説明

RFID装置試験器および方法

RFID装置試験器(10)は、読み取り装置(14)を、試験されるRFID装置(12)に容量的に結合するための結合要素を含む。RFID装置が適切に動作している場合、RFID装置によって整流され得るおよび/または反射され得る出力AC電力信号のような出力信号を送信することによって、読み取り装置(14)はRFID装置に電力を供給し得る。出力信号は、RFID装置のアンテナの共振周波数とは異なる周波数を用い得る。読み取り装置は、反射されたおよび/または伝送された信号を検知し、RFID装置(14)の適切な動作を確認する。RFID装置試験器(10)はロールツーロールプロセス(80)の一部として用いられ得て、材料のロール(70)におけるRFID装置を各々試験する。短距離の容量的結合を利用することによって、複数のRFID装置の同時活性化によって引き起こされる難点は減少され得るかまたは回避され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はRFID(radio frequency identification)タグおよびラベル検知システムの分野、また、RFIDタグおよびラベルの検知と試験に関係する。
【背景技術】
【0002】
(関連技術)
RFID(radio frequency identification)タグおよびラベル(集合的にここでは「装置」と言及される)は、識別コードを有する対象を結びつけるために幅広く用いられる。RFID装置は一般にアンテナおよびアナログおよび/またはデジタル電子部品の組み合わせを有し、たとえば通信電子、データメモリ、制御論理回路などを含み得る。たとえば、RFIDタグは車のセキュリティーロックと協働で用いられ、建物制御へのアクセスや商品および小包の追跡に用いられる。RFIDタグおよびラベルのいくつかの例が米国特許第6,107,920号、6,206,292号、6,262,292号に見られ、これらすべては完全にここに援用される。
【0003】
上記のように、RFID装置はラベルまたはタグとして一般的に分類される。RFIDラベルはRFID装置であり、付着しているか、さもなければ、対象に直接添付されている面を有する。RFIDタグは、対照的に、たとえばプラスチックファスナー、ひも、他の固定手段を用いるなどの他の手段によって対象に対して固定されている。
【0004】
RFID装置は、電源を含む能動のタグとラベル、および電源を含まない受動のタグとラベルを含む。受動タグの場合、チップからの情報を読み出すために、「基地局」または「読み取り装置」がRFIDタグまたはラベルに励起信号を送信する。励起信号がタグまたはラベルに電圧を加え、RFID回路が格納された情報を読み取り装置に伝送し戻す。「読み取り装置」は、RFIDタグからの情報を受信しデコードする。一般的に、RFIDタグは、個人、パッケージ、商品などを独自に識別するのに十分な情報を保持し伝送する。RFIDタグおよびラベルはまた、一度だけ情報が書き込まれ(情報は繰り返し読み出される可能性があるが)、使用中に情報が書き込まれる可能性があるものに関して特徴づけられる。たとえば、RFIDタグは統計情報(関連するセンサーによって検知され得る)、論理的記録、状態データなどを格納し得る。
【0005】
RFID装置に関する1つの困難点は、製造または組立プロセスの一部としてのそのような装置の動作を試験する必要性である。RFID装置の組立において、装置は狭い間隔が空けられた材料のシートまたはロールの上に形成され得る。RFID装置を活性化し、読み出しおよび/または検知する従来的な方法において、無線周波数(RF)フィールドを比較的長距離に、つまり中間空きスペースを越えて送信するためにアンテナが用いられる。間隔が狭いRFID装置を試験するのにそのような方法が適用される場合、RFフィールドは複数の装置と同時に干渉するので単一のRFID装置を試験するのは困難であり、さまざまなRFID装置は互いに干渉し得る。
【0006】
さらに、RFID装置を読み取る喪失原価方法が望ましいことが認められる。
【0007】
前述から、RFID装置試験および読み取りの改善が望ましいことであることがこのように認められるであろう。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明の一局面に従って、試験器から装置に電力を提供するため、また装置から試験器への信号を受信するために、RFID装置試験器はRFID装置に容量的に結合している。
【0009】
発明の別の局面に従って、RFID装置のアンテナの共振周波数以外の周波数における出力電力信号を送信することで、RFID装置試験器は試験されるRFID装置に電力を提供する。
【0010】
発明のまた別の局面に従って、RFID装置のアンテナ要素に容量的に結合するために、RFID装置試験器は導電性結合要素を有する。
【0011】
発明のまた別の局面に従って、RFID装置試験器は輪状に形づくられた導電性結合要素を有する。
【0012】
発明の別の局面に従って、それぞれの行に複数の装置を有し、装置の行を有する装置のウェブを試験するために、RFID装置試験システムはともに動作可能に結合している複数の試験器を有する。発明の実施形態に従って、複数の試験器は、行の方向における線ではなく、ずらし配置にあり得る。
【0013】
発明のさらなる局面に従って、RFID(radio frequency identification)装置を試験する方法は、次のステップを含む:1)RFID装置試験器をRFID装置のアンテナに容量的に結合するステップ;2)RFID装置試験器からの出力信号を生成するステップ;3)RFID装置に電力を供給するために出力信号を用いるステップ;4)RFID装置においてリターン信号を生成するステップ;および試験器の一部である読み取り装置を介してリターン信号を検知するステップ。
【0014】
発明のまたさらなる局面に従って、RFID(radio frequency identification)装置試験器は、次のものを含む:読み取り装置;一対の導電性の結合要素;結合要素が読み取り装置にそれぞれ電気的に結合している一対の伝送ライン;および、読み取り装置と結合要素との間の両伝送ラインに結合している抵抗。
【0015】
発明の別の局面に従って、RFID(radio frequency identification)装置とRFID装置試験器の組み合わせにおいて、RFID装置は次のものを含む:一対のアンテナ要素を有するアンテナ;およびアンテナに動作可能に結合しているチップ。RFID装置試験器は次のものを含む:読み取り装置;および読み取り装置に電気的に結合している一対の導電性の結合要素。アンテナ要素はそれぞれ結合要素に容量的に結合していて、それによって一対のコンデンサーを形成する。
【0016】
発明のまた別の局面に従って、RFID(radio frequency identification)装置を試験する方法は、次のステップを含む:固有(natunal)共振周波数からシフトした共振周波数の装置の最適な試験周波数をシフトするステップ;および固有共振周波数以外の周波数における装置を読み取るステップ。
【0017】
発明のまた別の局面に従って、RFID(radio frequency identification)ストラップを試験する方法は、次のステップを含む:RFID装置試験器をRFIDストラップの導電性リードに容量的に結合するステップ;RFID装置試験器からの出力信号を生成するステップ;RFIDストラップに電力供給するために出力信号を用いるステップ;および、試験器の一部である読み取り装置を介してリターン信号を検知するステップ。
【0018】
発明のさらなる局面に従って、それぞれが複数のRFID装置を有する複数の行を含むウェブを試験するための試験システムは次のものを含む:RFID装置の行を検知するための近接センサー;それぞれの行の複数のRFID装置を試験するために配列された複数の試験器;および、近接センサーと複数の試験器に動作可能に結合しているコンピュータ。コンピュータは近接センサーからの信号を受信し、試験器の動作を制御する。
【0019】
発明のまたさらなる局面に従って、RFID装置のウェブを試験する方法で、ウェブはそれぞれが複数のRFID装置を有する複数の行を含み、その方法は次のステップを含む:近接センサーによってウェブの行の1つを検知するステップ;および近接センサーに動作可能に結合しているそれぞれの試験器を用いて行のRFID装置を試験するステップ。
【0020】
前述のものおよび関連する後述を達成するために、発明は以下に完全に記載され、請求項において特に指摘される特徴を包含する。以下の記載および添付の図面は、発明の特定の実例的実施形態の詳細を示す。発明の原理が用いられ得るいくつかの方法を除いて、これらの実施形態は表示的である。図面を用いて考慮される場合、発明の以下の詳細な記載から、発明の他の対象、利点、新規性の特徴が明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
RFID装置試験器は、読み取り装置を、試験されるRFID装置に容量的に結合させるための結合要素を含む。RFID装置が適切に動作している場合に、読み取り装置は、RFID装置によって整流されるおよび/または反射され得る出力AC電力信号などのような出力信号を送信することによってRFID装置に動力を供給し得る。出力信号は、RFID装置のアンテナの共振周波数とは異なる周波数を有し得る。RFID装置試験器における読み取り装置は反射されたおよび/または伝送された信号を検知し、RFID装置の適切な動作を確認する。RFID装置試験器はロールツーロールプロセスの一部として用いられ得て、材料のロール上のRFID装置を各々に試験する。近距離容量性結合を利用することにより、複数のRFID装置の同時活性化によって引き起こされる困難さは減少され得るかまたは回避され得る。
【0022】
最初に図1および図2を説明すると、図示されているのは、RFID装置試験器10であって、これはRFID装置12を試験するためか、さもなければRFID装置12を読み取るためのものである。試験器は、読み取り装置14を含み、また、読み取り装置14に電気的に結合されている一対の結合要素またはカプラー16および18である。結合要素16および18は導電性要素であり、任意の幅広い適切な構成にある。結合要素16および18は誘電性基板層20の上に設置され得る。さらに、試験器10は、結合要素16および18の間に接続されている終端抵抗または負荷24を含み得る。以下に詳細が記載されるように、終端抵抗24は、結合要素16および18から読み取り装置14へ信号の強さを制限する機能を果たし得る。読み取り装置14に電力を供給するために適切な電源26が使用され得る。
【0023】
RFID装置12はラベルまたはタグであり得るか、またはラベルまたはタグの一部であり得て、アンテナ30を有し、チップ32がアンテナ30に結合されている。チップ32はさまざまな任意の適切な電子部品を含み得る。たとえばRFID装置12のインピーダンスを変調するために上記された回路などである。アンテナ30は、チップ32の反対側に一対のアンテナ要素36および38を有するダイポール・アンテナであり得る。代替として、アンテナ30は別のレイアウトを有し得る。アンテナ要素36および38はRFID装置12の誘電性基板40上に実装され得る。誘電性基板40は、誘電性材料のロールのような誘電性材料のシートの一部であり得て、その上に他のRFID装置が形成される。他のRFID装置はRFID装置12と実質的に同じであり得るかまたは代替として異なる可能性がある。特に、誘電性基板は、共に接近して間隔を空けている複数のRFID装置を有し得る。
【0024】
また、図3を説明すると、RFID装置試験器10およびRFID装置12は容量的に共に結合していて、RFID装置試験器10とRFID装置12との間で電力および/または信号を伝送する。結合要素16および18はそれぞれアンテナ要素36および38に動作的に結合している。この動作的結合は、RFID装置試験器の結合要素16および18が、図1〜3に示されているように、RFID装置12のアンテナ要素36および38と実質的に反対となるようにRFID装置試験器10およびRFID装置12を配置することで生成される。そのような相対的な配置にすると、誘電性基板層20の部分46が結合要素16とアンテナ要素36の間になり、誘電性基板層20のもう一つの部分48は結合要素18とアンテナ要素38の間になる。結合要素16と、アンテナ要素36と、誘電性部分46はこのように第1のコンデンサー50として機能し、結合要素16およびアンテナ要素36はコンデンサー50のプレートとなり、誘電性部分46はコンデンサー50の誘電体となる。同様に、結合要素18と、アンテナ要素38と、誘電性部分48は第2のコンデンサー52として機能する。
【0025】
RFID装置試験器10とRFID装置12が共に一度容量的に結合すると、電力および/または信号は2つの間で伝送され得る。読み取り装置は、出力AC信号のような出力信号を、結合要素16および18を備えて読み取り装置14に結合する伝送ライン56および58に沿って送信し得る。コンデンサー50および52によって、結合要素16および18からアンテナ要素36および38に出力AC信号を伝送する。アンテナ要素36および38から受信されるAC電力はチップ32によって整流され得る。たとえば、チップ32の一部であるトランジスタおよび/またはダイオードによって整流され得て、チップ32を動かすDC電力を生成する。
【0026】
電力はチップ32がアンテナ要素36および38を介してリターン信号を送信するために用いられ得る。リターン信号の送信は、RFID装置12によるリターン信号の能動伝送ではなくて受動プロセスであり得るということが認められるであろう。一例にあるように、チップ32における回路は、RFID装置12のインピーダンスを変調するために用いられ得る。別の例にあるように、RFID装置12は試験器10へ戻される入射(incident)信号を反射し得る。
【0027】
RFID装置12は、入射信号に自動的に反応する受動装置であり得るか、または確実なプロトコルに適合する入射信号に反応するのみである能動装置であり得ることが認められるであろう。RFID装置12はまたその電源のような他の構成要素を有し得る。
【0028】
RFID装置12の機能は、容量的結合ではなく長距離RFフィールドによって入射エネルギーが提供されたような場合と実質的に同じであり得ることがさらに認められるであろう。代替として、RFID装置12の機能は、どのように入射エネルギーが提供されたかによって異なり得る。
【0029】
RFID装置12によって生成されるリターン信号は、コンデンサー50および52を介してアンテナ要素36および38から結合要素16および18に伝送される。リターン信号はそれから伝送ライン56および58に沿って読み取り装置14に転送される。終端抵抗24は過剰な強力な信号が読み取り装置14に到達し、おそらく読み取り装置14に損傷を与えるのを防ぐように機能し得る。
【0030】
読み取り装置14はRFID装置12から受信したリターン信号を解釈することができ、アンテナ30および/またはチップ32の機能を修正するといった、RFID装置12のすべてのまたは一部の適切な機能を確認する。適切な機能の確認は、単にRFID装置12の存在を検知することを含み得て、RFID装置12が検知可能である場合、RFID装置12の機能は容認性があり、RFID装置12は試験をパスする。代替として、試験は、たとえば、リターン信号が1つ以上のパラメーターまたはパラメーターの範囲に適合するか否かを決定するといった、RFID装置12から受信するリターン信号の評価に関与し得る。RFID装置12の動作の他の試験が用いられ得ることが認められるであろう。たとえば、RFID装置12の欠陥を診断するか、さもなければRFID装置12の性能を定性的に評価することなどである。
【0031】
読み取り装置14によって送信される出力AC電力信号およびRFID装置12によって生成されるリターン信号は、明確さのために、一方は読み取り装置14によって送信され、他方は読み取り装置14によって受信されるというように別の信号としてこれまで記載されてきた。現実性において、信号は実際、互いに重畳され得、読み取り装置14が出力信号とリターン信号の重畳を感知することが認められるであろう。それゆえ、読み取り装置14によるリターン信号の解釈は、出力信号と読み取り装置14によって感知される出力信号およびリターン信号の重畳との比較に関与し得る。
【0032】
RFID装置試験器10は、RFID装置12に容量的に結合し、試験器10とRFID装置12との間の短距離結合を有利に可能にする。RFID装置12は多くのRFID装置を備えるシートまたはロールの一部であり得て、RFID装置試験器10とRFID装置12との間の短距離の容量的結合を用いることで、空き容量に送信されたRFフィールドを介するRFID装置に結合する試験器と比べて、RFID装置12のより良い試験が達成され得る。容量的結合のRFID装置試験器10の利点の1つは、短距離容量性結合が、同じロールまたはシート上にある他のRFID装置にエネルギーを提供する傾向がより少ないことである。試験されるRFID装置12以外のRFID装置へのエネルギーの提供を減少または制限することで、試験においてより良い識別が発生し、このようにRFID装置12の試験が改善される。
【0033】
試験器10からの出力信号の周波数を適切に選択することで、試験されるRFID装置12以外のRFID装置への望ましくない結合がさらに減少され得る。これをさらに説明すると、アンテナ30の固有共振周波数を次のように考えることは有益である。つまり、アンテナ30がRFフィールド外部からのエネルギーを最大受信する地点における周波数として、また、RFID装置試験器10のほぼ近くに設置されていない場合に最大のエネルギーを送信する地点における周波数として考えることである。この固有共振周波数は、アンテナ30のアンテナインピーダンスがチップ32のチップインピーダンスの複雑な接合である地点での周波数である。共振周波数は、またここでRFID装置12の最適動作点または最適試験周波数と言及される。アンテナ30の共振周波数はアンテナ30の構成に非常に依存し得ると認められる。
【0034】
RFID装置12に容量的に結合しているRFID装置試験器10の1つの利点は、RFID装置試験器10の読み取り装置14からの出力電力信号は、RFID装置12のアンテナ30の固有共振周波数とは異なる(RFID装置12の固有最適動作点とは異なる)周波数であり得る点である。RFID装置12のアンテナ30に固有共振周波数とは異なる周波数における出力電力信号を有することで、より長距離の結合が、試験される望ましいRFID装置12以外のRFID装置への出力信号の最小にされ得る。なぜならRFID装置のアンテナは、アンテナ30の共振周波数とは異なる周波数における著しい電力量を受信する感受性が少ないからである。さらに、アンテナ30の固有共振周波数とは異なる周波数における出力電力信号を有することで、小さなロールまたはシート上のさまざまなRFID装置のさまざまなアンテナ間でのクロスカップリングを減少し得る。
【0035】
RFID装置試験器10とRFID装置12との間の結合自体、アンテナ30の共振周波数(最適試験周波数)を変化させる。なぜなら、試験器10をRFID装置12の相対的に近くにすることでRFID装置12周辺の環境を変化させるからである。RFID装置試験器10の1つ以上の誘電性要素60(図1)と1つ以上の電気的に導電性要素62(図1)は、それにより試験器10によって、試験されるRFID装置12に感知されて相互作用する環境に導入され得る。誘電性要素60および導電性要素62は「シフト要素」と言及され得る。なぜならRFID装置12の最適な試験周波数をシフトまたは変化させる機能をするからである。図1に示されるように、誘電性要素60は誘電性基板層20を含み得て、導電性要素62は結合要素16および18を含み得る。代替にまたはさらに、他の誘電性要素60および/または導電性要素62があり得て、後者は金属製導体を含み得る。位置、サイズおよび/または誘電性要素60の構成および/または導電性要素62は、アンテナ30の共振周波数における望ましいシフトを生成するために選択され得る。
【0036】
図4および5は、RFID装置12のアンテナ30の共振周波数をシフトするまたは変化させるためのさらなる誘電性要素60および/または導電性要素62を有するRFID装置試験器10の複数部分の実例を示す。図4および5において、図解のために、RFID装置12の複数部分は、RFID装置試験器10の対応部分とはいくぶんオフセットに示される。
【0037】
図4は、RFID装置試験器10の実施形態の複数部分を示し、RFID装置試験器10は結合要素16および18の隣にあるさらなる誘電性要素60aおよび60bを含む。誘電性要素60aおよび60bは、RFID装置12のアンテナ30のアンテナ要素36および38の各部分36aおよび38bの上または反対に設置される。示されるように、誘電性要素60aおよび60bは、さらにRFID装置12のチップ32からであるが、他の適切な構成が利用され得ることが認められる。
【0038】
誘電性要素60aおよび60bは、アンテナ30をロードし、アンテナ30のアンテナ要素36および38の効率的な長さを増大する機能をする。効率的な長さを増大することによって、RFID装置12の共振周波数または最適な試験周波数が減少する。
【0039】
誘電性要素60aおよび60bは、適切なセラミック材料のような高誘電率誘電材料から作られ得る。適切な材料の例として四チタン酸バリウムおよび酸化チタンなどがある。
【0040】
図5を説明すると、RFID装置試験器10の実施形態の複数部分が示され、さらなる電気的に導電性要素62aおよび62bを有する。導電性要素62aおよび62bは結合要素16および18と分離していて、RFID装置12のアンテナ30のアンテナ要素36および38のほぼ近くである。導電要素62aおよび62bはアンテナ要素36および38に容量的に結合していて、アンテナ要素の効率的な長さを増大する。それによってRFID装置12の共振周波数または最適な動作点は減少する。
【0041】
図5における導電性要素62aおよび62bの構成の結果、RFID装置12の共振周波数または最適な動作点は減少するが、RFID装置12に相対的な導電性要素62aおよび62bを異なって構成することで、RFID装置12の共振周波数または最適な動作点が増大する結果になり得ることが認められるであろう。
【0042】
誘電性要素60または導電性要素62によって引き起こされる共振周波数または最適な動作点におけるシフトはローカライズされ、誘電性要素60a、60bおよび/または導電性要素62a、62bは単一のRFID装置12のみの周波数をシフトするように構成され得る一方で、隣接のRFID装置の最適な動作点が大きく影響を受けないようにする。
【0043】
誘電性要素60aおよび60bと導電性要素62aおよび62bの数および構成は変化し得て、選択されたアンテナ構成および/または望ましい試験周波数などのために最適化され得ることが認められるであろう。
【0044】
アンテナ30の共振周波数におけるシフトは、RFID装置12とRFID装置試験器10を結合させることによって引き起こされ、近くにあり得る他のRFID装置からRFID装置12を動作可能に分離する補助をし得る。動作可能にRFID装置12を分離することで、現在試験されていない他のRFID装置を活性化するかまたはそれに干渉されるために、望ましくない結果に遭遇することなく、RFID装置12を試験するのがより容易であり得る。試験されるRFID装置12は他のRFID装置よりも誘電性要素60および導電性要素62の近くにあり得るので、試験されるRFID装置12の共振周波数シフトと比較する場合、他のRFID装置の共振周波数シフトは、実質的に、大きさが減少され得るかまたは全体が無効にされ得る。別の見方をすると、誘電性要素60および/または導電性要素62によって引き起こされる共振周波数におけるシフトは、実質的にまたは主に、試験されるRFID装置12である単一のRFID装置に制限され得る。
【0045】
例として、誘電性要素60および/または導電性要素62は適切に構成され得て、915MHzの最適な試験周波数を有するアンテナを2450MHzの最適な試験周波数にシフトさせるようにする。
【0046】
しかし上記のRFID装置12の最適な試験周波数のシフトの概念は広義概念の一例であることが認められるであろう。より広義には、1つ以上のRFID装置の最適な試験周波数をシフトし、それからRFID装置を試験することで、試験は達成され得る。試験される装置は、最適な試験周波数がシフトした1つ以上のRFID装置であり得る(上記のように)。代替として、シフトしていない周波数(標準、典型的、通常周波数)を有する1つ以上の装置において試験が実行され得て、他の試験されていないRFID装置はシフトされた周波数を有する。
【0047】
異なる最適な試験周波数シフトが試験される異なるRFID装置に提供され得ることがさらに認められる。異なるRFID装置によって周波数シフトを変えることは、同時の複数のRFID装置の試験を促進し得る。
【0048】
さらに、RFID装置試験器10は複数部分を有し得て、たとえば誘電性要素60および/または導電性要素62が試験器10の他の部分と分離していることが認められるであろう。
【0049】
RFID装置試験器10の試験器動作周波数は選択され得て、試験されるRFID装置12を活性化する十分なエネルギーを提供し、他のRFID装置に実質的なエネルギー量を提供するのを回避し、さもなければ他のRFID装置は試験結果に干渉する信号を生成し得る。上記の考察で提示されたように、試験器動作周波数はアンテナ30の固有共振周波数と異なり得、そして/またはアンテナ30の新しい共振周波数(RFID装置試験器10に近接であるためにシフトしたアンテナ30の共振周波数)と実質的に同じであり得る。
【0050】
代替として、試験器動作周波数は、試験器10とRFID装置12を動作可能に結合するために適切なRF周波数の広範囲から選択され得る。利用されたRF周波数は、アンテナの固有周波数および/または新しいアンテナの共振周波数(RFID装置12への試験器10の近接のためにシフトした)より大きいかまたは小さい可能性がある。しかしながら、新しいアンテナ共振周波数から遠くに離れたRF周波数は不適切であり得る。たとえば、周波数が減少したように任意の結合部分のために容量性パスのインピーダンスが増加するために、適切なRF周波数のより低い制限があり得る。インピーダンスにおけるこの増加によってチップに電力を送るのをより困難にする可能性がある。より低い周波数制限の理由の別の例のように、チップ32における内部整流器が後に統合フィルターを有し得て、チップ32を実行するためのDC電源を生成する補助をする。試験器10から受信する入射RFエネルギーの周波数があまりに低い場合、フィルターは整流器から出力された整流した波形を十分に平らにすることができない可能性がある。結果、チップ32にとって受け入れられないDC電源であり得る。
【0051】
また、試験器10の動作周波数のための適切なRF周波数には、上限があり得る。周波数が増加するにつれ、チップ32内の整流器効率は低下し、チップ32を実行するためのDCエネルギーに変換される入力エネルギー率が低下する。適切な試験周波数の上限の別の理由は、チップ32が大きな入力キャパシタンスを有する可能性があることであり、入力キャパシタンスはコンデンサー50および52と協働の分圧器として作用する。入力信号の周波数が増すにつれ、その結果、電力をRFID装置12に結合するのがより困難になる。
【0052】
特定例に従って、結合要素16および18は3mm×20mmプレートであり得る。結合要素16および18とアンテナ要素36および38との間の分離距離は約0.2mmであり得る。中間誘電材料の比誘電率が3と想定すると、コンデンサー50および52のそれぞれのキャパシタンスは7.97pFである。
【0053】
結合要素16および18が図1に示され、対応するアンテナ要素36および38とほぼ同じサイズである。しかしながら、結合要素16および18はアンテナ要素36および38(たとえば図2に示される)より大きいかまたは小さい可能性があることが認められるであろう。
【0054】
RFID装置試験器10は、すでに示され、記載されたものに加えて他の構成部分を有する可能性がある。たとえば、出力AC電力信号は、互いに180度位相が不一致な伝送ライン56および58に沿って信号を送信することを含み得る。バランス伝送は位相不一致のRF信号を生成するために利用され得る。
【0055】
別の例のように、RFID装置試験器10は、読み取り装置14と伝送ライン56および58との間にマッチング回路を有し得る。マッチング回路は、読み取り装置14から伝送ライン56および58に伝送された信号のインピーダンスを変えるために利用され得る。たとえば、読み取り装置14の特性インピーダンスはおよそ50オームであり得る一方、伝送ライン56および58によって設定されたフィールドの望ましいインピーダンスは200オームであり得る。マッチング回路は読み取り装置14からの信号のインピーダンスを伝送ライン56および58にとっての望ましいインピーダンスにシフトするために用いられ得る。
【0056】
図6はRFID装置試験器10とRFID装置12との間の代替の相対的な方向づけを示し、RFID装置12は図1および2と上記の方向づけと比べると反転している。図6に示される構成において、RFID装置12の誘電基板40の部分はコンデンサー50および52の誘電体として作用する。RFID装置試験器10の誘電層20(図1)はこのように略され得る。
【0057】
さらなる代替として、コンデンサー50および52の誘電体としてエアギャップが用いられ得ることが認められるであろう。RFID装置試験器10および/またはRFID装置12は構成または他の要素を持ち得て、RFID装置試験器10の結合要素16および18とRFID装置12のアンテナ要素36および38との間の再現可能なエアギャップを維持する。
【0058】
図7を説明すると、RFID装置試験器10はロールツーロールプロセスで利用され得て、ロール材料70の複数部分またはそのロール材料70上にある複数のRFID装置12を試験する。試験器10は、位置で固定され得て、さまざまなRFID装置12は、試験器10を通り過ぎるにつれて一度に1つずつ試験される。ロール材料70は適切に駆動され得て試験器10を通ったRFID装置12を動かす。RFID装置12は試験器10を通って連続的に動いている可能性があるのか、または代わりに、それぞれのRFID装置12はRFID装置試験器10の下を通るにつれて試験される休止をとる可能性がある。さまざまなRFID装置の試験結果を記録するためにおよび装置が試験結果と調和するように、RFID装置試験器10はコンピュータまたは他の装置と結合し得る。
【0059】
図7に示されるロールツーロールプロセスは、RFID装置を組み立てるためのより大きなロールツーロールプロセスの一部であり得るかまたは動作可能に結合し得る。RFID装置を生成するためのロールツーロール組立て法は多くの周知のステップを含み得ると認められるであろう。ステップとはたとえばさまざまな層を堆積するステップ(たとえば、接着層、金属層、および/またはプリント可能な層)、層を修正するステップ(たとえば、金属層の部分を選択的に取り除き、アンテナを作り出す)、および/またはさまざまな構成成分を堆積するステップ(たとえば、チップ)などである。RFID装置のためのロールツーロール組み立て法に関するさらなる詳細は米国特許第6,451,154号に見られ得る。この特許は、完全にここに援用される。
【0060】
RFID装置試験器10のための別の代替の構成が図8に示され、結合要素16および18と結合要素16および18をカバーしている誘電層20aおよび20bは、車輪76および78の一部である。このように、結合要素16および18と誘電層20aおよび20bは環状であり得るかまたは輪形であり得る。結合要素16および18は読み取り装置14に結合され得る。それは他の実施形態に関して上記の結合に類似の方法で結合されている。
【0061】
図8に示されるRFID装置試験器10は、試験される複数のRFID装置12を有する静止したシートにロールされ得るかまたは材料のロールにロールされ得る。代替に、RFID装置試験器10は、RFID装置12のシートまたはロールが動く間、静止状態が維持され得て車輪76および78に接触している。装置試験器10は、試験器10の結合要素16および18とRFID装置12のアンテナ要素36および38との間の一定距離を有利に維持する援助し得る。
【0062】
しかしRFID装置試験器10のための別の代替の構成が図9および10に示されている。図9に示される試験器10によってロールツーロールプロセスにおけるRFID装置12の試験を可能にし、RFID装置12は最小時間量で結合要素の対に近接の固定関係にある。ロール材料70が一定に動いている間でさえ同様である。さらに、図9に示される試験器10は複数のRFID装置12の試験を一度に有利に可能にする。
【0063】
図9に示されるように、試験器10はローラー80を含み、ローラー80はその上または中に複数の結合要素の対16a、18a;16b、18b;16c、18cをローラー80の外面82に沿ってまたはその上に有する。ロール材料70はさまざまなRFID装置12をその上に有し、ローラー80に巻きついている。ローラー80の外面82はロール材料70と同じ速度で動き、ロール材料70がローラー80に関連して実質的に外れないようにする。RFID装置12はこのように一定の結合時間で結合要素16cおよび18cの対応する対に相対的な位置を維持する(RFID装置12を有するロール材料70の部分がローラー80の外面82に接触している限りは)。RFID装置12はこのように結合時間で結合要素16cおよび18cの対応する対に適切に結合し得る。
【0064】
ローラー80およびロール材料70の回転速度は、結合時間がRFID装置18の試験が可能となるのに十分なように選択され得る。任意の回転速度でより大きな直径のローラーを用いると結合時間がより長くなることがまた認められるであろう。
【0065】
さまざまな結合要素16a〜cおよび18a〜cがロータリージョイント86を介して複数の出力を有する読み取り装置14に結合されている。結合要素の対はローラー80の外面82の周りに均等な間隔を空けている可能性があり、間隔はロール材料70上のRFID装置12の間隔に対応している。ローラー80の上に複数の結合要素の組を有することで、同時に複数のRFID装置12の試験を可能にし得て、有利に試験プロセスの速度を増す。
【0066】
図10を説明すると、ロール材料70は供給ロール90からテイクアップロール92に動く可能性がある。ローラー96および98はローラー80と協働で用いられ得てローラー80に対するロール材料70の一部を維持する。ロール材料70は1つ以上の適切なモーターによって供給ロール90からテイクアップロール92に動く得る。モーターは1つ以上のローラー80、96、98および/または1つまたは両方のロール90および92を駆動する。
【0067】
ロール(90および92)とローラー(80、96および92)の構成は図10に示され、他のローラー、機構および/または装置を含み得る非常にさまざまな適切な構成の1つを示している。
【0068】
図9において用いられる構成におけるRFID試験器は結合要素16a〜c、18a〜cの一部としてコイルを用い得て、このように高周波数装置ではないRFID装置を試験し得ることが認められるであろう。たとえば、試験器は13.56MHzRFID装置を試験するために構成され得る。このように、結合要素16a〜c、18a〜cの対の間での結合は容量性であり得るかまたは代替に別の適切な機構であり得る。
【0069】
RFID装置試験器10のさまざまな実施形態はまた読み取り装置として用いられ得て、RFID装置12の存在を検知するか、さもなければRFID装置12から情報を受信することが認められる。
【0070】
上記のような容量的な結合RFID装置試験器/読み取り装置は、さまざまな適切な構成を有し得るとさらに認められるであろう。たとえば、RFID装置試験器/読み取り装置は、試験されるか読み取られるRFID装置を受信するために、または接続されているか結合されているRFID装置を有する対象を受信するために、適切に形づくられたスロットまたは他の開口を有し得る。
【0071】
上記されているように、RFID装置はタグまたはラベルの一部であり得る。たとえば、RFID装置はRFIDストラップであり得る。RFIDストラップは従来のアンテナのような機能をしない導電性リードに接続しているチップを有する。例はAlien Technologiesから利用可能なRFIDストラップを含み、Philips Electronicsから利用可能なストラップはI−CONNECTという名で市場に出ている。このように試験器のさまざまな実施形態は、RFIDストラップの導電性リードに近接に設置されるRFID試験器の誘電性要素を用いてRFIDストラップのロールの試験での使用に適し得る。
【0072】
図11および12においてRFID装置試験システム110の実施形態が示されている。RFID装置試験システム110は、RF試験器120および試験装置124を含む。試験装置124は、試験装置124に近接の共振周波数またはRFID装置12の最適な試験周波数をシフトするためまたは変化するためのシフト要素126を含む。シフト要素126は、RFID装置12のアンテナ要素36および38の効率的な長さを減少するために誘電要素128aおよび128b(図11)を含み得る。代替に、シフト要素126は、RFID装置12のアンテナ要素36および38の効率的な長さを増すために導電性要素130aおよび130b(図12)を含み得る。このように、試験装置124は、図4および5に示され、上記されたRFID装置試験器10に類似の方法で、RFID装置12の共振周波数または最適な試験周波数をシフトし得る。この共振周波数または最適な試験周波数のシフトはローカライズされ得て、RFID装置のロールまたはシート134の上の単一なRFID装置12に実質的に制限され得る。このように、実質的な他の同一なRFID装置に近接であるにもかかわらず、試験装置124によってRFID装置が特に試験されるのを可能にし得る。
【0073】
RF試験器120は、比較的長距離のRFフィールドの生成およびフィールド内のRFID装置の存在のために発生するRFフィールドにおける変化の検知を通して、RFID装置を読み取るための従来的なRF読み取り装置であり得る。適切なRF読み取り装置に関するさらなる情報は米国特許第5,621,199号および6,172,609号で見られ得て、両特許とも完全にここに援用される。
【0074】
試験装置124におけるRFID装置12のシフトした共振周波数および最適な試験周波数に対応する周波数においてRF読み取り装置120にエネルギーを放出させることでRFID装置12は試験され得る。この周波数は、ロールまたはシート134上の他のRFID装置の固有共振周波数と異なるので、RF試験器120との実質的な結合は試験される単一のRFID装置12に制限され得る。試験後、シートまたはロール134は試験装置124に関連してシフトされ得て、別のRFID装置の試験を可能にする。このように、長距離の非容量性結合が用いられ得て、そのような装置のシートまたはロール上の各々のRFID装置に結合する。
【0075】
図11および12に示されるRFID装置試験システム110は、RFID装置試験器10に記載されたさまざまな修正に類似の方法で適切に修正され得ることが認められるであろう。たとえば、試験装置124はローラーに組み込まれ得て、ロールツーロールプロセスの一部としてRFID装置試験システム110を促進する。
【0076】
図13および14は、RFID装置のウェブ202またはインレー(inlay)204を試験するためのRFID装置試験システム200の一例を示す。試験システム200は、ウェブ202がテストシステム200を通るときにRFID装置204の行の位置を検知するために近接センサー210を含む。近接センサー210は、ウェブ202上の電気的に電導性材料の存在を検知する1つ以上の要素を含み、それによってRFID装置204を検知する。
【0077】
試験システム200はまた、ずらし(staggered)配置にあるいくつかの試験器212および試験をしないRFID装置204をマークするためのいくつかのマーカー214を含む。試験器212はそれぞれのRFID装置204において性能試験を実行する。試験器212は上記のような容量性結合を利用し得る。
【0078】
試験器212が交互であることで、さまざまな試験器212の間を干渉することなく各々のRFID装置204を試験するのに十分な空間がある。交互に行(たとえば)に設置するのではなく、試験器212をずらし配置に設置することにより、試験器212は互いの距離を離し、互いの操作的分離を促進する。さらに、試験器212のずらし配置によって、さまざまな試験器212によって試験のずらしタイミングを可能にし得る。隣接する試験器212が異なる時間に作動することで、隣接試験器間で干渉する可能性は減少し、試験器212の操作的分離をさらに高める。
【0079】
近接センサー210は、RFID装置204のそれぞれの行の立上がりエッジを検知する。近接センサー210はトリガーするために試験器212に動作可能に結合し、適切なときにはRFID装置204を試験するために試験器212に結合する。試験器212による試験結果はマーカー214に利用され、たとえば、認容性パラメーター内で作動を証明しないことで試験しないRFID装置204をたとえばマークすることにより、RFID装置204のいくつかを選択的にマークする。試験は、RFID装置またはインレー204の定性試験を含み得る。マーカー214は適切なインクジェットマーカーを含み得る。
【0080】
図15は試験システム200の操作的部分の例を示す。近接センサー210および試験器212は、適切なパソコンなどのコンピュータ220を介して、適切な入力/出力カードを用いて、ともに動作可能に結合している。近接センサー210は、近接センサーカード226に結合している各センサー222および224の一対を含む。近接センサーカード226は近接センサー電源および近接センサー入力/出力を含む。近接センサー222および224はキーエンスED−130U近接センサーであり得て、「and」回路でともに結ばれている。適切な近接センサーの別の例は、Turckから利用可能な近接センサーである。近接センサーカード226は適切なRS−232カードであり得る。
【0081】
コンピュータ220は、試験システム200の動作を制御する信号を受信および送信する能力のあるさまざまな適切な任意のコンピューティングシステムであり得る。試験器212の作動の制御に加えて、コンピュータ220は、たとえばRFID装置またはインレーを適合するシリアル番号のログを維持することによって試験結果を記録するなどの他の機能を実行し得る。コンピュータ220はその目的を達成するために適切なソフトウエアが提供され得る。
【0082】
コンピュータはそこにまたはその一部に結合されるさまざまな任意の装置を有し得る。たとえば、コンピュータ220はキーボード、マウス、他の装置を含み得て、データの入力を可能にし、および/またはユーザーに操作されるコンピュータの制御を可能にする。コンピュータ220は、たとえば試験操作の状態および/または試験結果を示すディスプレイを含み得る。
【0083】
試験器212は適切なスイッチ234に結合される試験ダイポール(アンテナ)230を含み、スイッチ234はコンピュータ220に結合される。同軸ケーブルまたは他の適切な導体236が用いられ得て、試験ダイポール230をスイッチ234に結合する。スイッチ234はさまざまな試験器212を利用して、たとえば、試験ダイポール230に沿って信号の送信のタイミングを制御し、試験ダイポール230をRFID装置204に容量的に結合して、試験のタイミングを制御する。コンピュータ220は近接センサー210からの情報を用いて試験のタイミングを制御する。それは、試験中RFID装置204が試験ダイポール230に関連して適切に設置されていることを確実にし、RFID装置読み取り装置238への出力を制御するためである。
【0084】
図15に示される配置によって複数の試験ダイポール230は読み取り装置238に結合し、単一の読み取り装置を用いて複数の行にある複数のRFID装置204の試験を可能にする。図16において試験システム200の別の可能な配置が示される。図16に示される配置において、装置読み取り装置238は複数の入力を有し、複数のダイポール230に直接に結合されるようにしている。
【0085】
試験システム200は毎秒約200個のRFID装置、つまり5ミリ秒あたり1個のコンピュータ240と242の対を含み、それぞれはPCIカード244と246にそれぞれ結合されている。カード244と246は複数の試験器212にそれぞれ結合されている。試験器212の適切な選択はFeig Electronicから利用可能である。コンピュータ240と242はまたそれぞれ近接センサー250と252に結合されている。
【0086】
図18はシステム200の1つの可能なタイミングを示すタイミング図300である。近接センサー210は、ウェブ202でインレーの検知を示す入力304を登録する。センサー入力304は試験ウインドウ308を限定する。試験ウインドウ308の間、試験器200はさまざまな動作を実行する:コンピュータ220から読み取り装置238へのコマンド310;読み取り装置238からダイポール230の1つへの伝送314;RFID装置204のインレーからの応答318;読み取り装置238からコンピュータへの応答の伝送322;そして適用可能である場合に、試験をしていないRFID装置をマークするためにコンピュータ220からマーカー214へ信号を送信する。
【0087】
一つの特定の実施形態または複数の実施形態に関して発明が示され、記載されてきたが、本明細書および添付の図面を読んで理解したもとで同等の変更および修正が当業者に発生することは明らかである。特に上記の要素(構成成分、組立、装置、構成など)によって実行されたさまざまな機能に関して、そのような要素を記載するのに用いられた用語(「手段」への参照を含む)は、もし代わりに示されていなければ、記載された要素(つまり、機能的に同等)の特定の機能を実行する任意の要素に対応するように意図されている。ここでの例示的実施形態または発明の実施形態で示される機能を実行する開示された構造に構造的に同等でなくともである。さらに、発明の特定の特徴が示された実施形態の複数のうち1つ以上のみの関して上記されてきた可能性があるが、そのような特徴は他の実施形態の他の特徴の1つ以上と組み合わせられる可能性がある。なぜなら任意のまたは特定の適用にとって望ましいく有利である可能性があるからである。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明に従う、RFID装置に容量的に結合しているRFID装置試験器の概略的な側面図である。
【図2】図1のRFID装置試験器およびRFID装置の平面図である。
【図3】図1のRFID装置試験器およびRFID装置の容量的結合を示す回路図である。
【図4】RFID装置の最適な試験周波数をシフトする、図1のRFID装置試験器の実施形態の複数部分を示す平面図である。
【図5】RFID装置の最適な試験周波数をシフトする、図1のRFID装置試験器の別の実施形態の複数部分を示す平面図である。
【図6】本発明に従う、RFID装置に容量的に結合しているRFID装置試験器の交互の実施形態を示す。
【図7】本発明に従う、ロールツーロールプロセスにおいてRFID装置のロールを試験するRFID装置試験器を示す。
【図8】本発明に従う、RFID装置試験器の別の実施形態を示す図である。
【図9】本発明に従う、RFID装置試験器のまた別の実施形態を示す図である。
【図10】ロールツーロールプロセスの一部として図9のRFID装置試験器を示す。
【図11】本発明に従う、RFID装置試験システムの平面図である。
【図12】本発明に従う、別のRFID装置試験システムの平面図である。
【図13】本発明に従う、RFID装置試験システムの斜位図である。
【図14】図13のシステムの平面図である。
【図15】RFID試験システムの一実施形態のブロック図である。
【図16】RFID試験システムの別の実施形態のブロック図である。
【図17】RFID試験システムのまた別の実施形態のブロック図である。
【図18】本発明に従う、RFID装置試験システムの動作の一部のタイミング図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
RFID(radio frequency identification)装置を試験する方法であって、該方法は、
RFID装置試験器を該RFID装置のアンテナへ容量的に結合することと、
該RFID装置試験器から出力信号を生成することと、
該RFID装置に電力を供給するために該出力信号を使用することと、
該RFID装置においてリターン信号を生成することと、
該試験器の一部である読み取り装置を介してリターン信号を検知することと
を包含する方法。
【請求項2】
前記出力信号を生成することは、前記アンテナの固有共振周波数とは異なる信号周波数において該出力信号を生成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
生成する前に、前記アンテナの前記固有共振周波数からシフトされた共振周波数へ該アンテナの最適な試験周波数をシフトすることをさらに包含する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記最適な試験周波数がシフトすることは該最適な試験周波数が減少することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記最適な試験周波数が減少することは、誘電性要素を前記アンテナ要素へ近接させることを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記最適な試験周波数が減少することは、前記アンテナ要素の一部が誘電性要素とオーバーラップすることを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記誘電性要素がセラミック材料を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記セラミック材料が四チタン酸バリウムおよび酸化チタンから成るグループから選択された材料を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記最適な試験周波数が減少することは、導電性要素を前記アンテナ要素に近接させることを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記最適な試験周波数をシフトすることは、該最適な試験周波数の増加を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項11】
前記最適な試験周波数をシフトすることは、導電性要素を前記アンテナのアンテナ要素に近接させることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記シフトは、前記RFID装置と前記試験器の少なくとも一部を近接させることを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項13】
前記信号周波数を生成することは、前記シフトした共振周波数と実質的に同じ周波数を生成することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項14】
前記RFID装置試験器が前記読み取り装置に電気的に結合している結合要素を含み、
該RFID装置の前記アンテナはアンテナ要素を含み、
前記容量的な結合は、前記結合要素とそれぞれの該アンテナ要素の整列を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記結合要素が誘電層に添付されていて、
前記整列は、該結合要素と前記アンテナ要素との間に該誘電層の一部を有する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記結合要素がローラーの一部であって、
前記RFID装置はロール材料の一部であって、
前記整列は、該RFID装置を有する該ロール材料の一部を、該ローラーが回転するとき該結合要素とのアライメントを導く、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記整列はロールツーロールプロセスの一部である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記RFID装置は、他のRFID装置を上に有するシートまたはロールの一部である、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記容量的結合は、前記RFID装置試験器の関連位置および前記シートまたはロールのシフトを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記シフトは前記シートまたはロールの移動を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記シートまたはロールがロールであり、
該ロールの移動はロールツーロールプロセスの一部である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記シフトは前記RFID装置試験器を移動することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記RFID装置試験器は循環式結合要素を有し、
該RFID装置試験器を移動することは、前記シートまたはロール上で該RFID装置試験器を回転することを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記リターン信号を検知することは、
前記アンテナから前記RFID装置試験器の結合要素へ該リターン信号を容量的に伝送することと、
該結合要素から前記読み取り装置へ該リターン信号を転送することとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記転送することは、前記読み取り装置とそれぞれの前記結合要素を電気的に接続する一対の伝送ラインに結合する抵抗を通った前記リターン信号を転送することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
RFID(radio frequency identification)ストラップを試験する方法であって、該方法は、
RFID装置試験器を該RFIDストラップの導電性リードに容量的に結合することとと、
該RFID装置試験器から出力信号を生成することと、
該RFIDストラップに電力を供給するために該出力信号を用いることと、
該RFIDストラップにリターン信号を生成することと、
該試験器の一部である読み取り装置を介してリターン信号を検知することと
を包含する、方法。
【請求項27】
読み取り装置と、
一対の導電性結合要素と、
それぞれの該結合要素を該読み取り装置に電気的に結合する一対の伝送ラインと、
該読み取り装置と該結合要素との間の該伝送ラインの両方に結合している抵抗と
を備える、RFID(radio frequency identification)装置試験器。
【請求項28】
前記結合要素のそれぞれの外面に誘電材料をさらに備える、請求項27に記載の装置試験器。
【請求項29】
前記誘電材料が誘電層の複数部分である、請求項28に記載の装置試験器。
【請求項30】
前記結合材料が実質的に平面である、請求項27に記載の装置試験器。
【請求項31】
前記結合要素が輪状に形づくられている、請求項27に記載の装置試験器。
【請求項32】
前記装置試験器に近接に設置されたRFID装置の最適な試験周波数をシフトするための誘電性要素をさらに備える、請求項27に記載の装置試験器。
【請求項33】
前記誘電性要素がセラミック要素を含む、請求項32に記載の装置試験器。
【請求項34】
前記装置試験器に近接に設置されたRFID装置の最適な試験周波数をシフトするためのさらなる導電性要素をさらに備える、請求項27に記載の装置試験器。
【請求項35】
RFID装置との結合において、該RFID装置は、前記結合要素と容量的に結合しているアンテナを含む、請求項27に記載の装置試験器。
【請求項36】
前記結合要素がローラーの一部である、請求項27に記載の装置試験器。
【請求項37】
前記結合要素が前記ローラーの外面にある、請求項36に記載の装置試験器。
【請求項38】
前記ロールの外面に結合要素のさらなる対をさらに備え、
結合要素の該さらなる対はまた前記読み取り装置に結合している、
請求項37に記載の装置試験器。
【請求項39】
結合要素の前記対は、およそ前記ローラーの外面ほど実質的に均等に周囲に間隔を空けている、請求項38に記載の装置試験器。
【請求項40】
前記アンテナが一対のアンテナ要素を含み、
該アンテナ要素のそれぞれは前記結合要素のそれぞれに容量的に結合している、請求項35に記載の結合。
【請求項41】
RFID(radio frequency identification)装置とRFID装置試験器の結合であって、
一対のアンテナ要素を有するアンテナと、該アンテナに動作可能に結合しているチップとを含む該RFID装置と、
読み取り装置と、該読み取り装置に電気的に結合している一対の電気的導電性結合要素とを含む該RFID装置試験器と
を備え、
該アンテナ要素はそれぞれの該結合要素とそれぞれ容量的に結合していて、それによって一対のコンデンサーを形成する、RFID装置およびRFID装置試験器の結合。
【請求項42】
誘電性材料をさらに備え、
該誘電性材料が、前記結合要素とそれぞれの前記コンデンサーの前記アンテナ要素との間において、該コンデンサーの複数部分である、請求項41に記載の結合。
【請求項43】
前記誘電性材料が前記RFID装置の複数部分である、請求項42に記載の結合。
【請求項44】
前記誘電性材料が前記RFID装置試験器の複数部分である、請求項42に記載の結合。
【請求項45】
前記誘電性材料が単一誘電層の部分である、請求項42に記載の結合。
【請求項46】
前記結合要素を前記読み取り装置に電気的に結合するそれぞれの伝送ラインと、
該伝送ライン間の抵抗と
をさらに備える、請求項42に記載の結合。
【請求項47】
前記RFIDが、RFID装置のウェブの一部である、請求項42に記載の結合。
【請求項48】
前記RFID装置試験器が、導電性材料の存在を検出する近接センサーに動作可能に結合している、請求項42に記載の結合。
【請求項49】
前記RFID装置試験器が、選択的にRFID装置をマークするマーカーに動作可能に結合している、請求項42に記載の結合。
【請求項50】
RFID(radio frequency identification)装置を試験する方法であって、該方法は、
固有共振周波数からシフトした共振周波数に該装置の最適な試験周波数をシフトすることと、
該固有共振周波数以外の周波数において該装置を読み取ることと
を包含する、方法。
【請求項51】
前記読み取りは、ほぼ前記シフトした共振周波数において、前記装置の読み取りを含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記シフトは、前記最適な試験周波数をシフトするシフト要素に近接に前記装置を設置することを含む、請求項50に記載の方法。
【請求項53】
前記シフト要素は誘電性要素を含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記誘電性要素がセラミック材料を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記シフト要素は導電性要素を含む、請求項52に記載の方法。
【請求項56】
前記シフト要素は、前記装置の読み取りをまた実行するRFID装置試験器の複数部分である、請求項52に記載の方法。
【請求項57】
前記読み取りは、前記試験器と前記装置の容量的結合を含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記シフト要素は、前記装置の読み取りを実行するRFID装置試験器とは別の試験装置の一部である、請求項52に記載の方法。
【請求項59】
前記読み取りは、読み取り装置を前記装置に結合する無線周波数を含む、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記RFID装置はアンテナ要素を有するアンテナを含み、
前記シフトは、該アンテナ要素が前記シフト要素と少なくとも部分的にオーバーラップすることを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項61】
前記シフトは、前記シフト要素を前記装置のアンテナに容量的に結合することを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項62】
試験されたRFID装置である該装置が、他のRFID装置を有するシートまたはロール上にあり、
前記設置は、他の任意のRFID装置よりも該試験されたRFID装置の近くに前記シフト要素を設置することを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項63】
それぞれが複数のRFID装置を有する複数の行を含むウェブを試験するための試験システムであって、該試験システムは、
RFID装置の行を検知するための近接センサーと、
それぞれの該行の該複数のRFID装置を試験するために配列された複数の試験器と、
該近接センサーおよび該複数の試験器に動作可能に結合されたコンピュータとを備え、
該コンピュータが該近接センサーから信号を受信し、試験器の動作を制御する、試験システム。
【請求項64】
前記試験器は、試験中、前記RFID装置に容量的に結合している、請求項63に記載の試験システム。
【請求項65】
前記試験器はそれぞれ、前記ウェブに近接となるように構成された一対の導電性要素を含む、請求項63に記載の試験システム。
【請求項66】
前記試験器による試験に基づいて前記RFID装置を選択的にマークするために、前記コンピュータに動作可能に結合している1つ以上のマーカーをさらに備える、請求項63に記載の試験システム。
【請求項67】
前記マーカーがインクジェットマーカーを含む、請求項66に記載の試験システム。
【請求項68】
前記試験器が前記ウェブに関してずらされた配置にあり、前記行のいずれか1つの異なる前記RFID装置が異なる時間においてそれぞれの該試験器の近接を通る、請求項63に記載の試験システム。
【請求項69】
前記近接センサーが、前記ウェブの部分上における導電性材料の存在を検知するために構成されたセンサーを含む、請求項63に記載の試験システム。
【請求項70】
RFID装置のウェブを試験する方法であって、該ウェブはそれぞれが複数の該RFID装置を有する複数の行を含み、該方法は、
近接センサーによって該ウェブの該行のいずれか1つを検知することと、
該近接センサーに動作可能に結合するそれぞれの試験器を用いて、該行の該RFID装置を試験することと
を包含する、方法。
【請求項71】
前記試験は、前記試験器を前記行のそれぞれの前記RFID装置に容量的に結合することを含む、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記試験器は前記ウェブに関してずらされた配置にあり、
前記試験は、異なる時間に前記行の異なる前記RFID装置の試験を含む、請求項70に記載の方法。
【請求項73】
前記試験をしない前記RFID装置を選択的にマークすることをさらに包含する、請求項70に記載の方法。
【請求項74】
前記マークすることは、1つ以上のインクジェットマーカーを用いてマークすることを含む、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
前記近接センサーおよび前記試験器は、該近接センサーからの信号を受信し、該試験器に制御信号を送信するコンピュータに動作可能に結合している、請求項70に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
RFID(radio frequency identification)装置を試験する方法であって、該方法は、
RFID装置試験器を該RFID装置のアンテナへ容量的に結合することと、
該RFID装置試験器から出力信号を生成することと、
該RFID装置に電力を供給するために該出力信号を使用することと、
該RFID装置においてリターン信号を生成することと、
該試験器の一部である読み取り装置を介してリターン信号を検知することと
を包含する方法。
【請求項2】
前記出力信号を生成することは、前記アンテナの固有共振周波数とは異なる信号周波数において該出力信号を生成することを含み、
該出力信号を生成する前に、該アンテナの該固有共振周波数からシフトされた共振周波数へ該アンテナの最適な試験周波数をシフトすることをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記最適な試験周波数がシフトすることは該最適な試験周波数が減少することを含む、請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記最適な試験周波数が減少することは、誘電性要素を前記アンテナのアンテナ要素へ近接させることを含む、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記最適な試験周波数が減少することは、導電性要素を前記アンテナのアンテナ要素に近接させることを含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記最適な試験周波数をシフトすることは、該最適な試験周波数の増加を含む、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記最適な試験周波数をシフトすることは、導電性要素を前記アンテナのアンテナ要素に近接させることを含む、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記信号周波数を生成することは、前記シフトした共振周波数と実質的に同じ周波数を生成することを含む、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記RFID装置試験器が前記読み取り装置に電気的に結合している結合要素を含み、
該RFID装置の前記アンテナはアンテナ要素を含み、
前記容量的な結合は、前記結合要素とそれぞれの該アンテナ要素の整列を含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記結合要素が誘電層に添付されていて、
前記整列は、該結合要素と前記アンテナ要素との間に該誘電層の一部を有する、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記結合要素がローラーの一部であって、
前記RFID装置はロール材料の一部であって、
前記整列は、該RFID装置を有する該ロール材料の一部を、該ローラー回転するとき該結合要素とのアライメントを導く、請求項に記載の方法。
【請求項12】
前記RFID装置が、他のRFID装置を上に有するシートまたはロールの一部であり、
前記容量的結合は、前記RFID装置試験器および該シートまたはロールの関連位置をシフトすることを含む、請求項に記載の方法。
【請求項13】
前記シフトは前記シートまたはロールの移動を含み、
該シートまたはロールがロールであり、
該ロールの移動はロールツーロールプロセスの一部である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記シフトは前記RFID装置試験器を移動することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記RFID装置試験器は循環式結合要素を有し、
該RFID装置試験器を移動することは、前記シートまたはロール上で該RFID装置試験器を回転することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
読み取り装置と、
一対の電気性結合要素と、
それぞれの該結合要素を該読み取り装置に電気的に結合する一対の伝送ラインと、
該読み取り装置と該結合要素との間の該伝送ラインの両方に結合している抵抗と
を備える、RFID(radio frequency identification)装置試験器。
【請求項17】
前記結合要素のそれぞれの外面に誘電材料をさらに備える、請求項16に記載の装置試験器。
【請求項18】
前記誘電材料が誘電層の複数部分である、請求項17に記載の装置試験器。
【請求項19】
前記結合材料が実質的に平面である、請求項16に記載の装置試験器。
【請求項20】
前記結合要素が輪状に形づくられている、請求項16に記載の装置試験器。
【請求項21】
前記装置試験器に近接に設置されたRFID装置の最適な試験周波数をシフトするための誘電性要素をさらに備える、請求項16に記載の装置試験器。
【請求項22】
前記誘電性要素がセラミック要素を含む、請求項21に記載の装置試験器。
【請求項23】
前記装置試験器に近接に設置されたRFID装置の最適な試験周波数をシフトするためのさらなる誘電性要素をさらに備える、請求項16に記載の装置試験器。
【請求項24】
RFID装置との結合において、該RFID装置は、前記結合要素と容量的に結合しているアンテナを含む、請求項16に記載の装置試験器。
【請求項25】
前記結合要素がローラーの一部である、請求項16に記載の装置試験器。
【請求項26】
前記結合要素が前記ローラーの外面にある、請求項25に記載の装置試験器。
【請求項27】
前記ロールの外面に結合要素のさらなる対をさらに備え、
結合要素の該さらなる対はまた前記読み取り装置に結合している、
請求項26に記載の装置試験器。
【請求項28】
結合要素の前記対は、およそ前記ローラーの外面ほど実質的に均等に周囲に間隔を空けている、請求項27に記載の装置試験器。
【請求項29】
RFID(radio frequency identification)装置を試験する方法であって、該方法は、
固有共振周波数からシフトした共振周波数に該装置の最適な試験周波数をシフトすることと、
該固有共振周波数以外の周波数において該装置を読み取ることと
を包含する、方法。
【請求項30】
前記読み取りは、ほぼ前記シフトした共振周波数において、前記装置の読み取りを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記シフトは、前記最適な試験周波数をシフトするシフト要素に近接に前記装置を設置することを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記シフト要素は誘電性要素を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記シフト要素は導電性要素を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記シフト要素は、前記装置の読み取りをまた実行するRFID装置試験器の複数部分である、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
前記読み取りは、前記試験器と前記装置の容量的結合を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記シフト要素は、前記装置の読み取りを実行するRFID装置試験器とは別の試験装置の一部である、請求項31に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2006−518521(P2006−518521A)
【公表日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−503546(P2006−503546)
【出願日】平成16年2月13日(2004.2.13)
【国際出願番号】PCT/US2004/004227
【国際公開番号】WO2004/072892
【国際公開日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願人】(594177391)エーブリー デニソン コーポレイション (26)
【氏名又は名称原語表記】Avery Dennison Corporation
【Fターム(参考)】