説明

SNS統括サイト管理装置、及びSNS統括サイトを利用した情報開示方法

【課題】 SNSの枠を越えて、異なるSNSに所属する者同士の情報交換を可能とする仕組みを提供する。
【解決手段】 任意個数のSNSが登録されているSNS統括サイトを設け、このSNS統括サイトを運営管理するSNS統括サイト管理装置1が登録されている全SNSおよび全参加者に関する情報をデータベース化して管理する。このように情報が集中しているので、SNS統括サイトあるいは登録されたSNSに参加している者はいずれも自己の情報を開示したい相手と開示レベルを自ら設定でき、SNS統括サイト内の自分が所属していないSNSの参加者に対しても情報の開示が可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワーク上に開設されたSNS統括サイト内に1人以上の参加者からなるSNSを登録し、SNS統括サイトあるいは登録されたSNSに参加するユーザは、同一あるいはSNS統括サイト内の異なるSNSに参加する他のユーザに自己が設定した範囲内で自己の情報を開示する方法およびこの方法を実現するための情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット等の通信ネットワーク上に開設されたコミュニティ型のWebサイトを利用して、新たな友人関係を築くようにしたサービスが普及している。通信ネットワーク上のコミュニティに参加して、自分の属性情報を開示するとともに、他の構成員の種々の属性(以下、「プロフィール情報」)を閲覧することによって、友人・同好の士を増やしていくわけである。見も知らぬ友人という意味で、仮想空間の友人とも言える。プロフィール情報としては、生年月日、性別、現住地、出身地、職業、血液型、趣味、好きな食べ物等がよく用いられているが、もちろんこれは任意にして千差万別である。
【0003】
このようにコミュニティ型のWebサイトは、大きく二つに分けられる。一つ目は、既存の参加者などの紹介がなくても誰でも自由に参加できるコミュニティである。二つ目は、最近話題に上ることの多いソーシャルネットワークサービス(以下、「SNS」)である。SNSは、既存の参加者の紹介等により、かつ、運営者側が定めた利用・運用規則(ポリシー)に従うことを条件に参加が可能であり、これらの参加者のみが書込みや閲覧が可能のコミュニケーションサービスである。
【0004】
前者の自由参加コミュニティは、自由である分利便性はあるが、リスクがつきまとう。即ち、自分の属性情報を任意の他人に晒してしまうからである。反面、自分の属性情報をまったく伏せたのでは、新たな友人関係を築くことは難しい。したがって、自分の属性情報の開示を自分の意思でコントロールできることが望まれる。この欠点を克服するために特許文献1に記載の発明が提案されている。特許文献1に開示された「会談相手の検索方法及び検索システム」は、ユーザが自らの個人情報のうち他人に公開したくない項目を非公開に設定する。つまり、自らの意思により自分の属性情報を、公開してもよい情報(公開可情報)と、公開するのに抵抗がある情報(公開不可情報)とに区別することでプライバシーの保護を図る技術がある。
二つ目のSNSは、一つ目の自由参加コミュニティのようなリスクは小さいが、利便性において難点がある。即ち、運営者が異なるとポリシーも異なるため、異なる複数のSNS相互間では、参加者同士がSNSの枠を越えて交流することはできないのである。例えば、複数のSNSに参加している者が、あるSNSに参加している時に、他のSNSに参加しようとすると、当該他のSNSにあらためて参加する手続を行う必要があった。
これは、非常に不便なことであり、この点に着目したのが特許文献2に記載の発明である。この発明は、複数の異なるポリシーに対応した複数のSNSを、ローカルSNSとし、その複数のローカルSNSに対して共通的なグローバルSNSを基に、ローカルSNSの切替えを容易にして、操作性の向上を図ろうとするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−279218号公報
【特許文献2】特開2008−27095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の発明は、公開したくない情報を非公開項目として設定でき、しかも相手によって設定変更ができるとはいえ、その相手は自分が所属するグループに限られる。自分が所属していないグループの人に、自己の情報を公開して知友をふやしていきたいと願っても、この発明では実現できない。つまり、折角の利便性が損なわれてしまうのである。
【0007】
一方、特許文献2に記載の発明は、グローバルSNSの中に、任意の個数のローカルSNSを設けるものであり、会員の使い勝手の良さを主眼とする。すなわち、あるローカルSNSから別のローカルSNSへ移ろうとする際の繁雑な処理手順を大幅に軽減し、ローカルSNS間の切替操作を容易にすることを目的としているのである。但し、この切替えはどちらのローカルSNSにも既に参加していることが前提であって、自分が参加していないローカルSNSの参加者との交流を可能とするものではない。
【0008】
ところで、OpenIDと呼ばれるURL形式のIDがある。このOpenIDに対応したサイト(SNSも含む)でこのIDを利用するならば、新たにアカウントを作成したり、ログインするために別々のIDやパスワードを入力したりする必要がなくなるといわれている。しかしながら、OpenIDを利用することによって、SNS相互間で情報の開示がなされるわけではなく、利用者は、現在どのSNSに入っているのか意識する必要がある。つまり、現在ログインしているSNSの会員としか交流できない。
【0009】
以上の問題点に鑑み、本発明は、自らが参加するSNSに限らず、他のSNSに参加する者にも、自ら設定した範囲内で自己のプロフィールや日記などの情報を公開可能とする仕組みの提供を目的とする。
つまり、異なるSNSに参加する者同士の情報開示を可能とすることによって、各SNSは垣根を持ちつつ、参加者レベルでこの垣根を越えた交流ができ、個々のSNSはたとえ少人数であるとしても、情報交換の質量ともに増大させ、人数の少ないSNSでも、参加者数の増加を可能とさせる仕組みを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明は、通信ネットワーク上に開設されたSNS統括サイトを管理するとともに、このSNS統括サイトに登録する任意個数のSNSも管理するSNS統括サイト管理装置であって、前記SNSに関する情報(例:サイトの責任者のID、サイトの名称など)を記憶する第1記憶手段と、前記SNS統括サイトへの直接参加者あるいは前記SNSいずれかへの参加者に関する個人情報(例:氏名、職業、住所、年齢、趣味など)を記憶する第2記憶手段と、SNS主催者が、前記SNS統括サイトへの登録を要求する際に使用するSNS主催者端末から、当該SNSに関する情報を受信して前記第1記憶手段に記憶させるSNS登録手段と、前記SNS統括サイトへの直接参加者あるいは前記SNSいずれかへの参加者に関する個人情報を、当該参加者の識別情報と対応づけた上で、前記第2記憶手段に記憶させるSNS参加者登録手段と、前記SNS統括サイトへの直接参加者あるいは前記SNSいずれかへの参加者が使用する参加者端末からの情報の開示レベル(例:「開示しない」、「プロフィールのみ開示」、「プロフィール+日記・写真・動画などの追加的情報を開示」など)及びその開示レベルの対象範囲を受信し、両者を対応づけた上で、前記第2記憶手段に記憶させる開示レベル登録手段と、参加者端末からの他の参加者に関する情報の閲覧要求を受信すると、前記第2記憶手段から当該他の参加者の開示レベルを参照し、閲覧許否を判定する開示許否判定手段と、を少なくとも有し、一の参加者が開示を許可する他の参加者は、同一のSNSに参加していることを問わないことを特徴とする。
【0011】
このように、SNS統括サイト管理装置が任意個数のSNSに関する情報および参加者に関する情報を一括管理しているので、各SNSの責任者は自らサーバやデータベースの管理をしなくてよい。特に情報の開示レベルの設定・運用をSNS統括サイト管理装置が全面的に担っているので、各SNSは自コミュニティ内の交流という本来の業務に専念できる。このことは、たった一人からでも簡単にSNSを開設でき、しかも複数のSNSの垣根を取り除くことができるという意味で重要である。
【0012】
上記発明の目的を達成するために、本発明は、前記第2記憶手段に記憶される参加者の個人情報には、氏名、ニックネーム(例:氏名のひらがな表示)、出身都道府県、居住地の住所、性別の少なくともいずれかを含む基本情報が含まれており、いずれかの参加者の端末からの検索要求を受信すると、当該参加者と同一のSNSに参加するか否かを問わず他の参加者の少なくとも前記基本情報を開示するために前記第2記憶手段を検索する参加者検索手段をさらに有することが好ましい。
【0013】
これにより各参加者は、自分が参加しているSNSによらず、SNS統括サイトあるいは登録されたSNSの他の全参加者の少なくとも基本情報を常に検索することが可能となる。この基本情報は、他のSNSの参加者を知友とする手がかりとなる。
【0014】
上記発明の目的を達成するために、本発明は、前記第2記憶手段には、参加者毎の人脈(例:ユーザXにとってユーザAが友人、ユーザBが友人の友人など)が記憶されており、
情報の開示レベルと対応づけて登録される開示レベルの対象範囲とは、人脈の親疎関係(例:「友人」、「友人の友人」、「友人の友人の友人」、それ以外の「無関係」など)を表わす関係度(例:友人は1.0、友人の友人は0.5、友人の友人の友人は0.25、無関係は0.0など)であるとすることが好ましい。
これにより、一人で多数の友人を持つ場合でも、開示レベルの設定を簡便に行うことができ、かつ、記憶容量を抑えることができる。
【0015】
ここで、従来のSNSと本発明のSNSとの相違について敷衍する。
従来のSNSは、その目的・性格を最初に決めてしまう。そのSNSは交流に便利なように細分化されてコミュニティを作ることはあっても、他SNSとの交流は考えない。それに対し本発明のSNSは、どんどん子供を増やしていく。SNS統括サイト(下記の実施形態の「メタSNS」)は、社会全体を被うほどの交流空間を形成することも(理論的には)可能なのである。本発明の特徴を以下に述べていく。
第一に、SNS統括サイトを親とする子SNS(下記の実施形態の「下位SNS」)は容易に創出可能で、更にその子SNSも容易に参加者を増やしていくことができる。これは、SNS統括サイトが各子SNSおよびその参加者に関する情報を一括管理しているからである。各子SNSはただ、本来の目的である交流に専念していればよい。第二に、このSNS統括サイトの存在によって、子SNS間の交流も容易になる。子SNSがお互い交流したいと思ったら、親(の情報)を利用する。親が強制するのではない。第三に、本発明では、親SNSであるSNS統括サイトだけへの参加者も許容する。こういう岡目八目的な存在があることも、子SNS間の交流に寄与し、コミュニティの多様性を促してくれる。第四に、SNS統括サイトへの参加は、子SNS及び個人共に開放的にする。他SNSとの交流を促進するためである。そして情報開示の基準を、(1)SNS単位、(2)SNS統括サイトに参加する個人単位、の2次元的にする。これにより、交流拡大とそれによって起こり得るリスクの回避との両面を狙う。第五に、SNS統括サイトの参加者はだれでも、SNS統括サイトの全参加者を対象とした検索を行うことができる。これも交流拡大に役立つ。
以上述べてきたように本発明では、諸個人は「おのが出自=所属する子SNS」を大事にしながら大きいコミュニティを目指していけるのである。
【発明の効果】
【0016】
SNSを立ち上げて仲間を募ろうとする人は、本発明のSNS統括サイト管理装置が運営するSNS統括サイトに参加することにより、簡単に目的を達成することができる。
また、自己の所属するSNSの枠を超えた交流も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1の実施形態のシステム構成例を示す図である。
【図2】第1の実施形態のシステムのSNS統括サイト管理装置の機能ブロック例を示す図である。
【図3】第1の実施形態のSNS情報DBの格納データ例を示す図である。
【図4】第1の実施形態の参加者プロフィール情報DBの格納データ例を示す図である。
【図5】第1の実施形態の参加者所属情報DBの格納データ例を示す図である。
【図6】第1の実施形態の参加者人脈情報DBの格納データ例を示す図である。
【図7】第1の実施形態の参加者開示レベル情報DBの格納データ例を示す図である。
【図8】第1の実施形態の参加者による開示レベルの設定のための画面例を示す図である。
【図9】第1の実施形態のメタSNS、下位SNS、および参加者の関係を示す概念図である。
【図10】第1の実施形態の参加者による他の参加者の情報閲覧要求時の処理を示すフロー図である。
【図11】第2の実施形態のシステムのSNS統括サイト管理装置の機能ブロック例を示す図である。
【図12】第2の実施形態の参加者開示レベル情報DBの格納データ例を示す図である。
【図13】第2の実施形態の参加者による開示レベルの設定のための画面例を示す図である。
【図14】第2の実施形態のメタSNS、下位SNS、および参加者の関係を示す概念図である。
【図15】第2の実施形態の参加者による他の参加者の情報閲覧要求時の処理を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
《第1の実施形態》
図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態について説明する。請求項1にいう「SNS統括サイト」は、それ自体が個々のSNSを参加者とするSNSとみなすことができる。そのため、以下、「SNS統括サイト」を「メタSNS」と表現する。このメタSNSに参加しているSNSを「下位SNS」と表現する。
図1に従い、本実施形態のシステム構成を説明する。
【0019】
インターネットNを介して、SNS統括サイト管理装置1がユーザ端末(2,3)と接続している。
ユーザ端末は、いずれかのSNSを開設したり、参加したりする者(以下、「ユーザ」という。)が使用する情報処理装置である。以下の説明の便宜上、下位SNSを開設したり世話役を努めたりするユーザが使用するユーザ端末をSNS主催者端末2、メタSNSあるいは下位SNSに参加するユーザが使用するユーザ端末を参加者端末3とする。ただし、下位SNSの主催者は他の下位SNSの参加者であったり、その逆もあったりするので、1台のユーザ端末がSNS主催者端末2であると同時に参加者端末3であることもある。SNS主催者端末2と参加者端末3の別は説明の便宜上にすぎない。
【0020】
ユーザ端末2、3は、パソコン、PDA,携帯電話などのいずれでもよいが、通信ネットワークNとの接続機能および画面表示機能を有することが不可欠である。図1には、ユーザ端末2、3が2台ずつ記載されているが、台数に制限はない。
【0021】
SNS統括サイト管理装置1は、メタSNSを主催すると同時にこのメタSNSに参加する下位SNSあるいは個人を管理する情報処理装置である。個人には、いずれかの下位SNSに参加する者と、下位SNSには参加しないがメタSNSに参加する者とがいる。
図1では、SNS統括サイト管理装置1が1台しか記載されていないが、1台でその処理を実行するとは限らず、複数の情報処理装置が連携してその処理を実行してもよい。
【0022】
次に、図2のブロック図に従い、SNS統括サイト管理装置1の構成を説明する。
この図に示すように、SNS統括サイト管理装置1は、記憶部4と処理部5と通信インターフェース部6を備える。
【0023】
記憶部4は、第1記憶手段7と、第2記憶手段8を含む。
第1記憶手段7には、SNS情報データベース(以下、「SNS情報DB」)9が格納されている。
第2記憶手段8には、参加者プロフィール情報データベース(以下、「参加者プロフィール情報DB」)10と、参加者所属情報データベース(以下、「参加者所属情報DB」)11と、参加者人脈情報データベース(以下、「参加者人脈情報DB」)12と、参加者開示レベル情報データベース(以下、「参加者開示レベル情報DB」)13が格納されている。
【0024】
第1記憶手段7のSNS情報DB9には、図3に例示するように下位SNSに関する属性情報をSNS識別情報と対応づけて記憶するものである。属性情報には、当該SNSの名称、主催者の識別情報のほか、このSNSへの参加方法(招待制、許可制など)などが含まれる。また、下位SNSは、その参加者に関するプロフィールなどを画面表示する際に、当該下位SNSが何であるかを端的に示す特徴を背景画像として表示する。SNS情報DB9には、この背景画像の格納場所も記憶させる。
【0025】
第2記憶手段8は下位SNSへの参加者、あるいはメタSNSにのみ参加する者に関する情報を記憶するデータベースを格納する。
参加者プロフィール情報DB10は、図4に例示するように、各参加者の属性情報を参加者識別情報と対応付けて記憶するものである。属性情報として、氏名、ニックネーム、出身都道府県、居住地の住所、性別、生年月日、職業などがある。また、日記等を格納している記憶場所へのポインタ類を記憶させてもよい。なお、日記や写真や動画等のように頻繁に更新されたり、データサイズが予測しにくかったりするデータは、別のデータベース、あるいはSNS統括サイト管理装置1とは別のファイルサーバなどに保存してもよい。
さらに、参加者プロフィール情報DB10には、本籍SNSも記憶させる。この本籍SNSとは、当該参加者が複数の下位SNSに所属している場合、最も重要視している下位SNS、いわば出自のSNSのことである。本籍SNSは、参加者自身が設定してもよく、最初に参加した下位SNSを自動的に本籍SNSとして設定してもよい。
この本籍SNSを設定する利点は次の二つである。
第1に、他の参加者がその参加者をイメージするのに役立つ。人は誰でもその人の出自を先ず考えるからである。第2に、メタSNSの管理者側もその参加者の情報を示す時、先ず本籍SNSについて行い、次に他のSNSを任意の順序で行えば情報伝達の際のミスリードが少なくなる。
最後に付け加えると、1つの下位SNSにのみ所属している場合は、この下位SNSが本籍SNSになる。
【0026】
参加者所属情報DB11は、図5に例示するように、各参加者の所属する下位SNSの識別情報を当該参加者の識別情報と対応付けて記憶する。ある下位SNSの参加者を調べたいときは、この参加者所属情報DB11を参照する。なお、SNS統括サイト管理装置1は一人の参加者がいくつの下位SNSに参加していても、唯一つの参加者識別情報を割り当てている。また、図5の例では、ユーザTは、2つの下位SNSに所属しているが、図4の参加者プロフィール情報より、SNS1が本籍SNSである。
参加者の中には下位SNSには参加せず、メタSNSにのみ参加する者もいる。このような参加者は、参加者プロフィール情報DB10には登録されているが、参加者所属情報DB11には登録されていない。
ところで、下位SNSへの参加の仕方としては、まずメタSNSに参加し、その後いずれかの下位SNSに参加してもよく、いずれかの下位SNSに参加することにより、同時にメタSNSに参加したものと扱われてもよい。なお付言すると、メタSNSのみに参加することも可能である。
【0027】
参加者人脈情報DB12は、図6に例示するように参加者別の知友を親疎関係とともに記憶するものである。この参加者人脈情報DB12について、後に詳しく説明する。
参加者開示レベル情報DB13は、図7に例示するように、ある参加者が人脈の親疎関係を表わす関係度に対して設定した自分の情報の開示レベルを記憶するものである。本実施形態では、開示レベルとしてL1,L2,L3の3種類があるものとする。L1は、参加者のプロフィール情報のうちで最小限の基本情報のみを開示するレベルであり、L2はプロフィール情報まで開示するレベルであり、L3はプロフィール情報に加え日記等の追加的情報まで開示するレベルである。図7の例では、「友人」の開示レベルをL3、「友人の友人」および「友人の友人の友人」の開示レベルをL2、「それ以外」の開示レベルをL1に設定している。この人脈の関係度と対応づける開示レベルは参加者が自由に設定すればよい。あるいは、SNS統括サイト管理装置1側でデフォルト値を定めてもよい。
【0028】
処理部5は、SNS登録手段14と、SNS参加者登録手段15と、人脈登録手段16と、開示レベル登録手段17と、開示許否判定手段18と、参加者検索手段19を含む。
ただし、図2に示す各手段の分類は、あくまで説明の便宜上にすぎない。
各手段は、その機能に応じて、ハードウェア、ソフトウェアで実装される。ソフトウェアによる場合は、ROMやハードディスクなどの記憶手段に格納されているコンピュータプログラムを、CPUが実行する。これらは、公知の事柄であるので説明を省略する。
また、SNS統括サイト管理装置1と各ユーザ端末2、3は、通信インターフェース部6、通信ネットワークNを介して、それぞれデータの送受信を行う。
さらに、図2には記載がないが、SNS統括サイト管理装置1は、処理の経過に伴う作業用中間データ、パラメータ類などを格納する記憶手段、検索結果や開示可能な情報を参加者端末3に送信する手段等その他の処理手段も備える。
【0029】
SNS登録手段14は、下位SNSの開設を要求するSNSの主催者の端末2より、当該下位SNSに関する情報を受信して第1記憶手段7に記憶させる。
SNS参加者登録手段15は、いずれかの下位SNSへの参加を要求するユーザの個人情報を、当該個人情報と参加者識別情報と対応づけた上で、第2記憶手段8に記憶させる。
人脈登録手段16は、参加者ごとの人脈情報を参加者人脈情報DB12に記憶させる。SNS統括サイト管理装置1が各参加者の人脈をどのように把握するかは、後で説明する。
開示レベル登録手段17は、参加者端末3からの当該参加者に関する情報の開示レベルとその開示範囲を特定しうる情報(本実施形態では関係度)とを受信して、第2記憶手段8に記憶させる。
開示許否判定手段18は、参加者端末3からの他の参加者に関する情報の閲覧要求を受信すると、第2記憶手段8から当該他の参加者の開示レベルを参照し、要求された情報の閲覧許否を判定する。
参加者検索手段19は、いずれかの参加者端末3からの検索要求を受信して、参加者の基本情報、あるいは基本情報を含むプロフィール情報を検索する。
【0030】
次に、上述した構成のSNS統括サイト管理装置1において実行される処理について
1)新規の下位SNSと、新規の参加者のデータベースへの登録、
2)参加者による開示レベルの設定、
3)参加者による他の参加者の情報閲覧要求に対する情報開示、
の3種類に分けて説明する。
【0031】
メタSNSへの下位SNSの新規登録は次のようにする。
例えばユーザAがSNSを立ち上げようとする場合、主催者端末2を介してSNS統括サイト管理装置1に、自分が主催するSNSの名称とユーザAの個人情報を送信する。SNS統括サイト管理装置1のSNS登録手段14は、図4に例示する参加者プロフィール情報DB10を参照して、ユーザAに関する情報が未登録であれば、参加者識別情報を生成し、この識別情報と対応づけてユーザAの個人情報を参加者プロフィール情報DB10に登録する。あわせて、当該下位SNSの識別情報を生成し、このSNS識別情報と対応づけて図3に例示するSNS情報DB9に当該SNSの名称と主催者であるユーザAの情報(図3の例では、参加者識別情報)を登録する。
このように、本実施形態では、1人以上から1個の下位SNSを始めることができる。開始後は、招待状などを利用して自分の下位SNSへの入会者を増やしていく。
【0032】
いずれかの下位SNSへの参加を希望する個人は次のようにしてデータベースに登録される。
例えば「ユーザT」がSNS1に参加したい場合は、自己のユーザ端末3を介してSNS1の主催者(ユーザA)のユーザ端末2に必要な情報とともに参加要求を送信する。
ユーザAが参加を認める場合は、ユーザAの端末2からSNS統括サイト管理装置1に対して、ユーザTがSNS1へ参加する旨、およびユーザTの個人情報を送信する。もしユーザTが参加者プロフィール情報DB10に未登録であれば、SNS参加者登録手段15は参加者識別情報を生成し、この識別情報と対応づけて個人情報を登録する。あわせて、参加者所属情報DB11にSNS1のSNS識別情報とユーザTの参加者識別情報とを対応づけて登録する。
図5の例では、ユーザTは、2つの下位SNSに所属している。しかし、参加者識別情報は、いずれの下位SNSにも共通に参照される。つまり、SNS統括サイト管理装置1は、参加者に1個の参加者識別情報を付して管理しているのであり、参加している下位SNS毎に別個の参加者識別情報が付されるわけではない。図4に例示する参加者プロフィール情報DB10は、メタSNSの配下にあるすべての下位SNSに共通に参照される。
図5に例示する参加者所属情報DB11は図3に例示するSNS情報DB9とともに、本実施形態にとって極めて重要な意味をもつ。なぜならメタSNSに属する下位SNSを管理するための手段であるからである。これらのデータベースをSNS統括サイト管理装置1が一元管理しているので、誰でも下位SNSを容易に立ち上げることができる。自分でSNSサーバの構築をしなくてよいからである。
【0033】
次に参加者による自己の情報の開示レベルの設定について説明する。
この開示レベルには、自己の所属する下位SNSを対象とするものと、メタSNS内の人脈の関係度を対象とするものとがある。
ある参加者が開示レベルを新規に設定したり、変更したりしたいときは、参加者端末3からSNS統括サイト管理装置1にアクセスし、図8に例示するようなWebページの送信を受ける。
このページにて、自己のプロフィールについては所属するSNS(SNS1とSNS2)の全員に公開し、自己の日記については所属するSNS2の全員に公開する、と設定している。この設定内容がSNS統括サイト管理装置1に送信されると、開示レベル登録手段17は、参加者所属情報DB11に開示レベルを登録する(図5参照)。
【0034】
次に、SNS統括サイト管理装置1が、各参加者に対して、その友人、友人の友人(以下略)をどのように決めていくかについて説明する。先ず各参加者は、友人は自分で決めなければならない。決め方については特に限定しないが、次の方法もその一つである。ある参加者Tが他の参加者Bに対して友人になってくれるようにメールで依頼する。相手の参加者Bからの了承のメールを受信するとTとBは「友人」になったと取り決める。T−B間のメールの送受信を、SNS統括サイト管理装置1を介在させて行うわけである。Tだけではなく全ての参加者はこのようにして「友人」を決める。この「友人」のデータ群から、全ての参加者について「友人の友人」(以下略)を自動的に決めていくことができるのであるが、そのアルゴリズムは既知なので省略する。結局任意の二人の参加者について、「親疎関係」(無関係も含む)が決まる。
【0035】
次にシステムで取り扱うために、「親疎関係」を数値化し、本発明ではそれを「関係度」という。例えば友人に1.0、友人の友人に0.5、友人の友人の友人に0.25を与えるなど、システムは任意に設定することが出来る。数量データではなく順序データであるから順序さえ狂わなければよいのである。なお関係度は予めシステムが決めている値であり、各参加者が勝手につける値ではないことに注意する。図6に示す参加者人脈情報DB12のデータ構造の例では、ユーザTは、ユーザB、F、Hを友人と決める。ユーザC、Eとの「親疎関係」はシステムが決めてくれる。「親疎関係」が決まれば関係度は自動的に決まる。なお、この参加者人脈情報DB12は参加者プロフィール情報DB10に含めてもかまわない。
【0036】
関係度に対応した開示レベルは、SNS統括サイト管理装置1から図8に例示するような設定画面を受信し、公開/非公開の設定を行う。図8の例では、「友人」「友人の友人」「友人の友人の友人」にプロフィール情報を開示し、特に「友人」には日記まで開示する、と設定している。開示レベル登録手段17は、この設定内容を図7に例示するような参加者開示レベル情報DB13に記憶させる。
このように、メタSNSに登録することにより、メタSNSあるいは下位のSNSの他の参加者と簡単な設定方法でいつでも開示レベルの新規設定と変更・削除が可能である。開示レベルの設定は、図8に例示するような同じユーザインターフェースで公開/非公開の設定ができるので、きわめてユーザフレンドリーであるという点も本実施形態の利点である。
なお、個人の最小限の(たとえば、氏名、ニックネーム、出身都道府県、居住地の住所、性別のいずれか一つ等)は、メタSNSの参加者全員に開示するものとする。他の下位SNSの参加者であって、かつ「友人」でない者には、自分の情報をまったく開示できないとあっては、同一のメタSNSに参加している意味がないからである。
また、メタSNSの参加者全員に自分の全情報を開示すると設定することも可能である(図8参照)。この設定をした参加者の日記等も含む全情報はメタSNSの全参加者に公開される。
【0037】
続いて、参加者による他の参加者の閲覧要求の処理について図3から図7のデータ例を利用し、図10の流れ図を参照しながら説明する。このデータ例に基づいてメタSNSと下位SNSの構成を図示すると図9のようになる。
図9において、○印の中の文字は、参加ユーザ名であり、参加ユーザ名の右側の数字は関係度を表わしている。SNS1およびSNS2に参加しているユーザTの情報の開示レベルL1,L2,L3をそれぞれ破線、実線、二本の実線で表わす。例えば、ユーザTにとってユーザAの関係度は0.0であるがSNS1に属しているので、ユーザTはユーザAにプロフィールまでを開示する。ユーザB、ユーザF、ユーザHの関係度は1.0なので同一のSNSに属するかどうかを問わず、ユーザTは自分のプロフィールに加え日記も開示する。ユーザCの関係度は0.5であるが、SNS2に所属しているので、プロフィールに加え日記も開示する。ユーザEはユーザTとは異なるSNSに所属しているが、関係度が0.25なのでプロフィールまでを開示する。ユーザDとユーザGは関係度が0.0であり、かつユーザTと同一のSNSに所属していないので、ニックネーム等の基本情報のみ開示する。
【0038】
SNS統括サイト管理装置1は、参加者端末3からある参加者についての情報閲覧要求を受ける(ステップS1)。開示許否判定手段18は、このユーザ(以下、「閲覧ユーザ」)と閲覧を希望されているユーザ(以下、「対象ユーザ」)の参加者識別情報を図4のテーブルから抽出する(ステップS2)。図6のテーブルから参加者識別情報が対象ユーザの識別情報と一致する人脈情報を参照し、他の参加者の参加者識別情報に該当するレコードがあれば、つまり「無関係」でなければ(ステップS3でYes)、関係度を参照し、図7のテーブルからこの関係度に対応する開示レベルを抽出する。抽出した開示レベルに従い対象ユーザの開示可能な情報をデータベースから抽出して参加者端末3に送信する(ステップS4)。例えば、対象ユーザがTであり、閲覧ユーザがFであれば、関係度が1.0なのでプロフィールおよび日記を送信する。
なお、SNS統括サイト管理装置1が会員のプロフィール情報を閲覧要求元に送信する際、本籍SNSの背景画像データも送信する。ユーザTの本籍SNSはSNS1なので(図4参照)、図3のテーブルを参照してSNS1の背景画像(FIG1.jpg)をユーザTのプロフィール情報とともに送信する。
【0039】
もし、図6のテーブルに該当レコードがない、つまり「無関係」であれば(ステップS3でNo),図5のテーブルを参照して、閲覧ユーザと対象ユーザの所属SNSを取り出し、同一のSNSに参加しているならば(ステップS5でYes),所属SNSに対する開示レベルに従い対象ユーザの情報をユーザ端末3に送信する(ステップS6)。例えば、対象ユーザがTであり、閲覧ユーザがCであれば、いずれもSNS2に所属し、かつ、図5のテーブルよりユーザTはSNS2の参加者に対して開示レベルL3を設定している。そのため、ユーザCには、ユーザTのプロフィールおよび日記を送信する。
なお、ユーザTとユーザCはいずれもSNS2に所属しているが、ユーザTの本籍はSNS1にあるので、ユーザCに対して、ユーザTに関する情報とともにSNS1の背景画像が送信される。
【0040】
閲覧ユーザと対象ユーザとが、同一のSNSに参加していないならば(ステップS5でNo),図4のテーブルのうちから基本情報のみを取り出してユーザ端末3に送信する(ステップS7)。たとえば、ユーザDとユーザGは「無関係」であり、かつユーザTの所属する下位SNSに参加していないので、ユーザTのニックネーム「てぃー」等の最少限の基本情報のみを送信する。
【0041】
《第2の実施形態》
第2の実施形態は、開示レベルの設定の仕方が第1の実施形態と相違する。
以下、第1の実施形態との相違点を中心に、図11〜図15を参照しながら説明する。
この実施形態のSNS統括サイト管理装置31は、図11に示すように、SNS統括サイト管理装置1(図2参照)とほぼ同様であり、参加者人脈情報DB12と人脈登録手段16とが省略可能な点でのみ相違する。
【0042】
データベースの構造は第1の実施形態とほぼ同様であるが、参加者開示レベル情報DBは相違する。
参加者開示レベル情報DB32は、図12に例示するように、ある参加者が他の個別の参加者に対して設定した自分の情報の開示レベルを記憶するものである。
開示レベル登録手段33は、参加者端末3からの当該参加者に関する情報の開示レベルとその開示対象参加者を特定しうる情報(例:参加者識別情報)とを受信して、参加者開示レベル情報DB32に記憶させる。
【0043】
次に、第2の実施形態における参加者による開示レベルの設定について説明する。
この開示レベルには、自己の所属する下位SNSを対象とするものと、「友人」として指定した他の参加者を対象とするものとがある。下位SNSを対象とする設定は第1の実施形態と同様なので、個別の「友人」について設定する場合を説明する。
ある参加者が開示レベルを新規に設定したり、変更したりしたいときは、参加者端末3からSNS統括サイト管理装置31にアクセスし、図13に例示するようなWebページの送信を受ける。
ところで、メタSNSの参加者同士は誰でも「友人」になりうるが、第2の実施形態では、「友人」には2種類がある。第1は、同一の下位SNSに所属しているが、この下位SNSに対する開示レベルよりも広い範囲の情報を開示したい相手である。第2は、同一の下位SNSに所属していないが、基本情報以上の広い範囲の情報を開示したい相手である。この「友人」の設定は、第1の実施形態と同様にSNS統括サイト管理装置31を介在させたメールを利用する方法などにより行う。図13の設定画面では、4人いる「友人」の全員にプロフィール情報を開示し、特に3人の「友人」(ユーザB,F,H)には日記まで開示する、と設定している。
このように、メタSNSに登録することにより、メタSNSあるいは下位のSNSの他の参加者と簡単な設定方法でいつでも開示レベルの新規設定と変更・削除が可能である。
【0044】
続いて、参加者による他の参加者の閲覧要求の処理について図3から図5、および図12のデータ例を利用し、図15の流れ図を参照しながら説明する。このデータ例に基づいてメタSNSと下位SNSの構成を図示すると図14のようになる。
図14において、○印の中の文字は、参加ユーザ名であり、SNS1およびSNS2に参加しているユーザTの情報の開示レベルL1,L2,L3をそれぞれ破線、実線、二本の実線で表わす。例えば、ユーザTは、ユーザAとユーザEにプロフィールまでを開示し、ユーザBとユーザCとユーザFとユーザHにはプロフィールに加え日記も開示するが、ユーザDとユーザGにはニックネーム等の基本情報しか開示しない。
【0045】
SNS統括サイト管理装置31は、参加者端末3からある参加者についての情報閲覧要求を受ける(ステップS1)。開示許否判定手段18は、このユーザ(以下、「閲覧ユーザ」)と閲覧を希望されているユーザ(以下、「対象ユーザ」)の参加者識別情報を図4のテーブルから抽出する(ステップS2)。図12のテーブルから参加者識別情報が対象ユーザの識別情報に一致し、かつ、他の参加者の参加者識別情報が閲覧ユーザの識別情報に一致するレコードを検索する。もし、該当するレコードがあれば、つまり「友人」であれば(ステップS3BでYes)、開示レベルのフィールドを参照し、この開示レベルに従い対象ユーザの開示可能な情報をデータベースから抽出して参加者端末3に送信する(ステップS4)。例えば、対象ユーザがTであり、閲覧ユーザがFであれば開示レベルがL3なので、プロフィールおよび日記を送信する。
【0046】
もし、図12のテーブルに該当レコードがない、つまり「友人」でないならば(ステップS3BでNo),図5のテーブルを参照して、閲覧ユーザと対象ユーザの所属SNSを取り出し、同一のSNSに参加しているならば(ステップS5でYes),所属SNSに対する開示レベルに従い対象ユーザの情報をユーザ端末3に送信する(ステップS6)。例えば、対象ユーザがTであり、閲覧ユーザがCであれば、いずれもSNS2に所属し、かつ、図5のテーブルよりユーザTはSNS2の参加者に対して開示レベルL3を設定している。そのため、ユーザCには、ユーザTのプロフィールおよび日記を送信する。
【0047】
閲覧ユーザと対象ユーザとが、同一のSNSに参加していないならば(ステップS5でNo),図4のテーブルのうちから基本情報のみを取り出してユーザ端末3に送信する(ステップS7)。たとえば、ユーザDは「友人」ではなく、かつユーザTの所属する下位SNSに参加していないので、ユーザTのニックネーム「てぃー」等の最少限の基本情報のみを送信する。
【0048】
上記の実施形態は、本発明の一実施例にすぎず、さまざまな変形が考えられる。それらの変形例も本発明の範囲内にある。
たとえば、図8と図13の公開レベル設定画面では、所属SNSのみが表示されるが、全SNSの一覧を表示して、自分が所属しないSNSについても開示レベルを設定できるようにしたり、個別の情報(例:日記、動画など)ごとに開示レベルを設定できるようにしたりしてもかまわない。
また、図10と図15のフローは例示にすぎず、例えば、ステップS3(図15ではステップS3B)とステップS5をデータベースの検索条件で同時に判定してもかまわない。
【0049】
さらに、下位SNSおよびメタSNSへの参加者を増やすために、参加の動機付けとなるような手段を追加してもよい。
例えば、メタSNS内で商品購入システムを形成し、さらにポイントカードシステムを取り入れ、消費促進のためにメタSNS内のいずれかの参加者の店で取得したポイントをメタSNS内のあらゆる参加者の店で使用可能にしてもよい。
SNS統括サイト管理装置1、31は、参加者全員に関する情報を保持しているので、たとえば、参加者プロフィール情報DB10にポイント残高のフィールドを追加したり、別途商品購入実績データベースを設け、参加者識別情報と対応づけて商品購入の履歴やポイント残高を記録したりすることは容易にできる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
人間関係を豊かにする手助けをする仕組みの提供により、趣味のサークル活動から異業種交流などのビジネス分野まで、さまざまな活動の活性化に寄与することが期待される。
【符号の説明】
【0051】
1:SNS統括サイト管理装置
2:ユーザ端末(SNS主催者端末)
3:ユーザ端末(参加者端末)、
7:第1記憶手段
8:第2記憶手段
14:SNS登録手段
15:SNS参加者登録手段
17:開示レベル登録手段
18:開示許否判定手段
19:参加者検索手段
31:SNS統括サイト管理装置
33:開示レベル登録手段
N:インターネット


【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワーク上に開設されたSNS統括サイトを管理するとともに、このSNS統括サイトに登録する任意個数のSNSも管理するSNS統括サイト管理装置であって、
前記SNSに関する情報を記憶する第1記憶手段と、
前記SNS統括サイトへの直接参加者あるいは前記SNSいずれかへの参加者に関する個人情報を記憶する第2記憶手段と、
SNS主催者が、前記SNS統括サイトへの登録を要求する際に使用するSNS主催者端末から、当該SNSに関する情報を受信して前記第1記憶手段に記憶させるSNS登録手段と、
前記SNS統括サイトへの直接参加者あるいは前記SNSいずれかへの参加者に関する個人情報を、当該参加者の識別情報と対応づけた上で、前記第2記憶手段に記憶させるSNS参加者登録手段と、
前記SNS統括サイトへの直接参加者あるいは前記SNSいずれかへの参加者が使用する参加者端末からの情報の開示レベル及びその開示レベルの対象範囲を受信し、両者を対応づけた上で、前記第2記憶手段に記憶させる開示レベル登録手段と、
参加者端末からの他の参加者に関する情報の閲覧要求を受信すると、前記第2記憶手段から当該他の参加者の開示レベルを参照し、閲覧許否を判定する開示許否判定手段と、を少なくとも有し、
一の参加者が開示を許可する他の参加者は、同一のSNSに参加していることを問わないことを特徴とするSNS統括サイト管理装置。
【請求項2】
前記第2記憶手段に記憶される参加者の個人情報には、氏名、ニックネーム、出身都道府県、居住地の住所、性別の少なくともいずれかを含む基本情報が含まれており、
いずれかの参加者の端末からの検索要求を受信すると、当該参加者と同一のSNSに参加するか否かを問わず他の参加者の少なくとも前記基本情報を開示するために前記第2記憶手段を検索する参加者検索手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のSNS統括サイト管理装置。
【請求項3】
前記第2記憶手段には、参加者毎の人脈が記憶されており、
情報の開示レベルと対応づけて登録される開示レベルの対象範囲とは、人脈の親疎関係を表わす関係度であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のSNS統括サイト管理装置。
【請求項4】
通信ネットワーク上に設けられたSNS統括サイト及びこのSNS統括サイトに登録される任意個数のSNSを管理するコンピュータにより行われるSNSの参加者間の情報開示方法であって、
このコンピュータは、
前記SNSに関する情報を記憶する第1記憶手段と、
前記SNS統括サイトへの直接参加者あるいは前記SNSいずれかへの参加者に関する個人情報を記憶する第2記憶手段と、
を有しており、
SNS主催者が、前記SNS統括サイトへの登録を要求する際に使用するSNS主催者端末から、当該SNSに関する情報を受信して前記第1記憶手段に記憶させるステップと、
前記SNS統括サイトへの直接参加者あるいは前記SNSいずれかへの参加者に関する個人情報を、当該参加者の識別情報と対応づけた上で、前記第2記憶手段に記憶させるステップと、
前記SNS統括サイトへの直接参加者あるいは前記SNSいずれかへの参加者が使用する参加者端末からの情報の開示レベル及びその開示レベルの対象範囲を受信し、両者を対応づけた上で、前記第2記憶手段に記憶させるステップと、
参加者端末からの他の参加者に関する情報の閲覧要求を受信すると、前記第2記憶手段から当該他の参加者の開示レベルを参照し、閲覧可否を判定するステップ、
を含む処理を行い、
一の参加者が開示を許可する他の参加者は、同一のSNSに参加していることを問わないことを特徴とするSNS統括サイトを利用した情報開示方法。
【請求項5】
前記第2記憶手段に記憶される参加者の個人情報には、氏名、ニックネーム、出身都道府県、居住地の住所、性別の少なくともいずれかを含む基本情報が含まれており、
前記コンピュータは、いずれかの参加者の端末からの検索要求を受信すると、当該参加者と同一のSNSに参加するか否かを問わず他の参加者の少なくとも前記基本情報を開示するために前記第2記憶手段を検索するステップをさらに行うことを特徴とする請求項4に記載の情報開示方法。
【請求項6】
前記第2記憶手段には、参加者毎の人脈が記憶されており、
情報の開示レベルと対応づけて登録される開示レベルの対象範囲とは、人脈の親疎関係を表わす関係度であることを特徴とする請求項4または5のいずれかの項に記載の情報開示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−113440(P2012−113440A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−260507(P2010−260507)
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【出願人】(500481732)株式会社メキキ (15)
【出願人】(501091833)メキキ・クリエイツ株式会社 (56)
【Fターム(参考)】