説明

RTK阻害物質を使用する、眼の血管新生、血管形成、網膜浮腫、網膜虚血、並びに糖尿病網膜症の処置のための方法

【課題】RTK阻害物質を使用する、眼の血管新生、血管形成、網膜浮腫、網膜虚血、並びに糖尿病網膜症の処置のための方法の提供。
【解決手段】本発明は、眼内血管新生、血管形成、網膜浮腫、糖尿病網膜症及び/又は網膜虚血に伴う視力低下を防ぐために、こうした障害を処置するための組成物及び方法に関する。より具体的には、本発明は、固有の結合特性を有する受容体チロシンキナーゼ(RTK)阻害物質を含有する組成物、及び眼の障害の処置におけるその使用に関する。本発明により、眼内血管新生及び網膜浮腫を阻害する方法が提供され、この方法は、VEGF受容体1、VEGF受容体2、VEGF受容体3、Tie−2、PDGFR、c−KIT、Flt−3及びCSF−1Rのチロシン自己リン酸化を遮断する治療有効量の受容体チロシンキナーゼ阻害物質を含む組成物を、これを必要とする患者に投与することを包含する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、仮特許出願である米国出願第60/655,676号(2005年2月23日出願)の優先権を主張する。
【0002】
(発明の背景)
(1.発明の分野)
本発明は、眼の血管新生、血管形成、網膜浮腫、糖尿病網膜症、並びに網膜虚血に伴う続発症の予防及び処置に関する。特に、本発明は、こうした障害の処置のための選択的受容体チロシンキナーゼ阻害物質(RTKi)の使用に関する。
【背景技術】
【0003】
(2.関連技術の記載)
滲出型加齢黄斑変性症(AMD)及び増殖性糖尿病網膜症(PDR)は、先進国において後天性盲の主要な原因となっており、後眼部の病的血管新生を特徴とする。滲出型AMDに見られる後眼部血管新生(PSNV)は病的脈絡膜血管新生を特徴とするが、PDRは網膜前血管新生を示す。PSNVをはじめとする眼の病的血管形成は、刺激の開始から異常な新規毛細管の形成に至る事象のカスケードとして発生する。滲出型AMD及びPDRの何れも発生原因は未だ不明であるが、種々の血管形成誘導因子の同化が共通の刺激因子であると見られる。病的な眼内血管新生の患者から採取した組織及び体液中には、血管内皮増殖因子(VEGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF又はFGF−2)、インスリン様増殖因子1(IGF−1)、アンギオポイエチン等のような可溶性増殖因子が認められている。血管形成カスケードの開始後、毛細管基底膜及び細胞外マトリックスが破壊され、毛細管内皮細胞の増殖及び遊走が発生する。内皮の新芽が吻合して管を形成し、続いて管腔が形成される。新しい毛細管は、バリア機能が未熟であるため、一般的に血管の透過性又は漏出性が高く、組織浮腫を招きやすい。成熟毛細管への分化は、基底膜の連続並びに他の内皮細胞と血管周囲細胞との正常な内皮接合の存在によって示されるが、この分化過程は病的状態では阻害されることが多い。
【0004】
PSNVは視力にかかわる疾患であり、後天性盲の2つの主原因を引き起こすが、処置法はほとんどなく、緩和療法が関の山である。滲出型AMDのPSNVの承認されている処置法には、レーザー光凝固術、及びVisudyne(登録商標)による光線力学療法があるが、何れの治療法も異常血管をレーザーで閉塞するものであり、レーザーによる網膜の限局性損傷を伴う。PDR患者では、格子状又は汎網膜光凝固術のほか、硝子体切除術及び網膜前膜の除去のような外科的インターベンションがあるが、現在利用できる治療オプションはこれ以外にない。現在、数種の組成物がPSNVの薬理学的処置用として臨床評価されており、これには、例えばRETAANE(登録商標)(Alcon Research, Ltd.)、Lucentis(登録商標)(Genentech)、adPEDF(GenVec)、スクアラミン(Genaera)、CA4P(OxiGENE)、VEGFトラップ(Regeneron)、抗VEGF又はVEGFR RNAI(それぞれAcuity及びSIRNA)、及びLY333531(Lilly)が含まれる。最近では、静注用抗VEGFアプタマーであるMacugen(登録商標)(Eyetech/Pfizer)がこの用途での承認を受けたところである。
【0005】
黄斑浮腫は糖尿病患者における視力低下の主要な原因であり、網膜前血管新生(PDR)は法的盲の主要な原因である。糖尿病は持続性の高血糖を特徴とし、種々の臓器の微小血管内に可逆性及び不可逆性の病理学的変化を引き起こす。従って、糖尿病網膜症(DR)は網膜微小血管の疾患であり、重症化及び視力関連予後の悪化を伴う病期のカスケードとして現れる。糖尿病網膜症の発現の主な危険因子としては、糖尿病の罹患期間、血糖コントロールの質、及び高血圧の存在が報告されている。このDRは、非増殖性糖尿病網膜症(NPDR)及び増殖性糖尿病網膜症(PDR)という2つの主要な臨床的病期に大きく分類される(この場合の「増殖性」とは、上述の網膜前血管新生の存在を指す)。
【0006】
非増殖性糖尿病網膜症(NPDR)とそれに続く黄斑浮腫は、持続性の高血糖を原因とする網膜微小血管障害による網膜虚血が部分的に関与している。NPDRには、網膜に多発性の小さな病変(例えば、細動脈瘤、「点−斑状」出血、及び神経線維層の梗塞)が観察される初期の「背景的」DRから、PNV発症直前の前増殖性糖尿病網膜症までを含む、幅広い臨床的下位分類が包含される。NPDRの特徴的な病理組織学的所見には、網膜細動脈瘤、毛細管基底膜の肥厚化、内皮細胞及び血管周囲細胞の減少、並びに局所虚血に至る最終的な毛細管閉塞がある。動物モデル及び実験的臨床試験から蓄積したデータによると、網膜虚血は、プロスタグランジンE2、血管内皮増殖因子(VEGF)、インスリン様増殖因子−1(IGF−1)、アンギオポイエチン2等の炎症誘発及び/又は血管形成誘導増殖因子及びサイトカインの局所濃度の上昇を伴うことが多い。糖尿病性黄斑浮腫はNPDRにもPDRにも見られるが、NPDRの後期に観察されることが多く、最も重篤な病期であるPDRへの進行を示す予後的指標である。
【0007】
現在のところ、NPDR及び/又は黄斑浮腫の処置用として承認されている薬物療法はない。現在の標準的な治療法はレーザー光凝固術であり、黄斑浮腫を安定化又は消退し、PDRへの進行を遅らせることを目的として使用されている。レーザー光凝固術は健康な組織を破壊し、それによって代謝要求を低下させることで、網膜虚血を減らす場合がある他、更に種々のサイトカイン及び栄養因子の発現及び産生を調節する場合もある。滲出型AMDの処置と同じく、糖尿病患者のレーザー光凝固術も細胞を破壊する手技であり、処置する眼の視野が不可逆的に縮小する。糖尿病性黄斑浮腫以外の網膜浮腫は、後部ぶどう膜炎、網膜静脈分枝閉塞症、手術による炎症、眼内炎(無菌性及び非無菌性)、強膜炎、上強膜炎等といった、その他の種々の後眼部疾患に認められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
眼の病的血管新生、網膜浮腫、DR及び網膜虚血の有効な薬物療法があれば、侵襲的な外科手術や損傷性のレーザー照射法を回避できるため、患者にとって大きなメリットになる。こうした疾患の有効な処置法が利用できれば、患者のクオリティ・オブ・ライフが改善され、社会における生産性も向上する。更に、視力障害者への介助及び保健医療の提供に伴う社会的費用も劇的に削減することが可能になる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の要旨)
本発明は、眼内血管新生、網膜浮腫、糖尿病網膜症、並びに網膜虚血に伴う続発症を強力且つ有効に予防し、後眼部血管新生及び/又は血管形成の退行を誘導することによって、先行技術の上記及びその他の欠点を解消する。一態様において、本発明の方法には、VEGF受容体1(Flt−1)、VEGF受容体2(KDR)、VEGF受容体3(Flt−4)、Tie−2、PDGFR、c−KIT、Flt−3及びCSF−1Rのチロシン自己リン酸化を遮断する治療有効量の受容体チロシンキナーゼ阻害剤を含む組成物を、これを必要とする患者に投与することによってこうした障害を処置することが含まれる。好ましくは、本発明の方法で使用する組成物は、これらの受容体の各々のIC50値が0.1〜250nMである。更に好ましくは、これらの受容体の少なくとも6つのIC50値が0.1〜100nMであり、最も好ましくは、これらの受容体の少なくとも4つのIC50値が10nM未満である。
【0010】
本明細書で使用される「これらの受容体の各々」、「請求項nに記載の受容体の各々」、「これらの受容体の少なくとも6つ(4つ)」及び「請求項nに記載の少なくとも6つ(4つ)の受容体」という語句は、参考一覧に示す各受容体のIC50値に関する。例えば、上の段落における「これらの受容体の各々の(IC50値が)0.1〜250nM」という語句は、VEGF受容体1のIC50値が0.1〜250nMであり、VEGF受容体2(KDR)のIC50値が0.1〜250nMであり、VEGF受容体3(Flt−4)のIC50値が0.1〜250nMであり、Tie−2のIC50値が0.1〜250nMであり、PDGFRのIC50値が0.1〜250nMであり、c−KITのIC50値が0.1〜250nMであり、Flt−3のIC50値が0.1〜250nMであり、CSF−1RのIC50値が0.1〜250nMでなければならないことを示す。同じく、「これらの受容体の少なくとも6つの(IC50値が)0.1〜100nM」とは、参考一覧の8つの受容体の内の6つのIC50値がそれぞれ0.1〜100nMでなければならないことを意味する。
【0011】
「チロシン自己リン酸化を同時に遮断する」という語句は、本発明の方法で使用する好ましい化合物の受容体結合活性を表す際に使用される。この語句の使用は、好ましい化合物が複数のチロシンキナーゼ受容体サブタイプにおいて拮抗作用を発揮することを指す。即ち、好ましい化合物は1つの受容体に選択的であるのではなく、複数のチロシンキナーゼ受容体の極めて強力な拮抗物質である。
【0012】
本発明の方法で使用する組成物は、RTKファミリーの複数の受容体を単独で遮断する受容体結合特性を有することが重要である。チロシン自己リン酸化が阻害される受容体の好ましい一群を上に列挙した。更なる好ましい結合特性には、以下が含まれる:a)Tie−2、PDGFR及びVEGF受容体2(KDR);b)VEGF受容体2(KDR)、VEGF受容体1(Flt−1)、PDGFR及びTie−2;c)VEGF受容体2(KDR)、VEGF受容体1(Flt−1)及びTie−2;d)VEGF受容体2(KDR)、VEGF受容体1(Flt−1)及びPDGFR;e)VEGF受容体2(KDR)及びTie−2;f)VEGF受容体2(KDR)及びPDGFR;並びにg)VEGF受容体2(KDR)、Tie−2及びPDGFRがある。
【0013】
好ましい一態様において、上記のa)〜f)に列挙した受容体の各群では、各群の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMになる。別の好ましい態様では、各群の受容体の各々のIC50値が0.1〜100nMになる。更に別の好ましい実施例では、上のa)〜f)に列挙する好ましい各受容体群の少なくとも1つの受容体のIC50値が10nM未満になる。更に別の好ましい実施例では、上のa)〜f)に列挙する好ましい各受容体群の2つ以上の受容体のIC50値が10nM未満になる。
【0014】
本発明の方法で使用する好ましい受容体チロシンキナーゼ阻害物質には、以下の化合物が含まれるが、これらに限定されない:
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−フェノキシフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−フェニルウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−シアノフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−エチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジフルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ニトロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジフルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−エチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−フェニルウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフロオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−フルオロ−3−メチルフェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;及び
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)ウレア。
【0015】
本発明の方法で使用するのに最も好ましい化合物は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレアである。
【0016】
本明細書に記載の方法で使用するのに好ましいその他の化合物は、本明細書に記載の分析法を使用して同定される場合があり、その実施は熟練技術者には日常的な作業である。
【0017】
RTKiは任意の実行可能な送達方法又は経路を介して投与される場合があるが、局所投与が好ましい。点眼、結膜下、眼周囲、球後、テノン嚢下、前房内、硝子体内、眼内、網膜下及び脈絡膜上の投与等、眼のあらゆる局所投与経路が使用される場合があると考えられる。静注、皮下注及び経口投与が含まれるがこれらに限定されない全身投与又は非経口投与も実行可能である。最も好ましい投与方法は、溶液又は懸濁液の硝子体内又はテノン嚢下注射;生分解性又は非生分解性デバイス(インプラント)の硝子体内又はテノン嚢下挿入;或いは溶液又は懸濁液の点眼である。好ましい一実施形態において、化合物は、溶液、懸濁液又はゲルの後強膜周囲投与によって投与される。別の好ましい実施形態において、化合物は、生分解性インプラントの硝子体内挿入を介して投与される場合がある。特定の好ましい実施形態において、生分解性インプラントは、2005年8月22日出願の米国特許出願第60/710,046号に記載されているようなデバイスを介して硝子体内に挿入される。
例えば本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
眼内血管新生及び網膜浮腫を阻害する方法であって、VEGF受容体1、VEGF受容体2、VEGF受容体3、Tie−2、PDGFR、c−KIT、Flt−3及びCSF−1Rのチロシン自己リン酸化を遮断する治療有効量の受容体チロシンキナーゼ阻害物質を含む組成物を、これを必要とする患者に投与することを包含する方法。
(項目2)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目1に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜250nMの範囲にある、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がTie−2、PDGFR及びVEGF受容体2のチロシン自己リン酸化を遮断し、各受容体のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目1に記載の受容体の少なくとも6つのIC50値が0.1〜100nMの範囲にある、項目2に記載の方法。
(項目5)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目1に記載の受容体の少なくとも4つのIC50値が0.1〜10nMの範囲にある、項目4に記載の方法。
(項目6)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、VEGF受容体1、PDGFR及びTie−2のチロシン自己リン酸化を遮断する、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目6に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、VEGF受容体1及びTie−2のチロシン自己リン酸化を遮断する、項目1に記載の方法。
(項目9)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目8に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、VEGF受容体1及びPDGFRのチロシン自己リン酸化を遮断する、項目1に記載の方法。
(項目11)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目10に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜100nMの範囲にある、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2及びTie−2のチロシン自己リン酸化を遮断する、項目1に記載の方法。
(項目13)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目12に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目12に記載の受容体の少なくとも1つのIC50値が10nM未満である、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2及びPDGFRのチロシン自己リン酸化を遮断する、項目1に記載の方法。
(項目16)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目15に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜100nMの範囲にある、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目15に記載の受容体の少なくとも1つのIC50値が10nM未満である、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、Tie−2及びPDGFRのチロシン自己リン酸化を遮断する、項目1に記載の方法。
(項目19)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目18に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目18に記載の方法。
(項目20)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目18に記載の受容体の少なくとも1つのIC50値が10nM未満である、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質が、
N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−フェノキシフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−フェニルウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−シアノフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−エチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジフルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ニトロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジフルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−エチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−フェニルウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフロオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−フルオロ−3−メチルフェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;及び
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)ウレア
からなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目22)
前記化合物がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレアである、項目21に記載の方法。
(項目23)
前記組成物が、局所、結膜下、眼周囲、球後、テノン嚢下、前房内、硝子体内、眼内、網膜下、後傍強膜及び脈絡膜上の投与からなる群から選択される方法を介して投与される、項目1に記載の方法。
(項目24)
前記組成物が、溶液又は懸濁液の硝子体内又はテノン嚢下注射を介して投与される、項目23に記載の方法。
(項目25)
前記組成物が、デバイスの硝子体内又はテノン嚢下挿置を介して投与される、項目23に記載の方法。
(項目26)
前記組成物が、溶液又は懸濁液の局所点眼を介して投与される、項目23に記載の方法。
(項目27)
前記組成物が、ゲルの後傍強膜投与を介して投与される、項目23に記載の方法。
(項目28)
前記化合物が、生分解性インプラントの硝子体内投与を介して投与される、項目23に記載の方法。
(項目29)
血管新生の退行を起こす方法であって、VEGF受容体1、VEGF受容体2、VEGF受容体3、Tie−2、PDGFR、c−KIT、Flt−3及びCSF−1Rのチロシン自己リン酸化を遮断する治療有効量の受容体チロシンキナーゼ阻害物質を含む組成物を、これを必要とする患者に投与することを包含する方法。
(項目30)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目29に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜250nMの範囲にある、項目29に記載の方法。
(項目31)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がTie−2、PDGFR及びVEGF受容体2のチロシン自己リン酸化を遮断し、各受容体のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目29に記載の方法。
(項目32)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目29に記載の受容体の少なくとも6つのIC50値が0.1〜100nMの範囲にある、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目29に記載の受容体の少なくとも4つのIC50値が0.1〜10nMの範囲にある、項目32に記載の方法。
(項目34)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、VEGF受容体1、PDGFR及びTie−2のチロシン自己リン酸化を遮断する、項目29に記載の方法。
(項目35)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目34に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目34に記載の方法。
(項目36)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、VEGF受容体1及びTie−2のチロシン自己リン酸化を遮断する、項目29に記載の方法。
(項目37)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目36に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目36に記載の方法。
(項目38)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、VEGF受容体1及びPDGFRのチロシン自己リン酸化を遮断する、項目29に記載の方法。
(項目39)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目38に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜100nMの範囲にある、項目38に記載の方法。
(項目40)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2及びTie−2のチロシン自己リン酸化を遮断する、項目29に記載の方法。
(項目41)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目40に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目40に記載の方法。
(項目42)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目40に記載の受容体の少なくとも1つのIC50値が10nM未満である、項目41に記載の方法。
(項目43)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2及びPDGFRのチロシン自己リン酸化を遮断する、項目29に記載の方法。
(項目44)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目43に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜100nMの範囲にある、項目43に記載の方法。
(項目45)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目43に記載の受容体の少なくとも1つのIC50値が10nM未満である、項目44に記載の方法。
(項目46)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、Tie−2及びPDGFRのチロシン自己リン酸化を遮断する、項目29に記載の方法。
(項目47)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目46に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目46に記載の方法。
(項目48)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目46に記載の受容体の少なくとも1つのIC50値が10nM未満である、項目47に記載の方法。
(項目49)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質が、
N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−フェノキシフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−フェニルウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−シアノフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−エチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジフルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ニトロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジフルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−エチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−フェニルウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフロオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−フルオロ−3−メチルフェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;及び
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)ウレア
からなる群から選択される、項目29に記載の方法。
(項目50)
前記化合物がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレアである、項目49に記載の方法。
(項目51)
前記組成物が、局所、結膜下、眼周囲、球後、テノン嚢下、前房内、硝子体内、眼内、網膜下、後傍強膜及び脈絡膜上の投与からなる群から選択される方法を介して投与される、項目29に記載の方法。
(項目52)
前記組成物が、溶液又は懸濁液の硝子体内又はテノン嚢下注射を介して投与される、項目51に記載の方法。
(項目53)
前記組成物が、デバイスの硝子体内又はテノン嚢下挿置を介して投与される、項目51に記載の方法。
(項目54)
前記組成物が、溶液又は懸濁液の局所点眼を介して投与される、項目51に記載の方法。
(項目55)
前記組成物が、ゲルの後傍強膜投与を介して投与される、項目51に記載の方法。
(項目56)
前記組成物が、生分解性インプラントの硝子体内投与を介して投与される、項目51に記載の方法。
(項目57)
網膜浮腫を阻害する方法であって、VEGF受容体1、VEGF受容体2、VEGF受容体3、Tie−2、PDGFR、c−KIT、Flt−3及びCSF−1Rのチロシン自己リン酸化を遮断する治療有効量の受容体チロシンキナーゼ阻害物質を含む組成物を、これを必要とする患者に投与することを包含する方法。
(項目58)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目57に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜250nMの範囲にある、項目57に記載の方法。
(項目59)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がTie−2、PDGFR及びVEGF受容体2のチロシン自己リン酸化を遮断し、各受容体のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目57に記載の方法。
(項目60)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目57に記載の受容体の少なくとも6つのIC50値が0.1〜100nMの範囲にある、項目59に記載の方法。
(項目61)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目57に記載の受容体の少なくとも4つのIC50値が0.1〜10nMの範囲にある、項目60に記載の方法。
(項目62)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、VEGF受容体1、PDGFR及びTie−2のチロシン自己リン酸化を遮断する、項目57に記載の方法。
(項目63)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目62に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目62に記載の方法。
(項目64)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、VEGF受容体1及びTie−2のチロシン自己リン酸化を遮断する、項目57に記載の方法。
(項目65)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目64に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目64に記載の方法。
(項目66)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、VEGF受容体1及びPDGFRのチロシン自己リン酸化を遮断する、項目57に記載の方法。
(項目67)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目66に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜100nMの範囲にある、項目66に記載の方法。
(項目68)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2及びTie−2のチロシン自己リン酸化を遮断する、項目57に記載の方法。
(項目69)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目68に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目68に記載の方法。
(項目70)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目68に記載の受容体の少なくとも1つのIC50値が10nM未満である、項目69に記載の方法。
(項目71)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2及びPDGFRのチロシン自己リン酸化を遮断する、項目57に記載の方法。
(項目72)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目71に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜100nMの範囲にある、項目71に記載の方法。
(項目73)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目71に記載の受容体の少なくとも1つのIC50値が10nM未満である、項目72に記載の方法。
(項目74)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、Tie−2及びPDGFRのチロシン自己リン酸化を遮断する、項目57に記載の方法。
(項目75)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目74に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目74に記載の方法。
(項目76)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目74に記載の受容体の少なくとも1つのIC50値が10nM未満である、項目75に記載の方法。
(項目77)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質が、
N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−フェノキシフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−フェニルウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−シアノフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−エチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジフルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ニトロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジフルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−エチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−フェニルウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフロオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−フルオロ−3−メチルフェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;及び
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)ウレア
からなる群から選択される、項目57に記載の方法。
(項目78)
前記化合物がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレアである、項目77に記載の方法。
(項目79)
前記組成物が、局所、結膜下、眼周囲、球後、テノン嚢下、前房内、硝子体内、眼内、網膜下、後傍強膜及び脈絡膜上の投与からなる群から選択される方法を介して投与される、項目57に記載の方法。
(項目80)
前記組成物が、溶液又は懸濁液の硝子体内又はテノン嚢下注射を介して投与される、項目79に記載の方法。
(項目81)
前記組成物が、デバイスの硝子体内又はテノン嚢下挿置を介して投与される、項目79に記載の方法。
(項目82)
前記組成物が、溶液又は懸濁液の局所点眼を介して投与される、項目79に記載の方法。
(項目83)
前記組成物が、ゲルの後傍強膜投与を介して投与される、項目79に記載の方法。
(項目84)
前記組成物が、生分解性インプラントの硝子体内投与を介して投与される、項目79に記載の方法。
(項目85)
糖尿病網膜症を阻害する方法であって、VEGF受容体1、VEGF受容体2、VEGF受容体3、Tie−2、PDGFR、c−KIT、Flt−3及びCSF−1Rのチロシン自己リン酸化を遮断する治療有効量の受容体チロシンキナーゼ阻害物質を含む組成物を、これを必要とする患者に投与することを包含する方法。
(項目86)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目85に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜250nMの範囲にある、項目85に記載の方法。
(項目87)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がTie−2、PDGFR及びVEGF受容体2のチロシン自己リン酸化を遮断し、各受容体のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目85に記載の方法。
(項目88)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目85に記載の受容体の少なくとも6つのIC50値が0.1〜100nMの範囲にある、項目85に記載の方法。
(項目89)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目85に記載の受容体の少なくとも4つのIC50値が0.1〜10nMの範囲にある、項目88に記載の方法。
(項目90)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、VEGF受容体1、PDGFR及びTie−2のチロシン自己リン酸化を遮断する、項目85に記載の方法。
(項目91)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目90に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目90に記載の方法。
(項目92)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、VEGF受容体1及びTie−2のチロシン自己リン酸化を遮断する、項目85に記載の方法。
(項目93)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目92に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目92に記載の方法。
(項目94)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、VEGF受容体1及びPDGFRのチロシン自己リン酸化を遮断する、項目85に記載の方法。
(項目95)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目94に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜100nMの範囲にある、項目94に記載の方法。
(項目96)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2及びTie−2のチロシン自己リン酸化を遮断する、項目85に記載の方法。
(項目97)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目96に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目96に記載の方法。
(項目98)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目96に記載の受容体の少なくとも1つのIC50値が10nM未満である、項目97に記載の方法。
(項目99)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2及びPDGFRのチロシン自己リン酸化を遮断する、項目85に記載の方法。
(項目100)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目99に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜100nMの範囲にある、項目99に記載の方法。
(項目101)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目99に記載の受容体の少なくとも1つのIC50値が10nM未満である、項目100に記載の方法。
(項目102)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、Tie−2及びPDGFRのチロシン自己リン酸化を遮断する、項目85に記載の方法。
(項目103)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目102に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目102に記載の方法。
(項目104)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目102に記載の受容体の少なくとも1つのIC50値が10nM未満である、項目103に記載の方法。
(項目105)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質が、
N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−フェノキシフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−フェニルウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−シアノフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−エチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジフルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ニトロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジフルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−エチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−フェニルウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフロオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−フルオロ−3−メチルフェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;及び
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)ウレア
からなる群から選択される、項目85に記載の方法。
(項目106)
前記化合物がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレアである、項目105に記載の方法。
(項目107)
前記組成物が、局所、結膜下、眼周囲、球後、テノン嚢下、前房内、硝子体内、眼内、網膜下、後傍強膜及び脈絡膜上の投与なる群から選択される方法を介して投与される、項目85に記載の方法。
(項目108)
前記組成物が、溶液又は懸濁液の硝子体内又はテノン嚢下注射を介して投与される、項目107に記載の方法。
(項目109)
前記組成物が、デバイスの硝子体内又はテノン嚢下挿置を介して投与される、項目107に記載の方法。
(項目110)
前記組成物が、溶液又は懸濁液の局所点眼を介して投与される、項目107に記載の方法。
(項目111)
前記組成物が、ゲルの後傍強膜投与を介して投与される、項目107に記載の方法。
(項目112)
前記組成物が、生分解性インプラントの硝子体内投与を介して投与される、項目107に記載の方法。
(項目113)
網膜虚血に伴う続発症を阻害する方法であって、VEGF受容体1、VEGF受容体2、VEGF受容体3、Tie−2、PDGFR、c−KIT、Flt−3及びCSF−1Rのチロシン自己リン酸化を遮断する治療有効量の受容体チロシンキナーゼ阻害物質を含む組成物を、これを必要とする患者に投与することを包含する方法。
(項目114)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目113に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜250nMの範囲にある、項目113に記載の方法。
(項目115)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がTie−2、PDGFR及びVEGF受容体2のチロシン自己リン酸化を遮断し、各受容体のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目113に記載の方法。
(項目116)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目113に記載の受容体の少なくとも6つのIC50値が0.1〜100nMの範囲にある、項目114に記載の方法。
(項目117)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目116に記載の受容体の少なくとも4つのIC50値が0.1〜10nMの範囲にある、項目116に記載の方法。
(項目118)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、VEGF受容体1、PDGFR及びTie−2のチロシン自己リン酸化を遮断する、項目113に記載の方法。
(項目119)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目118に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目118に記載の方法。
(項目120)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、VEGF受容体1及びTie−2のチロシン自己リン酸化を遮断する、項目113に記載の方法。
(項目121)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目120に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目120に記載の方法。
(項目122)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、VEGF受容体1及びPDGFRのチロシン自己リン酸化を遮断する、項目113に記載の方法。
(項目123)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目122に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜100nMの範囲にある、項目122に記載の方法。
(項目124)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2及びTie−2のチロシン自己リン酸化を遮断する、項目113に記載の方法。
(項目125)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目124に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目124に記載の方法。
(項目126)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目124に記載の受容体の少なくとも1つのIC50値が10nM未満である、項目125に記載の方法。
(項目127)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2及びPDGFRのチロシン自己リン酸化を遮断する、項目113に記載の方法。
(項目128)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目127に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜100nMの範囲にある、項目127に記載の方法。
(項目129)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目127に記載の受容体の少なくとも1つのIC50値が10nM未満である、項目128に記載の方法。
(項目130)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質がVEGF受容体2、Tie−2及びPDGFRのチロシン自己リン酸化を遮断する、項目113に記載の方法。
(項目131)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目130に記載の受容体の各々のIC50値が0.1〜200nMの範囲にある、項目130に記載の方法。
(項目132)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質において、項目130に記載の受容体の少なくとも1つのIC50値が10nM未満である、項目131に記載の方法。
(項目133)
前記受容体チロシンキナーゼ阻害物質が、
N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−フェノキシフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(4−モルホリニルメチル)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−(4−{3−アミノ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル}フェニル)−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−フェニルウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−シアノフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−エチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジフルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ニトロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジフルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3,5−ジメチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−エチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メトキシフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−フェニルウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3,5−ビス(トリフロオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−フルオロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−メトキシ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(4−フルオロ−3−メチルフェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−[4−(3−アミノ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−クロロフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(3−ブロモフェニル)ウレア;
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;及び
N−{4−[3−アミノ−7−(トリフルオロメトキシ)−1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル]フェニル}−N’−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)ウレア
からなる群から選択される、項目113に記載の方法。
(項目134)
前記化合物がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレアである、項目133に記載の方法。
(項目135)
前記組成物が、局所、結膜下、眼周囲、球後、テノン嚢下、前房内、硝子体内、眼内、網膜下、後傍強膜及び脈絡膜上の投与からなる群から選択される方法を介して投与される、項目113に記載の方法。
(項目136)
前記組成物が、溶液又は懸濁液の硝子体内又はテノン嚢下注射を介して投与される、項目135に記載の方法。
(項目137)
前記組成物が、デバイスの硝子体内又はテノン嚢下挿置を介して投与される、項目135に記載の方法。
(項目138)
前記組成物が、溶液又は懸濁液の局所点眼を介して投与される、項目135に記載の方法。
(項目139)
前記組成物が、ゲルの後傍強膜投与を介して投与される、項目135に記載の方法。
(項目140)
前記組成物が、生分解性インプラントの硝子体内投与を介して投与される、項目135に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0018】
以下の図面は本明細書の一部を構成し、本発明の特定の態様を詳しく実証するために含められている。本明細書に記載される具体的な実施形態の詳細な説明と共にこれらの図面を参照することによって、本発明をより良く理解できる場合がある。
【図1】酸素性網膜症(OIR)ラットモデルにおける、選択的RTKi AL−39324の単回硝子体内注射後の網膜前血管新生(NV)の阻害。
【図2】酸素性網膜症(OIR)ラットモデルにおける、選択的RTKi AL−39324の強制経口投与後の網膜前血管新生(NV)の予防。
【図3】マウスにおける、選択的RTKi AL−39324の単回硝子体内注射後のレーザー誘発性の脈絡膜血管新生(CNV)の阻害。
【図4】マウスにおける、選択的RTKi AL−39324の単回硝子体内注射後の既存のレーザー誘発性の脈絡膜血管新生(CNV)の退行。
【図5】マウスのAL−39324投与群間におけるCNV病変の比較。
【図6】マウスにおける、選択的RTKi AL−39324の強制経口投与後のレーザー誘発性の脈絡膜血管新生(CNV)の阻害。
【図7】ラットにおける、選択的RTKi AL−39324の単回硝子体内注射後の糖尿病誘発網膜血管透過性の阻害。
【図8】ラットにおける、選択的RTKi AL−39324の単回硝子体内注射後のVEGFによる網膜血管透過性の阻害。
【図9】STZラットモデルにおける、選択的RTKi AL−39324の強制経口投与後の糖尿病誘発網膜血管透過性の完全予防。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
眼血管新生、血管形成、網膜浮腫、糖尿病網膜症及び/又は網膜虚血に伴う視力低下を防ぐため、本発明の方法に従い、表1に示す特性と同様のキナーゼ阻害特性を有する受容体チロシンキナーゼ阻害物質(RTKi)を含む組成物が、こうした疾患を患う患者に投与される。より具体的には、本発明の方法で使用する受容体チロシンキナーゼ阻害物質は、VEGF受容体1(Flt−1)、VEGF受容体2(KDR)、VEGF受容体3(Flt−4)、Tie−2、PDGFR、c−KIT、Flt−3及びCSF−1Rのチロシン自己リン酸化を遮断することが好ましい。本発明者は、この固有の結合特性を備えた化合物が眼血管新生、網膜浮腫、糖尿病網膜症及び/又は網膜虚血を阻害又は予防し、その作用はこうした用途で現在知られている化合物よりも有意に強力且つ有効であることを思いがけず発見した。更に驚くべきことに、本明細書に記載の好ましい結合特性を有する、本発明の方法で使用する化合物は、血管新生を退行させる。
【0020】
(表1)
【0021】
【表1】

タンパク質の可逆的リン酸化は、真核細胞シグナリングを媒介する主要な生化学的機序である。この反応は、標的タンパク質でATPのγリン酸基をヒドロキシル基に変換するタンパク質キナーゼによって触媒される(Hunter, 2000)。こうした酵素はヒトゲノムに518種存在し、このうちの約90種がチロシンヒドロキシル基のリン酸化を触媒する(Manning, 2002; Robinson, 2000)。これらのヒトチロシンキナーゼは、触媒領域の配列相同性に基づき、樹状図形式に整理されている(http://www.cellsignal.com/retail/)。細胞質チロシンキナーゼは細胞内に存在するが、受容体チロシンキナーゼ(RTK)は細胞外領域と細胞内領域の両方を持ち、膜貫通細胞表面受容体として機能する。このため、RTKは環境信号に対する細胞反応を媒介し、増殖、遊走及び生存等の広範囲の細胞反応過程を促進する。
【0022】
RTKは細胞外信号を細胞内に伝達するシグナリングネットワークの主要な構成要素の1つであることから、シグナリング経路のRTK調節異常は、癌や眼疾患をはじめとする様々なヒトの障害に関連する。そのため、眼等の様々な組織の血管新生の阻害に対する、RTK阻害物質(RTKi)、特にVEGF受容体ファミリーの拮抗物質の有用性は十分に確立されている。しかし本発明者は、1つ以上のVEGF受容体と別の種類のチロシンキナーゼ受容体のチロシン自己リン酸化の同時阻害が血管形成を有意に(過去に認められていた以上に)阻害するだけでなく、血管新生を退行させることを初めて示している。
【0023】
(VEGF受容体ファミリー)
VEGF受容体ファミリーは3種のRTK、即ちKDR(キナーゼ挿入ドメイン含有受容体;VEGFR2とも呼ばれる)、FLT1(Fms様チロシンキナーゼ;VEGFR1とも呼ばれる)及びFLT4(VEGFR3)から構成される(Ferrara 2003)。これらの受容体は、様々な親和性でVEGF受容体と結合するホモ二量体糖蛋白ファミリーである血管内皮増殖因子(VEGF−A,−B,−C,−D,−E及び胎盤成長因子(PlGF))の生物学的機能を媒介する(Wiesmann 1997;Ferrara 1997)。KDR、FLT1及びFLT4には、以下の3つの構造的領域が存在する:即ち、増殖因子結合部位を含有する7つの免疫グロブリン様モチーフを含む細胞外領域、膜貫通領域、及び信号伝達に必要なチロシンキナーゼ活性を媒介する細胞内分割キナーゼ領域である(de Vries 1992;Terman 1992)。これらのモチーフは、http://www.cellsignal.com/retail/に掲載されている樹状図で、PDGF、FGF、RET及びTIEファミリーの構造関連RTKと比較されている。以下で考察する全てのRTKについて、細胞外領域に結合するリガンドは、受容体の二量化及び特異的細胞内チロシン残基の自己リン酸化を誘導する。こうして産生されたリン酸化チロシンは、他のタンパク質のドッキング部位として機能し、最終的に下流シグナリングへと至る(Schlessinger 2000)。
【0024】
VEGF、VEGFR−1及びVEGFR−2:血管内皮増殖因子(VEGF)は、高親和性膜貫通チロシンキナーゼ受容体のVEGFR−2(KDR、Flk−1)及びVEGFR−1(Flt−1)に結合する。細胞培養及び遺伝子ノックアウトの実験では、受容体が寄与する血管形成の態様はそれぞれ異なることが示されている。
【0025】
KDR:KDRはVEGF−A(以下、VEGFと称する)の細胞分裂、血管形成及び透過性増強作用の主要なメディエーターである。数多くの異なる細胞がVEGFを産生することができるが、その生物学的活性は、主にKDRの内皮細胞選択的発現を介して血管系に限られている(Ferrara 2003;Terman 1992;Millauer 1993;Quinn 1993)。VEGF/KDR系は血管形成の主要なメディエーターであり、これによって既存の血管から新しい血管が形成される(Ferrara 2003;Griffioen 2000;Rak 1995)。血管形成過程におけるこのシグナリング経路の役割は、VEGF及びKDRの両ヌルマウスに観察される胚の致死率及び異常血管形成と一貫している(Shalaby 1995;Carmeliet 1996)。
【0026】
FLT1:KDRとFLT1はその構造的類似性にもかかわらず、in vivoにて幾分異なる機能を果たす(Shalaby 1995;Fong 1995)。FLT1はVEGFと高い親和性で結合するが、キナーゼ活性の増強はKDRほど堅固ではない(Waltenberger 1994)。更にFLT1は、KDRが結合しないVEGF−B及び胎盤成長因子とも結合する。FLT1は内皮細胞の他に平滑筋細胞、単球及び造血幹細胞の表面に発現される(Rafii 2002)。FLT1シグナリングの活性化により、骨髄由来内皮前駆細胞が腫瘍や場合により罹患網膜/脈絡膜に動員され、これらにおいて新しい血管の形成に寄与する(Erikson 2002;Lyden 2001;Grant 2002;Csaky 2004)。
【0027】
FLT4:KDRとFLT1は構造的に類似するものの、FLT4はVEGF−C及びVEGF−Dのシグナリングを媒介するものの、VEGF−Aのシグナリングは媒介しない。KDRシグナリングの非存在下におけるFLT4の活性化は、癌動物モデルでリンパ管形成及び転移を誘導する(Krishnan 2003)。
【0028】
VEGFとそのRTKは、新しい血管の成長(血管新生及び/又は血管形成)並びに血管透過性という2つの主要な機序を媒介する能力によって、血管の形態形成及び疾患の進行に寄与する(Lueng 1989;Keck 1989;Hanahan 1997;Yancopoulos 2000)。眼に関して、VEGFは後眼部の血管の発生に不可欠な成長因子である(Stone 1995)。更に、ヒト眼組織は低酸素等の種々の刺激に反応し、VEGFの誘導によって、後眼部の血管新生及び血液網膜関門の破壊(即ち、微小血管の透過性の増大)が引き起こされる(Shima 1995;Hartnett 2003)。VEGF及びVEGFRは、糖尿病網膜症及び滲出型AMDの患者から採取した新生血管組織に局在することが認められており、疾患の重症化に関連している(Lutty 1996;Chen 1997;Witmer 2002;Kvanta 1996)。最近の証拠からは、VEGF165アイソフォームが眼疾患の主要なメディエーターであることが示唆されているが、他のアイソフォームの役割は未だに不明である(Ishida 2003;Ishida 2003)。
【0029】
後眼部疾患に果たすVEGFシグナリングの重要な役割を証明するために、眼内血管新生及び糖尿病網膜症の動物モデルが使用されてきた。こうしたin vivo実験系で実施された有効な薬理学試験の結果は、ヒトにおける種々の処置方法の有用性を裏付けるのに使用される。VEGFが病的眼内血管新生に果たす重要な役割は、初期にはヒト以外の霊長類の網膜虚血モデルで実証され、VEGFは空間的にも時間的にも血管新生と相関性が見られた(Miller 1994;Tolentino 1996)。更に同じ霊長類において、VEGFの硝子体内注射による網膜虚血及び微小血管症の発生が認められている(Tolentino 1996)。特にこのモデルに見られる血管新生は、中和抗VEGFモノクロナール抗体の硝子体内注射によって阻害され、抗VEGF療法がヒトの疾患の治療に期待できることを裏付ける予備的証拠が得られた(Adamis 1996)。酸素性網膜症(OIR)モデルは、ヒトの未熟児網膜症及びPDRに認められる病変によく似た網膜前血管新生を誘発し、抗血管形成療法のスクリーニング分析に広く使用されている。齧歯類のOIRモデルでは、網膜のVEGF濃度が疾患の発生及び重症度と相関しており、VEGFRを遮断するRTK阻害物質の硝子体内注射によって、網膜血管新生は有意に低減した(Werdich 2004;Unsoeld 2004)。レーザーによる脈絡膜血管新生の齧歯類及び霊長類モデルも頻繁に利用される滲出型AMDの実験的代替モデルであり、VEGFに依存していることが示されている(Shen 1998;Kwak 2000;Krzystolik 2002)。Macugen(抗VEGFアプタマー;Eyetech/Pfizer)及びLucentis(VEGFに対するrhFab;Genentech)を使用した臨床眼科試験の結果から、VEGFシグナリングの阻害は眼科的に有力な標的であることが確認されている(Eyetech Study Group 2002;Sorbera 2003;Saishin 2003)。
【0030】
(アンギオポイエチン受容体)
アンギオポイエチン(Ang1〜4)は、血管内皮細胞及び一部の造血細胞によって選択的に発現されるRTKファミリーであるTie受容体Tie−1及びTie−2のリガンドである(Yancopoulos 2000)。Tie−2−/−マウスは9.5〜10.5日目の胚発生期に死亡し、血管は未熟で、器質化が欠けている(Asahara
1998)。Ang1とAng2は一体になって血管新生及び血管形成に関与し、Tie−2受容体を介して作用する。Ang2はVEGF及び低酸素への曝露によって網膜内皮細胞でアップレギュレートされ、生理的及び病的眼内血管新生の際に発現される(Oh
1999;Hackett 2000)。Tie−2によるシグナリングは、VEGFシグナリングと協調して網膜血管新生を制御し、非増殖性糖尿病網膜症に不可欠な経路であると思われる(Sarlos 2003;Hammes 2004;Ohashi 2004;Takagi 2003)。滲出型AMD患者から採取した血管新生脈絡膜では、Ang2とVEGFが共にアップレギュレートされ、Tie−2が種々の細胞に発現される(Otani 1999)。
【0031】
(PDGF受容体ファミリー)
PDGFR−α及びPDGFR−β:血小板由来成長因子(PDGF)受容体のαとβアイソフォームは、ホモ二量体又はα/βヘテロ二量体として発生し、線維芽細胞、平滑筋細胞及び血管内皮細胞の表面に最も多く認められる(Ostman 2001;Benjamin 1998)。血管リモデリングは内皮による周細胞の被覆によって境界が定められ、これはPDGF−B及びVEGFによって制御される(Benjamin 1998)。腫瘍関連線維芽細胞はVEGF等の成長因子の発生源であり、そのためこうした癌では、パラ分泌型PDGFシグナリングが病態の進行に寄与すると考えられている(Ponten 1994;Skobe 1998;Fukumura 1998)。PDGFR−βは、未熟血管に伴ってこれを安定化させる血管内皮周囲細胞である周細胞の増殖及び遊走によって、腫瘍の血管形成に寄与する(Lindahl 1997;Hellstrom 1999;Reinmuth 2001;George 2001;Wang
1999)。線維芽細胞及び周細胞のPDGF受容体シグナリングの阻害は、腫瘍の組織間液の圧力を調節することによって、化学療法の抗腫瘍活性を増強することが示されている(Pietras 2002)。同じく、PDGF及びPDGFRは、網膜のニューロン及び微小血管構造にも重要であり、眼の血管新生を調節すると考えられる(Mudhar 1993;Wilkinson 2004)。
【0032】
(造血前駆細胞によって発現されるRTK)
VEGFR、CSF−1R、KIT及びFLT3をはじめとする数種のRTKは、造血前駆細胞(HPC)によって発現され、病的眼内血管新生に寄与すると考えられる。例えば、HPCは脈絡膜血管新生の部位にホーニングすることが示されている(Espinosa 2003;Cousins 2004)。しかし、こうしたRTKiに関連するデータの多くは、腫瘍モデルで生成されたものである。CSF−1Rはレトロウイルス癌遺伝子v−finsの細胞同族体によってコードされ、マクロファージ発生の大きな調節因子である(Sherr 1985)。KITは造血前駆細胞、マスト細胞、生殖細胞及び腸内のペースメーカー細胞(カハール間質細胞)によって発現される(Natali 1992;Turner 1992)。これは2つの全体的な機序、即ち、リガンドである幹細胞因子(SCF)による自己分泌並びにリガンド非依存性キナーゼ活性を誘導する突然変異によって、腫瘍の進行に寄与する(Heinrich 2002;Tian 1999)。FLT3は通常、造血幹細胞に発現され、FLT3リガンド(FL)との相互作用によって幹細胞の生存、増殖及び分化が刺激される(Rosnet 1993;Rosnet 1996)。FLT3は、種々の白血病細胞に過剰発現される上(Dehmel
1996;Kiyoi 2002)、血液癌で頻回に変異され、急性骨髄性白血病(AML)患者の約1/3に活性化変異が存在する(Stirewalt 2003;Armstrong 2003;Nakao 1996;Sawyers 2002;Kottaridis 2003)。
【0033】
(多標的受容体チロシンキナーゼ阻害物質の根拠)
上記の情報に基づき、癌及び後眼部疾患等の様々なヒト疾患に対する新しい薬物療法を設計する上で、タンパク質キナーゼ及びRTKが標的とされてきた(Lawrence 1998;Gschwind 2004)。そのため、数多くの製薬会社が選択的RTK阻害物質と多標的RTK阻害物質を設計するために、薬物化学的研究を重ねてきた(Traxler 2001;Murakata 2002)。既に、VEGFR−2、即ちKDRの極めて特異的な阻害物質が設計され、腫瘍による血管形成を強力且つ有効に阻害することが示されている(Shaheen 2001;Boyer 2002;Bilodeau 2002;Manley 2002;及びCurtin 2004)。RTKi化合物であるSU11248は現在、癌治療の臨床試験で評価中である。この化合物は、膵島細胞発癌性のトランスジェニックマウスモデルにおいて、キナーゼ選択性の異なる阻害物質の性能に基づき選択された(Inoue 2002;McMahon 2002)。このモデルでは、選択的KDR阻害物質(SU5416)とPDGFR及びKITの阻害物質であるGleevecとを併用することによって、両剤を個別に投与した場合よりも高い反応が得られた(Bergers 2003)。こうした反応には定着腫瘍の退縮も含まれ、内皮細胞と周細胞間の結合の分断が観察されたことから、これらは内皮細胞のVEGFシグナリングと周細胞のPDGFシグナリングの同時阻害に起因するものであった。こうした内皮細胞と周細胞間の結合の分断は、これらの動物の腫瘍以外の血管にも見られた。
【0034】
眼科的適応症については、VEGFR、PDGFR及びPKCに選択的なRTKi(即ち、PKC−412)の経口投与によってマウスの前網膜NV及び脈絡膜NVの両方が阻害されることを、Campochiaro等が示している(Seo 1999)。Campochiaroは、選択性の異なるRTKiの経口投与を利用して、VEGFR−2の阻害により網膜血管新生は完全に予防できるものの、成人の静止期の網膜毛細管には作用しないことを証明した(Ozaki 2000)。こうした前臨床データに基づき、糖尿病性黄斑浮腫患者を対象にPKC−412が評価された(Campochiaro 2004)。パイロット試験の結果からは、黄斑浮腫の軽減及び視力の改善が示唆されたが、肝毒性が懸念されたために、この臨床試験は中止された。しかし最近になって、VEGFR−2、IGF−1R、FGFR−1及びEGFRを遮断するRTKiの硝子体内注射により、マウスOIRモデルにおいて網膜症スコアの中央値がある程度(25%)低下することが示された(Unsoeld 2004)。上記の試験で評価された何れの化合物も、本発明の方法で有用な化合物の特定の受容体結合特性を備えていない。本発明者は、本明細書に記載の受容体結合特性を有する化合物が、血管新生及び/又は血管形成の阻害に関して固有の予想外の結果を示すことを初めて実証した。
【0035】
本発明者は、血管新生の有効な阻害には、本明細書に示すように治療化合物が複数の受容体で活性を呈することが重要であることを初めて発見した。本明細書で請求するRTKiは、局所又は全身投与後に、病的眼内血管新生及び血管透過性に対して再現性のある効果を発揮する。更に、本発明の方法で使用する、本明細書に記載のRTKiは、眼内血管新生及び/又は血管形成を退行させる。意外にも、本明細書で請求するRTKiは、眼科的使用に関して、公に開示されている他の化合物にはない新しい長所を幾つも備えている。
【0036】
(好ましい化合物の同定とキナーゼ選択性)
VEGF受容体及びPDGF受容体のような特定のRTKの二次構造並びに触媒ドメインの高い相同性から、複数のファミリーメンバーを遮断する化合物を同定する可能性が示唆される。本発明の方法で使用する好ましい組成物は、こうした特性を有する。本発明の方法で使用できる更なる潜在的な化合物の同定には、熟練技術者が精通する被験組成物の受容体結合活性を測定する分析法が使用される場合がある。
【0037】
以下の実施例に記載のモデルは、本発明の方法に利用できる更なる有効な化合物を同定するか、又は熟練技術者が精通する受容体結合分析法により同定された化合物から好ましい化合物を選択するのに使用することができる。例えば、被験化合物は、実施例1に記載するラットOIRモデル、実施例3に記載するマウスレーザーモデル、実施例6に記載するラットVEGFモデル、及び実施例7に記載する糖尿病ラットモデルで評価される場合がある。本発明の方法で使用できる潜在的なRTKi(被験組成物)は、好ましくは以下が可能であると考えられる。
・ 3%以下の溶液若しくは懸濁液の単回静脈注射、又は30mg/kg/日以下の溶液又は懸濁液の経口投与後に、ラットOIRモデルにおいて網膜前血管新生を75%超阻害する。
・ 3%以下の溶液若しくは懸濁液の単回静脈注射、又は30mg/kg/日未満の溶液又は懸濁液の経口投与後に、マウスレーザーモデルにおいて脈絡前血管新生を70%超阻害する。
・ 3%以下の溶液若しくは懸濁液の単回静脈注射、又は30mg/kg/日未満の溶液又は懸濁液の経口投与後に、ラットVEGFモデルにおいて網膜血管透過性を50%超阻害する。
・ 3%以下の溶液若しくは懸濁液の単回静脈注射、又は30mg/kg/日未満の溶液又は懸濁液の経口投与後に、STZ誘発糖尿病ラットモデルにおいて網膜血管透過性を75%超阻害する。
【0038】
上記のカテゴリーに属する活性を達成できる化合物は、潜在的な臨床的有用性を有する好ましい薬剤であると考えられる。更に好ましい薬剤であれば、3%以下の溶液又は懸濁液の単回静脈注射後に、マウスレーザーモデルにおいて脈絡膜血管新生を25%超退行できるか、30mg/kg/日未満の溶液又は懸濁液の経口投与により50%退行できると考えられる。
【0039】
本発明に使用する最も好ましい化合物AL−39324(N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア)は、VEGF及びPDGF受容体チロシンキナーゼの全メンバーと反応する強力なATP競合的阻害物質であるが、他のチロシン及びセリン/スレオニンキナーゼには有意な阻害活性を示さない。この化合物のキナーゼ阻害特性を表1に示す。この特性は、何れも熟練技術者には周知の基本的VEGF/PDGF受容体酵素分析法、成長因子刺激細胞分析法、及びエストラジオール誘発子宮浮腫マウスモデルで求めた活性に基づき同定されている。この試験方法を使用して、AL−39324が属するウレア置換アミノインダゾールをはじめとする、幾つかの系列の最新ATP競合的多標的RTK阻害物質が同定された。
【0040】
本発明の方法で使用する好ましいRTKi化合物は、RTKの特定群のATP結合部位の強力な競合的阻害物質である。即ち、好ましい薬剤は低nM濃度でVEGF受容体1(Flt−1)、VEGF受容体2(KDR)、VEGF受容体3(Flt−4)、TIE−2、PDGFR、c−KIT、FLT−3及びCSF−1R活性のチロシン自己リン酸化を同時に遮断する。好ましくは、本発明の方法で使用する化合物は、これらの受容体の各々のIC50値が0.1〜250nMの範囲である。更に好ましい組成物は、このうち少なくとも6つの受容体のIC50値が0.1〜100nMの範囲にあり、最も好ましい組成物は、このうち少なくとも4つの受容体のIC50値が0.1〜10nMの範囲にある。
【0041】
他の実施形態において、本発明の方法で使用するRTKiは、(a)KDR、Flt−1、PDGFR及びTie−2;(b)KDR、Flt−1及びTie−2;(c)KDR、Flt−1及びPDGFR;(d)KDR、Tie−2及びPDGFR;(e)KDR及びTie−2;並びに(f)KDR及びPDGFRのチロシン自己リン酸化を同時に遮断する。上述の好ましい結合特性には特に優先順位はなく、単に本発明の方法に有用な化合物の更なる好ましい結合特性だけであることが理解される。
【0042】
本発明者は、本明細書に記載の結合特性を有するRTKiが、網膜(実施例1〜2)及び脈絡膜(実施例3〜5)の血管新生を再現可能に阻害し、退行させると共に、VEGF(実施例6)及び糖尿病(実施例7)による網膜血管透過性を抑制することを示している。既知のRTKiには、この好ましい結合特性を備えた化合物はなく、網膜及び脈絡膜の血管新生の完全阻害と退行を示し、VEGF及び糖尿病誘発網膜血管透過性を強力又は有効に抑制した化合物もない。
【0043】
本発明の方法で使用する最も好ましい組成物は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)ウレア(以下、AL−39324と称する)であり、以下の構造を有する。
【0044】
【化1】

上述の通り、本発明で請求するRTKiは、眼に使用した場合、開示されている他のチロシンキナーゼ阻害物質にはない固有の新しい利点を備えている:即ち、1)網膜及び脈絡膜の血管新生の極めて強力且つ有効な阻害、2)定着CNVの退行、3)VEGF及び糖尿病誘発網膜血管透過性の著明な抑制、並びに4)眼内忍容性(実施例8)。本発明の方法で使用する好ましいRTKiにより提供される画期的なRTK選択性が、おそらく既報のRTKi及びその他のクラスの化合物と比べて顕著な活性を示す理由である可能性が高い。こうした化合物の選択性と物理化学特性が組み合わさることで、局所投与による新しい送達が可能となる。こうした特徴により、好ましい化合物には、後天盲の主原因の処置に際して、有効性及び安全性の両面で他にはない利点がもたらされる。
【0045】
特定のRTKiは抗血管形成作用を有することが知られており、眼科及び眼科以外の適応症について既に請求されている。例えば、種々の米国及び国際特許出願において、タンパク質チロシンキナーゼ阻害物質の抗血管形成薬剤としての使用が請求されている(米国特許第6,177,401号B1;第5,773,459号;第6,448,277号B2;第6,765,012号B2;米国特許出願第2004/0002501号A1;PCT特許WO 01/85691号A1;PCT特許出願WO 00/67738号;03/22852号A2;03/068228号;03013439/JP号;03/080625号;並びに欧州特許出願第EP 02787595 2002号)。これらの参考文献の何れにも、本明細書に記載の化合物の特定の好ましい結合特性を有するRTKiを使用して眼の適応症を処置する方法が好ましいことを示したものはない。
【0046】
本発明の方法で使用する好ましいRTKiは、何れも2003年5月22日出願の仮特許出願第60/472,810号に基づく、2004年5月10日出願の米国特許出願第20050020603号、及び2004年5月21日出願のPCT特許出願第PCT/US04/16166号に記載されている化合物である。
【0047】
本発明の方法で使用するRTKiは、任意の実行可能な送達方法又は経路を介して投与される場合があるが、局所投与が好ましい。点眼、結膜下、眼周囲、球後、テノン嚢下、前房内、硝子体内、眼内、網膜下及び脈絡膜上の投与等、眼へのあらゆる局所投与経路が使用される場合があると考えられる。全身投与又は非経口投与も実行可能な場合があり、これには静注、皮下注及び経口投与が含まれるが、これらに限定されない。最も好ましい投与方法は、溶液若しくは懸濁液の硝子体内若しくはテノン嚢下注射、生分解性若しくは非生分解性デバイスの硝子体内若しくはテノン嚢下挿入、溶液若しくは懸濁液の眼への局所投与、又はゲル製剤の後強膜周囲投与である。別の好ましい送達方法は、2005年8月22日出願の米国特許出願第60/710,046号に記載したようなデバイスによる生分解性インプラントの硝子体内挿入である。
【0048】
一般的に、上記の目的に使用される用量は様々であるが、血管新生又は血管形成の阻害及び退行の誘導に有効な量となる。別の態様において、容量は、AMR、DR、網膜虚血に伴う続発症、及び黄斑及び/又は網膜浮腫の予防又は処置に有効な量となる。本明細書で使用される「薬学的有効量」とは、ヒト患者においてAMD、DR及び/又は網膜浮腫を有効に処置するか、或いは血管新生又は血管形成を阻害するか退行させる1つ以上のRTKiの量を指す。上記の目的の何れかで使用される用量一般的に、1日1〜4回投与される、体重1kg当たり約0.01〜100mg(mg/kg)の範囲となる。組成物が局所投与される場合は、一般的に0.001〜約5%w/vの濃度範囲となり、1日1〜4回1,2滴が投与される。硝子体内、傍後強膜、テノン嚢下、又はその他の局所送達では、一般的に0.001〜約10%w/vの濃度範囲となる。インプラントを介して投与する場合には、一般的に0.001〜約40%w/vの濃度範囲となる。
【0049】
本発明の好ましい実施形態を実証するために以下の実施例が含められている。以下の実施例に開示される技法は、本発明の実施に際して十分に機能するように発明者が発見した技法を表し、従って好ましい実施様式と見なせることを当業者は認識するはずである。しかし、本開示内容に鑑みて、開示される具体的な実施形態では多くの変更が可能であり、本発明の趣旨及び適用範囲から逸脱することなく同様の結果が得られることを、当業者は理解するはずである。
【実施例】
【0050】
(実施例1)
(酸素性網膜症ラットモデルにおける、受容体チロシンキナーゼ阻害物質(RTKi)AL−39324の硝子体内投与後の網膜前血管新生の阻害)
方法:妊娠14日目のSprague−Dawleyラットを使用し、ラットは妊娠22±1日目に出産した。分娩後、直ちに仔ラットを集めて、各群に無作為に割り付け(17匹/群)、酸素供給室内の各靴箱型ケージに収容し、生後0〜14日目に酸素曝露を適用した。続いて生後14〜20日目まで室内空気中で飼育した。又、生後14日目には、各仔ラットを酸素曝露対照群又は種々の処置群の何れかに無作為に割り付けた。注射治療群に割り付けたラットには、片眼に0.1%、0.3%、0.6%又は1% AL−39324 5μlを硝子体内注射し、対側眼にビヒクル5μlを硝子体内注射した。そして生後20日目に両試験の全ラットを安楽死させた。
【0051】
殺処分後、直ちに全ての仔ラットの網膜を採取し、10%中性緩衝ホルマリン液で24時間固定した後、ADPase染色を実施し、全組織標本としてスライドに固定した。適切に調製した網膜flat組織標本のデジタル画像を撮影した。そしてコンピュータ画像分析により、判読可能な標本から血管新生の時計式スコアを求めた。網膜を12時に区切り、各時刻の方向ごとに網膜前血管新生の有無を評価した。各処置群の血管新生時計式スコアの中央値を使用した統計比較をノンパラメトリック分析に使用した。非注射群の各仔ラットの血管新生スコアは両眼の平均値とし、各用量群との比較に使用した。仔ラットを無作為に割り付けており、全群の酸素曝露対照ラット間に差が観察されなかったため、全処置群の血管新生スコアを統合した。P≦0.05を統計的有意とした。
【0052】
結果:AL−39324の局所投与により、網膜前血管新生に対する強力な抗血管形成作用が得られ、0.3〜1.0%懸濁液に網膜前血管新生の100%の阻害が認められた。処置群間に全体的な統計差が観察された(Kruskal−Wallis一元ANOVA検定:P<0.001)(図1)。0.3〜1.0%のAL−39324を投与した眼は、ビヒクル投与眼や非投与対照眼に比べて網膜前血管新生が有意に阻害された(表2)。0.1%投与眼には治療効果が認められなかった。
【0053】
(表2)
【0054】
【表2】

(実施例2)
(ラットOIRモデルにおける、AL−39324(RTKi)全身投与による網膜前血管新生の強力な阻害)
方法:妊娠14日目のSprague−Dawleyラットを使用し、ラットは妊娠22±1日目に出産した。分娩後、直ちに仔ラットを集めて、各群に無作為に割り付け(17匹/群)、酸素供給室内の各靴箱型ケージに収容し、生後0〜14日目に酸素曝露を適用した。続いて生後14〜20日目まで室内空気中で飼育した。又、生後14日目には、各仔ラットを酸素曝露対照群、ビヒクル処置群、或いは1.5mg/kg、5mg/kg又は10mg/kgの1日2回経口投与群の何れかに無作為に割り付けた。そして生後20日目に両試験の全ラットを安楽死させ、上の実施例1に記載の通りに網膜全組織標本を作製した。
【0055】
結果:RTKiであるAL−39324の全身投与により、ラットOIRモデルで強力な効果が得られ、20mg/kg/日の経口投与では網膜前血管新生の完全な阻害が得られた。処置群と非処置群との間に全体的な統計差が観察された(Kruskal−Wallis一元ANOVA検定:P<0.001)(図2、表3)。10mg/kg/日及び20mg/kg/日を投与した仔ラットでは、ビヒクル投与ラットに比べて網膜前血管新生の有意な阻害が観察され、最大用量では完な阻害が得られた(Mann−Whitney順位和検定:P=0.005及びP<0.001)。0.1%投与眼には治療効果は観察されなかった。3mg/kg/日を経口投与した仔ラットに血管新生の有意な低下は認められなかった。
【0056】
(表3)
【0057】
【表3】

(実施例3)
(マウスにおける、受容体チロシンキナーゼ阻害物質(RTKi)AL−39324の硝子体内投与後のレーザー誘発脈絡膜血管新生の阻害)
方法:レーザーによるブルッフ膜の断裂により脈絡膜血管新生を引き起こした。この方法を要約すると、塩酸ケタミン(100mg/kg)及びキシラジン(5mg/kg)の腹腔内投与によって、4〜5週齢の雄C57BL/6Jマウスを麻酔し、1%トロピカミド及び2.5%Mydfin(登録商標)の局所点眼により両眼の瞳孔を散大させた。セルロース点眼液(Gonioscopic(登録商標))を1滴投与して、角膜を潤滑した。そして手持ち式カバーグラスを角膜に当て、眼底の可視化を助けるコンタクトレンズとして使用した。Alcon 532mm EyeLiteレーザーと細隙灯システムを使用して、無作為に割り付けた眼の網膜に3〜4個の熱傷を形成した。このレーザー照射により、ブルッフ膜の断裂を形成し、これは眼底鏡で網膜下の気泡の形成として確認された。レーザーを照射し、眼1つに気泡3個を形成したマウスのみを試験に含めた。レーザーは網膜動脈分枝及び静脈分枝を避けて、網膜後極の3時、6時、9時又は12時の位置に照射した。
【0058】
マウスは、非注射対照群、見せかけ注射対照群、ビヒクル注射群、又は3つのRTKi注射群の何れかに無作為に割り付けた。対照マウスには両眼にレーザー光凝固術を施行し、片眼に毛様体扁平部穿刺による見せかけ注射を行った。硝子体内注射マウスには、レーザー照射した片眼に0%、0.3%、1%又は3% AL−39324 5μlを硝子体内投与した。この硝子体内投与はレーザー光凝固術の終了直後に実施した。レーザー照射後14日目に全マウスを麻酔し、フルオレセイン標識デキストランで全身潅流した。続いて眼を摘出し、網膜色素上皮側が観察者に向くように、脈絡膜のflat組織標本として調製した。脈絡膜標本は全て、蛍光顕微鏡を使用して検査した。脈絡膜血管新生のデジタル画像を撮影したところ、色素背景内に過蛍光領域として脈絡膜血管新生が同定された。そしてコンピュータ画像分析により、転帰の測定のために、1病変当たりの過蛍光脈絡膜血管新生の2次元面積(μm)を描写し、測定した。データ分布の規定度に応じて、各処置群のマウス1匹当たりの脈絡膜血管新生面積/レーザー痕の中央値、又は各処置群の脈絡膜血管新生面積/レーザー痕の平均値の何れかを統計解析に使用し、P≦0.05を有意とみなした。
【0059】
結果:RTKiのAL−39324の局所投与により、レーザー誘発脈絡膜血管新生のマウスモデルで強力な抗血管形成作用が得られた。Kruskal−Wallis一元ANOVAにより、処置群間に全体的な統計差が確認された(P=0.015)(図3)。更に、1% AL−39324(84.1%減)及び3% AL−39324(83.0%減)を注射した眼は、ビヒクル注射眼に比べて脈絡膜血管新生が有意に阻害された(Mann−Whitney順位和検定;それぞれP=0.004及びP=0.017)。0.3% AL−39324注射眼とビヒクル注射眼との間には僅かに統計差が認められた。
【0060】
非注射対照群の1匹当たりの脈絡膜血管新生面積/レーザー痕の中央値及び平均値±SDは、それぞれ21,721μm及び32,612±23,131μm(マウス4匹)であり、見せかけ注射群はそれぞれ87,854μm及び83,524±45,144μm(4匹)であった。ビヒクル処置マウスの1匹当たりの脈絡膜血管新生面積/レーザー痕の中央値及び平均値±SDは、それぞれ133,014μm及び167,330±143,201μm(6匹)であり、0.3%、1%及び3% AL−39324処置群は、それぞれ38,891μm及び44,283±143,201μm(5匹)、21,122μm及び21,036±3100μm(5匹)、22,665μm及び27,288±12,109μm(5匹)であった。
【0061】
(実施例4)
(マウスにおける、RTKi AL−39324の硝子体内注射による既存のレーザー誘発脈絡膜血管新生の退行)
方法:上の実施例3に記載の通りに、レーザーによるブルッフ膜の断裂により脈絡膜血管新生を誘発した。各マウスは、非注射対照群、見せかけ注射対照群、ビヒクル注射群、又はAL−39324注射群の何れかに無作為に割り付けた。対照マウスには両眼にレーザー光凝固術を施行し、片眼に毛様体扁平部穿刺による見せかけ注射を行った。硝子体内注射マウスには、レーザー照射した片眼に0%、1%若しくは3% AL−39324 5μl、又は1% AL−39324 2μlを硝子体内投与した。0日目には全マウスにレーザー光凝固術を実施した。注射群に割り付けたマウスには、レーザー照射後7日目に単回投与した。更にレーザー照射後7日目には、非注射マウスを数匹安楽死させ、これらの眼を対照とした。レーザー照射後14日目には、残る全てのマウスを安楽死させ、フルオレセイン標識デキストランで全身潅流した。次に眼を摘出し、網膜色素上皮側が観察者に向くように、脈絡膜のflat組織標本として調製した。上の実施例3に記載の通りに、この脈絡膜組織標本を分析した。
【0062】
結果:RTKiのAL−39324の局所投与により、成熟マウスで既存のレーザー誘発脈絡膜血管新生の退行が誘導された。Kruskal−Wallis一元ANOVAにより、処置群間に全体的な統計差が確認された(P=0.002)(図4)。ブルッフ膜のレーザー断裂後14日目には、1% AL−39324 2μl(45.4%減)、1% AL−39324 5μl(29.7%減)及び3% AL−39324 5μl(41.0%減)を注射した眼の脈絡膜血管新生面積の中央値は、7日目に見られた血管新生の量に比べて有意に低くなった(Mann−Whitney順位和検定;それぞれP=0.025、P=0.039及びP=0.012)。又、1% AL−39324 2μl(55.9%減)、1% AL−39324 5μl(43.7%減)及び3% AL−39324 5μl(52.3%減)を注射した眼のレーザー照射後14日目の脈絡膜血管新生は、ビヒクル投与眼に比べて有意な阻害が認められた(Mann−Whitney順位和検定;それぞれP=0.009、P=0.006及びP=0.001)。1% AL−39324又は3% AL−39324注射眼は、1)レーザー照射後7日目の対照眼、及び2)14日目のビヒクル投与眼に比べて、レーザー光凝固部の過蛍光面積が小さく、これに基づき脈絡膜血管新生の進展の肉眼的低減が観察された(図5)。
【0063】
(表4)
【0064】
【表4】

(実施例5)
(マウスにおける、RTKi AL−39324の全身投与によるレーザー誘発脈絡膜血管新生(CNV)の用量依存的な阻害及び退行)
方法:上の実施例3に記載の通りに、レーザーによるブルッフ膜の断裂により脈絡膜血管新生を誘発した。マウスは、AL−39324 0mg/kg/日、3mg/kg/日、10mg/kg/日及び20mg/kg/日の経口投与群に無作為に割り付けた。レーザー照射後14日間にわたり、AL−39324 0、1.5mg/kg、5mg/kg又は10mg/kgを1日2回投与した。退行又は介入の評価では、レーザー照射後7日目に、AL−39324 0mg/kg、1.5mg/kg、5mg/kg又は10mg/kgの1日2回(0mg/kg/日、3mg/kg/日、10mg/kg/日及び20mg/kg/日)の経口投与群にマウスを無作為に割り付けた。レーザー照射後14日間、1日2回経口投与を継続した。レーザー照射後7日目にマウス数匹を安楽死させ、対照とした。レーザー照射後14日目に残る全てのマウスを安楽死させ、フルオレセイン標識デキストランで全身潅流した。次に眼を摘出し、上の実施例3に記載の通りに脈絡膜のflat組織標本として調製した。
【0065】
結果:RTKiのAL−39324の全身投与により、レーザー誘発脈絡膜血管新生(CNV)は強力且つ極めて有効に阻害され、20mg/kg/日処置マウスにはCNV進展の完全な阻害及び既存CNVの有意な退行が観察された。予防評価では、Kruskal−Wallis一元ANOVAにより、処置群間に全体的な有意差が確認された(P<0.001)(図6、表5a)。更に、AL−39324 20mg/kg/日の全身投与により、血管新生の完全な阻害が得られ(P<0.009)、10mg/kg/日処置マウスでは血管新生の84.3%の阻害が認められた(P<0.002)。3mg/kg/日処置マウスでは、ビヒクル注射マウスに比べて有意な阻害(P<0.589)は認められなかった(Mann−Whitney順位和検定)。
【0066】
退行評価でも、Kruskal−Wallis一元ANOVAにより、処置群間に全体的な有意差が確認された(P<0.001)(図7、表5b)。20mg/kg/日及び10mg/kg/日処置マウスでは、非処置対照に比べて、既存の血管新生がそれぞれ68.0%及び41.8%有意に退行した(Mann−Whitney順位和検定;それぞれP<0.002及びP<0.011)。3mg/kg/日処置マウスでは、既存CNVの有意な退行は認められなかった(Mann−Whitney順位和検定;P>0.065)。対照群とビヒクル処置群との間に有意差は見られなかった(Mann−Whitney順位和検定;P=0.792)。
【0067】
(表5a)
【0068】
【表5a】

(表5b)
【0069】
【表5b】

(実施例6)
(ラットにおける、RTKi AL−39324の硝子体内投与によるVEGF誘発網膜血管透過性の阻害)
方法:ケタミン/キシラジンの筋注によって成熟Sprague−Dawleyラットを麻酔し、調節麻痺点眼薬で瞳孔を散大した。ラットは、0%、0.3%、1.0%及び3.0% AL−39324の硝子体内注射群及び陽性対照群の何れかに無作為に割り付けた。各処置眼に各化合物10μlを硝子体内注射した(6匹/群)。初回硝子体内投与の3日後に、全ラットの両眼に400ng hr VEGF 10μlを硝子体内注射した。このVEGF注射の24時間後に、全ラットに3%Evansブルー色素を静脈内投与し、全身麻酔時にEvansブルー色素50mg/kgを外側尾静脈に注射した。色素を90分間循環させた後、ラットを安楽死させ、次に緩衝食塩水で全身潅流した後、速やかに各ラットの両眼を摘出し、外科用顕微鏡を使用して網膜を採取した。網膜重量の測定後、ホルムアルデヒド(Sigma)0.2mlに網膜を浸漬してEvansブルー色素を抽出し、ホモジナイズした後、超遠心分離を実施した。そして血液試料を遠心分離し、ホルムアルデヒドで血漿を10倍に希釈した。網膜及び血漿試料の何れも、上清60μlを使用して、620/740nmでEvansブルー色素の吸光度(ABS)を測定した。色素の吸光度によって求めた血液網膜関門の破壊とそれに続く網膜血管透過性を、正味ABS/正味重量/血漿ABSの平均±SEMとして計算した。そして両側スチューデントのt検定により、各群の右眼と左眼の一対比較を実施し、一元ANOVAにより、処置群の平均値間の全体的な差を求め、P≦0.05を有意とみなした。
【0070】
結果:RTKiのAL−39324の単回硝子体内注射により、VEGF誘発網膜血管透過性は強力且つ有効に阻害された(図8)。処置群とビヒクル対照の間には全体的な統計差が確認された(Student−Newman−Keuls一元ANOVA検定:P<0.001)。AL−39324処置眼では、ビヒクル注射眼に比べて網膜血管透過性が有意に低くなり、それぞれ0.3% AL−39324群では50%減、1.0%群では61%減、3%群では53%減、陽性対照群では69%減となった。
【0071】
ビヒクル対照群の平均ABS±SEMは9.93±1.82であった。又、0.3% AL−39324投薬群では4.84±0.64、1.0%群では3.87±0.62、3.0%群では4.75±0.40、陽性対照群では3.11±0.46となり、投薬群間に有意差はなかった。
【0072】
(実施例7)
(ラットにおける、RTKi AL−39324の硝子体内投与によるVEGF誘発網膜血管透過性の阻害)
方法:一晩絶食させた雄Long−Evansラットにストレプトゾトシン(STZ)65mg/kgを投与して、糖尿病を誘発した。糖尿病(血糖値250mg/dl超)が確認されたら、強制経口投与により処置を開始した。非糖尿病(NDM)ラットと糖尿病(DM)ラットにビヒクル又はAL−39324 1.5mg/kg/日若しくは5mg/kg/日の1日2回の何れかを強制経口投与した。2週間後の実験前日に、指示薬である色素の注入用に頸静脈カテーテルを挿置した。2時間の循環後にEvansブルーアルブミン透過(45mg/kg)を使用して、網膜血管透過性(RVP)を測定した。
【0073】
結果:RTKi経口投与による処置は、NDM群及びDM群の何れにおいても良好な忍容性が示され、全身及びERGの副作用は観察されなかった。血糖値及び体重は、DM対照群とDM処置群の間に差はなかった。糖尿病ラットのRVP(38.1±33.4μl/g/hr、n=9)は、NDM対照群(7.3±2.5μl/g/hr、n=5、p<0.001)よりも高かった。また、AL−39324 1.5mg/kg/日及び5mg/kg/日で処置したDMラットのRVP(それぞれ11.4±4.1μl/g/hr、n=6、p<0.05及び8.9±3.1μl/g/hr、n=7、p<0.01)は、DM対照郡に比べて有意に低下した(図9)。5mg/kg/日で処置したNDMラットのRVPに変化は見られなかった。
【0074】
(実施例8)
(成熟ラットにおけるAL−39324の単回硝子体内注射を使用した眼内安全性予備試験)
成熟ラットに0%、0.1%及び1.0%のAL−39324を硝子体内注射して、眼内安全性に関するパイロット試験(GLP非適用)を実施した。注射後最長1ヶ月にわたり、転帰パラメータを追跡調査し、臨床検査(眼底撮影及び倒像眼底検査)、機能検査(網膜電図)及び形態検査(病理組織検査)を実施した。ビヒクル注射対照群に比べて、AL−39324処置ラットに有意な有害事象は観察されなかった。
【0075】
本明細書に開示し請求する全ての組成物及び/又は方法は、本開示内容に鑑みて、必要以上の実験を行わずに作製し、実施することができる。本発明の組成物及び方法は好ましい実施形態の項目に記載されているが、本発明の構想、趣旨及び適用範囲を逸脱することなく、本明細書に記載の組成物及び/又は方法に、並びに本明細書に記載の方法の各手順又は一連の手順において、変更が適用される場合があることは、当業者に明らかとなる。より具体的には、化学的にも構造的にも関連がある特定の薬剤を本明細書に記載の薬物に代えて、同様の結果が得られる場合があることは明らかとなる。当業者に明らかとなるこうした代用及び変更は全て、添付の特許請求の範囲に定める本発明の趣旨、適用範囲及び構想に含まれるものと見なされる。
【0076】
(参考文献)
以下の参考文献は、実験手順もしくは本明細書中に示した詳細を補足する他の詳細を提供する範囲で、本明細書中に参照として具体的に援用される。
【0077】
【化2】

【0078】
【化3】

【0079】
【化4】

【0080】
【化5】

【0081】
【化6】

【0082】
【化7】

【0083】
【化8】

【0084】
【化9】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
本願明細書に記載された発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−62333(P2012−62333A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−286660(P2011−286660)
【出願日】平成23年12月27日(2011.12.27)
【分割の表示】特願2007−557189(P2007−557189)の分割
【原出願日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(399054697)アルコン,インコーポレイテッド (102)
【Fターム(参考)】