説明

PCMアセンブリー及び新規な構造の絶縁性取付部材を有する二次バッテリーパック

バッテリーセル、接続部材(A)を有する保護回路モジュール(PCM)アセンブリー、接続部材(B)が中に埋め込まれている絶縁性取付部材、及び絶縁性キャップを包含する二次バッテリーパックを開示する。該接続部材(B)は、該バッテリーセルの第二電極端子に、該絶縁性取付部材が該バッテリーセル上に取り付けられた状態で、該接続部材(B)が該バッテリーセルの該第二電極端子に電気的に接続されるように、溶接により連結される。該接続部材(A)は、該バッテリーセルの第一電極端子に、PCMから上向きに連結され、該接続部材(A)が該バッテリーセルの第一電極端子に電気的に接続される。該PCMアセンブリーと該接続部材(B)との間の電気的接続は物理的接触様式で達成される。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、保護回路モジュール(PCM)アセンブリー及び新規な構造の絶縁性取付部材を有する二次バッテリーパックに関し、より詳しくは、バッテリーセル、接続部材(A)を有する保護回路モジュール(PCM)アセンブリー、接続部材(B)が中に埋め込まれている絶縁性取付部材、及び絶縁性キャップを包含する二次バッテリーパックであって、該接続部材(B)が該バッテリーセルの第二電極端子に、該絶縁性取付部材が該バッテリーセル上に取り付けられた状態で、該接続部材(B)が該バッテリーセルの該第二電極端子に電気的に接続されるように、溶接により連結され、該接続部材(A)が該バッテリーセルの第一電極端子に、該接続部材(A)が該バッテリーセルの第一電極端子に電気的に接続されるように、PCMから上向きに連結され、該PCMアセンブリーと該接続部材(B)との間の電気的接続が物理的接触様式で達成される、二次バッテリーパックに関する。
【背景技術】
【0002】
可動装置の開発が進み、そのような可動装置の需要が増加するにつれて、二次バッテリーの需要も急速に増加している。特に、高いエネルギー密度及び作動電圧及び優れた保存及び耐用寿命特性を有するリチウム二次バッテリーが、様々な電子製品ならびに可動装置用のエネルギー供給源として、広く使用されている。
【0003】
他方、リチウム二次バッテリーには様々な種類の可燃性材料が含まれる。その結果、リチウム二次バッテリーが、バッテリーの過充電、バッテリー中の過電流、または他の物理的な外部衝撃により、加熱されるか、または爆発することがある。つまり、リチウム二次バッテリーの安全性は非常に低い。そのため、バッテリーの異常状態、例えばバッテリーの過充電または過電流、を効果的に制御するための安全素子として、正温度係数(PTC)素子及び保護回路モジュール(PCM)がリチウム二次バッテリーに接続されている。
【0004】
一般的に、PCMは、導電性のニッケル板を経由して、溶接またははんだ付けにより、バッテリーセルに接続される。すなわち、ニッケル板をPCMの電極タブに溶接またははんだ付けにより接続し、次いでニッケル板をバッテリーセルの電極端子に溶接またははんだ付けにより接続する。このようにして、PCMをバッテリーセルに接続し、バッテリーパックを製造する。
【0005】
PCMを包含する安全素子は、バッテリーセルの電極端子と電気的に接続され、同時に、バッテリーセルの他の部品からは電気的に絶縁された状態に維持する必要がある。従って、そのような接続の構築には複数の絶縁性取付部材または部品が必要であり、これがバッテリーの組立工程を複雑にし、バッテリーセルを受け入れるための空間を少なくしている。
【0006】
また、バッテリーパックの構築には非常に多くの溶接またははんだ付け工程が必要であり、二次バッテリーの構造が小さいために、溶接またははんだ付け工程を高い精度で行う必要がある。その結果、欠陥の可能性が大きい。さらに、溶接またははんだ付け工程は、製品の製造工程でも行い、製造コストを増加させる。
【0007】
そのため、バッテリーセルの上部に搭載される部品の数を少なくし、バッテリーセルの容量を増加させるための技術に関する研究が鋭意なされている。例えば、韓国特許出願公開第2005-0121116号明細書は、保護回路装置が裸セルの外側表面に連結されている二次バッテリーであって、保護回路装置が、成形樹脂から製造されたアセンブリーの形状に構築され、保護回路装置と裸セルの外側表面との間の界面に、保護回路装置と裸セルを連結するための接続端子が形成されており、保護回路装置と裸セルの接続端子の溶接を容易に行えるように、保護回路装置が、保護回路装置と裸セルの接続端子との間の接触区域を露出するための空間を備えている、二次バッテリーを開示している。
【0008】
しかし、上記の従来技術では、裸セルと保護回路装置との間に、溶接すべき区域を外側に露出するための空間を形成する必要がある。その結果、バッテリーパックの全体的な体積が増加し、従って、バッテリーセルを受け入れるための空間が減少する。
【0009】
また、韓国特許出願公開第2006-0101573号明細書は、バッテリーセル接続端子を有するバッテリー保護回路基板を開示しているが、そこでは、リード型静特性ポリスイッチが、バッテリー保護回路基板上のバッテリーセル接続端子の一つに、リード型静特性ポリスイッチがバッテリー保護回路基板表面上に取り付けられるように、はんだ付けにより直接接続されている。
【0010】
しかし、開示されているバッテリー保護回路基板は、プリント回路基板(PCB)を製造する工程、製造されたプリント回路基板(PCB)にペースト型はんだを塗布し、静特性ポリスイッチを包含する保護回路構成部品をPCBの予め決められた位置に、取付装置を使用して取り付ける工程、リフロー工程、リフロー工程を通過する保護回路基板を熱処理する工程、及びリード型静特性ポリスイッチを包含する保護回路基板を検査する工程を包含する一連の複雑な工程により製造される。従って、バッテリーの製造工程が複雑であり、従って、生産性が低下する。
【0011】
そのため、バッテリーセルの上部に取り付ける部材の数を少なくして組立工程を簡素化し、溶接工程の数を少なくして不良率を下げ、バッテリーセルの上部に搭載された部材間に安定した連結を達成し、バッテリーセルの容量を増加しながら、従来技術により引き起こされる上記の問題を解決することができる技術が強く求められている。
【技術的問題】
【0012】
従って、本発明は、上記の問題及び他の未解決の技術的問題を解決するためになされたものである。
【0013】
具体的には、本発明の目的は、バッテリーパックを構築するのに必要な部品の数を少なくし、バッテリーパックの組立方法を簡素化してバッテリーの製造コストを下げ、バッテリーパックが安定した連結構造を有し、外部衝撃による欠陥及び内部抵抗変化を最小に抑え、同じ標準を有する他のバッテリーパックと比較してバッテリーパックの容量が増加している二次バッテリーを提供することである。
【0014】
本発明の別の目的は、接続部材が特殊な様式で互いに連結され、二次バッテリーパックを形成する、新規な構造の保護回路モジュール(PCM)アセンブリーを提供することである。
【技術的解決策】
【0015】
本発明の一態様により、上記の、及び他の目的は、
カソード/セパレータ/アノード構造(カソードと、セパレータと、アノードとを備えてなる構造)の電極アセンブリーがバッテリーケース中に電解質と共に密封状態で取り付けられており、第一電極端子及び第二電極端子が該バッテリーケースの上側末端に形成されているバッテリーセルと、
PCM及び該PCMの底部に連結された接続部材(A)を包含する保護回路モジュール(PCM)アセンブリーと、
該PCMアセンブリーは、その片側に絶縁性取付部材を連結するための通し孔を備えており、
該絶縁性取付部材は、該PCMアセンブリーが該絶縁性取付部材の上部に搭載される構造に構築されており、該絶縁性取付部材は、該バッテリーセルの該第二電極端子に連結された接続部材(B)を有し、該接続部材(B)は、該絶縁性取付部材の中に埋め込まれており、該接続部材(B)の上部及び底部が外側に露出しており、該絶縁性取付部材は、該通し孔に対応する位置に形成された連結部材を有し、該絶縁性取付部材は該バッテリーセルの上部に取り付けられており、及び
該バッテリーセルの上側末端に連結された、該PCMアセンブリーが該絶縁性取付部材上に搭載された状態で、該絶縁性取付部材を覆うための絶縁性キャップと
を包含する二次バッテリーパックであって、
該接続部材(B)が該バッテリーセルの該第二電極端子に、該絶縁性取付部材が該バッテリーセル上に取り付けられた状態で、該接続部材(B)が該バッテリーセルの該第二電極端子に電気的に接続されるように、溶接により連結され、該接続部材(A)が該PCMアセンブリーの一端から横方向に突き出ており、該接続部材(A)の、該バッテリーセルに電気的に接続された区域が該PCMアセンブリーから上向きに露出されており、それによって、接続部材(A)が該バッテリーセルの該第一電極端子に該PCMから上向きに連結され、該PCMアセンブリーが該絶縁性取付部材上に搭載された状態で、該連結部材を該通し孔の中に挿入することにより、該接続部材(A)が該バッテリーセルの該第一電極端子に電気的に接続され、該PCMアセンブリーと該接続部材(B)との間の電気的接続が物理的接触様式で達成される、二次バッテリーパックを提供することにより、達成される。
【0016】
すなわち、本発明の二次バッテリーパックは、PCMアセンブリーが絶縁性取付部材上に搭載された状態で、PCMアセンブリーの一端から横方向に突き出た接続部材(A)が、バッテリーセルの第一電極端子に電気的に接続され、接続部材(B)の上部及び底部が外側に露出するように絶縁性取付部材の中に埋め込まれた接続部材(B)が、PCMアセンブリーに物理的接触により電気的に接続される構造に構築されている。従って、二次バッテリーパックの組立が簡単な接続様式で達成され、従って、製造がより容易になり、製造効率が大きく改良される。
【0017】
また、PCMの一端から伸びる接続部材(A)は、曲げられてなく、絶縁性取付部材中に埋め込まれた接続部材(B)は、さらなる搭載空間を必要としない。従って、従来技術でPTC素子を電気的に接続するために接続部材を曲げることにより生じる死空間を最小に抑え、従って、同じ標準を有する他のバッテリーパックよりも高いエネルギー密度を有するバッテリーパックを製造することができる。
【0018】
一方、本出願者は、バッテリーセルの上部に取り付ける部材の数を最小に抑え、部材の組立方法がさらに簡素化される構造に構築され、PCMの中央部分に開口部が形成され、接続部材が開口部の底部と緊密に接触しており、それによって、接続部材とバッテリーセルの電極端子との間の連結が、開口部を通じて(通して、介して、以下同じ)溶接することにより達成される、二次パックを提案しているが、これは韓国特許出願第2007-0105189号明細書に記載されている。
【0019】
しかし、上記の構造を有する二次バッテリーパックには、PCMの開口部構造をバッテリーセルの電極端子に対応する位置に形成する必要があり、従って、外部入力及び出力端子を、PCMの、開口部が形成される中央部分には配置できないという制限がある。
【0020】
他方、本発明の二次バッテリーパックは、PCMに開口部を形成しない構造に構築されるが、バッテリーセルの上部に取り付ける部材の数を最小に抑え、部材の組立工程がさらに簡素化されている。従って、本発明の二次バッテリーパックは、PCMの上部に形成される外部入力及び出力端子の位置が制限されないことが特徴である。従って、外部入力及び出力端子を、二次バッテリーパックが使用される装置の規格に応じて、PCM上部の望ましい位置に形成することができる。
【0021】
バッテリーケースは、容易に加工できること、及び予め決められたレベル以上の機械的強度を示すことが必要である。例えば、バッテリーケースは金属容器でよい。好ましくは、バッテリーケースは、アルミニウム容器またはステンレス鋼容器である。
【0022】
代表的な実施態様では、第一電極端子がカソード端子であり、第二電極端子がアノード端子である。例えばプリズム形バッテリーセルは、バッテリーセルの上部から突き出ている電極端子及びバッテリーケースがアノード端子及びカソード端子をそれぞれ形成し、絶縁性部材が電極端子とバッテリーケースとの間に配置され、電極端子とバッテリーケースとの間の絶縁性を確保する構造に構築される。従って、プリズム形バッテリーセルでは、第一電極端子がバッテリーケースの上部であり、カソード端子として作用し、第二電極端子が、バッテリーケースの上部から突き出ているアノード端子である。
【0023】
前に説明したように、接続部材(A)は、接続部材(A)がPCMの回路に接続された状態で、接続部材(A)がPCMアセンブリーの一端から横方向に突き出る構造で、PCMの底部に連結されている。
【0024】
接続部材(A)とPCMとの間の連結(電気的接続)は、様々な様式で達成することができる。好ましくは、接続部材(A)は、PCMの底部に表面取り付け技術(SMT)により連結する。はんだ付けの場合、ペーストがPCMの底部に残される。溶接の場合、PCMの底部が熱により損傷を受ける。しかし、SMTは、ペーストがPCMの底部に残されることも、PCMの底部が熱により損傷を受けることも阻止する。さらに、SMTは、従来の溶接またははんだ付け方法よりも、接続部材(A)とPCMとの間の連結をより正確に、信頼性良く達成する。従って、SMTの使用が好ましい。参考のため、SMTは、表面取付部品を電子基板、例えばプリント回路基板(PCB)、上に取り付けるのに主として使用される。
【0025】
別の代表的な実施態様では、接続部材(A)が、PTC本体、PTC本体の上部に連結されたPCM連結部分、及びPTC本体の底部に連結されたバッテリーセル連結部分を包含する正温度係数(PTC)素子の構造に構築され、バッテリーセル連結部分がPCMアセンブリーの一端から横方向で突き出し、バッテリーセル連結部分がPCMアセンブリーから上向きに露出される。
【0026】
PTC素子に連結された接続部材(A)は、内部短絡などによりバッテリーパックの温度が急激に増加した時にバッテリーパックの上側アセンブリーに流れる電流を遮断し、それによって、バッテリーパックの安全性を改良する。また、接続部材(A)とバッテリーセルとの間の連結を、PCMアセンブリーの一端から横方向で突き出ているバッテリーセル連結部分を通じて溶接することにより、PCMから上向きに達成することができ、それによって、バッテリーパックの生産性向上に寄与する。
【0027】
上記の構造で、PTC本体は、温度により抵抗が変化する材料を含む。従って、バッテリーの内部温度が急激に増加すると、PTC本体が電流を遮断する。また、連結部分は、PTC本体の上部及び底部に連結されている。例えば、PTC本体は、重合体複合材料から製造されたPTC材料層及びPTC材料層の上部及び底部に接合された金属ホイルを包含することができる。
【0028】
また、PTC素子のPCM連結部分及びバッテリーセル連結部分には、PCM連結部分及びバッテリーセル連結部分が導電性材料から製造される限り、特に制限は無い。好ましくは、PCM連結部分及びバッテリーセル連結部分は、金属板、例えばニッケル板、から形成する。
【0029】
一方、接続部材(B)の、PCMアセンブリーの端子接続部分に面した上部及び接続部材(B)の、バッテリーセルの対応する電極端子に面した底部を除いた、接続部材(B)の残りの区域は、絶縁性取付部材中に埋め込まれている。
【0030】
従って、接続部材(B)の、PCMアセンブリーの端子接続部分に面した上部及び接続部材(B)の、バッテリーセルの対応する電極端子に面した底部を除いた、接続部材(B)の残りの区域の電気的に絶縁された状態は、絶縁性取付部材により効果的に維持され、従って、バッテリーセルの電極端子とPCMアセンブリーとの間の電気的接続状態が安定して達成される。
【0031】
上記の構造では、接続部材(B)を、絶縁性取付部材の中に様々な方法で埋め込むことができる。例えば、異なった材料を一体化された構造に連結するか、または組み合わせる方法であるインサート射出成形の際に、接続部材(B)を同時に形成することができる。この方法は、製造工程の数が少なくなるので、好ましい。従って、絶縁性取付部材をインサート射出成形により形成する時に、接続部材(B)を絶縁性取付部材の中に埋め込むことができるが、本発明はこれに限定される。例えば、絶縁性取付部材の中に予め決められた開口部を形成し、接続部材(B)の上部及び底部が外側に露出した状態で、接続部材(B)を絶縁性取付部材の開口部中に連結することができる。
【0032】
代表的な実施態様では、絶縁性取付部材中に埋め込まれた接続部材(B)の少なくとも一部は、その接続部材(B)の一部が上向きに露出された状態で、絶縁性取付部材の上部から、突起の形態で、絶縁性取付部材の上部に対して直角の方向で突き出ているので、接続部材(B)が絶縁性取付部材に安定して固定され、一方、前に説明したように、接続部材(B)の、PCMアセンブリーの端子接続部分に面した上部及び接続部材(B)の、バッテリーセルの対応する電極端子に面した底部を除いた、接続部材(B)の残りの区域は、絶縁性取付部材中に埋め込まれている。
【0033】
直角方向に突き出た突出構造は、接続部材(B)と絶縁性取付部材との間の連結強度を増加させ、従って、外部力により、接続部材(B)が埋め込まれている絶縁性取付部材から接続部材(B)が分離するのを効果的に阻止する。
【0034】
接続部材(B)の種類には、接続部材(B)が導電性材料から製造される限り、特に制限は無い。好ましくは、接続部材(B)はニッケル板から形成する。
【0035】
絶縁性取付部材は、バッテリーセルの横方向でバッテリーセルの上部より小さいサイズを有するので、絶縁性取付部材は、接続部材(A)をバッテリーセルに接続する区域を備え、絶縁性取付部材は、バッテリーセルの第二電極端子に連結された接続部材(B)から予め決められた間隔を置いた位置に形成された開口部を備え、その開口部を通じて、バッテリーセルの上側末端ケース突起(密封された電解質注入口)が上向きに露出される。
【0036】
絶縁性取付部材は、バッテリーセルの横方向でバッテリーセルの上部より小さいサイズを有するので、PCMアセンブリーの一端と、バッテリーセル上部の一端との間に、接続部材(A)を配置する空間を容易に確保することができる。
【0037】
接続部材(B)及び開口部の形状は様々でよい。例えば、接続部材(B)は第二電極端子と接触するので、接続部材(B)は、長方形の平面形状に形成することができる。開口部は、円形状で突き出ている密封された電解質注入口に対応する円の平面形状に形成することができる。
【0038】
一方、PCMは、絶縁性取付部材の上部に取り付けられる。従って、絶縁性取付部材は、その、横方向で対向する末端に、上向きに突き出た受入側壁を備え、その受入側壁により、PCMアセンブリーを絶縁性取付部材に安定して取り付けることができる。
【0039】
具体的には、側壁の上側末端をPCMアセンブリーに連結し、PCMアセンブリーを支持することができる。この構造により、PCMアセンブリーと絶縁性取付部材との間に予め決められた空間が得られ、それによって、絶縁性取付部材の中に埋め込まれた接続部材(B)とPCMアセンブリーとの間に物理的な接触空間が確保される。
【0040】
溶接作業により、絶縁性取付部材の中に埋め込まれた接続部材(B)をバッテリーセルに接続する時、絶縁性取付部材とバッテリーケース上部の連結が自動的に達成されるが、バッテリーケース上部と絶縁性取付部材との間の連結を、例えば接着により行うことにより、バッテリーパック組立工程が容易になり、より安定した連結が確保される。
【0041】
絶縁性キャップは、バッテリーセルを外部衝撃から保護し、バッテリーセル上部に取り付けた部材の機械的強度を増加し、電気的絶縁性を維持する。好ましくは、絶縁性キャップは、絶縁性キャップがバッテリーセルの上側末端に連結された状態で、絶縁性キャップの少なくとも一部がバッテリーセルの上側末端の外側表面を覆うように、予め決められた長さだけ下方に伸び、それによって、バッテリーセルに対する連結を改良する。そのような効果を最大限にするために、絶縁性キャップの下方延長部をバッテリーセルの上側末端に、接着または機械的連結により、接合するのが好ましい。
【0042】
バッテリーセルの上側末端に連結された絶縁性キャップに加えて、別の絶縁性キャップ(底部キャップ)もバッテリーセルの下側末端に取り付けることができる。また、シース(sheathing:下地、被覆、野地、外装)フィルムをバッテリーケースの外側表面に取り付けることができる。シースフィルムを備えることにより、バッテリーセルは外部衝撃から保護され、バッテリーセルの電気的絶縁性が維持される。好ましくは、シースフィルムが絶縁性キャップの下側延長部を覆うように、シースフィルムをバッテリーケースの外側表面に取り付ける。
【0043】
本発明の二次バッテリーパックは、バッテリーセルの種類及び外観に関係なく、様々な様式で使用することができる。好ましくは、本発明は、バッテリーセルとしてプリズム形リチウム二次バッテリーセルを包含するバッテリーパックに使用する。
【0044】
本発明の別の態様により、バッテリーセルに取り付けた、PCM、該PCMの底部にSMTにより連結した接続部材(A)、及び該PCMの上部に形成された外部入力及び出力端子を包含するPCMアセンブリーであって、該接続部材(A)が該PCMに、該接続部材(A)が該PCMアセンブリーの一端から横方向で突き出た状態で連結されているので、該接続部材(A)の溶接された区域が、バッテリーセルに対して該PCMアセンブリーから上向きに露出し、該外部入力及び出力端子が、該PCMの中央、左側、及び右側からなる群から選択された任意の区域に形成される、PCMアセンブリーを提供する。
【0045】
一般的に、PCMは、バッテリーセルの上部に電気的に接続された状態で、バッテリーセルの上部に取り付けられる、別の部材である。従って、PCMをバッテリーセルの外側に取り付けるのに、PCMをバッテリーセルに連結するための複雑で面倒な工程、例えば多くの溶接またははんだ付け工程、が必要であり、その結果、不良率が増加し、さらに、バッテリーセルの上部にPCMを取り付けるための空間が必要になる。
【0046】
他方、本発明のPCMアセンブリーでは、接続部材(A)がPCMアセンブリーの一端から横方向で突き出た状態で、接続部材(A)がバッテリーセルの上部にSMTにより連結されている。このため、従来の溶接またははんだ付け方法と比較して、接続区域における不良率が大きく低下し、従って、組立工程が簡素化される。
【0047】
また、PCM中に溶接のための開口部が形成されない。従って、PCMの上部に外部入力及び出力端子を形成する場合、それらの位置が制限されない。そのため、外部入力及び出力端子を、例えばPCMの中央、左側、及び右側からなる群から選択された任意の区域に選択的に形成することができる。この構造により、より融通性のあるバッテリーパックの設計が可能になる。
【0048】
本発明のさらに別の態様により、横方向でバッテリーセルの上部より小さいサイズを有する本体、該本体は、開口部を備えており、該開口部を通じて、該バッテリーセルの上側末端ケース突起(密封された電解質注入口)が上向きに露出され、及びインサート射出成形により該本体の一部に埋め込まれた接続部材(B)を包含する、バッテリーセルに取り付けた絶縁性取付部材であって、該接続部材(B)が該絶縁性取付部材中に、接続部材(B)の、PCMアセンブリーの端子接続部分に面した上部及び接続部材(B)の、バッテリーセルの対応する電極端子に面した底部だけが外側に露出されるように埋め込まれており、該接続部材(B)の該底部が、該バッテリーセルの該電極端子に溶接により接続されており、該接続部材(B)の該上部が、該PCMアセンブリーの該端子接続部分に物理的接触により電気的に接続されている、絶縁性取付部材を提供する。
【0049】
接続部材(B)の上部及び底部は、絶縁性取付部材の上部及び底部に向けて露出されているので、接続部材(B)の底部をバッテリーセルの対応する電極端子に溶接により接続し、接続部材(B)の上部をPCMアセンブリーの端子接続部分に物理的接触により電気的に接続し、それによって、バッテリーパックの製造工程を簡素化することができる。
【0050】
また、接続部材(B)は絶縁性取付部材の中に埋め込まれているので、接続部材(B)のサイズを最小に抑え、それによって、同じ標準を有する他のバッテリーパックと比較して、バッテリーパックの容量を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
本発明の上記の、及び他の目的、特徴及び利点は、添付の図面を参照しながら記載する下記の詳細な説明により、より深く理解される。
【図1】本発明の代表的な実施態様による二次バッテリーパックを例示する分解組立透視図である。
【図2】接続部材(A)が保護回路モジュール(PCM)アセンブリーの底部に連結されている構造を例示する典型的な図である。
【図3】図2の接続部材(A)を典型的に例示する垂直断面図である。
【図4】接続部材(B)が絶縁性取付部材中に埋め込まれている構造を例示する典型的な図である。
【図5】図1に示すバッテリーパックにおけるバッテリーセルに絶縁性取付部材が取り付けられた状態を例示する透視図である。
【図6】図5に示す絶縁性取付部材上にPCMアセンブリーが搭載された構造を例示する透視図である。
【図7】図6に示す構造に絶縁性トップキャップが連結された構造を例示する典型的な図である。
【図8】図6の典型的な正面図である。
【発明を実行するための最良の様式】
【0052】
ここで、添付の図面を参照しながら、本発明の好ましい実施態様を詳細に説明する。しかし、本発明の範囲は、例示する実施態様に限定されるものではない。
【0053】
図1は、本発明の代表的な実施態様による二次バッテリーパックを典型的に例示する分解組立透視図である。
【0054】
図1に関して、二次バッテリーパック100は、電極アセンブリーが電解質と共にバッテリーケース中に密封状態で受け入れられているバッテリーセル110、バッテリーセル110の異常状態、例えば過充電、を効果的に制御するための保護回路モジュール(PCM)アセンブリー120、バッテリーセル110の上部114に取り付けられた絶縁性取付部材130、PCMアセンブリー120は絶縁性取付部材130上に搭載されており、PCMアセンブリー120が絶縁性取付部材130上に搭載された状態で絶縁性取付部材130を覆うための、バッテリーセル110の上側末端に連結されたトップキャップ140、バッテリーセル110の下側末端に連結された絶縁性底部キャップ150、及びバッテリーセル110のバッテリーケースを覆うための、バッテリーセル110のバッテリーケースの外側表面に取り付けたシースフィルム160を包含する。
【0055】
バッテリーセル110の上部114には、バッテリーケースから隔離された状態で上向きに突き出たアノード端子112が形成されている。バッテリーセル110の上部114の、アノード端子112を除いた区域は、カソード端子として機能する。バッテリーセル110の上部の片側には、円の平面形状で突き出た電解質注入口116が形成されている。電解質注入口116は、金属ボールまたは重合体樹脂により密封されている。
【0056】
絶縁性取付部材130は、バッテリーセル110の上部114の上に搭載されており、バッテリーセル110の上部114に接着様式で接合されている。接続部材(B)132は、接続部材(B)132の上部及び底部が外側に露出した状態で絶縁性取付部材130中に埋め込まれている。また、絶縁性取付部材130の片側の予め決められた区域に開口部134が形成されており、密封された電解質注入口116が開口部134を通じて上向きに露出している。
【0057】
PCMアセンブリー120は、接続部材(A)123が保護回路モジュール(PCM)の底部に連結された構造に構築されている。具体的には、接続部材(A)123の、バッテリーセル110に対する溶接区域がPCMアセンブリー120の一端からバッテリーセル110の横方向で突き出るように、接続部材(A)123がPCMの底部に連結されている。
【0058】
絶縁性トップキャップ140は、PCMアセンブリー120が絶縁性取付部材130上に搭載された状態で、絶縁性取付部材130を覆うために、バッテリーセル110の上側末端に連結する。絶縁性トップキャップ140は、予め決められた長さだけ下方に伸び、バッテリーセル110の上側末端の外側表面を覆う。販売後のサービス(A/S)ラベル142を、絶縁性トップキャップ140の上部の片側に取り付ける。
【0059】
バッテリーセル110の、外部からの電気的絶縁性を確保し、製品情報を示すために、シースフィルム160をバッテリーケースの外側表面に取り付ける。シースフィルム160は、熱収縮性材料から製造する。シースフィルム160は、チューブの形状に製造する。バッテリーセル110をシースフィルム160で覆った後、シースフィルム160に熱を作用させると、シースフィルム160が収縮し、シースフィルム160が、バッテリーセル110のバッテリーケースの外側表面に緊密に接触する。
【0060】
図2は、接続部材(A)がPCMアセンブリーの底部に連結されている構造を例示する典型的な図である。図3は、図2の接続部材(A)を典型的に例示する垂直断面図であり、図4は、接続部材(B)が絶縁性取付部材中に埋め込まれている構造を例示する典型的な図である。
【0061】
これらの図ならびに図1に関して、接続部材(A)123は、PCMアセンブリー120の底部に、表面取り付け技術(SMT)により連結され、PCMアセンブリー120の片側に通し孔127が形成され、絶縁性取付部材130の連結部材137が通し孔127に挿入され、連結される。
【0062】
バッテリーセル110の上部114に電気的に接続される接続部材(A)123は、板形状PCM連結部分126、板形状バッテリーセル連結部分124、及び板形状PCM連結部分126と板形状バッテリーセル連結部分124との間に配置された正温度係数(PTC)本体125を包含する。
【0063】
PTC本体125は、重合体複合材料から製造され、抵抗が温度によって変化するPTC材料層1254、及びPTC材料層1254の上部及び底部に接合された金属ホイル1252を包含する。また、接続部材(A)123のバッテリーセル連結部分124は、PCMアセンブリー120の片側からバッテリーセル110の横方向で突き出ている。
【0064】
接続部材(B)132の、PCMアセンブリー120の端子接続部分128に面した上部、及び接続部材(B)132の、バッテリーセル110のアノード端子112に面した底部を除く、接続部材(B)132の残りの区域は、インサート射出成形により絶縁性取付部材130の中に埋め込まれる。絶縁性取付部材130の中に埋め込まれた接続部材(B)132の少なくとも複数の部分1322は、絶縁性取付部材130の上部から、突起の形状で絶縁性取付部材130の上部に対して直角の方向で突き出ているので、接続部材(B)132の部分1322は、上向きに露出される。また、絶縁性取付部材130の連結部材137は、PCMアセンブリー120の通し孔127に対応する位置で予め決められた高さだけ上向きに突き出ている。
【0065】
従って、接続部材(A)123は、バッテリーセル110のカソード端子として作用する上部114に、溶接により連結される。また、接続部材(B)132の底部は、バッテリーセル110の突き出たアノード端子112に溶接により連結され、接続部材(B)132の上部は、PCMアセンブリー120の端子接続部分128と物理的に接触し、接続部材(B)132の上部がPCMアセンブリー120の端子接続部分128に電気的に接続される。これによって、バッテリーセル110とPCMアセンブリー120との間の電気的接続が達成される。物理的接触型接続とは、接続部材(A)123をバッテリーセル110に溶接し、連結部材137を通し孔127の中に挿入した時に、PCMアセンブリー120と絶縁性取付部材130との間の連結により自然に達成される電気的接続を意味する。
【0066】
一方、接続部材123及び132は、図2及び4に示すように、曲げられていない状態で、バッテリーセル110の電極端子112及び114にそれぞれ接続される。従って、従来の接続部材のサイズより小さいサイズを有する接続部材を使用することができる。さらに、組立工程の際に接続部材を曲げる必要がなく、従って、曲げるための死空間を必要としない。
【0067】
図5は、図1に示すバッテリーパックにおけるバッテリーセルに絶縁性取付部材が取り付けられた状態を典型的に例示する透視図である。
【0068】
図5ならびに図1に関して、絶縁性取付部材130は、バッテリーセル110の上部114に接着剤により取り付ける。バッテリーセルのアノード端子112は、接続部材(B)132の底部に溶接により連結する。また、バッテリーセル110の密封された電解質注入口116は、絶縁性取付部材130の開口部134を通じて挿入され、絶縁性取付部材130から上向きに露出される。
【0069】
受入側壁138が絶縁性取付部材130の対向末端から、絶縁性取付部材130の横方向で予め決められた高さだけ上向きに突き出ており、この受入側壁138により、PCMアセンブリー120が絶縁性取付部材130の中に安定して取り付けられる。
【0070】
絶縁性取付部材130は、バッテリーセル110の横方向で、バッテリーセル110の上部114の長さLより短い長さlを有する。バッテリーセル110の上部114の、この構造により露出される部分L-lは、接続部材(A)123と接続するためのカソード端子として使用される。
【0071】
また、連結部材137は、絶縁性取付部材130の一端で、絶縁性取付部材130の縦方向に、連結部材137が上向きに突き出るように形成される。対応して、PCMアセンブリー120には通し孔127が形成される。これによって、絶縁性取付部材130とPCMアセンブリー120との間の連結を正確な位置で達成し、絶縁性取付部材130とPCMアセンブリー120との間の連結強度を増加することができる。
【0072】
図6は、図5に示す絶縁性取付部材上にPCMアセンブリーが搭載された構造を典型的に例示する透視図である。
【0073】
図6ならびに図2及び4に関して、絶縁性取付部材130の連結部材137をPCMアセンブリー120の通し孔127に挿入し、同時に、PCMアセンブリー120の端子接続部分128を絶縁性取付部材130の接続部材(B)132の上部に配置し、PCMアセンブリー120の端子接続部分128が絶縁性取付部材130の接続部材(B)132の上部と接触する。
【0074】
続いて、接続部材(A)123のバッテリーセル連結部分124をバッテリーセル110の上部114に配置し、次いで、バッテリーセル連結部分124とバッテリーセル110の上部114を溶接により互いに連結する。その結果、接続部材(A)123とバッテリーセル110との間の電気的接続及び機械的連結が達成される。
【0075】
また、外部装置(図には示していない)と電気的に接続するための外部入力及び出力端子129が、PCMアセンブリー120の上部の左側に形成される。無論、外部入力及び出力端子129は、PCMアセンブリー120の任意の区域に選択的に形成することもできる。例えば、外部入力及び出力端子129は、PCMアセンブリー120の左側に加えて、PCMアセンブリー120の中央または右側にあってもよい。
【0076】
図7は、図6に示す構造に絶縁性トップキャップ140が連結された構造を例示する典型的な図である。図7に関して、絶縁性トップキャップ140の少なくとも一部が、予め決められた長さだけ下方に伸び、バッテリーセル110の上側末端の外側表面を覆う。絶縁性トップキャップ140のこの部分は、バッテリーセル110の上側末端の外側表面に接着剤により取り付ける。
【0077】
図8は、図6の典型的な正面図である。
【0078】
図8に関して、絶縁性取付部材130は、従来の二次バッテリーパック(図には示していない)の高さより遙かに低い高さHを有する。従って、低くなった高さに対応する体積だけ、バッテリーセル110の容量を増加させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0079】
上記の説明から明らかなように、本発明の二次バッテリーパックは、接続部材(A)が、PCMアセンブリーの一端から横方向に突き出た状態でPCMの底部に連結され、接続部材(B)が、接続部材(B)の上部及び底部を外側に露出した状態で絶縁性取付部材の中に埋め込まれた構造に構築されている。従って、本発明には、製造工程の数を少なくし、バッテリーパックがより緻密な構造に製造されるという効果がある。また、この構造により、バッテリーパックの、PCMアセンブリー及び絶縁性取付部材が取り付けられる内部空間のサイズを小さくすることができる。従って、本発明には、同じ標準を有する他のバッテリーパックと比較して、バッテリーパックの容量を増加する効果がある。
【0080】
本発明の好ましい実施態様を例示のために開示したが、当業者には明らかなように、請求項に記載する本発明の範囲及び精神から離れることなく、様々な修正、追加、及び置き換えが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次バッテリーパックであって、
バッテリーセルと、保護回路モジュール(PCM)アセンブリーと、絶縁性取付部材と、絶縁性キャップとを備えてなり、
前記バッテリーセルが、バッテリーケース中に電解質と共に密封状態で取り付けられた、カソード/セパレータ/アノード構造の電極アセンブリーと、及び、前記バッテリーケースの上側末端に形成された、第一電極端子及び第二電極端子とを有してなり、
前記保護回路モジュール(PCM)アセンブリーが、PCMと、及び前記PCMの底部に連結された接続部材(A)とを備えてなり、前記PCMアセンブリーが、その片側に絶縁性取付部材を連結するための通し孔を備えてなるものであり、
前記絶縁性取付部材が、前記PCMアセンブリーが前記絶縁性取付部材の上部に搭載される構造に構築されてなり、前記絶縁性取付部材が、前記バッテリーセルの前記第二電極端子に連結された接続部材(B)を有してなり、前記接続部材(B)が、前記絶縁性取付部材の中に埋め込まれており、前記接続部材(B)の上部及び底部が外側に露出しており、前記絶縁性取付部材が、前記通し孔に対応する位置に形成された連結部材を有してなり、前記絶縁性取付部材が前記バッテリーセルの上部に取り付けられてなり、及び
前記絶縁性キャップが、前記バッテリーセルの上側末端に連結され、前記PCMアセンブリーが前記絶縁性取付部材上に搭載された状態で、前記絶縁性取付部材を覆うものであり、
前記接続部材(B)が、前記バッテリーセルの前記第二電極端子に溶接により連結され、前記絶縁性取付部材が前記バッテリーセル上に取り付けられた状態で、前記接続部材(B)が前記バッテリーセルの前記第二電極端子に電気的に接続されてなり、
前記接続部材(A)が前記PCMアセンブリーの一端から横方向に突き出て、前記バッテリーセルに電気的に接続された前記接続部材(A)の区域が前記PCMアセンブリーから上向きに露出されており、それによって、接続部材(A)が前記バッテリーセルの前記第一電極端子に前記PCMから上向きに連結され、前記連結部材を前記通し孔の中に挿入することにより前記PCMアセンブリーが前記絶縁性取付部材上に搭載された状態で、前記接続部材(A)が前記バッテリーセルの前記第一電極端子に電気的に接続され、及び
前記PCMアセンブリーと前記接続部材(B)との間の電気的接続が物理的接触様式で達成されてなる、二次バッテリーパック。
【請求項2】
前記バッテリーケースが金属容器である、請求項1に記載の二次バッテリーパック。
【請求項3】
前記第一電極端子がカソード端子であり、前記第二電極端子がアノード端子である、請求項1に記載の二次バッテリーパック。
【請求項4】
前記接続部材(A)が前記PCMの底部に表面取り付け技術(SMT)により連結されてなる、請求項1に記載の二次バッテリーパック。
【請求項5】
前記接続部材(A)が、PTC本体と、前記PTC本体の上部に連結されたPCM連結部分と、及び前記PTC本体の底部に連結されたバッテリーセル連結部分とを包含する正温度係数(PTC)素子の構造に構築されてなり、
前記バッテリーセル連結部分が前記PCMアセンブリーの一端から横方向で突き出て、前記バッテリーセル連結部分が前記PCMアセンブリーから上向きに露出されてなる、請求項1に記載の二次バッテリーパック。
【請求項6】
前記PTC本体が、重合体複合材料から製造されたPTC材料層と、及び前記PTC材料層の上部及び底部に接合された金属ホイルとを包含してなる、請求項5に記載の二次バッテリーパック。
【請求項7】
前記PCM連結部分及び前記バッテリーセル連結部分が、金属板から形成されてなる、請求項5に記載の二次バッテリーパック。
【請求項8】
前記PCMアセンブリーの端子接続部分に面した前記接続部材(B)の上部と、及び、前記バッテリーセルの前記対応する電極端子に面した前記接続部材(B)の底部を除いた、前記接続部材(B)の残りの区域が、前記絶縁性取付部材中に埋め込まれている、請求項1に記載の二次バッテリーパック。
【請求項9】
インサート射出成形により前記絶縁性取付部材を形成する際に、前記接続部材(B)が前記絶縁性取付部材の中に埋め込まれてなる、請求項8に記載の二次バッテリーパック。
【請求項10】
前記絶縁性取付部材中に埋め込まれた前記接続部材(B)の少なくとも一部分が、突起の形態で、前記絶縁性取付部材の上部に対して直角の方向で、前記絶縁性取付部材の上部から突き出てなり、前記接続部材(B)の前記部分が上向きに露出され、それによって、前記接続部材(B)が前記絶縁性取付部材に安定して固定されてなる、請求項8に記載の二次バッテリーパック。
【請求項11】
前記接続部材(B)がニッケル板から形成される、請求項1に記載の二次バッテリーパック。
【請求項12】
前記絶縁性取付部材が、前記バッテリーセルの横方向で前記バッテリーセルの前記上部より小さいサイズを有してなり、前記絶縁性取付部材が、前記接続部材(A)を前記バッテリーセルに接続する区域を備えてなり、
前記絶縁性取付部材が、前記バッテリーセルの前記第二電極端子に連結された前記接続部材(B)から予め決められた間隔を置いた位置に形成された開口部を備えてなり、前記バッテリーセルの上側末端ケース突起(密封された電解質注入口)が前記開口部を通じて上向きに露出されてなる、請求項1に記載の二次バッテリーパック。
【請求項13】
前記絶縁性取付部材が、前記絶縁性取付部材の横方向で前記絶縁性取付部材の対向する末端に、上向きに突き出た受入側壁を備えてなり、前記PCMアセンブリーが、前記受入側壁により前記絶縁性取付部材に安定して取り付けられてなる、請求項1に記載の二次バッテリーパック。
【請求項14】
前記バッテリーケース上部と前記絶縁性取付部材との間の連結が接着により達成されてなる、請求項1に記載の二次バッテリーパック。
【請求項15】
前記バッテリーケースの外側表面に取り付けたシースフィルムをさらに備えてなる、請求項1に記載の二次バッテリーパック。
【請求項16】
前記バッテリーセルがプリズム形リチウム二次バッテリーセルである、請求項1に記載の二次バッテリーパック。
【請求項17】
バッテリーセルに取り付けられてなる、PCMアセンブリーであって、
PCMと、
前記PCMの底部にSMTにより連結した接続部材(A)と、及び
前記PCMの上部に形成された外部入力及び出力端子とを備えてなり、
前記接続部材(A)が前記PCMアセンブリーの一端から横方向で突き出た状態で、前記接続部材(A)が前記PCMに連結されてなり、バッテリーセルに関する前記接続部材(A)の溶接された区域が、前記PCMアセンブリーから上向きに露出してなり、及び
前記外部入力及び前記出力端子が、前記PCMの中央、左側、及び右側からなる群から選択された任意の区域に形成されてなる、PCMアセンブリー。
【請求項18】
バッテリーセルに取り付けられてなる、絶縁性取付部材であって、
横方向で前記バッテリーセルの上部より小さいサイズを有する本体と、及び
インサート射出成形により前記本体の一部に埋め込まれた接続部材(B)とを備えてなるものであり、
前記本体が、開口部を備えており、前記開口部を通じて、前記バッテリーセルの上側末端ケース突起(密封された電解質注入口)が上向きに露出されてなり、
前記接続部材(B)が、前記絶縁性取付部材中に埋め込まれてなり、PCMアセンブリーの端子接続部分に面した前記接続部材(B)の上部、及び前記バッテリーセルの対応する電極端子に面した接続部材(B)の底部だけが外側に露出されてなり、
前記接続部材(B)の前記底部が、溶接により前記バッテリーセルの前記電極端子に接続されてなり、前記接続部材(B)の前記上部が、前記PCMアセンブリーの前記端子接続部分に物理的接触により電気的に接続されてなる、絶縁性取付部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−507181(P2011−507181A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−537848(P2010−537848)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【国際出願番号】PCT/KR2008/006714
【国際公開番号】WO2009/078584
【国際公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】