説明

UV安定性経皮膏薬

【解決手段】本発明は、裏層と、少なくとも1つの活性成分を含む基質と、任意の取り外しできるフィルムと、UV吸収剤とから構成されるUV安定性の経皮治療システム(TTS)に関する。前記UV吸収材を含む粘着層は、前記裏層と皮膚の表面から最も離れている前記活性成分含有基質との間に供給され、前記分離層は、前記UV吸収材を含む粘着層と、皮膚の表面から最も離れている活性成分含有基質との間に供給され、前記活性成分およびUV吸収材を通さない。本発明の経皮治療システムは高い安定性を示し、感光性物質を含むTTSの持つ欠点がない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、裏層(backing layer)と、少なくとも1つの活性成分を含む基質(matrix)と、任意の取り外し可能なシートとから構成され、UV吸収材を含み、上記裏層と皮膚の表面から最も離れている上記活性成分含有基質との間に設けられる少なくとも1つのUV吸収材を含む粘着層と、上記UV吸収材を含む粘着層と皮膚の表面から最も離れている上記活性成分含有基質との間に設けられる活性成分およびUV吸収材を通さない少なくとも1つの分離層とを有する、新規なUV安定性の経皮治療システム(TTS)に関する。
【背景技術】
【0002】
BriscartとPlaizier−Vercammen(Proc. 2nd World Meeting on Pharmaceutics,Biopharmaceutics and Pharmaceutical Technology,APGI/APV,1998,1231−1232)により記載されているように、UV−AおよびUV−B光線を吸収し、通常、日焼け止めクリーム(suncream)に含まれる感光性活性成分を利用する試みが知られている。
【0003】
更に、感光性の活性成分を備えた経皮治療システムを、上記TTSの裏層として視覚的に目立つアルミめっきされた、またはラッカー塗装されたカバーシートを用いて保護することが知られている。
【0004】
DE−A1−19912623には、治療用製剤、そのシステムまたは成分を保護する方法が記載されている。その発明は、特に、大気中の酸素、水および/または光のような有害な要因による損傷に対する保護を達成する。上記発明には、電磁波を吸収または反射する光保護物質が用いられている。上記光保護物質には、感光性材料またはその成分の不安定性に関与する波長範囲に吸収または反射スペクトルを有する、吸収剤または反射剤が用いられている。着色されたプラスチックシートは、とりわけ、この例においてカバーシートとして利用され、ラシジピン(lacidipine)から誘導された1,4−ジヒドロピリジンの例により示される。
【0005】
上記柔軟性の高いプラスチックシートの着色は困難であり、また、プラスチックシートの着色された層において頻繁に発生する亀裂により、光に対する十分な保護が得られない。
【0006】
更に、DE−C1−10053375には、活性成分含有ポリマー基質と、裏層とからなる経皮治療システム(TTS)が開示されている。ポリマー基質と裏層は堅く結合され、薄層(laminate)を形成している。そして、上記ポリマー基質および上記裏層のいずれもが無色の基材を含んでいる。この無色の基材は、UV領域に吸収を持ち、固有の薬学的効果を有していない。この溶液は、
−UV領域に吸収を有する無色基材とポリマー基質内の活性成分との相互作用により、上記TTSの安定に関して望まない影響を引き起こす場合がある;
−ポリマー基質と活性成分を通す裏層との間の堅い結合により、主に裏層がポリプロピレン、ポリエチレンまたはポリウレタンからなる場合、ポリマー基質から裏層への活性成分の受け入れ難い広範囲にわたる拡散を引き起こす可能性があり、最終的には、裏層/カバーシートの表面に出現または結晶化する可能性がある;
−裏層/カバーシート中に存在するUV吸収材と皮膚との直接的な接触により皮膚の炎症が生じる可能性がある;
点で不利である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、感光性の活性成分を備え、経皮的に施され、そして、上述した問題がなく、高い安定性を実現した医薬品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的は、裏層と、少なくとも1つの活性成分を含む基質と、任意の取り外し可能なシートとからなり、UV吸収材を含み、上記裏層と皮膚の表面から最も離れている上記活性成分含有基質との間に設けられる、少なくとも1つのUV吸収材を含む粘着層と、上記UV吸収材を含む粘着層と皮膚の表面から最も離れている上記活性成分含有基質との間に設けられる、活性成分および上記UV吸収材を通さない少なくとも1つの分離層とを有する本発明の経皮治療システム(TTS)により達成される。
【0009】
本発明によれば、皮膚側から始まり外方に向かう上記経皮治療システムの層の順序は、裏層、UV吸収材を含む粘着層、分離層、そして、最後に一層または二層の活性成分含有基質とすることができ、上記活性成分含有基質の感圧性の粘着表面は、取り外し可能な保護シートにより覆われている。
【0010】
本発明によれば、上記経皮治療システムの上記分離層は、更に、厚さ4〜23μm、好ましくは4〜10μmの層を有し、バリアポリマーから構成されてもよい。適切なバリアポリマーは、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンまたはその共重合体もしくは積層したもの(colaminates)である。本発明の経皮治療システムの上記基質は、自己粘着性であるようにデザインされてもよく、また、活性成分の放出を制御する膜を有していなくてもよい。また、上記基質は、主として、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリアクリレート、ポリジメチルシロキサン、スチレン/イソプレンブロック共重合体またはポリイソプレンの群から選択されるポリマーから構成されてもよい。上記基質の単位面積あたりの重さは、本発明に従って、30〜150g/m2、好ましくは50〜120g/m2、特に好ましくは約100g/m2である。
【0011】
本発明の経皮治療システムにおける上記裏層は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリエステル、エチレン/ビニルアセテート共重合体、もしくはポリエチレンテレフタレートまたはそれらの混合物の群から選択される透明なシートとすることができ、また、活性成分を通すことができる。
【0012】
本発明の経皮治療システムにおける粘着層内のUV吸収材は、更に、0.5〜10%(m/m)の濃度で、好ましくは1.0〜5.0%(m/m)、特に好ましくは、2.0〜4.0%(m/m)で、溶解させた状態で存在させてもよい。また、上記粘着層は、自己接着性であるようにデザインされてもよく、また、主として、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリアクリレート、ポリジメチルシロキサン、スチレン/イソプレンブロック共重合体、またはポリイソプレンからなる群から選択されるポリマーからなる。上記粘着層は、更に、5〜50g/m2、好ましくは20〜30g/m2の単位面積あたりの重さを有していてもよい。
【0013】
本発明の経皮治療システムにおける粘着層のみが、上記UV吸収材を有していてもよい。UV吸収材が無色または黄色みがかった色であることが適している。
【0014】
更に、本発明の経皮治療システムにおける粘着層は、UV領域に吸収を持つ物質の2種以上の混合物からなるUV吸収材を有していてもよい。上記UV吸収材は、p−アミノ安息香酸、アミノ安息香酸誘導体、好ましくは、2−エチルヘキシル 4−ジメチルアミノベンゾエートおよび/またはポリエトキシエチル 4−ビス(ポリエトキシル)アミノベンゾエート、桂皮酸、桂皮酸誘導体、好ましくは、イソアミル 4−メトキシシナメートおよび/または2−エチルヘキシル 4−メトキシシナメート、3−ベンジリデンボルナン−2−オン、ベンジリデンボルナン−2−オン誘導体、好ましくは3−(4′)−メチルベンジリデンボルナン−2−オン、3−(4−スルホン)−ベンジリデンボルナン−2−オン、および/または3−(4′−トリメチルアンモニウム)ベンジリデンボルナン−2−オンメチルサルフェート、サリチル酸誘導体、好ましくは、4−イソプロピルベンジルサリチラート、2−メチルヘキシルサリチラート、および/または3,3,5−トリメチルシクロヘキシルサリチラート、ベンゾトリアゾール、好ましくは、2−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1,1−ジメチルエチル)−4−メチルフェノール、2,4,6′−トリアニリン−p−(カルボ−2′−エチルヘキシル−1′−オキシ)−1,3,5−トリアジン、3−イミダゾール−4−イルアクリル酸、3−イミダゾール−4−イル−3−イミダゾール−4−イルアクリル酸エステル、2−フェニレンベンズイミダゾール−5−スルホン酸および/またはそのK、Naおよびトリエタノールアミン(=TEA)塩、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸、テレフタロイリデンジカンファースルホン酸、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ベンゾフェノンおよび/またはベンゾフェノン誘導体、好ましくは、ベンゾフェノン−3および/またはベンゾフェノン−4の群から選択することができる。更に、上記UV吸収材は、無色または黄色みがかった色であってもよい。
【0015】
本発明の経皮治療システムは、透明またはわずかに不透明であってもよい。
【0016】
本発明の経皮治療システムにおける上記活性成分は、少なくとも1つのホルモンとして作用し、また、プロゲストゲン、好ましくはゲストデン(gestodene)またはレボノルゲストレル(levonorgestrel)として作用し得る。
【0017】
本発明の経皮治療システムは、感光性の活性成分を含む従来のシステムに比べて下記の利点を有する。
−上記UV吸収材を含む層の厚さまたは層中のUV吸収材の濃度を変えることにより、所望のUV保護に正確に調節することができる。これは、UV保護機能を有する従来のTTSの使用と比較したときの重要な利点である。
−上記UV吸収材と上記活性成分含有基質中の上記活性成分またはその集合物との接触が防止されるので、上記UV吸収材および光の作用で分解されたUV吸収材の分解物のどちらも上記活性成分と反応することがない。
−活性成分を通すことができるカバーシートを用いたと仮定した場合、上記システムが有する活性成分の拡散は、受け入れられない高いレベルに達する可能性がある。そして、活性成分が上記カバーシートの表面に現れたり、結晶化する可能性がある。この結果は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンまたはポリウレタンからなるカバーシートを用いたときに見ることができる。本発明によれば、上記UV吸収材を含む層と上記活性成分を含む層との間に提供される上記分離層は、ここでは上記カバーシートを通る拡散による活性成分の損失に対する防壁(barrier)に相当する。
【0018】
更に、皮膚とUV吸収材との接触およびそれによる皮膚の炎症の可能性を避けることができる。
本発明およびその有利な特性は、下記の実施例により詳細に説明される。
【実施例】
【0019】
例1
プロゲストゲンの群から感光性の活性成分の2つの製剤(formulation)を製造した。製剤Iは、粘着層と分離層を含み、粘着層は3質量%のUV吸収物質を含有する。
製剤IIは、粘着層と分離層を含まず、比較のための製剤として用いられる。
【0020】
いずれの製剤も感光性プロゲストゲンを有する活性成分含有基質を含み、ポリエチレン裏層を与え、各TTSとした。
【0021】
製剤Iは下記の組成である。
1.活性成分含有基質:
−1.9%プロゲストゲン
−98.1%ポリイソブチレンを主成分とする接着剤
2.粘着層:
−3%Tinuvin(登録商標)326
−97%ポリイソブチレンを主成分とする接着剤
【0022】
Tinuvin(登録商標)326(CIBA社製、Lampertheim)は、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール類のUV吸収材である。
【0023】
光保護効果を調査するため、両方の製剤に300〜800nmのUVスペクトルを有する光を14時間照射した。キセノンランプを照射源として用いた。TTSを実際に使用する条件下での照射をシミュレーションするために、フィルターシステム(型:Suprax(登録商標)フィルター)を照射源と試料との間に設置した。その後、上記TTSにおける活性成分の含有量が測定された。UV吸収材を有する粘着層と分離層を含む上記製剤AのTTSは、始めに用いられた活性成分の含有量の約99%を14時間の照射後にも含んでいた。一方、製剤BのTTSは、7時間照射後に、始めに用いられた活性成分の含有量の約24%を含むだけだった(図1)。この結果から、本発明のシステムが現実の使用条件下において、日光に対する向上された保護を発揮していることが分かる。なぜなら、本発明のシステムのUV保護効果(製剤A)は、比較例のシステム(製剤B)のそれよりもかなり優れていたからである。
【0024】
例2
各例において、プロゲストゲンの群から選択される感光性の活性成分と、粘着層と、ポリエチレンテレフタレート(三菱ポリエステル社製Hostaphan(登録商標)、Wiesbaden)からなる分離層とを有する製剤。
上記製剤は、下記の組成を有する。
1.活性成分含有基質:
−1.9%プロゲストゲン
−98.1%ポリイソブチレンを主成分とする接着剤
2.粘着層1および2
−3%Uvinul(登録商標)MC80
−97%ポリアクリレートを主成分とする接着剤
【0025】
Uvinul(登録商標)MC80(BASF社製、Ludwigshafen)は、メトキシ桂皮酸誘導体である。
【0026】
例3
各例において、プロゲストゲンの群から選択される感光性の活性成分と、2つの粘着層と、ポリエチレンテレフタレート(三菱ポリエステル社製Hostaphan(登録商標)、Wiesbaden)からなる分離層とを有する製剤。
製剤Iは、下記の組成を有する。
3.活性成分含有基質:
−1.9%プロゲストゲン
−98.1%ポリイソブチレンを主成分とする接着剤
4.粘着層1および2
−3%Uvinul(登録商標)M40
−97%ポリアクリレートを主成分とする接着剤
【0027】
Uvinul(登録商標)M40(BASF社製、Ludwigshafen)は、ベンゾフェノン誘導体である。
【0028】
例4〜12
各例において、プロゲストゲンの群から選択される感光性の活性成分と、少なくとも1つの粘着層と、分離層とを有する製剤。ここで、上記活性成分含有基質は例1〜3と同様に設計され、上記粘着層は、ポリイソブチレンを主成分とする接着剤からなり、下記の組成を有する。
【0029】
【表1】

【0030】
例13〜21
各例において、プロゲストゲンの群から選択される感光性の活性成分と、少なくとも1つの粘着層と、分離層とを有する製剤。ここで、上記活性成分含有基質は例1〜3と同様に設計され、上記粘着層は、ポリアクリレートを主成分とする接着剤からなり、下記の組成を有する。
【0031】
【表2】

【0032】
例22〜30
各例において、プロゲストゲンの群から選択される感光性の活性成分と、少なくとも1つの粘着層と、分離層とを有する製剤。ここで、上記活性成分含有基質は例1〜3と同様に設計され、上記粘着層は下記の組成を有する。
【0033】
【表3】

【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、初期含有量に対する活性成分含有量(%)を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
裏層(backing layer)と、少なくとも1つの活性成分含有基質と、任意の取り外し可能なシートとからなり、UV吸収材を含む経皮治療システム(TTS)であって、
前記裏層と皮膚の表面から最も離れている前記活性成分含有基質との間に設けられる、少なくとも1つのUV吸収材を含む粘着層と、
前記UV吸収材を含む粘着層と皮膚の表面から最も離れている前記活性成分含有基質との間に設けられる、活性成分および前記UV吸収材を通さない少なくとも1つの分離層と
を有することを特徴とする経皮治療システム(TTS)。
【請求項2】
皮膚側から始まり外方に向かう前記システムの層の順序が、裏層、UV吸収材を含む粘着層、分離層、そして、最後に一層または二層の活性成分含有基質であり、前記活性成分含有基質が、取り外し可能な保護シートにより覆われている感圧性の粘着表面を有することを特徴とする請求項1に記載の経皮治療システム。
【請求項3】
前記粘着層の単位面積あたりの質量が、5〜50g/m2、好ましくは20〜30g/m2であることを特徴とする請求項1または2に記載の経皮治療システム。
【請求項4】
前記分離層が、4〜23μm、好ましくは4〜10μmの厚さであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の経皮治療システム。
【請求項5】
前記分離層が、バリアポリマー、好ましくはポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンまたはその共重合体もしくは積層したもの(colaminates)からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の経皮治療システム。
【請求項6】
前記基質および/または前記粘着層が、自己粘着性で、かつ、主として、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリアクリレート、ポリジメチルシロキサン、スチレン/イソプレンブロック共重合体またはポリイソプレンの群から選択されるポリマーからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の経皮治療システム。
【請求項7】
前記基質の単位面積あたりの質量が、30〜150g/m2、好ましくは50〜120g/m2である請求項1〜6のいずれかに記載の経皮治療システム。
【請求項8】
前記裏層が、活性成分を通すことができ、かつ、好ましくは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、エチレン/ビニルアセテート共重合体、またはこれらの材料と一種または二種以上の他の材料との多層合成物(multilayer composite)からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の経皮治療システム。
【請求項9】
前記UV吸収材が、0.5〜10%(m/m)、好ましくは1.0〜5.0%(m/m)の濃度で、前記粘着層中に溶解された状態で存在することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の経皮治療システム。
【請求項10】
前記粘着層のみが、前記UV吸収材を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の経皮治療システム。
【請求項11】
前記UV吸収材が、p−アミノ安息香酸、アミノ安息香酸誘導体、好ましくは、2−エチルヘキシル 4−ジメチルアミノベンゾエートおよび/またはポリエトキシエチル 4−ビス(ポリエトキシル)アミノベンゾエート、桂皮酸、桂皮酸誘導体、好ましくは、イソアミル 4−メトキシシナメートおよび/または2−エチルヘキシル 4−メトキシシナメート、3−ベンジリデンボルナン−2−オン、ベンジリデンボルナン−2−オン誘導体、好ましくは3−(4′)−メチルベンジリデンボルナン−2−オン、3−(4−スルホン)−ベンジリデンボルナン−2−オン、および/または3−(4′−トリメチルアンモニウム)ベンジリデンボルナン−2−オンメチルサルフェート、サリチル酸誘導体、好ましくは、4−イソプロピルベンジルサリチラート、2−メチルヘキシルサリチラート、および/または3,3,5−トリメチルシクロヘキシルサリチラート、ベンゾトリアゾール、好ましくは、2−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1,1−ジメチルエチル)−4−メチルフェノール、2,4,6′−トリアニリン−p−(カルボ−2′−エチルヘキシル−1′−オキシ)−1,3,5−トリアジン、3−イミダゾール−4−イルアクリル酸、3−イミダゾール−4−イル−3−イミダゾール−4−イルアクリル酸エステル、2−フェニレンベンズイミダゾール−5−スルホン酸および/またはそのK、Naおよびトリエタノールアミン(=TEA)塩、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸、テレフタロイリデンジカンファースルホン酸、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ベンゾフェノンおよび/またはベンゾフェノン誘導体、好ましくは、ベンゾフェノン−3および/またはベンゾフェノン−4の群から選択される少なくとも1種の物質または前記群から選択される物質の混合物であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の経皮治療システム。
【請求項12】
前記UV吸収材が、無色または黄色みがかった色(yellowish)であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の経皮治療システム。
【請求項13】
前記システムが、透明またはわずかに不透明である請求項1〜12のいずれかに記載の経皮治療システム。
【請求項14】
少なくとも1つのホルモンが、活性成分として作用することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の経皮治療システム。
【請求項15】
前記薬学的活性成分が、プロゲストゲン、好ましくはゲストデン(gestodene)またはレボノルゲストレル(levonorgestrel)であることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の経皮治療システム。
【請求項16】
前記経皮治療システムが、前記活性成分の放出を制御する膜を有していないことを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の経皮治療システム。

【図1】
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【公表番号】特表2006−518348(P2006−518348A)
【公表日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501740(P2006−501740)
【出願日】平成16年2月4日(2004.2.4)
【国際出願番号】PCT/EP2004/001052
【国際公開番号】WO2004/073696
【国際公開日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(503161073)シェーリング アーゲー (4)
【Fターム(参考)】