TGF−βアンタゴニスト多重標的結合性分子
本開示は、TGFアンタゴニストドメインと、異種標的(IL6、IL10、VEGF、TNF、HGF、TWEAK、IGFなど)に対してアンタゴニスト作用を有するかまたは異種標的(GITRなど)に対してアゴニスト作用を有する別の結合ドメインとから構成される多重標的融合タンパク質を提供する。また、この多重特異性融合タンパク質は、これらの結合ドメインを分離し、二量体化を可能にする介在ドメインも含むことができる。また、本開示は、これらの多重特異性融合タンパク質をコードするポリヌクレオチド、これらの融合タンパク質の組成物、ならびにこれらの多重特異性融合タンパク質および組成物を使用する方法も提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
アミノ末端からカルボキシ末端までに、以下の構造のうちの1つを有する多重特異性融合タンパク質:
(a)BD−ID−ED、
(b)ED−ID−BD、または
(c)ED1−ID−ED2
[式中、
EDは、TGFβアンタゴニストであり、ED1とED2とは、異なるアンタゴニストであり、ED1またはED2は、TGFβアンタゴニストであり、
IDは、介在ドメインであり、そして
BDは、TNFアンタゴニスト、IL6アンタゴニスト、IL10アンタゴニスト、VEGFアンタゴニスト、HGFアンタゴニスト、IGFアンタゴニストまたはGITRアゴニストである]。
【請求項2】
前記結合ドメインが、免疫グロブリン可変結合ドメインである、請求項1に記載の多重特異性融合タンパク質。
【請求項3】
前記外部ドメインが、受容体リガンドドメインである、請求項1または2に記載の多重特異性融合タンパク質。
【請求項4】
前記介在ドメインが、以下の構造:−L1−CH2CH3−
[式中、
L1は、免疫グロブリンヒンジリンカーであって、場合により、第1システインが異なるアミノ酸で置換されているIgG1ヒンジであり、
−CH2CH3−は、IgG1のFcドメインのCH2CH3領域であって、場合により、突然変異させて、FcRnの相互作用は保持されるが、FcγRI−IIIの相互作用が除かれている]
を有する、請求項1から3のいずれかに記載の多重特異性融合タンパク質。
【請求項5】
前記BDが、第1のリンカーによって前記介在ドメインに接続しており、前記EDが、第2のリンカーによって前記介在ドメインに接続しており、前記第1および前記第2のリンカーは、同じであってもまたは異なっていてもよい、請求項1から4のいずれかに記載の多重特異性融合タンパク質。
【請求項6】
前記第1および前記第2のリンカーが、配列番号497〜604および1223〜1228から選択され、場合により、前記第1リンカーが、配列番号576であり、前記第2リンカーが配列番号1223である、請求項5に記載の多重特異性融合タンパク質。
【請求項7】
配列番号735〜742のいずれか1つに記載のアミノ酸配列を含む、請求項1から6のいずれかに記載の多重特異性融合タンパク質。
【請求項8】
1つまたは複数の請求項1から7のいずれかに記載の多重特異性融合タンパク質、および薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む組成物。
【請求項9】
前記多重特異性融合タンパク質が、前記組成物において二量体または多量体として存在する、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
請求項1から7のいずれか一項に記載の多重特異性融合タンパク質をコードするポリヌクレオチド。
【請求項11】
発現制御配列に作動可能に連結している請求項10に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
【請求項12】
請求項11に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項13】
悪性の状態を有する被験体を治療するための方法であって、治療有効量の請求項1から9のいずれかに記載の多重特異性融合タンパク質またはその組成物を投与する工程を含む方法。
【請求項14】
前記悪性の状態が、乳癌、腎細胞癌、メラノーマまたは前立腺癌である、請求項13に記載の方法。
【請求項1】
アミノ末端からカルボキシ末端までに、以下の構造のうちの1つを有する多重特異性融合タンパク質:
(a)BD−ID−ED、
(b)ED−ID−BD、または
(c)ED1−ID−ED2
[式中、
EDは、TGFβアンタゴニストであり、ED1とED2とは、異なるアンタゴニストであり、ED1またはED2は、TGFβアンタゴニストであり、
IDは、介在ドメインであり、そして
BDは、TNFアンタゴニスト、IL6アンタゴニスト、IL10アンタゴニスト、VEGFアンタゴニスト、HGFアンタゴニスト、IGFアンタゴニストまたはGITRアゴニストである]。
【請求項2】
前記結合ドメインが、免疫グロブリン可変結合ドメインである、請求項1に記載の多重特異性融合タンパク質。
【請求項3】
前記外部ドメインが、受容体リガンドドメインである、請求項1または2に記載の多重特異性融合タンパク質。
【請求項4】
前記介在ドメインが、以下の構造:−L1−CH2CH3−
[式中、
L1は、免疫グロブリンヒンジリンカーであって、場合により、第1システインが異なるアミノ酸で置換されているIgG1ヒンジであり、
−CH2CH3−は、IgG1のFcドメインのCH2CH3領域であって、場合により、突然変異させて、FcRnの相互作用は保持されるが、FcγRI−IIIの相互作用が除かれている]
を有する、請求項1から3のいずれかに記載の多重特異性融合タンパク質。
【請求項5】
前記BDが、第1のリンカーによって前記介在ドメインに接続しており、前記EDが、第2のリンカーによって前記介在ドメインに接続しており、前記第1および前記第2のリンカーは、同じであってもまたは異なっていてもよい、請求項1から4のいずれかに記載の多重特異性融合タンパク質。
【請求項6】
前記第1および前記第2のリンカーが、配列番号497〜604および1223〜1228から選択され、場合により、前記第1リンカーが、配列番号576であり、前記第2リンカーが配列番号1223である、請求項5に記載の多重特異性融合タンパク質。
【請求項7】
配列番号735〜742のいずれか1つに記載のアミノ酸配列を含む、請求項1から6のいずれかに記載の多重特異性融合タンパク質。
【請求項8】
1つまたは複数の請求項1から7のいずれかに記載の多重特異性融合タンパク質、および薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む組成物。
【請求項9】
前記多重特異性融合タンパク質が、前記組成物において二量体または多量体として存在する、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
請求項1から7のいずれか一項に記載の多重特異性融合タンパク質をコードするポリヌクレオチド。
【請求項11】
発現制御配列に作動可能に連結している請求項10に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
【請求項12】
請求項11に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項13】
悪性の状態を有する被験体を治療するための方法であって、治療有効量の請求項1から9のいずれかに記載の多重特異性融合タンパク質またはその組成物を投与する工程を含む方法。
【請求項14】
前記悪性の状態が、乳癌、腎細胞癌、メラノーマまたは前立腺癌である、請求項13に記載の方法。
【図2】
【図8】
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図8】
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2011−526794(P2011−526794A)
【公表日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−516891(P2011−516891)
【出願日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際出願番号】PCT/US2009/049616
【国際公開番号】WO2010/003118
【国際公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(511001758)エマージェント プロダクト デベロップメント シアトル, エルエルシー (6)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際出願番号】PCT/US2009/049616
【国際公開番号】WO2010/003118
【国際公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(511001758)エマージェント プロダクト デベロップメント シアトル, エルエルシー (6)
【Fターム(参考)】
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