PD−L1/PD−L2の同時阻害
(1)即時型T細胞媒介応答の惹起不全、(2)T細胞の消耗、T細胞の無反応もしくはその双方の誘導、または(3)単球、マクロファージ、樹状細胞および/または例えば細胞内病原体を死滅させるのに必要な他のAPCの活性不全から生じる感染または疾患を処置するための方法および組成物。本方法および組成物はPD−1リガンド、PD−L1およびPD−L2を同時に阻害することにより、望ましくないT細胞阻害の問題を解決する。免疫応答は、異なる親和性で結合するアンタゴニストを提供することによるか、投与される薬剤の用量を変更することによるか、投与計画において間欠的投与を行うことによるか、またそれらの組合せによって、再投与される前にそれが結合されている分子から薬剤の解離をもたらすことにより調節することができる。場合により、免疫系を刺激し、その後その刺激を除去することが特に望ましいことがある。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験体に、その被験体の腫瘍部位または病原体感染領域においてIFNγ産生細胞を増加させ、かつ、Treg細胞を減少させるのに有効な量の免疫調節薬剤を投与することを含んでなる、免疫応答を調節する方法。
【請求項2】
被験体に、その被験体の腫瘍部位または病原体感染領域においてTh17細胞の数を増加させ、またはIL−17産生のレベルを高めるのに有効な量の免疫調節薬剤を投与することを含んでなる、免疫応答を調節する方法。
【請求項3】
被験体に、その被験体の腫瘍部位または病原体感染領域においてPD−1陽性細胞の数を減少させるのに有効な量の免疫調節薬剤を投与することを含んでなる、免疫応答を調節する方法。
【請求項4】
免疫調節薬剤が内因性PD−L1およびPD−L2のPD−1への結合を同時に遮断する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
免疫調節薬剤がPD−1と結合する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
免疫調節薬剤が、PD−1、PD−L1、PD−L2、B7.1、それらの融合タンパク質、ならびにPD−L1およびPD−L2の双方と特異的に結合する二重特異性抗体からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
免疫調節薬剤が、in vivo投与後3か月以内にPD−1またはそのリガンドと結合する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
2種類以上の免疫調節薬剤が投与される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記感染が、慢性ウイルス感染、細菌感染、真菌感染、マイコプラズマ感染、寄生虫感染であり、感染の急性期に毒素により媒介される疾患を惹起し、またはその感染はT細胞応答の低下を特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
ウイルス感染が、肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、ヒトTリンパ球向性ウイルス、ヘルペスウイルス、エプスタイン−バーウイルス、フィロウイルス、ヒトパピローマウイルス、エプスタイン−バーウイルス、インフルエンザウイルス、呼吸器系合胞体ウイルス、脳炎ウイルス、デング熱ウイルス、および乳頭腫ウイルスによる感染である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
寄生虫感染がマラリアまたはリーシュマニアである、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
細菌感染が、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、炭疽菌(Bacillus anthracis)、ブドウ状球菌(Staphylococcus)、リステリア(Listeria)、およびクラミジア・トラコマチス(Clamydia trachomatis)からなる群から選択される細菌により引き起こされる、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
疾病に対する免疫応答を増強するために疾病抗原を前記免疫調節薬剤と組み合わせて投与することをさらに含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
免疫調節薬剤がPD−1リガンドの融合タンパク質である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
PD−1リガンドが、野生型PD−1リガンドに比べてPD−1に対する親和性が増強されている変異体PD−1リガンドである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
融合タンパク質が、PD−L2の細胞外ドメイン、またはPD−1と結合し得るその断片を含んでなる、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
融合タンパク質が配列番号83のアミノ酸配列を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記免疫調節薬剤とともに、免疫調節剤、Tregの機能を消耗させる、または阻害する薬剤、および共刺激分子からなる群から選択される付加的活性剤を投与することをさらに含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
付加的活性剤が、CD4+CD25+Tregの機能を消耗させる、または阻害する薬剤である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
CD4+CD25+Tregの機能を消耗させる、または阻害する薬剤が、シクロホスファミドである、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
APCを、APCにおけるPD−1シグナル伝達を阻害、低減もしくは遮断するか、または罹患もしくは感染細胞の排除を増強するのに有効な量の免疫調節薬剤と接触させることを含んでなる、抗原提示細胞の機能を増強するための請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
腫瘍が、肉腫、黒色腫、リンパ腫、神経芽腫および癌腫からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
被験体の腫瘍部位または病原体感染領域においてIFNγ産生細胞を増加させ、かつ、Treg細胞を減少させる免疫調節薬剤を、1以上の疾病抗原と組み合わせて含んでなる、組成物。
【請求項24】
被験体の腫瘍部位または病原体感染領域においてIFNγ産生細胞を増加させ、かつ、Treg細胞を減少させる免疫調節薬剤を、ワクチンと組み合わせて含んでなる、組成物。
【請求項1】
被験体に、その被験体の腫瘍部位または病原体感染領域においてIFNγ産生細胞を増加させ、かつ、Treg細胞を減少させるのに有効な量の免疫調節薬剤を投与することを含んでなる、免疫応答を調節する方法。
【請求項2】
被験体に、その被験体の腫瘍部位または病原体感染領域においてTh17細胞の数を増加させ、またはIL−17産生のレベルを高めるのに有効な量の免疫調節薬剤を投与することを含んでなる、免疫応答を調節する方法。
【請求項3】
被験体に、その被験体の腫瘍部位または病原体感染領域においてPD−1陽性細胞の数を減少させるのに有効な量の免疫調節薬剤を投与することを含んでなる、免疫応答を調節する方法。
【請求項4】
免疫調節薬剤が内因性PD−L1およびPD−L2のPD−1への結合を同時に遮断する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
免疫調節薬剤がPD−1と結合する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
免疫調節薬剤が、PD−1、PD−L1、PD−L2、B7.1、それらの融合タンパク質、ならびにPD−L1およびPD−L2の双方と特異的に結合する二重特異性抗体からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
免疫調節薬剤が、in vivo投与後3か月以内にPD−1またはそのリガンドと結合する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
2種類以上の免疫調節薬剤が投与される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記感染が、慢性ウイルス感染、細菌感染、真菌感染、マイコプラズマ感染、寄生虫感染であり、感染の急性期に毒素により媒介される疾患を惹起し、またはその感染はT細胞応答の低下を特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
ウイルス感染が、肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、ヒトTリンパ球向性ウイルス、ヘルペスウイルス、エプスタイン−バーウイルス、フィロウイルス、ヒトパピローマウイルス、エプスタイン−バーウイルス、インフルエンザウイルス、呼吸器系合胞体ウイルス、脳炎ウイルス、デング熱ウイルス、および乳頭腫ウイルスによる感染である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
寄生虫感染がマラリアまたはリーシュマニアである、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
細菌感染が、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、炭疽菌(Bacillus anthracis)、ブドウ状球菌(Staphylococcus)、リステリア(Listeria)、およびクラミジア・トラコマチス(Clamydia trachomatis)からなる群から選択される細菌により引き起こされる、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
疾病に対する免疫応答を増強するために疾病抗原を前記免疫調節薬剤と組み合わせて投与することをさらに含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
免疫調節薬剤がPD−1リガンドの融合タンパク質である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
PD−1リガンドが、野生型PD−1リガンドに比べてPD−1に対する親和性が増強されている変異体PD−1リガンドである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
融合タンパク質が、PD−L2の細胞外ドメイン、またはPD−1と結合し得るその断片を含んでなる、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
融合タンパク質が配列番号83のアミノ酸配列を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記免疫調節薬剤とともに、免疫調節剤、Tregの機能を消耗させる、または阻害する薬剤、および共刺激分子からなる群から選択される付加的活性剤を投与することをさらに含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
付加的活性剤が、CD4+CD25+Tregの機能を消耗させる、または阻害する薬剤である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
CD4+CD25+Tregの機能を消耗させる、または阻害する薬剤が、シクロホスファミドである、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
APCを、APCにおけるPD−1シグナル伝達を阻害、低減もしくは遮断するか、または罹患もしくは感染細胞の排除を増強するのに有効な量の免疫調節薬剤と接触させることを含んでなる、抗原提示細胞の機能を増強するための請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
腫瘍が、肉腫、黒色腫、リンパ腫、神経芽腫および癌腫からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
被験体の腫瘍部位または病原体感染領域においてIFNγ産生細胞を増加させ、かつ、Treg細胞を減少させる免疫調節薬剤を、1以上の疾病抗原と組み合わせて含んでなる、組成物。
【請求項24】
被験体の腫瘍部位または病原体感染領域においてIFNγ産生細胞を増加させ、かつ、Treg細胞を減少させる免疫調節薬剤を、ワクチンと組み合わせて含んでなる、組成物。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図5】
【図6】
【図8】
【図9】
【図10】
【図3】
【図4】
【図7】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図5】
【図6】
【図8】
【図9】
【図10】
【図3】
【図4】
【図7】
【公表番号】特表2013−512251(P2013−512251A)
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−541180(P2012−541180)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【国際出願番号】PCT/US2010/057940
【国際公開番号】WO2011/066342
【国際公開日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(511049439)アンプリミューン、インコーポレーテッド (5)
【氏名又は名称原語表記】AMPLIMMUNE, INC.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【国際出願番号】PCT/US2010/057940
【国際公開番号】WO2011/066342
【国際公開日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(511049439)アンプリミューン、インコーポレーテッド (5)
【氏名又は名称原語表記】AMPLIMMUNE, INC.
【Fターム(参考)】
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