説明

PDE III、PDE IVおよびTNF阻害剤としてのイミド類

新規なアミド類は、TNFα及びホスホジエステラーゼの阻害剤であり、悪質液、内毒素性ショック、レトロウィルスの複製、喘息、及び炎症状態を克服するのに使用できる。具体的な実施態様としては、3−フタルイミド−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオンアミドがある。

【発明の詳細な説明】
PDE IIL、PDE IVおよびTNF阻害剤としてのイミド類 参照 本願は、1995年8月29日に出願された出願番号08/520,710号
の一部継続出願である。
詳細な説明 本発明は、ホスホジエステラーゼ、特にPDE III及びPDE IVの作用、ならびに腫瘍壊死因子A、またはTNFαの形成、および核因子(nuclear factor)κB、またはNFκBを阻害する化合物群に関するものである。上記化合物は、下記式によって図で示される:

ただし、R1及びR2の一方がR3−X−であり、他方が水素、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、カルボ(低級)アルコキシ、アセチル、カルバモイル、アセトキシ、カルボキシ、ヒドロキシル、アミノ、低級アルキル、アルキルアミノ、低級アルコキシ、ハロ(halo)、HF2CO、F3CO、またはR3−X−であり;
3は、炭素原子数18以下のモノシクロアルキル、ビシクロアルキル、若しくはベンゾシクロアルキル、テトラヒドロピラン、またはテトラヒドロフランであり;
Xは、炭素−炭素結合、−CH2−、−O−または−N=であり;
5は、(i)置換されないまたはニトロ、シアノ、ハロ(halo)、トリフルオロメチル、カルボ(低級)アルコキシ、アセチル、または置換されない若しくは低級アルキル、アセトキシ、カルボキシ、ヒドロキシル、アミノ、低級アルキルアミノ、低級アシルアミノ、低級アシルアミノ、アミノアルキル、若しくは低級アルコキシで置換されるカルバモイルから独立して選ばれる一以上の置換基で置換されるo−フェニレン;(ii)二価結合(divalent bond)が隣位環の炭素原子上にある、ピリジン、ピロリジン、イミダゾール、ナフタレン、またはチオフェンの近接二価残基(vicinally divalent residue);(iii)置換されないまたはニトロ、シアノ、ハロ、トリフルオロメチル、カルボ(低級)アルコキシ、アセチル、カルバモイル、アセトキシ、カルボキシ、ヒドロキシル、アミノ、低級アルキルアミノ、低級アルキル、低級アルコキシ、若しくはフェニルからなる群より相互に独立して選ばれる一以上の置換基で置換される、炭素原子数4〜10の近接二価(vicinally divalent)シクロアルキルまたはシクロアルケニル;(iv)低級アルキルで2置換される(di-substituted)ビニレン;または(v)置換されないまたは低級アルキルで1置換される(mono-substituted)若しくは2置換される(di-substituted)エチレンであり;
6は、−CO−、−CH2−または−CH2CO−であり;
Yは、−COZ、−CPN、−OR8、低級アルキル、またはアリールであり:Zは、−NH2、−OH、−NHR、−R9、または−OR9であり;
8は、水素または低級アルキルであり;
9は、低級アルキルまたはベンジルであり;およびnは0、1、2、または3の値を有する。
本明細書において使用される「アルキル」ということばは、一価の飽和枝分れしたまたは直鎖の炭化水素鎖を意味する。特記しない限り、このような鎖は1〜18個の炭素原子を含む。このようなアルキル基の代表例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、及びオクタデシル等が挙げられる。「低級」と称される場合には、アルキル基は1〜6個の炭素原子を有する。同様の炭素含量が、母言語(parentterm)である「アルカン」及び「アルコキシ」等の派生言語(derivative term)に適用される。
本明細書において使用される「シクロアルキル」ということばは、一価の飽和環状炭化水素鎖を意味する。特記しない限り、このような鎖は18個までの炭素原子を含む。モノシクロアルキルは、単環を有する基を意味する。ポリシクロアルキルは、共通して2以上の環原子を有する2以上の環システムを有する炭化水素基を意味する。ベンゾシクロアルキルは、ベンゾ環(benzo ring)に融台する単環式または多環式の基を意味する。
モノシクロアルキル基の代表例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシル、シクロトリデシル、シクロテトラデシル、シクロペンタデシル、シクロヘキサデシル、シクロヘプタデシル、及びシクロオクタデシルが挙げられる。ポリシクロアルキル基の代表例としては、ビシクロ[2.2.
1]ヘプチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、及びビシクロ[2.2.2]
オクチルが挙げられる。ベンゾシクロアルキルは、テトラヒドロナフチル、インダニル、及びベンゾシクロヘプタニルによって例示される。
本発明はまた、哺乳動物におけるサイトカインやその前駆体のレベルの減少方法およびそれに有用な組成物に関するものである。
TNFαは、免疫刺激剤に応答して単核食細胞により初期に放出されるサイトカインである。動物またはヒトに投与されると、TNFαは、炎症、発熱、心臓血管作用、出血、凝血および急性感染ならびにショック状態の間にみられるのと同様の急性期の応答(acute phase response)を引き起こしうる。
NFκBは、種々の疾患および炎症状態に関係した多面転写活性化因子(pleiotropic transcriptional activator)である(レナルド(Lenardo)ら、セル(Cell)、1989年、58、頁227〜29)。NFκBは、以下に限定されるものではないが、TNFα等のサイトカインレベルを調節し、HIVの転写の活性化因子であると考えられている[ドバイボ(Dbaibo)ら、ジェー バイオル ケム(J.
Biol.Chem.)、1993年、頁17762〜66;デュー(Duh)ら、プロック ナショル アカデ サィ(Proc.Natl.Acad.Sci.)、1989年、86、頁5974〜78;バケレリー(Bachelerie)ら、ネーチャー(Nature)、1991年、350、頁709〜12;ボスワズ(Boswas)ら、ジェー アクワイアード イミュン デフィシエンシー シンドローム(J.Acquired ImmuneDeficiency Syndrome)、1993年、6、頁778〜786;スズキ(Suzuki)ら、バイオケム アンド バイオフィズ レス コミュン(Biochem.And Biophys.Res.Comm.)、1993年、193、頁277〜83;スズキ(Suzuki)ら、バイオケム アンド バイオフィズ レス コミュン(Biochem.And Biophys.Res.Comm.)、1992年、189、頁1709〜15;スズキ(Suzuki)ら、バイオケム モル バイオ イント(Biochem.Mol.Bio.Int.)、1993年、31(4)、頁693〜700;シャコフ(Shakhov)ら、1990年、171、頁35〜47;およびスタール(Staal)ら、プロック ナショル アカデ サイ ユーエスエー(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)、1990年、87、頁9943〜47]。したがって、NFκB結合の阻害は、サイトカイン遺伝子の転写を調節でき、このような修飾や他の機構を介して、多くの病気の状態を阻害するのに有効である。TNFαおよびNFκBのレベルは、相互的フィードバックループ(reciprocal feedback loop)の影響を受ける。
喘息、炎症、及び他の状態等の炎症性の状態及び病気の原因となる多くの細胞機能は、アデノシン3’,5’−環状一リン酸(cAMP)のレベルによって仲介される。ロウ(Lowe)及びチェン(Cheng)、ドラッグス オブ ザ フューチャー(Drugs of the Future)、17(9)、799〜807、1992年を参照。
炎症性白血球におけるcAMPの上昇は炎症性白血球の活性化及びその後に生じる炎症メディエイターの放出を阻害することが示された。また、cAMPレベルが増加することにより、気道の平滑筋が弛緩する。cAMPの不活性化に関する初期の細胞メカニズムは、サイクリックヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE)と称する同位酵素群によるcAMPの破壊であり、この際、これらのうち7種が既知である。例えば、PDEタイプIVの阻害は炎症メディエイターの放出の阻害及び気道の平滑筋の弛緩双方に特に有効であることが認められる。したがって、PDE IVを阻害する化合物は、心臓血管または抗血小板効果などの望ましくない副作用を最小限に抑えつつ、特異的に炎症を阻害し、気道の平滑筋の弛緩させる。ここで、TNFα産生の阻害がPDE IVの阻害の結果であることが分かった。
過剰または無制限のTNFαの産生は、数多くの疾患を引き起こす。これらとしては、内毒血症および/または毒素ショック症候群[トレーシー(Tracey)ら、ネーチャー(Nature)、330、頁662〜664(1987年)およびヒンシャウ(Hinshaw)ら、サーク ショック(Circ.Shock)、30、頁279〜292(1990年)];悪液質[デズベ(Dezube)ら、ランセット(Lancet)、335(8690)、662(1990年)];および成人呼吸窮迫症候群(Adult Respiratory Distress Syndrome)(ARDS)患者からの肺呼吸中に12,000pg/mlを超えるTNFα濃度が検出された成人呼吸窮迫症候群(Adult RespiratoryDistress Syndrome) [ミラー(Miller)ら、ランセツト(Lancet)、2(8665)、頁712〜714(1989年)]が挙げられる。組換えTNFαの全身輸液によってもARDSにおいて典型的にみられる変化が生じた[フェラーリーバリヴィエラ(Ferrai-Baliviera)ら、アーク サージ(Arch.Surg.)、124(12)、頁1400〜1405(1989年)]。
TNFαはまた、活性化すると白血球が骨吸収活性を生じさせることが知られている関節炎(arthritis)等の骨吸収疾患に関係すると考えられ、さらにデータはTNFαがこの活性に寄与していることを示唆している[ベルトリニ(Bertolini)ら、ネーチャー(Nature)、319、頁516〜518(1986年)およびジョンソン(Johnson)ら、エンドクリノロジー(Endocrinology)、124(3)、頁1424〜1427(1989年)]。TNFαは、破骨細胞の形成及び活性化の刺激が骨芽細胞の機能の阻害と組み合わされることによってイン ビトロ(in vitro)およびイン ビボ(in vivo)で骨の吸収を剌激し骨の形成を阻害することが分かっている。TNFαは関節炎等の数多くの骨吸収疾患に関係するものの、疾患との最も強固な関連は、腫瘍または宿主組織によるTNFαの産生と悪性疾患と関わりのある高カルシウム血症との関連である[カルシ ティッシュー イント(ユーエス)(Calci.Tissue Int.(US))、46(Suppl.)、S3〜10(1990年)]。移植片対宿主反応において、血清中のTNFαレベルの増加は、急性異種骨髄移植後の主な合併症と関連する[ホラー(Holler)ら、ブラッド(Blood)、75(4)、頁1011〜1016(1990年)]。
大脳マラリアは、TNFαの血中レベルが高いことに関連して起こる致命的な超急性神経症候群(hyperacute neurological syndrome)であり、最も重篤な合併症がマラリア患者に生じる。血清中のTNFαのレベルは、疾患の重篤度および急性マラリア発作の患者の余後と直接相関があった[グラウ(Grau)ら、エヌ イングル ジェー メド(N.Engl.J.Med.)、320(24)、頁1586〜1591(1989年)]。
TNFαはまた、慢性の肺の炎症疾患(pulmonary inflammatory disease)の分野でも役割を果たすと考えられる。シリカ粒子の沈着は、線維の反応によって生じる進行性の呼吸不全の病気である、珪肺症を引き起こす。TNFαに対する抗体は、マウスにおいてシリカで誘導される肺線維症(lung fibrosis)を完全に阻止した[ピグネット(Pignet)ら、ネーチャー(Nature)、344:頁245〜247(1890年)]。(血清における及び単離されたマクロファージにおける)
高レベルのTNFαの産生が、シリカおよびアスベストで誘導された線維症の動物モデルで示された[ビッソンエット(Bissonnette)ら、インフラメーシヨン(Inflammation)、13(3)、329〜339(1989年)]。また、肺のサルコイドーシスの患者からの肺胞のマクロファージが、正常なドナーからのマクロファージに比して大量のTNFαを常時放出していることが見出された[バウマン(Baughman)ら、ジェー ラボ クリン メド(J.Lab.Clin.Med.)、115(1)、頁36〜42(1990年)]。
TFNαはまた、再灌流(reperfusion)後に起こる炎症性の応答(再灌流損傷(reperfusion injury))にも関連しており、血流の損失後の組織損傷の主な原因である[ヴェッダー(Vedder)ら、ピーナス(PNAS)、87、頁2643〜2646(1990年)]。TNFαはまた、内皮細胞の性質を変え、組織因子である凝血促進剤の活性(pro-coagulant activity)の向上や抗凝血物質であるCタンパク質経路の抑制ならびにトロンボモジュリン(thrombomodulin)の発現のダウンレギュレーションを起こすなどの、種々の凝血促進活性(pro-coagulant activity)を有している[シェリー(Sherry)ら、ジェー セル バイオル(J.Cell Biol.)、107、頁1269〜1277(1988年)]。TNFαは、(炎症の初期段階中の)早期の産生と共に、以下に限られないが、心筋梗塞、脈搏シヨツク(stroke shock)及び循環ショック(circulatory shock)などの、様々な重要な疾患における組織の損傷のメディエイタとなりうる炎症促進(pro-inflammatory)活性を有している。内皮細胞上の細胞間接着分子(intercellular adhesion molecule)(ICAM)または内皮性白血球接着分子(endothelial leukocyte adhesion molecule)(ELAM)等の、接着分子のTNFαにより誘導された発現が、特に重要である[ムンロ(Munro)ら、アム ジェー パス(Am.J.Path.)、135(1)、頁121〜132(1989年)]。
さらに、TNFαはHIV−1の活性化等のレトロウィルスの複製の強力な活性化因子であることが現在知られている[デュー(Duh)ら、プロック ナショル アカデ サイ(Proc.Natl.Acad.Sci.)、86、頁5974〜5978(1989年);ポール(Poll)ら、プロック ナショル アカデ サイ(Proc.Natl.Acad.Scl.)、87、頁782〜785(1990年);モント(Monto)ら、ブラッド(Blood)、79、頁2670(1990年);クラウス(Clouse)ら、ジェー イムノル(J.Immunol.)、142、頁431〜438(1989年);ポール(Poll)ら、エイズ レス ヒュム レトロウィルス(AIDS Res.Hum.Retrovlrus)頁191〜197(1992年)]
。エイズ(AIDS)は、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)によるTリンパ球の感染から生じる。HIVは、少なくとも三つのタイプないし菌株が、すなわちHIV−1、HIV−2及びHIV−3が同定されている。HIV感染の結果、T細胞が仲介する免疫性が侵され、感染患者は重篤な日和見感染および/または異常な新生物が現われる。Tリンパ球へのHIVの侵入にはTリンパ球の活性化が必要である。HIV−1やHIV−2等の他のウィルスは、T細胞の活性化後にTリンパ球に感染し、このようなウィルスタンパク質の発現および/または複製は、このようなT細胞の活性化により仲介または維持される。一度活性化Tリンパ球がHIVに感染すると、Tリンパ球はHIV遺伝子の発現および/またはHIVの複製ができる活性化状態で維持され続けなければならない。サイトカイン類、特にTNFαは、Tリンパ球の活性化を維持する際の活性化されたT細胞が仲介するHIVタンパク質の発現および/またはウィルスの複製に関係がある。
したがって、HIVに感染した患者においてサイトカイン、特にTNFαの産生を防止(prevention)または阻害(inhibition)することによる等のサイトカイン活性の干渉によって、HIV感染により生じるTリンパ球の活性化の維持の制限が促進される。
単核細胞、マクロファージ、およびクッパー細胞や膠細胞等の関連細胞もまたHIV感染の維持にかかわっている。これらの細胞は、T細胞と同様、ウィルスの複製の標的であり、ウィルスの複製のレベルは細胞の活性化状態に依存する[ローゼンベルグ(Rosenberg)ら、ザ イムノパソジェネシス オブ エッチアイブイ インフェクション,アドバンセス イン イムノロジー(The Immunopathogenesis of HIV Infection,Advances in Immunology)、57(1989年)]。TNFαなどのサイトカイン類は、単核細胞および/またはマクロファージにおけるHIVの複製を活性化することが示されている[ポリ(Poli)ら、プロック ナショル アカデ サイ(Proc.Natl.Acad.Sci.)、87、頁782〜784(1990年)]ため、サイトカインの産生または活性の防止ないし阻害は、T細胞に関して前述したのと同様に、HIVの進行を制限するのを補助する。さらなる研究によって、イン ビトロ(in vitro)におけるHIVの活性化における共通因子としてTNFαが同定され、さらに、細胞の細胞形質において発見された核の調節タンパク質を介した作用の明確な機構が得られた[オズボーン(Osborn)ら、ピーナス(PNAS)、86、頁2336〜2340]。この証拠から、TNFα合成の抑制が、転写、即ち、ウィルスの産生を減少させることによる、HIV感染における抗ウィルス効果を有することが示唆される。
T細胞及びマクロファージ系における潜在HIV(latent HIV)のAIDSウィルスの複製は、TNFαにより誘導される[フォルクス(Folks)ら、ピーナス(PNAS)、86、頁2365〜2368(1989年)]。活性を誘導するウィルスに関する分子機構が、TNFαが細胞の細胞質中に見出された遺伝子調節タンパク質(NFκB)を活性化することができることによって示唆され、この遺伝子調節タンパク質はウィルスの調節遺伝子配列(LTR)への結合を介してHIVの複製を促進する[オズボーン(Osborn)ら、ピーナス(PNAS)、86、頁2336〜2340(1989年)]。AIDSが関連する悪液質におけるTNFαは、血清中のTNFαの上昇および患者からの抹消血の単核細胞における高レベルの任意のTNFαの産生により示唆される[ウライト(Wright)ら、ジェー イムノル(J.Immunol.)、141(1)、頁99〜104(1988年)]。
TNFαは、前記と同様の理由により、サイトメガロウィルス(CMV)、インフルエンザウィルス、アデノウィルス及びヘルペス科のウィルス等の、他のウィルス感染に関係があった。
TNFαの影響の抑制が様々な症状に有用であり得ることは認識され、過去には、デキサメタゾンやプレドニゾロン等のステロイド剤さらにはポリクローナル及びモノクローナル抗体(ビュートラー(Beutler)ら、サイエンス(Science)、234、頁470〜474(1985年);WO 92/11383号)は上記目的に使用されていた。TNFαまたはNFκBの阻害が望ましい症状としては、敗血症性ショック、敗血症、内毒素性ショック、乏血性ショック(hemodynamic shock)や敗血症候群(sepsis syndrome)、後乏血性再潅流障害(post ischemic reperfusioninjury)、マラリア、ミコバクテリア感染症、髄膜炎、乾癬、うっ血性心不全、線維症(fibrotic disease)、悪液質、移植片の拒絶反応(graftrejection)、癌、自己免疫疾患、AIDSにおける日和見感染、リウマチ様関節炎、リウマチ様脊椎炎、変形性関節症、その他の関節炎症、クローン病、潰瘍性大腸炎、多発性硬化症、全身性紅斑性狼瘡、結節性紅斑らい(ENL in leprosy)、放射線による損傷(radiation damage)および高酸素による肺胞の損傷が挙げられる。
本化合物は、適任の専門家の監督下で、TNFα、NFκBまたはホスホジエステラーゼの望ましくない作用を阻害するのに用いることができる。本化合物は、単独であるいは抗生物質、ステロイドなどの他の治療用薬剤と組み合わせて、治療を必要とする哺乳動物に、経口で、直腸内に(rectally)、または腸管外に投与できる。経口投与形態としては、錠剤、カプセル、糖剤、及び同様の形状の圧縮された薬剤形態(compressed pharmaceutical form)が挙げられる。20〜100mg/mlを含む等張生理食塩水(isotonic saline solution)を、筋肉内、鞘内、静脈内及び動脈内投与経路などの腸管外投与を目的として使用してもよい。直腸内投与は、カカオバター等の既知の担体から配合された坐薬を使用することによって行うことができる。
投与管理(regimen)は、患者の特殊な適応症、年齢、体重、及び一般的な身体の状態、さらには目的とする応答性によって決定されなければならないが、通常、投与量は、約1〜約1000mg/日であり、一日に一回若しくは複数回の投与が必要である。通常、初期の処置管理は、本発明の化合物によって他のTNFαが仲介する病気の状態に関するTNFα活性が有効に妨げられることが知られている処置管理と同様でよい。処置される人は、T細胞数及びT4/T8の割合および/または逆転写酵素若しくはウィルスタンパク質のレベル等のウィルス血症の程度について、および/または悪液質若しくは筋肉の退化などのサイトカインが介在する病気に関連する問題の進行について定期的に調べられる。通常の処置管理後に効果が表われない場合には、例えば、1週間に50%の割合で、サイトカイン活性を阻害する物質の投与量を増やす。
本発明の化合物はまた、それぞれ、ヘルペスウィルスによって引き起こされる感染症等のウィルスによる感染症、あるいはウィルス性結膜炎、乾癬、他の皮膚の疾患や病気などの、過剰なTNFαの産生が仲介するまたはこのような産生により悪化される極在的な病気の状態の治療または予防に局所的に使用することもできる。
本化合物はさらに、TNFαの産生を防止(prevention)または阻害(inhibition)する必要のあるヒト以外の哺乳動物の獣医学的な治療にも使用できる。動物の治療または予防のための処置に関するTNFαが仲介する病気としては、上記したような病気の状態(state)があるが、特にウィルスによる感染症が挙げられる。その例としては、ネコの免疫不全ウィルス(feline immunodeficiency virus)、ウマ伝染性貧血ウィルス(equine infectious anaemia virus)、ヤギ関節炎ウィルス(caprine arthritis virus)、ビスナウィルス(visna virus)、及びレトロウィルス(maedi virus)、さらには他のレンチウィルス(lentivirus)が挙げられる。
本発明の化合物によっては少なくとも1のキラル中心、記載されるフェニル基が結合するキラル中心を有するものもあり、これらは光学異性体として存在するであろう。これらの異性体のラセミ化合物及び個々の異性体自体は、双方とも、さらには、2つ以上のキラル中心が存在する際のジアステレオマーは、本発明の概念に含まれる。ラセミ化合物は上記したのと同様にして使用されてもまたはキラル吸収剤(chiral absorbent)を用いたクロマトグラフィー等により機械的に個々の異性体に分離されてもよい。または、個々の異性体を、キラル形態(chiral form)に調製してもよく、または樟脳−10−スルホン酸(10-camphorsulfonicacid)、樟脳酸、α−ブロモ樟脳酸(alpha-bromocamphoric acid)、メトキシ酢酸、酒石酸、ジアセチル酒石酸(diacetyltartaric acid)、リンゴ酸、ピロリドン−5−カルボン酸等の各鏡像異性体などの、キラル酸(chiral acid)と塩を形成し、さらに、分解した塩基の一方または両方を遊離し、必要であれば上記工程を繰り返すことによって混合物から化学的に分離し、実質的に他を含まない、すなわち、95%超の光学純度(optical purity)を有する形態で、一方または両方の異性体を得てもよい。
上記化合物によるTNFαの産生の阻害は、当該分野において既知の方法を用いて簡便にアッセイできる。例えば、TNFα阻害アッセイ(TNFα Inhibition Assay)は様々な既知の方法によって測定できる。
正常なドナーからのPBMCを、フィコール−ハイパック密度遠心によって得る。細胞を10%AB+血清、2mM L−グルタミン、100U/mlペニシリン及び100mg/mlストレプトマイシンを補足したRPMI中で培養する。活性化合物をDMSO(シグマケミカル(Sigma Chemical))中に溶解し、補足RPMIでさらに希釈を行う。PBMC懸濁液における薬剤の存在下または不存在下における最終DMSO濃度は0.25重量%である。試験候補を、50mg/mlから開始した半対数希釈率(half-log dilution)でアッセイし、LPSを添加する1時間前に96穴のプレート中でPBMC(106細胞/ml)に添加する。化合物の存在下または不存在下におけるPBMC(106細胞/ml)を、1mg/mlのサルモネラ ミネソタ R595(Salmonella minnesota R595)(リスト バイオロジカル ラブス(List Biological Labs)、キャンベル、シーエー(Campbell,CA))由来のLPSで処理することによって剌激する。次に、細胞を18〜20時間、37℃でインキュベートする。さらに、上清を集め、その直後にTNFαレベルに関してアッセイするまたはアッセイするまで−70℃で凍結し続ける(4日以内)。上清におけるTNFαの濃度を、製造社の指示に従ってヒトのTNFα ELISAキット(エンドゲン(END0GEN)、ボストン、エムエー(Boston,MA))によって測定する。
5がo−非置換または置換フェニレンであり、R1が低級アルコキシであり、R3が炭素原子数10までのモノシクロアルキルであり、R6が−CO−または−CH2であり、Yが低級アルキル、−COZまたは−CPNであり、Zが−NH2、−OH、または−O(低級アルキル)であり、nは0または1の値を有する化合物が特に好ましい。
本発明の化合物は、それ自体既知の方法を用いて調製できる。例えば、環状酸無水物またはラクトンを以下の適当な2置換(disubstituted)フェニル化合物と反応させる:

ただし、R1、R2、R5、R6、Y、及びnは上記定義と同様である。この反応は、その開示は本明細書中に参考によって引用される、イギリス特許明細書番号1,036,694号に記載される方法と同様にして、単に加熱することによって行われる。必要であれば、酢酸を、酢酸ナトリウムと共にあるいは伴わずに、添加してもよい。
酸無水物またはラクトンの代わりに、下記式のN−カルボエトキシ(N-carbethoxy)誘導体を利用してもよい:

さらなる実施態様によると、R6が−CH2−である化合物を、その開示は本明細書中に参考によって引用される、グリッグス(Griggs)ら、ジェー ケム ソク ケム コム(J.Chem.Soc.Chem.Comm.)、1985年、1183〜1184の方法を用いて還流酢酸の存在下で2置換(disubstituted)フェニル化合物によるジアルデヒドの縮合により形成してもよい。
2置換(disubstituted)フェニル出発材料は、中間にフェニルアミジンを形成した後さらに脱カルボキシ化して、適当に置換されるアルデヒド及びマロン酸の縮合を介して得られる。
2置換アルデヒドは、古典的なエーテル形成方法を用いて調製できる:例えば、炭酸カリウムの存在下での適当な臭化物との反応。多くのシクロアルキルオキシベンズアルデヒド及びこれらの調製方法が文献に記載される。例えば、その開示は本明細書中に参考によって引用される、アシュトン(Ashton)ら、ジェー メド ケム(J.Med.Chem.)、1994年、37、1696〜1703;サッコマノ(Saccomano)ら、ジェー メド ケム(J.Med.Chem.)、1994年、34、291〜298;およびチェング(Cheng)ら、オルグ アンド メド ケム レト(Org.and Med.Chem.Lett.)、1995年、5(17)、1969〜1972を参照。
代表的な出発材料としては、3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(3-cyclopentyloxy-4-methoxybenzaldehyde)、3−シクロペンチルオキシ−4−エトキシベンズアルデヒド(3-cyclopentyloxy-4-ethoxybenza ldehyde)、3−シクロヘキシルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(3-cyclohexyloxy-4-methoxybenzaldehyde)、3−(エキソービシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ)−4−メトキシベンズアルデヒド(3-(exo-bicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy)-4-methoxybenzaldehyde)、3−(エンド−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ)−4−メトキシベンズアルデヒド(3-(endo-bicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy)-4-methoxybenzaldehyde)、3−(ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イルオキシ)−4−メトキシベンズアルデヒド(3-(bicyclo[2.2.2]oct-2-yloxy)-4-methoxybenzaldehyde)、3−(ビシクロ[3.2.1]オクト−2−イルオキシ)−4−メトキシベンズアルデヒド(3-(bicyclo[3.2.1]oct-2-yloxy)-4-methoxybenzaldehyde)、3−インダン−2−イルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(3-indan-2-yloxy-4-methoxybenzaldehyde)、及び3−(エンド−ベンゾビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ)−4−メトキシベンズアルデヒド(3-(endo-benzobicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy)-4-methoxybenzaldehyde)が挙げられる。
下記実施例は、本発明の性質をさらに説明するためのものであるが、本発明の概念を制限すると解されるものではなく、本発明の概念は添付される請求の範囲によってのみ定義される。
実施例13−アミノ−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸(3-Amino-3-(3-cyclopentyloxy-4-methoxyphenyl)propionic Acid) 窒素下でのエタノール(95%、30ml)における3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(10.0g、45.4ミリモル)と酢酸アンモニウム(7.00g、90.8ミリモル)の撹拌縣濁液を45〜50℃に加熱し、マロン酸(4.72g、45.4ミリモル)を加えた。この溶液を24時間還流して加熱した。混合物を室温まで冷却し後、瀘過した。集めた固形物をエタノールで洗浄し、空気乾燥し、その後真空中で乾燥する(60℃、<1mm)
ことによって、7.36g(58%)の生成物を得た:融点225〜226℃;
1H NMR(D2 O/NaOH/TSP)d 7.05-6.88 (m,3H),4.91-4.78 (m,1H),4.21-4.14 (m,1H),3.79 (s,3H),2.59-2.46 (m,2H),2.05-1.48 (m,8H)。微量の不純物が6.39および7.34ppmで存在した。13CNMR(D2 O/NaOD/TSP)d182.9,150.7,149.1,140.6,121.6,116.0,114.9,83.9,58.5,55.3,49.8,34.9,26.3。
同様にして、3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(3-cyclopentyloxy-4-methoxybenzaldehyde)、3−シクロペンチルオキシ−4−エトキシベンズアルデヒド(3-cyclopentyloxy-4-ethoxybenzaldehyde)、および3−シクロヘキシルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(3-cyclohexyloxy-4-methoxybenzaldehyde)から、それぞれ、3−アミノ−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸(3-amino-3-(3-cyclopentyloxy-4-methoxyphenyl)propionic acid)、3−アミノ−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−エトキシフェニル)プロピオン酸(3-amino-3-(3-cyclopentyloxy-4-ethoxyphenyl)propionic acid)、および3−アミノ−3−(3−シクロヘキシルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸(3-amino-3-(3-cyclohexyloxy-4-methoxyphenyl)propionic acid)が得られる。
実施例23−フタルイミド−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)
プロピオン酸(3-Phthalimido-3-(3-cyclopentyloxy-4-methoxyphenyl)propionic Acid) 窒素下での水(20ml)及びアセトニトリル(20ml)の混合物における3−アミノ−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸(2.34g、8.40ミリモル)及び炭酸ナトリウム(0.96g、9.05ミリモル)の撹拌縣濁液にN−カルボエトキシフタルイミド(N-carbethoxyphthalimide)(1.9g、8.4ミリモル)を加えた。3時間後、アセトニトリルを真空下で除去した。溶液のpHを塩酸水溶液(4N)で1に調節した。エーテル(5ml)を加え、その混合物を1時間撹拌した。得られたスラリーを瀘過し、固形物を水で洗浄し、空気乾燥し後、真空下で乾燥する(60℃、<1mm)ことによって、白色固体として生成物2.92g(85%)を得た:融点159〜162℃; 1H NMR(DMSO-d6)d 12.40(br s,1H),7.96-7.80 (m,4H),7.02 (s,1H),6.90 (s,2H),5.71-5.52 (m,1H),4.81-4.65 (m,1H),3.70 (s,3H),3.59-3.16 (m,2H),2.00-1.44 (m,8H); 13C NMR(DMSO-d6)d 171.7,167.6,149.1,146.8,134.6,131.2,131.1,123.1,119.4,113.9,112.1,79.5,55.5,50.1,36.1,32.1,32.1,23.5;C2323NO6 に関する分析計算 理論値:C,67.47; H,5.66; N,3.42,実測値:C,67.34; H,5.59;N,3.14。
同様にして、3−フタルイミド−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸(3-phthalimido-3-(3-cyclopentyloxy-4-methoxyphenyl)propionic acid)、3−フタルイミド−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−エトキシフェニル)プロピオン酸(3-phthalimido-3-(3-cyclopentyloxy-4-ethoxyphenyl)propionic acid)、3−フタルイミド−3−(3−シクロヘキシルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸(3-phthalimido-3-(3-cyclohexyloxy-4-methoxyphenyl)propionic acid)、3−フタルイミド−3−{3−(ビシクロ[3.2.1]オクト−2−イルオキシ)−4−メトキシフェニル}プロピオン酸(3-phthalimido-3-{3-(bicyclo[3.2.1]oct-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}
propionic acid)、3−フタルイミド−3−{3−インダン−2−イルオキシ−4−メトキシフェニル}プロピオン酸(3-phthalimido-3-{3-indan-2-yloxy-4-methoxyphenyl{propionic acid)、および3−フタルイミド−3−{3−(エンド−ベンゾビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ)−4−メトキシフェニル}プロピオン酸(3-phthalimido-3-{3-(endo-benzobicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy)-4-methoxyphenyl} propionic acid)が得られる。
実施例33−フタルイミド−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)
プロピオンアミド(3-Phthalimido-3-(3-cyclopentyloxy-4-methoxyphenyl)propionamide) テトラヒドロフラン(20ml)における3−フタルイミド−3ー(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸(2.05g、5.00ミリモル)、1,1’−カルボニルジイミダゾール(0.91g、5.5ミリモル)および4−ジメチルアミノピリジン(微量)の混合物を、窒素下で約25℃で1.5時間撹拌した。この溶液に、水酸化アンモニウム(1.07ml、16.0ミリモル、28〜30%)を加え、1.5時間撹拌し続けた。
少量の固形物がこの間に形成する。この混合物をその容積の半分に濃縮すると、固形物が沈殿した。混合物を瀘過し、少量のテトラヒドロフランで洗浄し、空気乾燥し、さらに真空中で乾燥する(60℃、<1mm)ことによって、1.27gの生成物を得た。この生成物をさらにフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、5%メタノール/塩化メチレン)で精製し、得られた白色固形物を真空中で乾燥する(60℃、<1mm)ことによって、生成物1g(49%)を得た:融点165〜166℃; 1H NMR(CDCl3)d 7.85-7.61 (m,4H),7.16-7.04 (m,2H),6.85-6.75 (m,1H),5.80 (dd,J=5.8,10.4 Hz,1H),5.66 (br s,1H),5.54 (br s,1H),4.82-4.70 (m,1H),3.80 (s,3H),3.71 (dd,J=10.4,15 Hz,1H),3.06 (dd,J=5.8,15 Hz,1H),2.06-1.51 (m,8H);13CNMR (CDCl3)d 171.8,168.3,149.8,147.7,133.9,131.8,131.3,123.3,119.9,114.6,111.8,80.4,56.0,51.6,37.9,32.7,24.1;C232425に関する分析計算 理論値:C,67.63; H,5.92; N,6.86,実測値: C,67.25; H,5.76; N,6.68。
同様にして、3−フタルイミド−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオンアミド(3-phthalimido-3-(3-cyclopentyloxy-4-methoxyphenyl)propionamide)、3−フタルイミド−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−エトキシフェニル)プロピオンアミド(3-phthalimido-3-(3-cyclopentyloxy-4-ethoxyphenyl)propionamide)、3−フタルイミド−3−(3−シクロヘキシルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオンアミド(3-phthalimido-3-(3-cyclohexyloxy-4-methoxyphenyl)propionamide)、3−フタルイミド−3−{3−(エンドービシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ)−4−メトキシフェニル}プロピオンアミド(3-phthalimido-3-{3-(endo-bicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}propionamide)、3−フタルイミド−3−{3−(ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イルオキシ)−4−メトキシフェニル}プロピオンアミド(3-phthalimido-3-{3-(bicyclo[2.2.2]oct-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}propionamide)、3−フタルイミド−3−{3−(ビシクロ[3.2.1]オクト−2−イルオキシ)−4−メトキシフェニル}プロピオンアミド(3-phthalimido-3-{3-(bicyclo[3.2.l]oct-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}propionamide)、3−フタルイミド−3−{3−インダン−2−イルオキシ−4−メトキシフェニル}プロピオンアミド(3-phthalimido-3-{3-indan-2-yloxy-4-methoxyphenyl{propionamide)、および3−フタルイミド−3−{3−(エンド−ベンゾビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ)−4−メトキシフェニル}プロピオンアミド(3-phthalimido-3-{3-(endo-benzobicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}propionamide)が得られる。
実施例43−アミノ−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル(Methyl 3-amino-3-(3-cyclopentyloxy-4-methoxyphenyl)propionate) 窒素下でのメタノール(20ml)における3−アミノ−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸(3.00g、10.7ミリモル)の冷却した(氷浴温度)撹拌混合物に、シリンジで塩化チオニル(1.
8ml、2.3ミリモル)を滴下した。得られた溶液を0℃で1時間撹拌し、氷浴を除き、室温(RT)で1時間撹拌し続け、白色固形物を沈降させる。メタノールを除き、固形物をヘキサン中でスラリー化した。混合物を瀘過し、白色固形物をヘキサンで洗浄し、空気乾燥した後、真空中で乾燥する(60℃、<1mm)ことによって、塩酸塩として生成物2.69g(76%)を得た:融点183〜184.5℃; 1H NMR(DMSO-d6)d 8.76 (br s,3H),7.25(s,1H),7.06-6.89 (m,2H),4.85-4.75 (m,1H),4.58-4.44 (m,1H),3.74 (s,3H),3.55 (s,3H),3.31-2.86 (m,2H),2.06-1.44 (m,8H); 13C NMR(DMSO-d6)
d 169.1,149.3,146.5,128.4,119.5,113.5,111.4,79.0,55.0,51.2,50.3,38.2,31.7,31.6,23.0;C1624ClNO4に関する分析計算 理論値:C,58.27; H,7.33; N,4.25,実測値:C,58.44; H,7.34; N,4.13。
同様にして、3−アミノ−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル(methyl 3-amino-3-(3-cyclopentyloxy-4-methoxyphenyl)propionate)、3−アミノ−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−エトキシフェニル)プロピオン酸メチル(methyl3-amino-3-(3-cyclopentyloxy-4-ethoxyphenyl)propionate)、および3−アミノ−3−(3−シクロヘキシルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル(methyl 3-amino-3-(3-cyclohexyloxy-4-methoxyphenyl)propionate)が、全て塩酸塩として得られる。
実施例53−フタルイミド−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)
プロピオン酸メチル(Methyl 3-phthalimido-3-(3-cyclopentyloxy-4-methoxyphenyl)propionate) 窒素下での水(5ml)及びアセトニトリル(5ml)の混合物における3−アミノ−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル塩酸塩(0.50g、1.52ミリモル)及び炭酸ナトリウム(0.16g、1.52ミリモル)の撹拌溶液に、N−カルボエトキシフタルイミド(N-carbethoxyphthalimide)(0.34g、1.52ミリモル)を加えた。この溶液を室温で3時間撹拌した。アセトニトリルを真空中で除き、2相混合物を得、これを塩化メチレンで抽出した(3×15ml)。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、瀘過し後、真空中で濃縮することによって、油状の粗生成物0.77gを得た。この粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、35/65、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、得られたガラス状固形物を真空中で乾燥することによって、白色固形物としての生成物0.48g(75%)を得た:融点76〜78℃; 1H NMR(CDCl3)d 7.86-7.60 (m,4H),7.19-7.00 (m,2H),6.88-6.72(m,1H),5.84-5.67 (m,1H),4.85-4.70 (m,1H),3.80 (s,3H),3.80-3.69 (m,1H),3.63 (s,3H),3.34-3.15 (m,1H),2.10-1.48 (m,8H);
13C NMR(CDCl3)d 171.0,168.0,149.8,147.6,133.9,131.8,130.9,123.2,120.1,114.6,111.7,80.4,55.9,51.8,50.7,35.9,32.7,24.0;C2425NO6に関する分析計算 理論値:C,68.03; H,5.95; N,3.31,実測値: C,67.77; H,5.97; N,3.20。
同様にして、3−フタルイミド−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル(3-phthalimido-3-(3-cyclopentyloxy-4-methoxyphenyl)propionate)、3−フタルイミド−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−エトキシフェニル)プロピオン酸メチル(methyl 3-phthalimido-3-(3-cyclopentyloxy-4-ethoxyphenyl)propionate)、および3−フタルイミド−3−(3−シクロヘキシルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル(methyl 3-phthalimido-3-(3-cyclohexyloxy-4-methoxyphenyl)propionate)が得られる。
実施例63−アミノ−3−(3−{エキソ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオン酸(3-Amino-3-(3-lexo-bicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy}-4-methoxyphenyl)propionic Acid) 窒素下でのエタノール(95%、20ml)における3−(エキソ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ)−4−メトキシベンズアルデヒド(6.00g、24.4ミリモル)及び酢酸アンモニウム(3.76g、48.8ミリモル)の撹拌縣濁液を45〜50℃に加熱し、マロン酸(2.53g、24.4ミリモル)を加えた。
この溶液を24時間還流し、室温に冷却し、瀘過した。固形物をエタノールで洗浄し、空気乾燥し、真空中で乾燥する(60℃、<1mm)ことによって、生成物3.17g(43%)を得た:融点225〜226℃; 1H NMR(D2 O/NaOD/TSP)d 7.09-6.90 (m,3H),4.41-4.28 (m,1H),4.27-4.15 (m,1H),3.82 (s,3H),2.64-2.48 (m,2H)2.44 (s,1H),2.31 (s,1H),1.92-1.76 (m,1H),1.69-1.38 (m,4H),1.30-1.05(m,3H)。
同様にして、3−(エンド−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ)−4−メトキシベンズアルデヒド(3-(endo-bicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy)-4-methoxybenzaldehyde)、3−(ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(3-(bicyclo[2.2.2]oct-2-yloxy)-4-methoxybenzaldehyde)、3−(ビシクロ[3.2.1]オクト−2−イルオキシ)−4−メトキシベンズアルデヒド(3-(bicyclo[3.2.1]oct-2-yloxy)-4-methoxybenzaldehyde)、3−インダン−2−イルオキシ)−4−メトキシベンズアルデヒド(3-indan-2-yloxy-4-methoxybenzaldehyde)、および3−(エンド−ベンゾビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ)−4−メトキシベンズアルデヒド(3-(endo-benzobicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy)-4-methoxybenzaldehyde)から、それぞれ、3−アミノ−3−(3−{エンドービシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオン酸(3-amino-3-{3-(endo-bicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy)-4-methoxyphenyl} propionic acid)、3−アミノ−3−(3−{ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオン酸(3-amino-3-{3-(bicyclo[2.2.2]oct-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}propionic acid)、3−アミノ−3−(3−{ビシクロ[3.
2.1]オクト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオン酸(3-amino-3-{3-(bicyclo[3.2.1]oct-2-yloxy)-4-methoxyphenyl} propionic acid)、3−アミノ−3−(3−インダン−2−イルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸(3-amino-3-{3-indan-2-yloxy-4-methoxyphenyl{propionic acid)、および3−アミノ−3−{3−(エンド−ベンゾビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ)−4−メトキシフェニル}プロピオン酸(3-amino-3-{3-(endo-benzobicyclo[2.2.1]hept−2-yloxy)-4-methoxyphenyl} propionic acid)が得られる。
実施例73−アミノ−3−(3−{エキソ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル塩酸塩(Methyl 3-Amino-3-(3-{exo-bicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy}-4-methoxyphenyl)propionate Hydrochloride) 窒素下でのメタノール(15ml)における3−アミノ−3−(3−{エキソ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)
プロピオン酸(2.00g、6.55ミリモル)の氷浴冷却した撹拌縣濁液に、塩化チオニル(1.56ml、13.1ミリモル)をシリンジで滴下した。得られた溶液を0℃で30分間撹拌し、氷浴を除き、室温で2.5時間撹拌し続けた。メタノールを除去し、固形物をヘキサン(15ml)中でスラリー化した。混合物を瀘過し、白色固形物をヘキサンで洗浄し、空気乾燥し後、真空中で乾燥する(60℃、<1mm)ことによって、生成物1.97g(85%)を得た:融点197.5〜201.5℃; 1H NMR(DMSO-d6)d 7.50(brs,3H),7.18 (s,1H),7.07-6.88 (m,2H),4.56-4.42 (m,1H),4.30-4.19 (m,1H),3.74 (s,3H),3.54 (s,3H),3.41-2.85 (m,3H),2.37 (s,1H),2.27 (s,1H),1.92-1.75 (m,1H),1.64-1.03 (m,6H); 13C NMR(DMSO-d6)d 169.4,149.6,146.4,128.8,120.0,119.9,113.8,111.8,80.1,79.9,55.5,51.6,50.7,40.5,39.2,38.6,34.8,27.8,23.7,23.6。
同様にして、3−アミノ−3−(3−{エンド−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル(methyl 3-amino-3-{3-(endo-bicyclo[2.2.l]hept-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}propionate)、3−アミノ−3−{3−(ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イルオキシ)
−4−メトキシフェニル}プロピオン酸メチル(methyl 3-amino-3-{3-(bicyclo[2.2.2]oct-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}propionate)、3−アミノ−3−(3−{ビシクロ[3.2.1]オクト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル(methyl 3-amino-3-{3-(bicyclo[3.2.1]oct-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}propionate)、3−アミノ−3−(3−インダン−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル(methyl 3-amino-3-{3-indan-2-yloxy-4-methoxyphenyl{propionate)、および3−アミノ−3−(3−{エンド−ベンゾビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル(methyl 3-amino-3-{3-(endo-benzobicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}propionate)が得られる。
実施例8 3−フタルイミド−3−(3−{エキソ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオン酸(3-phthalimido-3-(3-{exo-bicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy}-4-methoxyphenyl)propionic acid)を代わりに使用した以外は実施例3の方法に従って、3−フタルイミド−3−(3−{エキソ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオンアミド(3-phthalimido-3-(3-{exo-bicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy}-4-methoxyphenyl)propionamide)が得られる。
同様にして、3−フタルイミド−3−(3−{エンドービシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオンアミド(3-phthalimido-3-{3-(endo-bicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}propionamide)、3−フタルイミド−3−(3−{ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオンアミド(3-phthalimido-3-{3-(bicyclo[2.2.2]oct-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}propionamide)、3−フタルイミド−3−(3−{ビシクロ[3.2.1]オクト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオンアミド(3-phthalimido-3-{3-(bicyclo[3.2.1]oct-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}propionamide)、3−フタルアミド−3−(3−インダン−2−イルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオンアミド(3-phthalimido-3-{3-indan-2-yloxy-4-methoxyphenyllpropionamide)、および3−フタルイミド−3−(3−{エンド−ベンゾビシクロ[2.2.1]へプト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオンアミド(3-phthalimido-3-{3-(endo-benzobicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}propionamide)が得られる。
実施例93−フタルイミド−3−(3−{エキソ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル(Methyl 3-Phthalimido-3-(3-{exo-bicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy}-4-methoxyphenyl)propionate) 窒素下での水(10ml)及びアセトニトリル(10ml)の混合物における3−アミノ−3−(3−{エキソービシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル塩酸塩(1.00g、2.
81ミリモル)及び炭酸ナトリウム(0.3g、2.8ミリモル)の撹拌溶液に、N−カルボエトキシフタルイミド(0.64g、2.81ミリモル)を加えた。この溶液を室温で3時間撹拌した。アセトニトリルを真空中で除去し、残渣を塩化メチレンで抽出した(3×30ml)。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、瀘過し、真空中で濃縮することによって、生成物1.44gを得た。この生成物をさらにフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、20%、酢酸エチル/塩化メチレン)で精製して、白色の物質を得、さらにこれを真空中で乾燥することによって、生成物0.23g(18%)を得た:融点47〜48℃; 1H NMR(CDCl3)d 7.86-7.61 (m,4H),7.14-7.00 (m,2H),6.82-6.74 (m,1H),5.75 (dd,J=5.9,10 Hz,1H),4.25-4.14 (m,1H),3.84-3.69 (m,1H),3.79 (s,3H),3.63 (s,3H),3.23 (dd,J=5.9,16.5 Hz,1H),2.51-2.41 (m,1H),2.34-2.24 (m,1H),1.86-1.06 (m,8H); 13C NMR(CDCl3)d 171.1,168.1,149.7,147.2,133.9,131.8,130.9,123.3,120.1,120.0,114.5,114.4,111.8,81.1,56.0,51.9,50.8,41.1,41.0,39.9,39.8,35.9,35.5,35.3,28.4,24.3; HPLC 97%;C2627NO6に関する分析計算 理論値:C,69.47; H,6.05; N,3.12,実測値:C,69,22; H,5.91; N,2.95。
同様にして、3−フタルイミド−3−(3−{エンド−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル(methyl 3-phthalimido-3-{3-(endo-bicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}propionate)、3−フタルイミド−3−(3−{ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル(methyl 3-phthalimido-3-{3-(bicyclo[2.2.2]oct-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}propionate)、3−フタルイミド−3−{3−(ビシクロ[3.2.1]オクト−2−イルオキシ)−4−メトキシフェニル}プロピオン酸メチル(methyl 3-phthalimido-3-{3-(bicyclo[3.2.1]oct-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}propionate)、3−フタルイミド−3−(3−インダン−2−イルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル(methyl 3-phthalimido-3-{3-indan-2-yloxy-4-methoxyphenyl{propionate)、および3−フタルイミド−3−{3−(エンド−ベンゾビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ)−4−メトキシフェニル}プロピオン酸メチル(methyl 3-phthalimido-3-{3-(endo-benzobicyclo[2.2.1]hept-2-yloxy)-4-methoxyphenyl}propionate)が得られる。
実施例101−(3−シクロペントキシ−4−メトキシフェニル)プロピルアミン(1-(3-Cyclopentoxy-4-methoxyphenyl)propylamine) 窒素下でのテトラヒドロフラン(5ml)における1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(2.5M、4.1ml、19.5ミリモル)の氷浴冷却した撹拌溶液に、ブチルリチウムのヘキサン溶液(7.2ml、18ミリモル)をシリンジで加えた。氷浴を除去し、溶液を室温で30分間撹拌した。次に、この溶液を、テトラヒドロフラン(5ml)における3−シクロペントキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(3.3g、15ミリモル)の氷浴冷却した溶液に滴下し、その混合物を20分間撹拌した。さらに、エチルマグネシウムブロミドのエーテル溶液(3M、10ml、30ミリモル)を滴下した。反応溶液を室温に到達させた後、室温で撹拌した。反応の進行をHPLC(ウォーターズ ノバーパック/EC 18 カラム(Waters Nova-Pak/EC 18column)、3.9×150mm、4ミクロン、1ml/分、240nm、35/65 CH3 CN/0.1% H3PO4 (aq))でモニターしたところ、3時間後、出発原料は残っていなかった。この反応混合物を徐々に塩化アンモニウムの飽和溶液(100ml)に注いだ。得られた混合物を塩化メチレンで抽出し(3×20ml)、合わせた抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で濃縮して生成物5.6gを得、さらにこれをフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、250/10/1、塩化メチレン/メタノール/水酸化アンモニウム)で精製することによって、油状の生成物2.5g(67%)を得た: 1H NMR(CDC13)_6.91-6.77 (m,3H),4.85-4.74 (m,1H),3.83 (s,3H),3.74(t,J=6.8 Hz,1H),2.02-1.15 (m,12H),0.86 (t,J=7.4 Hz,3H);13C NMR(CDCl3)_148.8,147.5,138.8,118.4,113.3,111.8,80.3,57.4,56.0,32.7,32.4,10.9。
実施例113−フタルイミド−3−(3−シクロペントキシ−4−メトキシフェニル)プロパン(3-Phthalimido-3-(3-cyclopentoxy-4-methoxyphenyl)propane) 窒素下での水(5ml)及びアセトニトリル(5ml)の混合物における1−(3−シクロペントキシ−4−メトキシフェニル)プロピルアミン(1g、4ミリモル)及び炭酸ナトリウム(0.42g、4.0ミリモル)の撹拌溶液に、N−カルボエトキシフタルイミド(0.9g、4.0ミリモル)を加えた。この溶液を室温で2.5時間撹拌した。アセトニトリルを真空中で除去すると、白い固体が沈殿した。混合物を瀘過し、固形物を水で洗浄し、空気乾燥した後、真空中で乾燥することによって、生成物1.25g(83%)を得た:融点100.0〜102.5℃; 1H NMR(CDCl3)_7.87-7.61 (m,4H),7.21-7.01 (m,2H),6.85-6.75 (m,1H),5.15 (dd,J=7,9.3 Hz,1H),4.86-4.74(m,1H),3.81 (s,3H),2.66-2.20 (m,2H),2.08-1.47 (m,8H),0.95 (t,J=7.3 Hz,3H); 13C NMR (CDCl3)_168.4,149.4,147.5,133.8,132.2,131.9,123.1,120.5,115.0,111.5,80.3,55.6,55.9,32.7,24.4,11.6; HPLC(ウォーターズ ノバ−パック/EC 18 カラム(Waters Nova-Pak/EC 18 column)、3.
9×150mm、4ミクロン、1ml/分、240nm、60/40 CH3CN/0.1% H3 PO4(aq)) 12分、99%;C2325NO4に関する分析計算 理論値:C,72.80; H,6.64; N,3.69,実測値:C,72.72; H,6.69; N,3.65。
実施例121−(3−インダニルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピルアミン(1-(3-Indanyloxy-4-methoxyphenyl)propylamine) 窒素下でのテトラヒドロフラン(5ml)における1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(2.7ml、13ミリモル)の氷浴冷却した撹拌溶液に、ブチルリチウム(2.5M、4.8ml、12ミリモル)のヘキサン溶液をシリンジで加えた。氷浴を除去し、溶液を室温で25分間撹拌した。次に、この溶液を、テトラヒドロフラン(4ml)における3−インダニルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(2.68g、10.0ミリモル)の氷浴冷却した溶液に滴下し、混合物を1時間撹拌した。エチルマグネシウムブロミドのエーテル溶液(3M、6.
7ml、20ミリモル)をシリンジで滴下した。この反応混合物を還流しながら加熱し、HPLC(ウォーターズ ノバーパック/EC 18 カラム(Waters Nova-Pak/EC 18 column)、3.9×150mm、4ミクロン、1ml/分、240nm、40/60、CH3 CN/0.1% H3 PO4(aq))でモニターした。48時間後、反応を完了させ、室温まで冷却した。さらに、この反応混合物を塩化アンモニウムの飽和溶液(80ml)中に徐々に加えた。得られた混合物を塩化メチレンで抽出し(3×15ml)、合わせた抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して生成物を得、さらにこれをフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、250/10/1、塩化メチレン/メタノール/水酸化アンモニウム)で精製することによって、オレンジ色の固形物として生成物0.27g(9%)を得た。
実施例131−フタルイミド−1−(3−インダニルオキシ−4−メトキシフェニル)プロパン(1-Phthalimido-1-(3-indanyloxy-4-methoxyphenyl)propane) 窒素下での水(2ml)とアセトニトリル(2ml)の混合物における1−(3−インダニルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピルアミン(0.25g、0.84ミリモル)及び炭酸ナトリウム(0.09g、0.84ミリモル)の撹拌溶液に、N−カルボエトキシフタルイミド(0. 19g、0.84ミリモル)を加えた。この溶液を室温で4時間撹拌した。アセトニトリルを真空中で除去し、得られた混合物を塩化メチレンで抽出し(2×10ml)、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で濃縮して生成物0.35gを得、これをさらにフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、25/75、酢酸エチル/ヘキサン)
で精製することによって、固形物として生成物0.19g(48%)を得た:融点62℃; 1H NMR(CDCl3)_7.86-7.63 (m,4H),7.29-7.04 (m,6H),6.87-6.78 (m,1H),5.30-5.14 (m,2H),3.77 (s,3H),3.52-3.14 (m,4H),2.66-2.21 (m,2H),O.97 (t,J=7.3 Hz,3H); 13C NMR(CDCl3)_168.4,149.6,147.1,140.7,140.6,133.8,132.2,131.8,126.5,124.6,123.1,121.2,115.3,111.7,79.0,56.5,55.9,39.6,39.6,24.4,11.6;HPLC(ウォーターズ ノバ−パック/EC 18 カラム(Waters Nova-Pak/EC 18 column)、3.9×150mm、4ミクロン、1ml/分、240nm、60/4o、CH3 CN/0.1% H3 PO4(aq))12分、98%;C2725NO4に関する分析計算 理論値:C,75.86; H,5.89; N,3.28,実測値:C,75.58; H,5.90; N,3.20。
実施例141−(1−オキソイソインドリン)−1−(3−シクロペントキシ−4−メトキシフェニル)プロパン(1-(1-Oxoisoindoline)-1-(3-cyclopentoxy-4-methoxyphenyl)propane) 窒素下での氷酢酸(9ml)におけるフタル酸ジカルボキシアルデヒド(0.
4g、3ミリモル)及び1−(3−シクロペントキシ−4−メトキシフェニル)
プロピルアミン(0.75g、3.0ミリモル)の撹拌溶液を、5分間還流で加熱した。次に、この撹拌反応物を室温に冷却し、真空中で濃縮して生成物を得て、これをさらにシリカゲルによるフラッシュカラムクロマトグラフィー(最初40/60酢酸エチル/ヘキサン、次に、15/85酢酸エチル/塩化メチレン)
で精製することによって、黄色油として生成物0.48g(44%)を得た: 1H NMR(CDCl3)_7.97-7.76 (m,1H),7.61-7.31 (m,3H),7.06-6.74(m,3H),5.54-5.39 (m,1H),4.87-4.66 (m,1H),4.28 (d,J=17 Hz,1H),4.00 (d,J=17 Hz,1H),3.82 (s,3H),2.25-1.45 (m,10H),0.99 (t,J=7.3 Hz,3H);13C NMR (CDCl3)_168.3,149.4,147.5,141.1,132.7,132.2,130.9,127.7,123.5,122.6,119.3,114.9,111.6,80.3,55.9,55.8,45.3,32.6,32.5,24.2,23.8,10.9;HPLC(ウォーターズ ノバ−パック/EC 18 カラム(Waters Nova-Pak/EC 18 column)、3.9×150mm、4ミクロン、1ml/分、240nm、50/50、CH3 CN/0.1% H3 PO4)8分、100%。
実施例153−(1−オキソイソインドリン)−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸(3-(1-Oxoisoindoline)-3-(3-cyclopentyloxy-4-methoxyphenyl)propionicAcid) 窒素下での20m1の氷酢酸におけるフタル酸ジカルボキシアルデヒド(0.
67g、5.00ミリモル)及び3−アミノ−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸(1.40g、5.01ミリモル)の撹拌溶液に、5分間還流、加熱した。次に、この撹拌反応物を一晩室温にまで冷却させた。得られた黄褐色溶液を真空中で濃縮し、形成した固形物を酢酸エチル(25ml)中でスラリー化した。このスラリーを瀘過し、固形物を真空中で乾燥することによって、白色粉末としての生成物1.52g(77%)を得た:融点 161〜163℃; 1H NMR(dmso-D6 / TMS)_12.33(br s,1 H,COOH),7.75-7.4 (m,4 H,Ar),7.05-6.8 (m,3 H,Ar),5.66 (app.t,J=7.9 Hz,1 H),4.75 (m,1 H),4.51 (d,J=17.7 Hz,1 H),4.11 (d,J=17.7 Hz,1 H),3.71 (s,3 H),3.12 (m,2 H),1.95-1.45 (m,8H); 13C NMR(dmso-D6 / TMS)_171.8,149.1,146.8,141.6,132.1,131.5,131.3,127.8,123.4,122.8,119.2,114.O,112.2,79.4,55.5,51.0,46.3,36.7,32.1,32.0,23.4;C2325NO5に関する分析計算 理論値:C,69.86; H,6.37; N,3.54,実測値:C,69.59; H,6.35; N,3.44。
実施例163−(1−オキソイソインドリン)−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル(Methyl 3-(1-oxoisoindoline)-3-(3-cyclopentyloxy-4-methoxyphenyl)propionate) 窒素下で氷浴で冷却された10m1のメタノールにおける3−(1−オキソイソインドリン)−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸(0.758g、1.92ミリモル)の撹拌縣濁液に、塩化チオニル0.3mlを加えた。15分撹拌後、混合物を室温にまで加温して一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を塩化メチレンに溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及びブレインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、1/9 酢酸エチル/塩化メチレン)で精製して、生成物0.6gを得、これをヘキサン中で撹拌した。スラリーを瀘過することによって、白色固体としての生成物0.32gを得た:融点94.5〜95.5℃; 1H NMR(CDCl3/TMS)_7.85 (d,J=6.7 Hz,1 H,Ar),7.55-7.3 (m,3 H,Ar),7.0-6.75(m,3 H),5,92 (dd,J=9.1,7.0 Hz,1 H),4.74 (m,1 H),4.37(d,J=16.7 Hz,1 H),4.07 (d,J=16.7 Hz,1 H),3.82 (s,3H),3.64 (s,3H),3.23 (dd,J=9.1,15.0 Hz,1 H),3.10 (dd,J=9.1,15.0 Hz,1 H),2.05-1.45 (m,8H); 13C NMR(CDCl3/TMS)
_170.9,149.8,147.8,141.3,132.6,131.3,131.O,127.9,123.8,122.7,119.0,114.6,111.8,80.5,56.0,52.0,51.7,46.6,40.0,32.7,32.7,24.0;
2427NO5に関する分析計算値 理論値:C,70.40; H,6.65; N,3.42,実測値:C,70.07; H,6.63; N,3.34。
実施例17 各々50mgの活性成分を含む錠剤は以下のようにして調製できる:

固形成分をまず0.6mmメッシュ幅の篩に強制的に通す(force)。次に、活性成分、ラクトース、タルク、ステアリン酸マグネシウム及びデンプンの半分を混合する。デンプンのもう半分を40mlの水に懸濁し、この懸濁液を100mlの水におけるポリエチレングリコールの煮沸溶液に添加する。得られたペーストを粉末状物質に加え、必要であれば水を加えて、混合物を造粒する。造粒物を35℃で一晩乾燥し、1.2mmメッシュ幅の篩に強制的に通し、圧縮して、両サイドが凹面状の約6mm直径の錠剤を形成する。
実施例18 各々100mgの活性成分を含む錠剤は以下のようにして調製できる:

すべての固形成分をまず0.6mmメッシュ幅の篩に強制的に通す(force)
。次に、活性成分、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム及びデンプンの半分を混合する。デンプンのもう半分を40mlの水に懸濁し、この懸濁液を100mlの熱水に添加する。得られたペーストを粉末状物質に加え、必要であれば水を加えて、混合物を造粒する。造粒物を35℃で一晩乾燥し、1.2mmメッシュ幅の篩に強制的に通し、圧縮して、両サイドが凹面状の約6mm直径の錠剤を形成する。
実施例19 各々75mgの活性成分を含む咀嚼用錠剤は以下のようにして調製できる:

すべての固形成分をまず0.25mmメッシュ幅の篩に強制的に通す(force)。次に、マンニトール及びラクトースを混合し、ゼラチン溶液を加えながら造粒して、2mmメッシュ幅の篩に強制的に通し、50℃で乾燥し、1.7mmメッシュ幅の篩に再度強制的に通す。活性成分、グリシン及びサッカリンを注意深く混合し、マンニトール、ラクトース造粒物、ステアリン酸及びタルクを添加し、すべてをよく混合し、圧縮して、両サイドが凹面状で上部側に破断溝を有するの約10mm直径の錠剤を形成する。
実施例20 各々10mgの活性成分を含む錠剤は以下のようにして調製できる:

固形成分をまず0.6mmメッシュ幅の篩に強制的に通す。次に、活性成分、ラクトース、タルク、ステアリン酸マグネシウム及びデンプンの半分をよく混合する。デンプンのもう半分を65mlの水に懸濁し、この懸濁液を260mlの水におけるポリエチレングリコールの煮沸溶液に添加する。得られたペーストを粉末状物質に加え、必要であれば水を加えて、すべてを混合、造粒する。造粒物を35℃で一晩乾燥し、1.2mmメッシュ幅の篩に強制的に通し、圧縮して、両サイドが凹面状であり、上部側に破断ノッチを有する約10mm直径の錠剤を形成する。
実施例21 各々100mgの活性成分を含むゼラチン乾燥充填カプセル(gelatindry-filled capsule)は以下のようにして調製できる:

ラウリル硫酸ナトリウムを0.2mmメッシュ幅の篩に通して活性成分中に篩入れ、これらの2成分を10分間よく混合する。次に、微結晶性セルロースを0.9mmメッシュ幅の篩を通して加え、すべてを再度10分間よく混合する。最後に、ステアリン酸マグネシウムを0.8mmメッシュ幅の篩を通して加え、さらに3分間混合した後、混合物をサイズ0の(伸長された)ゼラチン乾燥充填カプセル中にそれぞれ140mgずつ導入した。
実施例22 0.2%注射ないし輸液用溶液は、例えば、以下のように調製できる:

活性成分を1000mlの水に溶解し、ミクロフィルターで瀘過するまたは100mlのH2O中にスラリー化する。緩衝溶液を添加して、全量を水で2500mlとする。単位服用量形態(dosage unit form)を調製するために、1.0または2.5ml毎の分量をガラス製アンプル中に入れる(それぞれ、2.0または5.0mgの活性成分を含有する)。

【特許請求の範囲】
1.下記式を有する化合物:

ただし、R1及びR2の一方がR3−X−であり、他方が水素、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、カルボ(低級)アルコキシ、アセチル、カルバモイル、アセトキシ、カルボキシ、ヒドロキシル、アミノ、低級アルキル、アルキルアミノ、低級アルコキシ、ハロ、HF2CO、F3CO、またはR3−X−であり;
3は、炭素原子数18以下のモノシクロアルキル、ビシクロアルキル、若しくはベンゾシクロアルキル、テトラヒドロピラン、またはテトラヒドロフランであり;
Xは、炭素−炭素結合、−CH2−、−O−または−N=であり;
5は、(i)置換されないまたはニトロ、シアノ、ハロ、トリフルオロメチル、カルボ(低級)アルコキシ、アセチル、または置換されない若しくは低級アルキル、アセトキシ、カルボキシ、ヒドロキシル、アミノ、低級アルキルアミノ、低級アシルアミノ、アミノアルキル、若しくは低級アルコキシで置換されるカルバモイルから独立して選ばれる一以上の置換基で置換されるo−フェニレン;(ii)二価結合が隣位環の炭素原子上にある、ピリジン、ピロリジン、イミダゾール、ナフタレン、またはチオフェンの近接二価残基;(iii)置換されないまたはニトロ、シアノ、ハロ、トリフルオロメチル、カルボ(低級)アルコキシ、アセチル、カルバモイル、アセトキシ、カルボキシ、ヒドロキシル、アミノ、低級アルキルアミノ、低級アルキル、低級アルコキシ、若しくはフェニルからなる群より相互に独立して選ばれる一以上の置換基で置換される、炭素原子数4〜10の近接二価のシクロアルキルまたはシクロアルケニル;(iv)低級アルキルで2置換されるビニレン;または(v)置換されないまたは低級アルキルで1置換される若しくは2置換されるエチレンであり;
6は、−CO−、−CH2−、または−CH2CO−であり;
Yは、−COZ、−CPN、−OR8、低級アルキル、またはアリールであり;
Zは、−NH2、−OH、−NHR、−R9、または−OR9であり;
8は、水素または低級アルキルであり;
9は、低級アルキルまたはベンジルであり;およびnは0、1、2、または3の値を有する。
2.R1及びR2の一方がR3−O−であり、他方が低級アルキル、低級アルコキシ、またはR3−O−であり;
3は、炭素原子数10以下の環状または2環式アルキルまたはテトラヒドロフランであり;
5は、置換されないまたはニトロ、シアノ、ハロ、トリフルオロメチル、カルボエトキシ、カルボメトキシ、カルボプロポキシ、アセチル、カルバモイル、または炭素原子数1〜3のアルキル、アセトキシ、カルボキシ、ヒドロキシル、アミノ、炭素原子数1〜3のアルキルで置換されるアミノ、炭素原子数1〜4のアルキル、炭素原子数1〜4のアルコキシで置換されるカルバモイルから独立して選ばれる一以上の置換基で置換されるo−フェニレンであり;
6は、−CO−または−CH2−であり;
Yは、−COZまたは低級アルキルであり;
Zは、−NH2、−OH、−NHR、−R9、または−OR9であり;
9は、アルキルまたはベンジルであり;およびnは1または2の値を有する、請求の範囲第1項に記載の化合物。
3.R5は、置換されないまたはニトロ、シアノ、ハロ、トリフルオロメチル、カルボ(低級)アルコキシ、アセチル、または置換されない若しくは低級アルキル、アセトキシ、カルボキシ、ヒドロキシル、アミノ、低級アルキルアミノ、低級アシルアミノ、アミノアルキル、若しくは低級アルコキシで置換されるカルバモイルから独立して選ばれる一以上の置換基で置換されるo−フェニレンであり;
1は、低級アルコキシであり;
3は、炭素原子数10までのモノシクロアルキルであり;
6は、−CO−であり;
Yは、−COZまたは−CPNであり;
Zは、−NH2、−OH、または−O(低級アルキル)であり;およびnは0または1の値を有する、請求の範囲第1項に記載の化合物。
4.3−フタルイミド−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸、3−フタルイミド−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオンアミド、3−フタルイミド−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル、3−フタルイミド−3−(3−{エキソ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル、3−フタルイミド−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチル、3−フタルイミド−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、3−フタルイミド−3−(3−シクロヘキシルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸、3−フタルイミド−3−{3−(ビシクロ[3.2.1]
オクト−2−イルオキシ)−4−メトキシフェニル}プロピオン酸、3−フタルイミド−3−{3−インダン−2−イルオキシ−4−メトキシフェニル}プロピオン酸、3−フタルイミド−3−(3−{エンド−ベンゾビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオン酸、3−フタルイミド−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド、3−フタルイミド−3−(3−シクロヘキシルオキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド、3−フタルイミド−3−{3−(エンド−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオンアミド、3−フタルイミド−3−{3−(ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イルオキシ)−4−メトキシフェニル}プロピオンアミド、3−フタルイミド−3−{3−(ビシクロ[3.2.1]オクト−2−イルオキシ)−4−メトキシフェニル}プロピオンアミド、3−フタルイミド−3−{3−インダン−2−イルオキシ4−メトキシフェニル}プロピオンアミド、および3−フタルイミド−3−{3−(エンド−ベンゾビシクロ[2.2.1]ヘプト−2-イルオキシ}−4−メトキシフェニル)プロピオンアミドからなる群より選ばれる化合物。
5.哺乳動物に有効量の請求の範囲第1項に記載の化合物を投与することからなる哺乳動物におけるホスホジエステラーゼの阻害方法。
6.哺乳動物に有効量の請求の範囲第1項に記載の化合物を投与することからなる哺乳動物におけるTNFαの阻害方法。
7.哺乳動物に有効量の請求の範囲第1項に記載の化合物を投与することからなる哺乳動物におけるNFκBの阻害方法。
8.一回または複数回投与される際にホスホジエステラーゼを阻害するのに有効な量の請求の範囲第1項に記載の化合物からなる薬剤組成物。

【公表番号】特表2000−502350(P2000−502350A)
【公表日】平成12年2月29日(2000.2.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平9−523858
【出願日】平成8年12月24日(1996.12.24)
【国際出願番号】PCT/US96/20616
【国際公開番号】WO97/23457
【国際公開日】平成9年7月3日(1997.7.3)
【出願人】
【氏名又は名称】セルジーン コーポレイション