ＲＦＩＤタグホルダ
【課題】ＲＦＩＤタグホルダを提供する。
【解決手段】本発明は、ＲＦＩＤタグを支持するために使用されるＲＦＩＤタグキャリアと、円形表面、保持部分及び内部に配置された少なくとも１つの磁性部品を有するベースとを含むＲＦＩＤタグホルダに関する。円形表面の形状は配置穴の形状に合致し、磁性部品を用いて配置穴を磁気的に取り付け可能にすることによりベースが配置穴と組み合わされ、及び保持ユニットの２つのクリップアームが、金属基板の２つのスルーホールを挿通した後に保持部分を把持し、且つＲＦＩＤタグキャリアを保持する。このＲＦＩＤタグホルダは以下の利点を有する：短時間での設置、低コスト及び再利用可能；任意の深さ及びサイズの配置穴に好適；干渉の低下及び読み取り効果の向上；追加的な加工コストなし；防塵性、防水性及び耐油性；並びにより高い組立性、拡張性及び柔軟性。
【解決手段】本発明は、ＲＦＩＤタグを支持するために使用されるＲＦＩＤタグキャリアと、円形表面、保持部分及び内部に配置された少なくとも１つの磁性部品を有するベースとを含むＲＦＩＤタグホルダに関する。円形表面の形状は配置穴の形状に合致し、磁性部品を用いて配置穴を磁気的に取り付け可能にすることによりベースが配置穴と組み合わされ、及び保持ユニットの２つのクリップアームが、金属基板の２つのスルーホールを挿通した後に保持部分を把持し、且つＲＦＩＤタグキャリアを保持する。このＲＦＩＤタグホルダは以下の利点を有する：短時間での設置、低コスト及び再利用可能；任意の深さ及びサイズの配置穴に好適；干渉の低下及び読み取り効果の向上；追加的な加工コストなし；防塵性、防水性及び耐油性；並びにより高い組立性、拡張性及び柔軟性。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明はＲＦＩＤタグホルダに関し、より詳細には磁気的に取り付けられるＲＦＩＤタグホルダに関する。
【背景技術】
【０００２】
ＲＦＩＤ（無線周波数識別）タグの用途は汎用的であり、特に商品サプライチェーンの物流管理に顕著な効果を有する。ＲＦＩＤタグは、主として包装用のケース又は段ボール箱に直接取り付けられ、その場合にタグの取り付けが大きく問題となることはない。しかしながら特別に大きい物体又は装置の場合、ＲＦＩＤタグは堅固に取り付けることができないため、主としてねじにより設置される。
【０００３】
しかしながら、ほとんどの装置は金属製であり、穴開け及びタップ立て加工によって極めて高コストとなり、且つ穴開け後には当初の装置の構造及び特性を維持及び保証することができない。従って、工業的応用に向けてＲＦＩＤ技術の問題点をどのように解消するか、及び設計されたＲＦＩＤタグを装置に対してどのように効率的且つ簡便に設置するかは、非常に重要な技術目標である。
【０００４】
製鋼ラインを例に挙げると、ローラは必需の消耗装置である；各ローラはその固有の識別コードを有し、これは主として使用時に効率的な識別ができるよう納品前にローラの側面に刻印される。しかしながら、ローラの使用後、コードはグリース、汚れ、水垢又は識別塗装によって覆われ得るため、判読し難くなることが多い。
【０００５】
さらに、側面に溝がないローラの場合、ＲＦＩＤタグが側面上に直接設置されると、ローラが研削されるときにダウェルディスク（dowel disc）によってＲＦＩＤタグが圧潰され、破壊される。従って、従来のＲＦＩＤローラ設置技術は、設置及び加工に高コストを要する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
従って、上記の問題を解決するＲＦＩＤタグホルダを提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は、機器の配置穴にＲＦＩＤタグを配置するために使用されるＲＦＩＤ（無線周波数識別）タグホルダに関し、ここで配置穴は、磁気的に取り付け可能な材料で作製されている。ＲＦＩＤタグホルダは、ＲＦＩＤタグキャリアと、金属基板と、ベースと、保持ユニットとを含む。ＲＦＩＤタグキャリアはＲＦＩＤタグを支持するために使用される。金属基板は２つのスルーホールを有する。ベースは円形表面と保持部分とを有し、ベースには少なくとも１つの磁性部品が配置される。円形表面の形状は配置穴の形状に合致し、磁性部品を用いて配置穴を磁気的に取り付け可能にすることにより、ベースが配置穴と組み合わされる。保持ユニットは２つのクリップアームを有し、クリップアームはスルーホールを挿通した後に保持部分を把持し、且つＲＦＩＤタグキャリアを保持する。
【０００８】
本発明に係るＲＦＩＤタグホルダは、任意の種類の装置又は機器に対するＲＦＩＤタグの設置に好適であり、以下の利点を有する：
１．短時間での設置、低コスト及び再利用可能。
２．任意の深さ及びサイズの配置穴に好適、従って利用上の柔軟性が向上。
３．配置穴の深さの違いによるＲＦＩＤタグの干渉が生じることがなく、読み取り効果が向上する。
４．ホルダを機器（例えばローラ）の配置穴に直接配置することができ、追加的な機器加工コストが不要である。
５．防塵性、防水性及び耐油性。
６．組立性、拡張性及び柔軟性を高めるための実際の必要に応じて、保持ユニットの保持クリップの数を増加又は減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】本発明の第１の実施形態に係るＲＦＩＤ（無線周波数識別）タグホルダの概略組立図である。
【図２】本発明の第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略分解図である。
【図３】配置穴に配置された本発明の第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略図である。
【図４】本発明の第２の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略組立図である。
【図５】本発明の第２の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略分解図である。
【図６】本発明の第３の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略図である。
【図７】本発明の第４の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
図１は、本発明の第１の実施形態に係るＲＦＩＤ（無線周波数識別）タグホルダの概略組立図を示す；図２は、本発明の第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略分解図を示す；及び図３は、配置穴に配置された本発明の第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略図を示す。図１〜図３に示されるとおり、本発明の第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ１はＲＦＩＤタグ５を機器６（例えばローラ）の配置穴６１に配置するために使用され、ここで配置穴６１は、磁気的に取り付け可能な材料で作製されている。
【００１１】
本発明に係るＲＦＩＤタグホルダ１は、ＲＦＩＤタグキャリア１１と、金属基板１２と、ベース１３と、保持ユニット１４とを含む。ＲＦＩＤタグキャリア１１は、ＲＦＩＤタグ５を支持するために使用される。この実施形態では、ＲＦＩＤタグキャリア１１は上側部分１１１と下側部分１１２とからなり、従ってＲＦＩＤタグ５を上側部分１１１と下側部分１１２との間に配置することができる。好ましくは、ＲＦＩＤタグキャリア１１は少なくとも１つの情報識別タグ又はバーコード（図示せず）をさらに含み得る。上側部分１１１及び下側部分１１２の外周面は、対応して合致する凹部及び凸形を含む構造を有してもよく、従って上側部分１１１と下側部分１１２とを互いに固着することができ、それによりその使用が簡便となる。
【００１２】
この実施形態では、金属基板１２は２つのスルーホール１２１を有する。金属基板１２のサイズはＲＦＩＤタグ５のサイズより大きい。金属基板１２は下側部分１１２によりＲＦＩＤタグ５と離間され、そのため金属基板１２とＲＦＩＤタグ５との間には好適な一定の距離があり、従ってＲＦＩＤタグ５の特性の安定性及び制御性が高まるとともに、ＲＦＩＤタグ５が効率的に読み取られ得るよう確実にすることができる。加えて、金属基板１２のサイズ及び形状は配置穴６１の第１の深さｄの位置のサイズ及び形状に合致し得るため、ＲＦＩＤタグホルダ１と配置穴６１とを組み合わせたときの安定性が増す。
【００１３】
ベース１３は円形表面１３１と保持部分１３２とを有し、ベース１３には少なくとも１つの磁性部品１３３が配置される。円形表面１３１の形状は配置穴６１の形状に合致し、磁性部品１３３を用いて配置穴６１を磁気的に取り付け可能にすることにより、ベース１３が配置穴６１と組み合わされる。この実施形態では、２つの磁性部品１３３がベース１３に封入される。円形表面１３１は円錐形状の傾斜面であり、磁性部品１３３は円形表面１３１と実質的に平行に配置され、従って磁性部品１３３と配置穴６１との間の間隔部が、磁気的取り付け強度の点でより良好となる。
【００１４】
保持ユニット１４は２つのクリップアーム１４１を有し、クリップアーム１４１はスルーホール１２１を挿通した後に保持部分１３２を把持し、且つＲＦＩＤタグキャリア１１を保持する。各クリップアーム１４１が第１の保持構造１４２を有し、ＲＦＩＤタグキャリア１１が２つの第２の保持構造１１３を有し、及び第２の保持構造１１３は第１の保持構造１４２に合致する。この実施形態では、各第１の保持構造１４２が凸形であり、対応する第２の保持構造１１３が凹部であり、従ってクリップアーム１４１はＲＦＩＤタグキャリア１１をより堅固に把持することができる。
【００１５】
ＲＦＩＤタグ５を支持した後、ＲＦＩＤタグキャリア１１は保持ユニット１４なしで利用されてもよく、そのためＲＦＩＤタグキャリア１１を任意の機器の検知、情報読み取り及び／又は物流管理のために独立して使用し得ることが理解される。
【００１６】
図４は、本発明の第２の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略組立図を示す；図５は、本発明の第２の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略分解図を示す。図４及び図５に示されるとおり、ＲＦＩＤタグホルダ２の保持ユニット２４は複数の保持クリップを含み、各保持クリップは２つのクリップアームを有し、これらの保持クリップは、隣接する保持クリップを２つのクリップアームで保持することにより積み重ねて配置される。各保持クリップは第３の保持構造をさらに含み、各保持クリップの第１の保持構造は、隣接する保持クリップの第３の保持構造及びＲＦＩＤタグキャリアの第２の保持構造に合致する。
【００１７】
この実施形態において、積み重ねられた保持クリップ２４１、２４２、２４３と、上記の図１及び図２に示されるとおりの第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ１との違いは、この実施形態では、下側保持クリップ２４１の２つのクリップアーム２４１１が、積み重なった後に保持部分１３２を把持し、クリップアーム２４１１の第１の保持構造２４１２が、隣接する中間の保持クリップ２４２の下部に配置された第３の保持構造２４２３を保持し、中間の保持クリップ２４２のクリップアーム２４２１の第１の保持構造２４２２が、積み重なった後に上側保持クリップ２４３の下部に配置された第３の保持構造２４３３を保持し、及び上側保持クリップ２４３の第１の保持構造２４３２が、上側保持クリップ２４３の２つのクリップアーム２４３１が金属基板１２のスルーホール１２１を挿通した後にＲＦＩＤタグキャリア１１の第２の保持構造１１３を保持することである。
【００１８】
好ましくは、金属基板１２のサイズ及び形状は、配置穴の第２の深さ位置（配置穴の開口に近接して配置される）のサイズ及び形状に合致し、及びベース１３のサイズ及び形状は、配置穴の第３の深さ位置（配置穴の開口から離れて配置される）のサイズ及び形状に合致し、そのためＲＦＩＤタグホルダ２と配置穴とを組み合わせたときの安定性が増す。上記の図１及び図２に示されるとおりの第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ１と同じである他の要素は、同じ参照符号により指示され、従って説明は省略する。
【００１９】
図６は、本発明の第３の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略図を示す。第３の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ３と、上記の図１及び図２に示されるとおりの第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ１との違いは、この実施形態では、ＲＦＩＤタグホルダ３のベース３３が２つの溝３３１と２つの磁性部品３３２とを含むことであり、溝３３１はベース３３の円形表面３３３の近傍に形成され、磁性部品３３２は溝３３１に配置され、及び金属基板１２が溝３３１を被覆し、従って磁性部品３３２は溝３３１内に被覆される。上記の図１及び図２に示されるとおりの第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ１と同じである他の要素は、同じ参照符号により指示され、従って説明は省略する。
【００２０】
図７は、本発明の第４の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略図を示す。第４の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ４と、上記の図４及び図５に示されるとおりの第２の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ２との違いは、この実施形態では、ＲＦＩＤタグホルダ４が下側プレート４１をさらに含むことである。下側プレート４１は、好ましくは金属プレートであり、下側プレート４１は２つの貫通穴４１１を有し、及び下側保持クリップ２４１の２つのクリップアーム２４１１が、貫通穴４１１を挿通した後に隣接する保持クリップ２４２を保持する。ＲＦＩＤタグホルダ４のベース４３は２つの溝４３１と２つの磁性部品４３２とを含み、溝４３１はベース４３の円形表面４３３の近傍に形成され、磁性部品４３２は溝４３１に配置され、及び下側プレート４１が溝４３１を被覆し、従って磁性部品４３２は溝４３１内に被覆される。ベース４３は溝４３１を有しなくともよく、磁性部品４３２はベース４３に封入されてもよい（図１及び図２を参照）ことが理解される。
【００２１】
好ましくは、金属基板１２のサイズ及び形状は、配置穴の第４の深さ位置（配置穴の開口に近接して配置される）のサイズ及び形状に合致し、及び下側プレート４１及びベース４３のサイズ及び形状は、配置穴の第５の深さ位置（配置穴の開口から離れて配置される）のサイズ及び形状に合致し、そのためＲＦＩＤタグホルダ４と配置穴とを組み合わせたときの安定性が増す。上記の図４及び図５に示されるとおりの第２の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ２と同じである他の要素は、同じ参照符号により指示され、従って説明は省略する。
【００２２】
本発明に係るＲＦＩＤタグホルダは、任意の種類の装置又は機器に対するＲＦＩＤタグの設置に好適であり、以下の利点を有する：
１．短時間での設置、低コスト及び再利用可能。
２．任意の深さ及びサイズの配置穴に好適で、柔軟性が向上。
３．配置穴の深さの違いによるＲＦＩＤタグの干渉が生じることがなく、読み取り効果が向上する。
４．ホルダを機器（例えばローラ）の配置穴に直接配置してもよく、追加的な機器加工コストが不要である。
５．防塵性、防水性及び耐油性。
６．組立性、拡張性及び柔軟性を高めるための実際の必要に応じて、保持ユニットの保持クリップの数を増加又は減少させてもよい。
【００２３】
本発明のいくつかの実施形態を例示及び説明したが、当業者によって様々な変形例及び改良例が実現され得る。従って本発明の実施形態は、限定ではなく、例示を意図して記載される。本発明が示されるとおりの特定の形態に限定されてはならず、及び本発明の趣旨及び範囲を維持するあらゆる変形例が、添付の特許請求の範囲に定義される範囲に含まれることが意図される。
【符号の説明】
【００２４】
１、２、３、４ ＲＦＩＤタグホルダ
５ ＲＦＩＤタグ
６ 機器
１１ ＲＦＩＤタグキャリア
１２ 金属基板
１３、３３、４３ ベース
１４、２４ 保持ユニット
６１ 配置穴
１１１ 上側部分
１１２ 下側部分
１１３ 第２の保持構造
１２１ スルーホール
１３１、３３３、４３３ 円形表面
１３２ 保持部分
１３３、３３２、４３２ 磁性部品
１４１、２４１１、２４２１、２４３１ クリップアーム
１４２、２４１２、２４２２、２４３２ 第１の保持構造
２４１、２４２、２４３ 保持クリップ
２４２３、２４３３ 第３の保持構造
３３１、４３１ 溝
４１ 下側プレート
４１１ 貫通穴
ｄ 第１の深さ
【技術分野】
【０００１】
本発明はＲＦＩＤタグホルダに関し、より詳細には磁気的に取り付けられるＲＦＩＤタグホルダに関する。
【背景技術】
【０００２】
ＲＦＩＤ（無線周波数識別）タグの用途は汎用的であり、特に商品サプライチェーンの物流管理に顕著な効果を有する。ＲＦＩＤタグは、主として包装用のケース又は段ボール箱に直接取り付けられ、その場合にタグの取り付けが大きく問題となることはない。しかしながら特別に大きい物体又は装置の場合、ＲＦＩＤタグは堅固に取り付けることができないため、主としてねじにより設置される。
【０００３】
しかしながら、ほとんどの装置は金属製であり、穴開け及びタップ立て加工によって極めて高コストとなり、且つ穴開け後には当初の装置の構造及び特性を維持及び保証することができない。従って、工業的応用に向けてＲＦＩＤ技術の問題点をどのように解消するか、及び設計されたＲＦＩＤタグを装置に対してどのように効率的且つ簡便に設置するかは、非常に重要な技術目標である。
【０００４】
製鋼ラインを例に挙げると、ローラは必需の消耗装置である；各ローラはその固有の識別コードを有し、これは主として使用時に効率的な識別ができるよう納品前にローラの側面に刻印される。しかしながら、ローラの使用後、コードはグリース、汚れ、水垢又は識別塗装によって覆われ得るため、判読し難くなることが多い。
【０００５】
さらに、側面に溝がないローラの場合、ＲＦＩＤタグが側面上に直接設置されると、ローラが研削されるときにダウェルディスク（dowel disc）によってＲＦＩＤタグが圧潰され、破壊される。従って、従来のＲＦＩＤローラ設置技術は、設置及び加工に高コストを要する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
従って、上記の問題を解決するＲＦＩＤタグホルダを提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は、機器の配置穴にＲＦＩＤタグを配置するために使用されるＲＦＩＤ（無線周波数識別）タグホルダに関し、ここで配置穴は、磁気的に取り付け可能な材料で作製されている。ＲＦＩＤタグホルダは、ＲＦＩＤタグキャリアと、金属基板と、ベースと、保持ユニットとを含む。ＲＦＩＤタグキャリアはＲＦＩＤタグを支持するために使用される。金属基板は２つのスルーホールを有する。ベースは円形表面と保持部分とを有し、ベースには少なくとも１つの磁性部品が配置される。円形表面の形状は配置穴の形状に合致し、磁性部品を用いて配置穴を磁気的に取り付け可能にすることにより、ベースが配置穴と組み合わされる。保持ユニットは２つのクリップアームを有し、クリップアームはスルーホールを挿通した後に保持部分を把持し、且つＲＦＩＤタグキャリアを保持する。
【０００８】
本発明に係るＲＦＩＤタグホルダは、任意の種類の装置又は機器に対するＲＦＩＤタグの設置に好適であり、以下の利点を有する：
１．短時間での設置、低コスト及び再利用可能。
２．任意の深さ及びサイズの配置穴に好適、従って利用上の柔軟性が向上。
３．配置穴の深さの違いによるＲＦＩＤタグの干渉が生じることがなく、読み取り効果が向上する。
４．ホルダを機器（例えばローラ）の配置穴に直接配置することができ、追加的な機器加工コストが不要である。
５．防塵性、防水性及び耐油性。
６．組立性、拡張性及び柔軟性を高めるための実際の必要に応じて、保持ユニットの保持クリップの数を増加又は減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】本発明の第１の実施形態に係るＲＦＩＤ（無線周波数識別）タグホルダの概略組立図である。
【図２】本発明の第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略分解図である。
【図３】配置穴に配置された本発明の第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略図である。
【図４】本発明の第２の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略組立図である。
【図５】本発明の第２の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略分解図である。
【図６】本発明の第３の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略図である。
【図７】本発明の第４の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
図１は、本発明の第１の実施形態に係るＲＦＩＤ（無線周波数識別）タグホルダの概略組立図を示す；図２は、本発明の第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略分解図を示す；及び図３は、配置穴に配置された本発明の第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略図を示す。図１〜図３に示されるとおり、本発明の第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ１はＲＦＩＤタグ５を機器６（例えばローラ）の配置穴６１に配置するために使用され、ここで配置穴６１は、磁気的に取り付け可能な材料で作製されている。
【００１１】
本発明に係るＲＦＩＤタグホルダ１は、ＲＦＩＤタグキャリア１１と、金属基板１２と、ベース１３と、保持ユニット１４とを含む。ＲＦＩＤタグキャリア１１は、ＲＦＩＤタグ５を支持するために使用される。この実施形態では、ＲＦＩＤタグキャリア１１は上側部分１１１と下側部分１１２とからなり、従ってＲＦＩＤタグ５を上側部分１１１と下側部分１１２との間に配置することができる。好ましくは、ＲＦＩＤタグキャリア１１は少なくとも１つの情報識別タグ又はバーコード（図示せず）をさらに含み得る。上側部分１１１及び下側部分１１２の外周面は、対応して合致する凹部及び凸形を含む構造を有してもよく、従って上側部分１１１と下側部分１１２とを互いに固着することができ、それによりその使用が簡便となる。
【００１２】
この実施形態では、金属基板１２は２つのスルーホール１２１を有する。金属基板１２のサイズはＲＦＩＤタグ５のサイズより大きい。金属基板１２は下側部分１１２によりＲＦＩＤタグ５と離間され、そのため金属基板１２とＲＦＩＤタグ５との間には好適な一定の距離があり、従ってＲＦＩＤタグ５の特性の安定性及び制御性が高まるとともに、ＲＦＩＤタグ５が効率的に読み取られ得るよう確実にすることができる。加えて、金属基板１２のサイズ及び形状は配置穴６１の第１の深さｄの位置のサイズ及び形状に合致し得るため、ＲＦＩＤタグホルダ１と配置穴６１とを組み合わせたときの安定性が増す。
【００１３】
ベース１３は円形表面１３１と保持部分１３２とを有し、ベース１３には少なくとも１つの磁性部品１３３が配置される。円形表面１３１の形状は配置穴６１の形状に合致し、磁性部品１３３を用いて配置穴６１を磁気的に取り付け可能にすることにより、ベース１３が配置穴６１と組み合わされる。この実施形態では、２つの磁性部品１３３がベース１３に封入される。円形表面１３１は円錐形状の傾斜面であり、磁性部品１３３は円形表面１３１と実質的に平行に配置され、従って磁性部品１３３と配置穴６１との間の間隔部が、磁気的取り付け強度の点でより良好となる。
【００１４】
保持ユニット１４は２つのクリップアーム１４１を有し、クリップアーム１４１はスルーホール１２１を挿通した後に保持部分１３２を把持し、且つＲＦＩＤタグキャリア１１を保持する。各クリップアーム１４１が第１の保持構造１４２を有し、ＲＦＩＤタグキャリア１１が２つの第２の保持構造１１３を有し、及び第２の保持構造１１３は第１の保持構造１４２に合致する。この実施形態では、各第１の保持構造１４２が凸形であり、対応する第２の保持構造１１３が凹部であり、従ってクリップアーム１４１はＲＦＩＤタグキャリア１１をより堅固に把持することができる。
【００１５】
ＲＦＩＤタグ５を支持した後、ＲＦＩＤタグキャリア１１は保持ユニット１４なしで利用されてもよく、そのためＲＦＩＤタグキャリア１１を任意の機器の検知、情報読み取り及び／又は物流管理のために独立して使用し得ることが理解される。
【００１６】
図４は、本発明の第２の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略組立図を示す；図５は、本発明の第２の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略分解図を示す。図４及び図５に示されるとおり、ＲＦＩＤタグホルダ２の保持ユニット２４は複数の保持クリップを含み、各保持クリップは２つのクリップアームを有し、これらの保持クリップは、隣接する保持クリップを２つのクリップアームで保持することにより積み重ねて配置される。各保持クリップは第３の保持構造をさらに含み、各保持クリップの第１の保持構造は、隣接する保持クリップの第３の保持構造及びＲＦＩＤタグキャリアの第２の保持構造に合致する。
【００１７】
この実施形態において、積み重ねられた保持クリップ２４１、２４２、２４３と、上記の図１及び図２に示されるとおりの第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ１との違いは、この実施形態では、下側保持クリップ２４１の２つのクリップアーム２４１１が、積み重なった後に保持部分１３２を把持し、クリップアーム２４１１の第１の保持構造２４１２が、隣接する中間の保持クリップ２４２の下部に配置された第３の保持構造２４２３を保持し、中間の保持クリップ２４２のクリップアーム２４２１の第１の保持構造２４２２が、積み重なった後に上側保持クリップ２４３の下部に配置された第３の保持構造２４３３を保持し、及び上側保持クリップ２４３の第１の保持構造２４３２が、上側保持クリップ２４３の２つのクリップアーム２４３１が金属基板１２のスルーホール１２１を挿通した後にＲＦＩＤタグキャリア１１の第２の保持構造１１３を保持することである。
【００１８】
好ましくは、金属基板１２のサイズ及び形状は、配置穴の第２の深さ位置（配置穴の開口に近接して配置される）のサイズ及び形状に合致し、及びベース１３のサイズ及び形状は、配置穴の第３の深さ位置（配置穴の開口から離れて配置される）のサイズ及び形状に合致し、そのためＲＦＩＤタグホルダ２と配置穴とを組み合わせたときの安定性が増す。上記の図１及び図２に示されるとおりの第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ１と同じである他の要素は、同じ参照符号により指示され、従って説明は省略する。
【００１９】
図６は、本発明の第３の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略図を示す。第３の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ３と、上記の図１及び図２に示されるとおりの第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ１との違いは、この実施形態では、ＲＦＩＤタグホルダ３のベース３３が２つの溝３３１と２つの磁性部品３３２とを含むことであり、溝３３１はベース３３の円形表面３３３の近傍に形成され、磁性部品３３２は溝３３１に配置され、及び金属基板１２が溝３３１を被覆し、従って磁性部品３３２は溝３３１内に被覆される。上記の図１及び図２に示されるとおりの第１の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ１と同じである他の要素は、同じ参照符号により指示され、従って説明は省略する。
【００２０】
図７は、本発明の第４の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダの概略図を示す。第４の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ４と、上記の図４及び図５に示されるとおりの第２の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ２との違いは、この実施形態では、ＲＦＩＤタグホルダ４が下側プレート４１をさらに含むことである。下側プレート４１は、好ましくは金属プレートであり、下側プレート４１は２つの貫通穴４１１を有し、及び下側保持クリップ２４１の２つのクリップアーム２４１１が、貫通穴４１１を挿通した後に隣接する保持クリップ２４２を保持する。ＲＦＩＤタグホルダ４のベース４３は２つの溝４３１と２つの磁性部品４３２とを含み、溝４３１はベース４３の円形表面４３３の近傍に形成され、磁性部品４３２は溝４３１に配置され、及び下側プレート４１が溝４３１を被覆し、従って磁性部品４３２は溝４３１内に被覆される。ベース４３は溝４３１を有しなくともよく、磁性部品４３２はベース４３に封入されてもよい（図１及び図２を参照）ことが理解される。
【００２１】
好ましくは、金属基板１２のサイズ及び形状は、配置穴の第４の深さ位置（配置穴の開口に近接して配置される）のサイズ及び形状に合致し、及び下側プレート４１及びベース４３のサイズ及び形状は、配置穴の第５の深さ位置（配置穴の開口から離れて配置される）のサイズ及び形状に合致し、そのためＲＦＩＤタグホルダ４と配置穴とを組み合わせたときの安定性が増す。上記の図４及び図５に示されるとおりの第２の実施形態に係るＲＦＩＤタグホルダ２と同じである他の要素は、同じ参照符号により指示され、従って説明は省略する。
【００２２】
本発明に係るＲＦＩＤタグホルダは、任意の種類の装置又は機器に対するＲＦＩＤタグの設置に好適であり、以下の利点を有する：
１．短時間での設置、低コスト及び再利用可能。
２．任意の深さ及びサイズの配置穴に好適で、柔軟性が向上。
３．配置穴の深さの違いによるＲＦＩＤタグの干渉が生じることがなく、読み取り効果が向上する。
４．ホルダを機器（例えばローラ）の配置穴に直接配置してもよく、追加的な機器加工コストが不要である。
５．防塵性、防水性及び耐油性。
６．組立性、拡張性及び柔軟性を高めるための実際の必要に応じて、保持ユニットの保持クリップの数を増加又は減少させてもよい。
【００２３】
本発明のいくつかの実施形態を例示及び説明したが、当業者によって様々な変形例及び改良例が実現され得る。従って本発明の実施形態は、限定ではなく、例示を意図して記載される。本発明が示されるとおりの特定の形態に限定されてはならず、及び本発明の趣旨及び範囲を維持するあらゆる変形例が、添付の特許請求の範囲に定義される範囲に含まれることが意図される。
【符号の説明】
【００２４】
１、２、３、４ ＲＦＩＤタグホルダ
５ ＲＦＩＤタグ
６ 機器
１１ ＲＦＩＤタグキャリア
１２ 金属基板
１３、３３、４３ ベース
１４、２４ 保持ユニット
６１ 配置穴
１１１ 上側部分
１１２ 下側部分
１１３ 第２の保持構造
１２１ スルーホール
１３１、３３３、４３３ 円形表面
１３２ 保持部分
１３３、３３２、４３２ 磁性部品
１４１、２４１１、２４２１、２４３１ クリップアーム
１４２、２４１２、２４２２、２４３２ 第１の保持構造
２４１、２４２、２４３ 保持クリップ
２４２３、２４３３ 第３の保持構造
３３１、４３１ 溝
４１ 下側プレート
４１１ 貫通穴
ｄ 第１の深さ
【特許請求の範囲】
【請求項１】
機器の配置穴にＲＦＩＤタグを配置するために使用されるＲＦＩＤタグホルダであって、前記配置穴が磁気的に取り付け可能な材料で作製され、前記ＲＦＩＤタグホルダが、
ＲＦＩＤタグを支持するために使用されるＲＦＩＤタグキャリアと、
２つのスルーホールを有する金属基板と、
円形表面と、保持部分と、内部に配置された少なくとも１つの磁性部品とを有するベースであって、前記円形表面の形状が前記配置穴の形状に合致し、前記磁性部品を用いて前記配置穴を磁気的に取り付け可能にすることにより前記ベースが前記配置穴と組み合わされる、ベースと、
２つのクリップアームを有する保持ユニットであって、前記クリップアームが前記スルーホールを挿通した後に前記保持部分を把持し、且つ前記ＲＦＩＤタグキャリアを保持する、保持ユニットと、
を含む、ＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項２】
前記円形表面が円錐形状の傾斜面である、請求項１に記載のＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項３】
前記磁性部品が前記円形表面と実質的に平行に配置される、請求項１に記載のＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項４】
前記ベースが２つの溝をさらに含み、前記少なくとも１つの磁性部品が２つの磁性部品を含み、前記溝が前記円形表面の近傍に形成され、前記磁性部品が前記溝内に配置され、及び前記金属基板が前記溝を被覆する、請求項１に記載のＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項５】
各クリップアームが第１の保持構造を有し、前記ＲＦＩＤタグキャリアが２つの第２の保持構造を有し、及び前記第２の保持構造が前記第１の保持構造に合致する、請求項１に記載のＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項６】
前記保持ユニットが複数の保持クリップを含み、各保持クリップが２つのクリップアームを有し、前記保持クリップが隣接する保持クリップを前記２つのクリップアームで保持することにより積み重ねて配置され、前記積み重ねられた保持クリップのうちの下側保持クリップの２つのクリップアームが前記保持部分を把持し、且つ前記隣接する保持クリップを保持し、及び前記積み重ねられた保持クリップのうちの上側保持クリップの２つのクリップアームが、前記スルーホールを挿通した後に前記ＲＦＩＤタグキャリアを保持する、請求項１に記載のＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項７】
各クリップアームが第１の保持構造と第３の保持構造とを有し、前記ＲＦＩＤタグキャリアが２つの第２の保持構造を有し、前記第１の保持構造が前記第２の保持構造及び前記第３の保持構造に合致し、前記下側保持クリップの２つのクリップアームが、前記貫通穴を挿通した後に前記第１の保持構造によって前記隣接する保持クリップの前記第３の保持構造を保持し、及び前記上側保持クリップの２つのクリップアームが、前記スルーホールを挿通した後に前記第１の保持構造によって前記ＲＦＩＤタグキャリアの前記第２の保持構造を保持する、請求項６に記載のＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項８】
下側プレートをさらに含む、請求項６に記載のＲＦＩＤタグホルダであって、前記下側プレートが２つの貫通穴を有し、前記ベースが２つの溝をさらに含み、前記少なくとも１つの磁性部品が２つの磁性部品を含み、前記溝が前記円形表面の近傍に形成され、前記磁性部品が前記溝内に配置され、前記下側保持クリップの２つのクリップアームが前記貫通穴を挿通した後に前記隣接する保持クリップを保持し、及び前記下側プレートが前記溝を被覆する、ＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項９】
前記ＲＦＩＤタグキャリアが上側部分と下側部分とを含み、従って前記ＲＦＩＤタグが前記上側部分と前記下側部分との間に配置される、請求項１に記載のＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項１０】
前記ＲＦＩＤタグキャリアが少なくとも１つの情報識別タグ又はバーコードをさらに含む、請求項１に記載のＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項１】
機器の配置穴にＲＦＩＤタグを配置するために使用されるＲＦＩＤタグホルダであって、前記配置穴が磁気的に取り付け可能な材料で作製され、前記ＲＦＩＤタグホルダが、
ＲＦＩＤタグを支持するために使用されるＲＦＩＤタグキャリアと、
２つのスルーホールを有する金属基板と、
円形表面と、保持部分と、内部に配置された少なくとも１つの磁性部品とを有するベースであって、前記円形表面の形状が前記配置穴の形状に合致し、前記磁性部品を用いて前記配置穴を磁気的に取り付け可能にすることにより前記ベースが前記配置穴と組み合わされる、ベースと、
２つのクリップアームを有する保持ユニットであって、前記クリップアームが前記スルーホールを挿通した後に前記保持部分を把持し、且つ前記ＲＦＩＤタグキャリアを保持する、保持ユニットと、
を含む、ＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項２】
前記円形表面が円錐形状の傾斜面である、請求項１に記載のＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項３】
前記磁性部品が前記円形表面と実質的に平行に配置される、請求項１に記載のＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項４】
前記ベースが２つの溝をさらに含み、前記少なくとも１つの磁性部品が２つの磁性部品を含み、前記溝が前記円形表面の近傍に形成され、前記磁性部品が前記溝内に配置され、及び前記金属基板が前記溝を被覆する、請求項１に記載のＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項５】
各クリップアームが第１の保持構造を有し、前記ＲＦＩＤタグキャリアが２つの第２の保持構造を有し、及び前記第２の保持構造が前記第１の保持構造に合致する、請求項１に記載のＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項６】
前記保持ユニットが複数の保持クリップを含み、各保持クリップが２つのクリップアームを有し、前記保持クリップが隣接する保持クリップを前記２つのクリップアームで保持することにより積み重ねて配置され、前記積み重ねられた保持クリップのうちの下側保持クリップの２つのクリップアームが前記保持部分を把持し、且つ前記隣接する保持クリップを保持し、及び前記積み重ねられた保持クリップのうちの上側保持クリップの２つのクリップアームが、前記スルーホールを挿通した後に前記ＲＦＩＤタグキャリアを保持する、請求項１に記載のＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項７】
各クリップアームが第１の保持構造と第３の保持構造とを有し、前記ＲＦＩＤタグキャリアが２つの第２の保持構造を有し、前記第１の保持構造が前記第２の保持構造及び前記第３の保持構造に合致し、前記下側保持クリップの２つのクリップアームが、前記貫通穴を挿通した後に前記第１の保持構造によって前記隣接する保持クリップの前記第３の保持構造を保持し、及び前記上側保持クリップの２つのクリップアームが、前記スルーホールを挿通した後に前記第１の保持構造によって前記ＲＦＩＤタグキャリアの前記第２の保持構造を保持する、請求項６に記載のＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項８】
下側プレートをさらに含む、請求項６に記載のＲＦＩＤタグホルダであって、前記下側プレートが２つの貫通穴を有し、前記ベースが２つの溝をさらに含み、前記少なくとも１つの磁性部品が２つの磁性部品を含み、前記溝が前記円形表面の近傍に形成され、前記磁性部品が前記溝内に配置され、前記下側保持クリップの２つのクリップアームが前記貫通穴を挿通した後に前記隣接する保持クリップを保持し、及び前記下側プレートが前記溝を被覆する、ＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項９】
前記ＲＦＩＤタグキャリアが上側部分と下側部分とを含み、従って前記ＲＦＩＤタグが前記上側部分と前記下側部分との間に配置される、請求項１に記載のＲＦＩＤタグホルダ。
【請求項１０】
前記ＲＦＩＤタグキャリアが少なくとも１つの情報識別タグ又はバーコードをさらに含む、請求項１に記載のＲＦＩＤタグホルダ。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【公開番号】特開２０１２−１４６２８７（Ｐ２０１２−１４６２８７Ａ）
【公開日】平成２４年８月２日（２０１２．８．２）
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願２０１１−２５７２１８（Ｐ２０１１−２５７２１８）
【出願日】平成２３年１１月２５日（２０１１．１１．２５）
【出願人】（５０７１６２２５６）チャイナ スティール コーポレーション (9)
【氏名又は名称原語表記】ＣＨＩＮＡ ＳＴＥＥＬ ＣＯＲＰＯＲＡＴＩＯＮ
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年８月２日（２０１２．８．２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−２５７２１８（Ｐ２０１１−２５７２１８）
【出願日】平成２３年１１月２５日（２０１１．１１．２５）
【出願人】（５０７１６２２５６）チャイナ スティール コーポレーション (9)
【氏名又は名称原語表記】ＣＨＩＮＡ ＳＴＥＥＬ ＣＯＲＰＯＲＡＴＩＯＮ
【Ｆターム（参考）】
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