説明

SARS関連コロナウイルスの新規系統及びその利用

本発明は、ハノイ(ベトナム)で収集されたサンプル(参照番号031589)に起因する重症急性呼吸器症候群(SARS)関連コロナウイルスの新規な系統、そのゲノムに起源を有する核酸分子、該核酸分子によりコードされるタンパク質及びペプチド、より具体的にはタンパク質N及びその適用、例えば診断試薬及び/又はワクチンとしての適用に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲノムが、相補DNAの形態で、Genbank配列AY274119.3を参照にして示される位置で、Sタンパク質の遺伝子の23220位〜23222位にセリンコドン又はORF3の遺伝子の25298位〜25300位にグリシンコドン、及びORF1aの7918位〜7920位にアラニンコドン又はMタンパク質の遺伝子の26857位〜26859位にセリンコドンを有することを特徴とする、重症急性呼吸器症候群関連ヒトコロナウイルスの単離又は精製した系統。
【請求項2】
ゲノムのDNA等価物が配列番号1の配列に相当する配列を有することを特徴とする請求項1に記載の単離又は精製したコロナウイルス系統。
【請求項3】
配列が請求項1又は2に記載の単離したコロナウイルス系統のゲノムのものであることを特徴とする単離又は精製したポリヌクレオチド。
【請求項4】
配列が配列番号1であることを特徴とする請求項3に記載の単離又は精製したポリヌクレオチド。
【請求項5】
以下:
− 請求項3又は4に記載のポリヌクレオチドの配列の28507位〜28522位(センスプライマー、配列番号60)及び28774位〜28759位(アンチセンスプライマー、配列番号61)にそれぞれ相当するプライマー対No.1、
− 請求項3又は4に記載のポリヌクレオチドの配列の28375位〜28390位(センスプライマー、配列番号62)及び28702位〜28687位(アンチセンスプライマー、配列番号63)にそれぞれ相当するプライマー対No.2、及び
− 配列番号55及び56のプライマーからなるプライマー対
からなる群より選択されることを特徴とする、SARS関連コロナウイルスのゲノム配列又はそのDNA等価物のフラグメントを増幅し得るプライマー対。
【請求項6】
請求項3又は4に記載のポリヌクレオチド配列の以下の位置:28561位〜28586位、28588位〜28608位、28541位〜28563位及び28565位〜28589位に相当するフラグメント(配列番号64〜67)からなる群より選択されることを特徴とする、SARS関連コロナウイルスのゲノム又はそのフラグメントの存在を検出し得るプローブ。
【請求項7】
配列番号38の配列を有する挿入物を含んでなり、細菌系統中に含有され、2003年6月5日に、No.I-3048で、Collection Nationale de Cultures de Microorganismes(25 rue du Docteur Roux, 75724 Paris Cedex 15)に寄託されていることを特徴とする組換えクローニング及び/又は発現ベクター。
【請求項8】
以下:
− Nタンパク質(配列番号37)のポリヒスチジンタグとのC末端融合体をコードするcDNAフラグメント、及び
− Nタンパク質(配列番号37)のポリヒスチジンタグとのN末端融合体をコードするcDNAフラグメント
からなる群より選択されるcDNAフラグメントを含有することを特徴とする組換えクローニング及び/又は発現ベクター。
【請求項9】
2003年10月23日に、No.I-3117で、Collection Nationale de Cultures de Microorganismes(25 rue du Docteur Roux, 75724 Paris Cedex 15)に寄託した細菌系統に含有されていることを特徴とする請求項8に記載の組換え発現ベクター。
【請求項10】
請求項7〜9のいずれか1項に記載のベクターで改変された細胞。
【請求項11】
以下のハイブリドーマ:
− モノクローナル抗体87を産生するハイブリドーマ(2004年12月1日に、番号I-3328でCNCMに寄託)、
− モノクローナル抗体86を産生するハイブリドーマ(2004年12月1日に、番号I-3329でCNCMに寄託)、
− モノクローナル抗体57を産生するハイブリドーマ(2004年12月1日に、番号I-3330でCNCMに寄託)、及び
− モノクローナル抗体156を産生するハイブリドーマ(2004年12月1日に、番号I-3331でCNCMに寄託)
から選択されることを特徴とするNタンパク質に対するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ。
【請求項12】
請求項11に記載のハイブリドーマにより産生されることを特徴とするNタンパク質を指向するポリクローナル又はモノクローナルの抗体又は抗体フラグメント。
【請求項13】
請求項12に記載の抗体又は抗体フラグメントを含んでなることを特徴とするチップ又はフィルター。
【請求項14】
天然型ウイルス核タンパク質(Nタンパク質)に特異的なモノクローナル抗体を使用することを特徴とするSARS関連コロナウイルス感染を検出することを意図する免疫捕捉検査。
【請求項15】
天然型ウイルス核タンパク質の捕捉に使用する抗体が中央領域及び/又は構造エピトープに特異的なモノクローナル抗体であることを特徴とする請求項14に記載の免疫捕捉検査。
【請求項16】
Nタンパク質の捕捉に使用する抗体が2004年12月1日に、番号I-3328でCNCMに寄託したハイブリドーマにより産生されるモノクローナル抗体mAb87であることを特徴とする請求項14又は15に記載の免疫捕捉検査。
【請求項17】
Nタンパク質の捕捉に使用する抗体が2004年12月1日に、番号I-3329でCNCMに寄託したハイブリドーマにより産生されるモノクローナル抗体mAb86であることを特徴とする請求項14又は15に記載の免疫捕捉検査。
【請求項18】
モノクローナル抗体mAb86及びmAb87がNタンパク質の捕捉に使用されることを特徴とする請求項14又は15に記載の免疫捕捉検査。
【請求項19】
Nタンパク質の可視化に使用する抗体が2004年12月1日に、番号I-3330でCNCMに寄託したハイブリドーマにより産生され、可視化分子又は粒子と接合されているモノクローナル抗体mAb57であることを特徴とする請求項14〜18のいずれか1項に記載の免疫捕捉検査。
【請求項20】
可視化分子又は粒子と接合されているmAb57抗体とmAb87抗体との組合せがNタンパク質の可視化に使用されることを特徴とする請求項14〜18のいずれか1項に記載の免疫捕捉検査。
【請求項21】
以下:
(a)請求項5に記載のプライマー対又は請求項6に記載のプローブ、
(b)請求項7〜9のいずれか1項に記載の組換えベクター又は請求項10に記載の改変された細胞、
(c)請求項1若しくは2に記載の単離したコロナウイルス系統又は請求項3及び4のいずれかに記載のポリヌクレオチド、
(d)請求項12に記載の抗体又は抗体フラグメント、
(e)モノクローナル抗体mAb86及び/又はmAb87とモノクローナル抗体mAb57を含んでなる抗体の組合せ、
(f)請求項13に記載のチップ又はフィルター
からなる群より選択されることを特徴とするSARS関連コロナウイルスの検出用試薬。
【請求項22】
以下:請求項5に記載のプライマー対、請求項6に記載のプローブ、請求項7〜9のいずれか1項に記載の組換えベクター、請求項10に記載の改変された細胞、請求項1又は2に記載の単離したコロナウイルス系統、請求項3又は4に記載のポリヌクレオチドからなる群より選択される物の、SARS関連コロナウイルスの検出用及び任意に遺伝子型決定用の試薬の製造のための使用。
【請求項23】
少なくとも、
(a)生物学的サンプル中に存在する核酸の抽出、
(b)請求項5に記載のプライマー対を用いるRT-PCRによるORF-Nのフラグメントの増幅、及び
(c)任意の適切な手段による(b)で得られる増幅産物の検出
を含んでなることを特徴とする生物学的サンプルからのSARS関連コロナウイルスの検出方法。
【請求項24】
検出工程(b)が請求項3又は4に記載のポリヌクレオチドの配列の28561位〜28586位、28588位〜28608位、28541位〜28563位及び28565位〜28589位に相当する少なくとも1つのプローブを用いて実施されることを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
プレートを10mM PBS緩衝液(pH7.2)中0.5〜4μg/ml、好ましくは2μg/mlの濃度のNタンパク質溶液、0.25ml/lのフェノールレッドで感作することを特徴とする、Nタンパク質を用いる間接IgG ELISAによる生物学的サンプルからのSARS関連コロナウイルス感染の検出方法。
【請求項26】
検査すべき血清を可視化抗原と混合し、次いで該混合物を固体支持体に付着させた抗原に接触させることを特徴とする二重エピトープELISAによる生物学的サンプルからのSARS関連コロナウイルス感染の検出方法。
【請求項27】
請求項11に記載のポリクローナル又はモノクローナルの抗体又は抗体フラグメントとSARS関連コロナウイルスタンパク質又はペプチドとから形成された免疫複合体。
【請求項28】
以下:請求項5に記載のプライマー対、請求項6に記載のプローブ、請求項7〜9のいずれか1項に記載の組換えベクター、請求項10に記載の改変された細胞、請求項1又は2に記載の単離したコロナウイルス系統、及び請求項3又は4に記載のポリヌクレオチドからなる群より選択される少なくとも1つの試薬を含んでなることを特徴とするSARS関連コロナウイルス検出キット又はボックス。
【請求項29】
以下の位置:7919位と23220位、7919位と25298位、16622位と23220位、19064位と23220位、16622位と25298位、19064位と25298位、23220位と24872位、23220位と26857位、24872位と25298位、25298位と26857位に相当する少なくとも1つの塩基対又は複数の塩基対を含むことを特徴とする請求項3に記載のポリヌクレオチドのフラグメント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10a】
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【図10b】
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【図11】
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【図12】
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【図13.1】
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【図13.2】
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【図13.3】
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【図13.4】
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【図13.5】
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【図13.6】
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【図13.7】
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【図13.8】
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【図13.9】
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【図13.10】
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【図13.11】
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【図13.12】
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【図13.13】
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【図13.14】
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【図13.15】
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【図13.16】
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【図13.17】
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【図13.18】
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【図13.19】
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【図13.20】
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【図13.21】
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【図13.22】
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【図13.23】
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【図13.24】
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【図13.25】
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【図13.26】
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【図13.27】
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【図13.28】
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【図13.29】
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【図13.30】
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【図13.31】
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【図13.32】
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【図13.33】
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【図13.34】
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【図13.35】
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【図13.36】
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【図13.37】
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【図13.38】
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【図13.39】
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【図13.40】
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【図13.41】
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【図13.42】
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【図13.43】
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【図13.44】
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【図13.45】
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【図13.46】
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【図13.47】
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【図13.48】
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【図13.49】
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【図13.50】
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【図13.51】
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【図13.52】
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【図13.53】
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【図13.54】
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【図13.55】
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【図13.56】
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【図13.57】
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【図13.58】
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【図13.59】
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【図13.60】
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【図13.61】
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【図13.62】
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【図13.63】
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【図13.64】
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【図13.65】
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【図13.66】
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【図13.67】
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【図13.68】
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【図13.69】
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【図13.70】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27A−C】
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【図27D】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32.1】
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【図32.2】
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【図32.3】
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【図33】
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【図34A−C】
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【図34D】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【公表番号】特表2007−536907(P2007−536907A)
【公表日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−541980(P2006−541980)
【出願日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【国際出願番号】PCT/FR2004/003106
【国際公開番号】WO2005/056584
【国際公開日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(501474748)インスティティ・パスツール (27)
【氏名又は名称原語表記】INSTITUT PASTEUR
【住所又は居所原語表記】28,rue du Docteur Roux,F−75724 Paris Cedex 15 FRANCE
【出願人】(502205846)サントル ナショナル ドゥ ラ ルシェルシュ シアンティフィク (154)
【出願人】(506186721)ユニヴェルシテ パリ 7 (3)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITE PARIS 7
【住所又は居所原語表記】2,Place Jussieu,F−75251 Cedex 05 Paris,FRANCE
【Fターム(参考)】