説明

PUFAポリケチドシンターゼ系およびそれらの使用方法

【課題】非細菌生物から単離または誘導された高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系、それらの相同体、このようなPUFA PKS系の生物活性ドメインをコードしている単離核酸分子および組換え核酸分子、対象とする生物活性分子を生成するためのこのような系の作成および使用法、並びにこのようなPUFA PKS系を有する新規の細菌および非細菌微生物を同定する新規方法を提供する。
【解決手段】スラウストキトリド微生物由来の高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列、該組換え核酸分子でトランスフェクションされた組換え微生物と組換え植物とその選択方法、および、それら微生物を用いた高度不飽和脂肪酸の製造方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a) 配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、配列番号:32、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(c) 前記(a)のアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;
(d) 前記(b)のアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個のドメインの生物学的活性を有する核酸配列;ならびに
(e) 前記(a)、(b)、(c)または(d)の核酸配列に完全に相補的である核酸配列
からなる群より選択される核酸配列を含む、単離核酸分子。
【請求項2】
核酸配列が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される、請求項1記載の単離核酸分子。
【請求項3】
核酸配列が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される、請求項1記載の単離核酸分子。
【請求項4】
核酸配列が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約90%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される、請求項1記載の単離核酸分子。
【請求項5】
核酸配列が、配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、配列番号:32、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする、請求項1記載の単離核酸分子。
【請求項6】
核酸分子が、配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5、配列番号:7、配列番号:9、配列番号:12、配列番号:17、配列番号:19、配列番号:21、配列番号:23、配列番号:25、配列番号:27、配列番号:29、および配列番号:31からなる群より選択される核酸配列を含む、請求項1記載の単離核酸分子。
【請求項7】
少なくとも1個の転写制御配列に機能的に連結した、請求項1記載の核酸分子を含む組換え核酸分子。
【請求項8】
請求項7記載の組換え核酸分子でトランスフェクションされた組換え細胞。
【請求項9】
高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個の生物活性ドメインを含むPKS系を発現する、遺伝的に改変された微生物であって、該PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインが、下記の(a)〜(f)からなる群より選択される核酸配列によりコードされ:
(a) スラウストキトリド微生物由来の高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列;
(b) 下記の方法で同定された、微生物由来のPUFA PKS系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列:
(i)少なくとも1種のPUFAを生成する微生物を選択する工程;および
(ii)発酵培地内で飽和を約5%上回る溶存酸素条件下での該微生物によるPUFAの生成と比べて、発酵培地内で飽和の約5%未満の溶存酸素条件下で、増大したPUFAを生成する能力を有する(i)由来の微生物を同定する工程;
(c) 配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(d) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、配列番号:32、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(e) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(f) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;
該PKS系の活性に影響を及ぼすように遺伝的に改変された微生物。
【請求項10】
PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインを含むPKS系を内因性に発現し、遺伝的改変が、該PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列内にある、請求項9記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項11】
遺伝的改変が、マロニル-CoA:ACPアシルトランスフェラーゼ(MAT)、β-ケトアシル-ACPシンターゼ(KS)、ケトレダクターゼ(KR)、アシルトランスフェラーゼ(AT)、FabA-様β-ヒドロキシアシル-ACPデヒドラーゼ(DH)、ホスホパンテテイントランスフェラーゼ、鎖伸長因子(CLF)、アシルキャリヤータンパク質(ACP)、エノイルACP-レダクターゼ(ER)、トランス-2-デセノイル-ACPの合成を触媒する酵素、トランス-2-デセノイル-ACPのシス-3-デセノイル-ACPへの可逆的異性化を触媒する酵素、およびシス-3-デセノイル-ACPのシス-バクセン酸への伸長を触媒する酵素であるタンパク質の少なくとも1種の生物活性を有するドメインをコードする核酸配列内にある、請求項10記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項12】
遺伝的改変が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列であって、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列であって、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有するアミノ酸配列
からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列内にある、請求項10記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項13】
遺伝的改変が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列であって、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列であって、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有するアミノ酸配列
からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列内にある、請求項10記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項14】
遺伝的改変が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約90%同一であるアミノ酸配列であって、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有するアミノ酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一であるアミノ酸配列であって、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有するアミノ酸配列
からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列内にある、請求項10記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項15】
遺伝的改変が、配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、配列番号:32、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列内にある、請求項10記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項16】
スラウストキトリドである、請求項10記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項17】
スラウストキトリドが、シゾキトリウムおよびスラウストキトリウムからなる群より選択される属に由来する、請求項16記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項18】
細菌のPUFA PKS系由来の少なくとも1個の生物活性ドメインをコードする少なくとも1個の核酸分子を組換え的に発現するように遺伝的にさらに改変されている、請求項10記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項19】
I型PKS系由来のPKS系の少なくとも1個の生物活性ドメインを組換え的に発現するように遺伝的にさらに改変されている、請求項10記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項20】
II型PKS系由来のPKS系の少なくとも1個の生物活性ドメインを組換え的に発現するように遺伝的にさらに改変されている、請求項10記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項21】
モジュラーPKS系由来のPKS系の少なくとも1個の生物活性ドメインを組換え的に発現するように遺伝的にさらに改変されている、請求項10記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項22】
PUFA PKS系の少なくとも1個の生物活性ドメインを含むPUFA PKS系を内因性に発現し、遺伝的改変が、第二のPKS系由来の少なくとも1個の生物活性ドメインをコードする組換え核酸分子、および該PUFA PKS系の活性に影響を及ぼすタンパク質をコードする組換え核酸分子からなる群より選択される組換え核酸分子の発現を含む、請求項9記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項23】
組換え核酸分子が
(a) スラウストキトリド微生物由来の高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列;
(b) 下記の方法で同定された、微生物由来のPUFA PKS系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列:
(i)少なくとも1種のPUFAを生成する微生物を選択する工程;および
(ii)発酵培地内で飽和を約5%上回る溶存酸素条件下での該微生物によるPUFAの生成と比べて、発酵培地内で飽和の約5%未満の溶存酸素条件下で、増大したPUFAを生成する能力を有する(i)由来の微生物を同定する工程;
(c) 配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(d) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、配列番号:32、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(e) 前記(a)のアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(f) 前記(b)のアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される核酸配列を含む、請求項22記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項24】
前記(a)のスラウストキトリド微生物が、シゾキトリウムおよびスラウストキトリウムからなる群から選択される属に由来する、請求項23記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項25】
組換え核酸分子が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される核酸配列を含む、請求項23記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項26】
組換え核酸分子が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される核酸配列を含む、請求項23記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項27】
組換え核酸分子が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約90%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される核酸配列を含む、請求項23記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項28】
組換え核酸分子が、配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、配列番号:32、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列を含む、請求項23記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項29】
組換え核酸分子が、ホスホパンテテイントランスフェラーゼをコードする、請求項22記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項30】
組換え核酸分子が、細菌のPUFA PKS系由来の少なくとも1個の生物活性ドメインをコードする核酸配列を含む、請求項22記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項31】
組換え核酸分子が、I型PKS系由来の少なくとも1個の生物活性ドメインをコードする核酸配列を含む、請求項22記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項32】
組換え核酸分子が、II型PKS系由来の少なくとも1個の生物活性ドメインをコードする核酸配列を含む、請求項22記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項33】
組換え核酸分子が、モジュラーPKS系由来の少なくとも1個の生物活性ドメインをコードする核酸配列を含む、請求項22記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項34】
高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個のドメインをコードする組換え核酸分子によるトランスフェクションにより遺伝的に改変されている、請求項9記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項35】
組換え核酸分子が
(a) スラウストキトリド微生物由来の高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列;
(b) 下記の方法で同定された、微生物由来のPUFA PKS系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列:
(i)少なくとも1種のPUFAを生成する微生物を選択する工程;および
(ii)発酵培地内で飽和を約5%上回る溶存酸素条件下での該微生物によるPUFAの生成と比べて、発酵培地内で飽和の約5%未満の溶存酸素条件下で、増大したPUFAを生成する能力を有する(i)由来の微生物を同定する工程;
(c) 配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(d) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、配列番号:32、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(e) 前記(a)のアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(f) 前記(b)のアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される核酸配列を含む、請求項34記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項36】
前記(a)のスラウストキトリドが、シゾキトリウムおよびスラウストキトリウムからなる群より選択される属に由来する、請求項35記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項37】
組換え核酸分子が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される核酸配列を含む、請求項35記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項38】
組換え核酸分子が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される核酸配列を含む、請求項35記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項39】
組換え核酸分子が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約90%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される核酸配列を含む、請求項35記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項40】
組換え核酸分子が、配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、配列番号:32、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列を含む、請求項35記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項41】
細菌のPUFA PKS系由来の少なくとも1個の生物活性ドメインをコードする少なくとも1個の核酸分子を組換え的に発現するように遺伝的にさらに改変されている、請求項34記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項42】
I型PKS系由来のPKS系の少なくとも1個の生物活性ドメインを組換え的に発現するように遺伝的にさらに改変されている、請求項34記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項43】
II型PKS系由来のPKS系の少なくとも1個の生物活性ドメインを組換え的に発現するように遺伝的にさらに改変されている、請求項34記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項44】
モジュラーPKS系由来のPKS系の少なくとも1個の生物活性ドメインを組換え的に発現するように遺伝的にさらに改変されている、請求項34記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項45】
植物が、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個の生物活性ドメインを含むPKS系を組換え的に発現するように遺伝的に改変されており、該ドメインが
(a) スラウストキトリド微生物由来の高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列;
(b) 下記の方法で同定された、微生物由来のPUFA PKS系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列:
(i)少なくとも1種のPUFAを生成する微生物を選択する工程;および
(ii)発酵培地内で飽和を約5%上回る溶存酸素条件下での該微生物によるPUFAの生成と比べ、発酵培地内で飽和の約5%未満の溶存酸素条件下で、増大したPUFAを生成する能力を有する(i)由来の微生物を同定する工程;
(c) 配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(d) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、配列番号:32、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(e) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(f) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される核酸配列によりコードされる、遺伝的に改変された植物。
【請求項46】
核酸配列が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される、請求項45記載の遺伝的に改変された植物。
【請求項47】
核酸配列が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列からなる群より選択される、請求項45記載の遺伝的に改変された植物。
【請求項48】
核酸配列が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約90%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される、請求項45記載の遺伝的に改変された植物。
【請求項49】
核酸配列が、配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、配列番号:32、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする、請求項45記載の遺伝的に改変された植物。
【請求項50】
前記(a)のスラウストキトリドが、シゾキトリウムおよびスラウストキトリウムからなる群より選択される属に由来する、請求項45記載の遺伝的に改変された植物。
【請求項51】
植物が、細菌のPUFA PKS系由来の少なくとも1個の生物活性ドメインをコードする少なくとも1個の核酸分子を組換え的に発現するように遺伝的にさらに改変されている、請求項45記載の遺伝的に改変された植物。
【請求項52】
植物が、I型PKS系由来のPKS系の少なくとも1個の生物活性ドメインを組換え的に発現するように遺伝的にさらに改変されている、請求項45記載の遺伝的に改変された植物。
【請求項53】
植物が、II型PKS系由来のPKS系の少なくとも1個の生物活性ドメインを組換え的に発現するように遺伝的にさらに改変されている、請求項45記載の遺伝的に改変された植物。
【請求項54】
植物が、モジュレーターPKS系由来のPKS系の少なくとも1個の生物活性ドメインを組換え的に発現するように遺伝的にさらに改変されている、請求項45記載の遺伝的に改変された植物。
【請求項55】
下記の工程を含む、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系を有する微生物を同定する方法であり:
(a) 少なくとも1種のPUFAを生成する微生物を選択する工程;および
(b) 発酵培地内で飽和を約5%上回る溶存酸素条件下での該微生物によるPUFAの生成と比べ、発酵培地内で飽和の約5%未満の溶存酸素条件下で、増大したPUFAを生成する能力を有する、工程(a)の微生物を同定する工程であり;
少なくとも1種のPUFAを生成しかつ飽和の約5%未満の溶存酸素条件下で増大したPUFAを生成する能力を有する微生物が、PUFA PKS系を含む候補として同定される方法。
【請求項56】
工程(b)が、飽和の約2%未満の溶存酸素条件下で増大したPUFAを生成する能力を有する(a)由来の微生物を同定する工程を含む、請求項55記載の方法。
【請求項57】
工程(b)が、飽和の約1%未満の溶存酸素条件下で増大したPUFAを生成する能力を有する(a)由来の微生物を同定する工程を含む、請求項55記載の方法。
【請求項58】
工程(b)が、飽和の約0%未満の溶存酸素条件下で増大したPUFAを生成する能力を有する(a)由来の微生物を同定する工程を含む、請求項55記載の方法。
【請求項59】
工程(a)から選択された微生物が、食作用により細菌を消費する能力を有する、請求項55記載の方法。
【請求項60】
工程(a)から選択された微生物が、単純な脂肪酸プロファイルを有する、請求項55記載の方法。
【請求項61】
工程(a)から選択された微生物が、非細菌性微生物である、請求項55記載の方法。
【請求項62】
工程(a)から選択された微生物が、真核生物である、請求項55記載の方法。
【請求項63】
工程(a)から選択された微生物が、ヤブレツボカビ目のメンバーである、請求項55記載の方法。
【請求項64】
工程(a)から選択された微生物が、約15℃よりも高い温度でPUFAを生成する能力を有する、請求項55記載の方法。
【請求項65】
工程(a)から選択された微生物が、約20℃よりも高い温度でPUFAを生成する能力を有する、請求項55記載の方法。
【請求項66】
工程(a)から選択された微生物が、約25℃よりも高い温度でPUFAを生成する能力を有する、請求項55記載の方法。
【請求項67】
工程(a)から選択された微生物が、約30℃よりも高い温度でPUFAを生成する能力を有する、請求項55記載の方法。
【請求項68】
工程(a)から選択された微生物が、生物の乾燥質量の約5%よりも多い対象とする生物活性化合物を生成する能力を有する、請求項55記載の方法。
【請求項69】
工程(a)から選択された微生物が、生物の乾燥質量の約10%よりも多い対象とする生物活性化合物を生成する能力を有する、請求項55記載の方法。
【請求項70】
工程(a)から選択された微生物が、総脂肪酸の約30%よりも多くをC14:0、C16:0およびC16:1として含むと同時に、3個またはそれ以上の不飽和結合を有する少なくとも1種の長鎖脂肪酸を生成する、請求項55記載の方法。
【請求項71】
工程(a)から選択された微生物が、総脂肪酸の約40%よりも多くをC14:0、C16:0およびC16:1として含むと同時に、3個またはそれ以上の不飽和結合を有する少なくとも1種の長鎖脂肪酸を生成する、請求項55記載の方法。
【請求項72】
工程(a)から選択された微生物が、総脂肪酸の約30%よりも多くをC14:0、C16:0およびC16:1として含むと同時に、4個またはそれ以上の不飽和結合を有する少なくとも1種の長鎖脂肪酸を生成する、請求項55記載の方法。
【請求項73】
工程(a)から選択された微生物が、総脂肪酸の約30%よりも多くをC14:0、C16:0およびC16:1として含むと同時に、5個またはそれ以上の不飽和結合を有する少なくとも1種の長鎖脂肪酸を生成する、請求項55記載の方法。
【請求項74】
(a) 生物がPUFA PKS系を含むかどうかを検出する工程をさらに含む、請求項55記載の方法。
【請求項75】
検出工程が、スラウストキトリドPUFA PKS系由来のアミノ酸配列をコードする核酸配列とストリンジェント条件下でハイブリダイズする微生物中の核酸配列を検出する工程を含む、請求項74記載の方法。
【請求項76】
検出工程が、スラウストキトリドPUFA PKS系由来の核酸配列からのオリゴヌクレオチドプライマーにより増幅される微生物中の核酸配列を検出する工程を含む、請求項74記載の方法。
【請求項77】
請求項55記載の方法により同定され、かつPUFA PKS系による分子の生成を調節するように遺伝的に改変されている、微生物。
【請求項78】
ポリケチドシンターゼ系により生成される生物活性分子を生成する方法であって、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個の生物活性ドメインを含むPKS系を発現する遺伝的に改変された生物を、該生物活性分子を生成するのに有効な条件下で培養する工程を含み、該PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインが
(a) スラウストキトリド微生物由来の高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列;
(b) 下記方法により同定された微生物由来のPUFA PKS系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列:
(i)少なくとも1種のPUFAを生成する微生物を選択する工程;および
(ii)発酵培地内で飽和を約5%上回る溶存酸素条件下での該微生物によるPUFAの生成と比べ、発酵培地内で飽和の約5%未満の溶存酸素条件下で、増大したPUFAを生成する能力を有する(i)由来の微生物を同定する工程;
(c) 配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(d) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、配列番号:32、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(e) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(f) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される核酸配列によりコードされ;
該生物が該PKS系の活性に影響するように遺伝的に改変されている方法。
【請求項79】
工程(a)のスラウストキトリドが、スラウストキトリウムおよびシゾキトリウムからなる群より選択される属に由来する、請求項78記載の方法。
【請求項80】
工程(a)のスラウストキトリドが、スラウストキトリウム種23B(ATCC 20892)である、請求項78記載の方法。
【請求項81】
工程(a)のスラウストキトリドが、シゾキトリウム種SR21である、請求項78記載の方法。
【請求項82】
工程(a)のスラウストキトリドが、シゾキトリウム株ATCC 20888である、請求項78記載の方法。
【請求項83】
工程(a)のスラウストキトリドが、シゾキトリウム・リマシウム(IFO 32693)である、請求項78記載の方法。
【請求項84】
工程(a)のスラウストキトリドが、ウルケニア(BP-5601)である、請求項78記載の方法。
【請求項85】
核酸配列が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される、請求項78記載の方法。
【請求項86】
核酸配列が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される、請求項78記載の方法。
【請求項87】
核酸配列が
(a) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約90%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(b) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される、請求項78記載の方法。
【請求項88】
核酸配列が、配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、配列番号:32、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする、請求項78記載の方法。
【請求項89】
生物が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインを含むPKS系を内因性に発現し、遺伝的改変が、該PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列内である、請求項78記載の方法。
【請求項90】
遺伝的改変が、野生型生物と比べ、内因性PKS系により生成された少なくとも1個の生成物を変更する、請求項89記載の方法。
【請求項91】
生物が、PUFA PKS系の少なくとも1個の生物活性ドメインを含むPKS系を内因性に発現し、遺伝的改変が、第二のPKS系由来の少なくとも1個の生物活性ドメインをコードする組換え核酸分子および該PUFA PKS系の活性に影響するタンパク質をコードする組換え核酸分子からなる群より選択される組換え核酸分子による該生物のトランスフェクションを含む、請求項78記載の方法。
【請求項92】
遺伝的改変が、野生型生物と比べ、内因性PKS系により生成された少なくとも1種の生成物を変更する、請求項91記載の方法。
【請求項93】
生物が、高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個のドメインをコードする組換え核酸分子によるトランスフェクションにより遺伝的に改変された、請求項78記載の方法。
【請求項94】
生物が、遺伝的改変を伴わない天然の生物とは異なる高度不飽和脂肪酸(PUFA)プロファイルを作成する、請求項78記載の方法。
【請求項95】
生物が、非細菌のPUFA PKS系を内因性に発現し、遺伝的改変が、該非細菌のPUFA PKS系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列から異なるPKS系由来のドメインへの置換を含む、請求項78記載の方法。
【請求項96】
生物が、PUFA PKS系により生成された脂肪酸の鎖長を調節するタンパク質をコードする組換え核酸分子による該生物のトランスフェクションにより改変されている非細菌のPUFA PKS系を内因性に発現している、請求項78記載の方法。
【請求項97】
脂肪酸の鎖長を調節するタンパク質をコードする組換え核酸分子が、非細菌のPUFA PKS系における鎖長をコードする核酸配列を交換する、請求項96記載の方法。
【請求項98】
PUFA PKS系により生成された脂肪酸の鎖長を調節するタンパク質は、鎖伸長因子である、請求項96記載の方法。
【請求項99】
PUFA PKS系により生成された脂肪酸の鎖長を調節するタンパク質は、C20ユニットの合成を誘導する鎖伸長因子である、請求項96記載の方法。
【請求項100】
生物が、FabA様β-ヒドロキシアシル-ACPデヒドロゲナーゼ(DH)ドメインをコードするドメインおよびβ-ケトアシル-ACPシンターゼ(KS)をコードするドメインからなる群より選択されるドメインにおける遺伝的改変を含む非細菌のPUFA PKS系を発現し、改変により、該改変の存在しないものと比較して、該PUFA PKS系により生成された長鎖脂肪酸の割合が変更される、請求項96記載の方法。
【請求項101】
改変が、非細菌のPUFA PKS系におけるFabA様β-ヒドロキシアシルACPデヒドロゲナーゼ(DH)から異性化活性を有さないDHドメインへの置換を含む、請求項100記載の方法。
【請求項102】
改変が、ドメインの全てまたは一部の欠失、該ドメインから異なる生物由来の相同ドメインへの置換、および該ドメインの突然変異からなる群より選択される、請求項100記載の方法。
【請求項103】
生物が、非PUFA PKS系を発現し、遺伝的改変が、異性化活性を有さないDHドメインからPUFA PKS系由来のFabA様β-ヒドロキシアシル-ACPデヒドラーゼ(DH)ドメインへの置換を含む、請求項96記載の方法。
【請求項104】
生物が、エノイル-ACPレダクターゼ(ER)ドメインにおける改変を含む非細菌のPUFA PKS系を発現し、改変により、該改変の非存在下と比べて異なる化合物が生成される、請求項78記載の方法。
【請求項105】
改変が、ERドメインの全てまたは一部の欠失、該ERドメインから異なる生物由来のERドメインへの置換、および該ERドメインの突然変異からなる群より選択される、請求項104記載の方法。
【請求項106】
生物活性分子が、抗炎症製剤、化学療法剤、活性賦形剤、骨粗鬆症治療薬、抗鬱薬、抗痙攣薬、抗ヘリコバクター・ピロリ薬、神経変性疾患の治療用薬物、変性肝疾患の治療用薬物、抗生物質、およびコレステロール低下製剤からなる群より選択される、請求項78記載の方法。
【請求項107】
生物活性分子が抗生物質である、請求項78記載の方法。
【請求項108】
生物活性分子が高度不飽和脂肪酸(PUFA)である、請求項78記載の方法。
【請求項109】
生物活性分子が、シス配置において炭素-炭素二重結合を含む分子である、請求項78記載の方法。
【請求項110】
生物活性分子が、3個目の炭素毎に二重結合を含む分子である、請求項78記載の方法。
【請求項111】
生物が微生物である、請求項78記載の方法。
【請求項112】
生物が植物である、請求項78記載の方法。
【請求項113】
天然の植物とは異なる高度不飽和脂肪酸(PUFA)プロファイルを有する植物を作出する方法であって、該植物の細胞を遺伝的改変し、PUFA PKS系の少なくとも1個の生物活性ドメインをコードする核酸配列を含む少なくとも1個の組換え核酸分子を含むPKS系を発現する工程を含み、該PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインが
(a) スラウストキトリド微生物由来の高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列;
(b) 下記方法により同定された微生物由来のPUFA PKS系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列:
(i)少なくとも1種のPUFAを生成する微生物を選択する工程;および
(ii)発酵培地内で飽和を約5%上回る溶存酸素条件下での該微生物によるPUFAの生成と比べ、発酵培地内で飽和の約5%未満の溶存酸素条件下で、増大したPUFAを生成する能力を有する(i)由来の微生物を同定する工程;
(c) 配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(d) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、配列番号:32、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(e) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(f) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される核酸配列によりコードされる方法。
【請求項114】
少なくとも1種の脂肪酸を含む最終生成物を改変する方法であって、該最終生成物に、PUFA PKS系の少なくとも1種の生物活性ドメインをコードする核酸配列を含む少なくとも1個の組換え核酸分子を発現する組換え宿主細胞により生成された油を添加する工程を含み、該PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインが
(a) スラウストキトリド微生物由来の高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列;
(b) 下記方法により同定された微生物由来のPUFA PKS系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列:
(i)少なくとも1種のPUFAを生成する微生物を選択する工程;および
(ii)発酵培地内で飽和を約5%上回る溶存酸素条件下での該微生物によるPUFAの生成と比べて、発酵培地内で飽和の約5%未満の溶存酸素条件下で、増大したPUFAを生成する能力を有する(i)由来の微生物を同定する工程;
(c) 配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(d) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、配列番号:32、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(e) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(f) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される核酸配列によりコードされる方法。
【請求項115】
最終生成物が、栄養補助食品、食品、医薬製剤、母乳化した動物乳、および乳幼児用調合乳からなる群より選択される、請求項114記載の方法。
【請求項116】
医薬製剤が、抗炎症製剤、化学療法剤、活性賦形剤、骨粗鬆症治療薬、抗鬱薬、抗痙攣薬、抗ヘリコバクター・ピロリ薬、神経変性疾患の治療用薬物、変性肝疾患の治療用薬物、抗生物質、およびコレステロール低下製剤からなる群より選択される、請求項115記載の方法。
【請求項117】
最終生成物が、慢性炎症、急性炎症、胃腸障害、癌、悪液質、心臓再狭窄、神経変性疾患、肝の変性疾患、血中脂質障害、骨粗鬆症、骨関節炎、自己免疫疾患、子癇前症、早産、年齢に関連した黄斑症、肺疾患、およびペルオキシソーム疾患からなる群より選択される状態を治療するために使用される、請求項114記載の方法。
【請求項118】
母乳化した動物乳の製造法であって、乳汁分泌動物の乳汁-産生細胞を、PUFA PKS系の少なくとも1個の生物活性ドメインをコードする核酸配列を含む少なくとも1個の組換え核酸分子で遺伝的改変する工程を含み、該PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインが
(a) スラウストキトリド微生物由来の高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列;
(b) 下記方法により同定された微生物由来のPUFA PKS系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列:
(i)少なくとも1種のPUFAを生成する微生物を選択する工程;および
(ii)発酵培地内で飽和を約5%上回る溶存酸素条件下での該微生物によるPUFAの生成と比べて、発酵培地内で飽和の約5%未満の溶存酸素条件下で、増大したPUFAを生成する能力を有する(i)由来の微生物を同定する工程;
(c) 配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(d) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、配列番号:32、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(e) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(f) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される核酸配列によりコードされる方法。
【請求項119】
組換え微生物を作出する方法であって、PUFA PKS系の少なくとも1個の生物活性ドメインをコードする核酸配列を含む少なくとも1個の組換え核酸分子を発現するために、微生物細胞を遺伝的改変する工程を含み、該PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインが
(a) スラウストキトリド微生物由来の高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列;
(b) 下記方法により同定された微生物由来のPUFA PKS系の少なくとも1個のドメインをコードする核酸配列:
(i)少なくとも1種のPUFAを生成する微生物を選択する工程;および
(ii)発酵培地内で飽和を約5%上回る溶存酸素条件下での該微生物によるPUFAの生成と比べて、発酵培地内で飽和の約5%未満の溶存酸素条件下で、増大したPUFAを生成する能力を有する(i)由来の微生物を同定する工程;
(c) 配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(d) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、配列番号:32、およびそれらの生物活性断片からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードする核酸配列;
(e) 配列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも500個の連続したアミノ酸と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系の少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列;ならびに
(f) 配列番号:8、配列番号:10、配列番号:13、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28、配列番号:30、および配列番号:32からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも約60%同一であるアミノ酸配列をコードする核酸配列であって、該アミノ酸配列が、PUFA PKS系少なくとも1個のドメインの生物活性を有する核酸配列
からなる群より選択される核酸配列によりコードされる方法。
【請求項120】
高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系を発現するように改変されており、該PKSが、反復性および非反復性の両方の酵素反応を触媒し、かつ該PUFA PKS系が
(a) 少なくとも2個のエノイルACP-レダクターゼ(ER)ドメイン;
(b) 少なくとも6個のアシルキャリヤータンパク質(ACP)ドメイン;
(c) 少なくとも2個のβ-ケトアシル-ACPシンターゼ(KS)ドメイン;
(d) 少なくとも1個のアシルトランスフェラーゼ(AT)ドメイン;
(e) 少なくとも1個のケトレダクターゼ(KR)ドメイン;
(f) 少なくとも2個のFabA様β-ヒドロキシアシル-ACPデヒドラーゼ(DH)ドメイン;
(g) 少なくとも1個の鎖伸長因子(CLF)ドメイン;および
(h) 少なくとも1個のマロニル-CoA:ACPアシルトランスフェラーゼ(MAT)ドメインを含む、組換え宿主細胞。
【請求項121】
PUFA PKS系が、真核生物PUFA PKS系である、請求項120記載の組換え宿主細胞。
【請求項122】
PUFA PKS系が、藻類のPUFA PKS系である、請求項120記載の組換え宿主細胞。
【請求項123】
PUFA PKS系が、スラウストキトリアレスPUFA PKS系である、請求項120記載の組換え宿主細胞。
【請求項124】
PUFA PKS系が、シゾキトリウムPUFA PKS系である、請求項120記載の組換え宿主細胞。
【請求項125】
PUFA PKS系が、スラウストキトリウムPUFA PKS系である、請求項120記載の組換え宿主細胞。
【請求項126】
PUFA PKS系が、原核宿主細胞において発現可能である、請求項120記載の組換え宿主細胞。
【請求項127】
PUFA PKS系が、真核宿主細胞において発現可能である、請求項120記載の組換え宿主細胞。
【請求項128】
宿主細胞が植物細胞である、請求項120記載の組換え宿主細胞。
【請求項129】
少なくとも1種のPUFAを含む生成物の製造法であって、該生成物を生成するのに有効な条件下で請求項128記載の植物細胞を含む植物を生育する工程を含む方法。
【請求項130】
宿主細胞が微生物細胞である、請求項120記載の組換え宿主細胞。
【請求項131】
少なくとも1種のPUFAを含む生成物の製造法であって、該生成物を製造するのに有効な条件下で請求項130記載の該微生物細胞を含む培養物を培養する工程を含む方法。
【請求項132】
PKS系がトリグリセリドの直接生成を触媒する、請求項120記載の組換え宿主細胞。
【請求項133】
高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系を含む遺伝的に改変された微生物であって、該PKSが、反復性および非反復性の両方の酵素反応を触媒し、かつ該PUFA PKS系が
(a) 少なくとも2個のエノイルACP-レダクターゼ(ER)ドメイン;
(b) 少なくとも6個のアシルキャリヤータンパク質(ACP)ドメイン;
(c) 少なくとも2個のβ-ケトアシル-ACPシンターゼ(KS)ドメイン;
(d) 少なくとも1個のアシルトランスフェラーゼ(AT)ドメイン;
(e) 少なくとも1個のケトレダクターゼ(KR)ドメイン;
(f) 少なくとも2個のFabA様β-ヒドロキシアシル-ACPデヒドラーゼ(DH)ドメイン;
(g) 少なくとも1個の鎖伸長因子(CLF)ドメイン;および
(h) 少なくとも1個のマロニル-CoA:ACPアシルトランスフェラーゼ(MAT)ドメインを含み、
この遺伝的改変が、該PUFA PKS系の活性に影響を及ぼす、微生物。
【請求項134】
真核微生物である、請求項133記載の遺伝的に改変された微生物。
【請求項135】
非細菌性の高度不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)系を発現するように改変されている組換え宿主細胞であって、該非細菌性PUFA PKSが、反復性および非反復性の両方の酵素反応を触媒し、かつ該非細菌性PUFA PKS系が
(a) 少なくとも1個のエノイルACP-レダクターゼ(ER)ドメイン;
(b) 複数のアシルキャリヤータンパク質(ACP)ドメイン;
(c) 少なくとも2個のβ-ケトアシル-ACPシンターゼ(KS)ドメイン;
(d) 少なくとも1個のアシルトランスフェラーゼ(AT)ドメイン;
(e) 少なくとも1個のケトレダクターゼ(KR)ドメイン;
(f) 少なくとも2個のFabA様β-ヒドロキシアシル-ACPデヒドラーゼ(DH)ドメイン;
(g) 少なくとも1個の鎖伸長因子(CLF)ドメイン;および
(h) 少なくとも1個のマロニル-CoA:ACPアシルトランスフェラーゼ(MAT)ドメインを含む細胞。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−5700(P2009−5700A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−156666(P2008−156666)
【出願日】平成20年6月16日(2008.6.16)
【分割の表示】特願2002−582209(P2002−582209)の分割
【原出願日】平成14年4月16日(2002.4.16)
【出願人】(595169780)マーテック バイオサイエンシズ ボールダー コーポレーション (2)
【氏名又は名称原語表記】MARTEK BIOSCIENCES BOULDER CORPORATION
【Fターム(参考)】