘテロアリール基は、ピリジン−2,3もしくは4−イル又はピリミジニルである。
【0021】
用語「5員又は6員のヘテロシクリル」環とは、1個又は2個の炭素原子がN,S又はOで置き換えられている、5員又は6員のアルキル環、例えば、以下の基:モルホリニル、[1,4]ジアゼパン−1−イル、ピペラジニル、ピロリジニル、ピペリジン−1−イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピペリジン−4−イル又は1,1−ジオキソ−λ−チオモルホリニルを表す。
【0022】
用語「薬学的に許容される酸付加塩」とは、無機及び有機酸、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩を包含する。
【0023】
式Iの好ましい化合物は、式I−A:
【0024】
【化3】


[式中、定義は上記と同様であり、
は、N又はCHであり;
は、−N(R)−、−CH−、−O−、−S−、−S(O)−又は−S(O)−であり、
は、水素、低級アルキル、S(O)−低級アルキル、C(O)−低級アルキル、場合により低級アルキルで置換されているC(O)−シクロアルキルであり;
ただし、X又はXの少なくとも一つはヘテロ原子である]
のものである。
【0025】
式Iの好ましい化合物は、さらに、式I−B:
【0026】
【化4】


(式中、hetは、1個又は2個のN原子を含む5員又は6員のヘテロアリール基であり、これらの基は、不飽和であるか又は1個もしくは2個のR1’で置換されていてもよく、ここで、R1’は、低級アルキル又はシアノであり、他の定義は、上記と同様である)
のものである。
【0027】
詳細には、好ましいものは、
【0028】
【化5】


である、式I−Aの化合物、例えば、
(3SR,4RS)−[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−(4−トリフルオロメチル−フェニルスルファニルメチル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−[3−(4−クロロ−フェニルスルファニルメチル)−4−(3, 4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−4−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチルスルファニル]−ベンゾニトリル
(3SR,4RS)−[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルスルファニルメチル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−[3−(5−クロロ−ピリジン−2−イルスルファニルメチル)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−ニトロ−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3S,4S)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3R,4R)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(4−トリフルオロメチル−フェニルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−[3−[(5−クロロ−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−2−{[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピリミジン−5−カルボニトリル
(3SR,4RS)6−{1−(RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エチルアミノ}−ニコチノニトリル及び(3SR,4RS)6−{1−(SR)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エチルアミノ}−ニコチノニトリル
(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[1−(RS)−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン及び(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[1−(SR)−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン又は
(3SR,4RS) {3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[1−(RS)−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
である。
【0029】
さらに好ましいものは、
【0030】
【化6】


である、式I−Aの化合物、例えば、
(3SR,4RS)−1−(4−{−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノン
(3SR,4RS)−{1−{4−[3−[(5−クロロ−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−カルボニル]−ピペリジン−1−イル}−エタノン又は
(3SR,4RS)1−(4−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノン
である。
【0031】
さらに好ましいものは、
【0032】
【化7】


である、式I−Aの化合物、例えば、
(3SR,4RS)−(3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピペリジン−1−イル)−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
(3SR,4RS)−{3−[(5−クロロ−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
(3SR,4RS){3−(4−クロロ−フェニル)−4−[(5−クロロ−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
(3SR,4RS){3−(4−フルオロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
(3SR,4RS)[4−(3−(4−フルオロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
6−({(3S,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−1−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボニル]−ピロリジン−3−イルメチル}−メチル−アミノ)−ニコチノニトリル
[4−((3S,4S)−3−(4−クロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
((3S,4S)−3−(4−クロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
{(3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
((3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
[4−((3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
6−({(3S,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボニル]−ピロリジン−3−イルメチル}−メチル−アミノ)−ニコチノニトリル又は
{4−[(3S,4S)−3−{[(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−メチル−アミノ]−メチル}−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−カルボニル]−ピペリジン−1−イル}−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
である。
【0033】
さらに好ましいものは、het−R1’が、1個又は2個のN原子を含む6員のヘテロアリール基である、式I−Bの化合物、例えば、
(3SR,4RS)−5−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピリジン−2−カルボニトリル
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−ピリダジン−4−イル−メタノン
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(3,6−ジメチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−{5−[3−[(5−クロロ−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−カルボニル]−ピリジン−2−カルボニトリル
(3SR,4RS)−[3−[(5−クロロ−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
{(3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン又は
((3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
である。
【0034】
本発明の式Iの化合物の製造は、逐次又は収束合成経路で実施することができる。本発明の化合物の合成は、下記スキームに示される。本反応及び得られた生成物の精製を実施するのに必要な技能は、当業者には知られている。下記の製造方法の説明において使用される置換基及び添字は、特に断りない限り、本明細書に前記の意味を有する。
【0035】
式Iの化合物は、後述の方法により、実施例で示された方法により、又は類似の方法により製造することができる。個々の反応工程に適切な反応条件は、当業者に公知である。しかし、反応シークエンスは、スキームに示されるものに限定されるわけではなく、出発物質及びそのそれぞれの反応性に応じて、反応工程のシークエンスは自由に変更することができる。出発物質は、市販されているか、あるいは後述の方法と類似の方法により、明細書中に引用された参考文献もしくは実施例中に記載された方法により、又は当技術分野において公知の方法により製造することができる。
【0036】
本発明の式Iの化合物及びその薬学的に許容される塩は、当技術分野において公知の方法、例えば、下記の変形方法により調製することができ、この方法は、
a)式:
【0037】
【化8】


の化合物をカップリングさせて、式:
【0038】
【化9】


の化合物とすること(式中、定義は、上記と同様である)、又は
b)式:
【0039】
【化10】


の化合物を酸化して、式:
【0040】
【化11】


の化合物とすること(式中、定義は、上記と同様である)、又は
c)式:
【0041】
【化12】


の化合物をhal−(Rとカップリングさせて、式:
【0042】
【化13】


の化合物とすること(式中、定義は、上記と同様である)、又は
d)式:
【0043】
【化14】


の化合物を式:
【0044】
【化15】


の化合物とカップリングさせて、式:
【0045】
【化16】


の化合物とすること(式中、定義は、上記と同様である)、
そして所望であれば、得られた化合物を薬学的に許容される酸付加塩に変換することを含む。
【0046】
式Iの化合物の調製は、さらに、一般スキームI〜IX中及び実施例1〜66中に、より詳細に記載されている。
【0047】
一般手順I
アミドカップリング(ピロリジンV、XI、XVI、XXII、XXX、XXXVI、XXXVIII、XLVII又はLVI及びカルボン酸)
CHCl 10mL中のカルボン酸誘導体(市販又は文献で公知)(1mmol)の撹拌した溶液に、EDC(1.3mmol)、HOBt(1.3mmol)及びEtN(1.3mmol)を加えた。室温で1時間後、対応するピロリジン中間体を加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、次に水に注ぎ、そしてCHClで抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー又は分取HPLCにより、標記化合物を得た。
【0048】
一般手順II
式V、XI、XVI、XXII、XXX、XXXVI、XXXVIII、XLVII又はLVIの化合物と酸塩化物又は塩化カルバモイルとの間のカップリング
CHCl(10mL)中の式(v.s.)のピロリジン(1mmol)の溶液を、EtN(1.2mmol)及び酸塩化物又は塩化カルバモイル(1.2mmol)で処理し、室温で一晩撹拌した。次に、反応混合物を水に注ぎ、CHClで抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、真空下で濃縮した。分取HPLCにより精製して、標記化合物を得た。
【0049】
一般手順III
求核置換反応:式VIIIの化合物とチオフェニル及びチオピリドンとの間のカップリング
DMF(5mL)中のトシラートVIII(1mmol)及び炭酸カリウム(3mmmol)の撹拌した溶液に、チオフェノール誘導体(3mmol)を室温で加えた。撹拌を、100℃で1.5時間続けた。反応混合物をHOで洗浄し、有機相をNaSOで乾燥させた。カラムクロマトグラフィーにより、標記化合物を得た。
【0050】
一般手順IV
求核芳香族置換反応:式XIIIの化合物とヘテロ芳香族塩化物及び/又はメチルスルホンとのカップリング
高圧のガラスバイアル中、DMSO(0.5mL)中のアミンXIII又はXIV(1mmol)、トリエチルアミン(0.4mL、2mmol)及びヘテロ芳香族塩化物(1mmol)の溶液を、化合物の性質に応じて、150〜160℃で数時間加熱した。反応が完了した後、それを水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、そして合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させた。カラムクロマトグラフィーにより、標記化合物を得た。
【0051】
一般手順V
クロロギ酸1−クロロエチル及びメタノールを用いたn−ベンジル基の開裂
N−ベンジルピロリジン誘導体(2mmol)をトルエン(10mL)に溶解し、NEt(iProp)(6mmol)及びクロロギ酸1−クロロエチル(6mmol)を用いて100℃で1.5時間処理した。溶媒を蒸発させ、残留物をMeOH(15mL)に取り、そして3時間加熱還流した。溶媒を蒸発させた後、残留物をカラムクロマトグラフィーに付して、脱ベンジル化した生成物を得た。
【0052】
一般手順VI
求核置換反応:式XIXの化合物とアニリン及びヘテロ芳香族アミンとのカップリング
DMF(5mL)中のトシラートXIX(1mmol)及び炭酸カリウム(3mmmol)の撹拌した溶液に、式のアニリン誘導体(3mmol)を室温で加えた。撹拌を、アニリン誘導体の性質に応じて、120℃で数時間続けた。溶媒を蒸発させ、残留物を酢酸エチルに取った。HOで洗浄した後、有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーに付して、標記化合物を得た。
【0053】
スキーム1
式I−A又はI−B(式中、AはS、SO又はSOである)の誘導体の調製
【0054】
【化17】


Xはハロゲンであり、他の定義は上記と同様である。
【0055】
3,4−二置換ピロリジンIVは、触媒量の酸、例えばTFAの存在下に、(E)−3−置換フェニル−アクリル酸エチルエステル誘導体IIと、N−(メトキシメチル)−N−(フェニルメチル)−N−(トリメチルシリル)メチルアミンIIIからその場で生成されるアゾメチンイリドとの間の立体特異的1,3−双極子付加環化を経て製造された。次いで、選択的N−脱ベンジル化を、芳香族環の置換パターンと適合するいくつかの公知の手順を用いて行って、Vを得た。公知の方法を用いる適切な酸塩化物、カルボン酸又は塩化カルバモイルとのカップリングは、VIを与えた。標準的条件、例えばLiBHを用いるエステル部分の還元は、アルコールVIIをもたらした。塩化p−トルエンスルホニルとの反応は、トシレートVIIIを与え、これを、次いで、チオフェノール誘導体で置換し、所望であればmCPBAで酸化して、スルホンを得た。
【0056】
式VIIIのピロリジン中間体
【0057】
【化18】

【0058】
a) (3SR,4RS)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸エチルエステル
CHCl(15mL)中のN−(メトキシメチル)−N−(フェニルメチル)−N−(トリメチルシリル)メチルアミン(2.46g、10.4mmol)の溶液を、CHCl(10mL)中の(E)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−アクリル酸エチルエステル(2.40g、10.4mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.08mL、1mmol)の撹拌した溶液に0℃で30分間かけて滴下した。氷浴を取り外し、溶液を、25℃でさらに48時間撹拌した。次に、それを濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc/ヘプタン 1:4)により精製して、標記化合物2.48g(66%)を黄色の油状物として得た。ES−MS m/e:379.3(M+H)。
【0059】
b) (3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸エチルエステル
CHCN(55mL)中の(3SR,4RS)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸エチルエステル(2.50g、6.61mmol)の溶液に、クロロギ酸2,2,2−トリクロロエチル(1.34mL、9.91mmol)を加え、撹拌を室温で4時間続けた。揮発物を真空下で除去し、残留物をAcOH(25mL)に溶解した。次に、亜鉛末(1.20g)を少量ずつ加えた。室温で3時間後、反応混合物をセライトにより濾過し、溶媒を真空下で除去し、続いてEtOAc/NaHCO水溶液(塩基性のpH)で抽出した。有機相をNaSOで乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(SiO、CHCl/MeOH 9:1)により、標記化合物1.85g(97%)を明黄色の油状物として得た。ES−MS m/e:288.1(M+H)。
【0060】
c) (3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−カルボン酸エチルエステル
一般手順IIを使用して、(3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸エチルエステル(1.89g、6.55mmol)と4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニルクロリド(1.63g、7.2mmol)(CAS−RN:65463−96−9)との間でカップリングして、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc)により精製した後、標記生成物(2.40g、77%)を無色の油状物として得た。ES−MS m/e:478.1(M+H)。
【0061】
d) [(3RS,4SR)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
MeOH(80mL)中の(3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−カルボン酸エチルエステル(2.39g、5.00mmol)の撹拌した溶液に、LiBH(434mg、19.9mmol)を室温で加えた。2時間後、LiBHの2番目の部分(1.30g、59.7mmol)を加え、撹拌を2日間続けた。反応混合物をHOに注ぎ、EtOAcで抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc、次にEtOAc/MeOH 9:1)に付して、標記生成物(1.76g、81%)を白色の固体として得た。ES−MS m/e:436.1(M+H)。
【0062】
e) トルエン−4−スルホン酸(3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
テトラヒドロフラン(10mL)中の(3SR,4RS)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(0.70g、2.0mmol)の溶液に、p−トリルスルホニルクロリド(0.46g、2.0mmol)及びトリエチルアミン(0.6mL、4.0mmol)を加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌した。揮発物を真空下で除去し、残留物をカラムフラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc/ヘプタン 1:1、次にEtOAc)に付して、標記生成物(0.37g、39%)を白色の固体として得た。ES−MS m/e:591.1(M+H)。
【0063】
実施例1
(3SR,4RS)−[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−(4−トリフルオロメチル−フェニルスルファニルメチル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
【化19】


一般手順IIIによる求核置換:
トシラート:トルエン−4−スルホン酸(3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
チオフェノール:4−(トリフルオロメチル)チオフェノール
ES−MS m/e:596.2(M+H)。
【0064】
実施例2
(3SR,4RS)−[3−(4−クロロ−フェニルスルファニルメチル)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
【化20】


一般手順IIIによる求核置換:
トシラート:トルエン−4−スルホン酸(3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
チオフェノール:4−クロロチオフェノール
ES−MS m/e:564.1(M+H)。
【0065】
実施例3
(3SR,4RS)−[3−(4−クロロ−フェニルスルファニルメチル)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
【化21】


CHCl(2mL)中のトルエン−4−スルホン酸(3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル(0.05g、0.09mmol)の溶液に、m−CPBA(0.046g、0.19mmol)を0℃で加えた。反応混合物を0℃で2時間撹拌した。炭酸ナトリウム(HO中20%)を加え、それをCHCl(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして揮発物を真空下で除去した。残留物をカラムフラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc)に付して、標記生成物(0.035g、66%)を無色の泡状物として得た。ES−MS m/e:595.9(M+H)。
【0066】
実施例4
(3SR,4RS)−4−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチルスルファニル]−ベンゾニトリル
【化22】


一般手順IIIによる求核置換:
トシラート:トルエン−4−スルホン酸(3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
チオフェノール:4−シアノチオフェノール
ES−MS m/e:553.2(M+H)。
【0067】
実施例5
(3SR,4RS)−[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルスルファニルメチル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
【化23】


一般手順IIIによる求核置換:
トシラート:トルエン−4−スルホン酸(3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
2−メルカプト−5−(トリフルオロメチル)ピリジン
ES−MS m/e:597.2(M+H)。
【0068】
実施例6
(3SR,4RS)−[3−(5−クロロ−ピリジン−2−イルスルファニルメチル)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
【化24】


一般手順IIIによる求核置換:
トシラート:トルエン−4−スルホン酸(3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
5−クロロピリジン−2−チオール
ES−MS m/e:563.0(M+H)。
【0069】
スキーム2:
式XIII(AはNHである)の誘導体の調製 − シアノアプローチI
【化25】


式中、(Rは3,4−ジ−Clであり、他の置換基は上記と同様である。
【0070】
式XIIIのピロリジン中間体
【0071】
【化26】

【0072】
a) (3SR,4RS)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボニトリル
CHCl(55mL)中のN−(メトキシメチル)−N−(フェニルメチル)−N−(トリメチルシリル)メチルアミン(10.25g、43mmol)の溶液を、CHCl(10mL)中の(E)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−アクリルニトリル(5.70g、29mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.22mL、3mmol)の撹拌した溶液に0℃で30分間かけて滴下した。氷浴を取り外し、溶液を25℃でさらに48時間撹拌した。次に、それを濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、CHCl)により精製して、標記化合物(7.0g、73%)を無色の油状物として得た。ES−MS m/e:332.3(M+H)。
【0073】
b) (3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボニトリル
CHCN(30mL)に溶解した(3SR,4RS)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボニトリル(2.0g、6.6mmol)の溶液に、2,2,2−トリクロロクロロギ酸エチル(1.22mL、9.91mmol)を加え、撹拌を室温で4時間続けた。揮発物を真空下で除去し、残留物をAcOH(25mL)に溶解し、その後亜鉛末1.20gの全てを少量ずつ加えた。室温で3時間後、反応混合物をセライトにより濾過し、溶媒を真空下で除去し、続いてEtOAc/NaHCO水溶液(塩基性pH)で抽出した。有機相をNaSOで乾燥させ、得られた粗反応生成物を次の反応工程において使用し、標記化合物0.6g(55%)を明黄色の油状物として得た。ES−MS m/e:242.1(M+H)。
【0074】
c) (3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−カルボニトリル
一般手順IIを使用して、(3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボニトリル(0.60g、2.0mmol)と4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニルクロリド(0.63g、2.7mmol)(CAS−RN 65463−96−9)との間でカップリングして、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc/ヘプタン 1:1)により精製した後、標記生成物(0.68g、63%)を明黄色の泡状物として得た。ES−MS m/e:432.1(M+H)。
【0075】
d) [(3RS,4SR)−[3−アミノメチル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
テトラヒドロフラン(1.0mL)中の(3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−カルボニトリル(0.1g、0.23mmol)の撹拌した溶液に、テトラヒドロフラン(0.55mL、0.55mmol)中のBHを0℃で加えた。周囲温度で2時間撹拌した後、反応混合物をMeOHでクエンチし、揮発物を真空下で除去した。残留物をHOに取り、EtOAcで抽出し、そして合わせた有機相をNaSOで乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc、次にCHCl/MeOH 19:1)に付して、標記生成物(0.57g、56%)を無色の油状物として得た。ES−MS m/e:436.1(M+H)。
【0076】
実施例7
(3SR,4RS)−[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−ニトロ−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
【化27】


一般手順IVによる求核芳香族置換:
アミン:[(3RS,4SR)−[3−アミノメチル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
ヘテロ芳香族塩化物:2−クロロ−4−ニトロピリジン
ES−MS m/e:557.2(M+H)。
【0077】
実施例8
(3SR,4RS)−[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−ニトロ−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
【化28】


一般手順IVによる求核芳香族置換:
アミン:[(3RS,4SR)−[3−アミノメチル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
ヘテロ芳香族塩化物:2−クロロ−4−シアノピリジン
ES−MS m/e:536.9(M+H)。
【0078】
スキーム3:
式XIV(AはNHである)の誘導体の調製 − シアノアプローチII
【化29】


式中、(Rは3,4−ジ−Clであり、他の置換基は上記と同様である。
【0079】
式XIVのピロリジン中間体
【化30】


[(3RS,4SR)−[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−メチルアミン
テトラヒドロフラン(250mL)中の(3SR,4RS)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボニトリル(13g、0.39mol)の撹拌した溶液に、LiAlH(1.56g、0.41mol)を0℃で少量ずつ加えた。0℃で2時間撹拌した後、反応混合物を水(50mL)及び5N NaOH水溶液(12mL)でクエンチし、30分間撹拌した。残留物をEtOAcで抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、揮発物を真空下で除去して、粗標記生成物(12.5g、95%)を黄色の油状物として得、これを次の反応工程に直接使用した。ES−MS m/e:336.4(M+H)。
【0080】
実施例9
(3SR,4RS)−[1−(4−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−フルオロ−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノン
【化31】

【0081】
a) (3SR,4RS)−[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−フルオロ−ピリミジン−2−イル)−アミン
一般手順IVによる求核芳香族置換:
アミン:[(3RS,4SR)−[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−メチルアミン
ヘテロ芳香族塩化物:2−クロロ−4−フルオロピリミジン
ES−MS m/e:432.5(M+H)。
【0082】
b) (3SR,4RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−フルオロ−ピリミジン−2−イル)−アミン
一般手順VによるN−ベンジルの開裂:
N−ベンジル誘導体:(3SR,4RS)−[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−フルオロ−ピリミジン−2−イル)−アミン
ES−MS m/e:342.4(M+H)。
【0083】
c) (3SR,4RS)−[1−(4−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−フルオロ−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノン
一般手順IIによる、式XVIの化合物と酸塩化物又は塩化カルバモイルとの間のカップリング
アミン:(3SR,4RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−フルオロ−ピリミジン−2−イル)−アミン
酸塩化物:1−アセチルイソニコペコトイルクロリド
ES−MS m/e:494.2(M+H)。
【0084】
実施例10
(3SR,4RS)−5−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−フルオロ−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピリジン−2−カルボニトリル
【化32】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−フルオロ−ピリミジン−2−イル)−アミン
酸:6−シアノニコチン酸
ES−MS m/e:471.2(M+H)。
【0085】
実施例11
(3SR,4RS)−1−(4−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(6−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノン
【化33】

【0086】
a) (3SR,4RS)−[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(6−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−イル)−アミン
一般手順IVによる求核芳香族置換:
アミン:[(3RS,4SR)−[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−メチルアミン
ヘテロ芳香族塩化物:4−クロロ−6−トリフルオロメチルピリミジン(CAS RN:37552−81−1)
ES−MS m/e:482.5(M+H)。
【0087】
b) (3SR,4RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(6−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−イル)−アミン
一般手順VによるN−ベンジルの開裂:
N−ベンジル誘導体:(3SR,4RS)−[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(6−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−イル)−アミン
ES−MS m/e:392.4(M+H)。
【0088】
c) (3SR,4RS)−[1−(4−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(6−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノン
一般手順IIによる、式XVIの化合物と酸塩化物又は塩化カルバモイルとの間のカップリング
アミン:(3SR,4RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(6−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−イル)−アミン
酸塩化物:1−アセチルイソニコペコトイルクロリド
ES−MS m/e:544.1(M+H)。
【0089】
実施例12
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
【化34】

【0090】
a) (3SR,4RS)−[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
一般手順IVによる求核芳香族置換:
アミン:[(3RS,4SR)−[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−メチルアミン
ヘテロ芳香族塩化物:2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン(CAS RN:52334−81−3)
ES−MS m/e:481.5(M+H)。
【0091】
b) (3SR,4RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
一般手順VによるN−ベンジルの開裂:
N−ベンジル誘導体:(3SR,4RS)−[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
ES−MS m/e:391.4(M+H)。
【0092】
c) (3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
一般手順IIによる、式XVIの化合物と酸塩化物又は塩化カルバモイルとの間のカップリング
アミン:(3SR,4RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
塩化カルバモイル:4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニルクロリド(CAS−RN 65463−96−9)
ES−MS m/e:579.6(M+H)。
【0093】
実施例13
(3S,4S)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(150mg)を分離(HPLC、Chiralpak ADカラム、ヘプタン中30% iPrOH)して、標記化合物を無色の泡状物として得た(1.溶離した画分)。
ES−MS m/e:580.2(M+H
【0094】
実施例14
(3R,4R)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(150mg)を分離(HPLC、Chiralpak ADカラム、ヘプタン中30% iPrOH)して、標記化合物を無色の泡状物として得た(2.溶離した画分)。
ES−MS m/e:580.2(M+H
【0095】
実施例15
(3SR,4RS)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
【化35】


(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(75mg、0.13mmol)をDMF(2mL)に溶解し、NaH(油中55%分散液)(6.0mg、0.14mmol)で周囲温度にて処理した。5分後、ヨウ化メチル(0.01mL、0.14mmol)を加え、反応混合物を一晩撹拌した。水でクエンチし、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した後、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。溶媒を蒸発させた後、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル)に付して、標記生成物(66%)を明黄色の油状物として得た。ES−MS m/e:594.2(M+H)。
【0096】
実施例16
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(2−メチル−ピリミジン−5−イル)−メタノン
【化36】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:2−メチルピリミジン−5−カルボン酸
ES−MS m/e:510.1(M+H)。
【0097】
実施例17
(3SR,4RS)−5−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピリジン−2−カルボニトリル
【化37】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:6−シアノピリジン−3−カルボン酸
ES−MS m/e:520.2(M+H)。
【0098】
実施例18
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−ピラジン−2−イル−メタノン
【化38】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:2−ピラジン−カルボン酸
ES−MS m/e:496.2(M+H)。
【0099】
実施例19
(3SR,4RS)−1−(4−{−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノン
【化39】


一般手順IIによる、式XVIの化合物と酸塩化物との間のカップリング
アミン:(3SR,4RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
酸塩化物:1−アセチルイソニコペコトイルクロリド
ES−MS m/e:543.2(M+H)。
【0100】
実施例20
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
【化40】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:6−メチル−ピリダジン−4−カルボン酸(以下に記載)
ES−MS m/e:510.1(M+H)。
【0101】
6−メチル−ピリダジン−4−カルボン酸:
MeOH(50mL)中の3−クロロ−6−メチル−ピリダジン−4−カルボン酸(500mg、2.89mmol)の撹拌した溶液に、ペレット中のNaOH(395mg、9.85mmol)を加え、続いてPd/C(10%)150mgを加えた。反応混合物をH雰囲気下に3時間置いた(大気圧)。反応混合物をセライトにより濾過し、HCl水溶液で酸性化し(pH=6)、そして真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、CHCl/MeOH 7/3)に付して、6−メチル−ピリダジン−4−カルボン酸(120mg、29%)を褐色の固体として得た。
【0102】
実施例21
(3SR,4RS)−(3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピペリジン−1−イル)−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
【化41】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸(以下に記載)
ES−MS m/e:583.1(M+H)。
【0103】
a) 1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸エチルエステル
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:イソニペコチン酸エチル(CAS RN:1126−09−6)
カルボン酸:1−メチルシクロプロパン−カルボン酸(CAS RN:6914−76−7)
ES−MS m/e:240.4(M+H)。
【0104】
b) 1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸:
1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸エチルエステル(6.34g、26.5mmol)及びLiOH(1.67g、39.7mmol)を、エタノール(30mL)、THF(30mL)及び水(15mL)の混合物中で周囲温度にて90分間撹拌した。揮発物を蒸発させた後、残留物をジクロロメタンに取り、そして1N HClで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させて標記生成物(4.8g、86%)を無色の固体として得た。
ES−MS m/e:210.2(M−H)
【0105】
実施例22
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−ピリダジン−4−イル−メタノン
【化42】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:ピリダジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:496.2(M+H)。
【0106】
実施例23
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(3,6−ジメチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
【化43】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:3,6−ジメチルピリダジン−4−カルボン酸(CAS RN:1017485−56−1)
ES−MS m/e:524.3(M+H)。
【0107】
スキーム4:
式XIX(AはNHである)の誘導体の調製 − トシラートアプローチ
【0108】
【化44】


式中、(Rは3,4−ジ−Clであり、他の置換基は上記と同様である。
【0109】
(3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステルの調製:
【0110】
【化45】

【0111】
a) (3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−メタノール
(3SR,4RS)1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸エチルエステル(3.6g、0.01mol)を、THF(70mL)に溶解した。LiAlH(0.38g、0.01mol)を0℃で少量ずつ加えた。水(3mL)を0℃で4時間撹拌した後、次に5N NaOH(3mL)、そしてさらに水(9mL)を加えた。周囲温度で30分間撹拌した後、混合物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させた。粗標記生成物を明黄色の油状物(3.0g、94%)として得、そして次の工程において直接使用した。
ES−MS m/e:337.5(M+H)。
【0112】
b) (3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
(3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−メタノール(2.9g、9mmol)をジクロロメタン(60mL)に溶解し、0℃に冷却した。次に、トリエチルアミン(1.6mL、11mmol)及びp−TosCl(1.81g、9.9mmol)を加えた。反応混合物を周囲温度にゆっくり温め、一晩撹拌した。次に、揮発物を除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン、ヘプタン/酢酸エチル 9:1/4:1/1:1)に直接付して、標記生成物(2.5g、59%)を無色の油状物として得た。
ES−MS m/e:491.5(M+H)。
【0113】
実施例24
(3SR,4RS)−{3−[(5−クロロ−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
【化46】

【0114】
a) (3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−クロロ−ピリミジン−2−イル)−アミン
一般手順VIによる求核置換反応
アニリン誘導体:2−アミノ−5−クロロピリミジン
トシラート:(3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
ES−MS m/e:448.9(M+H)。
【0115】
b) (3SR,4RS)(5−クロロ−ピリミジン−2−イル)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:(3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−クロロ−ピリミジン−2−イル)−アミン
ES−MS m/e:358.9(M+H)。
【0116】
c) (3SR,4RS)−{3−[(5−クロロ−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)(5−クロロ−ピリミジン−2−イル)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:550.3(M+H)。
【0117】
実施例25
(3SR,4RS)−{1−{4−[3−[(5−クロロ−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−カルボニル]−ピペリジン−1−イル}−エタノン
【化47】


一般手順IIによる、式XVIの化合物と酸塩化物との間のカップリング
アミン:(3SR,4RS)(5−クロロ−ピリミジン−2−イル)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン
酸塩化物:1−アセチルイソニコペコトイルクロリド
ES−MS m/e:510.2(M+H)。
【0118】
実施例26
(3SR,4RS)−{5−[3−[(5−クロロ−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−カルボニル]−ピリジン−2−カルボニトリル
【化48】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)(5−クロロ−ピリミジン−2−イル)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン
カルボン酸:6−シアノ−ニコチン酸
ES−MS m/e:489.1(M+H)。
【0119】
実施例27
(3SR,4RS)−[3−[(5−クロロ−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
【化49】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)(5−クロロ−ピリミジン−2−イル)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン
カルボン酸:6−メチル−ピリダジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:477.1(M+H)。
【0120】
実施例28
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(4−トリフルオロメチル−フェニルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
【化50】

【0121】
a) (3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−アミン
一般手順VIによる求核置換反応
アニリン誘導体:4−アミノベンゾトリフルオリド
トシラート:(3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
ES−MS m/e:480.5(M+H)。
【0122】
b) (3SR,4RS)[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:(3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−アミン
ES−MS m/e:390.4(M+H)。
【0123】
c) (3SR,4RS)−{3−[(5−クロロ−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
一般手順IIによる式XVIの化合物と酸塩化物又は塩化カルバモイルとの間のカップリング
アミン:(3SR,4RS)[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−アミン
塩化カルバモイル:4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニルクロリド(CAS−RN 65463−96−9)
ES−MS m/e:579.2(M+H)。
【0124】
実施例29
(3SR,4RS)−[3−[(4−クロロ−フェニルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
【化51】


a) (3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
一般手順VIによる求核置換反応
アニリン誘導体:4−クロロアニリン
トシラート:(3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
ES−MS m/e:446.9(M+H)。
【0125】
b) (3SR,4RS)(4−クロロ−フェニル)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:(3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
ES−MS m/e:356.8(M+H)。
【0126】
c) (3SR,4RS)−[3−[(4−クロロ−フェニルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
一般手順IIによる、式XVIの化合物と酸塩化物又は塩化カルバモイルとの間のカップリング
アミン:(3SR,4RS)4−クロロ−フェニル)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン
塩化カルバモイル:4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニルクロリド(CAS−RN 65463−96−9)
ES−MS m/e:547.1(M+H)。
【0127】
実施例30
(3SR,4RS)−[3−[(5−クロロ−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
【化52】


a) (3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−アミン
一般手順VIによる求核置換反応
アニリン誘導体:2−アミノ−5−クロロピリジン
トシラート:(3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
ES−MS m/e:447.9(M+H)。
【0128】
b) (3SR,4RS)(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:(3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−アミン
ES−MS m/e:357.8(M+H)。
【0129】
c) (3SR,4RS)−[3−[(5−クロロ−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
一般手順IIによる、式XVIの化合物と酸塩化物又は塩化カルバモイルとの間のカップリング
アミン:(3SR,4RS)(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン
塩化カルバモイル:4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニルクロリド(CAS−RN 65463−96−9)
ES−MS m/e:546.1(M+H)。
【0130】
実施例31
(3SR,4RS)−2−{[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピリミジン−5−カルボニトリル
【化53】


a) (3SR,4RS)2−{[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピリミジン−5−カルボニトリル
一般手順VIによる求核置換反応
アニリン誘導体:2−アミノ−5−シアノピリミジン
トシラート:(3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
ES−MS m/e:439.5(M+H)。
【0131】
b) (3SR,4RS)2−{[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピリミジン−5−カルボニトリル
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:(3SR,4RS)2−{[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピリミジン−5−カルボニトリル
ES−MS m/e:349.4(M+H)。
【0132】
c) (3SR,4RS)−2−{[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピリミジン−5−カルボニトリル
一般手順IIによる、式XVIの化合物と酸塩化物又は塩化カルバモイルとの間のカップリング
アミン:(3SR,4RS)2−{[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピリミジン−5−カルボニトリル
塩化カルバモイル:4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニルクロリド(CAS−RN 65463−96−9)
ES−MS m/e:538.2(M+H)。
【0133】
実施例32
(3SR,4RS)5−{[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピラジン−2−カルボニトリル
【化54】

【0134】
a) (3SR,4RS)5−{[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピラジン−2−カルボニトリル
一般手順VIによる求核置換反応
アニリン誘導体:2−アミノ−5−シアノピラジン
トシラート:(3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
ES−MS m/e:439.5(M+H)。
【0135】
b) (3SR,4RS)5−{[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピラジン−2−カルボニトリル
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:(3SR,4RS)5−{[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピラジン−2−カルボニトリル
ES−MS m/e:349.4(M+H)。
【0136】
c) (3SR,4RS)5−{[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピラジン−2−カルボニトリル
一般手順IIによる、式XVIの化合物と酸塩化物又は塩化カルバモイルとの間のカップリング
アミン:(3SR,4RS)5−{[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピラジン−2−カルボニトリル
塩化カルバモイル:4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニルクロリド(CAS−RN 65463−96−9)
ES−MS m/e:538.2(M+H)。
【0137】
実施例33
(3SR,4RS)1−(4−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノン
【化55】

【0138】
a) (3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
一般手順VIによる求核置換反応
アニリン誘導体:2−アミノ−5−トリフルオロメチルピリミジン(CAS RN:69034−08−8)
トシラート:(3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
ES−MS m/e:482.5(M+H)。
【0139】
b) (3SR,4RS)[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:(3SR,4RS)5−{[1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
ES−MS m/e:392.4(M+H)。
【0140】
c) (3SR,4RS)1−(4−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノン
一般手順IIによる、式XVIの化合物と酸塩化物との間のカップリング
アミン:(3SR,4RS)[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
酸塩化物:1−アセチルイソニコペコトイルクロリド
ES−MS m/e:544.1(M+H)。
【0141】
実施例34
(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
【化56】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:584.0(M+H)。
【0142】
実施例35
(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
【化57】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:6−メチル−ピリダジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:511.3(M+H)。
【0143】
スキーム5:
ピロリジン中間体XXVの調製
【化58】


式中、(Rは3,4−ジ−Clであり、他の置換基は上記と同様である。
【0144】
【化59】

【0145】
a) 1−[(3SR,4RS)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−エタノン
CHCl(50mL)中のN−(メトキシメチル)−N−(フェニルメチル)−N−(トリメチルシリル)メチルアミン(32.78g、0.138mol)の溶液を、CHCl(100mL)中の(E)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ブタ−3−エン−2−オン(CAS RN:55420−70−7)(19.80g、0.092mol)及びトリフルオロ酢酸(1.05mL、0.009mol)の撹拌した溶液に0℃で30分間かけて滴下した。氷浴を取り外し、溶液を25℃でさらに48時間撹拌した。次に、それを濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、CHCl/MeOH 98:2)により精製して、標記化合物(28.3g、88%)を黄色の油状物として得た。ES−MS m/e:348.2(M+H)。
【0146】
b) 1−[(3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−エタノン
CHCN(50mL)に溶解した1−[(3SR,4RS)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−エタノン4.00g(9.20mmol)の溶液に、クロロギ酸2,2,2−トリクロロエチル2.48mL(18.40mmol)を加え、撹拌を室温で3時間続けた。揮発物を真空下で除去し、残留物をAcOH(30mL)溶解し、その後亜鉛末1.5gの全てを少量ずつ加えた。室温で3時間後、反応混合物をセライトにより濾過し、溶媒を真空下で除去し、続いてEtOAc/NaHCO水溶液(塩基性pH)で抽出した。有機相をNaSOで乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(SiO、CHCl/MeOH 9:1〜8:2)に付して、標記化合物(1.50g、63%)を無色の油状物として得た。ES−MS m/e:258.0(M+H)。
【0147】
c) 1−[(3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エタノン
一般手順IIを使用して、1−[(3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−エタノン(1.88g、7.28mmol)と4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニルクロリド(1.98g、8.74mmol)との間でカップリングして、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc)により精製した後、標記生成物(2.40g、74%)を無色の油状物として得た。ES−MS m/e:449.5(M+H)。
【0148】
d) 1−[(3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エタノンオキシム
1−[(3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エタノン(0.87g、2mmol)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.28g、2.05mmol)及び酢酸ナトリウム(0.33g、2.06mmol)をエタノール(9.0mL)に溶解し、2時間加熱還流した。周囲温度に冷却した後、水(20mL)を加えた。混合物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル)に付して、標記化合物を無色の泡状物(0.74g、82%)として得た。ES−MS m/e:437.5(M+H)。
【0149】
e) [(3SR,4RS)−3−(1−(RS)−アミノ−エチル)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン及び[(3SR,4RS)−3−(1−(SR)−アミノ−エチル)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
1−[(3SR,4RS)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エタノンオキシム(0.14g、0.3mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、H(5bar)雰囲気下、周囲温度で数時間処理した。粗生成物を、濾過し、溶媒を蒸発させた後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン、ジクロロメタン/メタノール 2%、5%)に付して、ジアステレオマーの混合物としての標記生成物を無色の泡状物(0.082g、60%)として得た。ES−MS m/e:450.5(M+H)。
【0150】
実施例36
(3SR,4RS)6−{1−(RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エチルアミノ}−ニコチノニトリル及び(3SR,4RS)6−{1−(SR)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エチルアミノ}−ニコチノニトリル
【化60】


求核芳香族置換反応:一般手順IVによる、XXVとヘテロ芳香族塩化物及び/又はメチルスルホンとのカップリング
アミン:[(3SR,4RS)−3−(1−(RS)−アミノ−エチル)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン及び[(3SR,4RS)−3−(1−(SR)−アミノ−エチル)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
ヘテロアリールクロリド:6−クロロ−3−ピリジンカルボニトリル
ES−MS m/e:551.2(M+H)。
【0151】
実施例37
(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[1−(RS)−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン及び(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[1−(SR)−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
【化61】


求核芳香族置換反応:一般手順IVによる、XXVとヘテロ芳香族塩化物及び/又はメチルスルホンとのカップリング
アミン:[(3SR,4RS)−3−(1−(RS)−アミノ−エチル)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン及び[(3SR,4RS)−3−(1−(SR)−アミノ−エチル)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
ヘテロアリールクロリド:2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)−ピリジン
ES−MS m/e:594.2(M+H)。
【0152】
実施例38
(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[1−(RS)−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
【化62】


(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[1−(RS)−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン及び(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[1−(SR)−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(150mg)を分離(HPLC、YMC Pack SILカラム)して、標記化合物を無色の泡状物として得た(1.溶離した画分)。ES−MS m/e:594.2(M+H)。
【0153】
実施例39
(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[1−(SR)−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
【化63】


(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[1−(RS)−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン及び(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[1−(SR)−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(150mg)を分離(HPLC、YMC Pack SILカラム)して、標記化合物を無色の泡状物として得た(2.溶離した画分)。ES−MS m/e:594.2(M+H)。
【0154】
スキーム6:
中間体XXVIIIの調製
【0155】
【化64】


式中、(Rは4−Clであり、他の置換基は上記と同様である。
【0156】
(3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステルの調製:
【0157】
【化65】

【0158】
a) (3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−メタノール
(3SR,4RS)1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸エチルエステル(CAS RN:80896−63−5)(30g、0.087mol)を、THF(400mL)に溶解した。LiAlH(3.5g、0.092mol)を0℃で少量ずつ加えた。0℃で4時間撹拌した後、水(18mL)、次に5N NaOH(18mL)、そしてさらに水(54mL)を加えた。周囲温度で1時間撹拌した後、混合物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させた。粗標記生成物を白色の固体(24.6g、93%)として得、そして次の工程において直接使用した。
ES−MS m/e:302.9(M+H)。
【0159】
b) (3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
(3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−メタノール(24.5g、0.081mmol)をジクロロメタン(550mL)溶解し、0℃に冷却した。次に、トリエチルアミン(13.5mL、0.097mol)及びp−TosCl(16.25g、0.085mol)を加えた。反応混合物を周囲温度にゆっくり温め、一晩撹拌した。次に、揮発物を除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン、ヘプタン/酢酸エチル 9:1/4:1/1:1)に直接付して、標記生成物(24.4g、66%)を白色の固体として得た。
ES−MS m/e:457.1(M+H)。
【0160】
実施例40
(3SR,4RS){3−(4−クロロ−フェニル)−4−[(5−クロロ−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
【化66】

【0161】
a) (3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−アミン
一般手順VIによる求核置換反応
アニリン誘導体:2−アミノ−5−クロロピリジン(CAS RN:1072−98−6)
トシラート:(3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
ES−MS m/e:413.5(M+H)。
【0162】
b) (3SR,4RS)[4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:(3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−アミン
ES−MS m/e:323.4(M+H)。
【0163】
c) (3SR,4RS){3−(4−クロロ−フェニル)−4−[(5−クロロ−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)[4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:6−メチル−ピリダジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:442.2(M+H)。
【0164】
実施例41
(3SR,4RS){3−(4−クロロ−フェニル)−4−[(5−クロロ−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
【化67】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)[4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:515.3(M+H)。
【0165】
実施例42
(3SR,4RS){3−(4−クロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
【化68】

【0166】
a) (3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
一般手順VIによる求核置換反応
アニリン誘導体:2−アミノ−5−トリフルオロメチルピリジン(CAS RN:74784−70−6)
トシラート:(3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
ES−MS m/e:447.0(M+H)。
【0167】
b) (3SR,4RS)[4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:(3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
ES−MS m/e:356.9(M+H)。
【0168】
c) (3SR,4RS){3−(4−クロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)[4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:6−メチル−ピリダジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:476.2(M+H)。
【0169】
実施例43
(3SR,4RS){3−(4−クロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
【化69】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)[4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:549.3(M+H)。
【0170】
実施例44
(3SR,4RS)6−{[4−(4−クロロ−フェニル)−1−(6−メチル−ピリダジン−4−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ニコチノニトリル
【0171】
【化70】

【0172】
a) (3SR,4RS)6−{[1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ニコチノニトリル
一般手順VIによる求核置換反応
アニリン誘導体:2−アミノ−5−シアノピリジン(CAS RN:4214−73−7)
トシラート:(3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
ES−MS m/e:404.1(M+H)。
【0173】
b) (3SR,4RS)6−{[4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ニコチノニトリル
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:(3SR,4RS)6−{[1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ニコチノニトリル
ES−MS m/e:313.9(M+H)。
【0174】
c) (3SR,4RS)6−{[4−(4−クロロ−フェニル)−1−(6−メチル−ピリダジン−4−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ニコチノニトリル
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)6−{[4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ニコチノニトリル
カルボン酸:6−メチル−ピリダジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:433.3(M+H)。
【0175】
実施例45
(3SR,4RS)6−({4−(4−クロロ−フェニル)−1−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボニル]−ピロリジン−3−イルメチル}−アミノ)−ニコチノニトリル
【化71】


一般手順Iによるアミドカップリング(ピロリジンV、X又はXVとカルボン酸)
アミン:(3SR,4RS)6−{[4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ニコチノニトリル
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:506.3(M+H)。
【0176】
スキーム7:
中間体XXXIII及びXXXIVの調製
【0177】
【化72】


式中、(Rは4−Fであり、他の置換基は上記と同様である。
【0178】
(3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル及び(3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミンの調製:
【0179】
【化73】

【0180】
a) (3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−メタノール
(3SR,4RS)1−ベンジル−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸エチルエステル(CAS RN:874990−58−6)(20g、0.061mol)を、THF(600mL)に溶解した。LiAlH(2.8g、0.073mol)を0℃で少量ずつ加えた。0℃で4時間撹拌した後、水(15mL)、次に5N NaOH(15mL)そしてさらに水(25mL)を加えた。周囲温度で1時間撹拌した後、混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させた。粗標記生成物を明黄色の油状物(14.95g、86%)として得、そして次の工程において直接使用した。
ES−MS m/e:286.2(M+H)。
【0181】
b) (3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
(3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−メタノール(14.95g、0.052mmol)をジクロロメタン(200mL)に溶解し、0℃に冷却した。次に、トリエチルアミン(10.15mL、0.073mol)及びp−TosCl(12.98g、0.068mol)を加えた。反応混合物を周囲温度にゆっくり温め、一晩撹拌した。次に、揮発物を除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン、ヘプタン/酢酸エチル 9:1/4:1/1:1)に直接付して、標記生成物(10.8g、47%)を明黄色の油状物として得た。
ES−MS m/e:440.3(M+H)。
【0182】
c) (3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミン
(3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル(5.0g、0.011mmol)を、オートクレーブ中、THF(36mL)中のMeNHの2.0M溶液に溶解し、80℃に一晩加熱した。揮発物を除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン、ジクロロメタン/メタノール→4:1)に付して、標記化合物(2.6g、76%)を明黄色の油状物として得た。
ES−MS m/e:299.3(M+H)。
【0183】
実施例46
(3SR,4RS){3−(4−フルオロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
【化74】

【0184】
a) (3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
一般手順VIによる求核置換反応
アニリン誘導体:2−アミノ−5−トリフルオロメチルピリミジン(CAS RN:69034−08−8)
トシラート:(3SR,4RS)トルエン−4−スルホン酸−1−ベンジル−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
ES−MS m/e:431.5(M+H)。
【0185】
b) (3SR,4RS)[4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:(3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
ES−MS m/e:341.3(M+H)。
【0186】
c) (3SR,4RS){3−(4−フルオロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)[4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:534.2(M+H)。
【0187】
実施例47
(3SR,4RS)[4−(3−(4−フルオロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
【化75】

【0188】
a) [(3SR,4RS)−1−ベンジル−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
一般手順IVによる求核芳香族置換:
アミン:(3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミン
ヘテロ芳香族メチルスルホン:2−メタンスルホニル−5−トリフルオロメチル−ピリミジン(CAS RN:361389−88−0)
ES−MS m/e:445.2(M+H)。
【0189】
b) [(3SR,4RS)−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:(3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
ES−MS m/e:355.2(M+H)。
【0190】
c) (3SR,4RS)[4−(3−(4−フルオロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)[4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:548.3(M+H)。
【0191】
実施例48
(3SR,4RS)(3−(4−フルオロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
【0192】
【化76】

【0193】
a) [(3SR,4RS)−1−ベンジル−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
一般手順IVによる求核芳香族置換:
アミン:(3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミン
ヘテロ芳香族メチルスルホン:2−メタンスルホニル−5−トリフルオロメチル−ピリミジン
ES−MS m/e:444.5(M+H)。
【0194】
b) [(3SR,4RS)−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:(3SR,4RS)[1−ベンジル−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
ES−MS m/e:354.2(M+H)。
【0195】
c) (3SR,4RS)(3−(4−フルオロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(3SR,4RS)[4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:547.3(M+H)。
【0196】
スキーム8:
中間体XLVの調製
【0197】
【化77】


式中、(Rは4−Clであり、他の置換基は上記と同様である。
【0198】
【化78】

【0199】
a) 1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−カルボン酸
CHCl(600mL)中のN−(メトキシメチル)−N−(フェニルメチル)−N−(トリメチルシリル)メチルアミン(201.6g、849mmol)の溶液を、CHCl(400mL)中の3−(4−クロロフェニル)−2−プロピオン酸エチルエステル(125.9g、566mmol)及びトリフルオロ酢酸(4.3mL、114mmol)の撹拌した溶液に30分間かけて0℃で滴下した。氷浴を取り外し、溶液を25℃でさらに4時間撹拌した。次に、それを濃縮し、反応混合物をジオキサン(1.2L)に取った。次に、1N NaOH(146mL)を加え、混合物を周囲温度で72時間撹拌した。揮発物を除去し、残留物をTBDME及び水で抽出した。有機相を水で抽出し、合わせた水相をHCl水溶液(10%)で酸性化した。周囲温度で一晩撹拌すると沈殿物が形成され、これを単離し、水及びエタノールで洗浄し、高真空下で乾燥させて、標記生成物(148g、76%)を無色の固体として得た。ES−MS m/e:314.8(M+H)。
【0200】
b) (3S,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸
185-mlステンレススチールオートクレーブを、グローブボックス(O含有量≦2ppm)中アルゴン下で、1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−カルボン酸(5.00g、15.1mmol)、[Ru(OAc)((R)−2−フリル−MeOBIPHEP](3.8mg、5.0μmol)(S/C 5’000)及びメタノール(150mL)で装填した。不斉水素化を、水素40bar下、30℃で20時間、さらに60℃で2時間行って、変換を完了した(>99.6%変換及び99.9%鏡像体過剰率)。圧が解除された後、白色の懸濁液を0〜5℃で2時間撹拌し、濾別し、そしてフィルターケーキを冷(0〜5℃)メタノール(20mL)で洗浄し、真空下で室温にて乾燥させて、標記生成物(4.75g、99%)を純度99%及び鏡像体過剰率99.9%で得た。ES−MS m/e:316.1(M+H)。
【0201】
c) (3S,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸メチルエステル
(3S,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸(7.0g、22.0mmol)をメタノール(75mL)に溶解し、硫酸97%(2.4mL)で周囲温度にて処理した。反応混合物を60℃で18時間撹拌した。ジクロロメタン(150mL)を0℃で加え、続いて炭酸ナトリウム水溶液10%(150mL)(最終pH11)を激しく撹拌しながら加えた。相を分離した。水相をジクロロメタンで洗浄し、合わせた有機相を水及びブラインで洗浄し、次に硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を濾過し、蒸発させた後、標記生成物を明褐色の油状物(7.0g、96%)として得、これを次の工程において直接使用した。ES−MS m/e:330.8(M+H)。
【0202】
d) (3R,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸メチルエステル
(3S,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸メチルエステル(7.0g、21.0mmol)をメタノール(60mL)に溶解し、NaOMe(メタノール中30%、0.9mL、4.50mmol)で周囲温度にて24時間処理した。揮発物を除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン/酢酸エチル 9:1)に付して、標記化合物(5.9g、84%)を無色の油状物として得た。ES−MS m/e:330.8(M+H)。
【0203】
e) [(3R,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−メタノール
(3R,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸メチルエステル(5.8g、0.018mol)を、THF(180mL)に溶解した。LiAlH(0.70g、0.0185mol)を0℃で少量ずつ加えた。0℃で4時間撹拌した後、水(5mL)、次に5N NaOH(5mL)、そしてさらに水(15mL)を加えた。周囲温度で30分間撹拌した後、混合物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させた。粗標記生成物を明黄色の油状物(5.2g、98%)として得、そして次の工程において直接使用した。ES−MS m/e:302.8(M+H)。
【0204】
f) トルエン−4−スルホン酸(3R,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
[(3R,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−メタノール(5.2g、17.0mmol)をジクロロメタン(80mL)に溶解し、0℃に冷却した。次に、トリエチルアミン(3.34mL、24.0mmol)及びp−TosCl(4.27g、22.0mmol)を加えた。反応混合物を周囲温度にゆっくり温め、一晩撹拌した。次に、揮発物を除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン、ヘプタン/酢酸エチル 9:1/4:1)に直接付して、標記生成物(5.2g、66%)を無色の油状物として得た。
ES−MS m/e:457.1(M+H)。
【0205】
g) [(3S,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミン
トルエン−4−スルホン酸(3R,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル(4.0g、0.009mmol)を、オートクレーブ中、THF(31mL)中のMeNHの2.0M溶液に溶解し、80℃に一晩加熱した。揮発物を除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン/酢酸エチル 1:1)に付して、標記化合物(2.25g、81%)を無色の油状物として得た。
ES−MS m/e:315.9(M+H)。
【0206】
実施例49
((3S,4S)−3−(4−クロロ−フェニル)−4−{[(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−メチル−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
【化79】

【0207】
a) [(3R,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−メチル−アミン
一般手順IVによる求核芳香族置換:
アミン:[(3S,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミン
ヘテロ芳香族メチルスルホン:2,5−ジクロロ−ピリジン
ES−MS m/e:427.5(M+H)。
【0208】
b) [(3R,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−メチル−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:[(3R,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−メチル−アミン
ES−MS m/e:355.2(M+H)。
【0209】
c) ((3S,4S)−3−(4−クロロ−フェニル)−4−{[(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−メチル−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:[(3R,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−メチル−アミン
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:529.2(M+H)。
【0210】
実施例50
((3S,4S)−3−(4−クロロ−フェニル)−4−{[(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−メチル−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
【化80】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:[(3R,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−メチル−アミン
カルボン酸:6−メチル−ピリダジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:456.3(M+H)。
【0211】
実施例51
6−({(3S,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−1−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボニル]−ピロリジン−3−イルメチル}−メチル−アミノ)−ニコチノニトリル
【化81】

【0212】
a) 6−{[(3R,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ニコチノニトリル
一般手順IVによる求核芳香族置換:
アミン:[(3S,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミン
ヘテロ芳香族塩化物:6−クロロ−3−ピリジンカルボニトリル(CAS RN:33252−28−7)
ES−MS m/e:427.5(M+H)。
【0213】
b) 6−{[(3R,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ニコチノニトリル
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:6−{[(3R,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ニコチノニトリル
ES−MS m/e:327.92(M+H)。
【0214】
c) 6−({(3S,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−1−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボニル]−ピロリジン−3−イルメチル}−メチル−アミノ)−ニコチノニトリル
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:6−{[(3R,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ニコチノニトリル
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:520.3(M+H)。
【0215】
実施例52
6−{[(3S,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−1−(6−メチル−ピリダジン−4−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ニコチノニトリル
【化82】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:6−{[(3R,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ニコチノニトリル
カルボン酸:6−メチル−ピリダジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:447.2(M+H)。
【0216】
実施例53
[4−((3S,4S)−3−(4−クロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
【化83】

【0217】
a) [(3R,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
一般手順IVによる求核芳香族置換:
アミン:[(3S,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミン
ヘテロ芳香族塩化物:2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン(CAS RN:52334−81−3)
ES−MS m/e:461.0(M+H)。
【0218】
b) [(3R,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:[(3R,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
ES−MS m/e:370.9(M+H)。
【0219】
c) [4−((3S,4S)−3−(4−クロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:[(3R,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:563.3(M+H)。
【0220】
実施例54
((3S,4S)−3−(4−クロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
【化84】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:[(3R,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:6−メチル−ピリダジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:490.1(M+H)。
【0221】
実施例55
((3S,4S)−3−(4−クロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
【化85】

【0222】
a) [(3R,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
一般手順IVによる求核芳香族置換:
アミン:[(3S,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミン
ヘテロ芳香族メチルスルホン:2−メタンスルホニル−5−トリフルオロメチル−ピリミジン(CAS RN:361389−88−0)
ES−MS m/e:462.0(M+H)。
【0223】
b) [(3R,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:[(3R,4S)−1−ベンジル−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
ES−MS m/e:371.9(M+H)。
【0224】
c) ((3S,4S)−3−(4−クロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:[(3R,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:564.3(M+H)。
【0225】
実施例56
((3S,4S)−3−(4−クロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
【0226】
【化86】

【0227】
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:[(3R,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:6−メチル−ピリダジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:491.3(M+H)。
【0228】
スキーム9:
中間体LIV + LVIIの調製
【0229】
【化87】


式中、(Rは3,4−ジ−Clであり、他の置換基は上記と同様である。
【0230】
【化88】

【0231】
a) (3S,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸メチルエステル
(3S,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸(CAS RN:907184−53−6)(35.7g、0.102mol)をメタノール(350mL)に溶解し、硫酸97%(10.9mL)で周囲温度にて処理した。反応混合物を60℃で18時間撹拌した。ジクロロメタン(500mL)を0℃で加え、続いて炭酸ナトリウム水溶液10%(500mL)(最終pH11)を激しく撹拌しながら加えた。相を分離した。水相をジクロロメタンで洗浄し、合わせた有機相を水及びブラインで洗浄し、次に硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を濾過及び蒸発させた後、標記生成物を黄色の油状物(36.3g、98%)として得、これを次の工程において直接使用した。ES−MS m/e:365.3(M+H)。
【0232】
b) (3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸メチルエステル
(3S,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸メチルエステル(37.5g、0.107mol)をメタノール(300mL)に溶解し、NaOMe(メタノール中30%、2.97mL、0.016mol)で周囲温度にて24時間処理した。揮発物を除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン/酢酸エチル 9:1)に付して、標記化合物(32.0g、82%)を無色の油状物として得た。ES−MS m/e:365.3(M+H)。
【0233】
c) [(3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−メタノール
(3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−カルボン酸メチルエステル(28.5g、0.078mol)を、THF(800mL)に溶解した。LiAlH(3.12g、0.082mol)を0℃で少量ずつ加えた。0℃で4時間撹拌した後、水(20mL)、次に5N NaOH(20mL)、そしてさらに水(30mL)を加えた。周囲温度で30分間撹拌した後、混合物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させた。粗標記生成物を白色の固体(25.0g、95%)として得、そして次の工程において直接使用した。ES−MS m/e:337.8(M+H)。
【0234】
d) トルエン−4−スルホン酸(3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
[(3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−メタノール(55.0g、0.164mmol)をジクロロメタン(800mL)に溶解し、0℃に冷却した。次に、トリエチルアミン(31.74mL、0.24mol)及びp−TosCl(40.54g、0.213mol)を加えた。反応混合物を周囲温度にゆっくり温め、一晩撹拌した。次に、揮発物を除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン、ヘプタン/酢酸エチル 9:1/4:1)に直接付して、標記生成物(62g、77%)を白色の固体として得た。
ES−MS m/e:491.1(M+H)。
【0235】
e) [(3S,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミン
トルエン−4−スルホン酸(3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル(5.0g、0.0102mmol)を、オートクレーブ中、THF(35mL)中のMeNHの2.0M溶液に溶解し、80℃に一晩加熱した。揮発物を除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 0→20%)に付して、標記化合物(3.25g、91%)を明黄色の油状物として得た。
ES−MS m/e:349.2(M+H)。
【0236】
f) [(3S,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−エチル−アミン
トルエン−4−スルホン酸(3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル(2.0g、0.004mmol)を、オートクレーブ中、THF(14mL)中のEtNHの2.0M溶液に溶解し、80℃に一晩加熱した。揮発物を除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン/酢酸エチル 1:1)に付して、標記化合物(1.2g、81%)を黄色の油状物として得た。
ES−MS m/e:364.2(M+H)。
【0237】
実施例57
{(3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
【0238】
【化89】

【0239】
a) [(3S,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
一般手順VIによる求核置換反応
アニリン誘導体:2−アミノ−5−トリフルオロメチルピリミジン(CAS RN:69034−08−8)
トシラート:トルエン−4−スルホン酸(3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチルエステル
ES−MS m/e:482.5(M+H)。
【0240】
b) [(3R,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:[(3S,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
ES−MS m/e:392.3(M+H)。
【0241】
c) {(3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:[(3R,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:584.2(M+H)。
【0242】
実施例58
{(3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
【化90】


一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:[(3R,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:6−メチル−ピリダジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:511.2(M+H)。
【0243】
実施例59
((3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
【化91】


{(3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン(30.0mg、0.051mmol)をDMF(1mL)に溶解し、NaH(油中55%分散液)(2.5mg、0.056mmol)で周囲温度にて処理した。5分後、ヨウ化メチル(3.5μL、0.056mmol)を加え、反応混合物を一晩撹拌した。水でクエンチし、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した後、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。溶媒を蒸発させた後、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル)に付して、標記生成物(19mg、62%)を無色の泡状物として得た。ES−MS m/e:598.3(M+H)。
【0244】
実施例60
((3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
【化92】


{(3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル)−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン(50.0mg、0.1mmol)をDMF(1mL)に溶解し、NaH(油中55%分散液)(5mg、0.11mmol)で周囲温度にて処理した。5分後、ヨウ化メチル(7.3μL、0.12mmol)を加え、反応混合物を一晩撹拌した。水でクエンチし、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した後、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。溶媒を蒸発させた後、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン、ジクロロメタン/メタノール 4:1)に付して、標記生成物(30mg、58%)を褐色の泡状物として得た。ES−MS m/e:525.2(M+H)。
【0245】
実施例61
((3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−{[エチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
【化93】

【0246】
a) [(3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−エチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
一般手順IVによる求核芳香族置換:
アミン:[(3S,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−エチル−アミン
ヘテロ芳香族メチルスルホン:2−メタンスルホニル−5−トリフルオロメチル−ピリミジン
ES−MS m/e:510.4(M+H)。
【0247】
b) [(3R,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−エチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:[(3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−エチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
ES−MS m/e:420.3(M+H)。
【0248】
c) ((3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−{[エチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:[(3R,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−エチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:612.2(M+H)。
【0249】
実施例62
[4−((3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
【化94】

【0250】
a) [(3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
一般手順IVによる求核芳香族置換:
アミン:[(3S,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミン
ヘテロ芳香族塩化物: 2−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン
ES−MS m/e:494.2(M+H)。
【0251】
b) [(3R,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:[(3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
ES−MS m/e:404.3(M+H)。
【0252】
c) [4−((3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:[(3R,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:597.3(M+H)。
【0253】
実施例63
((3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−{[エチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
【化95】

【0254】
a) [(3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−エチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
一般手順IVによる求核芳香族置換:
アミン:[(3S,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−エチル−アミン
ヘテロ芳香族塩化物:2−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン
ES−MS m/e:509.2(M+H)。
【0255】
b) [(3R,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−エチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:[(3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−エチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
ES−MS m/e:420.3(M+H)。
【0256】
c) ((3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−{[エチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:[(3R,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−エチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミン
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:611.2(M+H)。
【0257】
実施例64
6−({(3S,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボニル]−ピロリジン−3−イルメチル}−メチル−アミノ)−ニコチノニトリル
【化96】

【0258】
a) 6−{[(3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ニコチノニトリル
一般手順IVによる求核芳香族置換:
アミン:[(3S,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミン
ヘテロ芳香族塩化物:6−クロロ−3−ピリジン−カルボニトリル
ES−MS m/e:451.2(M+H)。
【0259】
b) 6−{[(3R,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ニコチノニトリル
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:6−{[(3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ニコチノニトリル
ES−MS m/e:361.2(M+H)。
【0260】
c) 6−({(3S,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボニル]−ピロリジン−3−イルメチル}−メチル−アミノ)−ニコチノニトリル
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:6−{[(3R,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ニコチノニトリル
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:554.3(M+H)。
【0261】
実施例65
6−{[(3S,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(6−メチル−ピリダジン−4−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ニコチノニトリル
【化97】


一般手順Iによるアミドカップリング(ピロリジンV、X又はXVとカルボン酸)
アミン:6−{[(3R,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ニコチノニトリル
カルボン酸:6−メチル−ピリダジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:481.2(M+H)。
【0262】
実施例66
{4−[(3S,4S)−3−{[(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−メチル−アミノ]−メチル}−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−カルボニル]−ピペリジン−1−イル}−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
【化98】

【0263】
a) [(3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−メチル−アミン
一般手順IVによる求核芳香族置換:
アミン:[(3S,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミン
ヘテロ芳香族塩化物:2,5−ジクロロ−ピリジン(CAS RN:16110−09−1)
ES−MS m/e:462.2(M+H)。
【0264】
b) (5−クロロ−ピリジン−2−イル)−[(3R,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミン
一般手順Vによるn−ベンジル基の開裂
アミン:[(3R,4S)−1−ベンジル−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−メチル−アミン
ES−MS m/e:372.0(M+H)。
【0265】
c) {4−[(3S,4S)−3−{[(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−メチル−アミノ]−メチル}−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−カルボニル]−ピペリジン−1−イル}−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
一般手順Iによるアミドカップリング
アミン:(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−[(3R,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミン
カルボン酸:1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボン酸
ES−MS m/e:563.2(M+H)。
【0266】
前述したように、式Iの化合物及びその薬学的に有用な付加塩は、有用な薬理学的特性を有する。本発明の化合物は、ニューロキニン3(NK−3)受容体の拮抗薬であることが見出された。下記に示した試験に従って化合物を調査した。
【0267】
実験手順
下記に示した試験に従って化合物を調査した。
【0268】
H]SR142801競合結合アッセイ
hNK3受容体結合実験は、[H]SR142801(カタログ番号TRK1035、比活性:74.0 Ci/mmol, Amersham, GE Healthcare UK limited, Buckinghamshire, UK)、及び組換えヒトNK3受容体を一過性に発現するHEK293細胞から単離した膜を用いて実行した。解凍後、膜ホモジネートを、4℃で10分間48,000×gで遠心分離し、ペレットを、50mM トリス−HCl、4mM MnCl、1μMホスホラミドン、0.1% BSA結合緩衝液(pH7.4)に再懸濁して、5μgタンパク質/ウェルの最終アッセイ濃度とした。阻害実験には、膜を、[H]SR142801(放射性リガンドのK値に等しい濃度)及び10通りの濃度の阻害化合物(0.0003〜10μM)と共に(500μlの総反応容量として)室温(RT)で75分間インキュベートした。インキュベーションの最後に、膜をユニットフィルター(0.3% PEI+0.3% BSA中で1時間プレインキュベートしたGF/Cフィルター付きの96ウェルの白色マイクロプレート、Packard BioScience, Meriden, CT)上でFiltermate 196ハーベスター(Packard BioScience)を用いて濾過して、氷冷50mM トリス−HCl(pH7.4)緩衝液で4回洗浄した。非特異結合は、両方の放射性リガンドについて10μM SB222200の存在下に測定した。フィルター上の放射活性は、45μlのmicroscint 40(Canberra Packard S.A., Zuerich, Switzerland)を添加して1時間振盪した後、クエンチング補正しつつPackard Top-countマイクロプレートシンチレーションカウンターで計数を行った(5分間)。阻害曲線は、Excel-fit 4ソフトウェア(Microsoft)を用いて、Hillの式:y=100/(1+(x/IC50nH)(ここで、n=勾配係数である)に従い、当てはめた。IC50値は、阻害曲線から導き出し、そして親和定数(K)値は、Cheng-Prussoff式:K=IC50/(1+[L]/K)(ここで、[L]は、放射性リガンドの濃度であり、Kは、飽和等温線から導き出された、受容体でのその解離定数である)を用いて算出した。全ての実験は、二重反復で実行し、そして個々のK値の平均±標準誤差(SEM)を算出した。
【0269】
0.10μM>のhNK−3受容体親和性を持つ好ましい化合物についてのいくつかの結果を、下記表1に示した。
【0270】
【表1】

【0271】
式(I)の化合物及びそれらの薬学的に有用な酸付加塩は、医薬として、例えば医薬製剤の形態で使用することができる。医薬製剤は、例えば錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の剤形で、経口投与することができる。しかし投与はまた、例えば坐剤の剤形で直腸内に、又は例えば注射液の剤形で非経口的に行うこともできる。
【0272】
式(I)の化合物及びそれらの薬学的に有用な酸付加塩は、錠剤、コーティング剤、糖衣剤及び硬ゼラチンカプセル剤の製造のために、薬学的に不活性な、無機又は有機賦形剤と共に加工することができる。乳糖、トウモロコシデンプン又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩等を、そのような賦形剤として、例えば、錠剤、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤向けに用いることができる。
【0273】
軟質ゼラチンカプセル剤に適切な賦形剤は、例えば、植物油、ロウ、脂肪、半固体及び液体ポリオール等である。
【0274】
液剤及びシロップ剤の製造に適切な賦形剤は、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖、ブドウ糖等である。
【0275】
注射液に適切な賦形剤は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロール、植物油等である。
【0276】
坐剤に適切な賦形剤は、例えば、天然又は硬化油、ロウ、脂肪、半液体又は液体ポリオール等である。
【0277】
更に、医薬製剤は、防腐剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色料、香味料、浸透圧を変えるための塩類、緩衝液、マスキング剤又は抗酸化剤を含有することができる。それらは、他の治療上有用な物質も更に含有することができる。
【0278】
用量は、広い範囲内で変えることができ、当然それぞれの特定の症例における個別の要求に適合させなければならない。一般的に、経口投与の場合、一般式(I)の化合物の、1人当たり約10〜1000mgの1日投与量が適切であるが、必要であれば上記の上限を超えることもできる。
【0279】
実施例A
通常の方法で、以下の組成の錠剤を製造する:
mg/錠剤
活性物質 5
乳糖 45
トウモロコシデンプン 15
微結晶性セルロース 34
ステアリン酸マグネシウム 1
錠剤重量 100
【0280】
実施例B
以下の組成のカプセル剤を製造する:
mg/カプセル
活性物質 10
乳糖 155
トウモロコシデンプン 30
タルク 5
カプセル充填重量 200
【0281】
活性物質、乳糖及びトウモロコシデンプンを、最初にミキサーで、次に、微粉砕機で混合する。混合物をミキサーに戻し、タルクを加え、十分に混合する。混合物を機械により硬質ゼラチンカプセルに充填する。
【0282】
実施例C
以下の組成の坐剤を製造する:
mg/坐剤
活性物質 15
坐剤用錬剤 1285
合計 1300
【0283】
坐薬用錬剤をガラス又はスチール容器中で溶解し、十分に混合し、45℃に冷却する。その後、微粉砕した活性物質を加え、それが完全に分散するまで撹拌する。混合物を適切な大きさの坐剤成形型に注ぎ、放置して冷却し、次に坐剤を成形型から取り外し、パラフィン紙又は金属箔で個別に包む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I:
【化99】


[式中、
Aは、−NR’−、−S−、−S(O)−又は−S(O)−であり;
R’は、水素又は低級アルキルであり;
Arは、アリールであるか、又は1個もしくは2個のN原子を含む5員もしくは6員のヘテロアリール基であり;
Rは、5員又は6員のヘテロ環基
【化100】


(式中、
は、N又はCHであり;
は、−N(R)−、−CH−、−O−、−S−、−S(O)−又は−S(O)−であり、
は、水素、低級アルキル、S(O)−低級アルキル、C(O)−低級アルキル、場合により低級アルキルで置換されているC(O)−シクロアルキルであり;
ただし、X又はXの少なくとも一つはヘテロ原子を含むものである)であるか、
又は1個もしくは2個のN原子を含む5員もしくは6員のヘテロアリール基であり、これらの基は、不飽和であるか又は1個もしくは2個のR1’で置換されていてもよく;
ここで、
1’は、低級アルキル又はシアノであり;
は、ハロゲンで置換されている低級アルキル、ハロゲン、シアノ又はニトロであり;
は、ハロゲンであり;
は、水素又は低級アルキルであり;
oは、1又は2であり;oが2である場合、Rは、同一であるか又は異なっていてもよく;
pは、1又は2であり;pが2である場合、Rは、同一であるか又は異なっていてもよい]
の化合物又はその薬学的に活性な塩、ラセミ混合物、鏡像異性体、光学異性体もしくは互変異性体。
【請求項2】
請求項1中の式Iに包含される、式I−A:
【化101】


[式中、
Aは、−NR’−、−S−、−S(O)−又は−S(O)−であり;
R’は、水素又は低級アルキルであり;
Arは、アリールであるか、又は1個もしくは2個のN原子を含む5員もしくは6員のヘテロアリール基であり;
は、N又はCHであり;
は、−N(R)−、−CH−、−O−、−S−、−S(O)−又は−S(O)−であり、
は、水素、低級アルキル、S(O)−低級アルキル、C(O)−低級アルキル、場合により低級アルキルで置換されているC(O)−シクロアルキルであり;
ただし、X又はXの少なくとも一つはヘテロ原子を含むものであり、
は、ハロゲンで置換されている低級アルキル、ハロゲン、シアノ又はニトロであり;
は、ハロゲンであり;
は、水素又は低級アルキルであり;
oは、1又は2であり;oが2である場合、Rは、同一であるか又は異なっていてもよく;
pは、1又は2であり;pが2である場合、Rは、同一であるか又は異なっていてもよい]
の化合物又はその薬学的に活性な塩、ラセミ混合物、鏡像異性体、光学異性体もしくは互変異性体。
【請求項3】
請求項1中の式Iに包含される、式I−B:
【化102】


[式中、
Aは、−NR’−、−S−、−S(O)−又は−S(O)−であり;
R’は、水素又は低級アルキルであり;
Arは、アリールであるか、又は1個もしくは2個のN原子を含む5員もしくは6員のヘテロアリール基であり;
hetは、1個又は2個のN原子を含む5員又は6員のヘテロアリール基であり、これらの基は、不飽和であるか又は1個もしくは2個のR1’で置換されていてもよく;
ここで、
1’は、低級アルキル又はシアノであり;
は、ハロゲンで置換されている低級アルキル、ハロゲン、シアノ又はニトロであり;
は、ハロゲンであり;
は、水素又は低級アルキルであり;
oは、1又は2であり;oが2である場合、Rは、同一であるか又は異なっていてもよく;
pは、1又は2であり;pが2である場合、Rは、同一であるか又は異なっていてもよい]
の化合物又はその薬学的に活性な塩、ラセミ混合物、鏡像異性体、光学異性体もしくは互変異性体。
【請求項4】
【化103】


である、請求項2記載の式I−Aの化合物。
【請求項5】
化合物が、
(3SR,4RS)−[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−(4−トリフルオロメチル−フェニルスルファニルメチル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−[3−(4−クロロ−フェニルスルファニルメチル)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−4−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチルスルファニル]−ベンゾニトリル
(3SR,4RS)−[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルスルファニルメチル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−[3−(5−クロロ−ピリジン−2−イルスルファニルメチル)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−ニトロ−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3S,4S)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3R,4R)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(4−トリフルオロメチル−フェニルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−[3−[(5−クロロ−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−2−{[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピリミジン−5−カルボニトリル
(3SR,4RS)6−{1−(RS)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エチルアミノ}−ニコチノニトリル及び(3SR,4RS)6−{1−(SR)−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エチルアミノ}−ニコチノニトリル
(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[1−(RS)−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン及び(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[1−(SR)−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン又は
(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[1−(RS)−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
である、請求項4記載の式I−Aの化合物。
【請求項6】
【化104】


である、請求項2記載の式I−Aの化合物。
【請求項7】
化合物が、
(3SR,4RS)−1−(4−{−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノン
(3SR,4RS)−{1−{4−[3−[(5−クロロ−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−カルボニル]−ピペリジン−1−イル}−エタノン又は
(3SR,4RS)1−(4−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノン
である、請求項6記載の式I−Aの化合物。
【請求項8】
【化105】


である、請求項2記載の式I−Aの化合物。
【請求項9】
化合物が、
(3SR,4RS)−(3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピペリジン−1−イル)−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
(3SR,4RS)−{3−[(5−クロロ−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
(3SR,4RS){3−(4−クロロ−フェニル)−4−[(5−クロロ−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
(3SR,4RS){3−(4−フルオロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
(3SR,4RS)[4−(3−(4−フルオロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
6−({(3S,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−1−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボニル]−ピロリジン−3−イルメチル}−メチル−アミノ)−ニコチノニトリル
[4−((3S,4S)−3−(4−クロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
((3S,4S)−3−(4−クロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
{(3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
((3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−イル]−メタノン
[4−((3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
6−({(3S,4S)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−[1−(1−メチル−シクロプロパンカルボニル)−ピペリジン−4−カルボニル]−ピロリジン−3−イルメチル}−メチル−アミノ)−ニコチノニトリル又は
{4−[(3S,4S)−3−{[(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−メチル−アミノ]−メチル}−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−カルボニル]−ピペリジン−1−イル}−(1−メチル−シクロプロピル)−メタノン
である、請求項8記載の式I−Aの化合物。
【請求項10】
het−R1’が1個又は2個のN原子を含む6員のヘテロアリール基である、請求項3記載の式I−Bの化合物。
【請求項11】
化合物が、
(3SR,4RS)−5−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピリジン−2−カルボニトリル
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−ピリダジン−4−イル−メタノン
(3SR,4RS)−{3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(3,6−ジメチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
(3SR,4RS)−{5−[3−[(5−クロロ−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−カルボニル]−ピリジン−2−カルボニトリル
(3SR,4RS)−[3−[(5−クロロ−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
(3SR,4RS){3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
{(3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン又は
((3S,4S)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−{[メチル−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−(6−メチル−ピリダジン−4−イル)−メタノン
である、請求項10記載の式I−Bの化合物。
【請求項12】
請求項1記載の式Iの化合物の製造方法であって、
a)式:
【化106】


の化合物をカップリングさせて、式:
【化107】


の化合物とすること(式中、定義は、上記と同様である)、又は
b)式:
【化108】


の化合物を酸化して、式:
【化109】


の化合物とすること(式中、定義は、上記と同様である)、又は
c)式:
【化110】


の化合物をhal−(Rとカップリングさせて、式:
【化111】


の化合物とすること(式中、定義は、上記と同様である)、又は
d)式:
【化112】


の化合物を式:
【化113】


の化合物とカップリングさせて、式:
【化114】


の化合物とすること(式中、定義は、上記と同様である)、
そして所望であれば、得られた化合物を薬学的に許容される酸付加塩に変換することを含む、方法。
【請求項13】
請求項12記載の方法によるか又は同等の方法により製造される、請求項1〜11のいずれか一項記載の化合物。
【請求項14】
請求項1〜11のいずれか一項記載の一つ以上の化合物及び薬学的に許容される賦形剤を含有する、医薬。
【請求項15】
うつ病、疼痛、精神病、パーキンソン病、統合失調症、双極性障害、不安症及び注意欠陥多動性障害(ADHD)の処置のための、請求項14記載の医薬。
【請求項16】
うつ病、疼痛、精神病、パーキンソン病、統合失調症、双極性障害、不安症及び注意欠陥多動性障害(ADHD)の処置用の医薬の製造のための、請求項1〜11のいずれか一項記載の化合物の使用。
【請求項17】
本明細書に先に記載の発明。

【公表番号】特表2012−517981(P2012−517981A)
【公表日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−549595(P2011−549595)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【国際出願番号】PCT/EP2010/051887
【国際公開番号】WO2010/094667
【国際公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】