説明

P2X7モジュレーターとしてのジヒドロピリドンアミド

式(I)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩(式中、m、n、p、q、R、R、R、R、R及びRは、本明細書において定義された通りである)。また、前記化合物を作製するための方法、及びP2X7プリンレセプターに関連する疾患の処置に前記化合物を使用する方法を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、P2Xプリンレセプターに関連する疾患を処置するために有用な化合物、より具体的には、自己免疫及び炎症性の疾患を処置するために使用可能なP2Xモジュレーターに関する。
【0002】
P2Xプリンレセプターは、7つのサブタイプを有するATP活性化イオンチャネル型レセプターである。P2X7レセプターのサブタイプ(P2Zレセプターとしても公知である)は、マスト細胞、末梢マクロファージ、リンパ球、赤血球、繊維芽細胞及び表皮のランゲルハンス細胞にみられる、リガンド開口型イオンチャネルである。このような免疫系細胞上のP2X7レセプターが活性化されると、インターロイキン−1βを放出する (Solle et al., J. Biol. Chemistry 276,125-132, (2001))。P2X7レセプターは、中枢神経系内の小膠細胞、シュワン細胞及び星状細胞でもみられる(Donnelly-Roberts et al., Br. J. Pharmacol. 151, 571-579 (2007))。P2X7のアンタゴニストは、P2X7媒介性IL−1β放出及びP2X7媒介性カチオン流出をブロックすることが示されている(Stokes et al., Br. J. Pharmacol. 149, 880-887 (2006))。P2X7レセプター欠損マウスは、機械的刺激及び熱刺激に対して炎症性及び神経因性の過敏症を示さない(Chessell et al., Pain 114, 386-396 (2005))。したがって、P2X7は、炎症反応(Ferrari et al., J. Immunol. 176, 3877-3883 (2006))、ならびに慢性疼痛の発症及び持続(Honore et al., J. Pharmacol. Ex. Ther. 319, 1376-1385 (2006b))において何らかの役割を有していると考えられる。
【0003】
したがって、P2X7レセプターのモジュレーターは、関節リウマチ、変形性関節症、乾癬、アレルギー性皮膚炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、気道過敏症、敗血症性ショック、糸球体腎炎、過敏性腸疾患、糖尿病及びクローン病などの病状の処置において有用性を有する可能性がある。また、P2X7モジュレーターは、慢性疼痛、神経因性疼痛、ならびに炎症過程及び変性状態に関連する疼痛を含む疼痛を処置するためにも有用であり得る。
【0004】
したがって、P2Xレセプターのアンタゴニストを含む、P2Xレセプターのモジュレーターとして作用する化合物に加えて、P2Xによってメディエーションされる疾患、症状及び障害を処置する方法が必要とされている。本発明は、他の要求に加えてこれらの要求も満たす。
【0005】
本発明は、式I:
【化1】


(式中、
mは、0または1であり;
nは、0または1であり;
pは、0〜4であり;
qは、0または1であり;
は、
水素;
1−6アルキル;
ヒドロキシ−C1−6アルキル;
1−6アルコキシ−C1−6アルキル;
ヒドロキシC1−6アルコキシ−C1−6アルキル;または
アミノカルボニル−C1−6アルキルであり;
は、
場合により置換されているアリール;
場合により置換されているヘテロアリール;
3−6シクロアルキル;または
1−6アルキルであり; Rは、
水素;
1−6アルキル;
アルキルカルボニルアルキル;または
アルコキシカルボニルアルキルであり;
及びRは、それぞれ独立して、
水素;または
1−6アルキルであり;
は、独立して、ハロ;C1−6アルキル;C1−6アルコキシ;ハロ−C1−6アルキル;ハロ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル;C1−6アルキルスルファニル;C1−6アルキルスルフィニル;フェニル部分が場合によりC1−6アルキルで置換されているフェニルスルホニル;ニトリル;ヒドロキシ;C1−6アルキルカルボニル;アミノカルボニル;C1−6アルコキシカルボニル;C1−6アルコキシカルボニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシカルボニル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルキル;C3−6シクロアルキル−C1−6アルコキシ;アミノ;アミノ−C1−6アルキル;C1−6アルケニル;C1−6アルキニル;モルホリニル;モルホリニル−C1−6アルキル;ピペラジニル;ピペリジニルオキシ;アミノカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルコキシアミノ−C1−6アルキル;ヒドロキシ−C1−6アルキルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルコキシカルボニルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルキルカルボニルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルキルアミノカルボニル;C1−6アルコキシカルボニルC1−6アルキル;C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルキル;C1−6アルキルアミノ−C1−6アルキル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルキル;ヒドロキシC1−6アルコキシ−C1−6アルキル;またはニトロであるか;あるいは、2つの隣接する置換基が、C1−2アルキレンジオキシまたはハロ−C1−2アルキレンジオキシを形成してもよく;
Aは、場合により置換されている5または6員ヘテロアリール環である)で示される化合物、またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0006】
また、本発明は、前記化合物を含む薬学的組成物、前記化合物を使用する方法、及び前記化合物を調製する方法を提供する。
【0007】
定義
特に明記しない限り、明細書及び特許請求の範囲を含む本願で使用される以下の用語は、以下に示す定義を有する。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈上特に断りのない限り、複数の対象を含むことに留意しなければならない。
【0008】
「アルキル」は、1〜12個の炭素原子を有する、炭素原子及び水素原子のみからなる、一価の直鎖または分岐鎖の飽和炭化水素部分を意味する。「低級アルキル」は、1〜6個の炭素原子のアルキル基、すなわち、C−Cアルキルを指す。アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、n−ヘキシル、オクチル、ドデシルなどを含むが、これらに限定されない。
【0009】
「アルケニル」は、2〜6個の炭素原子の直鎖一価炭化水素基、または少なくとも1個の二重結合を含む3〜6個の炭素原子の分岐鎖一価炭化水素基、例えばエテニル、プロペニルなどを意味する。
【0010】
「アルキニル」は、2〜6個の炭素原子の直鎖一価炭化水素基、または少なくとも1個の三重結合を含む3〜6個の炭素原子の分岐鎖一価炭化水素基、例えばエチニル、プロピニルなどを意味する。
【0011】
「アルキレン」は、1〜6個の炭素原子の直鎖飽和二価炭化水素基、または3〜6個の炭素原子の分岐鎖飽和二価炭化水素基、例えばメチレン、エチレン、2,2−ジメチルエチレン、プロピレン、2−メチルプロピレン、ブチレン、ペンチレンなどを意味する。
【0012】
「アルコキシ」及び「アルキルオキシ」は、互換的に用いることができ、式−OR(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキル部分である)で示される部分を意味する。アルコキシ部分の例はメトキシ、エトキシ、イソプロポキシなどを含むが、これらに限定されない。
【0013】
「アルコキシアルキル」は、式R−O−R−(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキルであり、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンである)で示される部分を意味する。例示的なアルコキシアルキル基は、一例として、2−メトキシエチル、3−メトキシプロピル、1−メチル−2−メトキシエチル、1−(2−メトキシエチル)−3−メトキシプロピル、及び1−(2−メトキシエチル)−3−メトキシプロピルを含む。
【0014】
「アルコキシアルコキシ」は、式−OR−R’(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’は本明細書において定義される通りのアルコキシである)で示される基を意味する。
【0015】
「アルキルカルボニル」は、式−C(O)−R(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキルである)で示される部分を意味する。
【0016】
「アルコキシカルボニル」は、式−C(O)−R(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルコキシである)で示される基を意味する。
【0017】
「アルキルカルボニルアルキル」は、式−R−C(O)−R(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’は本明細書において定義される通りのアルキルである)で示される基を意味する。
【0018】
「アルコキシカルボニルアルキル」は、式−R−C(O)−R(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’は本明細書において定義される通りのアルコキシである)で示される基を意味する。
【0019】
「アルコキシカルボニルアルコキシ」は、式−O−R−C(O)−R’(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’は本明細書において定義される通りのアルコキシである)で示される基を意味する。
【0020】
「アルコキシヒドロキシアルキル」及び「ヒドロキシアルコキシアルキル」は、互換的に用いることができ、少なくとも1回ヒドロキシで、そして少なくとも1回アルコキシで置換されている、本明細書において定義される通りのアルキルを意味する。したがって、「アルコキシヒドロキシアルキル」及び「ヒドロキシアルコキシアルキル」は、例えば、2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロパン−1−イルなどを包含する。
【0021】
「ヒドロキシカルボニルアルコキシ」は、式−O−R−C(O)−OH(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンである)で示される基を意味する。
【0022】
「アルキルアミノカルボニルアルコキシ」は、式−O−R−C(O)−NHR’(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’は本明細書において定義される通りのアルキルである)で示される基を意味する。
【0023】
「ジアルキルアミノカルボニルアルコキシ」は、式−O−R−C(O)−NR’R’’(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’及びR’’は本明細書において定義される通りのアルキルである)で示される基を意味する。
【0024】
「アルキルアミノアルコキシ」は、式−OR−NHR’(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’は本明細書において定義される通りのアルキルである)で示される基を意味する。
【0025】
「ジアルキルアミノアルコキシ」は、式−O−R−NR’R’(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’及びR’’は本明細書において定義される通りのアルキルである)で示される基を意味する。
【0026】
「アルキルスルホニル」は、式−SO−R(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキルである)で示される部分を意味する。
【0027】
「アルキルスルホニルアルキル」は、式−R’−SO−R’’(式中、R’は本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’’は本明細書において定義される通りのアルキルである)で示される部分を意味する。
【0028】
「アルキルスルホニルアルコキシ」は、式−O−R−SO−R’(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’は本明細書において定義される通りのアルキルである)で示される基を意味する。
【0029】
「アミノ」は、式−NRR’(式中、R及びR’は、それぞれ独立して、水素または本明細書において定義される通りのアルキルである)で示される部分を意味する。したがって、「アミノ」は、「アルキルアミノ(式中、R及びR’のうち一方はアルキルであり、他方は水素である)」及び「ジアルキルアミノ(式中、R及びR’は両方ともアルキルである)」を含む。
【0030】
「アミノカルボニル」は、式−C(O)−R(式中、Rは本明細書において定義される通りのアミノである)で示される基を意味する。
【0031】
「アルコキシアミノ」は、式−NR−OR’(式中、Rは水素または本明細書において定義される通りのアルキルであり、R’は本明細書において定義される通りのアルキルである)で示される部分を意味する。
「アルキルスルファニル」は、式−SR(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキルである)で示される部分を意味する。
【0032】
「アミノアルキル」は、基−R−R’(式中、R’は本明細書において定義される通りのアミノであり、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンである)を意味する。「アミノアルキル」は、アミノメチル、アミノエチル、1−アミノプロピル、2−アミノプロピルなどを含む。「アミノアルキル」のアミノ部分は、それぞれ、1回または2回アルキルで置換されて、「アルキルアミノアルキル」及び「ジアルキルアミノアルキル」を提供することができる。「アルキルアミノアルキル」は、メチルアミノメチル、メチルアミノエチル、メチルアミノプロピル、エチルアミノエチルなどを含む。「ジアルキルアミノアルキル」はジメチルアミノメチル、ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノプロピル、N−メチル−N−エチルアミノエチルなどを含む。
【0033】
「アミノアルコキシ」は、基−OR−R’(式中、R’は本明細書において定義される通りのアミノであり、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンである)を意味する。
【0034】
「アルキルスルホニルアミド」は、式−NR’SO−R(式中、Rはアルキルであり、R’は水素またはアルキルである)で示される部分を意味する。
【0035】
「アミノカルボニルオキシアルキル」または「カルバミルアルキル」は、式−R−O−C(O)−NR’R’’(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’、R’’は、それぞれ独立して、水素または本明細書において定義される通りのアルキルである)で示される基を意味する。
【0036】
「アミノアルキルアミノカルボニルアルキル」は、式−R−C(O)−NR’−R−NR’R’’(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、各R’、R’’は、独立して、水素または本明細書において定義される通りのアルキルである)で示される基を意味する。
【0037】
「アルキニルアルコキシ」は、式−O−R−R’(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’は本明細書において定義される通りのアルキニルである)で示される基を意味する。
【0038】
「アリール」は、単環式、二環式、または三環式の芳香環からなる一価環式芳香族炭化水素部分を意味する。アリール基は、場合により、本明細書における定義の通り置換されてもよい。アリール部分の例は、フェニル、ナフチル、フェナントリル、フルオレニル、インデニル、ペンタレニル、アズレニル、オキシジフェニル、ビフェニル、メチレンジフェニル、アミノジフェニル、ジフェニルスルフィジル、ジフェニルスルホニル、ジフェニルイソプロピリデニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾフラニル、ベンゾジオキシリル、ベンゾピラニル、ベンズオキサジニル、ベンズオキサジノニル、ベンゾピペラジニル(benzopiperadinyl)、ベンゾピペラジニル(benzopiperazinyl)、ベンゾピロリジニル、ベンゾモルホリニル、メチレンジオキシフェニル、エチレンジオキシフェニルなどを含むが、これらに限定されず、これらの部分的水素化誘導体も含み、それぞれ場合により置換されてもよい。
【0039】
「アリールアルキル」及び「アラルキル」は、互換的に用いることができ、基−R(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレン基であり、Rは本明細書において定義される通りのアリール基である)を意味し;例えば、ベンジル、フェニルエチル、3−(3−クロロフェニル)−2−メチルペンチルなどのフェニルアルキルがアリールアルキルの例である。
【0040】
「アリールスルホニル」は、式−SO−R(式中、Rは本明細書において定義される通りのアリールである)で示される基を意味する。
【0041】
「アリールオキシ」は、式−O−R(式中、Rは本明細書において定義される通りのアリールである)で示される基を意味する。
【0042】
「アラルキルオキシ」は、式−O−R−R’’(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’は本明細書において定義される通りのアリールである)で示される基を意味する。
【0043】
「カルボキシ」または「ヒドロキシカルボニル」は、互換的に用いることができ、式−C(O)−OHで示される基を意味する。
【0044】
「シアノアルキル」は、式−R’−R’’(式中、R’は本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’’はシアノまたはニトリルである)で示される部分を意味する。
【0045】
「シクロアルキル」は、単環式または二環式の環からなる一価飽和炭素環式部分を意味する。好ましいシクロアルキルは、非置換であるか、またはアルキルで置換されている。シクロアルキルは、場合により1つ以上の置換基で置換されてもよく、各置換基は、特に具体的に指示しない限り、独立してヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、アミノ、モノアルキルアミノまたはジアルキルアミノである。シクロアルキル部分の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどを含むが、これらに限定されず、これらの部分的に不飽和である(シクロアルケニル)誘導体も含む。
【0046】
「シクロアルキルアルキル」は、式−R’−R’’(式中、R’は本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’’は本明細書において定義される通りのシクロアルキルである)で示される部分を意味する。
【0047】
「シクロアルキルアルコキシ」は、式−O−R−R’(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’は本明細書において定義される通りのシクロアルキルである)で示される基を意味する。
【0048】
「ヘテロアルキル」は、本明細書に定義される通りのアルキル基であって、ヘテロアルキル基の結合点が炭素原子であるという了解の下、1、2、または3個の水素原子が、独立して−OR、−NR、及び−S(O)(式中、nは0〜2の整数である)からなる群より選択される置換基で置換されており、式中、Rは水素、アシル、アルキル、シクロアルキル、またはシクロアルキルアルキルであり;R及びRは、互いに独立して水素、アシル、アルキル、シクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり;nが0であるとき、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、またはシクロアルキルアルキルであり、nが1または2であるとき、Rは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ、またはジアルキルアミノであるアルキル基を意味する。代表的な例は、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチルエチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、1−ヒドロキシメチルエチル、3−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロキシブチル、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、2−メチルスルホニルエチル、アミノスルホニルメチル、アミノスルホニルエチル、アミノスルホニルプロピル、メチルアミノスルホニルメチル、メチルアミノスルホニルエチル、メチルアミノスルホニルプロピルなどを含むが、これらに限定されない。
【0049】
「ヘテロアリール」は、ヘテロアリール基の結合点が芳香環に存在するという了解の下、N、OまたはSから選択される1、2、または3個の環ヘテロ原子を含み、残りの環原子がCである少なくとも1個の芳香環を有する5〜12個の環原子の単環式または二環式の基を意味する。ヘテロアリール環は、場合により、本明細書における定義の通り置換されてもよい。ヘテロアリール部分の例は、場合により置換されているイミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピラジニル、チエニル、ベンゾチエニル、チオフェニル、フラニル、ピラニル、ピリジル、ピロリル、ピラゾリル、ピリミジル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチオピラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾピラニル、インドリル、イソインドリル、トリアゾリル、トリアジニル、キノキサリニル、プリニル、キナゾリニル、キノリジニル、ナフチリジニル、プテリジニル、カルバゾリル、アゼピニル、ジアゼピニル、アクリジニルなどを含むが、これらに限定されず、これらの部分的に水素化された誘導体も含み、それぞれ場合により置換されている。
【0050】
「ヘテロアリールアルキル」または「ヘテロアラルキル」は、式−R−R’(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’’は本明細書において定義される通りのヘテロアリールである)で示される基を意味する。
【0051】
「ヘテロアリールスルホニル」は、式−SO−R(式中、Rは本明細書において定義される通りのヘテロアリールである)で示される基を意味する。
【0052】
「ヘテロアリールオキシ」は、式−O−R(式中、Rは本明細書において定義される通りのヘテロアリールである)で示される基を意味する。
【0053】
「ヘテロアラルキルオキシ」は、式−O−R−R’’(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’’は本明細書において定義される通りのヘテロアリールである)で示される基を意味する。
【0054】
用語「ハロ」、「ハロゲン」及び「ハロゲン化物」は、互換的に使用することができ、置換基フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを指す。
【0055】
「ハロアルキル」は、1個以上の水素が同じであるかまたは異なるハロゲンで置換されている、本明細書において定義される通りのアルキルを意味する。例示的なハロアルキルは、−CHCl、−CHCF、−CHCCl、ペルフルオロアルキル(例えば−CF)などを含む。
【0056】
「ハロアルコキシ」は、式−OR(式中、Rは本明細書において定義される通りのハロアルキル部分である)で示される部分を意味する。例示的なハロアルコキシは、ジフルオロメトキシである。
【0057】
「ヘテロシクロアミノ」は、少なくとも1個の環原子がN、NH、またはN−アルキルであり、残りの環原子がアルキレン基を形成する飽和環を意味する。
【0058】
「ヘテロシクリル」は、1〜3個の環からなり、1、2、または3、または4個のヘテロ原子(窒素、酸素または硫黄から選択される)が組み込まれた、一価飽和部分を意味する。ヘテロシクリル環は、場合により、本明細書において定義されるように置換されてもよい。ヘテロシクリル部分の例は、場合により置換されているピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、アゼピニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、キヌクリジニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、チアジアゾリリジニル、ベンゾチアゾリジニル、ベンゾアゾリリジニル、ジヒドロフリル、テトラヒドロフリル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、ジヒドロキノリニル、ジヒドロイソキノリニル(dihydrisoquinolinyl)、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル(tetrahydrisoquinolinyl)などを含むが、これらに限定されない。
【0059】
「ヘテロシクリルアルキル」は、式−R−R’(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’は本明細書において定義される通りのヘテロシクリルである)で示される部分を意味する。
【0060】
「ヘテロシクリルオキシ」は、式−OR(式中、Rは本明細書において定義される通りのヘテロシクリルである)で示される部分を意味する。
【0061】
「ヘテロシクリルアルコキシ」は、式−OR−R’(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’は本明細書において定義される通りのヘテロシクリルである)で示される部分を意味する。
【0062】
「ヒドロキシアルコキシ」は、式−OR(式中、Rは本明細書において定義される通りのヒドロキシアルキルである)で示される部分を意味する。
【0063】
「ヒドロキシアルキルアミノ」は、式−NR−R’(式中、Rは水素または本明細書において定義される通りのアルキルであり、R’は本明細書において定義される通りのヒドロキシアルキルである)で示される部分を意味する。
【0064】
「ヒドロキシアルキルアミノアルキル」は、式−RNR’−R’’(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンであり、R’は水素または本明細書において定義される通りのアルキルであり、R’’は、本明細書において定義される通りのヒドロキシアルキルである)で示される部分を意味する。
【0065】
「ヒドロキシカルボニルアルキル」または「カルボキシアルキル」は、式−R−(CO)−OH(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンである)で示される基を意味する。
【0066】
「ヒドロキシカルボニルアルコキシ」は、式−O−R−C(O)−OH(式中、Rは本明細書において定義される通りのアルキレンである)で示される基を意味する。
【0067】
「ヒドロキシアルキルオキシカルボニルアルキル」または「ヒドロキシアルコキシカルボニルアルキル」は、式−R−C(O)−O−R−OH(式中、各Rはアルキレンであり、同じであっても異なってもよい)で示される基を意味する。
【0068】
「ヒドロキシアルキル」は、同じ炭素原子が1個超のヒドロキシ基を有しない限り、1個以上、好ましくは1、2、または3個のヒドロキシ基で置換された、本明細書において定義される通りのアルキル部分を意味する。代表的な例は、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、1−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピル、2−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチルエチル、2,3−ジヒドロキシブチル、3,4−ジヒドロキシブチル、及び2−(ヒドロキシメチル)−3−ヒドロキシプロピルを含むが、これらに限定されない。
【0069】
「ヒドロキシシクロアルキル」は、シクロアルキル基中の1、2、または3個の水素原子がヒドロキシ置換基で置換された、本明細書において定義される通りのシクロアルキル部分を意味する。代表的な例は、2−、3−または4−ヒドロキシシクロヘキシルなどを含むが、これらに限定されない。
【0070】
「尿素」または「ウレイド」は、式−NR’−C(O)−NR’’R’’’(式中、R’、R’’、及びR’’’は、それぞれ独立して水素またはアルキルである)で示される基を意味する。
【0071】
「カルバメート」は、式−O−C(O)−NR’R’’(式中、R’及びR’’は、それぞれ独立して水素またはアルキルである)で示される基を意味する。
【0072】
「カルボキシ」は、式−O−C(O)−OHで示される基を意味する。
【0073】
「スルホンアミド」は、式−SO−NR’R’’(式中、R’、R’’、及びR’’’は、それぞれ独立して水素またはアルキルである)で示される基を意味する。
【0074】
「トリアジニル」は、本明細書で使用するとき、[1,2,4]トリアジニル、[1,2,3]トリアジニル、及び[1,4,5]トリアジニルを含み、これらの部分的水素化誘導体も含む。トリアジニルは、場合により、本明細書において定義されるように置換されてもよい。トリアジニルの好ましい置換基は、オキソ、アルキル及びヒドロキシアルキルを含む。したがって、トリアジニルは、例えば、3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]トリアジン−2−イル及び4−メチル−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]トリアジン−2−イルを包含する。
【0075】
「場合により置換されている」は、「アリール」、「フェニル」、「ヘテロアリール」「シクロアルキル」または「ヘテロシクリル」に関連して使用されるとき、場合により独立して、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヘテロアルキル、−COR、−SOR(式中、Rは水素、アルキル、フェニル、またはフェニルアルキルである)、−(CR’R’’)−COOR(式中、nは0〜5の整数であり、R’及びR’’は独立して水素またはアルキルであり、Rは水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはフェニルアルキルである)、または−(CR’R’’)−CONR(式中、nは0〜5の整数であり、R’及びR’’は独立して水素またはアルキルであり、R及びRは互いに独立して水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはフェニルアルキルである)から選択される1〜4個の置換基、好ましくは1または2個の置換基で置換されたアリール、フェニル、ヘテロアリール、シクロアルキル、またはヘテロシクリルを意味する。「アリール」、「フェニル」、「ヘテロアリール」、「シクロアルキル」、または「ヘテロシクリル」にとって好ましい特定の任意の置換基は、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、シアノ、アミノ及びアルキルスルホニルを含む。より好ましい置換基は、メチル、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、メトキシ、アミノ、及びメタンスルホニルである。
【0076】
「脱離基」は、有機合成化学において、慣習的にそれに関連する意味を有する基、すなわち置換反応条件下で置換可能な原子または基を意味する。脱離基の例は、ハロゲン、例えば、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ、チオメチル、ベンゼンスルホニルオキシ、トシルオキシ、及びチエニルオキシなどのアルカン−またはアリーレンスルホニルオキシ、ジハロホスフィノイルオキシ、場合により置換されているベンジルオキシ、イソプロピルオキシ、アシルオキシなどを含むが、これらに限定されない。
【0077】
「モジュレーター」は、ターゲットと相互作用する分子を意味する。前記相互作用は、本明細書において定義される通り、アゴニスト、アンタゴニストなどを含むが、これらに限定されない。
【0078】
「任意の」または「場合により」は、その後に記載される事象または状況が生じる可能性はあるが、生じる必要はなく、そしてその記載が、前記事象または状況が生じる場合、及び前記事象または状況が生じない場合を含むことを意味する。
【0079】
「疾患」及び「病状」は、任意の疾患、症状、病徴、障害または徴候を意味する。
【0080】
「不活性有機溶媒」または「不活性溶媒」は、溶媒が、これらと併せて記載される反応条件下で不活性であることを意味し、例えば、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、クロロホルム、塩化メチレンまたはジクロロメタン、ジクロロエタン、ジエチルエーテル、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、tert−ブタノール、ジオキサン、ピリジンなどを含む。特に逆の指定のない限り、本発明の反応で使用される溶媒は不活性溶媒である。
【0081】
「薬学的に許容しうる」は、一般に安全で、無毒で、生物学的にも他の意味でも不所望ではなく、そして、獣医学的及びヒトの薬学的使用のために許容しうる薬学的組成物の調製において有用であることを意味する。
【0082】
化合物の「薬学的に許容しうる塩」は、本明細書において定義されるように、薬学的に許容することができ、そして親化合物の望ましい薬理学的活性を有する塩を意味する。このような塩は、以下を含む:
塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸とともに形成される酸付加塩;または、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、ヒドロキシナフトエ酸(hydroxynaphtoic acid)、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムコン酸、2−ナフタレンスルホン酸、プロピオン酸、サリチル酸、コハク酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸、トリメチル酢酸などの有機酸とともに形成される酸付加塩;または
親化合物の中に存在する酸性プロトンが金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、もしくはアルミニウムイオンにより置換されたときに形成される塩類;または有機もしくは無機塩基が配位して形成される塩。許容しうる有機塩基は、ジエタノールアミン、エタノールアミン、N−メチルグルカミン、トリエタノールアミン、トロメタミンなどを含む。許容しうる無機塩基は、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、及び水酸化ナトリウムを含む。
【0083】
好ましい薬学的に許容しうる塩は、酢酸、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、マレイン酸、リン酸、酒石酸、クエン酸、ナトリウム、カリウム、カルシウム、亜鉛及びマグネシウムから形成される塩である。
【0084】
薬学的に許容しうる塩類に対するすべての言及が、同じ酸付加塩の、本明細書において定義される通りの溶媒付加形態(溶媒和物)または結晶形(多形)を含むと理解すべきである。
【0085】
「保護基(Protective group)」または「保護基(protecting group)」は、合成化学において慣習的にそれに関連する意味で、ある非保護反応部位で化学反応を選択的に実施することができるように、多官能性化合物における別の反応部位を選択的にブロックする基を意味する。本発明の特定のプロセスは、保護基に依存して、反応物中に存在する反応性窒素及び/または酸素原子をブロックする。例えば、「アミノ保護基」、及び「窒素保護基」という用語は、本明細書において互換的に使用され、合成手順中に不所望の反応から窒素原子を保護することを意図する有機基を指す。例示的な窒素保護基は、トリフルオロアセチル、アセトアミド、ベンジル(Bn)、ベンジルオキシカルボニル(カルボベンジルオキシ、CBZ)、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル(BOC)などを含むが、これらに限定されない。当業者は、除去の容易さ、及びその後の反応に耐える能力について基を選択する方法を知るであろう。
【0086】
「溶媒和物」は、化学量論的または非化学量論的のいずれかの量の溶媒を含有する溶媒付加形態を意味する。いくつかの化合物は、一定モル比の結晶性固体状態の溶媒分子を捕捉し、それにより、溶媒和物を形成する傾向を有する。溶媒が水である場合、形成される溶媒和物は水和物であり、溶媒がアルコールである場合、形成される溶媒和物はアルコラートである。水和物は、1個以上の水分子と、内部で水がその分子状態をHOとして保持している物質のうち1つとの組み合わせにより形成され、このような組み合わせは、1つ以上の水和物を形成することができる。
【0087】
「被験体」は、哺乳類及び非哺乳類を意味する。哺乳類は、ヒト;チンパンジー及び他の類人猿ならびにサル種などの非ヒト霊長類;ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ及びブタなどの家畜;ウサギ、イヌ及びネコなどの家庭動物;ラット、マウス及びモルモットなどのげっ歯類を含む実験動物;などを含むが、これらに限定されない哺乳綱の任意のメンバーを意味する。非哺乳類の例は、鳥類などを含むが、これらに限定されない。用語「被験体」は、特定の年齢または性別を意味するものではない。
【0088】
「関節炎」は、身体の関節に損傷を与える疾患または症状、及びこのような関節の損傷に関連する疼痛を意味する。関節炎は、関節リウマチ、変形性関節症、乾癬性関節炎、敗血症性関節炎、及び痛風性関節炎を含む。
【0089】
「疼痛」は、炎症性疼痛;術後疼痛;内臓痛;歯痛;月経前の疼痛;中心性疼痛;熱傷による疼痛;片頭痛または群発性頭痛;神経損傷;神経炎;神経痛;被毒;虚血性傷害;間質性膀胱炎;癌性疼痛;ウイルス、寄生虫、または細菌感染;外傷後傷害;あるいは、過敏性腸症候群に関連する疼痛を含むが、これらに限定されない。
【0090】
「治療有効量」は、ある病状を処置するために被験体に投与されたとき、前記病状を処置するのに十分な化合物の量を意味する。「治療有効量」は、化合物、処置されている病状、重症度または処置される疾患、被験者の年齢及び相対的な健康、投与の経路及び形態、担当の医師または獣医師の判断、ならびに他の要因に依存して変化する。
【0091】
用語「上に定義された」及び「本明細書において定義される」は、可変部に言及するとき、広い定義の可変部に加えて、存在する場合、好ましい、より好ましい、及び最も好ましい定義も参照することにより組み込む。
【0092】
病状を「治療すること」または「治療」は、以下を含む:
(i)病状の予防、すなわち、病状に曝されるか、または病状に罹患しやすい可能性があるが、未だ病状を経験していないか、または病状の病徴を示していない被験体において病状の臨床症状を発生させないこと、
(ii)病状の阻害、すなわち、病状またはその臨床症状の発生を妨げること、あるいは
(iii)病状の軽減、すなわち、病状またはその臨床症状を一時的または永続的に後退させること。
【0093】
用語「処理」、「接触」、及び「反応」は、化学反応に言及するとき、指示された及び/または望ましい生成物を生成するのに適切な条件下で2つ以上の試薬を添加または混合することを意味する。指示された及び/または望ましい生成物を生成する反応は、必ずしも最初に添加された2つの試薬の組み合わせから直接得られる訳ではない、すなわち、混合物で生成される1つ以上の中間体が存在し、それが最終的に指示された及び/または望ましい生成物の形成を導く場合もあることを理解すべきである。
【0094】
命名法及び構造
一般的に、本願において使用される命名法は、IUPACの体系的命名法を作成するためにBeilstein Instituteによりコンピュータ化されたシステムであるAUTONOM(商標)v.4.0に基づく。本明細書に示される化学構造は、ISIS(登録商標)バージョン2.2を使用して作成した。特に指示しない限り、本明細書における構造中の炭素、酸素、硫黄、または窒素原子に出現する任意の空の原子価(open valency)は、水素原子の存在を示す。窒素含有ヘテロアリール環が窒素原子において空の原子価とともに示され、R、RまたはRなどの可変部が、ヘテロアリール環上に示される場合、このような可変部は、空の原子価を有する窒素に結合または連結することができる。キラル中心が構造中に存在するが、キラル中心について特定の立体化学が示されない場合、前記構造は、キラル中心に関連した両方の鏡像異性体を包含する。本明細書において示される構造が複数の互変異性体形態で存在し得る場合、前記構造は、このような互変異性体をすべて包含する。
【0095】
本明細書において特定される特許及び刊行物はすべて、全体を参照により本明細書に組込む。
【0096】
別の態様では、本発明は、式I:
【化2】


(式中、
mは、0または1であり;
nは、0または1であり;
pは、0〜4であり;
qは、0または1であり;
は、
水素;
1−6アルキル;
ヒドロキシ−C1−6アルキル;
1−6アルコキシ−C1−6アルキル;または
ヒドロキシC1−6アルコキシ−C1−6アルキルであり;
は、
場合により置換されているアリール;
場合により置換されているヘテロアリール;
3−6シクロアルキル;または
1−6アルキルであり; Rは、
水素;
1−6アルキル;
アルキルカルボニルアルキル;または
アルコキシカルボニルアルキルであり;
及びRは、それぞれ独立して、
水素;または
1−6アルキルであり;
は、独立して、ハロ;C1−6アルキル;C1−6アルコキシ;ハロ−C1−6アルキル;ハロ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル;C1−6アルキルスルファニル;C1−6アルキルスルフィニル;フェニル部分が場合によりC1−6アルキルで置換されているフェニルスルホニル;ニトリル;ヒドロキシ;C1−6アルキルカルボニル;アミノカルボニル;C1−6アルコキシカルボニル;C1−6アルコキシカルボニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシカルボニル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルキル;C3−6シクロアルキル−C1−6アルコキシ;アミノ;アミノ−C1−6アルキル;C1−6アルケニル;C1−6アルキニル;モルホリニル;モルホリニル−C1−6アルキル;ピペラジニル;ピペリジニルオキシ;アミノカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルコキシアミノ−C1−6アルキル;ヒドロキシ−C1−6アルキルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルコキシカルボニルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルキルカルボニルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルキルアミノカルボニル;C1−6アルコキシカルボニルC1−6アルキル;C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルキル;C1−6アルキルアミノ−C1−6アルキル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルキル;ヒドロキシC1−6アルコキシ−C1−6アルキル;またはニトロであるか;あるいは、2つの隣接する置換基が、C1−2アルキレンジオキシまたはハロ−C1−2アルキレンジオキシを形成してもよく;
Aは、場合により置換されている5または6員ヘテロアリール環である)で示される化合物、またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0097】
式Iの特定の態様では、mは0である。
【0098】
式Iの特定の態様では、nは0である。
【0099】
式Iの特定の態様では、pは0〜3である。
【0100】
式Iの特定の態様では、pは0〜2である。
【0101】
式Iの特定の態様では、pは1または2である。
【0102】
式Iの特定の態様では、pは1である。
【0103】
式Iの特定の態様では、pは2である。
【0104】
式Iの特定の態様では、qは0である。
【0105】
式Iの特定の態様では、qは1である。
【0106】
式Iの特定の態様では、Rは水素である。
【0107】
式Iの特定の態様では、RはC1−6アルキルである。
【0108】
式Iの特定の態様では、Rはメチルである。
【0109】
式Iの特定の態様では、Rはヒドロキシ−C1−6アルキルである。
【0110】
式Iの特定の態様では、RはC1−6アルコキシ−C1−6アルキルである。
【0111】
式Iの特定の態様では、Rは場合により置換されているアリールである。
【0112】
式Iの特定の態様では、RはC1−6アルキルである。特定の態様では、RはC3−6分岐鎖アルキルであってよい。
【0113】
式Iの特定の態様では、Rは場合により置換されているフェニルである。
【0114】
式Iの特定の態様では、Rは、場合により、それぞれ独立して、ハロ;C1−6アルキル;C1−6アルコキシ;ハロ−C1−6アルキル;ハロ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル;C1−6アルキルスルファニル;C1−6アルキルスルフィニル;フェニル部分が場合によりC1−6アルキルで置換されているフェニルスルホニル;ニトリル;ヒドロキシ;C1−6アルキルカルボニル;アミノカルボニル;C1−6アルコキシカルボニル;C1−6アルコキシカルボニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシカルボニル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルキル;C3−6シクロアルキル−C1−6アルコキシ;アミノ;アミノ−C1−6アルキル;C1−6アルケニル;C1−6アルキニル;モルホリニル;モルホリニル−C1−6アルキル;ピペラジニル;ピペリジニルオキシ;アミノカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルコキシアミノ−C1−6アルキル;ヒドロキシ−C1−6アルキルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルコキシカルボニルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルキルカルボニルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルキルアミノカルボニル;C1−6アルコキシカルボニルC1−6アルキル;C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルキル;C1−6アルキルアミノ−C1−6アルキル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルキル;またはニトロから選択される置換基(1個または複数)で1、2、3、または4回置換されているフェニルであるか;あるいは、2つの隣接する置換基が、C1−2アルキレンジオキシ、またはハロ−C1−2アルキレンジオキシを形成してもよい。
【0115】
式Iの特定の態様では、Rは、場合により、それぞれ独立して、フルオロ;クロロ;ブロモ;ヨード;メチル;エチル;メトキシ;エトキシ;トリフルオロメチル;ジフルオロメトキシ;メタンスルホニル;メタンスルファニル;メタンスルフィニル;トルエンスルホニル;ニトリル;アセチル;アミノカルボニル;メトキシカルボニル;メトキシカルボニルメトキシ;カルボキシ;ヒドロキシカルボニルメトキシ;メチルアミノカルボニルメトキシ;メトキシエトキシ;ヒドロキシエトキシ;メチルアミノエトキシ;メタンスルホニルプロピルオキシ;ヒドロキシメチル;ヒドロキシエチル;シクロプロピルメトキシ;アミノ;またはニトロから選択される置換基(1個または複数)で1または2回置換されているフェニルであるか;あるいは、2つの隣接する置換基が、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、またはジフルオロメチレンジオキシを形成してもよい。
【0116】
式Iの特定の態様では、Rは、場合により、それぞれ独立して、ハロ;C1−6アルキル;C1−6アルコキシ;ハロ−C1−6アルキル;ハロ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル;ニトリル;アルコキシアルコキシ;ヒドロキシアルコキシ;アルキルスルホニルアルコキシ;ヒドロキシアルキル;またはC3−6シクロアルキル−C1−6アルコキシから選択される置換基(1個または複数)で1または2回置換されているフェニルである。
【0117】
式Iの特定の態様では、Rは、場合により、それぞれ独立して、フルオロ;クロロ;ブロモ;ヨード;メチル;エチル;メトキシ;エトキシ;トリフルオロメチル;ジフルオロメトキシ;メタンスルホニル;ニトリル;メトキシエトキシ;ヒドロキシエトキシ;ヒドロキシメチル;ヒドロキシエチル;またはシクロプロピルメトキシから選択される置換基(1個数または複数)で1または2回置換されているフェニルである。
【0118】
式Iの特定の態様では、Rは、場合により、それぞれ独立して、フルオロ;クロロ;ブロモ;メチル;エチル;メトキシ;エトキシ;トリフルオロメチル;ジフルオロメトキシ;ニトリル;メトキシエトキシ;ヒドロキシエトキシ;ヒドロキシメチル;ヒドロキシエチル;またはシクロプロピルメトキシから選択される置換基(1個または複数)で1または2回置換されているフェニルである。
【0119】
式Iの特定の態様では、Rは、それぞれ独立して、ハロ;メチル;メトキシ;トリフルオロメチル;ジフルオロメトキシ;ニトリル;またはメタンスルホニルから選択される置換基(1個または複数)で1または2回置換されているフェニルである。
【0120】
式Iの特定の態様では、Rは、それぞれ独立してフルオロ;クロロ;メチル;メトキシ;またはニトリルから選択される置換基(1個または複数)で1または2回置換されているフェニルである。
【0121】
式Iの特定の態様では、Rはフルオロで1または2回置換されているフェニルである。
【0122】
式Iの特定の態様では、Rは、フェニル;4−フルオロ−フェニル;3−フルオロ−フェニル;2−フルオロ−フェニル;2−クロロ−フェニル;3,4−ジフルオロ−フェニル;3,5−ジフルオロ−フェニル;3−メチル−フェニル;4−メチル−フェニル;または3−シアノ−フェニルである。
【0123】
式Iの特定の態様では、Rは、フェニル;4−フルオロ−フェニル;3−フルオロ−フェニル;2−フルオロ−フェニル;2−クロロ−フェニル;3,4−ジフルオロ−フェニル;または3,5−ジフルオロ−フェニルである。
【0124】
式Iの特定の態様では、Rは4−フルオロ−フェニルである。
【0125】
式Iの特定の態様では、Rは3−フルオロ−フェニルである。
【0126】
式Iの特定の態様では、Rは3,4−ジフルオロ−フェニルである。
【0127】
式Iの特定の態様では、R、R及びRは水素である。
【0128】
式Iの特定の態様では、R、R、R及びRは水素である。
【0129】
式Iの特定の態様では、Rは水素である。
【0130】
式Iの特定の態様では、Rは水素である。
【0131】
式Iの特定の態様では、Rは水素である。
【0132】
式Iの特定の態様では、各Rは、独立して、ハロ;C1−6アルキル;C1−6アルコキシ;ハロ−C1−6アルキル;ハロ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル;C1−6アルキルスルファニル;C1−6アルキルスルフィニル;フェニル部分が場合によりC1−6アルキルで置換されているフェニルスルホニル;ニトリル;ヒドロキシ;C1−6アルキルカルボニル;アミノカルボニル;C1−6アルコキシカルボニル;C1−6アルコキシカルボニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシカルボニル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルキル;C3−6シクロアルキル−C1−6アルコキシ;アミノ;アミノ−C1−6アルキル;C1−6アルケニル;C1−6アルキニル;モルホリニル;モルホリニル−C1−6アルキル;ピペラジニル;ピペリジニルオキシ;アミノカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルコキシアミノ−C1−6アルキル;ヒドロキシ−C1−6アルキルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルコキシカルボニルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルキルカルボニルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルキルアミノカルボニル;C1−6アルコキシカルボニルC1−6アルキル;C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルキル;C1−6アルキルアミノ−C1−6アルキル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルキル;ヒドロキシC1−6アルコキシ−C1−6アルコキル;またはニトロであるか;あるいは、2つの隣接する置換基が、C1−2アルキレンジオキシ、またはハロ−C1−2アルキレンジオキシを形成してもよい。
【0133】
式Iの特定の態様では、各Rは、独立して、フルオロ;クロロ;ブロモ;ヨード;メチル;エチル;メトキシ;エトキシ;トリフルオロメチル;ジフルオロメトキシ;トリフルオロメトキシ;メタンスルホニル;メタンスルファニル;メタンスルフィニル;トルエンスルホニル;ニトリル;アセチル;アミノカルボニル;メトキシカルボニル;メトキシカルボニルメトキシ;カルボキシ;ヒドロキシカルボニルメトキシ;メチルアミノカルボニルメトキシ;メトキシエトキシ;ヒドロキシエトキシ;メチルアミノエトキシ;メタンスルホニルプロピルオキシ;ヒドロキシメチル;ヒドロキシエチル;シクロプロピルメトキシ;アミノ;またはニトロ;モルホリニル;N,N−ジメチルアミノカルボニルメトキシ;boc−ピペラジニル;N−(2−メトキシエチル)−N−メチルアミノメチル;N,N−ジメチルアミノメチル;アミノメチル;boc−アミノメチル;メチルカルボニルアミノメチル;N,N−ジ−(2−ヒドロキシエチル)−アミノメチル;モルホリニルメチル;2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル−エチル;メチルアミノカルボニル;ピペリジニルオキシ;tert−ブトキシカルボニルメチル;N,N−ジメチルアミノカルボニルメチル;n−プロピル;イソプロピル;ヒドロキシカルボニルメチル;ヒドロキシプロポキシであるか;あるいは、2つの隣接する置換基が、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、またはジフルオロメチレンジオキシを形成してもよい。
【0134】
式Iの特定の態様では、各Rは、独立して、ハロ;C1−6アルキル;C1−6アルコキシ;ハロ−C1−6アルキル;ハロ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル;ニトリル;C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルキル;ヒドロキシ−C1−6アルキルアミノ;C1−2アルキレンジオキシ;またはC3−6シクロアルキル−C1−6アルコキシである。
【0135】
式Iの特定の態様では、Rは、それぞれ独立して、フルオロ;クロロ;ブロモ;ヨード;メチル;エチル;メトキシ;エトキシ;トリフルオロメチル;ジフルオロメトキシ;メタンスルホニル;ニトリル;メトキシエトキシ;ヒドロキシエトキシ;ヒドロキシメチル;ヒドロキシエチル;ヒドロキシプロポキシ;メチレンジオキシ;またはエチレンジオキシから選択される置換基(1個または複数)で1、2、3または4回置換されているフェニルである。
【0136】
式Iの特定の態様では、Rは、2位においてハロまたはC1−6アルキルで置換されているフェニルであり、かつ、それぞれ独立して、ハロ;C1−6アルキル;C1−6アルコキシ;ハロ−C1−6アルキル;ハロ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル;ニトリル;C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルキル;ヒドロキシ−C1−6アルキルアミノ;C1−2アルキレンジオキシ;またはC3−6シクロアルキル−C1−6アルコキシから選択される置換基(1個または複数)でさらに1または2回置換されているフェニルである。
【0137】
式Iの特定の態様では、各Rは、独立して、ハロ;C1−6アルキル;C1−6アルコキシ;ハロ−C1−6アルキル;ハロ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル;ニトリル;C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルキル;ヒドロキシ−C1−6アルキルアミノ;C1−2アルキレンジオキシ;またはC3−6シクロアルキル−C1−6アルコキシである。
【0138】
式Iの特定の態様では、Rは、それぞれ独立して、フルオロ;クロロ;ブロモ;メチル;エチル;メトキシ;エトキシ;ジフルオロメトキシ;メトキシエトキシ;ヒドロキシエトキシ;ヒドロキシメチル;ヒドロキシエチル;ヒドロキシプロポキシ;メチレンジオキシ;またはエチレンジオキシから選択される置換基で2または3回置換されているフェニルである。
【0139】
式Iの特定の態様では、Rは、それぞれ独立して、フルオロ;クロロ;ブロモ;メチル;及びメトキシから選択される置換基で2または3回置換されているフェニルである。
【0140】
式Iの特定の態様では、各Rは、独立して、フルオロ;クロロ;ブロモ;メチル;エチル;メトキシ;エトキシ;トリフルオロメチル;ジフルオロメトキシ;ニトリル;メトキシエトキシ;ヒドロキシエトキシ;ヒドロキシメチル;ヒドロキシエチル;またはシクロプロピルメトキシである。
【0141】
式Iの特定の態様では、各Rは、独立して、水素;ハロ;エチル;またはメチルである。
【0142】
式Iの特定の態様では、各Rは、独立して、ハロ;またはC1−6アルキルである。
【0143】
式Iの特定の態様では、各Rは、独立して、クロロ;またはメチルである。
【0144】
式Iの特定の態様では、pは1であり、RはハロまたはC1−6アルキルである。
【0145】
式Iの特定の態様では、pは1であり、Rはクロロまたはメチルである。
【0146】
式Iの特定の態様では、pは1であり、Rはハロである。
【0147】
式Iの特定の態様では、pは1であり、RはC1−6アルキルである。
【0148】
式Iの特定の態様では、pは1であり、Rはクロロである。
【0149】
式Iの特定の態様では、pは1であり、Rはメチルである。
【0150】
式Iの特定の態様では、pは1であり、Rはエチルである。
【0151】
式Iの特定の態様では、pは2であり、Rのうちの一方はC1−6アルキルであり、他方はクロロである。
【0152】
式Iの特定の態様では、pは2であり、Rのうちの一方はメチルであり、他方はハロである。
【0153】
式Iの特定の態様では、pは2であり、Rのうちの一方はエチルであり、他方はハロである。
【0154】
式Iの特定の態様では、pは1であり、Rは2位においてハロまたはC1−6アルキルである。
【0155】
式Iの特定の態様では、pは1であり、Rは2位においてクロロまたはメチルである。
【0156】
式Iの特定の態様では、pは1であり、Rは2位においてハロである。
【0157】
式Iの特定の態様では、pは1であり、Rは2位においてC1−6アルキルである。
【0158】
式Iの特定の態様では、pは1であり、Rは2位においてクロロである。
【0159】
式Iの特定の態様では、pは1であり、Rは2位においてメチルである。
【0160】
式Iの特定の態様では、Aは、ピロリル;ピラゾリル;イミダゾリル、ピロリジニル、トリアゾリル;テトラゾリル;オキサゾリル;イソオキサゾリル;チアゾリル;イソチアゾリル;チアジアゾリル;オキサジアゾリル;オキサゾリジニル;ピリジニル;モルホリニル、ピリミジニル;ピラジニル;ピリダジニル;またはトリアジニル(それぞれ場合により置換されている)から選択される5または6員ヘテロアリールである。
【0161】
式Iの特定の態様では、Aは、ピロリル;ピラゾリル;トリアゾリル;オキサゾリル;イソオキサゾリル;チアゾリル;イソチアゾリル;チアジアゾリル;オキサジアゾリル;オキサゾリジニル;ピリジニル;ピリミジニル;ピラジニル;ピリダジニル;またはトリアジニル(それぞれ場合により置換されている)から選択される5または6員ヘテロアリールである。
【0162】
式Iの特定の態様では、Aは、ピロリル;ピラゾリル;トリアゾリル;オキサゾリル;イソオキサゾリル;チアゾリル;イソチアゾリル;チアジアゾリル;オキサジアゾリル;またはオキサゾリジニル(それぞれ場合により置換されている)から選択される5員ヘテロアリールである。
【0163】
式Iの特定の態様では、Aは、ピリジニル;ピリミジニル;ピラジニル;ピリダジニル;またはトリアジニル(それぞれ場合により置換されている)から選択される6員ヘテロアリールである。
【0164】
式Iの特定の態様では、Aは、ピロリル;ピラゾリル;トリアゾリル;イソオキサゾリル;オキサジアゾリル;オキサゾリジニル;ピリジニル;ピリミジニル;ピラジニル;ピリダジニル;またはトリアジニル(それぞれ場合により置換されている)から選択される5または6員ヘテロアリールである。
【0165】
式Iの特定の態様では、Aは、ピロリル;ピラゾリル;トリアゾリル;イソオキサゾリル;オキサジアゾリル;オキサゾリジニル;ピリジニル;またはトリアジニル(それぞれ場合により置換されている)から選択される5または6員ヘテロアリールである。
【0166】
式Iの特定の態様では、Aは、ピロリル;ピラゾリル;トリアゾリル;イソオキサゾリル;オキサジアゾリル;またはオキサゾリジニル(それぞれ場合により置換されている)から選択される5員ヘテロアリールである。
【0167】
式Iの特定の態様では、Aは、ピリジニル;トリアジニル、ピリミジニル;ピラジニル;またはピリダジニル(それぞれ場合により置換されている)から選択される6員ヘテロアリールである。
【0168】
式Iの特定の態様では、Aは、ピリジニルまたはトリアジニル(それぞれ場合により置換されている)から選択される6員ヘテロアリールである。
【0169】
式Iの特定の態様では、Aは場合により置換されているピラゾリルである。
【0170】
式Iの特定の態様では、Aは場合により置換されている[1,2,4]トリアジン−2−イルである。
【0171】
式Iの特定の態様では、Aは場合により置換されているピリミジニルである。
【0172】
式Iの特定の態様では、Aは場合により置換されているピラジニルである。
【0173】
式Iの特定の態様では、Aは場合により置換されているピリダジニルである。
【0174】
式Iの特定の態様では、Aは場合により置換されているピリジニルである。
【0175】
式Iの特定の態様では、Aは場合により置換されているチアゾリルである。
【0176】
式Iの特定の態様では、Aは、場合によりオキソで1回又は2回、そしてアルキル又はヒドロキシアルキルで1回置換されている[1,2,4]トリアジン−2−イルである。
【0177】
式Iの特定の態様では、Aは、場合によりC1−6アルキルで置換されている3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]トリアジン−2−イルである。
【0178】
式Iの特定の態様では、Aは、場合によりC1−6アルキル;ヒドロキシC1−6アルコキシ−C1−6アルキル;またはヒドロキシ−C1−6アルキルで1または2回置換されているピラゾリルである。
【0179】
式Iの特定の態様では、Aは、場合により、それぞれ独立して、C1−6アルキル;C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6−アルキル;C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル;ハロ;ハロ−C1−6−アルキル;C1−6−アルキルスルホニル−C1−6−アルキル;C1−6−アルキルスルファニル−C1−6−アルキル;ヒドロキシC1−6アルコキシ−C1−6アルキル;C1−6アルコキシカルボニル−C1−6アルキル;C3−6シクロアルキル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルキル;アミノ−C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルキル;またはオキソから選択される基(1個または複数)で1、2または3回置換される。
【0180】
式Iの特定の態様では、Aは、場合により、それぞれ独立して、C1−6アルキル;ヒドロキシ−C1−6−アルキル;C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル;ハロ;ハロ−C1−6−アルキル;C1−6−アルキルスルホニル−C1−6−アルキル;C1−6−アルキルスルファニル−C1−6−アルキル;ヒドロキシC1−6アルコキシ−C1−6アルキル;またはオキソから選択される基(1個または複数)で1、2または3回置換される。
【0181】
式Iの特定の態様では、Aは、場合により、それぞれ独立して、C1−6アルキル;ヒドロキシ−C1−6−アルキル;ヒドロキシC1−6アルコキシ−C1−6アルキル;またはオキソから選択される基(1個または複数)で1、2または3回置換される。
【0182】
式Iの特定の態様では、Aは、場合により、それぞれ独立して、C1−6アルキル;ヒドロキシ−C1−6−アルキル;C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル;ハロ;ハロ−C1−6−アルキル;ヒドロキシC1−6アルコキシ−C1−6アルキル;またはオキソから選択される基(1個または複数)で1または2回置換される。
【0183】
式Iの特定の態様では、Aは、場合により、それぞれ独立して、メチル;エチル;プロピル;2−ヒドロキシエチル;2−ヒドロキシ−プロピル;イソブチル;オキソ;または2,3−ジヒドロキシ−プロピルから選択される基(1個または複数)で1または2回置換される。
【0184】
式Iの特定の態様では、Aは、場合により、それぞれ独立して、メチル;エチル;プロピル;2−ヒドロキシエチル;2−ヒドロキシ−プロピル;イソブチル;オキソ;2,3−ジヒドロキシ−プロピル;エトキシカルボニルメチル;2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル;カルボキシメチル;メトキシ;2−(ジメチルアミノ)−エチル−アミノカルボニルメチル;または2−アセトキシ−3−メトキシ−プロピルから選択される基(1個または複数)で1または2回置換される。
【0185】
式Iの特定の態様では、Aは、場合により、それぞれ独立して、メチル;エチル;プロピル;2−ヒドロキシエチル;2−ヒドロキシ−プロピル;オキソ;2,3−ジヒドロキシ−プロピル;または2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピルから選択される基(1個または複数)で1または2回置換される。
【0186】
式Iの特定の態様では、Aは、それぞれ独立して、メチル;エチル;プロピル;2−ヒドロキシエチル;2−ヒドロキシ−プロピル;イソブチル;オキソ;または2,3−ジヒドロキシ−プロピルから選択される基(1個または複数)で1または2回置換される。
【0187】
式Iの特定の態様では、Aはメチルで置換され、そして、場合によりメチル;エチル;プロピル;2−ヒドロキシエチル;2−ヒドロキシ−プロピル;イソブチル;オキソ;または2,3−ジヒドロキシ−プロピルから選択される1つのさらなる基で置換される。
【0188】
式Iの特定の態様では、Aは、ピリジニル;トリアジニル、ピリミジニル;ピラジニル;またはピリダジニルから選択される6員ヘテロアリールであり、それぞれ場合によりメチル;エチル;プロピル;2−ヒドロキシエチル;2−ヒドロキシ−プロピル;オキソ;2,3−ジヒドロキシ−プロピル;または2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピルで1または2回置換される。
【0189】
式Iの特定の態様では、Aは、場合により、メチル;エチル;プロピル;2−ヒドロキシエチル;2−ヒドロキシ−プロピル;2,3−ジヒドロキシ−プロピル;または2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピルで1または2回置換されているピラゾリルである。
【0190】
式Iの特定の態様では、Aは、ピロリル;ピラゾリル;トリアゾリル;イソオキサゾリル;オキサジアゾリル;またはオキサゾリジニルから選択される5員ヘテロアリールであり、それぞれ場合によりメチル;エチル;プロピル;2−ヒドロキシエチル;2−ヒドロキシ−プロピル;2,3−ジヒドロキシ−プロピル;または2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピルで1または2回置換される。
【0191】
式Iの特定の態様では、Aは、ピロール−1−イル;1−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル;1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル;1H−ピラゾール−3−イル;5−メチル−ピリジン−2−イル;1−(2−ヒドロキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;2−イソブチル−2H−ピラゾール−3−イル;1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル;6−メチル−ピリジン−3−イル;ピラゾール−1−イル;2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イル;2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル;5−エチル−2H−ピラゾール−3−イル;4,5−ジメチル−2H−ピラゾール−3−イル;3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;5−エチル−1H−ピラゾール−3−イル;1−((R)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;2,5−ジメチル−2H−ピラゾール−3−イル;5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;5−メチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル;1,5−ジメチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル;3−メチル−イソオキサゾール−5−イル;3−メチル−[1,2,4]トリアゾール−1−イル;4−メチル−[1,2,3]トリアゾール−1−イル;4−メチル−ピラゾール−1−イル;5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル;2−プロピル−2H−ピラゾール−3−イル;4,5−ジメチル−4H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル;2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル;4−メチル−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;4−(2−ヒドロキシ−エチル)−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;5−メチル−イソオキサゾール−3−イル;1−(2−メトキシ−エチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;ピラジン−2−イル;6−メチル−ピリダジン−3−イル;5−メチル−ピラジン−2−イル;ピロリジン−1−イル;モルホリン−4−イル;4−(2−メトキシ−エチル)−5−メチル−4H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル;4−メチル−イミダゾール−1−イル;1−(エトキシカルボニルメチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;ピリミジン−2−イル;ピリミジン−5−イル;2−メチル−ピリミジン−4−イル;5−クロロ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;チアゾール−4−イル;2−メチル−チアゾール−4−イル;ピリジン−4−イル;4−エチル−5−メチル−4H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル;1−((S)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル;1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;[1,2,4]トリアゾール−4−イル;1−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;2−メチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;1−((R)−2−ヒドロキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;1−((S)−2−ヒドロキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;1−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;1−((S)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;4−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;3−メチル−6−オキソ−6H−ピリダジン−1−イル;6−メチル−ピラジン−2−イル;4−メチル−ピリミジン−2−イル;6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピラジン−2−イル;5−メチル−1−(ヒドロキシカルボニルメチル)−1H−ピラゾール−3−イル;1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピラゾール−3−イル;6−オキソ−6H−ピリダジン−1−イル;2−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イル;6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イル;5−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3−イル;2−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;2−((S)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;1−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3−イル;2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル;6−メトキシ−ピリダジン−3−イル;1−[(2−ジメチルアミノ−エチルカルバモイル)−メチル]−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル;1−(2−ヒドロキシ−エチル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イル;5−メチル−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル;3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル;1−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イル;1−((S)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イル;5−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル;4−エチル−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;3−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル;4−メチル−6−オキソ−6H−ピリダジン−1−イル;1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリジン−3−イル;1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−4−イル;1−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル;または1−(2−アセトキシ−3−メトキシ)−プロピル−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イルである。
【0192】
式Iの特定の態様では、Aは、1−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;4−メチル−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;4−(2−ヒドロキシ−エチル)−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;2−メチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;1−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;1−((S)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;4−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピラゾール−3−イル;2−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;2−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル;または4−エチル−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イルである。
【0193】
式Iの特定の態様では、Aは、ピロール−1−イルである。
【0194】
式Iの特定の態様では、Aは、1−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0195】
式Iの特定の態様では、Aは、2−メチル−2H−テトラゾール−5−イルである。
【0196】
式Iの特定の態様では、Aは、1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0197】
式Iの特定の態様では、Aは、1H−ピラゾール−3−イルである。
【0198】
式Iの特定の態様では、Aは、5−メチル−ピリジン−2−イルである。
【0199】
式Iの特定の態様では、Aは、1−(2−ヒドロキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0200】
式Iの特定の態様では、Aは、2−イソブチル−2H−ピラゾール−3−イルである。
【0201】
式Iの特定の態様では、Aは、1−メチル−1H−テトラゾール−5−イルである。
【0202】
式Iの特定の態様では、Aは、6−メチル−ピリジン−3−イルである。
【0203】
式Iの特定の態様では、Aは、ピラゾル−1−イルである。
【0204】
式Iの特定の態様では、Aは、2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルである。
【0205】
式Iの特定の態様では、Aは、2−メチル−2H−ピラゾール−3−イルである。
【0206】
式Iの特定の態様では、Aは、5−エチル−2H−ピラゾール−3−イルである。
【0207】
式Iの特定の態様では、Aは、4,5−ジメチル−2H−ピラゾール−3−イルである。
【0208】
式Iの特定の態様では、Aは、3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イルである。
【0209】
式Iの特定の態様では、Aは、5−エチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0210】
式Iの特定の態様では、Aは、1−((R)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0211】
式Iの特定の態様では、Aは、2,5−ジメチル−2H−ピラゾール−3−イルである。
【0212】
式Iの特定の態様では、Aは、5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0213】
式Iの特定の態様では、Aは、5−メチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イルである。
【0214】
式Iの特定の態様では、Aは、1,5−ジメチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イルである。
【0215】
式Iの特定の態様では、Aは、3−メチル−イソオキサゾール−5−イルである。
【0216】
式Iの特定の態様では、Aは、3−メチル−[1,2,4]トリアゾール−1−イルである。
【0217】
式Iの特定の態様では、Aは、4−メチル−[1,2,3]トリアゾール−1−イルである。
【0218】
式Iの特定の態様では、Aは、4−メチル−ピラゾール−1−イルである。
【0219】
式Iの特定の態様では、Aは、5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イルである。
【0220】
式Iの特定の態様では、Aは、2−プロピル−2H−ピラゾール−3−イルである。
【0221】
式Iの特定の態様では、Aは、4,5−ジメチル−4H−[1,2,4]トリアゾール−3−イルである。
【0222】
式Iの特定の態様では、Aは、2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチルである。
【0223】
式Iの特定の態様では、Aは、4−メチル−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イルである。
【0224】
式Iの特定の態様では、Aは、4−(2−ヒドロキシ−エチル)−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イルである。
【0225】
式Iの特定の態様では、Aは、5−メチル−イソオキサゾール−3−イルである。
【0226】
式Iの特定の態様では、Aは、1−(2−メトキシ−エチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0227】
式Iの特定の態様では、Aは、ピラジン−2−イルである。
【0228】
式Iの特定の態様では、Aは、6−メチル−ピリダジン−3−イルである。
【0229】
式Iの特定の態様では、Aは、5−メチル−ピラジン−2−イルである。
【0230】
式Iの特定の態様では、Aは、ピロリジン−1−イルである。
【0231】
式Iの特定の態様では、Aは、モルホリン−4−イルである。
【0232】
式Iの特定の態様では、Aは、4−(2−メトキシ−エチル)−5−メチル−4H−[1,2,4]トリアゾール−3−イルである。
【0233】
式Iの特定の態様では、Aは、4−メチル−イミダゾール−1−イルである。
【0234】
式Iの特定の態様では、Aは、1−(エトキシカルボニルメチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0235】
式Iの特定の態様では、Aは、ピリミジン−2−イルである。
【0236】
式Iの特定の態様では、Aは、ピリミジン−5−イルである。
【0237】
式Iの特定の態様では、Aは、2−メチル−ピリミジン−4−イルである。
【0238】
式Iの特定の態様では、Aは、5−クロロ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イルである。
【0239】
式Iの特定の態様では、Aは、3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イルである。
【0240】
式Iの特定の態様では、Aは、チアゾール−4−イルである。
【0241】
式Iの特定の態様では、Aは、2−メチル−チアゾール−4−イルである。
【0242】
式Iの特定の態様では、Aは、ピリジン−4−イルである。
【0243】
式Iの特定の態様では、Aは、4−エチル−5−メチル−4H−[1,2,4]トリアゾール−3−イルである。
【0244】
式Iの特定の態様では、Aは、1−((S)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0245】
式Iの特定の態様では、Aは、5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0246】
式Iの特定の態様では、Aは、1−メチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0247】
式Iの特定の態様では、Aは、[1,2,4]トリアゾール−4−イルである。
【0248】
式Iの特定の態様では、Aは、1−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0249】
式Iの特定の態様では、Aは、2−メチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イルである。
【0250】
式Iの特定の態様では、Aは、3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イルである。
【0251】
式Iの特定の態様では、Aは、1−((R)−2−ヒドロキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0252】
式Iの特定の態様では、Aは、1−((S)−2−ヒドロキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0253】
式Iの特定の態様では、Aは、1−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0254】
式Iの特定の態様では、Aは、1−((S)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0255】
式Iの特定の態様では、Aは、4−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イルである。
【0256】
式Iの特定の態様では、Aは、3−メチル−6−オキソ−6H−ピリダジン−1−イルである。
【0257】
式Iの特定の態様では、Aは、6−メチル−ピラジン−2−イルである。
【0258】
式Iの特定の態様では、Aは、4−メチル−ピリミジン−2−イルである。
【0259】
式Iの特定の態様では、Aは、6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピラジン−2−イルである。
【0260】
式Iの特定の態様では、Aは、5−メチル−1−(ヒドロキシカルボニルメチル)−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0261】
式Iの特定の態様では、Aは、1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0262】
式Iの特定の態様では、Aは、6−オキソ−6H−ピリダジン−1−イルである。
【0263】
式Iの特定の態様では、Aは、2−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イルである。
【0264】
式Iの特定の態様では、Aは、1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イルである。
【0265】
式Iの特定の態様では、Aは、6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イルである。
【0266】
式Iの特定の態様では、Aは、5−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0267】
式Iの特定の態様では、Aは、2−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イルである。
【0268】
式Iの特定の態様では、Aは、2−((S)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イルである。
【0269】
式Iの特定の態様では、Aは、1−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0270】
式Iの特定の態様では、Aは、2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イルである。
【0271】
式Iの特定の態様では、Aは、6−メトキシ−ピリダジン−3−イルである。
【0272】
式Iの特定の態様では、Aは、1−[(2−ジメチルアミノ−エチルカルバモイル)−メチル]−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルである。
【0273】
式Iの特定の態様では、Aは、1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イルである。
【0274】
式Iの特定の態様では、Aは、1−(2−ヒドロキシ−エチル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イルである。
【0275】
式Iの特定の態様では、Aは、5−メチル−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イルである。
【0276】
式Iの特定の態様では、Aは、3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イルである。
【0277】
式Iの特定の態様では、Aは、2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イルである。
【0278】
式Iの特定の態様では、Aは、1−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イルである。
【0279】
式Iの特定の態様では、Aは、1−((S)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イルである。
【0280】
式Iの特定の態様では、Aは、5−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イルである。
【0281】
式Iの特定の態様では、Aは、4−エチル−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イルである。
【0282】
式Iの特定の態様では、Aは、3−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イルである。
【0283】
式Iの特定の態様では、Aは、4−メチル−6−オキソ−6H−ピリダジン−1−イルである。
【0284】
式Iの特定の態様では、Aは、1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリジン−3−イルである。
【0285】
式Iの特定の態様では、Aは、1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−4−イルである。
【0286】
式Iの特定の態様では、Aは、1−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イルである。
【0287】
式Iの特定の態様では、Aは、1−(2−アセトキシ−3−メトキシ)−プロピル−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イルである。
【0288】
式Iの特定の態様では、Aは、ピロール−1−イル;2−ヒドロキシ−5−メチル−ピラゾール−3−イル;2−メチル−テトラゾール−5−イル;1,5−ジメチル−ピラゾール−3−イル;ピラゾール−3−イル;5−メチル−ピリジン−2−イル;1−(2−ヒドロキシ−プロピル)−5−メチル−ピラゾール−3−イル;2−イソブチル−ピラゾール−3−イル;1−メチル−テトラゾール−5−イル;6−メチル−ピリジン−3−イル;ピラゾール−1−イル;2−メチル−ピラゾール−3−イル;5−エチル−ピラゾール−3−イル;4,5−ジメチル−ピラゾール−3−イル;3,5−ジオキソ−4−5−ジヒドロ[1,2,4]トリアジン−2−イル;5−エチル−1H−ピラゾール−3−イル;1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル;1−((R)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;2,5−ジメチル−2H−ピラゾール−3−イル;5−メチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル;1,5−ジメチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル;3−メチル−イソオキサゾール−5−イル;3−メチル−[1,2,4]トリアゾール−1−イル;4−メチル−[1,2,3]トリアゾール−1−イル;4−メチル−ピラゾール−1−イル;5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル;2−プロピル−ピラゾール−3−イル;4,5−ジメチル−[1,2,4]トリアゾール−3−イル;2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル;4−メチル−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]トリアジン−2−イル;5−メチル−ピラゾール−3−イル;4−(2−ヒドロキシ−エチル)−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]トリアジン−2−イル;及び5−メチル−イソオキサゾール−3−イルである。
【0289】
特定の態様では、式Iで示される化合物は、式IIでより具体的に示すことができる:
【化3】


(式中、
rは0〜3であり;
は、水素;C1−6アルキル;またはハロであり;
は、水素;ハロ;C1−6アルキル;C1−6アルコキシ;ハロ−C1−6アルキル;ハロ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル;C1−6アルキルスルファニル;C1−6アルキルスルフィニル;フェニル部分が場合によりC1−6アルキルで置換されているフェニルスルホニル;ニトリル;ヒドロキシ;C1−6アルキルカルボニル;アミノカルボニル;C1−6アルコキシカルボニル;C1−6アルコキシカルボニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシカルボニル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルキル;C3−6シクロアルキル−C1−6アルコキシ;アミノ;アミノ−C1−6アルキル;C1−6アルケニル;C1−6アルキニル;モルホリニル;モルホリニル−C1−6アルキル;ピペラジニル;ピペリジニルオキシ;アミノカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルコキシアミノ−C1−6アルキル;ヒドロキシ−C1−6アルキルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルコキシカルボニルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルキルカルボニルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルキルアミノカルボニル;C1−6アルコキシカルボニルC1−6アルキル;C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルキル;C1−6アルキルアミノ−C1−6アルキル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルキル;ヒドロキシC1−6アルコキシ−C1−6アルキル;またはニトロであり;
各R11は、独立して:ハロ;C1−6アルキル;C1−6アルコキシ;ハロ−C1−6アルキル;ハロ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル;またはニトリルであり;
は、Rであり;
A及びRは、本明細書に定義される通りである)。
【0290】
式IIの特定の態様では、対象化合物は、式IIaまたは式IIbでより具体的に示すことができる;
【化4】


(式中、p、R、R、R11、及びRは、本明細書において定義される通りである)。
【0291】
特定の態様では、対象化合物は式IIaで示される。
【0292】
特定の態様では、対象化合物は式IIbで示される。
【0293】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、RはハロまたはC1−6アルキルである。
【0294】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、RはC1−6アルキルである。
【0295】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、Rはクロロまたはメチルである。
【0296】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、Rはメチルである。
【0297】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、Rはエチルである。
【0298】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、Rは、水素;フルオロ;クロロ;ブロモ;ヨード;メチル;エチル;メトキシ;エトキシ;トリフルオロメチル;ジフルオロメトキシ;トリフルオロメトキシ;メタンスルホニル;メタンスルファニル;メタンスルフィニル;トルエンスルホニル;ニトリル;アセチル;アミノカルボニル;メトキシカルボニル;メトキシカルボニルメトキシ;カルボキシ;ヒドロキシカルボニルメトキシ;メチルアミノカルボニルメトキシ;メトキシエトキシ;ヒドロキシエトキシ;メチルアミノエトキシ;メタンスルホニルプロピルオキシ;ヒドロキシメチル;ヒドロキシエチル;シクロプロピルメトキシ;アミノ;またはニトロ;モルホリニル;N,N−ジメチルアミノカルボニルメトキシ;boc−ピペラジニル;N−(2−メトキシエチル)−N−メチルアミノメチル;N,N−ジメチルアミノメチル;アミノメチル;boc−アミノメチル;メチルカルボニルアミノメチル;N,N−ジ−(2−ヒドロキシエチル)−アミノメチル;モルホリニルメチル;2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル−エチル;メチルアミノカルボニル;ピペリジニルオキシ;tert−ブトキシカルボニルメチル;N,N−ジメチルアミノカルボニルメチル;n−プロピル;イソプロピル;ヒドロキシカルボニルメチル;またはヒドロキシプロポキシである。
【0299】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、Rは、水素;フルオロ;クロロ;ブロモ;ヨード;メチル;エチル;メトキシ;エトキシ;トリフルオロメチル;ジフルオロメトキシ;メタンスルホニル;ニトリル;メトキシエトキシ;ヒドロキシエトキシ;ヒドロキシメチル;ヒドロキシエチル;またはヒドロキシプロポキシである。
【0300】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、Rは、水素;フルオロ;クロロ;ブロモ;メチル;エチル;メトキシ;エトキシ;ジフルオロメトキシ;メトキシエトキシ;ヒドロキシエトキシ;ヒドロキシメチル;ヒドロキシエチル;ヒドロキシプロポキシ;メチレンジオキシ;またはエチレンジオキシである。
【0301】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、Rは、水素;フルオロ;クロロ;ブロモ;メチル;及びメトキシである。
【0302】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、Rは水素;またはハロである。
【0303】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、Rは、水素;またはクロロである。
【0304】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、Rは、水素である。
【0305】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、rは0、1または2である。
【0306】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、rは1または2である。
【0307】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、rは1である。
【0308】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、各R11は独立して、ハロ;C1−6アルキル;またはC1−6アルコキシである。
【0309】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、各R11は独立してフルオロまたはメチルである。
【0310】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、R11はハロである。
【0311】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、R11はフルオロである。
【0312】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、rは1であり、R11はハロである。
【0313】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、rは1であり、R11は3−ハロまたは4−ハロである。
【0314】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、rは1であり、R11はフルオロである。
【0315】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、rは1であり、R11は3−フルオロまたは4−フルオロである。
【0316】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、rは1であり、R11は4−フルオロである。
【0317】
任意の式II、IIa及びIIbの特定の態様では、Rは水素である。
【0318】
また、本発明は、P2Xレセプターによりメディエーションされるか、またはそうでない場合は関連する疾患または症状を処置するための方法であって、有効量の本発明の化合物を、それを必要としている被験体に投与することを含む方法を提供する。
【0319】
また、本発明は、炎症、呼吸器、または糖尿病の症状を処置するための方法であって、有効量のP2X3インヒビターとともに有効量の本発明の化合物を、それを必要としている被験体に投与することを含む方法を提供する。
【0320】
前記疾患は、関節炎、より具体的には、関節リウマチ、変形性関節症、乾癬、アレルギー性皮膚炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、気道過敏症、敗血症性ショック、糸球体腎炎、過敏性腸疾患、及びクローン病などの炎症性疾患であり得る。
【0321】
前記疾患は、炎症性疼痛;術後疼痛;内臓痛;歯痛;月経前の疼痛;中心性疼痛;熱傷による疼痛;片頭痛または群発性頭痛;神経損傷;神経炎;神経痛;被毒;虚血性傷害;間質性膀胱炎;癌性疼痛;ウイルス、寄生虫、または細菌感染;外傷後傷害;あるいは、過敏性腸症候群に関連する疼痛などの疼痛症状であり得る。
【0322】
前記疾患は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、または気管支痙攣などの呼吸器障害、あるいは過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、胆石仙痛、及び他の胆管障害、腎仙痛、下痢主徴(diarrhea-dominant)IBS、GI膨満に関連する疼痛などの胃腸(GI)障害であり得る。
【0323】
前記疾患は、糖尿病であり得る。
【0324】
本発明の方法に係る代表的な化合物を、P2X7についてのpIC50値とともに表1に示す。
【表1】










































































【0325】
合成
本発明の化合物は、以下に図示及び説明する実例となる合成反応スキームに示される様々な方法によって作製することができる。
【0326】
これらの化合物の調製に用いられる出発物質及び試薬は、一般的に、Aldrich Chemical Co.などの商業的供給元から入手可能であるか、またはFieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis; Wiley & Sons: New York, 1991, Volumes 1-15; Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds, Elsevier Science Publishers, 1989, Volumes 1-5 and Supplementals; and Organic Reactions, Wiley & Sons: New York, 1991, Volumes 1-40などの参照文献に記載されている手順に従って当業者に公知の方法により調製される。以下の合成反応スキームは、本発明の化合物を合成することができるいくつかの方法の単なる例証であり、これらの合成反応スキームに対して様々な変更を行ってもよく、前記変更は、本願に含まれる開示を参照した当業者に示唆される。
【0327】
必要に応じて、濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーなどを含むが、これらに限定されない従来の技術を使用して、合成反応スキームの出発物質及び中間体を単離し、そして精製することができる。このような物質は、物理定数及びスペクトルデータを含む、従来の手段を使用して特性評価することができる。
【0328】
特に逆の指定のない限り、本明細書に記載される反応は、好ましくは、不活性雰囲気下で、大気圧で、約−78℃〜約150℃、より好ましくは約0℃〜約125℃、最も好ましくは、そして便利には約室温(すなわち、周囲温度)、例えば約20℃の反応温度範囲で実施される。
【0329】
以下のスキームAは、式Iで示される特定の化合物(式中、Xはハロであり、各出現時に同じであっても異なっていてもよく、Yは脱離基であり、A、p、q、R、R、及びR11は、本明細書において定義された通りである)を調製するのに使用可能な1つの合成手順を例証する。
【0330】
【化5】

【0331】
スキームAの工程1では、ニコチン酸化合物aがフェニルマグネシウムハロゲン化物化合物bと反応するグリニャール反応が行われて、フェニルジヒドロピリドンカルボン酸化合物cが得られる。多くの態様では、例えば、市販されている6−クロロニコチン酸を化合物aとして使用してよい。多数のフェニルマグネシウム臭化物化合物は、周知の技術により容易に調製され、化合物bとして使用することができる。
【0332】
工程2では、ジヒドロピリドン化合物cが場合により改変されて、化合物dのアシル部分に脱離基Yが導入される。カルボン酸誘導体化合物dは、脱離基Yの性質に依存して、例えば、カルボン酸ハロゲン化物、カルボン酸エステル、またはカルボン酸無水物を含んでよい。多くの態様では、カルボン酸化合物cを塩化オキサリル、塩化チオニル、または類似のハロゲン化剤で処理することにより化合物dを調製することができるように、Yはクロロなどのハロである。
【0333】
工程3では、アニリン化合物eが化合物dと反応するアミドカップリング反応が行われて、本発明に係る式Iで示される化合物であるジヒドロピリドンアミド化合物fが得られる。多数のアニリン化合物eは、市販されているか、または当技術分野において周知の合成手順を使用して容易に調製される。以下の実験例において例証されるように、このようなアニリン化合物は、多くの態様において、対応するアリールニトロ化合物の還元により作製することができる。スキームAの手順では、アニリン化合物aが、置換フェニル化合物として示されている。ナフチルアミンなどの他のアリールアミンも、本発明で同様に使用することができる。
【0334】
スキームAの手順に対する多くの変更が可能であり、当業者に変更が示唆される。例えば、特定の態様では、工程2を省略してもよく、そして工程3でEDCI、HATU、BOP、PyBOPなどを使用する他のアミドカップリング反応手順を使用してもよい。本発明の化合物を生成するための詳細は、以下の実施例の項に記載する。
【0335】
有用性
本発明の化合物は、関節リウマチ、脊椎関節症、痛風性関節炎、変形性関節症、全身性エリテマトーデス及び若年性関節炎、変形性関節症、痛風性関節炎及び他の関節炎症状を含むが、これらに限定されない関節炎などの広範囲にわたる炎症性疾患及び症状を処置するために使用可能である。対象化合物は、成人型呼吸窮迫症候群、肺サルコイドーシス、喘息、珪肺症、及び慢性肺炎症性疾患を含む肺障害または肺炎症の処置にも有用である。
【0336】
また、本発明の化合物は、関節炎(関節リウマチ及び変形性関節症を含む)に関連する疼痛などの炎症性疼痛、術後疼痛、内臓痛、歯痛、月経前の疼痛、中心性疼痛、熱傷による疼痛、片頭痛または群発性頭痛、神経損傷、神経炎、神経痛、被毒、虚血性傷害、間質性膀胱炎、癌性疼痛、ウイルス、寄生虫、または細菌感染、外傷後傷害(骨折及びスポーツ傷害を含む)、及び過敏性腸症候群などの機能性腸障害に関連する疼痛を含むが、これらに限定されない、広範囲にわたる原因による疼痛に関連する疾患または症状の処置において、鎮痛剤としての有用性が見出されると予測される。
【0337】
さらに、本発明の化合物は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、気管支痙攣などを含む呼吸器障害を処置するために有用である。
【0338】
さらに、本発明の化合物は、過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、胆石仙痛、及び他の胆管障害、腎仙痛、下痢主徴IBS、GI膨満に関連する疼痛などを含む胃腸障害を処置するために有用である。
【0339】
また、本発明の化合物は、筋肉硬化症及び糖尿病を処置するために有用である。
【0340】
投与及び薬学的組成物
本発明は、本発明の少なくとも1つの化合物、あるいはその個々の異性体、異性体のラセミ混合物もしくは非ラセミ混合物、または薬学的に許容しうる塩もしくは溶媒和物とともに、少なくとも1つの薬学的に許容しうる担体、場合により他の治療成分及び/または予防成分を含む薬学的組成物を含む。
【0341】
一般的に、本発明の化合物は、類似の有用性を有する薬剤について許容されている任意の投与方法により、治療有効量投与される。適切な用量域は、処置される疾患の重症度、被験者の年齢及び相対的健康、用いられる化合物の効力、投与の経路及び形態、投与の対象となる徴候、ならびに担当の医師の嗜好及び経験などの多くの要因に依存して、典型的には、1日1〜500mg、好ましくは1日1〜100mg、最も好ましくは1日1〜30mgである。このような疾患を処置する当業者は、過度の実験をすることなく、そして自分自身の知識及び本願の開示に依存して、所与の疾患に対する本発明の化合物の治療有効量を突き止めることができる。
【0342】
本発明の化合物は、経口(頬側及び舌下を含む)、直腸内、鼻腔内、局所、肺内、膣内、または非経口(筋肉内、動脈内、鞘内、皮下、及び静脈内を含む)投与に適しているものを含む薬学的製剤として、または吸入もしくは吹送による投与に適している形態で投与してよい。好ましい投与方法は、一般的に、病気の程度によって調節することができる便利な日用量レジメンを使用する経口投与である。
【0343】
本発明の化合物(1個または複数)は、1つ以上の従来の佐剤、担体または希釈剤とともに、薬学的組成物及び単位剤形の形態にしてもよい。薬学的組成物及び単位剤形は、さらなる活性化合物または成分を含むまたは含まない、従来の比率の従来の成分で構成されてよく、単位剤形は、使用される対象日用量域に相応する任意の適切な有効量の活性成分を含有してよい。薬学的組成物は、経口用途用の錠剤もしくは充填カプセル剤などの固体、半固体、散剤、徐放性製剤、または液剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、もしくは充填カプセル剤などの液体として;あるいは直腸または膣内投与用の坐剤の形態で;あるいは非経口用途用の滅菌注射剤溶液の形態で使用してよい。したがって、錠剤1個当たり、約1mg、またはより広く約0.01〜約100mgの活性成分を含有する製剤が、適切な例示的単位剤形である。
【0344】
本発明の化合物は、広範囲にわたる経口投与剤形に製剤してよい。薬学的組成物及び剤形は、活性成分として本発明の化合物(1個または複数)、またはその薬学的に許容しうる塩を含んでよい。薬学的に許容しうる担体は、固体または液体のいずれであってもよい。固体形態の調製物は、散剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤及び分散性顆粒剤を含む。固体担体は、希釈剤、着香剤、可溶化剤、滑沢剤、懸濁化剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤または封入材料としても作用しうる1つ以上の物質であってよい。散剤では、担体は、一般的に、微粉活性成分を含む混合物である、微粉固体である。錠剤では、活性成分は、一般的に、必要な結合能を有する担体と適切な比率で混合され、望ましい形状及び大きさに圧縮される。散剤及び錠剤は、好ましくは、約1〜約70パーセントの活性化合物を含有する。適切な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ろう、カカオ脂などを含むが、これらに限定されない。用語「調製物」は、活性成分が、担体とともにまたは担体を含まずに、それに関連する担体により包まれたカプセル剤を提供する、担体として封入材料を含む活性化合物の製剤を含むことを意図する。同様に、カシェ剤及びロゼンジ剤も含まれる。錠剤、散剤、カプセル剤、丸剤、カシェ剤及びロゼンジ剤は、経口投与に適している固体形態であり得る。
【0345】
経口投与に適している他の形態は、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤、水溶液、水懸濁液を含む液体形態の調製物、または使用直前に液体形態の調製物に変換することを意図する固体形態の調製物を含む。乳剤は、溶液、例えばプロピレングリコール水溶液中で調製してもよく、または例えば、レシチン、モノオレイン酸ソルビタンもしくはアラビアゴムなどの乳化剤を含有してもよい。水溶液は、水に活性成分を溶解させ、そして適切な着色剤、香料、安定剤、及び増粘剤を添加することにより調製できる。水懸濁液は、天然または合成のゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、及び他の周知の懸濁化剤などの粘着性物質とともに、水中に微粉活性成分を分散させることにより調製できる。固体形態の調製物は、液剤、懸濁剤、及び乳剤を含み、活性成分に加えて、着色剤、香料、安定剤、緩衝剤、人工及び天然の甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤などを含有してもよい。
【0346】
本発明の化合物は、非経口投与(例えば、注入、例えばボーラス注射または持続注入による)用に製剤することができ、そして、アンプル、プレフィルドシリンジの単位剤形で、少量注入、または保存剤を添加した複数回用量容器で提示してもよい。組成物は、油性または水性のビヒクル中の懸濁液、溶液、またはエマルション、例えば、ポリエチレングリコール水溶液などの形態をとってよい。油性または非水性の担体、希釈剤、溶媒、またはビヒクルの例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油(例えばオリーブ油)及び注射可能な有機エステル(例えばオレイン酸エチル)を含み、そして保存剤、湿潤剤、乳化剤もしくは懸濁化剤、安定剤、及び/または分散剤などの製剤化剤(formulatory agent)を含有してもよい。あるいは、活性成分は、無菌固体を無菌的に単離することによるか、または適切なビヒクル、例えば、無菌の発熱物質不含水を用いて使用前に構成するために溶液を凍結乾燥することによって得られる粉末形態であってもよい。
【0347】
本発明の化合物は、軟膏剤、クリーム剤またはローション剤、あるいは経皮貼布として表皮に局所投与するために製剤してよい。軟膏剤及びクリーム剤は、例えば、適切な増粘剤及び/またはゲル化剤を添加した水性または油性の基剤を用いて製剤することができる。ローション剤は、水性または油性の基剤を用いて製剤することができ、そして、一般的に、1つ以上の乳化剤、安定剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤または着色剤も含有する。口内の局所投与に適している製剤は、風味のある基剤、通常、スクロース、及びアラビアゴムまたはトラガント中に活性剤を含むロゼンジ剤;ゼラチン及びグリセリン、またはスクロース及びアラビアゴムなどの不活性基剤中に活性成分を含むトローチ剤;及び適切な液体担体中に活性成分を含む口内洗浄液を含む。
【0348】
本発明の化合物は、坐剤として投与するために製剤してもよい。脂肪酸グリセリドの混合物またはカカオ脂などの低融点ろうを、まず融解させ、そして、例えば撹拌によって、活性成分を均質に分散させる。次いで、融解した均質な混合物を便利な大きさの型に注ぎ、冷却し、そして固化させる。
【0349】
本発明の化合物は、膣内投与するために製剤してもよい。活性成分に加えて担体なども含有する、ペッサリー、タンポン、クリーム剤、ゲル剤、ペースト剤、発泡剤、または噴霧剤は、適切であることが当技術分野において公知である。
【0350】
対象化合物は、鼻腔内投与用に製剤してもよい。液剤または懸濁剤は、例えば、滴瓶、ピペットまたはスプレーを用いて、従来の手段によって鼻腔に直接適用される。製剤は、単回または複数回投与形態で提供してよい。後者の滴瓶またはピペットの場合、これは、患者が適切な所定の容量の液剤または懸濁剤を投与することによって達成され得る。スプレーの場合、これは、例えば、定量霧化噴霧ポンプによって達成され得る。
【0351】
本発明の化合物は、鼻腔内投与を含む、特に呼吸器官へのエアロゾル投与用に製剤することができる。化合物は、一般に、例えば約5ミクロン以下の小さな粒径を有する。このような粒径は、当技術分野において公知の手段、例えば微粒子化によって得ることができる。活性成分は、クロロフルオロカーボン(CFC)、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、もしくはジクロロテトラフルオロエタン、または二酸化炭素もしくは他の適切な気体などの適切な噴射剤を含む加圧パックで提供される。エアロゾルは、また、適宜レシチンなどの界面活性剤を含有してもよい。薬の用量は、定量バルブによってコントロールすることができる。あるいは、活性成分は、乾燥粉末の形態、例えば、ラクトース、デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのデンプン誘導体、及びポリビニルピロリジン(PVP)などの適切な粉末基剤中の化合物の混合粉体で提供されてもよい。粉末担体は、鼻腔内でゲルを形成する。粉末組成物は、例えばゼラチンのカプセルまたはカートリッジで単位剤形として、または吸入器を用いて粉末を投与することができるブリスターパックとして提示してもよい。
【0352】
望ましい場合、活性成分の持続または制御放出投与に適合した腸溶コーティングが施された製剤を調製してもよい。例えば、本発明の化合物は、経皮または皮下薬物送達デバイスに製剤することができる。化合物の持続放出が必要なとき、及び患者が治療レジメンを遵守することが重要なとき、これらの送達システムは有利である。経皮送達システムにおいて化合物は、皮膚接着性固体支持体に付着していることが多い。また、対象となる化合物は、経皮吸収促進剤、例えばAzone(1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン)と混ぜ合わせてもよい。持続放出送達システムは、外科処置または注入によって皮下層に皮下挿入される。皮下インプラントは、脂質可溶性膜、例えばシリコーンゴム、または生分解性ポリマー、例えばポリ乳酸中に化合物を封入している。
【0353】
薬学的調製物は、好ましくは単位剤形である。このような形態では、調製物は、適切な量の活性成分を含有している単位用量に細分される。単位剤形は、パッケージ化調製物であってもよく、前記パッケージは、パケット化(packeted)錠剤、カプセル剤、及びバイアルまたはアンプル中の散剤などの離散量の調製物を含む。また、単位剤形は、カプセル剤、錠剤、カシェ剤もしくはロゼンジ剤自体であってもよく、またはパッケージ化形態の適切な数の任意のこれら剤であってもよい。
【0354】
他の適切な薬学的担体及びそれらの製剤は、Remington: The Science and Practice of Pharmacy 1995, edited by E. W. Martin, Mack Publishing Company, 19th edition, Easton, Pennsylvania.に記載されている。本発明の化合物を含有する例示的な薬学的製剤を以下に記載する。
【0355】
実施例
当業者が本発明をより明白に理解し、そして実施することを可能にするために以下の調製及び実施例を示す。それらは、本発明の範囲を限定するとみなすべきではなく、単に本発明の例証及び代表例である。
【0356】
特に明記しない限り、融点(すなわちMP)を含むすべての温度は、摂氏(℃)である。指示された及び/または望ましい生成物を生成する反応は、必ずしも最初に添加された2つの試薬の組み合わせから直接得られる訳ではない、すなわち、混合物で生成される1つ以上の中間体が存在し、それが最終的に指示された及び/または望ましい生成物の形成を導く場合もあることを理解すべきである。調製及び実施例において以下の略称を使用してよい。
【0357】
略称
BETBDMS 2−ブロモエトキシtertブチルジメチルシラン
DBU 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
DCM ジクロロメタン/塩化メチレン
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン(ヒューニッヒ塩基)
DME 1,2−ジメトキシエタン(グライム)
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMFDMA N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール
DMSO ジメチルスルホキシド
DMAP 4−ジメチルアミノピリジン
dppf 1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
EDCI 1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
gc ガスクロマトグラフィー
HATU 2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートメタンアミニウム
HMPA ヘキサメチルホスホラミド
HOBt N−ヒドロキシベンゾトリアゾール
hplc 高速液体クロマトグラフィー
IPA イソプロパノール
IPBAPE イソプロペニルボロン酸ピナコールエステル
mCPBA m−クロロ過安息香酸
MeCN アセトニトリル
NMM N−メチルモルホリン
NMP N−メチルピロリジノン
Pd(dba) トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)
TBAF テトラ−n−ブチルアンモニウムフッ化物
tBDMSiCl tert−ブチル−ジメチルシリル塩化物
tBDMSIBr tert−ブチル−ジメチルシリル臭化物
TEA トリエチルアミン
THF テトラヒドロフラン
LDA リチウムジイソプロピルアミン
TBDMS tert−ブチル−ジメチルシリル塩化物
TLC 薄層クロマトグラフィー
Xantphos 4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−キサンテン
【0358】
調製1
4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸
この調製で使用する合成手順をスキームBに概説する。
【化6】

【0359】
4−フルオロフェニルマグネシウム臭化物(THF中2M;130mL)を、150mLのTHF中の6−クロロニコチン酸(12.92g)の撹拌溶液に0℃で滴下した。添加が完了した後、16時間周囲温度で反応混合物を撹拌した。前記反応混合物を−60℃に冷却し、酢酸(105mL)を滴下し、固体を形成させた。添加が完了した後、前記反応混合物を周囲温度に加温した。次いで、前記反応混合物を0℃に冷却し、塩化アンモニウム飽和水溶液を添加することによりクエンチした。水と酢酸エチルで前記混合物を分液し、有機層を分離し、水及びブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。温酢酸エチルに残留物を溶解させた。放置したところ固体沈殿物が生じ、前記沈殿物を回収し、乾燥させて、白色の固体として10.04gの4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸を得た。
【0360】
調製2
(R)及び(S)4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸のキラル分離
超臨界CO流体クロマトグラフィーで用いるために設計された、R,R Whelk-O1 (Regis Technologies)キラルカラム、内径30mm×長さ250mmを使用して、4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸の(R)及び(S)異性体を分離した。ラセミ混合物の4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸を、100mg/mLの濃度になるように、5%THF/95%メタノール溶液に溶解させた。溶液を濾過し、40℃に加温した。増加分1.7mLで、カラムに溶液を注入し、40℃にて、35%のメタノール(HPLCグレード)、65%の超臨界COで溶出した。最初の画分から(S)異性体を回収し([alpha]=+197.3°(CHCl3 c=0.629)、mp.210〜212℃)、2番目の画分から(R)異性体を回収した([alpha]=−197.4°(CHCl3 c=0.618)、mp.213〜215℃)。7分間の単一のランタイムで、積重注入を用いた(jused with)。
【0361】
調製3
3−(5−アミノ−2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−5−メチル−ピラゾール−1−カルボン酸ベンジルエステル
この調製で使用する合成手順をスキームCに概説する。
【化7】

【0362】
工程1 1−(2−フルオロ−4−メチル−5−ニトロ−フェニル)−エタノン
室温の、1−(2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−エタノン(2.74g)のクロロホルム(30mL)及びトリフルオロ酢酸無水物溶液に、硝酸銅(II)(3.175g)を少しずつ添加した。混合物を30分間60℃で加熱し、次いで、室温に冷却し、氷に添加した。前記混合物を塩化メチレンで抽出し、有機層を水及びブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、赤みがかった油として3.17gの1−(2−フルオロ−4−メチル−5−ニトロ−フェニル)−エタノンを得、それをさらに精製することなくそのまま使用した。
【0363】
工程2 1−(5−アミノ−2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−エタノン
エタノール(10mL)中の1−(2−フルオロ−4−メチル−5−ニトロ−フェニル)−エタノン(3.17g)を、一晩バルーン圧力下でPd/C(200mg)を用いて水素化した。前記混合物を濾過し、減圧下で濾液を濃縮して、灰色の固体を得、それを再結晶化させて(EtOAc ヘキサン)、オフホワイトの粉末として1.625gの1−(5−アミノ−2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−エタノンを得た。
【0364】
工程3 (5−アセチル−4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
0℃の、1−(5−アミノ−2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−エタノン(1.625g)及びDMAP(20mg)のTHF(10mL)溶液に、「BOC」無水物(2.451g)を一度に添加した。反応混合物を20時間室温で撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。「フラッシュクロマトグラフィー」(ヘキサン中0〜30%のEtOAc)により、白色の固体として(5−アセチル−4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.45g)を得た。
【0365】
工程4 [4−フルオロ−2−メチル−5−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェニル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(5−アセチル−4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(425mg)及び(1,1−ジメトキシ−エチル)−ジメチル−アミン(653mg)のDMF(2mL)溶液を3時間90℃で加熱し、次いで、室温に冷却した。減圧下で溶媒を除去し、残留物をEtOH(25mL)及びTHF(5mL)の混合物に溶解させた。前記混合物を0℃に冷却し、0℃でヒドラジン水和物(5mL)を添加した。前記混合物を室温で16時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。「フラッシュクロマトグラフィー」(ヘキサン中0〜30%のEtOAc)によって残留物を精製して、370mgの[4−フルオロ−2−メチル−5−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェニル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルを得た。
【0366】
工程5 3−(5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−5−メチル−2H−ピラゾール−1−カルボン酸ベンジルエステル
室温の、[4−フルオロ−2−メチル−5−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェニル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル及びDIPEAのCHCl(2mL)溶液にクロロギ酸ベンジル(104mg)を滴下した。混合物を1時間室温で撹拌し、次いで、10%のクエン酸水溶液を添加した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物の「フラッシュクロマトグラフィー」(ヘキサン中0〜20%のEtOAc)により、白色の固体として210mgの3−(5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−5−メチル−2H−ピラゾール−1−カルボン酸ベンジルエステルを得た。
【0367】
工程6 3−(5−アミノ−2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−5−メチル−ピラゾール−1−カルボン酸ベンジルエステル
3−(5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−5−メチル−2H−ピラゾール−1−カルボン酸ベンジルエステル(320mg)を、工程2の手順に従って10%のPd/C(40mg)を用いて水素化し、白色の固体として3−(5−アミノ−2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−5−メチル−ピラゾール−1−カルボン酸ベンジルエステル(205mg)を得た。
【0368】
調製4
2−メチル−5−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−フェニルアミン
この調製で使用する合成手順をスキームDに概説する。
【化8】

【0369】
工程1 5−メチル−3−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−1H−ピラゾール
1−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−エタノン及び(1,1−ジメトキシ−エチル)−ジメチルアミンのDMF溶液を3時間90℃で加熱し、次いで、室温に冷却した。減圧下で溶媒を除去し、残留物をEtOH(25mL)及びTHF(5mL)の混合物に溶解させた。前記混合物を0℃に冷却し、0℃でヒドラジン水和物(5mL)を添加した。前記混合物を室温で16時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。「フラッシュクロマトグラフィー」(ヘキサン中0〜30%のEtOAc)によって残留物を精製して、帯黄色の固体として8.5gの5−メチル−3−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−1H−ピラゾールを得、これをEtOAcから再結晶化させて、8.2gの黄色の粉末を得た。
【0370】
工程2 2−メチル−5−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−フェニルアミン
5−メチル−3−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−1H−ピラゾール(8.2g)をエタノールに溶解させ、パラジウム活性炭(10%)を添加した。前記混合物を室温で5時間バルーン圧力下で大気圧水素化に供した。前記混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、白色の固体として414mgの粗2−メチル−5−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−フェニルアミンを得、これをさらに精製することなくそのまま使用した。
【0371】
調製5
5−{1−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)}−2−メチル−フェニルアミン)
この調製で使用する合成手順をスキームEに概説する。
【化9】

【0372】
工程1 1−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−5−メチル−3−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−1H−ピラゾール
5−メチル−3−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−1H−ピラゾール、tert−ブチル−ジメチルシリル臭化物、CsCO及びNaIのNMP溶液を1時間100℃のマイクロ波オーブン内で加熱し、次いで、室温に冷却した。反応混合物をEtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。「フラッシュクロマトグラフィー」(ヘキサン中0〜30%のEtOAc)によって残留物を精製して、油として867mgの1−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−5−メチル−3−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−1H−ピラゾールを得、これは副生成物として1−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−3−メチル−5−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−1H−ピラゾールも含有していた。
【0373】
工程2 5−{1−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル}−2−メチル−フェニルアミン
1−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−5−メチル−3−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−1H−ピラゾール(867mg)をエタノールに溶解させ、パラジウム活性炭(10%)を添加した。前記混合物を室温で5時間バルーン圧力下で大気圧水素化に供した。前記混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、白色の固体として粗5−{1−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル}−2−メチル−フェニルアミンを得、それをさらに精製することなくそのまま使用した。
【0374】
実施例1
(S)−4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[4−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−2−メチル−フェニル]−アミド
この調製で使用する合成手順をスキームFに概説する。
【化10】

【0375】
2滴のDMFを添加した、室温の、(S)−4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸(94mg)のジクロロメタン(10mL)溶液に、塩化オキサリル(76mg)を添加した。30分間反応混合物を撹拌し、次いで減圧下で溶媒を除去して、粗(S)−4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸塩化物を得、フラスコからそれを除去しなかった。ジクロロメタン(10mL)を添加し、酸塩化物のジクロロメタン溶液を、2−メチル−5−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−フェニルアミン(75mg)及びトリエチルアミン(0.97g)のジクロロメタン(30mL)撹拌溶液に添加した。反応物を10分間0℃で撹拌し、次いで20分間周囲温度で撹拌した。減圧下で溶媒を除去し、フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜5%のメタノール)によって残留物を精製して、固体として38mgの(S)−4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[2−メチル−5−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−フェニル]−アミドを得た。
【0376】
上記手順によって調製されるさらなる化合物を表1に示す。
【0377】
実施例2
(S)−4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸{5−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]−2−メチル−フェニル}−アミド
この調製で使用する合成手順をスキームGに概説する。
【化11】

【0378】
工程1 (S)−4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸(5−{1−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル}−2−メチル−フェニル)−アミド
(S)−4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸(138mg)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(155mg)及びHATU(152mg)のNMP(1mL)溶液を10分間室温で撹拌した。5−{1−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル}−2−メチル−フェニルアミン(94mg)のNMP(1mL)溶液を添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を水及びブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。「フラッシュクロマトグラフィー」(CHCl中の0〜5%のMeOH)によって残留物を精製して、非晶質固体として62.2mgの(S)−4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸(5−{1−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル}−2−メチル−フェニル)−アミド)を得た。
【0379】
工程2 (S)−4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸{5−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]−2−メチル−フェニル}−アミド
テトラブチルアンモニウムフッ化物(THF中1M)溶液を、0℃の、(S)−4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸(5−{1−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル}−2−メチル−フェニル)−アミド(66mg)のTHF溶液に滴下した。混合物を5分間0℃で撹拌し、次いで、18時間室温で撹拌した。水とEtOAcで前記混合物を分液した。有機層を水及びブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィー(CHCl中0〜8%のCHOH)によって粗生成物を精製して、固体として24mgの(S)−4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸{5−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]−2−メチル−フェニル}−アミドを得た、MS(M+H)=419。
【0380】
上記手順によって作製されるさらなる化合物を表1に示す。
【0381】
実施例3
(S)−4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[4−フルオロ−2−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]−フェニル]−アミド
この調製で使用する合成手順をスキームHに概説する。
【化12】

【0382】
工程1 3−(2−フルオロ−5−{[(S)−4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボニル]アミノ}−4−メチル−フェニル)−5−メチル−ピラゾール−1−カルボン酸ベンジルエステル
3−(5−アミノ−2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−5−メチル−ピラゾール−1−カルボン酸ベンジルエステル(205mg)及び(S)−4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸(94mg)を、実施例2の工程1の手順に従って、3−(2−フルオロ−5−{[(S)−4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボニル]−アミノ}−4−メチル−フェニル)−5−メチル−ピラゾール−1−カルボン酸ベンジルエステル(290mg)に変換した。
【0383】
工程2 (S)−4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[4−フルオロ−2−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]−フェニル]−アミド
エタノール(5mL)中の3−(2−フルオロ−5−{[(S)−4−(4−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボニル]−アミノ}−4−メチル−フェニル)−5−メチル−ピラゾール−1−カルボン酸ベンジルエステル(290mg)及び10%Pd/Cを、バルーン圧力下で水素化して、(S)−4−(4−フルオロフェニル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[4−フルオロ−2−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]−フェニル]−アミド(210mg)を得た;MS(M+H)=423。
【0384】
上記手順によって作製されるさらなる化合物を表1に示す。
【0385】
実施例4
製剤
以下の表に示すように、様々な経路によって送達するための薬学的調製物を製剤する。以下の表で用いられるとき、「活性成分」または「活性化合物」は、式Iで示される化合物のうち1つ以上を意味する。
【表2】

【0386】
成分を混合し、各々約100mgを含有するようにカプセルに分配する;1個のカプセルは、おおよそ全日用量である。
【表3】

【0387】
成分を混ぜ合せて、メタノールなどの溶媒を用いて顆粒化する。次いで、その製剤を乾燥させて、適切な打錠機で錠剤(約20mgの活性化合物を含有する)に成形する。
【表4】

【0388】
成分を混合して、経口投与用の懸濁剤を製造する。
【表5】

【0389】
活性成分を注射用水の一部に溶解させる。次いで、十分な量の塩化ナトリウムを撹拌しながら添加して、等張溶液を作製する。注射用水の残りを用いて溶液の重量を調整し(made up to weight)、0.2ミクロンのメンブランフィルターを用いて濾過し、無菌条件下でパッケージ化する。
【表6】

【0390】
成分を蒸気浴上で一緒に融解させ、混合し、全重量2.5gを含有するように型に注ぐ。
【表7】

【0391】
水以外の成分をすべて混ぜ合わせて、撹拌しながら約60℃に加熱する。次いで、約60℃で十分な量の水を激しく撹拌しながら添加して、成分を乳化させ、次いで、適量の水を添加し約100gにする。
【0392】
鼻内噴霧製剤
鼻内噴霧製剤として約0.025〜0.5パーセントの活性化合物を含有しているいくつかの水懸濁剤を調製する。前記製剤は、場合により、例えば、微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストロースなどの不活性成分を含有してもよい。塩酸を添加してpHを調節してもよい。鼻内噴霧製剤は、典型的には、1回の作動当たり約50〜100μLの製剤が鼻内噴霧定量ポンプを介して送達され得る。典型的な投与スケジュールは、4〜12時間毎に2〜4回噴霧である。
【0393】
実施例5
細胞内カルシウム流出(FLIPR)
化合物及び試薬の調製
10mMのDMSO原液として粉末から化合物の原液を調製した。DMSO原液の凍結融解を防ぐために、2週間のこれら実験期間中室温でこれらの溶液を保管した。10μMの濃度で適切なアッセイバッファにDMSO原液を添加し、次いで、試験した終末濃度まで段階希釈した。このプロセス中、どの時点においても、目に見える沈殿物は形成されなかった。実験中は毎日、化合物に加えてATP(Sigma A7699)及びBzATP(Sigma B6396)を含む水溶液を新たに調製した。
【0394】
細胞培養:1321N1−hP2X及びHEK293−rP2X
完全長ヒトP2X遺伝子を安定的に発現する1321N1細胞(1321N1−hP2X)及び完全長ラットP2X遺伝子を安定的に発現するHEK293細胞(HEK293−rP2X)は、Roche Cell Culture Facilityから入手した。1321N1−hP2X細胞を、10%のFBS及び250μg/mLのG418を添加した高グルコースダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)中で増殖させた。HEK293−rP2X細胞を、10%のFBS、1mMのCaCl、2mMのMgCl、2mMのL−グルタミン及び500μg/mLのG418を添加したDMEM/F−12中で増殖させた。70%超コンフルエントにならないように、細胞を分割した。
【0395】
細胞内カルシウム流出(FLIPR)
実験の前日に、1321N1−hP2XまたはHEK293−rP2X細胞を、カルシウム不含PBS+Verseneを含む懸濁液に放出し、遠心分離によってカルシウム不含PBSで洗浄してVerseneを除去した。細胞内カルシウム流出実験の約18時間前に、2.5×10細胞/mLの密度で増殖培地に細胞を再懸濁させ、壁が黒色で底部が透明である96ウェルプレートに接種した(50,000細胞/ウェル)。
【0396】
実験日に、BIO−TEK 96チャネルプレート洗浄機を使用して、FLIPRバッファ(10mMのHepes、2.5mMのプロベネシド及び2mMの塩化カルシウムを添加したカルシウム及びマグネシウム不含ハンクス液(HBSS))でプレートを洗浄し、1時間37℃で2mMのfluo−3色素と共にインキュベーションした。次いで、プレートを洗浄することにより色素を除去し、室温で20分間、アンタゴニストまたはビヒクル(FLIPRバッファ)で細胞を平衡化した。アゴニスト(hP2Xの場合、100μMのBzATP終末濃度;rP2Xの場合、5μMのBzATP終末濃度)をFLIPRと共にオンラインで添加し、60秒間1秒間隔で、次いでさらに4分間3秒間隔で蛍光測定を行った(合計5分間)。5μMのイオノマイシンを最後に添加し、最大BzATP誘起蛍光を、最大イオノマイシン誘起蛍光に対して正規化した。
【0397】
実施例6
ヒト全血IL−1β放出アッセイ
化合物及び試薬の調製
DMSO(Sigma D2650)中10mMの化合物原液を調製し、そのまま、または−20℃で保存した後に用いた。DMSOで化合物の適切な(200×)段階希釈液を作製し、次いで、血液中の最終DMSO濃度が常に0.5%と等しいように、ダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(DPBS;Mediatech Inc., 21-030)で新たに1〜20(10×)希釈した。
【0398】
50mMのHEPES(Gibco 15630)中で、1Mの水酸化ナトリウムでpHを7.2に調節して使用する直前に、30mMのATP(Sigma A7699)を調製した。
【0399】
血液ドナー
ヒト血液ドナーは、薬剤を服用しておらず、採血前の少なくとも24時間アルコールまたはカフェインの利用が制限された。ナトリウムヘパリンバキュテーナーチューブに血液を回収し、同日使用した。
【0400】
アッセイ方法
アッセイで用いられるOptEIAヒトIL−1βELISAセット、OptEIAコーティングバッファ、アッセイ用希釈剤、及びTMB基質試薬セットは、BD Pharmingenから購入した。血液をダルベッコPBSで1:1に希釈し、最終濃度が25ng/mLになるようにLPS(Escherichia Coli 0127:B8, Sigma L3129)を添加し、37℃で2時間インキュベーションした。このLPSで感作された血液48μLを、96ウェルポリプロピレンプレートの適切なウェル内の、5%DMSO/PBS中10×化合物6μLに添加した。血液及び化合物を混合し、37℃で30分間インキュベーションした。LPS感作血液+化合物に30mMのATP6μLを添加し、十分混合し、37℃でさらに30分間インキュベーションした。各ウェルにELISAアッセイバッファ96μLを添加し、4℃で10分間1,200rpmにてプレートを遠心した。上清を除去し、製造業者のプロトコルに従ってOptiEIAキットを用いてIL−1βについてアッセイした(血清は、アッセイ前−20℃で冷凍してよい)。XLfitを使用して、IC50を計算した。
【0401】
実施例7
喘息及び肺機能についてのインビボアッセイ
BALb/cJマウスを標準的な免疫プロトコルで免疫する。簡潔に述べると、0日目及び14日目に、マウス(N=8/群)をアルム(alum)中オボアルブミン(OVA;10μg)でi.p.免疫する。次いで、21日目及び22日目に、エアロゾル化されたOVA(5%)をマウスに接種する。動物にビヒクル(p.o.)または本発明の化合物(100mg/kg、p.o.)を投与し、これらは全て20日目に開始した。
【0402】
23日目に、Buxcoシステムを使用して、エアロゾルメタコリン接種に応答するPenHを測定することにより、肺機能を評価する。次いで、マウスを安楽死させて、研究の最後にプラズマサンプルを回収する。
【0403】
本発明はその特定の態様を参照して記載されているが、本発明の真の精神及び範囲から逸脱することなく様々な変更を行ってもよく、また、等価物に置換できることを当業者は理解すべきである。さらに、本発明の目的の精神及び範囲に、特定の状況、物質、合成物、プロセス、プロセス工程または工程を適応させるために多くの変更を行ってもよい。このような変更は全て、本明細書に添付される特許請求の範囲の範囲内であることを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化13】


(式中、
mは、0または1であり;
nは、0または1であり;
pは、0〜4であり;
qは、0または1であり;
は、
水素;
1−6アルキル;
ヒドロキシ−C1−6アルキル;
1−6アルコキシ−C1−6アルキル;
ヒドロキシC1−6アルコキシ−C1−6アルキル;または
アミノカルボニル−C1−6アルキルであり;
は、
場合により置換されているアリール;
場合により置換されているヘテロアリール;
3−6シクロアルキル;または
1−6アルキルであり;
は、
水素;
1−6アルキル;
アルキルカルボニルアルキル;または
アルコキシカルボニルアルキルであり;
及びRは、それぞれ独立して、
水素;または
1−6アルキルであり;
は、独立して、ハロ;C1−6アルキル;C1−6アルコキシ;ハロ−C1−6アルキル;ハロ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル;C1−6アルキルスルファニル;C1−6アルキルスルフィニル;フェニル部分が場合によりC1−6アルキルで置換されているフェニルスルホニル;ニトリル;ヒドロキシ;C1−6アルキルカルボニル;アミノカルボニル;C1−6アルコキシカルボニル;C1−6アルコキシカルボニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシカルボニル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルキル;C3−6シクロアルキル−C1−6アルコキシ;アミノ;アミノ−C1−6アルキル;C1−6アルケニル;C1−6アルキニル;モルホリニル;モルホリニル−C1−6アルキル;ピペラジニル;ピペリジニルオキシ;アミノカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルコキシアミノ−C1−6アルキル;ヒドロキシ−C1−6アルキルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルコキシカルボニルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルキルカルボニルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルキルアミノカルボニル;C1−6アルコキシカルボニルC1−6アルキル;C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルキル;C1−6アルキルアミノ−C1−6アルキル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルキル;ヒドロキシC1−6アルコキシ−C1−6アルキル;またはニトロであるか;あるいは、2つの隣接する置換基が、C1−2アルキレンジオキシまたはハロ−C1−2アルキレンジオキシを形成してもよく;
Aは、場合により置換されている5または6員ヘテロアリール環である)で示される化合物、またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項2】
mが、0または1であり;
nが、0または1であり;
pが、0〜4であり;
qが、0または1であり;
が、
水素;
1−6アルキル;
ヒドロキシ−C1−6アルキル;
1−6アルコキシ−C1−6アルキル;または
ヒドロキシC1−6アルコキシ−C1−6アルキルであり;
が、
場合により置換されているアリール;
場合により置換されているヘテロアリール;
3−6シクロアルキル;または
1−6アルキルであり;
が、
水素;
1−6アルキル;
アルキルカルボニルアルキル;または
アルコキシカルボニルアルキルであり;
及びRが、それぞれ独立して、
水素;または
1−6アルキルであり;
が、独立して、ハロ;C1−6アルキル;C1−6アルコキシ;ハロ−C1−6アルキル;ハロ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル;C1−6アルキルスルファニル;C1−6アルキルスルフィニル;フェニル部分が場合によりC1−6アルキルで置換されているフェニルスルホニル;ニトリル;ヒドロキシ;C1−6アルキルカルボニル;アミノカルボニル;C1−6アルコキシカルボニル;C1−6アルコキシカルボニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシカルボニル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルキル;C3−6シクロアルキル−C1−6アルコキシ;アミノ;アミノ−C1−6アルキル;C1−6アルケニル;C1−6アルキニル;モルホリニル;モルホリニル−C1−6アルキル;ピペラジニル;ピペリジニルオキシ;アミノカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルコキシアミノ−C1−6アルキル;ヒドロキシ−C1−6アルキルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルコキシカルボニルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルキルカルボニルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルキルアミノカルボニル;C1−6アルコキシカルボニルC1−6アルキル;C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルキル;C1−6アルキルアミノ−C1−6アルキル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルキル;ヒドロキシC1−6アルコキシ−C1−6アルキル;またはニトロであるか;あるいは、2つの隣接する置換基が、C1−2アルキレンジオキシまたはハロ−C1−2アルキレンジオキシを形成してもよく;
Aが、場合により置換されている5または6員ヘテロアリール環である、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
mが0である、請求項1または2記載の化合物。
【請求項4】
nが0である、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物。
【請求項5】
qが0である、請求項1〜4のいずれか一項記載の化合物。
【請求項6】
、R、R、R及びRが水素である、請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物。
【請求項7】
pが1または2である、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。
【請求項8】
が水素である、請求項1〜7のいずれか一項記載の化合物。
【請求項9】
が場合により置換されているフェニルである、請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物。
【請求項10】
が、場合により、それぞれ独立して、フルオロ;クロロ;ブロモ;メチル;エチル;メトキシ;エトキシ;トリフルオロメチル;ジフルオロメトキシ;ニトリル;メトキシエトキシ;ヒドロキシエトキシ;ヒドロキシメチル;ヒドロキシエチル;またはシクロプロピルメトキシから選択される置換基(1個または複数)で1、2、または3回置換されているフェニルである、請求項1〜9のいずれか一項記載の化合物。
【請求項11】
が、それぞれ独立してフルオロ;クロロ;メチル;メトキシ;またはニトリルから選択される置換基(1個または複数)で1または2回置換されているフェニルである、請求項1〜10のいずれか一項記載の化合物。
【請求項12】
がフルオロで1または2回置換されているフェニルであり、より好ましくはRが4−フルオロ−フェニルである、請求項1〜11のいずれか一項記載の化合物。
【請求項13】
が、水素;ハロ;またはメチルである、請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物。
【請求項14】
pが1であり、Rがメチルである、請求項1〜13のいずれか一項記載の化合物。
【請求項15】
Aが、ピロリル;ピラゾリル;イミダゾリル、ピロリジニル、トリアゾリル;テトラゾリル;オキサゾリル;イソオキサゾリル;チアゾリル;イソチアゾリル;チアジアゾリル;オキサジアゾリル;オキサゾリジニル;ピリジニル;モルホリニル、ピリミジニル;ピラジニル;ピリダジニル;またはトリアジニル(それぞれ場合により置換されている)から選択される5または6員ヘテロアリールである、請求項1〜14のいずれか一項記載の化合物。
【請求項16】
Aが、場合により、それぞれ独立してC1−6アルキル;C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6−アルキル;C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル;ハロ;ハロ−C1−6−アルキル;C1−6−アルキルスルホニル−C1−6−アルキル;C1−6−アルキルスルファニル−C1−6−アルキル;ヒドロキシC1−6アルコキシ−C1−6アルキル;C1−6アルコキシカルボニル−C1−6アルキル;C3−6シクロアルキル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルキル;アミノ−C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルキル;またはオキソから選択される基(1個または複数)で1、2、または3回置換されている、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物。
【請求項17】
Aが、ピリジニル;トリアジニル、ピリミジニル;ピラジニル;またはピリダジニルから選択される6員ヘテロアリールであり;それぞれ、場合により、メチル;エチル;プロピル;2−ヒドロキシエチル;2−ヒドロキシ−プロピル;オキソ;2,3−ジヒドロキシ−プロピル;または2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピルで1または2回置換されている、請求項1〜16のいずれか一項記載の化合物。
【請求項18】
Aが、ピロリル;ピラゾリル;トリアゾリル;イソオキサゾリル;オキサジアゾリル;またはオキサゾリジニルから選択される5員ヘテロアリールであり;それぞれ、場合により、メチル;エチル;プロピル;2−ヒドロキシエチル;2−ヒドロキシ−プロピル;2,3−ジヒドロキシ−プロピル;または2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピルで1または2回置換されている、請求項1〜17のいずれか一項記載の化合物。
【請求項19】
Aが、ピロール−1−イル;1−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル;1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル;1H−ピラゾール−3−イル;5−メチル−ピリジン−2−イル;1−(2−ヒドロキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;2−イソブチル−2H−ピラゾール−3−イル;1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル;6−メチル−ピリジン−3−イル;ピラゾール−1−イル;2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イル;2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル;5−エチル−2H−ピラゾール−3−イル;4,5−ジメチル−2H−ピラゾール−3−イル;3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;5−エチル−1H−ピラゾール−3−イル;1−((R)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;2,5−ジメチル−2H−ピラゾール−3−イル;5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;5−メチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル;1,5−ジメチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル;3−メチル−イソオキサゾール−5−イル;3−メチル−[1,2,4]トリアゾール−1−イル;4−メチル−[1,2,3]トリアゾール−1−イル;4−メチル−ピラゾール−1−イル;5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル;2−プロピル−2H−ピラゾール−3−イル;4,5−ジメチル−4H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル;2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル;4−メチル−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;4−(2−ヒドロキシ−エチル)−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;5−メチル−イソオキサゾール−3−イル;1−(2−メトキシ−エチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;ピラジン−2−イル;6−メチル−ピリダジン−3−イル;5−メチル−ピラジン−2−イル;ピロリジン−1−イル;モルホリン−4−イル;4−(2−メトキシ−エチル)−5−メチル−4H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル;4−メチル−イミダゾール−1−イル;1−(エトキシカルボニルメチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;ピリミジン−2−イル;ピリミジン−5−イル;2−メチル−ピリミジン−4−イル;5−クロロ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;チアゾール−4−イル;2−メチル−チアゾール−4−イル;ピリジン−4−イル;4−エチル−5−メチル−4H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル;1−((S)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル;1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;[1,2,4]トリアゾール−4−イル;1−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;2−メチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;1−((R)−2−ヒドロキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;1−((S)−2−ヒドロキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;1−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;1−((S)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;4−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;3−メチル−6−オキソ−6H−ピリダジン−1−イル;6−メチル−ピラジン−2−イル;4−メチル−ピリミジン−2−イル;6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピラジン−2−イル;5−メチル−1−(ヒドロキシカルボニルメチル)−1H−ピラゾール−3−イル;1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピラゾール−3−イル;6−オキソ−6H−ピリダジン−1−イル;2−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イル;6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イル;5−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3−イル;2−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;2−((S)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;1−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3−イル;2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル;6−メトキシ−ピリダジン−3−イル;1−[(2−ジメチルアミノ−エチルカルバモイル)−メチル]−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル;1−(2−ヒドロキシ−エチル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イル;5−メチル−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル;3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル;1−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イル;1−((S)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イル;5−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル;4−エチル−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;3−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル;4−メチル−6−オキソ−6H−ピリダジン−1−イル;1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリジン−3−イル;1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−4−イル;1−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル;または1−(2−アセトキシ−3−メトキシ)−プロピル−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イルである、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物。
【請求項20】
Aが、1−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;4−メチル−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;4−(2−ヒドロキシ−エチル)−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;2−メチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;1−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;1−((S)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル;4−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イル;1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピラゾール−3−イル;2−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;2−((R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル;2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル;または4−エチル−3,5−ジオキソ−4,5−ジヒドロ−3H−[1,2,4]トリアジン−2−イルである、請求項1〜19のいずれか一項記載の化合物。
【請求項21】
化合物が式II:
【化14】


(式中、
pは0〜3であり;
は、水素;C1−6アルキル;またはハロであり;
は、水素;ハロ;C1−6アルキル;C1−6アルコキシ;ハロ−C1−6アルキル;ハロ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル;C1−6アルキルスルファニル;C1−6アルキルスルフィニル;フェニル部分が場合によりC1−6アルキルで置換されているフェニルスルホニル;ニトリル;ヒドロキシ;C1−6アルキルカルボニル;アミノカルボニル;C1−6アルコキシカルボニル;C1−6アルコキシカルボニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシカルボニル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル−C1−6アルコキシ;ヒドロキシ−C1−6アルキル;C3−6シクロアルキル−C1−6アルコキシ;アミノ;アミノ−C1−6アルキル;C1−6アルケニル;C1−6アルキニル;モルホリニル;モルホリニル−C1−6アルキル;ピペラジニル;ピペリジニルオキシ;アミノカルボニル−C1−6アルコキシ;C1−6アルコキシアミノ−C1−6アルキル;ヒドロキシ−C1−6アルキルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルコキシカルボニルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルキルカルボニルアミノ−C1−6アルキル;C1−6アルキルアミノカルボニル;C1−6アルコキシカルボニルC1−6アルキル;C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルキル;C1−6アルキルアミノ−C1−6アルキル;ヒドロキシカルボニル−C1−6アルキル;またはニトロであり;
各R11は、独立して:ハロ;C1−6アルキル;C1−6アルコキシ;ハロ−C1−6アルキル;ハロ−C1−6アルコキシ;C1−6アルキルスルホニル;またはニトリルであり;
はRであり;
A及びRは、請求項1〜20いずれか一項に記載の通りである)で示される、請求項1記載の化合物。
【請求項22】
rが1であり、R11がハロである、請求項21記載の化合物。
【請求項23】
が水素である、請求項21または22記載の化合物。
【請求項24】
がメチルである、請求項21〜23のいずれか一項記載の化合物。
【請求項25】
(a)薬学的に許容しうる担体;及び
(b)請求項1記載の化合物を含む組成物。
【請求項26】
関節炎を処置するための方法であって、有効量の請求項1記載の化合物を、それを必要としている被験体に投与することを含む方法。
【請求項27】
関節炎の処置で使用するための請求項1〜24のいずれか一項記載の化合物。
【請求項28】
特に新規化合物、中間体、薬剤、使用、及びプロセスに関する、上記定義のような発明。

【公表番号】特表2012−513437(P2012−513437A)
【公表日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542764(P2011−542764)
【出願日】平成21年12月14日(2009.12.14)
【国際出願番号】PCT/EP2009/067060
【国際公開番号】WO2010/072607
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】