TIABSを検出するための組成物及び方法
本発明は、被験体の生理的状態を評価するための新規な方法及び製品に関する。より特定すると、本発明は、被験体の試料中の特定の異常タンパク質ドメインに対する抗体のレベル、又はこのような異常タンパク質ドメインに特異的なTCRを有する免疫細胞の存在もしくは数を測定することにより、被験体における癌の存在、リスク又は段階を評価する方法に関する。本発明はまた、処置に対する被験体の応答性を評価し、並びに、候補薬物をスクリーニングし、新規な治療法を設計するのにも適している。本発明は、任意の哺乳動物被験体、特にヒト被験体において使用され得る。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験体における癌の存在、癌発生のリスク、又は癌の発達段階を検出する方法であって、前記方法は、インビトロで被験体からの試料を、転写非忠実度により作られた異常タンパク質ドメイン配列を含むポリペプチドと接触させることを含み、ここでの前記ポリペプチドと、前記試料中に存在する抗体(TIAB)又はTCR含有細胞との複合体の形成は、癌の存在、癌発生のリスク、又は癌の発達段階の指標である、前記方法。
【請求項2】
前記試料中の前記TIAB又は免疫細胞のレベルは、参照値と比較され、参照値と比較した変動は、癌の存在、癌発生のリスク、又は癌の発達段階の指標である、請求項1の方法。
【請求項3】
参照値と比較した前記の変動は、10%、20%、30%、40%、50%又はそれ以上である、請求項2の方法。
【請求項4】
前記ポリペプチドは、配列番号1〜3334又はそのエピトープ含有断片から選択される配列を含む、請求項1〜3のいずれか1項の方法。
【請求項5】
前記ポリペプチドは、表5の45個のPAPポリペプチドのいずれか1個の配列を含む、請求項4の方法。
【請求項6】
参照レベルと比較した、前記試料中のTIAB又は免疫細胞のレベルの上昇は、癌の存在、癌発生のリスク、又は癌の発達段階の指標である、請求項4又は5の方法。
【請求項7】
前記癌は、固形腫瘍又は液性腫瘍であり、好ましくは大腸癌、肺癌、乳癌、卵巣癌、子宮癌、頭頸部癌又はメラノーマである、請求項1〜6のいずれか1項の方法。
【請求項8】
前記癌は肺癌であり、前記ポリペプチドは、配列番号1、2、4、6、7、1413、581、1457、1769、1270、1276、1396、80、1810、1864、847、2119又は1451又はそのエピトープ含有断片から、特に表5に示したようなPAP1、2、4、6、7、24、25、28、29、44、48、66、70、68、69、74、94、82から選択される配列を含む、請求項1〜7のいずれか1項の方法。
【請求項9】
前記接触工程は、試料を、転写非忠実度により作られた独特な異常タンパク質ドメイン配列を含む数個のポリペプチドと、好ましくは2〜10個のポリペプチドと同時に接触させることを含む、請求項1〜8のいずれか1項の方法。
【請求項10】
被験体の生理的状態を評価する方法であって、前記方法は、被験体からの試料中のそのようなドメインに結合する、転写非忠実度により作られた異常タンパク質ドメインに特異的な抗体(TIAB)又はTCR含有免疫細胞の存在又はレベルを測定する工程を含み、参照値と比較した、前記試料中の前記TIAB又は免疫細胞のレベルの改変は、生理的疾患の指標である、前記方法。
【請求項11】
癌の処置効力を決定する方法であって、前記方法は、(i)被験体からの試料中の、転写非忠実度により作られた異常タンパク質ドメイン配列を含む少なくとも1個のポリペプチドのレベル、又はTIABもしくは対応するTCR含有細胞のレベルを決定し、(ii)前記レベルを、処置前に又は処置の早期段階で採取した前記被験体の試料中のレベルと比較することを含む、前記方法。
【請求項12】
被験体の癌の進行又は拡大をモニタリングする方法であって、前記方法は、(i)前記被験体から得られた試料を、転写非忠実度により作られた異常タンパク質ドメイン配列を含む少なくとも1個のポリペプチドと接触させ、(ii)前記試料中のTIAB又は対応するTCR含有細胞のレベルを決定し、(iii)前記レベルを、参照値と比較することを含み、変動は、癌の進行又は拡大の指標である、前記方法。
【請求項13】
前記ポリペプチドは、配列番号1〜3334又はそのエピトープ含有断片から選択される配列を含む、請求項11〜12のいずれか1項の方法。
【請求項14】
前記ポリペプチドは、表5の45個のPAPポリペプチドのいずれか1個の配列を含む、請求項12の方法。
【請求項15】
前記接触工程は、前記試料を、数個の前記ポリペプチド、好ましくは2〜10個のポリペプチドと同時に接触させることを含む、請求項12又は13の方法。
【請求項16】
個体から得られた試料を、前記ポリペプチドの存在を示す薬剤と接触させ、前記薬剤が前記試料と結合するかどうかを決定することを含む、個体が、配列番号1〜3334からなる群より選択される配列を含むポリペプチドを作っているかどうかを決定する方法。
【請求項17】
前記薬剤が、配列番号1〜3334からなる群より選択される配列を含むポリペプチドに特異的に結合する抗体に結合するポリペプチドである、請求項16の方法。
【請求項18】
前記薬剤が、配列番号1〜3334からなる群より選択される配列を含むポリペプチドに特異的なTCRを含む免疫細胞に結合するポリペプチドである、請求項16の方法。
【請求項19】
前記薬剤が、配列番号1〜3334からなる群より選択される配列を含むポリペプチドに特異的に結合する抗体又はその一部である、請求項16の方法。
【請求項20】
前記薬剤が、配列番号1〜3334からなる群より選択される配列を含むポリペプチドに特異的なTCRを含む免疫細胞である、請求項16の方法。
【請求項21】
前記ポリペプチドが、支持体上に固定されている、請求項1〜18のいずれか1項の方法。
【請求項22】
生物学的に活性な化合物を選択するか、特徴づけるか、スクリーニングするか、又は最適化する方法であって、前記方法は、試験化合物をインビトロで遺伝子と接触させるように配置し、前記試験化合物が、前記遺伝子からの、転写非忠実ギャップを含むRNA分子の産生をモジュレーションする能力について決定することを含む、前記方法。
【請求項23】
転写非忠実度に特異的なペプチドを作製する方法であって、前記方法は、
a)転写非忠実ギャップから生じたタンパク質ドメインを同定する工程、
b)前記のa)のタンパク質ドメイン配列を含むペプチドを合成する工程、
c)哺乳動物被験体の生物学的試料において、前記ペプチドが抗体に結合することを場合により実証する工程を含む、前記方法。
【請求項24】
配列番号1〜3334又はそのエピトープ含有断片から選択される配列を含むポリペプチド。
【請求項25】
請求項24のポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチド。
【請求項26】
前記ポリヌクレオチドは標識されている、請求項25の単離ポリヌクレオチド。
【請求項27】
配列番号1〜3334からなる群より選択されるポリペプチドをコードする第一ヌクレオチド配列又はそれに相補的な配列と、100以下のヌクレオチド長の第二ヌクレオチド配列とを含む、単離核酸であって、前記第二ヌクレオチド配列は、天然の核酸において前記の第一ヌクレオチド配列と隣接している、前記単離核酸。
【請求項28】
請求項25又は27のポリヌクレオチドを含むクローニングベクター又は発現ベクター。
【請求項29】
請求項28のベクターで形質転換又はトランスフェクトされた細胞。
【請求項30】
配列番号1〜3334からなる群より選択されるポリペプチドに特異的に結合する単離抗体又は抗体の一部。
【請求項31】
配列番号1〜3334からなる群より選択されるポリペプチドに特異的に結合する単離細胞。
【請求項32】
前記細胞は、配列番号1〜3334からなる群より選択される前記ポリペプチドに特異的なTCRを含む免疫細胞である、請求項31の単離細胞。
【請求項33】
配列番号1〜3334又はそのエピトープ含有断片から選択される配列を含む少なくとも1個のポリペプチドを含む固体支持体。
【請求項34】
配列番号1〜3334からなる群より選択されるポリペプチドに特異的に結合する少なくとも1個の抗体又は抗体の一部を含む固体支持体。
【請求項35】
転写非忠実ギャップにより作られた異常タンパク質ドメイン配列を含む少なくとも1個のポリペプチドを含み、それが支持体上に固定された、装置又は製品。
【請求項36】
請求項23の1個又は数個のポリペプチドを含む、請求項35の装置。
【請求項37】
少なくとも請求項35又は36の装置又は製品と、免疫反応を行なうための試薬とを含むキット。
【請求項1】
被験体における癌の存在、癌発生のリスク、又は癌の発達段階を検出する方法であって、前記方法は、インビトロで被験体からの試料を、転写非忠実度により作られた異常タンパク質ドメイン配列を含むポリペプチドと接触させることを含み、ここでの前記ポリペプチドと、前記試料中に存在する抗体(TIAB)又はTCR含有細胞との複合体の形成は、癌の存在、癌発生のリスク、又は癌の発達段階の指標である、前記方法。
【請求項2】
前記試料中の前記TIAB又は免疫細胞のレベルは、参照値と比較され、参照値と比較した変動は、癌の存在、癌発生のリスク、又は癌の発達段階の指標である、請求項1の方法。
【請求項3】
参照値と比較した前記の変動は、10%、20%、30%、40%、50%又はそれ以上である、請求項2の方法。
【請求項4】
前記ポリペプチドは、配列番号1〜3334又はそのエピトープ含有断片から選択される配列を含む、請求項1〜3のいずれか1項の方法。
【請求項5】
前記ポリペプチドは、表5の45個のPAPポリペプチドのいずれか1個の配列を含む、請求項4の方法。
【請求項6】
参照レベルと比較した、前記試料中のTIAB又は免疫細胞のレベルの上昇は、癌の存在、癌発生のリスク、又は癌の発達段階の指標である、請求項4又は5の方法。
【請求項7】
前記癌は、固形腫瘍又は液性腫瘍であり、好ましくは大腸癌、肺癌、乳癌、卵巣癌、子宮癌、頭頸部癌又はメラノーマである、請求項1〜6のいずれか1項の方法。
【請求項8】
前記癌は肺癌であり、前記ポリペプチドは、配列番号1、2、4、6、7、1413、581、1457、1769、1270、1276、1396、80、1810、1864、847、2119又は1451又はそのエピトープ含有断片から、特に表5に示したようなPAP1、2、4、6、7、24、25、28、29、44、48、66、70、68、69、74、94、82から選択される配列を含む、請求項1〜7のいずれか1項の方法。
【請求項9】
前記接触工程は、試料を、転写非忠実度により作られた独特な異常タンパク質ドメイン配列を含む数個のポリペプチドと、好ましくは2〜10個のポリペプチドと同時に接触させることを含む、請求項1〜8のいずれか1項の方法。
【請求項10】
被験体の生理的状態を評価する方法であって、前記方法は、被験体からの試料中のそのようなドメインに結合する、転写非忠実度により作られた異常タンパク質ドメインに特異的な抗体(TIAB)又はTCR含有免疫細胞の存在又はレベルを測定する工程を含み、参照値と比較した、前記試料中の前記TIAB又は免疫細胞のレベルの改変は、生理的疾患の指標である、前記方法。
【請求項11】
癌の処置効力を決定する方法であって、前記方法は、(i)被験体からの試料中の、転写非忠実度により作られた異常タンパク質ドメイン配列を含む少なくとも1個のポリペプチドのレベル、又はTIABもしくは対応するTCR含有細胞のレベルを決定し、(ii)前記レベルを、処置前に又は処置の早期段階で採取した前記被験体の試料中のレベルと比較することを含む、前記方法。
【請求項12】
被験体の癌の進行又は拡大をモニタリングする方法であって、前記方法は、(i)前記被験体から得られた試料を、転写非忠実度により作られた異常タンパク質ドメイン配列を含む少なくとも1個のポリペプチドと接触させ、(ii)前記試料中のTIAB又は対応するTCR含有細胞のレベルを決定し、(iii)前記レベルを、参照値と比較することを含み、変動は、癌の進行又は拡大の指標である、前記方法。
【請求項13】
前記ポリペプチドは、配列番号1〜3334又はそのエピトープ含有断片から選択される配列を含む、請求項11〜12のいずれか1項の方法。
【請求項14】
前記ポリペプチドは、表5の45個のPAPポリペプチドのいずれか1個の配列を含む、請求項12の方法。
【請求項15】
前記接触工程は、前記試料を、数個の前記ポリペプチド、好ましくは2〜10個のポリペプチドと同時に接触させることを含む、請求項12又は13の方法。
【請求項16】
個体から得られた試料を、前記ポリペプチドの存在を示す薬剤と接触させ、前記薬剤が前記試料と結合するかどうかを決定することを含む、個体が、配列番号1〜3334からなる群より選択される配列を含むポリペプチドを作っているかどうかを決定する方法。
【請求項17】
前記薬剤が、配列番号1〜3334からなる群より選択される配列を含むポリペプチドに特異的に結合する抗体に結合するポリペプチドである、請求項16の方法。
【請求項18】
前記薬剤が、配列番号1〜3334からなる群より選択される配列を含むポリペプチドに特異的なTCRを含む免疫細胞に結合するポリペプチドである、請求項16の方法。
【請求項19】
前記薬剤が、配列番号1〜3334からなる群より選択される配列を含むポリペプチドに特異的に結合する抗体又はその一部である、請求項16の方法。
【請求項20】
前記薬剤が、配列番号1〜3334からなる群より選択される配列を含むポリペプチドに特異的なTCRを含む免疫細胞である、請求項16の方法。
【請求項21】
前記ポリペプチドが、支持体上に固定されている、請求項1〜18のいずれか1項の方法。
【請求項22】
生物学的に活性な化合物を選択するか、特徴づけるか、スクリーニングするか、又は最適化する方法であって、前記方法は、試験化合物をインビトロで遺伝子と接触させるように配置し、前記試験化合物が、前記遺伝子からの、転写非忠実ギャップを含むRNA分子の産生をモジュレーションする能力について決定することを含む、前記方法。
【請求項23】
転写非忠実度に特異的なペプチドを作製する方法であって、前記方法は、
a)転写非忠実ギャップから生じたタンパク質ドメインを同定する工程、
b)前記のa)のタンパク質ドメイン配列を含むペプチドを合成する工程、
c)哺乳動物被験体の生物学的試料において、前記ペプチドが抗体に結合することを場合により実証する工程を含む、前記方法。
【請求項24】
配列番号1〜3334又はそのエピトープ含有断片から選択される配列を含むポリペプチド。
【請求項25】
請求項24のポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチド。
【請求項26】
前記ポリヌクレオチドは標識されている、請求項25の単離ポリヌクレオチド。
【請求項27】
配列番号1〜3334からなる群より選択されるポリペプチドをコードする第一ヌクレオチド配列又はそれに相補的な配列と、100以下のヌクレオチド長の第二ヌクレオチド配列とを含む、単離核酸であって、前記第二ヌクレオチド配列は、天然の核酸において前記の第一ヌクレオチド配列と隣接している、前記単離核酸。
【請求項28】
請求項25又は27のポリヌクレオチドを含むクローニングベクター又は発現ベクター。
【請求項29】
請求項28のベクターで形質転換又はトランスフェクトされた細胞。
【請求項30】
配列番号1〜3334からなる群より選択されるポリペプチドに特異的に結合する単離抗体又は抗体の一部。
【請求項31】
配列番号1〜3334からなる群より選択されるポリペプチドに特異的に結合する単離細胞。
【請求項32】
前記細胞は、配列番号1〜3334からなる群より選択される前記ポリペプチドに特異的なTCRを含む免疫細胞である、請求項31の単離細胞。
【請求項33】
配列番号1〜3334又はそのエピトープ含有断片から選択される配列を含む少なくとも1個のポリペプチドを含む固体支持体。
【請求項34】
配列番号1〜3334からなる群より選択されるポリペプチドに特異的に結合する少なくとも1個の抗体又は抗体の一部を含む固体支持体。
【請求項35】
転写非忠実ギャップにより作られた異常タンパク質ドメイン配列を含む少なくとも1個のポリペプチドを含み、それが支持体上に固定された、装置又は製品。
【請求項36】
請求項23の1個又は数個のポリペプチドを含む、請求項35の装置。
【請求項37】
少なくとも請求項35又は36の装置又は製品と、免疫反応を行なうための試薬とを含むキット。
【図2C】
【図2D】
【図4A】
【図5B】
【図5C】
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2E】
【図3A】
【図3B】
【図4B】
【図5A】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8A】
【図8B−1】
【図8B−2】
【図8B−3】
【図8C】
【図2D】
【図4A】
【図5B】
【図5C】
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2E】
【図3A】
【図3B】
【図4B】
【図5A】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8A】
【図8B−1】
【図8B−2】
【図8B−3】
【図8C】
【公表番号】特表2011−505825(P2011−505825A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−537541(P2010−537541)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【国際出願番号】PCT/IB2008/003836
【国際公開番号】WO2009/077864
【国際公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【出願人】(509020354)トランスメディ・ソシエテ・アノニム (2)
【氏名又は名称原語表記】TRANSMEDI SA
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【国際出願番号】PCT/IB2008/003836
【国際公開番号】WO2009/077864
【国際公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【出願人】(509020354)トランスメディ・ソシエテ・アノニム (2)
【氏名又は名称原語表記】TRANSMEDI SA
【Fターム(参考)】
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