説明

TRPV3モジュレーターとしての縮合イミダゾールカルボキサミド



本発明は、式(I)の一過性受容体電位バニロイド(TRPV)モジュレーターを提供する。特に、本明細書に記載の化合物は、TRPV3によってモジュレートされる疾患、状態、および/または障害の処置または予防に有用である。本明細書では、本明細書に記載の化合物の調製方法、その合成で使用する中間体、その医薬組成物、ならびにTRPV3によってモジュレートされる疾患、状態、および/または障害を処置または予防する方法も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2008年12月15日出願のインド国仮特許出願第2610/MUM/2008号;2009年1月22日出願のインド国仮特許出願第145/MUM/2009号;2009年6月10日出願のインド国仮特許出願第1397/MUM/2009号;および2009年7月29日出願のインド国仮特許出願第1730/MUM/2009号ならびに2008年12月29日出願の米国仮特許出願第61/141,133号、2009年2月5日出願の米国仮特許出願第61/150,248号;2009年1月30日出願の米国仮特許出願第61/221,615号;2009年8月27日出願の米国仮特許出願第61/237,456号の利益を主張し、これらの全てがその全体にわたって本明細書中で参考として援用される。
【0002】
本特許出願は、一過性受容体電位バニロイド3(TRPV3)活性としての縮合イミダゾールカルボキサミドに関する。
【背景技術】
【0003】
細胞膜を通過するイオンの移動は、特殊化したタンパク質によって行われる。TRPチャネルは、イオン流動および膜電位の調節を助ける機能を有する非選択的陽イオンチャネルの大きな一ファミリーである。TRPチャネルは、TRPVファミリーを含めた6つのサブファミリーに細分される。TRPV3は、TRPチャネルのTRPVクラスの一員である。
【0004】
TRPV3は、カルシウム透過性非選択的陽イオンチャネルである。TRPV3チャネルは、カルシウムイオンに加えて、他の陽イオン、たとえばナトリウムに対しても透過性である。すなわち、TRPV3チャネルは、カルシウムイオンやナトリウムイオンなどの陽イオンの流動をモジュレートすることにより、膜電位をモジュレートする。TRPV3受容体は、電位開口型カルシウムチャネルとは機械的に異なる。一般に、電位開口型カルシウムチャネルは、膜脱分極に応答し、開口して細胞外媒質からのカルシウムの流入を可能にし、それによって細胞内のカルシウムレベルまたは濃度が増大する。対照的に、非選択的であり長時間持続型のTRPチャネルは、イオン濃度のより長時間の変化をもたらし、(2−アミノエトキシジフェニルボラート[2−APB]、バニロイド、熱などの化学物質によってモジュレートされる)リガンド開口型である。これらの機械的な違いは、電位開口型チャネルとTRPチャネルの構造的な違いを伴う。すなわち、多くの多様なチャネルが、様々な細胞型において、また非常に多くの刺激に応答してイオン流動および膜電位を調節する働きをするとしても、異なるクラスのイオンチャネル間にはかなりの構造的、機能的、および機械的な相違があることを認識することが重要である。
【0005】
TRPV3タンパク質は、皮膚細胞(非特許文献1)、後根神経節、三叉神経節、脊髄、および脳(非特許文献2;非特許文献3)において発現される温度感受性チャネルである。ケラチノサイト細胞系において、TRPV3を刺激すると、インターロイキン1を含めた炎症メディエーターが放出される。すなわち、TRPV3は、炎症性の刺激物の放出によって生じる炎症および疼痛の調節においても重要な役割を果たし得る。TRPV3の機能をモジュレートする化合物を同定する、本明細書で記載するようなスクリーニングアッセイで使用することのできる特定のTRPV3タンパク質としては、ヒトTRPV3、マウスTRPV3、ラットTRPV3、およびショウジョウバエTRPV3が挙げられるがこの限りではない。特許文献1(‘537出願)は、ヒト、マウス、およびショウジョウバエTRPV3に対応する配列を開示している。たとえば、‘537出願の配列番号106および107は、それぞれヒトの核酸およびアミノ酸配列に対応するものであった。‘537出願の配列番号108および109は、それぞれマウスの核酸およびアミノ酸配列に対応するものであった。
【0006】
TRPV3機能は本来、疼痛の受容および伝達と関連付けられてきた。したがって、TRPV3の1つまたは複数の機能をモジュレートすることのできる化合物を同定し、製造することが望ましいはずである。
【0007】
特許文献2、特許文献3および特許文献4は、TRPV3に媒介される様々な疾患を処置するためのTRPV3モジュレーター、特にアンタゴニストを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0009537号明細書
【特許文献2】国際公開第2007/056124号
【特許文献3】国際公開第2008/140750号
【特許文献4】国際公開第2008/033564号
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Peierら、Science(2002年)、第296巻、2046〜2049頁
【非特許文献2】Xuら、Nature(2002年)、第418巻、181〜185頁
【非特許文献3】Smithら、Nature(2002年)、第418巻、186〜188頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
よりよい鎮痛薬を発見する取り組みの中で、TRPV3によってモジュレートされる疾患、状態、および/または障害の治療的処置が依然として求められている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一態様によれば、本特許出願は、式(I)の化合物:
【0012】
【化1】

[式中、環
【0013】
【化2】

は、1個または2個の二重結合を含む5員または6員のヘテロ環またはヘテロ芳香族環であり、XおよびZは、−N=および−C(R)−からそれぞれ独立に選択され、Yは、−O−、−S−、=N−、−N(R)−、−C(R)=C(R)−、または−C(R)=N−であり、
【0014】
【化3】

が、1個の二重結合を含む5員環であるとき、Yは、−O−、−S−、および−N(R)−であり、
【0015】
【化4】

が、2個の二重結合を含む6員環であるとき、Yは、−C(R)=C(R)−または−C(R)=N−であり、
任意選択で、XとZが合わさって、置換または非置換の5〜7員環を形成した結果、三環式のコアになっていてもよく、
は、存在する毎に、同じでも異なってもよく、独立に、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールであり、
は、存在する毎に、同じでも異なってもよく、ニトロ、シアノ、ハロゲン、−OR、置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、ハロアルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロ環、およびヘテロアリールからなる群からそれぞれ独立に選択され、
およびRは、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、アルカリ(リチウム、ナトリウム、またはカリウムを含める)、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−S(O)NR、−S(O)NR、−S(O)R、または−S(O)であり、あるいはRおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロシクリルでもヘテロアリールでもよい、任意選択で置換されている4〜12員環を形成していてもよく、
Rは、水素、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロシクリルアルキルから選択され、
およびRは、存在する毎に、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルであり、
「m」は、0〜5の範囲(0と5を含める)の整数である]
または薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0016】
一実施形態によれば、式(II)の化合物
【0017】
【化5】

[式中、XはNまたはCRであり、Yは、O、S、NH、またはNRであり、
は、存在する毎に、同じでも異なってもよく、独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールであり、
とXが合わさって、任意選択で置換されている5〜7員環を形成した結果、三環式のコアになっていてもよく、
およびRは、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、アルカリ(リチウム、ナトリウム、またはカリウムを含める)、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−S(O)NR、−S(O)NR、または−S(O)R、または−S(O)であり、あるいはRおよびRは、これらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロシクリルでもヘテロアリールでもよい、任意選択で置換されている4〜12員環を形成していてもよく、
およびRは、存在する毎に、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルであり、
およびRは、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、またはヘテロシクリルアルキルである]
または薬学的に許容されるその塩が提供される。
【0018】
一実施形態によれば、YがSである、式(I)および/または(II)の化合物が特に提供される。
【0019】
別の実施形態によれば、XがCRであり、Rは水素である、式(I)および/または(II)の化合物が特に提供される。
【0020】
別の実施形態によれば、Rが、水素、置換または非置換アルキル(例:C〜Cアルキル、好ましくはn−ペンチル、iso−ブチル、iso−ペンチル、またはneo−ペンチル)、置換または非置換ハロアルキル(例:ジフルオロメチル)、置換または非置換シクロアルキル(例:シクロブチルまたはシクロペンチル)、および置換または非置換シクロアルキルアルキル(例:シクロプロピルメチルまたはシクロブチルメチル)から選択される、式(I)および/または(II)の化合物が特に提供される。
【0021】
別の実施形態によれば、Rが、水素、置換または非置換アルキル(例:C〜Cアルキル、好ましくはメチル)、および置換または非置換ハロアルキル(例:ジフルオロメチル)から選択される、式(I)および/または(II)の化合物が特に提供される。
【0022】
別の実施形態によれば、RおよびRのいずれか一方が水素または置換もしくは非置換アルキル(例:エチル)であり、他方が置換または非置換ヘテロアリール、好ましくはチアゾールである、式(I)および/または(II)の化合物が特に提供される。この実施形態では、ヘテロアリール上の(1個または複数の)置換基は、C〜Cアルキル(例:メチル、iso−プロピル、tert−ブチル)、ハロアルキル(例:トリフルオロメチル)、シクロアルキル(例:シクロプロピル、シクロブチル)、または4−シアノフェニルである。
【0023】
別の実施形態によれば、RおよびRの一方が水素または置換もしくは非置換アルキル(例:エチル)であり、他方が置換もしくは非置換ヘテロアリール、好ましくはチアゾールである、式(I)および/または(II)の化合物が特に提供される。この実施形態では、ヘテロアリール上の2個の近接する置換基は、チアゾール環と一緒になって、任意選択で置換されている5または6員環系を形成して、チアゾールを含む二環式の環になっており、二環式の環は、5,6−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[1,3]チアゾールまたは6−フルオロ−1,3−ベンゾチアゾールである。
【0024】
別の実施形態によれば、RおよびRの一方が水素であり、他方が置換もしくは非置換アリール(たとえばフェニル)、アリールアルキル(たとえばベンジル)、または置換もしくは非置換ヘテロアリール(たとえばピリジル、オキサゾール、またはチアジアゾール)である、式(I)および/または(II)の化合物が特に提供される。この実施形態では、アリール、アリールアルキル、またはヘテロアリール上の(1個または複数の)置換基は、1個または複数でよく、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル(たとえばトリフルオロメチル)、ハロアルコキシ(たとえばトリフルオロメトキシ)からそれぞれ独立に選択される。
【0025】
別の実施形態によれば、RおよびRの一方が水素であり、他方がシアノエチルまたは置換もしくは非置換ハロアルキル(たとえばジフルオロエチル)である、式(I)および/または(II)の化合物が特に提供される。
【0026】
別の実施形態によれば、RおよびRが、これらが結合している窒素原子と一緒になって、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、3−トリフルオロメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジンである、任意選択で置換されている6〜12員環を形成することができる、式(I)および/または(II)の化合物が特に提供される。
【0027】
別の実施形態によれば、RおよびRが、これらが結合している窒素原子と一緒になって、ピペラジンがシアノピリジルまたは3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジルで置換されている、任意選択で置換されている6〜8員ピペラジン環を形成することができる、式(I)および/または(II)の化合物が特に提供される。
【0028】
別の実施形態によれば、式(III)の化合物
【0029】
【化6】

[Rは、存在する毎に、同じでも異なってもよく、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールであり、
およびRは、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、アルカリ(リチウム、ナトリウム、またはカリウムを含める)、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−S(O)NR、−S(O)NR、−S(O)R、または−S(O)であり、あるいはRおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロシクリルでもヘテロアリールでもよい、任意選択で置換されている4〜12員環を形成していてもよく、
およびRは、存在する毎に、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルであり、
およびRは、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、またはヘテロシクリルアルキルであり、
「n」は、0〜4の範囲(0と4を含める)の整数である]
または薬学的に許容されるその塩が提供される。
【0030】
式(I)、(II)および(III)は、構造に関して、本明細書に記載の種類の化学構造から企図され得るすべての立体幾何異性体、立体異性体、鏡像異性体、およびジアステレオマー、ならびに薬学的に許容される塩を包含することを理解されたい。
【0031】
別の実施形態によれば、Rが、水素または置換もしくは非置換の分枝もしくは非分枝アルキル(例:2,2−ジメチルプロピルまたは3−メチルブチル)である、式(III)の化合物が特に提供される。
【0032】
別の実施形態によれば、Rが、水素または置換もしくは非置換アルキル、好ましくはメチルまたはジフルオロメチルである、式(III)の化合物が特に提供される。
【0033】
一実施形態によれば、RおよびRの一方が水素であり、他方が置換もしくは非置換ヘテロアリール、好ましくはチアゾールである、式(III)の化合物が特に提供される。この実施形態では、(1個または複数の)置換基は、ハロアルキル(例:トリフルオロメチル)またはシクロアルキル(例:シクロプロピルまたはシクロブチル)である。
【0034】
一実施形態によれば、「n」が0である式(III)の化合物が特に提供される。
【0035】
別の実施形態によれば、TRPV3機能を阻害し、IC50値が、10,000nM未満、またはさらに1000、500、250もしくは100nM未満である式I、式IIまたは式IIIの化合物およびその塩が特に提供される。他の実施形態では、TRPV3機能を、好ましくは本明細書に記載の方法で測定される、100nM未満のIC50値で阻害する式I、式IIもしくは式IIIの化合物またはその塩が特に提供される。
【0036】
別の態様によれば、本特許出願は、本明細書に記載の少なくとも1種の化合物と、薬学的に許容される少なくとも1種の賦形剤(担体や希釈剤など)とを含む医薬組成物を提供する。医薬組成物は、本明細書に記載の少なくとも1種の化合物を治療有効量含むことが好ましい。本特許出願の化合物は、薬学的に許容される賦形剤(担体や希釈剤など)を伴うか、担体で希釈してもよく、またはカプセル、小袋、紙、もしくは他の容器の形でよい担体に封入することもできる。
【0037】
本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、TRPV3受容体によってモジュレートされる疾患、状態、および/または障害の処置において有用である。
【0038】
別の態様によれば、本特許出願は、TRPV3受容体によってモジュレートされる疾患、状態、および/または障害の処置を必要とする被験体において、この被験体に、本明細書に記載の1種または複数の化合物をそのような受容体の阻害を引き起こす有効量で投与することにより、上記疾患、状態、および/または障害を処置する方法をさらに提供する。
【0039】
本明細書に記載の化合物の調製方法もここで提供する。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本発明は、特許請求の範囲によって規定されるものであり、本明細書において以下で示す記述によって限定されるものではない。添付の特許請求の範囲で使用する用語は、この用語解説の部で定義するが、但し、請求項の用語は、明確な列挙によってそのように定義される場合、異なって用いられる場合もある。
【0041】
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を包含する。
【0042】
用語「アルキル」とは、不飽和を含んでおらず、1個〜8個の炭素原子を有し、分子の残部に単結合によって結合している、骨格に炭素原子および水素原子のみを含む炭化水素鎖基、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル(イソプロピル)、n−ブチル、n−ペンチル、および1,1−ジメチルエチル(t−ブチル)を指す。用語「C1〜6アルキル」とは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル鎖を指す。そうでないことを記載または列挙しない限り、本明細書において記載または特許請求の範囲に記載するすべてのアルキル基は、直鎖でも分枝状でもよく、置換されていても非置換でもよい。
【0043】
用語「アルケニル」とは、2〜10個の炭素原子を含んでおり、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含む炭化水素鎖を指す。アルケニル基の非限定的な例として、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、iso−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、および2−ブテニルが挙げられる。そうでないことを記載または列挙しない限り、本明細書において記載または特許請求の範囲に記載するすべてのアルケニル基は、直鎖でも分枝状でもよく、置換されていても非置換でもよい。
【0044】
用語「アルキニル」とは、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を有し、2個〜約12個の炭素原子を有するヒドロカルビル基を指す(2個〜約10個の炭素原子を有する基が好ましい)。アルキニル基の非限定的な例として、エチニル、プロピニル、およびブチニルが挙げられる。そうでないことを記載または列挙しない限り、本明細書において記載または特許請求の範囲に記載するすべてのアルキニル基は、直鎖でも分枝状でもよく、置換されていても非置換でもよい。
【0045】
用語「アルコキシ」とは、分子の残部に酸素結合を介して結合しているアルキル基を意味する。そのような基の代表的な例は、−OCHおよび−OCである。そうでないことを記載または列挙しない限り、本明細書において記載または特許請求の範囲に記載するすべてのアルコキシ基は、直鎖でも分枝状でもよく、置換されていても非置換でもよい。
【0046】
用語「シクロアルキル」とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど、3個〜約12個の炭素原子の芳香族ではない単環式または多環式の環系を意味する。多環式シクロアルキル基の例としては、ペルヒドロナフチル基、アダマンチル基、およびノルボルニル基、架橋環式基、またはスピロ二環式基、たとえばスピロ(4,4)ノン−2−イルが挙げられるがこの限りではない。そうでないことを記載または列挙しない限り、本明細書において記載または特許請求の範囲に記載するすべてのシクロアルキル基は、置換されていても非置換でもよい。
【0047】
用語「シクロアルキルアルキル」とは、アルキル基に直接に結合した3個〜約8個の炭素原子を有する環状の環含有基を指す。シクロアルキルアルキル基は、アルキル基中の、安定な構造をもたらす任意の炭素原子にて主構造に結合することができる。そのような基の非限定的な例として、シクロプロピルメチル、シクロブチルエチル、およびシクロペンチルエチルが挙げられる。そうでないことを記載または列挙しない限り、本明細書において記載または特許請求の範囲に記載するすべてのシクロアルキルアルキル基は、置換されていても非置換でもよい。
【0048】
用語「シクロアルケニル」とは、シクロプロペニル、シクロブテニル、およびシクロペンテニルなど、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合と共に、3個〜約8個の炭素原子を有する環式の環含有基を指す。そうでないことを記載または列挙しない限り、本明細書において記載または特許請求の範囲に記載するすべてのシクロアルケニル基は、置換されていても非置換でもよい。
【0049】
用語「アリール」とは、6〜14個の炭素原子を有する芳香族基を指し、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、およびビフェニルなどの、単環式、二環式、および三環式芳香環系を包含する。そうでないことを記載または列挙しない限り、本明細書において記載または特許請求の範囲に記載するすべてのアリール基は、置換されていても非置換でもよい。
【0050】
用語「アリールアルキル」とは、上で規定したようなアルキル基に直接に結合した、上で規定したようなアリール基、たとえば、−CHおよび−Cを指す。そうでなく記載または列挙しない限り、本明細書で記載または特許請求するすべてのアリールアルキル基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。
【0051】
用語「ヘテロ環」または「ヘテロシクリル」とは、別段指定しない限り、炭素原子と、窒素、リン、酸素、および硫黄から選択される1個〜5個のヘテロ原子とからなる、置換または非置換の芳香族でない3〜15員環基を指す。複素環基は、縮合、架橋、またはスピロ環系を含めてもよい、単環式、二環式、または三環式の環系でよく、複素環基中の窒素、リン、炭素、酸素、または硫黄原子は、任意選択で酸化して、様々な酸化状態にあってもよい。さらに、窒素原子は、任意選択で四級化されていてもよく、またヘテロ環またはヘテロシクリルは、定義による別段の制約がない限り、1個または複数のオレフィン結合を任意選択で含んでいてもよい。そのような複素環基の例としては、アゼピニル、アゼチジニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニル、クロマニル、ジオキソラニル、ジオキサホスホラニル、デカヒドロイソキノリル、インダニル、インドリニル、イソインドリニル、イソクロマニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、オキサジアゾリル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソアゼピニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、ペルヒドロアゼピニル、ピペラジニル、4−ピペリドニル、ピロリジニル、ピペリジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、キヌクリジニル、テトラヒドロイソキノリル(tetrahydroisquinolyl)、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、およびチアモルホリニルスルホンが挙げられるがこれに限らない。複素環基は、安定な構造をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子にて主構造に結合することができる。そうでないことを記載または列挙しない限り、本明細書において記載または特許請求の範囲に記載するすべてのヘテロシクリル基は、置換されていても非置換でもよい。
【0052】
用語「ヘテロシクリルアルキル」とは、アルキル基に直接に結合した複素環基を指す。ヘテロシクリルアルキル基は、安定な構造をもたらす、アルキル基中の任意の炭素原子にて主構造に結合することができる。そうでなく記載または列挙しない限り、本明細書で記載または特許請求するすべてのヘテロシクリルアルキル基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。
【0053】
用語「ヘテロアリール」とは、別段指定しない限り、N、OまたはSからそれぞれ独立に選択される1個または複数のヘテロ原子を有する、置換または非置換の5〜14員芳香族ヘテロ環基を指す。ヘテロアリールは、単環式、二環式、または三環式の環系でよい。ヘテロアリール環基は、結果として安定な構造を生み出す任意のヘテロ原子または炭素原子にて主構造に結合していてよい。そのようなヘテロアリール環基の例として、限定はしないが、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、フリル、インドリル、イソインドリル、ピロリル、トリアゾリル、トリアジニル、テトラゾイル、チエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾピラニル、カルバゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、シンノリニル、ナフチリジニル、プテリジニル、プリニル、キノキサリニル、キノリル、イソキノリル、チアジアゾリル、インドリジニル、アクリジニル、フェナジニル、およびフタラジニルが挙げられる。そうでなく記載または列挙しない限り、本明細書で記載または特許請求するすべてのヘテロアリール基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。
【0054】
用語「ヘテロアリールアルキル」とは、アルキル基に直接に結合したヘテロアリール環基を指す。ヘテロアリールアルキル基は、安定な構造をもたらす、アルキル基中の任意の炭素原子にて主構造に結合することができる。そうでなく記載または列挙しない限り、本明細書で記載または特許請求するすべてのヘテロアリールアルキル基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。
【0055】
特に指定しない限り、用語「置換」とは、本明細書では、この限りではないが、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、シアノ、ニトロ、オキソ(=O)、チオ(=S)、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ハロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換ハロアルコキシ、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキルアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキル環、置換もしくは非置換ヘテロアリールアルキル、置換もしくは非置換複素環、置換もしくは非置換グアニジン、−COOR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)NR、−C(O)ONR、−NRCONR、−N(R)SOR、−N(R)SO、−(=N−N(R)R)、−NRC(O)OR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(S)R、−NRC(S)NR、−SONR、−SONR、−OR、−ORC(O)NR、−ORC(O)OR、−OC(O)R、−OC(O)NR、−RNRC(O)R、−ROR、−RC(O)OR、−RC(O)NR、−RC(O)R、−ROC(O)R、−SR、−SOR、−SO、および−ONOなどの置換基を含む基または部分の構造骨格に結合している1つまたは複数の置換基を有する基または部分を指し、R、RおよびRは、水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換ヘテロシクリルアルキル環、置換もしくは非置換ヘテロアリールアルキル、または置換もしくは非置換複素環からそれぞれ独立に選択される。前述の「置換」の基にある置換基が、それ以上置換されることはない。たとえば、「置換アルキル」上の置換基が「置換アリール」であるとき、「置換アリール」上の置換基が「置換アルケニル」になることはない。
【0056】
体質、疾患、または状態を「処置する」またはその「処置」という用語は、以下を包含する。(a)体調、障害もしくは状態を患い、またはその素因があり得るが、その体質、障害もしくは状態の臨床的または準臨床的症状を未だ経験または顕示していない被験体において発症する体質、障害もしくは状態の臨床症状を予防し、またはそれらの出現、を遅らせること、(b)体質、障害もしくは状態を抑制する、すなわち、疾患、またはその少なくとも1つの臨床的もしくは準臨床的症状を阻止、またはそれらの発症を軽減すること、または(c)疾患を緩和する、すなわち、体調、障害もしくは状態、またはその臨床的もしくは準臨床的症状の少なくとも1つを退行させること。
【0057】
用語「被験体」は、家畜(たとえば、ネコおよびイヌを含めた家庭用愛玩動物)や(野生動物などの)非家畜動物など、哺乳動物(特にヒト)および他の動物を包含する。
【0058】
「治療有効量」とは、体調、障害、または状態を処置するために被験体に投与するとき、被験体において投与の目的である効果を引き起こすのに十分である化合物の量を意味する。「治療有効量」は、化合物、疾患およびその重症度、ならびに処置を受ける被験体の年齢、体重、体調、および応答性に応じて様々となる。
【0059】
本特許出願に記載の化合物は、塩を形成する場合もある。本特許出願の一部をなす薬学的に許容される塩の非限定的な例としては、無機塩基由来の塩、有機塩基の塩、キラル塩基の塩、天然アミノ酸の塩、非天然アミノ酸の塩が挙げられる。式(I)によって示す全化合物に関して、本特許出願は、これらの立体異性体形態およびその混合物を網羅する。先行技術によって特定の立体異性体の合成または分離が教示されている程度までは、本特許出願の異なる立体異性体形態を、当該分野で公知の方法によって互いに分離することができ、または立体特異的合成もしくは不斉合成によって所与の異性体を得ることができる。本明細書に記載の化合物の互変異性体形態および混合物も企図される。
【0060】
医薬組成物
本発明で提供する医薬組成物は、少なくとも1種の本明細書に記載の化合物と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤(担体や希釈剤など)とを含む。企図する医薬組成物は、本明細書に記載の化合物を、被験体においてTRPV3受容体を阻害するのに十分な量で含むことが好ましい。
【0061】
企図する被験体としては、たとえば、生存細胞、およびヒト哺乳動物を含めた哺乳動物が挙げられる。本発明の化合物は、薬学的に許容される賦形剤(担体や希釈剤など)を伴っていてもよいし、または担体で希釈されていてもよいし、またはカプセル、小袋、紙、もしくは他の容器の形でよい担体に封入されていてもよい。
【0062】
適切な担体の例としては、水、塩溶液、アルコール、ポリエチレングリコール、ポリヒドロキシエトキシル化ヒマシ油、ラッカセイ油、オリーブ油、ゼラチン、ラクトース、白土、スクロース、デキストリン、炭酸マグネシウム、糖、シクロデキストリン、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、セルロースのステアリン酸もしくは低級アルキルエーテル、サリチル酸(silicylic acid)、脂肪酸、脂肪酸アミン、脂肪酸モノグリセリドおよびジグリセリド、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン、ヒドロキシメチルセルロース、およびポリビニルピロリドンが挙げられるがこれに限らない。
【0063】
医薬組成物は、1種または複数の薬学的に許容される補助剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁化剤、保存剤、浸透圧に影響を及ぼす塩、緩衝剤、甘味剤、着香剤、着色剤、または前述のものの任意の組合せを含んでもよい。本発明の医薬組成物は、被験体に投与された後、前述のものの急速放出、持続放出、または遅延放出をもたらすように、当該分野で公知の手順を用いて製剤することができる。
【0064】
本明細書に記載の医薬組成物は、当該分野で公知の従来の技術によって調製することができる。たとえば、活性化合物を担体と混合し、または担体で希釈し、またはアンプル、カプセル、小袋、紙、もしくは他の容器の形でよい担体に封入することができる。担体は、希釈剤として使用するとき、活性化合物のためのビヒクル、賦形剤、または媒体として働く固体、半固体、または液体材料でよい。活性化合物は、たとえば小袋に入った、粒状固体容器に吸着させることができる。
【0065】
医薬組成物は、従来の形態、たとえば、カプセル剤、錠剤、エアロゾル、溶液、懸濁液、または局所適用向け製品にすることができる。
【0066】
投与経路は、本発明の活性化合物を適切なまたは所望の作用部位に効果的に輸送するいかなる経路でもよい。適切な投与経路としては、経口、経鼻、肺、頬側、真皮下、皮内、経皮、非経口、直腸、デポー、皮下、静脈内、尿道内、筋肉内、鼻腔内、眼科(点眼液を用いるなど)、または局所(局所用軟膏を用いるなど)が挙げられるがこれらに限らない。
【0067】
固体経口製剤としては、錠剤、カプセル剤(軟または硬ゼラチン)、糖衣丸(粉末またはペレット形態中に活性成分を含有する)、トローチ剤、およびロゼンジが挙げられるがこれらに限らない。タルクおよび/または炭水化物の担体または結合剤などを含む錠剤、糖衣丸、またはカプセル剤は、経口での適用に特に適する。液体製剤としては、シロップ、乳濁液、軟ゼラチン、および水性または非水性の液状懸濁液または溶液などの無菌注射液が挙げられるがこれらに限らない。非経口の適用には、注射可能な溶液または懸濁液製剤が特に適する。
【0068】
液体製剤としては、シロップ、乳濁液、軟ゼラチン、および水性または非水性の懸濁液または溶液などの無菌注射液が挙げられるがこれらに限らない。
【0069】
非経口の適用では、ポリヒドロキシル化ヒマシ油に溶解させた活性化合物を含有する注射用の溶液または懸濁液、好ましくは水溶液が特に適する。
【0070】
本明細書に記載の疾患および障害の処置で使用するのに適する化合物の用量は、当業者によって決定することができる。治療的な用量は、一般に、動物試験から導かれる予備的な証拠に基づき、ヒトにおける用量範囲試験を通して同定される。用量は、望ましくない副作用を引き起こすことなく、所望の治療利益をもたらすのに十分でなければならない。たとえば、TRPV3モジュレーターの1日投与量は、約0.1〜約30.0mg/kgの範囲とすることができる。投与方式、剤形、適切な医薬用賦形剤、希釈剤、または担体も、当業者の手でうまく使用し、調整することができる。変更および改変はすべて、本発明の範囲内に想定される。
【0071】
処置方法
本発明は、TRPV3によってモジュレートされる疾患、状態、および/または障害の処置に有用な化合物およびその医薬製剤を提供する。本特許出願はさらに、TRPV3によってモジュレートされる疾患、状態、および/または障害の処置を必要とする被験体において、この疾患、状態、および/または障害を、この被験体に治療有効量の本発明の化合物または医薬組成物を投与することにより処置する方法も提供する。
【0072】
TRPV3によってモジュレートされる疾患、状態、および/または障害としては、その限りではないが、疼痛、侵害受容性疼痛、歯痛、虚血心筋から生じる心臓痛、偏頭痛による疼痛、急性痛、慢性痛、神経因性疼痛、術後疼痛、神経痛による疼痛(例えばヘルペス後神経痛または三叉神経痛)、糖尿病性ニューロパシーによる疼痛、歯痛、および癌性疼痛、炎症性の疼痛状態(たとえば関節炎および変形性関節症)、関節痛、ニューロパシー、神経変性、網膜症、神経性皮膚障害、卒中、膀胱過敏症、尿失禁、外陰部痛、胃腸障害、例えば過敏性大腸症候群、胃食道逆流疾患、腸炎、回腸炎、胃十二指腸潰瘍、炎症性腸疾患、クローン病、セリアック病、炎症性疾患、例えば、膵炎、呼吸器障害(例えば、アレルギー性および非アレルギー性鼻炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患)、皮膚、眼、または粘膜の刺激、皮膚炎、尿毒症性そう痒症などのそう痒性状態、体温上昇、筋痙攣、嘔吐、ジスキネジア、うつ病、ハンチントン病、記憶障害、脳機能の制限、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、認知症、関節炎、関節リウマチ、糖尿病、変形性関節症、肥満、じんま疹、日光性角化症、角化棘細胞腫、脱毛症、メニエール病、耳鳴、聴覚過敏、不安障害、ならびに良性前立腺肥大症が挙げられると考えられている。TRPV3によってモジュレートされる追加の疾患、状態、および/または障害は、たとえば、WO2007/056124;Wissenbach,U.ら、Biology of the cell(2004年)、第96巻、47〜54頁;Nilius,B.ら、Physiol Rev(2007年)、第87巻、165〜217頁;Okuhara,D. Y.ら、Expert Opinion on Therapeutic Targets(2007年)、第11巻、391〜401頁;Hu,H. Z.ら、Journal of Cellular Physiology(2006年)、第208巻、201〜212頁、およびこれら文献の中で引用される参考文献で説明されており、これらすべての文献の全体を、記載した目的のために参照により本明細書に援用する。
【0073】
一般の調製法
本明細書に記載の化合物は、当技術分野において公知の技術によって調製することができる。加えて、本明細書に記載の化合物は、スキーム1〜6に図示するような反応順序に従って調製することができる。さらに、以下のスキームにおいて、特定の塩基、酸、試薬、溶媒、カップリング剤などに言及する場合、当該分野で公知の他の塩基、酸、試薬、溶媒、カップリング剤なども、使用することができ、したがって本発明の範囲内に含まれることを理解されたい。当該分野で公知のとおりに使用することのできる、反応条件、たとえば温度および/または反応継続時間の変更形態も、本発明の範囲内にある。別段指定しない限り、これらのスキームに記載の化合物のすべての異性体も、本発明の範囲内に包含される。
【0074】
合成で使用するいくつかの置換または非置換ヘテロアリールアミン(たとえば、2−アミノ−1,3−オキサゾール、2−アミノ−1,3−チアゾール、2−アミノ−1,3,4−チアジアゾール、2−アミノ−1,3,4−オキサジアゾール 3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、2−アミノイミダゾール、2−アミノピリジン、2−アミノピリミジン、4−アミノピリミジン、3−アミノピリダジン、2−アミノピラジン、2−アミノベンゾチアゾール、2−アミノベンゾオキサゾール、2−アミノベンゾイミダゾール)は、市販品として入手でき、または当該分野で公知の方法によって調製することができる。本発明の化合物の調製で使用するアミンの一部は、市販されている。本発明の化合物の合成で使用する4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−アミンは、Tanaka,K.ら、J. Het. Chem. 1991年、第28巻、907〜910頁に記載の手順に従って調製した。本発明の化合物の調製に使用した4−(トリフルオロメチル)−1,3−オキサゾール−2−アミンは、Foulis,M. J.ら、J. Med. Chem. 1971年、第28巻、1075〜1077頁に記載の手順に従って調製した。アセト酢酸2−ブロモエチルは、Aldrichから購入した。
【0075】
多種多様な置換ベンズアルデヒドが市販されている。異なって置換されている2,3−ジアルコキシベンズアルデヒド(5)が必要となる特定の実施例は、スキーム1に示すように、市販(Sigma−Aldrich)の2,3−ジヒドロキシベンズアルデヒド(1)またはo−バニリン(2−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド)(4)を使用して調製することができる。すなわち、2,3−ジヒドロキシベンズアルデヒド(1)を、塩基の存在下、適切な環式ハロゲン化物(たとえば臭化シクロペンチル)で選択的にアルキル化した後、1−クロロ−1,1−ジフルオロメタンを用いて次のアルキル化を実施して、式(3)の化合物を得る。式(3)の化合物を酸の存在下で脱アルキル化してヒドロキシ化合物を得、その後、塩基の存在下で適切なハロゲン化アルキル(RX)を使用してさらにアルキル化すると、式(5)の化合物(Rが−CHFである場合)が得られる。RがCHである場合の式(5)の2,3−ジアルコキシベンズアルデヒドは、o−バニリン(4)を、適切な塩基の存在下、式RXの適切なハロゲン化アルキルでアルキル化することにより調製できる。
【0076】
スキーム1
【0077】
【化7】

縮合イミダゾールカルボン酸中間体(たとえば、イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキシレート、イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキシレート)は、文献で公知の方法に従って調製することができる。有用な方法は、Otuk,G.、Eur. J. Med. Chem. 1994年、第29巻、981〜983頁;Krbavcic,A.ら、J. Het. Chem. 2000年、第37巻、95〜101頁;Starrett,J. E.ら、J. Med. Chem. 1989年、第32巻、2204〜2210頁;Laneri,S.、Eur. J. Med. Chem. 1998年、第33巻、163〜170頁で見ることができる。
【0078】
X、Y、Z、R、R、R、および「m」が上で規定したとおりである一般式(I)の化合物を合成する手法を、スキーム2に記載する。式(6)のヘテロアリールアミンを、エタノールなどの適切な溶媒中でアセト酢酸2−ハロアルキル(7)(Lはハロゲンであり、RはHまたはアルキルである)と反応させることにより、式(8)の縮合二環式エステルに変換する。式(8)の化合物のラジカルハロゲン化を、適切な溶媒(たとえば、四塩化炭素、ジクロロエタン)中にて、適切なフリーラジカル開始剤(たとえば、過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN))の存在下、適切なハロゲン化剤[たとえば、N−ブロモスクシンアミド(NBS)、N−クロロスクシンイミド(NCS)、N−ヨードスクシンイミド(NIS)]を用いて実施すると、対応する式(9)の二環式ハロメチルエステル(Lはハロゲンである)が得られる。次いで式(9)のエステルハロゲン化物を、適切な溶媒(たとえば、アセトニトリル、トルエン)中にてトリフェニルホスフィン(triphenylphospine)と反応させることにより、対応するハロゲン化トリフェニルホスホニウム(triphenylphosponium)(10)に変換する。次いで、この一般式(10)のハロゲン化トリフェニルホスホニウムを、適切な溶媒(たとえば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド)中にて、適切な塩基(たとえば、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド)の存在下、ウィッティヒ反応によって、適切に置換された式(11)のアルデヒドと反応させることにより、式(12)の(E)−スチリルエステルに変換する。一般式(12)の(E)−スチリルエステルの加水分解を、適切な溶媒または溶媒混合物(たとえば、テトラヒドロフラン、エタノール、メタノール、水)中で、適切な塩基(たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム)を使用して実施すると、対応する一般式(13)のカルボン酸が得られる。式(13)のカルボン酸と式HNRのアミン(14)とを、適切な溶媒または溶媒混合物(たとえば、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン)中で、適切なカップリング剤[たとえば、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム−ヘキサフルオロホスフェート(BOP)]を使用してカップリングさせると、一般式(I)の化合物が得られる。あるいは、(カルボン酸(13)を塩化チオニルまたは塩化オキサリルと反応させて調製した)酸塩化物を、適切な溶媒(たとえば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン)中にて、適切な塩基(たとえば、トリエチルアミン、N、N−ジイソプロピルエチルアミン)の存在下、一般式HNRのアミン(14)と反応させても、一般式(I)の化合物が得られる。
【0079】
スキーム2
【0080】
【化8】

X、Y、Z、R、R、RおよびRが上で規定したとおりである一般式(Ia)の化合物を合成する別の手法を、スキーム3に記載する。一般式(10)のハロゲン化トリフェニルホスホニウムを、適切な溶媒(たとえば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド)中にて、適切な塩基(たとえば、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド)の存在下、ウィッティヒ反応によって、適切に置換された式(5)のアルデヒドと反応させることにより、式(15)の(E)−スチリルエステルに変換する。一般式(15)の(E)−スチリルエステルの加水分解を、適切な溶媒または溶媒混合物(たとえば、テトラヒドロフラン、エタノール、メタノール、水)中で、適切な塩基(たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム)を使用して実施すると、対応する一般式(16)のカルボン酸が得られる。式(16)の中間体を、上述のような適切なカップリング剤および塩基を使用して適切な式(14)のアミンとカップリングさせると、式(Ia)の化合物によって表される本発明の化合物が得られる。一般式(Ia)の化合物は、適切なルイス酸(たとえば、三臭化ホウ素)を使用する徹底的な脱アルキル化によって、式(Ib)の2,3−ジヒドロキシ化合物に変換することもできる。
【0081】
スキーム3
【0082】
【化9】

イミダゾール環が5員環(XはNまたはCRであり、Yは酸素または硫黄である)に縮合している一般式(II)または(IIa)の化合物(R、RおよびRは、上で規定したとおりである)を合成する手法を、スキーム4に記載する。一般式(17)のハロゲン化トリフェニルホスホニウムを、適切な溶媒(たとえば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド)中にて、適切な塩基(たとえば、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド)の存在下、ウィッティヒ反応によって、式(3)の2−(シクロペンチルオキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドと反応させることにより、式(18)の(E)−スチリルエステルに変換する。一般式(18)の(E)−スチリルエステルの脱シクロペンチル化を、酸性条件下(たとえば、48%の臭化水素酸と酢酸の混合物)で実施すると、対応する一般式(19)のモノヒドロキシ化合物が得られる。式(19)のモノヒドロキシ化合物を、適切な極性溶媒(たとえば、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド)中で、適切な塩基(たとえば、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、炭酸セシウム)を使用しながら、適切なハロゲン化アルキルRXでアルキル化すると、式(20)の(E)−スチリルエステルが得られる。中間体(20)のエステル基を塩基性条件下で加水分解すると、遊離酸(21)が得られる。中間体(21)を、上述のような適切なカップリング剤および塩基を使用して式(14)の適切なアミンとカップリングさせると、式(II)の化合物によって表される本発明の化合物が得られる。アニリンや2−アミノチアゾールなどの第一級アミンに由来する一般式(II)のアミドは、アミドプロトンの性質が酸性であるために、対応するアルカリ金属アミドに変換することができる。すなわち、選択された式(II)のアミドを、適切な溶媒中にて、適切な金属水酸化物、金属アルコキシド、金属水素化物(たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウム)で処理して、式(IIa)の塩を得る。
【0083】
スキーム4
【0084】
【化10】

【0085】
イミダゾール環が6員芳香環に縮合た結果、イミダゾ[1,2−a]ピリジン環となっている式(III)または(IIIa)の化合物(R、R、R、R、R、および「n」は、上で規定したとおりである)を合成する手法を、スキーム5に示す。一般式(22)の置換または非置換2−アミノピリジンを、式(7)のアセト酢酸2−ハロアルキル(Lはハロゲンであり、RはHまたはアルキルである)と共に適切な溶媒(たとえば、エタノール)中に入れると、二環式エステル(23)が得られる。エステル(23)は、適切な溶媒中でNBSなどの適切なハロゲン化剤を使用するラジカルハロゲン化条件下でアリル位を臭素化すると、ブロモメチル誘導体(24)となる。中間体(24)を、アセトニトリルやトルエンなどの適切な溶媒中でトリフェニルホスフィンと反応させることにより、対応するウィッティヒ塩(25)に変換する。中間体(25)を、適切な非プロトン性溶媒中で、塩基を媒介として、式(5)の適切なアリールアルデヒドと反応させると、トランスオレフィンエステルが得られ、これを塩基性条件下でさらに加水分解して、一般式(26)の遊離酸を得る。中間体(26)を、上述のような適切なカップリング剤および塩基を使用して式(14)の適切なアミンとカップリングさせると、一般式(III)によって表される本発明の化合物が得られる。あるいは、一般式(III)のアミドは、一般式(14)のアミンと、塩化チオニルまたは塩化オキサリルによって生成させた中間体(26)の酸塩化物とを、塩基を助剤としてカップリングさせることにより調製することもできる。(R=Hである場合の)式(III)のアミドは、適切な溶媒の存在下、適切な金属水酸化物、金属アルコキシド、または金属水素化物(たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウム)を使用して、式(IIIa)の対応するアルカリ金属塩に変換される。
【0086】
スキーム5
【0087】
【化11】

スキーム6には、式(II)の化合物を調製する別の手法を図示する。このスキームでは、式(20)の化合物(Rは、置換または非置換アルキルまたはアリールである)を、塩基の存在下で式(14)のアミンとカップリングさせると、式(II)の化合物(RはCHFである)が得られる。
【0088】
スキーム6
【0089】
【化12】

【実施例】
【0090】
実験
別段記述しない限り、後処理は、以下の操作、すなわち、反応混合物の有機相と水相への分配、層の分離、有機層の硫酸ナトリウムでの乾燥、濾過、および有機溶媒の蒸発を含意する。精製は、別段言及しない限り、適切な極性の酢酸エチル/石油エーテル混合物を移動相として一般に使用するシリカゲルクロマトグラフィー技術による精製を含意する。以下の略語を本文中で使用する。すなわち、DMSO−d:ヘキサジュウテロジメチルスルホキシド、DMF:N,N−ジメチルホルムアミド、J:Hz単位の結合定数、RT:室温(22〜26℃)、aq.:水性、AcOEt:酢酸エチル、equiv.:当量。
【0091】
中間体の調製
本発明の化合物の調製に使用する(E)−フェニルビニルイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾールカルボン酸および(E)−フェニルビニルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボン酸中間体はすべて、「一般調製方法」で示した合成スキームに従って調製した。しかし、これらの中間体は、文献に報告されている別の手法、または有機合成の分野の技術者に公知の方法によって調製してもよい。中間体合成の詳細な実験手順を以下に示す。
【0092】
中間体1:6−{(E)−2−[2−(シクロプロピルメトキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸
【0093】
【化13】

ステップ1 エチル6−メチルイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキシレート:2−アミノチアゾール(5.0g、49.931mmol)および2−クロロ酢酸エチル(11.5g、69.965mmol)を無水エタノール(50mL)に混ぜた混合物を、撹拌しながら24時間還流させた。真空中で溶媒を蒸発させ、残渣を水(150mL)で摩砕した。得られる固体を濾過し、乾燥させて粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーによってさらに精製して、3.15gの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,CDCl) δ 1.41(t,J=6.9Hz,3H),2.61(s,3H),4.38(q,J=6.6Hz,2H),7.41(d,J=4.2Hz,1H),8.05(d,J=4.5Hz,1H);ESI−MS(m/z)211.30(MH)
【0094】
ステップ2 エチル6−(ブロモメチル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキシレート:ステップ1の中間体(2.60g、12.366mmol)およびアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(0.041g、0.247mmol)を四塩化炭素(40mL)に溶かした還流温度の撹拌した溶液に、N−ブロモスクシンイミド(2.40g、13.602mmol)を加えた。18時間還流させた後、反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(200mL)および水(100mL)で希釈した。層を分離した。水層を酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、有機層を合わせてブライン(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過した。減圧下で濾液を濃縮した。溶媒を蒸発させた後に得られた残渣を、5%の酢酸エチルの石油エーテル溶液を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、1.95gの生成物を白色の固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.36(t,J=6.6Hz,3H),4.36(q,J=7.2Hz,2H),4.85(s,2H),7.52(d,J=4.5Hz,1H),8.10(d,J=4.5Hz,1H);ESI−MS(m/z)291.58(MH)
【0095】
ステップ3 5−エチルオキシカルボニルイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−6−イル−メチル(トリフェニル)ホスホニウム臭化物:ステップ2の中間体(1.90g、6.571mmol)をアセトニトリル(40mL)に懸濁させた撹拌した懸濁液に、室温でトリフェニルホスフィン(1.89g、7.228mmol)を加えた。得られる反応混合物を終夜ゆっくりと加熱還流した。真空中で溶媒を濃縮し、残渣をジイソプロピルエーテルと共に撹拌し、濾過した。固体を真空中で乾燥させて、3.90gの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.17(t,J=7.2Hz,3H),4.08(q,J=6.9Hz,2H),5.35(s,1H),5.40(s,1H),7.20−7.22(m,1H),7.37(br s,1H),7.50(d,J=4.5Hz,1H),7.68−7.76(m,10H),7.81−7.87(m,3H),7.99(d,J=3.9Hz,1H);ESI−MS(m/z)471.24(MH)
【0096】
ステップ4 エチル6−{(E)−2−[2−(シクロプロピルメトキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキシレート:ステップ3の中間体(2.0g、3.626mmol)の撹拌した懸濁液に、NaH(0.160g、3.989mmol)を含有する無水DMSO(10mL)を加え、30分間撹拌した。この溶液に、2−(シクロプロピルメトキシ)−3−メトキシベンズアルデヒド(0.82g、3.989mmol)の無水DMSO(10mL)溶液を室温で滴下し、2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(2×50mL)、ブラインで洗浄し、乾燥させて(NaSO)、未精製の固体を得、これを、5%の酢酸エチル石油エーテル溶液を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製して、0.776gの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ0.26−0.28(m,2H),0.50−0.53(m,2H),1.17−1.23(m,1H),1.39(t,J=7.5Hz,3H),3.75(d,J=7.2Hz,2H),3.79(s,3H),4.37(q,J=6.9Hz,2H),6.95−6.99(m,2H),7.08(t,J=7.8Hz,1H),7.18−7.22(m,1H),7.43(d,J=4.5Hz,1H),7.69(d,J=16.2Hz,1H),7.92(d,J=16.5Hz,1H),8.10(d,J=4.2Hz,1H);ESI−MS(m/z)399.20(MH)
【0097】
ステップ5 6−{(E)−2−[2−(シクロプロピルメトキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸:ステップ4の中間体(495mg、1.242mmol)をTHF(10ml)に溶かした撹拌した溶液に、水(10ml)に溶解させたLiOH.HO(105mg、2.484mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。減圧下で溶媒を蒸発させ、得られた残渣を1N HClでpH4に酸性化し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。酢酸エチル抽出物を合わせて水(2×25mL)で洗浄し、乾燥させた(NaSO)。減圧下で溶媒を蒸発させると、0.381gの生成物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ0.26−0.28(m,2H),0.49−0.53(m,2H),1.16−1.22(m,1H),3.75(d,J=7.5Hz,2H),3.79(s,3H),6.95−6.99(m,1H),7.04(t,J=7.8Hz,1H),7.16−7.27(m,1H),7.39(d,J=3.9Hz,1H),7.71(d,J=15.9Hz,1H),7.79(d,J=15.9Hz,1H),8.10(d,J=3.9Hz,1H),13.44(br s,1H);ESI−MS(m/z)369.08(M−H)
【0098】
中間体2:6−{(E)−2−[2−(イソブトキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸
【0099】
【化14】

ステップ1 エチル6−{(E)−2−[2−(イソブトキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキシレート:この化合物は、無水DMSO(15mL)中にて水素化ナトリウム(0.23g、5.984mmol)の存在下、2−イソブトキシ−3−メトキシベンズアルデヒド(1.328g、5.984mmol)を5−エチルオキシカルボニルイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−6−イル−メチル(トリフェニル)ホスホニウム臭化物(3.0g、5.440mmol)と反応させることにより、中間体1に記載のとおりに調製して、1.50gの生成物を白色の固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.07(d,J=6.9Hz,6H),1.47(t,J=6.9Hz,3H),2.12−2.23(m,1H),3.75(d,J=6.6Hz,2H),3.86(s,3H),4.40−4.49(m,2H),6.85(d,J=7.8Hz,1H),6.90(d,J=4.5Hz,1H),7.05(t,J=7.8Hz,1H),7.28−7.33(m,1H),7.76(d,J=16.2Hz,1H),8.03(d,J=16.2Hz,1H),8.07−8.11(m,1H);APCI−MS(m/z)399.09(M−H)
【0100】
ステップ2 6−{(E)−2−[2−(イソブトキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸:ステップ1の中間体(200mg、0.499mmol)を、中間体1に記載のとおりに、水酸化リチウムを助剤として加水分解すると、170mgの所望の生成物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.07(d,J=6.3Hz,6H),2.14−2.27(m,1H),3.76(d,J=6.3Hz,2H),3.87(s,3H),6.86(d,J=7.8Hz,1H),6.95(d,J=4.5Hz,1H),7.06(t,J=7.8Hz,1H),7.32(d,J=7.2Hz,1H),7.84(d,J=16.2Hz,1H),8.07(d,J=16.2Hz,1H),8.12−8.17(m,1H);APCI−MS(m/z)373.07(MH)
【0101】
中間体3:6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸
【0102】
【化15】

ステップ1 エチル6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキシレート:この化合物は、無水DMSO(25mL)中にて水素化ナトリウム(0.23g、5.984mmol)の存在下、2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシベンズアルデヒド(1.328g、5.984mmol)を5−エチルオキシカルボニルイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−6−イル−メチル(トリフェニル)ホスホニウム臭化物(3.0g、5.440mmol)と反応させることにより、中間体1に記載のとおりに調製して、1.650gの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.05(s,9H),1.39(t,J=6.9Hz,3H),3.57(s,2H),3.80(s,3H),4.39(q,J=7.2Hz,2H),6.99−7.02(m,1H),7.10(t,J=7.8Hz,1H),7.22−7.25(m,1H),7.46(d,J=4.5Hz,1H),7.67(d,J=15.9Hz,1H),7.94(d,J=16.8Hz,1H),8.12(d,J=4.5Hz,1H);ESI−MS(m/z)415.33(M+H)
【0103】
ステップ2 6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸:ステップ1の中間体(1.50g、3.618mmol)を、中間体1に記載のとおりに、水酸化リチウムを助剤として加水分解すると、1.20gの生成物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.05(s,9H),3.57(s,2H),3.80(s,3H),6.98−7.01(m,1H),7.09(t,J=8.1Hz,1H),7.19−7.22(m,1H),7.42(d,J=4.5Hz,1H),7.68(d,J=16.5Hz,1H),7.90(d,J=16.2Hz,1H),8.12(d,J=4.2Hz,1H);ESI−MS(m/z)387.11(MH)
【0104】
中間体4:6−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸
【0105】
【化16】

ステップ1 エチル6−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキシレート:この化合物は、無水DMSO(20mL)中にて水素化ナトリウム(239mg、5.984mmol)の存在下、2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシベンズアルデヒド(1.318g、5.984mmol)を5−エチルオキシカルボニルイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−6−イル−メチル(トリフェニル)ホスホニウム臭化物(3.0g、5.440mmol)と反応させることにより、中間体1に記載のとおりに調製して、1.610gの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.40(t,J=6.9Hz,3H),1.54−1.65(m,4H),1.78−1.85(m,4H),3.81(s,3H),4.39(q,J=7.2Hz,2H),4.83−4.86(m,1H),6.99−7.02(m,1H),7.09(t,J=8.1Hz,1H),7.21−7.25(m,1H),7.46(d,J=4.5Hz,1H),7.67(d,J=16.2Hz,1H),7.88(d,J=16.2Hz,1H),8.12(d,J=4.5Hz,1H);ESI−MS(m/z)413.27(M+H)
【0106】
ステップ2 6−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸:ステップ1の中間体(1.50g、3.901mmol)を、中間体1に記載のとおりに、水酸化リチウムを助剤として加水分解すると、1.20gの所望の生成物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.54−1.64(m,4H),1.77−1.82(m,4H),3.81(s,3H),4.83−4.86(br s,1H),6.98−7.00(m,1H),7.07(t,J=7.8Hz,1H),7.10−7.21(m,1H),7.42(d,J=4.5Hz,1H),7.69(d,J=16.5Hz,1H),7.84(d,J=16.2Hz,1H),8.12(d,J=4.5Hz,1H),13.20(br s,1H);ESI−MS(m/z)384.93(MH)
【0107】
中間体5: 6−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸
【0108】
【化17】

ステップ1 エチル6−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキシレート:この化合物は、無水DMSO(20mL)中にて水素化ナトリウム(510mg、12.766mmol)の存在下、2−(シクロペンチルオキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(3.26g、12.766mmol)を5−エチルオキシカルボニルイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−6−イル−メチル(トリフェニル)ホスホニウム臭化物(6.40g、11.605mmol)と反応させることにより、中間体1、ステップ4に記載のとおりに調製して、4.20gの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.40(t,J=6.9Hz,3H),1.54−1.60(m,2H),1.65−1.72(m,2H),1.80−1.86(m,4H),4.35−4.44(m,2H),4.70−4.78(m,1H),7.10−7.16(m,2H),7.18(t,J=73.2Hz,1H),7.40−7.46(m,1H),7.54−7.60(m,1H),7.74(d,J=15.9Hz,1H),7.85(d,J=16.2Hz,1H),8.10−8.16(m,1H);ESI−MS(m/z)449.10(M+H)
【0109】
ステップ2 6−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸:ステップ1の中間体(0.400g、0.892mmol)を、中間体1に記載のとおりに、水酸化リチウムを助剤として加水分解すると、0.375gの所望の生成物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.80−1.90(m,8H),4.70−4.78(m,1H),7.10−7.16(m,2H),7.18(t,J=74.1Hz,1H),7.40−7.46(m,1H),7.50−7.56(m,1H),7.75−7.82(m,2H),8.10−8.16(m,1H),13.48(br s,1H);APCI−MS(m/z)421.06(MH)
【0110】
中間体6:エチル6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−ヒドロキシフェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキシレート
【0111】
【化18】

中間体5、ステップ1からのエチル6−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキシレート(4.10g、9.149mmol)を48%臭化水素酸(20mL)と氷酢酸(20mL)の混合物に溶かした溶液を、60℃で2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、NaHCOの飽和溶液で中和した。混合物を酢酸エチル(2×100mL)で抽出し、有機層を合わせて水(2×100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。溶媒を蒸発させた後に得られた残渣を、2%の酢酸エチルの石油エーテル溶液を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、3.0gの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.40(t,J=6.3Hz,3H),4.34−4.43(m,2H),6.80−6.90(m,1H),7.05−7.10(m,1H),7.12(t,J=69.0Hz,1H),7.40−7.48(m,2H),7.78(d,J=16.2Hz,1H),7.87(d,J=16.2Hz,1H),8.10−8.16(m,1H),9.79(br s,1H);APCI−MS(m/z)381.15(MH)
【0112】
中間体7A:6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸
【0113】
【化19】

ステップ1 エチル6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキシレート:中間体6(1.60g、4.209mmol)を無水N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶かした撹拌した溶液に、炭酸セシウム(2.74g、8.418mmol)に続いて1−ブロモ−2,2−ジメチルプロパン(1.60mL、12.629mmol)を室温で加えた。得られる懸濁液を窒素雰囲気中にて110℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(200mL)および水(100mL)で希釈した。層を分離した。水層を酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、有機層を合わせてブライン(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過した。減圧下で濾液を濃縮した。溶媒を蒸発させた後に得られた残渣を、10%の酢酸エチルの石油エーテル溶液を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、1.20gの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.07(s,9H),1.39(t,J=6.9Hz,3H),3.57(s,2H),4.35−4.42(m,2H),7.18(t,J=74.7Hz,1H),7.20−7.25(m,2H),7.47(d,J=3.9Hz,1H),7.52−7.58(m,1H),7.73(d,J=16.2Hz,1H),7.90(d,J=16.2Hz,1H),8.10−8.16(m,1H);APCI−MS(m/z)451.10(MH)
【0114】
ステップ2 6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸:ステップ1のエステル(1.20g、2.665mmol)を、中間体1に記載のとおりに、水酸化リチウムを助剤として加水分解すると、1.04gの生成物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.07(s,9H),3.34(s,2H),7.19(t,J=77.7Hz,1H),7.20−7.25(m,2H),7.38−7.45(m,1H),7.50−7.55(m,1H),7.75(d,J=16.2Hz,1H),7.86(d,J=16.2Hz,1H),8.10−8.16(m,1H),13.48(br,1H);APCI−MS(m/z)451.12(MH)
【0115】
中間体7B:4−ニトロフェニル−2,6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキシレート
【0116】
【化20】

表題化合物は、中間体7Aから調製した。中間体7A(1.0gm、2.73mmol)およびEDCI(0.68gm、3.56mmol)をTHF(10mL)に溶かした溶液に、60〜65℃で4−ニトロフェノール(0.395gm、2.84mmol)を加えた。加熱を1時間続け、次いで減圧下で溶媒を除去した。そうして得た粗生成物をカラムクロマトグラフィーによってさらに精製して、0.90gmの4−ニトロフェニル−2,6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキシレートを淡黄色の固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d6) δ1.077(s,9H),3.59(s,2H),7.15−7.420(m,3H),7.543−7.590(m,2H),7.60−7.7785(m,3H),7.980−8.036(d,J=16.8Hz,1H),8.225−8.239(d,J=4.2Hz,1H),8.374−8.405(d,J=9.0Hz,2H);APCI−MS(m/z)544.16(M+H)
中間体8: 6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(3−メチルブトキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸
【0117】
【化21】

ステップ1 エチル6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(3−メチルブトキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキシレート:無水N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中にて、炭酸カリウム(159mg、1.157mmol)の存在下、中間体6(400mg、1.052mmol)を、1−ブロモ−3−メチルブタン(159mg、1.262mmol)で、中間体7に記載のとおりにアルキル化すると、475mgの化合物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ0.93(t,J=6.6Hz,6H),1.40(t,J=7.2Hz,3H),1.66(q,J=6.3Hz,2H),1.82−1.90(m,1H),3.96(t,J=6.3Hz,2H),4.40(q,J=6.9Hz,2H),7.19(t,J=71.4Hz,1H),7.20−7.28(m,2H),7.42−7.50(m,1H),7.53−7.60(m,1H),7.80(s,2H),8.13(d,J=4.2Hz,1H);APCI−MS(m/z)451.23(M+H)
【0118】
ステップ2 6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(3−メチルブトキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸:ステップ1の中間体(450mg、0.999mmol)を、中間体1に記載のとおりに、水酸化リチウムを助剤として加水分解すると、425mgの所望の生成物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ0.93(t,J=6.6Hz,6H),1.66(q,J=6.6Hz,2H),1.80−1.93(m,1H),3.96(t,J=6.6Hz,2H),7.18(t,J=74.7Hz,1H),7.20−7.26(m,2H),7.45(s,1H),7.50−7.56(m,1H),7.77(d,J=15.6Hz,1H),7.84(d,J=15.9Hz,1H),8.13(d,J=4.5Hz,1H),13.48(br,1H);APCI−MS(m/z)423.14(MH)
【0119】
中間体9:6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(ペンチルオキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸
【0120】
【化22】

ステップ1 エチル6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(ペンチルオキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキシレート:無水N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中にて、炭酸カリウム(160mg、1.157mmol)の存在下、中間体6(400mg、1.052mmol)を、1−ブロモペンタン(157mg、1.262mmol)で、中間体7に記載のとおりにアルキル化すると、475mgの化合物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ0.90(t,J=7.2Hz,3H),1.30−1.40(m,5H),1.44−1.52(m,2H),1.72−1.78(m,2H),3.93(t,J=6.6Hz,2H),4.40(q,J=6.9Hz,2H),7.19(t,J=73.8Hz,1H),7.21−7.30(m,2H),7.43−7.49(m,1H),7.53−7.58(m,1H),7.77(d,J=16.2Hz,1H),7.86(d,J=16.2Hz,1H),8.14(d,J=4.2Hz,1H);ESI−MS(m/z)451.19(M+H)
【0121】
ステップ2 6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(ペンチルオキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸:ステップ1の中間体(460mg、1.021mmol)を、中間体1に記載のとおりに、水酸化リチウムを助剤として加水分解すると、450mgの所望の生成物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ0.84−0.92(m,3H),1.27−1.36(m,2H),1.40− 1.50(m,2H),1.70−1.80(m,2H),3.93(t,J=6.6Hz,2H),7.19(t,J=71.4Hz,1H),7.20−7.30(m,2H),7.44(s,1H),7.51−7.58(m,1H),7.81(s,2H),8.13(d,J=4.5Hz,1H),13.48(br,1H);APCI−MS(m/z)423.15(MH)
【0122】
中間体10:6−{(E)−2−[2−(シクロブチルメトキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸
【0123】
【化23】

ステップ1 エチル6−{(E)−2−[2−(シクロブチルメトキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキシレート:無水N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中にて、炭酸カリウム(199mg、1.446mmol)の存在下、中間体6(500mg、1.315mmol)を、(ブロモメチル)シクロブタン(178mg、1.578mmol)で、中間体7に記載のとおりにアルキル化すると、520mgの生成物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.40(t,J=6.9Hz,3H),1.84−1.93(m,4H),2.02−2.10(m,2H),2.70−2.76(m,1H),3.93(d,J=6.9Hz,2H),4.41(q,J=6.9Hz,2H),7.19(t,J=74.7Hz,1H),7.20−7.28(m,2H),7.42−7.51(m,1H),7.54−7.60(m,1H),7.70−7.78(m,1H),7.85(d,J=15.9Hz,1H),8.13(d,J=4.2Hz,1H);APCI−MS(m/z)449.18(M+H)
【0124】
ステップ2 6−{(E)−2−[2−(シクロブチルメトキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボン酸:ステップ1の中間体(550mg、1.227mmol)を、中間体1に記載のとおりに、水酸化リチウムを助剤として加水分解すると、525mgの所望の生成物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.84−1.94(m,4H),2.03−2.11(m,2H),2.70−2.76(m,1H),3.95(d,J=6.9Hz,2H),7.18(t,J=75.6Hz,1H),7.20−7.26(m,2H),7.45(s,1H),7.50−7.56(m,1H),7.80(s,2H),8.14(d,J=4.5Hz,1H),13.51(br s,1H);APCI−MS(m/z)421.04(MH)
【0125】
中間体11:2−[(E)−2−(2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル)ビニル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボン酸
【0126】
【化24】

ステップ1 エチル2−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキシレート:2−アミノピリジン(15.0g、159.00mmol)をジメトキシエタン(150mL)に溶かした撹拌した溶液に、NaHCO(14.72g、175mmol)に続いて2−クロロアセト酢酸エチル(39.34g、239mmol)を室温で加えた。16時間還流させた後、減圧下で溶媒を除去した。残渣を水(200mL)に溶かし、ジクロロメタン(2×200mL)で抽出した。有機層を合わせて水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。減圧下で溶媒を蒸発させると粗生成物が得られ、これをカラムクロマトグラフィーによってさらに精製して、20gの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,CDCl) δ1.44(t,J=6.9Hz,3H),2.72(s,3H),4.43(q,J=7.2Hz,2H),6.98(t,J=6.6Hz,1H),7.38(t,J=8.7Hz,1H),7.62(d,J=8.7Hz,1H),9.31(d,J=6.9Hz,1H);ESI−MS(m/z)205.13(MH)
【0127】
ステップ2 エチル2−(ブロモメチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキシレート:ステップ1の中間体(7.20g、35.266mmol)を、四塩化炭素(200mL)中にて、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(115mg、0.705mmol)の存在下、N−ブロモスクシンイミド(6.90g、38.793mmol)を使用して、中間体1に記載のとおりに臭素化すると、3.0gの生成物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,CDCl) δ1.49(t,J=7.5Hz,3H),4.49(q,J=6.9Hz,2H),4.93(s,2H),7.05(t,J=6.0Hz,1H),7.45(t,J=7.8Hz,1H),7.70(d,J=9.0Hz,1H),9.31(d,J=6.9Hz,1H);ESI−MS(m/z)283.11(MH)
【0128】
ステップ3 5−エチルオキシカルボニルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル−メチル(トリフェニル)ホスホニウム臭化物:アセトニトリル(75mL)中にて、ステップ2の中間体(2.00g、7.063mmol)を、トリフェニルホスフィン(2.03g、7.770mmol)で、中間体1に記載のとおりに処理すると、4.0gの生成物がオフホワイトの固体として得られた。
H NMR(300MHz,CDCl) δ1.31(t,J=7.2Hz,3H),4.29(q,J=6.6Hz,2H),5.57(s,1H),5.62(s,1H),7.30−7.33(m,1H),7.42−7.55(m,2H),7.67−7.68(m,6H),7.75−7.82(m,9H),9.07(d,J=7.5Hz,1H);ESI−MS(m/z)466.27(MH)
【0129】
ステップ4 エチル2−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキシレート:この化合物は、無水DMSO(10mL)中にて、NaH(104mg、2.621mmol)の存在下、ステップ3の中間体(1.30g、2.383mmol)を2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシベンズアルデヒド(0.582g、2.622mmol)と反応させることにより調製して、0.712gの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,CDCl) δ1.13(s,9H),1.53(t,J=7.5Hz,3H),3.65(s,2H),3.86(s,3H),4.48(q,J=6.9Hz,2H),6.87(d,J=8.4Hz,1H),6.95(t,J=7.2Hz,1H),7.06(t,J=8.4Hz,1H),7.28−7.31(m,1H),7.39(t,J=8.4Hz,1H),7.65(d,J=9.0Hz,1H),7.89(d,J=15.9Hz,1H),8.23(d,J=15.9Hz,1H),9.33(d,J=6.9Hz,1H);ESI−MS(m/z)409.28(MH)
【0130】
ステップ5 2−[(E)−2−(2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル)ビニル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボン酸:ステップ4のエステル(700mg、1.713mmol)を、中間体1に記載のとおりに、水酸化リチウムを助剤として加水分解すると、500mgの生成物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,CDCl) δ1.12(s,9H),3.66(s,2H),3.86(s,3H),6.87(d,J=8.4Hz,1H),6.87(t,J=8.1Hz,1H),6.98−7.08(m,2H),7.35(d,J=7.8Hz,1H),7.45(t,J=8.4Hz,1H),7.74(d,J=9.3Hz,1H),7.98(d,J=16.2Hz,1H),8.27(d,J=16.2Hz,1H),9.37(d,J=6.9Hz,1H);ESI−MS(m/z)379.20(M−H)
【0131】
中間体12:エチル2−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−ヒドロキシフェニル]ビニル}イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキシレート
【0132】
【化25】

ステップ1 エチル2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキシレート:無水DMSO(15mL)中にて、NaH(0.561g、23.375mmol)の存在下、2−(シクロペンチルオキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(3.595g、14.040mmol)を5−エチルオキシカルボニルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル−メチル(トリフェニル)ホスホニウム臭化物(7.0g、12.763mmol)と反応させることにより調製して、4.325gの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.44(t,J=6.9Hz,3H),1.55−1.61(m,2H),1.67−1.75(m,2H),1.84−1.93(m,4H),4.40−4.50(m,2H),4.72−4.78(m,1H),7.20(t,J=74.7Hz,1H),7.22−7.30(m,3H),7.55−7.65(m,2H),7.75(d,J=8.7Hz,1H),7.91(d,J=16.8Hz,1H),8.05(d,J=16.2Hz,1H),8.24(d,J=5.1Hz,1H);APCI−MS(m/z)443.28(M)
【0133】
ステップ2 エチル2−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−ヒドロキシフェニル]ビニル}イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキシレート:ステップ1の中間体(4.3g、9.674mmol)を、48%臭化水素酸(20mL)を含有する氷酢酸(20mL)で、中間体6に記載のとおりに処理すると、3.1gの生成物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.44(t,J=7.2Hz,3H),4.44(q,J=7.2Hz,2H),6.92(d,J=7.8Hz,1H),7.12(t,J=74.1Hz,1H),7.15−7.22(m,2H),7.48(d,J=7.8Hz,1H),7.57(t,J=7.8Hz,1H),7.75(d,J=9.3Hz,1H),7.95(d,J=16.2Hz,1H),8.08(d,J=15.9Hz,1H),9.24(d,J=6.9Hz,1H),9.83(br,1H);APCI−MS(m/z)375.16(MH)
【0134】
中間体13:2−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボン酸
【0135】
【化26】

ステップ1 エチル2−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキシレート:無水N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中にて、炭酸セシウム(3.135g、9.622mmol)の存在下、中間体12(1.8g、4.811mmol)を、1−ブロモ−2,2−ジメチルプロパン(1.83ml、14.434mmol)で、中間体7、ステップ1に記載のとおりにアルキル化すると、1.56gの生成物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.09(s,9H),1.43(t,J=7.5Hz,3H),3.59(s,2H),4.44(q,J=7.2Hz,2H),7.10−7.16(m,1H),7.18(t,J=72.3Hz,1H),7.19−7.26(m,2H),7.53−7.65(m,2H),7.70(d,J=9.3Hz,1H),7.90(d,J=16.2Hz,1H),8.10(d,J=16.2Hz,1H),9.23(d,J=6.6Hz,1H);APCI−MS(m/z)445.21(MH)
【0136】
ステップ2 2−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボン酸:ステップ1の中間体(1.5g、3.376mmol)を、中間体1に記載のとおりに、水酸化リチウムを助剤として加水分解すると、1.45gの所望の生成物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.08(s,9H),3.59(s,2H),7.10−7.17(m,1H),7.19(t,J=74.1Hz,1H),7.21−7.30(m,2H),7.50−7.60(m,2H),7.68(d,J=8.7Hz,1H),7.93(d,J=16.2Hz,1H),8.07(d,J=16.5Hz,1H),9.30(d,J=6.9Hz,1H),13.48(br,1H);APCI−MS(m/z)415.10(M−H)
【0137】
中間体14:2−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(3−メチルブトキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボン酸
【0138】
【化27】

ステップ1 エチル2−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(3−メチルブトキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキシレート:無水N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中にて、炭酸カリウム(163mg、1.175mmol)の存在下、中間体12(400mg、1.069mmol)を、1−ブロモ−3−メチルブタン(193.8mg、1.283mmol)で、中間体7、ステップ1に記載のとおりにアルキル化すると、480mgの化合物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ0.94(d,J=6.9,6H),1.40−1.47(m,3H),1.64−1.71(m,2H),1.88−1.95(m,1H),3.97−4.03(m,2H),4.40−4.48(m,2H),7.12−7.20(m,2H),7.21(t,J=74.7Hz,1H),7.22−7.28(m,1H),7.53−7.62(m,2H),7.74(d,J=8.4Hz,1H),7.94(d,J=15.9Hz,1H),8.04(d,J=16.2Hz,1H),9.23(d,J=6.3Hz,1H);ESI−MS(m/z)445.25(M)
【0139】
ステップ2 2−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(3−メチルブトキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボン酸:ステップ1の中間体(450mg、1.013mmol)を、中間体1に記載のとおりに、水酸化リチウム(173mg、4.054mmol)を助剤として加水分解すると、400mgの所望の生成物が白色の固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ0.94(d,J=6.9,6H),1.65−1.75(m,2H),1.85−1.93(m,1H),3.95−4.01(m,2H),7.10−7.17(m,2H),7.20(t,J=75.6Hz,1H),7.22−7.28(m,1H),7.53−7.60(m,2H),7.72(d,J=8.7Hz,1H),7.96−8.02(m,2H),9.30(d,J=6.3Hz,1H),13.47(br,1H);APCI−MS(m/z)417.22(MH)
実施例
アミド誘導体を調製する一般手順
方法A
ステップ1:(E)−フェニルビニルカルボン酸中間体(1.0当量)を無水ジクロロメタン(5体積)に溶かした、十分に撹拌し冷却した(0℃)懸濁液に、触媒量の無水N,N−ジメチルホルムアミドを加えた後、塩化オキサリル(2.0当量)を加えた。反応混合物を同じ温度で30分間撹拌した。反応混合物を徐々に室温に温め、さらに1時間撹拌した。過剰の塩化オキサリルおよびジクロロメタンを減圧下で蒸発させ、得られた未精製の酸塩化物を次のステップにそのまま使用した。
【0140】
ステップ2:酸塩化物(1.0当量)を無水ジクロロメタン(5体積)に溶かした、撹拌し冷却した(0℃)溶液に、適切なアミン誘導体(1.0当量)を加えた後、トリエチルアミン(2.2当量)を加えた。得られる混合物を室温で終夜撹拌した。過剰の溶媒を蒸発させ、得られた未精製物を、アセトンのクロロホルム溶液を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、生成物を白色からオフホワイトの固体として得た。
【0141】
方法B
カルボン酸誘導体(1.0当量)をジクロロメタンとN,N−ジメチルホルムアミドの4:1混合物(5体積)またはテトラヒドロフランとN,N−ジメチルホルムアミドの1:1混合物(5体積)に溶かした撹拌した溶液に、EDCI(2.0当量)およびDMAP(1.5当量)を加え、混合物を30分間撹拌した。適切なアミン(1.0当量)を加え、混合物をもう18時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、得られた残渣を酢酸エチルおよび水で希釈した。層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた酢酸エチル抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させた(NaSO)。溶媒を蒸発させ、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物を得た。
【0142】
(実施例1)
6−[(E)−2−(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−N−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0143】
【化28】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、DCMとDMFの混合物(4:1、5mL)中にて、EDCI塩酸塩(98mg、0.512mmol)およびDMAP(47mg、0.384mmol)の存在下、中間体1(95mg、0.256mmol)を4−(トリフルオロメトキシ)アニリン(54mg、0.307mmol)とカップリングさせることにより調製して、68mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ0.23−0.26(m,2H),0.43−0.47(m,2H),1.13−1.15(m,1H),3.73(d,J=6.6Hz,2H),3.78(s,3H),6.92−6.96(m,1H),7.04(t,J=7.8Hz,1H),7.22−7.25(m,1H),7.35−7.38(m,3H),7.44(d,J=16.2Hz,1H),7.77−7.81(m,2H),7.86(d,J=16.2Hz,1H),8.01(d,J=4.2Hz,1H),10.47(s,1H);ESI−MS(m/z)530.37(MH)
【0144】
(実施例2)
6−[(E)−2−(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0145】
【化29】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、DCMとDMFの混合物(4:1、5mL)中にて、EDCI塩酸塩(206mg、1.079mmol)およびDMAP(99mg、0.809mmol)の存在下、中間体1(200mg、0.539mmol)を4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−アミン(100mg、0.593mmol)とカップリングさせることにより調製して、72mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ0.24−0.26(m,2H),0.47−0.49(m,2H),1.15−1.18(m,1H),3.75(d,J=6.9Hz,2H),3.79(s,3H),6.96−6.99(m,1H),7.09(t,J=7.8Hz,1H),7.30−7.33(m,1H),7.40−7.42(m,1H),7.46(d,J=15.6Hz,1H),7.87(d,J=15.6Hz,1H),8.03(s,1H),8.06(d,J=4.2Hz,1H),12.94(s,1H);ESI−MS(m/z)521.34(MH)
【0146】
(実施例3)
1−({6−[(E)−2−(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−イル}カルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
【0147】
【化30】

表題化合物は、一般手順(方法A)に従い、ジクロロメタン(5mL)中にて、トリエチルアミン(68mg、0.674mmol)の存在下、中間体1(100mg、0.269mmol)を1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(39μL、0.296mmol)とカップリングさせることにより調製して、79mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ0.21−0.22(m,2H),0.45−0.47(m,2H),1.09−1.11(m,1H),1.97−2.00(m,2H),2.85−2.87(m,2H),3.66(d,J=6.6Hz,2H),3.76(s,3H),3.83−3.85(m,2H),6.75(d,J=16.2Hz,1H),6.85−6.93(m,4H),6.98−7.03(m,2H),7.13−7.15(m,1H),7.26(d,J=4.2Hz,1H),7.56(s,1H),7.61−7.64(m,1H);ESI−MS(m/z)486.45(MH)
【0148】
(実施例4)
6−{(E)−2−[2−(シクロプロピルメトキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−イル−4−(5−(トリフルオロメチル−2−ピリジル)ピペラジノメタノン
【0149】
【化31】

表題化合物は、一般手順(方法A)に従い、ジクロロメタン(5mL)中にて、トリエチルアミン(34mg、0.337mmol)の存在下、中間体1(50mg、0.134mmol)を1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピペラジンとカップリングさせることにより調製して、46mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,CDCl) δ0.25−0.29(m,2H),0.52−0.58(m,2H),1.25−1.28(m,1H),3.72−3.74(m,4H),3.78−3.82(m,6H),3.83(s,3H),6.61(d,J=9.0Hz,1H),6.79−6.82(m,1H),6.87−6.88(m,1H),7.00(t,J=7.8Hz,1H),7.09−7.12(m,1H),7.19−7.22(m,1H),7.61−7.63(m,1H),7.74(d,J=3.9Hz,1H),7.80(d,J=15.9Hz,1H),8.36(br s,1H);ESI−MS(m/z)584.35(MH)
【0150】
(実施例5)
6−(4−{6−(E)−2−(2−(シクロプロピルメトキシ)−3−メトキシフェニル)−1−エテニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−イル)カルボニル}ピペラジノ)ニコチノニトリル
【0151】
【化32】

表題化合物は、一般手順(方法A)に従い、ジクロロメタン(5mL)中にて、トリエチルアミン(34mg、0.337mmol)の存在下、中間体1(50mg、0.134mmol)を6−ピペラジン−1−イルニコチノニトリル(33mg、0.148mmol)とカップリングさせることにより調製して、68mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ0.25−0.27(m,2H),0.50−0.52(m,2H),1.16−1.17(m,1H),3.33−3.60(m,2H),3.69−3.75(m,8H),3.77(s,3H),6.92−6.98(m,2H),7.03(t,J=7.8Hz,1H),7.13(d,J=16.2Hz,1H),7.29−7.34(m,1H),7.74−7.82(m,2H),8.05−8.09(m,2H),8.39−8.40(m,1H);ESI−MS(m/z)541.33(MH)
【0152】
(実施例6)
6−{(E)−2−[2−(イソブトキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0153】
【化33】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、DCMとDMFの混合物(4:1、5mL)中にて、EDCI塩酸塩(154mg、0.807mmol)およびDMAP(73mg、0.605mmol)の存在下、中間体2(150mg、0.403mmol)を4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−アミン(79mg、0.484mmol)とカップリングさせることにより調製して、10mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ0.97(d,J=6.3Hz,6H),1.98−2.04(m,2H),3.65−3.71(m,2H),3.81(s,3H),6.97−7.03(m,1H),7.07−7.14(m,1H),7.30−7.36(m,1H),7.42−7.52(m,2H),7.83(d,J=16.2Hz,1H),7.97−8.07(m,2H),13.00(br s,1H);APCI−MS(m/z)523.12(MH)
【0154】
(実施例7)
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0155】
【化34】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、DCMとDMFの混合物(4:1、5mL)中にて、EDCI塩酸塩(198mg、1.035mmol)およびDMAP(95mg、0.776mmol)の存在下、中間体3(200mg、0.517mmol)を4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−アミン(105mg、0.621mmol)とカップリングさせることにより調製して、114mgの生成物を淡黄色の固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.01(s,9H),3.56(s,2H),3.80(s,3H),6.98−6.99(m,1H),7.11(t,J=7.8Hz,1H),7.34(d,J=7.8Hz,1H),7.43−7.48(m,2H),7.85(d,J=16.2Hz,1H),8.05−8.09(m,2H),12.97(br s,1H);ESI−MS(m/z)535.20(M−H)
【0156】
(実施例8)
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−[4−(tert−ブチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0157】
【化35】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、DCMとDMFの混合物(4:1、10mL)中にて、EDCI塩酸塩(148mg、0.776mmol)およびDMAP(71mg、0.582mmol)の存在下、中間体3(150mg、0.388mmol)を4−tert−ブチル−1,3−チアゾール−2−アミン(72mg、0.465mmol)とカップリングさせることにより調製して、70mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.06(s,9H),1.33(s,9H),3.57(s,2H),3.80(s,3H),6.58(s,1H),6.98(d,J=8.1Hz,1H),7.10(t,J=7.8Hz,1H),7.32−7.34(m,1H),7.41(d,J=4.5Hz,1H),7.87(d,J=16.8Hz,1H),8.11(d,J=16.5Hz,1H),8.79(d,J=3.9Hz,1H),12.68(br s,1H);ESI−MS(m/z)525.43(MH)
【0158】
(実施例9)
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−[4−(tert−ブチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミドナトリウム塩
【0159】
【化36】

実施例8(30mg、0.057mmol)をエタノール(1.5mL)に溶かした撹拌した溶液に、室温でナトリウムエトキシド(4.2mg、0.062mmol)を加えた。得られる混合物を同じ温度で1時間撹拌し、次いでもう1時間還流させた。真空下で溶媒を蒸発させ、残渣をジエチルエーテルおよびヘキサンで摩砕した。得られた固体を濾過によって回収して、19mgの生成物を黄色の固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.07(s,9H),1.25(s,9H),3.56(s,2H),3.80(s,3H),6.22(s,1H),6.92(d,J=7.8Hz,1H),7.08(t,J=7.8Hz,1H),7.22−7.30(m,2H),7.70(d,J=16.2Hz,1H),8.31(d,J=16.8Hz,1H),8.79(d,J=4.2Hz,1H);ESI−MS(m/z)523.40(M−H)
【0160】
(実施例10)
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0161】
【化37】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、DCMとDMFの混合物(4:1、10mL)中にて、EDCI塩酸塩(247mg、1.292mmol)およびDMAP(36.33mg、0.323mmol)の存在下、中間体3(250mg、0.646mmol)を4−メチル−1,3−チアゾール−2−アミン(82mg、0.711mmol)とカップリングさせることにより調製して、110mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.06(s,9H),2.28(s,3H),3.57(s,2H),3.80(s,3H),6.62(s,1H),6.98(d,J=7.8Hz,1H),7.11(t,J=7.8Hz,1H),7.36−7.40(m,2H),7.88(d,J=16.2Hz,1H),7.98−8.20(br m,1H),8.55(br m,1H),12.89(br s,1H);ESI−MS(m/z)483.33(MH)
【0162】
(実施例11)
N−エチル−6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロ−メチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0163】
【化38】

実施例7(80mg、0.149mmol)を無水N,N−ジメチルホルムアミド(2.0mL)に溶かした撹拌した溶液に、KCO(41mg、0.298mmol)に続いてヨードエタン(0.018mL、0.223mmol)を室温で加えた。得られる懸濁液を窒素雰囲気中にて80℃で18時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)および水(50mL)で希釈した。層を分離した。水層を酢酸エチル(2×25mL)で抽出し、有機層を合わせてブライン(2×25mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過した。減圧下で濾液を濃縮した。溶媒を蒸発させた後に得られた残渣を、2%の酢酸エチルの石油エーテル溶液を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、20mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,CDCl) δ1.11(s,9H),1.49(t,J=6.9Hz,3H),3.65(s,2H),3.86(s,3H),4.44(q,J=6.9Hz,2H),6.83−6.89(m,2H),7.02(t,J=7.8Hz,1H),7.19(s,1H),7.28−7.30(m,1H),8.05(d,J=16.5Hz,1H),8.23(d,J=15.9Hz,1H),8.48(d,J=4.5Hz,1H);ESI−MS(m/z)565.35(MH)
【0164】
(実施例12)
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−[5−(トリフルオロメチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0165】
【化39】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、DCMとDMFの混合物(4:1、10mL)中にて、EDCI塩酸塩(148mg、0.776mmol)およびDMAP(71mg、0.582mmol)の存在下、中間体3(150mg、0.388mmol)を5−(トリフルオロメチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(78mg、0.465mmol)とカップリングさせることにより調製して、80mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,CDCl) δ1.02(s,9H),3.56(s,2H),3.83(s,3H),6.79−6.82(m,2H),6.84−6.94(m,2H),7.28(d,J=16.5Hz,1H),7.66(d,J=15.9Hz,1H),8.11(d,J=4.5Hz,1H);ESI−MS(m/z)538.27(MH)
【0166】
(実施例13)
6−{[(E)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−オキサゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0167】
【化40】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、DCMとDMFの混合物(4:1、10mL)中にて、EDCI塩酸塩(148mg、0.776mmol)およびDMAP(71mg、0.582mmol)の存在下、中間体3(150mg、0.388mmol)を4−(トリフルオロメチル)−1,3−オキサゾール−2−アミン(70mg、0.465mmol)とカップリングさせることにより調製して、15mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.04(s,9H),3.56(s,2H),3.79(s,3H),6.99(d,J=7.8Hz,1H),7.08(t,J=7.8Hz,1H),7.33(d,J=7.8Hz,1H),7.43−7.47(m,2H),7.90(d,J=15.6Hz,1H),8.08(d,J=3.9Hz,1H),8.75(s,1H),11.99(br s,1H);ESI−MS(m/z)521.12(MH)
【0168】
(実施例14)
6−[(E)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル)ビニル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−イル−3−トリフルオロメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−7−イルメタノン
【0169】
【化41】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、DCMとDMFの混合物(4:1、10mL)中にて、EDCI塩酸塩(99mg、0.517mmol)およびDMAP(58mg、0.517mmol)の存在下、中間体3(100mg、0.258mmol)を3−(トリフルオロメチル)−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン塩酸塩(65mg、0.284mmol)とカップリングさせることにより調製して、85mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.04(s,9H),3.56(s,2H),3.79(s,3H),4.07(br m,2H),4.24(br m,2H),5.03(s,2H),6.97−7.05(m,2H),7.13(d,J=15.6Hz,1H),7.31(d,J=6.0Hz,1H),7.54(d,J=4.5Hz,1H),7.79−7.85(m,2H);ESI−MS(m/z)561.38(MH)
【0170】
(実施例15)
N−[4−(4−シアノフェニル)−1,3−チアゾール−2−イル]−6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0171】
【化42】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、DCMとDMFの混合物(4:1、5mL)中にて、EDCI塩酸塩(128mg、0.672mmol)およびDMAP(61mg、0.504mmol)の存在下、中間体3(130mg、0.336mmol)を4−(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)ベンゾニトリル(81mg、0.403mmol)とカップリングさせることにより調製して、27mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.02(s,9H),3.57(s,2H),3.80(s,3H),7.00(d,J=8.4Hz,1H),7.11(t,J=7.8Hz,1H),7.34(d,J=7.2Hz,1H),7.40−7.50(m,2H),7.84(s,1H),7.91−7.96(m,2H),7.98−8.05(m,1H),8.10−8.15(m,2H),12.79(br s,1H);APCI−MS(m/z)570.17(MH)
【0172】
(実施例16)
6−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0173】
【化43】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、DCMとDMFの混合物(4:1、5mL)中にて、EDCI塩酸塩(200mg、1.040mmol)およびDMAP(159mg、1.300mmol)の存在下、中間体4(200mg、0.520mmol)を4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−アミン(105mg、0.624mmol)とカップリングさせることにより調製して、86mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.52−1.62(m,4H),1.76−1.79(m,4H),3.81(s,3H),4.85(br s,1H),7.00(d,J=7.8Hz,1H),7.10(t,J=8.1Hz,1H),7.34(d,J=7.8Hz,1H),7.43−7.49(m,2H),7.82(d,J=16.2Hz,1H),8.06−8.10(m,2H),12.99(br s,1H);ESI−MS(m/z)535.11(MH)
【0174】
(実施例17)
6−{(E)−2−[2−シクロペンチルオキシ−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0175】
【化44】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、6mL)中にて、EDCI塩酸塩(333mg、1.737mmol)およびDMAP(98mg、0.868mmol)の存在下、中間体5(365mg、0.868mmol)を4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−アミン(157mg、0.965mmol)とカップリングさせることにより調製して、34mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.75−1.85(m,8H),4.70−4.78(m,1H),7.18(t,J=74.7Hz,1H),7.20−7.5(m,2H),7.40−7.46(m,1H),7.53(d,J=15.9Hz,1H),7.60−7.70(m,1H),7.79(d,J=15.0Hz,1H),8.05−8.12(m,2H),13.03(br s,1H);APCI−MS(m/z)571.07(MH)
【0176】
(実施例18)
6−{(E)−2−[3−ジフルオロメトキシ−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロ−メチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0177】
【化45】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、6mL)中にて、EDCI塩酸塩(245mg、1.278mmol)およびDMAP(72mg、0.639mmol)の存在下、中間体7A(270mg、0.639mmol)を4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−アミン(116mg、0.703mmol)とカップリングさせることにより調製して、127mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.02(s,9H),3.56(s,2H),7.17(t,J=74.1Hz,1H),7.20−7.31(m,2H),7.42−7.45(m,1H),7.52(d,J=15.9Hz,1H),7.67−7.69(m,1H),7.81(d,J=16.2Hz,1H),8.06−8.10(m,2H),13.01(br s,1H);APCI−MS(m/z)573.26(MH)
【0178】
あるいは、表題化合物は、中間体7B(1.0gm、1.83mmol)をDMF(8.0mL)中で4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−アミン(0.34gm、0.202mmol)とカップリングさせることにより調製することもでき、60%のNaH鉱油分散液(0.165gm、4.12mmol)を0℃で加え、30分間撹拌した。反応混合物を水中でクエンチし、酢酸で酸性化し、濾過して固体生成物を得、これを、トルエンを用いた結晶化によってさらに精製して、0.70gmの生成物を得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d6) d 1.03(s,9H),3.56(s,2H),7.16−7.22(m,2H),7.40−7.55(m,3H),7.62−7.70(m,1H),7.82(d,J=15.6Hz,1H),8.04−8.10(m,2H),13.02(br s,1H);APCI−MS(m/z)573.26(M+H)
【0179】
(実施例19)
6−[(E)−2−(2,3−ジヒドロキシフェニル)ビニル]−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0180】
【化46】

実施例18(300mg、0.524mmol)を無水ジクロロメタン(5mL)に溶かした、十分に撹拌し冷却した(−75℃)懸濁液に、BBrの無水ジクロロメタン溶液(394mg、1.573mmol)を滴下した。混合物を同じ温度で30分間撹拌した。次いで混合物を2時間かけて徐々に室温に温めた。反応混合物をNaHCOの飽和溶液で中和し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。有機抽出物を合わせてブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させた(NaSO)。減圧下で溶媒を蒸発させて、90mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ6.66−6.75(m,2H),7.11(d,J=7.2Hz,1H) 7.34−7.43(m,2H),7.89(d,J=15.6Hz,1H),8.04−8.10(m,2H),8.74(s,1H),9.49(s,1H),12.93(br s,1H);APCI−MS(m/z)453.08(MH)
【0181】
(実施例20)
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}−N−(4−イソプロピル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0182】
【化47】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、4mL)中にて、EDCI塩酸塩(90mg、0.472mmol)およびDMAP(26mg、0.236mmol)の存在下、中間体7(100mg、0.236mmol)を4−(イソプロピル)−1,3−チアゾール−2−アミン(41mg、0.260mmol)とカップリングさせることにより調製して、60mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.07(s,9H),1.26(d,J=6.9Hz,6H),2.92−2.98(m,1H),3.57(s,2H),6.64(s,1H),7.18(t,J=74.7Hz,1H),7.20−7.30(m,2H),7.42(s,1H),7.64−7.70(m,1H),7.83(d,J=15.6Hz,1H),8.12−8.18(m,1H),8.60−8.70(m,1H),12.86(br s,1H);APCI−MS(m/z)547.26(MH)
【0183】
(実施例21)
6−[(E)−2−(3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−フェニル)ビニル]−N−(4−tert−ブチル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0184】
【化48】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、4mL)中にて、EDCI塩酸塩(90mg、0.472mmol)およびDMAP(26mg、0.236mmol)の存在下、中間体7(100mg、0.236mmol)を4−(tert−ブチル)−1,3−チアゾール−2−アミン(40mg、0.260mmol)とカップリングさせることにより調製して、30mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.05(s,9H),1.22(s,9H),3.57(s,2H),6.60−6.66(m,1H),6.78−6.84(m,1H),7.18(t,J=75.0Hz,1H),7.21−7.31(m,1H),7.42(s,1H),7.65(d,J=6.9Hz,1H),7.81(d,J=15.6Hz,1H),8.12−8.20(m,1H),8.75−8.81(m,1H),12.78(br s,1H);ESI−MS(m/z)561.24(MH)
【0185】
(実施例22)
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}−N−(4−シクロブチル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0186】
【化49】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、4mL)中にて、EDCI塩酸塩(90mg、0.472mmol)およびDMAP(26mg、0.236mmol)の存在下、中間体7(100mg、0.236mmol)を4−(シクロブチル)−1,3−チアゾール−2−アミン(40mg、0.260mmol)とカップリングさせることにより調製して、50mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.07(s,9H),1.84−1.90(m,2H),1.95−2.05(m,1H),2.15−2.30(m,4H),3.58(s,2H),6.73(s,1H),7.18(t,J=75.0Hz,1H),7.20−7.30(m,2H),7.38−7.44(m,1H),7.66−7.72(m,1H),7.83(d,J=16.2Hz,1H),8.10−8.18(m,1H),8.62−8.68(m,1H),12.87(br s,1H);ESI−MS(m/z)559.22(MH)
【0187】
(実施例23)
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}−N−(4−シクロ−プロピル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0188】
【化50】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、4mL)中にて、EDCI塩酸塩(90mg、0.472mmol)およびDMAP(26mg、0.236mmol)の存在下、中間体7(100mg、0.236mmol)を4−(シクロプロピル)−1,3−チアゾール−2−アミン(36mg、0.260mmol)とカップリングさせることにより調製して、40mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ0.80−0.86(m,2H),1.06(s,9H),1.13−1.23(m,2H),1.94−2.00(m,1H),3.57(s,2H),6.60−6.66(m,1H),7.18(t,J=74.7Hz,1H),7.22−7.30(m,2H),7.40−7.48(m,1H),7.68(d,J=7.5Hz,1H),7.82(d,J=15.6Hz,1H),8.08−8.16(m,1H),8.52−8.60(m,1H),12.99(br s,1H);APCI−MS(m/z)545.18(MH)
【0189】
(実施例24)
6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}−N−(3−トリフルオロメチルフェニル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0190】
【化51】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、4mL)中にて、EDCI塩酸塩(72mg、0.378mmol)およびDMAP(21mg、0.189mmol)の存在下、中間体7(80mg、0.189mmol)を3−(トリフルオロメチル)アニリン(33mg、0.208mmol)とカップリングさせることにより調製して、25mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.02(s,9H),3.54(s,2H),7.10−7.18(m,3H),7.38−7.51(m,3H),7.57−7.63(m,2H),7.82(d,J=16.2Hz,1H),7.89(d,J=7.8Hz,1H),8.02−8.08(m,1H),8.17(s,1H),10.58(br s,1H);ESI−MS(m/z)566.28(MH)
【0191】
(実施例25)
6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}−N−(3−トリフルオロメチルベンジル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0192】
【化52】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、4mL)中にて、EDCI塩酸塩(90mg、0.472mmol)およびDMAP(27mg、0.236mmol)の存在下、中間体7(100mg、0.236mmol)を1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メタンアミン(45.58mg、0.260mmol)とカップリングさせることにより調製して、75mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.06(s,9H),3.56(s,2H),4.61(s,2H),7.16(t,J=75.3Hz,1H),7.18−7.25(m,1H),7.36−7.51(m,2H),7.57−7.65(m,3H),7.71−7.77(m,2H),7.83(d,J=15.6Hz,1H),8.02−8.08(m,1H),8.82−8.88(m,1H);APCI−MS(m/z)580.29(MH)
【0193】
(実施例26)
N−(5−シアノピリジン−2−イル)−6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0194】
【化53】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、4mL)中にて、EDCI塩酸塩(72mg、0.378mmol)およびDMAP(22mg、0.189mmol)の存在下、中間体7(80mg、0.189mmol)を6−アミノニコチノニトリル(27mg、0.226mmol)とカップリングさせることにより調製して、25mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.03(s,9H),3.56(s,2H),7.17(t,J=74.1Hz,1H),7.19−7.25(m,2H),7.42−7.50(m,2H),7.55−7.62(m,1H),7.82(d,J=15.6Hz,1H),8.02−8.08(m,1H),8.18−8.24(m,1H),8.28−8.35(m,1H),8.83−8.90(m,1H),11.39(br s,1H);APCI−MS(m/z)524.25(MH)
【0195】
(実施例27)
N−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0196】
【化54】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、6mL)中にて、EDCI塩酸塩(90mg、0.472mmol)およびDMAP(27mg、0.236mmol)の存在下、中間体7(100mg、0.236mmol)を3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−アミン(51mg、0.260mmol)とカップリングさせることにより調製して、25mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.07(s,9H),3.57(s,2H),7.16(t,J=73.5Hz,1H),7.20−7.46(m,3H),7.53−7.62(m,2H),7.88(d,J=15.9Hz,1H),8.09(s,1H),8.57(s,1H),8.86(s,1H),11.12(br s,1H);APCI−MS(m/z)601.30(MH)
【0197】
(実施例28)
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}−N−(5,6−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0198】
【化55】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、4mL)中にて、EDCI塩酸塩(91mg、0.472mmol)およびDMAP(26mg、0.236mmol)の存在下、中間体7(100mg、0.236mmol)を5,6−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]チアゾール−2−アミン(37mg、0.260mmol)とカップリングさせることにより調製して、20mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.07(s,9H),2.42−2.52(m,2H),2.75−2.81(m,4H),3.58(s,2H),7.18(t,J=76.2Hz,1H),7.20−7.28(m,2H),7.38−7.45(m,1H),7.71(d,J=6.9Hz,1H),7.84(d,J=15.9Hz,1H),8.05−8.12(m,1H),8.46−8.53(m,1H),13.03(br s,1H);APCI−MS(m/z)545.53(MH)
【0199】
(実施例29)
6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}−N−(6−フルオロ−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0200】
【化56】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、4mL)中にて、EDCI塩酸塩(90mg、0.472mmol)およびDMAP(27mg、0.236mmol)の存在下、中間体7(100mg、0.236mmol)を6−フルオロ−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン(44mg、0.260mmol)とカップリングさせることにより調製して、15mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.07(s,9H),3.59(s,2H),7.19(t,J=74.7Hz,1H),7.21−7.28(m,1H),7.32−7.38(m,1H),7.42−7.48(m,2H),7.57−7.62(m,1H),7.70−7.76(m,1H),7.84−7.93(m,2H),8.05−8.12(m,1H),8.47−8.53(m,1H),13.48(br s,1H);ESI−MS(m/z)573.46(MH)
【0201】
(実施例30)
N−(2−シアノエチル)−6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0202】
【化57】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、4mL)中にて、EDCI塩酸塩(72mg、0.378mmol)およびDMAP(21mg、0.189mmol)の存在下、中間体7(80mg、0.189mmol)を3−アミノプロパンニトリル(14.56mg、0.208mmol)とカップリングさせることにより調製して、60mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.08(s,9H),2.82−2.86(m,2H),3.52−3.60(m,4H),7.16(t,J=73.5Hz,1H),7.18−7.30(m,2H),7.37−7.52(m,2H),7.72−7.88(m,2H),8.00−8.06(m,1H),8.59(br s,1H);APCI−MS(m/z)475.28(MH)
【0203】
(実施例31)
6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0204】
【化58】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、4mL)中にて、EDCI塩酸塩(72mg、0.378mmol)およびDMAP(43mg、0.378mmol)の存在下、中間体7(80mg、0.189mmol)を2,2,2−トリフルオロエタンアミン塩酸塩(28mg、0.208mmol)とカップリングさせることにより調製して、60mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.07(s,9H),3.57(s,2H),4.10−4.18(m,2H),7.17(t,J=74.7Hz,1H),7.20(d,J=7.5Hz,2H),7.39−7.48(m,2H),7.60−7.66(m,1H),7.84(d,J=15.6Hz,1H),8.00(s,1H),8.85(br s,1H);ESI−MS(m/z)504.22(MH)
【0205】
(実施例32)
6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(3−メチルブトキシ)フェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0206】
【化59】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、6mL)中にて、EDCI塩酸塩(272mg、1.42mmol)およびDMAP(80mg、0.710mmol)の存在下、中間体8(300mg、0.710mmol)を4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−アミン(128mg、0.781mmol)とカップリングさせることにより調製して、35mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,CDCl) δ0.86(d,J=6.6Hz,6H),1.56−1.65(m,2H),1.77−1.86(m,1H),3.95(t,J=6.3Hz,2H),7.20(t,J=74.4Hz,1H),7.22−7.30(m,2H),7.46(s,1H),7.57−7.64(m,2H),7.76(d,J=15.9Hz,1H),8.05−8.12(m,2H),13.03(br s,1H);APCI−MS(m/z)573.23(MH)
【0207】
(実施例33)
6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−ペンチルオキシ)フェニル]ビニル}−N−(4−トリフルオロメチル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0208】
【化60】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、6mL)中にて、EDCI塩酸塩(272mg、1.42mmol)およびDMAP(80mg、0.710mmol)の存在下、中間体9(300mg、0.711mmol)を4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−アミン(128mg、0.781mmol)とカップリングさせることにより調製して、25mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ0.87(t,J=6.6Hz,3H),1.20−1.30(m,2H),1.40−1.47(m,2H),1.66−1.76(m,2H),3.90−3.96(m,2H),7.17(t,J=74.7Hz,1H),7.22−7.28(m,2H),7.45(s,1H),7.57(d,J=16.2Hz,1H),7.62−7.68(m,1H),7.70(d,J=15.6Hz,1H),8.05−8.12(m,2H),13.02(br s,1H);APCI−MS(m/z)573.25(MH)
【0209】
(実施例34)
6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−ペンチルオキシ)フェニル]ビニル}−N−(4−シクロプロピル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0210】
【化61】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、4mL)中にて、EDCI塩酸塩(90mg、0.472mmol)およびDMAP(26mg、0.236mmol)の存在下、中間体9(100mg、0.236mmol)を4−シクロプロピル−1,3−チアゾール−2−アミン(36mg、0.260mmol)とカップリングさせることにより調製して、33mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ0.78−0.83(m,2H),0.87−0.95(m,5H),1.30−1.37(m,2H),1.42−1.50(m,2H),1.72−1.78(m,2H),1.94−2.00(m,1H),3.90−3.96(m,2H),6.58−6.66(m,1H),7.19(t,J=73.5Hz,1H),7.21−7.30(m,1H),7.38−7.46(m,1H),7.66(d,J=7.5Hz,1H),7.79(d,J=15.6Hz,1H),8.05−8.14(m,2H),8.50−8.60(m,1H),12.99(br s,1H);APCI−MS(m/z)545.17(MH)
【0211】
(実施例35)
6−{(E)−2−[2−(シクロブチルメトキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}−N−(4−シクロプロピル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0212】
【化62】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、4mL)中にて、EDCI塩酸塩(182mg、0.952mmol)およびDMAP(53mg、0.476mmol)の存在下、中間体10(200mg、0.476mmol)を4−シクロプロピル−1,3−チアゾール−2−アミン(73mg、0.523mmol)とカップリングさせることにより調製して、120mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,CDCl) δ0.80−0.86(m,2H),0.88−0.96(m,2H),1.23−1.29(m,1H),1.85−1.94(m,4H),2.00−2.10(m,2H),2.72−2.80(m,1H),3.98(d,J=6.6Hz,2H),6.36(s,1H),6.58(t,J=75.3Hz,1H),6.95(d,J=4.5Hz,1H),7.00−7.10(m,2H),7.48−7.53(m,1H),7.62(d,J=15.6Hz,1H),7.82(d,J=15.6Hz,1H),8.24−8.30(m,1H);APCI−MS(m/z)543.31(MH)
【0213】
(実施例36)
6−{(E)−2−[2−(シクロブチルメトキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロ−メチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0214】
【化63】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、6mL)中にて、EDCI塩酸塩(273mg、1.428mmol)およびDMAP(80mg、0.714mmol)の存在下、中間体10(300mg、0.714mmol)を4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−アミン(128mg、0.785mmol)とカップリングさせることにより調製して、27mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,CDCl) δ1.80−1.90(m,4H),1.98−2.08(m,2H),2.66−2.76(m,1H),3.89−3.95(m,2H),7.15−7.25(m,3H),7.40−7.47(m,1H),7.52−7.67(m,2H),7.78(d,J=15.9Hz,1H),8.00−8.10(m,2H),13.03(br s,1H);APCI−MS(m/z)571.18(MH)
【0215】
(実施例37)
2−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキサミド
【0216】
【化64】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、DCMとDMFの混合物(4:1、10mL)中にて、EDCI塩酸塩(150mg、0.788mmol)およびDMAP(72mg、0.591mmol)の存在下、中間体11(150mg、0.394mmol)を4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−アミン(77mg、0.473mmol)とカップリングさせることにより調製して、40mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.00(s,9H),3.57(s,2H),3.81(s,3H),7.03(d,J=7.8Hz,1H),7.09−7.12(m,2H),7.34(d,J=7.8Hz,1H),7.51−7.56(m,2H),7.69(d,J=9.3Hz,1H),7.99(d,J=16.2Hz,1H),8.07(s,1H),8.89(d,J=6.9Hz,1H),13.11(s,1H);ESI−MS(m/z)531.19(MH)
【0217】
(実施例38)
2−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロ−メチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキサミド
【0218】
【化65】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、DCMとDMFの混合物(4:1、5mL)中にて、EDCI塩酸塩(137mg、0.720mmol)およびDMAP(66mg、0.540mmol)の存在下、中間体13(150mg、0.360mmol)を4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−アミン(70mg、0.432mmol)とカップリングさせることにより調製して、30mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,CDCl) δ1.06(s,9H),3.58(s,2H),7.12(t,J=6.9Hz,1H),7.18(t,J=74.1Hz,1H),7.21−7.30(m,2H),7.40−7.54(m,2H),7.62−7.71(m,3H),7.97(d,J=15.6Hz,1H),8.85−8.93(m,1H),13.13(br s,1H);APCI−MS(m/z)567.22(MH)
【0219】
(実施例39)
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}−N−(4−シクロ−プロピル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド
【0220】
【化66】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、4mL)中にて、EDCI塩酸塩(91mg、0.480mmol)およびDMAP(27mg、0.240mmol)の存在下、中間体13(100mg、0.240mmol)を4−シクロプロピル−1,3−チアゾール−2−アミン(37mg、0.264mmol)とカップリングさせることにより調製して、35mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,CDCl) δ0.79−0.85(m,2H),1.05(s,9H),1.20−1.26(m,2H),1.95−2.01(m,1H),3.58(d,J=5.4Hz,2H),6.60−6.71(m,1H),6.90−6.98(m,1H),7.10−7.27(m,3H),7.38−7.46(m,1H),7.50−7.56(m,2H),7.63−7.70(m,1H),7.92(d,J=15.6Hz,1H),7.99(d,J=15.0Hz,1H),13.03(br s,1H);APCI−MS(m/z)539.45(MH)
【0221】
(実施例40)
N−(4−シクロブチル−1,3−チアゾール−2−イル)−2−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチル−プロポキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキサミド
【0222】
【化67】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、THFとDMFの混合物(1:1、4mL)中にて、EDCI塩酸塩(91mg、0.480mmol)およびDMAP(27mg、0.240mmol)の存在下、中間体13(100mg、0.240mmol)を4−シクロブチル−1,3−チアゾール−2−アミン(41mg、0.264mmol)とカップリングさせることにより調製して、40mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ1.06(s,9H),1.95−2.04(m,2H),2.17−2.28(m,4H),3.50−3.56(m,1H),3.59(s,2H),6.75−6.85(m,1H),7.02−7.10(m,1H),7.19(t,J=74.7Hz,1H),7.21−7.27(m,2H),7.43−7.50(m,2H),7.60−7.65(m,1H),7.69−7.75(m,1H),7.98−8.05(m,1H),9.68−9.75(m,1H),12.94(br s,1H);APCI−MS(m/z)553.38(MH)
【0223】
(実施例41)
2−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(3−メチルブトキシ)フェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキサミド
【0224】
【化68】

表題化合物は、一般手順(方法B)に従い、DCMとDMFの混合物(1:1、4mL)中にて、EDCI塩酸塩(184mg、0.96mmol)およびDMAP(81mg、0.72mmol)の存在下、中間体14(200mg、0.480mmol)を4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−アミン(97mg、0.576mmol)とカップリングさせることにより調製して、25mgの生成物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d) δ0.85(d,J=6.6Hz,6H),1.57−1.63(m,2H),1.79−1.85(m,1H),3.95−4.01(m,2H),7.10−7.15(m,1H),7.21(t,J=74.1Hz,1H),7.22−7.30(m,1H),7.40−7.46(m,1H),7.50−7.56(m,1H),7.63−7.72(m,3H),7.92(d,J=15.6Hz,1H),8.06−8.12(m,1H),8.86−8.92(m,1H),13.15(br s,1H);APCI−MS(m/z)567.24(MH)
【0225】
薬理活性
本発明の範囲内の実例となる特定の化合物のTRPV3活性について、(a)Toth,A.ら、Life Sciences、2003年、第73巻、487〜498頁;(b)McNamara C,R.ら、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.、2007年、第104巻、13525〜13530頁に記載の手順の変法に従ってスクリーニングする。化合物のスクリーニングは、当業者に公知の他の方法および手順によって実施することもできる。
【0226】
45カルシウム取込みアッセイを使用したTRPV3アンタゴニストのスクリーニング
TRPV3受容体活性化の阻害を、2−アミノエトキシジフェニルボラート(2−APB)によって誘導される細胞の放射性カルシウム取込みの阻害として追跡した。試験化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解させて20mMのストック溶液を調製し、次いで、1.8mMのCaClを含有するDMEM/F−12の単純培地を使用して希釈し、所望の濃度を得た。反応液中のDMSOの最終濃度は0.5%(v/v)とした。ヒトTRPV3を発現するCHO細胞を、10%のFBS、1%のペニシリン−ストレプトマイシン溶液、400μg/mlのG−418を含有するDMEM/F−12培地において増殖させた。実験日にウェルあたり約50,000細胞となるように、アッセイの24時間前に細胞を96ウェルプレートに播種した。細胞を試験化合物で10分間かけて処理した後、最終濃度を500μMとした2−APBおよび5μCi/mlの45Ca+2を4分間加えた。1%のTriton X−100、0.1%のデオキシコール酸塩、および0.1%のSDSを含有する緩衝液を使用して、細胞を洗浄し、溶解させた。溶解産物中の放射能を、液体シンチラントを加えた後Packardt Topcountで測定した。濃度反応曲線は、試験アゴニストなしで得られた最大反応の%としてプロットした。IC50値は、GraphPad PRISMソフトウェアを使用して、濃度反応曲線から非線形回帰分析によって算出した。
【0227】
調製した化合物を、上記アッセイ手順を使用して試験し、得られた結果を表1に示す。濃度1.0μMおよび10.0μMでの阻害パーセントと共に、選択した実施例のIC50(nM)の詳細を表に示す。化合物のIC50(nM)値を表1に記載するが、「A」は、100nM未満のIC50値を指し、「B」は、100.01〜250.0nMの範囲のIC50値を指し、「C」は、250.01〜1000.0nMの範囲のIC50値を指す。
【0228】
【表1−1】

【0229】
【表1−2】

本明細書では本発明について特定の実施形態に即して述べてきたが、それら実施形態は、本発明の原理および応用を例示するものにすぎないことを理解されたい。したがって、例示的な実施形態に数多くの変更を加えてもよいこと、ならびに上述のような本発明の真意および範囲から逸脱することなく、他の取り合わせを考案してもよいことを理解されたい。
【0230】
本出願で引用したすべての刊行物、特許、および特許出願は、個々の各刊行物、特許、または特許出願が参照により本明細書に援用されることを具体的かつ個別に指摘したかの如く、参照により本明細書に援用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物
【化69】

[式中、環
【化70】

は、1個または2個の二重結合を含む5員または6員のヘテロ環またはヘテロ芳香族環であり、XおよびZは、−N=および−C(R)−からそれぞれ独立に選択され、Yは、−O−、−S−、=N−、−N(R)−、−C(R)=C(R)−、または−C(R)=N−であり、
【化71】

が、1個の二重結合を含む5員環であるとき、Yは、−O−、−S−、および−N(R)−であり、
【化72】

が、2個の二重結合を含む6員環であるとき、Yは、−C(R)=C(R)−または−C(R)=N−であり、
は、存在する毎に、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールであり、
は、存在する毎に、同じでも異なってもよく、ニトロ、シアノ、ハロゲン、−OR、置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、ハロアルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロ環、およびヘテロアリールからなる群からそれぞれ独立に選択され、
およびRは、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、アルカリ(リチウム、ナトリウム、またはカリウムを含める)、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−S(O)NR、−S(O)NR、−S(O)R、または−S(O)であり、あるいはRおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロシクリルでもヘテロアリールでもよい、任意選択で置換されている4〜12員環を形成していてもよく、
Rは、水素、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロシクリルアルキルから選択され、
およびRは、存在する毎に、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルであり、
「m」は、0〜5の範囲(0と5を含める)の整数である]
または薬学的に許容されるその塩。
【請求項2】
式(II)を有する、請求項1に記載の化合物
【化73】

[式中、XはNまたはCRであり、Yは、O、S、NH、またはNRであり、
は、存在する毎に、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールであり、
およびRは、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、アルカリ(リチウム、ナトリウム、またはカリウムを含める)、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−S(O)NR、−S(O)NR、または−S(O)R、または−S(O)であり、あるいはRおよびRは、これらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロシクリルでもヘテロアリールでもよい、任意選択で置換されている4〜12員環を形成していてもよく、
およびRは、存在する毎に、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルであり、
およびRは、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、またはヘテロシクリルアルキルである]
または薬学的に許容されるその塩。
【請求項3】
式(III)を有する、請求項1に記載の化合物
【化74】

[Rは、存在する毎に、同じでも異なってもよく、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールであり、
およびRは、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、アルカリ(リチウム、ナトリウム、またはカリウムを含める)、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−S(O)NR、−S(O)NR、−S(O)R、または−S(O)であり、あるいはRおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロシクリルでもヘテロアリールでもよい、任意選択で置換されている4〜12員環を形成していてもよく、
およびRは、存在する毎に、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルであり、
およびRは、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に、水素、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、またはヘテロシクリルアルキルであり、
「n」は、0〜4の範囲(0と4を含める)の整数である]
または薬学的に許容されるその塩。
【請求項4】
XがCRであり、Rが水素である、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項5】
YがSである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項6】
が−ORである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
Rが、アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルである、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
「m」が2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
が、水素またはアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
が、置換または非置換ヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
が水素である、請求項2に記載の化合物。
【請求項12】
がアルキルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項13】
アルキルがn−ペンチルである、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
アルキルがneo−ペンチルである、請求項12に記載の化合物。
【請求項15】
がシクロアルキルアルキルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項16】
シクロアルキルアルキルがシクロブチルメチルである、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
がアルキルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項18】
アルキルがメチルである、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
がハロアルキルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項20】
ハロアルキルがジフルオロメチルである、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
が水素である、請求項2に記載の化合物。
【請求項22】
がアルカリである、請求項2に記載の化合物。
【請求項23】
アルカリ金属が、ナトリウムまたはカリウムである、請求項22に記載の化合物。
【請求項24】
がヘテロアリールである、請求項2に記載の化合物。
【請求項25】
ヘテロアリールが置換チアゾールである、請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
チアゾール上の(1個または複数の)置換基が、トリフルオロメチル、tert−ブチル、またはシクロプロピルである、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
6−[(E)−2−(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−N−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−[(E)−2−(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
1−({6−[(E)−2−(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−イル}カルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン;
6−[(E)−2−(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−イル−4−(5−トリフルオロメチル−2−ピリジル)ピペラジノメタノン;
6−(4−{6−(E)−2−(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)−1−エテニル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−イルカルボニル}ピペラジノ)ニコチノニトリル;
6−{(E)−2−[2−(イソブトキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−[4−(tert−ブチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−[4−(tert−ブチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミドナトリウム塩;
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
N−エチル−6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−[5−(トリフルオロメチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{[(E)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−オキサゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−[(E)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル)ビニル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−イル−3−トリフルオロメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−7−イルメタノン;
N−[4−(4−シアノフェニル)−1,3−チアゾール−2−イル]−6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[2−シクロペンチルオキシ−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[3−ジフルオロメトキシ−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−[(E)−2−(2,3−ジヒドロキシフェニル)ビニル]−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}−N−(4−イソプロピル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−[(E)−2−(3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−フェニル)ビニル]−N−(4−tert−ブチル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}−N−(4−シクロブチル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}−N−(4−シクロプロピル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}−N−(3−トリフルオロメチルフェニル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}−N−(3−トリフルオロメチルベンジル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
N−(5−シアノピリジン−2−イル)−6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
N−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}−N−(5,6−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}−N−(6−フルオロ−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
N−(2−シアノエチル)−6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(3−メチルブトキシ)フェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−ペンチルオキシ)フェニル]ビニル}−N−(4−トリフルオロメチル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−ペンチルオキシ)フェニル]ビニル}−N−(4−シクロプロピル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[2−(シクロブチルメトキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}−N−(4−シクロプロピル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[2−(シクロブチルメトキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
2−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキサミド;
2−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキサミド;
6−{(E)−2−[2−(2,2−ジメチルプロポキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]ビニル}−N−(4−シクロプロピル−1,3−チアゾール−2−イル)イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−5−カルボキサミド;
N−(4−シクロブチル−1,3−チアゾール−2−イル)−2−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]ビニル}イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキサミド;および
2−{(E)−2−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−(3−メチルブトキシ)フェニル]ビニル}−N−[4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキサミド
である、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項28】
バニロイド受容体に媒介される疾患、障害、または症候群を予防し、寛解させ、または処置する必要のある被験体において、該疾患、障害、または症候群を予防し、寛解させ、または処置するための医薬の調製における、請求項1から27のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項29】
TRPV3機能に関連する疾患、障害、症候群、または状態の症状が、疼痛、急性痛、慢性痛、侵害疼痛、神経因性疼痛、術後疼痛、歯痛、癌性疼痛、虚血心筋から生じる心臓痛、偏頭痛による疼痛、関節痛、ニューロパシー、神経痛、三叉神経痛神経傷害、糖尿病性ニューロパシー、神経変性、網膜症、神経性皮膚障害、卒中、膀胱過敏症、尿失禁、外陰部痛、胃腸障害、例えば、過敏性大腸症候群、胃食道逆流疾患、腸炎、回腸炎、胃十二指腸潰瘍、炎症性腸疾患、クローン病、セリアック病、炎症性疾患、例えば、膵炎、呼吸器障害、例えば、アレルギー性および非アレルギー性鼻炎、喘息、または慢性閉塞性肺疾患、皮膚、眼、または粘膜の刺激、皮膚炎、尿毒症性そう痒症などのそう痒性状態、体温上昇、筋痙攣、嘔吐、ジスキネジア、うつ病、ハンチントン病、記憶障害、脳機能の制限、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、認知症、関節炎、関節リウマチ、変形性関節症、糖尿病、肥満、じんま疹、日光性角化症、角化棘細胞腫、脱毛症、メニエール病、耳鳴、聴覚過敏、不安障害、ならびに良性前立腺肥大症からなる群から選択される、医薬の調製における請求項28に記載の化合物の使用。
【請求項30】
前記必要のある被験体において、疼痛を処置するための医薬の調製における、請求項1から27のいずれか一項に記載の化合物の使用であって、該被験体に治療有効量を投与することを含む、使用。
【請求項31】
前記疼痛が急性痛である、請求項30に記載の化合物の使用。
【請求項32】
前記疼痛が慢性痛である、請求項30に記載の化合物の使用。
【請求項33】
前記疼痛が術後疼痛である、請求項30に記載の化合物の使用。
【請求項34】
骨関節炎の処置のための医薬の調製における、請求項29に記載の化合物の使用。
【請求項35】
リウマチ様関節炎の処置のための医薬の調製における、請求項29に記載の化合物の使用。
【請求項36】
前記必要のある被験体において、神経因性疼痛処置のための医薬の調製における、請求項1から27のいずれか一項に記載の化合物の使用であって、該被験体に治療有効量を投与することを含む、使用。
【請求項37】
前記必要のある被験体において、炎症処置のための医薬の調製における、請求項1から27のいずれか一項に記載の化合物の使用であって、該被験体に治療有効量を投与することを含む、使用。
【請求項38】
カルシウム45取込みアッセイによって測定したとき100nM未満のIC50を有する、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。

【公表番号】特表2012−512151(P2012−512151A)
【公表日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−540235(P2011−540235)
【出願日】平成21年12月15日(2009.12.15)
【国際出願番号】PCT/IB2009/007951
【国際公開番号】WO2010/070452
【国際公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(510168852)グレンマーク ファーマシューティカルズ, エセ.アー. (13)
【Fターム(参考)】