説明

VOC濃度分析器とVOC捕集器とを具える掘削孔内ガス監視装置及びその方法

掘削孔内ガス監視装置とその方法。掘削孔内ガス監視(IGM)装置はVOC濃度分析器とVOC捕集器とを具えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は掘削孔内ガス監視(IGM)装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
埋立地及び関連する場所で生成される、ガス濃度、特にメタン及び二酸化炭素の監視は、爆発の危険及び温室効果ガスとしての影響といったガスが有する起こりうる問題のために、共通の法的な必要条件となっている。現在では、主要な埋立地のガス分析は、局所サンプリングを通して、あるいは非常に高価な位置固定式の監視局の使用を通して達成される。近年では、ガス生成及び移動は気圧及び地下水移動といった環境因子に対応することが認識されてきており、付随的に局所サンプリングがこのような変化を多くの場合に見逃すことが理解されている。
【0003】
ガス変量を測定するための検出器と、ガス変量を測定するのに検出器を自動的に周期的に用いるように構成したコントローラとを具える内蔵型のIGM装置を提供することは国際公開第2007/141512号で既知である。
【0004】
しかしながら、国際公開第2007/141512号に開示した装置及び方法は、揮発性有機化合物(VOC)を扱っていない。
【0005】
従来技術の欠点を、このような従来技術又は欠点が本明細書中に囲繞されていようとそうでない場合であっても、解決するか、克服するか、あるいは除去することが本発明の好適な実施形態の目的である。
【発明の概要】
【0006】
第1の態様における本発明によると、VOC濃度分析器とVOC捕集器とを具える掘削孔内ガス監視(IGM)装置が提供されている。
【0007】
好適には、VOC濃度分析器はVOCの非特異的な実時間濃度を提供するよう構成される。好適には、VOC濃度分析器は光イオン化検出器を具える。
【0008】
好適には、VOC捕集器は特異的な容積濃度を提供するように構成される。好適には、VOC捕集器は吸着材料を含む。
【0009】
好適には、本装置は更に大気圧を測定するように構成した圧力センサを具える。
【0010】
好適には、本装置は更に時計を具える。
【0011】
好適には、本装置はVOC濃度分析器とVOC捕集器とを通して下流方向にガスを汲み出すためのポンプを具え、本装置を構成することによって、ポンプが汲み出し時間にVOC濃度分析器とVOC捕集器とを通して掘削孔ガスを汲み出すことにより、VOC濃度分析器は所定の時間にVOC濃度を定量する。好適には、本装置を構成することによって、汲み出し時間、測定時間、及び測定時間での大気圧は記録される。
【0012】
好適には、本装置はVOC濃度分析器とVOC捕集器とを通して下流方向にガスを汲み出すためのポンプと、ガス流入部で任意の粒子又は水分を除去するためのフィルタとを具え、VOC濃度分析器及びVOC捕集器はフィルタの上流にある。
【0013】
好適には、本装置はVOC濃度分析器とVOC捕集器とを通して下流方向にガスを汲み出すためのポンプを具え、ガス流入部と、ポンプの上流にある第1の弁と、圧力センサとを具えるガス流路があり、本装置を構成することによって第1の弁が閉じた場合にポンプが所定の期間稼働し、圧力センサで測定されるような所定の圧力を所定の期間内に超えない場合は、ポンプ不良信号が生成される。好適には、所定の期間は8ないし12秒であり、所定の圧力は100mbである。
【0014】
好適には、本装置はVOC濃度分析器とVOC捕集器とを通して下流方向にガスを汲み出すためのポンプを具え、ガス流入部と、ポンプの上流にある第1の弁と、圧力センサと、フィルタとを具えるガス流路があり、本装置を構成することによって、第1の弁が開いた場合に第1の圧力センサ読取り値が得られ、ポンプは所定の期間稼働し、その後第2の圧力センサ読取り値が得られ、第1の圧力センサ読取り値と第2の圧力センサ読取り値との間の差異の大きさが所定の値を超える場合、フィルタ不良信号が生成される。好適には、所定の期間は2秒ないし6秒である。好適には、所定の値は250mbである。
【0015】
好適には、感知時間、及びポンプが動作する時間の長さは記録される。
【0016】
好適には、本装置は第1の弁の下流にある第2の弁と、ガス流出部とを具える。
【0017】
好適には、本装置は掘削孔側と大気圧側があるように構成され、装置の掘削孔側、かつ装置の大気圧側へのガス流出部がある。
【0018】
好適には、VOC濃度分析器及びVOC捕集器はガス流路において、ガス分析器と直列である。好適には、ガス分析器は炭化水素、二酸化炭素、酸素、及び硫化水素のうちの1以上を分析する。
【0019】
本発明による第2の態様があり、掘削孔内ガス監視装置の動作方法を提供し、本方法は、掘削孔における本発明の第1の態様による掘削孔内ガス監視装置の使用を具える。
【0020】
好適には、VOC捕集器によって捕集したVOCは定量化される。
【0021】
好適には、本装置はVOC捕集器とVOC分析器とを通して掘削孔からガスを汲み出すためのポンプを具え、感知時間及びポンプが動作する時間の長さは、装置を通過するガスの容積を定量するために記録される。これによって、VOC濃度が定量可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明は以下の図面を引用して、実施例のみによって説明される。
【0023】
【図1】図1は、本発明による掘削孔内ガス監視装置がある掘削孔の場所の概略図である。
【図2】図2は、本発明による掘削孔内ガス監視装置の概略的な断面正面図である。
【図3】図3は、本発明による掘削孔内ガス監視装置の動作方法を例示するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
添付の図面の図1では、埋立地の場所からなる土地において掘削孔2が示されている。掘削孔2は複数の側孔6がサンプリング可能なように配置されるライナー4によって支持される。
【0025】
添付の図面の図2では、蓋部10を含む掘削孔内ガス監視(IGM)装置8が示されている。蓋部10はIGM装置8を受容するための内孔12を具える。蓋部10はライナー4にある対応する内側のねじ山(図示せず)に係合させるための外側のねじ山14を具える。代替的には、蓋部は筐体の一部として生成できる。密封部16は、好適なねじ山が用いるべき蓋部10で利用できない場合にIGM装置8を掘削孔に装着するために提供される。
【0026】
IGM装置8は環境等級IP−68に合致する、すなわち実質的に防水性の内蔵式ユニットである本体部17からなる。IGM装置8は頂部30と外側のチューブ32とを具える。この実施形態におけるチューブ32の外径は約40mmであり、一般的な掘削孔のライナーに挿入可能である。本発明のこの実施形態においては、チューブ32の長さは800mmであるが、800mm未満であってもよい。
【0027】
IGM装置8は更に第1の流入バルブ38に連結するガス流入部36を具え、ガス流入部はVOC捕集器42に連結し、流入ガスから任意の過剰な水分及び/又は粒子を除去するために水及びフィルタ44に連結する揮発性有機化合物(VOC)検出器40に通じている。フィルタ44は第1の圧力センサ46に連結し、複数のガス分析器、この場合においては、HS及びCOセンサ52、COセンサ54、CHセンサ56、ならびにOセンサ58を具えるガス検出器50に連結するポンプ48に連結する。検出器は掘削孔に戻る戻り配管(第1の流出口)62に連結する第2の弁60と、第2の圧力センサ66に連結し、この場合は第2の流出口68を大気まで延在させる、第3の弁64へ分岐した連結部とに連結される。
【0028】
好適なフィルタ44は、英国レミントンスパー クイーンズウェイ ソブリンハウスのGeotechnical Instruments社から入手可能なような、直列型の粒子及び水分フィルタである。
【0029】
VOC検出器40はVOCの存在と濃度範囲とを検出するが、多様なVOCを区別しない。好適なVOC採取器40は光イオン化検出器である。VOC捕集器42は吸着剤であり、通過するVOCを吸着(すなわち、吸収)する。好適なVOC採取器40は多数の小さな吸着球が中にあるGORESorb(商標)チューブである。
【0030】
任意の好適なガス変量は検出器50で測定でき、分析器は一般的には、炭化水素(特にメタン)、二酸化炭素、酸素、一酸化炭素、及び硫化水素の濃度を監視するように用いられる。
【0031】
IGM装置8は更に、内蔵型、すなわち、外部供給源からのデータ通信及び電力に依存していない、装置8の動作を制御するための合併型のコントローラ及びメモリ70と、装置8を動作させる動力電池(バッテリ)72を具える。コントローラ70は時計を具える。
【0032】
通気管74は装置8を通り掘削孔の末端から流出口76へ、頂部30を通って大気(装置の大気側末端)へ通過して提供される。通気管の弁78は通気管64を提供し、大気に対して開口するかどうかを制御する。
【0033】
更に水検出器80が示されており、液体の水が存在すること又は近いことを装置で検出し、このような検出で信号をコントローラ70に送信する。導電センサは液体の水の存在を決定するのに用いられる。
【0034】
更に水位検出器(図示せず)はIGM装置の底部に連結でき、使用中にその下の掘削孔に浮遊させる。配線して圧力変換器を用いることができる。
【0035】
頂部30は遠隔デバイスとのデータ通信と装置活性化とを可能にするコネクタ82を具える。更には、圧力センサは掘削孔の水位を監視するためにここに取付けできる。
【0036】
IGM装置8は掘削孔ライナー内部の掘削孔2に取付けられ、蓋部10はガス密閉部を提供する。
【0037】
経時的にガスは掘削孔2で増加する。IGM装置8は特にコントローラ70のプログラミングによって構成され、掘削孔からのガス試料を自動的かつ定期的に試験する。これが行われるプロセスをここに記載する。
【0038】
最初(ステップ100)に、ポンプの試験が行われる。第1の弁38が閉止している場合は、ポンプ48が始動し、第1の圧力センサ46は10秒以内に100mbを読み取らなければならない。そうでない場合は、ポンプ48が不良となりうるため、不良(FAIL)の警告がコントローラ70によって生成される。
【0039】
次(ステップ102)に、フィルタの試験が行われる。第1の弁38瓦解向している場合は、4秒後に第1の圧力センサ46は圧力読取値BHを取得する。次いで、ポンプ48は所定の期間動作し、第1の圧力センサ46は別の圧力読取値BHPを取得する。BHP−BHが250mbを超える場合は、フィルタ44が遮断されている可能性があるため、不良(FAIL)の警告がコントローラ70によって生成される。
【0040】
任意の不良の警告は装置方のデータダウンロードの一部として顕著に表れる。
【0041】
第1及び第2の弁38及び60は開放され(ステップ104)、ポンプ48が始動して(ステップ106)、上述のように掘削孔からガス流路を通ってガスを汲み出して、センサに掘削孔からの最新のガス試料があるのを保証する。VOC検出器40及びVOC捕集器42は、別の方法でガス流動からVOCを除去するフィルタ44の前にある。VOC捕集器によって収集されるVOCは、VOC捕集器を除去し、VOCをガスクロマトグラフィといった機器に溶出ことによって、定量できる。VOC濃度の測定(ステップ108)はVOC検出器40で生成される。水分及び粒子はフィルタ44で除去される。
【0042】
掘削孔ガスは次いで検出器50を通過し、ガス分析器57、54、56、及び58で分析される(ステップ110)。
【0043】
同時のガス圧力測定(ステップ112)は第1のガス圧力センサ38でなされ、基準となる大気圧の測定は第2の圧力センサ66でなされる。感知時間及びポンプが動作する時間の長さは操作及び記録される。経験的な測定に基づいて、あるいは計算によって、ポンプ48が動作する単位時間おきに装置8を通過するガスの容積は定量できる。従って、どのくらいの容量のガスが、任意の所定の試験時間で装置を通過するかを定量できる。このデータはコントローラ/メモリ70に保存される。VOC捕集器で収集したVOCの量は次いで、VOC濃度を測定する捕集器を通過するガスの容積で除算されうる。
【0044】
第1及び第2の弁38及び60は次いで閉止される(ステップ116)。掘削孔からのガスは循環して装置の掘削孔の末端を通って掘削孔に戻る。
【0045】
ガス変量の測定はガス分析器52、54、56、及び58によって行われる。任意の好適な変数は監視でき、特殊ガスの有無、ガス濃度レベル、ガス圧力、ガスにおける含水量等を含む。ガス変量の測定によるデータはコントローラ/メモリ70に保存される。
【0046】
コントローラ70におけるタイマーは、次の周期的な測定ができるように初期化される(ステップ116)。
【0047】
コントローラ/メモリ70において保存されるデータは、コネクタ82を介した有線接続か、あるいは無線通信によってダウンロードできる。この接続は更に、コントローラ70をプログラミングして、所望のとおりに装置8を動作するのに用いられうる。例えば、採取頻度といった変数、採取が定期的か否か、大気に対する周期的な通気があるべきか否か等は設定できる。
【0048】
継続的に、水検出器80が装置における水の存在を検出する場合に、水検出信号は装置8を動作停止にするステップ、警告信号を送信するステップ、警告光を照射するステップ等といった好適なステップを取ることができるコントローラ70に送信される。これによって、損傷から装置8を保護し、かつ、品質の低い読取り値が生成されるのを回避できる。
【0049】
ガスが掘削孔で経時的に増加すると、掘削孔を大気に対して開口して内部の圧力を低下することと、更に、実質的に掘削孔を大気と平衡可能にすることによって採取動作を初期化することは有用となりうる。従って、任意の監視のための基準線は初期化され、ガス変量の変数の分析は経時的に行われうる。装置8は周期的に、あるいは指示で、掘削孔を大気に通気するよう構成できる。
【0050】
従って、掘削孔に都合良く配置して、掘削孔内のガス変量の周期的なデータ読取り値を取ることができる携帯型で内蔵型のIGM装置が提供される。
【0051】
特に、本発明の好適な実施形態によってVOCは監視できる。VOC検出器のVOC捕集器との組合せ、及び装置を通るガスの容積の定量によって、掘削孔における特定のVOCの絶対的な濃度と、経時的にどのくらい変化するのかとを計算できる。結果を記録することによって、VOCの変化を経時的に監視して、例えば大気圧や天候状態といった他の時間で変化する事象との比較を可能にする。
【0052】
本出願と関連する本明細書と同時又は以前に提出され、かつ本明細書とともに一般閲覧のために開放されている総ての論文及び文献に注意を向けるべきであり。このような総ての論文及び文献の内容は引用によって本明細書中に組み込まれている。
【0053】
本明細書(添付の特許請求の範囲、要約及び図面を含む)に開示の総ての特徴、ならびに/又は任意の方法又はプロセスの総てのステップは、これらの特徴及び/又はステップの少なくとも一部が相互に排他的である組合せを除けば、任意の組合せで組合わされうる。
【0054】
本明細書(添付の特許請求の範囲、要約及び図面を含む)に開示の各々の特徴は特に明確に述べていない限り、同一、等価、又は同様の目的に供する代替的な特徴によって置き換えることができる。従って、明確に述べていない限り、開示の各々の特徴は一般的な一連の等価又は同様の特徴の単なる一実施例である。
【0055】
本発明は詳細な先行する実施形態に限定されない。本発明は本明細書(添付の特許請求の範囲、要約及び図面を含む)に開示の特徴のうち任意の新規なもの、又は任意の新規の組合せ、あるいは開示の任意の方法又はステップのうち任意の新規なもの、又は任意の新規の組合せに拡張される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
掘削孔内ガス監視(IGM)装置であって、VOC濃度分析器とVOC捕集器とを具えることを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項2】
請求項1に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、前記VOC濃度分析器がVOCの非特異的な実時間濃度を提供するよう構成されることを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、前記VOC濃度分析器が光イオン化検出器を具えることを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、前記VOC捕集器が特異的な容積濃度を提供するように構成されることを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、前記VOC捕集器が吸着材料を含むことを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、大気圧を測定するように構成した圧力センサを、該装置が更に具えることを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、該装置が時計を更に具えることを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、該装置が前記VOC濃度分析器と前記VOC捕集器とを通して下流方向にガスを汲み出すためのポンプを具え、前記装置を構成することによって、前記ポンプが汲み出し時間に前記VOC濃度分析器と前記VOC捕集器とを通して掘削孔ガスを汲み出すことにより、前記VOC濃度分析器が所定の時間にVOC濃度を定量することを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項9】
請求項8に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、本装置を構成することによって、汲み出し時間、測定時間、及び測定時間での大気圧が記録されることを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項10】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、該装置が前記VOC濃度分析器と前記VOC捕集器とを通して下流方向にガスを汲み出すためのポンプと、ガス流入部で任意の粒子又は水分を除去するためのフィルタとを具え、前記VOC濃度分析器及び前記VOC捕集器がフィルタの上流にあることを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項11】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、該装置が前記VOC濃度分析器と前記VOC捕集器とを通して下流方向にガスを汲み出すためのポンプを具え、ガス流入部と、前記ポンプの上流にある第1の弁と、圧力センサとを具えるガス流路があり、前記装置を構成することによって前記第1の弁が閉じた場合に前記ポンプが所定の期間稼働し、前記圧力センサで測定されるような所定の圧力を所定の期間内に超えない場合は、ポンプ不良信号が生成されることを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項12】
請求項11に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、前記所定の期間が8ないし12秒であり、前記所定の圧力が100mbであることを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項13】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、該装置が前記VOC濃度分析器と前記VOC捕集器とを通して下流方向にガスを汲み出すためのポンプを具え、ガス流入部と、前記ポンプの上流にある第1の弁と、圧力センサと、フィルタとを具えるガス流路があり、前記装置を構成することによって、前記第1の弁が開いた場合に第1の圧力センサ読取り値が得られ、前記ポンプが所定の期間稼働し、その後第2の圧力センサ読取り値が得られ、前記第1の圧力センサ読取り値と前記第2の圧力センサ読取り値との間の差異の大きさが所定の値を超える場合、フィルタ不良信号が生成されることを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項14】
請求項13に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、前記所定の期間が2秒ないし6秒であることを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項15】
請求項13又は請求項14に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、前記所定の値が250mbであることを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項16】
請求項8ないし15に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、感知時間及びポンプが動作する時間の長さが記録されることを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項17】
請求項11ないし15に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、該装置が前記第1の弁の下流にある第2の弁と、ガス流出部とを具えることを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項18】
請求項1ないし17のいずれか1項に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、該装置が掘削孔側と大気圧側があるように構成され、前記装置の掘削孔側、かつ前記装置の大気圧側へのガス流出部があることを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項19】
請求項1ないし18のいずれか1項に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、前記VOC濃度分析器及び前記VOC捕集器はガス流路において、ガス分析器と直列であることを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項20】
請求項19に記載の掘削孔内ガス監視(IGM)装置において、前記ガス分析器が炭化水素、二酸化炭素、酸素、及び硫化水素のうちの1以上を分析することを特徴とする掘削孔内ガス監視(IGM)装置。
【請求項21】
掘削孔内ガス監視装置の動作方法であって、該方法が請求項1ないし20のいずれか1項に記載の掘削孔内ガス監視装置の使用を具えることを特徴とする掘削孔内ガス監視装置の動作方法。
【請求項22】
請求項21に記載の掘削孔内ガス監視装置の動作方法において、前記VOC捕集器によって捕集したVOCが定量化されることを特徴とする掘削孔内ガス監視装置の動作方法。
【請求項23】
請求項21又は請求項22に記載の掘削孔内ガス監視装置の動作方法において、該装置が前記VOC捕集器と前記VOC分析器とを通して該掘削孔からガスを汲み出すためのポンプを具え、感知時間及びポンプが動作する時間の長さが、前記装置を通過するガスの容積を定量するために記録され、これによって、VOC濃度が定量可能となることを特徴とする掘削孔内ガス監視装置の動作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−504035(P2013−504035A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−526120(P2012−526120)
【出願日】平成22年8月3日(2010.8.3)
【国際出願番号】PCT/GB2010/051282
【国際公開番号】WO2011/027137
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(512047313)インテリシス リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】INTELISYS LIMITED
【Fターム(参考)】