T1Rヘテロオリゴマー味覚受容体、この受容体を発現する細胞株、および味覚化合物
本発明は、T1R1/T1R3受容体もしくはT1R2/T1R3受容体又はそれらのフラグメントもしくはサブユニットに特異的に結合する化合物に関する。また本発明は、うま味刺激物質及び甘味刺激物質にそれぞれ応答する化合物を同定するためのアッセイにT1R1/T1R3及びT1R2/T1R3からなるヘテロ−オリゴマー及びキメラの味覚受容体を用いることに関する。さらに本発明は、構成的又は誘導的な発現条件下において、T1R1とT1R3の組合せ又はT1R2とT1R3の組合せを安定に又は一過的に共発現する細胞株の構成に関する。うま味及び甘味の調節化合物を同定するための細胞系アッセイにそれらの細胞株を使用することも提供され、特に、蛍光イメージングを用いて受容体活性を検出する高スループットのスクリーニングアッセイでそれらの細胞株が使用される。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
rT1R2/rT1R3ではなくhT1R2/hT1R3から構成されるT1R2/T1R3受容体に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項2】
rT1R2/hT1R3ではなくhT1R2/rT1R3から構成されるT1R2/T1R3受容体に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項3】
hT1R2/hT1R3受容体のT1R2のN末端細胞外ドメインに特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項4】
hT1R2/rT1R3ではなくrT1R2/hT1R3から構成されるT1R2/T1R3受容体に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項5】
rT1R2/rT1R3又はhT1R2/h3−r3ではなくhT1R2/hT1R3及びrT1R2/r3−h3に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項6】
rT1R2/rT1R3又はh2−r2/hT1R3ではなくhT1R2/hT1R3及びr2−h2/rT1R3に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項7】
hT1R2/hT1R3及びhT1R2/rT1R3受容体のT1R2のビーナス・フライトラップ・ドメイン(Venus Flytrap Domain)(VFD)に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項8】
T1R2/T1R3受容体のT1R2サブユニットのヒトのN末端ビーナス・フライトラップ・ドメインのアミノ酸残基144及び302に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項9】
T1R2/T1R3受容体のT1R2サブユニットのN末端ビーナス・フライトラップ・ドメインに特異的に結合する天然に存在しない化合物であって、約12×5×5オングストロームである、天然に存在しない化合物。
【請求項10】
hT1R2/hT1R3受容体のT1R2の高システイン領域に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項11】
hT1R2/hT1R3受容体のT1R2の膜貫通ドメイン(TM)に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項12】
T1R2/T1R3のT1R3サブユニットのヒトのN末端細胞外ドメインに特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項13】
hT1R2/hT1R3受容体のT1R3のビーナス・フライトラップ・ドメイン(VFD)に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項14】
hT1R2/hT1R3受容体のT1R3の膜貫通ドメイン(TM)に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項15】
T1R2/T1R3のT1R3サブユニットのヒトの膜貫通ドメインの細胞外ループ2及び細胞外ループ3に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項16】
FLIPR(モレキュラー・デバイシズ(Molecular Devices))装置を用いる蛍光に基づくアッセイにおいて、フルクトースについての最大活性に対し、活性による蛍光を、化合物に依存して少なくとも25%増加させる、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項17】
FLIPR(モレキュラー・デバイシズ(Molecular Devices))装置を用いる蛍光に基づくアッセイにおいて、甘味料についてのEC50を、化合物に依存して少なくとも2倍減少させる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項18】
野生型又はキメラの受容体でトランスフェクトされた100の細胞のうち少なくとも10が、化合物に依存して蛍光を増加させるようになる、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
最大未満のレベルの甘味料に応答して蛍光細胞の数を、化合物に依存して少なくとも2倍増加させる、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
甘味料単独への応答と比べて、最大未満のレベルの甘味料に対する細胞の応答を、化合物に依存して少なくとも1.25倍増加させる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項21】
前記応答は、蛍光、カルシウムのレベル、IP3のレベル、cAMPのレベル、GTPγS結合、又はレポーター遺伝子の活性(例えばルシフェラーゼ、β−ガラクトシダーゼ)により測定される、請求項20の化合物。
【請求項22】
以下の特徴:
コントロールと比べて少なくとも50%減少したEC50、
少なくとも約25%増加した細胞内Ca2+レベル、
少なくとも約25%増加した細胞内cAMP、
少なくとも約25%増加した細胞内cGMP、
少なくとも約25%増加した細胞内IP3、又は
少なくとも約25%増加したGTPγSのGタンパク質結合、
の1つ以上を細胞において有する、請求項1〜21のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項23】
ヒトのT1R2サブユニット及びラットのT1R3サブユニットを備える、キメラのT1R2/T1R3受容体。
【請求項24】
ラットのT1R2サブユニット及びヒトのT1R3サブユニットを備える、キメラのT1R2/T1R3受容体。
【請求項25】
ヒトの細胞外ドメイン、ラットの膜貫通ドメイン及びラットの細胞内ドメインを備える、キメラのT1R2受容体サブユニット。
【請求項26】
ラットの細胞外ドメイン、ヒトの膜貫通ドメイン及びヒトの細胞内ドメインを備える、キメラのT1R3受容体サブユニット。
【請求項27】
T1R1/hT1R3受容体のT1R1のN末端細胞外ドメインに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項28】
T1R1/T1R3うま味受容体のT1R1のVFDに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項29】
T1R1/hT1R3受容体のT1R1の高システイン領域に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項30】
T1R1/T1R3うま味受容体のT1R1のTMドメインに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項31】
T1R1/hT1R3受容体のT1R3のN末端細胞外ドメインに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項32】
T1R1/T1R3うま味受容体のT1R3のVFDに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項33】
T1R1/hT1R3受容体のT1R3の高システイン領域に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項34】
T1R1/T1R3うま味受容体のT1R3のTMドメインに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項35】
h1TM/h3TMから構成されるトランケートされたうま味受容体のT1R1のTMドメインに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項36】
h1TM/h3TMから構成されるトランケートされた甘味受容体のT1R3のTMドメインに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項37】
mGluR−h1/mGluR−h3から構成されるキメラの受容体のT1R1のTMドメインに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項38】
mGluR−h1/mGluR−h3から構成されるキメラの受容体のT1R3のTMドメインに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項39】
FLIPR(モレキュラー・デバイシズ(Molecular Devices))装置を用いる蛍光に基づくアッセイにおいて、グルタメートの最大活性に対し、活性による蛍光を、化合物に依存して少なくとも25%増加させる、請求項27〜38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項40】
FLIPR(モレキュラー・デバイシズ(Molecular Devices))装置を用いる蛍光に基づくアッセイにおいて、グルタメートについてのEC50を、化合物に依存して少なくとも2倍減少させる、請求項27〜38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項41】
トランスフェクトされた100の細胞のうち少なくとも10が、蛍光顕微鏡で測定される蛍光を、化合物に依存して増加させる、請求項27〜38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項42】
最大未満のレベルのグルタメートに応答して蛍光細胞の数を、化合物に依存して少なくとも2倍増加させる、請求項27〜38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項43】
グルタメート単独への応答と比べて、最大未満のレベルのグルタメートに対する細胞の応答を、化合物に依存して少なくとも1.25倍増加させる、請求項27〜38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項44】
前記応答は、蛍光、カルシウムのレベル、IP3のレベル、cAMPのレベル、ΓTIIγS結合、又はレポーター遺伝子の活性により測定される、請求項43の化合物。
【請求項45】
請求項23〜26のいずれか一項に記載の受容体の1つ以上に結合する化合物、請求項23〜26のいずれか一項に記載の受容体の1つ以上を活性化する化合物、阻害する化合物、増強する化合物及び/又は調節する化合物を同定することにより、味覚を調節する化合物を同定する方法。
【請求項46】
甘味知覚を調節する化合物を同定する方法であって、甘味受容体に対する該化合物の効果と、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物の効果とを比較することを包含し、甘味知覚の増強が該化合物の甘味増強にほぼ等しいか又はそれより大きいことにより甘味知覚を増強する化合物が示される、方法。
【請求項47】
うま味知覚を調節する化合物を同定する方法であって、うま味受容体に対する該化合物の効果と、請求項27〜44のいずれか一項に記載の化合物の効果とを比較することを包含し、うま味知覚の増強が該化合物のうま味増強にほぼ等しいか又はそれより大きいことによりうま味知覚を増強する化合物が示される、方法。
【請求項48】
請求項23〜26のいずれか一項に記載の受容体の1つ以上を安定に発現する細胞により発現される受容体に結合する化合物、請求項23〜26のいずれか一項に記載の受容体の1つ以上を安定に発現する細胞により発現される受容体を活性化する化合物、阻害する化合物、及び/又は調節する化合物を同定することにより、味知覚を調節する化合物を同定する方法。
【請求項49】
食料品又は医薬品のうま味を調節する方法であって、
少なくとも1つの食料品もしくは医薬品、又はそれらの前駆体を用意すること、及び
該食料品もしくは医薬品又はそれらの前駆体と、請求項27〜44のいずれか一項に記載の少なくとも1つの天然に存在しない化合物又はその摂食可能な塩のうま味を調節する量以上とを合わせて、改変した食料品又は医薬品を調製し、それにより、食料品又は医薬品のうま味を調節すること
を包含する、方法。
【請求項50】
食料品又は医薬品のうま味を阻害する方法であって、
少なくとも1つの食料品もしくは医薬品、又はそれらの前駆体を用意すること、及び
該食料品もしくは医薬品又はそれらの前駆体と、請求項27〜44のいずれか一項に記載の少なくとも1つの天然に存在しない化合物又はその摂食可能な塩のうま味を阻害する量以上とを合わせて、改変した食料品又は医薬品を調製し、それにより、食料品又は医薬品のうま味を阻害すること
を包含する、方法。
【請求項51】
食料品又は医薬品のうま味を増加させる方法であって、
少なくとも1つの食料品もしくは医薬品、又はそれらの前駆体を用意すること、及び
該食料品もしくは医薬品又はそれらの前駆体と、請求項27〜44のいずれか一項に記載の少なくとも1つの天然に存在しない化合物又はその摂食可能な塩のうま味を増加させる量以上とを合わせて、改変した食料品又は医薬品を調製し、それにより、食料品又は医薬品のうま味を増加させること
を包含する、方法。
【請求項52】
食料品又は医薬品の甘味を調節する方法であって、
少なくとも1つの食料品もしくは医薬品、又はそれらの前駆体を用意すること、及び
該食料品もしくは医薬品又はそれらの前駆体と、請求項1〜22及び60〜61のいずれか一項に記載の少なくとも1つの天然に存在しない化合物又はその摂食可能な塩の甘味を調節する量以上とを合わせて、改変した食料品又は医薬品を調製し、それにより、食料品又は医薬品の甘味を調節すること
を包含する、方法。
【請求項53】
食料品又は医薬品の甘味を阻害する方法であって、
少なくとも1つの食料品もしくは医薬品、又はそれらの前駆体を用意すること、及び
該食料品もしくは医薬品又はそれらの前駆体と、請求項1〜22及び60〜61のいずれか一項に記載の少なくとも1つの天然に存在しない化合物又はその摂食可能な塩の甘味を阻害する量以上とを合わせて、改変した食料品又は医薬品を調製し、それにより、食料品又は医薬品の甘味を阻害すること
を包含する、方法。
【請求項54】
食料品又は医薬品の甘味を増加させる方法であって、
少なくとも1つの食料品もしくは医薬品、又はそれらの前駆体を用意すること、及び
該食料品もしくは医薬品又はそれらの前駆体と、請求項1〜22又は60〜61のいずれか一項に記載の少なくとも1つの天然に存在しない化合物又はその摂食可能な塩の甘味を増加させる量以上とを合わせて、改変した食料品又は医薬品を調製し、それにより、食料品又は医薬品の甘味を増加させること
を包含する、方法。
【請求項55】
シクラメート及びNHDC並びにそれらの誘導体をうま味受容体に接触させることを包含する、うま味知覚を増強する方法。
【請求項56】
ラクチソール誘導体をうま味受容体に接触させることを包含する、うま味知覚を増強する方法。
【請求項57】
シクラメート及びNHDC並びにそれらの誘導体を甘味受容体に接触させることを包含する、甘味知覚を増強する方法。
【請求項58】
ラクチソール誘導体を甘味受容体に接触させることを包含する、甘味知覚を増強する方法。
【請求項59】
前記化合物が、ショ糖、フルクトース、グルコース、エリトリトール、イソマルト、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、所定の公知の天然のテルペノイド類、フラボノイド類、もしくはタンパク質甘味料、ジ−ペプチド類、トリ−ペプチド類、アルパルテーム、サッカリン、スクラロース、ハロゲン化糖類、アセスルファム−K、シクラメート、スクラロース、アリテーム、グルタミン酸一ナトリウム(MSG)、イノシン一リン酸(IMP)、アデノシン一リン酸、又はグアノシン一リン酸(GMP)ではない、請求項27〜44のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項60】
前記化合物が、ショ糖、フルクトース、グルコース、エリトリトール、イソマルト、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、所定の公知の天然のテルペノイド類、フラボノイド類、もしくはタンパク質甘味料、ジ−ペプチド類、トリ−ペプチド類、アルパルテーム、サッカリン、スクラロース、ハロゲン化糖類、アセスルファム−K、シクラメート、スクラロース、及びアリテーム、ネオテーム、ペリラルチン、SC−45647、SC−40014、モネリン、NC−002740−01、タウマチン、CC−00100、NC−00420、アリテーム、SC−44102、ズルチン、NC−00576、グリシルリチン酸、ステビオシド、Na−サッカリン、D−トリプトファン、シクラメート、DHB、グリコール酸、グリシン、D(−)フルクトース、ホモフロノール(homofuronol)、D(−)タガトース、マルトース、D(+)グルコース、D−ソルビトール、D(+)ガラクトース、α−ラクトース、L()フルクトース、L(+)、化合物403249、又はグルコースではない、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項61】
前記化合物が、ショ糖、フルクトース、グルコース、エリトリトール、イソマルト、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、所定の公知の天然のテルペノイド類、フラボノイド類、もしくはタンパク質甘味料、ジ−ペプチド類、トリ−ペプチド類、アルパルテーム、サッカリン、スクラロース、ハロゲン化糖類、アセスルファム−K、シクラメート、スクラロース、及びアリテーム、ネオテーム、ペリラルチン、SC−45647、SC−40014、モネリン、NC−002740−01、タウマチン、CC−00100、NC−00420、アリテーム、SC−44102、ズルチン、NC−00576、グリシルリチン酸、ステビオシド、Na−サッカリン、D−トリプトファン、シクラメート、DHB、グリコール酸、グリシン、D(−)フルクトース、ホモフロノール(homofuronol)、D(−)タガトース、マルトース、D(+)グルコース、D−ソルビトール、D(+)ガラクトース、α−ラクトース、L()フルクトース、L(+)、化合物403249、グルコース、又は化合物6364395ではない、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項62】
前記化合物が、ショ糖、フルクトース、グルコース、エリトリトール、イソマルト、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、所定の公知の天然のテルペノイド類、フラボノイド類、もしくはタンパク質甘味料、ジ−ペプチド類、トリ−ペプチド類、アルパルテーム、サッカリン、スクラロース、ハロゲン化糖類、アセスルファム−K、シクラメート、スクラロース、アリテーム、グルタミン酸一ナトリウム(MSG)、イノシン一リン酸(IMP)、アデノシン一リン酸、又は化合物6364395、グアノシン一リン酸(GMP)ではない、請求項27〜44のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項1】
rT1R2/rT1R3ではなくhT1R2/hT1R3から構成されるT1R2/T1R3受容体に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項2】
rT1R2/hT1R3ではなくhT1R2/rT1R3から構成されるT1R2/T1R3受容体に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項3】
hT1R2/hT1R3受容体のT1R2のN末端細胞外ドメインに特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項4】
hT1R2/rT1R3ではなくrT1R2/hT1R3から構成されるT1R2/T1R3受容体に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項5】
rT1R2/rT1R3又はhT1R2/h3−r3ではなくhT1R2/hT1R3及びrT1R2/r3−h3に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項6】
rT1R2/rT1R3又はh2−r2/hT1R3ではなくhT1R2/hT1R3及びr2−h2/rT1R3に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項7】
hT1R2/hT1R3及びhT1R2/rT1R3受容体のT1R2のビーナス・フライトラップ・ドメイン(Venus Flytrap Domain)(VFD)に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項8】
T1R2/T1R3受容体のT1R2サブユニットのヒトのN末端ビーナス・フライトラップ・ドメインのアミノ酸残基144及び302に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項9】
T1R2/T1R3受容体のT1R2サブユニットのN末端ビーナス・フライトラップ・ドメインに特異的に結合する天然に存在しない化合物であって、約12×5×5オングストロームである、天然に存在しない化合物。
【請求項10】
hT1R2/hT1R3受容体のT1R2の高システイン領域に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項11】
hT1R2/hT1R3受容体のT1R2の膜貫通ドメイン(TM)に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項12】
T1R2/T1R3のT1R3サブユニットのヒトのN末端細胞外ドメインに特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項13】
hT1R2/hT1R3受容体のT1R3のビーナス・フライトラップ・ドメイン(VFD)に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項14】
hT1R2/hT1R3受容体のT1R3の膜貫通ドメイン(TM)に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項15】
T1R2/T1R3のT1R3サブユニットのヒトの膜貫通ドメインの細胞外ループ2及び細胞外ループ3に特異的に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項16】
FLIPR(モレキュラー・デバイシズ(Molecular Devices))装置を用いる蛍光に基づくアッセイにおいて、フルクトースについての最大活性に対し、活性による蛍光を、化合物に依存して少なくとも25%増加させる、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項17】
FLIPR(モレキュラー・デバイシズ(Molecular Devices))装置を用いる蛍光に基づくアッセイにおいて、甘味料についてのEC50を、化合物に依存して少なくとも2倍減少させる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項18】
野生型又はキメラの受容体でトランスフェクトされた100の細胞のうち少なくとも10が、化合物に依存して蛍光を増加させるようになる、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
最大未満のレベルの甘味料に応答して蛍光細胞の数を、化合物に依存して少なくとも2倍増加させる、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
甘味料単独への応答と比べて、最大未満のレベルの甘味料に対する細胞の応答を、化合物に依存して少なくとも1.25倍増加させる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項21】
前記応答は、蛍光、カルシウムのレベル、IP3のレベル、cAMPのレベル、GTPγS結合、又はレポーター遺伝子の活性(例えばルシフェラーゼ、β−ガラクトシダーゼ)により測定される、請求項20の化合物。
【請求項22】
以下の特徴:
コントロールと比べて少なくとも50%減少したEC50、
少なくとも約25%増加した細胞内Ca2+レベル、
少なくとも約25%増加した細胞内cAMP、
少なくとも約25%増加した細胞内cGMP、
少なくとも約25%増加した細胞内IP3、又は
少なくとも約25%増加したGTPγSのGタンパク質結合、
の1つ以上を細胞において有する、請求項1〜21のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項23】
ヒトのT1R2サブユニット及びラットのT1R3サブユニットを備える、キメラのT1R2/T1R3受容体。
【請求項24】
ラットのT1R2サブユニット及びヒトのT1R3サブユニットを備える、キメラのT1R2/T1R3受容体。
【請求項25】
ヒトの細胞外ドメイン、ラットの膜貫通ドメイン及びラットの細胞内ドメインを備える、キメラのT1R2受容体サブユニット。
【請求項26】
ラットの細胞外ドメイン、ヒトの膜貫通ドメイン及びヒトの細胞内ドメインを備える、キメラのT1R3受容体サブユニット。
【請求項27】
T1R1/hT1R3受容体のT1R1のN末端細胞外ドメインに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項28】
T1R1/T1R3うま味受容体のT1R1のVFDに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項29】
T1R1/hT1R3受容体のT1R1の高システイン領域に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項30】
T1R1/T1R3うま味受容体のT1R1のTMドメインに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項31】
T1R1/hT1R3受容体のT1R3のN末端細胞外ドメインに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項32】
T1R1/T1R3うま味受容体のT1R3のVFDに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項33】
T1R1/hT1R3受容体のT1R3の高システイン領域に結合する天然に存在しない化合物。
【請求項34】
T1R1/T1R3うま味受容体のT1R3のTMドメインに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項35】
h1TM/h3TMから構成されるトランケートされたうま味受容体のT1R1のTMドメインに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項36】
h1TM/h3TMから構成されるトランケートされた甘味受容体のT1R3のTMドメインに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項37】
mGluR−h1/mGluR−h3から構成されるキメラの受容体のT1R1のTMドメインに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項38】
mGluR−h1/mGluR−h3から構成されるキメラの受容体のT1R3のTMドメインに結合する天然に存在しない化合物。
【請求項39】
FLIPR(モレキュラー・デバイシズ(Molecular Devices))装置を用いる蛍光に基づくアッセイにおいて、グルタメートの最大活性に対し、活性による蛍光を、化合物に依存して少なくとも25%増加させる、請求項27〜38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項40】
FLIPR(モレキュラー・デバイシズ(Molecular Devices))装置を用いる蛍光に基づくアッセイにおいて、グルタメートについてのEC50を、化合物に依存して少なくとも2倍減少させる、請求項27〜38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項41】
トランスフェクトされた100の細胞のうち少なくとも10が、蛍光顕微鏡で測定される蛍光を、化合物に依存して増加させる、請求項27〜38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項42】
最大未満のレベルのグルタメートに応答して蛍光細胞の数を、化合物に依存して少なくとも2倍増加させる、請求項27〜38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項43】
グルタメート単独への応答と比べて、最大未満のレベルのグルタメートに対する細胞の応答を、化合物に依存して少なくとも1.25倍増加させる、請求項27〜38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項44】
前記応答は、蛍光、カルシウムのレベル、IP3のレベル、cAMPのレベル、ΓTIIγS結合、又はレポーター遺伝子の活性により測定される、請求項43の化合物。
【請求項45】
請求項23〜26のいずれか一項に記載の受容体の1つ以上に結合する化合物、請求項23〜26のいずれか一項に記載の受容体の1つ以上を活性化する化合物、阻害する化合物、増強する化合物及び/又は調節する化合物を同定することにより、味覚を調節する化合物を同定する方法。
【請求項46】
甘味知覚を調節する化合物を同定する方法であって、甘味受容体に対する該化合物の効果と、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物の効果とを比較することを包含し、甘味知覚の増強が該化合物の甘味増強にほぼ等しいか又はそれより大きいことにより甘味知覚を増強する化合物が示される、方法。
【請求項47】
うま味知覚を調節する化合物を同定する方法であって、うま味受容体に対する該化合物の効果と、請求項27〜44のいずれか一項に記載の化合物の効果とを比較することを包含し、うま味知覚の増強が該化合物のうま味増強にほぼ等しいか又はそれより大きいことによりうま味知覚を増強する化合物が示される、方法。
【請求項48】
請求項23〜26のいずれか一項に記載の受容体の1つ以上を安定に発現する細胞により発現される受容体に結合する化合物、請求項23〜26のいずれか一項に記載の受容体の1つ以上を安定に発現する細胞により発現される受容体を活性化する化合物、阻害する化合物、及び/又は調節する化合物を同定することにより、味知覚を調節する化合物を同定する方法。
【請求項49】
食料品又は医薬品のうま味を調節する方法であって、
少なくとも1つの食料品もしくは医薬品、又はそれらの前駆体を用意すること、及び
該食料品もしくは医薬品又はそれらの前駆体と、請求項27〜44のいずれか一項に記載の少なくとも1つの天然に存在しない化合物又はその摂食可能な塩のうま味を調節する量以上とを合わせて、改変した食料品又は医薬品を調製し、それにより、食料品又は医薬品のうま味を調節すること
を包含する、方法。
【請求項50】
食料品又は医薬品のうま味を阻害する方法であって、
少なくとも1つの食料品もしくは医薬品、又はそれらの前駆体を用意すること、及び
該食料品もしくは医薬品又はそれらの前駆体と、請求項27〜44のいずれか一項に記載の少なくとも1つの天然に存在しない化合物又はその摂食可能な塩のうま味を阻害する量以上とを合わせて、改変した食料品又は医薬品を調製し、それにより、食料品又は医薬品のうま味を阻害すること
を包含する、方法。
【請求項51】
食料品又は医薬品のうま味を増加させる方法であって、
少なくとも1つの食料品もしくは医薬品、又はそれらの前駆体を用意すること、及び
該食料品もしくは医薬品又はそれらの前駆体と、請求項27〜44のいずれか一項に記載の少なくとも1つの天然に存在しない化合物又はその摂食可能な塩のうま味を増加させる量以上とを合わせて、改変した食料品又は医薬品を調製し、それにより、食料品又は医薬品のうま味を増加させること
を包含する、方法。
【請求項52】
食料品又は医薬品の甘味を調節する方法であって、
少なくとも1つの食料品もしくは医薬品、又はそれらの前駆体を用意すること、及び
該食料品もしくは医薬品又はそれらの前駆体と、請求項1〜22及び60〜61のいずれか一項に記載の少なくとも1つの天然に存在しない化合物又はその摂食可能な塩の甘味を調節する量以上とを合わせて、改変した食料品又は医薬品を調製し、それにより、食料品又は医薬品の甘味を調節すること
を包含する、方法。
【請求項53】
食料品又は医薬品の甘味を阻害する方法であって、
少なくとも1つの食料品もしくは医薬品、又はそれらの前駆体を用意すること、及び
該食料品もしくは医薬品又はそれらの前駆体と、請求項1〜22及び60〜61のいずれか一項に記載の少なくとも1つの天然に存在しない化合物又はその摂食可能な塩の甘味を阻害する量以上とを合わせて、改変した食料品又は医薬品を調製し、それにより、食料品又は医薬品の甘味を阻害すること
を包含する、方法。
【請求項54】
食料品又は医薬品の甘味を増加させる方法であって、
少なくとも1つの食料品もしくは医薬品、又はそれらの前駆体を用意すること、及び
該食料品もしくは医薬品又はそれらの前駆体と、請求項1〜22又は60〜61のいずれか一項に記載の少なくとも1つの天然に存在しない化合物又はその摂食可能な塩の甘味を増加させる量以上とを合わせて、改変した食料品又は医薬品を調製し、それにより、食料品又は医薬品の甘味を増加させること
を包含する、方法。
【請求項55】
シクラメート及びNHDC並びにそれらの誘導体をうま味受容体に接触させることを包含する、うま味知覚を増強する方法。
【請求項56】
ラクチソール誘導体をうま味受容体に接触させることを包含する、うま味知覚を増強する方法。
【請求項57】
シクラメート及びNHDC並びにそれらの誘導体を甘味受容体に接触させることを包含する、甘味知覚を増強する方法。
【請求項58】
ラクチソール誘導体を甘味受容体に接触させることを包含する、甘味知覚を増強する方法。
【請求項59】
前記化合物が、ショ糖、フルクトース、グルコース、エリトリトール、イソマルト、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、所定の公知の天然のテルペノイド類、フラボノイド類、もしくはタンパク質甘味料、ジ−ペプチド類、トリ−ペプチド類、アルパルテーム、サッカリン、スクラロース、ハロゲン化糖類、アセスルファム−K、シクラメート、スクラロース、アリテーム、グルタミン酸一ナトリウム(MSG)、イノシン一リン酸(IMP)、アデノシン一リン酸、又はグアノシン一リン酸(GMP)ではない、請求項27〜44のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項60】
前記化合物が、ショ糖、フルクトース、グルコース、エリトリトール、イソマルト、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、所定の公知の天然のテルペノイド類、フラボノイド類、もしくはタンパク質甘味料、ジ−ペプチド類、トリ−ペプチド類、アルパルテーム、サッカリン、スクラロース、ハロゲン化糖類、アセスルファム−K、シクラメート、スクラロース、及びアリテーム、ネオテーム、ペリラルチン、SC−45647、SC−40014、モネリン、NC−002740−01、タウマチン、CC−00100、NC−00420、アリテーム、SC−44102、ズルチン、NC−00576、グリシルリチン酸、ステビオシド、Na−サッカリン、D−トリプトファン、シクラメート、DHB、グリコール酸、グリシン、D(−)フルクトース、ホモフロノール(homofuronol)、D(−)タガトース、マルトース、D(+)グルコース、D−ソルビトール、D(+)ガラクトース、α−ラクトース、L()フルクトース、L(+)、化合物403249、又はグルコースではない、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項61】
前記化合物が、ショ糖、フルクトース、グルコース、エリトリトール、イソマルト、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、所定の公知の天然のテルペノイド類、フラボノイド類、もしくはタンパク質甘味料、ジ−ペプチド類、トリ−ペプチド類、アルパルテーム、サッカリン、スクラロース、ハロゲン化糖類、アセスルファム−K、シクラメート、スクラロース、及びアリテーム、ネオテーム、ペリラルチン、SC−45647、SC−40014、モネリン、NC−002740−01、タウマチン、CC−00100、NC−00420、アリテーム、SC−44102、ズルチン、NC−00576、グリシルリチン酸、ステビオシド、Na−サッカリン、D−トリプトファン、シクラメート、DHB、グリコール酸、グリシン、D(−)フルクトース、ホモフロノール(homofuronol)、D(−)タガトース、マルトース、D(+)グルコース、D−ソルビトール、D(+)ガラクトース、α−ラクトース、L()フルクトース、L(+)、化合物403249、グルコース、又は化合物6364395ではない、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項62】
前記化合物が、ショ糖、フルクトース、グルコース、エリトリトール、イソマルト、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、所定の公知の天然のテルペノイド類、フラボノイド類、もしくはタンパク質甘味料、ジ−ペプチド類、トリ−ペプチド類、アルパルテーム、サッカリン、スクラロース、ハロゲン化糖類、アセスルファム−K、シクラメート、スクラロース、アリテーム、グルタミン酸一ナトリウム(MSG)、イノシン一リン酸(IMP)、アデノシン一リン酸、又は化合物6364395、グアノシン一リン酸(GMP)ではない、請求項27〜44のいずれか一項に記載の化合物。
【図2】
【図3−1】
【図3−2】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8−1】
【図8−2】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図22D】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図23D】
【図24A】
【図24B】
【図25A】
【図25B】
【図25C】
【図25D】
【図25E】
【図25F】
【図26】
【図27A】
【図27B】
【図27C】
【図3−1】
【図3−2】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8−1】
【図8−2】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図22D】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図23D】
【図24A】
【図24B】
【図25A】
【図25B】
【図25C】
【図25D】
【図25E】
【図25F】
【図26】
【図27A】
【図27B】
【図27C】
【公表番号】特表2007−512227(P2007−512227A)
【公表日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522754(P2006−522754)
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【国際出願番号】PCT/US2004/025459
【国際公開番号】WO2005/015158
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(502362806)セノミックス、インコーポレイテッド (9)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【国際出願番号】PCT/US2004/025459
【国際公開番号】WO2005/015158
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(502362806)セノミックス、インコーポレイテッド (9)
【Fターム(参考)】
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