説明

USBアクセスキー

【課題】汎用的なUSB(Universal Serial Bus)インターフェイスに差し込むだけで、自動的にウエブページへアクセスして認証を行い、所定のウエブページをパソコン端末に表示することが可能なUSBアクセスキーを提供する。
【解決手段】所定数のコンピュータがインターネット等の通信回線に接続される通信システムにおける当該コンピュータのUSBインターフェイスに接続されるもので、演算処理手段であるCPU2がバス6に接続され、当該バス6にUSBインターフェイスであるUSBI/F1、処理データ格納手段であるROM3、個別データ格納手段であるEEPROM4、処理のための作業領域としてのRAM5が少なくとも接続されて構成され、音楽配信サイトのウエブページにアクセスし、所望の楽曲を選択してダウンロードした際に、有料認証子が少なくとも1以上減算され、著作権料が公正に徴収される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、USBアクセスキーに関し、さらに詳しくは、自動的にブラウザを立ち上げて特定のURLを表示するUSBアクセスキーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、広告媒体としてインターネットの利用が盛んになってきており、例えば、自らの業務内容や商品紹介を掲載したウエブページを作成し、インターネット上に設置されたウエブサーバを用いてこれを公開することが行われている。このようなシステムでは、所謂、バナー広告を第三者のウエブページに貼り付け、クリックした閲覧者を自らのウエブページに招くという手法が一般的である。しかし、ウエブページを閲覧するのは顧客の自由意思であり、自身のウエブページを必ずしもすぐ閲覧してくれるとは限らない。むしろ、不特定多数の中から顧客が選択する確率はかなり低いといわざるを得ない。そのため、日々更新して新しい商品やサービスを提供しても、広告として実効性に乏しいという問題があった。つまり、顧客に自身のウエブページを如何にして閲覧させるかが課題となっている。
この課題を解決するために、従来例として特開2001−155075公報には、ウエブページのアドレスや、認証に必要な暗号鍵をICカードに記憶しておき、パソコン端末にこのICカードを接続するだけで自動的にウエブページをアクセスして認証を行い、所定のウエブページをパソコン端末に表示させる技術について開示されている。つまり、このシステムを利用すれば、自らの広告ページを立ち上げておき、購買層に予めICカードを配布しておけば、ユーザはいちいちブラウザを立ち上げてURLをキー入力することなくICカードを接続するだけで自動的に最新の広告を閲覧することができる。更に、ICカードに決済のためのプリペイド情報(ポイント)を記憶させておき、商品を購入する際にポイントを減算できるようにすれば、このシステムをネットショッピング等にそのまま利用することも可能である。
【特許文献1】特開2001−155075公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特開2001−155075公報によるシステムでは、図9のように、ICカード110を用いるために専用のカードリーダ120が必要となり汎用性に乏しいシステムである。また、ICカード110のEEPROM102内に保持されているプリペイド情報を外側から確認することができないといった不便さがある。本発明は、かかる課題に鑑み、汎用的なUSB(Universal Serial Bus)インターフェイスに差し込むだけで、自動的にウエブページへアクセスして認証を行い、所定のウエブページをパソコン端末に表示することが可能なUSBアクセスキーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明はかかる課題を解決するために、周辺装置用USBインターフェイスを有するコンピュータに前記周辺装置用USBインターフェイスを介して接続されるUSBアクセスキーであって、前記コンピュータの周辺装置用USBインターフェイスと嵌合するUSBコネクタと、通信回線に接続された音楽配信サイトのURL、該音楽配信サイトへアクセスするためのIDとパスワード、前記音楽配信サイトからの認証要求に必要なキーデータ、及び有料認証子を記憶する個別データ格納手段と、前記コンピュータを通信回線に接続するためのWWWブラウザを前記コンピュータに立ち上げて前記コンピュータから前記音楽配信サイトへ通信回線を介して前記URL、前記IDとパスワード、所定データを送信するための送信処理と、前記通信回線を介してアクセスされた前記音楽配信サイトとの認証のための演算を前記キーデータに基づいて行う演算処理と、楽曲の使用料として前記有料認証子を減算する認証子減算処理と、を行うために必要な処理データを格納した処理データ格納手段と、前記処理データ格納手段に格納されている処理データに基づいて前記送信処理と、演算処理と、認証子減算処理とを行うための演算処理手段と、を備え、前記コンピュータに当該USBアクセスキーを接続すると、前記演算処理手段は、前記処理データをUSBアクセスキーに起動して、前記コンピュータにインストールされている前記WWWブラウザを立ち上げると共に、前記URL、前記IDとパスワードを用いて前記コンピュータを前記音楽配信サイトへ通信回線を介してアクセスさせ、前記WWWブラウザに前記音楽配信サイトが提供するウエブページを表示させ、前記音楽配信サイトとの認証が必要な場合には、前記キーデータに基づいて認証のための演算を行い、その演算値を前記コンピュータへ送信して前記コンピュータと前記音楽配信サイトとを通信可能にすると共に、操作者により音楽配信サイトのウエブページから所望の楽曲が選択され、該楽曲が前記コンピュータにダウンロードされた際に、前記有料認証子を少なくとも1以上減算するものであり、また操作者により選択された楽曲に応じて前記有料認証子の減算数が異なるものであり、更にダウンロードされた楽曲が正しくダウンロードされたことを確認した後に、前記有料認証子の減算を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、前記個別データ格納手段に、音楽配信サイトのURL、該音楽配信サイトへアクセスするためのIDとパスワード、及び前記有料認証子を記憶しておき、前記音楽配信サイトのウエブページから所望の楽曲を選択し、該楽曲がダウンロードされた際に、前記有料認証子が少なくとも1以上減算されることにより、著作権料が公正に徴収され、著作権の侵害を防止することができる。また、選択された楽曲に応じて前記有料認証子の減算数が異なるようにすることにより、楽曲に最適な料金を設定することができる。更に、ダウンロードされた楽曲が正しくダウンロードされたことを確認後、前記有料認証子の減算を実行するので、これにより料金の公平性を保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図1は、本発明のUSBアクセスキーの構成図であり、(a)は内部構成を示す図であり、(b)はEEPROMに記録されるデータのモデルを示す図である。(a)に示すUSBアクセスキー90は、所定数のコンピュータがインターネット等の通信回線に接続される通信システムにおける当該コンピュータのUSBインターフェイスに接続されるもので、演算処理手段であるCPU(Central Processing Unit)2がバス6に接続され、当該バス6にUSBインターフェイスであるUSBI/F1、処理データ格納手段であるROM(Read Only Memory)3、個別データ格納手段であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)4、処理のための作業領域としてのRAM(Random Access Memory)5が少なくとも接続されて構成される。なお、CPUを内蔵するものとして必要となる電源等の他の構成は省略してある。また、EEPROM4には、(b)に示すように、少なくとも、当該通信回線を介して接続される所定のコンピュータのアドレスであるURL(Uniform Resource Locators)7、前記USBインターフェイスを有するコンピュータが通信回線と接続するための識別データである顧客ID(IDentification)8及びパスワード9、当該接続所望のコンピュータからの認証要求に必要なキーデータである秘密鍵10が格納されると共に、例えば、アクセス数に対するプリペイドデータである書き換え自在なポイントデータ11が格納される。ROM3には、前記顧客ID8、パスワード9、URL7や演算値等の所定データを送信するための処理を行わせると共に、前記秘密鍵10に基づいて認証のための演算を行わせるための処理データであるプログラム(例えば、OS、処理プログラム)が格納される。そして、CPU2がROM3に格納されているプログラムに基づいて前記送信処理、演算処理を行うもので、前記URL7、顧客ID8、パスワード9に基づいて前記USBインターフェイスを有するコンピュータを通信回線に接続するための当該コンピュータにインストールされているアプリケーションソフトであるwww(world wide web)ブラウザを立ち上げ、前記秘密鍵10に基づいて当該通信回線を介してアクセスされたURLのコンテンツを有するコンピュータとの認証のための演算を行うものである。このとき、予め操作者がコンピュータ上にブラウザを立ち上げておくようにすれば、USBアクセスキー90からブラウザ立ち上げ制御を省略することもできる。また、アクセスしたコンピュータとの認証が必要ない場合は、認証のためのデータや制御を省略できることは言うまでもない。このようなUSBアクセスキー90は、ROM3に格納されているプログラムに基づいてEEPROM4に格納されているURL7、顧客ID8、パスワード9をUSBI/F1を介して送信し、認証要求に対して秘密鍵10に基づいて演算を行い、演算値を当該USBI/F1を介して送信する。また、EEPROM4に記録されているポイント11の書き換え要求に対して書き換えを行うと共に、暗号メール復号の要求に対して秘密鍵10を読み出し、当該USBI/F1を介して送信するものである。
【0007】
図2(a)は、本発明の第1の実施形態に係るUSBアクセスキーの外観斜視図である。この構成はUSBアクセスキー91の全体をカバー23により覆い、その表面にLEDランプ24を複数配置し、先端にUSBコネクタ22を突出させた構造である。使用するときには、USBコネクタ22をPC本体20のUSBソケット21に差し込んで使用される。次に、本実施形態の動作について図1と併せて参照しながら説明する。USBアクセスキーのメモリEEPROM4内にはプリペイド情報が記録されている。ネットショッピング等で買い物をした場合、その金額とプリペイド情報(ポイント残高)11をPCのスクリーン上に表示して確認することもできるが、USBアクセスキー91にLEDランプ24を、そのポイントに対応して設けておく。例えば、1個のLEDを1ポイントとしても良いし、10ポイントとしても良い。そして、全てが点灯したら残高ゼロとするか、あるいは、その逆に残高を点灯しておき、使用すると滅灯するようにしても良い。このように、EEPROM4内のプリペイド情報11に応じて点灯あるいは滅灯するようにしておけば、PC操作に不慣れな人でも容易に残高ポイント11を確認することができる。本実施形態では表示方法としてLEDランプを使用したが、他の表示方法でも構わない。
【0008】
図2(b)は、本発明の第2の実施形態に係るUSBアクセスキーの外観斜視図である。この構成はUSBアクセスキー92の全体をカバー31により覆い、その表面にスピーカ32を配置し、先端にUSBコネクタ30を突出させた構造である。使用するときには、USBコネクタ30を図2(a)のPC本体20のUSBソケット21に差し込んで使用される。図2(b)が図2(a)と異なる点は、LEDランプ24の代わりにスピーカ32を使用した点である。次に、本実施形態の動作について図1と併せて参照しながら説明する。ポイント残高を確認する他の方法として、音による方法がある。これは、視覚障害者用に考えられたもので、USBアクセスキー92のカバー31にスピーカ32を設け、内部の音声合成回路からの信号によりポイント残高を、例えば、「残り10ポイントです」のアナウンスを流して知らせるものである。また、他の方法として、単に警告音の数で残高を知らせても良い。図2(c)は、本発明の第3の実施形態に係るUSBアクセスキーの外観斜視図である。この構成はUSBアクセスキー93の全体をカバー34により覆い、その表面に複数のLEDランプ35とスピーカ36を配置し、側面にこれらを切替えたりON/OFFするスイッチ37を設け、先端にUSBコネクタ33を突出させた構造である。使用するときには、USBコネクタ33を図2(a)のPC本体20のUSBソケット21に差し込んで使用される。図2(c)が図2(a)と異なる点は、LEDランプ24に更にスピーカ36を追加した点である。次に、本実施形態の動作について図1と併せて参照しながら説明する。本実施形態の動作は、スイッチ37がLEDランプを選択すると、図2(a)で説明した動作となり、スイッチ37がスピーカを選択すると、図2(b)で説明した動作となる。また、スイッチ37をOFFの位置にするとLEDランプ35とスピーカ36は動作しなくなる。これにより、必要な機能を選択でき、しかも省電力化を実現することができる。
【0009】
図3は、本発明の第4の実施形態に係るUSBアクセスキーの使用限度日時をチェックするシステム構成図である。図4は、その動作を説明するためのフローチャートである。プリペイド情報等を記録したICカードや磁気カードは、通常有効期限がある。それは、使用者の条件変更を可能な限り更新する意味と、不正使用を防止するためである。当然本発明のUSBアクセスキー40もプリペイド情報を記録している場合は、使用限度日時をメモリに記憶しておくことが望ましい。そして、その基準となる時間情報を取得するために、ネットワーク42を介して正確な時刻情報を提供するNTP(Network Time Protocol)サーバ43へアクセスし、これから取得される時間情報と比較して使用限度日時が超過したか否かを判断する。
【0010】
図3と図4を併せて参照しながら動作を説明する。例えば、使用限度日時を(2002.10.20)と記憶されたUSBアクセスキー40をPC41に差し込むと(S1)、USBアクセスキー40内のソフトウェアAを起動し(S2)、PC41はNTP(Network Time Protocol)サーバ43をアクセスして、そこから時間情報を取得する(S3)。その取得した時間情報と自分の使用限度日時を比較する(S4)。例えば、アクセスした日時が2002.10.19であれば、使用期限内であるので(NOのルート)、USBアクセスキー40内のソフトウェアBを起動し(S5)、PC41はネットワーク42を介してウエブサーバ44をアクセスしてブラウザを立ち上げ、通常の動作を開始する(S6)。ステップS4でアクセスした日時が2002.10.21であれば(YESのルート)、使用期限を超過しているので、その旨をPC41に表示して(S7)、更新手続画面に切替えてそれ以降の動作を中止する(S8)。これにより、正確な時間情報を得ることができ、しかも、不正使用を防止することができる。
【0011】
図5は、本発明の第5の実施形態に係る印影を貼り付ける動作を説明する図である。(a)はPCの外観図とUSBアクセスキーの位置関係を表す図であり、(b)はPCの表示部に印影が表示された図であり、(c)は印影が契約書にコピーされた図である。日本では印鑑により個人の特定を認証する場合が多い。そのため、個人所有であるUSBアクセスキー内に印影のイメージデータを記憶しておき、契約書等の印鑑を必要とする書類に印影のイメージデータを貼り付けることができれば、遠方同士の契約にわざわざ現地まで出向く必要がなくなり、時間の無駄が省ける。例えば、図5(a)のPC56の表示部50に契約書51を表示させておき、当事者の印影データが記憶されたUSBアクセスキー53をPC56のUSBソケット52に差し込む。すると、図5(b)のように前記で説明した通り、内部のソフトウェアが起動してカーソル55の近傍に印影54が現れる。そして、図5(c)のようにカーソル55を移動すると印影54も一緒に移動するので、契約書51の所望の位置まで移動して図示しないマウスをダブルクリックすることにより印影54が契約書51にコピーされる。これにより、遠方同士の契約にわざわざ現地まで出向く必要がなくなり、時間の無駄を省くことができる。ここで、重要な書類の印鑑は一般には印鑑登録された実印である。従って、実印として使用する場合は、図6に示すように、予めその印影イメージデータを認証サーバ63に登録しておく必要がある。そして、USBアクセスキー60内に記憶された印影のイメージデータと認証サーバ63に登録された印影イメージデータを比較し、一致した場合に限り書類に貼り付けるようにすれば、印影の不正使用を防止することができる。
【0012】
図7は、本発明の第6の実施形態に係る楽曲配信サービスを説明する構成図の一例である。この構成は、著作権を管理する協会の著作権協会サーバ70と、インターネットに接続され、各クライアントの認証を管理する認証サーバ71と、楽曲のデータベースを備え、認証サーバからの要求により楽曲を配信する楽曲サーバ72と、各クライアントとサーバを結ぶインターネット77と、このインターネット77に接続されたクライアントA81,クライアントB82,クライアントC83と、夫々のクライアントに接続するUSBアクセスキーA84,B85,C86から構成されている。ここで、著作権協会サーバ70と認証サーバ71間は回線73により接続され、認証サーバ71と楽曲サーバ72間は回線74により接続されている。また、認証サーバ71とインターネット77間は回線76により接続されている。また、インターネット77と各クライアント間はVPN(Virtual Private Network)78,79,80により接続されている。この構成では著作権協会サーバ70と認証サーバ71間は回線73により接続されているが、インターネット77を介して接続されても構わない。また、認証サーバ71と楽曲サーバ72が回線74により接続されているが、同じサーバにより運営されても構わない。また、USBアクセスキーA84,B85,C86のメモリ内には有料認証子が格納されており、例えば、USBアクセスキーA84のメモリ87にはa〜f全てに格納され、B85,C86のメモリ88,89にはa〜cに格納されている。また、90はメモリ87の有料認証子が減算されてa〜dに減少した場合を表している。
【0013】
図8は、図7の楽曲配信サービスの動作を説明するフローチャートである。図7と図8を併せて参照しながら説明する。ここでは、クライアントA81について説明する。まず、USBアクセスキーA84をクライアントA81のUSBソケットに差し込む(S10)。すると内部のソフトウェアが起動し、VPN(Virtual Private Network)78を通じてインターネット77を介して認証サーバ71をアクセスしてブラウザに楽曲サーバ72のウエブページを表示する(S11)。次に、その表示画面から所望の楽曲を選択してマウスをクリックする(S12)。すると、その情報はインターネット77を介して認証サーバ71に伝えられ、認証サーバ71は回線74を通じて楽曲サーバ72をアクセスする。楽曲サーバ72はその楽曲を楽曲DB75から検索して、認証サーバ71に楽曲データを送る。そして、インターネット77を介してクライアントA81に楽曲をダウンロードする(S13)。クライアントA81はダウンロードが完了したかを監視し(S14)、完了すると、有料認証子が不足していると減算ができないので、有料認証子が不足しているか否かを判定し(S15)、不足の場合(YESのルート)認証サーバ71から不足分の有料認証子を購入して(S17)、ステップS16に進む。ステップS15で不足していない場合(NOのルート)、USBアクセスキーA84内の有料認証子87を減算し(S16)、次の楽曲選定をするか否かを判定する(S18)。続けて選択する場合(NOのルート)ステップS12に戻り次の楽曲を選択する。ステップS18で楽曲選択しない場合(YESのルート)、減算結果を認証サーバ71に知らせる(S19)。すると、認証サーバ71は著作権協会サーバ70に楽曲を販売したことを通知してその分の著作権料を支払う(S20)。この結果、減算結果は90のようになる。
【0014】
ここで、楽曲は、歌手名、その長さ、曲名、作曲家、作曲日等により価値はさまざまである。従って、楽曲に対して一律に料金を決めることはできないので、楽曲により当然料金は異なる。言い換えると、料金の高い楽曲の場合は有料認証子の減算数が大きくなり、安い楽曲は減算数は少なくなる。こうすることにより、楽曲に最適な料金を設定することができる。また、図8のフローチャートでは表していないが、ダウンロードは通信回線を介して行われるため、通信回線の品質あるいは周辺のノイズ等の外乱によりダウンロードが正常に終了しない場合もある。当然データは受信時にエラーチェックをしながら受信するので、受信されたデータは基本的にエラーの確率は低い。しかし、通信回線が途中で切断したり、受信機あるいはPC等の故障によりダウンロードが正常に終了しない場合もある。このような時は、ダウンロード手段によりダウンロードされた楽曲が正しくダウンロードされたことを確認後、前記有料認証子の減算を実行するようにする。これにより料金の公平性を保つことができる。尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、USBアクセスキーに内蔵できるCPUの能力やメモリ容量には限界があるので、その機能の一部をコンピュータのCPUやメモリに分担させてUSBアクセスキーと協働して所定の機能を実現したものも本発明に含まれる。
【0015】
以上、本発明は上記の実施例のみに限定されるものではなく、構成要素、種類、組み合わせ、形状などは適宜選択して構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】発明のUSBアクセスキーの構成図で、(a)は内部構成を示す図、(b)はEEPROMに記録されるデータのモデルを示す図。
【図2】(a)は本発明の第1の実施形態に係るUSBアクセスキーの外観斜視図、(b)は本発明の第2の実施形態に係るUSBアクセスキーの外観斜視図、(c)は本発明の第3の実施形態に係るUSBアクセスキーの外観斜視図。
【図3】本発明の第4の実施形態に係るUSBアクセスキーの使用限度日時をチェックするシステム構成図。
【図4】本発明の本発明の第4の実施形態に係るUSBアクセスキーの使用限度日時をチェックする動作を説明するためのフローチャート。
【図5】本発明の第5の実施形態に係る印影を貼り付ける動作を説明する図で、(a)はPCの外観図とUSBアクセスキーの位置関係を表す図、(b)はPCの表示部に印影が表示された図、(c)は印影が契約書にコピーされた図。
【図6】本発明の印影イメージデータを認証サーバに格納しておく動作を説明する図。
【図7】本発明の第6の実施形態に係る楽曲配信サービスを説明する構成図。
【図8】本発明の楽曲配信サービスの動作を説明するフローチャート。
【図9】(a)は従来のICカードの内部構成を表す図、(b)はICカードを使用したシステム構成図。
【符号の説明】
【0017】
1 USBインターフェイス、2 CPU、3 ROM、4 EEPROM、5 RAM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周辺装置用USBインターフェイスを有するコンピュータに前記周辺装置用USBインターフェイスを介して接続されるUSBアクセスキーであって、
前記コンピュータの周辺装置用USBインターフェイスと嵌合するUSBコネクタと、
通信回線に接続された音楽配信サイトのURL、該音楽配信サイトへアクセスするためのIDとパスワード、前記音楽配信サイトからの認証要求に必要なキーデータ、及び有料認証子を記憶する個別データ格納手段と、
前記コンピュータを通信回線に接続するためのWWWブラウザを前記コンピュータに立ち上げて前記コンピュータから前記音楽配信サイトへ通信回線を介して前記URL、前記IDとパスワード、所定データを送信するための送信処理と、前記通信回線を介してアクセスされた前記音楽配信サイトとの認証のための演算を前記キーデータに基づいて行う演算処理と、楽曲の使用料として前記有料認証子を減算する認証子減算処理と、を行うために必要な処理データを格納した処理データ格納手段と、
前記処理データ格納手段に格納されている処理データに基づいて前記送信処理と、演算処理と、認証子減算処理とを行うための演算処理手段と、を備え、
前記コンピュータに当該USBアクセスキーを接続すると、前記演算処理手段は、前記処理データをUSBアクセスキーに起動して、前記コンピュータにインストールされている前記WWWブラウザを立ち上げると共に、前記URL、前記IDとパスワードを用いて前記コンピュータを前記音楽配信サイトへ通信回線を介してアクセスさせ、前記WWWブラウザに前記音楽配信サイトが提供するウエブページを表示させ、前記音楽配信サイトとの認証が必要な場合には、前記キーデータに基づいて認証のための演算を行い、その演算値を前記コンピュータへ送信して前記コンピュータと前記音楽配信サイトとを通信可能にすると共に、操作者により音楽配信サイトのウエブページから所望の楽曲が選択され、該楽曲が前記コンピュータにダウンロードされた際に、前記有料認証子を少なくとも1以上減算することを特徴とするUSBアクセスキー。
【請求項2】
操作者により選択された楽曲に応じて前記有料認証子の減算数が異なることを特徴とする請求項1に記載のUSBアクセスキー。
【請求項3】
ダウンロードされた楽曲が正しくダウンロードされたことを確認した後に、前記有料認証子の減算を実行することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のUSBアクセスキー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−4118(P2008−4118A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−204501(P2007−204501)
【出願日】平成19年8月6日(2007.8.6)
【分割の表示】特願2002−10785(P2002−10785)の分割
【原出願日】平成14年1月18日(2002.1.18)
【出願人】(305027456)ネッツエスアイ東洋株式会社 (200)
【Fターム(参考)】