説明

PUFAポリケチドシンターゼ系およびこれらの使用

本発明は概して、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系に関し、これらの相同体に関し、このようなPUFA PKS系の生物学的に活性なドメインをコードする単離された核酸分子および組換え核酸分子に関し、PUFA PKS系を含む遺伝子改変された生物に関し、関心対象の生理活性分子の産生のためにこのような系を作製および使用する方法に関し、かつこのようなPUFA PKS系を有する新たな非細菌性および細菌性の微生物を同定するための新規の方法に関する。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下からなる群より選択される核酸配列を含む単離された核酸分子:
a)SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
b)SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:56およびSEQ ID NO:58からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、アミノ酸配列が、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有する、核酸配列;
c)SEQ ID NO:54と少なくとも約65%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、アミノ酸配列が、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有する、核酸配列;
d)SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、およびSEQ ID NO:64からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、アミノ酸配列が、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有する、核酸配列;
e)SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、アミノ酸配列が、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有する、核酸配列;並びに、
f)(a)、(b)、(c)、(d)、または(e)の核酸配列に完全に相補的である核酸配列。
【請求項2】
核酸配列が、以下からなる群より選択される、請求項1記載の単離された核酸分子:
a)SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、およびSEQ ID NO:64からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、アミノ酸配列が、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有する、核酸配列;並びに、
b)SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、アミノ酸配列が、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有する、核酸配列。
【請求項3】
核酸配列が、以下からなる群より選択される、請求項1記載の単離された核酸分子:
SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66、およびSEQ ID NO:68からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、アミノ酸配列が、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有する、核酸配列。
【請求項4】
核酸配列が、以下からなる群より選択される、請求項1記載の単離された核酸分子:
SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66およびSEQ ID NO:68からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、アミノ酸配列が、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有する、核酸配列。
【請求項5】
核酸配列が、SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする、請求項1記載の単離された核酸分子。
【請求項6】
核酸分子が:SEQ ID NO:38、SEQ ID NO:40、SEQ ID NO:42、SEQ ID NO:44、SEQ ID NO:47、SEQ ID NO:49、SEQ ID NO:51、SEQ ID NO:53、SEQ ID NO:55、SEQ ID NO:57、SEQ ID NO:59、SEQ ID NO:61、SEQ ID NO:63、SEQ ID NO:65、およびSEQ ID NO:67からなる群より選択される、請求項1記載の単離された核酸分子。
【請求項7】
少なくとも1つの転写制御配列に機能的に連結された、請求項1記載の核酸分子を含む組換え核酸分子。
【請求項8】
請求項7記載の組換え核酸分子でトランスフェクトされた、組換え細胞。
【請求項9】
高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つの生物活性ドメインを含むPKS系を発現する、遺伝子改変微生物であって、PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインが、以下からなる群より選択されるアミノ酸配列を含み、微生物が、PKS系の活性に影響を及ぼすように遺伝子改変された、微生物:
a)SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列;
b)SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:56およびSEQ ID NO:58からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;
c)SEQ ID NO:54と少なくとも約65%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;
d)SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、およびSEQ ID NO:64からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;並びに、
e)SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列。
【請求項10】
PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインが、以下からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項9記載の遺伝子改変微生物:
a)SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、およびSEQ ID NO:64からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;並びに、
b)SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有する、アミノ酸配列。
【請求項11】
PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインが、SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66、およびSEQ ID NO:68からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列を含む、請求項9記載の遺伝子改変微生物。
【請求項12】
PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインが、SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66、およびSEQ ID NO:68からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列を含む、請求項9記載の遺伝子改変微生物。
【請求項13】
PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインが、SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66、およびSEQ ID NO:68、並びにそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項9記載の遺伝子改変微生物。
【請求項14】
高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインをコードする組換え核酸分子でのトランスフェクションによって遺伝子改変されている、請求項9記載の遺伝子改変微生物。
【請求項15】
スラウストキトリド(Thraustochytrid)である、請求項14記載の遺伝子改変微生物。
【請求項16】
シゾキトリウム(Schizochytriurn)である、請求項14記載の遺伝子改変微生物。
【請求項17】
細菌性PUFA PKS系、I型 PKS系、II型PKS系、モジュラーPKS系、および非細菌性PUFA PKS系からなる群より選択されるPKS系に由来する少なくとも1つの生物学的に活性なドメインをコードする少なくとも1つの核酸分子を組換え的に発現するようにさらに遺伝子改変された、請求項14記載の遺伝子改変微生物。
【請求項18】
非細菌性PUFA PKS系が、スラウストキトリドPUFA PKS系である、請求項17記載の遺伝子改変微生物。
【請求項19】
スラウストキトリド PUFA PKS系が、シゾキトリウム PUFA PKS系である、請求項18記載の遺伝子改変微生物。
【請求項20】
微生物が、PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインを含むPKS系を内因性に発現し、かつ遺伝子改変がPUFA PKS系の少なくとも1つのドメインをコードする核酸配列内である、請求項9記載の遺伝子改変微生物。
【請求項21】
細菌性PUFA PKS系、I型 PKS系、II型PKS系、モジュラーPKS系、および非細菌性PUFA PKS系からなる群より選択されるPKS系に由来する少なくとも1つの生物学的に活性なドメインをコードする少なくとも1つの核酸分子を組換え的に発現するようにさらに遺伝子改変された、請求項20記載の遺伝子改変微生物。
【請求項22】
非細菌性PUFA PKS系が、スラウストキトリドPUFA PKS系である、請求項21記載の遺伝子改変微生物。
【請求項23】
スラウストキトリドPUFA PKS系が、シゾキトリウムPUFA PKS系である、請求項22記載の遺伝子改変微生物。
【請求項24】
微生物が、PUFA PKS系の少なくとも1つの生物学的に活性なドメインを含むPUFA PKS系を内因性に発現し、かつ遺伝子改変が、第2のPKS系由来の少なくとも1つの生物学的に活性なドメインをコードする組換え核酸分子、および内因性のPUFA PKS系の活性に影響を及ぼすタンパク質をコードする組換え核酸分子からなる群より選択される組換え核酸分子の発現を含む、請求項9記載の遺伝子改変微生物。
【請求項25】
第2のPKS系に由来する生物学的に活性なドメインが、以下からなる群より選択される、請求項24記載の遺伝子改変微生物:
a)スラウストキトリド微生物由来の高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系のドメイン;
b)以下の方法で同定される微生物由来のPUFA PKS系のドメイン:
i)少なくとも1種のPUFAを産生する微生物の選択;および
ii)発酵培地内で約5%飽和を上回る溶存酸素条件下での微生物によるPUFAの産生と比較して、発酵培地内で約5%飽和未満の溶存酸素条件下での、増大したPUFAを産生する能力を有する(i)由来の微生物の同定;
c)SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:10、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:18、SEQ ID NO:20、SEQ ID NO:22、SEQ ID NO:24、SEQ ID NO:26、SEQ ID NO:28、SEQ ID NO:30、SEQ ID NO:32、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むドメイン;並びに、
d)(c)のアミノ酸配列と少なくとも約60%同一のアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列を含むドメイン。
【請求項26】
組換え核酸分子が、ホスホパンテテイントランスフェラーゼをコードする、請求項24記載の遺伝子改変微生物。
【請求項27】
第2のPKS系が、細菌性PUFA PKS系、I型PKS系、II型PKS系、モジュラーPKS系、および非細菌性PUFA PKS系からなる群より選択される、請求項24記載の遺伝子改変微生物。
【請求項28】
非細菌性PUFA-PKS系が、真核生物PUFA PKS系である、請求項27記載の遺伝子改変微生物。
【請求項29】
真核生物PUFA PKS系が、スラウストキトリド PUFA PKS系である、請求項28記載の遺伝子改変微生物。
【請求項30】
スラウストキトリド PUFA PKS系が、シゾキトリウム PUFA PKS系である、請求項29記載の遺伝子改変微生物。
【請求項31】
高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つの生物学的に活性なドメインを含むPKS系を組換え的に発現するように遺伝子改変された植物であって、ドメインが、以下からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、遺伝子改変された植物:
a)SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列;
b)SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:56およびSEQ ID NO:58からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;
c)SEQ ID NO:54と少なくとも約65%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;
d)SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、およびSEQ ID NO:64からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;並びに、
e)SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列。
【請求項32】
PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインが、以下からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項31記載の遺伝子改変された植物:
a)SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、およびSEQ ID NO:64からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;並びに、
b)SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列。
【請求項33】
PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインが、SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66、およびSEQ ID NO:68からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列を含む、請求項31記載の遺伝子改変された植物。
【請求項34】
PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインが、SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66、およびSEQ ID NO:68からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列を含む、請求項31記載の遺伝子改変された植物。
【請求項35】
PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインが、SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66、およびSEQ ID NO:68、並びにそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項31記載の遺伝子改変された植物。
【請求項36】
細菌性PUFA PKS系、I型PKS系、II型PKS系、モジュラーPKS系、および非細菌性PUFA PKS系からなる群より選択されるPKS系に由来する少なくとも1つの生物学的に活性なドメインをコードする少なくとも1つの核酸分子を組換え的に発現するように、さらに遺伝子改変された、請求項31記載の遺伝子改変された植物。
【請求項37】
非細菌性PUFA PKS系が、スラウストキトリド PUFA PKS系である、請求項36記載の遺伝子改変された植物。
【請求項38】
スラウストキトリドPUFA PKS系が、シゾキトリウム PUFA PKS系である、請求項37記載の遺伝子改変された植物。
【請求項39】
生理活性分子を産生するために有効な条件下で、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つの生物学的に活性なドメインを含むPKS系を発現する遺伝子改変された生物を培養する段階を含む、ポリケチドシンターゼ系によって産生される生理活性分子を産生する方法であって、PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインが、以下からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、方法:
a)SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列;
b)SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:56およびSEQ ID NO:58からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;
c)SEQ ID NO:54と少なくとも約65%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;
d)SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、およびSEQ ID NO:64からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;
e)SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列。
【請求項40】
生物が、PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインを含むPKS系を内因性に発現し、かつ遺伝子改変が、PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインをコードする核酸配列内である、請求項39記載の方法。
【請求項41】
遺伝子改変により、PUFA PKS系が遺伝子改変されていない生物と比較して、内因性PKS系によって生じた少なくとも1つの産物が変化する、請求項40記載の方法。
【請求項42】
生物が、PUFA PKS系の少なくとも1つの生物学的に活性なドメインを含むPKS系を内因性に発現し、かつ遺伝子改変が、第2のPKS系に由来する少なくとも1つの生物学的に活性なドメインをコードする組換え核酸分子およびPUFA PKS系の活性に影響を及ぼすタンパク質をコードする組換え核酸分子からなる群より選択される組換え核酸分子による生物のトランスフェクションを含む、請求項39記載の方法。
【請求項43】
遺伝子改変により、PUFA産生に影響を及ぼすように遺伝子改変されていない生物と比較して、内因性PKS系によって生じた少なくとも1つの産物が変化する、請求項42記載の方法。
【請求項44】
生物が、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインをコードする組換え核酸分子によるトランスフェクションによって遺伝子改変される、請求項39記載の方法。
【請求項45】
生物が、遺伝子改変を伴わない天然の生物とは異なる高度不飽和脂肪酸(PUFA)プロフィールを生じる、請求項39記載の方法。
【請求項46】
生物が、非細菌性PUFA PKS系を内因性に発現し、かつ遺伝子改変が、非細菌性PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインをコードする核酸配列とは異なるPKS系に由来するドメインの置換を含む、請求項39記載の方法。
【請求項47】
生物が、PUFA PKS系により産生される脂肪酸の鎖長を調節するタンパク質をコードする組換え核酸分子で生物をトランスフェクトすることによって改変された非細菌性PUFA PKS系を内因性に発現する、請求項39記載の方法。
【請求項48】
生理活性分子が、抗炎症性製剤、化学療法剤、活性賦形剤、骨粗鬆症薬、抗うつ剤、抗痙攣剤、抗ヘリコバクター・ピロリ薬、神経変性疾患の治療薬、変性肝疾患の治療薬、抗生物質、およびコレステロール低下製剤からなる群より選択される、請求項39記載の方法。
【請求項49】
生物活性分子が抗生物質である、請求項39記載の方法。
【請求項50】
生物活性分子が高度不飽和脂肪酸(PUFA)である、請求項39記載の方法。
【請求項51】
生物活性分子が、シス配置で炭素-炭素二重結合を含む分子である、請求項39記載の方法。
【請求項52】
生物活性分子が、炭素3個毎に二重結合を含む分子である、請求項39記載の方法。
【請求項53】
生物が微生物である、請求項39記載の方法。
【請求項54】
生物が植物である、請求項39記載の方法。
【請求項55】
植物の細胞を遺伝子改変して、PUFA PKS系の少なくとも1つの生物学的に活性なドメインをコードする核酸配列を含む少なくとも1つの組換え核酸分子を含むPKS系を発現させる段階を含む、天然の植物とは異なる高度不飽和脂肪酸(PUFA)プロファイルを有する植物を産生する方法であって、PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインが、以下からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、方法:
a)SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列;
b)SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:56およびSEQ ID NO:58からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;
c)SEQ ID NO:54と少なくとも約65%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;
d)SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、およびSEQ ID NO:64からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;並びに、
e)SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列。
【請求項56】
最終産物に、PUFA PKS系の少なくとも1つの生物学的に活性なドメインをコードする核酸配列を含む少なくとも1つの組換え核酸分子を発現する組換え宿主細胞により産生された油を添加する段階を含む、少なくとも1種の脂肪酸を含む最終産物を改変する方法であって、PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインが、以下からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、方法:
a)SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列;
b)SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:56およびSEQ ID NO:58からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;
c)SEQ ID NO:54と少なくとも約65%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;
d)SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、およびSEQ ID NO:64からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;並びに、
e)SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列。
【請求項57】
最終産物が、栄養補助食品、食品、薬学的製剤、母乳化した動物乳、および乳幼児用調合乳からなる群より選択される、請求項56記載の方法。
【請求項58】
薬学的製剤が、抗炎症製剤、化学療法剤、活性賦形剤、骨粗鬆症治療薬、抗鬱薬、抗痙攣剤、抗ヘリコバクター・ピロリ薬、神経変性疾患の治療薬、変性肝疾患の治療薬、抗生物質、およびコレステロール低下製剤からなる群より選択される、請求項57記載の方法。
【請求項59】
最終産物が、慢性炎症、急性炎症、胃腸障害、癌、悪液質、心臓再狭窄、神経変性疾患、肝臓の変性疾患、血中脂質障害、骨粗鬆症、骨関節炎、自己免疫疾患、子癇前症、早産、年齢に関連した黄斑症、肺疾患、およびペルオキシソーム疾患からなる群より選択される症状を治療するために使用される、請求項56記載の方法。
【請求項60】
乳産生動物の乳産生細胞を、PUFA PKS系の少なくとも1つの生物学的に活性なドメインをコードする核酸配列を含む少なくとも1つの組換え核酸分子によって遺伝子改変する段階を含む、母乳化した動物乳の製造法であって、PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインが、以下からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、方法:
a)SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列;
b)SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:56およびSEQ ID NO:58からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;
c)SEQ ID NO:54と少なくとも約65%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;
d)SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、およびSEQ ID NO:64からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;並びに、
e)SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列。
【請求項61】
内因性の高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系を有する、遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物であって、内因性のPUFA PKS系が、遺伝子改変されていないスラウストキトリド微生物と比較して、スラウストキトリド微生物による高度不飽和脂肪酸(PUFA)の発現プロフィールを変更するように遺伝子改変された、スラウストキトリド微生物。
【請求項62】
内因性PUFA PKS系が、内因性PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインをコードする核酸配列の突然変異誘発によって改変された、請求項61記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項63】
スラウストキトリド微生物のPUFA産生プロフィールを変更するように、内因性PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインをコードする少なくとも1つの核酸配列の欠失、およびその結果、内因性ドメインの相同体をコードする核酸配列の挿入によって、内因性PUFA PKS系が改変されており、相同体が、PKS系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有する、請求項61記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項64】
内因性PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインをコードする少なくとも1つの核酸配列の欠失、およびその結果、異なる微生物に由来するPKS系の少なくとも1つのドメインをコードする核酸配列の挿入によって、内因性PUFA PKS系が改変された、請求項61記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項65】
内因性PUFA PKS系のドメインが、以下のタンパク質のうちの少なくとも1つの生物活性を有するドメインである、請求項62〜64のいずれか一項記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物:
マロニル-CoA:ACPアシルトランスフェラーゼ(MAT)、β-ケトアシル-ACPシンターゼ(KS)、ケトレダクターゼ(KR)、アシルトランスフェラーゼ(AT)、FabA様β-ヒドロキシアシル-ACPデヒドラーゼ(DH)、ホスホパンテテイントランスフェラーゼ、鎖伸長因子(CLF)、アシルキャリアータンパク質(ACP)、エノイルACP-レダクターゼ(ER)、トランス-2-アシル-ACPの合成を触媒する酵素、トランス-2-アシル-ACPのシス-3-アシル-ACPへの可逆的異性化を触媒する酵素、およびシス-3-アシル-ACPのシス-5-β-ケト-アシル-ACPへの伸長を触媒する酵素。
【請求項66】
内因性PUFA PKS系のドメインが、以下からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項62〜64のいずれか一項記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物:
a)

およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列;並びに、
b)(a)のアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1つのドメインの生物活性を有するアミノ酸配列。
【請求項67】
内因性PUFA PKS系のドメインが、

からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項62〜64のいずれか一項記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項68】
内因性PUFA PKS系のドメインが、

からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項62〜64のいずれか一項記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項69】
内因性PUFA PKS系のドメインが、

からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項62〜64のいずれか一項記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項70】
内因性PUFA PKS系のドメインが、

およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項62〜64のいずれか一項記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項71】
標的化された突然変異誘発によって改変が行われる、請求項62記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項72】
古典的な突然変異誘発およびスクリーニングによって改変が行われる、請求項62記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項73】
内因性ドメインの相同体が、内因性ドメインと比較して、微生物によるPUFA産生プロフィールの変化する少なくとも1つの欠失、挿入、または置換からなる群より選択される改変を含む、請求項63記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項74】
相同体のアミノ酸配列が、内因性ドメインのアミノ酸配列と少なくとも約60%同一である、請求項63記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項75】
相同体のアミノ酸配列が、内因性ドメインのアミノ酸配列と少なくとも約70%同一である、請求項63記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項76】
相同体のアミノ酸配列が、内因性ドメインのアミノ酸配列と少なくとも約80%同一である、請求項63記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項77】
相同体のアミノ酸配列が、内因性ドメインのアミノ酸配列と少なくとも約90%同一である、請求項63記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項78】
内因性ドメインの相同体が、別のスラウストキトリド微生物のPUFA PKS系に由来するドメインである、請求項63記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項79】
異なる微生物に由来するPKS系の少なくとも1つのドメインをコードする核酸配列が、細菌性PUFA PKS系に由来する、請求項64記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項80】
異なる微生物が、約25℃以上の温度でPUFAを天然に産生するPUFA PKS系を有する海洋細菌である、請求項79記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項81】
海洋細菌が、シュワネラ・オレヤナ(Shewanella olleyana)およびシュワネラ・ジャポニカ(Shewanella japonica)からなる群より選択される、請求項80記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項82】
異なる微生物に由来するPKS系のドメインが、I型 PKS系、II型PKS系、モジュラーPKS系、および異なるスラウストキトリド微生物由来のPUFA PKS系からなる群より選択されるPKS系に由来する、請求項64記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項83】
PUFA産生プロフィールが、微生物によるエイコサペンタエン酸(EPA)の産生を開始、増加、または減少するように変更される、請求項61記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項84】
PUFA産生プロフィールが、微生物によるドコサヘキサエン酸(DHA)の産生を開始、増加、または減少するように変更される、請求項61記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項85】
PUFA産生プロフィールが、微生物によるドコサペンタエン酸(DPA)の一方または両方の異性体の産生を開始、増加、または減少するように変更される、請求項61記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項86】
PUFA産生プロフィールが、微生物によるアラキドン酸(ARA)の産生を開始、増加、または減少するように変更される、請求項61記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項87】
スラウストキトリドが、シゾキトリウム、スラウストキトリウム、およびジャポノチトリウム(Japonochytrium)からなる群より選択される属に由来する、請求項61記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項88】
スラウストキトリドが、シゾキトリウム属に由来する、請求項61記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項89】
スラウストキトリドが、シゾキトリウム・アグレガツム(Schizochytrium aggregatum)、シゾキトリウム・リマシナム(Schizochytrium limacinum)、シゾキトリウム・ミヌツム(Schizochytrium minutum)からなる群より選択されるシゾキトリウム種に由来する、請求項61記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項90】
スラウストキトリドが、スラウストキトリウム属に由来する、請求項61記載の遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物。
【請求項91】
エイコサペンタエン酸(EPA)を産生する遺伝子改変されたシゾキトリウムであって、シゾキトリウムによるEPAの産生を生じる内因性PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインをコードする少なくとも1つの核酸配列における遺伝子改変を含む内因性の高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系を有するシゾキトリウム。
【請求項92】
以下のタンパク質のうちの少なくとも1つの生物活性を有する少なくとも1つのドメインをコードする少なくとも1つの核酸配列における遺伝子改変を含む、請求項91記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム:
マロニル-CoA:ACPアシルトランスフェラーゼ(MAT)、β-ケトアシル-ACPシンターゼ(KS)、ケトレダクターゼ(KR)、アシルトランスフェラーゼ(AT)、FabA様β-ヒドロキシアシル-ACPデヒドラーゼ(DH)、ホスホパンテテイントランスフェラーゼ、鎖伸長因子(CLF)、アシルキャリアータンパク質(ACP)、エノイルACP-レダクターゼ(ER)、トランス-2-アシル-ACPの合成を触媒する酵素、トランス-2-アシル-ACPのシス-3-アシル-ACPへの可逆的異性化を触媒する酵素、およびシス-3-アシル-ACPのシス-5-β-ケト-アシル-ACPへの伸長を触媒する酵素。
【請求項93】
内因性PUFA PKS系のSEQ ID NO:2をコードするオープンリーディングフレームに由来する少なくとも1つのドメインをコードする少なくとも1つの核酸配列における遺伝子改変を含む、請求項91記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム。
【請求項94】
内因性PUFA PKS系のSEQ ID NO:4をコードするオープンリーディングフレームに由来する少なくとも1つのドメインをコードする少なくとも1つの核酸配列における遺伝子改変を含む、請求項91記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム。
【請求項95】
内因性PUFA PKS系のSEQ ID NO:6をコードするオープンリーディングフレームに由来する少なくとも1つのドメインをコードする少なくとも1つの核酸配列における遺伝子改変を含む、請求項91記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム。
【請求項96】
以下のタンパク質のうちの少なくとも1つの生物活性を有する少なくとも1つのドメインをコードする少なくとも1つの核酸配列における遺伝子改変を含む、請求項91記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム:
β-ケトアシル-ACPシンターゼ(KS)、FabA様β-ヒドロキシアシル-ACPデヒドラーゼ(DH)、鎖伸長因子(CLF)、トランス-2-アシル-ACPの合成を触媒する酵素、トランス-2-アシル-ACPのシス-3-アシル-ACPへの可逆的異性化を触媒する酵素、およびシス-3-アシル-ACPのシス-5-β-ケト-アシル-ACPへの伸長を触媒する酵素。
【請求項97】
内因性PUFA PKS系のSEQ ID NO:20、SEQ ID NO:22、SEQ ID NO:28およびSEQ ID NO:30からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする少なくとも1つの核酸配列における遺伝子改変を含む、請求項91記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム。
【請求項98】
内因性PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインをコードする少なくとも1つの核酸配列の欠失、およびその結果、非シゾキトリウム微生物に由来するPKS系の少なくとも1つのドメインをコードする核酸配列の挿入によって改変された、請求項91記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム。
【請求項99】
非シゾキトリウム微生物が、少なくとも約15℃の温度で増殖してPUFAを産生する、請求項98記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム。
【請求項100】
非シゾキトリウム微生物が、少なくとも約20℃の温度で増殖してPUFAを産生する、請求項98記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム。
【請求項101】
非シゾキトリウム微生物が、少なくとも約25℃の温度で増殖してPUFAを産生する、請求項98記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム。
【請求項102】
非シゾキトリウム微生物が、少なくとも約30℃の温度で増殖してPUFAを産生する、請求項98記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム。
【請求項103】
非シゾキトリウム微生物が、少なくとも約20℃〜約40℃の間の温度で増殖してPUFAを産生する、請求項98記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム。
【請求項104】
非シゾキトリウム微生物に由来するPKS系の少なくとも1つのドメインをコードする核酸配列が、細菌性PUFA PKS系に由来する、請求項98記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム。
【請求項105】
細菌性PUFA PKS系が、シュワネラ・オレヤナおよびシュワネラ・ジャポニカからなる群より選択される細菌に由来する、請求項104記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム。
【請求項106】
PKS系の少なくとも1つのドメインをコードする核酸配列が、I型 PKS系、II型 PKS系、モジュラーPKS系、および非細菌性PUFA PKS系からなる群より選択される、請求項98記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム。
【請求項107】
非細菌性PUFA-PKS系が、真核生物PUFA PKS系である、請求項106記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム。
【請求項108】
真核生物PUFA PKS系が、スラウストキトリド PUFA PKS系である、請求項107記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム。
【請求項109】
非遺伝子改変シゾキトリウムと比較して、増大された量のドコサヘキサエン酸(DHA)を産生する遺伝子改変されたシゾキトリウムであって、内因性PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインをコードする少なくとも1つの核酸配列内に、シゾキトリウムによるDHAの産生の増大を生じる遺伝子改変を含む内因性の高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系を有する、シゾキトリウム。
【請求項110】
内因性PUFA PKS系の少なくとも1つのドメインが、スラウストキトリウムに由来するPUFA PKS系の少なくとも1つのドメインを置換することによって改変された、請求項109記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム。
【請求項111】
シゾキトリウムによって産生されるDPAに対するDHAの比率が、非遺伝子改変シゾキトリウムと比較して増大された、請求項109記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム。
【請求項112】
少なくとも1つの選択された高度不飽和脂肪酸(PUFA)について濃縮された脂質を産生する方法であって、以下の段階を含む方法:
脂質を産生するために有効な条件下で、請求項61記載の遺伝子改変されたスラウストキトリドまたは、請求項91もしくは請求項109記載の遺伝子改変されたシゾキトリウム微生物を培養する段階。
【請求項113】
選択されたPUFAが、エイコサペンタエン酸(EPA)である、請求項112記載の方法。
【請求項114】
エイコサペンタエン酸(EPA)濃縮脂質を産生するために有効な条件下で、遺伝子改変されたスラウストキトリド微生物を培養する段階を含む、EPA濃縮脂質を産生する方法であって、微生物が、内因性の高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系を有し、かつ内因性のPUFA PKS系が、改変されていないものと比較して、微生物の脂質中のEPAの産生を開始するように、または増大するように、少なくとも1つのドメインにおいて遺伝子改変された、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−524377(P2007−524377A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509351(P2006−509351)
【出願日】平成16年3月26日(2004.3.26)
【国際出願番号】PCT/US2004/009323
【国際公開番号】WO2004/087879
【国際公開日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願人】(501316356)マーテック・バイオサイエンシーズ・コーポレーション (11)
【Fターム(参考)】