説明

PPARγタイプ受容体を調節する新規化合物および化粧品組成物または医薬品組成物へのその使用

本発明は、下記の一般式(I):


に相当する新規化合物に関し、ならびにそれらを調製する方法、およびヒトまたは獣医学的薬剤への使用(皮膚科学、ならびに心血管系疾患、免疫疾患および/または脂質代謝に関連する疾患)、または別法として化粧品組成物への使用も意図された医薬品組成物へのそれらの使用にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規かつ有用な工業製品として、サブタイプγのペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(PPARγ)型の受容体の調節物質である新規クラスの化合物に関する。本発明はまた、この化合物を調製するための方法、およびヒトまたは獣動物の薬剤への使用を意図された医薬品組成物あるいは化粧品組成物へのその使用にも関する。
【背景技術】
【0002】
PPAR型受容体の活性は多くの研究の課題となってきた。指針として、PPAR型受容体に関連する多数の参照文献を列挙している出版物、表題「Differential Expression of Peroxisome Proliferator-Activated Receptor Subtypes During the Differentiation of Human Keratinocytes」、Michel Rivier et al.、J. Invest. Dermatol 111、1998年、1116〜1121頁を挙げることができる。指針としてまた、報告書、表題「The PPARs: From orphan receptors to Drug Discovery」、Timothy M. Willson、Peter J. Brown、Daniel D. SternbachおよびBrad R. Henke、J. Med. Chem.、2000年、Vol. 43、527〜550頁をも挙げることができる。
【0003】
PPAR受容体は、レチノイドX受容体(RXRsとして知られている)とのヘテロダイマーの形態で、ペルオキシソーム増殖剤応答性エレメント(PPRE)として知られているDNA配列のエレメントと結合することにより、転写を活性化する。
【0004】
ヒトPPARの3つのサブタイプが同定されており、PPARα、PPARγおよびPPARδ(またはNUC1)と称されている。
【0005】
PPARαは、主として肝臓に発現し、一方PPARδは偏在的である。
【0006】
PPARγは、3つのサブタイプの中で最も広範に研究されている。全ての参考文献が、PPARγが多く発現する脂肪細胞の分化の調節におけるPPARγの重要な役割を示唆している。PPARγはまた、全身的な脂質ホメオスタシスにおいても重要な役割を果たしている。
【0007】
プロスタグランジンJ2またはD2などのPPARγ選択性化合物は、肥満症および糖尿病を治療するための潜在的な活性化剤であることが、特に特許出願WO 96/33724に記述されている。
【0008】
さらに、出願人はすでにPPARγ化合物および/またはその使用を、表皮細胞分化の異常に関連する皮膚障害の治療を意図されている医薬品組成物の調製におけるPPARγ活性化化合物の使用を記述する書類FR 2 773 075に記述している。
【特許文献1】特許出願WO 96/33724
【特許文献2】FR 2 773 075
【非特許文献1】「Differential Expression of Peroxisome Proliferator-Activated Receptor Subtypes During the Differentiation of Human Keratinocytes」、Michel Rivier et al.、J. Invest. Dermatol 111、1998年、1116〜1121頁
【非特許文献2】「The PPARs: From orphan receptors to Drug Discovery」、Timothy M. Willson、Peter J. Brown、Daniel D. SternbachおよびBrad R. Henke、J. Med. Chem.、2000年、Vol. 43、527〜550頁
【非特許文献3】「quantitation in receptor pharmacology」、Terry P. Kenakin、Receptors and Channels、2001年、7、371〜385頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的の1つは、PPARγに対して非常に良好な特異的親和性を示す、新規クラスのPPARγ調節化合物を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、本発明は、
下記の式(I):
【0011】
【化1】

【0012】
[式中、
・R1は下記の式(a)または(b)の基:
【0013】
【化2】

【0014】
(R3およびR4は、下記に示す意味を有する)
を表し、
・R2は、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基、複素環式基、9-フルオレニルメチル基または式
(CH2)m(NR5)n(C(O,N))pR6
(R5、R6、m、nおよびpは、下記に示す意味を有する)
の基を表し;
・R3は、下記の式:
【0015】
【化3】

【0016】
(R7、R8、V、WおよびYは、下記に示す意味を有する)
から選択される基を表し;
・R4は、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、基OR9または基SR9またはNHR9を表し、
・R5およびR7は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基を表し;
Yが窒素原子を表すとき、式(e)は基R7で置換されておらず;
・R6およびR8は、同一でも異なっていてもよく、
・基O-(CH2)v-R10
・ヒドロキシル基、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基、複素環式基または
・基
【0017】
【化4】

【0018】
・基NR'(CH2)vR10
(R10、R'、R''およびvは下記に示す意味を有する)
を表し、
・R9は、1から12個の炭素原子を含むアルキル基または下記の式:
【0019】
(f)
【化5】

【0020】
(g) -CO-(Q)p-R11または
(h) 9-フルオレニルメチルカルバメート(FMOC)、t-ブチルカルバメート(BOC)、ベンジルまたはトリフルオロアセチルなどの標準的アミン保護基によりN-保護されたα-アミノ酸;
(R11、Qおよびpは、下記に示す意味を有する)
から選択される基を表し、
・mは、値0、1または2をとってよく;
・nおよびpは、値0または1をとってよく;
・Qは、酸素またはイオウ原子またはNR5を表し;
・Vは、酸素、窒素またはイオウ原子を表し;
・Wは、窒素原子または基C-R5を表し;
・Yは、窒素原子または炭素原子を表し;
・zは、酸素、窒素またはイオウ原子を表し;
・vは、値1、2または3をとってよい;
・R10は、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基、基NH-CO-R12、基NH-CO-O-R12またはC-R12R13または基N-R12R13
(R12およびR13は、下記に示す意味を有する)
を表し;
・R'は、水素原子、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基を表し;
・R''は、水素原子、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、1つまたは複数のハロゲンで任意選択で置換されたアラルキル基、ヘテロアリール基、複素環式基、基(CH2)v-R10、あるいは基NHR10またはNR10R10を表し;
・R11は、水素原子、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基、複素環式基、またはsおよびtが値0、1または2をとりうる基(CO)s(Z)tR10を表し;
・R12は、水素原子、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基を表し;
・R13は、水素原子または1から12個の炭素原子を含むアルキル基を表し;
・Xは、下記の構造:
-(CH2)z-NR14-C(T)-(D)w-
(D、z、TおよびR14は、下記に示す意味を有する)
を有する結合を表し;
・Tは、酸素またはイオウ原子を表し;
・Dは、酸素またはイオウ原子、基-NR15または基CH2
(R15は、下記に示す意味を有する)
を表し;
・zは、値0または1をとってよく;
・wは、0から6までの値をとってよく;
・R14およびR15は、水素原子、1から12個の炭素原子を含むアルキル基を表し;
・Ar1およびAr2は同一でも異なっていてもよく、式:
【0021】
【化6】

【0022】
の任意選択で置換された芳香族基(Aは、SまたはO原子または基N-R13である)を表し、
Ar1またはAr2がフェニル基であるとき、Ar1またはAr2は必ずヘテロアリール基であると理解される]
に対応する化合物ならびに前記式(I)の化合物の光学および幾何異性体、ならびにこれらの塩にも関する。
【0023】
本発明の化合物がカルボン酸塩の形態であるとき、前記塩は、好ましくはアルカリ金属塩、特にナトリウム塩、アルカリ土類金属塩または有機アミン塩、より好ましくはアルギニンまたはリジンなどのアミノ酸の塩である。
【0024】
本発明の化合物がアミン官能基、例えばピリジン、の塩の形態であるとき、前記塩は、好ましくはハロゲン原子の塩、例えば塩酸塩または臭化水素酸塩、あるいはフマル酸塩またはマレイン酸塩などの有機酸塩、あるいは硝酸塩である。
【0025】
本発明によれば、用語「ヒドロキシル基」は、-OH基を意味する。
【0026】
本発明によれば、表現「1から12個の炭素原子を含むアルキル基」は、直鎖または環状で、飽和または不飽和の、任意選択で分枝状の、1から12個の炭素原子を含む水素含有またはフッ素含有基を意味し、ヘテロ原子により中断されてよく、かつ1から12個の炭素原子を含むアルキル基は、好ましくはメチル、エチル、イソプロピル、ブチル、tert-ブチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシル、シクロヘキシルまたはメチレンシクロプロピル基である基を意味する。
【0027】
用語「ポリエーテル基」は、少なくとも1個の酸素原子により中断された、1から6個の炭素原子を含むポリエーテル基、例えばメトキシメトキシ、エトキシメトキシまたはメトキシエトキシメトキシ基を意味する。
【0028】
用語「ハロゲン原子」は、フッ素、塩素または臭素原子を意味する。
【0029】
用語「1から7個の炭素原子を含むアルコキシ基」は、1から12個の炭素原子を含むアルキルで任意選択で置換された、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、tert-ブトキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、ベンジルオキシまたはフェノキシ基を意味する。
【0030】
用語「アリール基」は、ハロゲン原子、CF3基、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、1から7個の炭素原子を含むアルコキシ基、ニトロ官能基、ポリエーテル基、アリール基、ベンゾイル基、アルキルエステル基、カルボン酸、アセチルまたはベンゾイル基で任意選択で保護されたヒドロキシル基、あるいはアセチルもしくはベンゾイル基で任意選択で保護されたかまたは1から12個の炭素原子を含む少なくとも1つのアルキルで任意選択で置換されたアミノ官能基により、モノまたはジ置換されていてよい、フェニル、ビフェニル、シンナミルまたはナフチル基を意味する。
【0031】
用語「アラルキル基」は、ハロゲン原子、CF3基、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、1から7個の炭素原子を含むアルコキシ基、ニトロ官能基、ポリエーテル基、アリール基、ベンゾイル基、アルキルエステル基、カルボン酸、アセチルまたはベンゾイル基で任意選択で保護されたヒドロキシル基、あるいはアセチルもしくはベンゾイル基で任意選択で保護されたかまたは1から12個の炭素原子を含む少なくとも1つのアルキルで任意選択で置換されたアミノ官能基により、モノまたはジ置換されていてよい、ベンジル、フェネチルまたは2-ナフチルメチル基を意味する。
【0032】
用語「ヘテロアリール基」は、任意選択で少なくとも1つのハロゲン、1から12個の炭素原子を含むアルキル、1から7個の炭素原子を含むアルコキシ、アリール基、ニトロ官能基、ポリエーテル基、ヘテロアリール基、ベンゾイル基、アルキルエステル基、カルボン酸、アセチルまたはベンゾイル基で任意選択で保護されたヒドロキシル基、あるいはアセチルもしくはベンゾイル基で任意選択で保護されたかまたは1から12個の炭素原子を含む少なくとも1つのアルキルで任意選択で置換されたアミノ官能基により置換された、ピリジル、フリル、チエニル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、キナゾリニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンズイミダゾリル、キノキサリル、インドリルまたはベンゾフリル基などの1つまたは複数のヘテロ原子により中断されたアリール基を意味する。
【0033】
用語「複素環式基」は好ましくは、少なくとも1つの、1から12個の炭素原子を含むアルキル、1から7個の炭素原子を含むアルコキシ、アリール基、ニトロ官能基、ポリエーテル基、ヘテロアリール基、ベンゾイル基、アルキルエステル基、カルボン酸、アセチルまたはベンゾイル基で任意選択で保護されたヒドロキシル基、あるいはアセチルもしくはベンゾイル基で任意選択で保護されたかまたは1から12個の炭素原子を含む少なくとも1つのアルキルで任意選択で置換されたアミノ官能基により任意選択で置換された、モルフォリノ、ピペリジノ、ピペラジノ、2-オキソ-1-ピペリジルまたは2-オキソ-1-ピロリジニル基を意味する。
【0034】
本発明に関連した範囲に属する上記式(I)の化合物の中で、下記の化合物を(単独でまたは混合物として)特に挙げることができる:
1. N-{4-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェニル]チオフェン-2-イルメチル}-N-メチルベンズアミド
2. N-{5-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェニル]チオフェン-3-イルメチル}-N-メチルベンズアミド
3. N-{5-(4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェニル]ピリド-3-イルメチル}-N-メチルベンズアミド
4. N-{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)ピリド-2-イル]ベンジル}-N-メチルオクタノイルアミド
5. 2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]-チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
6. 2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]-チオフェン-2-イル}フェニル)プロパン酸
7. 2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)-チアゾール-4-イル]フェニル}プロパン酸
8. 2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(3-ペンチル-1-メチルウレイド)-チアゾール-5-イル]フェニル}プロパン酸
9. 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)-ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
10. 2-[4-(2-カルボキシ-2(S)-エトキシエチル)フェニル]-6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリジニウムクロリド
11. 2(S)-エトキシ-3-{4-[5-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)-2-メチル-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル]フェニル}プロパン酸
12. {3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)チオフェン-2-イル]ベンジル}メチルオクタノイルカルボキシルアミド
13. {3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)チオフェン-2-イル]ベンジル}メチルヘキサノイルカルボキシルアミド
14. 2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-{5-[(メチル-オクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
15. 2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-{5-[(ヘキサノイル-メチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
16. 2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
17. 2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(メチルペンタノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
18. 3-[4-(5-{[(2-シクロペンチルアセチル)メチルアミノ]メチル}チオフェン-3-イル)フェニル]-2(S)-エトキシプロパン酸
19. 3-[4-(5-{[(3-シクロヘキシルプロピオニル}メチルアミノ]メチル)チオフェン-3-イル)フェニル]-2(S)-エトキシプロパン酸
20. 2-エトキシ-3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパン酸
21. 2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
22. 2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
23. 2(S)-エトキシ-3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパン酸
24. 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸塩酸塩
25. 3-{4-[6-(3-ブチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル)-2(S)-エトキシプロパン酸
26. 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェネチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸塩酸塩
27. 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェニルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
28. 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ナフタレン-2-イルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
29. 3-{4-[6-(3-シクロヘキシル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}-2(S)-エトキシプロパン酸
30. 2(S)-エトキシ-3-{4-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]チアゾール-2-イル}プロパン酸
31. 2(S)-エトキシ-3-{4-[3-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)フェニル]チアゾール-2-イル}プロパン酸
32. 2(S)-エトキシ-3-{6-[3-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパン酸
33. 2(S)-エトキシ-3-[4-(6-{3-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]-1-メチルウレイド}ピリド-2-イル)フェニル]プロパン酸
34. 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
35. 2(S)-エトキシ-3-{4-[4-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
36. 2(S)-エトキシ-3-{4-[4-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
37. 2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-4-イル]フェニル}プロパン酸
38. 2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-4-イル]フェニル}プロパン酸
39. 2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリミジン-4-イル]フェニル}プロパン酸
40. 2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリミジン-4-イル]フェニル}プロパン酸
41. 2(S)-エトキシ-3-{5-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]フラン-2-イル}プロパン酸
42. 2(S)-エトキシ-3-{5-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]チオフェン-2-イル}プロパン酸
43. 2(S)-エトキシ-3-{2-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリミジン-5-イル}プロパン酸
44. 2(S)-エトキシ-3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパン酸
45. 2(S)-エトキシ-3-{4-[5-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)チオフェン-2-イル]フェニル}プロパン酸
46. 2(S)-エトキシ-3-[4-(5-{[メチル(6-プロポキシナフタレン-2-カルボニル)アミノ]メチル}フラン-2-イル)フェニル]プロパン酸
47. 2(S)-エトキシ-3-{4-[5-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フラン-2-イル]フェニル}プロパン酸
48. 2(S)-エトキシ-3-[4-(5-{[メチル(6-プロポキシナフタレン-2-カルボニル)アミノ]メチル}チオフェン-2-イル)フェニル]プロパン酸
49. 2(S)-エトキシ-3-[4-(4-{[メチル(6-プロポキシナフタレン-2-カルボニル)アミノ]メチル}チオフェン-2-イル)フェニル]プロパン酸
50. 3-(6-{3-[3-(4-ジメチルアミノフェニル)-1-メチル-ウレイド]フェニル}ピリド-3-イル)-2(S)-エトキシプロパン酸
51. 2(S)-エトキシ-3-[6-(3-{[メチル-(6-プロポキシ-ナフタレン-2-カルボニル)アミノ]メチル}フェニル)ピリド-3-イル]プロパン酸
52. 2(S)-エトキシ-3-(6-{3-[(ヘプタノイルメチルアミノ)メチル]フェニル}ピリド-3-イル)プロパン酸
53. 2(S)-エトキシ-3-(6-{3-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]フェニル}ピリド-3-イル)プロパン酸
54. 2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]フラン-2-イル}フェニル)プロパン酸
55. N-{3-[5-(3-ヒドロキシ-2(S)-フェニルアミノブト-3-エニル)ピリド-2-イル]ベンジル}-N-メチルオクタノイルカルボキシルアミド
56. 2(S)-エトキシ-3-[6'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)-[2,2']ビピリジル-5-イル]プロパン酸
57. 1-(3-{2-[2(S)-エトキシ-3-(4-メチルピペリド-1-イル)-3-オキソプロピル]チアゾール-4-イル}フェニル)-1-メチル-3-ペンチル尿素
58. 1-(3-{5-[2(S)-エトキシ-2-(5-プロピル[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)エチル]ピリミジン-2-イル}フェニル)-3-ヘプチル-1-メチル尿素
59. 1-{6-[4-(2(S)-エトキシ-3-オキソ-3-ピペリド-1-イルプロピル)-フェニル]ピリド-2-イル}-1-メチル-3-ペンチル尿素
60. 1-(6-{4-[2(S)-エトキシ-3-(4-メチルピペリド-1-イル)-3-オキソプロピル]フェニル}ピリド-2-イル)-1-メチル-3-ペンチル尿素
61. 1-{6-[4-(2(S)-エトキシ-3-モルホリン-4-イル-3-オキソ-プロピル]フェニル]ピリド-2-イル}-1-メチル-3-ペンチル尿素
62. 2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
63. {4-[4-(2(S)-エトキシ-3-オキソ-3-ピペリド-1-イルプロピル)フェニル]チオフェン-2-イルメチル}メチルヘキサノイルカルボキシルアミド
64. (4-{4-[2(S)-エトキシ-3-(4-メチルピペリド-1-イル)-3-オキソプロピル]フェニル}チオフェン-2-イルメチル)メチルヘキサノイルカルボキシルアミド
65. {4-[4-(2(S)-エトキシ-3-モルホリン-4-イル-3-オキソプロピル)フェニル]チオフェン-2-イルメチル}メチルヘキサノイルカルボキシルアミド
66. {4-[4-(2(S)-エトキシ-3-オキソ-3-ピペリド-1-イルプロピル)フェニル]チオフェン-2-イルメチル}メチルオクタノイルカルボキシルアミド
67. (4-{4-[2(S)-エトキシ-3-(4-メチルピペリド-1-イル)-3-オキソプロピル]フェニル}チオフェン-2-イルメチル)メチルオクタノイルカルボキシルアミド
68. 1-{3-[5-(2(S)-エトキシ-3-オキソ-3-ピペリド-1-イルプロピル)ピリド-2-イル]フェニル}-1-メチル-3-ペンチル尿素
69. 1-(3-{5-[2(S)-エトキシ-3-(4-メチルピペリド-1-イル)-3-オキソプロピル]ピリド-2-イル}フェニル)-1-メチル-3-ペンチル尿素
70. 1-{3-[5-(2(S)-エトキシ-3-モルホリン-4-イル-3-オキソプロピル)ピリド-2-イル]フェニル}-1-メチル-3-ペンチル尿素
71. 1-{3-[2-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)ピリミジン-5-イル]フェニル}-3-ヘプチル-1-メチル尿素
72. 1-{3-[2-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)ピリミジン-5-イル]フェニル}-1-メチル-3-ペンチル尿素
73. 2(S)-エトキシ-3-{5-[3-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)フェニル]ピリミジン-2-イル}プロパン酸
74. 2(S)-エトキシ-3-{6-[4-フルオロ-3-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパン酸
75. 2(S)-エトキシ-3-{2-フルオロ-4-[6-(1-メチル-3-ペンチル-ウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
76. 2(S)-エトキシ-3-{4-[5-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)チオフェン-2-イル]フェニル}プロパン酸
77. 2(S)-エトキシ-3-{4-[5-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)チオフェン-2-イル]フェニル}プロパン酸
78. 2(S)-メチルアミノ-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
79. 2(S)-エチルアミノ-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
80. 2(S)-エチルアミノ-3-(4-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
81. 3-(4-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)-2(S)-メチルアミノプロパン酸
82. 2(S)-エチルアミノ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
83. 2(S)-エチルアミノ-3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル)プロパン酸
84. 3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}-2(S)-メチルアミノプロパン酸
85. 2(S)-メチルアミノ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
86. 2(S)-シクロプロピルメトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
87. 2(S)-エトキシ-3-[6'-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)-[2,2']ビピリジル-5-イル]プロパン酸
88. 2(S)-エトキシ-3-(6-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}ピリド-3-イル)プロパン酸
89. 2(S)-エトキシ-3-(6-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}ピリド-3-イル)プロパン酸
90. 2-[4-(2-カルボキシ-2(S)-エトキシエチル)フェニル]-6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリジニウムフマレート
91. 2-[4-(2-カルボキシ-2(S)-エトキシエチル)フェニル]-6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリジニウムマレエート
92. 3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}-2(S)-プロポキシプロパン酸
93. 2(S)-イソプロポキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
94. 2(S)-エトキシ-3-[4-(5-{[(3-1H-インドール-3-イルプロピオニル)メチルアミノ]メチル}チオフェン-3-イル)フェニル]プロパン酸
95. 3-{4-[6-(3-ペンチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}-2-メチルプロパン酸
96. 3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}-2-メチルプロパン酸
97. 2-メチル-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-2-イル}フェニル)プロパン酸
98. 3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}-2-メチルプロパン酸
99. 2(S)-エトキシ-3-(4-{4-[1-メチル-3-(2-ピペリジン-1-イルエチル)-ウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-プロパン酸
100. 2(S)-エトキシ-3-(4-{4-[1-メチル-3-(3-フェニル-プロピル)-ウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-プロパン酸
101. 2(S)-エトキシ-3-(4-{4-[1-メチル-3-(4-フェニル-ブチル)-ウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-プロパン酸
102. 3-{4-[4-(3-ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール-4-イル-1-メチルウレイド)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-2(S)-エトキシプロパン酸
103. 3-(4-{4-[3-(4-ジメチルアミノ-フェニル)-1-メチルウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-2(S)-エトキシプロパン酸
104. 2(S)-エトキシ-3-[4-(4-{3-[2-(1H-イミダゾール-2-イル)-エチル]-1-メチル-ウレイド}-ピリジン-2-イル)-フェニル]-プロパン酸
105. 3-(4-{4-[3-(2-ジメチルアミノ-エチル)-1-メチルウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-2(S)-エトキシプロパン酸
106. 2(S)-エトキシ-3-{4-[4-(1-メチル-3-ナフタレン-2-イル-ウレイド)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-プロパン酸
107. 3-{4-[6-(3-ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール-4-イル-1-メチルウレイド)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-2(S)-エトキシプロパン酸
108. 2(S)-エトキシ-3-(4-{6-[1-メチル-3-(3-フェニル-プロピル)-ウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-プロパン酸
109. 2(S)-エトキシ-3-(4-{6-[1-メチル-3-(2-ピペリジン-1-イル-エチル)-ウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-プロパン酸
110. 2(S)-エトキシ-3-(4-{6-[1-メチル-3-(4-フェニル-ブチル)-ウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-プロパン酸
111. 3-(4-{6-[3-(4-ジメチルアミノ-フェニル)-1-メチルウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-2(S)-エトキシ-プロパン酸
112. 3-(4-{6-[3-(2-ジメチルアミノ-エチル)-1-メチルウレイド)-ピリジン-2-イル}-フェニル)-2(S)-エトキシプロパン酸
113. 2(S)-エトキシ-3-[4-(6-{3-[2-(1H-イミダゾール-2-イル)-エチル]-1-メチル-ウレイド}-ピリジン-2-イル)-フェニル]-プロパン酸
114. 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチル-チオウレイド)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-プロパン酸
115. 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ヘプチル-チオウレイド)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-プロパン酸
116. 2(S)-エトキシ-3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチル-チオウレイド)-フェニル]-ピリジン-3-イル}-プロパン酸
117. 2(S)-エトキシ-3-{4-[4-(3-ヘプチル-1-メチル-チオウレイド)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-プロパン酸
118. 2(S)-エトキシ-3-(6-{3-[1-メチル-3-(2-ピペリジン-1-イル-エチル)-ウレイド]-フェニル}-ピリジン-3-イル)-プロパン酸
119. 3-(6-{3-[3-(2-ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール-4-イル-エチル)-1-メチル-ウレイド]-フェニル}-ピリジン-3-イル)-2(S)-エトキシ-プロパン酸
120. 2(S)-エトキシ-3-(6-{3-[1-メチル-3-(3-フェニル-プロピル)-ウレイド]-フェニル}-ピリジン-3-イル)-プロパン酸
121. 3-(6-{3-[3-(4-ジメチルアミノ-フェニル)-1-メチル-ウレイド]-フェニル}-ピリジン-3-イル)-2(S)-エトキシ-プロパン酸
【0035】
本発明によれば、より特に好ましい式(I)の化合物は、下記の特徴:
・R1は、下記の式(a)または(b)の基を表し、R1が式(b)に対応する場合、R3は好ましくはR8がヒドロキシル、NR'R''または複素環式基である式(d)であり、R4は好ましくは、式中R9が1から12個の炭素原子のアルキルである式OR9の基またはR11が水素または基COOR10である式(f)の基であり;
・R2は、アルキル、アリールまたはヘテロアリール基を表し;
・Xは、構造-CH2N(R14)CO-またはw=0または1である-N(R14)-CO-(D)w-を表し;
・Ar1またはAr2は、ピリジン、チアゾール、ピリミジン、チオフェンまたはトリアゾールタイプの少なくとも1つの基を含む、
の少なくとも1つを有する化合物である。
【0036】
式(b)のR1を有する一般式(I)の化合物、例えば本明細書に添付の図1、2、3および4の化合物12から16および25から30の調製の概要を下記に示す。
【0037】
図1に記述の反応スキームは、モノ複素環式またはジ複素環式誘導体を得るための一般的スキームである。このスキームは、Ar2がフェニルである場合に、化合物2が市販されていることから、特に用いられる。
【0038】
NR14Gに等しいR'''を有する化合物1は、例えば保護基G、例えば「boc」、「fmoc」またはアセチルタイプの保護基Gによるアミノ誘導体からのモノ保護とそれに続く水素化ナトリウムなどの塩基存在下でのアルキルハロゲン化物によるアルキル化により得られる。R'''がCH2NR14Gに等しい化合物1は、一般に、アルデヒド官能基の還元的アミノ化反応により調製される。
【0039】
中間体3は、4-ホルミルベンゼンボロン酸などのアリールボロン酸あるいは市販のまたは対応するハロゲン誘導体から予め調製したヘテロアリールボロン酸と任意選択で上記に定義の基Gにより保護された、ハロゲン化ヘテロアリール誘導体、例えば(6-ブロモ-2-ピリジル)メチルアミンまたは(5-ブロモ-2-チアゾリル)メチルアミンとの鈴木カップリングにより得られる。
【0040】
化合物4は、Evans不斉試薬、例えば(S)-4-ベンジルオキサゾリジン-2-オン、および酸塩化物、好ましくは市販されている、例えばY=0の場合アルコキシ酢酸またはアラルコキシ酢酸の塩化物を、塩基例えばブチルリチウムの存在下で、カップリングさせることにより調製される。
【0041】
キラル中間体5は、ホウ素誘導体存在下での、中間体3への化合物4のエナンチオ選択的付加により得られる。
【0042】
化合物6は、化合物5のBarton反応を用いた脱ヒドロキシル化: 脱離されるヒドロキシル基とフェニルクロロチオノホルメートとのチオカルボン結合の形成とそれに続く水素化トリブチルスズおよび遊離ラジカル剤AIBNの存在下での110℃への加熱により得られる。
【0043】
中間体9および11は、D=NR15の場合、イソシアネートまたはチオイソシアネートへの付加、D=CH2の場合、酸ハロゲン化物への付加によるアミンの脱保護(-G)の後に調製することができる。化合物12を得るためのベンジルオキサゾリジン-2-オン部分の加水分解は、C-OR9の立体化学の保存を可能にする条件下、例えば室温でテトラヒドロフラン中の1.5当量の1M水酸化リチウム水溶液を用いる条件で行う。
【0044】
複素環式化合物13および14は、複素環を合成する標準的方法により、化合物14の場合、酪酸ヒドラジドの縮合およびオキシ塩化リン存在下での105℃への加熱により環化により合成される。
【0045】
エステル15は、例えばアルコールHO(CH2)vR10によるエステル化により調製することができる。
【0046】
化合物16は、タイプHNR'R''のアミンによるアミド化反応により得られる。
【0047】
化合物12から16を得るためのもう1つの反応経路を図2に記述する。
【0048】
反応スキームの変化は、本質的に誘導体5の生成において生じる。
【0049】
特に、中間体5はまた、図2に記述されるように、ボロン酸18と、G=R9である場合の化合物34に類似体である誘導体19との鈴木カップリングにより得ることもできる。この合成経路は、Ar1がフェニルである誘導体を得るのに特に適している。Ar1が芳香族複素環であるとき、対応するボロン酸は、標準的方法に従って予め調製するべきである。
【0050】
誘導体19は、図5に記述したスキームに基づき得られる、化合物32の調製は、Evans不斉試薬、例えば(S)-4-ベンジルオキサゾリジン-2-オンおよび酸塩化物で(官能基Yが任意選択で基Gで保護されているかまたはアルキル化されており、好ましくは市販されている)を、塩基、例えばブチルリチウムの存在下で、カップリングさせることにより調製される。ハロゲン化アルデヒド31による誘導体32の縮合は、化合物33の生成を可能にする。Barton脱ヒドロキシル化反応により、化合物34、または官能基Yが基R9によりアルキル化されているときには化合物19が得られる。
【0051】
誘導体34は、Barton反応を用いて化合物33の脱ヒドロキシル化により得られ、キラル中間体33は、ホウ素誘導体存在下での、ハロゲン化芳香族アルデヒド31への化合物32のエナンチオ選択的付加により得られる。YがNに等しくAr2がフェニルである化合物では、中間体36は、4-ブロモフェニルアラニン(LまたはD)のメチルエステルまたはチロシン(LまたはD)のメチルエステルから、酸ハロゲン化物(n=1)への付加またはアルキルハロゲン化物(n=0)を用いたアルキル化により得られる。
【0052】
図3および4に記述したもう1つの合成経路を使用してもよい。
【0053】
中間体20は、3-ホルミルベンゼンボロン酸、あるいは市販のまたは対応するハロゲン誘導体から予め調製したヘテロアリールボロン酸などのアリールボロン酸18と誘導体36との鈴木カップリングにより得られる(図3)。化合物20もまたハロゲン化ヘテロアリール誘導体と予め調製したボロン酸誘導体51との鈴木カップリング反応により得られる。フェニルなどの基Ar2の場合、この経路をとる(図4)。
【0054】
中間体36は、図5に示すように、酸ハロゲン化物(n=1)への付加またはアルキルハロゲン化物(n=0)を用いたアルキル化によるアミンの脱保護(-G)の後、化合物34から調製することができる。
【0055】
Ar2がフェニルに等しい場合、化合物36を調製するもう1つの経路は、キラルエポキシド、例えば2(S)-メチルグリシデートの、1,4-ジブロモベンゼンから誘導されたモノ銅塩による開環とそれに続く、例えばアルキルハロゲン化物および酸化銀存在下での、エナンチオ選択的アシル化またはアルキル化を含む。次いで化合物51は、ジメチルホルムアミド中のパラジウム系触媒および酢酸カリウムの存在下で化合物36をビス(ピナコラート)ジボランと反応させることにより得られる。
【0056】
中間体22および24は、アミンの脱保護(-G)(化合物21および23)の後に、D=NR15の場合、イソシアネートまたはチオイソシアネートへの付加、D=CH2の場合、酸ハロゲン化物への付加により調製することができる。
【0057】
化合物25を得るためのベンジルオキサゾリジン-2-オンまたはアルキルエステル部分の加水分解は、C-OR9の立体化学が保存されるような条件下、例えば室温でテトラヒドロフラン中の1.5当量の1M水酸化リチウム水溶液を用いる条件下で行われる。
【0058】
このようにして得られた化合物25は、誘導体13、14、15および16を得るために連続的に記述された方法に従い、化合物26、27、28および29に変換される。
【0059】
式(a)のR1を有する一般式(I)の化合物(本明細書に添付の図6および7の化合物44)の調製の概要を下記に示す。
【0060】
図6に記述の反応スキームは、基R2の変化が合成の最後に生じる、モノ複素環式またはジ複素環式誘導体を得るための一般的スキームである。
【0061】
酢酸ピペリジニウムの存在下での2,4-チアゾリジンジオンとアルデヒド3(前述のように得られた)との縮合により、例えば化合物37が得られる。
【0062】
中間体38は、塩酸存在下での塩化スズによるニトロ官能基の還元により得られる。中間体39および40はアミンの脱保護(-G)により得られる。
【0063】
化合物41および42は、ともに化合物43に分類することができ(それぞれ、Z=0またはZ=1)、D=NR15の場合、イソシアネートおよびチオイソシアネートへの付加、D=CH2の場合、酸ハロゲン化物への付加により調製することができる。
【0064】
化合物44は、溶媒、例えばジオキサン中、チャコール上パラジウムの存在下で、例えば3気圧の圧力下で化合物43の水素添加により得られる。
【0065】
図7に記述の反応スキームは、種々の基R2が合成開始時に導入されるスキームである。
【0066】
化合物45は、化合物1のニトロ官能基の還元により得られる。中間体46および47はアミン官能基の脱保護(-G)により得られる。
【0067】
中間体48および49は、D=NR15の場合、イソシアネートまたはチオイソシアネートへの付加、D=CH2の場合、酸ハロゲン化物への付加により得られる。
【0068】
化合物48または49とボロン酸2との鈴木反応により、化合物50が得られる。
【0069】
酢酸ピペリジニウムの存在下での2,4-チアゾリジンジオンとアルデヒド50、すなわちz=0の場合、化合物41、またはz=1の場合、化合物42(前述のように得られた)との縮合により、例えば化合物43が得られる。
【0070】
化合物44は、溶媒、例えばジオキサン中、チャコール上パラジウムの存在下で、例えば3気圧の圧力下で化合物43の水素添加により得られる。
【0071】
本発明の化合物は、PPAR型受容体に対する調節作用を示す。PPARα、δおよびγ受容体に対するこの活性は、実施例29に記述するように、転写活性化試験により測定されかつ、解離定数Kdapp(見掛け)により定量される。
【0072】
本発明の好ましい化合物は、5,000nM以下、有利には1,000nM以下の解離定数を有する。
【0073】
好ましくは、化合物は、特定のPPARγタイプの受容体の調節剤であり、すなわち化合物は、PPARαおよびPPARδ受容体に対するKdappとPPARγ受容体に対するKdappとの比、10以上を有する。好ましくは、この比PPARγ/ PPARαまたはPPARγ/ PPARδは50以上、より有利には100以上である。
【0074】
本発明の主題はまた、医薬製品としての、前述の式(I)の化合物である。
【0075】
本発明の主題は、皮脂の代謝を調節および/または回復するための組成物を製造するための式(I)の化合物の使用である。
【0076】
本発明の化合物は、また特に以下の治療分野に適している:
1) 分化および増殖に関連する角化障害に関連する皮膚科学的障害を治療するため、特に尋常性座瘡、面皰、多形、酒さ、嚢腫性座瘡、集簇性座瘡、老年性座瘡および日光性、薬剤性および職業性座瘡などの二次性座瘡を治療するために、
2) 他のタイプの角化障害、特に魚鱗癬、魚鱗癬様症状、ダリエー病、手掌足底角皮症、白斑症および白斑症様症状、ならびに皮膚または粘膜(口腔)苔癬を治療するために、
3) 炎症性免疫アレルギー性要素を伴い、細胞増殖障害を伴うまたは伴わない他の皮膚科学的障害、特にあらゆる形態の乾癬、皮膚、粘膜または爪の乾癬、およびさらに乾癬性関節炎、あるいは湿疹などの皮膚アトピーまたは呼吸器アトピーまたは歯肉肥厚を治療するために、
4) 良性、悪性に関わらず、ウイルス性、非ウイルス性に関わらず、全ての真皮または表皮増殖、例えば尋常性疣贅、扁平疣贅および疣贅状表皮発育異常症、口腔または鮮紅色乳頭腫症、Tリンパ腫ならびに紫外線により誘発される可能性のある増殖、特に基底細胞および有棘細胞上皮腫の場合、ならびにまた角化棘細胞腫などのあらゆる前癌性の皮膚病変を治療するために、
5) 他の皮膚科学的障害、例えば免疫性皮膚炎、例えば紅斑性狼瘡、水疱性免疫疾患および膠原病、例えば強皮症、を治療するために、
6) 免疫学的要素を伴う皮膚科学的または全身性障害の治療に、
7) UV放射への曝露による皮膚障害の治療に、また光誘発性老化であるか加齢性老化であるかに関わらず、皮膚の老化を回復または治療するために、あるいは光線性角化症および色素沈着、あるいは加齢性または光線性老化に関連するあらゆる病態、例えば乾燥症を軽減するために、
8) 座瘡の高度脂漏症、単純脂漏症または脂漏性皮膚炎などの皮脂腺機能障害に対処するために、
9) 瘢痕形成障害を防止または治療するために、あるいはストレッチマークを防止または治療するために、
10) 色素沈着過剰、肝斑、色素沈着低下または白斑症などの色素沈着障害の治療に、
11) 肥満症、高脂血症、インシュリン非依存性糖尿病またはシンドロームXなどの脂質代謝障害の治療に、
12) 関節炎などの炎症性障害の治療に、
13) 癌性または前癌性症状の治療または防止に、
14) 種々の原因による脱毛症、特に化学療法または放射線照射に起因する脱毛症の防止または治療に、
15) 喘息、I型糖尿病、多発性硬化症または免疫系の他の選択的機能障害などの免疫系障害の治療に、あるいは
16) 動脈硬化症または高血圧症などの心血管系の障害の治療に
適している。
【0077】
本発明の課題はまた、生理的に許容できる媒体中に、少なくとも1つの上記に定義の式(I)の化合物を含む医薬用または化粧品組成物でもある。
【0078】
本発明の組成物は、経腸的、非経口的、局所的にまたは経眼で投与されてよい。医薬品組成物は、好ましくは局所適用に適した形態に包装される。
【0079】
経腸経路では、組成物、より特に医薬品組成物は、錠剤、ゲルカプセル、糖衣錠剤、シロップ、懸濁液、溶液、パウダー、顆粒、制御放出を可能にするエマルションまたは脂質またはポリマーベシクルまたはナノスフィアまたはマイクロスフィアの形態であってよい。非経口的経路では、組成物は、点滴用または注射用の、溶液または懸濁液の形態であってよい。
【0080】
本発明の化合物は、一般に約0.001mg/kg体重から100mg/kg体重の1日用量で、1から3回の摂取により投与される。
【0081】
化合物は、組成物の全重量に対して、一般に0.001重量%と10重量%との間、好ましくは0.01重量%と1重量%との間の濃度で全身的に使用される。
【0082】
局所経路では、本発明の医薬品組成物は、より特に、皮膚および粘膜の治療を意図され、軟膏、クリーム、ミルク、膏薬、パウダー、浸透性パッド、シンデット、溶液、ゲル、スプレー、フォーム、懸濁液、スティック、ローション、シャンプーまたは洗浄ベースの形態であってよい。組成物はまた、制御放出を可能にするための脂質またはポリマーベシクルの懸濁液またはナノスフィアまたはマイクロスフィアまたはポリマーパッチおよび水性ゲルの形態であってもよい。この局所経路組成物は、無水形態でも、水性形態でもまたはエマルションの形態であってもよい。
【0083】
化合物は、組成物の全重量に対して、一般に0.001重量%と10重量%との間、好ましくは0.01重量%と1重量%との間の濃度で局所的に使用される。
【0084】
本発明の式(I)の化合物はまた、化粧品分野での、特に身体および毛髪の衛生での、より特に皮脂代謝を調節および/または回復するための応用もまた見出している。
【0085】
したがって、本発明の主題はまた、生理的に許容できる支持体中に、少なくとも1つの身体および毛髪の衛生のための式(I)の化合物を含む組成物の美容的使用でもある。
【0086】
化粧料的に許容できる支持体中に、少なくとも1つの式(I)の化合物またはその光学および幾何異性体またはこれらの塩を含む本発明の化粧品組成物は、通常、クリーム、ミルク、ローション、ゲル、脂質またはポリマーベシクルの懸濁液またはナノスフィアまたはマイクロスフィア、浸透性パッド、溶液、スプレー、フォーム、スティック、ソープ、シャンプーまたは洗浄ベースの形態であってよい。
【0087】
化粧品組成物における式(I)の化合物の濃度は、組成物の全重量に対して、一般に0.0001重量%と2重量%との間である。
【0088】
前述の医薬品組成物および化粧品組成物はまた、不活性な添加物または医薬品組成物に関してはさらに薬物動態的に活性な添加物、あるいはこれら添加物の組み合わせを含んでよく、特に:
・湿潤剤;
・調味料;
・パラヒドロキシ安息香酸エステルなどの防腐剤;
・安定化剤;
・湿度調節剤;
・pH調節剤;
・浸透圧調整剤;
・乳化剤;
・UV-AおよびUV-B遮蔽剤;
・α-トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソールまたはブチルヒドロキシトルエン、スーパーオキシドジスムターゼ、ユビキノールまたはある種の金属キレート化剤などの抗酸化剤;
・ハイドロキノン、アゼライン酸、カフェイン酸またはコウジ酸などの脱色素剤;
・エモリエント;
・保湿剤、例えばグリセロール、PEG 400、チアモルホリノンおよびこれらの誘導体、または尿素;
・抗脂漏または抗座瘡剤、例えばS-カルボキシメチルシステイン、S-ベンジルシステアミン、これらの塩またはこれらの誘導体、あるいはベンゾイルペルオキシド;
・抗生物質、例えばエリスロマイシンおよびそのエステル、ネオマイシン、クリンダマイシンおよびそのエステル、ならびにテトラサイクリン;
・ケトコナゾールまたはポリメチレン-4,5-イソチアゾリドン-3などの抗真菌剤;
・毛髪再生を促進するための薬剤、例えばミノキシジル(2,4-ジアミノ-6-ピペリジノピリミジン-3-オキシド)およびその誘導体、ジアゾキシド(7-クロロ-3-メチル-1,2,4-ベンゾチアジアジン1,1-ジオキシド)およびフェニトイン(5,4-ジフェニルイミダゾリジン-2,4-ジオン);
・非ステロイド系抗炎症剤;
・カロチノイド、特にβ-カロチン;
・アンセラリンなどの抗乾癬剤およびその誘導体;
・エイコサ-5,8,11,14-テトライン酸およびエイコサ-5,8,11-トリイン酸、およびこれらのエステルおよびアミド;
・レチノイド、すなわち、RARまたはRXR受容体リガンド、これらは天然でも合成でもよい;
・コルチコステロイドまたはエストロゲン;
・α-ヒドロキシ酸およびα-ケト酸またはこれらの誘導体、例えば乳酸、リンゴ酸、クエン酸、グリコール酸、マンデリン酸、酒石酸、グリセリン酸、またはアスコルビン酸、ならびにこれらの塩、アミドまたはエステル、あるいはβ-ヒドロキシ酸またはこれらの誘導体、例えばサリチル酸およびこれらの塩、アミドまたはエステル;
・カリウムチャンネル阻害剤などのイオンチャンネル阻害剤;
・または別法として、より特に医薬品組成物のために、免疫系を抑制することが知られている医薬品(例えばシクロスポリン、FK 506、グルココルチコイド、モノクロナール抗体、サイトカインまたは成長因子など)と組み合わせて含んでよい。
【0089】
言うまでもなく、当業者であれば、本発明に本質的に付随する有利な特性が、予想される添加により全く、またはほとんど、悪影響を受けることがないように、これらの組成物に添加される任意選択の化合物を注意深く選択するであろう。
【0090】
本発明のもう1つの主題は、少なくとも1つの上記に定義の式(I)の化合物を含む組成物を皮膚に適用することを特徴とする、皮膚を美しくするための美容方法に関する。皮脂の代謝を調節および/または回復することにより、表面の外観が美しい皮膚を得ることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0091】
本発明の式(I)の活性化合物を製造するいくつかの実施例、およびまたこのような化合物の生物学的活性の結果ならびにその化合物に基づく種々の具体的処方を、例示として、かつ限定的性質を伴うことなく、以下に示す。
【0092】
(実施例1)
N-{4-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェニル]チオフェン-2-イルメチル}-N-メチルベンズアミド
(a) (4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)メチルアミン
18g(260ミリモル)の塩酸メチルアミン、次いで7.5g(100ミリモル)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを、150mlのメタノール中の10g(50ミリモル)の4-ブロモ-2-チオフェンカルボキシアルデヒド溶液に、連続して加える。反応媒体を、室温で24時間攪拌し、次いで真空濾過する。濾液を蒸発させて乾燥させ、残渣をジクロロメタン中にとる。得られた有機相を1N塩酸溶液で洗う。このようにして得られた水相を1N水酸化ナトリウム水溶液で処理し、ジクロロメタンで抽出する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空下で濾過し、蒸発させる。4.5g(44%)の(4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)メチルアミンが得られる。
【0093】
(b) N-(4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)-N-メチルベンズアミド
2.8ml(24ミリモル)の塩化ベンゾイルを、75mlのテトラヒドロフラン中の4.5g(22ミリモル)の(4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)メチルアミンおよび6ml(44ミリモル)のトリエチルアミンの溶液に滴下する。室温で1時間攪拌した後、析出物を濾別し、濾液を真空下で濃縮する。残渣をジクロロメタン中に採り、水で洗う。
【0094】
得られた有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空下で濾過し、蒸発させる。得られた残渣を、シリカのカラムで、8/2のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。4.8g(71%)のN-(4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)-N-メチルベンズアミドが、油の形態で得られる。
【0095】
(c) N-[4-(4-ホルミルフェニル)チオフェン-2-イルメチル]-N-メチルベンズアミド
3g(20ミリモル)の4-ホルミルベンゼンボロン酸を、60mlのトルエン中の4.75g(15ミリモル)のN-(4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)-N-メチルベンズアミドの溶液に加え、それに続いて5.5g(40ミリモル)の炭酸カリウム水溶液を滴下する。反応媒体を脱気し、次いで530mg(0.5ミリモル)のテトラキス[空隙]パラジウムを加え、媒体を80℃で18時間加熱する。酢酸エチルで抽出し、水で洗った後、有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空下で濾過および濃縮する。得られた残渣を、シリカのカラムで、1/1のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。4g(78%)のN-[4-(4-ホルミルフェニル)チオフェン-2-イルメチル]-N-メチルベンズアミドが得られる。
【0096】
(d) N-{4-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イリデンメチル)フェニル]チオフェン-2-イルメチル}-N-メチルベンズアミド
40mlのトルエン中の4g(9ミリモル)のN-[4-(4-ホルミルフェニル)チオフェン-2-イルメチル]-N-メチルベンズアミド、1.1g(9ミリモル)の2,4-チアゾリジンジオンおよび0.3g(1.8ミリモル)の酢酸ピペリジニウムの溶液をディーンスターク装置で2時間還流する。反応媒体を冷却し、析出物を真空下で濾別する。3g(78%)のN-{4-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イリデネメチル)フェニル]チオフェン-2-イルメチル}-N-メチルベンズアミドが得られる。
【0097】
(e) N-{4-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェニル]チオフェン-2-イルメチル}-N-メチルベンズアミド
2g(1質量当量)のチャコール上パラジウムを、予め脱気した20mlのジオキサン中の2g(4.6ミリモル)のN-{4-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イリデンメチル)フェニル]チオフェン-2-イルメチル}-N-メチルベンズアミド溶液に加え、反応媒体を3気圧の水素下に、50℃で6時間置く。パラジウムをCeliteを通して濾別した後、濾液を真空下で濃縮する。得られた残渣を、シリカのカラムで、9.5/0.5のジクロロメタン/メタノール混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。1.5g(75%)のN-{4-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェニル]チオフェン-2-イルメチル}-N-メチルベンズアミドが、134℃の融点を有する固体の形態で得られる。
1H NMR (δ, CDCl3): 2.98〜3.10 (m, 3H); 3.15 (dd, J = 22Hz, J = 7Hz, 1H); 3.52 (dd, J = 6.1Hz, J = 22Hz, 1H); 4.53 (dd, J = 6.1Hz, J = 15Hz, 1H); 4.63〜4.89 (m, 2H); 7.15〜7.54 (m, 11H); 8.94 (s, 1H)。
【0098】
(実施例2)
N-{5-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェニル]チオフェン-3-イルメチル}-N-メチルベンズアミド
(a) エチルチオフェン-3-カルボキシレート
13ml(200ミリモル)の塩化チオニルを、0℃で、100mlのエタノール中の9g(70ミリモル)の3-チオフェンカルボン酸および86mg(0.7ミリモル)の4-ジメチルアミノピリジンの溶液に滴下する。反応媒体を0℃から室温まで48時間にわたり攪拌し、次いで蒸発させて乾燥させる。得られた残渣を、シリカのカラムで、1/1のへプタン/ジクロロメタン混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。10g(91%)のエチルチオフェン-3-カルボキシレートが得られる。
【0099】
(b) エチル-5-ブロモチオフェン-3-カルボキシレート
20g(147ミリモル)の塩化アルニミウムを、予め0℃に冷却した160mlのジクロロメタン中の10g(67ミリモル)のエチルチオフェン-3-カルボキシレートの溶液に少量ずつ加える。反応媒体を室温に暖め、次いで10mlのジクロロメタン中の4ml(73ミリモル)の臭素の溶液を加える。室温で50分間反応させた後、反応媒体を水+氷混合物中に注ぎ入れ、ジクロロメタンで抽出する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空下で濾過し、蒸発させる。得られた残渣を、シリカのカラムで、9/1のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。9g(57%)のエチル-5-ブロモチオフェン-3-カルボキシレートが得られる
【0100】
(c) 5-ブロモチオフェン-3-カルボン酸
7.4g(185ミリモル)の水酸化ナトリウムペレットを、100mlのテトラヒドロフラン、10mlのメタノールおよび数滴の水中の8.7g(37ミリモル)のエチル-5-ブロモチオフェン-3-カルボキシレートの溶液に加える。室温で18時間攪拌した後、反応媒体を酢酸エチル中に採り、水で洗う。得られた水相を、塩酸水溶液でpH1に酸性化し、次いでジクロロメタンで抽出する。得られた有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空下で濾過および濃縮する。7g(92%)の5-ブロモチオフェン-3-カルボン酸が得られる。
【0101】
(d) 5-ブロモチオフェン-N-メチル-3-カルボキシルアミド
4.7g(357ミリモル)の1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、2.2g(32ミリモル)の塩酸メチルアミンおよび4.5ml(32ミリモル)のトリエチルアミンを、120mlのジクロロメタン中の6.7g(32ミリモル)の5-ブロモチオフェン-3-カルボン酸の溶液に、連続して加える。反応媒体を0℃に冷却し、6.7g(35ミリモル)の1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩の溶液を滴下する。0℃で1時間置いた後、反応媒体を室温で2日間攪拌する。ジクロロメタン相を水で洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空下で濾過し、蒸発させる。得られた残渣をヘプタン/酢酸エチル混合物から粉末化し、濾過し、蒸発させる。5.6g(60%)の5-ブロモチオフェン-N-メチル-3-カルボキシルアミドが得られる。
【0102】
(e) (5-ブロモチオフェン-3-イルメチル)メチルアミン
トルエン中の9ml(18ミリモル)の2Mジメチルスルフィド水素化ホウ素の溶液を、予め-78℃に冷却した50mlトルエン中の3.7g(17ミリモル)の5-ブロモチオフェン-N-メチル-3-カルボキシルアミドの懸濁液に滴下する。添加後に、反応媒体を-78℃から室温まで16時間にわたり攪拌し、次いで5時間還流する。10%炭酸ナトリウム水溶液を反応媒体に加え、媒体をジクロロメタンで抽出する。酸塩基洗浄後、有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空下で濾過および濃縮する。2.3g(66%)の(5-ブロモチオフェン-3-イルメチル)メチルアミンが得られる。
【0103】
(f) N-(5-ブロモチオフェン-3-イルメチル)-N-メチルベンズアミド
1.6ml(13ミリモル)の塩化ベンゾイルを、30mlのテトラヒドロフラン中の2.3g(11ミリモル)の(5-ブロモチオフェン-3-イルメチル)メチルアミンおよび3ml(22ミリモル)のトリエチルアミンの溶液に滴下する。反応媒体を室温で1時間攪拌し、濾過し、酢酸エチルで希釈し、水で洗う。得られた有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させて乾燥する。得られた残渣をシリカのカラムで、8/2のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。3.1g(80%)のN-(5-ブロモチオフェン-3-イルメチル)-N-メチルベンズアミドが得られる。
【0104】
(g) N-[5-(4-ホルミルフェニル)チオフェン-3-イルメチル]-N-メチルベンズアミド
実施例1(c)と同様な方法で、3g(10ミリモル)のN-(5-ブロモチオフェン-3-イルメチル)-N-メチルベンズアミドおよび1.9g(13ミリモル)の4-ホルミルベンゼンボロン酸から出発し、シリカのカラムで、7/3のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製した後に、2.6g(80%)のN-[5-(4-ホルミルフェニル)チオフェン-3-イルメチル]-N-メチルベンズアミドが得られる。
【0105】
(h) N-{5-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イリデンメチル)フェニル]チオフェン-3-イルメチル}-N-メチルベンズアミド
実施例1(d)と同様な方法で、2.6g(8ミリモル)のN-[5-(4-ホルミルフェニル)チオフェン-3-イルメチル]-N-メチルベンズアミドおよび1g(8.5ミリモル)の2,4-チアゾリジンジオンから出発し、2.2g(63%)のN-{5-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イリデンメチル)フェニル]チオフェン-3-イルメチル}-N-メチルベンズアミドが得られる。
【0106】
(i) N-{5-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェニル]チオフェン-3-イルメチル}-N-メチルベンズアミド
実施例1(e)と同様な方法で、1.8g(4.2ミリモル)のN-{5-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イリデンメチル)フェニル]チオフェン-3-イルメチル}-N-メチルベンズアミドの水素添加により、800mg(45%)のN-{5-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェニル]チオフェン-3-イルメチル}-N-メチルベンズアミドが、153℃の融点を有する固体の形態で得られる。
1H NMR (δ, CDCl3): 2.93〜3.10 (m, 3H); 3.15 (dd, J = 22Hz, J = 7Hz, 1H); 3.51 (dd, J = 6.1Hz, J = 22Hz, 1H); 4.49 (dd, J = 6.1Hz, J = 15Hz, 1H); 4.63〜4.89 (m, 2H); 7.02〜7.69 (m, 11H); 9.36 (s, 1H)。
【0107】
(実施例3)
N-{5-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェニル]ピリド-3-イルメチル}-N-メチルベンズアミド
(a) エチル5-ブロモニコチネート
20ml(27ミリモル)の塩化チオニルを、室温で、250mlのエタノール中の10g(49ミリモル)の5-ブロモニコチン酸の溶液に滴下する。反応媒体を室温で4日間攪拌し、次いで真空下で蒸発させる。残渣をジクロロメタン中に採り、炭酸ナトリウム水溶液で洗う。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させる。得られた残渣をシリカのカラムで、7/3のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。9g(82%)のエチル5-ブロモニコチネートが得られる。
【0108】
(b) (5-ブロモピリド-3-イル)メタノール
25mlメタノール中の9g(40ミリモル)のエチル5-ブロモニコチネートの溶液を、室温で、75mlのメタノール中の14.8g(400ミリモル)の水素化ホウ素ナトリウムの懸濁液に滴下する。添加後、反応媒体を2時間還流する。反応媒体を蒸発させて乾燥させ、pH9までの水酸化ナトリウム水溶液に採り、酢酸エチルで抽出する。有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空下で濾過し、蒸発させる。3.7g(50%)の(5-ブロモピリド-3-イル)メタノールが得られる。
【0109】
(c) 5-ブロモピリジン-3-カルバルデヒド
4.5g(21ミリモル)のピリジニウムクロロクロメートを、室温で、70mlのジクロロメタン中の3g(16ミリモル)の(5-ブロモピリド-3-イル)メタノールの溶液に加える。1時間攪拌後、70mlのジエチルエーテルを加え、反応媒体を再び1時間攪拌する。析出物を硫酸ナトリウムで濾別し、濾液を蒸発させて乾燥させる。得られた残渣をシリカのカラムで、7/3のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。1g(35%)の5-ブロモピリジン-3-カルバルデヒドが得られる。
【0110】
(d) (5-ブロモピリド-3-イルメチル)メチルアミン
1.8g(27ミリモル)の塩酸メチルアミンおよび次いで0.4g(6ミリモル)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを、20mlのメタノール中の1g(5.4ミリモル)の5-ブロモピリジン-3-カルバルデヒドの溶液に、連続して加える。反応媒体を、室温で2日間攪拌する。析出物を濾別し、濾液を蒸発させて乾燥させる。残渣をジクロロメタン中に採り、水で洗う。抽出後、得られた有機相を塩酸水溶液で洗う。このようにして得られた水相を水酸化ナトリウム水溶液でpH9にし、次いでジクロロメタンで抽出する。このようにして得られた有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空下で濾過および濃縮する。得られた残渣をシリカのカラムで、9.5/0.5のジクロロメタン/メタノール混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。0.5g(50%)の(5-ブロモピリド-3-イルメチル)メチルアミンが得られる。
【0111】
(e) N-(5-ブロモピリド-3-イルメチル)メチル-N-メチルベンズアミド
実施例2(f)と同様な方法で、0.5g(3ミリモル)の(5-ブロモピリド-3-イルメチル)メチルアミンおよび0.4ml(3.6ミリモル)の塩化ベンゾイルから出発し、0.8g(90%)のN-(5-ブロモピリド-3-イルメチル)-N-メチルベンズアミドが得られる。
【0112】
(f) N-[5-(4-ホルミルフェニル)ピリド-3-イルメチル]-N-メチルベンズアミド
実施例1(c)と同様な方法で、0.8g(2.6ミリモル)のN-[5-(4-ホルミルフェニル)ピリド-3-イルメチル]-N-メチルベンズアミドおよび0.5g(3.15ミリモル)の4-ホルミルベンゼンボロン酸から出発し、シリカのカラムで、7/3へプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ精製の後に、0.8g(93%)のN-[5-(4-ホルミルフェニル)ピリド-3-イルメチル]-N-メチルベンズアミドが得られる。
【0113】
(g) N-{5-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イリデンメチル)フェニル]ピリド-3-イルメチル}-N-メチルベンズアミド
実施例1(d)と同様な方法で、0.8g(2.4ミリモル)のN-[5-(4-ホルミルフェニル)ピリド-3-イルメチル]-N-メチルベンズアミドおよび0.35g(2.9ミリモル)の2,4-チアゾリジンジオンから出発し、0.6g(60%)のN-{5-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イリデンメチル)フェニル]ピリド-3-イルメチル}-N-メチルベンズアミドが得られる。
【0114】
(h) N-{5-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェニル]ピリド-3-イルメチル}-N-メチルベンズアミド
実施例1(e)と同様な方法で、0.6g(1.4ミリモル)のN-{5-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イリデンメチル)フェニル]ピリド-3-イルメチル}-N-メチルベンズアミドの水素添加により、0.2g(33%)のN-{5-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェニル]ピリド-3-イルメチル}-N-メチルベンズアミドが、92℃の融点を有する固体の形態で得られる。
1H NMR (δ, CDCl3): 2.96〜3.10 (m, 3H); 3.20 (dd, J = 22Hz, J = 7Hz, 1H); 3.58 (dd, J = 6.1Hz, J = 22Hz, 1H); 4.55 (dd, J = 6.1Hz, J = 15Hz, 1H); 4.573〜4.84 (m, 2H); 7.30〜8.60 (m, 12H); 8.79 (s, 1H)。
【0115】
(実施例4)
N-{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)ピリド-2-イル]ベンジル}-N-メチルオクタノイルアミド
(a) エチル6-(3-ホルミルフェニル)ニコチネート
実施例1(c)と同様な方法で、26.3g(95ミリモル)のエチル6-ヨードニコチネートおよび18.5g(123ミリモル)の4-ホルミルベンゼンボロン酸から出発し、シリカのカラムで、7/3のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させたクロマトグラフィーの後に、6g(27%)のエチル6-(3-ホルミルフェニル)ニコチネートが得られる。
【0116】
(b) エチル6-(3-メチルアミノメチルフェニル)ニコチネート
実施例3(d)と同様な方法で、6.2g(25.5ミリモル)のエチル6-(3-ホルミルフェニル)ニコチネートおよび8.6g(127.5ミリモル)の塩酸メチルアミンから出発し、シリカのカラムで、95/5/0.5のジクロロメタン/メタノール/イソプロピルアミン混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製した後に、2.7g(40%)のエチル6-(3-メチルアミノメチルフェニル)ニコチネートが得られる。
【0117】
(c) エチル6-{3-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]フェニル}ニコチネート
実施例1(b)と同様な方法で、2.1g(7.8ミリモル)のエチル6-(3-メチルアミノメチルフェニル)ニコチネートおよび1.3g(8ミリモル)の塩化オクタノイルから出発し、シリカのカラムで、6/4のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製した後に、2.9g(100%)のエチル6-{3-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]フェニル}ニコチネートが得られる。
【0118】
(d) N-[3-(5-ヒドロキシメチルピリド-2-イル)ベンジル]-N-メチルオクタノイルアミド
0.8g(35ミリモル)の水素化ホウ素リチウムを、予め0℃に冷却した35mlのテトラヒドロフラン中の3.3g(9ミリモル)のエチル6-{3-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]フェニル}ニコチネートの溶液に、ゆっくりと加える。反応媒体を0℃から室温まで24時間にわたり攪拌し、次いで水+氷混合物中に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出する。
【0119】
有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空下で濾過および濃縮する。得られた残渣をシリカのカラムで、8/2のヘプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。1.9g(61%)のN-[3-(5-ヒドロキシメチルピリド-2-イル)ベンジル]-N-メチルオクタノイルアミドが得られる。
【0120】
(e) N-[3-(5-ホルミルピリド-2-イル)ベンジル]-N-メチルオクタノイルアミド
5.5g(63ミリモル)の二酸化マンガンを、50mlのジクロロメタン中の2.25g(6.3ミリモル)のN-[3-(5-ヒドロキシメチルピリド-2-イル)ベンジル]-N-メチルオクタノイルアミドの溶液の中に入れる。室温で18時間攪拌した後、反応媒体をCeliteを通して濾過し、析出物をジクロロメタンで十分に洗い、濾液を真空下で濃縮する。1.7g(78%)のN-[3-(5-ホルミルピリド-2-イル)ベンジル]-N-メチルオクタノイルアミドが得られる。
【0121】
(f) N-{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イリデンメチル)ピリド-2-イル]ベンジル}-N-メチルオクタノイルアミド
実施例1(d)と同様な方法で、1.7g(4.8ミリモル)のN-[3-(5-ホルミルピリド-2-イル)ベンジル]-N-メチルオクタノイルアミドおよび0.6g(4.8ミリモル)の2,4-チアゾリジネジオンから出発し、シリカのカラムで、4/6のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製した後に、1.4g(62%)のN-{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イリデンメチル)ピリド-2-イル]ベンジル}-N-メチルオクタノイルアミドが得られる。
【0122】
(g) N-{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)ピリド-2-イル]ベンジル}-N-メチルオクタノイルアミド
実施例1(e)と同様な方法で、400mg(0.9ミリモル)のN-{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イリデンメチル)ピリド-2-イル]ベンジル}-N-メチルオクタノイルアミドの水素添加により、シリカのカラムで、3/7のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ精製した後に、210g(53%)のN-{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)ピリド-2-イル]ベンジル}-N-メチルオクタノイルアミドが得られる。
1H NMR (δ, CDCl3): 0.84 (t, J = 7Hz, 3H); 1.21〜1.35 (m, 8H); 1.69 (m, 2H); 2.40 (t, J = 7.7Hz, 2H); 2.97 (s, 3H); 3.30 (dd, J = 22Hz, J = 7Hz, 1H); 3.48 (dd, J = 6.1Hz, J = 22Hz, 1H); 4.57 (dd, J = 6.1Hz, J = 15Hz, 1H); 4.57 3〜4.68 (m, 2H); 7.20〜7.86 (m, 7H); 8.57 (s, 1H)。
【0123】
(実施例5)
2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)-メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
(a) (4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)メチルアミン
実施例3(d)と同様な方法で、4.7g(24.6ミリモル)の4-ブロモチオフェン-2-カルバルデヒドおよび8.3g(123ミリモル)の塩酸メチルアミンから出発し、シリカのカラムで、8/2のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製した後に、1.7g(33%)の(4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)メチルアミンが得られる。
【0124】
(b) N-(4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミド
実施例1(b)と同様な方法で、1.7g(8.25ミリモル)の(4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)メチルアミンおよび1.6ml(9ミリモル)の塩化オクタノイルから出発し、シリカのカラムで、8/2のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、精製した後に、2.1g(80%)のN-(4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミドが得られる。
【0125】
(c) N-[4-(4-ホルミルフェニル)チオフェン-2-イルメチル]-N-メチルオクタノイルアミド
実施例1(c)と同様な方法で、2.1g(6.3ミリモル)のN-(4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミドおよび1.1g(7.6ミリモル)の4-ホルミルベンゼンボロン酸から出発し、シリカのカラムで、7/3のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製した後に、1.4g(61%)のN-[4-(4-ホルミルフェニル)チオフェン-2-イルメチル]-N-メチルオクタノイルアミドが得られる。
【0126】
(d) N-(4-{4-[3-(4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2(S)-エトキシ-1(S)-ヒドロキシ-3-オキソプロピル]フェニル}チオフェン-2-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミド
・4(S)-ベンジル-3-(2-エトキシアセチル)-オキサゾリジン-2-オンの調製:
93ml(232ミリモル)のブチルリチウムを、予め-78℃に冷却した600mlのテトラアヒドロフラン中の41g(232ミリモル)のS-(-)-4-ベンジルオキサゾリジン-2-オンの溶液に滴下する。30分間攪拌した後に、35g(279ミリモル)の塩化エトキシアセチルを滴下する。-78℃で1時間攪拌した後反応媒体を室温で18時間攪拌する。反応媒体を蒸発させて乾燥させ、酢酸エチル中に採り、水で洗う。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し蒸発させる。得られた残渣をシリカのカラムで、8/2のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。54g(90%)の4(S)-ベンジル-3-(2-エトキシアセチル)オキサゾリジン-2-オンが得られる。
【0127】
・N-(4-{4-[3-(4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2(S)-エトキシ-1(S)-ヒドロキシ-3-オキソプロピル]フェニル}チオフェン-2-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミドの調製
5.9ml(5.9ミリモル)のジブチルボロントリフラートを、予め0℃に冷却した20mlのジクロロメタン中の1.2g(4.7ミリモル)の4(S)-ベンジル-3-(2-エトキシアセチル)オキサゾリジン-2-オンの溶液に滴下し、それに続いて1ml(5.9ミリモル)のジイソプロピルエチルアミンを添加する。反応媒体を0℃で30分間攪拌し、次いで-78℃に冷却し、15mlのジクロロメタン中の1.4g(3.9ミリモル)のN-[4-(4-ホルミルフェニル)チオフェン-2-イルメチル]-N-メチルオクタノイルアミドを滴下する。攪拌を-78℃で1時間、次いで室温で2時間30分継続する。反応媒体を0℃に冷却し、11mlのメタノール中の11mlのpH7緩衝溶液を加え、それに続いて11mlのメタノール中の11mlの30%過酸化水素水溶液を加える。0℃で1時間30分攪拌した後、水を加え反応媒体をジクロロメタンで抽出する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し蒸発させる。得られた残渣をシリカのカラムで、6/4のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。1.8g(75%)のN-(4-{4-[3-(4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2-エトキシ-1-ヒドロキシ-3-オキソプロピル]フェニル}チオフェン-2-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミドが得られる。
【0128】
(e) (4-{4-[3-(4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2(S)-エトキシ-3-オキソプロピル]フェニル}チオフェン-2-イルメチル)メチルオクタノイルアミド
0.9ml(1.8ミリモル)のビス(トリメチルシリル)アミドナトリウムを、予め-78℃に冷却した20mlのジクロロメタン中の1g(1.6ミリモル)のN-(4-{4-[3-(4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2-エトキシ-1-ヒドロキシ-3-オキソプロピル]フェニル}チオフェン-2-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミドの溶液に加える。-78℃で1時間攪拌した後、0.25ml(1.8ミリモル)のフェニルクロロチオノホルメートを加え、反応媒体を-78℃で1時間、次いで室温で2時間攪拌する。水を加えた後、反応媒体をジクロロメタンで抽出する。有機相を真空下で蒸発させる。得られた残渣を30mlのトルエン中に入れ、次いで13mg(0.1ミリモル)の2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)および0.65ml(2.4ミリモル)の水素化トリブチルスズを加える。反応媒体を110℃で30分間加熱する。反応媒体を冷却し、酢酸エチルで希釈し、水で洗う。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し蒸発させる。得られた残渣をシリカのカラムで、6/4のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。0.65g(65%)の(4-{4-[3-(4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2-エトキシ-3-オキソプロピル]フェニル}チオフェン-2-イルメチル)メチルオクタノイルアミドが得られる。
【0129】
(f) 2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)-メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
1.3ml(1.6ミリモル)の0.5N水酸化リチウム水溶液を、0℃に冷却した10mlのテトラヒドロフラン中の0.6g(1ミリモル)の(4-{4-[3-(4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2-エトキシ-3-オキソプロピル]フェニル}チオフェン-2-イルメチル)メチルオクタノイルアミドの溶液に加える。0℃で30分間攪拌した後、反応媒体を室温で1時間30分攪拌する。反応媒体に水および酢酸エチルを加え、次いで水酸化ナトリウム溶液を加えpH8〜9を得る。相の抽出および分離を2回繰り返した後に、生成物は水相中に得られる。この水相を1N塩酸水溶液でpH3〜4に酸性化し、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し蒸発させる。得られた残渣をシリカのカラムで、98/2のジクロロメタン/メタノール混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。0.35g(76%)の2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸が得られる。
1H NMR (δ, CDCl3): 0.89 (m, 3H); 1.19 (t, J = 6.8Hz, 3H); 1.30〜1.34 (m, 8H); 1.69 (m, 2H); 2.36〜2.50 (m, 2H); 3.03 (s, 3H); 3.06 (m, 1H); 3.15 (dd, J = 4.0Hz, J = 14.0Hz, 1H); 3.41〜3.45 (m, 1H); 4.09〜4.12 (m, 1H); 4.10 (dd, J = 4.0Hz, J = 7.0Hz, 1H); 4.69〜4.74 (m, 2H); 7.19〜7.35 (m, 4H); 7.49 (d, J = 7.9Hz, 2H)。
【0130】
(実施例6)
2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)-メチル]チオフェン-2-イル}フェニル)プロパン酸
a (5-ブロモチオフェン-2-イルメチル)-N-メチルアミン
14g(209ミリモル)の塩酸メチルアミンを、80mlのエタノールおよび40mlのメタノール中の5g(42ミリモル)の5-ブロモチオフェン-2-カルボキサルデヒド溶液に加える。反応媒体を0℃に冷却し、5.8g(83.8ミリモル)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを加える。反応媒体を0℃で5時間攪拌し、加水分解し酢酸エチルで希釈する。有機相を水で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し蒸発させる。得られた残渣を70/30のへプタン/ジクロロメタン混合物中に採り、次いで濾過する。6.7gの粗残渣が得られる。
【0131】
b (5-ブロモチオフェン-2-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミド
6.2ml(35.7ミリモル)の塩化オクタノイルを、予め0℃に冷却した120mlのテトラヒドロフランおよび5ml(35.7ミリモル)のトリエチルアミン中の6aで得られた6.7g(32.5ミリモル)の粗残渣(5-ブロモチオフェン-2-イルメチル)-N-メチルアミンの溶液に滴下する。反応媒体を0℃で30分間、次いで室温で4時間攪拌する。水を添加した後、反応媒体を酢酸エチルで抽出する。有機相を塩化ナトリウム水溶液で洗って分離し次いで蒸発させる。得られた残渣をシリカのカラムで、8/2のヘプタン/酢酸エチル混合物、次いで7/3のヘプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。1.2g(11%)の(5-ブロモチオフェン-2-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミドが得られる。
【0132】
c [5-(4-ホルミルフェニル)チオフェン-2-イルメチル]-N-メチルオクタノイルアミド
5.4ml(10.8ミリモル)の炭酸カリウム水溶液を、20mlのトルエン中の1.2g(3.6ミリモル)の(5-ブロモチオフェン-2-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミドおよび0.65g(4.3ミリモル)の-4-ホルミルベンゼンボロン酸の溶液に加える。反応媒体を脱気し、次いで0.12g(0.1ミリモル)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを加える。反応媒体を90℃で5時間攪拌する。水を加えた後、反応媒体を酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣を、シリカのカラムで、8/2のヘプタン/酢酸エチル混合物、次いで7/3のヘプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。0.25g(19%)の[5-(4-ホルミルフェニル)チオフェン-2-イルメチル]-N-メチルオクタノイルアミドが得られる。
【0133】
d N-(5-{4-[3-(4(S)-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2(S)-エトキシ-1(S)-ヒドロキシ-3-オキソプロピル]フェニル}チオフェン-2-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミド
2.26ml(2.26ミリモル)のジブチルボラントリフラートを、予め0℃に冷却した12mlのジクロロメタン中の0.48g(1.8ミリモル)の[5-(4-ホルミルフェニル)チオフェン-2-イルメチル]-N-メチルオクタノイルアミドの溶液に滴下し、それに続いて0.39ml(2.26ミリモル)のジイソプロピルエチルアミンを添加する。反応媒体を0℃で30分間攪拌し、次いで-78℃に冷却する。5mlのジクロロメタン中の0.54g(1.5ミリモル)の4(S)-ベンジル-3-(2-エトキシアセチル)-オキサゾリジン-2-オン(実施例5dに記述したように調製したもの)を滴下する。反応媒体を-78℃で1時間、次いで室温で2時間30分継続する。0℃に冷却した後、4mlのpH7緩衝溶液と4mlのメタノールの混合物を滴下し、それに続いて4mlの30%過酸化水素水溶液と4mlのメタノールの混合物を滴下する。反応媒体を室温で1時間攪拌し、水を加え、媒体をジクロロメタンで抽出する。ジクロロメタン相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し蒸発させる。得られた残渣をシリカのカラムで、7/3のへプタン/酢酸エチル混合物、次いで6/4のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。0.62g(66%)のN-(5-{4-[3-(4(S)-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2(S)-エトキシ-1(S)-ヒドロキシ-3-オキソプロピル]フェニル}チオフェン-2-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミドが得られる。
【0134】
e O-[3-(4(S)-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2(S)-エトキシ-1-(4-{5-[(メチルメチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-2-イル}フェニル)-3-オキソプロピル]O-フェニルチオカルボネート
0.55ml(1.1ミリモル)のトリメチルシリルアミドナトリウムを、予め-78℃に冷却した15mlのテトラヒドロフラン中の0.62g(1ミリモル)のN-(5-{4-[3-(4(S)-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2(S)-エトキシ-1(S)-ヒドロキシ-3-オキソプロピル]フェニル}チオフェン-2-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミドの溶液に加え、反応媒体を-78℃で1時間攪拌し、それに続いて0.15ml(1.1ミリモル)のフェニルクロロチオノホルメートを加える。反応媒体を-78℃で再び1時間、次いで室温で1時間攪拌する。水を加えた後、反応媒体をジクロロメタンで抽出する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し蒸発させる。粗生成物をステップfで使用する。
【0135】
f (5-(4-[3-(4(S)-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2(S)-エトキシ-3-オキソプロピル]フェニル)チオフェン-2-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミド
ステップeで得られた粗生成物を0.01g(0.05ミリモル)のAiBNおよび0.4ml(1.5ミリモル)の水素化トリブチルスズを加えた15mlのトルエン中に入れる。110℃で45分間加熱した後、反応は変化していない。0.56ml(2.1ミリモル)の水素化トリブチルスズを加え、反応媒体を110℃で2時間攪拌する。水を加え、反応媒体を酢酸エチルで抽出する。有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し蒸発させる。得られた残渣をシリカのカラムで、8/2のへプタン/酢酸エチル混合物、次いで7/3のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。0.27g(45%)の(5-(4-[3-(4(S)-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2(S)-エトキシ-3-オキソプロピル]フェニル)チオフェン-2-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミドが得られる。
【0136】
g 2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)-メチル]チオフェン-2-イル}フェニル)プロパン酸
10mlのテトラヒドロフラン中の0.27g(0.45ミリモル)の(5-(4-[3-(4(S)-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2(S)-エトキシ-3-オキソプロピル]フェニル)チオフェン-2-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミド溶液および1.3ml(0.67ミリモル)の0.5M水酸化ナトリウム水溶液を、 0℃から室温まで、18時間にわたり攪拌する。水を加えた後、酢酸エチルを用いて最初の抽出を行う。得られた水相を、塩酸水溶液でpH6に酸性化し、次いで酢酸エチルで抽出する。有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、濾過し蒸発させる。得られた残渣をシリカのカラムで、5/5のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。0.06g(30%)の2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-2-イル}フェニル)プロパン酸が得られる。
1H NMR (δ CDCl3): 0.88 (t, J = 6.7Hz, 3H); 1.18 (t, J = 7.0Hz, 3H); 1.28〜1.35 (m, 8H); 1.67〜1.70 (m, 2H); 2.34〜2.48 (m, 2H); 3.00 (m, 1H); 3.01 (s, 3H); 3.14 (m, 1H); 3.47 (m, 1H); 3.63 (m, 1H); 4.11 (m, 1H); 4.69 (m, 2H); 6.90 (dd, J = 17Hz, J = 3.6Hz, 1H); 7.14 (dd, J = 3.6Hz, J = 13Hz, 1H); 7.27 (d, J = 8.1Hz, 2H); 7.50 (d, J = 8.1Hz, 2H)。
【0137】
(実施例7)
2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)チアゾール-5-イル]フェニル}プロパン酸
a N-(5-ブロモチアゾール-2-イル)アセトアミド
5.9ml(42.3ミリモル)の無水酢酸を、0℃に冷却した100mlのジクロロメタンおよび11ml(77ミリモル)のトリエチルアミン中の10g(38.5ミリモル)の2-アミノ-5-ブロモチアゾール臭化水素溶液に加える。反応媒体を0℃で30分間、次いで室温で18時間攪拌する。水を加えた後、1M水酸化ナトリウム水溶液でpHをpH8に調節し、反応媒体をジクロロメタンで抽出する。ジクロロメタン相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し蒸発させる。得られた残渣を精製せずにステップbで使用する。
【0138】
b N-(5-ブロモチアゾール-2-イル)-N-メチルアセトアミド
1.9g(14ミリモル)の炭酸カリウムおよび3.94ml(63.3ミリモル)のヨウ化メチルを、50mlのアセトン中の2.8g(12.7ミリモル)のN-(5-ブロモチアゾール-2-イル)アセトアミドの溶液に加える。反応媒体を3時間還流する。水を添加した後、反応媒体を酢酸エチルで抽出する。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し蒸発させる。得られた残渣をシリカのカラムで、7/3のヘプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。1.1g(36%)のN-(5-ブロモチアゾール-2-イル)-N-メチルアセトアミドが得られる。
【0139】
c メチル3-(4-ブロモフェニル)-2(S)-ヒドロキシプロパノエート
100ml(170ミリモル)の1.7Mtert-ブチルリチウムのペンタン溶液を、-30℃に冷却した160mlのtert-ブチルジメチルエーテル中の48g(204ミリモル)の1,4-ジブロモベンゼンの溶液に滴下し、それに続いて7.3g(82ミリモル)のシアン化銅を加える。反応媒体を15分間攪拌し、10mlのtert-ブチルジメチルエーテル中の6ml(68ミリモル)の(S)-メチルグリシデートの溶液を加える。-30℃で20分間攪拌した後、反応媒体を150mlの飽和塩化アンモニウム水溶液で加水分解し、酢酸エチルで抽出する。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣を、シリカのカラムで、ヘプタンにより、次いで極性を6/4のへプタン/酢酸エチル混合物にまで増加させて溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。23.5g (44%)のメチル3-(4-ブロモフェニル)-2(S)-ヒドロキシプロパノエートが得られる。
【0140】
d メチル3-(4-ブロモフェニル)-2(S)-エトキシプロパノエート
11mlのヨウ化エチルを、120mlのイソプロピルエーテル中の23.5g(91ミリモル)のメチル3-(4-ブロモフェニル)-2(S)-ヒドロキシプロパノエートおよび35.6g(155ミリモル)酸化銀(I)の溶液に滴下する。反応媒体を一晩、70℃に加熱する。10g(45ミリモル)の酸化銀および3.7ml(45ミリモル)のヨウ化エチルを添加し、反応媒体をさらに4時間過熱し、次いでCeliteを通して濾過し、析出物を酢酸エチルですすぎ、濾液を真空下で濃縮する。得られた残渣をシリカのカラムで、95/5のへプタン/酢酸エチル混合物、次いで90/10のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。20g(79%)のメチル3-(4-ブロモフェニル)-2(S)-エトキシプロパノエートが得られる。
【0141】
e メチル2(S)-エトキシ-3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]プロパノエート
250mlのジメチルホルムアミド中の8.3g(28.9ミリモル)のメチル3-(4-ブロモフェニル)-2(S)-エトキシプロパノエート、11g(43.3ミリモル)のビス-ピナコルジボランおよび8.5g(86.7ミリモル)の酢酸カリウムの溶液を、15分間脱気し、次いで0.94g(1.2ミリモル)のジフェニルホスフィノフェロセンパラジウムクロライド(PdCl2dppf)を加える。反応媒体を60℃で20時間加熱する。冷却後、水を加え反応媒体を酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣をシリカのカラムで、95/5のへプタン/酢酸エチル混合物、次いで90/10のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。7g(73%)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]プロパノエートが得られる。
【0142】
f メチル-3-{4-[2-(アセチルメチルアミノ)チアゾール-5-イル]フェニル}-2(S)-エトキシプロパノエート
0.2g(0.3ミリモル)のジフェニルホスフィノフェロセンパラジウムクロライド(PdCl2dppf)を、予め脱気した50mlのエチレングリコールジメチルエーテル中の1g(4.5ミリモル)のN-(5-ブロモチアゾール-2-イル)-N-メチルアセトアミド、1.8g(6.8ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]プロパノエートおよび、1g(6.8ミリモル)のフッ化セシウムに加える。反応媒体を80℃で18時間加熱する。冷却後、水を加え反応媒体を酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣をシリカのカラムで、70/30のへプタン/酢酸エチル混合物、次いで60/40のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。0.6g(37%)のメチル3-{4-[2-(アセチルメチルアミノ)チアゾール-5-イル]フェニル}-2(S)-エトキシプロパノエートが、123℃の融点を有するベージュ色の固体の形態で得られる。
【0143】
g 2(S)-エトキシ-3-[4-(2-メチルアミノチアゾール-5-イル)フェニル]-プロパン酸
25mlのメタノール中の0.6g(1.6ミリモル)のメチル3-{4-[2-(アセチルメチルアミノ)チアゾール-5-イル]フェニル}-2(S)-エトキシプロパノエートの溶液および2.4ml(2.4ミリモル)の1M水酸化ナトリウム水溶液を60℃で18時間加熱する。反応媒体を冷却し、水で希釈し、pH4〜5に酸性化し、次いで酢酸エチルおよびn-ブタノールで抽出する。有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣を精製せずにステップhで使用する。
【0144】
h メチル2(S)-エトキシ-3-[4-(2-メチルアミノチアゾール-5-イル)フェニル]-プロパノエート
10mlのメタノールおよび数滴の硫酸中の0.5g(1.6ミリモル)の2(S)-エトキシ-3-[4-(2-メチルアミノチアゾール-5-イル)フェニル]-プロパン酸を60℃で2時間加熱する。反応媒体を冷却し、水で希釈し、1M水酸化ナトリウム水溶液でpH7に中和し、次いで酢酸エチルで抽出する。有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣をシリカのカラムで、50/50のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、クロマトグラフィーにより精製する。0.34g(67%)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(2-メチルアミノチアゾール-5-イル)フェニル]プロパノエートが黄色固体の形態で得られる。
【0145】
i メチル2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)チアゾール-5-イル]フェニル}プロパノエート
0.17ml(1ミリモル)のイソシアン酸ヘプチルを、10mlのジクロロメタン中の0.17 g(0.5ミリモル)の2(S)-エトキシ-3-[4-(2-メチルアミノチアゾール-5-イル)フェニル]-プロパノエートの溶液に加える。反応媒体を室温℃で20時間攪拌する。反応媒体を水で希釈し、次いでジクロロメタンで抽出する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣をシリカ上、50/50のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ薄層クロマトグラフィーにより精製する。0.07g(30%)のメチル2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)チアゾール-5-イル]フェニル}プロパノエートが得られる。
【0146】
j 2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)チアゾール-5-イル]フェニル}プロパン酸
0.07g(0.15ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)チアゾール-5-イル]フェニル}プロパノエートを3mlのテトラヒドロフランおよび0.2ml(0.2ミリモル)の1M水酸化リチウム水溶液の中に入れる。反応媒体を室温℃で18時間攪拌する。0.07mlの1M水酸化リチウム水溶液を加え、媒体をさらに5時間加熱する。反応媒体を水で希釈し、次いでpH4〜5に酸性化し、次いで酢酸エチルで抽出する。有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。55mg(82%)の2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)チアゾール-5-イル]フェニル}プロパン酸が97℃の融点を有する白色固体の形態で得られる。
1H NMR (δ CDCl3): 0.90 (t, J = 6.7Hz, 3H); 1.22 (t, J = 7.0Hz, 3H); 1.28〜1.38 (m, 8H); 1.60 (m, 2H); 3.08 (dd, J = 7.5Hz, J = 4.1Hz, 1H); 3.15 (dd, J = 4.1Hz, J = 14Hz, 1H); 3.37 (m, 2H); 3.47 (s, 3H); 3.49 (m, 1H); 3.66 (m, 1H); 4.12 (m, 1H); 7.29 (d, J = 8.2Hz, 2H); 7.43 (d, J = 8.2Hz, 2H); 7.52 (s, 1H); 9.24 (s, 1H)。
【0147】
(実施例8)
2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(1-メチル-3-ペンチル-ウレイド)チアゾール-5-イル]フェニル}プロパン酸
a メチル2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(1-メチル-3-ペンチル-ウレイド) チアゾール-5-イル]フェニル}プロパネート
実施例7iと同様な方法で、0.17g(0.53ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(2-メチルアミノチアゾール-5-イル)フェニル]プロピオネートおよび0.14ml(1.1ミリモル)のイソシアン酸ペンチルから出発し、0.06g(26%)のメチル2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(1-メチル-3-ペンチル-ウレイド) チアゾール-5-イル]フェニル}プロパノエートが得られる。
【0148】
b 2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)チアゾール-5-イル]フェニル}プロパン酸
実施例7jと同様な方法で、0.06g(0.14ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(1-メチル-3-ペンチルウレイド) チアゾール-5-イル]フェニル}プロパノエートおよび0.2ml(0.2ミリモル)の1M水酸化リチウム水溶液から出発し、0.05g(86%)の2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)チアゾール-5-イル]フェニル}プロパン酸が、114℃の融点を有する白色の固体の形態で得られる。
1H NMR (δ CDCl3): 0.93 (t, J = 6.7Hz, 3H); 1.22 (t, J = 7.0Hz, 3H); 1.36〜1.40 (m, 4H); 1.63 (m, 2H); 3.06 (dd, J = 7.5Hz, J = 4.1Hz, 1H); 3.15 (dd, J = 4.1Hz, J = 14Hz, 1H); 3.37 (m, 2H); 3.47 (s, 3H); 3.50 (m, 1H); 3.66 (m, 1H); 4.12 (m, 1H); 7.29 (d, J = 8.4Hz, 2H); 7.43 (d, J = 8.4Hz, 2H); 7.53 (s, 1H); 9.25 (s, 1H)。
【0149】
(実施例9)
2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
a tert-ブチル(6-ブロモピリド-2-イル)カルバメート
200mlのジクロロメタンで希釈した62g(284ミリモル)のジ-tert-ブチルジカルボネートを、400mlのジクロロメタン中の49.2g(284ミリモル)の2-アミノ-6-ブロモピリジン、43.4ml(312ミリモル)のトリエチルアミンおよび3.5g(28.4ミリモル)の4-ジメチルアミノピリジンの溶液に滴下する。反応媒体を室温で18時間攪拌する。水を加え、ジクロロメタンで抽出した後、有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣をシリカ上、95/5のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ薄層クロマトグラフィーにより精製する。39g(50%)のtert-ブチル(6-ブロモピリド-2-イル)カルバメートが白色の固体の形態で得られる。
【0150】
b tert-ブチル6-ブロモピリド-2-イル-N-メチルカルバメート
油中の6.9g(17.2ミリモル)の60%水素化ナトリウムを、400mlのジメチルホルムアミド中の39g(14.3ミリモル)のtert-ブチル(6-ブロモピリド-2-イル)カルバメートの溶液に、少量ずつ加える。室温で20分間攪拌した後、17.8ml(28.6ミリモル)のヨウ化メチルを滴下する。反応媒体を室温で18時間攪拌し、水に採り、酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。
【0151】
c (6-ブロモピリド-2-イル)-N-メチルアミン
2.1g(7.3ミリモル)のtert-ブチル6-ブロモピリド-2-イル-N-メチルカルバメート、1.6ml(21.9ミリモル)のトリフルオロ酢酸および25mlのジクロロメタンを室温で20時間攪拌する。
【0152】
水を加えた後、反応媒体をジクロロメタンで抽出する。有機相を水酸化ナトリウム水溶液で洗い、次いで水で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。1.4g(100%)の(6-ブロモピリド-2-イル)-N-メチルアミンが得られる。
【0153】
d 1-(6-ブロモピリド-2-イル)-3-ヘプチル-1-メチルウレア
1g(5.35ミリモル)の(6-ブロモピリド-2-イル)-N-メチルアミン、1mlのジイソプロピルエチルアミンおよび1.6g(8ミリモル)の4-ニトロフェニルクロロホルメートを電磁波により130℃で15分間加熱する。1.2ml(8ミリモル)のヘプチルアミンおよび7mlのジメチルホルムアミドを加え、反応媒体を130℃でさらに5分間加熱する。得られた残渣をシリカ上、70/30のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ薄層クロマトグラフィーにより精製する。1.4g(80%)の1-(6-ブロモピリド-2-イル)-3-ヘプチル-1-メチルウレアが、黄色の固体の形態で得られる。
【0154】
e メチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエート
3.2g(9.7ミリモル)の1-(6-ブロモピリド-2-イル)-3-ヘプチル-1-メチルウレア、4.2g(12.6ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]プロパノエート(実施例7eのように調製した)および4.4g(29.1ミリモル)のフッ化セシウムを200mlのジメトキシエチレングリコールの中に入れる。反応媒体を脱気し、次いで0.23g(0.3ミリモル)のジクロロジフェニルホスフィノフェロセンパラジウムを加え、反応媒体を80℃で18時間攪拌する。水を加えた後、反応媒体を酢酸エチルで抽出する。有機相を水で洗い、飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣をシリカ上、80/20のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、薄層クロマトグラフィーにより精製する。2g(45%)のメチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエートが得られる。
【0155】
f 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
1.1g(2.4ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエート、20mlのテトラヒドロフランおよび3.6ml(3.6ミリモル)の1M水酸化リチウム水溶液を室温で5時間攪拌する。水および酢酸エチルを加えた後、反応媒体を1N酢酸水溶液でpH5.5に酸性化する。有機相を水で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。1g(95%)の2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸が、粘稠性のシロップの形態で得られる。
1H NMR (δ CDCl3): 0.87 (t, J = 6.7Hz, 3H); 1.21 (t, J = 7.0Hz, 3H); 1.26〜1.37 (m, 8H); 1.61 (m, 2H); 3.10 (dd, J = 7.5Hz, J = 4.1Hz, 1H); 3.21 (dd, J = 4.1Hz, J = 14Hz, 1H); 3.39 (m, 2H); 3.47 (s, 3H); 3.49 (m, 1H); 3.66 (m, 1H); 4.16 (m, 1H); 6.94 (d, J = 8.4Hz, 1H); 7.28〜7.40 (m, 3H); 7.75〜7.82 (m, 3H)。
【0156】
(実施例10)
2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸塩酸塩
2.5ml(2.5ミリモル)の1M塩酸エタノール溶液を、0℃に冷却した2mlのエタノール中の1.1g(2.5ミリモル)の2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸の溶液に滴下する。反応媒体が析出する。濾過後、析出物をアセトンで洗い、エチルエーテルで洗い、次いで乾燥させる。9/1のアセトン/水混合物からの高温再結晶を行った後、0.6g(60%)の2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸塩酸塩が、166℃の融点を有する白色固体の形態で得られる。
1H NMR (δ CDCl3): 0.77 (t, J = 6.7Hz, 3H); 1.07 (t, J = 7.0Hz, 3H); 1.10〜1.25 (m, 8H); 1.58 (m, 2H); 3.00 (dd, J = 7.5Hz, J = 4.1Hz, 1H); 3.08 (dd, J = 4.1Hz, J = 14Hz, 1H); 3.26 (m, 2H); 3.27 (m, 1H); 3.60 (s, 3H); 3.61 (m, 1H); 3.96 (dd, J = 4.1Hz, J = 8.4Hz, 1H); 7.20 (m, 1H); 7.41 (d, J = 8.1Hz, 2H); 7.44 (m, 1H); 7.66 (d, J = 8.1Hz, 2H); 8.03 (m, 1H); 9.00 (m, 2H)。
【0157】
(実施例11)
2(S)-エトキシ-3-{4-[5-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)-2-メチル-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル]フェニル}プロパン酸
a 5-ブロモ-1-メチル-3-ニトロ-1H-[1,2,4]トリアゾール
1.1g(28.5ミリモル)の60%水素化ナトリウムを、予め0℃に冷却した80mlのジメチルホルムアミド中の5g(25.9ミリモル)の5-ブロモ-3-ニトロ-1H-[1,2,4]トリアゾールに加える。反応媒体を20分間攪拌し、次いで8ml(129.5ミリモル)のヨウ化メチルを加える。室温で18時間攪拌後、水を加え、反応媒体を酢酸エチルで抽出する。有機相を、水で十分に洗い、飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣をシリカ上、75/25のへプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ薄層クロマトグラフィーにより精製する。3.2g(60%)の5-ブロモ-1-メチル-3-ニトロ-1H-[1,2,4]トリアゾールが得られる。
【0158】
b メチル2(S)-エトキシ-3-[4-(2-メチル-5-ニトロ-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル)フェニル]プロパノエート
実施例9(e)と同様な方法で、0.9g(4.35ミリモル)の5-ブロモ-1-メチル-3-ニトロ-1H-[1,2,4]トリアゾールおよび1.9g(6.5ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]プロパノエートから出発し、0.9g(62%)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(2-メチル-5-ニトロ-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル)フェニル]プロパノエートが、119℃の融点を有する白色固体の形態で得られる。
【0159】
c メチル3-[4-(5-アミノ-2-メチル-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル) フェニル]-2(S)-エトキシプロパノエート
0.4g(0.4質量当量)の10%チャコール上パラジウムを、予め脱気した40mlのエタノールおよび10mlのメタノール中の0.9g(2.7ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(2-メチル-5-ニトロ-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル)フェニル]プロパノエートの溶液に加え、反応媒体を大気圧の水素下に3時間置く。Celiteを通して濾過した後、酢酸エチルで洗い、濾液を真空下で蒸発させる。0.82g(100%)のメチル3-[4-(5-アミノ-2-メチル-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル) フェニル]-2(S)-エトキシプロパノエートが得られる。
【0160】
d メチル-2(S)-エトキシ-3-[4-(2-メチル-5-メチルアミノ-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル)フェニル]プロパノエート
0.2ml(2.2ミリモル)の硫酸ジメチルを、0.6g(2ミリモル)のメチル3-[4-(5-アミノ-2-メチル-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル) フェニル]-2(S)-エトキシプロパノエート、0.3ml(2.2ミリモル)のトリエチルアミンおよび40mlのエチルエーテルの混合物に加える。反応媒体を35℃で4時間加熱する。反応はほとんど変化しないが、20mlのテトラヒドロフラン、0.3mlのトリエチルアミンおよび0.2ml(2.2ミリモル)の硫酸ジメチルを加え、反応媒体を40℃でさらに24時間加熱する。反応媒体を蒸発させて乾燥させる。得られた残渣をシリカ上、97/3のジクロロメタン/メタノール混合物で、次いで95/5のジクロロメタン/メタノール混合物で溶離させ、薄層クロマトグラフィーにより精製する。0.1g(16%)のメチル-2(S)-エトキシ-3-[4-(2-メチル-5-メチルアミノ-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル) フェニル]プロパノエートおよび0.4g(60%)の2(S)-エトキシ-3-[4-(2-メチル-5-メチルアミノ-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル)フェニル]プロパン酸が得られる。
【0161】
e メチル-2(S)-エトキシ-3-{4-[5-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)-2-メチル-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル]フェニル}プロパノエート
実施例7(i)と同様な方法で、80mg(0.25ミリモル)のメチル-2(S)-エトキシ-3-[4-(2-メチル-5-メチルアミノ-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル) フェニル]プロパノエートおよび60μl(0.4ミリモル)のイソシアン酸ヘプチルから出発し、37mg(34%)のメチル-2(S)-エトキシ-3-{4-[5-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)-2-メチル-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル]フェニル}プロパノエートが得られる。
【0162】
f 2(S)-エトキシ-3-{4-[5-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)-2-メチル-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル]フェニル}プロパン酸
37mg(80μmol)のメチル-2(S)-エトキシ-3-{4-[5-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)-2-メチル-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル]フェニル}プロパノエートを2mlのテトラヒドロフランおよび0.1ml(0.1ミリモル)の1M水酸化リチウム水溶液中に入れ、室温で一晩攪拌する。反応媒体をpH4に酸性化し、酢酸エチルで抽出する。有機相を水で洗い、飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。30mg(83%)の2(S)-エトキシ-3-{4-[5-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)-2-メチル-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル]フェニル}プロパン酸が、白色固体の形態で得られる。
1H NMR (δ CDCl3): 0.88 (t, J = 6.7Hz, 3H); 1.24 (t, J = 7.0Hz, 3H); 1.26〜1.39 (m, 8H); 1.60 (m, 2H); 3.13 (dd, J = 7.5Hz, J = 4.1Hz, 1H); 3.30 (dd, J = 4.1Hz, J = 14Hz, 1H); 3.38 (m, 2H); 3.47 (m, 3H); 3.54 (m, 1H); 3.68 (m, 1H); 3.93 (s, 3H); 4.18 (dd, J = 7.3Hz, J = 4.2Hz, 1H); 7.43 (d, J = 8.1Hz, 2H); 7.61 (d, J = 8.1Hz, 2H); 9.0 (s, 1H)。
【0163】
(実施例12)
{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)チオフェン-2-イル]ベンジル}メチルオクタノイルアミド
a tert-ブチル[3-(5-ホルミルチオフェン-2-イル)ベンジル]メチルカルバメート
実施例7(f)と同様な方法で、3gの2-ブロモ-5-ホルミルチオフェンおよび4gのtert-ブチルメチル[3-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)ベンジル]カルバメートから出発し、3gのtert-ブチル[3-(5-ホルミルチオフェン-2-イル)ベンジル]メチルカルバメートが得られる。
【0164】
b tert-ブチル{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イリデンメチル)チオフェン-2-イル]ベンジル}メチルカルバメート
50mlのトルエン中の2.4g(7.2ミリモル)のtert-ブチル[3-(5-ホルミルチオフェン-2-イル)ベンジル]メチルカルバメート、0.85g(7.2ミリモル)の2,4-チアゾリジンジオンおよび0.2g(1.4ミリモル)の酢酸ピペリジニウムを4時間ディーンスターク装置で還流する。冷却後、生成物が析出する。析出物を濾別し、エチルエーテルで洗う。2.3g(76%)のtert-ブチル{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イリデンメチル)チオフェン-2-イル]ベンジル}メチルカルバメートが得られる。
【0165】
c tert-ブチル{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)チオフェン-2-イル]ベンジル}メチルカルバメート
1g(2.5ミリモル)のtert-ブチル{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イリジンメチル)チオフェン-2-イル]ベンジル}メチルカルバメートを、20mlのジオキサンおよび0.2mlの酢酸中に入れる。反応媒体を脱気し、3大気圧の水素下に3日間置く。Celiteを通して濾過した後、0.2g(20%)のtert-ブチル{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)チオフェン-2-イル]ベンジル}メチルカルバメートが得られる。
【0166】
d 5-[5-(3-メチルアミノメチルフェニル)チオフェン-2-イルメチル] チアゾリジン-2,4-ジオン
0.2g(0.5ミリモル)のtert-ブチル{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)チオフェン-2-イル]ベンジル}メチルカルバメートを、10mlのジクロロメタンおよび0.2mlのトリフルオロ酢酸中に12時間置く。反応媒体を蒸発させて乾燥させ、200mg(100%)の5-[5-(3-メチルアミノメチルフェニル)チオフェン-2-イルメチル] チアゾリジン-2,4-ジオンが得られる。
【0167】
e {3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)チオフェン-2-イル]ベンジル}メチルオクタノイルアミド
実施例1(b)と同様な方法で、90mg(0.3ミリモル)の5-[5-(3-メチルアミノメチルフェニル)チオフェン-2-イルメチル] チアゾリジン-2,4-ジオンおよび32μl(0.3ミリモル)の塩化オクタノイルから出発し、67mg(92%)の{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)チオフェン-2-イル]ベンジル}メチルオクタノイルアミドが得られる。
1H NMR (δ CDCl3): 0.92 (t, J = 6.7Hz, 3H); 1.30〜1.37 (m, 8H); 1.54 (m, 2H); 2.9 (s, 3H); 3.23 (m, 1H); 3.50 (m, 1H); 3.74 (m, 1H); 4.75 (m, 1H); 4.79 (m, 2H); 6.93〜7.50 (m, 6H)。
【0168】
(実施例13)
{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)チオフェン-2-イル]ベンジル}メチルヘキサノイルアミド
実施例12(e)と同様な方法で、90mg(0.3ミリモル)の5-[5-(3-メチルアミノメチルフェニル)チオフェン-2-イルメチル] チアゾリジン-2,4-ジオンおよび26μl(0.3ミリモル)の塩化ヘキサノイルから出発し、22mg(20%)の{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)チオフェン-2-イル]ベンジル}メチルヘキサノイルアミドが得られる。
1H NMR (δ CDCl3): 0.92 (t, J = 6.7Hz, 3H); 1.30〜1.37 (m, 4H); 1.54 (m, 2H); 2.9 (s, 3H); 3.23 (m, 2H); 3.50 (m, 1H); 3.74 (m, 1H); 4.75 (m, 1H); 4.79 (m, 2H); 6.93〜7.50 (m, 6H)。
【0169】
(実施例14)
2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-{5-[(オクタノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
a メチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート
700mlのアニソール中の56g(0.29ミリモル)のL-チロシンメチルエステル、64g(0.32ミリモル)のベンゾイルシクロヘキサノンおよび12gの10%チャコール上パラジウムの溶液を158℃で17時間加熱する。反応媒体を50℃に冷却し、Celiteを通して濾過し、真空下で蒸発させる。得られた粗生成物をジクロロメタン/ペンタン混合物中に採り、析出させる。濾過後、18g(20%)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエートが得られる。
【0170】
b メチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-トリフルオロメタンスルホニルオキシフェニル)プロパノエート
1.2g(10ミリモル)の4-ジメチルアミノピリジンを、220mlのジクロロメタン中の24.5g(65ミリモル)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオネートおよび11ml(78ミリモル)のトリエチルアミンの混合物に加える。反応媒体を-78℃に冷却し、13.2ml(78ミリモル)の無水トリフリックを滴下する。反応媒体を、-78℃から室温まで、4時間にわたり攪拌する。飽和塩化アンモニウム溶液を加えた後、反応媒体をジクロロメタンで抽出する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。33g(100%)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-トリフルオロメタンスルホニルオキシフェニル)プロパノエートが得られる。
【0171】
c メチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]プロパノエート
実施例7(e)と同様な方法で、28g(55ミリモル)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-トリフルオロメタンスルホニルオキシフェニル)プロパノエートから出発し、24.2g(90%)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]プロパノエートが得られる。
【0172】
d メチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-{5-[(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパノエート
実施例7(f)と同様な方法で、6g(17ミリモル)のメチル2-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]プロパノエートおよび3.6g(12ミリモル)のtert-ブチル(4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)メチルカルバメート(16bに記述のように調製した)から出発して、2.9g(42%)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-{5-[(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパノエートが得られる。
【0173】
e メチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-[4-(5-メチルアミノメチルチオフェン-3-イル)フェニル]プロパノエート
2.9g(5ミリモル)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-{5-[(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパノエートを30mlのジクロロメタンおよび2.5ml(32ミリモル)のトリフルオロ酢酸中に入れる。室温で18時間攪拌後、反応媒体を蒸発させて乾燥させる。2.4g(100%)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-[4-(5-メチルアミノメチルチオフェン-3-イル)フェニル]プロパノエートが得られる。
【0174】
f メチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパノエート
実施例1(b)と同様な方法で、0.8g(1.65ミリモル)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-[4-(5-メチルアミノメチルチオフェン-3-イル)フェニル]プロパノエートおよび0.3ml(1.8ミリモル)の塩化オクタノイルから出発し、0.8g(78%)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパノエートが得られる。
【0175】
g 2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
実施例7(j)と同様な方法で、0.8g(1ミリモル)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパノエートから出発して、0.5g(63%)の2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸が得られる。
1H NMR (δ CDCl3): 0.89 (t, J = 6.7Hz, 3H); 1.29〜1.32 (m, 16H); 1.68 (m, 2H); 2.35〜2.48 (m, 2H); 2.99 (s, 3H); 3.23 (m, 1H); 3.37 (m, 1H); 4.48 (m, 1H); 4.66 (s, 2H); 6.60 (t, J = 7.3Hz, 1H); 6.72 (dd, J = 2.5Hz, J = 8.4Hz, 1H); 7.15〜7.61 (12H); 9.0 (s, 1H); 10.5 (m, 1H)。
【0176】
(実施例15)
2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
a メチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパノエート
実施例1(b)と同様な方法で、0.8g(1.65ミリモル)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-[4-(5-メチルアミノメチルチオフェン-3-イル)フェニル]プロパノエートおよび0.25ml(1.8ミリモル)の塩化ヘキサノイルから出発して、0.8g(78%)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-{5-[(メチルヘキサノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパノエートが得られる。
【0177】
b 2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
実施例7(j)と同様な方法で、0.6g(1ミリモル)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-{5-[(メチルヘキサノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパノエートから出発して、0.57g(100%)の2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-{5-[(メチルヘキサノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸が得られる。
1H NMR (δ CDCl3): 0.92 (t, J = 6.7Hz, 3H); 1.30〜1.36 (m, 4H); 1.70 (m, 2H°; 2.33〜2.47 (m, 2H); 3.00 (s, 3H); 3.23 (dd, J = 5.4Hz, J = 13.9Hz, 1H); 3.38 (dd, J = 5.4Hz, J = 8.5Hz, 1H); 4.45 (m, 1H); 4.66〜4.70 (m, 2H); 6.67 (t, J = 7.5Hz, 1H); 6.71 (d, J = 8.4Hz, 1H); 7.19〜7.62 (m, 13H); 9.0 (s, 1H)。
【0178】
(実施例16)
2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
a (4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)メチルアミン
25.2g(360ミリモル)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを、35g(180ミリモル)の4-ブロモチオフェン-2-カルバルデヒド、62g(640ミリモル)の塩酸メチルアミンおよび119ml(846ミリモル)のトリエチルアミンの溶液に加える。反応媒体を、室温で3.5時間攪拌する。水および酢酸エチルを加え、1M水酸化ナトリウム水溶液で洗った後、有機相を抽出する。酢酸エチル相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣をシリカ上、90/10から70/30のヘプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ薄層クロマトグラフィーにより精製する。19.7g(52%)の(4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)メチルアミンが得られる。
【0179】
b tert-ブチル(4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)メチルカルバメート
20.8g(95ミリモル)のジ-tert-ブチルジカーボネートを、200mlノジクロロメタン中の19.7g(95ミリモル)の(4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)メチルアミンおよび11.9ml(85ミリモル)のトリエチルアミンの溶液に滴下する。室温で16時間攪拌後、反応媒体を水で洗いジクロロメタン相を抽出する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。19g(44%)のtert-ブチル(4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)メチルカルバメートが得られる。
【0180】
c メチル3-(4-{5-[(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)-2(S)-エトキシプロパノエート
実施例9(e)と同様な方法で、4g(13ミリモル)のtert-ブチル(4-ブロモチオフェン-2-イルメチル)メチルカルバメートおよび5.6g(20ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]プロパノエートから出発し、5g(88%)のメチル3-(4-{5-[(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)-2(S)-エトキシプロパノエートが、黄色油の形態で得られる。
【0181】
d メチル2(S)-エトキシ-3-[4-(5-メチルアミノメチルチオフェン-3-イル)フェニル]プロパノエート
5g(11.5ミリモル)のメチル3-(4-{5-[(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)-2(S)-エトキシプロパノエートを80mlノジクロロメタンおよび4.4mlのトリフルオロ酢酸中に入れる。室温で24時間攪拌後、水を加え、反応媒体をジクロロメタンで抽出する。ジクロロメタン相を30%水酸化ナトリウム水溶液で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣をシリカ上、50/50のヘプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、薄層クロマトグラフィーにより精製する。3.2g(84%)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(5-メチルアミノメチルチオフェン-3-イル)フェニル]プロパノエートが得られる。
【0182】
e メチル2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパノエート
0.18ml(1.3ミリモル)の塩化ヘキサノイルを、予め0℃に冷却した、20mlのテトラヒドロフラン中の0.4g(1.2ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(5-メチルアミノメチルチオフェン-3-イル)フェニル]プロパノエートおよび0.18ml(1.3ミリモル)のトリエチルアミンの溶液に加える。反応媒体を室温で2時間攪拌し、水で洗い、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣をシリカ上、70/30のヘプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、薄層クロマトグラフィーにより精製する。0.4g(83%)のメチル2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパノエートが得られる。
【0183】
f 2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
実施例11(f)と同様な方法で、0.4g(1ミリモル)の2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパノエートから出発し、0.4gの粗残渣が得られる。この残渣をイソプロピルエーテルから高温再結晶する。0.2g(50%)の2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸が、65℃の融点を有する白色固体の形態で得られる。
1H NMR (δ CDCl3): 0.90 (t, J = 6.7Hz, 3H); 1.19 (t, J = 7.0Hz, 3H); 1.35〜1.37 (m, 4H); 1.70 (m, 2H); 2.36〜2.48 (m, 2H); 3.02 (m, 1H); 3.03 (s, 3H); 3.15 (m, 1H); 3.45 (m, 1H); 3.65 (m, 1H); 4.10 (m, 1H); 4.69〜4.74 (m, 2H); 7.19〜7.35 (m, 4H); 7.50 (d, J = 8.2Hz, 2H)。
【0184】
(実施例17)
3-(4-{5-[(ブチリルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)-2(S)-エトキシプロパン酸
a メチル3-(4-{5-[(ブチリルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル-2(S)-エトキシプロパノエート
実施例16(e)と同様な方法で、0.1g(0.3ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(5-メチルアミノメチルチオフェン-3-イル)フェニル]-プロパノエートおよび40μl(0.33ミリモル)の塩化ブタノイルから出発して、0.12g(75%)のメチル3-(4-{5-[(ブチリルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル-2(S)-エトキシプロパノエートが得られる。
【0185】
b 3-(4-{5-[(ブチリルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)-2(S)-エトキシプロパン酸
実施例11(f)と同様な方法で、90mg(0.22ミリモル)のメチル3-(4-{5-[(ブチリルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル-2(S)-エトキシプロパノエートから出発して、45mg(52%)の3-(4-{5-[(ブチリルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)-2(S)-エトキシプロパン酸が、56〜57℃の融点を有する固体の形態で得られる。
1H NMR (δ CDCl3): 1.00 (t, J = 6.7Hz, 3H); 1.19 (t, J = 7.0Hz, 3H); 1.74 (m, 2H); 2.36〜2.48 (m, 2H); 3.02 (m, 1H); 3.03 (s, 3H); 3.15 (m, 1H); 3.48 (m, 1H); 3.65 (m, 1H); 4.11 (m, 1H); 4.69〜4.74 (m, 2H); 7.19〜7.35 (m, 4H); 7.50 (d, J = 8.2Hz, 2H)。
【0186】
(実施例18)
3-[4-(5-{[(3-シクロヘキシルプロピオニル)メチルアミノ]メチル}チオフェン-3-イル)フェニル]-2(S)-エトキシプロパン酸
a メチル3-[4-(5-{[(2-シクロペンチルアセチル)メチルアミノ]メチル}チオフェン-3-イル)フェニル]-2(S)-エトキシプロパノエート
実施例16(e)と同様な方法で、0.35g(1ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(5-メチルアミノメチルチオフェン-3-イル)フェニル]-プロパノエートおよび170μl(1.15ミリモル)の塩化2-シクロペンチルアセチルから出発して、0.39g(85%)のメチル3-[4-(5-{[(2-シクロペンチルアセチル)メチルアミノ]メチル}チオフェン-3-イル)フェニル]-2(S)-エトキシプロパノエートが得られる。
【0187】
b 3-[4-(5-{[(2-シクロペンチルアセチル)メチルアミノ]メチル}チオフェン-3-イル]フェニル)-2(S)-エトキシプロパン酸
実施例11(f)と同様な方法で、0.39g(0.88ミリモル)のメチル3-[4-(5-{[(2-シクロペンチルアセチル)メチルアミノ]メチル}チオフェン-3-イル)フェニル]-2(S)-エトキシプロパノエートから出発して、0.24g(63%)の3-[4-(5-{[(2-シクロペンチルアセチル)メチルアミノ]メチル}チオフェン-3-イル)フェニル]-2(S)-エトキシプロパン酸が、112〜113℃の融点を有する固体の形態で得られる。
1H NMR (δ CDCl3): 1.19 (t, J = 7.0Hz, 3H); 1.60〜1.65 (m, 4H); 1.90 (m, 2H); 2.30 (m, 1H); 2.37〜2.52 (m, 2H); 3.02 (m, 1H); 3.04 (s, 3H); 3.17 (m, 1H); 3.48 (m, 1H); 3.65 (m, 1H); 4.12 (m, 1H); 4.70〜4.75 (m, 2H); 7.19〜7.36 (m, 4H); 7.50 (d, J = 8.2Hz, 2H)。
【0188】
(実施例19)
3-[4-(5-{[(3-シクロヘキシルプロピオニル)メチルアミノ]メチル}チオフェン-3-イル)フェニル]-2(S)-エトキシプロパン酸
a メチル3-[4-(5-{[(3-シクロヘキシルプロピオニル)メチルアミノ]メチル}チオフェン-3-イル)フェニル]-2(S)-エトキシプロパノエート
実施例16(e)と同様な方法で、0.35g(1ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(5-メチルアミノメチルチオフェン-3-イル)フェニル]-プロパノエートおよび170μl(1.15ミリモル)の塩化2-シクロペンチルアセチルから出発して、0.41g(84%)のメチル3-[4-(5-{[(3-シクロヘキシルプロピオニル)メチルアミノ]メチル}チオフェン-3-イル)フェニル]-2(S)-エトキシプロパノエートが得られる。
【0189】
b 3-[4-(5-{[(3-シクロヘキシルプロピオニル)メチルアミノ]メチル}チオフェン-3-イル)フェニル]-2(S)-エトキシプロパン酸
実施例11(f)と同様な方法で、0.41g(0.87ミリモル)のメチル3-[4-(5-{[(3-シクロヘキシルプロピオニル)メチルアミノ]メチル}チオフェン-3-イル)フェニル]-2(S)-エトキシプロパノエートから出発して、0.23g(57%)の3-[4-(5-{[(3-シクロヘキシルプロピオニル)メチルアミノ]メチル}チオフェン-3-イル)フェニル]-2(S)-エトキシプロパン酸が、69〜70℃の融点を有する固体の形態で得られる。
1H NMR (δ CDCl3): 0.95 (m, 2H), 1.19 (t, J = 7.0Hz, 3H); 1.20〜1.28 (m, 4H); 1.57 (m, 1H); 1.58〜1.72 (m, 6H); 2.37〜2.49 (m, 2H); 3.02 (m, 1H); 3.04 (s, 3H); 3.15 (m, 1H); 3.47 (m, 1H); 3.63 (m, 1H); 4.12 (m, 1H); 4.69〜4.74 (m, 2H); 7.19〜7.36 (m, 4H); 7.50 (d, J = 8.2Hz, 2H)。
【0190】
(実施例20)
2-エトキシ-3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパン酸
a (6-ヨードピリド-3-イル)メタノール
300mlのエタノールに溶解した30g(108ミリモル)のエチル6-ヨードニコチネートを、予め0℃に冷却した200mlのエタノール中の20.5g(542ミリモル)の水素化ホウ素ナトリウム溶液に滴下する。反応媒体を、室温まで暖まるにまかせ、次いで室温で1時間30分攪拌する。反応媒体を、加水分解し、酢酸エチルで抽出する。ホウ素塩が析出したら、媒体を濾過し、次いで蒸発させて乾燥させる。反応媒体をジクロロメタンに採り、生成物が析出したら、イソプロピルエーテルを加え、媒体を濾過する。析出物をイソプロピルエーテルで洗う。17g(67%)の(6-ヨードプロピリド-3-イル)メタノールが、102℃の融点を有する微黄色の固体の形態で得られる。
【0191】
b 6-ヨードピリジン-3-カルバルデヒド
63g(723ミリモル)の二酸化マンガンを、600mlのジクロロメタン中の17g(72ミリモル)の(6-ヨードピリド-3-イル)メタノール溶液に加える。反応媒体を、室温で20時間攪拌し、次いでCeliteを通して濾過する、析出物を水で十分洗い、濾液を真空下で蒸発させる。得られた残渣をジクロロメタンに採り、不溶性物質を再度濾別する。濾液を蒸発させた後、13.2g(78%)の6-ヨードピリジン-3-カルバルデヒドが、141℃の融点を有する微黄色の固体の形態で得られる。
【0192】
c tert-ブチル[3-(5-ホルミルピリド-2-イル)フェニル]メチルカルバメート
c.1: tert-ブチル(3-ブロモフェニル)メチルカルバメート
8.4g(209.4ミリモル)の60%水素化ナトリウムを、300mlのテトラヒドロフラン中の19ml(174ミリモル)の3-ブロモアニリンの溶液に滴下する。反応媒体を室温で、気体の発生が止むまで攪拌し、次いで40mlのテトラヒドロフランに溶解した38g(174ミリモル)のジ-tert-ブチルジカーボネートを滴下する。反応媒体を8時間還流にかけて攪拌し、次いで室温で18時間攪拌する。水を加え、反応媒体を酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣をシリカ上、90/10、次いで80/20および70/30のヘプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ薄層クロマトグラフィーにより精製する。47g(92%)のtert-ブチル(3-ブロモフェニル)メチルカルバメートが得られる。
【0193】
c.2: tert-ブチル(3-ブロモフェニル)メチルカルバメート
7.6g(190ミリモル)の60%水素化ナトリウムを、500mlのジメチルホルムアミド中の47g(173ミリモル)のtert-ブチル(3-ブロモフェニル)メチルカルバメートの溶液に滴下する。気体の発生が止んだ後に、54ml(865ミリモル)のヨウ化メチルを加え、反応媒体を室温で5時間攪拌する。水を加え、反応媒体を酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル相を水で十分に洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。49g(100%)のtert-ブチル(3-ブロモフェニル)メチルカルバメートが得られる。
【0194】
c.3: tert-ブチルメチル-3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]カルバメート
実施例7(e)と同様な方法で、5g(17.5ミリモル)のtert-ブチル(3-ブロモフェニル)メチルカルバメートから出発し、3.4g(60%)のtert-ブチルメチル3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]カルバメートが得られる。
【0195】
c.4: tert-ブチル[3-(5-ホルミルピリド-2-イル)フェニル]メチルカルバメート
実施例7(f)と同様な方法で、1.6g(6.8ミリモル)の6-ヨードピリジン-3-カルバルデヒドおよび3.4g(16.2ミリモル)のtert-ブチルメチル3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]カルバメートから出発し、1.2g(58%)のtert-ブチル[3-(5-ホルミルピリド-2-イル)フェニル]メチルカルバメートが得られる。
【0196】
d エチル3-{6-[3-(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)フェニル]ピリド-3-イル}-2-エトキシアクリレート
d.1: エチルクロロエトキシアセテート
40ml(224ミリモル)のエチルジエトキシアセテート、19ml(268ミリモル)の塩化アセチルおよび0.1g(0.45ミリモル)のヨウ素の溶液を、50℃で4時間加熱する。わずかに60%の所望の生成物が形成される。反応媒体を室温に冷却し、19ml(268ミリモル)の塩化アセチルを加え、媒体を50℃でさらに18時間加熱する。反応媒体を真空下で蒸発乾固させる。36.3g(100%)の粗エチルクロロエトキシアセテートが得られる。
【0197】
d.2: エチル(ジエトキシホスホリル)エトキシアセテート
36.3g(218ミリモル)のエチルクロロエトキシアセテートおよび37.4ml(218ミリモル)の亜リン酸トリエチルを50℃で3時間加熱する。反応媒体を真空下で蒸発乾固させる。57g(100%)の粗エチル(ジエトキシホスホリル)エトキシアセテートが得られる。
【0198】
d.3: エチル3-{6-[3-(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)フェニル]ピリド-3-イル}-2-エトキシアクリレート
0.3g(8ミリモル)の60%水素化ナトリウムを、8mlのテトラヒドロフラン中の2.1g(8ミリモル)のエチル(ジエトキシホスホリル)エトキシアセテートの溶液に滴下する。室温で30分間攪拌後、気体の発生が止んだ後に、6mlのテトラヒドロフランに溶解した1.2g(4ミリモル)のtert-ブチル[3-(5-ホルミルピリド-2-イル)フェニル]メチルカルバメートを加える。反応媒体を室温で18時間攪拌する。反応媒体を水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。有機相を水で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣をシリカ上、90/10、次いで80/20および70/30のヘプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、薄層クロマトグラフィーにより精製する。0.2g(12%)のエチル3-{6-[3-(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)フェニル]ピリド-3-イル}-2-エトキシアクリレートが得られる。
【0199】
f エチル3-{6-[3-(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)フェニル]ピリド-3-イル}-2-エトキシプロパノエート
10mlのテトラヒドロフラン中の0.2g(0.5ミリモル)のエチル3-{6-[3-(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)フェニル]ピリド-3-イル}-2-エトキシアクリレートの溶液を脱気し、0.02g(10質量%)の10%Pd/Cを加える。大気圧の水素下で5時間反応させた後、反応媒体を3気圧の水素下で24時間攪拌する。Celiteを通して濾過し、濾液を蒸発させた後、0.11g(55%)のエチル3-{6-[3-(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)フェニル]ピリド-3-イル}-2-エトキシプロパノエートが得られる。
【0200】
g エチル2-エトキシ-3-[6-(3-メチルアミノフェニル)ピリド-3-イル]プロパノエート
0.11g(0.3ミリモル)のエチル3-{6-[3-(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)フェニル]ピリド-3-イル}-2-エトキシプロパノエート、5mlのジクロロメタンおよび0.15ml(1.9ミリモル)のトリフルオロ酢酸を室温で24時間攪拌する。水を加えた後、反応媒体をジクロロメタンで抽出される。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。80mg(94%)のエチル2-エトキシ-3-[6-(3-メチルアミノフェニル)ピリド-3-イル]プロパノエートが得られる。
【0201】
h エチル2-エトキシ-3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパノエート
5mlのジクロロメタン中の80μl(0.5ミリモル)のイソシアン酸ヘプチルを、80mg(0.24ミリモル)のエチル2-エトキシ-3-[6-(3-メチルアミノフェニル)ピリド-3-イル]プロパノエートに加える。室温で24時間攪拌した後、水を加え、反応媒体をジクロロメタンで抽出する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣をシリカ上、60/40のヘプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、薄層クロマトグラフィーにより精製する。60mg(54%)のエチル2-エトキシ-3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパノエートが得られる。
【0202】
i 2-エトキシ-3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパン酸
60mg(0.13ミリモル)のエチル2-エトキシ-3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパノエートを4mlのテトラヒドロフラン中に入れ、0.2ml(0.2ミリモル)の1M水酸化リチウム水溶液を加え、この混合物を室温で24時間攪拌する。pH4.5〜5に酸加水分解した後、反応媒体を酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣をシリカ上、50/50のヘプタン/酢酸エチル混合物、次いで90/10のジクロロメタン/メタノール混合物で溶離させ、薄層クロマトグラフィーにより精製する。40mg(70%)の2-エトキシ-3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパン酸が、142〜143℃の融点を有する白色固体の形態で得られる。
1H NMR (δ CDCl3): 0.86 (t, J = 6.7Hz, 3H), 1.19 (t, J = 7.0Hz, 3H); 1.20〜1.25 (m, 8H); 1.42 (m, 2H); 3.15 (m, 1H); 3.18 (m, 2H); 3.19 (m, 1H); 3.34 (s, 3H); 3.53 (m, 1H); 3.72 (m, 1H); 4.41 (m, 1H); 7.30 (m, 1H); 7.50〜7.85 (m, 5H); 8.60 (m, 1H)。
【0203】
(実施例21)
2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
a メチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエート
実施例14(d)と同様な方法で、12.7g(26ミリモル)のメチル2-(2-ベンゾイルフェニルアミノ-3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]プロパノエートおよび5g(17ミリモル)のtert-ブチル(3-ブロモフェニル)メチルカルバメート(9bの記述のように調製した)から出発し、8.3g(84%)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエートが得られる。
【0204】
b メチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-[4-(6-メチルアミノピリド-2-イル)フェニル]プロパノエート
実施例14(e)と同様な方法で、8.3g(15ミリモル)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエートから出発し、7.1g(100%)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-[4-(6-メチルアミノピリド-2-イル)フェニル]プロパノエートが得られる。
【0205】
c メチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエート
実施例7(i)と同様な方法で、0.9g(1.9ミリモル)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-[4-(6-メチルアミノピリド-2-イル)フェニル]プロパノエートおよび0.35ml(2.1ミリモル)のイソシアン酸ペンチルから出発し、0.7g(63%)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエートが得られる。
【0206】
d 2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
実施例7(j)と同様な方法で、0.22g(0.4ミリモル)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエートから出発し、0.2g(95%)の2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸が得られる。
1H NMR (δ CDCl3): 0.77 (t, J = 6.7Hz, 3H); 1.23〜1.25 (m, 4H); 1.53 (m, 2H); 3.20〜3.46 (m, 4H); 3.41 (s, 3H); 4.47 (m, 1H); 6.59 (t, J = 7.4Hz, 1H); 6.68 (d, J = 8.5Hz, 1H); 6.86 (d, J = 8.5Hz, 1H); 7.22〜7.73 (m, 13H); 9.0 (s, 1H); 10.5 (s, 1H)。
【0207】
(実施例22)
2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(1-メチル-3-ヘプチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
a メチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(1-メチル-3-ヘプチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエート
実施例7(i)と同様な方法で、0.35g(0.7ミリモル)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-[4-(6-メチルアミノピリド-2-イル)フェニル]プロパノエートおよび0.3ml(2.1ミリモル)のイソシアン酸ヘプチルから出発し、0.4g(94%)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(1-メチル-3-ヘプチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエートが得られる。
【0208】
b 2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(1-メチル-3-ヘプチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
実施例7(j)と同様な方法で、0.7g(0.4ミリモル)のメチル2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(1-メチル-3-ヘプチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエートから出発し、0.65g(90%)の2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸が得られる。
1H NMR (δ CDCl3): 0.83 (t, 3H, J = 6.7Hz); 1.15〜1.28 (m, 4H); 1.51〜1.58 (m, 2H); 3.27 (dd, 1H, J = 13.8Hz, J = 7.9Hz); 3.31 (m, 2H); 3.42 (s, 3H); 3.44 (dd, 1H, J = 1.4Hz, J = 13.8Hz); 4.50 (m, 1H); 6.62 (t, J = 7.4Hz, 1H); 6.73 (d, J = 8.5Hz, 1H); 6.89 (d, J = 8.5Hz, 1H); 7.29〜7.77 (m, 13H); 9.0 (m, 1H); 10.5 (m, 1H)。
【0209】
(実施例23)
2(S)-エトキシ-3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパン酸
a 2(S)-エトキシ-3-[6-(3-メチルアミノフェニル)ピリド-3-イル]プロパン酸
実施例20gに記述したように調製した0.9g(2.7ミリモル)のエチル2-エトキシ-3-[6-(3-メチルアミノフェニル)ピリド-3-イル]プロパノエートを、0.75gの酵素プロテイナーゼ2Aとともに60mlのpH7緩衝溶液中に入れる。室温で10日間置いた後、反応は進行していなかった。反応媒体を37℃で1日間加温する:反応が完了する。
【0210】
水を加え、1M水酸化ナトリウム溶液の添加によりpHを8にし、反応媒体を酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。水相を1N酢酸水溶液でpH4に酸性化し、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣をシリカ上、95/5、90/10次いで80/20のジクロロメタン/メタノール混合物で溶離させ、薄層クロマトグラフィーにより精製する。0.1g(24%)の2(S)-エトキシ-3-[6-(3-メチルアミノフェニル)ピリド-3-イル]プロパン酸が得られる。
【0211】
b メチル2(S)-エトキシ-3-[6-(3-メチルアミノフェニル)ピリド-3-イル]プロパノエート
0.1g(0.3ミリモル)の2(S)-エトキシ-3-[6-(3-メチルアミノフェニル)ピリド-3-イル]プロパン酸を5mlのメタノール中に入れ、2滴の硫酸を加える。反応媒体を65℃で18時間加熱する。メタノールを留去し、残渣を酢酸エチル/水混合物中にとる。1N水酸化ナトリウム溶液の添加によりpHを7にし、反応媒体を酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。70mg(70%)のメチル2(S)-エトキシ-3-[6-(3-メチルアミノフェニル)ピリド-3-イル]プロパノエートが得られる。
【0212】
c メチル2(S)-エトキシ-3-[6-{3-[メチル(4-ニトロフェノキシカルボニル)アミノ]フェニル}ピリド-3-イル]プロパノエート
70mg(0.3mミリモル)の4-ニトロフェニルクロロホルメート、次いで60μl(0.3ミリモル)のジイソプロピルエチルアミンを、3mlのジクロロメタン中の70mg(0.25ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-[6-(3-メチルアミノフェニル)ピリド-3-イル]プロパノエートの溶液に加える。反応媒体を室温で2時間攪拌する。水を加えた後、反応媒体をジクロロメタンで抽出する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。110mg(100%)のメチル2(S)-エトキシ-3-[6-{3-[メチル(4-ニトロフェノキシカルボニル)アミノ]フェニル}ピリド-3-イル]プロパノエートが得られる。
【0213】
d メチル2(S)-エトキシ3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパノエート
70μl(0.45ミリモル)のヘプチルアミンを、3mlのジメチルホルムアミド中の110mg(0.25ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-[6-{3-[メチル(4-ニトロフェノキシカルボニル)アミノ]フェニル}ピリド-3-イル]プロパノエートの溶液に加える。反応媒体を80℃で3時間攪拌する。水を加えた後、反応媒体を酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣をシリカ上、6/4のヘプタン/酢酸エチル混合物、次いで5/5のヘプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、薄層クロマトグラフィーにより精製する。50mg(50%)のメチル2(S)-エトキシ3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパノエートが得られる。
【0214】
e 2(S)-エトキシ-3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパン酸
実施例20(i)と同様な方法で、50mg (0.1ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパノエートから出発して、25mg(50%)の2(S)-エトキシ-3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパン酸が、140〜141℃の融点を有する白色固体の形態で得られる。
1H NMR (d, CDCl3): 0.87 (t, J = 6.7Hz, 3H); 1.24〜1.33 (m, 11H); 1.40〜1.45 (m, 2H); 3.16〜3.21 (m, 4H); 3.34 (s, 3H); 3.56〜3.60 (m, 1H); 3.69〜3.73 (m, 1H); 4.17〜4.20 (m, 1H); 4.40 (t, J = 5.2Hz, 1H); 7.30〜7.33 (m, 1H); 7.51〜7.55 (m, 1H); 7.67〜7.75 (m, 2H); 7.88〜7.90 (m, 2H); 8.60 (d, J = 1.2Hz, 1H)。
【0215】
(実施例24)
2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸塩酸塩
a メチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエート
a.1: メチル2(S)-エトキシ-3-(4-{6-[メチル(4-ニトロフェノキシカルボニル)アミノ]ピリド-2-イル}フェニル)プロパノエート
0.96g(4.8ミリモル)の4-ニトロフェニルクロロホルメート、次いで0.85ml(4.8ミリモル)のジイソプロピルエチルアミンを、25mlノクロロメタン中の1g(3.2ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(6-メチルアミノピリド-2-イル)フェニル]プロパノエートの溶液に加える。反応媒体を室温で1時間30分攪拌する。水を加え、ジクロロメタンで抽出した後、有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。1.9g(100%)のメチル2(S)-エトキシ-3-(4-{6-[メチル(4-ニトロフェノキシカルボニル)アミノ]ピリド-2-イル}フェニル)プロパノエートが得られる。
【0216】
a.2: メチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエート
0.65g(1.1ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-(4-{6-[メチル(4-ニトロフェノキシカルボニル)アミノ]ピリド-2-イル}フェニル)プロパノエート、12mlのジメチルホルムアミドおよび1ml(8.8ミリモル)のペンチルアミンを80℃で18時間加熱する。水を加えた後、反応媒体を酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させる。得られた残渣をシリカ上、7/3のヘプタン/酢酸エチル、次いで6/4のヘプタン/酢酸エチル混合物で溶離させ、薄層クロマトグラフィーにより精製する。0.35g(76%)のメチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエートが得られる。
【0217】
b 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
実施例20(i)と同様な方法で、0.35g(0.8ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエートから出発し、300mg(100%)の2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸が得られる。
【0218】
c 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸塩酸塩
実施例10と同様な方法で、300mgの2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸から出発して、200mgの2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸塩酸塩が、白色固体の形態で得られる。
1H NMR (d CDCl3): 0.84 (t, J = 6.9Hz, 3H); 1.12 (t, J = 7.0Hz, 3H); 1.29〜1.34 (m, 4H); 1.63〜1.66 (m, 2H); 3.04 (dd, J = 8.4Hz, J = 14.0Hz, 1H); 3.14 (dd, J = 4.0Hz, J = 14.0Hz, 1H); 3.31〜3.37 (m, 3H); 3.64〜3.70 (m, 4H); 4.01 (dd, J = 4.0Hz, J = 8.4Hz, 1H); 7.23 (d, J = 8.2Hz, 1H); 7.45〜7.47 (m, 3H); 7.70〜7.71 (d, J = 8.2Hz, 2H); 8.06 (t, J = 7.70Hz, 1H)。
【0219】
(実施例25)
2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ブチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
a メチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ブチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエート
実施例24(a)と同様な方法で、0.2g(0.64ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(6-メチルアミノピリド-2-イル)フェニル]プロパノエートから出発し、0.2g(80%)のメチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ブチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエートが得られる。
【0220】
b 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ブチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
実施例20(i)と同様な方法で、0.2g(0.5ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ブチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエートから出発し、130mg(90%)の2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ブチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸が、白色固体の形態で得られる。
1H NMR (d CDCl3): 0.92 (t, J = 7.3Hz, 3H); 1.21 (t, J = 7.0Hz, 3H); 1.35〜1.45 (m, 2H); 1.57〜1.64 (m, 2H); 3.11 (dd, J = 8.0Hz, J = 14.1Hz, 1H); 3.22 (dd, J = 4.0Hz, J = 14.1Hz, 1H); 3.41 (q, J = 6.9Hz, 2H); 3.47 (s, 3H); 3.48〜3.50 (m, 1H): 3.67〜3.71 (m, 1H); 4.15 (dd, J = 4.1Hz; J = 8.0Hz, 1H); 6.94 (d, J = 8.4Hz, 1H); 7.36〜7.41 (m, 3H); 7.75〜7.82 (m, 3H); 10.5 (s, 1H)。
【0221】
(実施例26)
2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェネチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸塩酸塩
a メチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェネチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエート
実施例24(a)と同様な方法で、0.63g(1.1ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(6-メチルアミノピリド-2-イル)フェニル]プロパノエートから出発し、0.4g(83%)のメチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェネチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエートが得られる。
【0222】
b 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェネチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
実施例20(i)と同様な方法で、0.4g(0.8ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェネチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエートから出発して、300mg(85%)の2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェネチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸が得られる。
【0223】
c 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェネチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸塩酸塩
実施例10と同様な方法で、300mgの2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェネチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸から出発して、200mgの2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェネチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸塩酸塩が白色固体の形態で得られる。
1H NMR (d CDCl3): 1.10 (t, J = 6.7Hz, 3H); 2.85 (m, 2H); 2.94〜3.04 (m, 1H); 3.10〜3.13 (m, 1H); 3.31 (m, 1H); 3.60 (s, 3H); 3.62 (m, 2H); 3.66 (m, 1H); 3.98 (m, 1H); 7.09 (m, 1H); 7.1.9 (m, 5H); 7.38 (m, 3H); 7.59 (m, 2H); 7.97 (m, 1H)。
【0224】
(実施例27)
2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェニルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
a メチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェニルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエート
実施例24(a)と同様な方法で、0.63g(1.1ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(6-メチルアミノピリド-2-イル)フェニル]プロパノエートから出発し、0.16g(37%)のメチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェニルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエートが得られる。
【0225】
b 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェニルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
実施例20(i)と同様な方法で、0.16g(0.8ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェニルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエートから出発して、120mg(92%)の2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェニルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸が得られる。
1H NMR (d CDCl3): 1.08 (t, J = 7.0Hz, 3H); 2.97 (dd, J = 8.6Hz, J = 14Hz, 1H); 3.09 (dd, J = 4.1Hz, J = 14.0Hz, 1H); 3.28〜3.32 (m, 1H); 3.44 (s, 3H); 3.59〜3.64 (m, 1H); 3.97 (dd, J = 4.6Hz, J = 8.5Hz, 1H); 6.94 (t, J = 7.4Hz, 1H); 7.00 (d, J = 8.4Hz, 1H); 7.18〜7.22 (m, 2H); 7.37〜7.39 (m, 3H); 7.43〜7.45 (m, 2H); 7.78〜7.82 (m, 3H); 13.00 (s, 1H)。
【0226】
(実施例28)
2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ナフタレン-2-イルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
a メチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ナフタレン-2-イルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエート
実施例7(i)と同様な方法で、0.4g(0.8ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-[4-(6-メチルアミノピリド-2-イル)フェニル]プロパノエートおよび2-ナフチルイソシアネートから出発し、0.2g(62%)のメチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ナフタレン-2-イルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエートが得られる。
【0227】
b 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ナフタレン-2-イルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
実施例20(i)と同様な方法で、0.2g(0.5ミリモル)のメチル2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ナフタレン-2-イルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパノエートから出発して、0.15g(95%)の2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ナフタレン-2-イルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸が得られる。
1H NMR (d CDCl3): 1.23 (t, J = 7.0Hz, 3H); 3.16 (dd, J = 7.6Hz, J = 14.1Hz, 1H); 3.28 (dd, J = 4.3Hz, J = 14.1Hz, 1H); 3.52〜3.56 (m, 1H); 3.58 (s, 3H); 3.68〜3.72 (m, 1H); 4.21 (dd, J = 4.3Hz, J = 7.6Hz, 1H); 7.04 (d, J = 8.4Hz, 1H); 7.28 (m, 1H); 7.37〜7.51 (m, 5H); 7.75〜7.84 (m, 4H); 7.92 (d, J = 8.2Hz, 2H); 8.25 (d, J = 1.7Hz, 1H); 13.30 (s, 1H)。
【0228】
(実施例29)
交差曲線PPAR転写活性化試験
HeLN細胞中でのアゴニスト(活性化剤)によるPPAR受容体の活性化は、基質存在下で光を発するレポーター遺伝子であるルシフェラーゼの発現をもたらす。PPAR受容体の調節は、標準アゴニストの存在下で細胞をインキュベートした後に発せられるルミネセンスを定量することにより測定される。リガンドは、アゴニストをその部位から外す。活性の測定は発せられた光を定量することにより行なわれる。この測定は、PPAR受容体に対する分子の親和性を表す定数を決定することにより、本発明の化合物の調節活性の決定を可能にする。この値は、受容体の基礎活性および発現に応じて変動する可能性があることから、見掛けのKd(nMで表されるKdApp)と称される。
【0229】
この定数を決定するために、標準アゴニストに対する試験物質の「交差曲線」を96-ウェルプレートで実施する。すなわち、10種類の濃度の試験物質および濃度0を横の列に配置し、7種類の濃度のアゴニストおよび濃度0を縦の列に配置する。これは、1つの物質および1つの受容体について88の測定点を意味する。残りの8個のウェルは再現性対照に使用する。
【0230】
各ウェルにおいて、細胞を、ある濃度の試験物質およびある濃度の標準アゴニスト、PPARαに対しては2-(4-{2-[3-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-ヘプチルウレイド]エチル}フェニルスルファニル)-2-メチルプロピオン酸、PPARδに対しては{2-メチル-4-[4-メチル-2-(4-トリフルオロメチルフェニル)チアゾール-5-イルメチルスルファニル]フェノキシ}酢酸およびPPARγに対しては5-{4-[2-(メチルピリド-2-イルアミノ)エトキシ]ベンジル}チアゾリジン-2,4-ジオンと接触させる。同一の物質において全アゴニスト対照についてもまた、測定値をとる。
【0231】
使用するHeLN細胞系統は、プラスミドERE-βGlob-Luc-SV-NeO(レポーター遺伝子)およびPPAR(α、δ、γ)Gal-hPPARを含む安定な形質転換体である。これらの細胞を、1ウェル当り10,000個の割合で、10%の脱脂仔牛血清を添加したフェノールレッド不含DMEM培地100μlで、96-ウェルプレートに播種する。次いで、プレートを37℃、7%CO2で、16時間インキュベートする。
【0232】
試験物質および標準リガンドの種々の希釈物を、1ウェル当り5μlの割合で加える。次いでプレートを37℃、7%CO2で、18時間インキュベートする。プレートを裏返して培地を取り除き、100μlの1:1のPBS/ルシフェリン混合物を各ウェルに加える。5分後にルミネセンス検出器でプレートを測定する。
【0233】
これらの交差曲線により、種々の試験物質濃度における標準リガンドのAC50値(50%活性化が観察される濃度)を決定することが可能になる。これらのAC50値を用いて、Schild方程式(「quantitation in receptor pharmacology」、Terry P. Kenakin、Receptors and Channels、2001年、7、371〜385頁)に対応する直線をプロットすることによりSchild回帰を算出し、Schild回帰によりKd app値(nMで表示)を得ることができる。
【0234】
【表1】

【0235】
これらの結果は、化合物のPPAR-γに対する親和性、より特に本発明の化合物のPPARγサブタイプに対する親和性を、PPARαサブタイプまたはPPARδサブタイプに対する化合物の親和性と比較して示している。
【0236】
(実施例30)
本発明の化合物に基づく種々の具体的な処方をこの実施例において例示する。
A 経口経路
(a) 0.2g錠剤
実施例2の化合物 0.001g
デンプン 0.114g
リン酸二カルシウム 0.020g
シリカ 0.020g
乳糖 0.030g
タルク 0.010g
ステアリン酸マグネシウム 0.005g
【0237】
(b) 5mlアンプル中の飲用懸濁液
実施例4の化合物 0.001g
グリセロール 0.500g
70%ソルビトール 0.500g
サッカリンナトリウム 0.010g
パラ−ヒドロキシ安息香酸メチル 0.040g
香味料 適量
精製水 全量5mlに
【0238】
(c) 0.8g錠剤
実施例1の化合物 0.500g
プレゼラチン化デンプン 0.100g
微結晶セルロース 0.115g
乳糖 0.075g
ステアリン酸マグネシウム 0.010g
【0239】
(d) 10mlアンプル中の飲用懸濁液
実施例10の化合物 0.200g
グリセロール 1.000g
70%ソルビトール 1.000g
サッカリンナトリウム 0.010g
パラ−ヒドロキシ安息香酸メチル 0.080g
香味料 適量
精製水 全量10mlに
【0240】
B 局所経路
(a) 軟膏
実施例8の化合物 0.020g
ミリスチン酸イソプロピル 81.700g
流動ワセリン 9.100g
シリカ(Degussaが販売の「Aerosil 200」) 9.180g
【0241】
(b) 軟膏
実施例7の化合物 0.300g
白色ワセリンcodex 全量100gに
【0242】
(c) 非イオン性油中水クリーム
実施例11の化合物 0.100g
乳化ラノリンアルコール、ワックスおよび油の混合物(BDFが販売の「Anhydrous Eucerin」) 39.900g
パラ−ヒドロキシ安息香酸メチル 0.075g
パラ−ヒドロキシ安息香酸プロピル 0.075g
滅菌脱イオン水 全量100gに
【0243】
(d) ローション
実施例6の化合物 0.100g
ポリエチレングリコール(PEG 400) 69.900g
95%エタノール 30.000g
【0244】
(e) 疎水性軟膏
実施例15の化合物 0.300g
ミリスチン酸イソプロピル 36.400g
シリコーンオイル(Rhone-Poulencが販売の「Rhodorsil 47 V 300」) 36.400g
ミツロウ 13.600g
シリコーンオイル(Goldschmidtが販売の「Abil 300,000 cst」) 全量100gに
【0245】
(f) 非イオン性水中油クリーム
実施例9の化合物 1.000g
セチルアルコール 4.000g
モノステアリン酸グリセリル 2.500g
PEG-5ステアリン酸 2.500g
カリテバター 9.200g
プロピレングリコール 2.000g
パラ−ヒドロキシ安息香酸メチル 0.075g
パラ−ヒドロキシ安息香酸プロピル 0.075g
滅菌脱イオン水 全量100gに
【図面の簡単な説明】
【0246】
【図1】化合物12から16の調製の反応スキームを示す図である。
【図2】化合物12から16の調製の反応スキームを示す図である。
【図3】化合物25から29の調製の反応スキームを示す図である。
【図4】化合物25から29の調製の反応スキームを示す図である。
【図5】中間体36の調製の反応スキームを示す図である。
【図6】化合物44の調製の反応スキームを示す図である。
【図7】化合物44の調製の反応スキームを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の式(I):
【化1】

[式中、
・R1は下記の式(a)または(b)の基:
【化2】

(R3およびR4は、下記に示す意味を有する)
を表し、
・R2は、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基、複素環式基、9-フルオレニルメチル基または式
(CH2)m(NR5)n(C(O,N))pR6
(R5、R6、m、nおよびpは、下記に示す意味を有する)
の基を表し、
・R3は、下記の式:
【化3】

(R7、R8、V、WおよびYは、下記に示す意味を有する)
から選択される基を表し、
・R4は、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、基OR9または基SR9またはNHR9を表し;
・R5およびR7は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基を表し;
Yが窒素原子を表すとき、式(e)は基R7で置換されておらず;
・R6およびR8は、同一でも異なっていてもよく、
・基O-(CH2)v-R10
・ヒドロキシル基、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基、複素環式基または
・基:
【化4】

・基NR'(CH2)vR10
(R10、R'、R''およびvは下記に示す意味を有する)
を表し、
・R9は、1から12個の炭素原子を含むアルキル基または下記の式:
【化5】

(g) -CO-(Q)p-R11または
(h) 9-フルオレニルメチルカルバメート(FMOC)、t-ブチルカルバメート(BOC)、ベンジルまたはトリフルオロアセチルなどの標準的アミン保護基によりN-保護されたα-アミノ酸
(R11、Qおよびpは、下記に示す意味を有す)
から選択される基を表し;
・mは、値0、1または2をとってよく;
・nおよびpは、値0または1をとってよく;
・Qは、酸素もしくはイオウ原子またはNR5を表し;
・Vは、酸素、窒素またはイオウ原子を表し;
・Wは、窒素原子または基C-R5を表し;
・Yは、窒素原子または炭素原子を表し;
・vは、値1、2または3をとってよく;
・R10は、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基、基NH-CO-R12、基NH-CO-O-R12またはC-R12R13または基N-R12R13
(R12およびR13は、下記に示す意味を有する)
を表し;
・R'は、水素原子、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基を表し;
・R''は、水素原子、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、1つまたは複数のハロゲンで任意選択で置換されたアラルキル基、ヘテロアリール基、複素環式基、基(CH2)v-R10、あるいは基NHR10またはNR10R10を表し;
・R11は、水素原子、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基、複素環式基またはsおよびtが値0、1または2をとりうる基(CO)s(Z)tR10を表し;
・Zは、酸素、窒素またはイオウ原子を表し;
・R12は、水素原子、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基を表し;
・R13は、水素原子または1から12個の炭素原子を含むアルキル基を表し;
・Xは、下記の構造:
-(CH2)z-NR14-C(T)-(D)w-
(D、w、z、TおよびR14は、下記に示す意味を有する)
を有する結合を表し;
・Tは、酸素またはイオウ原子を表し;
・Dは、酸素またはイオウ原子、基-NR15または基CH2
(R15は、下記に示す意味を有する)
を表し;
・zは、値0または1をとってよく;
・wは、0から6までの値をとってよく;
・R14およびR15は、水素原子、1から12個の炭素原子を含むアルキル基を表し;
・Ar1およびAr2は同一でも異なっていてもよく、式:
【化6】

の任意選択で置換された芳香族基(Aは、SまたはO原子または基N-R13である)を表し、
Ar1またはAr2がフェニル基であるとき、Ar2またはAr1は必ずヘテロアリール基であると理解される]
に対応することを特徴とする化合物ならびに前記式(I)の化合物の光学および幾何異性体、ならびにこれらの塩。
【請求項2】
カルボン酸塩、有機アミン塩またはアミン官能基の塩の形態であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、アミノ酸塩、ハロゲン原子または有機酸の塩あるいは硝酸塩の形態であることを特徴とする、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
1から12個の炭素原子を含む前記アルキル基が、ヘテロ原子により中断されてよい、直鎖または環状で、飽和または不飽和の、任意選択で分枝状の、1から12個の炭素原子を含む水素含有またはフッ素含有基から選択され、かつ1から12個の炭素原子を含むアルキル基が好ましくはメチル、エチル、イソプロピル、ブチル、tert-ブチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシル、シクロヘキシルまたはメチレンシクロプロピル基であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
前記アリール基が、ハロゲン原子、CF3基、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、1から7個の炭素原子を含むアルコキシ基、ニトロ官能基、ポリエーテル基、アリール基、ベンゾイル基、アルキルエステル基、カルボン酸、アセチルまたはベンゾイル基で任意選択で保護されたヒドロキシル基、あるいはアセチルもしくはベンゾイル基で任意選択で保護されたかまたは1から12個の炭素原子を含む少なくとも1つのアルキルで任意選択で置換されたアミノ官能基により、モノまたはジ置換されていてよい、フェニル、ビフェニル、シンナミルまたはナフチル基から選択されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
前記アラルキル基が、ハロゲン原子、CF3基、1から12個の炭素原子を含むアルキル基、1から7個の炭素原子を含むアルコキシ基、ニトロ官能基、ポリエーテル基、アリール基、ベンゾイル基、アルキルエステル基、カルボン酸、アセチルまたはベンゾイル基で任意選択で保護されたヒドロキシル基、あるいはアセチルもしくはベンゾイル基で任意選択で保護されたかまたは1から12個の炭素原子を含む少なくとも1つのアルキルで任意選択で置換されたアミノ官能基により、モノまたはジ置換されていてよい、ベンジル、フェネチルまたは2-ナフチルメチル基から選択されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
前記ヘテロアリール基が、任意選択で少なくとも1つのハロゲン、1から12個の炭素原子を含むアルキル、1から7個の炭素原子を含むアルコキシ、アリール基、ニトロ官能基、ポリエーテル基、ヘテロアリール基、ベンゾイル基、アルキルエステル基、カルボン酸、アセチルまたはベンゾイル基で任意選択で保護されたヒドロキシル基、あるいはアセチルもしくはベンゾイル基で任意選択で保護されたかまたは1から12個の炭素原子を含む少なくとも1つのアルキルで任意選択で置換されたアミノ官能基により置換された、ピリジル、フリル、チエニル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、キナゾリニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンズイミダゾリル、キノキサリル、インドリルまたはベンゾフリル基などの1つまたは複数のヘテロ原子により中断されたアリール基からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
前記複素環式基が、1から12個の炭素原子を含むアルキル、1から7個の炭素原子を含むアルコキシ、アリール基、ニトロ官能基、ポリエーテル基、ヘテロアリール基、ベンゾイル基、アルキルエステル基、カルボン酸、アセチルまたはベンゾイル基で任意選択で保護されたヒドロキシル基、あるいはアセチルもしくはベンゾイル基で任意選択で保護されたかまたは1から12個の炭素原子を含む少なくとも1つのアルキルで任意選択で置換されたアミノ官能基の、少なくとも1つにより任意選択で置換された、モルフォリノ、ピペリジノ、ピペラジノ、2-オキソ-1-ピペリジルまたは2-オキソ-1-ピロリジニル基からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
前記ハロゲン原子が、フッ素原子、塩素原子および臭素原子からなる群から選択されることを特徴とする、請求項4から6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
前記化合物が、単独でまたは混合物として、
1. N-{4-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェニル]チオフェン-2-イルメチル}-N-メチルベンズアミド
2. N-{5-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェニル]チオフェン-3-イルメチル}-N-メチルベンズアミド
3. N-{5-(4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェニル]ピリド-3-イルメチル}-N-メチルベンズアミド
4. N-{3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)ピリド-2-イル]ベンジル}-N-メチルオクタノイルアミド
5. 2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
6. 2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-2-イル}フェニル)プロパン酸
7. 2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)チアゾール-4-イル]フェニル}プロパン酸
8. 2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(3-ペンチル-1-メチルウレイド)チアゾール-5-イル]フェニル}プロパン酸
9. 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
10. 2-[4-(2-カルボキシ-2(S)-エトキシエチル)フェニル]-6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリジニウムクロリド
11. 2(S)-エトキシ-3-{4-[5-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)-2-メチル-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル]フェニル}プロパン酸
12. {3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)チオフェン-2-イル]ベンジル}メチルオクタノイルカルボキシルアミド
13. {3-[5-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)チオフェン-2-イル]ベンジル}メチルヘキサノイルカルボキシルアミド
14. 2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-(4-{5-[(メチル-オクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
15. 2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-{5-[(ヘキサノイル-メチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
16. 2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)-メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
17. 2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(メチルペンタノイルアミノ)-メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
18. 3-[4-(5-{[(2-シクロペンチルアセチル)メチルアミノ]-メチル}チオフェン-3-イル)フェニル]-2(S)-エトキシプロパン酸
19. 3-[4-(5-{[(3-シクロヘキシルプロピオニル}メチルアミノ]-メチル)チオフェン-3-イル)フェニル]-2(S)-エトキシプロパン酸
20. 2-エトキシ-3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパン酸
21. 2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
22. 2(S)-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)-3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
23. 2(S)-エトキシ-3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパン酸
24. 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸塩酸塩
25. 3-{4-[6-(3-ブチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル)-2(S)-エトキシプロパン酸
26. 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェネチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸塩酸塩
27. 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-フェニルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
28. 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ナフタレン-2-イルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
29. 3-{4-[6-(3-シクロヘキシル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}-2(S)-エトキシプロパン酸
30. 2(S)-エトキシ-3-{4-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]チアゾール-2-イル}プロパン酸
31. 2(S)-エトキシ-3-{4-[3-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)フェニル]チアゾール-2-イル}プロパン酸
32. 2(S)-エトキシ-3-{6-[3-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパン酸
33. 2(S)-エトキシ-3-[4-(6-{3-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]-1-メチルウレイド}ピリド-2-イル)フェニル]プロパン酸
34. 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
35. 2(S)-エトキシ-3-{4-[4-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
36. 2(S)-エトキシ-3-{4-[4-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
37. 2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-4-イル]フェニル}プロパン酸
38. 2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-4-イル]フェニル}プロパン酸
39. 2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリミジン-4-イル]フェニル}プロパン酸
40. 2(S)-エトキシ-3-{4-[2-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリミジン-4-イル]フェニル}プロパン酸
41. 2(S)-エトキシ-3-{5-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]フラン-2-イル}プロパン酸
42. 2(S)-エトキシ-3-{5-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]チオフェン-2-イル}プロパン酸
43. 2(S)-エトキシ-3-{2-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリミジン-5-イル}プロパン酸
44. 2(S)-エトキシ-3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパン酸
45. 2(S)-エトキシ-3-{4-[5-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)チオフェン-2-イル]フェニル}プロパン酸
46. 2(S)-エトキシ-3-[4-(5-{[メチル(6-プロポキシナフタレン-2-カルボニル)アミノ]メチル}フラン-2-イル)フェニル]プロパン酸
47. 2(S)-エトキシ-3-{4-[5-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フラン-2-イル]フェニル}プロパン酸
48. 2(S)-エトキシ-3-[4-(5-{[メチル(6-プロポキシナフタレン-2-カルボニル)アミノ]メチル}チオフェン-2-イル)フェニル]プロパン酸
49. 2(S)-エトキシ-3-[4-(4-{[メチル(6-プロポキシナフタレン-2-カルボニル)アミノ]メチル}チオフェン-2-イル)フェニル]プロパン酸
50. 3-(6-{3-[3-(4-ジメチルアミノフェニル)-1-メチル-ウレイド]フェニル}ピリド-3-イル)-2(S)-エトキシプロパン酸
51. 2(S)-エトキシ-3-[6-(3-{[メチル-(6-プロポキシ-ナフタレン-2-カルボニル)アミノ]メチル}フェニル)ピリド-3-イル]プロパン酸
52. 2(S)-エトキシ-3-(6-{3-[(ヘプタノイルメチルアミノ)-メチル]フェニル}ピリド-3-イル)プロパン酸
53. 2(S)-エトキシ-3-(6-{3-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]フェニル}ピリド-3-イル)プロパン酸
54. 2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]フラン-2-イル}フェニル)プロパン酸
55. N-{3-[5-(3-ヒドロキシ-2(S)-フェニルアミノブト-3-エニル)ピリド-2-イル]ベンジル}-N-メチルオクタノイルカルボキシルアミド
56. 2(S)-エトキシ-3-[6'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)-[2,2']ビピリジル-5-イル]プロパン酸
57. 1-(3-{2-[2(S)-エトキシ-3-(4-メチルピペリド-1-イル)-3-オキソプロピル]チアゾール-4-イル}フェニル)-1-メチル-3-ペンチル尿素
58. 1-(3-{5-[2(S)-エトキシ-2-(5-プロピル[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)エチル]ピリミジン-2-イル}フェニル)-3-ヘプチル-1-メチル尿素
59. 1-{6-[4-(2(S)-エトキシ-3-オキソ-3-ピペリド-1-イルプロピル)フェニル]ピリド-2-イル}-1-メチル-3-ペンチル尿素
60. 1-(6-{4-[2(S)-エトキシ-3-(4-メチルピペリド-1-イル)-3-オキソプロピル]フェニル}ピリド-2-イル)-1-メチル-3-ペンチル尿素
61. 1-{6-[4-(2(S)-エトキシ-3-モルホリン-4-イル-3-オキソ-プロピル]フェニル]ピリド-2-イル}-1-メチル-3-ペンチル尿素
62. 2(S)-エトキシ-3-(4-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
63. {4-[4-(2(S)-エトキシ-3-オキソ-3-ピペリド-1-イルプロピル)フェニル]チオフェン-2-イルメチル}メチルヘキサノイルカルボキシルアミド
64. (4-{4-[2(S)-エトキシ-3-(4-メチルピペリド-1-イル)-3-オキソプロピル]フェニル}チオフェン-2-イルメチル)メチルヘキサノイルカルボキシルアミド
65. {4-[4-(2(S)-エトキシ-3-モルホリン-4-イル-3-オキソプロピル)フェニル]チオフェン-2-イルメチル}メチルヘキサノイルカルボキシルアミド
66. {4-[4-(2(S)-エトキシ-3-オキソ-3-ピペリド-1-イルプロピル)フェニル]チオフェン-2-イルメチル}メチルオクタノイルカルボキシルアミド
67. (4-{4-[2(S)-エトキシ-3-(4-メチルピペリド-1-イル)-3-オキソプロピル]フェニル}チオフェン-2-イルメチル)メチルオクタノイルカルボキシルアミド
68. 1-{3-[5-(2(S)-エトキシ-3-オキソ-3-ピペリド-1-イルプロピル)ピリド-2-イル]フェニル}-1-メチル-3-ペンチル尿素
69. 1-(3-{5-[2(S)-エトキシ-3-(4-メチルピペリド-1-イル)-3-オキソプロピル]ピリド-2-イル}フェニル)-1-メチル-3-ペンチル尿素
70. 1-{3-[5-(2(S)-エトキシ-3-モルホリン-4-イル-3-オキソプロピル)ピリド-2-イル]フェニル}-1-メチル-3-ペンチル尿素
71. 1-{3-[2-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)ピリミジン-5-イル]フェニル}-3-ヘプチル-1-メチル尿素
72. 1-{3-[2-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)ピリミジン-5-イル]フェニル}-1-メチル-3-ペンチル尿素
73. 2(S)-エトキシ-3-{5-[3-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)フェニル]ピリミジン-2-イル}プロパン酸
74. 2(S)-エトキシ-3-{6-[4-フルオロ-3-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}プロパン酸
75. 2(S)-エトキシ-3-{2-フルオロ-4-[6-(1-メチル-3-ペンチル-ウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
76. 2(S)-エトキシ-3-{4-[5-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)チオフェン-2-イル]フェニル}プロパン酸
77. 2(S)-エトキシ-3-{4-[5-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)チオフェン-2-イル]フェニル}プロパン酸
78. 2(S)-メチルアミノ-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
79. 2(S)-エチルアミノ-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
80. 2(S)-エチルアミノ-3-(4-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)プロパン酸
81. 3-(4-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}フェニル)-2(S)-メチルアミノプロパン酸
82. 2(S)-エチルアミノ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
83. 2(S)-エチルアミノ-3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル)プロパン酸
84. 3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}-2(S)-メチルアミノプロパン酸
85. 2(S)-メチルアミノ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
86. 2(S)-シクロプロピルメトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
87. 2(S)-エトキシ-3-[6'-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)-[2,2']ビピリジル-5-イル]プロパン酸
88. 2(S)-エトキシ-3-(6-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}ピリド-3-イル)プロパン酸
89. 2(S)-エトキシ-3-(6-{5-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]チオフェン-3-イル}ピリド-3-イル)プロパン酸
90. 2-[4-(2-カルボキシ-2(S)-エトキシエチル)フェニル]-6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリジニウムフマレート
91. 2-[4-(2-カルボキシ-2(S)-エトキシエチル)フェニル]-6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリジニウムマレエート
92. 3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}-2(S)-プロポキシプロパン酸
93. 2(S)-イソプロポキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}プロパン酸
94. 2(S)-エトキシ-3-[4-(5-{[(3-1H-インドール-3-イルプロピオニル)メチルアミノ]メチル}チオフェン-3-イル)フェニル]プロパン酸
95. 3-{4-[6-(3-ペンチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}-2-メチルプロパン酸
96. 3-{4-[6-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ピリド-2-イル]フェニル}-2-メチルプロパン酸
97. 2-メチル-3-(4-{5-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]チオフェン-2-イル}フェニル)プロパン酸
98. 3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)フェニル]ピリド-3-イル}-2-メチルプロパン酸
99. 2(S)-エトキシ-3-(4-{4-[1-メチル-3-(2-ピペリジン-1-イルエチル)-ウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-プロパン酸
100. 2(S)-エトキシ-3-(4-{4-[1-メチル-3-(3-フェニル-プロピル)-ウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-プロパン酸
101. 2(S)-エトキシ-3-(4-{4-[1-メチル-3-(4-フェニル-ブチル)-ウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-プロパン酸
102. 3-{4-[4-(3-ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール-4-イル-1-メチルウレイド)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-2(S)-エトキシプロパン酸
103. 3-(4-{4-[3-(4-ジメチルアミノ-フェニル)-1-メチルウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-2(S)-エトキシプロパン酸
104. 2(S)-エトキシ-3-[4-(4-{3-[2-(1H-イミダゾール-2-イル)-エチル]-1-メチル-ウレイド}-ピリジン-2-イル)-フェニル]-プロパン酸
105. 3-(4-{4-[3-(2-ジメチルアミノ-エチル)-1-メチルウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-2(S)-エトキシプロパン酸
106. 2(S)-エトキシ-3-{4-[4-(1-メチル-3-ナフタレン-2-イル-ウレイド)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-プロパン酸
107. 3-{4-[6-(3-ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール-4-イル-1-メチルウレイド)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-2(S)-エトキシプロパン酸
108. 2(S)-エトキシ-3-(4-{6-[1-メチル-3-(3-フェニル-プロピル)-ウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-プロパン酸
109. 2(S)-エトキシ-3-(4-{6-[1-メチル-3-(2-ピペリジン-1-イル-エチル)-ウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-プロパン酸
110. 2(S)-エトキシ-3-(4-{6-[1-メチル-3-(4-フェニル-ブチル)-ウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-プロパン酸
111. 3-(4-{6-[3-(4-ジメチルアミノ-フェニル)-1-メチルウレイド]-ピリジン-2-イル}-フェニル)-2(S)-エトキシ-プロパン酸
112. 3-(4-{6-[3-(2-ジメチルアミノ-エチル)-1-メチルウレイド)-ピリジン-2-イル}-フェニル)-2(S)-エトキシプロパン酸
113. 2(S)-エトキシ-3-[4-(6-{3-[2-(1H-イミダゾール-2-イル)-エチル]-1-メチル-ウレイド}-ピリジン-2-イル)-フェニル]-プロパン酸
114. 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ペンチル-チオウレイド)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-プロパン酸
115. 2(S)-エトキシ-3-{4-[6-(1-メチル-3-ヘプチル-チオウレイド)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-プロパン酸
116. 2(S)-エトキシ-3-{6-[3-(3-ヘプチル-1-メチル-チオウレイド)-フェニル]-ピリジン-3-イル}-プロパン酸
117. 2(S)-エトキシ-3-{4-[4-(3-ヘプチル-1-メチル-チオウレイド)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-プロパン酸
118. 2(S)-エトキシ-3-(6-{3-[1-メチル-3-(2-ピペリジン-1-イル-エチル)-ウレイド]-フェニル}-ピリジン-3-イル)-プロパン酸
119. 3-(6-{3-[3-(2-ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール-4-イル-エチル)-1-メチル-ウレイド]-フェニル}-ピリジン-3-イル)-2(S)-エトキシ-プロパン酸
120. 2(S)-エトキシ-3-(6-{3-[1-メチル-3-(3-フェニル-プロピル)-ウレイド]-フェニル}-ピリジン-3-イル)-プロパン酸
121. 3-(6-{3-[3-(4-ジメチルアミノ-フェニル)-1-メチル-ウレイド]-フェニル}-ピリジン-3-イル)-2(S)-エトキシ-プロパン酸
からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
下記の特徴:
・R1は、下記の式(a)または(b)の基を表し、R1が式(b)に対応する場合、R3は好ましくはR8がヒドロキシル、NR'R''または複素環式基である式(d)であり、かつR4は好ましくは、式中R9が1から12個の炭素原子のアルキルである式OR9の基またはR11が水素または基COOR10である式(f)の基であり;
・R2は、アルキル、アリールまたはヘテロアリール基を表し;
・Xは、構造-CH2N(R14)CO-またはw=0または1である-N(R14)-CO-(D)w-を表し;
・Ar1またはAr2は、ピリジン、チアゾール、ピリミジン、チオフェンまたはトリアゾールタイプの少なくとも1つの基を含む、
の少なくとも1つを有することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
生理的に許容できる支持体中に、請求項1から11のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物を含むことを特徴とする、化粧品組成物。
【請求項13】
請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物の濃度が、組成物の全重量に対して、0.001重量%と3重量%との間であることを特徴とする、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
身体または毛髪の衛生のための、請求項12または13に記載の組成物の美容的使用。
【請求項15】
医薬製品としての、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項16】
皮脂の代謝を調節および/または回復するための組成物の製造における、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項17】
・分化および増殖に関連する角化障害に関連する皮膚科学的障害(特に尋常性座瘡、面皰、多形、酒さ、嚢腫性座瘡、集簇性座瘡、老年性座瘡ならびに日光性、薬剤性および職業性座瘡などの二次性座瘡の治療を目的とする)、
・魚鱗癬、魚鱗癬様症状、ダリエー病、手掌足底角皮症、白斑症および白斑症様症状、ならびに皮膚または粘膜(口腔)苔癬、
・炎症性免疫アレルギー性要素を伴い、細胞増殖障害を伴うまたは伴わない、皮膚科学的障害、特に皮膚、粘膜または爪の乾癬、乾癬性関節炎、湿疹などの皮膚アトピーまたは呼吸器アトピーまたは歯肉肥厚、
・ウイルス性または非ウイルス性の良性または悪性の真皮または表皮増殖、特に尋常性疣贅、扁平疣贅および疣贅状表皮発育異常症、口腔または鮮紅色乳頭腫症、Tリンパ腫、
・紫外線により誘発される可能性のある増殖、特に基底細胞および有棘細胞上皮腫、
・前癌性の皮膚病変、特に角化棘細胞腫、
・免疫性皮膚炎、特に紅斑性狼瘡
・水疱性免疫疾患、
・膠原病、特に強皮症、
・免疫学的要素を伴う皮膚科学的または全身性障害、
・UV放射への曝露による皮膚障害、光誘発性老化であるか加齢性老化であるかに関わらない、皮膚の老化、または光線性角化症および色素沈着、または加齢性または光線性老化に関連するあらゆる病態、特に乾燥症、
・皮脂腺機能障害、特に座瘡の高度脂漏症、単純脂漏症または脂漏性皮膚炎、
・瘢痕形成障害またはストレッチマーク
・色素沈着過剰、肝斑、色素沈着低下または白斑症などの色素沈着障害、
肥満症、高脂血症、インシュリン非依存性糖尿病またはシンドロームXなどの脂質代謝障害、
・関節炎などの炎症性障害、
・癌性または前癌性症状、
・種々の原因による脱毛症、特に化学療法または放射線照射に起因する脱毛症、
・喘息、I型糖尿病、多発性硬化症または免疫系の他の選択的機能障害などの免疫系障害、あるいは動脈硬化症または高血圧症などの心血管系の障害
を治療することを意図した組成物の製造における、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項18】
生理的に許容できる支持体中に、請求項1から11のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物を含むことを特徴とする、医薬品組成物。
【請求項19】
請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物の濃度が、組成物の全重量に対して、0.001重量%と10重量%との間であることを特徴とする、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物の濃度が、組成物の全重量に対して、0.01重量%と1重量%との間であることを特徴とする、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
請求項1から11のいずれか一項に記載の式(I)の化合物を少なくとも1つ含む組成物を皮膚に適用することを特徴とする、皮膚を美しくするための美容方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−513488(P2009−513488A)
【公表日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516091(P2006−516091)
【出願日】平成16年6月16日(2004.6.16)
【国際出願番号】PCT/EP2004/007200
【国際公開番号】WO2004/113331
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(599045604)ガルデルマ・リサーチ・アンド・デヴェロップメント (117)
【Fターム(参考)】