説明

Notchシグナル伝達経路調節因子の複合体およびその薬物治療への使用

支持構造に化学結合した、Notchシグナル伝達経路の複数の調節因子を含む複合体が記載される。本複合体は、Notchシグナル伝達経路の調節およびさまざまな症状の治療に有用である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持構造に化学結合した、Notchシグナル伝達経路の複数の調節因子を含む複合体。
【請求項2】
分子支持構造に化学結合した、Notchシグナル伝達経路の複数の調節因子を含む複合体。
【請求項3】
支持構造が約500ないし約100,000Daの分子量を有する、請求項1または請求項2に記載の複合体。
【請求項4】
支持構造が約1000ないし約50,000Daの分子量を有する、請求項3に記載の複合体。
【請求項5】
支持構造が高分子材料を含む、前記請求項のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項6】
高分子材料がポリエチレングリコールまたはその残基を含む、請求項5に記載の複合体。
【請求項7】
高分子材料が分枝鎖ポリエチレングリコールポリマーまたはその残基を含む、請求項6に記載の複合体。
【請求項8】
Notchシグナル伝達経路の少なくとも1つの調節因子がリンカー部分を介して支持構造に結合している、前記請求項のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項9】
リンカーが、酸、塩基、アルデヒド、エーテル、またはエステル反応基またはその残基を含む、請求項8に記載の複合体。
【請求項10】
リンカー部分がプロピオン酸スクシンイミジル、ブタン酸スクシンイミジル、N−ヒドロキシスクシンイミド、炭酸ベンゾトリアゾール、プロピオンアルデヒド、マレイミドまたは分枝マレイミド、ビオチン、ビニル誘導体、またはリン脂質である、請求項9に記載の複合体。
【請求項11】
Notchシグナル伝達経路の複数の調節因子を、化学的に架橋した形で含む複合体。
【請求項12】
Notchシグナル伝達経路の少なくとも3個の調節因子を含む、前記請求項のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項13】
Notchシグナル伝達経路の少なくとも4個の調節因子を含む、任意の請求項12に記載の複合体。
【請求項14】
Notchシグナル伝達経路の少なくとも5個の調節因子を含む、請求項13に記載の複合体。
【請求項15】
Notchシグナル伝達経路の少なくとも10個の調節因子を含む、請求項13に記載の複合体。
【請求項16】
Notchシグナル伝達経路の少なくとも20個の調節因子を含む、請求項13に記載の複合体。
【請求項17】
Notchシグナル伝達経路の少なくとも30個の調節因子を含む、請求項13に記載の複合体。
【請求項15】
Notchシグナル伝達経路の少なくとも1つの調節因子が、Notch受容体を活性化することができる物質である、前記請求項のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項16】
Notchシグナル伝達経路の少なくとも1つの調節因子が、Notchリガンドまたはその断片、誘導体、ホモログ、アナログまたは対立遺伝子変異体を含む、前記請求項のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項17】
Notchシグナル伝達経路の少なくとも1つの調節因子が、DeltaまたはSerrate/Jaggedタンパク質またはその断片、誘導体、ホモログ、アナログまたは対立遺伝子変異体を含む、前記請求項のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項18】
Notchシグナル伝達経路の少なくとも1つの調節因子が、Notchリガンド細胞外ドメインの一部および免疫グロブリンFc部分を含む融合タンパク質を含む、前記請求項のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項19】
Notchシグナル伝達経路の少なくとも1つの調節因子が、DSLまたはEGF様ドメインまたはその断片、誘導体、ホモログ、アナログまたは対立遺伝子変異体を含むタンパク質またはポリペプチドを含む、前記請求項のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項20】
Notchシグナル伝達経路の少なくとも1つの調節因子が、少なくとも1つのNotchリガンドDSLドメインおよび少なくとも1つのNotchリガンドEGFドメインを含むタンパク質またはポリペプチドを含む、前記請求項のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項21】
Notchシグナル伝達経路の少なくとも1つの調節因子が、少なくとも1つのNotchリガンドDSLドメインおよび少なくとも2つのNotchリガンドEGFドメインを含むタンパク質またはポリペプチドを含む、前記請求項のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項22】
Notchシグナル伝達経路の少なくとも1つの調節因子が、少なくとも1つのNotchリガンドDSLドメインおよび少なくとも3つのNotchリガンドEGFドメインを含むタンパク質またはポリペプチドを含む、前記請求項のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項23】
本質的に下記の成分;
i)NotchリガンドDSLドメイン;
ii)1〜5かつ5個以下のNotchリガンドEGFドメイン;
iii)任意に全部または一部のNotchリガンドN末端ドメイン;および
iv)任意に1つ以上の異種アミノ酸配列
から成るNotchシグナル伝達の調節因子を含む、請求項1から22のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項24】
本質的に下記の成分;
i)NotchリガンドDSLドメイン;
ii)2〜4かつ4個以下のNotchリガンドEGFドメイン;
iii)任意に全部または一部のNotchリガンドN末端ドメイン;および
iv)任意に1つ以上の異種アミノ酸配列
から成るNotchシグナル伝達の調節因子を含む、請求項1から22のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項25】
本質的に下記の成分;
i)NotchリガンドDSLドメイン;
ii)2〜3かつ3個以下のNotchリガンドEGFドメイン;
iii)任意に全部または一部のNotchリガンドN末端ドメイン;および
iv)任意に1つ以上の異種アミノ酸配列
から成るNotchシグナル伝達の調節因子を含む、請求項1から22のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項26】
本質的に下記の成分;
i)NotchリガンドDSLドメイン;
ii)3個のNotchリガンドEGFドメイン;
iii)任意に全部または一部のNotchリガンドN末端ドメイン;および
iv)任意に1つ以上の異種アミノ酸配列
から成るNotchシグナル伝達の調節因子を含む、請求項1から22のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項27】
i)NotchリガンドDSLドメイン;
ii)1〜5個のNotchリガンドEGFドメイン;
iii)任意に全部または一部のNotchリガンドN末端ドメイン;および
iv)任意に1つ以上の異種アミノ酸配列
を含む、Notchシグナル伝達のタンパク質またはポリペプチドの形の調節因子を含む、請求項1から22のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項28】
i)NotchリガンドDSLドメイン;
ii)2〜4個のNotchリガンドEGFドメイン;
iii)任意に全部または一部のNotchリガンドN末端ドメイン;および
iv)任意に1つ以上の異種アミノ酸配列
を含む、Notchシグナル伝達のタンパク質またはポリペプチドの形の調節因子を含む、請求項1から22のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項29】
i)NotchリガンドDSLドメイン;
ii)2〜3個のNotchリガンドEGFドメイン;
iii)任意に全部または一部のNotchリガンドN末端ドメイン;および
iv)任意に1つ以上の異種アミノ酸配列
を含む、Notchシグナル伝達のタンパク質またはポリペプチドの形の調節因子を含む、請求項1から22のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項30】
i)NotchリガンドDSLドメイン;
ii)3個のNotchリガンドEGFドメイン;
iii)任意に全部または一部のNotchリガンドN末端ドメイン;および
iv)任意に1つ以上の異種アミノ酸配列
を含む、Notchシグナル伝達のタンパク質またはポリペプチドの形の調節因子を含む、請求項1から22のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項31】
DeltaDSLまたはEGFドメインを含む、請求項1から30のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項32】
ヒトDeltaDSLまたはEGFドメインを含む、請求項1から31のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項33】
下記の配列に対してその全長にわたって、少なくとも50%のアミノ酸配列類似性を有するポリペプチドを含む、請求項1から32のうちいずれか1つに記載の複合体;
【化1】

【請求項34】
請求項33の配列に対してその全長にわたって、少なくとも70%のアミノ酸配列類似性を有するポリペプチドを含む、請求項33に記載の複合体。
【請求項35】
請求項33の配列に対してその全長にわたって、少なくとも90%のアミノ酸配列類似性を有するポリペプチドを含む、請求項33に記載の複合体。
【請求項36】
Notchシグナル伝達経路の少なくとも1つの調節因子が抗体を含む、請求項1から35のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項37】
POL(−R)
の式を有し、
式中、POLは高分子支持構造であり;個々のRはNotchシグナル伝達の調節因子(それぞれが同一でありうるかまたは異なりうる)を表し;nは少なくとも2である整数である複合体。
【請求項38】
POL(−L−R)
の式を有し、
式中、POLは高分子支持構造であり;個々のRは独立してNotchシグナル伝達の調節因子(それぞれが同一でありうるかまたは異なりうる)を表し;個々のLは、独立に、任意のリンカー部分または残基(そのそれぞれは同一でありうるかまたは異なりうる)または結合を表し;nは少なくとも2である整数である複合体。
【請求項39】
nが少なくとも5である、請求項37または38に記載の複合体。
【請求項40】
nが少なくとも20である、請求項39に記載の複合体。
【請求項41】
POLが水溶性ポリマーである、請求項37から40のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項42】
POLが任意に誘導体化または活性化された多糖ポリマーである、請求項37から41のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項43】
POLが任意に誘導体化または活性化されたデキストランポリマーである、請求項42に記載の複合体。
【請求項44】
POLが任意に誘導体化または活性化されたPEGポリマーである、請求項37から42のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項45】
個々のLが、NotchリガンドDSLドメインおよび少なくとも1から8個のNotchリガンドEGF様ドメインを含む、同一のまたは異なるタンパク質またはポリペプチドである、請求項37から44のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項46】
薬物としての使用のための、前記請求項のうちいずれか1つに記載の複合体。
【請求項47】
免疫反応の調節のための薬物の製造における、請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体の使用。
【請求項48】
免疫反応のダウンレギュレーションのための薬物の製造における、請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体の使用。
【請求項49】
請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体を投与することによる、哺乳類において免疫反応を調節する方法。
【請求項50】
請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体を投与することによる、哺乳類において免疫反応をダウンレギュレートする方法。
【請求項51】
Notchシグナル伝達経路の複数の調節因子を高分子支持構造と結合することによる、請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体を調製する方法。
【請求項52】
i)高分子支持構造を提供すること;および
ii)高分子支持構造を複数のNotchシグナル伝達の調節因子と反応させること
:による、請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体を調製する方法。
【請求項53】
i)高分子支持構造を提供すること;
ii)高分子支持構造を活性化すること;および
iii)活性化された高分子支持構造を複数のNotchシグナル伝達の調節因子と反応させること
:による、請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体を調製する方法。
【請求項54】
i) 請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体; および
ii)抗原もしくは抗原決定基または抗原もしくは抗原決定基をコードするポリヌクレオチド;
を含む、免疫系の調節のための同時、同時期、別々、または連続使用のための組み合わせ調製品としての産物。
【請求項55】
抗原または抗原決定基が自己抗原もしくはその抗原決定基であるかまたは、自己抗原もしくはその抗原決定基をコードするポリヌクレオチドである、請求項54に記載の産物。
【請求項56】
抗原または抗原決定基が、アレルゲンもしくはその抗原決定基であるかまたは、アレルゲンもしくはその抗原決定基をコードするポリヌクレオチドである、請求項54に記載の産物。
【請求項57】
抗原または抗原決定基は、移植抗原もしくはその抗原決定基であるかまたは、移植抗原もしくはその抗原決定基をコードするポリヌクレオチドである、請求項54に記載の産物。
【請求項58】
抗原または抗原決定基が、腫瘍抗原もしくはその抗原決定基であるかまたは、腫瘍抗原もしくはその抗原決定基をコードするポリヌクレオチドである、請求項54に記載の産物。
【請求項59】
抗原または抗原決定基が、病原体抗原もしくはその抗原決定基であるかまたは、病原体抗原もしくはその抗原決定基をコードするポリヌクレオチドである、請求項54に記載の産物。
【請求項60】
i)請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体; および
ii)病原体抗原もしくはその抗原決定基、または病原体抗原もしくはその抗原決定基をコードするポリヌクレオチド
:を含む病原体ワクチン組成物。
【請求項61】
i)請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体; および
ii)がん抗原もしくはその抗原決定基、またはがん抗原もしくはその抗原決定基をコードするポリヌクレオチド
:を含むがんワクチン組成物。
【請求項62】
IL−10、IL−5、IL−2、TNF−α、IFN−γまたはIL−13から選択されるサイトカインの発現の調節のための薬物の製造のための、請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体の使用。
【請求項63】
IL−10発現増加のための薬物の製造のための、請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体を含む構造の使用。
【請求項64】
IL−2、IL−5、TNF−α、IFN−γまたはIL−13から選択されるサイトカインの発現減少のための薬物の製造のための、請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体の使用。
【請求項65】
IL−10発現増加およびIL−5発現減少を伴う免疫調節因子サイトカインプロファイルを生じるための薬物の製造のための、請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体の使用。
【請求項66】
IL−10発現増加および、IL−2、IFN−γ、IL−5、IL−13およびTNF−α発現減少を伴う免疫調節因子サイトカインプロファイルを生じるための薬物の製造のための、請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体の使用。
【請求項67】
請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体を含む医薬組成物。
【請求項68】
医薬品として許容されるキャリヤーを含む、請求項68に記載の医薬組成物。
【請求項69】
治療において細胞分化を改変するための、請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体の使用。
【請求項70】
治療において細胞分化を阻害するための、請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体の使用。
【請求項71】
治療において細胞分化を促進するための、請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体の使用。
【請求項72】
がんの治療のための、請求項1から45のうちいずれか1つに記載の複合体の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2006−513260(P2006−513260A)
【公表日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−506075(P2005−506075)
【出願日】平成15年8月1日(2003.8.1)
【国際出願番号】PCT/GB2003/003285
【国際公開番号】WO2004/013179
【国際公開日】平成16年2月12日(2004.2.12)
【出願人】(503372060)ロランティス リミテッド (6)
【Fターム(参考)】