説明

PAR−1アンタゴニストとしての置換ピペリジン誘導体

本発明は、新規の置換ピペリジン誘導体、その製造方法、疾患の処置および/または予防のためのその使用ならびに疾患、特に、心血管疾患および腫瘍性疾患の処置および/または予防のための医薬を製造するためのその使用に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化1】

[式中:
Aは一群の式:
【化2】

{式中:
#はピペリジン環との結合部であり、
*はRとの結合部であり、
は水素またはC−C−アルキルを示し、および
は水素またはC−C−アルキルを示す}
を示し、
はフェニルを示し、
ここで、フェニルは、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、モノフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、モノフルオロメチルスルファニル、ジフルオロメチルスルファニル、トリフルオロメチルスルファニル、メチルスルホニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシおよびC−C−アルコキシカルボニルからなる群より相互に独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
は、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、4員ないし6員のヘテロシクリル、フェニル、2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソリルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールを示し、
ここで、シクロアルキル、ヘテロシクリル、フェニルおよびヘテロアリールは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、モノフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、モノフルオロメチルスルファニル、ジフルオロメチルスルファニル、トリフルオロメチルスルファニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノおよびフェニルから相互に独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、フェニルは、ハロゲンおよびトリフルオロメチルからなる群より相互に独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、および
ここで、C−C−アルキルは、C−C−シクロアルキルおよびフェニルからなる群より選択される置換基で置換されていてもよく、ここで、シクロアルキルおよびフェニルは、ハロゲン、シアノ、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、モノフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシからなる群より相互に独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−シクロアルキル、4員ないし7員のヘテロシクリル、フェニル、5員もしくは6員のヘテロアリール、C−C−シクロアルキルオキシ、C−C−シクロアルキルアミノ、4員ないし7員のヘテロシクリルアミノ、フェニルアミノまたは5員もしくは6員のヘテロアリールアミノを示し、
ここで、アルキル、C−C−アルコキシおよびアルキルアミノは、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−シクロアルキル、4員ないし6員のヘテロシクリル、フェニルおよび5員または6員のヘテロアリールからなる群より選択される置換基で置換されていてもよく、ここで、アルコキシは、C−C−アルコキシ置換基で置換されていてもよく、および
ここで、シクロアルキル、ヘテロシクリル、フェニル、ヘテロアリール、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、ヘテロシクリルアミノ、フェニルアミノおよびヘテロアリールアミノは、ハロゲン、シアノ、オキソ、ヒドロキシル、アミノ、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、モノフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、モノフルオロメチルスルファニル、ジフルオロメチルスルファニル、トリフルオロメチルスルファニル、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびシクロプロピルからなる群より相互に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、アルキルは、ヒドロキシル置換基で置換されていてもよい]
で示される化合物またはその塩、その溶媒和物もしくはその塩の溶媒和物。
【請求項2】
Aが、一群の式:
【化3】

[式中:
#は、ピペリジン環との結合部であり、
*は、Rとの結合部であり、
は、水素またはメチルを示し、および
は、水素またはメチルを示す]
を示し;
がフェニルを示し、
ここで、フェニルは、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシおよびエトキシカルボニルからなる群より相互に独立して選択される1〜2個の置換基で置換されており、
が、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、ピロリジニル、ピペラジニル、フェニル、2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソリル、チエニル、チアゾリルまたはピリジルを示し、
ここで、シクロアルキル、ピペラジニル、フェニル、チエニル、チアゾリルおよびピリジルは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシおよびフェニルからなる群より選択される相互に独立して選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく、ここで、フェニルは、ハロゲンおよびトリフルオロメチルからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく、および
ここで、メチルはフェニル置換で置換されていてもよく、
が、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、エトキシ、エチルアミノ、tert−ブチルアミノ、ブチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、ジエチルアミノ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、モルホリン−4−イル、チオモルホリン−4−イル、1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル、アゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、フェニル、ピロリル、フリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピリジル、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルアミノ、フェニルアミノまたはピリジルアミノを示し、
ここで、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、エトキシおよびエチルアミノは、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、シクロプロピル、フェニル、フリル、チエニルおよびピラゾリルからなる群より選択される置換基で置換されていてもよく、および
ここで、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、テトラヒドロフラニル、モルホリン−4−イル、アゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、フェニル、フリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピリジル、シクロヘキシルアミノおよびフェニルアミノは、ハロゲン、シアノ、オキソ、ヒドロキシル、アミノ、トリフルオロメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ジメチルアミノ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ジメチルアミノカルボニルおよびシクロプロピルから相互に独立して選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく、ここで、メチルおよびエチルは、ヒドロキシル置換基で置換されていてもよい
ことを特徴とする請求項1記載の化合物またはその塩、その溶媒和物もしくはその塩の溶媒和物。
【請求項3】
Aが、一群の式:
【化4】

[式中:
#は、ピペリジン環との結合部であり、
*は、Rとの結合部である]
を示し、
が、フェニルを示し、
ここで、フェニルは、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メチルおよびエチルからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基で置換されており、
が、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、フェニル、チエニルまたはピリジルを示し、
ここで、シクロペンチル、フェニル、チエニルおよびピリジルは、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メチル、メトキシおよびフェニルからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく、ここで、フェニルは、塩素、フッ素およびトリフルオロメチルからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく、および
ここで、メチルはフェニル置換基で置換されていてもよく、
が、モルホリン−4−イル、1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル、3−ヒドロキシアゼチジニル−1−イル、3−ヒドロキシピロリジン−1−イル、4−シアノピペリジン−1−イルまたは4−ヒドロキシピペリジン−1−イルを示す
ことを特徴とする、請求項1記載の化合物またはその塩、その溶媒和物もしくはその塩の溶媒和物。
【請求項4】
置換基−Rおよび−A−Rが、相互にシス位にあることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
請求項1記載の式(I)で示される化合物またはその塩、その溶媒和物もしくはその塩の溶媒和物の製造方法であって、
[A]式:
【化5】

[式中:A、RおよびRは、請求項1の記載と同義である]
で示される化合物が、式:
【化6】

[式中:
は、請求項1の記載と同義であり、および
は、ハロゲン、好ましくは臭素もしくは塩素、またはヒドロキシルを示す]
で示される化合物と反応するか、または
[B]式(II)で示される化合物が、式:
【化7】

[式中:
3aは、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、4員ないし7員のヘテロシクリル、フェニルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールを示し、
ここで、アルキルは、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−シクロアルキル、4員ないし6員のヘテロシクリル、フェニルおよび5員または6員のヘテロアリールからなる群より選択される置換基で置換されていてもよく、ここで、アルコキシは、C−C−アルコキシ置換基で置換されていてもよく、および
ここで、シクロアルキル、ヘテロシクリル、フェニルおよびヘテロアリールは、ハロゲン、シアノ、オキソ、ヒドロキシル、アミノ、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、モノフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、モノフルオロメチルスルファニル、ジフルオロメチルスルファニル、トリフルオロメチルスルファニル、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびシクロプロピルからなる群より相互に独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、アルキルはヒドロキシル置換基で置換されていてもよい]
で示される化合物と反応して、式:
【化8】

[式中:A、R、RおよびR3aは請求項1の記載と同義である]
で示される化合物を得るか、または
[C]式:
【化9】

[式中:RおよびRは、請求項1の記載と同義である]
で示される化合物が、式:
【化10】

[式中:
は請求項1の記載と同義であり、および
は、ハロゲン、好ましくは臭素もしくは塩素、またはヒドロキシルを示す]
で示される化合物と反応し、式:
【化11】

[式中:R、RおよびRは、請求項1の記載と同義である]
で示される化合物を得るか、または
[D]式(V)で示される化合物が、式:
【化12】

[式中:Rは、請求項1の記載と同義である]
で示される化合物と反応して、式:
【化13】

[式中:R、RおよびRは、請求項1の記載と同義である]
で示される化合物を得るか、または
[E]式(V)で示される化合物が、式:
【化14】

[式中:RおよびRは、請求項1の記載と同義である]
で示される化合物と反応して、式:
【化15】

[式中:R、R、RおよびRは、請求項1の記載と同義である]
で示される化合物を得るか、または
[F]式(Id)で示される化合物が、式:
【化16】

[式中:
は、請求項1の記載と同義であり、および
は、ハロゲン、好ましくはヨウ素、臭素または塩素を示す]
で示される化合物と反応して、式:
【化17】

[式中:R、R、R、RおよびRは、請求項1の記載と同義である]
で示される化合物を得るか、または
[G]式(V)で示される化合物は、式:
【化18】

[式中:
は、請求項1の記載と同義であり、および
は、塩素またはヒドロキシルを示す]
で示される化合物と反応して、式:
【化19】

[式中:R、RおよびRは、請求項1の記載と同義である]
で示される化合物を得るか、または
[H]式:
【化20】

[式中:RおよびRは、請求項1の記載と同義である]
で示される化合物が、最初にジスクシンイミジルカルボネートと反応し、次いで、式:
【化21】

[式中:Rは、請求項1の記載と同義である]
で示される化合物と反応して、式:
【化22】

[式中:R、RおよびRは、請求項1の記載と同義である]
で示される化合物を得る
ことを特徴とする方法。
【請求項6】
疾患の処置および/または予防のための請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
疾患の処置および/または予防のための医薬の製造のための請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項8】
心血管疾患、血栓寒栓性疾患および/または腫瘍性疾患の処置および/または予防のための医薬の製造のための請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項9】
インビトロにおける血液凝固を阻害するための請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項10】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物と不活性、無毒性、医薬上許容される賦形剤とを組み合わせて含む医薬。
【請求項11】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物とさらなる活性化合物とを組み合わせて含む医薬。
【請求項12】
心血管疾患、血栓寒栓性疾患および/または腫瘍性疾患の処置および/または予防のための請求項10または11記載の医薬。
【請求項13】
抗凝固量の請求項1〜4のいずれか1項に記載の少なくとも1種の化合物、請求項10〜12のいずれか1項に記載の医薬または請求項7もしくは8によって得られた医薬を用いる、ヒトおよび動物における血栓寒栓性疾患の処置方法および/または予防方法。
【請求項14】
インビトロで血液凝固を阻害する方法であって、抗凝固量の請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物を加えることを特徴とする方法。

【公表番号】特表2012−521374(P2012−521374A)
【公表日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501160(P2012−501160)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【国際出願番号】PCT/EP2010/001567
【国際公開番号】WO2010/108608
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(507113188)バイエル・ファルマ・アクチェンゲゼルシャフト (141)
【氏名又は名称原語表記】Bayer Pharma Aktiengesellschaft
【Fターム(参考)】