説明

SNSサーバ、SNS制御プログラム

【課題】SNSにより公開するデータに対するアクセス制限を柔軟に設定できるようにする。
【解決手段】SNSサーバは、SNS(Social Networking Service)を利用する会員を登録する会員登録部20aと、会員登録部20aによって登録された会員毎に、他の会員との友達関係を設定する友達関係設定部20eと、友達関係設定部20eによって友達関係が設定された他の会員に対して、友達レベルを設定する友達レベル設定部20fと、友達レベル設定部20fによって友達レベルが設定された他の会員に対して友達レベルに該当するデータを公開する閲覧制御部20cを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット等のネットワークを通じてSNS(Social Networking Service)を提供するSNSサーバ、及び同サーバで実行されるSNS制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワーク上に存在する電子ファイルを共有するファイル共有システムでは、ネットワーク上の認証機能を持つサーバにより認証されることにより、共有されている電子ファイルにアクセスすることができる。このため、お互いに面識の無いユーザ同士の間でも電子ファイルの共有を行うことが可能となっている。そのため、ユーザ間では、ユーザの情報(氏名、住所など)を管理するシステムの機能が無い限り、身元の確認が困難である。
【0003】
そこで、特定の限定されたユーザ間でのみ、共有電子ファイルにアクセスできるようにしたファイル共有システムが考えられている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載されたファイル共有システムでは、通信端末が他の通信端末と直接通信した通信履歴を認証サーバに保持しておき、この保持されている通信履歴に基づいて特定の限定された通信端末同士間にのみ電子ファイルの共有を許可する。これにより、実際に通信した事実が存在する場合に限り、ファイルを閲覧させることができる。
【0004】
ところで、近年では、インターネットを利用したSNS(Social Networking Service)が広く利用され始めている。SNSは、参加者が互いに友達を紹介しあって、新たな友達関係を広げることを目的に開設されたコミュニティ型のWebサイトである。SNSでは、自分のプロフィールや写真などを会員に公開する機能、メールアドレスを知られること無く別の会員にメッセージを送る機能、「友達」を登録する友達リスト、友達に他の友達を紹介する機能、友達のみに公開範囲を制限して日記の内容を公開できる日記機能、趣味などテーマを決めて情報を交換できる掲示板機能などの各種の機能(サービス)が提供される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−135017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように従来のSNSでは、例えば日記機能によって記録した日記の内容については、予め登録している友達のみに閲覧を許可することができる。従って、友達関係にある会員同士で、共通する話題、例えば趣味などについての情報を交換することができる。
【0007】
ところが、友達関係にある会員の数が増加してくると、全ての友達に共通する内容にすることが困難になり、日記を更新する際の自由度が低下してしまう。また、友達関係にあっても友達によって仲の良さが異なるため、日記の内容によっては特定の友達のみに閲覧を許可したい場合があるが、従来では友達ごとにアクセス制限を設定することができなかった。
【0008】
本発明は前述した事情に考慮してなされたもので、その目的は、SNSにより公開するデータに対するアクセス制限を柔軟に設定することが可能なSNSサーバ、SNS制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ネットワークを通じてSNS(Social Networking Service)を提供するSNSサーバにおいて、SNSを利用する会員を登録する会員登録手段と、前記会員登録手段によって登録された会員毎に、他の会員との友達関係を設定する友達関係設定手段と、前記友達関係設定手段によって友達関係が設定された他の会員に対して、友達レベルを設定する友達レベル設定手段と、会員からの公開対象とする第1データの書き込みを制御する書き込み制御手段と、前記書き込み制御手段の制御により書き込まれた前記第1データに対して、公開レベルを設定する公開レベル設定手段と、前記書き込み制御手段の制御により書き込まれた前記第1データへの前記他の会員からのアクセス要求に対して、前記第1データに設定された前記公開レベルと、アクセス要求した前記他の会員に対して設定された前記友達レベルとに基づいて、前記第1データを公開するか否かを判定する第1公開判定手段と、前記第1公開判定手段により公開すると判定された前記第1データを含むWebページを作成するWebページ作成手段と、前記Webページ作成手段により作成されたWebページを、前記アクセス要求をした前記他の会員に対して公開する公開手段とを具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、友達関係が設定された会員に対して、さらに友達レベルを設定することで、友達レベルに該当するデータのみを閲覧させることができるので、友達レベルを変えることによって、SNSにより公開するデータに対するアクセス制限を柔軟に設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態におけるシステムの構成を示すブロック図。
【図2】SNSサーバ1のハードウェア構成を示すブロック図。
【図3】SNSサーバ1の機能構成を示すブロック図。
【図4】ユーザ管理データ22aのデータ構成を説明するための図。
【図5】ユーザデータ22bのデータ構成を説明するための図。
【図6】公開日記データ31のデータ構成を説明するための図。
【図7】友達リストデータ32のデータ構成を説明するための図。
【図8】友達関係の階層を説明するための図。
【図9】SNSサーバ1を介して、PC5−1の会員が書き込んだデータ(日記)を、PC5−2及び携帯電話機6に公開する場合を例にした処理の流れを説明するための図。
【図10】SNSサーバ1における友達レベル設定処理を説明するためのフローチャート。
【図11】SNSサーバ1における日記書き込み処理を説明するためのフローチャート。
【図12】SNSサーバ1における公開判定処理を説明するためのフローチャート。
【図13】PC5−1において表示される友達リストの一例を示す図。
【図14】友達レベル設定ページの一例を示す図。
【図15】友達レベルの設定対象となっているニックネーム「もん吉」の会員についての友達データが表示された画面の一例を示す図。
【図16】日記書き込み用ページの一例を示す図。
【図17】ログイン時に最初に表示されるページ(マイページ)の一例を示す図。
【図18】あしあとリストを表示するページの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すネットワークシステムは、SNS(Social Networking Service)を提供するSNSサーバ1がインターネット等を含むネットワーク2と接続されている。ネットワーク2は、ISP(Internet Service Provider)などの通信事業者システム3を介して、例えばパーソナルコンピュータ5(5−1,5−2,…,5−m)と接続される。また、ネットワーク2は、携帯電話会社(キャリア)の通信事業者システム4を介して、例えば携帯電話機6(6−1,6−2,…,6−n)と接続される。パーソナルコンピュータ(PC)5や携帯電話機6の利用者は、ネットワーク2を通じてSNSサーバ1にアクセスして、SNSサーバ1が提供するSNSを利用することができる。なお、図1では、SNSサーバ1にアクセスする機器としてPC5と携帯電話機6を示しているが、その他の機器を使用することも勿論可能である。
【0013】
図2は、SNSサーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2に示すように、SNSサーバ1は、CPU10、メモリ11、通信ユニット12、入出力インタフェース(I/F)13がバス14を介して接続される。
【0014】
CPU10は、メモリ11に記憶されたプログラムを実行することによりサーバ各部の制御を行う。CPU10に実行されるプログラムには、SNSを管理するためのSNS制御プログラムを含んでいる。SNS制御プログラムでは、会員同士の友達関係を設定し、各会員の友達に対してSNSにより提供されるデータのアクセス制御をするための友達レベルを設定することができる。また、CPU10には、時間管理(日時情報の生成等)を実行する機能(時計部)を含んでいる。
【0015】
メモリ11は、CPU10により実行される各種プログラムやデータを記憶する。 通信ユニット12は、CPU10の制御のもとで、ネットワーク2を通じて外部装置との通信を制御する。
入出力I/F13は、入力装置15、表示装置16、及び記憶装置17をバス14と接続するためのインタフェースである。
入力装置15は、管理者等によるデータ入力に使用されるもので、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)などから構成される。
表示装置16は、各種情報を表示するためのもので、液晶ディスプレイ(LCD(Liquid Crystal Display))などにより構成される。
【0016】
記憶装置17は、プログラムやデータなどが記憶されるもので、ハードディスク装置等によって構成される。記憶装置17に記憶されたプログラムやデータは必要に応じて読み出されてメモリ11に記憶される。記憶装置17には、後述するデータベース22において管理される各種のデータ(ユーザ管理データ22a、ユーザデータ22b、ページデータ22c))が記憶される。
【0017】
図3は、SNSサーバ1の機能構成を示すブロック図である。
図3に示すように、SNSサーバ1には、制御部20、データベース22、及び通信部24が設けられる。
制御部20は、SNSを提供する処理を実行するもので、会員登録部20a、ページ作成制御部20b、閲覧制御部20c、書き込み制御部20d、友達関係設定部20e、友達レベル設定部20f、友達データ閲覧部20g、公開レベル設定部20h、公開判定部20i、及び書き込み通知部20jが設けられる。
【0018】
会員登録部20aは、SNSを利用する会員を登録するための処理を実行する。会員登録部20aは、例えばネットワーク2を通じて入会手続き受け付け用のWebページを公開し、このWebページを通じてPC5や携帯電話機6から必要なデータを入力することで会員登録の受け付けを行う。会員登録部20aは、PC5や携帯電話機6から入力されたユーザ(会員)についてのデータを、データベース22にユーザ管理データ22aとして記憶させる。
【0019】
ページ作成制御部20bは、データベース22に記憶された各種データに応じて、ネットワーク2を通じて会員に対してデータを閲覧させるための表示用データ、例えば所定の記述言語で記述されたWebページを作成する。
【0020】
閲覧制御部20cは、ページ作成制御部20bによって作成されたWebページを公開するもので、PC5や携帯電話機6からのアクセスを制御する。閲覧制御部20cは、後述する友達レベル設定部20fによって友達レベルが設定された他の会員(友達関係が設定されている)に対して、友達レベルに該当するデータを公開するように、PC5や携帯電話機6に対してアクセス制限を行う。閲覧制御部20cは、後述する公開判定部20iによって公開すると判定されたデータのみを、友達レベルが設定された友達に対して公開されるように、ページ作成制御部20bによりWebページを作成させる。また、公開対象とするデータが複数ある場合(例えば、日記では異なる日付のデータ)には、各データに対して公開レベル設定部20hにより設定された公開レベルをもとにした公開判定部20iによる判定結果に応じて、公開すると判定されたデータのみを選択して、ページ作成制御部20bによりデータ一覧を作成させて公開することができる(一覧作成手段)。さらに、閲覧制御部20cは、書き込み制御部20dの制御により書き込まれたデータへの他の会員によるアクセス要求の履歴を、後述する公開判定部20iによる判定結果と共にあしあとリストデータとして記録する(アクセス要求記憶手段)。閲覧制御部20cは、あしあとリストデータとして記憶されたアクセス要求の履歴と、制御部20による判定結果とを、ページ作成制御部20bによって会員に対して公開することができる(アクセス履歴公開手段)。
【0021】
書き込み制御部20dは、ネットワーク2を通じてアクセスしてきた会員(PC5、携帯電話機6)によるデータの書き込み、例えば日記、ブログ、レビュー、コメントなど、SNSによって公開対象となるデータの書き込みを制御する。書き込み制御部20dは、PC5や携帯電話機6から入力された会員が書き込んだデータを、データベース22にユーザデータ22bとして記憶させる。
【0022】
友達関係設定部20eは、会員登録部20aによって登録された会員毎に、他の会員との友達関係を設定する。友達関係設定部20eは、例えばある会員が他の会員に対して友達登録要求して、他の会員から友達登録承諾があった場合に友達関係を設定する。友達関係設定部20eは、友達関係が設定されたそれぞれの会員のユーザデータ22b(友達リストデータ32)に対して、友達関係が設定された会員に関するデータを追加する。
【0023】
友達レベル設定部20fは、友達関係設定部20eによって友達関係が設定された他の会員(友達)に対して、公開可能なデータを判定するための友達レベルを設定する。友達レベル設定部20fは、PC5や携帯電話機6から入力された会員からの指示に応じて、例えば複数段階(例えば5段階)で友達レベルを設定する。
【0024】
友達データ閲覧部20gは、友達レベル設定部20fによって友達レベルの設定対象となっている他の会員によるSNSの利用に関するデータ(友達データ)を公開する。友達データ閲覧部20gは、友達レベルの設定対象となっている他の会員についてのデータの閲覧要求がPC5や携帯電話機6から入力された場合に、該当する友達に関するデータベース22に記憶された所定のデータ(ユーザ管理データ22a、友達リストデータ32)を読み出して公開する。
【0025】
公開レベル設定部20hは、書き込み制御部20dの制御により書き込まれたデータに対して、PC5や携帯電話機6から入力された会員からの指示に応じて公開レベルを設定する。公開レベル設定部20hは、任意の単位のデータに対して公開レベルを設定して、データ単位でアクセス制御できるようにする。例えば、日記では異なる日付のデータ単位で公開レベルを設定することができる。また、同じ日記のデータでも月単位で公開レベルを設定できるようにしても良い。同様にして、SNSによって公開対象となるデータについて、任意のデータ単位で公開レベルを設定できるものとする。
【0026】
公開判定部20iは、書き込み制御部20dの制御により書き込まれたデータに対する他の会員からのアクセス要求に対して、書き込まれたデータについて公開レベル設定部20hにより設定された公開レベルと、アクセス要求した他の会員に対して設定された友達レベルとに基づいて、データを公開するか否かを判定する。
【0027】
書き込み通知部20jは、書き込み制御部20dの制御により書き込まれたデータの公開レベルと、友達レベル設定部20fによって設定された友達の友達レベルとをもとに、書き込まれたデータが公開判定部20iにより公開すると判定された場合に、友達登録された他の会員に対してデータの書き込みがあったことを通知する。書き込み通知部20jは、例えばページ作成制御部20bによって、友達関係のある会員用のページにデータ更新があったことを通知するメッセージを記載させて通知しても良いし、あるいは電子メールによって通知しても良い。
【0028】
データベース22は、SNSサーバ1で扱われる各種データが登録されるもので、ユーザ管理データ22a、ユーザデータ22b、ページデータ22cが含まれている。
【0029】
ユーザ管理データ22aは、会員登録部20aによって会員登録の手続きが行われた会員に関するデータである。ユーザ管理データ22aには、例えば図4に示すように、会員毎に発行される固有の「ユーザID」と対応付けて、会員の「住所」「氏名」「年令」「性別」「生年月日」「職業」などの個人データが含まれている。
【0030】
また、会員がSNSにログインする際に、会員であることを確認するための「パスワード」、他の会員との間でデータ交換などをする場合に使用される会員を識別するための「ニックネーム」、会員への連絡先として「メールアドレス」及び「電話番号」を示すデータが含まれている。さらに、会員がSNSを利用することに伴って更新される「参加コミュニティ」「友達数」「ログイン回数」などの各種のデータが含まれる。
【0031】
コミュニティは、例えば同じ目的(趣味など)をもった会員で構成されるグループである。「参加コミュニティ」は、会員が参加している各コミュニティを示すデータである。「友達数」は、会員と友達関係が設定された他の会員の数を示すデータである。「ログイン回数」は、会員がPC5あるいは携帯電話機6によってSNSサーバ1にアクセス(ログイン)してきた回数(SNSの利用回数)を示すデータである。
【0032】
ユーザデータ22bは、会員登録部20aによって登録された会員別のデータであり、例えば図5に示すように、会員の「ユーザID」と対応付けられたプロフィールデータ30、公開日記データ31、友達リストデータ32、あしあとリストデータ33、掲示板データ34などを含んでいる。
【0033】
プロフィールデータ30は、会員登録する際に入力された会員のプロフィールに関するデータであり、ユーザ管理データ22aに登録される個人データ(「住所」「氏名」「年令」「性別」「生年月日」「職業」など)、「ニックネーム」などのデータを含む。なお、個人データについては、ユーザ管理データ22aに登録されたデータのうち、会員によって公開可能として選択されたデータのみがプロフィールデータ30として記憶されるものとする。
【0034】
公開日記データ31は、SNSが提供する日記機能によって公開対象となる日記のデータである。公開日記データ31は、例えば図6に示すように、会員によって日記が書き込まれた「日時」、会員によって書き込まれた日記の「内容」、データ(日記)に対して会員によって指定された「公開レベル」をそれぞれ示すデータが含まれている。
【0035】
「公開レベル」は、SNSによって公開するか否かをデータ単位(日記については、例えば1日分の内容)で判定する場合に参照されるもので、例えば5段階の何れかが設定される。なお、全てのデータに対して、個別に公開レベルが設定されなくても良い(設定なし)。
【0036】
友達リストデータ32は、友達関係設定部20eによって友達関係が設定された他の会員に関するデータであり、例えば図7に示すように、友達関係が設定された他の会員の「ユーザID」「ニックネーム」と対応付けられた「アクセス回数」「アクセスブロック回数」「友達階層」「友達レベル」などのデータを含んでいる。
【0037】
「アクセス回数」は、会員が公開しているデータに対して「ユーザID」に該当する友達がアクセス(閲覧)した回数を示す。「アクセスブロック回数」は、会員が公開しているデータに対して友達がアクセス要求した場合に、同友達に対して友達レベルが設定されていることにより閲覧を制限(アクセスブロック)した回数を示す。「友達階層」は、友達関係が設定されている友達との関係を示すもので、例えば図8に示すような階層1、階層2を示す。図8に示す各数字は、SNSサーバ1に登録された会員を表している。階層1には、会員1と直接、友達登録要求と友達登録承諾を交わして友達関係を設定した友達(2〜5)が含まれている。また、階層2には、階層1の友達2〜5とそれぞれ友達関係を設定した友達が含まれている。例えば、友達2には、友達1の他に友達7,8と友達関係が設定されている。本実施形態のSNSサーバ1では、図8に示すような、友達関係の階層の指定によっても友達関係を設定できるものとする。
【0038】
あしあとリストデータ33は、書き込み制御部20dの制御により書き込まれたデータへのアクセス要求の履歴を示すもので、会員がSNSを通じて公開しているデータへの他の会員からのアクセス要求に応じて追加更新される。あしあとリストデータ33には、例えばアクセス要求してきた友達を識別するデータ(例えば「ニックネーム」「ユーザID」)とアクセス要求のあった日時と共に、さらに公開判定部20iによる判定結果(アクセスブロックされたか否か)を示すデータを含む。また、あしあとリストデータ33には、全アクセス回数や、全アクセスの中でアクセスブロックされた回数などのデータを含む。
【0039】
掲示板データ34は、SNSにより提供される掲示板機能において、他の会員によって書き込まれたデータである。
【0040】
ページデータ22cは、ページ作成制御部20bによって閲覧用のWebページを作成する際に使用されるデータ(画像データなど)である。ページデータ22cは、ページ作成制御部20bの処理によって必要に応じて読み出される。
【0041】
通信部24は、通信ユニット12を通じて外部の機器との通信を制御する。
【0042】
次に、本実施形態におけるSNSサーバ1の動作について説明する。
図9は、SNSサーバ1を介して、PC5−1の会員が書き込んだデータ(日記)を、PC5−2及び携帯電話機6に公開する場合を例にした処理の流れを説明するための図である。また、図10は、SNSサーバ1における友達レベル設定処理を説明するためのフローチャート、図11は、SNSサーバ1における日記書き込み処理を説明するためのフローチャート、図12は、SNSサーバ1における公開判定処理を説明するためのフローチャートである。各処理の詳細については後述する。
【0043】
まず、PC5−1,PC5−2、携帯電話機6のユーザは、SNSサーバ1がネットワーク2を通じて提供するSNSを利用するために入会手続きを実行する(図9(1)(2)(3))。会員登録部20aは、ネットワーク2を通じて、入会手続き受け付け用のWebページを公開している。
【0044】
例えば、PC5−1は、ユーザ操作に応じて、PC5−1上で動作するブラウザによって、入会手続き受け付け用のWebページにアクセスする。入会手続き受け付け用のWebページには、入会に必要なデータを入力するための項目が設けられている。例えば、このWebページを通じて個人データ(住所、氏名、年令など)、メールアドレスや電話番号など連絡先、SNSを利用する場合に使用するパスワード、さらには友達リストの表示で使用される画像の入力が行われる。
【0045】
SNSサーバ1の会員登録部20aは、PC5−1から会員登録に必要なデータの入力が行われると、PC5−1(のユーザ)に対して固有のユーザIDを発行してユーザ管理データ22aとして記憶させると共に、このユーザIDと対応付けて、入会手続き受け付け用のWebページから入力された各データをユーザ管理データ22aとして記憶させる。これにより、PC5−1のユーザは、SNSを利用可能な会員として登録される(図9(4))。
【0046】
なお、PC5−1を使用している会員のニックネームを「SUZUKI」、携帯電話機6を使用している会員のニックネームを「もん吉」、PC5−2を使用している会員のニックネームを「yoshi」とする。
【0047】
なお、他の携帯電話機6、PC5−2についても、PC5−1と同様にして手続きが行われるものとする。ただし、携帯電話機6については、PC5と比較してディスプレイのサイズや通信速度などのハードウェア性能に制限があるため、会員登録部20aは、携帯電話機6に対して携帯電話機用のWebページを提供するものとする。
【0048】
SNSサーバ1に登録された会員は、SNSサーバ1が提供する各種の機能を利用して、他の会員とのデータ交換などを実行することができる。会員は、PC5あるいは携帯電話機6によって、他の会員がSNSを通じてネットワーク2上で公開しているデータを閲覧することができる。例えば、ページ作成制御部20bは、他の会員が会員登録の際に入力したデータをユーザ管理データ22aから読み出し、プロフィール閲覧用のページを作成して公開する。会員は、他の会員についてのプロフィールを任意に閲覧することができる。また、例えば日記機能によって書き込んだ日記の内容について、特定の会員に対してのみ閲覧可能にしたい場合には、その特定の会員に対して友達登録要求をすることができる。
【0049】
SNSサーバ1の友達関係設定部20eは、PC5−1から友達登録要求を受信すると(図9(5))、登録要求された他の会員に対して友達登録要求を送信する(図9(6)(7))。ここでは、ニックネーム「もん吉」とニックネーム「yoshi」に対して、友達登録要求が送信されたものとする。
【0050】
この結果、ニックネーム「もん吉」「yoshi」の会員から友達登録承諾の応答があると(図9(8)(9))、友達関係設定部20eは、ニックネーム「SUZUKI」「もん吉」「yoshi」のそれぞれの友達リストデータ32に、友達関係が設定された他の会員についてのデータ(ユーザID、ニックネーム等)を追加登録する(図9(10))。友達関係設定部20eは、友達登録要求をしたニックネーム「SUZUKI」に対して、ニックネーム「もん吉」「yoshi」の会員について友達関係が設定されたことを通知する(図9(11))。
【0051】
ここで、ニックネーム「SUZUKI」の会員は、友達関係が設定された他の会員に対して友達レベルを設定することができる。以下、新たに友達関係が設定されたニックネーム「もん吉」「yoshi」の会員について友達レベルを設定する場合を例にして、友達レベル設定処理について、図10に示すフローチャートを参照しながら説明する(図9(12))。
【0052】
SNSサーバ1がネットワーク2上で公開しているトップページ(ホームページ)には、SNSに設けられた各種の機能の実行を指示することができるメニューが表示されている(図17に示すメニュー60を参照)。このメニューから自分と友達関係が設定されている他の会員のリスト(友達リスト)の表示を指示することができる。
【0053】
ニックネーム「SUZUKI」の会員(PC5−1)により友達リストの表示が指示されると、SNSサーバ1のページ作成制御部20bは、ニックネーム「SUZUKI」の友達リストデータ32を参照して、友達関係が設定された友達を一覧表示させる友達リストを表示するための、友達リスト表示ページを作成してPC5−1において表示させる(ステップA1)。
【0054】
図13には、PC5−1において表示される友達リストの一例を示している。図13に示す友達リストでは、友達関係が設定された会員が個人データとして登録した画像40とニックネーム41とを対応付けて一覧表示させている。図13は、3人の会員について友達関係が設定されている場合を示している。また、友達リストでは、それぞれの友達に対して設定されている友達レベル42が表示される(なお、図13は、ニックネーム「もん吉」「yoshi」の友達に対して友達レベルが設定された後の表示例である)。
【0055】
友達リスト中の友達レベル42の表示は、友達レベル設定用のページとリンクが設定されており、この表示部分(文字列)を選択(クリックなど)することにより友達レベル設定用の画面にジャンプすることができる。
【0056】
ページ作成制御部20bは、友達リスト中の友達レベル42の部分が選択されて友達レベルの設定が要求されると(ステップA2、Yes)、友達レベル設定ページをPC5−1において表示させる(ステップA3)。
【0057】
図14には、友達レベル設定ページの一例を示している。図14では、友達レベルの設定対象としている友達(図14ではニックネーム「もん吉」)の画像とニックネームの他に、現在の友達レベル45、友達レベル指定エリア46、友達データ表示要求エリア47が表示されている。
【0058】
友達データ表示要求エリア47は、友達レベルの設定対象となっている会員に関するデータを、友達レベルを決定する上で参考にするために表示させることができる。
【0059】
PC5−1において表示された友達レベル設定ページにおいて、友達データ表示要求エリア47が選択(クリック)されると(ステップA4、Yes)、SNSサーバ1の友達データ閲覧部20gは、友達レベルの設定対象としている会員に関するデータを、ユーザ管理データ22aあるいは友達リストデータ32から読み出し、ページ作成制御部20bにより友達データ表示用のページを作成させてPC5−1において表示させる(ステップA5)。
【0060】
図15には、友達レベルの設定対象となっているニックネーム「もん吉」の会員についての友達データが表示された画面の一例を示している。図15に示す例では、ログイン回数、アクセス回数、アクセスブロック回数、参加コミュニティ、友達数の各データを表示させている。ログイン回数、参加コミュニティ、及び友達数のデータは、ユーザ管理データ22aから読み出され、アクセス回数、及びアクセスブロック回数のデータは、友達リストデータ32から読み出される。
【0061】
友達データを参照することにより、例えばSNSをどの程度の頻度で利用しているか、自分がSNSを通じて公開しているデータにどの程度アクセスしているか、また参加コミュニティを参照することで、どのような分野に興味を持っているかなどを知ることができる。また、既に友達レベルを設定していた場合には、その友達レベルによってアクセスブロックされた回数を知ることができる。このため、アクセスブロック回数が多い場合には、例えば自分に興味を持っていると判断し、友達レベルを変更して自分が公開しているデータを閲覧させやすくしたりできる(また、後述する公開レベルを設定する際の参考にできる)。
【0062】
友達データ表示用ページから友達レベル設定ページに戻り、友達レベル指定エリア46において何れかの友達レベルが指定された場合(ステップA6、Yes)、友達レベル設定部20fは、指定された友達レベルを一時記憶しておく(ステップA7)。以下、任意に友達データを参照しながら、友達レベルを指定することができる(ステップA4〜A8)。なお、友達レベル指定エリア46では、5段階の友達レベル(1〜5)の他、友達レベルを設定しない「設定なし」を指定することができる。
【0063】
友達レベルの設定が終了されると(ステップA8、Yes)、友達レベル設定部20fは、友達リストデータ32のニックネーム「もん吉」に対応する友達レベルのデータを、一時記憶している新たに指定された友達レベルを示すデータに更新する(ステップA9)。
【0064】
例えば、友達レベルが「2」に設定された場合には、友達レベル設定ページ中の現在の友達レベル45の表示を「2」に変更する。また、友達リスト表示ページを表示させる場合には、ニックネーム「もん吉」についての友達レベル42を「2」として表示させる。
【0065】
このようにして、友達関係がある他の会員に対して、任意に友達レベルを設定することができる。
【0066】
次に、SNSを通じて公開するデータが書き込まれる場合の動作について説明する。ここでは、日記が書き込まれる場合の日記書き込み処理について、図11に示すフローチャートを参照しながら説明する(図9(13))。
【0067】
まず、PC5−1においてトップページのメニューから日記機能が選択されると、ページ作成制御部20bは、日記書き込み用のページをPC5−1において表示させる(ステップB1)。
【0068】
図16には、日記書き込み用ページの一例を示している。図16に示す日記書き込み用ページには、日記書き込み用エリア50、公開レベル指定エリア51などが設けられている。
【0069】
日記書き込み用エリア50では、任意に文字を入力することができる。書き込み制御部20dは、日記書き込み用エリア50において書き込まれる文字のデータを入力する(ステップB2)。一方、公開レベル指定エリア51において何れかの公開レベルが指定された場合(ステップB3、Yes)、公開レベル設定部20hは、指定された公開レベルを一時記憶しておく(ステップB4)。以下、日記書き込み用ページでは、任意に日記の内容を記述したり、この日記の内容に対する公開レベルを指定することができる(ステップB2〜B5)。なお、公開レベル指定エリア51では、5段階の公開レベル(1〜5)の他、公開レベルを設定しない「設定なし」を指定することができる。
【0070】
日記の書き込みが終了されると(ステップB5、Yes)、書き込み制御部20dは、日記書き込み用エリア50において書き込まれたデータを、書き込まれた「日時」を示すデータと共に公開日記データ31の「内容」として記録する。また、公開レベル設定部20hは、公開日記データ31に対して、書き込み制御部20dにより記録されたデータと対応付けて、一時記憶していた「公開レベル」を示すデータを追加する(ステップB6)(図9(14))。ここでは、新規に追加された日記の内容に対して、公開レベル「3」が指定されたものとする。
【0071】
このようにして、SNSを通じて公開対象となるデータに対して、友達レベルが異なる友達別にアクセス制限をすることができるように公開レベルを設定することができる。従って、書き込んだ内容が特定の限られた友達にのみ閲覧させたい場合には、高い公開レベルを設定し、制限なく閲覧可能とする場合には、低い公開レベルを設定するなど、書き込んだデータの内容に応じてアクセス制限を調整することができる。
【0072】
なお、前述した説明では、日記を新規に書き込む場合について説明しているが、過去に書き込んだ内容(データ)に対して公開レベルを設定することも可能である。すなわち、日記を閲覧するページにおいて、公開レベルの設定対象を選択し、前述したように公開レベル指定エリア51に対する指定によって公開レベルを任意に設定できるようにする。
【0073】
また、SNSが提供する日記機能を対象とした例を示しているが、その他のデータ(レビュー、プロフィール、掲示板など)に対して公開レベルを設定することができる。
【0074】
次に、友達に対して設定した友達レベルと、公開対象として書き込んだデータに対して設定した公開レベルとをもとに、データを公開するか否かを判定する公開判定処理について、図12に示すフローチャートを参照しながら説明する(図9(15))。
【0075】
公開判定処理は、例えば前述したように日記などが新規に書き込まれた際に、友達関係が設定された友達に対してデータが更新されたことを通知するか否かを判定する場合に実行される第1の公開判定処理、あるいは他の会員によりデータを公開するページへのアクセスがあった場合に実行される第2の公開判定処理があるものとする。
【0076】
まず、第1の公開判定処理について説明する。
【0077】
まず、公開判定部20iは、書き込み制御部20dの制御によりデータが新規に書き込まれると、友達リストデータ32に記録されている友達を判別する(ステップC1)。また、新規に書き込まれたデータに対して設定された公開レベルを判別する(ステップC2)。例えば、日記の内容が書き込まれた場合には、公開日記データ31に新規に追加された「内容」に対応付けられた「公開レベル」を判別する。
【0078】
そして、公開判定部20iは、友達リストデータ32に設定された各友達の友達レベルと、公開対象とするデータの公開レベルとを比較する(ステップC3)。
【0079】
この結果、友達レベルが公開レベル以上ではないと判定された友達については(ステップC4、No)、公開判定部20iは、新規に書き込まれたデータについては公開不可とする(ステップC6)。
【0080】
例えば、図13に示すように、ニックネーム「もん吉」に対して友達レベルが「2」に設定されており、新規に書き込まれた日記の内容に対して公開レベルが「3」に設定されている場合には、ニックネーム「もん吉」の友達に対しては更新された内容について閲覧させないものと判別する。
【0081】
一方、友達レベルが公開レベル以上と判定された友達については(ステップC4、Yes)、公開判定部20iは、新規に書き込まれたデータについては公開可能と判定する(ステップC5)。
【0082】
例えば、図13に示すように、ニックネーム「yoshi」に対して友達レベルが「4」に設定されており、新規に書き込まれた日記の内容に対して公開レベルが「3」に設定されている場合には、ニックネーム「yoshi」の友達に対しては更新された内容について閲覧させるものと判別する。
【0083】
この場合、書き込み通知部20jは、該当する友達(ニックネーム「yoshi」)に対して、データが更新されたことを通知する。例えば、書き込み通知部20jは、ページ作成制御部20bによって、該当する友達がSNSサーバ1にログインした時に最初に表示させるページ(マイページ)において、友達が公開しているデータが更新されたことを表すメッセージ(日記更新情報)を表示させる(図9(16))。
【0084】
図17には、ログイン時に最初に表示されるページ(マイページ)の一例を示している。図17に示すページには、SNSに設けられた各種の機能の実行を指示することができるメニュー60が表示されている他、友達のニックネーム「もん吉」「くれよん」の友達の日記が更新されたことを通知するメッセージ61が表示されている。
【0085】
メッセージ61は、それぞれの友達の日記を表示するページとリンクされている。このメッセージ61が選択(クリック)されることで日記の内容の閲覧が要求された場合には(図9(17))、閲覧制御部20cは、ページ作成制御部20bにより該当する友達の日記を表示するページ(公開日記データ)を表示させて日記の内容を閲覧させる(図9(18)(19))。
【0086】
図17に示すように、公開レベルと友達レベルとをもとに、更新されたデータを公開可能と判別された友達に対しては、メッセージを通知することで、更新されたデータの閲覧を促すことができる。これにより、会員によるSNSの利用を促進することができる。
【0087】
なお、メッセージの通知方法としては、図17に示すように、Webページによって通知するだけでなく、電子メールによって通知することも可能である。
【0088】
次に、第2の公開判定処理について説明する。
まず、公開判定部20iは、日記などのデータを公開するページへのアクセス要求があると、このページ(データ)を公開している会員の友達リストデータ32を参照して、友達関係にある会員からのアクセス要求であるかを判別する。友達関係にある会員からのアクセス要求でない場合には、日記の内容を公開しない。一方、友達関係のある会員からのアクセス要求である場合、このアクセス要求している会員に対して設定している友達レベルを、友達リストデータ32を参照して判別する(ステップC1)。
【0089】
また、アクセス要求されたデータに対して設定された公開レベルを判別する(ステップC2)。例えば、日記のある日付の内容に対してアクセス要求されている場合には、この「内容」に対応付けられた「公開レベル」を判別する。
【0090】
そして、公開判定部20iは、友達リストデータ32に設定された各友達の友達レベルと、アクセス要求された公開対象とするデータの公開レベルとを比較する(ステップC3)。
【0091】
この結果、友達レベルが公開レベル以上ではないと判定された友達については(ステップC4、No)、公開判定部20iは、アクセス対象としているデータについては公開不可とする(ステップC6)。この場合、アクセスブロックしたことを通知するページを表示させても良いし、アクセス対象として選択したデータが存在しないことを通知するページを表示させても良い。アクセスブロックされたことを友達関係にある会員に通知した場合には、この会員に不快感を与えてしまうおそれがあるため、データが存在しないことを通知する方が好ましい。
【0092】
なお、判定の方法については、前述した第1の公開判定処理と同様にして実行するものとして詳細な説明を省略する。
【0093】
一方、友達レベルが公開レベル以上と判定された場合には(ステップC4、Yes)、公開判定部20iは、アクセス要求されたデータについては公開可能と判定する(ステップC5)。この場合、閲覧制御部20cは、アクセス要求された日記の内容を表示するページをページ作成制御部20bによって公開させる。
【0094】
なお、前述した説明では、公開レベルが設定されたデータ単位にアクセス要求があった場合、すなわち、ある日付の日記の内容にアクセス要求があった場合を例にして説明しているが、公開レベルが設定された複数のデータ単位にアクセス要求があった場合には、公開可能と判定されたデータのみを選択して公開することもできる。
【0095】
例えば、友達が公開している日記を表示するページにアクセスした際に、複数の日付分の内容を一覧表示させるものとする。公開判定部20iは、複数の日付分の「内容」のそれぞれに対して設定された公開レベルと、アクセス要求した友達に対して設定された友達レベルとを比較して、個々の日記の「内容」について公開可能であるか否かを判定する。
【0096】
閲覧制御部20cは、各日付の「内容」についての判定結果に応じて、公開可能と判定された日付の「内容」のみを選択する。そして、閲覧制御部20cは、公開可能と判定された日付の「内容」からなる一覧を表示するためのページをページ作成制御部20bによって公開させる。
【0097】
これにより、日記のページにアクセスしてきた友達には、友達レベルが設定されたことにより閲覧できない内容が存在していることが知られないため不快感を与えるおそれがない(単に該当する日付の内容が存在しないものと認識される)。
【0098】
なお、閲覧制御部20cは、他の会員によるアクセス要求の履歴を、前述した第1及び第2の公開判定処理の結果と共に、あしあとリストデータ33として記憶している。閲覧制御部20cは、SNSのトップページに設けられたメニュー60(図17参照)により「あしあとリスト」の表示が要求された場合、会員のあしあとリストデータ33をもとに、ページ作成制御部20bによりあしあとリストを表示させる。
【0099】
図18には、あしあとリストを表示するページの一例を示している。
図18に示す例では、ページ全体のアクセス回数と、全アクセス回数のうちアクセスブロックした回数(アクセスブロック回数)とを表示している。これにより、公開レベルと友達レベルの設定により、公開しているデータに対してアクセスブロックしている状況を知ることができる。
【0100】
また、各アクセス要求の履歴48として、アクセス日時と、アクセス要求した会員のニックネーム、さらに公開判定部20iの判定結果をもとに、アクセスブロックによりデータを公開していないことを表示している。これにより、友達の誰に対してアクセスブロックしているかを確認することができる。
【0101】
なお、前述した説明では、会員が記述した日記のデータに対して公開レベルを設定する場合を例にしているが、その他の公開対象となる各種のデータ(掲示板、レビュー、プロフィール等)に適用することができる。また、会員がデータを書き込んだ際に、このデータに対して会員の指定に応じて公開レベルを設定しているが、予め決められた規則に従って公開レベルが自動設定されるようにしても良い。例えば、日記については、書き込みが行われる曜日が月〜金の場合には公開レベル2、土日の場合には公開レベル5とすることができる。
【0102】
また、データの種類に応じて、デフォルトの公開レベルが設定されていても良い。例えば、日記については公開レベル4、プロフィールについては公開レベル3、掲示板については公開レベル2とする。これにより、データを書き込むたびに公開レベルを設定する必要がない。なお、この場合も書き込んだデータ毎に個別に公開レベルを設定できるものとする。
【0103】
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0104】
また、実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、コンピュータに実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)をコンピュータ内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、コンピュータ内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
【符号の説明】
【0105】
1…SNSサーバ、2…ネットワーク、3,4…通信事業者システム、5(5−1,5−2,…,5−m)…PC、6(6−1,6−2,…,6−n)…携帯電話機、10…CPU、11…メモリ、12…通信ユニット、13…入出力I/F、14…バス、15…入力装置、16…表示装置、17…記憶装置、20…制御部、20a…会員登録部、20b…ページ作成制御部、20c…閲覧制御部、20d…書き込み制御部、20e…友達関係設定部、20f…友達レベル設定部、20g…友達データ閲覧部、20h…公開レベル設定部、20i…公開判定部、20j…書き込み通知部、22…データベース、22a…ユーザ管理データ、22b…ユーザデータ、22c…ページデータ、24…通信部、30…プロフィールデータ、31…公開日記データ、32…友達リストデータ、33…あしあとリストデータ、34…掲示板データ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを通じてSNS(Social Networking Service)を提供するSNSサーバにおいて、
SNSを利用する会員を登録する会員登録手段と、
前記会員登録手段によって登録された会員毎に、他の会員との友達関係を設定する友達関係設定手段と、
前記友達関係設定手段によって友達関係が設定された他の会員に対して、友達レベルを設定する友達レベル設定手段と、
会員からの公開対象とする第1データの書き込みを制御する書き込み制御手段と、
前記書き込み制御手段の制御により書き込まれた前記第1データに対して、公開レベルを設定する公開レベル設定手段と、
前記書き込み制御手段の制御により書き込まれた前記第1データへの前記他の会員からのアクセス要求に対して、前記第1データに設定された前記公開レベルと、アクセス要求した前記他の会員に対して設定された前記友達レベルとに基づいて、前記第1データを公開するか否かを判定する第1公開判定手段と、
前記第1公開判定手段により公開すると判定された前記第1データを含むWebページを作成するWebページ作成手段と、
前記Webページ作成手段により作成されたWebページを、前記アクセス要求をした前記他の会員に対して公開する公開手段と
を具備したことを特徴とするSNSサーバ。
【請求項2】
前記第1公開判定手段は、複数の前記第1データを含む第2データに対する前記他の会員からのアクセス要求に対して、前記第2データに含まれる複数の前記第1データのそれぞれについて公開するか否かを判定し、
前記Webページ作成手段は、前記第1公開判定手段によって公開すると判定された前記第1データのみを含むWebページを作成することを特徴とする請求項1記載のSNSサーバ。
【請求項3】
前記公開レベル設定手段により設定された前記第1データに対する公開レベルと、前記友達登録手段により登録された前記会員のそれぞれに対する前記友達レベルに基づいて、前記書き込み手段の制御により書き込まれた前記第1データを前記会員のそれぞれに対して公開するか否かを判定する第2公開判定手段と、
前記第2公開判定手段によって前記第1データを公開すると判定した前記会員のみに対して、データの書き込みがあったことを通知する書き込み通知手段とをさらに具備したことを特徴とする請求項1記載のSNSサーバ。
【請求項4】
前記会員登録手段によって登録された会員による前記SNSの利用に関するデータを記憶する記憶手段と、
前記友達レベル設定手段によって友達レベルの設定対象となっている前記他の会員による前記SNSの利用状況を示すデータを閲覧させるデータ閲覧手段とをさらに具備したことを特徴とする請求項1記載のSNSサーバ。
【請求項5】
前記SNSの利用状況を示すデータには、前記公開判定手段によって前記第1データを公開しないと判定された回数を含むことを特徴とする請求項4記載のSNSサーバ。
【請求項6】
前記書き込み制御手段の制御により書き込まれたデータへの前記他の会員によるアクセス要求の履歴を前記公開判定手段による判定結果と共に記録するアクセス要求記憶手段と、
前記アクセス要求記憶手段により記憶されたアクセス要求の履歴と前記判定結果とを前記会員に対して公開するアクセス履歴公開手段と
をさらに具備したことを特徴とする請求項1または請求項3記載のSNSサーバ。
【請求項7】
ネットワークを通じてSNS(Social Networking Service)を提供するコンピュータを、
SNSを利用する会員を登録する会員登録手段と、
前記会員登録手段によって登録された会員毎に、他の会員との友達関係を設定する友達関係設定手段と、
前記友達関係設定手段によって友達関係が設定された他の会員に対して、友達レベルを設定する友達レベル設定手段と、
会員からの公開対象とする第1データの書き込みを制御する書き込み制御手段と、
前記書き込み制御手段の制御により書き込まれた前記第1データに対して、公開レベルを設定する公開レベル設定手段と、
前記書き込み制御手段の制御により書き込まれた前記第1データへの前記他の会員からのアクセス要求に対して、前記第1データに設定された前記公開レベルと、アクセス要求した前記他の会員に対して設定された前記友達レベルとに基づいて、前記第1データを公開するか否かを判定する第1公開判定手段と、
前記第1公開判定手段により公開すると判定された前記第1データを含むWebページを作成するWebページ作成手段と、
前記Webページ作成手段により作成されたWebページを、前記アクセス要求をした前記他の会員に対して公開する公開手段として機能させるためのSNS制御プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2012−164326(P2012−164326A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−66932(P2012−66932)
【出願日】平成24年3月23日(2012.3.23)
【分割の表示】特願2006−331015(P2006−331015)の分割
【原出願日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【出願人】(310009993)株式会社タイトー (207)
【Fターム(参考)】