USB接続システムとUSB機器、及びホスト
【課題】
標準のUSBケーブルをそのまま用いてホストからUSB機器に対してハードリセット等の強制動作制御を実行することができるUSB接続システム、USB機器、及びホストを提案する。
【解決手段】
USB接続システムのホストに、USB機器に動作指示する動作指示信号をUSBケーブル内のVBUS線により送信するVBUS線信号送信手段を備え、USB接続システムのUSB機器に、送信された前記動作指示信号を検知する信号検知手段と、検知した前記動作指示信号に基づいて所定の動作を実行する動作実行手段とを備えた。
標準のUSBケーブルをそのまま用いてホストからUSB機器に対してハードリセット等の強制動作制御を実行することができるUSB接続システム、USB機器、及びホストを提案する。
【解決手段】
USB接続システムのホストに、USB機器に動作指示する動作指示信号をUSBケーブル内のVBUS線により送信するVBUS線信号送信手段を備え、USB接続システムのUSB機器に、送信された前記動作指示信号を検知する信号検知手段と、検知した前記動作指示信号に基づいて所定の動作を実行する動作実行手段とを備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばUSB機器についてハードリセット等の強制動作を実行するようなUSB接続システム、USB機器、及びホストに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回線異常や内部ユニットのハングアップ等によるATMの内部通信障害は、フィールドにおいて一定の発生頻度があり、削減することができてない。
【0003】
このため既存のATMでは、専用回線を用いた電源のOFF/ON機能による復旧手段や、RS−232Cインターフェイスの様なハードリセット信号を使用した復旧手段を備えている。これらの復旧手段は、復旧用の専用回線を用いているため、必然的にコスト増となっている。
【0004】
また、市場からの要求として、ATMについて省エネ機能(スリープ機能)を実現することが求められている。
【0005】
省エネ機能を実現しようとすると、省エネモード中はCPUが応答できないため、省エネモードから復旧するためには復旧専用の信号・回路が必要となり、さらに通信ラインに省エネモード検出専用回路を備えることが必要となる。これらもコスト増となっている。
【0006】
このような状況下において、近年では、汎用性の高いUSB(Universal Serial Bus)インターフェイスを、ATMの内部通信として採用する動きがある。
【0007】
USB機器の暴走時には、USBコネクタを抜き差しして復旧することが一般的な解決方法であるが、ATM等の無人機においては、人手を介さず復旧する方法が望まれる。
【0008】
そして、通信障害や暴走時にUSB機器にリセットをかけて復旧する方法としては、USB回線の他に専用回線を付加して、この専用回線を介してUSBデバイスにリセットを実行するデバイス制御システムが提案されている(特許文献1参照)。
【0009】
また、通信異常の状態を発見した時に、USBの信号ライン上のリセットステータス(SE0)を検出し、自動的にUSB機器のリセットを実行するUSB機器も提案されている(特許文献2参照)。
【0010】
【特許文献1】特開2003−131956号公報
【特許文献2】特開2002−373036号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし、専用回線を介してリセットする方法では、別途専用回線を設けることによる大幅なコスト増が伴うと共に、汎用USB機器を改造しなければならないために汎用性がなくなるという問題がある。
【0012】
また、信号ライン上のリセットステータス(SE0)を検出し自動的にUSB機器のリセットを実行する方法では、USB機器側のデバイスが信号ラインを不正にドライブしていると、ホスト側からリセットステータス(SE0)の状態にできないという問題がある。
さらにこの方法では、USB機器が複数接続されている場合に全ての機器にリセットがかかってしまう問題がある。
【0013】
またUSB回線上にリセットが入れば必ずUSB機器がリセットを実行するため、省エネ機能の実現にあっては省エネ中でも強制的にリセットが入ってしまうという問題もある。さらに、リセットを実行する前にUSB機器の状態をログ状態に残したい場合も、強制的なリセットにより残すべきデータが失われるという問題がある。
【0014】
この発明は、上述した問題に鑑み、標準のUSBケーブルをそのまま用いてホストからUSB機器に対してハードリセット等の動作制御を実行することができるUSB接続システム、USB機器、及びホストを提案し、内部通信障害の復旧や省エネモードからの復旧等の動作制御を可能としてUSB機器の可用性を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この発明は、USBインターフェイスを備えたUSB機器とホストとをUSBケーブルで接続してデータ通信するUSB接続システムであって、前記ホストに、USB機器に動作指示する動作指示信号をUSBケーブル内のVBUS線により送信するVBUS線信号送信手段を備え、前記USB機器に、送信された前記動作指示信号を検知する信号検知手段と、検知した前記動作指示信号に基づいて所定の動作を実行する動作実行手段とを備えたUSB接続システムであることを特徴とする。
【0016】
前記信号検知手段は、VBUS線のON/OFFの時間やパターン等を検知する回路で構成することを含む。
前記動作実行手段は、リセット回路、省エネ制御回路、ログ用メモリ退避回路、又はこれらの複数等、USB機器内部に備えている動作実行回路で構成することを含む。また、上記動作実行回路と、該動作実行回路に制御信号を送信する動作制御回路で構成することを含む。
【0017】
前記動作指示信号は、ホストと通信可能に接続したUSB機器が単体の場合を想定して、単純にUSB機器に所定の動作を実行させる信号で構成する、あるいは、ホストと通信可能に接続したUSB機器が複数の場合を想定して、指定したUSB機器のみに所定の動作を実行させる信号で構成することを含む。
【0018】
前記構成により、ホストからVBUS線を介して動作指示信号を受け取り、これに従ってUSB機器内の動作実行手段に所定の動作を実行させることができる。
特に、USBケーブルから電力供給を受けるいわゆるバスパワーUSB機器ではなく、USBケーブル以外から電力供給を受けるセルフパワーUSB機器に関して、例えばハードリセット等の動作を実行させることが可能となる。
すなわち、一般的にリセット方法であるUSBケーブルの手動による抜き差し等を行わなくとも、セルフパワーUSB機器にホストが自動処理にてハードリセットを実行させるといったことが可能となる。
【0019】
この発明の態様として、前記動作指示信号に、予め定めた所定の規則に従うことで動作指示信号であることを示す規則信号部を設定することができる。
これにより、ノイズ等による誤動作を防止することができる。
【0020】
またこの発明の態様として、前記規則信号部を、ON状態のVBUS線をOFF状態にし、予め定めた所定時間だけ上記OFF状態を継続した後にON状態に戻す信号部分に設定し、前記信号検知手段による動作指示信号の検知を、VBUS線がOFF状態となっている時間が予め定めた最小時間から最大時間の間であった場合に動作指示信号として検知する設定とすることができる。
【0021】
これにより、USBケーブルの脱着等によるVBUS線のOFF、及びノイズと区別して確実に動作指示信号を検知することができる。
【0022】
またこの発明の態様として、前記規則信号部を、前記最小時間より長く前記最大時間より短い範囲内でOFF状態とする時間が異なる複数種類に設定し、前記動作実行手段を、実行可能な複数種類の異なる動作のうち前記規則信号部でOFF状態となっている時間に対応する動作を実行する設定することができる。
【0023】
前記複数種類の異なる動作は、USB機器のリセット、USB機器の省エネモードと通常モードの切替え、及びUSB機器の動作や状態等のログの記録等、複数種類の動作に設定することを含む。
前記構成により、OFF状態とする時間の長さでUSB機器に実行させる動作を指定することができる。
【0024】
またこの発明の態様として、前記規則信号部を、予め定めた信号パターンで構成して動作指示信号であることを示すパターン信号部と、複数のUSB機器のうち前記所定の動作を実行させるUSB機器を指定するUSB機器指定信号部と、上記USB機器に実行させる動作を指定する動作指定信号部とで構成し、前記信号検知手段による動作指示信号の検知を、前記パターン信号部を認識した場合に動作指示信号として検知する設定とし、前記動作実行手段を、前記USB機器指定信号部にて自己が指定された場合に、前記動作指定信号部にて指定された動作を実行する設定とすることができる。
【0025】
前記パターン信号、USB機器指定信号部、及び動作指定信号部は、VBUS線のON/OFFのパターンによる信号等、VBUS線から送信可能な信号で構成することを含む。
【0026】
前記構成により、USB機器内の複数の回路に対して、個別に必要な動作をホストから実行させることができ、実行可能に設定された異なる複数の動作のうち必要な動作をUSB機器に実行させることができる。
【0027】
またこの発明の態様として、前記動作実行手段で実行する処理に、USB機器をリセット動作するリセット処理、又は/及びスリープ状態から通常状態に切替える切替処理を設定することができる。
【0028】
これにより、USBケーブルの信号線がUSB機器によって不正にドライブされていても、ホストからVBUS線を介して送信する動作指示信号にてハードリセット等のリセットやスリープ状態からの復帰等を行うことができる。
【0029】
またこの発明の態様として、前記動作実行手段で実行する処理に、必要な情報を適宜の記憶手段に保存させる情報保存処理を設定することができる。
前記必要な情報は、USB機器の動作状態等で構成するログ情報等、リセットや電源OFFで消してしまいたくない情報で構成することを含む。
【0030】
前記記憶手段は、不揮発性メモリ等、リセットや電源OFF等で消えないようにデータを記憶可能な手段で構成することを含み、必要な情報の保存に別途備える、あるいは他の用途のために備えているものを使用することを含む。
【0031】
前記情報保存処理は、揮発性メモリ等のリセットや電源OFF等で情報が消えるメモリから前記必要な情報を前記記憶手段に移動する処理、あるいは、必要な情報を取得して前記記憶手段に保存する処理で構成することを含む。
【0032】
前記構成により、USB機器にトラブルが起こった場合等に、ホストからのVBUS線を介して送信される動作指示信号によってログを保存し、後にトラブル原因を解析することが可能となる。
【0033】
またこの発明は、ホストからVBUS線により送信された前記動作指示信号を検知する信号検知手段と、検知した前記動作指示信号に基づいて所定の動作を実行する動作実行手段とを備え、前記USB接続システムに使用するUSB機器とすることができる。
これにより、ホストからVBUS線を通じて動作制御できるUSB機器を提供することができる。
【0034】
またこの発明は、USB機器に動作指示する動作指示信号をUSBケーブル内のVBUS線により送信するVBUS線信号送信手段を備え、前記USB接続システムに使用するホストとすることができる。
これにより、USB機器に対してVBUS線を通じて動作制御できるホストを提供することができる。
【発明の効果】
【0035】
この発明により、標準のUSBケーブルをそのまま用いてホストからUSB機器に対してリセット等の動作制御を実行することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
まず、図1のシステム構成を示すブロック図と共に、USB接続システム1の構成について説明する。
【0037】
USB接続システム1は、ホスト10とUSB機器50(第1USB機器50a、第2USB機器50b、…)とを、USBハブ30を介してUSBケーブル20にて接続して構成している。
USBケーブル20は、VBUSライン21、D+ライン22、D−ライン23、及びGNDライン24で構成している。
【0038】
標準規格のUSB機器50は、前記VBUSライン21からの5V信号送信を受けて、ホスト10への接続有無を認識する。またUSB機器50が消費電力の少ない小型機器であるバスパワータイプの場合には、このVBUS信号からの5V電力で駆動するが、この実施形態では、VBUS信号からの5V電力で駆動しない、いわゆるセルフパワータイプのUSB機器を対象としている。
【0039】
D+ライン22及びD−ライン23は、ホスト10とUSB機器50とがデータの送受信を行う信号ラインである。
GNDライン24は、0Vの基準電位のラインである。
【0040】
USBハブ30は、ホスト側に1つのUSB端子、USB機器側に複数のUSB端子を備えており、ホスト10からUSBケーブル20を介して受信した信号等を、USBケーブル20にて接続した各USB機器50へ送信し、USB機器50から受信した信号をホスト10に送信する。
【0041】
ホスト10の内部には、前記USBケーブル20を介したデータ通信等をコントロールするUSBコントロール回路11を備えている。
【0042】
USBコントロール回路11の内部には、USBケーブル20内のVBUSラインへの5V信号の送信をオン/オフ制御するVBUSオン/オフ制御回路12を備えている。
【0043】
なお、VBUSオン/オフ制御回路12による5V信号送信のオン/オフは、VBUSライン21を介してUSB機器50に動作を指示するVBUS信号となる。
【0044】
USB機器50は、VBUSオン/オフ時間検知回路51、機器制御回路52、USBデバイスチップ53、機器全体リセット回路54、省エネ制御回路55、及びログ用メモリ退避回路56等を備えている。
【0045】
VBUSオン/オフ時間検知回路51は、VBUSライン21から5V信号の送信を受けてこれをONと検知し、5V信号の送信が停止するとこれをOFFと検知し、さらにON/OFFの切替わり間隔の時間も検知する構成としている。これにより、ホスト10からのVBUS信号を検知している。
【0046】
また、VBUS信号のOFF時間が規定の時間より短いときは、USBデバイスチップ53への5V信号の送信を実行し、OFF時間が規定の時間より長いときは5V信号の停止を実行する。これによりUSBデバイスチップ53が従来規格の状態でホスト10の接続有無を確認できるようにしている。
【0047】
なお、このようにVBUSライン21から5V信号の送信/停止をVBUS信号として検知し、この5V信号の送信/停止とは異なるタイミングでUSBデバイスチップ53に対して5V信号の送信/停止を制御することは、水晶にて発生させるクロックで時間を監視することによって可能としている。
【0048】
機器制御回路52は、VBUSオン/オフ時間検知回路51から動作制御信号を受信し、これに従って各制御実行回路(機器全体リセット回路54、省エネ制御回路55、及びログ用メモリ退避回路56等)の動作制御を実行する。
【0049】
USBデバイスチップ53は、VBUSオン/オフ時間検知回路51から供給される5V信号によってホスト10の接続/取外しを検知し、信号ライン(22,23)によってホスト10とのデータ通信を行う。
【0050】
機器全体リセット回路54は、機器制御回路52からの動作制御信号に従って、USB機器全体のリセットを行う回路である。このときのリセットはハードリセットに設定している。
【0051】
省エネ制御回路55は、機器制御回路52からの動作制御信号に従って、USB機器50を省エネモードと通常モードとに運転モードを切り替える処理を実行する回路である。
【0052】
ログ用メモリ退避回路56は、機器制御回路52からの動作制御信号に従って、USB機器50内の状態を、ログデータとして図示省略する不揮発性メモリに退避させる回路(不揮発性メモリに記憶させる回路)である。
また、USB機器50は外部電源ケーブル59を備えており、これにより、商用電源等による外部からの電力供給を受けて各種動作を実行する。
【0053】
なお、この実施形態では、USB接続システム1をATMで構成しており、ホスト10はATM内のコントロールユニットで構成し、USB機器50はATM内の紙幣処理装置や硬貨処理装置で構成している。
【0054】
以上の構成により、ホスト10とUSB機器50はUSBケーブル20の信号ライン(22,23)を介してデータ送信することができる。これにより、USB機器50のリセットや省エネモードからの復旧やログの記録といった強制動作(非常時動作)を、ホスト10がUSBケーブル20のVBUSライン21を介してUSB機器50に実行させることが可能となる。
【0055】
次に、図2に示す信号説明図と共に、ホストがVBUSライン21を通じて送信し、VBUSオン/オフ時間検知回路51が検知するVBUS信号61について説明する。
【0056】
VBUS信号61としては、USB機器全体のリセットを指示するリセット指示、省エネモードから通常モードに復旧する省エネ復旧指示、及び、ログを記録するログ記録指示等、複数種類の信号をホスト10に予め設定して用意している。
【0057】
このVBUS信号61は、(A)に示すように、VBUSをONからOFFに切替え、予め設定した動作指示用時間が経過した後にOFFからONに戻して構成する。
【0058】
この動作指示用時間は、予め定めた最小時間より長く、最大時間より短い時間に設定している。
また、動作指示用時間の長さは、最小時間より長く、最大時間より短い範囲内で異ならせて複数種類設定している。
【0059】
この動作指示用時間の長さによって、VBUSオン/オフ時間検知回路51が上述したリセット指示、省エネ復旧指示、及びログ記録指示を識別可能なようにしている。
【0060】
上記最小時間は、(B)に示すようにノイズにより発生し得るOFF時間より長い時間(例えば10msec)に設定しており、ノイズによる誤動作を防止している。
【0061】
また、上記最大時間は、VBUS信号61を検知するのに十分長く、かつ、(C)に示すようにホスト10とのUSB接続が断になったことを検知するのが不必要に遅くならない時間(例えば20msec)に設定している。
【0062】
以上のようにVBUS信号61を設定することで、ノイズによる誤動作を防止し、VBUSオン/オフ時間検知回路51は、ホスト10からのVBUS信号61を確実に検知することができ、またUSB接続が断になったことも確実に検知できる。
【0063】
なお、VBUS信号61は複数種類の信号を用意したが、例えばリセット指示等の1種類の信号を用意しても良い。
【0064】
次に、図3に示す処理フロー図と共に、USB機器50のVBUSオン/オフ時間検知回路51、及び機器制御回路52が実行する動作について説明する。
VBUSオン/オフ時間検知回路51は、USBケーブル20によりホスト10と接続するまでの間、VUBSライン21がON(5V信号送信)となるまでのあいだ待機する(ステップn1:NO)。
【0065】
ONになると(ステップn1:YES)、USBデバイスチップ53へ5V信号の送信を開始し(ステップn2)、VBUSライン21がOFF(0V)となるまで待機する(ステップn3:NO)。
【0066】
VBUSライン21がOFFとなると(ステップn3:YES)、設定範囲内のVBUS信号であるか、すなわち本実施形態では最小時間から最大時間の間でONとなったかを判定してVBUS信号を検知する(ステップn4)。
【0067】
設定範囲内でない場合、すなわちVBUS信号でないと判定した場合は(ステップn4:NO)、VBUSライン21がOFFとなっているオフ時間が、切断判定時間以上となっていないか判定する(ステップn6)。
【0068】
オフ時間が切断判定時間を超えてなかった場合は(ステップn6:YES)、そのまま処理を終了し、超えていた場合は(ステップn6:YES)、USBデバイスチップ53への5V信号の送信を停止して(ステップn7)、処理を終了する。
【0069】
このように、USBデバイスチップ53への5V信号の送信/停止をVBUSオン/オフ時間検知回路51が制御することにより、ホスト10とVBUSオン/オフ時間検知回路51の間でVBUSライン21による信号の送受信を可能とし、かつ、USBデバイスチップ53でのホスト接続確認を従来規格の仕様で行えるようにしている。
【0070】
前記ステップn4で、検知したVBUS信号が設定範囲内であった場合は(ステップn4:YES)、検知したVBUS信号に対応する制御用信号を機器制御回路52へ送信する(ステップn5)。
【0071】
機器制御回路52は、制御用信号を受信するまで待機している(ステップn8:NO)。制御用信号を受信すると(ステップn8:YES)、該制御用信号の内容に従って、機器全体リセット回路54、省エネ制御回路55、及びログ用メモリ退避回路56のうちの対象回路に対して指示された動作(リセット動作、省エネモードからの復旧動作、又はログの記録動作等)を実行させ(ステップn9)、処理を終了する。
【0072】
以上の動作により、ホスト10はUSB機器50に対して、VBUSライン21から動作制御を行うことができる。
【0073】
従って、信号ライン(22,23)がエラー発生等でUSB機器50によって不正にドライブされた場合であっても、ホスト10だけがドライブできてUSB機器50はドライブできないVBUSライン21から、リセット動作や省エネ動作やログ記録動作等を実行させることができる。
【0074】
特に、USB機器50のUSBデバイスチップ53やCPU等の動作異常の場合には、ハードリセットを実行させてホスト10から無人で復旧させることができる。このとき、ログ記録処理をハードリセット前に実行させれば、どのような状態で動作異常となっていなのかを追跡調査することができる。
【0075】
また、動作指示する内容は、USB機器50からの応答状態等によってホスト10が適宜選択しても良いが、予め設定した順序で実行しても良い。
例えば、ホスト10が信号ライン(22,23)でUSB機器50と通信できない状態となった場合、VBUSライン21からまず省エネ復旧指示を行い、その後信号ライン(22,23)での通信可否を再確認し、通信不可であればログ記録指示を行ってさらにリセット指示を行う設定としても良い。
【0076】
これにより、省エネモードか否か等のUSB機器50の状態が不明であっても、単に省エネモードで応答がない場合にリセット指示をしてしまうといったことを防止でき、無人運用にてUSB機器50との適切な通信回復を行うことができる。
【0077】
なお、ログ用メモリ退避回路56を備えず、ログ記録指示も行わない構成としても良い。この場合、USB機器50を低価格化することができ、ログ解析できない利用者に安価に提供して満足度を向上させることができる。
【0078】
また、図4の信号説明図に示すように、VBUS信号はVBUSのON/OFFのパターンで構成する信号としても良い。
この場合、ヘッダ部62a、機器指定部62b、及び動作指定部62cの各部位でVBUS信号62を構成すると良い。
【0079】
ここで、ヘッダ部62aは、VBUS信号62であることを示す部分である。
機器指定部62bは、動作を実行させるUSB機器50を指定する部分である。
動作指定部62cは、USB機器50に実行させる動作を指定する部分であり、USB機器50内の対象回路(機器全体リセット回路54、省エネ制御回路55、ログ用メモリ56、…、のいずれか1つ若しくは複数)を指定する。
【0080】
これにより、例えば(D)に示すように、機器指定部がOFF→ONであれば第1USB機器50aを指定し、(E)に示すように、機器指定部がON→OFFであれば第2USB機器50bを指定するといったように設定することができる。
【0081】
また、(D)に示すように、動作指定部がOFF→OFFであればリセット指示、(E)に示すように、動作指定部がON→OFFであれば省エネ復旧指示といったように設定することができる。
【0082】
このように、VBUSオン/オフ時間検知回路51は、ヘッダ部62aのパターンが予め定めたパターンと一致すればVBUS信号62であると認識し、機器指定部62bで指定されたUSB機器50の機器制御回路52が対象回路に指定動作を実行させることができる。
【0083】
従って、USB機器50のノイズによる誤動作を排除し、ホスト10は、細かな機器指定や動作指定を含めたVBUS信号を送信することができる。
【0084】
なお、USB機器50は紙幣処理装置や貨幣処理装置等のATM内部ユニットに限らず、券売機や改札機等、様々な機器とすることができる。これにより、ホストと機器とをUSBケーブル20にて接続し、ホストによる機器の自動復旧が可能な様々なシステムを構築することができる。
【0085】
また、USB機器50は、ATMや券売機や改札機といった業務用機器ではなく、プリンタやスキャナや複合機(コピー機能、FAX機能、プリンタ機能、スキャナ機能等の複数機能を有するコピー機)等、個人用機器(若しくはオフィス機器)として構成しても良い。これにより、利便性の高いコンピュータ環境を提供することができる。
【0086】
また、動作制御信号に従って実行する動作は、リセット、省エネモードからの復旧、ログの記録に限らず、様々な動作を設定することができる。これにより、信号ライン(22,23)を通常の通信用に、VBUSライン21を非常の通信用に用いる等、様々な利用が可能となる。
【0087】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明のVBUS信号送信手段は、実施形態のVBUSオン/オフ制御回路12に対応し、
以下同様に、
信号検知手段は、VBUSオン/オフ時間検知回路51に対応し、
動作実行手段は、機器制御回路52、機器全体リセット回路54、省エネ制御回路55、及びログ用メモリ退避回路56に対応し、
記憶手段は、ログ用メモリ退避回路56に対応し、
動作指示信号は、VBUS信号61に対応し、
規則信号部は、VBUS信号61、ヘッダ部62aに対応し、
パターン信号部は、ヘッダ部62aに対応し、
対象指定信号部は、機器指定部62bに対応し、
動作指定信号部は、動作指定部62cに対応し、
所定時間は、動作指示用時間に対応し、
所定の動作は、ステップn9で実行するリセット、省エネモードからの復旧、ログの記録等の動作に対応し、
状態変化処理は、ステップn9で実行する省エネモードからの復旧に対応し、
ログ情報保存処理は、ステップn9で実行するログの記録に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】USB接続システムのシステム構成を示すブロック図。
【図2】VBUS信号の信号説明図。
【図3】USB機器の動作を示す処理フロー図。
【図4】VBUS信号の信号説明図。
【符号の説明】
【0089】
1…USB接続システム
10…ホスト
12…VBUSオン/オフ制御回路
20…USBケーブル
21…VBUSライン
50…USB機器
51…VBUSオン/オフ時間検知回路
52…機器制御回路
54…機器全体リセット回路
55…省エネ制御回路
56…ログ用メモリ退避回路
61…VBUS信号
62a…ヘッダ部
62b…機器指定部
62c…動作指定部
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばUSB機器についてハードリセット等の強制動作を実行するようなUSB接続システム、USB機器、及びホストに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回線異常や内部ユニットのハングアップ等によるATMの内部通信障害は、フィールドにおいて一定の発生頻度があり、削減することができてない。
【0003】
このため既存のATMでは、専用回線を用いた電源のOFF/ON機能による復旧手段や、RS−232Cインターフェイスの様なハードリセット信号を使用した復旧手段を備えている。これらの復旧手段は、復旧用の専用回線を用いているため、必然的にコスト増となっている。
【0004】
また、市場からの要求として、ATMについて省エネ機能(スリープ機能)を実現することが求められている。
【0005】
省エネ機能を実現しようとすると、省エネモード中はCPUが応答できないため、省エネモードから復旧するためには復旧専用の信号・回路が必要となり、さらに通信ラインに省エネモード検出専用回路を備えることが必要となる。これらもコスト増となっている。
【0006】
このような状況下において、近年では、汎用性の高いUSB(Universal Serial Bus)インターフェイスを、ATMの内部通信として採用する動きがある。
【0007】
USB機器の暴走時には、USBコネクタを抜き差しして復旧することが一般的な解決方法であるが、ATM等の無人機においては、人手を介さず復旧する方法が望まれる。
【0008】
そして、通信障害や暴走時にUSB機器にリセットをかけて復旧する方法としては、USB回線の他に専用回線を付加して、この専用回線を介してUSBデバイスにリセットを実行するデバイス制御システムが提案されている(特許文献1参照)。
【0009】
また、通信異常の状態を発見した時に、USBの信号ライン上のリセットステータス(SE0)を検出し、自動的にUSB機器のリセットを実行するUSB機器も提案されている(特許文献2参照)。
【0010】
【特許文献1】特開2003−131956号公報
【特許文献2】特開2002−373036号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし、専用回線を介してリセットする方法では、別途専用回線を設けることによる大幅なコスト増が伴うと共に、汎用USB機器を改造しなければならないために汎用性がなくなるという問題がある。
【0012】
また、信号ライン上のリセットステータス(SE0)を検出し自動的にUSB機器のリセットを実行する方法では、USB機器側のデバイスが信号ラインを不正にドライブしていると、ホスト側からリセットステータス(SE0)の状態にできないという問題がある。
さらにこの方法では、USB機器が複数接続されている場合に全ての機器にリセットがかかってしまう問題がある。
【0013】
またUSB回線上にリセットが入れば必ずUSB機器がリセットを実行するため、省エネ機能の実現にあっては省エネ中でも強制的にリセットが入ってしまうという問題もある。さらに、リセットを実行する前にUSB機器の状態をログ状態に残したい場合も、強制的なリセットにより残すべきデータが失われるという問題がある。
【0014】
この発明は、上述した問題に鑑み、標準のUSBケーブルをそのまま用いてホストからUSB機器に対してハードリセット等の動作制御を実行することができるUSB接続システム、USB機器、及びホストを提案し、内部通信障害の復旧や省エネモードからの復旧等の動作制御を可能としてUSB機器の可用性を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この発明は、USBインターフェイスを備えたUSB機器とホストとをUSBケーブルで接続してデータ通信するUSB接続システムであって、前記ホストに、USB機器に動作指示する動作指示信号をUSBケーブル内のVBUS線により送信するVBUS線信号送信手段を備え、前記USB機器に、送信された前記動作指示信号を検知する信号検知手段と、検知した前記動作指示信号に基づいて所定の動作を実行する動作実行手段とを備えたUSB接続システムであることを特徴とする。
【0016】
前記信号検知手段は、VBUS線のON/OFFの時間やパターン等を検知する回路で構成することを含む。
前記動作実行手段は、リセット回路、省エネ制御回路、ログ用メモリ退避回路、又はこれらの複数等、USB機器内部に備えている動作実行回路で構成することを含む。また、上記動作実行回路と、該動作実行回路に制御信号を送信する動作制御回路で構成することを含む。
【0017】
前記動作指示信号は、ホストと通信可能に接続したUSB機器が単体の場合を想定して、単純にUSB機器に所定の動作を実行させる信号で構成する、あるいは、ホストと通信可能に接続したUSB機器が複数の場合を想定して、指定したUSB機器のみに所定の動作を実行させる信号で構成することを含む。
【0018】
前記構成により、ホストからVBUS線を介して動作指示信号を受け取り、これに従ってUSB機器内の動作実行手段に所定の動作を実行させることができる。
特に、USBケーブルから電力供給を受けるいわゆるバスパワーUSB機器ではなく、USBケーブル以外から電力供給を受けるセルフパワーUSB機器に関して、例えばハードリセット等の動作を実行させることが可能となる。
すなわち、一般的にリセット方法であるUSBケーブルの手動による抜き差し等を行わなくとも、セルフパワーUSB機器にホストが自動処理にてハードリセットを実行させるといったことが可能となる。
【0019】
この発明の態様として、前記動作指示信号に、予め定めた所定の規則に従うことで動作指示信号であることを示す規則信号部を設定することができる。
これにより、ノイズ等による誤動作を防止することができる。
【0020】
またこの発明の態様として、前記規則信号部を、ON状態のVBUS線をOFF状態にし、予め定めた所定時間だけ上記OFF状態を継続した後にON状態に戻す信号部分に設定し、前記信号検知手段による動作指示信号の検知を、VBUS線がOFF状態となっている時間が予め定めた最小時間から最大時間の間であった場合に動作指示信号として検知する設定とすることができる。
【0021】
これにより、USBケーブルの脱着等によるVBUS線のOFF、及びノイズと区別して確実に動作指示信号を検知することができる。
【0022】
またこの発明の態様として、前記規則信号部を、前記最小時間より長く前記最大時間より短い範囲内でOFF状態とする時間が異なる複数種類に設定し、前記動作実行手段を、実行可能な複数種類の異なる動作のうち前記規則信号部でOFF状態となっている時間に対応する動作を実行する設定することができる。
【0023】
前記複数種類の異なる動作は、USB機器のリセット、USB機器の省エネモードと通常モードの切替え、及びUSB機器の動作や状態等のログの記録等、複数種類の動作に設定することを含む。
前記構成により、OFF状態とする時間の長さでUSB機器に実行させる動作を指定することができる。
【0024】
またこの発明の態様として、前記規則信号部を、予め定めた信号パターンで構成して動作指示信号であることを示すパターン信号部と、複数のUSB機器のうち前記所定の動作を実行させるUSB機器を指定するUSB機器指定信号部と、上記USB機器に実行させる動作を指定する動作指定信号部とで構成し、前記信号検知手段による動作指示信号の検知を、前記パターン信号部を認識した場合に動作指示信号として検知する設定とし、前記動作実行手段を、前記USB機器指定信号部にて自己が指定された場合に、前記動作指定信号部にて指定された動作を実行する設定とすることができる。
【0025】
前記パターン信号、USB機器指定信号部、及び動作指定信号部は、VBUS線のON/OFFのパターンによる信号等、VBUS線から送信可能な信号で構成することを含む。
【0026】
前記構成により、USB機器内の複数の回路に対して、個別に必要な動作をホストから実行させることができ、実行可能に設定された異なる複数の動作のうち必要な動作をUSB機器に実行させることができる。
【0027】
またこの発明の態様として、前記動作実行手段で実行する処理に、USB機器をリセット動作するリセット処理、又は/及びスリープ状態から通常状態に切替える切替処理を設定することができる。
【0028】
これにより、USBケーブルの信号線がUSB機器によって不正にドライブされていても、ホストからVBUS線を介して送信する動作指示信号にてハードリセット等のリセットやスリープ状態からの復帰等を行うことができる。
【0029】
またこの発明の態様として、前記動作実行手段で実行する処理に、必要な情報を適宜の記憶手段に保存させる情報保存処理を設定することができる。
前記必要な情報は、USB機器の動作状態等で構成するログ情報等、リセットや電源OFFで消してしまいたくない情報で構成することを含む。
【0030】
前記記憶手段は、不揮発性メモリ等、リセットや電源OFF等で消えないようにデータを記憶可能な手段で構成することを含み、必要な情報の保存に別途備える、あるいは他の用途のために備えているものを使用することを含む。
【0031】
前記情報保存処理は、揮発性メモリ等のリセットや電源OFF等で情報が消えるメモリから前記必要な情報を前記記憶手段に移動する処理、あるいは、必要な情報を取得して前記記憶手段に保存する処理で構成することを含む。
【0032】
前記構成により、USB機器にトラブルが起こった場合等に、ホストからのVBUS線を介して送信される動作指示信号によってログを保存し、後にトラブル原因を解析することが可能となる。
【0033】
またこの発明は、ホストからVBUS線により送信された前記動作指示信号を検知する信号検知手段と、検知した前記動作指示信号に基づいて所定の動作を実行する動作実行手段とを備え、前記USB接続システムに使用するUSB機器とすることができる。
これにより、ホストからVBUS線を通じて動作制御できるUSB機器を提供することができる。
【0034】
またこの発明は、USB機器に動作指示する動作指示信号をUSBケーブル内のVBUS線により送信するVBUS線信号送信手段を備え、前記USB接続システムに使用するホストとすることができる。
これにより、USB機器に対してVBUS線を通じて動作制御できるホストを提供することができる。
【発明の効果】
【0035】
この発明により、標準のUSBケーブルをそのまま用いてホストからUSB機器に対してリセット等の動作制御を実行することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
まず、図1のシステム構成を示すブロック図と共に、USB接続システム1の構成について説明する。
【0037】
USB接続システム1は、ホスト10とUSB機器50(第1USB機器50a、第2USB機器50b、…)とを、USBハブ30を介してUSBケーブル20にて接続して構成している。
USBケーブル20は、VBUSライン21、D+ライン22、D−ライン23、及びGNDライン24で構成している。
【0038】
標準規格のUSB機器50は、前記VBUSライン21からの5V信号送信を受けて、ホスト10への接続有無を認識する。またUSB機器50が消費電力の少ない小型機器であるバスパワータイプの場合には、このVBUS信号からの5V電力で駆動するが、この実施形態では、VBUS信号からの5V電力で駆動しない、いわゆるセルフパワータイプのUSB機器を対象としている。
【0039】
D+ライン22及びD−ライン23は、ホスト10とUSB機器50とがデータの送受信を行う信号ラインである。
GNDライン24は、0Vの基準電位のラインである。
【0040】
USBハブ30は、ホスト側に1つのUSB端子、USB機器側に複数のUSB端子を備えており、ホスト10からUSBケーブル20を介して受信した信号等を、USBケーブル20にて接続した各USB機器50へ送信し、USB機器50から受信した信号をホスト10に送信する。
【0041】
ホスト10の内部には、前記USBケーブル20を介したデータ通信等をコントロールするUSBコントロール回路11を備えている。
【0042】
USBコントロール回路11の内部には、USBケーブル20内のVBUSラインへの5V信号の送信をオン/オフ制御するVBUSオン/オフ制御回路12を備えている。
【0043】
なお、VBUSオン/オフ制御回路12による5V信号送信のオン/オフは、VBUSライン21を介してUSB機器50に動作を指示するVBUS信号となる。
【0044】
USB機器50は、VBUSオン/オフ時間検知回路51、機器制御回路52、USBデバイスチップ53、機器全体リセット回路54、省エネ制御回路55、及びログ用メモリ退避回路56等を備えている。
【0045】
VBUSオン/オフ時間検知回路51は、VBUSライン21から5V信号の送信を受けてこれをONと検知し、5V信号の送信が停止するとこれをOFFと検知し、さらにON/OFFの切替わり間隔の時間も検知する構成としている。これにより、ホスト10からのVBUS信号を検知している。
【0046】
また、VBUS信号のOFF時間が規定の時間より短いときは、USBデバイスチップ53への5V信号の送信を実行し、OFF時間が規定の時間より長いときは5V信号の停止を実行する。これによりUSBデバイスチップ53が従来規格の状態でホスト10の接続有無を確認できるようにしている。
【0047】
なお、このようにVBUSライン21から5V信号の送信/停止をVBUS信号として検知し、この5V信号の送信/停止とは異なるタイミングでUSBデバイスチップ53に対して5V信号の送信/停止を制御することは、水晶にて発生させるクロックで時間を監視することによって可能としている。
【0048】
機器制御回路52は、VBUSオン/オフ時間検知回路51から動作制御信号を受信し、これに従って各制御実行回路(機器全体リセット回路54、省エネ制御回路55、及びログ用メモリ退避回路56等)の動作制御を実行する。
【0049】
USBデバイスチップ53は、VBUSオン/オフ時間検知回路51から供給される5V信号によってホスト10の接続/取外しを検知し、信号ライン(22,23)によってホスト10とのデータ通信を行う。
【0050】
機器全体リセット回路54は、機器制御回路52からの動作制御信号に従って、USB機器全体のリセットを行う回路である。このときのリセットはハードリセットに設定している。
【0051】
省エネ制御回路55は、機器制御回路52からの動作制御信号に従って、USB機器50を省エネモードと通常モードとに運転モードを切り替える処理を実行する回路である。
【0052】
ログ用メモリ退避回路56は、機器制御回路52からの動作制御信号に従って、USB機器50内の状態を、ログデータとして図示省略する不揮発性メモリに退避させる回路(不揮発性メモリに記憶させる回路)である。
また、USB機器50は外部電源ケーブル59を備えており、これにより、商用電源等による外部からの電力供給を受けて各種動作を実行する。
【0053】
なお、この実施形態では、USB接続システム1をATMで構成しており、ホスト10はATM内のコントロールユニットで構成し、USB機器50はATM内の紙幣処理装置や硬貨処理装置で構成している。
【0054】
以上の構成により、ホスト10とUSB機器50はUSBケーブル20の信号ライン(22,23)を介してデータ送信することができる。これにより、USB機器50のリセットや省エネモードからの復旧やログの記録といった強制動作(非常時動作)を、ホスト10がUSBケーブル20のVBUSライン21を介してUSB機器50に実行させることが可能となる。
【0055】
次に、図2に示す信号説明図と共に、ホストがVBUSライン21を通じて送信し、VBUSオン/オフ時間検知回路51が検知するVBUS信号61について説明する。
【0056】
VBUS信号61としては、USB機器全体のリセットを指示するリセット指示、省エネモードから通常モードに復旧する省エネ復旧指示、及び、ログを記録するログ記録指示等、複数種類の信号をホスト10に予め設定して用意している。
【0057】
このVBUS信号61は、(A)に示すように、VBUSをONからOFFに切替え、予め設定した動作指示用時間が経過した後にOFFからONに戻して構成する。
【0058】
この動作指示用時間は、予め定めた最小時間より長く、最大時間より短い時間に設定している。
また、動作指示用時間の長さは、最小時間より長く、最大時間より短い範囲内で異ならせて複数種類設定している。
【0059】
この動作指示用時間の長さによって、VBUSオン/オフ時間検知回路51が上述したリセット指示、省エネ復旧指示、及びログ記録指示を識別可能なようにしている。
【0060】
上記最小時間は、(B)に示すようにノイズにより発生し得るOFF時間より長い時間(例えば10msec)に設定しており、ノイズによる誤動作を防止している。
【0061】
また、上記最大時間は、VBUS信号61を検知するのに十分長く、かつ、(C)に示すようにホスト10とのUSB接続が断になったことを検知するのが不必要に遅くならない時間(例えば20msec)に設定している。
【0062】
以上のようにVBUS信号61を設定することで、ノイズによる誤動作を防止し、VBUSオン/オフ時間検知回路51は、ホスト10からのVBUS信号61を確実に検知することができ、またUSB接続が断になったことも確実に検知できる。
【0063】
なお、VBUS信号61は複数種類の信号を用意したが、例えばリセット指示等の1種類の信号を用意しても良い。
【0064】
次に、図3に示す処理フロー図と共に、USB機器50のVBUSオン/オフ時間検知回路51、及び機器制御回路52が実行する動作について説明する。
VBUSオン/オフ時間検知回路51は、USBケーブル20によりホスト10と接続するまでの間、VUBSライン21がON(5V信号送信)となるまでのあいだ待機する(ステップn1:NO)。
【0065】
ONになると(ステップn1:YES)、USBデバイスチップ53へ5V信号の送信を開始し(ステップn2)、VBUSライン21がOFF(0V)となるまで待機する(ステップn3:NO)。
【0066】
VBUSライン21がOFFとなると(ステップn3:YES)、設定範囲内のVBUS信号であるか、すなわち本実施形態では最小時間から最大時間の間でONとなったかを判定してVBUS信号を検知する(ステップn4)。
【0067】
設定範囲内でない場合、すなわちVBUS信号でないと判定した場合は(ステップn4:NO)、VBUSライン21がOFFとなっているオフ時間が、切断判定時間以上となっていないか判定する(ステップn6)。
【0068】
オフ時間が切断判定時間を超えてなかった場合は(ステップn6:YES)、そのまま処理を終了し、超えていた場合は(ステップn6:YES)、USBデバイスチップ53への5V信号の送信を停止して(ステップn7)、処理を終了する。
【0069】
このように、USBデバイスチップ53への5V信号の送信/停止をVBUSオン/オフ時間検知回路51が制御することにより、ホスト10とVBUSオン/オフ時間検知回路51の間でVBUSライン21による信号の送受信を可能とし、かつ、USBデバイスチップ53でのホスト接続確認を従来規格の仕様で行えるようにしている。
【0070】
前記ステップn4で、検知したVBUS信号が設定範囲内であった場合は(ステップn4:YES)、検知したVBUS信号に対応する制御用信号を機器制御回路52へ送信する(ステップn5)。
【0071】
機器制御回路52は、制御用信号を受信するまで待機している(ステップn8:NO)。制御用信号を受信すると(ステップn8:YES)、該制御用信号の内容に従って、機器全体リセット回路54、省エネ制御回路55、及びログ用メモリ退避回路56のうちの対象回路に対して指示された動作(リセット動作、省エネモードからの復旧動作、又はログの記録動作等)を実行させ(ステップn9)、処理を終了する。
【0072】
以上の動作により、ホスト10はUSB機器50に対して、VBUSライン21から動作制御を行うことができる。
【0073】
従って、信号ライン(22,23)がエラー発生等でUSB機器50によって不正にドライブされた場合であっても、ホスト10だけがドライブできてUSB機器50はドライブできないVBUSライン21から、リセット動作や省エネ動作やログ記録動作等を実行させることができる。
【0074】
特に、USB機器50のUSBデバイスチップ53やCPU等の動作異常の場合には、ハードリセットを実行させてホスト10から無人で復旧させることができる。このとき、ログ記録処理をハードリセット前に実行させれば、どのような状態で動作異常となっていなのかを追跡調査することができる。
【0075】
また、動作指示する内容は、USB機器50からの応答状態等によってホスト10が適宜選択しても良いが、予め設定した順序で実行しても良い。
例えば、ホスト10が信号ライン(22,23)でUSB機器50と通信できない状態となった場合、VBUSライン21からまず省エネ復旧指示を行い、その後信号ライン(22,23)での通信可否を再確認し、通信不可であればログ記録指示を行ってさらにリセット指示を行う設定としても良い。
【0076】
これにより、省エネモードか否か等のUSB機器50の状態が不明であっても、単に省エネモードで応答がない場合にリセット指示をしてしまうといったことを防止でき、無人運用にてUSB機器50との適切な通信回復を行うことができる。
【0077】
なお、ログ用メモリ退避回路56を備えず、ログ記録指示も行わない構成としても良い。この場合、USB機器50を低価格化することができ、ログ解析できない利用者に安価に提供して満足度を向上させることができる。
【0078】
また、図4の信号説明図に示すように、VBUS信号はVBUSのON/OFFのパターンで構成する信号としても良い。
この場合、ヘッダ部62a、機器指定部62b、及び動作指定部62cの各部位でVBUS信号62を構成すると良い。
【0079】
ここで、ヘッダ部62aは、VBUS信号62であることを示す部分である。
機器指定部62bは、動作を実行させるUSB機器50を指定する部分である。
動作指定部62cは、USB機器50に実行させる動作を指定する部分であり、USB機器50内の対象回路(機器全体リセット回路54、省エネ制御回路55、ログ用メモリ56、…、のいずれか1つ若しくは複数)を指定する。
【0080】
これにより、例えば(D)に示すように、機器指定部がOFF→ONであれば第1USB機器50aを指定し、(E)に示すように、機器指定部がON→OFFであれば第2USB機器50bを指定するといったように設定することができる。
【0081】
また、(D)に示すように、動作指定部がOFF→OFFであればリセット指示、(E)に示すように、動作指定部がON→OFFであれば省エネ復旧指示といったように設定することができる。
【0082】
このように、VBUSオン/オフ時間検知回路51は、ヘッダ部62aのパターンが予め定めたパターンと一致すればVBUS信号62であると認識し、機器指定部62bで指定されたUSB機器50の機器制御回路52が対象回路に指定動作を実行させることができる。
【0083】
従って、USB機器50のノイズによる誤動作を排除し、ホスト10は、細かな機器指定や動作指定を含めたVBUS信号を送信することができる。
【0084】
なお、USB機器50は紙幣処理装置や貨幣処理装置等のATM内部ユニットに限らず、券売機や改札機等、様々な機器とすることができる。これにより、ホストと機器とをUSBケーブル20にて接続し、ホストによる機器の自動復旧が可能な様々なシステムを構築することができる。
【0085】
また、USB機器50は、ATMや券売機や改札機といった業務用機器ではなく、プリンタやスキャナや複合機(コピー機能、FAX機能、プリンタ機能、スキャナ機能等の複数機能を有するコピー機)等、個人用機器(若しくはオフィス機器)として構成しても良い。これにより、利便性の高いコンピュータ環境を提供することができる。
【0086】
また、動作制御信号に従って実行する動作は、リセット、省エネモードからの復旧、ログの記録に限らず、様々な動作を設定することができる。これにより、信号ライン(22,23)を通常の通信用に、VBUSライン21を非常の通信用に用いる等、様々な利用が可能となる。
【0087】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明のVBUS信号送信手段は、実施形態のVBUSオン/オフ制御回路12に対応し、
以下同様に、
信号検知手段は、VBUSオン/オフ時間検知回路51に対応し、
動作実行手段は、機器制御回路52、機器全体リセット回路54、省エネ制御回路55、及びログ用メモリ退避回路56に対応し、
記憶手段は、ログ用メモリ退避回路56に対応し、
動作指示信号は、VBUS信号61に対応し、
規則信号部は、VBUS信号61、ヘッダ部62aに対応し、
パターン信号部は、ヘッダ部62aに対応し、
対象指定信号部は、機器指定部62bに対応し、
動作指定信号部は、動作指定部62cに対応し、
所定時間は、動作指示用時間に対応し、
所定の動作は、ステップn9で実行するリセット、省エネモードからの復旧、ログの記録等の動作に対応し、
状態変化処理は、ステップn9で実行する省エネモードからの復旧に対応し、
ログ情報保存処理は、ステップn9で実行するログの記録に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】USB接続システムのシステム構成を示すブロック図。
【図2】VBUS信号の信号説明図。
【図3】USB機器の動作を示す処理フロー図。
【図4】VBUS信号の信号説明図。
【符号の説明】
【0089】
1…USB接続システム
10…ホスト
12…VBUSオン/オフ制御回路
20…USBケーブル
21…VBUSライン
50…USB機器
51…VBUSオン/オフ時間検知回路
52…機器制御回路
54…機器全体リセット回路
55…省エネ制御回路
56…ログ用メモリ退避回路
61…VBUS信号
62a…ヘッダ部
62b…機器指定部
62c…動作指定部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
USBインターフェイスを備えたUSB機器とホストとをUSBケーブルで接続してデータ通信するUSB接続システムであって、
前記ホストに、
USB機器に動作指示する動作指示信号をUSBケーブル内のVBUS線により送信するVBUS線信号送信手段を備え、
前記USB機器に、
送信された前記動作指示信号を検知する信号検知手段と、
検知した前記動作指示信号に基づいて所定の動作を実行する動作実行手段とを備えた
USB接続システム。
【請求項2】
前記動作指示信号に、予め定めた所定の規則に従うことで動作指示信号であることを示す規則信号部を設定した
請求項1記載のUSB接続システム。
【請求項3】
前記規則信号部を、
ON状態のVBUS線をOFF状態にし、予め定めた所定時間だけ上記OFF状態を継続した後にON状態に戻す信号部分に設定し、
前記信号検知手段による動作指示信号の検知を、
VBUS線がOFF状態となっている時間が予め定めた最小時間から最大時間の間であった場合に動作指示信号として検知する設定とした
請求項2記載のUSB接続システム。
【請求項4】
前記規則信号部を、前記最小時間より長く前記最大時間より短い範囲内でOFF状態とする時間が異なる複数種類に設定し、
前記動作実行手段を、実行可能な複数種類の異なる動作のうち前記規則信号部でOFF状態となっている時間に対応する動作を実行する設定とした
請求項3記載のUSB接続システム。
【請求項5】
前記規則信号部を、前記最小時間より長く前記最大時間より短い範囲内でOFF状態とする時間が異なる複数種類に設定し、
複数のUSB機器のうち上記時間によって指定されたUSB機器の前記動作実行手段が、あらかじめ定められた動作を実行する設定とした
請求項3記載のUSB接続システム。
【請求項6】
前記規則信号部を、
予め定めた信号パターンで構成して動作指示信号であることを示すパターン信号部と、
複数のUSB機器のうち前記所定の動作を実行させるUSB機器を指定するUSB機器指定信号部と、
上記USB機器に実行させる動作を指定する動作指定信号部とで構成し、
前記信号検知手段による動作指示信号の検知を、
前記パターン信号部を認識した場合に動作指示信号として検知する設定とし、
前記動作実行手段を、
前記USB機器指定信号部にて自己が指定された場合に、前記動作指定信号部にて指定された動作を実行する設定とした
請求2又は3記載のUSB接続システム。
【請求項7】
前記動作実行手段で実行する処理に、
USB機器をリセット動作するリセット処理、又は/及びスリープ状態から通常状態に切替える切替処理を設定した
請求項1から6のいずれか1つに記載されたUSB接続システム。
【請求項8】
前記動作実行手段で実行する処理に、
必要な情報を適宜の記憶手段に保存させる情報保存処理を設定した
請求項1から7のいずれか1つに記載のUSB接続システム。
【請求項9】
ホストからVBUS線により送信された前記動作指示信号を検知する信号検知手段と、
検知した前記動作指示信号に基づいて所定の動作を実行する動作実行手段とを備え、
請求項1から8のいずれか1つに記載のUSB接続システムに使用する
USB機器。
【請求項10】
USB機器に動作指示する動作指示信号をUSBケーブル内のVBUS線により送信するVBUS線信号送信手段を備え、
請求項1から8のいずれか1つに記載のUSB接続システムに使用する
ホスト。
【請求項1】
USBインターフェイスを備えたUSB機器とホストとをUSBケーブルで接続してデータ通信するUSB接続システムであって、
前記ホストに、
USB機器に動作指示する動作指示信号をUSBケーブル内のVBUS線により送信するVBUS線信号送信手段を備え、
前記USB機器に、
送信された前記動作指示信号を検知する信号検知手段と、
検知した前記動作指示信号に基づいて所定の動作を実行する動作実行手段とを備えた
USB接続システム。
【請求項2】
前記動作指示信号に、予め定めた所定の規則に従うことで動作指示信号であることを示す規則信号部を設定した
請求項1記載のUSB接続システム。
【請求項3】
前記規則信号部を、
ON状態のVBUS線をOFF状態にし、予め定めた所定時間だけ上記OFF状態を継続した後にON状態に戻す信号部分に設定し、
前記信号検知手段による動作指示信号の検知を、
VBUS線がOFF状態となっている時間が予め定めた最小時間から最大時間の間であった場合に動作指示信号として検知する設定とした
請求項2記載のUSB接続システム。
【請求項4】
前記規則信号部を、前記最小時間より長く前記最大時間より短い範囲内でOFF状態とする時間が異なる複数種類に設定し、
前記動作実行手段を、実行可能な複数種類の異なる動作のうち前記規則信号部でOFF状態となっている時間に対応する動作を実行する設定とした
請求項3記載のUSB接続システム。
【請求項5】
前記規則信号部を、前記最小時間より長く前記最大時間より短い範囲内でOFF状態とする時間が異なる複数種類に設定し、
複数のUSB機器のうち上記時間によって指定されたUSB機器の前記動作実行手段が、あらかじめ定められた動作を実行する設定とした
請求項3記載のUSB接続システム。
【請求項6】
前記規則信号部を、
予め定めた信号パターンで構成して動作指示信号であることを示すパターン信号部と、
複数のUSB機器のうち前記所定の動作を実行させるUSB機器を指定するUSB機器指定信号部と、
上記USB機器に実行させる動作を指定する動作指定信号部とで構成し、
前記信号検知手段による動作指示信号の検知を、
前記パターン信号部を認識した場合に動作指示信号として検知する設定とし、
前記動作実行手段を、
前記USB機器指定信号部にて自己が指定された場合に、前記動作指定信号部にて指定された動作を実行する設定とした
請求2又は3記載のUSB接続システム。
【請求項7】
前記動作実行手段で実行する処理に、
USB機器をリセット動作するリセット処理、又は/及びスリープ状態から通常状態に切替える切替処理を設定した
請求項1から6のいずれか1つに記載されたUSB接続システム。
【請求項8】
前記動作実行手段で実行する処理に、
必要な情報を適宜の記憶手段に保存させる情報保存処理を設定した
請求項1から7のいずれか1つに記載のUSB接続システム。
【請求項9】
ホストからVBUS線により送信された前記動作指示信号を検知する信号検知手段と、
検知した前記動作指示信号に基づいて所定の動作を実行する動作実行手段とを備え、
請求項1から8のいずれか1つに記載のUSB接続システムに使用する
USB機器。
【請求項10】
USB機器に動作指示する動作指示信号をUSBケーブル内のVBUS線により送信するVBUS線信号送信手段を備え、
請求項1から8のいずれか1つに記載のUSB接続システムに使用する
ホスト。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2006−48496(P2006−48496A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−230737(P2004−230737)
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】
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