説明

PI3−キナーゼの調節剤を用いた再生可能な幹細胞集団の拡大

PI3−キナーゼ活性の調節剤を用いた再生可能な幹細胞のex vivoおよびin vivo拡大方法、再生可能な幹細胞の拡大された集団、およびその用途。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
幹細胞集団をex vivoで拡大させかつその分化を阻害する方法であって、
(a)細胞増殖のための条件を細胞にex vivoで与え;
(b)PI3−キナーゼ活性の調節剤の有効濃度を細胞にex vivoで与え、ここで前記調節剤はPI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができるものから選択され;それにより幹細胞集団をex vivoで拡大させかつその分化を阻害すること
を含む方法。
【請求項2】
前記幹細胞は初期造血および/または造血先祖細胞である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
PI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができるものから選択される前記調節剤は、
(a)PI3−キナーゼ触媒活性の阻害剤、
(b)PI3−キナーゼをコードするmRNA転写物と特異的にハイブリダイズすることができるアンチセンスポリヌクレオチド、
(c)PI3−キナーゼ転写物、コード配列および/またはプロモーター要素を特異的に開裂するリボザイム、
(d)PI3−キナーゼ転写物の分解を誘導することができるsiRNA分子、および
(e)PI3−キナーゼ転写物またはDNAを特異的に開裂するDNAザイム
からなる群から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記PI3−キナーゼ活性の阻害剤はウォルトマンニンまたはLY294002である請求項3に記載の方法。
【請求項5】
PI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができる前記調節剤は抗PI3−キナーゼ抗体である請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記抗PI3−キナーゼ抗体はScFVまたはFabである請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記与えることは前記アンチセンスポリヌクレオチド、前記リボザイム、前記siRNA分子または前記DNAザイムを幹細胞中で一過的に発現することによって行われる請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記与えることは、
(a)前記アンチセンスポリヌクレオチド、前記リボザイム、前記siRNA分子または前記DNAザイムを発現することができる発現性ポリヌクレオチドを与え、そして
(b)前記発現性ポリヌクレオチドを細胞のゲノム中に安定に組入れ、それによりPI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼ遺伝子発現をダウンレギュレートすることができる調節剤を与えること
によって行われる請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記PI3−キナーゼ活性の阻害剤は抗PI3−キナーゼScFvまたはFabをコードする発現性ポリヌクレオチドである請求項3に記載の方法。
【請求項10】
前記細胞増殖のための条件を与えることは栄養素およびサイトカインを細胞に与えることによって行われる請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記サイトカインは初期活動サイトカインおよび後期活動サイトカインからなる群から選択される請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記初期活動サイトカインは幹細胞因子、FLT3リガンド、インターロイキン−6、トロンボポイエチンおよびインターロイキン−3からなる群から選択される請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記初期活動サイトカインはFLT3リガンドである請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記後期活動サイトカインは顆粒球コロニー刺激因子、顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子およびエリスロポイエチンからなる群から選択される請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記後期活動サイトカインは顆粒球コロニー刺激因子である請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記幹細胞は造血細胞、神経細胞、希突起膠細胞、皮膚細胞、肝細胞、胚性幹細胞、筋肉細胞、骨細胞、間葉細胞、膵細胞、軟骨細胞、および間質細胞からなる群から選択される源から由来する請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記幹細胞は骨髄または末梢血から由来する請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記幹細胞は新生児臍帯血から由来する請求項16に記載の方法。
【請求項19】
造血幹細胞について豊富にされている幹細胞集団を選択する工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記選択はCD34を介して行われる請求項19に記載の方法。
【請求項21】
初期造血幹/先祖細胞について豊富にされている幹細胞集団を選択する工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記選択はCD133を介して行われる請求項21に記載の方法。
【請求項23】
拡大された未分化の幹細胞に外来遺伝子を形質導入する方法であって、前記方法は、
(a)幹細胞集団を得;
(b)(i)前記幹細胞に細胞増殖のための条件を与え、(ii)前記幹細胞にPI3−キナーゼ活性の調節剤の有効濃度を与えることによって前記幹細胞を拡大させかつその分化を阻害し、ここで前記調節剤はPI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができるものから選択され、ただし工程(i)および(ii)はin vitroまたはex vivoで行われ;それにより前記幹細胞を拡大しかつその分化を阻害し;そして
(c)前記拡大された未分化の幹細胞に外来遺伝子を形質導入すること
を含む方法。
【請求項24】
前記形質導入は外来遺伝子を含むベクターによって行われる請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記幹細胞は初期造血および/または造血先祖細胞である請求項23に記載の方法。
【請求項26】
PI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができるものから選択される前記調節剤は、
(a)PI3−キナーゼ触媒活性の阻害剤、
(b)PI3−キナーゼをコードするmRNA転写物と特異的にハイブリダイズすることができるアンチセンスポリヌクレオチド、
(c)PI3−キナーゼ転写物、コード配列および/またはプロモーター要素を特異的に開裂するリボザイム、
(d)PI3−キナーゼ転写物の分解を誘導することができるsiRNA分子、および
(e)PI3−キナーゼ転写物またはDNAを特異的に開裂するDNAザイム
からなる群から選択される請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記PI3−キナーゼ活性の阻害剤はウォルトマンニンまたはLY294002である請求項26に記載の方法。
【請求項28】
PI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができる前記調節剤は抗PI3−キナーゼ抗体である請求項23に記載の方法。
【請求項29】
前記抗PI3−キナーゼ抗体はScFVまたはFabである請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記与えることは前記アンチセンスポリヌクレオチド、前記リボザイム、前記siRNA分子または前記DNAザイムを幹細胞中で一過的に発現することによって行われる請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記与えることは、
(a)前記アンチセンスポリヌクレオチド、前記リボザイム、前記siRNA分子または前記DNAザイムを発現することができる発現性ポリヌクレオチドを与え、そして
(b)前記発現性ポリヌクレオチドを細胞のゲノム中に安定に組入れ、それによりPI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼ遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができる調節剤を与えること
によって行われる請求項26に記載の方法。
【請求項32】
前記PI3−キナーゼ活性の阻害剤は抗PI3−キナーゼScFvまたはFabをコードする発現性ポリヌクレオチドである請求項26に記載の方法。
【請求項33】
前記細胞増殖のための条件を与えることは栄養素およびサイトカインを細胞に与えることによって行われる請求項23に記載の方法。
【請求項34】
前記サイトカインは初期活動サイトカインおよび後期活動サイトカインからなる群から選択される請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記初期活動サイトカインは幹細胞因子、FLT3リガンド、インターロイキン−6、トロンボポイエチンおよびインターロイキン−3からなる群から選択される請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記初期活動サイトカインはFLT3リガンドである請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記後期活動サイトカインは顆粒球コロニー刺激因子、顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子およびエリスロポイエチンからなる群から選択される請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記後期活動サイトカインは顆粒球コロニー刺激因子である請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記幹細胞は造血細胞、神経細胞、希突起膠細胞、皮膚細胞、肝細胞、胚性幹細胞、筋肉細胞、骨細胞、間葉細胞、膵細胞、軟骨細胞、および間質細胞からなる群から選択される源から由来する請求項23に記載の方法。
【請求項40】
前記幹細胞は骨髄または末梢血から由来する請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記幹細胞は新生児臍帯血から由来する請求項39に記載の方法。
【請求項42】
造血幹細胞について豊富にされている幹細胞集団を選択する工程をさらに含む請求項23に記載の方法。
【請求項43】
前記選択はCD34を介して行われる請求項42に記載の方法。
【請求項44】
初期造血幹/先祖細胞について豊富にされている幹細胞集団を選択する工程をさらに含む請求項23に記載の方法。
【請求項45】
前記選択はCD133を介して行われる請求項44に記載の方法。
【請求項46】
請求項1〜45のいずれかに記載の方法に従って拡大された未分化の造血細胞を含む治療用のex vivo培養された幹細胞集団。
【請求項47】
PI3−キナーゼ活性の調節剤を含む培養培地中に与えられ、前記調節剤はPI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができるものから選択される請求項46に記載の細胞集団。
【請求項48】
前記培地から単離される請求項47に記載の細胞集団。
【請求項49】
請求項46に記載の細胞集団および薬学的に許容可能なキャリアを含む医薬組成物。
【請求項50】
請求項48に記載の細胞集団および薬学的に許容可能なキャリアを含む医薬組成物。
【請求項51】
レシピエントに造血幹細胞を移植する方法であって、前記方法は、
(a)造血幹細胞集団を得;
(b)(i)前記造血幹細胞に細胞増殖のための条件をex vivoで与え、(ii)前記造血幹細胞にPI3−キナーゼ活性の調節剤の有効濃度をex vivoで与えることによって前記造血幹細胞をex vivoで拡大させかつその分化を阻害し、ここで前記調節剤はPI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができるものから選択され、それにより前記造血幹細胞を拡大しかつその分化を阻害し;そして
(c)レシピエントに前記造血幹細胞を移植すること
を含む方法。
【請求項52】
前記造血幹細胞は初期造血および/または造血先祖細胞である請求項51に記載の方法。
【請求項53】
PI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができるものから選択される前記調節剤は、
(a)PI3−キナーゼ触媒活性の阻害剤、
(b)PI3−キナーゼをコードするmRNA転写物と特異的にハイブリダイズすることができるアンチセンスポリヌクレオチド、
(c)PI3−キナーゼ転写物、コード配列および/またはプロモーター要素を特異的に開裂するリボザイム、
(d)PI3−キナーゼ転写物の分解を誘導することができるsiRNA分子、および
(e)PI3−キナーゼ転写物またはDNAを特異的に開裂するDNAザイム
からなる群から選択される請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記PI3−キナーゼ活性の阻害剤はウォルトマンニンまたはLY294002である請求項53に記載の方法。
【請求項55】
PI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができる前記調節剤は抗PI3−キナーゼ抗体である請求項51に記載の方法。
【請求項56】
前記抗PI3−キナーゼ抗体はScFVまたはFabである請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記与えることは前記アンチセンスポリヌクレオチド、前記リボザイム、前記siRNA分子または前記DNAザイムを幹細胞中で一過的に発現することによって行われる請求項53に記載の方法。
【請求項58】
前記与えることは、
(a)前記アンチセンスポリヌクレオチド、前記リボザイム、前記siRNA分子または前記DNAザイムを発現することができる発現性ポリヌクレオチドを与え、そして
(b)前記発現性ポリヌクレオチドを細胞のゲノム中に安定に組入れ、それによりPI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼ遺伝子発現をダウンレギュレートすることができる調節剤を与えること
によって行われる請求項53に記載の方法。
【請求項59】
前記PI3−キナーゼ活性の阻害剤は抗PI3−キナーゼScFvまたはFabをコードする発現性ポリヌクレオチドである請求項53に記載の方法。
【請求項60】
前記細胞増殖のための条件を与えることは栄養素およびサイトカインを細胞に与えることによって行われる請求項51に記載の方法。
【請求項61】
前記サイトカインは初期活動サイトカインおよび後期活動サイトカインからなる群から選択される請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記初期活動サイトカインは幹細胞因子、FLT3リガンド、インターロイキン−6、トロンボポイエチンおよびインターロイキン−3からなる群から選択される請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記初期活動サイトカインはFLT3リガンドである請求項61に記載の方法。
【請求項64】
前記後期活動サイトカインは顆粒球コロニー刺激因子、顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子およびエリスロポイエチンからなる群から選択される請求項61に記載の方法。
【請求項65】
前記後期活動サイトカインは顆粒球コロニー刺激因子である請求項61に記載の方法。
【請求項66】
前記幹細胞は造血細胞、神経細胞、希突起膠細胞、皮膚細胞、肝細胞、胚性幹細胞、筋肉細胞、骨細胞、間葉細胞、膵細胞、軟骨細胞、および間質細胞からなる群から選択される源から由来する請求項51に記載の方法。
【請求項67】
前記幹細胞は骨髄または末梢血から由来する請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記幹細胞は新生児臍帯血から由来する請求項66に記載の方法。
【請求項69】
造血幹細胞について豊富にされている幹細胞集団を選択する工程をさらに含む請求項51に記載の方法。
【請求項70】
前記選択はCD34を介して行われる請求項69に記載の方法。
【請求項71】
初期造血幹/先祖細胞について豊富にされている幹細胞集団を選択する工程をさらに含む請求項51に記載の方法。
【請求項72】
前記選択はCD133を介して行われる請求項71に記載の方法。
【請求項73】
養子免疫療法であって、前記方法は、
(a)患者から先祖造血細胞を得、
(b)(i)細胞増殖のための条件をex vivoで前記先祖造血細胞に与え、(ii)前記先祖造血細胞にPI3−キナーゼ活性の調節剤の有効濃度を与えることによって前記造血細胞をex vivoで拡大させかつその分化を阻害し、ここで前記調節剤はPI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができるものから選択され、それにより前記先祖造血細胞を拡大させかつその分化を阻害し、そして
(c)前記先祖造血細胞をレシピエントに移植すること
を含む方法。
【請求項74】
前記造血幹細胞は初期造血および/または造血先祖細胞である請求項73に記載の方法。
【請求項75】
PI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができるものから選択される前記調節剤は、
(a)PI3−キナーゼ触媒活性の阻害剤、
(b)PI3−キナーゼをコードするmRNA転写物と特異的にハイブリダイズすることができるアンチセンスポリヌクレオチド、
(c)PI3−キナーゼ転写物、コード配列および/またはプロモーター要素を特異的に開裂するリボザイム、
(d)PI3−キナーゼ転写物の分解を誘導することができるsiRNA分子、および
(e)PI3−キナーゼ転写物またはDNAを特異的に開裂するDNAザイム
からなる群から選択される請求項73に記載の方法。
【請求項76】
前記PI3−キナーゼ活性の阻害剤はウォルトマンニンまたはLY294002である請求項75に記載の方法。
【請求項77】
PI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができる前記調節剤は抗PI3−キナーゼ抗体である請求項73に記載の方法。
【請求項78】
前記抗PI3−キナーゼ抗体はScFVまたはFabである請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記与えることは前記アンチセンスポリヌクレオチド、前記リボザイム、前記siRNA分子または前記DNAザイムを幹細胞中で一過的に発現することによって行われる請求項75に記載の方法。
【請求項80】
前記与えることは、
(a)前記アンチセンスポリヌクレオチド、前記リボザイム、前記siRNA分子または前記DNAザイムを発現することができる発現性ポリヌクレオチドを与え、そして
(b)前記発現性ポリヌクレオチドを細胞のゲノム中に安定に組入れ、それによりPI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼ遺伝子発現をダウンレギュレートすることができる調節剤を与えること
によって行われる請求項75に記載の方法。
【請求項81】
前記PI3−キナーゼ活性の阻害剤は抗PI3−キナーゼScFvまたはFabをコードする発現性ポリヌクレオチドである請求項75に記載の方法。
【請求項82】
前記細胞増殖のための条件を与えることは栄養素およびサイトカインを細胞に与えることによって行われる請求項73に記載の方法。
【請求項83】
前記サイトカインは初期活動サイトカインおよび後期活動サイトカインからなる群から選択される請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記初期活動サイトカインは幹細胞因子、FLT3リガンド、インターロイキン−6、トロンボポイエチンおよびインターロイキン−3からなる群から選択される請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記初期活動サイトカインはFLT3リガンドである請求項83に記載の方法。
【請求項86】
前記後期活動サイトカインは顆粒球コロニー刺激因子、顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子およびエリスロポイエチンからなる群から選択される請求項83に記載の方法。
【請求項87】
前記後期活動サイトカインは顆粒球コロニー刺激因子である請求項83に記載の方法。
【請求項88】
前記幹細胞は造血細胞、神経細胞、希突起膠細胞、皮膚細胞、肝細胞、胚性幹細胞、筋肉細胞、骨細胞、間葉細胞、膵細胞、軟骨細胞、および間質細胞からなる群から選択される源から由来する請求項73に記載の方法。
【請求項89】
前記幹細胞は骨髄または末梢血から由来する請求項88に記載の方法。
【請求項90】
前記幹細胞は新生児臍帯血から由来する請求項88に記載の方法。
【請求項91】
造血幹細胞について豊富にされている幹細胞集団を選択する工程をさらに含む請求項73に記載の方法。
【請求項92】
前記選択はCD34を介して行われる請求項91に記載の方法。
【請求項93】
初期造血幹/先祖細胞について豊富にされている幹細胞集団を選択する工程をさらに含む請求項73に記載の方法。
【請求項94】
前記選択はCD133を介して行われる請求項93に記載の方法。
【請求項95】
骨髄幹細胞を採取するためにドナー末梢血へ骨髄幹細胞を動員する方法であって、前記方法は、
(a)PI3−キナーゼ活性の調節剤の有効濃度をドナーに投与し、ここで前記調節剤はPI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができるものから選択され、それにより骨髄幹細胞集団を拡大しかつその分化を阻害し、そして
(b)ロイコフォレシスによって細胞を採取すること
を含む方法。
【請求項96】
β−異常ヘモグロビン症の患者の治療のために赤血球前駆体細胞の成熟/分化を阻害する方法であって、前記方法はPI3−キナーゼ活性の調節剤の有効濃度を前記患者に投与することを含み、ここで前記調節剤はPI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができるものから選択され、それにより前記患者の幹細胞集団を拡大させかつその分化を阻害し、前記患者からの前記PI3−キナーゼ調節剤の除去により前記幹細胞は加速的に成熟し、増大した胎児ヘモグロビン生産を生じ、それにより前記患者におけるβ−異常ヘモグロビン症の徴候を改善することを含む方法。
【請求項97】
サイトカインを前記患者に投与する工程をさらに含む請求項96に記載の方法。
【請求項98】
PI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができるものから選択される前記調節剤は、
(a)PI3−キナーゼ触媒活性の阻害剤、
(b)PI3−キナーゼをコードするmRNA転写物と特異的にハイブリダイズすることができるアンチセンスポリヌクレオチド、
(c)PI3−キナーゼ転写物、コード配列および/またはプロモーター要素を特異的に開裂するリボザイム、
(d)PI3−キナーゼ転写物の分解を誘導することができるsiRNA分子、および
(e)PI3−キナーゼ転写物またはDNAを特異的に開裂するDNAザイム
からなる群から選択される請求項96に記載の方法。
【請求項99】
前記PI3−キナーゼ活性の阻害剤はウォルトマンニンまたはLY294002である請求項96に記載の方法。
【請求項100】
PI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができる前記調節剤は抗PI3−キナーゼ抗体である請求項96に記載の方法。
【請求項101】
前記抗PI3−キナーゼ抗体はScFVまたはFabである請求項100に記載の方法。
【請求項102】
前記PI3−キナーゼ活性の阻害剤は抗PI3−キナーゼScFvまたはFabをコードする発現性ポリヌクレオチドである請求項96に記載の方法。
【請求項103】
前記サイトカインは初期活動サイトカインおよび後期活動サイトカインからなる群から選択される請求項97に記載の方法。
【請求項104】
前記初期活動サイトカインは幹細胞因子、FLT3リガンド、インターロイキン−6、トロンボポイエチンおよびインターロイキン−3からなる群から選択される請求項103に記載の方法。
【請求項105】
前記初期活動サイトカインはFLT3リガンドである請求項103に記載の方法。
【請求項106】
前記後期活動サイトカインは顆粒球コロニー刺激因子、顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子およびエリスロポイエチンからなる群から選択される請求項103に記載の方法。
【請求項107】
前記後期活動サイトカインは顆粒球コロニー刺激因子である請求項103に記載の方法。
【請求項108】
未分化の幹細胞を保存する方法であって、前記方法はPI3−キナーゼ活性の調節剤の有効濃度を未分化の幹細胞に与え、ここで前記調節剤はPI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができるものから選択されることを含み、前記与えることは未分化の造血細胞の採取、単離および貯蔵の工程の少なくとも1つで行われる方法。
【請求項109】
PI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができるものから選択される前記調節剤は、
(a)PI3−キナーゼ触媒活性の阻害剤、
(b)PI3−キナーゼをコードするmRNA転写物と特異的にハイブリダイズすることができるアンチセンスポリヌクレオチド、
(c)PI3−キナーゼ転写物、コード配列および/またはプロモーター要素を特異的に開裂するリボザイム、
(d)PI3−キナーゼ転写物の分解を誘導することができるsiRNA分子、および
(e)PI3−キナーゼ転写物またはDNAを特異的に開裂するDNAザイム
からなる群から選択される請求項108に記載の方法。
【請求項110】
前記PI3−キナーゼ活性の阻害剤はウォルトマンニンまたはLY294002である請求項109に記載の方法。
【請求項111】
PI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができる前記調節剤は抗PI3−キナーゼ抗体である請求項109に記載の方法。
【請求項112】
前記抗PI3−キナーゼ抗体はScFVまたはFabである請求項111に記載の方法。
【請求項113】
前記与えることは前記アンチセンスポリヌクレオチド、前記リボザイム、前記siRNA分子または前記DNAザイムを幹細胞中で一過的に発現することによって行われる請求項109に記載の方法。
【請求項114】
前記与えることは、
(a)前記アンチセンスポリヌクレオチド、前記リボザイム、前記siRNA分子または前記DNAザイムを発現することができる発現性ポリヌクレオチドを与え、そして
(b)前記発現性ポリヌクレオチドを細胞のゲノム中に安定に組入れ、それによりPI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼ遺伝子発現をダウンレギュレートすることができる調節剤を与えること
によって行われる請求項109に記載の方法。
【請求項115】
前記PI3−キナーゼ活性の阻害剤は抗PI3−キナーゼScFvまたはFabをコードする発現性ポリヌクレオチドである請求項109に記載の方法。
【請求項116】
栄養素およびサイトカインを細胞に与えることをさらに含む請求項108に記載の方法。
【請求項117】
前記サイトカインは初期活動サイトカインおよび後期活動サイトカインからなる群から選択される請求項116に記載の方法。
【請求項118】
前記初期活動サイトカインは幹細胞因子、FLT3リガンド、インターロイキン−6、トロンボポイエチンおよびインターロイキン−3からなる群から選択される請求項117に記載の方法。
【請求項119】
前記初期活動サイトカインはFLT3リガンドである請求項117に記載の方法。
【請求項120】
前記後期活動サイトカインは顆粒球コロニー刺激因子、顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子およびエリスロポイエチンからなる群から選択される請求項117に記載の方法。
【請求項121】
前記後期活動サイトカインは顆粒球コロニー刺激因子である請求項117に記載の方法。
【請求項122】
前記幹細胞は造血細胞、神経細胞、希突起膠細胞、皮膚細胞、肝細胞、胚性幹細胞、筋肉細胞、骨細胞、間葉細胞、膵細胞、軟骨細胞、および間質細胞からなる群から選択される源から由来する請求項108に記載の方法。
【請求項123】
前記幹細胞は骨髄または末梢血から由来する請求項122に記載の方法。
【請求項124】
前記幹細胞は新生児臍帯血から由来する請求項122に記載の方法。
【請求項125】
造血幹細胞について豊富にされている幹細胞集団を選択する工程をさらに含む請求項108に記載の方法。
【請求項126】
前記選択はCD34を介して行われる請求項125に記載の方法。
【請求項127】
初期造血幹/先祖細胞について豊富にされている幹細胞集団を選択する工程をさらに含む請求項108に記載の方法。
【請求項128】
前記選択はCD133を介して行われる請求項127に記載の方法。
【請求項129】
ある量のPI3−キナーゼ活性の調節剤が補充された幹細胞回収バッグ、幹細胞分離および幹細胞洗浄緩衝液であって、ここで前記調節剤はPI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができるものから選択され、前記量は未分化の造血細胞集団の分化を阻害するのに十分な量である、幹細胞回収バッグ、幹細胞分離および幹細胞洗浄緩衝液。
【請求項130】
PI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができる前記調節剤はPI3−キナーゼ活性の阻害剤である請求項129に記載の幹細胞回収バッグ、幹細胞分離および幹細胞洗浄緩衝液。
【請求項131】
前記PI3−キナーゼ活性の阻害剤はウォルトマンニンまたはLY294002である請求項130に記載の幹細胞回収バッグ、幹細胞分離および幹細胞洗浄緩衝液。
【請求項132】
PI3−キナーゼ活性またはPI3−キナーゼをコードする遺伝子の発現をダウンレギュレートすることができる前記調節剤は抗PI3−キナーゼ抗体である請求項129に記載の幹細胞回収バッグ、幹細胞分離および幹細胞洗浄緩衝液。
【請求項133】
栄養素およびサイトカインをさらに補充されている請求項129に記載の幹細胞回収バッグ、幹細胞分離および幹細胞洗浄緩衝液。
【請求項134】
前記サイトカインは初期活動サイトカインおよび後期活動サイトカインからなる群から選択される請求項133に記載の幹細胞回収バッグ、幹細胞分離および幹細胞洗浄緩衝液。
【請求項135】
前記初期活動サイトカインは幹細胞因子、FLT3リガンド、インターロイキン−6、トロンボポイエチンおよびインターロイキン−3からなる群から選択される請求項134に記載の幹細胞回収バッグ、幹細胞分離および幹細胞洗浄緩衝液。
【請求項136】
前記初期活動サイトカインはFLT3リガンドである請求項134に記載の幹細胞回収バッグ、幹細胞分離および幹細胞洗浄緩衝液。
【請求項137】
前記後期活動サイトカインは顆粒球コロニー刺激因子、顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子およびエリスロポイエチンからなる群から選択される請求項134に記載の幹細胞回収バッグ、幹細胞分離および幹細胞洗浄緩衝液。
【請求項138】
前記後期活動サイトカインは顆粒球コロニー刺激因子である請求項134に記載の幹細胞回収バッグ、幹細胞分離および幹細胞洗浄緩衝液。
【請求項139】
PI3−キナーゼ活性の調節剤が細胞の分化を阻害することができるかどうかを決定するためのアッセイであって、前記アッセイは、
(a)前記PI3−キナーゼ活性の調節剤の存在下または不在下で分化することができる細胞集団を培養し、そして
(b)前記細胞の分化の変化を評価することを含み、
未処理の細胞と比較した分化の増大は、PI3−キナーゼ活性の調節剤が分化を阻害することができないということを示し、未処理の細胞と比較した分化の欠失または減少は、PI3−キナーゼ活性の調節剤が分化を阻害することができるということを示すアッセイ。
【請求項140】
前記分化することができる細胞は幹または先祖細胞、または細胞系の実質的に未分化の細胞である請求項139に記載のアッセイ。
【請求項141】
前記幹または先祖細胞は初期造血および/または造血先祖細胞である請求項140に記載のアッセイ。
【請求項142】
栄養素およびサイトカインを細胞に与えることをさらに含む請求項139に記載のアッセイ。
【請求項143】
前記サイトカインは初期活動サイトカインおよび後期活動サイトカインからなる群から選択されることができる請求項142に記載のアッセイ。
【請求項144】
前記幹細胞は造血細胞、神経細胞、希突起膠細胞、皮膚細胞、肝細胞、胚性幹細胞、筋肉細胞、骨細胞、間葉細胞、膵細胞、軟骨細胞、および間質細胞からなる群から選択される源から由来する請求項140に記載のアッセイ。
【請求項145】
前記分化の変化を評価することは分化マーカーを介して行われる請求項139に記載のアッセイ。
【請求項146】
前記分化マーカーはCD133,CD34,CD38,CD33、CD14,CD15,CD3,CD61およびCD19からなる群から選択される請求項145に記載のアッセイ。
【請求項147】
幹細胞集団をex vivoで拡大させかつその分化を阻害する方法であって、前記方法は、
(a)細胞増殖のための条件を細胞にex vivoで与え、そして
(b)PI3−キナーゼ活性が関与するシグナル伝達経路に対する前記幹細胞の応答能力をex vivoで減少させ;それにより幹細胞集団をex vivoで拡大させかつその分化を阻害すること
を含む方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図11F】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図13E】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24A−B】
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【図24C−D】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45A−B】
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【図45C−D】
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【図45E−F】
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【図46】
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【図47】
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【公表番号】特表2006−521813(P2006−521813A)
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−507579(P2006−507579)
【出願日】平成16年3月4日(2004.3.4)
【国際出願番号】PCT/IL2004/000215
【国際公開番号】WO2004/078917
【国際公開日】平成16年9月16日(2004.9.16)
【出願人】(501127637)ガミダ セル リミテッド (6)
【Fターム(参考)】