説明

POI属性判定装置、POI推薦サーバおよびPOI推薦システム

【課題】ユーザの行動履歴情報のみから現在地がプライベートPOIであるかパブリックPOIであるかを判別する技術を提供するとともに、現在地から目的地に至る迄の移動の際に立ち寄るパブリックPOIを、ユーザの時空間制約を考慮して推薦する技術を提供する。
【解決手段】POI推薦システム1は、情報収集部101、POI抽出部111、POI分類部121、目的地決定部131、時空間制約設定部141、表示部151、記憶部191、推薦候補POI抽出部201、類似度算出部211、推薦POI決定部221、パブリックPOI記憶部281および類似度情報記憶部291を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、POI属性判定装置、POI推薦サーバおよびPOI推薦システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ユーザの嗜好に合致する地点を経由地点として探索するナビゲーション装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、ユーザの行動履歴情報を検出するとともに、時間帯、照度レベルおよび騒音レベルに基づいて、ユーザの滞在場所が、ビジネス関連地点であるか、プライベート関連地点であるかを判別する行動履歴情報分析装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−139244号公報
【特許文献2】特開2009−43057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、ユーザの嗜好を反映した経由地点を探索するためには、予め、ユーザが嗜好情報を入力する必要があるという問題がある。また、特許文献1の技術では、ユーザの時空間制約を考慮した経由地点の探索ができないという問題がある。特許文献2の技術では、判別のために、照度レベルなどのセンシングが必要であるという問題がある。また、特許文献2の技術では、パブリックPOIの推薦ができないという問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ユーザの行動履歴情報のみから現在地がプライベートPOIであるかパブリックPOIであるかを判別する技術を提供するとともに、現在地から目的地に至る迄の移動の際に立ち寄るパブリックPOIを、ユーザの時空間制約を考慮して推薦する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、本発明の一態様であるPOI属性判定装置は、現在位置および現在時刻を含む一のユーザの行動情報を収集する情報収集部と、前記情報収集部によって収集された複数の前記行動情報に基づいて、当該一のユーザに係るPOIを抽出するPOI抽出部と、前記POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る複数のPOI情報に基づいて、現在位置であるPOIの属性が、当該一のユーザにとって滞在時間または頻度が多いPOIである当該一のユーザに係るプライベートPOIであるか、当該一のユーザにとって滞在時間または頻度が少ないPOIである当該一のユーザに係るパブリックPOIであるかを判定するPOI属性判定部とを備えることを特徴とする。
【0007】
上記問題を解決するために、本発明の他の態様であるPOI推薦システムは、現在位置および現在時刻を含む一のユーザの行動情報を収集する情報収集部と、前記情報収集部によって収集された複数の前記行動情報に基づいて、当該一のユーザに係るPOIを抽出するPOI抽出部と、前記POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る複数のPOI情報に基づいて、前記POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る複数のPOIを、当該一のユーザにとって滞在時間または頻度が多いPOIである当該一のユーザに係るプライベートPOIと当該一のユーザにとって滞在時間または頻度が少ないPOIである当該一のユーザに係るパブリックPOIとに分類するPOI分類部と、前記POI分類部によって分類された各ユーザに係る前記パブリックPOIのPOI情報を記憶するパブリックPOI記憶部と、ユーザの時空間制約を設定する時空間制約設定部と、前記時空間制約設定部によって設定された一のユーザに係る前記時空間制約を参照し、複数のユーザに係る前記パブリックPOIのなかから、当該一のユーザが現在地から目的地に至る迄の移動の際に立ち寄る前記パブリックPOIとして推薦する推薦パブリックPOIの候補となる推薦候補パブリックPOIを抽出する推薦候補POI抽出部とを備えることを特徴とする。
【0008】
上記POI推薦システムにおいて、前記推薦候補POI抽出部は、前記POI分類部が、前記POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る複数のPOIのなかから、当該一のユーザの滞在時間または頻度が多い上位2つPOIを当該一のユーザに係る前記プライベートPOIとして分類し、他のPOIを当該一のユーザに係る前記パブリックPOIとして分類した場合において、当該一のユーザの現在位置が当該一のユーザに係る一方の前記プライベートPOIであるときは、当該一方の前記プライベートPOIと異なる他方の前記プライベートPOIを目的地とし、前記他方の前記プライベートPOIに至る迄の前記推薦候補パブリックPOIを抽出するようにしてもよい。
【0009】
上記POI推薦システムにおいて、前記推薦候補POI抽出部が前記推薦候補パブリックPOIを抽出する際の目的地を決定する目的地決定部を更に備え、前記POI分類部は、前記POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る複数のPOIのなかから、当該一のユーザの滞在時間または頻度が多い上位2以上のPOIを当該一のユーザに係る前記プライベートPOIとして分類し、他のPOIを当該一のユーザに係る前記パブリックPOIとして分類し、前記目的地決定部は、前記POI分類部が、一のユーザに係る複数のPOIのなかから、当該一のユーザの滞在時間または頻度が多い上位3以上のPOIを当該一のユーザに係る前記プライベートPOIとして分類し、他のPOIを当該一のユーザに係る前記パブリックPOIとして分類した場合において、当該一のユーザの現在位置が当該一のユーザに係る一の前記プライベートPOIであるときは、前記情報収集部によって収集された現在位置および現在時刻に基づいて、当該一の前記プライベートPOIと異なる他の複数の前記プライベートPOIのなかから、目的地となる前記プライベートPOIを決定するようにしてもよい。
【0010】
上記POI推薦システムにおいて、前記推薦候補POI抽出部が前記推薦候補パブリックPOIを抽出する際の目的地を決定する目的地決定部を更に備え、前記POI分類部は、前記POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る複数のPOIのなかから、当該一のユーザの滞在時間または頻度が多い上位2以上のPOIを当該一のユーザに係る前記プライベートPOIとして分類し、他のPOIを当該一のユーザに係る前記パブリックPOIとして分類し、前記目的地決定部は、一のユーザの現在位置が当該一のユーザに係る一の前記パブリックPOIであるときは、前記情報収集部によって収集された現在位置および現在時刻、または/および、当該一のユーザに係るそれぞれの前記プライベートPOI迄の距離に基づいて、当該一のユーザに係る2以上の前記プライベートPOIのなかから、目的地となる前記プライベートPOIを決定するようにしてもよい。
【0011】
上記POI推薦システムにおいて、前記推薦候補POI抽出部は、前記時空間制約を参照し、平均滞在時間または平均滞在時間のNパーセントを超える滞在が可能な前記パブリックPOIを前記推薦候補POIとして抽出するようにしてもよい。
【0012】
上記POI推薦システムは、前記推薦候補POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る前記推薦候補パブリックPOIのなかから、前記パブリックPOI記憶部に記憶された当該一のユーザに係る前記パブリックPOIと類似度が高い前記推薦候補パブリックPOIを前記推薦パブリックPOIとして決定する推薦POI決定部を更に備えるようにしてもよい。
【0013】
上記問題を解決するために、本発明の他の態様であるPOI推薦システムは、現在位置および現在時刻を含む一のユーザの行動情報を収集する情報収集部と、前記情報収集部によって収集された複数の前記行動情報に基づいて、当該一のユーザに係るPOIを抽出するPOI抽出部と、前記POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る複数のPOI情報に基づいて、前記POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る複数のPOIを、当該一のユーザにとって滞在時間または頻度が多いPOIである当該一のユーザに係るプライベートPOIと当該一のユーザにとって滞在時間または頻度が少ないPOIである当該一のユーザに係るパブリックPOIとに分類するPOI分類部と、前記POI分類部によって分類された各ユーザに係る前記パブリックPOIのPOI情報を記憶するパブリックPOI記憶部と、ユーザの時空間制約を設定する時空間制約設定部と、前記パブリックPOI記憶部に記憶された当該一のユーザに係る前記パブリックPOIと類似度が高いパブリックPOIを、当該一のユーザが現在地から目的地に至る迄の移動の際に立ち寄る前記パブリックPOIとして推薦する推薦パブリックPOIの候補となる推薦候補パブリックPOIとして抽出する推薦候補POI抽出部と、前記時空間制約設定部によって設定された一のユーザに係る前記時空間制約を参照し、推薦候補POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る前記推薦候補パブリックPOIのなかから、前記推薦パブリックPOIを決定する推薦POI決定部とを備えることを特徴とする。
【0014】
上記問題を解決するために、本発明の他の態様であるPOI推薦サーバは、滞在時間または頻度が少ないPOIであるパブリックPOIを推薦パブリックPOIとして、POI間の移動におけるユーザの時空間制約に基づいて出力するPOI推薦サーバであって、各ユーザに係る前記パブリックPOIのPOI情報を記憶するパブリックPOI記憶部と、パブリックPOI記憶部に記憶された複数のユーザに係る前記パブリックPOIのなかから、一のユーザが現在地から目的地に至る迄の移動時の前記推薦パブリックPOIの候補となる推薦候補パブリックPOIを、当該一のユーザに係る前記時空間制約を参照し、抽出する推薦候補POI抽出部と、前記推薦候補POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る前記推薦候補パブリックPOIのなかから、前記パブリックPOI記憶部に記憶された当該一のユーザに係る前記パブリックPOIと類似度が高い前記推薦候補パブリックPOIを前記推薦パブリックPOIとして決定する推薦POI決定部とを備えることを特徴とする。
【0015】
上記問題を解決するために、本発明の他の態様であるPOI推薦サーバは、滞在時間または頻度が少ないPOIであるパブリックPOIを推薦パブリックPOIとして、POI間の移動におけるユーザの時空間制約に基づいて出力するPOI推薦サーバであって、各ユーザに係る前記パブリックPOIのPOI情報を記憶するパブリックPOI記憶部と、一のユーザが現在地から目的地に至る迄の移動時の前記推薦パブリックPOIの候補となる推薦候補パブリックPOIとして、当該一のユーザに係る前記パブリックPOIと類似度が高いパブリックPOIを、パブリックPOI記憶部に記憶された複数のユーザに係る前記パブリックPOIのなかから抽出する推薦候補POI抽出部と、前記推薦候補POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る前記推薦候補パブリックPOIのなかから、当該一のユーザに係る前記時空間制約を参照し、前記推薦パブリックPOIを決定する推薦POI決定部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、嗜好情報を入力する手間をユーザに掛けさせることなく、また、照度レベルなどのセンシングを要することなく、目的地に至る迄の移動の際に立ち寄るパブリックPOIを、ユーザの時空間制約を考慮して、推薦することができるようになる。従って、例えば、プライベートPOI間の移動(例えば、職場から自宅に至る迄の移動)の際に、時間的に立ち寄り可能なパブリックPOIを推薦できるため、日常生活の中にあって、無理なく新鮮な体験をする機会を提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施形態によるユーザ端末1の機能ブロック図の一例である。
【図2】ユーザ端末10の機能を説明するための説明図である。
【図3】ユーザ端末10の動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施形態によるPOI推薦システム1の機能ブロック図の一例である。
【図5】POI推薦システム1の機能を説明するための説明図である。
【図6】POI推薦システム1の機能を説明するための説明図である。
【図7】POI推薦システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第3の実施形態によるPOI推薦システム2の機能ブロック図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態によるユーザ端末1の機能ブロック図の一例である。図2は、ユーザ端末1の機能を説明するための説明図である。ユーザ端末10(例えば、携帯電話。POI属性判定装置に相当)は、図1に示すように、情報収集部100、POI抽出部110、POI属性判定部120、表示部150および記憶部190を備える。
【0019】
情報収集部100は、所定のタイミング(以下、タイミングAという)において、ユーザ端末10のユーザの行動情報として、当該ユーザ端末10の現在位置を収集(取得)し、現在位置を収集したときの時刻(現在時刻)を収集する。例えば、情報収集部100は、GPSログ(時間,緯度,経度)、又は、無線LAN基地局からの情報を収集する。情報収集部100は、行動情報を収集した場合、収集した行動情報を記憶部190に記憶する。なお、上記タイミングAは、例えば、前回の収集時から所定時間経過した場合、前回の収集時から所定距離移動した場合などである。
【0020】
また、情報収集部100は、POI抽出部110からの要求に応じて、行動情報を収集し、POI抽出部110に供給する。
【0021】
POI抽出部110は、所定のタイミング(以下、タイミングBという)において、情報収集部100によって収集された複数の行動情報、即ち、記憶部190に記憶されている複数の行動情報(行動履歴情報)に基づいて、当該ユーザに係る複数のPOIを抽出する。
【0022】
例えば、POI抽出部110は、移動速度が一定速度以上である行動情報を除去したうえで、クラスタリングを行う。即ち、POI抽出部110は、GPSで取得できる位置あるいはWiFiの接続基地局の位置の履歴データを使って、DBscanという任意形状のクラスタの抽出を目的としたクラスタリング手法を使ってクラスタリングを行う。DBscanはMinPtsとEpsの二つのパラメータをもつ。ある点から距離Eps内にある点集合を近傍NEps(x)と定義する。POI抽出部110は、ある点から直接密度到達可能な関係をたどって到達可能な極大集合を一つのクラスタとして抽出する。なお、xからyに直接密度到達可能であるとは、下記式1を満たすことをいう。
【0023】
【数1】

【0024】
MinPts=4の例である図2(a)の場合、POI抽出部110は、平日朝9時〜平日夕方18時の位置履歴に対して上記のクラスタリングを行い、最大のクラスタを会社とし、夜21時〜朝6時の位置履歴に対して上記のクラスタリングを行い、最大のクラスタを自宅とする。
【0025】
POI抽出部110は、複数のPOIを抽出した場合、抽出した各POIを示すPOI情報(各POIの位置情報、各POIの滞在時間に係る情報を有する情報)を記憶部190に記憶する。なお、上記タイミングBは、例えば、前回の抽出時から所定時間経過した場合、前回の抽出時から所定数の行動情報を蓄積(記憶)した場合などである。
【0026】
また、POI抽出部110は、POI属性判定部120からの要求に応じて、現在位置であるPOIを示すPOI情報をPOI属性判定部120に供給する。具体的には、POI抽出部110は、POI属性判定部120から上記POI情報を要求された場合、行動情報を情報収集部100に要求し、記憶部190に記憶されている複数のPOI情報と、情報収集部100から取得した行動情報とに基づいて、現在位置であるPOIを特定し、特定したPOIを示すPOI情報をPOI属性判定部120に供給する。
【0027】
POI属性判定部120は、所定のタイミング(以下、タイミングCという)において、現在位置であるPOIを示すPOI情報をPOI抽出部110に要求する。POI属性判定部120は、現在位置であるPOIを示すPOI情報を取得した場合、POI抽出部110によって抽出された当該ユーザに係る複数のPOI情報(記憶部190に記憶されている複数のPOI情報)に基づいて、現在位置であるPOIの属性(プライベートPOIであるか、パブリックPOIであるか)を判定する。
【0028】
具体的には、POI属性判定部120は、POIの滞在時間、頻度からPOIの属性を判定する。例えば、POI属性判定部120は、現在位置であるPOIが、滞在時間が長く頻度が高い上位2番目迄のPOIである場合に、現在位置であるPOIは、プライベートPOIであると判定する。例えば、現在位置であるPOIが、図2(b)に示す、POI1またはPOI3である場合にはプライベートPOI、POI3である場合にはパブリックPOIであると判定する。
【0029】
なお、POI属性判定部120は、現在位置であるPOIが、上位N(Nは3以上)番目迄のPOIである場合に、現在位置であるPOIは、プライベートPOIであると判定するようにしてもよい。また、POI属性判定部120は、現在位置であるPOIが、累積滞在頻度がM(例えば、Mは80)パーセント以上であるPOIである場合に、現在位置であるPOIは、プライベートPOIであると判定するようにしてもよい。
【0030】
なお、上記タイミングCは、例えば、前回の判定時から所定時間経過した場合、前回の判定時から所定距離移動した場合、入力受付部(非図示)を介してユーザから所定の操作を受け付けた場合などである。
【0031】
現在位置であるPOIの属性を判定したPOI属性判定部120は、判定結果を表示部150に供給する。表示部150は、POI属性判定部120から判定結果を取得し表示する。
【0032】
なお、POI属性判定部120は、タイミングCにおいて、現在位置であるPOIを示すPOI情報をPOI抽出部110に要求しているが、情報収集部100が行動情報を収集するタイミングAが短い場合には、現在位置であるPOIを示すPOI情報をPOI抽出部110に要求することに代えて、現在位置のPOIを示すPOI情報として、最新のPOI情報を記憶部190から取得するようにしてもよい。
【0033】
図3は、ユーザ端末10の動作の一例を示すフローチャートである。図3に示すフローチャートは、ユーザ端末10の電源オン状態において常に開始する。図3において、情報収集部100は、前回の収集時から所定時間経過したか否かを判断する(ステップS10)。情報収集部100は、所定時間経過したと判断した場合(ステップS10:Yes)、行動情報を収集し記憶部190に記憶する(ステップS20)。一方、情報収集部100は、所定時間経過していないと判断した場合(ステップS10:No)、ステップS20を飛ばしてステップS30に進む。
【0034】
ステップS20またはステップS10(No)に続いて、POI抽出部110は、前回の抽出時から所定数の行動情報を新たに蓄積したか否かを判断する(ステップS30)。POI抽出部110は、新たに行動情報を蓄積したと判断した場合(ステップS30:Yes)、記憶部190に記憶されている複数の行動情報(行動履歴情報)に基づいて、当該ユーザに係る複数のPOIを抽出し(ステップS40)、抽出した各POIを示すPOI情報を記憶部190に記憶する(ステップS50)。一方、POI抽出部110は、新たに行動情報を蓄積していないと判断した場合(ステップS30:No)、ステップS40およびステップS50を飛ばしてステップS60に進む。
【0035】
ステップS50またはステップS30(No)に続いて、POI属性判定部120は、入力受付部(非図示)を介してユーザから所定の操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS60)。即ち、POI属性判定部120は、ユーザによる所定の操作があったか否かを判断する。POI属性判定部120は、ユーザから所定の操作を受け付けたと判断した場合(ステップS60:Yes)、現在位置であるPOIを示すPOI情報をPOI抽出部110から取得し、記憶部190に記憶されている複数のPOI情報に基づいて、現在位置であるPOIの属性を判定する(ステップS70)。表示部150は、POI属性判定部120から判定結果を取得し表示する(ステップS80)。そして、本フローチャートは終了する。
【0036】
一方、POI属性判定部120は、ユーザから所定の操作を受け付けていないと判断した場合(ステップS60:No)、ステップS70およびステップS80を飛ばして本フローチャートは終了する。
【0037】
以上、第1の実施形態によれば、ユーザの行動履歴情報のみから現在地がプライベートPOIであるかパブリックPOIであるかを判別することができるようになる。従って、現在地がプライベートPOIであるかパブリックPOIであるかに応じて、現在地から目的地に至る迄の移動の際に立ち寄るパブリックPOIをユーザに推薦する装置と連携して、ユーザによる入力を必要とせず、簡便に、推薦するPOIを提示することができるようになる。
【0038】
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態について図面を参照して説明する。図4は、本発明の第2の実施形態によるPOI推薦システム1の機能ブロック図の一例である。図5および図6は、ユーザ端末11の機能を説明するための説明図である。POI推薦システム1は、図4に示すように、ユーザ端末11およびサーバ21(POI推薦サーバに相当する)から構成される。ユーザ端末11(例えば、携帯電話)は、情報収集部101、POI抽出部111、POI分類部121、目的地決定部131、時空間制約設定部141、表示部151および記憶部191を備える。サーバ21は、推薦候補POI抽出部201、類似度算出部211、推薦POI決定部221、パブリックPOI記憶部281および類似度情報記憶部291を備える。
【0039】
情報収集部101は、所定のタイミング(以下、タイミングDという)において、ユーザ端末11のユーザの行動情報として、当該ユーザ端末11の現在位置を収集(取得)し、現在位置を収集したときの時刻(現在時刻)を収集する。なお、情報収集部101による収集は、第1の実施形態の情報収集部100と同様である。情報収集部101は、行動情報を収集した場合、収集した行動情報を記憶部191に記憶する。なお、上記タイミングDは、例えば、前回の収集時から所定時間経過した場合、前回の収集時から所定距離移動した場合などである。
【0040】
また、情報収集部101は、POI抽出部111からの要求に応じて、行動情報を収集し、POI抽出部111に供給する。
【0041】
POI抽出部111は、所定のタイミング(以下、タイミングEという)において、情報収集部101によって収集された複数の行動情報、即ち、記憶部191に記憶されている複数の行動情報(行動履歴情報)に基づいて、当該ユーザに係る複数のPOIを抽出する。なお、POI抽出部111によるPOIの抽出は、第1の実施形態のPOI抽出部110と同様である。
【0042】
POI抽出部111は、複数のPOIを抽出した場合、抽出した各POIを示すPOI情報を記憶部191に一時記憶するとともに、POIを抽出した旨をPOI分類部121に通知する。なお、上記タイミングEは、例えば、前回の抽出時から所定時間経過した場合、前回の抽出時から所定数の行動情報を蓄積(記憶)した場合などである。
【0043】
また、POI抽出部111は、所定のタイミング(以下、タイミングFという)において、現在位置であるPOIを示すPOI情報を目的地決定部131に供給する。具体的には、POI抽出部111は、タイミングFにおいて、行動情報を情報収集部101に要求し、記憶部191に記憶されている複数のPOI情報と、情報収集部101から取得した行動情報とに基づいて、現在位置であるPOI(プライベートPOI/パブリックPOI)を特定し、特定したPOIを示すPOI情報を目的地決定部131に供給する。なお、上記タイミングFは、例えば、前回の判定時から所定時間経過した場合、前回の判定時から所定距離移動した場合、入力受付部(非図示)を介してユーザから所定の操作を受け付けた場合などである。
【0044】
なお、POI抽出部111は、タイミングFにおいて、行動情報を情報収集部101に要求し、記憶部191に記憶されている複数のPOI情報と、情報収集部101から取得した行動情報とに基づいて、現在位置であるPOIを特定しているが、情報収集部101が行動情報を収集するタイミングDが短い場合には、上記に代えて、記憶部191に記憶されている複数のPOI情報のうち最新のPOI情報に係るPOIを、現在位置であるPOIとして特定するようにしてもよい。
【0045】
POI抽出部111は、現在位置であるPOIを示すPOI情報を目的地決定部131に供給した場合、目的地決定部131から目的地であるPOI(プライベートPOI)を示すPOI情報を取得する。POI抽出部111は、目的地であるPOIを示すPOI情報を取得した場合、時空間制約設定部141から時空間制約を示す情報を取得し、現在位置であるPOI(プライベートPOI/パブリックPOI)を示すPOI情報、目的地であるPOI(プライベートPOI)を示すPOI情報、および、時空間制約を示す情報をサーバ21の推薦候補POI抽出部201に供給する。
【0046】
POI分類部121は、POIを抽出した旨の通知をPOI抽出部111から取得する。POI分類部121は、POIを抽出した旨の通知を取得した場合、POI抽出部111によって抽出された当該ユーザに係る複数のPOI情報、即ち、記憶部191に一時記憶されている複数のPOI情報に基づいて、各POIを属性により分類する。つまり、POI分類部121は、各POIをプライベートPOIとパブリックPOIとに分類する。
【0047】
具体的には、POI分類部121は、各POIの滞在時間、頻度から各POIを分類する。例えば、POI分類部121は、図2(b)に示すように、滞在時間が長く頻度が高い上位2番目迄のPOI(POI1およびPOI3)をプライベートPOIに分類し、他のPOI(POI2)をパブリックPOIに分類する。また、1日の時間帯を昼(例えば、9:00〜21:00)と夜(例えば、21:00〜翌朝9:00)に分けて、それぞれで滞在時間が長く頻度が高い上位1番目のPOIをプライベートPOIに分類するとしてもよい。
【0048】
なお、POI分類部121は、上位N(Nは3以上)番目迄のPOIをプライベートPOIに分類するようにしてもよい。また、POI分類部121は、累積滞在頻度がM(例えば、Mは80)パーセント以上であるPOIをプライベートPOIに分類するようにしてもよい。
【0049】
POI分類部121は、複数のPOIをプライベートPOIとパブリックPOIとに分類した場合、プライベートPOIを示すPOI情報(各POIの位置情報、各POIの滞在時間に係る情報を有する情報)を記憶部191に記憶するとともに、パブリックPOIを示すPOI情報(各POIの位置情報、各POIの滞在時間に係る情報を有する情報)をサーバ21のパブリックPOI記憶部281に記憶(供給)する。
【0050】
目的地決定部131は、現在位置であるPOIを示すPOI情報をPOI抽出部111から取得する。目的地決定部131は、現在位置であるPOIを示すPOI情報を取得した場合、推薦候補POI抽出部201が推薦候補パブリックPOI(後述)を抽出する際の目的地を決定する。具体的には、現在位置であるPOIを示すPOI情報を取得した目的地決定部131は、目的地が何れのプライベートPOIであるかを推定により決定する。
【0051】
具体的には例えば、目的地決定部131は、POI分類部121が滞在時間または頻度が多い上位3以上のPOIをプライベートPOIとして分類し、他のPOIをパブリックPOIとして分類した場合(即ち、記憶部190に3以上のプライベートPOIを示すPOI情報が記憶されている場合)であって、かつ、当該現在位置であるPOIが何れかのプライベートPOIである場合(即ち、当該現在位置と同一の位置情報を有するプライベートPOIに係るPOI情報が記憶部191に記憶されている場合)には、情報収集部101によって収集された現在位置および現在時刻に基づいて(即ち、記憶部191に記憶されている複数の行動情報(行動履歴情報)に基づいて)、当該プライベートPOIと異なる他の複数のプライベートPOIのなかから、目的地となるプライベートPOIを決定する。
【0052】
また例えば、目的地決定部131は、現在位置であるPOIを示すPOI情報を取得した目的地決定部131は、POI分類部121が滞在時間または頻度が多い上位2つのPOIをプライベートPOIとして分類し、他のPOIをパブリックPOIとして分類した場合(即ち、記憶部190に2つのプライベートPOIを示すPOI情報が記憶されている場合)であって、かつ、当該現在位置であるPOIが一方のプライベートPOIである場合(即ち、当該現在位置と同一の位置情報を有するプライベートPOIに係るPOI情報が記憶部191に記憶されている場合)には、当該現在位置であるPOIと異なる他方のプライベートPOIを目的地として決定する。
【0053】
また例えば、現在位置であるPOIを示すPOI情報を取得した目的地決定部131は、POI分類部121が滞在時間または頻度が多い上位2以上のPOIをプライベートPOIとして分類し、他のPOIをパブリックPOIとして分類した場合(即ち、記憶部190に2以上のプライベートPOIを示すPOI情報が記憶されている場合)であって、かつ、当該現在位置であるPOIがパブリックPOIである場合(即ち、当該現在位置と同一の位置情報を有するプライベートPOIに係るPOI情報が記憶部191に記憶されていない場合)には、情報収集部101によって収集された現在位置および現在時刻に基づいて、または/および、各プライベートPOI迄の距離に基づいて、上記2以上のプライベートPOIのなかから、目的地となるプライベートPOIを決定する。
【0054】
つまり、目的地決定部131は、図5(a)に示すようなルールに従って、目的地を決定する。図5(a)に示すようなルールに従えば、例えば、目的地決定部131は、平日の8:00に、現在地としてプライベートPOIである自宅(自宅を示すPOI情報)を取得した場合、プライベートPOIである会社を目的地に決定する(図5(a)のI参照)。また例えば、目的地決定部131は、平日の16:00に、現在地としてパブリックPOIであるその他の場所(各場所を示すPOI情報)を取得した場合、現在地からプライベートPOIである会社迄の距離≦現在地からプライベートPOIである自宅迄の距離のときはプライベートPOIである会社を目的地に決定し、現在地からプライベートPOIである会社迄の距離>現在地からプライベートPOIである自宅迄の距離のときはプライベートPOIである自宅を目的地に決定する(図5(a)のII参照)。なお、上記ルールは、目的地決定部131によって参照される記憶部(例えば、記憶部191)に記憶されるが、上記ルールの内容は、当然に、ユーザ端末11毎に異なるものであってもよく、ユーザ端末11は、入力受付部(非図示)を介してユーザから上記ルールの変更を受け付ける。例えば、ユーザは、自身の自宅の滞在時間帯などを考慮してルールを変更するとよい。
【0055】
目的地決定部131は、目的地となるプライベートPOIを決定した場合、目的地となるプライベートPOIを示すPOI情報をPOI抽出部111に供給する。
【0056】
時空間制約設定部141は、入力受付部(非図示)を介してユーザからPOI間の移動における時空間制約を受け付ける。時空間制約設定部141は、時空間制約を受け付けた場合、時空間制約を示す情報を内部に記憶(設定)するとともに、表示部151に供給する。
【0057】
なお、時空間制約がない場合(時空間制約を示す情報が設定されていない場合)、目的地に到着すべき最遅時刻迄の残時間−現在地から目的地迄の移動所要時間を猶予時間とし、猶予時間内において立ち寄ることができるパブリックPOIが推薦候補POIとして抽出され、時空間制約がある場合(時空間制約を示す情報が設定されている場合)、時空間制約として設定した時間と上記猶予時間とを比較し、より短い方の時間内において立ち寄ることができるパブリックPOIが推薦候補POIとして抽出される。
【0058】
表示部151は、時空間制約設定部141から時空間制約を表示する。また、表示部151は、サーバ21の推薦POI決定部221から推薦POIを示すPOI情報を取得し、表示する。
【0059】
パブリックPOI記憶部281は、複数のユーザ端末11のPOI分類部121から供給される、複数ユーザのパブリックPOIを示すPOI情報(各POIの位置情報、各POIの滞在時間に係る情報を有する情報)を、ユーザ情報(例えば、ユーザ端末11を識別する識別情報)に対応付けて記憶する。即ち、複数のユーザのパブリックPOIのPOI情報をユーザ毎に記憶する。
【0060】
推薦候補POI抽出部201は、ユーザ端末11のPOI抽出部111から、現在位置であるPOI(プライベートPOI/パブリックPOI)を示すPOI情報、目的地であるPOI(プライベートPOI)を示すPOI情報、および、時空間制約を示す情報を取得する。
【0061】
推薦候補POI抽出部201は、現在位置であるPOIを示すPOI情報、目的地であるPOIを示すPOI情報および時空間制約を示す情報を取得した場合、パブリックPOI記憶部281に記憶されている複数のユーザに係るパブリックPOIのなかから、当該ユーザが現在地(現在位置であるPOI)から目的地(目的地であるPOI)に至る迄の移動の際に立ち寄るパブリックPOIとして推薦するPOI(「推薦パブリックPOI」という)の候補となるPOI(推薦候補パブリックPOIという)を抽出する。
【0062】
例えば、推薦候補POI抽出部201は、時空間制約を示す情報を参照し、パブリックPOI記憶部281内の複数のパブリックPOIのなかから、滞在が可能なパブリックPOIを推薦候補POIとして抽出する。より詳細には、推薦候補POI抽出部201は、時空間制約を満たし、かつ、各パブリックPOIの平均滞在時間(または平均滞在時間のNパーセントの時間)を超える滞在が可能なPOIを抽出する。図5(b)に示す例の場合、時空間制約が3時間であるとすると、推薦候補POI抽出部201は、出発地Oから各パブリックPOIまでの所要時間、各パブリックPOIから目的地Pまでの所要時間、各パブリックPOIの平均滞在時間の合計が、時空間制約を下回るパブリックPOIとして、パブリックPOIA、Bを推薦候補POIとして抽出する。なお、各パブリックPOIの平均滞在時間は、時間帯毎の平均滞在時間を用いてもよい。
【0063】
推薦候補POI抽出部201は、推薦候補パブリックPOIを抽出した場合、抽出した推薦候補パブリックPOIを推薦POI決定部221に供給する。
【0064】
類似度算出部211は、所定のタイミング(以下、タイミングGという)において、パブリックPOI記憶部281に記憶された複数のユーザのパブリックPOIのPOI情報を参照し、各パブリックPOIの類似度を算出する。例えば、類似度算出部211は、特定の位置への共参照を有するユーザ同士は類似度が高いとして、離れたエリアのPOI同士の類似度を算出する。
【0065】
例えば、類似度算出部211は、図6(a)に示す、ユーザ(ユーザA、ユーザB、ユーザC)の各POIの滞在履歴がある場合、2つのPOIの評価ベクトルv1、v2とすると、下記式2により、cos(v1,v2)を算出する。例えば、類似度算出部211は、POI1={1,0,1}とPOI4={0,0,1}のコサイン類似度は、下記式3の如く算出する。
【0066】
【数2】

【0067】
類似度算出部211は、他のPOI間のコサイン類似度も、同様に算出し、図6(a)から、図6(b)に示すコサイン類似度の行列が得られる。
【0068】
類似度算出部211は、各パブリックPOIの類似度を算出した場合、各パブリックPOIの類似度情報(例えば、図6(b)に示すコサイン類似度情報)を類似度情報記憶部291に記憶する。なお、上記タイミングGは、例えば、前回の算出時から所定時間経過した場合、前回の算出時から所定数のPOI情報を蓄積(記憶)した場合などである。
【0069】
推薦POI決定部221は、推薦候補POI抽出部201から、推薦候補パブリックPOIを取得する。推薦POI決定部221は、推薦候補パブリックPOIを取得した場合、推薦候補パブリックPOIのなかから推薦パブリックPOIを決定する。具体的には、推薦POI決定部221は、類似度情報記憶部291に記憶された類似度情報を参照し、当該ユーザのパブリックPOIと類似度が高い推薦候補パブリックPOIを推薦パブリックPOIとして決定する。
【0070】
例えば、推薦POI決定部221は、アイテムベースの協調フィルタリングを使って推薦POIを決定する。一例として、ユーザAの推薦POIを、候補推薦POI={POI2、POI4}のなかから決定する例を説明する。なお、類似度情報記憶部291内には、図6(b)に示すコサイン類似度情報が記憶されているものとする。
【0071】
推薦POI決定部221は、ユーザAの履歴のPOIを{POIA,1、POIA,2、・・・}とし、候補POIをPOIcandidatとすると、ユーザAに対する候補POIcandidatの推薦度P(A,POIcandidat)を下記式4により算出する。例えば、推薦POI決定部221は、候補推薦POIの推薦度Pを下記式5のように算出し、候補推薦POI4の推薦度Pを下記式6のように算出する。
【0072】
【数3】

【0073】
そして、推薦POI決定部221は、推薦度Pの値が大きい候補推薦POIを推薦POIとして決定する。なお、推薦POI決定部221は、ユーザAが、既に訪れたPOIであるかに応じて、推薦度Pが次点以降の推薦候補POIを推薦POIとして決定してもよい。
【0074】
推薦POI決定部221は、推薦パブリックPOIを決定した場合、決定した推薦パブリックPOIを、ユーザ端末11の表示部151に供給する。
【0075】
図7は、POI推薦システム1の動作の一例を示すフローチャートである。図7(a)に示すフローチャートはユーザ端末11の動作の一例を示すフローチャート、図7(b)に示すフローチャートはサーバ21の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図7(a)に示すフローチャートはユーザ端末11の電源オン状態において常に開始し、図7(b)に示すフローチャートはユーザ端末11から現在位置であるPOIを示すPOI情報、目的地であるPOIを示すPOI情報および時空間制約を示す情報を取得することにより開始する。また、図7(a)(b)に示すフローチャートの開始時において、時空間制約設定部141は内部に時空間制約を示す情報を記憶し、パブリックPOI記憶部281は複数ユーザのパブリックPOIを示すPOI情報を記憶し、類似度情報記憶部291は各パブリックPOIの類似度情報を記憶しているものとする。
【0076】
図7(a)において、情報収集部101は、前回の収集時から所定時間経過したか否かを判断する(ステップS100)。情報収集部101は、所定時間経過したと判断した場合(ステップS100:Yes)、行動情報を収集し記憶部191に一時記憶する(ステップS110)。一方、情報収集部101は、所定時間経過していないと判断した場合(ステップS100:No)、ステップS110を飛ばしてステップS120に進む。
【0077】
ステップS110またはステップS100(No)に続いて、POI抽出部111は、前回の抽出時から所定数の行動情報を新たに蓄積したか否かを判断する(ステップS120)。POI抽出部111は、新たに行動情報を蓄積したと判断した場合(ステップS120:Yes)、記憶部191に一時記憶されている複数の行動情報(行動履歴情報)に基づいて、当該ユーザに係る複数のPOIを抽出し、各POIを示すPOI情報を記憶部191に一時記憶する(ステップS130)。また、POI抽出部111は、POIを抽出した旨をPOI分類部121に通知する。
【0078】
POIを抽出した旨の通知をPOI抽出部111から取得したPOI分類部121は、記憶部191に一時記憶されている複数のPOI情報に基づいて、当該複数のPOIをプライベートPOIとパブリックPOIとに分類する(ステップS140)。複数のPOIをプライベートPOIとパブリックPOIとに分類したPOI分類部121は、プライベートPOIを示すPOI情報を記憶部191に記憶するとともに(ステップS150)、パブリックPOIを示すPOI情報をサーバ21のパブリックPOI記憶部281に記憶(供給)する(ステップS160)。
【0079】
一方、POI抽出部111は、新たに行動情報を蓄積していないと判断した場合(ステップS120:No)、ステップS130からステップS160を飛ばしてステップS170に進む。
【0080】
ステップS160またはステップS120(No)に続いて、POI抽出部111は、入力受付部(非図示)を介してユーザから所定の操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS170)。即ち、POI抽出部111は、ユーザによる所定の操作があったか否かを判断する。
【0081】
POI抽出部111は、ユーザから所定の操作を受け付けたと判断した場合(ステップS170:Yes)、現在位置であるPOIを特定し、特定したPOIを示すPOI情報を目的地決定部131に供給する。現在位置であるPOIを示すPOI情報を取得した目的地決定部131は、推薦候補パブリックPOIを抽出する際の目的地を決定する(ステップS180)。目的地となるプライベートPOIを決定した目的地決定部131は、目的地となるプライベートPOIを示すPOI情報をPOI抽出部111に供給する。
【0082】
目的地であるPOIを示すPOI情報を取得したPOI抽出部111は、時空間制約設定部141から時空間制約を示す情報を取得し、現在位置であるPOIを示すPOI情報、目的地であるPOIを示すPOI情報、および、時空間制約を示す情報をサーバ21の推薦候補POI抽出部201に供給する(ステップS190)。そして、本フローチャートは終了する。なお、ステップS190の実行後、ユーザ端末11は、サーバ21から推薦パブリックPOIを取得する。
【0083】
一方、POI抽出部111は、ユーザから所定の操作を受け付けていないと判断した場合(ステップS170:No)、ステップS180およびステップS190を飛ばして本フローチャートは終了する。
【0084】
図7(b)において、現在位置であるPOIを示すPOI情報、目的地であるPOIを示すPOI情報および時空間制約を示す情報を取得した推薦候補POI抽出部201は、パブリックPOI記憶部281に記憶されている複数のユーザに係るパブリックPOIのなかから、推薦候補パブリックPOIを抽出する(ステップS210)。推薦候補パブリックPOIを抽出した推薦候補POI抽出部201は、推薦候補パブリックPOIを推薦POI決定部221に供給する。
【0085】
推薦候補パブリックPOIを取得した推薦POI決定部221は、類似度情報記憶部291に記憶された類似度情報を参照し、推薦候補パブリックPOIのなかから、推薦パブリックPOIを決定する(ステップS220)。推薦パブリックPOIを決定した推薦POI決定部221は、推薦パブリックPOIをユーザ端末11に供給する。そして、本フローチャートは終了する。なお、ステップS220の実行後、ユーザ端末11は、サーバ21から取得した推薦パブリックPOIを表示部151に表示する。
【0086】
以上、第2の実施形態によれば、ユーザの行動履歴情報のみから現在地がプライベートPOIであるかパブリックPOIであるかを判別し、現在地がプライベートPOIであるかパブリックPOIであるかに応じて、現在地から目的地に至る迄の移動の際に立ち寄るパブリックPOIを、ユーザの時空間制約を考慮して推薦することができるようになる。
【0087】
なお、第2の実施形態において、サーバ21は推薦POI決定部221によって決定された推薦POIをユーザ端末11に供給する例を説明したが、サーバ21は推薦候補POI抽出部201によって抽出された推薦候補POIをユーザ端末11に供給するようにしてもよい。なお、サーバ21が推薦候補POIをユーザ端末11に供給する場合には、推薦POI決定部221はなくてもよい。
【0088】
なお、第2の実施形態において、ユーザ端末11が、情報収集部101、POI抽出部111、POI分類部121、目的地決定部131、時空間制約設定部141、表示部151および記憶部191を備え、サーバ21が、推薦候補POI抽出部201、類似度算出部211、推薦POI決定部221、パブリックPOI記憶部281および類似度情報記憶部291を備える構成を説明したが、POI推薦システム1の構成はこれに限定されない。例えば、サーバ21に代えてユーザ端末11が、推薦POI決定部221を備える構成としてもよい。また、例えば、ユーザ端末11に代えてサーバ21が、POI抽出部111、POI分類部121、目的地決定部131、時空間制約設定部141および記憶部191の何れか1以上を備える構成としてもよい。
【0089】
(第3の実施形態)
続いて、本発明の第3の実施形態について図面を参照して説明する。本発明の第3の実施形態によるPOI推薦システム2は、第2の実施形態によるPOI推薦システム1の変形例である。即ち、第2の実施形態によるPOI推薦システム1は、先ず時空間制約に基づいて推薦候補POIを抽出し、次に類似度情報に基づいて推薦候補POIから候補POIを決定するという態様としているが、第3の実施形態によるPOI推薦システム2では、先ず類似度情報に基づいて推薦候補POIを抽出し、次に時空間制約に基づいて推薦候補POIから候補POIを決定するという態様としている。
【0090】
POI推薦システム2は、図8に示すように、ユーザ端末12およびサーバ22(POI推薦サーバに相当する)から構成される。ユーザ端末12(例えば、携帯電話)は、情報収集部102、POI抽出部112、POI分類部122、目的地決定部132、時空間制約設定部142、表示部152および記憶部192を備える。情報収集部102、POI分類部122、目的地決定部132、時空間制約設定部142、表示部152および記憶部192は、第2の実施形態におけるユーザ端末11の情報収集部101、POI分類部121、目的地決定部131、時空間制約設定部141、表示部151および記憶部191と同様であるため、説明を省略する。サーバ22は、推薦候補POI抽出部202、類似度算出部212、推薦POI決定部222、パブリックPOI記憶部282および類似度情報記憶部292を備える。類似度算出部212、パブリックPOI記憶部282および類似度情報記憶部292は、第2の実施形態におけるサーバ21の類似度算出部211、パブリックPOI記憶部281および類似度情報記憶部291と同様であるため、説明を省略する。
【0091】
推薦候補POI抽出部202は、パブリックPOI記憶部282に記憶された一のユーザに係るパブリックPOIと類似度が高いパブリックPOIを推薦候補パブリックPOIとして抽出する。具体的には、推薦候補POI抽出部202は、類似度情報記憶部292に記憶された類似度情報を参照し、当該ユーザのパブリックPOIと類似度が高いパブリックPOIを推薦候補パブリックPOIとして決定する。
【0092】
POI抽出部112は、第2の実施形態におけるPOI抽出部111と概ね同様である。即ち、第2の実施形態におけるPOI抽出部111は、現在位置であるPOIを示すPOI情報、目的地であるPOIを示すPOI情報、および、時空間制約を示す情報をサーバ21の推薦候補POI抽出部201に供給するが、第3の実施形態におけるPOI抽出部112は、サーバ21の推薦POI決定部222に供給する点が異なる。
【0093】
推薦POI決定部222は、時空間制約設定部141によって設定された一のユーザに係る時空間制約を参照し、推薦候補POI抽出部202によって抽出された当該ユーザに係る推薦候補パブリックPOIのなかから、推薦パブリックPOIを決定する。
【0094】
例えば、推薦POI決定部222は、時空間制約を示す情報を参照し、推薦候補パブリックPOIのなかから、平均滞在時間(または平均滞在時間のNパーセント)を超える滞在が可能なパブリックPOIを推薦パブリックPOIとして決定する。推薦POI決定部222は、推薦パブリックPOIを決定した場合、決定した推薦パブリックPOIを、ユーザ端末12の表示部152に供給する。
【0095】
以上、第3の実施形態によれば、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、第3の実施形態において、ユーザ端末12が、情報収集部102、POI抽出部112、POI分類部122、目的地決定部132、時空間制約設定部142、表示部152および記憶部192を備え、サーバ22が、推薦候補POI抽出部202、類似度算出部212、推薦POI決定部222、パブリックPOI記憶部282および類似度情報記憶部292を備える構成を説明したが、POI推薦システム2の構成はこれに限定されない。例えば、サーバ22に代えてユーザ端末12が、推薦POI決定部222を備える構成としてもよい。また、例えば、ユーザ端末12に代えてサーバ22が、POI抽出部112、POI分類部122、目的地決定部132、時空間制約設定部142および記憶部192の何れか1以上を備える構成としてもよい。
【0096】
なお、本発明の一実施形態によるユーザ端末10、11、サーバ21、サーバ22の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、本発明の一実施形態によるユーザ端末10、11、サーバ21、サーバ22の各処理に係る上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0097】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0098】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0099】
1…POI推薦システム
2…POI推薦システム
10…ユーザ端末(POI属性判定装置)
11、12…ユーザ端末
21、22…サーバ(POI推薦サーバ)
100、101、102…情報収集部
110、111、112…POI抽出部
120…POI属性判定部
121、122…POI分類部
131、132…目的地決定部
141、142…時空間制約設定部
150、151、152…表示部
190、191、192…記憶部
201、202…推薦候補POI抽出部
211、212…類似度算出部
221、222…推薦POI決定部
281、282…パブリックPOI記憶部
291、292…類似度情報記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在位置および現在時刻を含む一のユーザの行動情報を収集する情報収集部と、
前記情報収集部によって収集された複数の前記行動情報に基づいて、当該一のユーザに係るPOIを抽出するPOI抽出部と、
前記POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る複数のPOI情報に基づいて、現在位置であるPOIの属性が、当該一のユーザにとって滞在時間または頻度が多いPOIである当該一のユーザに係るプライベートPOIであるか、当該一のユーザにとって滞在時間または頻度が少ないPOIである当該一のユーザに係るパブリックPOIであるかを判定するPOI属性判定部と
を備えることを特徴とするPOI属性判定装置。
【請求項2】
現在位置および現在時刻を含む一のユーザの行動情報を収集する情報収集部と、
前記情報収集部によって収集された複数の前記行動情報に基づいて、当該一のユーザに係るPOIを抽出するPOI抽出部と、
前記POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る複数のPOI情報に基づいて、前記POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る複数のPOIを、当該一のユーザにとって滞在時間または頻度が多いPOIである当該一のユーザに係るプライベートPOIと当該一のユーザにとって滞在時間または頻度が少ないPOIである当該一のユーザに係るパブリックPOIとに分類するPOI分類部と、
前記POI分類部によって分類された各ユーザに係る前記パブリックPOIのPOI情報を記憶するパブリックPOI記憶部と、
POI間の移動におけるユーザの時空間制約を設定する時空間制約設定部と、
前記時空間制約設定部によって設定された一のユーザに係る前記時空間制約を参照し、複数のユーザに係る前記パブリックPOIのなかから、当該一のユーザが現在地から目的地に至る迄の移動の際に立ち寄る前記パブリックPOIとして推薦する推薦パブリックPOIの候補となる推薦候補パブリックPOIを抽出する推薦候補POI抽出部と
を備えることを特徴とするPOI推薦システム。
【請求項3】
前記推薦候補POI抽出部は、
前記POI分類部が、前記POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る複数のPOIのなかから、当該一のユーザの滞在時間または頻度が多い上位2つPOIを当該一のユーザに係る前記プライベートPOIとして分類し、他のPOIを当該一のユーザに係る前記パブリックPOIとして分類した場合において、当該一のユーザの現在位置が当該一のユーザに係る一方の前記プライベートPOIであるときは、当該一方の前記プライベートPOIと異なる他方の前記プライベートPOIを目的地とし、前記他方の前記プライベートPOIに至る迄の前記推薦候補パブリックPOIを抽出する
ことを特徴とする請求項2に記載のPOI推薦システム。
【請求項4】
前記推薦候補POI抽出部が前記推薦候補パブリックPOIを抽出する際の目的地を決定する目的地決定部
を更に備え、
前記POI分類部は、
前記POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る複数のPOIのなかから、当該一のユーザの滞在時間または頻度が多い上位2以上のPOIを当該一のユーザに係る前記プライベートPOIとして分類し、他のPOIを当該一のユーザに係る前記パブリックPOIとして分類し、
前記目的地決定部は、
前記POI分類部が、一のユーザに係る複数のPOIのなかから、当該一のユーザの滞在時間または頻度が多い上位3以上のPOIを当該一のユーザに係る前記プライベートPOIとして分類し、他のPOIを当該一のユーザに係る前記パブリックPOIとして分類した場合において、当該一のユーザの現在位置が当該一のユーザに係る一の前記プライベートPOIであるときは、前記情報収集部によって収集された現在位置および現在時刻に基づいて、当該一の前記プライベートPOIと異なる他の複数の前記プライベートPOIのなかから、目的地となる前記プライベートPOIを決定する
ことを特徴とする請求項2に記載のPOI推薦システム。
【請求項5】
前記推薦候補POI抽出部が前記推薦候補パブリックPOIを抽出する際の目的地を決定する目的地決定部
を更に備え、
前記POI分類部は、
前記POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る複数のPOIのなかから、当該一のユーザの滞在時間または頻度が多い上位2以上のPOIを当該一のユーザに係る前記プライベートPOIとして分類し、他のPOIを当該一のユーザに係る前記パブリックPOIとして分類し、
前記目的地決定部は、
一のユーザの現在位置が当該一のユーザに係る一の前記パブリックPOIであるときは、前記情報収集部によって収集された現在位置および現在時刻、または/および、当該一のユーザに係るそれぞれの前記プライベートPOI迄の距離に基づいて、当該一のユーザに係る2以上の前記プライベートPOIのなかから、目的地となる前記プライベートPOIを決定する
ことを特徴とする請求項2に記載のPOI推薦システム。
【請求項6】
前記推薦候補POI抽出部は、
前記時空間制約を参照し、平均滞在時間または平均滞在時間のNパーセントを超える滞在が可能な前記パブリックPOIを前記推薦候補POIとして抽出する
ことを特徴とする請求項2から請求項5に記載のPOI推薦システム。
【請求項7】
前記推薦候補POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る前記推薦候補パブリックPOIのなかから、前記パブリックPOI記憶部に記憶された当該一のユーザに係る前記パブリックPOIと類似度が高い前記推薦候補パブリックPOIを前記推薦パブリックPOIとして決定する推薦POI決定部
を更に備えることを特徴とする請求項2から請求項6に記載のPOI推薦システム。
【請求項8】
現在位置および現在時刻を含む一のユーザの行動情報を収集する情報収集部と、
前記情報収集部によって収集された複数の前記行動情報に基づいて、当該一のユーザに係るPOIを抽出するPOI抽出部と、
前記POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る複数のPOI情報に基づいて、前記POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る複数のPOIを、当該一のユーザにとって滞在時間または頻度が多いPOIである当該一のユーザに係るプライベートPOIと当該一のユーザにとって滞在時間または頻度が少ないPOIである当該一のユーザに係るパブリックPOIとに分類するPOI分類部と、
前記POI分類部によって分類された各ユーザに係る前記パブリックPOIのPOI情報を記憶するパブリックPOI記憶部と、
POI間の移動におけるユーザの時空間制約を設定する時空間制約設定部と、
前記パブリックPOI記憶部に記憶された当該一のユーザに係る前記パブリックPOIと類似度が高いパブリックPOIを、当該一のユーザが現在地から目的地に至る迄の移動の際に立ち寄る前記パブリックPOIとして推薦する推薦パブリックPOIの候補となる推薦候補パブリックPOIとして抽出する推薦候補POI抽出部と、
前記時空間制約設定部によって設定された一のユーザに係る前記時空間制約を参照し、推薦候補POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る前記推薦候補パブリックPOIのなかから、前記推薦パブリックPOIを決定する推薦POI決定部と
を備えることを特徴とするPOI推薦システム。
【請求項9】
滞在時間または頻度が少ないPOIであるパブリックPOIを推薦パブリックPOIとして、POI間の移動におけるユーザの時空間制約に基づいて出力するPOI推薦サーバであって、
各ユーザに係る前記パブリックPOIのPOI情報を記憶するパブリックPOI記憶部と、
パブリックPOI記憶部に記憶された複数のユーザに係る前記パブリックPOIのなかから、一のユーザが現在地から目的地に至る迄の移動時の前記推薦パブリックPOIの候補となる推薦候補パブリックPOIを、当該一のユーザに係る前記時空間制約を参照し、抽出する推薦候補POI抽出部と、
前記推薦候補POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る前記推薦候補パブリックPOIのなかから、前記パブリックPOI記憶部に記憶された当該一のユーザに係る前記パブリックPOIと類似度が高い前記推薦候補パブリックPOIを前記推薦パブリックPOIとして決定する推薦POI決定部と
を備えることを特徴とするPOI推薦サーバ。
【請求項10】
滞在時間または頻度が少ないPOIであるパブリックPOIを推薦パブリックPOIとして、POI間の移動におけるユーザの時空間制約に基づいて出力するPOI推薦サーバであって、
各ユーザに係る前記パブリックPOIのPOI情報を記憶するパブリックPOI記憶部と、
一のユーザが現在地から目的地に至る迄の移動時の前記推薦パブリックPOIの候補となる推薦候補パブリックPOIとして、当該一のユーザに係る前記パブリックPOIと類似度が高いパブリックPOIを、パブリックPOI記憶部に記憶された複数のユーザに係る前記パブリックPOIのなかから抽出する推薦候補POI抽出部と、
前記推薦候補POI抽出部によって抽出された一のユーザに係る前記推薦候補パブリックPOIのなかから、当該一のユーザに係る前記時空間制約を参照し、前記推薦パブリックPOIを決定する推薦POI決定部と
を備えることを特徴とするPOI推薦サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−154004(P2011−154004A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−17364(P2010−17364)
【出願日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】