説明

PVCの配合で使用するための添加剤パッケージの調製方法

【課題】実用的で、用途の広い手段を持つ、PVCの配合で使用するためのワンパック添加剤パッケージの製造方法を提供する。
【解決手段】液体添加剤を、ある場合は、核に吸収させ、前記核を固体潤滑剤(1つ又は複数)とブレンドし、次いでそれを任意の固形添加剤および任意の乾燥剤とブレンドして自由流動性のドライブレンド粒状ワンパックを得る工程を含む。得られる層状ドライブレンド組成物は、次いで所望ならばペレット化してもよい。液体は、前記核に吸収され、この場合に温度は、潤滑剤のブレンド工程の間におよび後に、最も低い溶融潤滑剤ワックスの溶融温度よりも少なくとも5℃低く保持されるので、遊離の液体は存在せず、添加剤同士の間の可能な相互作用が避けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「PROCESS TO PREPARE ADDITIVE PACKAGES FOR USE IN PVC COMPOUNDING」という名称で2011年6月30日付で出願された米国仮特許出願第61/503,226号の優先権を主張する非仮出願であり、その教示は、以下に完全に再現されるかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、ハロゲン含有ポリマー(ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン、および塩化ビニルと塩化ビニリデンとのコポリマー)の配合の分野に関し、さらに詳しくは、このようなポリマーの配合において効率および利便性を改善するのに使用し得る添加剤パッケージの調製方法に関する。
【0002】
上記に列挙したポリ塩化ビニル(PVC)およびその関連物(以下、「PVC」および「ハロゲン含有ポリマー」と総称される)は、特定の用途についてこれらを受注生産することを目的として種々の添加剤と頻繁に配合されるポリマーである。これらの添加剤としては、最も典型的には、熱安定剤ならびに外部および内部潤滑剤が挙げられ、また可塑剤、加工助剤、耐衝撃性改良剤、顔料、充填剤、光安定剤、酸化防止剤なども挙げ得る。
【0003】
添加剤は、それぞれの添加剤を秤量し、次いでそれを樹脂バッチに、多くの場合ブレンダー中で特定の順序で装入することによって、PVC樹脂に配合し得る。強力混合および外部加熱は、次いで、バッチ温度を上昇させるのに十分な熱を提供し、潤滑剤を溶融し、種々の添加剤の全部をPVCポリマーに分散させ、配合してPVC配合物を形成する。このプロセスの結果が、「ドライブレンド」の形態のPVC配合物である。次いで、ドライブレンドは、供給材料として種々の型の変換装置、例えば押出機、射出成形機などで使用し得る。
【0004】
前記の綿密なブレンドプロトコールには多数の利点がある。これらの利点として、不十分な粉末流動性を示す添加剤を、バッチ工程でPVCポリマーと配合することができること;PVC配合物が、比較的良好に分散している全ての添加剤と適度に均質であること;任意の液状添加剤、例えば安定剤または可塑剤を、PVCポリマーと均質化することができること;無機固体の分離(segregation)が、最小限に抑えられること;および最終PVC配合物が、変換装置に供給する前に一般に適度な自由流動性粉末の形態であることが挙げられる。
【0005】
しかし、多数の添加剤が配合物中に存在する場合には、前記の配合物製造方法は、比較的遅い。また、添加剤の計測および秤量に誤りを生じ易い。さらに、低濃度の添加剤が不十分な分散しかしない可能性がある。これらの欠点は、顕著であり、最終的に配合技術者および製品顧客の両方に費用がかかる。
【0006】
これらの欠点を減少させるかまたは避けるために、ワンパック技術が開発された。ワンパック技術は、低濃度の配合成分(または「微量成分」)を、ワンパックと呼ばれる予備分散パッケージに組み合わせる技術である。ワンパックを製造する2つの一般的な型の方法がある。
【0007】
ワンパックを調製するのに一般的に用いられる方法の一つは、「潤滑剤溶融法」と呼ばれる。この方法では、潤滑剤を、典型的には反応器で溶融して(明らかに、その融点よりも高い温度で)液状媒体を形成する。次いで、この媒体に、その他の諸成分全部を加え、混合して均質混合物を形成し、その後に種々の物理的形状の最終ワンパック製品に変換する。このような物理的形状としては、例えばフレーク、ビーズ、粉末、または錠剤(pastille)が挙げられる。
【0008】
圧縮法と呼ばれる別の方法では、種々の添加剤全部を、低強度または中強度ミキサー、例えばリボンブレンダーを使用して混合し、均質化する。次いで、得られる粉末を、液体結合剤の存在下で加熱押出機または回転円板によって圧縮する。結合剤は、通常は、外部熱源によるかまたは摩擦熱によるかいずれかによって溶融されている潤滑剤である。これらの工程は、許容できる流動性を確保し、粉末成分の分離を避けるのに役立つ結合剤−粉末混合物の均一なペレット化を可能にする。
【0009】
あいにく、ワンパックを製造する前記の方法は、種々の問題に遭遇することが多い。ワンパック配合物が多量の液体添加剤を含有する場合には、得られるワンパック物質は、湿潤または粘着し得、不十分な流動性を有し得る。無機固形添加剤の量が比較的多い場合には、最終ペレットは、不十分な凝集性および稠度を有し得る。添加剤、例えば加工助剤および耐衝撃性改良剤(これらは、多くの場合、比較的低いゲル化温度を有する)は、多くの場合、ワンパックに配合することが幾分困難である。また、望まれない化学反応が、高い加工温度で起こり得る。さらにまた、より高価で複雑な製造装置および方法が、多くの場合必要である。要するに、上記の2つの方法は、種々様々なワンパック配合物の製造において多くの制約を有する。
【0010】
上記の欠点の全てを考慮して、ワンパックを調製する簡単で、実用的で、用途の広い手段を提供する方法について当分野では相変わらず要求がある。
【0011】
1つの実施形態において、本発明は、ハロゲン化ポリマー配合物用のワンパック添加剤パッケージの調製方法であって、(a)2つ以上の固体潤滑剤を選択する場合には、最も低い融点を有する固体潤滑剤を、(c)部で温度を決定するのに使用することを条件として、核材料、少なくとも1つの固体潤滑剤、場合により少なくとも1つの液体添加剤、場合により少なくとも1つの固体粒状添加剤、および場合により少なくとも1つの乾燥剤を選択し、(b)任意の少なくとも1つの液体添加剤を選択する場合には、前記少なくとも1つの液体添加剤を前記核に吸収させて核−液体組成物を形成し、(c)前記の核または核−液体組成物を、前記少なくとも1つの固体潤滑剤と、最も低い融点を有する少なくとも1つの固体潤滑剤の融点よりも少なくとも5摂氏温度(℃)低い温度で、層状の核−潤滑剤組成物または核−液体−潤滑剤組成物が形成されるようにブレンドし、(d)場合により前記少なくとも1つの固体粒状添加剤を、前記の核−潤滑剤組成物または核−液体−潤滑剤組成物と、層状の核−潤滑剤−固体組成物または核−液体−潤滑剤−固体組成物が形成されるようにブレンドし、(e)場合により前記の核−潤滑剤組成物、核−液体−潤滑剤組成物、核−潤滑剤−固体組成物または核−液体−潤滑剤−固体組成物を、少なくとも1つの乾燥剤と、層状の核−潤滑剤−乾燥剤組成物、核−液体−潤滑剤−乾燥剤組成物、核−潤滑剤−固体−乾燥剤組成物、または核−液体−潤滑剤−固体−乾燥剤組成物が形成されるようにブレンドし、および(f)場合により前記の核−潤滑剤組成物、核−液体−潤滑剤組成物、核−潤滑剤−固体組成物、核−液体−潤滑剤−固体組成物、核−潤滑剤−乾燥剤組成物、核−液体−潤滑剤−乾燥剤組成物、核−潤滑剤−固体−乾燥剤組成物、または核−液体−潤滑剤−固体−乾燥剤組成物をペレット化してペレットを形成する、ことを含む、ハロゲン化ポリマー配合物用のワンパック添加剤パッケージの調製方法を提供する。
【0012】
第二の実施形態において、本発明は、粒状固体核を含むハロゲン化ポリマーの配合で使用するためワンパック添加剤パッケージ組成物であって、前記粒状固体核が、場合によりその中に少なくとも1つの液体添加剤を吸収しており;前記粒状固体核が、その相当な部分の表面に潤滑剤ワックスの層を有し;前記潤滑剤ワックスの層が、場合により前記潤滑剤ワックスの層の相当な部分の表面に固体粒状添加剤の層を有し;前記潤滑剤ワックスまたは前記固体粒状添加剤の層が、場合によりその表面に乾燥剤の層を有し;および前記添加剤パッケージ組成物が、実質的に自由流動性であるという特性を示す粒状固体である、ワンパック添加剤パッケージ組成物を提供する。
【0013】
第三の実施形態において、本発明は、ハロゲン化ポリマーの配合で使用するためのワンパック添加剤パッケージ組成物であって、(a)2つ以上の固体潤滑剤を選択する場合には、最も低い融点を有する固体潤滑剤を、(c)部で温度を決定するのに使用することを条件として、核材料、少なくとも1つの固体潤滑剤、場合により少なくとも1つの液体添加剤、場合により少なくとも1つの固体粒状添加剤、および場合により少なくとも1つの乾燥剤を選択し、(b)任意の少なくとも1つの液体添加剤を選択する場合には、前記少なくとも1つの液体添加剤を前記核に吸収させて核−液体組成物を形成し、(c)前記の核または核−液体組成物を、前記少なくとも1つの固体潤滑剤と、最も低い融点を有する少なくとも1つの固体潤滑剤の融点よりも少なくとも5摂氏温度(℃)低い温度で、層状の核−潤滑剤組成物または核−液体−潤滑剤組成物が形成されるようにブレンドし、(d)場合により前記少なくとも1つの固体粒状添加剤を、前記の核−潤滑剤組成物または核−液体−潤滑剤組成物と、層状の核−潤滑剤−固体組成物または核−液体−潤滑剤−固体組成物が形成されるようにブレンドし、(e)場合により前記の核−潤滑剤組成物、核−液体−潤滑剤、核−潤滑剤−固体組成物または核−液体−潤滑剤−固体組成物を、少なくとも1つの乾燥剤と、層状の核−潤滑剤−乾燥剤組成物、核−液体−潤滑剤−乾燥剤組成物、核−潤滑剤−固体−乾燥剤組成物、または核−液体−潤滑剤−固体−乾燥剤組成物が形成されるようにブレンドし、および(f)場合により前記の核−潤滑剤組成物、核−液体−潤滑剤組成物、核−潤滑剤−固体組成物、核−液体−潤滑剤−固体組成物、核−潤滑剤−乾燥剤組成物、核−液体−潤滑剤−乾燥剤組成物、核−潤滑剤−固体−乾燥剤組成物、または核−液体−潤滑剤−固体−乾燥剤組成物をペレット化してペレットを形成する、ことを含む方法によって調製される、ハロゲン化ポリマーの配合で使用するためのワンパック添加剤パッケージ組成物を提供する。
【0014】
要約すると、本発明は、低いワンパック製造温度を維持し、種々様々なワンパックの製造を可能にし、その流動性を高めるという具体的な利点を提供する。これを達成するために、特定のプロトコールを用いる。
【0015】
前記方法の最初の工程は、適当な核材料を選択することにある。本明細書で定義するように、核材料は、最終ワンパック製品配合物の一部であり、完成したPVCを配合した配合物の所望の特性を高めるか、または少なくとも妨害しない固体粒子である。例えば、必要な添加剤の1つまたはそれ以上が液体である場合には、前記核は、十分に吸収性を有するべきである。別の例において、最終PVC配合物が、透明性が望まれる用途を目的とする場合には、炭酸カルシウムなどの不透明な充填剤は、核材料として望ましくない選択であろう。したがって、核材料の適切な選択としては、非限定的な例において、配合樹脂それ自体、すなわちPVC樹脂;充填剤物質、例えば炭酸カルシウム;耐衝撃性改良剤、例えばアクリルポリマー添加剤;加工助剤;顔料;またはこれらの組み合わせを挙げ得る。特定のおよび非限定的な実施形態において、好ましい核材料は、充填剤、PVC樹脂、アクリルポリマー添加剤、耐衝撃性改良剤または顔料であり;さらに好ましい核材料は、PVC樹脂または充填剤である。
【0016】
本発明の方法の1つの非限定的な実施形態において、特定の配合物に望まれるワンパック添加剤パッケージ用の種々の添加剤成分の全部を選択することも必要である。しかし、一般に、本質的に全ての添加剤パッケージは、少なくとも1つの潤滑剤を必要とする。多くの場合、最終配合物の加工性を改善するのに役立つ2つ以上のこのような潤滑剤が、選択される。しかし、本発明の目的には、重要な潤滑剤の確認(identification)が重要である。この重要な潤滑剤は、最も低い融点を有する潤滑剤である。その理由は、潤滑剤をパッケージに配合する間にまたは配合した後に、パッケージの温度を、その最も低い融点よりも少なくとも5℃低い温度を超えて上昇させないことを確実にする必要があるからである。可能な潤滑剤選択としては、例えば、石油ワックス、例えばパラフィンワックス;合成炭化水素ワックス、例えば酸化および非酸化ポリエチレンワックス;モンタン(亜炭)ワックス;脂肪酸の金属石鹸;脂肪酸;ならびにこれらの組み合わせを挙げ得る。
【0017】
添加剤パッケージに一般的に用いられる別の添加剤は、熱安定剤である。その理由は、熱安定剤は、PVCが配合された配合物に標準的に必要とされるからである。このような添加剤は、液体または粒状(乾燥固体または粉末)物質であり得る。適当な例としては、有機錫安定剤、鉛安定剤、混合金属安定剤、および有機分子を基材とする金属を含有していない安定剤を挙げ得る。その他の添加剤としては、種々の種類、例えば以下に限定されないが、例えば光安定剤、例えばベンゾフェノン類およびベンゾトリアゾール類;顔料、例えば二酸化チタン、カーボンブラックなど;充填剤、例えば炭酸カルシウム、タルクなど;加工助剤および耐衝撃性改良剤、例えばアクリルポリマー、メチルメタクリレート−スチレン−ブタジエンコポリマー、メチルメタクリレートとアルキルアクリレートとのコポリマーなど;酸化防止剤、例えばフェノール系酸化防止剤など;ならびに難燃剤/煙抑制剤、例えばアルミナ三水和物および水酸化マグネシウム;ならびにこれらの組み合わせを挙げ得る。
【0018】
全ての材料が選択されると、最初の工程は、液体である添加剤のいずれかの核による吸収を達成することにある。この工程は、任意である。その理由は、液状添加剤を何ら含有していない本発明のワンパックを調製する必要があり得るからである。吸収は、種々の温度で行なうことができることから、本明細書で使用する液体添加剤という用語は、室温(これは、核材料が粒状固体である温度である)での液体を意味する。したがって、例えば、PVC樹脂が、選択された核材料である場合には、全ての液状添加剤の吸収は、所望ならば、比較的高い温度で、すなわちPVC樹脂のTg(ガラス転移温度)(その温度で、PVCが、高い細孔容積を有し、したがって高められた液体吸収能を有する)よりも高い温度で達成し得る。しかし、無機物、例えば充填剤、顔料などが核材料である場合には、吸収は、低い温度で、好ましくは室温で行なわれるであろう。
【0019】
この工程の目的は、液体が含有されるが、得られる液体と核材料の組み合わせが、ドライブレンドを生成することを確実にすることにある。本明細書で定義するように、ドライブレンドとは、前記液体(1つまたは複数)の全てを含有して得られる核が、それにもかかわらず、相変わらず、本質的に粒状の特性を有し、目視検査により、かなりの流動性および粉末特性を有し、ならびに諸成分の有意な分離および/または核材料の凝集がないことを意味する。これを確実にするために、2つのことを調節しなければならない。第一に、液体添加剤(1つまたは複数)の量に比例した核材料の量は、液体(1つまたは複数)の吸収が本質的に完全であり得るようなものであるべきである。第二に、液体(1つまたは複数)の添加の速度を、添加速度が、選択された核による吸収速度よりも遅いように、調節することも重要である。
【0020】
吸収操作は、典型的な高速混合および/またはブレンド装置を使用して実施することができる。特定の具体的であるが、非限定的な実施形態において、前記装置は、良好な粉末の均質化および添加剤の分散を確実にする能力を有する。所望ならば、プロセス温度は、ミキサーの加熱−冷却ジャケットによって調節できる。例えば、PVC樹脂を核として選択しおよびワンパックが高い割合の液体添加剤含有量を有する場合には、多くの場合、プロセス温度を、液体を適切に吸収するためにPVC樹脂のTgよりも高い温度まで上昇させることが望ましい。当業者は、種々の装置製造業者を知っているであろうし、彼らが吸収を達成するために適切な尺度を容易に決定することを可能にする混合およびブレンドパラメーターについて知っているであろう。
【0021】
いったん任意の液体成分が核材料に吸収されると、核は、少なくとも1つの固体潤滑剤とブレンドされる。2つ以上の潤滑剤が所定の配合物に含有される場合には、典型的には、この時点でこれら全部を含有することが好ましい。この選択(preference)に対する例外は、液体潤滑剤であり、液体潤滑剤は、すなわち任意の最初の工程で、他の液状添加剤と同じ時間で核に吸収されることが望ましい。上記で既に述べたように、このブレンド(blending)は、最も低い溶融潤滑剤の溶融温度よりも少なくとも5℃低い温度で実施される。要するに、潤滑剤ワックスのいずれかの実際の溶融を避けるためにブレンド方法の残り全体を通じてこの低い配合温度を維持することが不可欠である。ブレンドは、混合物の均質化および分散を確実にするために強力混合であることが望ましいが、冷却ジャケットも、したがって所定の温度コントロールを維持するために望まれる。これは、強力配合は摩擦熱の増大をもたらすという理由からである。
【0022】
潤滑剤は、必ずしも常ではないが、多くの場合、他着性または粘着性物質であるので、前記用語は口語的に(colloquially)理解されるように、このような核材料、または核−液体物質とのブレンドは、多くの場合、および幾つかの実施形態において望ましくは、粘着性表面を有する組成物の形成をもたらし得る。本明細書で定義するように、粘着(sticky)とは、潤滑剤が、核粒子に優先的に付着し、また組成物の著しく高められた凝集をもたらすある程度の凝集性を示さないような、高い接着性または粘着力を示す領域を意味する。このような状況において、核−潤滑剤組成物、または核−液体−潤滑剤組成物は、目視検査により、核材料単独の流動性と比較した場合に著しく低下していないある程度の流動性を維持することが望ましいであろう。
【0023】
潤滑剤を組成物に配合した後に、固体である任意の追加添加剤を、核−潤滑剤組成物または核−液体−潤滑剤組成物と配合し得る。このような固形添加剤は、組成物の潤滑剤層に、測定可能な程度まで付着し、表面の相当な部分または本質的に全体に第二の層を生成することが望ましいし、好都合であろう。追加添加剤が著しい凝集性を欠く場合には、ワンパック添加剤パッケージは、実質的に自由流動性の粉末の形態であることが望ましいものであり得、所定のPVC系樹脂と配合するのに容易な完成および最終ワンパックであり得る。この組成物は、核−潤滑剤−固体組成物または核−液体−潤滑剤−固体組成物のいずれかである。固体の任意の添加剤を含有していない場合には、組成物は、この時点では、相変わらず核−潤滑剤組成物または核−液体−潤滑剤組成物である。
【0024】
しかし、固体(粒状)添加剤の層が、若干の凝集力を示し、したがって核−潤滑剤−固体組成物または核−液体−潤滑剤−固体組成物が、少なくともある程度まで、相変わらず粘着性粒状物であるか、あるいは不十分なまたは望ましくない程度の流動性を有する場合には、任意の最終工程で、いわゆる乾燥剤とブレンドすることが望ましいものであり得る。これはまた、固形添加剤を含有していない場合であってもよく、組成物は、核−潤滑剤組成物または核−液体−潤滑剤組成物である。任意のこのような乾燥剤は、比較的非粘着性の実質的に連続した層を各粒子の最外部表面に効率的に定着させ、保持させることによって、粘着性、すなわち高められた凝集力および/または付着力に打ち勝つために使用し得る。この結果は、この場合もまた、乾燥、すなわちドライブレンド、および実質的に自由流動性の粉末である。このような乾燥剤の適当な例としては、添加剤固体添加剤ブレンド工程(the additives solid additives blending step)に既に含まれていないか、またそれに関してその一部分のみが固体添加剤ブレンド工程で既に添加されている配合物に存在する固体を挙げ得る。それはまた、このためにだけ選択された完全に異なる乾燥剤であってもよい。このようなものとして、例えば、充填剤;耐衝撃性改良剤;加工助剤;顔料;ハロゲン化ポリマー樹脂の1つ;およびこれらの組み合わせを挙げ得る。
【0025】
乾燥剤を用いて又は用いずに製品を完成させた後に、添加剤パッケージ組成物は、ペレット化してもよい。この任意の工程は、前記組成物を結合剤と組み合わせることによって実施することができる。結合剤は、外部供給源(すなわち、ペレット化を促進するために徐々に加えられる液体結合剤)から生じることができるし、または内部供給源(これは、ブレンダー温度を、結合剤生成添加剤が溶融し始めるまで徐々に上昇させることによって、結合剤がその場で生成することを意味する)から生じることができる。この時点で、ブレンダーの半径方向速度(radial speed)と容器に実際に存在する結合剤の量の組み合わせは、時々刻々、ペレットが形成されるのにつれてペレットの平均直径を決定する。
【0026】
本発明の方法によって調製される最終自由流動性PVCワンパック添加剤パッケージは、この場合、最終配合PVC生成物を形成するために配合物の主要成分または「マクロ」成分の残部と配合される状態にある。この配合PVC製品は、この場合、PVC物品を製造するために変換装置に導入し得る。このような物品としては、管、散水口、継手、形材、硬質および軟質フィルム、ビン、電線管、羽目板、フォームボード、ワイヤおよびケーブルなどを挙げ得る。
【0027】
本発明は、潤滑剤の溶融を必要としないし、液体を存在させることも必要としない。したがって、本発明は、潤滑剤溶融法および圧縮法と比べて、調製の利便性および最終用途に対する適切な受注生産;添加剤同士の間の化学的相互作用の傾向の減少;高温に起因する添加剤成分の分解の機会の減少;成分の分離の機会の減少;多数の異なる添加剤をより広範な量範囲で使用するより高い多用性;不相溶性添加剤をより容易に含有する可能性;低い設備投資および装置コスト;高い生産速度および低い生産コスト;ならびに受注生産品の促進された生産を提供する。
【実施例】
【0028】
実施例1
工程1:液体の吸収
500グラム(g)のPVC樹脂(Kw=65.20%<多孔率<30%、核材料として、核Aと表す)と、250gのAdvastab(商標)TM−181FS(メチル錫チオグリコレート、液体熱安定剤)を、原料として使用し、Haake Planetmix(商標)500を使用して、加熱および冷却ジャケットを備えた遊星形ミキサーとして機能させる。ミキサーの回転速度を、1000rpmで固定する。PVC樹脂を、最初に、PVC樹脂の温度が約4分(min)で80℃に達した際にミキサーに装填する。次いで、TM−181FS液体安定剤を、時間当たり1キログラム(kg/h)の平均速度で徐々に加える。TM−181FSの総添加量は、250gである。
【0029】
最初の5分で、吸収の速度が、液体添加の速度よりも早いことが観察される。この時間中、トルクは極めて低く、粉末は、ドライブレンドのように挙動する。この時間後に、吸収の速度が、添加の速度よりも遅くなり始め、混合物が、わずかに湿り始め、ミキサーのトルクが増大する。TM−181FSの添加は、約15分で完了する。約10分後に、液体の添加を終え、ミキサーのトルクが低下し始め、混合物が、再び乾燥し始め、ドライブレンドまたは純粋なPVC樹脂として良好な流動挙動を示す。平均吸収速度は、これらの条件下で、約1.2kgのTM181FS/PVC樹脂kg/時間であると評価される。
【0030】
この自由流動性粉末は、樹脂と安定剤の合計重量に基づいて66.7重量%(wt%)のPVC樹脂と33.3wt%のメチル錫チオグリコレート安定剤を有する。この混合物を、本明細書では核−液体組成物と表す。
【0031】
工程2:核−液体組成物の表面へのその他の添加剤の配合
工程1と同じミキサーおよび速度を使用するが、35℃の一定温度で、250.0gの核−液体組成物を、ミキサーに加え、次いで、以下の順序にしたがって潤滑剤:すなわちパラフィンワックス=166.7g(精製パラフィンワックス、融点:70〜74℃);AC−629A=16.7g(酸化ポリエチレンワックス、滴点:101℃)およびステアリン酸カルシウム=133.3g(融点:150〜155℃)を徐々に加える。35℃で10分間混合した後に、得られる混合物は、自由流動性で無塵の粉末であり、目視検査によって良好な均質性を有し、分離の問題がない。このブレンドを、ワンパック実施例1と表す。
【0032】
実施例2および比較例A
実施例1と同じ添加剤成分を含有する配合PVC試料を、個々の成分を配合することによって、すなわち各成分を別々に秤量し、配合することによって調製する。この試料を、比較例Aと命名し、高速Henschelブレンダーで行なう。比較例Aの調製のために、PVC樹脂を、錫安定剤と共に、室温でブレンダーに装填する。全ての潤滑剤を70℃で装填し、無機成分を85℃で装填する。バッチ温度が110℃に到達したら、次いで配合物を冷却機内で約40℃まで冷却する。
【0033】
実施例2の配合物の調製のために、PVC樹脂と、実施例1で調製したワンパックを、室温でブレンダーに充填した。温度を110℃に上げ、次いで配合PVCを、冷却機で約40℃まで冷却した。
【表1】

【0034】
実施例2の試料を、Haake Polylab OSトルク流動計を使用して、比較例Aの試料と流動学的に比較する。同じ流動学的挙動(同じ平衡トルク、溶融時間および曲線形状)を、両方の配合物について観察する。
【0035】
実施例3
実施例3のワンパックは、比較的高い液体含有量を有する配合を有し、回転ミキサーパンを使用して調製する。このワンパックの組成は、46.1%の液体(安定剤)と53.9%の固体潤滑剤を有する。公知のワンパック製造方法のいずれかに従ってこのようなワンパックを調製することは困難である。本発明は、液体を吸収する核を用いることによって前記の問題を克服する。本実施例において、選択される核材料は、CaCO(Φav=2μmで、ステアリン酸で処理されていない天然方解石)である。このCaCOは、44%(ビス(2−エチルヘキシル)フタレート(DOP)吸収、質量−質量)の多孔率を有し、液体(Advastab(商標)TM−599A − メチル錫逆エステル安定剤)の量の2倍よりも多い量で使用する。ワンパック実施例3の組成を表2に示す。
【表2】

【0036】
工程1:液体の吸収および潤滑剤の添加
実施例3のワンパックを、回転皿を有する強力ブレンダー(Erich labミキサー、15リットル(L)、温度調節用ジャケットを有していない)を使用して調製する。この方法は、室温(〜28℃)で実施する。ミキサーの皿に核材料として4.90kgのCaCO(0.10kgは、後で乾燥剤として使用するために取り分ける)を入れる。中度の回転で、1.62kgのAdvastab(商標)TM−599A(0.69kgは、ペレット化工程で結合剤として後で使用するために取り分ける)を、前記の皿に極めてゆっくり導入する。液体を吸収させた後に、潤滑剤をこの順序で:すなわちステアリン酸=0.19kg;XL−165(AmeriLubes)=1.30kg;AC−629A(Honeywell)=0.19kg;ステアリン酸カルシウム=1.03kgの順序で徐々に導入する。回転速度を、高速から中速に変え、数分後に、粉末は、目視検査によって良好な流動性を有する乾燥粉末である。
【0037】
工程2:ペレット化
0.69kgのAdvastab(商標)TM−599Aを、結合剤として高回転速度下で徐々に加える。添加時間は、約3分である。このペレットの直径は、液体の添加速度およびミキサーの回転速度によって調節する。ペレット化プロセスの終わりに、0.10kgのCaCOを、徐々に加えてペレットの表面を乾燥する。得られるワンパック物質は、自由流動性であり、得られた顆粒の約65%が、1.0mm≦Φ≦3.0mmを測定する直径(Φ)を有し;約20%が、≦1.0mmのφを有し;約15%が、≧3.0mmのΦを有する。
【0038】
実施例4
横型プラウミキサー(Littleford Dayブレンダー/造粒機、FKMシリーズ、加熱および冷却ジャケットを有し、チョッパーを有していない、15L皿)を使用して、実施例4のワンパックを調製する。表3に示すこのワンパックの配合物は、充填剤(炭酸カルシウム)を含め核としての幾つかの成分、アクリル系耐衝撃性改良剤(Paraloid(商標)KM−362)、およびCPE耐衝撃性改良剤(Tyrin(商標)7100)を含有する。顔料を、乾燥剤として使用する。全プロセスを、周囲温度で、高速回転で実施する。
【表3】

【0039】
工程1:液体の吸収
ミキサーに、2.50kgのParaloid(商標)KM−362、1.60kgのTyrin(商標)7100および3.00kgのCaCOを入れる。次いで、0.92kgのAdvastab(商標)TM−181FSを、高速回転下で、5分の時間にわたって極めてゆっくり加える。得られる物質は、自由流動性の乾燥粉末である。
【0040】
工程2:潤滑剤の添加
液体吸収工程が終わると、全ての潤滑剤を、以下の順序:すなわちAdvalube(商標)E−2100(0.61kg)、酸化LDPEワックス(0.15kg)、酸化HDPEワックス(0.12kg)、およびステアリン酸カルシウム(0.50kg)の順序で加える。得られる物質は、無塵および自由流動性の粉末である。
【0041】
工程3:乾燥剤の添加
前記物質は、すでに良好な流動性を有していると思われるが、その流動性を高めるために0.60kgのTiOを乾燥剤として使用する。最終物質は、目視によって分離していない無塵および自由流動性の粉末である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハロゲン化ポリマー配合物用のワンパック添加剤パッケージの調製方法であって、
(a)2つ以上の固体潤滑剤を選択する場合には、最も低い融点を有する固体潤滑剤を、(c)部で温度を決定するのに使用することを条件として、核材料、少なくとも1つの固体潤滑剤、場合により少なくとも1つの液体添加剤、場合により少なくとも1つの固体粒状添加剤、および場合により少なくとも1つの乾燥剤を選択し、
(b)任意の少なくとも1つの液体添加剤を選択する場合には、前記少なくとも1つの液体添加剤を前記核に吸収させて核−液体組成物を形成し、
(c)前記の核または核−液体組成物を、前記少なくとも1つの固体潤滑剤と、最も低い融点を有する少なくとも1つの固体潤滑剤の融点よりも少なくとも5摂氏温度(℃)低い温度で、層状の核−潤滑剤組成物または核−液体−潤滑剤組成物が形成されるようにブレンドし、
(d)場合により前記少なくとも1つの固体粒状添加剤を、前記の核−潤滑剤組成物または核−液体−潤滑剤組成物と、層状の核−潤滑剤−固体組成物または核−液体−潤滑剤−固体組成物が形成されるようにブレンドし、
(e)場合により前記の核−潤滑剤組成物、核−液体−潤滑剤組成物、核−潤滑剤−固体組成物または核−液体−潤滑剤−固体組成物を、少なくとも1つの乾燥剤と、層状の核−潤滑剤−乾燥剤組成物、核−液体−潤滑剤−乾燥剤組成物、核−潤滑剤−固体−乾燥剤組成物、または核−液体−潤滑剤−固体−乾燥剤組成物が形成されるようにブレンドし、および
(f)場合により前記の核−潤滑剤組成物、核−液体−潤滑剤組成物、核−潤滑剤−固体組成物、核−液体−潤滑剤−固体組成物、核−潤滑剤−乾燥剤組成物、核−液体−潤滑剤−乾燥剤組成物、核−潤滑剤−固体−乾燥剤組成物、または核−液体−潤滑剤−固体−乾燥剤組成物をペレット化してペレットを形成する、
ことを含む、ハロゲン化ポリマー配合物用のワンパック添加剤パッケージの調製方法。
【請求項2】
前記核が、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン、塩化ビニルと塩化ビニリデンとのコポリマー、充填剤、耐衝撃性改良剤、加工助剤、顔料、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記潤滑剤が、石油ワックス、合成炭化水素ワックス、モンタンワックス、脂肪酸の金属塩、脂肪酸、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記固体粒状添加剤が、炭酸カルシウム、タルク、カーボンブラック、二酸化チタン、ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、アクリルポリマー、メチルメタクリレート−スチレン−ブタジエンコポリマー、メチルメタクリレートとアルキルアクリレートとのコポリマー、フェノール系酸化防止剤、アルミナ三水和物、水酸化マグネシウム、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記ブレンドを強力ブレンダーで実施する、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
粒状固体核を含むハロゲン化ポリマーの配合で使用するためのワンパック添加剤パッケージ組成物であって、前記粒状固体核が、場合によりその中に少なくとも1つの液体添加剤を吸収しており;前記粒状固体核が、その相当な部分の表面に潤滑剤ワックスの層を有し;前記潤滑剤ワックスの層が、場合により前記潤滑剤ワックスの層の相当な部分の表面に固体粒状添加剤の層を有し;前記潤滑剤ワックスまたは前記固体粒状添加剤の層が、場合によりその表面に乾燥剤の層を有し;および前記添加剤パッケージ組成物が、実質的に自由流動性であるという特性を示す粒状固体である、ワンンパック添加剤パッケージ組成物。
【請求項7】
ハロゲン化ポリマーの配合で使用するためのワンパック添加剤パッケージ組成物であって、
(a)2つ以上の固体潤滑剤を選択する場合には、最も低い融点を有する固体潤滑剤を、(c)部で温度を決定するのに使用することを条件として、核材料、少なくとも1つの固体潤滑剤、場合により少なくとも1つの液体添加剤、場合により少なくとも1つの固体粒状添加剤、および場合により少なくとも1つの乾燥剤を選択し、
(b)任意の少なくとも1つの液体添加剤を選択する場合には、前記少なくとも1つの液体添加剤を前記核に吸収させて核−液体組成物を形成し、
(c)前記の核または核−液体組成物を、前記少なくとも1つの固体潤滑剤と、最も低い融点を有する少なくとも1つの固体潤滑剤の融点よりも少なくとも5摂氏温度(℃)低い温度で、層状の核−潤滑剤組成物または核−液体−潤滑剤組成物が形成されるようにブレンドし、
(d)場合により前記少なくとも1つの固体粒状添加剤を、前記の核−潤滑剤組成物または核−液体−潤滑剤組成物と、層状の核−潤滑剤−固体組成物または核−液体−潤滑剤−固体組成物が形成されるようにブレンドし、
(e)場合により前記の核−潤滑剤組成物、核−液体−潤滑剤組成物、核−潤滑剤−固体組成物または核−液体−潤滑剤−固体組成物を、少なくとも1つの乾燥剤と、層状の核−潤滑剤−乾燥剤組成物、核−液体−潤滑剤−乾燥剤組成物、核−潤滑剤−固体−乾燥剤組成物、または核−液体−潤滑剤−固体−乾燥剤組成物が形成されるようにブレンドし、および
(f)場合により前記の核−潤滑剤組成物、核−液体−潤滑剤組成物、核−潤滑剤−固体組成物、核−液体−潤滑剤−固体組成物、核−潤滑剤−乾燥剤組成物、核−液体−潤滑剤−乾燥剤組成物、核−潤滑剤−固体−乾燥剤組成物、または核−液体−潤滑剤−固体−乾燥剤組成物をペレット化してペレットを形成する、
ことを含む方法によって調製される、ハロゲン化ポリマーの配合で使用するためのワンパック添加剤パッケージ組成物。

【公開番号】特開2013−14765(P2013−14765A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−146414(P2012−146414)
【出願日】平成24年6月29日(2012.6.29)
【出願人】(512171629)ダウ ブラジル エス.エー. (5)
【出願人】(590002035)ローム アンド ハース カンパニー (524)
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
【Fターム(参考)】