説明

SAWデバイスの製造方法およびSAWデバイス

【課題】周波数ばらつきの少ないSAWデバイスの製造方法およびSAWデバイスを提供する。
【解決手段】SAW発振器1の製造方法において、IDT電極22を有するSAW素子20をパッケージ10にマウントする工程と、パッケージ10と蓋体40とを接合する工程と、パッケージ10に有する、IDT電極22が形成された領域と平面視で重なる位置に設けられた複数の貫通孔17を通してSAW素子20の周波数を調整する工程と、複数の貫通孔17を封止材47にて封止する工程と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、SAWデバイスの製造方法およびSAWデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、弾性表面波(Surface Acoustic Wave:SAW)を利用したSAW共振子、SAW発振器などのSAWデバイスが知られている。SAWデバイスには、圧電基板にIDT(Interdigital Transducer)電極が形成された弾性表面波素子(SAW素子)が用いられ、そのSAW素子により励振される周波数が決められている。
例えば、特許文献1には、パッケージにSAW素子とICチップとが収容され、蓋体をパッケージにシーム溶接で接合して気密に封止したSAW発振器が開示されている。
このようなSAW発振器は、SAW素子とICチップをパッケージに実装後、SAW素子の周波数調整が行われる。SAW素子の周波数調整は、IDT電極の厚みを薄くするようにIDT電極の一部を除去またはIDT電極をマスクとして圧電基板をドライエッチングなどで除去することで行われている。その後、蓋体をパッケージにシーム溶接してパッケージ内を封止している。
【0003】
【特許文献1】特開2002−26656号公報(図1,図2参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、周波数調整により合わせ込んだSAW素子の周波数は、その後のシーム溶接における高温の熱、またはパッケージに加わる歪みなどの影響によりSAW素子の周波数がばらつく問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]本適用例にかかるSAWデバイスの製造方法は、IDT電極を有するSAW素子をパッケージ内にマウントする工程と、前記パッケージと蓋体とを接合する工程と、前記パッケージまたは前記蓋体が有する、平面視して前記IDT電極が形成された領域と重なる位置に設けられた複数の貫通孔を通して前記SAW素子の周波数を調整する工程と、前記複数の貫通孔を封止材で封止する工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】
このSAWデバイスの製造方法では、蓋体がパッケージに接合された状態で、パッケージまたは蓋体に形成された複数の貫通孔を通してSAW素子の周波数を調整する。複数の貫通孔はパッケージに収容されたSAW素子のIDT電極が形成された領域と平面視で重なる位置に設けられており、IDT電極のエッチングなどによりSAW素子の周波数を調整することが可能である。そして、その後、複数の貫通孔を封止することでSAWデバイスが製造される。このように、SAW素子の周波数がばらつく、蓋体とパッケージとの接合の後に周波数調整を行うことができ、周波数のばらつきの少ないSAWデバイスの製造方法を提供できる。
【0008】
[適用例2]上記適用例にかかるSAWデバイスの製造方法において、前記SAW素子の周波数を調整する工程が、前記SAW素子の前記IDT電極に前記複数の貫通孔を通してプラズマまたはイオンビームを照射して前記SAW素子の周波数を調整する工程であることが望ましい。
【0009】
このSAWデバイスの製造方法によれば、複数の貫通孔を通してプラズマまたはイオンビームを照射することで、SAW素子のIDT電極をエッチングすることができ、容易にSAW素子の周波数を調整することができる。
【0010】
[適用例3]上記適用例にかかるSAWデバイスの製造方法において、前記複数の貫通孔が格子状に配置されていることが望ましい。
【0011】
このSAWデバイスの製造方法によれば、規則的な格子状の貫通孔を通して周波数調整をすることができ、IDT電極をバランスよくエッチングでき、特性の良好なSAWデバイスの製造方法を提供できる。
【0012】
[適用例4]上記適用例にかかるSAWデバイスの製造方法において、前記複数の貫通孔を封止する工程が、前記複数の貫通孔に封止材として低融点金属を配置して該金属を溶融させて封止する工程であることが望ましい。
【0013】
このSAWデバイスの製造方法によれば、複数の貫通孔の封止に低融点金属を用いることから、高い温度がSAWデバイスに加わらず、周波数ばらつきがさらに少ないSAWデバイスの製造方法を提供できる。
【0014】
[適用例5]上記適用例にかかるSAWデバイスにおいて、IDT電極が形成されたSAW素子と、前記SAW素子が収容されるパッケージと、前記パッケージと接合される蓋体と、を備えたSAWデバイスであって、前記パッケージまたは前記蓋体の、平面視して前記SAW素子の前記IDT電極が形成された領域と重なる位置に複数の貫通孔が設けられ、前記複数の貫通孔が封止されていることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、パッケージまたは蓋体に、SAW素子のIDT電極が形成された領域と平面視で重なる位置に設けられていることから、この複数の貫通孔を通してSAW素子の周波数調整をすることが可能である。また、パッケージに蓋体を接合した後に、複数の貫通孔を通してSAW素子の周波数の調整を行い、続いて複数の貫通孔を封止することで周波数ばらつきの少ないSAWデバイスを提供することができる。
【0016】
[適用例6]上記適用例にかかるSAWデバイスにおいて、前記複数の貫通孔が格子状に配置されていることが望ましい。
【0017】
この構成によれば、規則的な格子状の貫通孔を通して周波数調整をすることができ、IDT電極をバランスよくエッチングでき、特性の良好なSAWデバイスを提供できる。
【0018】
[適用例7]上記適用例にかかるSAWデバイスにおいて、前記複数の貫通孔に低融点金属を含む金属材料が充填されていることが望ましい。
【0019】
この構成によれば、複数の貫通孔の封止に低融点金属が溶融されて充填されていることから、高温の温度がSAWデバイスに加わらず、周波数ばらつきがさらに少ないSAWデバイスを提供できる。
【0020】
[適用例8]上記適用例にかかるSAWデバイスにおいて、前記パッケージの底面に形成された凹部に前記貫通孔が形成されていることが望ましい。
【0021】
この構成によれば、貫通孔が凹部に形成されているため、パッケージの底面から貫通孔を封止する封止材が突出することがなく、SAWデバイスの実装に必要な底面の平坦を確保できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。以下の実施形態ではSAWデバイスとしてSAW発振器を例にとり説明する。
(第1の実施形態)
【0023】
図1は本実施形態のSAW発振器の構成を示し、図1(a)はSAW発振器の概略平面図、図1(b)は同図(a)のA−A断線に沿う概略断面図、図1(c)はSAW発振器の概略底面図である。なお、図1(a)は蓋体を省略して示してある。
SAW発振器1は、パッケージ10と、パッケージ10内に収容されたSAW素子20、ICチップ30と、パッケージ10の上方に接合された蓋体40を備えている。
パッケージ10は、セラミックシートを積層して構成され、一方の面に第1の凹部11が形成され、他方の面に第2の凹部12が形成されている。パッケージ10の一方の面に形成された第1の凹部11内には、素子接続端子13と、チップ接続端子14が設けられている。また、他方の面の平面には外部基板との接続をはたす外部接続端子15が設けられている。さらに、パッケージ10の第1の凹部11と第2の凹部12を連通する、複数の貫通孔17が形成されている。また、パッケージ10の一方の面には、コバールなどで形成されたシームリング16がロウ付けされて固着されている。
【0024】
パッケージ10の素子接続端子13には導電性接着剤45を介してSAW素子20がマウントされている。
図2はSAW素子の構成を示し、図2(a)は概略平面図、図2(b)は同図(a)のB−B断線に沿う概略断面図である。
SAW素子20は水晶などの圧電基板21にIDT電極22とその両側に形成された反射器23を備えている。IDT電極22および反射器23はアルミニウム、金、銅、タングステンなどの金属材料で形成されている。IDT電極22は、極性の異なる電極指22a,22bが交互に並んだ構成であり、それぞれの電極指22a,22bは引き出し電極24により延長され、接続電極25に接続されている。
SAW素子20は、この接続電極25とパッケージ10の素子接続端子13とを導電性接着剤45を介して固定することで、図1(b)に示すようにSAW素子20を片持ち状態でマウントすることができる。
【0025】
ここで、SAW素子20はIDT電極22、反射器23が形成された面を下向きにマウントされ、パッケージ10の貫通孔17とSAW素子20のIDT電極22が形成された領域とが平面視で重なる位置に固定されている。
SAW素子20の上方にはICチップ30がパッケージ10の棚部に固定され、ICチップ30のパッド31とチップ接続端子14とが金線などの金属ワイヤ46にて接続されている。このICチップ30には、SAW素子20を励振させる発振回路が含まれている。
そして、パッケージ10の一方の面に有するシームリング16とコバールなどの金属で形成された蓋体40とがシーム溶接されて、パッケージ10に蓋体40が固着されている。さらに、複数の貫通孔17に金/錫、金/ゲルマニウム、半田などの低融点金属を溶融させた封止材47が充填されている。このようにして、パッケージ10の第1の凹部11内が気密に封止されている。
【0026】
次に、上記のような構成のSAW発振器の製造方法について説明する。
図3は第1の実施形態におけるSAW発振器の製造工程を示す模式図である。
まず、図3(a)に示すように、パッケージ10の素子接続端子13に、導電性接着剤45を用いてSAW素子20をマウントする。このとき、パッケージ10の貫通孔17とSAW素子20のIDT電極22とが向かい合い、それぞれの位置が対応するようにマウントする。この状態は、貫通孔17を通してIDT電極22の一部が覗く状態である。
【0027】
次に、図3(b)に示すように、SAW素子20の上方にICチップ30をパッケージ10の棚部に固定する。そして、ICチップ30のパッド31とパッケージ10のチップ接続端子14とを金属ワイヤ46にて接続する。
その後、図3(c)に示すように、パッケージ10の一方の面に設けられたシームリング16と蓋体40とをシーム溶接して接合する。
【0028】
続いて、図3(d)に示すように、パッケージ10の他方の面に形成された第2の凹部12側より、イオンビームを照射する。イオンビームは貫通孔17を通してSAW素子20のIDT電極22に照射され、IDT電極22をエッチングする。ここで、SAW素子20の共振周波数は所望の周波数より低く設定されており、IDT電極22をエッチングすることで、周波数が高くなる方向に周波数が調整される。SAW素子20の周波数の調整においては、ICチップ30に内蔵された発振回路を用いてSAW素子20を発振させながら所望の周波数になるまで、イオンビームにてIDT電極22のエッチングを行う。なお、イオンビームに代わりプラズマを照射してIDT電極22をエッチングすることも可能である。
【0029】
次に、図3(e)に示すように、パッケージ10の複数の貫通孔17に金/錫などの低融点金属の封止材47が配置され、封止材47を溶融させて、貫通孔17内に封止材を充填する。また、図示しないが、貫通孔17の側壁には金属がメタライズされ封止材47がぬれ広がりやすいように構成されている。
このようにして、パッケージ10の第1の凹部11内を気密に封止することができ、SAW発振器1が完成する。
なお、周波数調整は貫通孔17が1つでも実施可能であるが、IDT電極22の有する領域に対応した1つの貫通孔17とすると大きな穴となり、その後の工程である貫通孔17を封止材47で封止するのが困難となる。具体的には、貫通孔17の断面積が広すぎるため、封止工程において溶融した封止材47が貫通孔17の中に留まりにくくなり、貫通孔17を封止するのが困難となる。また、IDT電極22の有する範囲に対応した1つの貫通孔17とすると、封止工程において貫通孔17を塞ぐために溶融させた封止材47が飛散してSAW素子20へ付着し、SAW素子20の周波数に影響が出てしまう虞が生じる。このため、本実施形態では、貫通孔17を封止材47で容易に封止できる大きさの貫通孔17で構成し、IDT電極22の形成された領域に対応する位置に複数設けている。
【0030】
以上、本実施形態のSAW発振器1は、蓋体40がパッケージ10に接合された状態で、パッケージ10に形成された複数の貫通孔17を通してSAW素子20の周波数を調整する。複数の貫通孔17はパッケージ10に収容されたSAW素子20のIDT電極22が形成された領域と平面視で重なる位置に設けられており、貫通孔17を通してイオンビームを照射してIDT電極22をエッチングすることでSAW素子20の周波数を容易に調整することができる。そして、その後、複数の貫通孔17を封止材47で封止することでSAW発振器1が製造される。このように、SAW素子20の周波数がばらつく、蓋体40とパッケージ10との接合の後に周波数調整を行うことができ、周波数のばらつきの少ないSAW発振器1を提供できる。
【0031】
また、規則的に配列された格子状の貫通孔17を通してIDT電極22をバランスよくエッチングでき、特性の良好なSAW発振器1を提供できる。
さらに、複数の貫通孔17の封止に低融点金属の封止材47を用いることから、高い温度がSAW発振器1に加わらず、周波数ばらつきがさらに少ないSAW発振器1を提供できる。
また、貫通孔17はパッケージ10の底面に設けられた第2の凹部12に設けられているため、パッケージ10の底面から貫通孔17を封止する封止材47が突出することがなく、SAW発振器1の実装に必要な底面の平坦を確保できる。
(第2の実施形態)
【0032】
次に、SAW発振器における第2の実施形態について説明する。第1の実施形態が1つのSAW素子をパッケージに収納しているのに対して、本実施形態は2つのSAW素子をパッケージに収容した形態である。
図4は本実施形態のSAW発振器の構成を示し、図4(a)はSAW発振器の概略平面図、図4(b)は同図(a)のC−C断線に沿う概略断面図、図4(c)はSAW発振器の概略底面図である。なお、図4(a)は蓋体を省略して示してある。
本実施形態において、第1の実施形態と同様な構成要素については同符号を付し、説明を省略する。
【0033】
SAW発振器2はパッケージ10と、パッケージ10内に収容された2つのSAW素子20,28と、ICチップ30と、パッケージ10の上方に接合された蓋体40を備えている。2つのSAW素子20,28はそれぞれ異なる周波数が励振されるように設定されている。
SAW素子20,28は第1の凹部11に並んで素子接続端子13にマウントされている。そして、パッケージ10の第1の凹部11と第2の凹部12を連通する、複数の貫通孔17はSAW素子20,28のIDT電極22に対応する位置に設けられている。
【0034】
このような構成のSAW発振器2の製造は、図3で説明した方法と同様の手順で製造される。つまり、パッケージ10にSAW素子20,28をマウントして、次にICチップ30を実装する。そして、蓋体40とシームリング16とをシーム溶接して蓋体40がパッケージ10に固着される。その後、パッケージ10の第2の凹部12側より、イオンビームまたはプラズマを照射する。このとき、周波数調整はSAW素子1つずつに対して行うため、片方のSAW素子に対応する貫通孔17はマスクで覆っておく。イオンビームまたはプラズマは貫通孔17を通してSAW素子20またはSAW素子28のIDT電極22に照射され、IDT電極22をエッチングする。SAW素子20の共振周波数は所望の周波数より低く設定されており、IDT電極22をエッチングすることで、周波数が高くなる方向に周波数が調整される。
そして、2つのSAW素子20,28の周波数調整を終えた後、パッケージ10の貫通孔17に金/錫などの低融点金属の封止材47が配置され、封止材47を溶融させて貫通孔17内に封止材を充填する。このようにして、パッケージ10の第1の凹部11内を気密に封止することができ、SAW発振器2が完成する。
【0035】
以上のように、上記のような構成のSAW発振器2においても、蓋体40をパッケージ10にシーム溶接した後に、貫通孔17を通してSAW素子20,28の周波数調整を行い、この貫通孔17を低融点金属の封止材47で封止することで第1の実施形態と同様な効果を享受することができる。
(第3の実施形態)
【0036】
次に、SAW発振器における第3の実施形態について説明する。第1の実施形態がパッケージに収納されたICチップが金属ワイヤにより接続された形態であるのに対して、本実施形態はICチップがフェイスダウン実装された形態である。
図5は第3の実施形態におけるSAW発振器の構成を示す概略断面図である。
本実施形態において、第1の実施形態と同様な構成要素については同符号を付し、説明を省略する。
【0037】
SAW発振器3はパッケージ10と、パッケージ10内に収容されたSAW素子20と、ICチップ30と、パッケージ10の上方に接合された蓋体40を備えている。
ICチップ30のパッド31には、バンプ48が形成され、バンプ48とパッケージ10のチップ接続端子14とが接続されてICチップ30がフェイスダウン実装されている。
また、SAW素子20は第1の実施形態と同様に、第1の凹部11の素子接続端子13にマウントされている。そして、パッケージ10の第1の凹部11と第2の凹部12を連通する、複数の貫通孔17はSAW素子20のIDT電極22に対応する位置に設けられている。
【0038】
以上のように、上記のような構成のSAW発振器3においても、蓋体40をパッケージ10にシーム溶接した後に、貫通孔17を通してイオンビームまたはプラズマを照射してSAW素子20の周波数調整を行い、この貫通孔17を低融点金属の封止材47で封止することで第1の実施形態と同様な効果を享受することができる。
(第4の実施形態)
【0039】
次に、SAW発振器における第4の実施形態について説明する。第1の実施形態がパッケージに収納されたICチップが金属ワイヤにより接続された形態であるのに対して、本実施形態はICチップがフェイスダウン実装され、さらに、SAW素子がICチップに固着された形態である。
図6は第4の実施形態におけるSAW発振器の構成を示す概略断面図である。
本実施形態において、第1の実施形態と同様な構成要素については同符号を付し、説明を省略する。
【0040】
SAW発振器4はパッケージ10と、パッケージ10内に収容されたSAW素子20と、ICチップ30と、パッケージ10の上方に接合された蓋体40を備えている。
ICチップ30のパッド31には、バンプ48が形成され、バンプ48とパッケージ10のチップ接続端子14とが接続されてICチップ30がフェイスダウン実装されている。
また、SAW素子28は、ICチップ30に接着剤にて固着され、金属ワイヤ46により、SAW素子28の接続電極とICチップ30のパッド32とが接続されている。そして、パッケージ10の第1の凹部11と第2の凹部12を連通する、複数の貫通孔17はSAW素子28のIDT電極22に対応する位置に設けられている。
【0041】
以上のように、上記のような構成のSAW発振器4においても、蓋体40をパッケージ10にシーム溶接した後に、貫通孔17を通してイオンビームまたはプラズマを照射してSAW素子20の周波数調整を行い、この貫通孔17を低融点金属の封止材47で封止することで第1の実施形態と同様な効果を享受することができる。
(第5の実施形態)
【0042】
次に、SAW発振器における第5の実施形態について説明する。第5の実施形態においては、SAW素子の一方端がICチップに固着される片持ち支持の形態である。
図7は本実施形態のSAW発振器の構成を示し、図7(a)はSAW発振器の概略平面図、図7(b)は同図(a)のD−D断線に沿う概略断面図、図7(c)はSAW発振器の概略底面図である。なお、図7(a)は蓋体を省略して示してある。
【0043】
SAW発振器5は、パッケージ50と、パッケージ50内に収容されたSAW素子20、ICチップ35と、パッケージ50の上方に接合された蓋体40を備えている。
パッケージ50は、セラミックシートを積層して構成され、一方の面に第1の凹部51が形成され、他方の面に第2の凹部52が形成されている。パッケージ50の一方の面に形成された第1の凹部51内には、チップ接続端子54が設けられている。また、他方の面の平面には外部基板との接続をはたす外部接続端子55が設けられている。さらに、パッケージ50の第1の凹部51と第2の凹部52を連通する、複数の貫通孔57が形成されている。また、パッケージ50の一方の面には、コバールなどで形成されたシームリング56がロウ付けされて固着されている。
【0044】
SAW素子20は図2で説明したものであり、ここでは説明を省略する。
パッケージ50の第1の凹部51にはICチップ35が固定され、ICチップ35のパッド31とチップ接続端子54とが金線などの金属ワイヤ46にて接続されている。このICチップ35には、SAW素子20を励振させる発振回路が含まれている。
ICチップ35のパッド33には導電性接着剤45介してSAW素子20がマウントされている。
SAW素子20の接続電極とICチップのパッド33とを導電性接着剤45を介して固定することで、図7(b)に示すようにSAW素子20が片持ち状態でマウントされている。
ここで、SAW素子20はIDT電極22、反射器23が形成された面を下向きにマウントされ、パッケージ50の貫通孔57とSAW素子20のIDT電極22とが対応する位置に固定されている。
【0045】
そして、パッケージ50の一方の面に有するシームリング56とコバールなどの金属で形成された蓋体40とがシーム溶接されて、パッケージ50に蓋体40が固着されている。さらに、複数の貫通孔57に金/錫、金/ゲルマニウム、半田などの低融点金属を溶融させた封止材47が充填されている。このようにして、パッケージ50の第1の凹部51内が気密に封止されている。
【0046】
次に、上記のような構成のSAW発振器の製造方法について説明する。
図8は第5の実施形態におけるSAW発振器の製造工程を示す模式図である。
まず、図8(a)に示すように、ICチップ35をパッケージ50の第1の凹部51に固定する。そして、ICチップ35のパッド31とパッケージ50のチップ接続端子54とを金属ワイヤ46にて接続する。
【0047】
次に、図8(b)に示すように、ICチップ35のパッド33に、導電性接着剤45を用いてSAW素子20をマウントする。このとき、パッケージ50の貫通孔57とSAW素子20のIDT電極22とが向かい合い、それぞれの位置が対応するようにマウントする。この状態は、貫通孔57を通してIDT電極22の一部が覗く状態である。
その後、図8(c)に示すように、パッケージ50の一方の面に設けられたシームリング56と蓋体40とをシーム溶接して接合する。
【0048】
続いて、図8(d)に示すように、パッケージ50の他方の面に形成された第2の凹部52側より、イオンビームを照射する。イオンビームは貫通孔57を通してSAW素子20のIDT電極22に照射され、IDT電極22をエッチングする。ここで、SAW素子20の共振周波数は所望の周波数より低く設定されており、IDT電極22をエッチングすることで、周波数が高くなる方向に周波数が調整される。SAW素子20の周波数の調整においては、ICチップ35に内蔵された発振回路を用いてSAW素子20を発振させながら所望の周波数になるまで、イオンビームにてIDT電極22のエッチングを行う。なお、イオンビームに代わりプラズマを照射してIDT電極22をエッチングすることも可能である。
【0049】
次に、図8(e)に示すように、パッケージ50の複数の貫通孔57に金/錫などの低融点金属の封止材47が配置され、封止材47を溶融させて、貫通孔57内に封止材を充填する。また、図示しないが、貫通孔57の側壁には金属がメタライズされ封止材47がぬれ広がりやすいように構成されている。
このようにして、パッケージ50の第1の凹部51内を気密に封止することができ、SAW発振器5が完成する。
なお、周波数調整は貫通孔57が1つでも実施可能であるが、IDT電極22の有する領域に対応した1つの貫通孔57とすると大きな穴となり、その後の工程である貫通孔57を封止材47で封止するのが困難となる。このため、本実施形態では、貫通孔57を封止材47で容易に封止できる大きさの貫通孔で構成し、IDT電極22の形成された領域に対応する位置に複数設けている。
【0050】
以上、本実施形態のSAW発振器5は、蓋体40がパッケージ50に接合された状態で、パッケージ50に形成された複数の貫通孔57を通してSAW素子20の周波数を調整する。複数の貫通孔57はパッケージ50に収容されたSAW素子20のIDT電極22
が形成された領域と平面視で重なる位置に設けられており、貫通孔57を通してイオンビームを照射してIDT電極22をエッチングすることでSAW素子20の周波数を容易に調整することができる。そして、その後、複数の貫通孔57を封止材47で封止することでSAW発振器5が製造される。このように、SAW素子20の周波数がばらつく、蓋体40とパッケージ50との接合の後に周波数調整を行うことができ、周波数のばらつきの少ないSAW発振器5を提供できる。
【0051】
また、規則的に配列された格子状の貫通孔57を通してIDT電極22をバランスよくエッチングでき、特性の良好なSAW発振器5を提供できる。
さらに、複数の貫通孔57の封止に低融点金属の封止材47を用いることから、高い温度がSAW発振器5に加わらず、周波数ばらつきがさらに少ないSAW発振器5を提供できる。
また、貫通孔57はパッケージ50の底面に設けられた第2の凹部52に設けられているため、パッケージ50の底面から貫通孔57を封止する封止材47が突出することがなく、SAW発振器5の実装に必要な底面の平坦を確保できる。
(第6の実施形態)
【0052】
次に、SAW発振器における第6の実施形態について説明する。第5の実施形態が1つのSAW素子をパッケージに収納しているのに対して、本実施形態は2つのSAW素子をパッケージに収容した形態である。
図9は本実施形態のSAW発振器の構成を示し、図9(a)はSAW発振器の概略平面図、図9(b)は同図(a)のE−E断線に沿う概略断面図、図9(c)はSAW発振器の概略底面図である。なお、図9(a)は蓋体を省略して示してある。
本実施形態において、第5の実施形態と同様な構成要素については同符号を付し、説明を省略する。
【0053】
SAW発振器6はパッケージ50と、パッケージ50内に収容された2つのSAW素子20,28と、ICチップ35と、パッケージ50の上方に接合された蓋体40を備えている。2つのSAW素子20,28はそれぞれ異なる周波数が励振されるように設定されている。
SAW素子20,28は第1の凹部51に固定されたICチップ35のパッド33に並んでマウントされている。そして、パッケージ50の第1の凹部51と第2の凹部52を連通する、複数の貫通孔57はSAW素子20,28のIDT電極22に対応する位置に設けられている。
【0054】
このような構成のSAW発振器6の製造は、図8で説明した方法と同様の手順で製造される。つまり、ICチップ35をパッケージ50に実装した後、ICチップ35上にSAW素子20,28をマウントする。そして、蓋体40とシームリング56とをシーム溶接して蓋体40がパッケージ50に固着される。その後、パッケージ50の第2の凹部52側より、イオンビームまたはプラズマを照射する。このとき、周波数調整はSAW素子1つずつに対して行うため、片方のSAW素子に対応する貫通孔57はマスクで覆っておく。イオンビームまたはプラズマは貫通孔57を通してSAW素子20またはSAW素子28のIDT電極22に照射され、IDT電極22をエッチングする。SAW素子20の共振周波数は所望の周波数より低く設定されており、IDT電極22をエッチングすることで、周波数が高くなる方向に周波数が調整される。
そして、パッケージ50の貫通孔57に金/錫などの低融点金属の封止材47が配置され、封止材47を溶融させて、貫通孔57内に封止材を充填する。このようにして、パッケージ50の第1の凹部51内を気密に封止することができ、SAW発振器6が完成する。
【0055】
以上のように、上記のような構成のSAW発振器6においても、蓋体40をパッケージ50にシーム溶接した後に、貫通孔57を通してSAW素子20,28の周波数調整を行い、この貫通孔57を低融点金属の封止材47で封止することで第5の実施形態と同様な効果を享受することができる。
(第7の実施形態)
【0056】
次にSAW発振器における第7の実施形態について説明する。第7の実施形態においては、パッケージに貫通孔を設けるのではなく、蓋体に貫通孔を設けている。
図10は本実施形態のSAW発振器の構成を示し、図10(a)はSAW発振器の概略平面図、図10(b)は同図(a)のF−F断線に沿う概略断面図である。
本実施形態において、第1の実施形態と同様な構成要素については同符号を付し、説明を省略する。
【0057】
SAW発振器7は、パッケージ60と、パッケージ60内に収容されたSAW素子20、ICチップ35と、パッケージ60の上方に接合された蓋体41を備えている。
パッケージ60は、セラミックシートを積層して構成され、一方の面に凹部61が形成されている。パッケージ60の一方の面に形成された凹部61内には、チップ接続端子64が設けられている。また、他方の面の平面には外部基板との接続をはたす外部接続端子65が設けられている。
また、パッケージ60の一方の面には、コバールなどで形成されたシームリング66がロウ付けされて固着されている。
【0058】
SAW素子20は図2で説明したものであり、ここでは説明を省略する。
パッケージ60の凹部61にはICチップ35が固定され、ICチップ35のパッド31とチップ接続端子54とが金線などの金属ワイヤ46にて接続されている。このICチップ35には、SAW素子20を励振させる発振回路が含まれている。
ICチップ35には接着剤49を介してSAW素子20がマウントされている。そして、SAW素子20の接続電極25とICチップ35のパッド34とは金属ワイヤ46にて接続されている。ここで、SAW素子20はIDT電極22が蓋体41側に向きあうように固定され、図10(b)に示すようにSAW素子20が片持ち状態でマウントされている。
【0059】
そして、パッケージ60の一方の面に有するシームリング66とコバールなどの金属で形成された蓋体41とがシーム溶接されて、パッケージ60に蓋体41が固着されている。蓋体41には複数の貫通孔42が設けられている。この貫通孔42は、SAW素子20のIDT電極22に対応する位置に形成されている。
さらに、複数の貫通孔42に金/錫、金/ゲルマニウム、半田などの低融点金属を溶融させた封止材47が充填されている。このようにして、パッケージ60の凹部61内を気密に封止している。
【0060】
このような構成のSAW発振器7の製造は、まずICチップ35をパッケージ60の凹部61に固定する。そして、ICチップ35のパッド31とパッケージ60のチップ接続端子64とを金属ワイヤ46にて接続する。次に、ICチップ35に、接着剤49を用いてSAW素子20をマウントする。
その後、パッケージ60の一方の面に設けられたシームリング66と蓋体41とをシーム溶接して接合する。
続いて、蓋体41側より、イオンビームまたはプラズマを照射する。イオンビームまたはプラズマは貫通孔42を通してSAW素子20のIDT電極22に照射され、IDT電極22をエッチングする。ここで、SAW素子20の共振周波数は所望の周波数より低く設定されており、IDT電極22をエッチングすることで、周波数が高くなる方向に周波数が調整される。SAW素子20の周波数の調整においては、ICチップ35に内蔵された発振回路を用いてSAW素子20を発振させながら所望の周波数になるまで、イオンビームにてIDT電極22のエッチングを行う。
次に、蓋体41の貫通孔42に金/錫などの低融点金属の封止材47が配置され、封止材47を溶融させて、貫通孔42内に封止材を充填する。このようにして、パッケージ60の凹部61内を気密に封止することができ、SAW発振器7が完成する。
【0061】
以上のように、上記のような構成のSAW発振器7においても、蓋体41をパッケージ60にシーム溶接した後に、貫通孔42を通してSAW素子20の周波数調整を行い、この貫通孔42を低融点金属の封止材47で封止することで第5の実施形態と同様な効果を享受することができる。
【0062】
また、パッケージに設ける複数の貫通孔については、例えば図11に示すような配置が採用できる。これらの配置は格子状に貫通孔が並んでいる。
図11(a)は、本実施形態で採用した貫通孔の配置である。縦横に等間隔に貫通孔17(57)が配列されている。図11(b)は、千鳥格子状に貫通孔17(57)が配置された例である。図11(c)は、大きな4つの貫通孔17(57)が配置された例である。図11(d)は、大きな5つの貫通孔17(57)が配置された例である。
これらの貫通孔の配置はパッケージだけでなく、蓋体においても同様な配置を採用することができる。また、貫通孔の大きさはIDT電極の領域の大きさに応じて、適宜変更が可能である。さらに、貫通孔の形状は丸に限らず、四角形、三角形など貫通する穴が確保できる形状であればいずれの形状でも良い。
【0063】
なお、本実施形態ではイオンビームまたはプラズマをIDT電極に照射してIDT電極をエッチングしてSAW素子の周波数調整を行ったが、スパッタまたは蒸着にてIDT電極にマスクを用いて電極材料を付加して周波数調整を行うことも可能である。
また、本実施形態ではSAW素子とICチップを搭載したSAW発振器を例にとって説明を行ったが、ICチップを搭載しないSAW共振子としての実施も可能である。
さらに、貫通孔に充填される封止材は、例えば高融点金属をコアとしてその周りに低融点金属がコーティングされた形態の封止材を利用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】第1の実施形態におけるSAW発振器の構成を示し、(a)はSAW発振器の概略平面図、(b)は(a)のA−A断線に沿う概略断面図、(c)はSAW発振器の概略底面図。
【図2】本実施形態にかかるSAW素子の構成を示し、(a)は概略平面図、(b)は(a)のB−B断線に沿う概略断面図。
【図3】第1の実施形態におけるSAW発振器の製造工程を示す模式図。
【図4】第2の実施形態におけるSAW発振器の構成を示し、(a)はSAW発振器の概略平面図、(b)は(a)のC−C断線に沿う概略断面図、(c)はSAW発振器の概略底面図。
【図5】第3の実施形態におけるSAW発振器の構成を示す概略断面図。
【図6】第4の実施形態におけるSAW発振器の構成を示す概略断面図。
【図7】第5の実施形態におけるSAW発振器の構成を示し、(a)はSAW発振器の概略平面図、(b)は(a)のD−D断線に沿う概略断面図、(c)はSAW発振器の概略底面図。
【図8】第5の実施形態におけるSAW発振器の製造工程を示す模式図。
【図9】第6の実施形態におけるSAW発振器の構成を示し、(a)はSAW発振器の概略平面図、(b)は(a)のE−E断線に沿う概略断面図、(c)はSAW発振器の概略底面図。
【図10】第7の実施形態におけるSAW発振器の構成を示し、(a)はSAW発振器の概略平面図、(b)は(a)のF−F断線に沿う概略断面図。
【図11】貫通孔の配置を示す平面図。
【符号の説明】
【0065】
1,2,3,4,5,6,7…SAWデバイスとしてのSAW発振器、10…パッケージ、11…第1の凹部、12…第2の凹部、13…素子接続端子、14…チップ接続端子、15…外部接続端子、16…シームリング、17…貫通孔、20…SAW素子、21…圧電基板、22…IDT電極、23…反射器、24…引き出し電極、25…接続電極、28…SAW素子、30…ICチップ、31,32,33,34…パッド、35…ICチップ、40,41…蓋体、42…貫通孔、45…導電性接着剤、46…金属ワイヤ、47…封止材、48…バンプ、49…接着剤、50…パッケージ、51…第1の凹部、52…第2の凹部、54…チップ接続端子、55…外部接続端子、56…シームリング、57…貫通孔、60…パッケージ、61…凹部、64…チップ接続端子、65…外部接続端子、66…シームリング。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
IDT電極を有するSAW素子をパッケージ内にマウントする工程と、
前記パッケージと蓋体とを接合する工程と、
前記パッケージまたは前記蓋体が有する、平面視して前記IDT電極が形成された領域と重なる位置に設けられた複数の貫通孔を通して前記SAW素子の周波数を調整する工程と、
前記複数の貫通孔を封止材で封止する工程と、
を含むことを特徴とするSAWデバイスの製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載のSAWデバイスの製造方法において、
前記SAW素子の周波数を調整する工程が、前記SAW素子の前記IDT電極に前記複数の貫通孔を通してプラズマまたはイオンビームを照射して前記SAW素子の周波数を調整する工程であることを特徴とするSAWデバイスの製造方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載のSAWデバイスの製造方法において、
前記複数の貫通孔が格子状に配置されていることを特徴とするSAWデバイスの製造方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のSAWデバイスの製造方法において、
前記複数の貫通孔を封止する工程が、前記複数の貫通孔に封止材として低融点金属を配置して該金属を溶融させて封止する工程であることを特徴とするSAWデバイスの製造方法。
【請求項5】
IDT電極が形成されたSAW素子と、前記SAW素子が収容されるパッケージと、前記パッケージと接合される蓋体と、を備えたSAWデバイスであって、
前記パッケージまたは前記蓋体の、平面視して前記SAW素子の前記IDT電極が形成された領域と重なる位置に複数の貫通孔が設けられ、
前記複数の貫通孔が封止されていることを特徴とするSAWデバイス。
【請求項6】
請求項5に記載のSAWデバイスにおいて、
前記複数の貫通孔が格子状に配置されていることを特徴とするSAWデバイス。
【請求項7】
請求項5または6に記載のSAWデバイスにおいて、
前記複数の貫通孔に低融点金属を含む金属材料が充填されていることを特徴とするSAWデバイス。
【請求項8】
請求項5乃至7のいずれか一項に記載のSAWデバイスにおいて、前記パッケージの底面に形成された凹部に前記貫通孔が形成されていることを特徴とするSAWデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−159370(P2009−159370A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−335938(P2007−335938)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(000003104)エプソントヨコム株式会社 (1,528)
【Fターム(参考)】