説明

PARP阻害剤単独又は抗腫瘍剤との組み合わせによる乳がんの治療

一側面において、本発明は、少なくとも1つのPARP阻害剤を対象に投与することを含む、ER、PR、又はHER2の少なくとも1つについて陰性である乳がんの治療方法を提供する。別の側面において、本発明は、少なくとも1つのPARP阻害剤を少なくとも1つの抗腫瘍剤と組み合わせて対象に投与することを含む乳がんの治療方法を提供する。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのPARP阻害剤を患者に投与することを含む、患者におけるER、PR、又はHER2の少なくとも1つについて陰性である乳がんの治療方法。
【請求項2】
少なくとも1つの治療効果が得られ、該少なくとも1つの治療効果は、乳房腫瘍のサイズ縮小、転移の減少、完全寛解、部分寛解、安定、又は病理学的完全奏効である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
抗腫瘍剤による治療と比較してPARP阻害剤の治療で同等の臨床的有効率(CBR=CR+PR+SD≧6ヵ月)が得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
臨床的有効率の改善は、抗腫瘍剤単独による治療と比較して少なくとも約30%である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
PARP阻害剤はPARP−1阻害剤である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
PARP1阻害剤は、4−ヨード−3−ニトロベンズアミド又はその代謝物である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
PARP阻害剤は、式(IIa)
【化1】

[式中:(1)R1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも1つは、常に硫黄含有置換基であり、そして残りの置換基R1、R2、R3、R4、及びR5は、水素、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、ヨード、ブロモ、フルオロ、クロロ、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C3−C7)シクロアルキル、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、ここにおいて、5つのR1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも2つは、常に水素であるか;又は(2)R1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも1つは、硫黄含有置換基ではなく、そして5つの置換基R1、R2、R3、R4、及びR5の少なくとも1つは、常にヨードであり、そしてここにおいて、該ヨードは、ニトロ、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシ又はアミノ基のいずれかであるR1、R2、R3、R4、又はR5基に常に隣接しているか;のいずれかである]のもの又はその代謝物、そしてその薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、異性体、互変異性体、代謝物、類似体又はプロドラッグである、請求項1に記載の方法。いくつかの実施態様において、(2)の化合物は、ヨード基が、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシ又はアミノ基であるR1、R2、R3、R4又はR5基に常に隣接するような化合物である。いくつかの実施態様において、(2)の化合物は、ヨード基が、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、又はアミノ基であるR1、R2、R3、R4又はR5基に常に隣接するような化合物である。
【請求項8】
乳がんは転移性乳がんである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
乳がんは、I期、II期、又はIII期である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
乳がんは、ER、PR又はHER2:の少なくとも1つについて陰性であり;そしてここにおいて乳がんは、ER、PR又はHER2の少なくとも1つについて陽性である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
乳がんは相同組換えDNA修復における欠損である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
乳がんはBRCA1又はBRCA2の機能障害を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
治療は、少なくとも11日の治療サイクルを含み、ここにおいてサイクルの日1、4、8及び11に、約1〜約100mg/kgの4−ヨード−3−ニトロベンズアミド又はモル当量のその代謝物を患者に投与する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
4−ヨード−3−ニトロベンズアミドは、経口的に、非経口の注射剤若しくは注入剤として、又は吸入剤として投与される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
治療サイクルは、約11〜約30日の長さである、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
PARP阻害剤を少なくとも1つの抗腫瘍剤と組み合わせて患者に投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
抗腫瘍剤は、抗腫瘍性アルキル化剤、抗腫瘍性代謝拮抗剤、抗腫瘍性抗生物質、植物由来の抗腫瘍剤、抗腫瘍性白金錯体、抗腫瘍性カンプトテシン誘導体、抗腫瘍性チロシンキナーゼ阻害剤、モノクローナル抗体、インターフェロン、生物学的反応調節剤、ホルモン性抗腫瘍剤、抗腫瘍性ウイルス剤、血管新生阻害剤、分化誘導剤、PI3K/mTOR/AKT阻害剤、細胞周期阻害剤、アポトーシス阻害剤、hsp90阻害剤、チューブリン阻害剤、DNA修復阻害剤、抗血管新生剤、受容体チロシンキナーゼ阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、タキサン、Her−2を標的とする薬剤、ホルモン拮抗剤、成長因子受容体を標的とする薬剤、又はそれらの薬学的に許容しうる塩である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
抗腫瘍剤は、シタビン、カペシタビン、バロピシタビン又はゲムシタビンである、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
抗腫瘍剤は、アバスチン、スーテント、ネクサバール、レセンチン、ABT−869、アキシチニブ、イリノテカン、トポテカン、パクリタキセル、ドセタキセル、ラパチニブ、ヘルセプチン、ラパチニブ、タモキシフェン、ステロイド性アロマターゼ阻害剤、非ステロイド性アロマターゼ阻害剤、フルベストラント、上皮成長因子受容体(EGFR)の阻害剤、セツキシマブ、パニツミマブ、インスリン様成長因子1受容体(IGF1R)の阻害剤、及びCP−751871からなる群より選ばれる、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
PARP阻害剤を、複数の抗腫瘍剤と組み合わせて患者に投与することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
抗腫瘍剤を、PARP阻害剤を投与する前に、投与と同時に又は投与した後に投与する、請求項16に記載の方法。
【請求項22】
手術、放射線治療、化学療法、遺伝子治療、DNA治療、ウイルス性治療、RNA治療、DNA治療、アジュバント療法、ネオアジュバント療法、免疫療法、ナノ療法又はそれらの組み合わせをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
ガンマ照射と組み合わせてPARP阻害剤を患者に投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
(a)患者からサンプルを採取し;
(b)サンプルを試験して以下:
(i)がんがER陽性又はER陰性であるかどうか;
(ii)がんがPR陽性又はPR陰性であるかどうか;
(iii)がんがHER2陽性又はHER2陰性であるかどうか;のそれぞれを測定し;
(c)試験によりがんがER、PR又はHER2の少なくとも1つについて陰性であることが指示された場合、少なくとも1つのPARP阻害剤で患者を治療すること:を含む、治療の必要のある患者におけるER、PR、又はHER2の少なくとも1つについて陰性である乳がんの治療方法。
【請求項25】
以下の条件
(a)がんがER陰性である、
(b)がんがPR陰性である、
(c)がんがHER2陰性である:のうちの2つ又はそれ以上が満たされる場合、少なくとも1つのPARP阻害剤で患者を治療することをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
少なくとも1つの治療効果が得られ、該少なくとも1つの治療効果は、乳房腫瘍のサイズ縮小、転移の減少、完全寛解、部分寛解、安定、又は病理学的完全奏効である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
PARP阻害剤は、4−ヨード−3−ニトロベンズアミド又はその代謝物である、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
PARP阻害剤は、式(IIa):
【化2】

[式中:(1)R1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも1つは、常に硫黄含有置換基であり、そして残りの置換基R1、R2、R3、R4、及びR5は、水素、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、ヨード、ブロモ、フルオロ、クロロ、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C3−C7)シクロアルキル、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、ここにおいて、5つのR1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも2つ
は、常に水素であるか;又は(2)R1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも1つは、硫黄含有置換基ではなく、そして5つの置換基R1、R2、R3、R4、及びR5の少なくとも1つは、常にヨードであり、そしてここにおいて、該ヨードは、ニトロ、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシ又はアミノ基のいずれかであるR1、R2、R3、R4、又はR5基に常に隣接しているか;のいずれかである]のもの又はその代謝物、そしてその薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、異性体、互変異性体、代謝物、類似体又はプロドラッグである、請求項24に記載の方法。いくつかの実施態様において、(2)の化合物は、ヨード基が、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシ又はアミノ基であるR1、R2、R3、R4又はR5基に常に隣接するような化合物である。いくつかの実施態様において、(2)の化合物は、ヨード基が、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、又はアミノ基であるR1、R2、R3、R4又はR5基に常に隣接するような化合物である。
【請求項29】
サンプルは組織又は体液サンプルである、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
サンプルは、腫瘍サンプル、血液サンプル、血漿サンプル、腹水サンプル、滲出液又は浸出液である、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
乳がんは転移性乳がんである、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
乳がんは、I期、II期、又はIII期である、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
乳がんは、ER、PR又はHER2:の少なくとも1つについて陰性であり;そしてここにおいて、乳がんは、ER、PR又はHER2の少なくとも1つについて陽性である、請求項24に記載の方法。
【請求項34】
乳がんは相同組換えDNA修復における欠損である、請求項24に記載の方法。
【請求項35】
乳がんはBRCA1又はBRCA2の機能障害を有する、請求項24に記載の方法。
【請求項36】
治療は、少なくとも11日の治療サイクルを選び、そしてサイクルの日1、4、8及び11に、約10〜約100mg/kgの4−ヨード−3−ニトロベンズアミド又はモル当量のその代謝物を患者に投与することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項37】
4−ヨード−3−ニトロベンズアミドは、経口的に、又は非経口の注射剤若しくは注入剤、又は吸入剤として投与される、請求項24に記載の方法。
【請求項38】
(a)患者からのサンプルをPARP発現について試験し;そして
(b)PARP発現が所定のレベルを超える場合、少なくとも1つのPARP阻害剤を患者に投与すること:を含む、患者におけるER、PR、又はHER2の少なくとも1つについて陰性である乳がんの治療方法。
【請求項39】
少なくとも1つの治療効果が得られ、該少なくとも1つの治療効果は、腫瘍のサイズ縮小、転移の減少、完全寛解、部分寛解、安定、又は病理学的完全奏効である、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
PARP阻害剤は、4−ヨード−3−ニトロベンズアミド又はその代謝物である、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
PARP阻害剤は、式(IIa):
【化3】

[式中:(1)R1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも1つは、常に硫黄含有置換基であり、そして残りの置換基R1、R2、R3、R4、及びR5は、水素、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、ヨード、ブロモ、フルオロ、クロロ、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C3−C7)シクロアルキル、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、ここにおいて、5つのR1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも2つは、常に水素であるか;又は(2)R1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも1つは、硫黄含有置換基ではなく、そして5つの置換基R1、R2、R3、R4、及びR5の少なくとも1つは、常にヨードであり、そしてここにおいて、該ヨードは、ニトロ、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシ又はアミノ基のいずれかであるR1、R2、R3、R4、又はR5基に常に隣接しているか;のいずれかである]のもの又はその代謝物、そしてその薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、異性体、互変異性体、代謝物、類似体又はプロドラッグである、請求項38に記載の方法。いくつかの実施態様において、(2)の化合物は、ヨード基が、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシ又はアミノ基であるR1、R2、R3、R4又はR5基に常に隣接するような化合物である。いくつかの実施態様において、(2)の化合物は、ヨード基が、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、又はアミノ基であるR1、R2、R3、R4又はR5基に常に隣接するような化合物である。
【請求項42】
乳がんは転移性乳がんである、請求項38に記載の方法。
【請求項43】
乳がんは、I期、II期、又はIII期である、請求項38に記載の方法。
【請求項44】
患者からのサンプルをエストロゲン受容体、プロゲステロン受容体又はヒト表皮性成長因子2受容体の発現について試験することをさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項45】
乳がんは、ER、PR又はHER2:の少なくとも1つについて陰性であり;そしてここにおいて、乳がんは、ER、PR又はHER2の少なくとも1つについて陽性である、請求項38に記載の方法。
【請求項46】
乳がんは相同組換えDNA修復における欠損である、請求項38に記載の方法。
【請求項47】
乳がんはBRCA1又はBRCA2の機能障害を有する、請求項38に記載の方法。
【請求項48】
サンプルは、組織又は体液サンプルである、請求項38に記載の方法。
【請求項49】
治療は、少なくとも11日の治療サイクルを選び、そしてサイクルの日1、4、8及び11に、約10〜約100mg/kgの4−ヨード−3−ニトロベンズアミド又はモル当量のその代謝物を患者に投与することを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項50】
4−ヨード−3−ニトロベンズアミドは、経口的に、又は非経口注射剤若しくは注入剤、又は吸入剤として投与される、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
少なくとも1つのPARP阻害剤を少なくとも1つの抗腫瘍剤と組み合わせて患者に投与することを含む、患者における乳がんの治療方法。
【請求項52】
少なくとも1つの治療効果が得られ、該少なくとも1つの治療効果は、乳房腫瘍のサイズ縮小、転移の減少、完全寛解、部分寛解、安定、又は病理学的完全奏効である、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
抗腫瘍剤を用いるがPARP阻害剤なしの治療と比較して臨床的有効率(CBR=CR+PR+SD≧6ヵ月)の改善が得られる、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
臨床的有効率の改善は、少なくとも約60%である、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
PARP阻害剤は、4−ヨード−3−ニトロベンズアミド又はその代謝物である、請求項51に記載の方法。
【請求項56】
PARP阻害剤は、式(IIa):
【化4】

[式中:(1)R1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも1つは、常に硫黄含有置換基であり、そして残りの置換基R1、R2、R3、R4、及びR5は、水素、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、ヨード、ブロモ、フルオロ、クロロ、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C3−C7)シクロアルキル、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、ここにおいて、5つのR1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも2つは、常に水素であるか;又は(2)R1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも1つは、硫黄含有置換基ではなく、そして5つの置換基R1、R2、R3、R4、及びR5の少なくとも1つは、常にヨードであり、そしてここにおいて、該ヨードは、ニトロ、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシ又はアミノ基のいずれかであるR1、R2、R3、R4、又はR5基に常に隣接しているか;のいずれかである]のもの又はその代謝物、そしてその薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、異性体、互変異性体、代謝物、類似体又はプロドラッグである、請求項51に記載の方法。いくつかの実施態様において、(2)の化合物は、ヨード基が、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシ又はアミノ基であるR1、R2、R3、R4又はR5基に常に隣接するような化合物である。いくつかの実施態様において、(2)の化合物は、ヨード基が、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、又はアミノ基であるR1、R2、R3、R4又はR5基に常に隣接するような化合物である。
【請求項57】
抗腫瘍剤は、抗腫瘍性アルキル化剤、抗腫瘍性代謝拮抗剤、抗腫瘍性抗生物質、植物由来の抗腫瘍剤、抗腫瘍性白金錯体、抗腫瘍性カンプトテシン誘導体、抗腫瘍性チロシンキナーゼ阻害剤、モノクローナル抗体、インターフェロン、生物学的反応調節剤、ホルモン性抗腫瘍剤、抗腫瘍性ウイルス剤、血管新生阻害剤、分化誘導剤、PI3K/mTOR/AKT阻害剤、細胞周期阻害剤、アポトーシス阻害剤、hsp90阻害剤、チューブリン阻害剤、DNA修復阻害剤、抗血管新生剤、受容体チロシンキナーゼ阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、タキサン、Her−2を標的とする薬剤、ホルモン拮抗剤、成長因子受容体を標的とする薬剤、又はそれらの薬学的に許容しうる塩である、請求項51に記載の方法。
【請求項58】
抗腫瘍剤は、シタビン、カペシタビン、バロピシタビン又はゲムシタビンである、請求項51に記載の方法。
【請求項59】
抗腫瘍剤は、アバスチン、スーテント、ネクサバール、レセンチン、ABT−869、アキシチニブ、イリノテカン、トポテカン、パクリタキセル、ドセタキセル、ラパチニブ、ヘルセプチン、ラパチニブ、タモキシフェン、ステロイド性アロマターゼ阻害剤、非ステロイド性アロマターゼ阻害剤、フルベストラント、上皮成長因子受容体(EGFR)の阻害剤、セツキシマブ、パニツミマブ、インスリン様成長因子1受容体(IGF1R)の阻害剤、及びCP−751871からなる群より選ばれる、請求項51に記載の方法。
【請求項60】
請求項51に記載の方法は、手術、放射線治療、化学療法、遺伝子治療、DNA治療、ウイルス性治療、DNA治療、補助療法、新補助療法治療、RNA治療、免疫療法、ナノ治療又はその組み合わせを更に含む。
【請求項61】
ガンマ照射と組み合わせてPARP阻害剤を患者に投与することをさらに含む、請求項51に記載の方法。
【請求項62】
乳がんは転移性乳がんである、請求項51に記載の方法。
【請求項63】
乳がんは、I期、II期、又はIII期である、請求項51に記載の方法。
【請求項64】
乳がんはHR陰性乳がんである、請求項51に記載の方法。
【請求項65】
乳がんは、ER、PR又はHER2:の少なくとも1つについて陰性である、請求項51に記載の方法。
【請求項66】
乳がんは、ER、PR又はHER2:の少なくとも1つについて陰性であり;そしてここにおいて、乳がんは、ER、PR又はHER2の少なくとも1つについて陽性である、請求項51に記載の方法。
【請求項67】
乳がんは相同組換えDNA修復における欠損である、請求項51に記載の方法。
【請求項68】
乳がんはBRCA1又はBRCA2の機能障害を有する、請求項51に記載の方法。
【請求項69】
治療は、少なくとも11日の治療サイクルを含み、
ここにおいて:
(a)サイクルの日1及び8に、約100〜5000mg/m2のゲムシタビンを患者に投与し;
(b)サイクルの日1及び8に、約10〜約400mg/m2のカルボプラチンを患者に投与し;そして
(c)サイクルの日1、4、8及び11に、約1〜約100mg/kgの4−ヨード−3−ニトロベンズアミド又はモル当量のその代謝物を患者に投与する、
請求項51に記載の方法。
【請求項70】
治療サイクルは、約11〜約30日の長さである、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
サイクルの日1及び8に、約100〜2500mg/m2のゲムシタビン及び約10〜約400mg/m2のカルボプラチンを患者に投与し;そしてサイクルの日1、4、8及び11に、約1〜約50mg/kgの4−ヨード−3−ニトロベンズアミド又はモル当量のその代謝物を患者に投与する、請求項69に記載の方法。
【請求項72】
サイクルの日1及び8に、約500〜2000mg/m2のゲムシタビン及び約50〜約400mg/m2のカルボプラチンを患者に投与し;そしてサイクルの日1、4、8及び11に、約1〜約50mg/kgの4−ヨード−3−ニトロベンズアミド又はモル当量のその代謝物を患者に投与する、請求項69に記載の方法。
【請求項73】
サイクルの日1及び8に、約1000mg/m2のゲムシタビン及び約AUC2のカルボプラチンを患者に投与し;そしてサイクルの日1、4、8及び11に、約1、2、3、4、6、8又は10、12、14、16、18又は20mg/kgの4−ヨード−3−ニトロベンズアミドを患者に投与する、請求項69に記載の方法。
【請求項74】
抗腫瘍剤は、非経口の注射剤又は注入剤として投与される、請求項51に記載の方法。
【請求項75】
PARP阻害剤は、4−ヨード−3−ニトロベンズアミドであり、それは経口的に、又は非経口の注射剤若しくは注入剤、又は吸入剤として投与される、請求項51に記載の方法。
【請求項76】
非経口の注射剤又は注入剤によって患者にタキサンを投与することをさらに含む、請求項51に記載の方法。
【請求項77】
(a)患者からサンプルを採取し;
(b)サンプルを試験して以下:
(i)がんがER陽性又はER陰性であるかどうか;
(ii)がんがPR陽性又はPR陰性であるかどうか;
(iii)がんがHER2陽性又はHER2陰性であるかどうか;のそれぞれ1つを測定し;
(c)試験によりがんがER、PR又はHER2の少なくとも1つについて陰性であることが指示された場合、治療剤の組み合わせで患者を治療し、ここにおいて治療剤は少なくとも1つのPARP阻害剤及び少なくとも1つの抗腫瘍剤を含むこと:を含む、治療の必要のある患者における乳がんの治療方法。
【請求項78】
治療剤の組み合わせで患者を治療することをさらに含み、ここにおいて以下の条件
(a)がんがER陰性である、
(b)がんがPR陰性である、
(c)がんがHER2陰性である:のうちの2つ又はそれ以上が満たされる場合、治療剤は少なくとも1つのPARP阻害剤及び少なくとも1つの抗腫瘍剤を含む、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
少なくとも1つの治療効果が得られ、該少なくとも1つの治療効果は、乳房腫瘍のサイズ縮小、転移の減少、完全寛解、部分寛解、安定、又は病理学的完全奏効である、請求項77に記載の方法。
【請求項80】
抗腫瘍剤を用いるがPARP阻害剤なしの治療と比較して臨床的有効率(CBR=CR+PR+SD≧6ヵ月)の改善が得られる、請求項77に記載の方法。
【請求項81】
臨床的有効率は、少なくとも約60%である、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
PARP阻害剤は、4−ヨード−3−ニトロベンズアミド又はその代謝物である、請求項77に記載の方法。
【請求項83】
PARP阻害剤は、式(IIa):
【化5】

[式中:(1)R1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも1つは、常に硫黄含有置換基であり、そして残りの置換基R1、R2、R3、R4、及びR5は、水素、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、ヨード、ブロモ、フルオロ、クロロ、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C3−C7)シクロアルキル、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、ここにおいて、5つのR1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも2つは、常に水素であるか;又は(2)R1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも1つは、硫黄含有置換基ではなく、そして5つの置換基R1、R2、R3、R4、及びR5の少なくとも1つは、常にヨードであり、そしてここにおいて、該ヨードは、ニトロ、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシ又はアミノ基のいずれかであるR1、R2、R3、R4、又はR5基に常に隣接しているか;のいずれかである]のもの又はその代謝物、そしてその薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、異性体、互変異性体、代謝物、類似体又はプロドラッグである、請求項77に記載の方法。いくつかの実施態様において、(2)の化合物は、ヨード基が、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシ又はアミノ基であるR1、R2、R3、R4又はR5基に常に隣接するような化合物である。いくつかの実施態様において、(2)の化合物は、ヨード基が、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、又はアミノ基であるR1、R2、R3、R4又はR5基に常に隣接するような化合物である。
【請求項84】
抗腫瘍剤は、抗腫瘍性アルキル化剤、抗腫瘍性代謝拮抗剤、抗腫瘍性抗生物質、植物由来の抗腫瘍剤、抗腫瘍性白金錯体、抗腫瘍性カンプトテシン誘導体、抗腫瘍性チロシンキナーゼ阻害剤、モノクローナル抗体、インターフェロン、生物学的反応調節剤、ホルモン性抗腫瘍剤、抗腫瘍性ウイルス剤、血管新生阻害剤、分化誘導剤、PI3K/mTOR/AKT阻害剤、細胞周期阻害剤、アポトーシス阻害剤、hsp90阻害剤、チューブリン阻害剤、DNA修復阻害剤、抗血管新生剤、受容体チロシンキナーゼ阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、タキサン、Her−2を標的とする薬剤、ホルモン拮抗剤、成長因子受容体を標的とする薬剤、又はそれらの薬学的に許容しうる塩である、請求項77に記載の方法。
【請求項85】
抗腫瘍剤は、シタビン、カペシタビン、バロピシタビン又はゲムシタビンである、請求項77に記載の方法。
【請求項86】
抗腫瘍剤は、アバスチン、スーテント、ネクサバール、レセンチン、ABT−869、アキシチニブ、イリノテカン、トポテカン、パクリタキセル、ドセタキセル、ラパチニブ、ヘルセプチン、ラパチニブ、タモキシフェン、ステロイド性アロマターゼ阻害剤、非ステロイド性アロマターゼ阻害剤、フルベストラント、上皮成長因子受容体(EGFR)の阻害剤、セツキシマブ、パニツミマブ、インスリン様成長因子1受容体(IGF1R)の阻害剤、及びCP−751871からなる群より選ばれる、請求項77に記載の方法。
【請求項87】
手術、放射線治療、化学療法、遺伝子治療、DNA治療、アジュバント療法、ネオアジュバント療法、ウイルス性治療、RNA治療、免疫療法、ナノ療法又はそれらの組み合わせをさらに含む、請求項77に記載の方法。
【請求項88】
ガンマ照射と組み合わせてPARP阻害剤を患者に投与することをさらに含む、請求項77に記載の方法。
【請求項89】
サンプルは、組織又は体液サンプルである、請求項77に記載の方法。
【請求項90】
サンプルは、腫瘍サンプル、血液サンプル、血漿サンプル、腹水サンプル、滲出液又は浸出液である、請求項77に記載の方法。
【請求項91】
乳がんは転移性乳がんである、請求項77に記載の方法。
【請求項92】
乳がんは、I期、II期、又はIII期である、請求項77に記載の方法。
【請求項93】
乳がんは、ER、PR又はHER2:の少なくとも1つについて陰性である、請求項77に記載の方法。
【請求項94】
乳がんは、ER、PR又はHER2:の少なくとも1つについて陰性であり;そしてここにおいて乳がんは、ER、PR又はHER2の少なくとも1つについて陽性である、請求項77に記載の方法。
【請求項95】
乳がんは相同組換えDNA修復における欠損である、請求項77に記載の方法。
【請求項96】
乳がんはBRCA1又はBRCA2の機能障害を有する、請求項77に記載の方法。
【請求項97】
抗腫瘍剤は、非経口の注射剤又は注入剤として投与される、請求項77に記載の方法。
【請求項98】
4−ヨード−3−ニトロベンズアミドは、経口的に、又は非経口注射剤若しくは注入剤、又は吸入剤として投与される、請求項77に記載の方法。
【請求項99】
(a)患者からのサンプルをPARP発現について試験し;そして
(b)PARP発現が所定のレベルを超える場合、少なくとも1つのPARP阻害剤及び少なくとも1つの抗腫瘍剤を患者に投与すること:を含む、患者における乳がんの治療方法。
【請求項100】
少なくとも1つの治療効果が得られ、該少なくとも1つの治療効果は、乳房腫瘍のサイズ縮小、転移の減少、完全寛解、部分寛解、安定、又は病理学的完全奏効である、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
抗腫瘍剤を用いるがPARP阻害剤なしの治療と比較して臨床的有効率(CBR=CR+PR+SD≧6ヵ月)の改善が得られる、請求項99に記載の方法。
【請求項102】
臨床的有効率の改善は、少なくとも約60%である、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
PARP阻害剤は、4−ヨード−3−ニトロベンズアミド又はその代謝物である、請求項99に記載の方法。
【請求項104】
PARP阻害剤は、式(IIa):
【化6】

[式中:(1)R1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも1つは、常に硫黄含有置換基であり、そして残りの置換基R1、R2、R3、R4、及びR5は、水素、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、ヨード、ブロモ、フルオロ、クロロ、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C3−C7)シクロアルキル、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、ここにおいて、5つのR1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも2つは、常に水素であるか;又は(2)R1、R2、R3、R4、及びR5置換基の少なくとも1つは、硫黄含有置換基ではなく、そして5つの置換基R1、R2、R3、R4、及びR5の少なくとも1つは、常にヨードであり、そしてここにおいて、該ヨードは、ニトロ、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシ又はアミノ基のいずれかであるR1、R2、R3、R4、又はR5基に常に隣接しているか;のいずれかである]のもの又はその代謝物、そしてその薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、異性体、互変異性体、代謝物、類似体又はプロドラッグである、請求項99に記載の方法。いくつかの実施態様において、(2)の化合物は、ヨード基が、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシ又はアミノ基であるR1、R2、R3、R4又はR5基に常に隣接するような化合物である。いくつかの実施態様において、(2)の化合物は、ヨード基が、ニトロソ、ヒドロキシアミノ、又はアミノ基であるR1、R2、R3、R4又はR5基に常に隣接するような化合物である。
【請求項105】
抗腫瘍剤は、抗腫瘍性アルキル化剤、抗腫瘍性代謝拮抗剤、抗腫瘍性抗生物質、植物由来の抗腫瘍剤、抗腫瘍性白金錯体、抗腫瘍性カンプトテシン誘導体、抗腫瘍性チロシンキナーゼ阻害剤、モノクローナル抗体、インターフェロン、生物学的反応調節剤、ホルモン性抗腫瘍剤、抗腫瘍性ウイルス剤、血管新生阻害剤、分化誘導剤、PI3K/mTOR/AKT阻害剤、細胞周期阻害剤、アポトーシス阻害剤、hsp90阻害剤、チューブリン阻害剤、DNA修復阻害剤、抗血管新生剤、受容体チロシンキナーゼ阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、タキサン、Her−2を標的とする薬剤、ホルモン拮抗剤、成長因子受容体を標的とする薬剤、又はそれらの薬学的に許容しうる塩である、請求項99に記載の方法。
【請求項106】
抗腫瘍剤は、シタビン、カペシタビン、バロピシタビン又はゲムシタビンである、請求項99に記載の方法。
【請求項107】
抗腫瘍剤は、アバスチン、スーテント、ネクサバール、レセンチン、ABT−869、アキシチニブ、イリノテカン、トポテカン、パクリタキセル、ドセタキセル、ラパチニブ、ヘルセプチン、ラパチニブ、タモキシフェン、ステロイド性アロマターゼ阻害剤、非ステロイド性アロマターゼ阻害剤、フルベストラント、上皮成長因子受容体(EGFR)の阻害剤、セツキシマブ、パニツミマブ、インスリン様成長因子1受容体(IGF1R)の阻害剤、及びCP−751871からなる群より選ばれる、請求項99に記載の方法。
【請求項108】
手術、放射線治療、化学療法、遺伝子治療、DNA治療、アジュバント療法、ネオアジュバント療法、ウイルス性治療、RNA治療、免疫療法、ナノ療法又はそれらの組み合わせをさらに含む、請求項99に記載の方法。
【請求項109】
ガンマ照射と組み合わせてPARP阻害剤を患者に投与することをさらに含む、請求項99に記載の方法。
【請求項110】
サンプルは、組織又は体液サンプルである、請求項99に記載の方法。
【請求項111】
サンプルは、腫瘍サンプル、血液サンプル、血漿サンプル、腹水サンプル、滲出液又は浸出液である、請求項99に記載の方法。
【請求項112】
乳がんは転移性乳がんである、請求項99に記載の方法。
【請求項113】
乳がんは、I期、II期、又はIII期である、請求項99に記載の方法。
【請求項114】
患者からサンプルをエストロゲン受容体、プロゲステロン受容体又はヒト表皮性成長因子2受容体の発現について試験することをさらに含む、請求項99に記載の方法。
【請求項115】
乳がんは、ER、PR又はHER2:の少なくとも1つについて陰性である、請求項99に記載の方法。
【請求項116】
乳がんは、ER、PR又はHER2:の少なくとも1つについて陰性であり;そしてここにおいて乳がんは、ER、PR又はHER2の少なくとも1つについて陽性である、請求項99に記載の方法。
【請求項117】
乳がんは相同組換えDNA修復における欠損である、請求項99に記載の方法。
【請求項118】
乳がんはBRCA1又はBRCA2の機能障害を有する、請求項99に記載の方法。
【請求項119】
治療は、少なくとも11日の治療サイクルを選び、そして
(a)サイクルの日1及び8に、約100〜2000mg/m2のゲムシタビンを患者に投与し;
(b)サイクルの日1及び8に、約10〜約400mg/m2のカルボプラチンを患者に投与し;そして
(c)サイクルの日1、4、8及び11に、約10〜約100mg/kgの4−ヨード−3−ニトロベンズアミド又はモル当量のその代謝物を患者に投与すること:を含む、請求項99に記載の方法。
【請求項120】
抗腫瘍剤は、非経口の注射剤又は注入剤として投与される、請求項99に記載の方法。
【請求項121】
4−ヨード−3−ニトロベンズアミドは、経口的に、又は非経口の注射剤若しくは注入剤、又は吸入剤として投与される、請求項99に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2011−503111(P2011−503111A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−533334(P2010−533334)
【出願日】平成20年11月11日(2008.11.11)
【国際出願番号】PCT/US2008/083147
【国際公開番号】WO2009/064738
【国際公開日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(507401258)バイパー サイエンシズ,インコーポレイティド (13)
【Fターム(参考)】