説明

O−デスメチルベンラファキシンおよびバゼドキシフェンの組み合わせ生成物およびその使用

少なくとも2つの活性化合物であるO−デスメチルベンラファキシンまたはその医薬上許容される塩とバゼドキシフェンまたはその医薬上許容される塩とを含有する組み合わせ生成物が記載される。さらに、低血中エストロゲン濃度または低エストロゲン受容体活性と関連する様々な状態を治療するために本組み合わせ生成物を作製および使用する方法も記載される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
本発明は、一般にエストロゲン受容体モジュレータの分野、および低エストロゲン発現および/または低エストロゲン受容体発現と関連している状態の治療に関する。
【0002】
O−デスメチルベンラファキシン(ODV)は、ベンラファキシンの主要代謝産物であり、セロトニンおよびノルエピネフリンの再取り込みを選択的に遮断する。Klamerus, K.J. et al., "Introduction of the Composite Parameter to the Pharmacokinetics of Venlafaxine and its Active O-Desmethyl Metabolite", J. Clin. Pharmacol. 32:716-724 (1992)。O−デスメチルベンラファキシンは、化学名を1−[2−(ジメチルアミノ)−1−(4−フェノール)エチル]−シクロヘキサノールと称し、米国特許第4,535,186号においてフマレート塩として例示された。しかし、O−デスメチルベンラファキシンのフマレート塩は、不適切な物理化学的特性および浸透特性を有している。O−デスメチルベンラファキシンは、国際特許公開公報WO00/32555においても遊離塩基として例示されている。
【0003】
ODVのスクシネート形は[米国特許第6,673,838号]に記載されている。ODVのスクシネートモノハイドレート形は、悪心、嘔吐、下痢、および腹痛などの副作用を減少させる徐放性ヒドロゲル錠内に組み込まれてきた。ヒドロゲルマトリックスとしてのヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)の使用を記載している製剤は[国際特許公開公報WO02/064543A2]に記載されている。
【0004】
バゼドキシフェンアセテート(1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−1H−インドール−5−オール酢酸)は、以下に示す化学式:
【0005】
【化1】

を有し、典型的には選択的エストロゲン受容体モジュレータ(SERM)と呼ばれるクラスの薬物に属する。その分類に一致して、バゼドキシフェンはエストロゲン受容体(ER)に対する親和性を示すが、組織選択的エストロゲン様作用を示す。例えば、バゼドキシフェンアセテートは、子宮刺激の前臨床試験モデルにおいて子宮反応の刺激をほとんど、または全く示さない。これとは逆に、バゼドキシフェンアセテートは、骨量減少を予防することに、そしてオステオペニア(骨減少症)の卵巣切除ラットモデルにおいてコレステロールを減少させることにおいてエストロゲンアゴニスト様作用を示す。MCF−7細胞系(ヒト乳癌細胞系)では、バゼドキシフェンアセテートはエストロゲンアンタゴニストとして挙動する。これらのデータは、バゼドキシフェンアセテートが骨および心血管脂質パラメータに対してエストロゲン性であり、子宮および乳腺組織に対して抗エストロゲン性であるので、エストロゲン受容体が関係している多数の様々な疾患もしくは疾患様状態を治療するための潜在力を有することを例証している。
【0006】
米国特許第5,998,402号および第6,479,535号は、バゼドキシフェンアセテートの調製法について報告している。バゼドキシフェンアセテートの合成調製法は、一般的文献にも登場している。例えば、Miller, et al., J. Med. Chem., 2001, 44, 1654-1657を参照されたい。薬物の生物活性についての詳細な説明もまた、一般的文献に同様に登場している(例えば、Miller, et al., Drugs of the Future, 2002, 27(2), 117-121を参照)。バゼドキシフェンアセテートの調製物は、米国特許出願公開2002/0031548A1においても報告されている。
【0007】
そこで必要とされるのは、低エストロゲン発現および/または低エストロゲン受容体発現と関連する状態を治療する改良された方法である。
【0008】
発明の概要
1つの態様では、本発明は、活性化合物として、O−デスメチルベンラファキシンまたはその医薬上許容される塩とバゼドキシフェンまたはその医薬上許容される塩とを含有する組み合わせ生成物を提供する。
【0009】
また別の態様では、本発明は、各活性化合物が個別層内に見いだされる多層錠もしくはカプセル剤を提供する。1つの実施形態では、一方もしくは両方の層が圧縮顆粒である。また別の実施形態では、層の一方は固体分散体混合物である。さらにまた別の実施形態では、本発明は、多微粒子および顆粒を含有するカプセル剤を提供する。また別の実施形態では、コアは1つの活性化合物から構成され、また別の活性化合物はコーティング層内に提供される。
【0010】
また別の態様では、本発明は、本発明の組成物を投与する工程によって被験者を治療する方法を提供する。
【0011】
本発明のさらにまた別の態様および長所は、本発明についての以下の詳細な説明から明らかになる。
【0012】
発明の詳細な説明
本発明は、エストロゲン欠乏またはエストロゲン過剰と関連する疾患状態または症候群を治療するために、およびそのために有用な医薬品の調製において有用な組み合わせ生成物を提供する。本発明の組成物は、子宮内膜または子宮内膜様組織の増殖もしくは異常な発達、作用または成長の結果として生じる疾患または障害の治療方法において、およびそのために有用な医薬品の調製においてもまた有用である。
【0013】
本発明の組み合わせは、有効成分として、少なくとも、O−デスメチルベンラファキシンまたはその医薬上許容される塩とバゼドキシフェンまたはその医薬上許容される塩とを利用した。1つの実施形態では、有効成分は、単一単位用量の組み合わせ生成物、例えば錠剤、カプセル剤、またはカプレットに調製される。
【0014】
本明細書で使用するように、O−デスメチルベンラファキシンまたはODVは、1−[2−(ジメチルアミノ)−1−(4−フェノール)エチル]−シクロヘキサノールを意味する。その数種の医薬上許容される塩は、例えば、特にそのフマレート塩[米国特許第4,535,186号]、ODVのスクシネート塩形[米国特許第6,673,838号]を含めて報告されている。ODVは、国際特許公開公報WO00/32555において遊離塩基としても例示されている。
【0015】
1つの実施形態では、当業者は、本明細書の実施例において記載したODVに対してベンラファキシン、その誘導体および塩を置換することができる。ODVのスクシネート塩(DVSもしくはデスベンラファキシンスクシネート)は、米国特許第6,673,838号に記載されたように調製できる。ODV(DVF)のホルメート塩は、米国特許出願公開US2003/0236309に記載されており、適切な塩の置換による類似技術を用いて調製できる。その他の適切なODV塩および同一物を調製する方法は、当業者によって容易に決定され得る。
【0016】
本明細書で使用するバゼドキシフェンアセテートは、1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−3−メチル−1H−インドール−5−オール酢酸を意味する。米国特許第5,998,402号および第6,479,535号は、バゼドキシフェンおよびその塩の調製について報告している。バゼドキシフェンアセテート(BZA)の合成調製法は、一般的文献にも登場している。例えば、Miller, et al., J. Med. Chem., 2001, 44, 1654-1657を参照されたい。または、当業者は、本明細書の実施例において記載したBZAに対してバゼドキシフェンのその他の塩に置換することができる。
【0017】
ODVおよび/またはバゼドキシフェンのさらに他の医薬上許容される塩は、本発明の組み合わせにおいて利用できる。用語「医薬上許容される塩」は、有機および無機酸、例えば酢酸、乳酸、クエン酸、桂皮酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、マンデル酸、リンゴ酸、シュウ酸、プロピオン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、グリコール酸、ピルビン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、サリチル酸、安息香酸、および同様に公知の許容される酸に由来する塩を意味する。
【0018】
1つの態様では、本発明は、2つの有効成分を含有する生成物を提供する。1つの実施形態では、本生成物は、即時放出型製剤中にバゼドキシフェンおよび徐放型製剤中にO−デスメチルベンラファキシンを含有するように設計されている。しかし、本発明はそのようには限定されない。
【0019】
これらの2つの有効成分は、個別に、しかし同一形状で調製でき、例えば、各々は顆粒中にあってよい。または、本生成物は相違する形状、例えば、顆粒および多微粒子、顆粒および固体分散体混合物、多微粒子および固体分散体混合物にある、または所望であってよい他の形状にある活性化合物を含有していてよい。
【0020】
1つの実施形態では、錠剤は、活性成分が個別層中に含有されている多層錠である。1つの実施形態では、錠剤は活性化合物を備える2つの層を含有している。また別の態様では、本発明はカプセル剤を提供する。そのようなカプセルには、本明細書に記載した錠剤を充填できる、または相違する調製物中の2種の活性物質を含有することができる。1つの実施形態では、本発明によるカプセル剤は、デスベンラファキシンスクシネート多微粒子およびバゼドキシフェンまたはその医薬上許容される塩を含有している。また別の実施形態では、バゼドキシフェンまたはその医薬上許容される塩は固体分散体の形状にある。また別の実施形態では、バゼドキシフェンまたはその医薬上許容される塩は顆粒の形状にある。さらにまた別の実施形態では、バゼドキシフェンは、多微粒子に塗布されたコーティングである。さらに別の実施形態では、バゼドキシフェンの医薬上許容される塩が使用される。また別の実施形態では、多微粒子はデスベンラファキシンスクシネートおよび微結晶セルロースを含有している。
【0021】
さらにまた別の実施形態では、バゼドキシフェンは、DVS層、DVS錠、またはDVS多微粒子コアを覆うコーティング剤として提供される。以下の実施例では、DVS錠剤コアを覆うバゼドキシフェンフィルムコート、およびDVS錠剤コアを覆うバゼドキシフェンの糖をベースとするコートが例示されている。
【0022】
1つの実施形態では、デスベンラファキシンスクシネート、ヒポメロース(hypomellose)、微結晶セルロース、タルク、およびマグネシウムステアレートを含有する第1層とバゼドキシフェンまたはその医薬上許容される塩を含有する第2層とを有する本発明による錠剤が調製される。1つの実施形態では、第1層のODV調製物は、ヒポメロース、微結晶セルロース、およびタルクを含有する。さらにまた別の実施形態では、ODV層は:
デスベンラファキシンスクシネート 45〜55重量%
ヒポメロース 35〜45重量%
微結晶セルロース 3〜4重量%
タルク 4〜5重量%
マグネシウムステアレート 1〜2重量%
から構成される。1つの実施形態では、DVSはその層の約50重量%であり、ヒポメロースは約40重量%である。適切には、この混合物は、顆粒の形状または他の適切な形状で調製できる。
【0023】
また別の実施形態では、第2層はバゼドキシフェンアセテート、ラクトース、微結晶セルロース、およびデンプンを含有する。以下では、追加のBZA製剤について記載する。
【0024】
組み合わせ生成物の形状とは無関係に、本生成物は、望ましくは単位用量として、その用量がO−デスメチルベンラファキシン遊離塩基の量に基づいて計算された約10mg〜500mgのO−デスメチルベンラファキシン(ODV)またはその塩、およびバゼドキシフェンの量に基づいて計算された約5mg〜100mgのバゼドキシフェンまたはその医薬上許容される塩を含有している。1つの実施形態では、本生成物は、すなわち本明細書ではデスベンラファキシンスクシネート(DVS)と称するスクシネート塩を含有する。また別の実施形態では、本生成物は、バゼドキシフェンアセテート(BZA)を含有する。さらにまた別の実施形態では、ODV塩はDVSであり、バゼドキシフェンはBZAである。しかし、本発明はそのようには限定されない。
【0025】
他の実施形態では、単位用量は、O−デスメチルベンラファキシン遊離塩基の量に基づいて計算すると、25mg〜250mgのODV、もしくは50mg〜200mgのODVの範囲内、または約150mgのODVである。これらやその他の実施形態では、バゼドキシフェンの単位用量は、遊離バゼドキシフェンノに基づいて計算すると、10mg〜75mgのバゼドキシフェン、20mg〜50mgのバゼドキシフェン、約25mg〜約40mgのバゼドキシフェンの範囲内、または約20mgのバゼドキシフェンである。
【0026】
適切には、ODV塩は、希釈剤、結合剤、充填剤、流動促進剤、固結防止剤、およびアジュバントを含む群から選択された1つまたは複数の成分と混合される。結合剤は、例えば、特にセルロースおよびポビドンを含む公知の結合剤の中から選択できる。1つの実施形態では、結合剤は、微結晶セルロース、クロスポビドン、およびそれらの混合物の中から選択される。
【0027】
適切なpH調節剤には、例えば、特にナトリウムカーボネート、ナトリウムバイカーボネート、カリウムカーボネート、リチウムカーボネートが含まれる。さらに他の適切な成分は、当業者には容易に明白になるであろう。
【0028】
1つの実施形態では、ODVもしくはその塩は、速度制御成分を含有する製剤中にある。典型的には、そのような速度制御成分は、親水性ポリマーおよび不活性可塑化ポリマーの中から選択される速度制御ポリマーである。適切な速度制御親水性ポリマーには、制限なく、ポリビニルアルコール(PVA)、ヒポメロースおよびそれらの混合物が含まれる。適切な不溶性または不活性「可塑性」ポリマーの例には、制限なく、1つまたは複数のポリメタクリレート(すなわち、Eudragit(登録商標)ポリマー)が含まれる。その他の適切な速度制御ポリマー物質には、例えば、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリ(エチレン)オキシド、アルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、親水性セルロース誘導体、およびポリエチレングリコールが含まれる。
【0029】
1つの実施形態では、ODV多微粒子を調製できる。例えば、"Multiparticulate O-Desmethylvenlafaxine Salts and Uses Thereof."と題する米国特許出願公開US2005/0175698A1(2005年8月11日公表)を参照されたい。さらに別の実施形態では、多微粒子ODVがスフェロイド(spheroid)、ビーズ、もしくはペレットである場合、多微粒子のサイズは約0.6mm〜約1mmの範囲内にある。しかし、多微粒子は、本発明から逸脱せずにサイズが変動してよい。
【0030】
本発明の多微粒子ODVは、少なくとも、DVS、DVFもしくはそれらの組み合わせ、および1つまたは複数の希釈剤、結合剤、充填剤、流動促進剤、固結防止剤、pH調節剤および/またはアジュバントから構成されるコアから構成される。
【0031】
適切には、コア内に存在する希釈剤、結合剤、充填剤、流動促進剤、固結防止剤、およびアジュバントの総量は、多微粒子コアの約30%(w/w)〜約97%(w/w)の量である。例えば、存在する場合、結合剤、希釈剤および/または充填剤は、各々が未コーティング製剤の約15%(w/w)〜約80%(w/w)、または約20%(w/w)〜約70%(w/w)、または約25%(w/w)〜約45%(w/w)、または約30%(w/w)〜約42%(w/w)の量で存在していてよい。製剤中のpH調節剤の総量は、コアの約0.1%(w/w)〜約10%(w/w)、または約1%(w/w)〜約8%(w/w)、または約3%(w/w)〜約7%(w/w)の範囲内であってよい。しかし、これらのパーセンテージは、必要に応じて、または当業者の所望に応じて調整できる。
【0032】
結合剤は、例えば、特にセルロースおよびポビドンを含む公知の結合剤の中から選択できる。1つの実施形態では、結合剤は、微結晶セルロース、クロスポビドン、およびそれらの混合物の中から選択される。
【0033】
適切なpH調節剤には、例えば、特にナトリウムカーボネート、ナトリウムバイカーボネート、カリウムカーボネート、リチウムカーボネートが含まれる。さらに他の適切な成分は、当業者には容易に明白になるであろう。
【0034】
1つの実施形態では、DVSおよび/またはDVFは、速度制御成分を含有する徐放性製剤中にある。さらに別の実施形態では、そのような速度制御成分は、親水性ポリマーおよび不活性可塑化ポリマーの中から選択される速度制御ポリマーである。適切な速度制御親水性ポリマーには、制限なく、ポリビニルアルコール(PVA)、ヒポメロースおよびそれらの混合物が含まれる。適切な不溶性または不活性「可塑性」ポリマーの例には、制限なく、1つまたは複数のポリメタクリレート(すなわち、Eudragit(登録商標)ポリマー)が含まれる。その他の適切な速度制御ポリマー物質には、例えば、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリ(エチレン)オキシド、アルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、親水性セルロース誘導体、およびポリエチレングリコールが含まれる。
【0035】
1つの実施形態では、本発明のODV多微粒子は、未コーティング多微粒子の重量に基づいて、約5%(w/w)〜約75%(w/w)の微結晶セルロース(MCC)、約10%(w/w)〜約70%(w/w)のMCC、約20%(w/w)〜約60%(w/w)、または約30%(w/w)〜約50%(w/w)を含有している。1つの望ましい実施形態では、ODV多微粒子コアは、未コーティング多微粒子に基づいて約70%(w/w)〜約30%(w/w)を含有している。
【0036】
1つの実施形態では、多微粒子DVSまたはDVF含有コアは、コーティングされない。多微粒子は、当業者に公知の技術を使用して、適切なカプセルシェル内に配置できる、または錠剤に圧縮できる。適切には、結果として生じるカプセルシェルもしくは圧縮錠は10mg〜400mgのODVを含有している。
【0037】
他の実施形態では、多微粒子ODVは、コアを覆う1つまたは複数のコーティングを含有している。さらに他の実施形態では、多微粒子は、ペレットコアおよび非機能的なシールコーティングおよび機能的な第2コーティングからなる。
【0038】
1つの実施形態では、初期シールコートをコアに直接的に塗布できる。このシールコートの成分は当業者によって修飾されてよいが、シールコートは、適切なポリマー、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、およびそれらの組み合わせから選択することができ、それらはさらに任意で可塑剤およびその他の所望の成分を含有していてよい。また別の実施形態では、シールコートはHPMCを含有している。1つの実施形態では、シールコートは、HPMC溶液として約3%(w/w)〜約25%(w/w)、または約5%(w/w)〜約7.5%(w/w)の濃度で塗布される。乾燥させると、適切な条件下では、初期シールコートは、未コーティング多微粒子の約1%(w/w)〜3%(w/w)の範囲内、または約2%(w/w)である。また別の実施形態では、他の不活性成分の中でも特にHPMCを含有する市販で入手できるシールコートが利用される。1つのそのような市販で入手できるシールコートは、Opadry(登録商標)Clear(Colorcon社製)である。
【0039】
1つの実施形態では、多微粒子は、徐放性製剤を提供するために、存在する場合は初期シールコートを覆って、または未コーティング多微粒子ODVコアを直接的に覆うコーティング層をさらに含有していてよい。これらの製剤は、悪心、嘔吐、および過敏性腸症候群を含む副作用の発生率をさらに低下させることができる。理論で確定しようとしなくても、これらの副作用は上部消化管内での放出を迂回することによって、そして下部消化管内での放出を提供することによって回避される。
【0040】
多微粒子には腸溶コート(速度制御フィルム)を塗布することができ、そしてポリメタクリレート、ヒポメロース、エチルセルロース、またはそれらの組み合わせを含むことができるが、それらに限定されない。放出が修飾された多微粒子製剤は、未コーティング多微粒子の重量に基づいて、約3%(w/w)〜約70%(w/w)のDVS、DVF、またはそれらの組み合わせ、および約5%(w/w)〜約75%(w/w)の微結晶セルロースを含有することができる。
【0041】
1つの実施形態では、腸溶コートは、メタクリル酸およびメタクリレート、例えば市販で入手できるEudragit(登録商標)L30K55(Rohm社製)のコポリマーである生成物を含有している。さらに別の実施形態では、腸溶コートは、それが未コーティングもしくは最初にコーティングされた多微粒子の約15%(w/w)〜約45%(w/w)、約20%(w/w)〜約30%(w/w)、または約25%(w/w)〜約30%(w/w)の量で多微粒子をコーティングするように塗布される。1つの実施形態では、腸溶コートは、Eudragit(登録商標)L30D−55コポリマー(Rohm社製)、タルク、トリエチルシトレート、および水から構成される。さらにまた別の実施形態では、腸溶コーティングは、約30%(w/w)のEudragit(登録商標)L30D55コーティングの30重量%の分散液;約15%(w/w)のタルク;約3%のトリエチルシトレート;ナトリウムヒドロキシドなどのpH調整剤;および水を含有している。
【0042】
また別の実施形態では、腸溶コートは、エチルセルロースをベースとする生成物、例えば市販で入手できるSurelease(登録商標)エチルセルロース水性分散(25%の固体)生成物(Colorcon社製)を含有している。1つの実施形態では、約3%(w/w)〜約25%(w/w)、または約3%(w/w)〜約7%(w/w)、または約5%(w/w)のSurelease(登録商標)分散液の溶液が多微粒子に塗布される。適切な条件下で乾燥させると、腸溶コートは、未コーティングもしくは初期コーティングされた多微粒子の約2%〜5%、または約3%〜約4%(w/w)の範囲内にある。
【0043】
その他の、DVSを含むODV塩を含有する他の製剤は、当業者によって決定され得る。
BZA製剤
他の態様では、本発明の組成物は、有効成分として、5mg〜100mgのバゼドキシフェンを含む、バゼドキシフェンまたはその医薬上許容される塩を含有している。バゼドキシフェン製剤は、錠剤、または他の組み合わせ生成物中でODV塩とは別個の層を形成できる。
【0044】
1つの実施形態では、バゼドキシフェン製剤は、バゼドキシフェンアセテート、ラクトース、微結晶セルロース、およびデンプンを含有している。
【0045】
また別の実施形態では、バゼドキシフェン製剤は:
バゼドキシフェンアセテート 5〜40重量%
ラクトース 30〜35重量%
微結晶セルロース 25〜30重量%
α化デンプン 12〜18重量%
ナトリウムラウリルサルフェート 1〜2重量%
ナトリウムデンプングリコレート 5〜8重量%
アスコルビン酸 1〜2重量%
シリコンジオキシド <1重量%
マグネシウムステアレート <1重量%
を含有する。さらにまた別の実施形態では、バゼドキシフェン製剤は:
バゼドキシフェンアセテート 10重量%
ラクトース 30〜35重量%
微結晶セルロース 25〜30重量%
α化デンプン 12〜16重量%
ナトリウムラウリルサルフェート 1〜2重量%
ナトリウムデンプングリコレート 5〜8重量%
アスコルビン酸 1〜2重量%
シリコンジオキシド <1重量%
マグネシウムステアレート <1重量%
を含有する。これらの製剤は、顆粒を調製するために特に良好に適合する。1つの実施形態では、本生成物は、40mgのバゼドキシフェンアセテートの顆粒を含有する。
BZA固体分散体混合物
1つの実施形態では、本生成物は、5mg〜100mg、約10mg〜50mg、約25mg〜約40mgのバゼドキシフェンと等価の量のバゼドキシフェンもしくはその塩を有する固体分散体混合物を有する層を含有する。また別の実施形態では、固体分散体混合物は、約20mgのバゼドキシフェンまたはその塩を含有している。
【0046】
1つの実施形態では、本発明の組成物は、分散剤中に分散したBZAを含有している。また別の実施形態では、BZA対分散剤の重量比は、約1:99〜約99:1である。さらにまた別の実施形態では、BZA対分散剤の重量比は、約1:99〜約75:25、または約1:99〜約60:40である。さらにまた別の実施形態では、BZA対分散剤の重量比は、約1:99〜約15:85;約1:99〜約10:90;または約1:99〜約5:95である。また別の実施形態では、BZA対分散剤の重量比は、約5:95である。さらにまた別の実施形態では、BZA対分散剤の重量比は、約25:75〜約75:25、約40:60〜約60:40、または約1:1である。また別の実施形態では、BZA対分散剤の重量比は、約1:1である。
【0047】
本明細書で使用する「分散剤」は、固体バゼドキシフェンアセテートの粒子のための懸濁媒質として機能する任意の物質または物質の混合物を意味する。分散剤は、典型的には、BZAの医薬上の作用を実質的に妨害しない医薬上許容される物質から構成される。語句「医薬上許容される」は、本明細書では、確かな医学的判断の範囲内で、合理的な利益/リスク比と釣り合っており、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を伴わずに、人間および動物の組織と接触させて使用するために適合する物質を言及するために使用される。一部の実施形態では、分散剤は、室温(例、約22℃)で固体である。さらに別の実施形態では、分散剤は、約30℃〜100℃の温度で融解する。さらにまた別の実施形態では、分散剤は有機溶媒中で溶解性である。
【0048】
適切な分散剤の非限定的な例には、ポリマー、例えばセルロース(例、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース);ヒアルロネート;アルギネート;多糖、ヘテロ多糖(ペクチン);ポロキサマー;ポロキサミン;エチレンビニルアセテート;ポリエチレングリコール;デキストラン;ポリビニルピロリドン;キトサン;ポリビニルアルコール;プロピレングリコール;ポリビニルアセテート;ホスファチジルコリン(レシチン);ミグリオール;ポリ乳酸;ポリヒドロキシ酪酸;それらの2つ以上の混合物、それらのコポリマー、それらの誘導体などが含まれる。また別の代表的分散剤には、コポリマー系、例えばポリエチレングリコール−ポリ乳酸(PEG−PLA)、ポリエチレングリコール−ポリヒドロキシ酪酸(PEG−PHB)、ポリビニルピロリドン−ポリビニルアルコール(PVP−PVA)、および誘導体化ポリマー、例えばN−ビニルプリン(もしくはピリミジン)誘導体およびN−ビニルピロリドンのコポリマーが含まれる。
【0049】
1つの実施形態では、分散剤は、ポリビニルピロリドン(PVP)もしくはその誘導体を含有している。PVPは、多種多様な物質と複合体を形成し、化学的および生理学的に不活性であると考えられるポリアミドである。適切なPVPの例には、約10,000〜約50,000の平均分子量を有するポリビニルピロリドンが含まれる。1つの実施形態では、ポリビニルピロリドンは、約10,000〜約20,000の平均分子量を有する。他の実施形態では、ポリビニルピロリドンは、約15,000〜約20,000の分子量を有する。さらにまた別の実施形態では、分散剤中に複数のポリビニルピロリドンが利用される。さらにまた別の実施形態では、相違する分子量のポリビニルピロリドンを利用できる。適切なPVPの例は、PVP K−17(PLASDONEポビドン、ISP Technologies社製)である。1つの実施形態では、分散剤は、本質的にPVPまたはその誘導体からなる。
【0050】
1つの実施形態では、分散剤は、しばしばポロキサマーと呼ばれるエチレンおよびプロピレングリコールのブロックコポリマーを含有する。一部の適切な代表的ポロキサマーにはPoloxamer 188(LUTROL F68、BASF社)、Poloxamer 407(LUTROL F127、BASF社)などが含まれる。さらに別の実施形態では、分散剤はPoloxamer 188である。
【0051】
1つの実施形態では、分散剤は、ポリエチレングリコール(PEG)を含有している。適切なPEGには、PEG 200、300、400、600、1000、1450、3350、4000、6000、8000、10000、20000、それらの混合物などが含まれる。さらに別の実施形態では、分散剤はPEG 1450である。
【0052】
本発明において有用なBZA分散剤は、例えば非晶質BZAの固体分散体を生じさせる任意の方法によって作製できる。1つの実施形態では、BZA(任意の形状、例えば、結晶、非晶質など)および分散剤は分散溶媒(一緒に、または個別に、そして結合される)中で所望の重量比で溶解させられ、次に分散溶媒は所望の固体分散体を生成するために除去される。分散溶媒は、水性溶媒または有機溶媒であってよい。適切な有機溶媒には、アルコール、エーテル、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ニトリル、それらの混合物などが含まれる。また別の実施形態では、有機溶媒は揮発性溶媒、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ジエチルエーテル、ペンタン、ヘキサン、ベンゼン、ジクロロメタン、アセトニトリル、それらの混合物などである。また別の実施形態では、有機溶媒はアルコール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、それらの混合物などである。一部の実施形態では、有機溶媒はエタノールである。
【0053】
1つの実施形態では、BZAおよび分散剤は、BZAおよび分散剤の一方もしくは両方が液体形(例えば、融解生成物)である場合は所望の重量比で結合され、そして次に液体混合物が所望の固体分散体を形成するために凝固させられる。さらに別の実施形態では、BZAおよび分散剤は、BZAおよび分散剤の少なくとも一方が融解している場合は結合させられる。結果として生じる混合物は、次に混合物を凝固させるために十分な温度へ冷却する工程によって凝固させられる。また別の実施形態では、混合物は約25℃以下へ冷却される。また別の実施形態では、BZAは融解した分散剤と結合され、結果として生じた混合物は、固体分散体を形成するために混合物の融点より低い温度へ冷却される。1つの実施形態では、分散剤は、分散剤の融点以上の温度である約30〜200℃、約30〜150℃、または約30〜100℃の温度へ加熱される。さらに別の実施形態では、分散剤は、約30℃を超える、約40℃を超える、約50℃を超える、約60℃を超える、約70℃を超える、約80℃を超える、または約90℃を超える温度へ加熱される。これらやその他の方法は、本発明のBZA分散剤を調製するために適合するルーチン技術である。
【0054】
1つの実施形態では、本発明において有用な固体分散体は、結晶または微結晶バゼドキシフェンアセテートについてより高い約20〜約26℃の温度で0.0005M 酢酸中での平衡溶解度を特徴とする。また別の実施形態では、本発明の固体分散体は、約20〜約26℃の温度で、少なくとも約8、少なくとも約10、少なくとも約12、少なくとも約14、少なくとも約16、または少なくとも約19mg/mLである0.0005M 酢酸中の平衡溶解度を特徴とする。平衡溶解度は、当分野におけるルーチン方法によって測定できる。
【0055】
1つの実施形態では、本発明において有用な固体分散体は、固体分散体中の計約10mgのバゼドキシフェンアセテートを含む製剤が、哺乳動物へ経口投与されたときに、約140より高い、約150より高い、約160より高い、約170より高い、または約180ng・時間/mLより高いAUC0-24を特徴とすることを特徴とする。さらにまた別の実施形態では、本発明において有用な固体分散体は、固体分散体中に総計約10mgのバゼドキシフェンアセテートを含む製剤が、哺乳動物へ経口投与したときに、a)約140〜約250ng・時間/mLのAUC0-24;b)約12〜約30ng/mLのCmax;およびc)約1.0〜約3.5時間のtmaxを特徴とすることを特徴とする。薬物動態学的パラメータAUC0-24(24時間中の曲線下面積)、Cmax、およびtmaxを測定するための方法はよく知られており、当分野において記載されている。
【0056】
本発明において有用な固体BZA分散剤の調製および特徴についての追加の詳細は、2005年10月13日に公開された米国特許公開US2005/0227966A1に記載されている。
【0057】
1つの実施形態では、本発明の生成物は:
バゼドキシフェン:ポリビニルピロリドン固体分散体 約40重量%
微結晶セルロース 約50重量%
クロスカルメロースナトリウム 約10重量%
の製剤を有するBZAの固体分散体混合物の層を含有している。また別の実施形態では、本製剤は、約1重量%以下のマグネシウムステアレートを含有している。さらに他のバゼドキシフェン顆粒もしくは固体分散体混合物、または他の製剤を利用できる。
BZAコーティング層
1つの実施形態では、バゼドキシフェンは、DVSコアを覆って塗布されたコートもしくは層の形状で提供される(例、層、多微粒子、または錠剤)。コートは、DVSコアを覆って直接的に塗布できる、または中間層があってよい。
【0058】
1つの実施形態では、バゼドキシフェンコートは、単位用量当たり4〜6重量%の量のバゼドキシフェンアセテート、および好ましくは約5重量%のバゼドキシフェンを提供する。また別の実施形態では、バゼドキシフェンは、錠剤1錠当たり約20mgの量でコーティング層内に提供される。
【0059】
バゼドキシフェンは、適切なコーティング懸濁液中に混合し、従来型スプレー法を用いて塗布できる。1つの実施形態では、BZAは、ヒポメロースをベースとするクリアコート系(例、Opadry(登録商標)クリアコート)中に約1:2のBZA対Opadry(登録商標)クリアコートの比(重量に基づく)で混合できる。また別の実施形態では、BZAは糖をベースとするオーバーコート中に混合される。さらにまた別の実施形態では、BZAは、スクロース、ヒポメロース、スクロースパルミテートおよびアスコルビン酸を含有する糖をベースとするコーティング懸濁液と混合される。
【0060】
さらに他の適切なコーティング溶液は、当業者には容易に明白になるであろう。
I.本発明の製剤を製造する方法
1つの態様では、本発明は、個別に調製されたODVまたはその塩とバゼドキシフェンとの組み合わせ生成物から組み合わせ生成物を調製する方法を提供する。
【0061】
1つの実施形態では、活性成分は、多層錠または錠剤含有カプセル(tablet−in−capsule)の形状で調製される。例えば、O−デスメチルベンラファキシンは第1顆粒を形成するために適切な賦形剤と混合され、バゼドキシフェンは第2顆粒を形成するために適切な賦形剤と混合される。1つの実施形態では、一方もしくは両方の顆粒はローラコンパクタを用いて形成される。また別の実施形態では、一方もしくは両方の顆粒は高剪断グラニュレータを用いて形成される。しかし、適切な顆粒を調製するためには、例えば、低剪断グラニュレータ、ブレンダなどを含む当業者に公知の他の方法を利用できる。第1顆粒および第2顆粒は、次に二層錠を形成するために従来型方法を用いて圧縮される。この錠剤には、任意で活性成分を備える追加の層、または腸溶コーティング、シールコーティング、層間の分離などのために所望であってよい他の層を含有する追加の層を提供することができる。1つの実施形態では、錠剤コアは唯一の活性成分しか含有しておらず、他の活性成分はコーティング層内に提供される。
【0062】
また別の実施形態では、最終シールコートが錠剤を覆って塗布される。適切にも、この最終シールコートは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)および水から構成され、乾燥させると、コーティングされた全錠剤の約1重量%未満である。さらにまた別の実施形態では、多層錠を適切なパッケージング単位に充填する前に、最終工程としてタルクが利用される。
【0063】
代わりに、または追加して、錠剤はカプセル内に装填できる。
【0064】
また別の態様では、本発明は、様々な形状で個別に調製した活性成分を含有するカプセルを提供する。例えば、カプセルは、1つの活性成分の顆粒および他の活性成分の多微粒子;1つの活性成分の多微粒子および他の活性成分の固体分散体;1つの活性成分の顆粒および他の活性成分の固体分散体;コーティング層内の他の活性成分とともに1つの活性化合物を含有するコアを含有していてよい。そのようなカプセルは、当業者に公知の技術を用いて製造される。
【0065】
本発明の組み合わせのさらに他の適切な形状は、本明細書に提供した情報を前提にすると、当業者には容易に明白になるであろう。例えば、経口投与のために適合する投与単位、例えば錠剤、カプセルおよびカプレットを提供することに加えて、本発明は、非経口、経皮、または粘膜投与のために適切な投与単位を提供する。
【0066】
さらに本発明に含まれるのは、単位剤形中に本発明の製剤を有する容器、例えばホイルパッケージまたは他の適切な容器を含む医薬上のパックおよびキットである。
II.本発明の組み合わせ生成物の使用
本発明の組成物および方法は、エストロゲン作用およびエストロゲン過剰もしくは欠乏(例、エストロゲンの低血中濃度)の結果として生じる、骨粗鬆症、前立腺肥大症、男性型禿頭症、膣および皮膚萎縮症、アクネ、機能不全子宮出血、子宮内膜ポリープ、良性乳房疾患、子宮平滑筋腫、腺筋症、卵巣癌、不妊症、乳癌、子宮内膜症、子宮内膜癌、多嚢胞性卵巣症候群、心血管疾患、避妊、アルツハイマー病、認知低下およびその他のCNS障害、ならびに特に黒色腫、前立腺癌、大腸癌、CNS癌を含む特定の癌を含む多数の疾患を治療するため、またはそれらの治療において有用な医薬品を調製するために有用である。さらに、本組成物および方法は、閉経前女性における避妊、ならびに閉経後女性(血管運動障害、例えば顔面潮紅を治療するためなど)、またはエストロゲン補給が有益であろう他のエストロゲン欠乏症状態におけるホルモン補充療法のために使用できる。それは、無月経が有益である疾患状態、例えば白血病、子宮内膜切離、慢性腎もしくは肝疾患または凝固疾患もしくは障害において使用することもできる。
【0067】
本発明の組成物および方法は、被験者の新規骨組織の形成における不均衡および骨の正味損失を導く高齢組織の吸収の結果として生じる可能性がある骨損失を阻害するため、または骨損失の阻害において有用な医薬品を調製するためにも使用できる。そのような骨減損は、ある範囲内の個体、特別には閉経後女性、両側性卵巣摘除術を受けている女性、長期コルチコステロイド療法を受けている、もしくは受けていた女性、性腺発育障害を経験している女性、およびクッシング症候群に罹患している女性において生じる。骨(歯および口腔内骨を含む)および骨置換術に対する特別な必要は、骨折、欠陥のある骨構造を備える個体、および骨関連手術および/またはプロテーゼの植え込み術を受けている個体において本発明の固体分散体を用いて対処することもできる。上述した問題に加えて、本発明の組成物および方法は、変形性関節症、低カルシウム血症、高カルシウム血症、ページェット病、骨軟化症、骨石灰脱失症、多発性骨髄腫および骨組織に有害な作用を有する他の形態の癌を治療するために、またはそれらを治療する際に有用な医薬品の調製において使用できる。
【0068】
さらに、本発明の組み合わせは、うつ病、線維筋痛、不安、腹圧性尿失禁(SUI)、過敏性腸症候群(IBS)、神経因性疼痛の症状、および例えば、顔面紅潮、骨粗鬆症、膣萎縮症などを含む他の閉経後症状を緩和することに有用である。
【0069】
本明細書に列挙した疾患および症候群を治療する方法は、そのような治療を必要とする被験者に治療有効量の本発明の固体分散体または同一物を含有する組成物を投与する工程を含むと理解されている。本明細書で使用する用語である、疾患に関連する「治療する工程」は、その疾患を予防する、阻害する、および/または改善する工程を意味することが意図されている。
【0070】
本明細書で使用する、互換的に使用される用語「被験者」、「個体」または「患者」は、任意の哺乳動物、好ましくはマウス、ラット、他の齧歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、または霊長類および最も好ましくはヒトを意味する。
【0071】
本明細書で使用する語句「治療有効量」は、組織、系もしくは被験者において、その後の疾患の予防、すなわちその疾患を確定的に診断するのに十分な病理または症候を未だ経験または提示していない被験者の疾患の予防;疾患阻害、すなわち病理および/または症候のそれ以上の発達を停止もしくは緩徐化すること;ならびに、疾患を改善すること、のうちの1つまたは複数を含む、研究者、獣医、医学博士または他の臨床医によって求められている、生物学的もしくは医学的反応を引き出す活性化合物もしくは医薬物質の量を意味していると考えられる。
【0072】
1つの実施形態では、ベンラファキシンの用量は、約75mg〜約350mg/日または約75mg〜約225mg/日である。さらに別の実施形態では、ベンラファキシンの用量は約75mg〜約150mg/日である。DVS多微粒子が利用される場合は、DVS多微粒子の量はベンラファキシン遊離塩基についての用量範囲に対応するであろう。これらは、患者毎に、患者の反応速度に依存して変動することがあるが、一般には少なくとも6:1のODV塩対ベンラファキシンである。本発明の多微粒子を用いるレジメンで送達されるベンラファキシンもしくは他の活性剤は、本発明の多微粒子と一緒に調製できる、または別個に送達できる。
【0073】
本発明の固体分散体を含有する製剤は、必要とする被験者にバゼドキシフェンアセテートを0.1mg〜1000mgの範囲内の1日量で投与できる。1つの実施形態では、用量範囲は、約10mg/日〜約600mg/日、または約10mg/日〜約60mg/日で変動する。投与は、1日当たりに単回投与、または2またはそれ以上の分割投与で行なわれてよい。
【0074】
任意の適切な投与経路は、患者に有効量の本発明の組み合わせ生成物を提供するために使用できる。例えば、経口、粘膜(例、鼻腔、舌下、経口腔、直腸もしくは膣)、非経口(例、静脈内もしくは筋肉内)、経皮、および皮下経路を使用できる。1つの実施形態では、投与経路は、経口、経皮、または粘膜である。
【0075】
本明細書に記載した活性化合物は、典型的には、医薬組成物もしくは製剤を形成するための従来の製薬学的配合技術にしたがって、医薬担体もしくは賦形剤(例、医薬上許容される担体および賦形剤)と結合される。適切な医薬上許容される担体および賦形剤には、Remington's, The Science and Practice of Pharmacy, (Gennaro, A.R., ed., 19th edition, 1995, Mack Pub. Co.)に記載されたものが含まれるが、それらに限定されない。語句「医薬上許容される」は、動物、例えば哺乳動物(例、ヒト)に投与されたときに、生理的に忍容され、典型的にはアレルギー反応または類似の不都合な反応、例えば胃蠕動、めまいなどを引き起こさない添加物または組成物に関する。
【0076】
経口固体医薬組成物には、デンプン、糖、微結晶セルロース、希釈剤、顆粒化剤、潤滑剤、結合剤および崩壊剤が含まれることがあるが、それらに限定されない。
【0077】
以下の実施例は、本発明の生成物の代表的な製剤、およびそれらの使用を例示している。これらの実施例は、本発明を限定するものではない。
【実施例1】
【0078】
DVS−233(150mg)/BZA(40mg)二層錠
活性化合物を有する2層を含有する錠剤は、以下の表にしたがって調製した。
A.調製
【0079】
【表1】

【0080】
【表2】

DVS−233顆粒は、Alexanderwerks製ローラコンパクタを用いて乾式顆粒化によって調製した。バゼドキシフェン顆粒は、高剪断グラニュレータ(Collette Gral社)を用いて調製し、流動床乾燥器内で乾燥した。二層錠は、0.735’’×0.325’’カプセル形工具を備えたCarverプレスを用いて圧縮した。
B.安定性
80 DVS/バゼドキシフェン二層錠(各々150mg/40mg)は、2週間、1カ月および3カ月にわたり50mLの高密度ポリエチレン(HDPE)密閉容器中に25℃/60RH(相対湿度)および40℃/75RHで貯蔵した。37℃の0.2% Tween 80/10mM 酢酸中での各活性成分の強度および溶解速度を監視した。
【0081】
様々な処理についてのBZAおよびODVの強度(復元率%)を以下の表に示した。
【0082】
【表3】

BZAおよびODVはどちらも、3カ月間にわたり25/60および40/75で安定性である。
【0083】
これらの二層錠の溶解もまた、BZAおよびDVSの両方について24時間でほぼ完全な放出が達成されることを示した。BZAは、45分間で75%を超える、および24時間で93%を超える放出率を生じた。DVSは、初期2時間中は緩徐な放出を生じたが、24時間では完全な放出を生じた。錠剤コアは24時間後には溶解容器中で無傷のままであり、3時間にわたり40℃/75RHで処理された錠剤は25℃/60RH処理の錠剤よりはるかに退色して(よりかすかに黄色がかって)いるように見える。これらの錠剤は、BZAについては即時放出型およびDVSについては緩徐放出型として設計され、溶解パターンはこの設計と一致していた。
【実施例2】
【0084】
DVS−233多微粒子/BZA顆粒組み合わせカプセル
DVS−233多微粒子は、2005年8月11日に公開された"Multiparticulate O-Desmethylvenlafaxine Salts and Uses Thereof" (Diorio, et al)についての共同所有の米国特許公開US2005/0175698A1に記載されたように調製した。
A.デスベンラファキシンスクシネート多微粒子
【0085】
【表4】

多微粒子は、ペレットコアおよび非機能的なシールコーティングおよび機能的な第2コーティングからなる。多微粒子コアの製造は、以下のとおりであった。デスベンラファキシンスクシネート(DVS−233)を微結晶セルロースと結合させ、遊星形ミキサ内で水を用いて顆粒化する。次にNica(登録商標)システムを用いて、生じた湿性塊を1.0mmスクリーンに通して押出する。DVS−233押出物を次にスフェロナイザへ移し、球状ペレットが入手されるまで(2〜3分間)およそ700rmpで回転させる。
【0086】
湿性ペレットを次にAeromatic Strea流動床乾燥機内で2〜5%の水分レベルへ乾燥させる。乾燥したペレットは、大きな特大ペレットを除去するために18メッシュスクリーンを通過させる。これでペレットは、コーティングプロセスを受ける準備が整う。
B.コーティング
1.シールコート
【0087】
【表5】

Aeromatic Strea流動床装置には、Wursterカラムおよび底部スプレーノズルシステムが装備されている。およそ200gの乾燥ペレットコアをユニット内に装填する。Opadry(登録商標)シールコートはおよそ60℃の入口温度、5〜10g/分のコーティング液スプレー速度、1〜2barの噴霧圧で塗布する。所望の生成物温度は38℃〜43℃である。シールコートのおよそ2%重量増が達成された後に、エチルセルロースコートを塗布し得る。
2.エチルセルロースコート
【0088】
【表6】

エチルセルロースは、3〜4%の重量増までシールコートと類似する方法で塗布する。エチルセルロースコートを塗布した後に、ペレットはさらに5〜10分間にわたり乾燥させる。それらは、集塊および特大粒子を除去するために18メッシュスクリーンに通して除去し、スクリーニングする。
【0089】
C.DVS−233多微粒子(150mg)/BZA(40mg)カプセル
コーティングしたDVS−233ペレットは、150mgのデスベンラファキシンの強度を達成するためにカプセル封入する。上述したBZA顆粒は、同一の硬質ゼラチンカプセルシェル内に配置する。
【実施例3】
【0090】
DVS−233(150mg)/BZA(20mg)固体分散体二層錠
A.デスベンラファキシンスクシネート150mg顆粒
【0091】
【表7】

B.バゼドキシフェン固体分散体混合物
【0092】
【表8】

1:1の比率でポリビニルピロリドン(PVP)を備える固体分散体であるBZAアセテートは、"Bazedoxifene Acetate Formulations"と題する共同所有の米国特許公開2005/0227966A1(2005年10月13日公開)(Shah, et al.)に記載されたように調製した。
【0093】
要約すると、15mLのエタノール中の3.00519gのPVP K17の溶液に3.00671gのBZAを混合しながら添加した。さらに60mLのエタノールを加え、混合液を5分間にわたり65℃へ加温し、透明な黄褐色溶液を得た。溶媒を室温の減圧下で蒸発させて乾燥させた。黄褐色の固体は乳鉢および乳棒を用いて挽いて黄色がかったクリーム色の微粉末を得た。
【0094】
DVS−233顆粒は、Alexanderwerks製ローラコンパクタを用いて乾式顆粒化によって調製した。バゼドキシフェン固体分散体混合物は乳鉢および乳棒を用いた直接混合によって調製した。二重層錠は、0.450インチの正方形工具を備えたCarverプレスを用いて圧縮した。
【実施例4】
【0095】
DVS−233多微粒子(150mg)/BZA固体分散体(20mg)組み合わせカプセル
上記の実施例2に記載したコーティングされたDVS−233ペレットは、150mgのデスベンラファキシンの強度を達成するためにカプセル封入する。実施例3に記載したBZA固体分散体混合物は、同一の硬質ゼラチンカプセルシェル内に配置する。
【実施例5】
【0096】
BZAオーバーコートを備えるDVS−233
A.DVS−233(100mg)徐放性錠剤コア
【0097】
【表9】

B.バゼドキシフェンフィルムコートのオーバーコートプロセス
【0098】
【表10】

コーティング懸濁液は、約10%の溶解させた固体を含有する溶液を入手するために、Opadry Clearコート粉末を適切な量の水の中に溶解させることによって調製する。この溶液は、透明な溶液が入手されるまで混合する。微粉化バゼドキシフェンアセテートは、均質懸濁液が入手されるまで激しい混合下でOpadry溶液へ緩徐に加える。Opadry/バゼドキシフェン懸濁液は、以下の条件下でThomas LDCS 1.31パンを用いてDVS−233錠剤コア上にスプレーする。
入口空気温度 60〜80℃
出口空気温度 38〜42℃
生成物温度 42〜48℃
総スプレー速度 6〜10g/分
パン 12〜16RPM
噴霧化空気 15〜25psi
C.バゼドキシフェン、糖をベースとする、オーバーコートプロセス
【0099】
【表11】

コーティング懸濁液は、スクロース、スクロースパルミテート、ヒポメロース、およびアスコルビン酸を水中に溶解させる工程によって調製する。微粉化バゼドキシフェンアセテートは、均質懸濁液が入手されるまで激しい混合下でスクロース溶液へ緩徐に加える。スクロース/バゼドキシフェン懸濁液は、以下の条件下でThomas LDCS 1.31パンを用いてDVS−233錠剤コア上にスプレーする。
入口空気温度 50〜70℃
出口空気温度 35〜45℃
生成物温度 42〜48℃
総スプレー速度 6〜10g/分
パン 12〜16RPM
噴霧化空気 15〜25psi
カラーおよび/または透明グロスコートは、スクロース/バゼドキシフェン懸濁液が塗布された後に塗布することができる。
【0100】
本発明は、本明細書に記載した特定の実施形態によって範囲が限定されない。これらの実施形態に対する様々な変更は、本明細書から当業者には明白であろう。そのような変更は、添付の特許請求項の範囲内に含まれる。
【0101】
特許、特許出願、刊行物、方法などが、本出願を通して列挙されている。これらの文書は、参照して本明細書に組み込まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性化合物としてO−デスメチルベンラファキシン(O-desmethylvenlafaxine)またはその医薬上許容される塩とバゼドキシフェンまたはその医薬上許容される塩とを含む組み合わせ生成物。
【請求項2】
前記生成物はO−デスメチルベンラファキシンスクシネートを含む、請求項1に記載の生成物。
【請求項3】
前記生成物はバゼドキシフェンアセテートを含む、請求項1または2に記載の生成物。
【請求項4】
錠剤を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項5】
前記錠剤は多層錠であり、前記活性化合物は個別層内に位置する、請求項4に記載の生成物。
【請求項6】
前記バゼドキシフェンは、O−デスメチルベンラファキシンコアを覆うコーティング層内に提供される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項7】
前記バゼドキシフェンは前記生成物の約20mgを構成する、請求項6に記載の生成物。
【請求項8】
カプセル剤を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項9】
O−デスメチルベンラファキシン遊離塩基の量に基づいて、10mg〜500mgのO−デスメチルベンラファキシンスクシネートを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項10】
O−デスメチルベンラファキシン遊離塩基の量に基づいて、150mgのO−デスメチルベンラファキシンスクシネートを含む、請求項9に記載の生成物。
【請求項11】
バゼドキシフェンまたはその医薬上許容される塩を5mg〜100mgの量で含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項12】
デスベンラファキシンスクシネート、ヒポメロース(hypomellose)、微結晶セルロース、タルク、およびマグネシウムステアレートを含有する第1層とバゼドキシフェンまたはその医薬上許容される塩を含有する第2層とを含む錠剤。
【請求項13】
前記第2層は、バゼドキシフェンアセテート、ラクトース、微結晶セルロース、およびデンプンを含む、請求項12に記載の錠剤。
【請求項14】
前記第1層は:
45〜55重量%のデスベンラファキシンスクシネート;
35〜45重量%のヒポメロース;
3〜4重量%の微結晶セルロース;
4〜5重量%のタルク;および
1〜2重量%のマグネシウムステアレートを含む10mg〜500mgのデスベンラファキシンスクシネートの顆粒を含む、請求項12または13に記載の錠剤。
【請求項15】
前記デスベンラファキシンスクシネートは約50%であり、前記ヒポメロースは約40重量%である、請求項12〜14のいずれか一項に記載の錠剤。
【請求項16】
前記第2層は:
10重量%のバゼドキシフェンアセテート;
30〜35重量%のラクトース;
25〜30重量%の微結晶セルロース;
12〜16重量%のα化デンプン;
1〜2重量%のナトリウムラウリルサルフェート;
5〜8重量%のナトリウムデンプングリコレート;
1〜2重量%のアスコルビン酸;
<1重量%のシリコンジオキシド;および
<1重量%のマグネシウムステアレートを含む5mg〜100mgのバゼドキシフェンアセテートの顆粒を含む、請求項12〜15のいずれか一項に記載の錠剤。
【請求項17】
前記第2層は、40mgのバゼドキシフェンアセテートの顆粒を含む、請求項16に記載の錠剤。
【請求項18】
前記第2層は、5mg〜100mgのバゼドキシフェンと等価の量のバゼドキシフェンまたはその塩を有する固体分散体混合物を含む、請求項12に記載の錠剤。
【請求項19】
前記バゼドキシフェンまたはその塩は、20mgの固体分散体混合物である、請求項18に記載の錠剤。
【請求項20】
前記固体分散体混合物は:
約40重量%のバゼドキシフェン:ポリビニルピロリドン固体分散体;
約50重量%の微結晶セルロース;
約10重量%のクロスカルメロースナトリウム;および
約1重量%のマグネシウムステアレートを含む、請求項16に記載の錠剤。
【請求項21】
前記バゼドキシフェンは、錠剤1錠当たり約20mgの量でコーティング層内に提供される、請求項12に記載の錠剤。
【請求項22】
前記コーティング層は、バゼドキシフェンアセテートおよびヒポメロースを含む、請求項21に記載の錠剤。
【請求項23】
デスベンラファキシンスクシネート多微粒子およびバゼドキシフェンまたはその医薬上許容される塩を含むカプセル剤。
【請求項24】
前記バゼドキシフェンまたはその医薬上許容される塩は固体分散体の形状にある、請求項23に記載のカプセル剤。
【請求項25】
前記バゼドキシフェンまたはその医薬上許容される塩は顆粒の形状にある、請求項23に記載のカプセル剤。
【請求項26】
前記バゼドキシフェンは、多微粒子に塗布されるコーティングである、請求項23に記載のカプセル剤。
【請求項27】
前記多微粒子は、デスベンラファキシンスクシネートおよび微結晶セルロースを含む、請求項23に記載のカプセル剤。
【請求項28】
顔面潮紅、骨粗鬆症、および/または膣萎縮症の治療において有用な医薬品の調製における、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組み合わせ生成物の使用。
【請求項29】
エストロゲンの低血中濃度を特徴とする障害の治療において有用な医薬品の調製における、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組み合わせ生成物の使用。
【請求項30】
うつ病、線維筋痛症、不安、腹圧性尿失禁、および/または過敏性腸症候群の治療において有用な医薬品の調製における、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組み合わせ生成物の使用。
【請求項31】
顔面潮紅、骨粗鬆症、および膣萎縮症を治療する方法であって、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組み合わせ生成物を被験者に投与する工程を含む方法。
【請求項32】
請求項1〜27のいずれか一項に記載の組み合わせ生成物を投与する工程による、エストロゲンの低血中濃度を特徴とする障害に罹患している被験者を治療する方法。
【請求項33】
うつ病、線維筋痛症、不安、腹圧性尿失禁、および/または過敏性腸症候群に罹患している被験者を治療する方法であって、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組み合わせ生成物を前記被験者に投与する工程を含む方法。
【請求項34】
顔面潮紅、骨粗鬆症、および/または膣萎縮症;またはエストロゲンの低血中濃度を特徴とする障害;またはうつ病、線維筋痛症、不安、腹圧性尿失禁、および/または過敏性腸症候群を治療するための医薬品の調製における、O−デスメチルベンラファキシンもしくはその医薬上許容される塩またはバゼドキシフェンもしくはその医薬上許容される塩の使用。
【請求項35】
顔面潮紅、骨粗鬆症、および/または膣萎縮症;またはエストロゲンの低血中濃度を特徴とする障害;またはうつ病、線維筋痛症、不安、腹圧性尿失禁、および/または過敏性腸症候群を治療するための医薬品の調製における、その治療がバゼドキシフェンまたはその医薬上許容される塩の投与もまた含む、O−デスメチルベンラファキシンまたはその医薬上許容される塩の使用。
【請求項36】
顔面潮紅、骨粗鬆症、および/または膣萎縮症;またはエストロゲンの低血中濃度を特徴とする障害;またはうつ病、線維筋痛症、不安、腹圧性尿失禁、および/または過敏性腸症候群を治療するための医薬品の調製における、その治療がO−デスメチルベンラファキシンまたはその医薬上許容される塩の投与もまた含む、バゼドキシフェンまたはその医薬上許容される塩の使用。

【公表番号】特表2008−534592(P2008−534592A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−504152(P2008−504152)
【出願日】平成18年3月22日(2006.3.22)
【国際出願番号】PCT/US2006/010335
【国際公開番号】WO2006/104791
【国際公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【出願人】(591011502)ワイス (573)
【氏名又は名称原語表記】Wyeth
【Fターム(参考)】