説明

Ras変異並びにこれに関連する組成物及び方法

本発明は、新たに見出されたRas変異及び変異の組合せ、これらの変異を含むタンパク質及びペプチド及び融合タンパク質、このようなタンパク質、ペプチド及び融合タンパク質をコードする核酸分子、並びにこのような変異の利用に関連付けられた様々な技術、及び診断、治療及びスクリーニング方法を開示する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
変異Rasタンパク質の少なくとも5個の隣接するアミノ酸を含むアミノ酸配列をコードする核酸配列を含み、当該アミノ酸配列は、K−ras、N−ras、又はH−rasの野生型タンパク質の第76位の位置のアミノ酸を含み、かつ、当該第76位の位置のアミノ酸は上記野生型タンパク質と比較して変異している、単離された核酸分子。
【請求項2】
上記第76位の位置のアミノ酸は、グルタミン酸塩が、グリシン、リシン及びグルタミンからなる群より選択されるグルタミン酸塩以外のアミノ酸残基に変異したものである、請求項1に記載の単離された核酸分子。
【請求項3】
上記グルタミン酸塩以外のアミノ酸残基がグリシンである、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項4】
上記アミノ酸配列は、配列番号3、5、7、9、11、又は13の第76位におけるグルタミン酸塩のグルタミン酸塩以外のアミノ酸への置換によって、上記配列番号3、5、7、9、11、又は13のいずれか1つと異なっている、請求項1に記載の単離された核酸分子。
【請求項5】
上記アミノ酸配列はさらに、変異Rasタンパク質の少なくとも5個の隣接するアミノ酸残基を含み、当該アミノ酸配列は、K−ras、N−ras、又はH−rasの野生型タンパク質の第12位、第13位、第59位及び第61位からなる群より選択される位置のアミノ酸を含み、さらに、当該位置のアミノ酸は、上記野生型タンパク質と比較して変異している、請求項1に記載の単離された核酸分子。
【請求項6】
上記アミノ酸配列はさらに、変異Rasタンパク質の少なくとも5個の隣接するアミノ酸残基を含み、当該アミノ酸配列は、K−ras、N−ras、又はH−rasの野生型タンパク質の第12位の位置のアミノ酸を含み、さらに、当該第12位の位置のアミノ酸は、上記野生型タンパク質と比較して変異している、請求項1に記載の単離された核酸分子。
【請求項7】
第12位又は第13位の位置のアミノ酸が、グリシンからグリシン以外のアミノ酸残基に変異している、請求項6に記載の単離された核酸分子。
【請求項8】
第12位の位置のアミノ酸が、グリシンからグリシン以外のアミノ酸残基に変異している、請求項6に記載の単離された核酸分子。
【請求項9】
上記グリシン以外のアミノ酸残基が、バリン、システイン、アスパラギン酸塩、アルギニン、セリン及びアラニンからなる群より選択される、請求項7又は8に記載の単離された核酸分子。
【請求項10】
上記核酸配列は2個以上のドメインを含む融合タンパク質をコードし、上記ドメインの1個が、第76位の位置に変異を含む変異Rasタンパク質の少なくとも5個のアミノ酸を含み、さらに他の各ドメインは免疫原からなる、請求項1に記載の単離された核酸分子。
【請求項11】
上記免疫原は腫瘍抗原である、請求項10に記載の単離された核酸分子。
【請求項12】
上記腫瘍抗原は、野生型Rasアミノ酸配列に関連して少なくとも1個の変異を含む、Rasタンパク質又はその免疫原性フラグメントである、請求項11に記載の単離された核酸分子。
【請求項13】
上記腫瘍抗原は、上記野生型Rasアミノ酸配列に関する第12位又は第13位の位置を含むRasタンパク質又はその免疫原性フラグメントであり、上記第12位又は第13位の位置のアミノ酸は、グリシン残基からグリシン以外の残基に変異している、請求項12に記載の単離された核酸分子。
【請求項14】
上記腫瘍抗原は、(a)Rasタンパク質の第8位〜第16位の位置のアミノ酸残基を少なくとも含み、野生型の上記Rasタンパク質に関して第12位の位置の上記アミノ酸残基が変異したペプチド;(b)Rasタンパク質の第9位〜第17位の位置のアミノ酸残基を少なくとも含み、野生型の上記Rasタンパク質に関して第13位の位置の上記アミノ酸残基が変異したペプチド;(c)Rasタンパク質の第55位〜第63位の位置のアミノ酸残基を少なくとも含み、野生型の上記Rasタンパク質に関して第59位の位置の上記アミノ酸残基が変異したペプチド;(d)Rasタンパク質の第57位〜第65位の位置のアミノ酸残基を少なくとも含み、野生型の上記Rasタンパク質に関して第61位の位置の上記アミノ酸残基が変異したペプチド;(e)Rasタンパク質の第69位〜第77位の位置のアミノ酸残基を少なくとも含み、野生型の上記Rasタンパク質に関して第73位の位置の上記アミノ酸残基が変異したペプチド;(f)Rasタンパク質の第70位〜第78位の位置のアミノ酸残基を少なくとも含み、野生型の上記Rasタンパク質に関して第74位の位置の上記アミノ酸残基が変異したペプチド;(g)Rasタンパク質の第71位〜第79位の位置のアミノ酸残基を少なくとも含み、野生型の上記Rasタンパク質に関して第75位の位置の上記アミノ酸残基が変異したペプチド;(h)Rasタンパク質の第73位〜第81位の位置のアミノ酸残基を少なくとも含み、野生型の上記Rasタンパク質に関して第77位の位置の上記アミノ酸残基が変異したペプチド;及び(i)Rasタンパク質の第74位〜第82位の位置のアミノ酸残基を少なくとも含み、野生型の上記Rasタンパク質に関して第78位の位置の上記アミノ酸残基が変異したペプチドからなる群より選択される、請求項10に記載の単離された核酸分子。
【請求項15】
上記核酸配列は、配列番号14に示すアミノ酸配列を含む融合タンパク質をコードしている、請求項1に記載の単離された核酸分子。
【請求項16】
上記核酸配列は、配列番号15に示すアミノ酸配列を含む融合タンパク質をコードしている、請求項1に記載の単離された核酸分子。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の上記核酸配列に完全に相補的である、単離された核酸分子。
【請求項18】
上記核酸分子は、オリゴヌクレオチドプローブ又はプライマーである、請求項1〜17のいずれか1項に記載の単離された核酸分子。
【請求項19】
少なくとも1つの発現制御配列に作動可能に連結された、請求項1〜16のいずれか1項に記載の単離された核酸分子を含む、組み換え核酸分子。
【請求項20】
請求項19に記載の組み換え核酸分子を用いてトランスフェクトした、組み換え細胞。
【請求項21】
上記細胞が酵母である、請求項20に記載の組み換え細胞。
【請求項22】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の単離された核酸分子によってコードされた、単離されたタンパク質又はペプチド。
【請求項23】
上記単離されたタンパク質又はペプチドは融合タンパク質の一部である、請求項22に記載の単離されたタンパク質又はペプチド。
【請求項24】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の核酸分子を含む、ワクチン。
【請求項25】
請求項22に記載のタンパク質又はペプチドを含む、ワクチン。
【請求項26】
上記ワクチンはさらに酵母運搬体を含む、請求項25に記載のワクチン。
【請求項27】
上記酵母運搬体は、上記タンパク質又はペプチドを組み換え的に発現する、請求項26に記載のワクチン。
【請求項28】
上記ワクチンはさらに樹状細胞を含み、当該樹状細胞は細胞内に上記酵母運搬体及び上記タンパク質又はペプチドを搭載している、請求項26に記載のワクチン。
【請求項29】
a)酵母運搬体と、
b)変異Rasタンパク質又はその断片を含む融合タンパク質であって、当該タンパク質又はその断片はK−ras、N−ras又はH−rasの野生型タンパク質に関して第76位の位置のアミノ酸を含み、さらに当該第76位の位置のアミノ酸は上記野生型タンパク質と比較して変異した融合タンパク質と
を含むワクチンであって、
上記融合タンパク質はCup1プロモータによって制御されており、上記融合タンパク質は上記酵母運搬体によって発現される、ワクチン。
【請求項30】
上記融合タンパク質はさらに第2の変異Rasタンパク質又はその断片を含み、当該第2の変異Rasタンパク質又はその断片はK−ras、N−ras又はH−rasの野生型タンパク質に関して第12位の位置のアミノ酸を含み、さらに当該第12位の位置のアミノ酸は上記野生型タンパク質と比較して変異している、請求項29に記載のワクチン。
【請求項31】
上記融合タンパク質は、フレーム単位で融合した以下のタンパク質又は断片を含む、請求項29に記載のワクチン:
i)K−ras、N−ras又はH−rasの野生型タンパク質に関して第12位の位置のアミノ酸を含み、上記第12位の位置のグリシンがシステインに置換されている、変異Rasタンパク質又はその断片;
ii)K−ras、N−ras又はH−rasの野生型タンパク質に関して第61位の位置のアミノ酸を含み、上記第61位の位置のグルタミンがアルギニンに置換されている、変異Rasタンパク質又はその断片;
iii)K−ras、N−ras又はH−rasの野生型タンパク質に関して第12位の位置のアミノ酸を含み、上記第12位の位置のグリシンがアスパラギン酸塩に置換されている、変異Rasタンパク質又はその断片;
iv)K−ras、N−ras又はH−rasの野生型タンパク質に関して第12位の位置のアミノ酸を含み、上記第12位の位置のグリシンがバリンに置換されている、変異Rasタンパク質又はその断片;
v)K−ras、N−ras又はH−rasの野生型タンパク質に関して第12位の位置のアミノ酸を含み、上記第12位の位置のグリシンがアルギニンに置換されている、変異Rasタンパク質又はその断片;及び
vi)K−ras、N−ras又はH−rasの野生型タンパク質に関して第76位の位置のアミノ酸を含み、上記第76位の位置のグルタミン酸塩がグリシンに置換されている、変異Rasタンパク質又はその断片。
【請求項32】
上記融合タンパク質は、フレーム単位で融合した以下のタンパク質又は断片を含む、請求項29に記載のワクチン:
i)K−ras、N−ras又はH−rasの野生型タンパク質に関して第12位の位置のアミノ酸を含み、上記第12位の位置のグリシンがアルギニンに置換されている、変異Rasタンパク質又はその断片;
ii)K−ras、N−ras又はH−rasの野生型タンパク質に関して第76位の位置のアミノ酸を含み、上記第76位の位置のグルタミン酸塩がグリシンに置換されている、変異Rasタンパク質又はその断片。
【請求項33】
上記融合タンパク質は配列番号14に示すアミノ酸配列を含む、請求項29に記載のワクチン。
【請求項34】
上記融合タンパク質は配列番号15に示すアミノ酸配列を含む、請求項29に記載のワクチン。
【請求項35】
請求項22に記載の単離されたタンパク質又はペプチドに選択的に結合する、抗体又はその抗原結合断片。
【請求項36】
請求項22に記載の単離されたタンパク質又はペプチドに選択的に結合する、アプタマー。
【請求項37】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の核酸分子によって転写されたRNA又は変異Rasタンパク質をコードするras遺伝子によって転写されたRNA、の選択的な切断を触媒するsiRNAであって、上記変異Rasタンパク質は、K−ras、N−ras又はH−rasの野生型アミノ酸配列に関して少なくとも第76位の位置の変異によって、上記野生型アミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列含む、siRNA。
【請求項38】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の核酸分子又は変異Rasタンパク質をコードするras遺伝子、の不活性化を選択的に触媒するリボザイムであって、上記変異Rasタンパク質は、K−ras、N−ras又はH−rasの野生型アミノ酸配列に関して少なくとも第76位の位置の変異によって、上記野生型アミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列含む、リボザイム。
【請求項39】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の核酸分子又は変異Rasタンパク質をコードするras遺伝子、に非常に高いストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ発現を抑制する、アンチセンス核酸分子であって、上記変異Rasタンパク質は、K−ras、N−ras又はH−rasの野生型アミノ酸配列に関して少なくとも第76位の位置の変異によって、上記野生型アミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列含む、リボザイム。
【請求項40】
癌の予防又は治療のための組成物の調製における、請求項1〜16のいずれか1項に記載の核酸分子、又は請求項22若しくは23に記載のタンパク質若しくはペプチドの使用。
【請求項41】
癌の予防又は治療のための医薬の調整における、請求項24〜34のいずれか1項に記載のワクチンの使用。
【請求項42】
癌の予防又は治療のための医薬の調整における、請求項36に記載のアプタマー、請求項27に記載のsiRNA、請求項38に記載のリボザイム、又は請求項39に記載のアンチセンス核酸分子の使用。
【請求項43】
癌を有する又は癌が進行する危険性のある動物に、請求項24〜34のいずれか1項に記載のワクチンを投与する工程を包含する、癌を予防又は治療する方法。
【請求項44】
癌を有する又は癌が進行する危険性のある動物に、請求項36に記載のアプタマー、請求項27に記載のsiRNA、請求項38に記載のリボザイム、又は請求項39に記載のアンチセンス核酸分子を投与する工程を包含する、癌を予防又は治療する方法。
【請求項45】
癌を有する又は癌が進行する危険性のある動物に、変異Rasタンパク質の発現を抑制する化合物を投与する工程を包含し、上記変異Rasタンパク質は、K−ras、N−ras又はH−rasの野生型のアミノ酸配列に関して第76位において少なくとも変異することによって、上記野生型のアミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列を含む、癌を予防又は治療する方法。
【請求項46】
癌を有する又は癌が進行する危険性のある動物に、変異Rasタンパク質のGTP加水分解を先導する又は誘発する化合物を投与する工程を包含し、上記変異Rasタンパク質は、K−ras、N−ras又はH−rasの野生型のアミノ酸配列に関して第76位において少なくとも変異することによって、上記野生型のアミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列を含む、癌を予防又は治療する方法。
【請求項47】
診断する患者からの試験サンプルにおけるRasタンパク質の発現若しくは活性、又は上記Rasタンパク質をコードする核酸配列を検出する検出工程を包含し、上記Rasタンパク質は野生型の上記Rasのアミノ酸配列に関して第76位の位置に変異を含み、
上記試験サンプル中における上記変異Rasタンパク質又は上記Rasタンパク質をコードする核酸配列の検出が、試験サンプル中における癌細胞の存在又はその可能性を示す、腫瘍の診断のための方法。
【請求項48】
上記Rasタンパク質は、野生型タンパク質の第76位におけるグルタミン酸塩のグリシンへの置換を含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
Rasタンパク質が、野生型Rasアミノ酸配列に関して第12位の位置にも変異を有するか否かを検出する検出工程をさらに包含し、第76位及び第12位の位置の変異の検出が、試験サンプル中における腫瘍細胞の存在又はその可能性を示し、さらに、これらの位置の1個のみが変異した又はいずれも変異していないRasタンパク質が潜む腫瘍細胞と比較して、上記患者においてより悪性の腫瘍であることを示す、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
上記検出工程は、上記試験サンプル中における、Ras変異をコードする核酸配列の検出を含む、請求項47に記載の方法。
【請求項51】
上記検出工程は、変異をコードするゲノムDNAテンプレートのPCR増幅、又は変異をコードするDNA配列のin situ PCR増幅を含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
上記検出工程は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、逆転写酵素−PCR(RT−PCR)、in situハイブリダイゼーション、ノーザンブロット、配列分析、遺伝子マイクロアレイ分析、及びレポーター遺伝子の検出からなる群より選択される方法により行われる、請求項50に記載の方法。
【請求項53】
上記試験サンプルから単離された核酸配列を、上記変異Rasタンパク質をコードする核酸配列に選択的に結合するプライマー又はプローブに接触させ、かつ上記変異Rasタンパク質をコードする核酸配列が上記プライマー又はプローブに結合するか否かを検出することによって、上記変異Rasタンパク質をコードする核酸配列のレベルを決定する、請求項47に記載の方法。
【請求項54】
上記試験サンプルを、上記変異Rasタンパク質に特異的に選択的に結合する抗体若しくはその断片又はアプタマーに接触させ、かつ上記抗体若しくはその断片又は上記アプタマーが変異Rasタンパク質に結合するか否かを検出することによって、上記変異Rasタンパク質のレベルを決定する、請求項47に記載の方法。
【請求項55】
上記試験サンプルは、癌を診断する患者からのものであり、上記試験サンプルをネガティブコントロールサンプルと比較する、請求項47に記載の方法。
【請求項56】
上記試験サンプルを基板上に固定している、請求項47に記載の方法。
【請求項57】
患者において癌を診断するために用いられる、請求項47に記載の方法。
【請求項58】
患者において癌の予後を決定するために用いられる、請求項47に記載の方法。
【請求項59】
治療上の処置のための患者の感受性の決定するために用いられる、請求項47に記載の方法。
【請求項60】
標的Rasタンパク質又は標的Rasタンパク質をコードする核酸分子の阻害物質を同定する同定工程を包含し、上記標的Rasタンパク質は、野生型Rasタンパク質に関連する第76位の位置のアミノ酸に変異を含む、癌を予防又は治療するための化合物を同定するための方法。
【請求項61】
上記変異は、野生型の上記タンパク質における第76位のグルタミン酸塩の、グリシン、リシン及びグルタミンからなる群より選択されるグルタミン酸塩以外のアミノ酸への置換である、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
上記同定工程は、上記標的Rasタンパク質の発現又は活性の阻害物質の同定を含む、請求項60に記載の方法。
【請求項63】
上記工程は、推定される調節化合物の存在下おける、上記標的Rasタンパク質の翻訳又は活性の検出、及び推定される調節化合物の存在下における、上記標的Rasタンパク質をコードする遺伝子の発現の検出から選択される検出をする、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
a)宿主細胞を推定される調節化合物に接触させる接触工程であって、上記宿主細胞が上記標的Rasタンパク質又はその生物学的活性断片を発現している工程、及び
b)上記推定される調節化合物が上記標的Rasタンパク質又はその生物学的活性断片のGTP加水分解を誘発するか否かを検出する検出工程であって、推定される調節化合物が、その不在下と比較して上記標的Rasタンパク質のGTP加水分解を誘発するとき、当該化合物が癌の予防又は治療のための化合物の候補であることを示す工程
を包含する、請求項62に記載の方法。
【請求項65】
上記宿主細胞は腫瘍細胞株である、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
標的変異Rasタンパク質を発現するが、野生型Rasタンパク質を発現しない細胞におけるGTP加水分解を誘発する化合物を同定する同定工程を包含し、上記標的変異Rasタンパク質は、野生型Rasタンパク質に関する第76位の位置のアミノ酸に変異を含む、癌を予防又は治療するための化合物を同定するための方法。
【請求項67】
上記推定される調節化合物は、アプタマー、siRNA分子、アンチセンス核酸分子、リボザイム、抗体若しくはその抗原結合断片、立体配座アンタゴニスト及び低分子インヒビターからなる群より選択される、請求項60〜66のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−531068(P2009−531068A)
【公表日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503126(P2009−503126)
【出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【国際出願番号】PCT/US2007/063711
【国際公開番号】WO2007/133835
【国際公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【出願人】(505226437)グローブイミューン,インコーポレイテッド (10)
【Fターム(参考)】