説明

POSシステム

【課題】装置間の通信ができない場合でも、代金精算を実行することができるPOSシステムを提供する。
【解決手段】商品の明細を含む取引データを確定する商品登録装置10aと、取引データに基づいて、明細が印刷されたレシートの発行を伴う代金精算を実行する精算装置20aと、を有するPOSシステム100において、取引番号と取引データとを記憶し、識別された取引データを精算装置20aに送信するストアコントローラ30を備え、商品登録装置10aは、通信状態が良である場合、取引番号を表す第1コードが印刷された伝票を発行し、通信状態が否である場合、取引データを表す第2コードが印刷された伝票を発行し、精算装置20aは、第2コードを読み取った場合、該第2コードに基づいて代金精算を実行し、第1コードを読み取った場合、受信した取引データに基づいて代金精算を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小売店等で使用され、顧客が買い上げた商品を登録して代金精算を実行するPOS(Point Of Sales)システムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケット等の小売店では、顧客の混雑時のレジ待ち行列の解消として、レジにおける処理時間が代金精算に係るよりも商品登録に係る方が長いことに着目してレジを登録装置と精算装置に分離し、登録装置の台数をより多く配置する会計システムが考えられている(特許文献1参照)。
【0003】
ところが、このようなシステムでは商品登録が終了した顧客の取引データを精算装置に確実に引き渡す仕組みが必要になるが、特許文献1では登録装置が仮レシートに顧客コードをバーコードで印字し、顧客コードと取引データを精算装置に転送し、精算装置は仮レシートのバーコードから顧客コードを読み取って、その顧客の取引データを読み出して代金精算を行うようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平2−184995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、この方式では、通信にトラブルがないことが前提となっているが、現状ではしばしば通信トラブルは生じるものであり、その場合には店舗が混乱するばかりではなく、店舗の信用に係わるという問題があった。
【0006】
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、顧客が買い上げた商品の明細を含む取引データを確定する登録装置と、確定された取引データに基づいて、明細が印刷されたレシートの発行を伴う代金精算を実行する精算装置とを有するPOSシステムにおいて、装置間に通信トラブルが発生した場合でも、代金精算を実行することができるPOSシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、顧客が買い上げた商品に付された商品データを読み取ることにより商品登録を行い、前記商品の明細を含む取引データを確定する登録装置と、確定された前記取引データに基づいて、前記明細が印刷されたレシートの発行を伴う代金精算を実行する精算装置と、を有するPOSシステムにおいて、前記取引データに対応付けられた取引番号と該取引データとを記憶する記憶部と、前記取引番号を受信し、受信した前記取引番号に対応付けられた前記取引データを前記記憶部から取得して、取得した前記取引データを返信する第1通信部と、を備え、前記登録装置は、前記取引データと前記取引番号とを対応付けて前記記憶部に記憶させる書込部と、前記第1通信部の状態の良否を判定する通信判定部と、前記状態が良であると前記通信判定部が判定した場合、前記取引番号を第1コードに変換して、該第1コードが印刷された伝票を発行し、前記通信状態が否であると前記通信判定部が判定した場合、前記取引データを第2コードに変換して、該第2コードが印刷された伝票を発行する第1制御部と、を備え、前記精算装置は、前記伝票に印刷された前記第1コード及び前記第2コードを読み取ることが可能である伝票読取部と、前記伝票読取部が読み取ったコードが前記第2コードであるか否かを判定する読取判定部と、前記第2コードでないと前記読取判定部が判定した場合、前記第1コードが表す前記取引番号を前記第1通信部に送信し、送信した前記取引番号に対応付けられた前記取引データを前記第1通信部から受信する第2通信部と、前記第2コードであると前記読取判定部が判定した場合、該第2コードに基づいて前記代金精算を実行し、前記第1コードを読み取ったと前記読取判定部が判定した場合、前記第2通信部が受信した前記取引データに基づいて前記代金精算を実行する第2制御部と、を備えることを特徴とするPOSシステムである。
これにより、POSシステムは、装置間に通信トラブルが発生した場合、取引データを表すコードを伝票から読み取るので、装置間に通信トラブルが発生した場合でも、代金精算を実行することができる。
また、装置間に通信トラブルが発生した場合、POSシステムは、第1コードを用いる代金精算と第2コードを用いる代金精算とを、装置間の通信状態に応じて素早く切り替える。このため、装置間に通信トラブルが発生した場合でも、顧客は混乱することがない。
また、第1コードを用いる代金精算と第2コードを用いる代金精算とで、顧客が行う操作は変わらない。このため、装置間に通信トラブルが発生した場合でも、顧客は混乱することがない。
【0008】
また、本発明は、前記第1コードが、バーコードであり、前記第2コードが、二次元コードである。
これにより、バーコードを読み取る場合と比較して読み取りに時間がかかる二次元コードを用いる代金精算は、装置間に通信トラブルが発生した場合にのみ実行される。このため、POSシステムは、全体として代金精算を速やかに実行することができる。
【0009】
また、本発明は、前記登録装置が、前記第1コードを印字した伝票発行後も該当取引データを記憶し、呼出して前記第2コードを印字した伝票を発行可能にしたことを特徴とするPOSシステムである。
これにより、POSシステムは、伝票に第1コードを印刷した後に通信トラブルが発生した場合でも、第2コードが印刷された伝票を発行することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、POSシステムは、登録装置と精算装置を分離しても、装置間に通信トラブルが発生した場合、これを検出して、取引データを伝票から読み取る方式に自動的に変更するので、装置間に通信トラブルが発生した場合でも、代金精算を実行することができる。しかも、いずれの場合も操作方法を変更する必要がないため混乱を減らせる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】一実施形態における、POSシステムが稼働している様子を表す斜視図である。
【図2】一実施形態における、POSシステムの構成を表すブロック図である。
【図3】一実施形態における、商品登録装置の構成を表すブロック図である。
【図4】一実施形態における、1取引分の取引データの例を表す図である。
【図5】一実施形態における、伝票の例を表す図である。
【図6】一実施形態における、精算装置の構成を表すブロック図である。
【図7】一実施形態における、レシートの例を表す図である。
【図8】一実施形態における、商品登録装置の動作手順を表すフローチャートである。
【図9】一実施形態における、精算装置の動作手順を表すフローチャートである。
【図10】一実施形態における、ストアコントローラの動作手順を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1には、POSシステムが稼働している様子が、斜視図により表されている。POSシステム100は、店舗フロアに設置される。POSシステム100は、商品登録装置10と、精算装置20、ストアコントローラ30とを備える。
【0013】
商品登録装置10は、商品登録カウンタ11に設置される。また、精算装置20は、精算カウンタ21に設置される。ここで、図1に表された商品登録装置10及び精算装置20の各設置数は、一例である。これらの設置数は、例えば、店舗の規模及びコストに応じて定められてよい。また、ストアコントローラ30(図1では不図示)は、店舗のバックヤードに設置される。
【0014】
オペレータS(店員)は、商品登録装置10を操作し、顧客Cが買い上げた商品に付された商品データを商品登録装置10に読み取らせることにより、その商品登録装置10に伝票を発行させる。
【0015】
顧客Cは、発行された伝票を受け取って、精算装置20が設置されている場所まで移動し、伝票に印刷されているコードを精算装置20に読み取らせることにより、その精算装置20に代金精算を実行させる。
【0016】
図2には、POSシステムの構成がブロック図により表されている。ストアコントローラ30と各商品登録装置10aとは、LAN(Local Area Network)40を介して通信可能に接続されている。また、ストアコントローラ30と各精算装置20aとは、LAN40を介して通信可能に接続されている。
【0017】
各商品登録装置10aは同構成を有するため、以下では、商品登録装置10aを商品登録装置10と表記する。また、各精算装置20aは同構成を有するため、以下では、精算装置20aを精算装置20と表記する。
【0018】
まず、ストアコントローラについて説明する。
ストアコントローラ30は、コンピュータ(サーバ)である。ストアコントローラ30は、ストアコントローラ記憶部(不図示)と、ストアコントローラ通信部(不図示)とを備える。
【0019】
ストアコントローラ記憶部は、商品データファイルを記憶する。ここで、商品データファイルは、店舗が取り扱う商品に関するデータを含むデータファイルであり、例えば、商品名(商品番号)と、販売価格とが対応付けられているデータファイル(データテーブル)である。
【0020】
また、ストアコントローラ記憶部は、ログファイルとして取引データと、取引データに対応付けられた取引番号とを多数記憶する。ここで、取引データとは、顧客が買い上げた商品(買上商品)の明細を含むデータである。取引データについては、図4を用いて後述する。
【0021】
ストアコントローラ通信部は、商品の販売状況及び仕入れ状況等に応じて更新された商品データファイルを、各商品登録装置10と各精算装置20とに供給する。ここで、ストアコントローラ通信部は、更新された商品データファイルを、1日に1回の頻度で供給するとしてもよい。
【0022】
また、ストアコントローラ通信部は、商品登録装置10から取引データを受信し、受信した取引データをストアコントローラ記憶部のログファイルに記憶させる。また、ストアコントローラ通信部は、精算装置20から取引番号を受信し、受信した取引番号に対応付けられた取引データをストアコントローラ記憶部から取得して、取得した取引データをその取引番号を送信した精算装置20に返信する。
【0023】
次に、商品登録装置について説明する。
商品登録装置10は、オペレータS(図1を参照)により操作され、顧客C(図1を参照)が買い上げた商品に付された商品データを読み取ることにより、それら商品の明細を含む取引データを、ストアコントローラ30に登録する。
【0024】
また、商品登録装置10は、ストアコントローラ30の通信状態の良否に応じて、バーコード(例えば、JAN(Japanese Article Number)コード)、又は二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))のいずれかを紙媒体に印刷し、この紙媒体を排出することで伝票を発行する。顧客Cは、発行された伝票を受け取り、伝票に印刷されたバーコード又は二次元コードを精算装置20に読み取らせることにより、その精算装置20に代金精算を実行させる。
【0025】
図3には、商品登録装置の構成がブロック図により表されている。商品登録装置10は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、スキャナ部104と、店員用表示部105と、客用表示部106と、ハードディスク107と、店員用操作部108と、通信部109と、ブザー110と、印刷部111と、バス112とを備える。これらは、バス112を介して互いに接続されている。
【0026】
ROM102は、商品の登録処理をCPU101に実行させるための商品登録プログラムを記憶する。また、ROM102は、自装置を識別させるための装置番号を記憶する。
【0027】
スキャナ部104は、オペレータSによる操作により、商品に付された商品データを光学的に読み取って、読み取った商品データをRAM103に記憶させる。また、スキャナ部104は、そのオペレータSを識別するための担当者名(担当者番号)を名札等から光学的に読み取って、読み取った担当者名をRAM103に記憶させる。
【0028】
RAM103には、ROM102から読み出された商品登録プログラムが展開される。また、RAM103は、商品登録プログラムが実行されることによって生成された各種変数及びデータ(例えば、スキャナ部104が読み取った商品データ、担当者名)を一時記憶する。
【0029】
また、RAM103は、その処理領域に、取引データ(図4を用いて後述する)を一時記憶する。また、RAM103は、商品登録によって確定した取引データを、ログファイルに追加記憶する。RAM103は、この確定した取引データを、例えば、取引当日は記憶し続けるとしてもよい。また、RAM103は、通信部109を介して接続されたストアコントローラ30から供給された商品データファイルを記憶してもよい。
【0030】
CPU101は、ROM102に記憶された商品登録プログラムを読み出してRAM103に展開し、展開した商品登録プログラムのステップを実行することにより、商品登録装置10全体を制御する。
【0031】
CPU101(書込部)は、印刷部111に伝票を印刷させる前に、取引番号を定める。ここで、取引番号は、自装置の装置番号と、顧客Cが商品を買い上げる取引ごとに定められる固有の番号(例えば、シリアル番号)とから構成される番号である。例えば、取引番号は、装置番号「01」と、これに続く固有の番号「123」とから構成される番号「01123」である。CPU101は、顧客が買い上げた商品の明細を含む取引データと取引番号とを対応付け、通信部109を介してストアコントローラ30に送信する。これにより、確定した取引データ及び取引番号は、ストアコントローラ30に記憶される。
【0032】
図4には、1取引分の取引データの例が表されている。取引データの項目には、装置番号と、担当者名と、取引日時と、取引データに対応付けられた取引番号と、合計金額と、商品名(商品番号)と、購入数とが含まれる。
【0033】
ここで、装置番号とは、商品を登録した商品登録装置10、すなわち取引を実行した商品登録装置10を示す識別番号である。また、担当者名は、装置番号が示す商品登録装置10を操作したオペレータS(図1を参照)の氏名である。取引日時は、商品が登録された日時、すなわち取引された日時を表す。まず、これらの項目が、1取引分の取引データに最初に書き込まれる。この場合、他の項目は未だ登録されていないため、取引データは確定していない。
【0034】
取引番号は、装置番号と取引毎に固有の番号とから構成される番号である。また、商品名(商品番号)は、顧客Cが買い上げた商品の名称(番号)である。また、購入数は、顧客Cが買い上げた商品毎の個数である。CPU101は、商品名(商品番号)及び購入数と、RAM103に記憶された商品データファイルとに基づいて、小計金額(販売価格と購入数とを乗算した金額)、及び合計金額を算出する。CPU101は、全ての買上商品の登録が終了した時に、取引番号と、合計金額とを取引データに書き込むことで、取引データを確定させる。
【0035】
図3に戻り、商品登録装置についての説明を続ける。CPU101(通信判定部)は、精算装置が通信により取引データを得られる状態の有無を判定する。CPU101は、例えば、自装置とストアコントローラ30との通信状態が良い場合に、共通であるLAN40の動作が正常であるとして、精算装置が通信により取引データを得られる状態であると判定する。
【0036】
また、CPU101(制御部)は、精算装置が通信により取引データを得られる状態であると判定した場合、取引番号をバーコードに変換して、取引番号を表すバーコードが印刷された伝票を印刷部111に発行させる。一方、CPU101は、精算装置が通信により取引データを得られる状態が否である、すなわち、前記状態が良好でないと判定した場合、RAM103が記憶している確定した取引データを二次元コードに変換する。CPU101は、印刷部111を制御し、この二次元コードを紙媒体に印刷させることで伝票を発行する。
【0037】
図5には、伝票の例が表されている。図5(A)には、バーコードが印刷された伝票の例が表されている。この伝票には、取引日時と、取引番号と、個数と、バーコードとが印刷されている。また、図5(B)には、二次元コードが印刷された伝票の例が表されている。この伝票には、取引日時と、取引番号と、個数と、二次元コードとが印刷されている。顧客C(図1を参照)は、発行された図5(A)又は(B)いずれかの伝票を受け取り、その伝票に印刷されたバーコード又は二次元コードを精算装置20に読み取らせる。なお、図5(B)に表された1枚の伝票には、取引データのデータ量に応じて、複数の二次元コードが印刷される場合がある。
【0038】
図3に戻り、商品登録装置についての説明を続ける。オペレータSによる操作により、伝票に印刷されたバーコードをスキャナ部104がスキャンした場合、CPU101は、そのバーコードが表す取引番号に対応付けられた取引データを二次元コードに変換する。CPU101は、この二次元コードが印刷された伝票を、確定した取引データに基づいて印刷部111から発行する。また、オペレータSによる操作により、店員用操作部108から取引番号がキー入力された場合(発行要求)、CPU101は、その取引番号に対応付けられた取引データを二次元コードに変換する。CPU101は、この二次元コードが印刷された伝票を、確定した取引データに基づいて印刷部111から発行する。これにより、CPU101は、伝票にバーコードを印刷した後に通信トラブルが発生した場合でも、二次元コードが印刷された伝票を改めて発行することができる。
【0039】
また、CPU101は、スキャナ部104が読み取った商品データと、ハードディスク107に記憶された商品データファイル(データテーブル)とに基づいて、買上商品の商品名及び小計金額等を、店員用表示部105に表示させる。
【0040】
店員用表示部105は、例えば、液晶ディスプレイ装置であり、オペレータSに対して情報を表示する。ここで、店員用表示部105が表示する情報は、例えば、買上商品の商品名、購入数、販売価格、入金額(預かり金額)などである。
【0041】
客用表示部106は、例えば、液晶ディスプレイ装置であり、顧客Cに対して情報を提示する。客用表示部106は、例えば、店員用表示部105が表示している情報と同一の情報を表示する。
【0042】
ハードディスク107は、通信部109を介して接続されたストアコントローラ30から供給された商品データファイルを記憶する。ハードディスク107は、例えば、磁気記録装置である。なお、ハードディスク107は、商品登録プログラムを記憶してもよい。
【0043】
店員用操作部108は、金額を指定入力するための数字キーと、顧客が買い上げた全ての商品の登録が完了したことを指定入力するための現計キーと、伝票を発行する要求(発行要求)をCPU101に通知するための印刷キーとを備える。
【0044】
また、店員用操作部108は、特定商品の商品データを入力するために予め設定された商品指定キーを備えてもよい。これにより、特定商品については、商品に付された商品データを読み取らせる操作の代わりに、その商品に対応する商品指定キーを押下する操作によって、その特定商品の商品データを取引データに加えて商品登録を行う。
【0045】
通信部109は、LAN40(図2を参照)を介して外部の装置と通信するための通信インタフェースである。通信部109は、取引番号及び取引データをストアコントローラ30に送信する。
【0046】
ブザー110は、確認音及び警告音を発生させるための音発生部である。ブザー110は、例えば、スキャナ部104がバーコードを正常に読み取った場合、店員用操作部108の各キーが押された場合、又は、誤った操作が行われた場合等に、音を発生させる。
【0047】
印刷部111は、CPU101が生成したバーコード又は二次元コードを紙媒体に印刷して排出する。
【0048】
次に、精算装置について説明する。
精算装置20は、伝票に印刷されたバーコード又は二次元コードを読み取り、代金精算を実行する。
【0049】
図6には、精算装置の構成がブロック図により表されている。精算装置20は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、スキャナ部204と、表示部205と、客用操作部206と、通信部207と、ブザー208と、印刷部209と、釣銭機210と、バス211とを備える。これらは、バス211を介して互いに接続されている。
【0050】
ROM202は、CPU101に実行させる会計プログラムを記憶する。また、ROM202は、自装置を識別させるための装置番号を記憶する。
【0051】
スキャナ部204(伝票読取部)は、顧客Cによる操作により、伝票に印刷されたバーコードを光学的に読み取って、読み取ったバーコードが表す取引番号をCPU201に出力する。また、スキャナ部204は、顧客Cによる操作により、伝票に印刷された二次元コードを光学的に読み取り、読み取った二次元コードが表す取引データをCPU201に出力し、CPU201はRAM203に一時記憶させる。
【0052】
RAM203は、ストアコントローラ30から通信部207を介して供給された商品データファイルを記憶する。また、RAM203には、ROM202から読み出された会計プログラムが展開される。また、RAM203は、会計プログラムが実行されることによって生成された各種変数及びデータ(例えば、釣銭額)を一時記憶する。また、RAM203は、通信部207が受信した取引データを記憶する。また、RAM203は、スキャナ部204が読み取った二次元コードが表す取引データを記憶する。
【0053】
CPU201は、ROM202に記憶された会計プログラムを読み出してRAM203に展開し、展開した会計プログラムのステップを実行することにより、精算装置20全体を制御する。
【0054】
CPU201(読取判定部)は、スキャナ部204が読み取ったコードが二次元コードであるか否かを判定する。ここで、二次元コードであるか否かは、例えば、コードの記録方式(形態)が二次元であるか否かに基づいて判定される。
【0055】
スキャナ部204が読み取ったコードが二次元コードでない場合、すなわち、スキャナ部204が読み取ったコードがバーコードである場合、CPU201(制御部)は、このバーコードに基づいて代金精算を実行する。具体的には、CPU201は、バーコードを取引番号に逆変換し、逆変換により取得した取引番号を通信部207に出力する。これにより、逆変換により取得した取引番号は、通信部207を介してストアコントローラ30に送信される。また、CPU201は、通信部207がストアコントローラ30から受信した取引データを取得する。
【0056】
一方、スキャナ部204が読み取ったコードが二次元コードである場合、CPU201は、この二次元コードに基づいて代金精算を実行する。具体的には、CPU201は、二次元コードを取引データに逆変換することにより、二次元コードから取引データを直接取得し、直接取得した取引データに基づいて代金精算を実行する。
【0057】
CPU201は、代金精算を進める操作を顧客Cに促すための文字列等を含む情報(以下、「会計メニュー」という)を、表示部205に表示させる。また、CPU201は、取得した取引データに基づいて、買上商品の商品名、購入数、販売価格及び合計金額を、表示部205に表示させる。また、CPU201は、釣銭機210に投入された現金の金額(以下、「入金額」という)を釣銭機210から取得し、入金額を表示部205に表示させる。また、CPU201は、釣銭額を表示部205に表示させる。
【0058】
CPU201は、入金額が合計金額(図4を参照)以上であれば、代金精算を終了させる。ここで、CPU201は、入金額が合計金額よりも多い場合、釣銭額と等しい額の現金を釣銭機210から排出させる。また、CPU201は、代金精算が終了したと判断し、レシートを印刷部209から排出させることで、レシートを発行する。
【0059】
表示部205は、例えば、液晶ディスプレイ装置であり、顧客Cに対して情報を表示する。ここで、表示部205が表示する情報は、例えば、買上商品の商品名、購入数、販売価格、入金額、合計金額、釣銭額及び会計メニューなどである。
【0060】
客用操作部206は、タッチパネル式の入力装置である。客用操作部206は、表示部205に表示されたGUI(Graphical User Interface)操作ボタンに対する操作に応じて、操作信号をCPU201に出力する。ここで、GUI操作ボタンとして、例えば、CPU201に代金精算を開始させるための会計キーと、釣銭機210に釣銭処理を開始させるための精算キーとが、表示部205に表示される。
【0061】
通信部207は、LAN40(図2を参照)を介して外部の装置と通信するための通信インタフェースである。通信部207は、ストアコントローラ30(図2を参照)から供給された商品データファイルを、RAM203に記憶させる。
【0062】
また、通信部207は、スキャナ部204が読み取ったコードが二次元コードでない、すなわち、スキャナ部204が読み取ったコードがバーコードであるとCPU201が判定した場合、このバーコードが表す取引番号をストアコントローラ30(図2を参照)に送信する。また、通信部207は、その返信としてストアコントローラ30から送信された取引データを受信し、受信した取引データをCPU201に出力し、CPU201はRAM203に一時記憶させる。
【0063】
ブザー208は、確認音及び警告音を発生させるための音発生部である。ブザー208は、例えば、スキャナ部204がバーコードを正常に読み取った場合、客用操作部206の各キーが押された場合、又は、誤った操作が行われた場合等に、音を発生させる。
【0064】
印刷部209は、代金精算が終了したことをCPU201から通知された場合、RAM203が記憶している取引データに基づいて、レシートを紙媒体に印刷して排出する。
【0065】
図7には、レシートの例が表されている。レシートには、担当者名と、取引日時と、取引番号と、商品名と、その商品の購入数と、金額と、合計金額と、預り金額と、店舗名とが印刷される。なお、商品毎の商品名や金額は明細データである。
【0066】
図6に戻り、精算装置についての説明を続ける。釣銭機210には、現金の投入口及び排出口が備えられている。釣銭機210は、顧客Cによって投入口に投入された現金(硬貨及び紙幣の少なくとも一方)を計数して、その入金額をCPU201に通知する。また、釣銭機210は、CPU201から通知された釣銭額に基づいて、その釣銭額と等しい額の現金を排出口から排出する。
【0067】
次に、POSシステムの動作手順を説明する。
図8は、商品登録装置の動作手順を表すフローチャートである。CPU101(図3を参照)は、二次元コードが印刷された伝票を発行することが要求されている操作がされているか否かを判定する(ステップS1)。
【0068】
伝票を発行することが要求されていない場合(ステップS1−NO)、CPU101は、商品コードが入力されることで商品登録を実行する。すなわち、CPU101は、RAM103の処理領域に記憶している取引データの項目に、その内容を書き込む(ステップS2)。
【0069】
CPU101は、顧客Cが買い上げた全ての商品について商品登録が終了したか否かを判定する。CPU101は、例えば、現計キーが押下操作された場合、顧客Cが買い上げた全ての商品について商品登録が終了したと判定する(ステップS3)。商品登録が終了していない場合(ステップS3−NO)、CPU101は、ステップS2に処理を戻す。
【0070】
一方、全ての商品について商品登録が終了した場合(ステップS3−YES)、CPU101は、確定した取引データ(図4を参照)をRAM103のログファイルに追加記憶させる(ステップS4)。そして、CPU101は、確定した取引データと取引番号とを対応付け、ストアコントローラ30に通信部109を介して送信することで、前記取引データをストアコントローラ30のログファイルにも書き込み記憶させる(ステップS5)。
【0071】
さらに、CPU101は、ステップS5において送信が正常に行われたかにより通信状態の良否を判定する(ステップS6)。CPU101は、通信状態が良いと判定した場合(ステップS6−YES)、取引番号をバーコードに変換して、取引番号を表すバーコードが印刷された伝票を印刷部111に発行させる(ステップS7)。そして、CPU101は、ステップS1に処理を戻す。
【0072】
一方、CPU101は、通信状態が否である、すなわち、通信状態が良好でないと判定した場合(ステップS6−NO)、RAM103が記憶している確定した取引データを二次元コードに変換して、取引データを表す二次元コードが印刷された伝票を印刷部111から発行する(ステップS8)。そして、CPU101は、ステップS1に処理を戻す。
【0073】
また、ステップS1において、伝票に印刷されたバーコードをスキャナ部104がスキャンした場合、又は、店員用操作部108から取引番号がキー入力された場合(ステップS1−YES)、CPU101は、該当する取引データを変換した二次元コードが印刷された伝票を発行する(ステップS9)。そして、CPU101は、ステップS1に処理を戻す。
【0074】
図9は、精算装置の動作手順を表すフローチャートである。CPU201(図6を参照)は、スキャナ部204が読み取ったコードが二次元コードであるか否かを判定する(ステップSa1)。ステップSa1において、スキャナ部204が読み取ったコードが二次元コードである場合(ステップSa1−YES)、CPU201は、ステップSa4に処理を移行させる。一方、スキャナ部204が読み取ったコードが二次元コードでない場合(ステップSa1−NO)、CPU201は、スキャナ部204が読み取ったバーコードを取引番号に逆変換し、逆変換により取得した取引番号を、ストアコントローラ30に通信部207を介して送信する(ステップSa2)。
【0075】
また、CPU201は、所定時間内に通信部207がストアコントローラ30から取引データを受信したか否かを判定する(ステップSa3)。所定時間内に取引データを受信した場合、CPU201は、表示部205に合計金額を表示させる(ステップSa4)。
【0076】
また、CPU201は、代金処理を実行する。ここで、CPU201は、会計メニューを表示部205に表示させる。また、CPU201は、取得した取引データに基づいて、買上商品の商品名、購入数、販売価格及び合計金額を、表示部205に表示させる。また、CPU201は、入金額を釣銭機210から取得し、入金額を表示部205に表示させる。また、CPU201は、釣銭額を表示部205に表示させる。CPU201は、入金額が合計金額(図4を参照)以上であれば、代金精算を終了させる。CPU201は、入金額が合計金額よりも多い場合、釣銭額と等しい額の現金を釣銭機210から排出させる(ステップSa5)。
【0077】
また、CPU201は、代金精算が終了した時に、レシートが印刷された紙媒体を印刷部209から排出させることで、レシートを発行する(ステップSa6)。そして、ステップS1に戻る。
【0078】
ステップSa3において、所定時間内に取引データを受信しなかった場合(ステップSa3−NO)、CPU101は、メッセージ(例えば、「バーコードが印刷されたこの伝票からは、通信によって取引データが得られませんでした。この伝票に印刷されたバーコードを、先程と同じ登録装置にスキャンさせることで、QRコード(登録商標)が印刷された伝票を発行させて下さい。」)を、表示部205に表示させる(ステップSa7)。そして、ステップSa1に戻る。
【0079】
図10は、ストアコントローラの動作手順を表すフローチャートである。ストアコントローラ30のストアコントローラ通信部(不図示)は、取引データを受信したか否かを判定する(ステップSb1)。取引データを受信した場合(ステップSb1−YES)、ストアコントローラ通信部は、受信した取引データをストアコントローラ30のストアコントローラ記憶部(不図示)のログファイルに記憶させる(ステップSb2)。そして、ストアコントローラ通信部は、ステップSb1に処理を戻す。
【0080】
ステップSb1において、取引データを受信していない場合(ステップSb1−NO)、ストアコントローラ通信部は、取引番号を受信したか否かを判定する(ステップSb3)。取引番号を受信した場合(ステップSb1−YES)、ストアコントローラ通信部は、受信した取引番号に対応付けられた取引データを、ストアコントローラ記憶部が記憶するログファイルの中から検索する(ステップSb4)。この検索結果に基づいて、ストアコントローラ通信部は、受信した取引番号に対応付けられた取引データを、その取引番号を送信した精算装置20に返信する(ステップSb5)。そして、ストアコントローラ通信部は、ステップSb1に処理を戻す。
【0081】
ステップSb3において、取引番号を受信していない場合(ステップSb1−NO)、ストアコントローラ通信部は、他の処理(例えば、商品データファイルの管理、及びメンテナンス)を実行する。そして、ストアコントローラ通信部は、ステップSb1に処理を戻す(ステップSb6)。
【0082】
以上のように、顧客が買い上げた商品に付された商品データを読み取ることにより商品登録を行い、商品の明細を含む取引データを確定する商品登録装置と、確定された取引データに基づいて、明細が印刷されたレシートの発行を伴う代金精算を実行する精算装置と、を有するPOSシステムにおいて、POSシステム100は、取引データに対応付けられた取引番号と該取引データとを記憶するストアコントローラ記憶部と、前記取引番号を受信し、受信した取引番号に対応付けられた取引データをストアコントローラ記憶部から取得して、取得した取引データを返信するストアコントローラ通信部と、を備え、商品登録装置10は、取引データと取引番号とを対応付けて商品登録装置10記憶部に記憶させるCPU101と、ストアコントローラ通信部の状態の良否を判定するCPU101と、前記状態が良であるとCPU101が判定した場合、取引番号をバーコードに変換して、該バーコードが印刷された伝票を発行し、通信状態が否であるとCPU101が判定した場合、取引データを二次元コードに変換して、該二次元コードが印刷された伝票を発行するCPU101と、を備え、精算装置20は、伝票に印刷されたバーコード及び二次元コードを読み取ることが可能であるスキャナ部204と、スキャナ部204が読み取ったコードが二次元コードであるか否かを判定するCPU201と、二次元コードでないとCPU101が判定した場合、バーコードが表す取引番号をストアコントローラ通信部に送信し、送信した取引番号に対応付けられた取引データをストアコントローラ通信部から受信する通信部207と、二次元コードであるとCPU201が判定した場合、該二次元コードに基づいて代金精算を実行し、バーコードを読み取ったとCPU201が判定した場合、通信部207が受信した取引データに基づいて代金精算を実行するCPU201と、を備える。
【0083】
これにより、POSシステムは、装置間に通信トラブルが発生した場合、取引データを表す二次元コードを伝票から読み取るので、装置間に通信トラブルが発生した場合でも、代金精算を実行することができる。
また、装置間に通信トラブルが発生した場合、POSシステムは、バーコードを用いる代金精算と二次元コードを用いる代金精算とを、装置間の通信状態に応じて素早く切り替える。このため、装置間に通信トラブルが発生した場合でも、顧客は混乱することがない。
また、バーコードを用いる代金精算と二次元コードを用いる代金精算とで、顧客が行う操作は変わらない。このため、装置間に通信トラブルが発生した場合でも、顧客は混乱することがない。
【0084】
また、装置間に通信トラブルが発生していない場合に伝票に印刷されるコードはバーコードであり、一方、装置間に通信トラブルが発生した場合に伝票に印刷されるコードは二次元コードである。
これにより、バーコードを読み取る場合と比較して読み取りに時間がかかる二次元コードを用いる代金精算は、装置間に通信トラブルが発生した場合にのみ実行される。このため、POSシステムは、全体として代金精算を速やかに実行することができる。
【0085】
また、POSシステム100は、商品登録装置10が、バーコードを印字した伝票発行後も該当取引データを記憶し、呼出して二次元コードを印字した伝票を発行可能にする。
これにより、POSシステムは、伝票に第1コードを印刷した後に通信トラブルが発生した取引でも、第2コードが印刷された伝票を発行することができる。
【0086】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0087】
例えば、ログファイルの取引データ毎に、精算装置に送信したフラグと精算装置で会計が終了したフラグを設け、精算装置が処理した都度、ストアコントローラ及び商品登録装置に送信して処理の経過がわかるようにしてもよい。
【0088】
また、例えば、取引番号を表すコードは、バーコードに限らなくてもよい。取引番号を表すコードは、最大データ量が小さく制限された、すなわち小容量である、高速読み取りが可能であるコード体系(規格)であって、光学式読取装置(OCR:Optical Character Reader)等によって機械読み取りが可能であるコードであれば、バーコードに限られない。
また、取引データを表すコードは、二次元コードに限らなくてもよい。取引データを表すコードは、最大データ量が小さく制限されていない、すなわち大容量であるコード体系であって、光学式読取装置等によって機械読み取りが可能であるコードであれば、二次元コードに限られない。
また、取引番号を表すコードと、取引データを表すコードとを識別するための相違点は、コードの記録方式(形態)が二次元であるか否かという点に限らなくてよい。例えば、取引番号を表すコードと、取引データを表すコードとは、体系(規格)によって最大データ量が小さく制限されているコードであるか否かというコード体系の相違に応じて識別されてもよい。
【0089】
また、例えば、取引データを記憶する手段と送信する手段をストアコントローラ30に設けることに限らず、これらの手段を商品登録装置に設け、精算装置は伝票の取引番号に応じて該当する商品登録装置に要求を出して受信するようにしてもよい。
また、例えば、精算装置は、顧客により操作されるのではなく(セルフ式でなく)、店員によって操作されてもよい。
【0090】
また、例えば、精算装置は、クレジットカード端末、及び電子マネー端末等を備えてもよい。
これにより、精算装置は、現金以外によっても、代金精算を実行することができる。
【0091】
なお、以上に説明したPOSシステムを実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0092】
10,10a…商品登録装置、11…商品登録カウンタ、20,20a…精算装置、21…精算カウンタ、30…ストアコントローラ、40…LAN、100…POSシステム、101,201…CPU、102,202…ROM、103,203…RAM、104…スキャナ部、105…店員用表示部、106…客用表示部、107…ハードディスク、108…店員用操作部、109,207…通信部、110,208…ブザー、111…印刷部、112,211…バス、204…スキャナ部、205…表示部、206…客用操作部、209…印刷部、210…釣銭機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が買い上げた商品に付された商品データを読み取ることにより商品登録を行い、前記商品の明細を含む取引データを確定する登録装置と、確定された前記取引データに基づいて、前記明細が印刷されたレシートの発行を伴う代金精算を実行する精算装置と、を有するPOSシステムにおいて、
前記取引データに対応付けられた取引番号と該取引データとを記憶する記憶部と、
前記取引番号を受信し、受信した前記取引番号に対応付けられた前記取引データを前記記憶部から取得して、取得した前記取引データを返信する第1通信部と、
を備え、
前記登録装置は、
前記取引データと前記取引番号とを対応付けて前記記憶部に記憶させる書込部と、
前記第1通信部の状態の良否を判定する通信判定部と、
前記状態が良であると前記通信判定部が判定した場合、前記取引番号を第1コードに変換して、該第1コードが印刷された伝票を発行し、前記通信状態が否であると前記通信判定部が判定した場合、前記取引データを第2コードに変換して、該第2コードが印刷された伝票を発行する第1制御部と、
を備え、
前記精算装置は、
前記伝票に印刷された前記第1コード及び前記第2コードを読み取ることが可能である伝票読取部と、
前記伝票読取部が読み取ったコードが前記第2コードであるか否かを判定する読取判定部と、
前記第2コードでないと前記読取判定部が判定した場合、前記第1コードが表す前記取引番号を前記第1通信部に送信し、送信した前記取引番号に対応付けられた前記取引データを前記第1通信部から受信する第2通信部と、
前記第2コードであると前記読取判定部が判定した場合、該第2コードに基づいて前記代金精算を実行し、前記第1コードを読み取ったと前記読取判定部が判定した場合、前記第2通信部が受信した前記取引データに基づいて前記代金精算を実行する第2制御部と、
を備えることを特徴とするPOSシステム。
【請求項2】
前記第1コードは、バーコードであり、
前記第2コードは、二次元コードであることを特徴とする請求項1に記載のPOSシステム。
【請求項3】
前記登録装置は、前記第1コードを印字した伝票発行後も該当取引データを記憶し、呼出して前記第2コードを印字した伝票を発行可能にしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のPOSシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−98953(P2012−98953A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−246658(P2010−246658)
【出願日】平成22年11月2日(2010.11.2)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】