説明

VIP断片および使用の方法

【課題】心筋線維症または関連症状(高血圧、糖尿病、心筋炎、虚血性心疾患、左室肥大、弛緩性機能障害、心筋炎、心筋症、左室機能不全、うっ血性心不全、癌化学療法で使われるダウノルビシンおよびその他といった薬剤による治療、遺伝的素因、コン症候群および褐色細胞腫といったその他の症状、高塩分食事等)の治療的または予防的な処置のための組成物および方法の提供。
【解決手段】コア配列として本来の機能的血管作用性小腸ペプチド(VIP)のアミノ酸残基6−10または16−25を有する、医薬的有効量の1以上のVIP断片またはその保存的な置換を含む組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、心筋線維症または関連症状の治療的または予防的処置のための組成物および方法に関する。特に、本発明は、VIPの特定の活性断片を含む組成物および心筋線維症の処置におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書によるあらゆる先行技術の議論は、そのような先行技術が広く知られていることまたは当該分野の通常の一般的知識の一部を成すことの自認として決してみなされるべきではない。
【0003】
心筋線維症において、心筋は繊維組織または瘢痕組織に置き換えられる。これは、心筋の可動性を妨げ得る。それは、機能における減少、および、最終的には顕性の心不全をもたらし得る。心筋線維症および関連症状の治療的および予防的な処置における、VIPおよびVIPの特定断片の使用は、PCT/AU2005/000835に記載されており、当該文献の全体は本願に援用される。
【0004】
VIP活性に関する構造/機能の関係の従来の見解は、VIPがそのレセプターに一旦結合すると、N末端アミノ酸残基(1−5)がシグナルの送達のために重要でありおよび必要であるということである。更に、VIP分子の全体を通じて、N末端の遠位にあり、レセプター結合において重要な、特定のキーとなるアミノ酸残基が存在する。このことは、受容体結合残基を含むN末端の残基または重要な部分の何れかを欠くVIPの断片は、完全には機能的でないことを示唆する。2つのVIP断片による以前の研究(PCT/AU2005/000835に記載される)は、そのようなVIPの断片は、少なくとも心筋線維症の治療において、活性でありえたことを示す。
【0005】
本発明の目的は、心筋線維症といった症状の処置において活性であり、完全なVIP分子またはその大部分の使用に伴う特定の不利益を克服し、または少なくとも有用な代替を提供する、VIPの付加的な断片を同定することである。
【発明の概要】
【0006】
現在の一般的な見解にもかかわらず、驚くべきことに、心筋線維症の治療および/または予防におけるVIPおよびその断片の活性は、VIPのN末端残基の欠失またはレセプター結合の原因となる大多数のアミノ酸残基の何れかによって削減されないことが発見された。
【0007】
広い側面において、本発明は、心筋線維症または関連症状(例えば高血圧)の予防的または治療的な処置のための組成物であって、医薬的に有効量の1以上の機能的な血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片を含む組成物に関する。最も好ましくは、(VIP)断片は、コア配列として、本来のVIPのアミノ酸残基6〜10またはその保存的な置換を有する。しかしなから、それらはまた、コア配列として、本来のVIPのアミノ酸残基16〜25またはその保存的な置換を有してよい。
【0008】
したがって、第1の側面において、本発明は、心筋線維症または関連症状の予防的または治療的な処置のための組成物であって、コア配列として本来のVIPのアミノ酸残基6〜10を有する医薬的有効量の1以上の機能的血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片またはその保存的な置換を含む組成物を提供する。
【0009】
VIPの好ましい活性断片は、VIP(4−16)、VIP(6−16)、VIP(6−10)、VIP(6−12)、VIP(6−20)およびVIP(6−24)であり、但し、断片VIP(1−12)およびVIP(6−28)は含まない。しかしながら、心筋線維症およびその他の関連症状(例えば高血圧)の処置のための、VIP(1−12)およびVIP(6−28)を含むVIP断片の使用は、本発明に包含される。
【0010】
活性VIP断片の医薬的有効量は、患者によっておよび/または疾病または症状の重症度によって変化する。これらの変数は、当業者の日常的な実験によって確認できる。開始点としての適切な用量範囲は、PCT/AU2005/000835に記載されるとおり、または当該文献を参考にして、動物モデルにおいて投与された用量から推論できる。
【0011】
従って、第2の側面において、本発明は、心筋線維症または関連症状の予防的または治療的な処置のための組成物であって、コア配列として本来のVIPのアミノ酸残基16〜25を有する医薬的有効量の1以上の機能的な血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片またはその保存的な置換を含む組成物を提供する。
【0012】
従って、第3の側面において、本発明は、心筋線維症または関連症状の予防的または治療的な処置のための組成物であって、VIP(4−16)、VIP(6−16)、VIP(6−10)、VIP(6−12)、VIP(10−28)、VIP(16−28)、VIP(6−20)およびVIP(6−24)から成る群から選択される医薬的有効量の1以上の機能的な血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片またはその保存的な置換を含む組成物を提供する。
【0013】
従って、第4の側面において、本発明は、心筋線維症または関連症状の予防的または治療的な処置のための組成物であって、表1に挙げられる群から選択される医薬的有効量の1以上の機能的な血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片またはその保存的な置換を含む組成物を提供する。
【0014】
本発明による組成物は、当該分野で既知または今後考案される何れかであって、意図された使用に適してよい医薬的に許容可能な担体とともに投与してよい。担体の他に、本発明による医薬組成物は、色素、保存剤、緩衝剤および抗酸化剤等を含むその他の成分を含んでよい。本発明による組成物はまた、心血管性症状の治療に有用なその他の活性薬剤を含んでもよい。
【0015】
本発明による医薬組成物は、何れかの適切な形態であってよいが、好ましくは経口、静脈内、筋肉内、または表皮下経路による投与に適している。投与のその他の方法(例えばパッチ、嗅剤、点鼻薬等)は、当業者に明らかであろう。
【0016】
第5の側面によれば、本発明は、被験体における心筋線維症または関連症状の治療的な処置の方法であって、心筋線維症または関連症状を有する被験体に本発明による組成物を投与することを含む方法を提供する。
【0017】
本発明による組成物は、確立した心筋線維症の進行の阻止または鈍化、ならびに確立した線維症の程度の減少に使用してよい。
【0018】
第6の側面によれば、本発明は、被験体における心筋線維症または関連症状の予防的な処置の方法であって、心筋線維症または関連症状を発病するリスクのある被験体に本発明による組成物を投与することを含む方法を提供する。
【0019】
予防的な治療に関して、そのような処置は、特に心筋線維症または関連症状を発病するリスクのある被験体にとって有益であることが理解されるだろう。例えば、高血圧、糖尿病、心筋炎、虚血性心疾患、薬剤(例えば、癌化学療法で使われるダウノルビシン等)、遺伝的素因、その他の症状(例えばコン症候群および褐色細胞腫)、高塩分の食事などを有する場合に、リスクカテゴリーにある被験体とされる。予防的な治療は、リスク群における線維症の発症の阻止または鈍化に使用してよい。被験体の高い割合において、心エコー図法において、すでに初期の心不全の症候があってもよい。例えば、そのような症候は、高血圧である患者のほぼ80%にみられる。糖尿病患者の発生率はさらに高い。
【0020】
第7の側面によれば、本発明は、被験体におけるうっ血性心不全の予防的または治療的な処置の方法であって、うっ血性心不全を発病するリスクのある被験体に本発明による組成物を投与することを含む方法を提供する。
【0021】
第8の側面によれば、本発明は、被験体における前線維性介在物質(pro−fibrotic mediators)のレベルの減少、その生成の阻害、またはその生成の減少の方法であって、本発明による組成物を被験体に投与することを含む方法を提供する。
【0022】
第9の側面によれば、本発明は、被験体の心筋におけるコラーゲン形成の減少またはコラーゲン分解の増強の方法であって、本発明による組成物を被験体に投与することを含む方法を提供する。
【0023】
第10の側面によれば、本発明は、高血圧の治療的または予防的な処置の方法であって、本発明による組成物を被験体に投与する方法提供する。
【0024】
第11の側面によれば、本発明は、被験体における血圧を降下させる方法であって、本発明による組成物を被験体に投与する方法を提供する。
【0025】
本発明による組成物の使用のパターンは、最適な効果のために変化させる必要があってもよいことは当業者に明らかであるだろう。疾病または症状の性質ならびにその重症度を考慮に入れる必要があってもよい。
【0026】
本発明による組成物によって予防または治療してもよい関連症状は、左室肥大、弛緩性機能障害、心筋炎、心筋症、左室機能不全およびうっ血性心不全(心筋線維症が病理学の根底にあってよい)を含んでよい。関連症状はまた、前繊維性介在物質の生成を生じる症状、または被験体に心筋線維症、例えば高血圧および/または高塩分摂取、例えば糖尿病など疾病の傾向を与える症状を含んでよい。
【0027】
本発明の更なる側面は、心筋線維症または関連症状の予防的または治療的な処置のための医薬の製造における本発明による組成物の使用を含む。
【0028】
本発明の更に別の側面は、うっ血性心不全の予防的または治療的な処置のための医薬の製造における本発明による組成物の使用を提供する。
【0029】
別の側面において、本発明は、医薬的に有効量の1以上の機能的血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片を含む(但し、断片VIP(1−12)およびVIP(6−28)を含まない)組成物に関する。
【0030】
別の側面において、本発明は、コア配列として本来のVIPのアミノ酸残基6−10または16−25を有する医薬的有効量の1以上の機能的な血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片またはその保存的な置換を含む組成物に関する。好ましくは、断片VIP(1−12)およびVIP(6−28)は含まない。
【0031】
好ましくは、VIP断片は、1以上の、以下から成る群から選択される断片、またはその保存的な置換である:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28),VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【0032】
別の側面において、本発明は、心筋線維症または関連症状の予防的または治療的な処置のための組成物であって、医薬的有効量の1以上の機能的な血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片を含む組成物に関し、ここにおいて、VIP断片は、1以上の、以下から成る群から選択される断片、またはその保存的な置換である:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28),VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【0033】
別の側面において、本発明は、高血圧の予防的または治療的な処置のための組成物であって、医薬的有効量の1以上の機能的な血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片を含む組成物に関し、ここにおいて、VIP断片は、1以上の、以下の群から選択される断片またはその保存的な置換である:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28),VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(6−28)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【0034】
好ましくは、本発明による組成物は、医薬的に許容可能な担体とともに投与される。それらは、好ましくは、心血管性症状の治療に有用な1以上のその他の活性薬剤とともに投与してよい。それらは、好ましくは、経口、静脈内、筋肉内、表皮下の経路による投与のために処方されてよい。
【0035】
他の側面において、本発明は、被験体における心筋線維症または関連症状の治療的または予防的な処置の方法であって、被験体にコア配列として本来のVIPのアミノ酸残基6−10または16−25を有する医薬的有効量の1以上の機能的な血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片またはその保存的な置換を含む組成物を投与することを含む方法に関する。
【0036】
他の側面において、本発明は、被験体における心筋線維症または関連症状の治療的または予防的な処置の方法であって、被験体に本発明による組成物を投与することを含む方法に関する。
【0037】
他の側面において、本発明は、被験体における心筋線維症または関連症状の治療的または予防的な処置の方法であって、被験体に以下から成る群から選択される1以上のVIP断片またはその保存的な置換を含む組成物を投与することを含む方法に関する:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28),VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【0038】
好ましくは、方法は、確立した心筋線維症の進行を阻止または鈍化するために、あるいは、確立した線維症の程度の減少のために使用される。
【0039】
好ましくは、関連症状は、高血圧、糖尿病、心筋炎、虚血性心疾患、左室肥大、弛緩性機能障害、心筋炎、心筋症、左室機能不全、うっ血性心不全(心筋線維症が病理学の根底にあってよい)、薬剤(例えば、癌化学療法で使われるダウノルビシン等)による治療、遺伝的素因、その他の症状(例えばコン症候群および褐色細胞腫)、高塩分食事などである。
【0040】
好ましくは、関連症状は、前繊維性介在物質の生成を生じる症状、または被験体に心筋線維症の傾向を与える症状を含む。
【0041】
好ましくは、予防的な処置は、リスクのある群における、線維症の発症を阻止または鈍化するために使用される。
【0042】
好ましくは、症状は、高血圧および/または高塩分摂取、例えば糖尿病といった疾病等である。最も好ましくは、症状は高血圧である。
【0043】
その他の側面において、本発明は、高血圧を減少させることによる心筋線維症の治療的または予防的な処置の方法であって、必要のあるまたはリスクのある被験体にVIP断片を含む組成物を投与することを含む方法に関する。
【0044】
その他の側面において、本発明は、高血圧を減少させることによる心筋線維症の治療的または予防的な処置の方法であって、関連症状に、以下から成る群から選択される1以上のVIP断片またはその保存的な置換を含む組成物を投与する方法に関する:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28),VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(6−28)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【0045】
好ましくは、方法は、確立した心筋線維症の進行を阻止または鈍化するために使用される。
【0046】
好ましくは、方法は、確立した線維症の程度を減少するのに使用される。
【0047】
その他の側面において、本発明は、血圧を降下させる方法であって、それを必要とする被験体に対して、医薬的に許容可能な担体とともに医薬的有効量の1以上の血管作用性小腸ペプチド(VIP)および/またはその活性断片を含む組成物を投与することを含む方法に関する。
【0048】
その他の側面において、本発明は、血圧を降下する方法であって、それを必要とする被験体に、コア配列として本来のVIPのアミノ酸残基6−10または16−25を有する医薬的有効量の1以上の機能的な血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片またはその保存的な置換を含む組成物を投与することを含む方法に関する。
【0049】
その他の側面において、本発明は、血圧を降下する方法であって、被験体に以下から成る群から選択される1以上のVIP断片またはその保存的な置換を含む組成物を投与することを含む方法に関する:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28),VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(6−28)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【0050】
その他の側面において、本発明は、高血圧を治療する方法であって、それを必要とする被験体に対して、コア配列として本来のVIPのアミノ酸残基6−10または16−25を有する医薬的有効量の1以上の機能的な血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片またはその保存的な置換を含む組成物を投与することを含む方法に関する。
【0051】
その他の側面において、本発明は、高血圧を治療する方法であって、それを必要とする被験体に対して、コア配列として本来のVIPのアミノ酸残基6−10または16−25を有する医薬的有効量の1以上の機能的な血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片またはその保存的な置換を含む組成物を投与することを含む方法に関する。
【0052】
その他の側面において、本発明は、高血圧の治療的または予防的な処置の方法であって、被験体に以下からなる群から選択される1以上のVIP断片またはその保存的な置換を含む組成物を投与することを含む方法に関する:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28),VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(6−28)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【0053】
好ましくは、被験体は、心筋線維症または関連症状を有する。
【0054】
その他の側面において、本発明は、被験体における前繊維性介在物質の、レベルを減少させる、生成を抑制するまたは生成を減少させる方法であって、本発明による組成物を被験体に投与することを含む方法に関する。
【0055】
その他の側面において、本発明は、被験体の心筋において、コラーゲン形成を減少させる、またはコラーゲン分解を増強させる方法であって、本発明による組成物を被験体に投与することを含む方法に関する。
【0056】
その他の側面において、本発明は、心筋線維症または関連症状の治療または予防のための医薬の製造のための、本発明による組成物の使用に関する。
【0057】
好ましくは、使用は、確立した心筋線維症の進行を阻止または鈍化するためである。あるいは、使用は、リスク群における線維症の発症を阻止または鈍化するためである。また好ましくは、使用は、確立した線維症の程度を減少させるためである。
【0058】
好ましくは、関連症状は、高血圧、糖尿病、心筋炎、虚血性心疾患、左室肥大、弛緩性機能障害、心筋炎、心筋症、左室機能不全、うっ血性心不全(心筋線維症が病理学の根底にあってよい)、薬剤(例えば、癌化学療法で使われるダウノルビシン等)による治療、遺伝的素因、その他の症状(例えばコン症候群および褐色細胞腫)、高塩分食事などである。
【0059】
好ましくは、関連症状は、前繊維性介在物質の生成を生じる症状、または被験体に心筋線維症の傾向を与える症状を含む。好ましくは、症状は、高血圧および/または高塩分摂取、糖尿病といった疾病等である。
【0060】
その他の側面において、本発明は、心筋線維症または関連症状の治療的または予防的な処置のための医薬の製造における、以下から成る群から選択される1以上のVIP断片またはその保存的な置換を含む組成物の使用に関する:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28),VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【0061】
その他の側面において、本発明は、高血圧を減少させることによる心筋線維症の治療的または予防的な処置のための医薬の製造における、以下から成る群から選択される1以上のVIP断片またはその保存的な置換を含む組成物の使用に関する:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28),VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(6−28)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【0062】
その他の側面において、本発明は、被験体における血圧の降下のための医薬の製造におけるVIPまたはその断片の使用に関する。好ましくは、VIP断片は、以下から成る群から選択される1以上のVIP断片である:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28),VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(6−28)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【0063】
その他の側面において、本発明は、高血圧の治療的または予防的な処置のための医薬の製造におけるVIPの使用に関する。好ましくは、VIP断片は、以下から成る群から選択される1以上のVIP断片である:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28),VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(6−28)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】図1は、ベヒクル、VIP(6−16)またはVIP(4−16)の注入から4週後における、高塩分食のWKYラットの心筋線維症の程度の比較である。
【図2】図2は、14週齢(ゼロ時)、その後4週間の高塩分食および4週間のベヒクル注入またはVIP(6−16)注入(5pmol/kg/min)の何れかを受けたラットにおける、心筋線維症の比較である。
【図3】図3は、4週間の高塩分食およびVIP(6−16)、VIP(10−28)、VIP(16−28)、VIP(4−16)およびVIP(1−12)またはベヒクルコントロールで処理した後の、18週齢WKYラットにおける心筋線維症を示す図である。全てのペプチドは、5pmol/kg/minの用量で4週間注入された。
【図4】図4は、4週間の高塩分食および本来のVIP、VIP(6−28)、VIP(6−16)またはベヒクルコントロールで処理した後の、18週齢WKYラットにおける心筋線維症を示す図である。全てのペプチドは、5pmol/kg/minの用量で4週間注入された。
【図5】図5は、4週間の高塩分食および本来のVIP、VIP(6−28)、VIP(10−28)、VIP(16−28)VIP(4−16)およびVIP(1−12)またはベヒクルコントロールで処理した後の、18週齢WKYラットにおける心筋線維症を示す図である。全てのペプチドは、5pmol/kg/minの用量で4週間注入された。
【図6】図6は、4週間の高塩分食およびVIP(1−28)、VIP(4−10)、VIP(4−12)、VIP(4−16)、VIP(4−20)、VIP(4−24)およびVIP(4−28)またはコントロールで処理した後の、SHRにおける収縮期血圧(SBP)を示す図である。全てのペプチドは、5pmol/kg/minの用量で4週間注入された。
【図7】図7は、4週間の高塩分食およびVIP(1−28)、VIP(6−10)、VIP(6−12)、VIP(6−16)、VIP(6−20)、VIP(6−24)およびVIP(6−28)またはコントロールで処理した後の、SHRにおける収縮期血圧(SBP)を示す図である。全てのペプチドは、5pmol/kg/minの用量で4週間注入された。
【図8】図8は、4週間の高塩分食およびVIP(1−28)、VIP(16−20)、VIP(16−24)およびVIP(16−28)またはコントロールで処理した後の、SHRにおける収縮期血圧(SBP)を示す図である。全てのペプチドは、5pmol/kg/minの用量で4週間注入された。
【図9】図9は、4週間の高塩分食およびVIP(1−28)、VIP(1−12)、およびVIP(10−28)またはコントロールで処理した後の、SHRにおける収縮期血圧(SBP)を示す図である。全てのペプチドは、5pmol/kg/minの用量で4週間注入された。
【発明の詳細な説明】
【0065】
当該分野において十分に認められた見解からすると非常に驚くべきことに、その機能にとって重要であると思われるアミノ酸およびモチーフを欠くVIP断片は、それにも関わらず、心筋線維症を発症するリスクのある被験体において、心筋線維症の発症を退行もしくは遅延させ、または線維症の発症を阻止するのに有用な治療薬であることがわかった。従って、VIP断片はまた、うっ血性心不全の治療において有用である。
【0066】
心筋線維症または関連症状の治療における本発明による医薬組成物の使用は、これらの症状のための新規のクラスの治療薬を表す。心筋線維症または関連症状のための既存の治療は、通常、1つのまたは最高でも2つの、心筋線維症の既知の原因となる機構を標的とする。いずれかの特定の作用機序に結びつけることを望むことなく、本発明による医薬製剤は、実質的に、心筋線維症の全ての現在知られるプロモーターを標的としてよいと考えられる。
【0067】
本研究を基礎として、および理論によって結びつけられることを望まずに、VIP断片は、線維症の発症を阻止する主要な制御因子として作用し、VIPの減少は、多くの前繊維性介在物質の合成を誘発し、それによって心筋障害を生じさせる可能性があると仮定されている。本発明によるVIP断片は、本来のVIPと全く同様に作用することが可能なようであるが、より小さいサイズ、それによる増大した安定性および製造の容易さのために、治療的な適用により適している。
【0068】
更に、および予想外なことに、一般にその機能にとって重要であると思われる特定のアミノ酸残基およびドメインを欠く多くの断片が、本研究において活性を有するようであった。特に有用な断片は、VIP(6−16)、VIP(16−28)、VIP(10−28)、VIP(6−12)、VIP(6−10)、VIP(6−20)、VIP(6−24)およびVIP(4−16)である。更に、表1に挙げられる断片はまた、本発明による方法において有用であると期待される。断片VIP(1−12)およびVIP(6−28)は、以前に記述されており、および本発明には含まれない。本発明は、VIP断片の生物活性を変化させないアミノ酸によるVIP断片の1以上のアミノ酸の保存的な置換に基づく、VIP断片の特定のアナログを、本発明の範囲に包含することが理解されるだろう。そのような置換は、当業者に周知であり、十分確立された技術を用いた単純な試行錯誤以上のことを要求しない。それゆえに、本発明の状況における「VIP断片」という用語は、そのようなアナログを含むものと意図される。
【0069】
その他の有用なVIP断片は表1に挙げられる。全ての配列は、ヒト起源であるVIPおよび断片に関するが、非常に高いレベルのアミノ酸保存のために、その他の哺乳類の種に由来するVIPおよびその断片もまた、意図されおよび本発明に包含される。
【0070】
本発明はまた、活性VIP断片を含む医薬組成物を意図する。そのような組成物は、何れかの種類の剤形、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、液体製剤、遅延性または徐放性、パッチ、嗅剤、点鼻薬等を含んでよい。製剤は、さらに、その他の成分、例えば、色素、保存剤、緩衝剤および抗酸化剤等を含んでもよい。意図される医薬製剤の物理的な形態および含有量は、医薬製剤の分野の当業者によって処方できる従来の調製であり、および、例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 19th Edition, 1995、British Pharmacopoeia 2000および類似の製法テキストおよびマニュアルに記述される確立した原則および組成に基づく。本発明による組成物はまた、心血管性症状の治療に有用なその他の活性薬剤を含んでもよい。
【0071】
本発明による組成物の投与の経路および頻度は、投与される分子の治療要求および性質に依存する。従って、製剤、は静脈内、筋肉内、または表皮下の注射による投与のために最適に調製してよい。VIP断片はまた、例えば経口、舌下、経鼻等といった粘膜投与に適していてよい。これらのパラメータは、当業者に容易に確立されている。
【0072】
本発明による医薬組成物は、確立した心筋線維症の進行の阻止または鈍化、ならびに、確立した線維症の程度の減少(逆転)に有効であり、従って治療の適用に重要であることが示された。本発明による組成物はまた、うっ血性心不全の予防的または治療的な処置に有用である。これらは、本発明による組成物で治療できる症状の範囲および重症度に関して重要な発見である。
【0073】
更に、本発明による組成物は、心筋線維症または関連症状を発症するリスクのある被験体において予防的に使用してよい。リスクカテゴリーにある被験体の例は、高血圧、糖尿病、心筋炎、虚血性心疾患、薬剤(例えば、癌化学療法で使われるダウノルビシン等)、遺伝的素因、その他の症状(例えばコン症候群および褐色細胞腫)、高塩分食事等の被験体である。本発明の状況における「予防薬」という用語は、リスク群における線維症の発症を阻止または鈍化するために使用される治療を包含するようとりわけ意図される。予防的な治療を行ってよい被験体の高い割合は、心エコー図法においてすでに初期の心不全の症候を有してよい。
【0074】
本発明の状況においておよび心筋線維症に関して使用される「関連症状」という用語は、限定することなく、左室肥大、弛緩性機能障害、心筋炎、心筋症、左室機能不全およびうっ血性心不全(心筋線維症が病理学の根底にあってよい)を包含するよう意図される。関連症状はまた、前線維性介在物質の生成を生じる症状、または被験体に心筋線維症、例えば高血圧および/または高塩分摂取、例えば糖尿病などの疾病の傾向を与える症状を含んでよい。
【0075】
本発明による組成物の使用を通して、心筋線維症または関連症状を有する、またはその発症のリスクのある被験体における、心筋のVIP含有量を維持することによって、線維症の減少、前繊維性介在物質のレベル、生成または活性の減少、線維症の進行の減少、心筋におけるコラーゲン形成の減少またはコラーゲン分解の増強を含む、有意な治療的な利点を達成できる。
【0076】
本発明は、非限定的な例を参照してより具体的に記述されるだろう。
【実施例】
【0077】
全ての一般的方法および技術は、PCT/AU2005/000835に詳細に記載され、当該文献はその全体が本願に援用される。
【0078】
[例1−線維症の動物モデルにおける、線維症に対するVIP断片注入の効果]
心筋線維症の4つの動物モデルを使用した(Australian Animal Resources(オーストラリア、西オーストラリア、パース)から入手した動物):
i)高塩分食事を与えたWKYラット
ii)高塩分食事を与え、およびL−NAME(ω−モノメチル−ニトロ−L−アルギニン、Sigma Chemical Co.)を10mg/kg/dayで飲料水により与えたWKYラット
iii)ストレプトゾトシン注入(60mg/kg)により糖尿病を誘導したWKYラット
iv)4週間2.2%塩分食事を与えたSHRラット。
【0079】
それぞれのモデルにおいて、ラットは、4週間、Alzetミニポンプを介して、ランダムにVIP(4−16)(Ala−Val−Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg−Leu−Arg−Lys−Gln)、VIP(6−16)(Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg−Leu−Arg−Lys−Gln)、VIP(4−20)(Ala−Val−Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg−Leu−Arg−Lys−Gln−Met−Ala−Val−Lys−)、またはVIP(4−24)(Ala−Val−Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg−Leu−Arg−Lys−Gln−Met−Ala−Val−Lys−Lys−Tyr−Leu−Asn)、VIP(16−28)(Gln−Met−Ala−Val−Lys−Tyr−Leu−Asn−Ser−Ile−Leu−Asn)、VIP(10−28)(Tyr−Thr−Arg−Leu−Arg−Lys−Gln−Met−Ala−Val−Lys−Lys−Tyr−Leu−Asn−Ser−Ile−Leu−Asn)、VIP(6−12)(Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg)、VIP(6−10)(Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr)、VIP(6−20)(Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg−Leu−Arg−Lys−Gln−Met−Ala−Val−Lys−)、またはVIP(6−24)(Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg−Leu−Arg−Lys−Gln−Met−Ala−Val−Lys−Lys−Tyr−Leu−Asn)(全てAuspep(Australia)から入手または合成した)またはベヒクルコントロール(Hartman’s Solution(Baxter))注入を施した。それぞれのペプチドの用量は5pmol/kg/minとした。
【0080】
i)およびii)のモデルにおいて、14週齢WKYラットに、高塩分食事またはL−NAMEを添加した高塩分食事を開始した。それらは、VIPまたはベヒクルの注入のために、Alzetミニポンプの挿入手術を受けた。4週後、ラットに麻酔を行い、心臓を採取した。心筋線維症レベルを定量化した。
【0081】
モデルiii)において、ラットは、14週齢目においてストレプトゾトシン60mg/kgを注射される。8週後、糖尿病性ラットを、ランダムに、ペプチド注入(5pmol/kg/min)または処置せずの何れかを施す。ペプチドは上記の通り投与する。更に4週後、ラットを麻酔し、心臓を採取する。
【0082】
モデルiv)において、14週齢目のSHRラットは、2.2%塩分食事を開始する。それらは、ペプチドまたはベヒクル注入のためにAlzetミニポンプの挿入手術を受ける。4週後、ラットを麻酔し、心臓を採取する。心筋線維症レベルを上記のように定量化する。
【0083】
心筋線維症の程度は、既知の様式における2つの方法によって定量化される(Ye VZC, Hodge G, Yong JLC & Duggan KA (2002) Early myocardial fibrosis is associated with depletion of vasoactive intestinal peptide in the heart Exp. Physiol 87:539−546、Ye VZC, Hodge G, Yong JLC & Duggan KA (2003) Myocardial VIP and myocardial fibrosis induced by nitric oxide synthase inhibition in the rat Acta Physiol. Scand. 179:353−360、Ye VZC, Hodge G, Yong JLC & Duggan KA (2004) Vasopeptidase inhibition reverses myocardial VIP depletion and decreases myocardial fibrosis in salt sensitive hypertension Europ. J. Pharmacol. 485:235−242を参照)。
【0084】
有意な改善が処理したラットの心臓にて発見され、心筋線維症の指数は、コントロールと比較して処理したラットにおいて非常に低かった(図1)。
【0085】
[例2−線維症の動物モデルにおける、線維症の退行に対するVIP断片処置の効果]
VIP(6−16)、VIP(6−20)およびVIP(6−24)注入が、既存の線維症の退行ならびに線維症の進行の阻止を引き起こすかどうかを決定するために、2つの群の研究を行った。高塩分食事またはL−NAME(10mg/kg/day)を添加した高塩分食事およびVIP(6−16)、VIP(6−20)およびVIP(6−24)(5pmol/kg/min)の何れかまたはベヒクルコントロール注入で4週間処理した後に、無処置の14週齢WKYラットにおける心筋線維症の程度を、18週齢WKYラットにおける線維症の程度と比較した(図2参照)。
【0086】
予備的な結果は、図2で示される。データは、VIP(6−16)注入の後に明らかな心筋線維症の退行を示す。線維症の退行は、コラーゲン形成の減少またはその分解の増強の何れかに起因してよい。何れかの特定の作用機序に結びつけられることを望まないにも関わらず、心筋線維症の退行は、コラーゲン再吸収において役割を果たすコラゲナーゼの作用に起因するようである。
【0087】
本発明の保健医療に対する重要性は、当業者がこの開示を読むことで、即座に明らかと成るだろう。心不全を治療する能力が、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤およびアンジオテンシンレセプターブロッカーの登場ならびにアルドステロン拮抗薬およびベータ受容体遮断薬が後期段階の疾病において結果を改善することの実現により有意に改善された一方で、根底にある病変(線維症)の進行を阻止し、さらには線維症を後退させるよう作用する、本発明による医薬製剤の添加は、疾病の中程度から重症への拡大を阻止し、それゆえ実質的に保健医療の負担を減少させることができる。特定のVIP断片およびそれらの活性の全体のサイズは、それらを薬剤開発の標的として理想的に適切なものとする。
【0088】
[例3−高血圧の動物モデルにおける、血圧に対するVIP断片処置の効果]
VIPおよび断片が血圧を制御することに有効であるかどうかを決定するため、自然発症高血圧ラット(SHR)を、テールカフ脈波検査(tail cuff plethysmography)による血圧測定に慣れさせ、4週間の2.2%塩分食事を施した。
【0089】
ラットは、無作為に、コントロール(Hartman’s Solution)ベヒクル注入、VIP(1−28)(His−Ser−Asp−Ala−Val−Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg−Leu−Arg−Lys−Gln−Met−Ala−Val−Lys−Lys−Tyr−Leu−Asn−Ser−Ile−Leu−Asn)、VIP(4−10)(Ala−Val−Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr)、VIP(4−12)(Ala−Val−Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg)、VIP(4−16)(Ala−Val−Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg−Leu−Arg−Lys−Gln)、VIP(4−20)(Ala−Val−Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg−Leu−Arg−Lys−Gln−Met−Ala−Val−Lys)、VIP(4−24)(Ala−Val−Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg−Leu−Arg−Lys−Gln−Met−Ala−Val−Lys−Lys−Tyr−Leu−Asn)、VIP(4−28)(Ala−Val−Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg−Leu−Arg−Lys−Gln−Met−Ala−Val−Lys−Lys−Tyr−Leu−Asn−Ser−Ile−Leu−Asn)、VIP(6−10)(Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr)、VIP(6−12)(Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg)、VIP(6−16)(Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg−Leu−Arg−Lys−Gln)、VIP(6−20)(Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg−Leu−Arg−Lys−Gln−Met−Ala−Val−Lys)、VIP(6−24)(Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg−Leu−Arg−Lys−Gln−Met−Ala−Val−Lys−Lys−Tyr−Leu−Asn)、VIP(6−28)(Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg−Leu−Arg−Lys−Gln−Met−Ala−Val−Lys−Lys−Tyr−Leu−Asn−Ser−Ile−Leu−Asn)、VIP(16−20)(Gln−Met−Ala−Val−Lys)、VIP(16−24)(Gln−Met−Ala−Val−Lys−Lys−Tyr−Leu−Asn)、VIP(16−28)(Gln−Met−Ala−Val−Lys−Lys−Tyr−Leu−Asn−Ser−Ile−Leu−Asn)、VIP(1−12)(His−Ser−Asp−Ala−Val−Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr−Thr−Arg)およびVIP(10−28)(Tyr−Thr−Arg−Leu−Arg−Lys−Gln−Met−Ala−Val−Lys−Lys−Tyr−Leu−Asn−Ser−Ile−Leu−Asn)、VIP(4−10)(Ala−Val−Phe−Thr−Asp−Asn−Tyr)に供した。
【0090】
それぞれのペプチドは5pmol/kg/minで注入した。
【0091】
血圧は、テールカフ脈波検査を週に2度、4週間測定した。
【0092】
得られた収縮期血圧(SBP)測定は図6−9に示される。断片のいくつかは、コントロール溶液と比較して、SPBの減少を示した。VIP自身は、SBPの減少にいずれの有意な効果も見られなかったが、多くの断片、特にVIP(6−28)、VIP(4−24)、VIP(4−28)およびより特にVIP(4−16)、VIP(4−12)、VIP(4−20)、VIP(6−20)およびVIP(6−24)が、SBPの有意な減少を達成した。図6は、構造からVIP断片活性を予測することにおける困難性を、ある程度示している。VIP(4−16)は、VIP(4−12)(4アミノ酸少ない)またはVIP(4−20)(4アミノ酸長い)のどちらよりも有効ではなかった。
【0093】
VIP(6−28)は、PCT/AU2005/000835において、心筋線維症の阻止に有効であると開示された。
【0094】
開示される本発明の教示および意図と一致した、本発明による組成物、方法および使用のその他の実施態様および変更が意図され、および、これらは、本発明の範囲内であることが認められる。
【0095】
表1:VIP断片およびアミノ酸配列(参照のために本来のVIPを含む)。
【表1−1】

【表1−2】

【表1−3】

【表1−4】

【表1−5】

【表1−6】

【表1−7】

【表1−8】

【表1−9】

【表1−10】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
コア配列として本来のVIPのアミノ酸残基6−10または16−25を有する、医薬的有効量の1以上の機能的血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片またはその保存的な置換を含む組成物。
【請求項2】
断片VIP(1−12)およびVIP(6−28)を含まない、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の組成物であって、前記VIP断片が、以下から成る群から選択される1以上の断片またはその保存的な置換である組成物:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28),VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28),VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【請求項4】
心筋線維症または関連症状の予防的または治療的な処置のための組成物であって、医薬的有効量の1以上の機能的な血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片を含む組成物であって、ここにおいて、前記VIP断片は、以下から成る群から選択される1以上の断片またはその保存的な置換である組成物:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28),VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【請求項5】
高血圧の予防的または治療的な処置のための組成物であって、医薬的有効量の1以上の機能的な血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片を含む組成物であって、ここにおいて、前記VIP断片は、以下から成る群から選択される1以上の断片またはその保存的な置換である組成物:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28),VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(6−28)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【請求項6】
医薬的に許容可能な担体とともに投与される、請求項1から5の何れか1項に記載の組成物。
【請求項7】
心血管性症状の治療に有用な1以上のその他の活性薬剤とともに投与される、請求項1から6の何れか1項に記載の組成物。
【請求項8】
経口、静脈内、筋肉内、または表皮下の経路による投与のために処方される、請求項1から7の何れか1項に記載の組成物。
【請求項9】
被験体における心筋線維症または関連症状の治療的または予防的な処置の方法であって、被験体にコア配列として本来のVIPのアミノ酸残基6−10または16−25を有する、医薬的有効量の1以上の機能的血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片またはその保存的な置換を含む組成物を投与することを含む方法。
【請求項10】
被験体における心筋線維症または関連症状の治療的または予防的な処置の方法であって、請求項1から8の何れか1項に記載の組成物を被験体に投与することを含む方法。
【請求項11】
被験体における心筋線維症または関連症状の治療的または予防的な処置の方法であって、以下から成る群から選択される1以上のVIP断片またはその保存的な置換を含む組成物を被験体に投与することを含む方法:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28)、VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【請求項12】
確立した心筋線維症の進行を阻止または鈍化するために使用する場合における、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記組成物が確立した線維症の程度を減少させるために使用される、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
請求項9から13の何れか1項に記載の方法であって、前記関連症状が、高血圧、糖尿病、心筋炎、虚血性心疾患、左室肥大、弛緩性機能障害、心筋炎、心筋症、左室機能不全、うっ血性心不全(心筋線維症が病理学の根底にあってよい)、癌化学療法で使われるダウノルビシンおよびその他といった薬剤による治療、遺伝的素因、コン症候群および褐色細胞腫といったその他の症状、高塩分食事等である方法。
【請求項15】
請求項9から14の何れか1項に記載の方法であって、前記関連症状が、前繊維性介在物質の生成を生じさせる症状、または被験体に心筋線維症の傾向を与える症状を含む方法。
【請求項16】
請求項9から15の何れか1項に記載の方法であって、前記予防的な処置が、リスク群における線維症の発症の阻止または鈍化に使用される方法。
【請求項17】
請求項9から16の何れか1項に記載の方法であって、前記症状が、高血圧および/または高塩分摂取、糖尿病等といった疾病である方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、前記症状が高血圧である方法。
【請求項19】
高血圧を減少させることによる心筋線維症の治療的または予防的な処置の方法であって、必要のあるまたはリスクのある被験体にVIP断片を含む組成物を投与することを含む方法。
【請求項20】
高血圧を減少させることによる心筋線維症の治療的または予防的な処置の方法であって、関連症状に、以下から成る群から選択される1以上のVIP断片またはその保存的な置換を含む組成物を投与する方法:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28)、VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(6−28)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【請求項21】
確立した心筋線維症の進行を阻止または鈍化するために使用される場合における、請求項19または20に記載の方法。
【請求項22】
確立した線維症の程度を減少させるために使用される場合における、請求項19または20に記載の方法。
【請求項23】
血圧を降下させる方法であって、それを必要とする被験体に対して、医薬的に許容可能な担体とともに医薬的有効量の1以上の血管作用性小腸ペプチド(VIP)および/またはその活性断片を含む組成物を投与することを含む方法。
【請求項24】
血圧を降下する方法であって、それを必要とする被験体に、コア配列として本来のVIPのアミノ酸残基6−10または16−25を有する医薬的有効量の1以上の機能的な血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片またはその保存的な置換を含む組成物を投与することを含む方法。
【請求項25】
血圧を降下する方法であって、被験体に以下から成る群から選択される1以上のVIP断片またはその保存的な置換を含む組成物を投与することを含む方法:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28)、VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(6−28)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【請求項26】
高血圧を治療する方法であって、それを必要とする被験体に対して、医薬的に許容可能な担体とともに医薬的有効量の1以上の機能的な血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片および/またはその活性断片を含む組成物を投与することを含む方法。
【請求項27】
高血圧を治療する方法であって、それを必要とする被験体に対して、コア配列として本来のVIPのアミノ酸残基6−10または16−25を有する医薬的有効量の1以上の機能的な血管作用性小腸ペプチド(VIP)断片またはその保存的な置換を含む組成物を投与することを含む方法。
【請求項28】
高血圧の治療的または予防的な処置の方法であって、被験体に以下からなる群から選択される1以上のVIP断片またはその保存的な置換を含む組成物を投与することを含む方法:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28)、VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(6−28)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【請求項29】
請求項28に記載の方法であって、被験体が、心筋線維症または関連症状を有する方法。
【請求項30】
被験体における前繊維性介在物質の、レベルの減少、生成の阻害または生成の減少の方法であって、請求項1から8の何れか1項に記載の組成物を前記被験体に投与することを含む方法。
【請求項31】
被験体の心筋におけるコラーゲン形成の減少またはコラーゲン分解の増強の方法であって、請求項1から8の何れか1項に記載の組成物を前記被験体に投与することを含む方法。
【請求項32】
心筋線維症または関連症状の治療または予防のための医薬の製造のための、請求項1から8の何れか1項に記載の組成物の使用。
【請求項33】
確立した心筋線維症の進行の阻止または鈍化のための請求項32に記載の使用。
【請求項34】
リスク群における線維症の発症の阻止または鈍化のための請求項32に記載の使用。
【請求項35】
確立した線維症の程度を減少するための請求項32に記載の使用。
【請求項36】
請求項32に記載の使用であって、ここにおいて、前記関連症状が、高血圧、糖尿病、心筋炎、虚血性心疾患、左室肥大、弛緩性機能障害、心筋炎、心筋症、左室機能不全、うっ血性心不全(心筋線維症が病理学の根底にあってよい)、癌化学療法で使われるダウノルビシンその他といった薬剤による治療、遺伝的素因、コン症候群および褐色細胞腫といったその他の症状、高塩分食事等である使用。
【請求項37】
請求項36に記載の使用であって、前記関連症状が、前繊維性介在物質の生成を生じさせる症状、または被験体に心筋線維症の傾向を与える症状を含む使用。
【請求項38】
請求項37に記載の使用であって、前記症状が、高血圧および/または高塩分摂取、糖尿病等といった疾病である使用。
【請求項39】
心筋線維症または関連症状の治療的または予防的な処置のための医薬の製造における、以下から成る群から選択される1以上のVIP断片またはその保存的な置換を含む組成物の使用:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28)、VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【請求項40】
高血圧を減少させることによる心筋線維症の治療的または予防的な処置のための医薬の製造における、以下から成る群から選択される1以上のVIP断片またはその保存的な置換を含む組成物の使用に関する:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28)、VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(6−28)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【請求項41】
被験体における血圧の降下のための医薬の製造におけるVIPまたはその断片の使用。
【請求項42】
請求項41に記載の使用であって、ここにおいて、前記VIP断片が、以下から成る群から選択される1以上のVIP断片である使用:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28),VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(6−28)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。
【請求項43】
高血圧の治療的または予防的な処置のための医薬の製造におけるVIPの使用。
【請求項44】
請求項43に記載の使用であって、ここにおいて、前記VIP断片は、以下から成る群から選択される1以上のVIP断片である使用:VIP(4−10)、VIP(4−11)、VIP(4−12)、VIP(4−13)、VIP(4−14)、VIP(4−15)、VIP(4−16)、VIP(4−17)、VIP(4−18)、VIP(4−19)、VIP(4−20)、VIP(4−21)、VIP(4−22)、VIP(4−23)、VIP(4−24)、VIP(4−25)、VIP(4−26)、VIP(4−27)、VIP(4−28)、VIP(5−10)、VIP(5−11)、VIP(5−12)、VIP(5−13)、VIP(5−14)、VIP(5−15)、VIP(5−16)、VIP(5−17)、VIP(5−18)、VIP(5−19)、VIP(5−20)、VIP(5−21)、VIP(5−22)、VIP(5−23)、VIP(5−24)、VIP(5−25)、VIP(5−26)、VIP(5−27)、VIP(5−28),VIP(6−10)、VIP(6−11)、VIP(6−12)、VIP(6−13)、VIP(6−14)、VIP(6−15)、VIP(6−16)、VIP(6−17)、VIP(6−18)、VIP(6−19)、VIP(6−20)、VIP(6−21)、VIP(6−22)、VIP(6−23)、VIP(6−24)、VIP(6−25)、VIP(6−26)、VIP(6−27)、VIP(6−28)、VIP(10−28)、VIP(16−25)、VIP(16−26)、VIP(16−27)、VIP(16−28)。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2012−229222(P2012−229222A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−133977(P2012−133977)
【出願日】平成24年6月13日(2012.6.13)
【分割の表示】特願2008−543613(P2008−543613)の分割
【原出願日】平成18年12月8日(2006.12.8)
【出願人】(506408874)ベクタス・バイオシステムズ・リミテッド (3)
【Fターム(参考)】