説明

PARP−1阻害剤としてのイソキノリン−1(2H)−オン誘導体

ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼPARP−1の活性をポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼPARP−2に比して選択的に阻害する置換イソキノリン−1(2H)−オン誘導体を提供する。従って、本発明の化合物は疾患(例えば、癌、心血管疾患、中枢神経系損傷及び各種形態の炎症)の治療において有用である。本発明は、前記化合物の製造方法、前記化合物を含む医薬組成物、及び前記化合物を含む医薬組成物を用いる疾患の治療方法をも提供する。幾つかのPARPタンパク質を結合し得る化合物を同定するためのスクリーニング方法及び前記方法において使用されるプローブも本発明の別の主題である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

(式中、
Lは場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル基、或いはこれが結合している窒素原子を含めることにより場合により置換されているヘテロシクリルまたはヘテロシクリルC−Cアルキルであり;
R及びRは独立して水素原子、場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリールまたはCOR基であり、或いはこれらが結合している窒素原子と一緒に場合により置換されているヘテロシクリルまたはヘテロアリール基を形成し;
及びRは独立して水素またはハロゲン原子、シアノ、ニトロ、NHCOR、COR、NR、NRCOR,OR、SR、SOR11、SO11、NHSOR11、NHSO11、R10N−C−Cアルキル、RO−C−Cアルキル基、または場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール基であり;
は場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、アリール、アリールC−Cアルキル、アリールC−Cシクロアルキル、アリールC−Cアルケニル、アリールC−Cアルキニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC−Cアルキル、ヘテロシクリルC−Cシクロアルキル、ヘテロシクリルC−Cアルケニル、ヘテロシクリルC−Cアルキニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC−Cアルキル、ヘテロアリールC−Cシクロアルキル、ヘテロアリールC−Cアルケニル、ヘテロアリールC−Cアルキニルであり;
は水素原子、またはNR、OR、SR、R10N−C−Cアルキル、RO−C−Cアルキル、または場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール基であり;
及びRは独立して水素原子、場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、R10N−C−Cアルキル、RO−C−Cアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール基であり、或いはR及びRはこれらが結合している窒素原子と一緒に場合により置換されているヘテロシクリル基を形成し得;
は水素、COR、SOR11、SO11、R10N−C−CアルキルまたはRO−C−Cアルキル基、または場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール基であり、Rは上に規定されている通りであり;
及びR10は独立して水素、COR、または場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール基であり、或いはR及びR10はこれらが結合している窒素原子と一緒に場合により置換されているヘテロシクリル基を形成し得、Rは上に規定されている通りであり;
11は水素原子、NR、OR、R10N−C−Cアルキル、RO−C−Cアルキル、または場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール基であり、R、R、R、R及びR10は上に規定されている通りである。)
の化合物またはその医薬的に許容され得る塩。
【請求項2】
Lは場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル、或いはこれが結合している窒素原子を含めることにより場合により置換されているヘテロシクリルまたはヘテロシクリルC−Cアルキルを表し;
R及びRは独立して水素原子、場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル、またはCOR基であり、或いはこれらが結合している窒素原子と一緒に場合により置換されているヘテロシクリルまたはヘテロアリール基を形成し;
及びRは独立して水素またはハロゲン原子、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、COR、または場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル基であり;
は場合により置換されているアリールまたはヘテロアリール基であり;
は場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキルである;
ことを特徴とする、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容され得る塩。
【請求項3】
Lは場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル基、或いはこれが結合している窒素原子を含めることにより場合により置換されているヘテロシクリルを表し;
R及びRは独立して水素原子、場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル、またはCOR基であり、或いはこれらが結合している窒素原子と一緒に場合により置換されているピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニルまたはピロリル基を形成し;
及びRは独立して水素、塩素またはフッ素原子、またはニトロ、アミノ、ヒドロキシ、COR、または場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル基であり;
は場合により置換されているフェニルまたはチエニル基であり;
は場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル基である;
ことを特徴とする、請求項2に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容され得る塩。
【請求項4】
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
N−[2−(1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ)−エチル]−アセトアミド、
4−(3−アミノ−プロポキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
N−[3−(1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ)−プロピル]−アセトアミド、
3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
3−フェニル−4−(2−ピペラジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−[2−(4−アセチル−ピペラジン−1−イル)−エトキシ]−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
N−[3−(1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ)−プロピル]−ベンズアミド、
3−(3−メトキシ−フェニル)−4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
3−(3−メトキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(3−メチルアミノ−プロポキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
3−フェニル−4−(2−ピロル−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
3−フェニル−4−(3−ピペラジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
3−フェニル−4−(3−ピロル−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−メチルアミノ−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
4−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エトキシ]−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
4−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロポキシ]−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
3−フェニル−4−(3−ピロリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(4−アミノ−ブトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
3−(4−メトキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(4−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(4−ヒドロキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
3−(4−ヒドロキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(4−ヒドロキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−チオフェン−3−イル−2H−イソキノリン−1−オン、
7−アセチル−3−フェニル−4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
6−ニトロ−3−フェニル−4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−ヒドロキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
3−(3−ヒドロキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
6−ニトロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
7−ニトロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
7−アミノ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
7−クロロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
7−フルオロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
6−アミノ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
6−クロロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
6−フルオロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
7−フルオロ−3−(3−メトキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
3−(3−クロロ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
7−フルオロ−3−(3−ヒドロキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(3−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(3−ヒドロキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−クロロ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−5−メチル−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−クロロ−フェニル)−7−フルオロ−2H−イソキノリン−1−オン、
3−フェニル−4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
3−フェニル−4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
5−メチル−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−5−メチル−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
7−フルオロ−5−メチル−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−クロロ−フェニル)−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
3−(3−クロロ−フェニル)−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−クロロ−フェニル)−7−フルオロ−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
3−(3−クロロ−フェニル)−7−フルオロ−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
7−フルオロ−3−(4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(3−メトキシ−フェニル)−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
7−フルオロ−3−(3−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−7−フルオロ−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
3−(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−7−フルオロ−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−7−フルオロ−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
3−(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−7−フルオロ−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
3−(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
3−(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−メトキシ−フェニル)−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
3−(3−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
3−(4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(4−フェノキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
7−フルオロ−3−(4−フェノキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−ベンジル−7−フルオロ−2H−イソキノリン−1−オン、
3−ベンジル−7−フルオロ−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−(2−アミノ−エトキシ)−8−フルオロ−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
8−フルオロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
4−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−7−フルオロ−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン、
7−フルオロ−3−フェニル−4−(ピペリジン−4−イルオキシ)イソキノリン−1(2H)−オン、
4−(3−アミノプロポキシ)−7−フルオロ−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン、
4−[3−(ベンジルアミノ)プロポキシ]−7−フルオロ−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン、
4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]−7−フルオロ−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン、
7−フルオロ−4−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン、及び
7−フルオロ−3−フェニル−4−[2−(フェニルアミノ)エトキシ]イソキノリン−1(2H)−オン
からなる群から選択される請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項5】
請求項1に規定されている通りの式(I)の化合物の製造方法であって、
ステップ1)式(III):
【化2】

(式中、R及びRは請求項1に規定されている通りである。)
の化合物を式(IV):
【化3】

(式中、Rは請求項1に規定されている通りであり、並びにLgは適当な離脱基を表す。)
の化合物を用いてアルキル化し;
ステップ2)生じた式(V):
【化4】

(式中、R、R及びRは上に規定されている通りである。)
の化合物を脱水環化し;
ステップ3)生じた式(VI):
【化5】

(式中、R、R及びRは上に規定されている通りである。)
の化合物を転位させて、式(VII):
【化6】

(式中、R、R及びRは上に規定されている通りである。)
の化合物を得;
或いは
ステップ4)式(VIII)の化合物を式(IX):
【化7】

(式中、Rは上に規定されている通りであり、並びにR12はC−CアルキルまたはアリールC−Cアルキル基である。)
の化合物と反応させ;
ステップ3a)生じた式(X):
【化8】

(式中、R及びR12は上に規定されている通りである。)
の化合物を転位させて、上に規定されている通りの式(VII)(式中、R及びRは共に水素原子である。)の化合物を得;
並びに
ステップ5)上に規定されている通りの式(VII)の化合物を式(XI):
【化9】

(式中、Lは請求項1に規定されている通りであり、並びにR、R及びLgは上に規定されている通りである。)
の化合物を用いてアルキル化して、請求項1に規定されている通りの式(I)の化合物を得、または式(XII):
X’−L−Lg
(式中、Lは場合により置換されている線状または分岐状C−CアルキルまたはC−Cシクロアルキル基であり、Lgは上に規定されている通りであり、並びにX’は適当な離脱基を表す。)
の化合物を用いてアルキル化し;
ステップ6)生じた式(XIII):
【化10】

(式中、R、R、R及びX’は上に規定されている通りであり、Lは場合により置換されている線状または分岐状C−CアルキルまたはC−Cシクロアルキル基である。)
の化合物を式(XIV):
R−NH−R
(式中、R及びRは上に規定されている通りである。)
の化合物と反応させて、上に規定されている通りの式(I)の化合物を得;
場合により、公知の化学反応により式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換し;及び/または所望により、式(I)の化合物をその医薬的に許容され得る塩に変換し、または塩を(I)の遊離化合物に変換する
ことを含む方法。
【請求項6】
治療有効量の請求項1に規定されている通りの式(I)の化合及び少なくとも1つの医薬的に許容され得る担体及び/または希釈剤を含む医薬組成物。
【請求項7】
薬剤として使用するための請求項1に規定されている式(I)の化合物。
【請求項8】
PARP−1タンパク質により媒介される疾患の治療方法において使用するための請求項1に規定されている通りの式(I)の化合物。
【請求項9】
治療しようとするPARP−1タンパク質により媒介される疾患は癌、心血管疾患、神経系損傷または炎症であることを特徴とする、請求項8に記載の式(I)の化合物。
【請求項10】
癌は膀胱癌、乳癌、結腸癌、腎臓癌、肝臓癌、小細胞肺癌を含めた肺癌、食道癌、胆嚢癌、卵巣癌、膵臓癌、胃癌、子宮頸癌、甲状腺癌、前立腺癌、及び扁平上皮癌を含めた皮膚癌のような癌;白血病、急性リンパ球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、ヘアリーセルリンパ腫及びバーキットリンパ腫を含めたリンパ系の造血性腫瘍;急性及び慢性骨髄性白血病、骨髄異形性症候群及び前骨髄球性白血病を含めた骨髄系の造血性腫瘍;線維肉腫及び横紋筋肉腫を含めた間葉起源の腫瘍;星状細胞腫、神経芽腫、神経膠腫及びシュワン鞘腫を含めた中枢及び末梢神経系の腫瘍;メラノーマ、セミノーマ、奇形癌腫、骨肉腫、色素性乾皮症、角膜黄色腫、濾胞性甲状腺癌及びカポジ肉腫を含めた他の腫瘍であることを特徴とする、請求項9に記載の式(I)の化合物。
【請求項11】
更に1つ以上の化学療法剤を含む請求項6に記載の医薬組成物。
【請求項12】
抗癌治療において同時に、別にまたは逐次使用するための配合製剤として、請求項1に規定されている通りの式(I)の化合物または請求項6に規定されている通りのその医薬組成物及び1つ以上の化学療法剤を含む製品。
【請求項13】
PARP−1タンパク質により媒介される疾患の治療方法であって、治療の必要がある哺乳動物に対して有効量の請求項1に規定されている通りの式(I)の化合物を投与することを含む方法。
【請求項14】
治療の必要がある哺乳動物はヒトである請求項13に記載の方法。
【請求項15】
PARP−1タンパク質により媒介される疾患の治療用薬剤の製造における請求項1に規定されている通りの式(I)の化合物の使用。
【請求項16】
a)調査対象のPARPタンパク質イソフォーム、式(II):
【化11】

(式中、R13は水素原子またはメチル基であり、Bは(CH−NH基であり、nは2から6であり、mは0または1であり、並びにXは対イオンである。)
の化合物、及び
試験化合物の連続希釈物
を含む反応混合物を用意し;
b)試験化合物の非存在下で発生する偏光シグナルを異なる濃度の試験化合物の存在下で発生する偏光シグナルと比較し;及び
c)減少した蛍光偏光レベルから示される試験化合物の上に規定されている通りの式(II)の化合物を置換させる能力を評価する;
ことを含むスクリーニング方法。
【請求項17】
請求項16に規定されている通りの式(II)の化合物。
【請求項18】
が表す対イオンは過塩素酸塩、トリフルオロ酢酸塩等であり、R13は水素原子またはメチルであり、mは0または1であり、mが1のときにはnは好ましくは6であり、より好ましくはXはトリフルオロ酢酸塩であることを特徴とする、請求項17に記載の式(II)の化合物。
【請求項19】
P1 9−ジメチルアミノ−11,11−ジメチル−1−(3−{メチル−[(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イルカルバモイル)−メチル]−カルバモイル}−プロピル)−2,3,4,11−テトラヒドロ−ナフト[2,3−g]キノリニウムトリフルオロ酢酸塩、
P2 9−ジメチルアミノ−11,11−ジメチル−1−[3−(3−{[(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イルカルバモイル)−メチル]−アミノ}−プロピルカルバモイル)−プロピル]−2,3,4,11−テトラヒドロ−ナフト[2,3−g]キノリニウムトリフルオロ酢酸塩、または
P3 9−ジメチルアミノ−11,11−ジメチル−1−[3−(6−{[(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イルカルバモイル)−メチル]−アミノ}−ヘキシルカルバモイル)−プロピル]−2,3,4,11−テトラヒドロ−ナフト[2,3−g]キノリニウムトリフルオロ酢酸塩
である請求項18に記載の式(II)の化合物。
【請求項20】
請求項16に規定されている通りの式(II)の化合物の製造方法であって、
ステップi)式(XV):
【化12】

(式中、Lgは請求項5に規定されている通りである。)
の化合物を式(XVI):
13−NH
(式中、R13は請求項16に規定されている通りである。)
の化合物と反応させて、式(XVII):
【化13】

(式中、R13は請求項16に規定されている通りであり、並びにmは0である。)
の化合物を得るか、
またはステップia)上に規定されている通りの式(XV)の化合物を式(XVIa):
【化14】

(式中、R13及びBは請求項16に規定されている通りであり、mは1であり、R14は水素原子、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル等である。)
の化合物と反応させ;及び
ステップib)所要により、生じた式(XVIIa):
【化15】

(式中、R13及びBは上に規定されている通りであり、mは1であり、R14はメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル基等である。)
の化合物を式(XVII)(式中、R14は水素原子である。)の化合物に変換し;
ステップii)生じた上に規定されている通りの式(XVII)の化合物を式(XVIII):
【化16】

(式中、Xは請求項16に規定されている通りである。)
の化合物とカップリングして、上に規定されている通りの式(II)の最終化合物を得;及び所要により、式(II)の化合物をXが異なる式(II)の別の化合物に変換する
ことを含む方法。

【公表番号】特表2012−527428(P2012−527428A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−511282(P2012−511282)
【出願日】平成22年5月19日(2010.5.19)
【国際出願番号】PCT/EP2010/056921
【国際公開番号】WO2010/133647
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(307012403)ネルビアーノ・メデイカル・サイエンシーズ・エツセ・エルレ・エルレ (55)
【Fターム(参考)】