説明

VOIP緊急呼出支援

【課題】様々な3GPP及び3GPP2ネットワーク、様々な位置選定アーキテクチャ、及び様々な型式のユーザー機器(UE)のために使用される緊急インターネット上音声プロトコル(VoIP)呼出を支援する技術を提供する。
【解決手段】UE110は緊急VoIP呼出を確立する要求を送るために巡回ネットワーク130と通信する。UE110はUE110に関する最初の位置推定を取得するために巡回ネットワーク130によって指示された位置選定サーバと相互動作する。UE110はPSAP180によって緊急VoIP呼出を確立するために巡回ネットワーク130を介して呼出設定を行う(それは最初の位置推定に基づいて選択される)。UE110はそれ以降、例えば、PSAP180によって要求されたならば、UE110に関する更新位置推定を取得するために位置選定サーバによって位置決め行う。

【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
本出願は、2005年8月2日出願の「インターネット上音声プロトコル緊急呼出支援(VOICE-OVER INTERNET PROTOCOL EMERGENCY CALL SUPPORT)」と題する仮米国出願番号第60/704,977号、2005年8月30日出願の「VOIP緊急呼出支援(VOIP EMERGENCY CALL SUPPORT)」と題する仮米国出願番号第60/713,199号、2005年10月13日出願の「VOIP緊急呼出支援(VOIP EMERGENCY CALL SUPPORT)」と題する仮米国出願番号第60/726,694号、2005年10月31日出願の「VOIP緊急呼出支援(VOIP EMERGENCY CALL SUPPORT)」と題する仮米国出願番号第60/732,226号、及び2005年12月9日出願の「SUPLを使用する緊急VoIP呼出の支援(SUPPORT FOR EMERGENCY VoIP CALLS USING SUPL)」と題する仮米国出願番号第60/748,821号に対する優先権を主張するものであり、全てはこの譲請人に譲渡され、ここに引例により組込まれている。
【発明の分野】
【0002】
本開示は一般に通信に関係し、特に緊急呼出(emergency calls)を支援する技術に関係する。
【発明の背景】
【0003】
無線通信ネットワークは音声、ビデオ、パケット・データ、メッセージ通信、放送、等々といった様々な通信サービスを提供するために広く展開されている。これらの無線ネットワークは利用可能なネットワーク資源を共有することによって多数のユーザーのために通信を支援することが可能な多元接続ネットワークである。そのような多元接続ネットワークの例は符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、及び直交FDMA(OFDMA)ネットワークを含む。
【0004】
無線ネットワークは一般的にこれらのネットワークとサービス予約している無線ユーザーのための通信を支援する。サービス予約は安全性、経路指定(routing)、サービス品質(QoS)、請求書作成(billing)、等々に関する情報と関連する。予約関連情報は無線ネットワークとの呼出(calls)を確立するために使用される。
【0005】
そのユーザーのために無線ネットワークによって提供される最も基本的なサービスの一つは音声呼出を送信し、且つ受信する能力である。このサービスの最近の一つの強化はインターネット上音声プロトコル(VoIP)呼出を送信し、受信できることである。VoIP呼出は専用トラヒック・チャネルの代わりに他のパケット・データのように経路指定されるパケットで音声データが送られる音声呼出である。
【0006】
無線ユーザーはユーザーがサービス予約しているホーム・ネットワークであっても、なくても無線ネットワークによって緊急音声または他のメディア呼出を行う。そのような呼出はVoIPを使用する。主要な課題は呼出を提供できる適切な公開安全性回答点(Public Safety Answering Point:PSAP)に緊急呼出を送ることである。これはユーザーのために暫定位置推定を取得し、そして暫定位置推定に基づいて適切なPSAPを決定することを必要とする。ユーザーが徘徊(ローミング)していたり、そして/或いはネットワークとのサービス予約を全くしていなければ、問題は複雑である。
【0007】
従って、緊急呼出及び緊急VoIP呼出を支援するための技術が当技術分野において必要である。
【発明の概要】
【0008】
緊急インターネット上音声プロトコル(Voice-over-Internet Protocol:VoIP)呼出を支援する技術をここに述べる。その技術は様々な3GPP及び3GPP2ネットワーク、様々な位置選定(location)アーキテクチャ、及びサービス予約有り及びサービス予約なしのユーザー機器(User Equipments:UE)のために使用される。
【0009】
実施例では、UEは緊急VoIP呼出を確立する要求を送信するために巡回ネットワーク(visited network)によって通信する。UEは巡回ネットワークによってUEに関する最初の位置推定を取得するために指示された位置選定サーバ(location server)と交信する。UEはPSAPによって緊急VoIP呼出を確立するために巡回ネットワークを介して呼出設定を行うが、それは最初の位置推定に基づいて選択される。その後、UEは、例えば、PSAPによって要求されれば、UEのために更新された位置推定を取得するために位置選定サーバによって位置決めを行う。緊急VoIP呼出の様々な詳細は下記で述べる。
【0010】
開示の様々な形態及び実施例はまた下記で更に詳細に述べる。
【0011】
開示の形態及び実施例は同様な参照符号が全体にわたり対応して同一である図面と関連して取られる以下に始まる詳細な説明からさらに明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】緊急VoIP要求を支援する配置を示す。
【図2】3GPPネットワーク・アーキテクチャを示す。
【図3】3GPPネットワーク・アーキテクチャを示す。
【図4】SUPL位置選定による緊急VoIP呼出に関するネットワーク・アーキテクチャ及びメッセージ・フローを示す。
【図5】SUPL位置選定による緊急VoIP呼出に関するネットワーク・アーキテクチャ及びメッセージ・フローを示す。
【図6】3GPP制御平面位置選定による緊急VoIP呼出に関するネットワーク・アーキテクチャ及びメッセージ・フローを示す。
【図7】3GPP制御平面位置選定による緊急VoIP呼出に関するネットワーク・アーキテクチャ及びメッセージ・フローを示す。
【図8】X.S0024位置選定による緊急VoIP呼出に関するネットワーク・アーキテクチャ及びメッセージ・フローを示す。
【図9】X.S0024位置選定による緊急VoIP呼出に関するネットワーク・アーキテクチャ及びメッセージ・フローを示す。
【図10】サービス予約なしのUEのための緊急VoIP呼出に関するネットワーク・アーキテクチャ及びメッセージ・フローを示す。
【図11】サービス予約なしのUEのための緊急VoIP呼出に関するネットワーク・アーキテクチャ及びメッセージ・フローを示す。
【図12】図1〜3におけるいくつかの実機のブロック図を示す。
【好ましい実施形態の詳細な説明】
【0013】
用語「典型的な(exemplary)」は「例(example)、事例(instance)、または例示(illustration)として役立つ」ことを意味するものとしてここでは使用される。「典型的な」としてここに記述された実施例或いは雛形(design)は他の実施例に対して好ましい、或いは有利であると必ずしも解釈されるべきものではない。
【0014】
緊急VoIP要求を支援するための技術をここに述べる。緊急VoIP呼出は緊急サービスのためのVoIP呼出またはパケット交換呼出である。下記で述べるように、緊急VoIP呼出はそういったものとして識別され、そしていくつかの様式で通常のVoIP呼出と区別される。緊急VoIP呼出は通常のVoIP呼出と異なり、例えば、ユーザーに対して適切な位置推定を取得し、緊急VoIP呼出を適切な緊急VoIP呼出に経路指定するなどといった、様々な特徴と関連する。位置推定はまた場所推定、位置決定等とも呼ばれる。
【0015】
図1は緊急VoIP要求を支援する配置100を示す。ユーザー機器(UE)110は基本IP通信サービスを取得するためにアクセス・ネットワーク120によって通信する。UE110は静止、或いは移動可能であり、そしてまた移動局(MS)、端末、加入者局、局、または他の用語で呼ばれる。UE110はセルラー電話、携帯情報機器(PDA)、無線デバイス、ラップトップ・コンピュータ、遠隔測定デバイス、追跡デバイス等である。UE110は一以上の基地局及び/またはアクセス・ネットワークにおける一以上のアクセス点と通信する。UE110はまた一以上の衛星190から信号を受信する。それらの衛星は全地球測位システム(GPS)、ヨーロッパのガリレオ・システム、ロシアのグロナス・システム、またはあらゆる汎地球航行衛星システム(Global Navigation Satellite System :GNSS)の一部である。UE110はアクセス・ネットワーク120において基地局からの信号及び/または衛星190からの信号を測定し、そして衛星に関する疑似距離測定値及び/または基地局に関するタイミング測定値を取得する。疑似距離測定値及び/またはタイミング測定値は援用GPS(AGPS)、単独GPS、先端順方向回線三辺測定(A-FLT)、強化観測時間差(E-OTD)、到着観測時間差(OTDOA)、強化セルID、等々といった当技術分野において周知の位置決め方法の一つまたは組合せを使用してUE110に関する位置推定を得るために使用される。
【0016】
アクセス・ネットワーク120はアクセス・ネットワークの通信区域の中に位置するUEのために無線通信を提供する。下記で述べるように、アクセス・ネットワーク120は基地局ネットワーク制御器、及び/または他の実体を含む。巡回ネットワーク(visited network)130はまた巡回公衆地上移動ネットワーク(Visited Public Land Mobile Network:V-PLMN)と呼ばれ、UE110に現在サービス中のネットワークである。ホーム・ネットワーク160はまたホームPLMN(H-PLMN)と呼ばれ、UE110が予約をしているネットワークである。アクセス・ネットワーク120は巡回ネットワーク130と関連する。巡回ネットワーク130及びホーム・ネットワーク160はまた同じか、或いは別のネットワークである。巡回ネットワーク130及びホーム・ネットワーク160はローミング合意が有ったり、或いは無いこともある。ネットワーク130及び160はデータ接続性、位置選定サービス、及び/または他の機能及びサービスを提供する実体を各々含む。
【0017】
ネットワーク170は公衆交換電話ネットワーク(Public Switched Telephone Network:PSTN)、インターネット、及び/または他の音声及びデータ・ネットワークを含む。PSTNは従来の単純な古い電話サービス(POTS)のための通信を支援する。PSAP180は緊急呼出(例えば、警察、火災、及び医療サービスのために)に答える責任がある実体であり、そしてまた緊急センター(Emergency Center:EC) とも呼ばれる。そのような呼出は北米では911、或いはヨーロッパでは112といったいくつかの周知の固定番号をユーザーがダイアルしたとき開始される。PSAP180は一般的に政府機関、例えば、県または市によって管理され、或いは所有される。PSAP180はVoIP呼出のためにIP接続を支援し、従ってセッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol:SIP)を支援し、それはVoIPのようなIPに基づいて対話型ユーザー・セッションを開始し、変更し、且つ終結させるための信号通信プロトコルである。代りに、或いはその上に、PSAP180はPSTN170による通信を支援する。
【0018】
ここに述べた技術はDSL及びケーブルのような有線ネットワークから発する緊急VoIP呼出、及び無線広域ネットワーク(WWAN)、無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)、無線大都市圏ネットワーク(WMAN)、及びWWANとWLANの通信区域を持つ無線ネットワークから発する緊急VoIP呼出のために使用される。CDMAネットワークは広帯域CDMA(W-CDMA)、cdma2000といった一以上の無線技術を実施する。cdma2000はIS-2000、IS-856、及びIS-95を網羅し、IP支援を最適化するためにEv-DO改訂版を含む。TDMAネットワークは汎欧州ディジタル・セルラー・システム(GSM(登録商標))、先端ディジタル移動電話システム(D-AMPS)、等々といった一以上の無線技術を実施する。D-AMPSはIS-248及びIS-54を網羅する。W-CDMA及びGSMは第三世代共同プロジェクト(3GPP)と名付けられた組織団体からの文書に記載されている。cdma2000は第三世代共同プロジェクト2(3GPP2)と名付けられた組織団体からの文書に記載されている。3GPP及び3GPP2文書は公に利用可能である。WLANはIEEE 802.11のような無線技術を実施する。WMANはIEEE 802.16のような無線技術を実施する。これらの様々な無線技術及び規格は当技術分野において既知である。
【0019】
図2は3GPPネットワーク・アーキテクチャを示す。UE110は3GPPアクセス・ネットワーク120aまたはWLANアクセス・ネットワーク120bを介して無線アクセスを得る。3GPPアクセス・ネットワーク120aはGSM EDGE無線アクセス・ネットワーク(GERAN)、汎用地上無線アクセス・ネットワーク(UTRAN)、進化UTRAN(E-UTRAN)、または他のいくつかのアクセス・ネットワークである。33GPPアクセス・ネットワーク120aは基地局210、基地局サブシステム(BSS)/無線ネットワーク制御器(RNC)212、及び図2に示していない他の実体を含む。基地局はまたノードB、強化ノードB(e-ノードB)、基地送受信局(BTS)、アクセス点(AP)、または他のいくつかの用語で呼ばれる。WLAN 120bはアクセス点214を含み、そしてどれかのWLANである。
【0020】
V-PLMNは図1における巡回ネットワーク130の一実施例であり、そしてV-PLMNコア・ネットワーク230a及びV-PLMN位置選定実体270aを含む。V-PLMNコア・ネットワーク230aはサービスGPRS支援ノード(SGSN)232a、ゲートウェイGPRS支援ノード(GGSN)232b、WLANアクセス・ゲートウェイ(WAG)234、及びパケット・データ・ゲートウェイ(PDG)236を含む。SGSN 232a及びGGSN 232bは一般パケット無線サービス(GPRS)コア・ネットワークの一部であり、そして3GPPアクセス・ネットワーク120aによって通信するUEのためにパケット交換サービスを提供する。WAG 234及びPDG 236は3GPP相互動作WLAN(I-WLAN)コア・ネットワークの一部であり、そしてWLAN120bによって通信するUEのためにパケット交換サービスを提供する。
【0021】
V-PLMNコア・ネットワーク230aはホーム加入者サーバ(HSS)250を含み、そしてプロキシ呼出セッション制御機能(P-CSCF)252、緊急CSCF(E-CSCF)254、問合わせCSCF(I-CSCF)256、及びメディア・ゲートウェイ制御機能(MGCF)258を含む様々なIPマルチメディア・サブシステム(IMS)実体を含む。P-CSCF 252、E-CSCF 254、I-CSCF 256及びMGCF 258はIMSサービス、例えば、VoIP呼出を支援し、そしてV-PLMNIMSネットワークの一部である。P-CSCF 252はUEから要求を受入れ、そして内部でこれらの要求にサービスを行い、或いは要求を他の実体へ、恐らくは翻訳して、送る。E-CSCF 254はUEのためにセッション制御サービスを行い、そしてIMS緊急サービスを支援するために使用されるセッション状態を維持する。E-CSCF 254はさらに緊急VoIP呼出を支援する。MGCF 258はSIP/IP及びPSTN(例えば、SS7 ISUP)の間で信号通信変換を指示し、そして一ユーザーからのVoIP呼出がPSTNユーザーへ行くときはいつでも使用される。HSS 250はV-PLMN 130aがホーム・ネットワークであるUEのために予約関連の情報を記憶する。
【0022】
V-PLMN位置選定実体270aは緊急サービスSUPL位置選定プラットフォーム(E-SLP)272及び巡回SLP(V-SLP)274を含み、それはOMA安全ユーザー平面位置選定(Secure User Plane Location:SUPL)を支援する。V-SLP 274はV-PLMN 130aに対して別のネットワーク内にあるか、または関連しており、そして/或いは地理的にさらにUE 110に近い。代りに、或いはその上に、V-PLMN位置選定実体270aは、ゲートウェイ移動体位置選定センター(GMLC)276を含み、それは3GPP制御平面位置選定の一部である。E-SLP 272、V-SLP274及びGMLC 276はV-PLMN 130aによって通信しているUEのために位置選定サービスを提供する。
【0023】
H-PLMNは図1におけるホーム・ネットワーク160の一つの実施例であり、そしてH-PLMNコア・ネットワーク260を含む。H-PLMNコア・ネットワーク260はHSS 266を含み、そしてさらにホーム・ネットワーク160のためにINSを支援するI-CSCF 262及びサービスCSCF(S-CSCF)264といったIMS実体を含む。I-CSCF 262及び-CSCF 264はH-PLMN IMSネットワークの一部である。
【0024】
図3は3GPP2ネットワーク・アーキテクチャを示す。UE 110は3GPP2アクセス・ネットワーク120cまたはWLANアクセス・ネットワーク120dを介して無線アクセスを得る。3GPP2アクセス・ネットワーク120cはCDMA20001Xネットワーク、CDMA2000 1×EV-DOネットワーク、または他のいくつかのアクセス・ネットワークである。3GPP2アクセス・ネットワーク120cは基地局220、無線資源制御/パケット制御機能(RRC/PCF)222、及び図3に示していない他の実体を含む。RRCはまた無線ネットワーク制御器(RNC)または基地局と呼ばれる。3GPP2アクセス・ネットワーク120cはまた無線アクセス・ネットワーク(RAN)と呼ばれる。WLAN 120dはアクセス点224を含み、そして3GPP2ネットワークと関連するいずれかのWLANである。
【0025】
V-PLMN 130bは図1における巡回ネットワーク130の別の実施例であり、そしてV-PLMNコア・ネットワーク230b及び3GPP2位置選定実体270bを含む。V-PLMNコア・ネットワーク230bはパケット・データ・サービス・ノード(PDSN)242、パケット・データ相互動作機能(PDIF)244、及び認証、承認、及び会計(AAA)サーバ246を含む。PDSN 242及びPDIF 244は3GPP2アクセス・ネットワーク120c及びWLAN 120dによってそれぞれ通信するUEのためにパケット交換サービスを提供する。V-PLMNコア・ネットワーク230bはまたP-CSCF 252、E-CSCF 254、I-CSCF 256及びMGCF258といったIMSまたはマルチメディア・ドメイン(MMD)実体を含む。E-CSCF 254はまたES-AM(緊急サービス・アプリケーション・マネージャ)といった他の名前を持つ。
【0026】
3GPP2位置選定実体270bはSUPLに関するE-SLP 272及びV-SLP274を含む。代りに、もしくはその上に、3GPP2位置選定実体270bは緊急サービス位置サーバ(E-PS)282及び巡回位置サーバ(V-PS)/位置決定実体(PDE)284を含み、それらはcdma2000ネットワークのためのX.S0024位置選定の一部である。E-PS 282はまた代理位置サーバ(S-PS)とも呼ばれる。E-SLP 272、V-SLP 274、E-PS 282、及びV-PS/PDE 284はV-PLMN 180bによって通信しているUEのために位置選定サービスを提供する。
【0027】
簡単にするために 、図2及び3は3GPP及び3GPP2におけるいくつかの実体だけを示し、それは下の記述において参照される。3GPP及び3GPP2ネットワークは3GPP及び3GPP2によって定義された他の実体を含む。
【0028】
次の説明では、3GPPネットワークは3GPPネットワークと共に動作する他のネットワーク及びネットワーク・サブシステム(例えば、WLAN)と同様に3GPPによって定義されたネットワーク及びネットワーク・サブシステム(例えば、アクセス・ネットワーク・サブシステム)を云う。3GPPネットワーク及びネットワーク・サブシステムはGERAN、UTRAN、EUTRAN、GPRSコア・ネットワーク、IMSネットワーク、3GPP I-WRAN、等々を含む。3GPP2ネットワークは3GPP2ネットワークと共に動作する他のネットワーク及びネットワーク・サブシステムと同様に3GPP2によって定義されたネットワーク及びネットワーク・サブシステムを云う。3GPP2ネットワークはCDMA2000 1X、CDMA2000 1×EV-DO、cdma2000コア・ネットワーク、3GPP2 IMSまたはMMDネットワーク・サブシステム、3GPP2関連WRAN、等々を含む。簡単にするために、「3GPP WRAN」は3GPPネットワークと関連するWRANを云い、そして「3GPP2 WRAN」は3GPP2ネットワークと関連するWRANを云う。
【0029】
次の説明では、GPRSアクセスはGERAN、UTRAN、または他のいくつかの3GPPアクセス・ネットワークを介するGPRSコア・ネットワークへのアクセスを云う。3GPP WLANアクセスはWLANを介して3GPPコア・ネットワークへのアクセスを云う。cdma2000アクセスはCDMA2000 1X、CDMA2000 1×EV-DO、または他のいくつかの3GPPアクセス・ネットワークを介してcdma2000コア・ネットワークへのアクセスを云う。3GPP2 WLANアクセスはWLANを介する3GPP2 WLANコア・ネットワークへのアクセスを云う。
【0030】
3GPPに関して、UE 110は汎用集積回路カード(UICC)を装備しているか、或いはしていないこともある。3GPP2に関して、UE 110はユーザー識別モジュール(UIM)を装備しているか、或いはしていないこともある。UICCまたはUIMは一般的に一加入者に特定であり、そして個人情報、予約情報及び/または他の情報を記憶する。UICC無しUEはUICCがないUEであり、そしてUIM無しUEはUIMがないUEである。UICC/UIM無しUEはあらゆる要求された同一性を証明するために、予約、ホーム・ネットワーク、及び認証証明(例えば、秘密鍵)をすべて持っておらず、それは位置選定サービスをさらに危険にしがちである。
【0031】
ここに述べた技術は制御平面及びユーザー平面アーキテクチャといった様々な位置選定アーキテクチャのために使用される。制御平面(それはまた信号通信平面と呼ばれる)は高位層アプリケーションに関する信号通信を実行する機構であり、そして一般的にネットワーク特定のプロトコル、インタフェース、及び信号通信メッセージによって実施される。ユーザー平面は高位層アプリケーションに関する信号通信を実行する機構であるが、ユーザー平面担体(user-plane bearer)を使用する機構であり、それは一般的にユーザー・データグラム・プロトコル(UDP)、伝送制御プロトコル(TCP)、及びインターネット・プロトコル(IP)といったプロトコルによって実施され、それらの全ては当技術分野において既知である。メッセージ支援位置選定サービス及び位置決めは制御平面アーキテクチャにおける信号通信の一部として、そしてユーザー平面アーキテクチャにおける(ネットワーク視野からの)データの一部として行われる。しかしながら、メッセージの内容は双方のアーキテクチャにおいて同じか、或いは類似している。
【0032】
それらの技術は表1に記載したもののような様々な位置選定アーキテクチャ/解のために使用される。SUPL及び予前SUPLは公開移動体協定(Open Mobile Alliance:OMA)からの文書に記載されている。3GPP制御平面は3GPP TS23.271、TS43.059、及びTS25.305に記載されている。3GPP2制御平面はIS-881及び3GPP2 X.S0002に記載されている。3GPP2ユーザー平面は3GPP2 X.S0024に記載されている。
【表1】

【0033】
UEは緊急VoIP呼出についてゼロ、一つもしくは多数の解(例えば、SUPL、または3GPP制御平面、またはSUPL及び3GPP制御平面、またはSUPL及びX.S0024)を支援する。呼出が、例えば、SIP INVITE及び/またはSIP REGISTERメッセージにおいて行われるとき、UEはその位置選定可能性のあるネットワークに通知する。この情報はネットワークによる再生(retrieval)のための局所サーバ(例えば、位置選定サーバ)に記憶される。
【0034】
ここに述べた技術は次の特徴を支援する。
【0035】
(a)移動体、固定及びそして遊動ユーザーに関する緊急VoIP呼出を支援する。
【0036】
(b)GPRSアクセス、3GPP WLANアクセス、cdma2000アクセス、及び3GPP2 WLANアクセスを使用するVoIP呼出に適用できる。
【0037】
(c)SIP/IP可能なPSAPへの終端間接続を支援する。
【0038】
(d)例えば、VoIPサービス・プロバイダがUEから遠く離れているとき、呼出しUEには近いが、SIP呼出サーバから地理的に遠く離れているPSTN可能なPSAPへの接続を支援する。
【0039】
(e)暫定位置推定を使用する適切なPSAPへの呼出経路指定を支援する。
【0040】
(f)PSAPへのUEの正確な位置選定の提供。
【0041】
(g)様々な位置選定アーキテクチャを使用する最初及び更新された位置選定の支援。
【0042】
(h)UICC/UIMのないUE及びそのH-PLMNがV-PLMNとのローミング合意を持っていないUEからの緊急VoIP呼出を支援する。
【0043】
(i)PSAPからUICC/UIMのない且つ/またはV-PLMNにおいてローミング合意のないUEへの呼戻しを支援する。
【0044】
(j)IETF Ecrit解及びまたNENA12解として既知であり、強化9-1-1サービス(i2)のための暫定VoIPアーキテクチャのようなNENA I2解と両立する。
【0045】
(k)H-PLMNへの影響及び要求が少ない。
【0046】
緊急呼出はあまりにも早く消失し、或いは解除されるので、PSAP呼戻しはPSAPからUAに戻る呼出を参照する。暫定位置推定は一般的に経路指定のために使用されるおおよその位置を参照し、そして最初の位置推定は一般的に最初の正確な位置推定を参照する。いくつかの場合では、最初の位置推定は暫定位置推定の後で取得される。他の場合では、暫定及び最初の位置推定は同じである。さらに他のいくつかの場合では、暫定位置推定及び/または最初の位置推定は使用されない。
【0047】
SUPLについて、H-PLMN 160におけるホームSLP(H-SLP)は迂回され、そしてV-PLMN 130における、またはそれに関連する一以上のV-SLP及び/またはE-SLPが位置選定のために使用される。X.S0024について、H-PLMN 160におけるホームPS(H-PS)は迂回され、そしてV-PLMN 130における、またはそれに関連する一以上のV-PS及び/またはE-PSが位置選定のために使用される。これはSUPL及びX.S0024へのいくつかの変更を意味し、例えば、UE110において構成されたSLPまたはH-PSは緊急呼出の間の位置選定に関して無効にされる。V-PLMN 130におけるV-SLP、E-SLP、E-PSまたはV-PSの使用は次の理由のために望ましい:
(a)特定の地域または地方における特殊の緊急呼出支援は他のネットワークではなくそれらの地域におけるネットワークのみからの支援を利用しなければならない。
【0048】
(b)UICC/UIMなしのUEはH-PLMNを持たず、そしてV-PLMNにおけるSLPまたはPSに依存する。
【0049】
(c)UICC/UIMを持つUEについて、H-PLMNはV-PLMNとのローミング合意を持たず、そしてそれはH-SLPまたはH-PSを使用することが難しい。
【0050】
(d)H-SLPまたはH-PSは信号通信の差異及び登録の欠如により(例えば、別の地方における)遠隔のPSAPからの位置選定要求を支援しない。
【0051】
(e)H-SLPまたはH-PSは(例えば、H-SLPまたはH-PSがUEから遠く離れていれば)V-PLMNにおけるSLPまたはPSの助けなしで良い位置推定を取得することができない。
【0052】
(f)H-SLPまたはH-PSは緊急呼出サービスを支援するE-SLPまたはE-PSによって使用されるインタフェース(例えば、LiまたはLCSiインタフェース)を支援しない。
【0053】
E-SLP 272またはE-PS 282はSUPL及びX.S0024それぞれにおいてUE 110に関する位置決めを行う。代りに、V-SLP、V-PS、またはPDEは、例えば、E-SLP 272またはE-PS 282がこの機能を行うことができなければ、UE 110に関する位置決めを行うために選択される。V-SLP、V-PS、またはPDEは、例えば、SIP呼出サーバ(例えば、E-CSCF 254)がUE 110から遠く離れており、そしてまた遠く離れているE-SLPまたはE-PSを選択すれば、有用である(それは作業者が大きな領域または地方全体をサービスするために少数の呼出サーバを使うときに発生する)。E-SLP 272またはE-PS 282は次の機構のどれかを使用して適切なV-SLP、V-PS、またはPDEを選択する:
(a)UE 110はアクセス・ネットワークに取付け、或いはIP接続を確立するとき、例えば、アクセス・ネットワークがV-SLPまたはV-PSアドレスをUE 110に提供するとき、IPアドレスまたはV-SLPまたはV-PSの名前を見付ける。UE 110はIP接続を確立した後、DNS問合わせによってV-SLPまたはV-PSアドレスを見付ける。UE 110によって使用されるDNSサーバがE-CSCF 254よりUE 110の近くにあれば、これが適用できる。UE 110はIMSに送られた最初のSIP REGISTERにおいて、及び新しいアクセス・ネットワークへ引継ぎの後の次のいずれかの再REGISTERにおいてV-SLPまたはV-PSアドレスを含む。IMS(例えば、E-CSCF 254)はV-SLPまたはV-PSアドレスをE-SLP 272またはE-PS 282に転送する。
【0054】
(b)E-SLP 272またはE-PS 282は最初のSIP INVITEにおいてUE 110によって提供された位置選定情報に基づいてV-SLPまたはV-PSアドレスを決定する。
【0055】
(c)E-SLP 272またはE-PS 282はSUPL STARTにおいてUE 110から受取った位置選定情報に基づいてV-SLPまたはV-PSアドレスを決定する。
【0056】
一般に、UE 110によって提供された位置選定情報はUE 110の位置を決定するために使用されるいずれかの情報である。位置選定情報は地理的座標、GSM、UMTS、またはcdma2000セル識別子(ID)、cdma2000サービス・セル情報、WLANアクセス名識別子、WLAN MACアドレス等を含む。位置選定情報はまたUE 110の位置を決定するために使用される測定を含む。
【0057】
SUPL及びX.S0024について、E-SLP 272またはE-PS 282はSUPLセッションを始めるためにSUPL INITをUE 110に送る。SUPL INITはWAP PushまたはSMSを使用して送られ、それは長い遅延をもたらす。実施例では、遅延を減少させるために、SUPL INITはIMS即時メッセージ、他のいくつかのIMSメッセージ、SIP 1xx応答(例えば、183セッション前進)、または他のメッセージを使用してIMS(例えば、P-CSCF 252及びE-CSCF254)を介してUE 110に送られる。IMS及びUE 110の間の現存の(恐らくは安全な)関係の使用は速い転送を可能にし、そして新しい関係を設定し、且つ/または追加の実体(例えば、SMSサービス・センター)を通してメッセージを転送するために遅延の追加をさらに回避する。この実施例はまたUE 110がHPLMNに登録されないとき、例えば、UICCまたはUIMを持たないとき使用される。別の実施例では、遅延を減少させるために、SUPL INITは移動終端IPまたはUDP/IPを使用してUE 110に送られる。この場合には、UE 110にサービスするIPゲートウェイ(例えば、GGSN 232b、PDG 236、PDSN 242、またはPDIF 244)はE-SLP 272からUE 110へのIPパケットをフィルタ除去しないためにE-SLP 272のIPアドレスによって事前管理される。UE 110はSUPL INITの受取りのためにSUPLについて使用される(そしてIANAによって登録された)TCPポート及び/またはUDPポートを支援するように構成される。
【0058】
緊急VoIP呼出は次のようにSUPL 1.0及びX.S0024の初版(3GPP2 X.S0024-0)によって支援される。
【0059】
(a)UE 110がH-PLMN 160中にあれば、E-SLP 272はH-SLPであるか、E-PS 282はUEのためのH-PSであり、そしてSUPL 1.0またはX.S0024-0ネットワーク開始の位置選定要求を引き起こす。SUPL INITはSMSまたはWAP Pushを使用してUE 110へ送られる。
【0060】
(b)UE 110がH-PLMN 160中にはないが、V-PLMN 130に登録されるならば、E-SLP 272はSUPL 1.0及びOMA RLPにおける手続きに従って要求SLP(R-SLP)として働き、且つUE 110のために位置選定要求をH-SLPへ送ることによってSUPL 1.0位置選定要求を引き起こす。同様に、E-PS282はOMA RLPプロトコルを使用してUE 110のためにH-PSからX.S0024位置選定要求を引き起こす。
【0061】
(c)UE 110がH-PLMN 160中になく、且つV-PLMN 130にも登録されていない(例えば、V-PLMN 130とH-PLMN 160との間にローミング合意がない)ならば、或いはUE 110がUICCまたはUIMを持っていなければ、SUPL 1.0またはX.S0024-0位置選定は支援されない。しかしながら、E-SLP 272またはE-PS 282は緊急呼出のための最初のSIP INVITEにおいてUE 110によって提供された位置選定情報を使用してUE 110のために位置推定を取得することができる。
【0062】
1.SUPLによる緊急VoIP呼出
図4はSUPL位置選定による緊急VoIP呼出のためのネットワーク・アーキテクチャ400の実施例のブロック図を示す。ネットワーク・アーキテクチャ400は3GPP及び3GPP2ネットワークの両方に適用できる。簡単にするために、SUPLを使用する緊急VoIP呼出の支援に関連する実体及びインタフェースのみを示す。
【0063】
UE 110はSUPLにおいてSUPL可能な端末(SET)として参照される。アクセス・ネットワーク120は3GPPアクセス・ネットワーク、3GPP2アクセス・ネットワーク、WLAN、または他のいくつかのネットワークである。アクセス・ネットワーク120及び/またはV-PLMN 130は、例えば、図2及び3で示したように、パケット交換呼出を支援する実体を含む。3GPP2に関して、単純IP及び/または移動IPが緊急VoIP呼出のために使用される。次の説明では、IMSはP-CSCF 252、E-CSCF 254及び/またはMGCFを参照する。
【0064】
E-SLP 272は位置選定サービスのために様々な機能を実行するSUPL位置選定センター(E-SLC)、及びUE 110に関する位置決めを支援するSUPL位置決めセンター(E-SPC)を含む。V-SLP 274は同様にV-SLC 422及びV-SPC 424を含む。E-SLP 272は緊急呼出のための位置選定の場合にはH-PLMN160においてH-SLPの代りをする。SUPLにおける実体は、「安全なユーザー平面位置選定アーキテクチャ(Secure User Plane Location Architecture)」草案4.0と題する文書OMA-AD-SUPL-V2_0-20060704-D(2006年7月4日)、及び「ユーザー平面位置選定プロトコル(User Plane Location Protocol)」草案2.0と題する文書OMA-TS-ULP-V2_0-20060721-D(2006年7月21日)に記載されており、それらはOMAから公に利用可能である。
【0065】
SUPLはSPCによる位置決めについてSETとSLPとの間で二つの通信モードを支援する。プロキシ(代理)モードでは、SPCはSETとの直接通信を持たず、そしてSLPはSETとSPCとの間で代理の役割をする。非プロキシ・モードでは、SPCはSETとの直接通信を持つ。
【0066】
PSTN/インターネット170は緊急呼出をPSAPに送るパケット経路指定及び選択ルータ(S/R)292を支援する実体(例えば、ルータ)を含む。S/R 292はPSAP 180に属し、或いは一組の個々のPSAPによって共有され、且つ接続される。PSAP 180がSIPを支援するならば、UE 110はVoIP呼出のためにP-CSCF 252及びE-CSCF 254を介してPSAP 180と通信する。PSAP 180がSIPを支援しなければ、UE 110はまたP-CSCF 252、E-CSCF 254、MGCF 258及びS/R 292を介してPSAP 180と通信する。この場合には、MGCF 258によって制御されたメディア・ゲートウェイ(MGW)は緊急呼出に関するPCM回路モード変換に対するVoIPを実行する。
【0067】
図4は様々な実体の間のインタフェースを示す。UE 110、P-CSCF 252、E-CSCF 254、MGCF 258の間の呼出関係インタフェースはSIPである。MGCF 258、S/R 292、及びPSAP 180の間の呼出関係インタフェースはMF/ISUPである。PSAP 180とE-SLP 272との間の位置選定関係インタフェースは、PSAP 180にPSTN能力があればJSTD036改訂版Bにおいて定義されたE2インタフェースであり、PSAP 180にSIP能力があれば拡張E2インタフェースである。PSAP 180とE-SLP 272との間の位置選定関係インタフェースはその代りにOMAまたはLIF移動体位置選定プロトコルまたは他のいくつかのインタフェース、例えば、HTTPインタフェースにおいて定義されたMLPインタフェースである。UE 110及びV-SLP 274及びE-SLP 272の間の位置選定関係インタフェースはSUPL ULPである。
【0068】
E-CSCF 254とE-SLP 272との間のインタフェースはUE 110に関する情報をE-SLP 272に搬送し、そしてSUPL位置決めを推進するために使用される。このインタフェースはLCS IMS(例えば、Li)インタフェースであり、そしてIMS位置選定プロトコル(ILP)または他のプロトコルを利用する。Li/ELPインタフェースはSLP間のOMAローミング位置選定プロトコル(RLP)インタフェースに類似している。Li/ILPインタフェースはいずれかのIMS実体(例えば、S-CSCFまたはアプリケーション・サーバ)及びE-SLP 272によって使用され、次のようなIMS及びIP準拠のサービスと関連する他の特徴を支援する:
(a)VoIPまたは他のIP準拠呼出に関する位置選定依存請求書作成、
(b)一以上の通話相手に対する呼出中の一通話者の位置選定の提供、及び
(c)ユーザー位置選定に基づく追加サービス、例えば、位置選定依存呼出転送、位置選定依存呼出制約。
【0069】
E-SLP 272とE-CSCF 254との間のインタフェースはまた「VoIP/パケット移動i2解法に関するNENA規格草案(Draft NENA Standards for VoIP/Packet Migration i2 Solutions)」または「強化9-1-1サービス(i2)に関する暫定VoIPアーキテクチャ(Interim VoIP Architecture for Enhanced 9-1-1 Services (i2))」(以下、「NENA I2解法」)において定義されたv2インタフェースであり、後者は米国におけるE911支援または他のいくつかのインタフェースについて考えられている。
【0070】
ネットワーク・アーキテクチャ400はVoIP及び/または位置選定を支援する他の実体、例えば、NENA I2解法またはNENA I2.5及びI3解法草案に記載された要素を含む。
【0071】
1.1呼出設定
図5はSUPLを使用する緊急VoIP呼出設定のためのメッセージの流れ500の実施例を示す。明確にするために、関連の少ない実体(例えば、アクセス・ネットワーク120、P-CSCF 252、S/R 292)は図5から省略されているが、下記の説明には含まれている。メッセージの流れ500は3GPP及び3GPP2ネットワークに関して使用される。メッセージの流れ500はUE 110がUICCまたはUIMを持っていること、そしてH-PLMN 160及びV-PLMN 130の間のローミング合意があることを仮定する。
【0072】
ステップ1において、UE 110はアクセス・ネットワーク(AN)、例えば、3GPPアクセス・ネットワーク、3GPP2アクセス・ネットワーク、802.11WLAN、等々を見付ける。UE 110はいずれかの低レベル接続(例えば、802.11関連)を行い、そして(例えば、GPRS取付または3GPPのWLAN AAA手続きを介して)アクセス・ネットワークに取付ける。UE 110はIP接続を確立し、そして局部SIPサーバ・アドレスを見付ける。下記の説明では、P-CSCF 252はUE110によって見付けられた局部SIPサーバである。ステップ1は別のネットワークについては別の方法で実行され、そしてさらに下記で詳細に述べる。
【0073】
ステップ2において、UE 110はSIP REGISTRをP-CSCF 252(それはステップ1において見付けられた局部SIPサーバである)に送る。SIP REGISTRは緊急サービス指示、(例えば、3GPP TR23.867及び3GPP TR23.167に記載されているような)緊急公開ユーザーID、個人ユーザー(private user)ID、H-PLMNドメイン名、及びステップ1で取得されたUE IPアドレスを含む。SIP REGISTRはまたUE 110のための位置選定情報、UE 110の位置選定能力、及び/または他の情報を含む。UE位置選定能力はUEによって支援された位置選定解法(例えば、SUPL、3GPP制御平面、 X.S0024、等々)、UEによって支援された位置決め方法及び/または他の情報を含む。緊急サービス指示または緊急公開ユーザーIDの存在によって、P-CSCF 252はSIP REGISTRをE-CSCF 254へ緊急でない場合におけると同じネットワークで送り、H-PLMN 160中のI-CSCF 262へ送らない。
【0074】
ステップ3において、V-PLMN 130中のE-CSCF 254は通常のIMS登録が発生するH-PLMN 160中のS-CSCF 264へSIP REGISTRを送る。H-PLMN 160に登録する理由は、PSAP 180がH-PLMN 160を介してUE 110を後で呼戻すならば、特別な処置(例えば、優先権、追加サービスの制限)が適用されるように、(1)ユーザー識別子を認証するため、(2)S-CSCF 264から証明された呼戻し番号を取得するため、(3)緊急呼出のH-PLMN 160に警報を出すためである。IMS登録のために、H-PLMN 160中のS-CSCF 264はV-PLMN 130中のE-CSCF 264をP-CSCFのように扱う。公開ユーザーTEL URI(例えば、3GPPにおけるMSISDNまたは3GPP2におけるMINから得られた)はUE 110のための緊急公開ユーザーIDによって暗黙裏に登録され、そしてPSTNからのPSAP呼戻しのために使用される。例えば、UE 110が既に通常の公開ユーザーIDを登録してしまっているならば、或いは緊急公開ユーザーIDがH-PLMN 160によって支援されなければ、H-PLMN 160は緊急公開ユーザーIDの登録追加を支援しない。E-CSCF 264はステップ3が省略されるH-PLMNの一覧表を維持する。ステップ3が省略されるならば、PSAP 180からの呼戻しはまだUE 110の通常の公開ユーザーIDを使用して可能であり、それはUE110によって別々に登録されなければならない。E-CSCF 254はH-PLMN 160ではなく、V-PLMN 130を介して直接PSAP 180からの呼戻しを可能にするために、下記で述べるように、一時的な公開ユーザーIDをUE 110に割当てる。呼戻しの遅延と信頼性の両方が改善されるので、この一時的な公開ユーザーIDは外来ローミングUEにとって特に有用である。H-PLMN 160における登録が行われないならば、UE 110は認証されず、そしてV-PLMN 130におけるUE 110とE-CSCF 254との間の安全なIP接続は確立されず、それはE-SLPによるUE 110の次の位置選定に対する安全性を低下させる。
【0075】
ステップ4において、E-CSCF 254は(例えば、H-PLMN 160からSIP200 OKを受取った後で)200 OKをUE 110に返す。緊急呼出の設定に続いて、UE 110が同じV-PLMN内で(GPRSアクセスのために)別のSGSN、(WLANアクセスのために)別のWLAN、或いは(cdma2000アクセスのために)別のPCFまたはPDSNに引渡されるならば、UE 110は位置選定及びV-SLP情報を更新するためにステップ2〜4を繰返すことによって再登録する。UE 110がその緊急公開ユーザーIDを使用して再登録するならば、E-CSCF 254はいずれか新しい位置選定情報をE-SLP 272に転送する。UE 110が前のV-SLPによって支援された地域から移動していたならば、再登録によって別のV-SLPの選択が可能になる。
【0076】
3GPP2 WLANアクセスについて、UE 110があるWLANから別のWLANへ、或いはWLANからcdma2000ネットワークへ移動すれば、引渡(handoff)手続きが実行される。引渡手続きは前のPDIFに関連するIPアドレスを使用して継続し、そして緊急VoIP呼出への混乱を避けるために(あるWLANから別のWLANへの引渡しについては)新しいWLANから、或いは(WLANからcdma2000ネットワークへの引渡しについては)新しいPSDNから前のPIDFへのトンネルを確立する。cdma2000ネットワークからWLANへの引渡しのために、新しいWLANと関連するPIDFは速いハンドオフを前のサービスPDSNへの引渡しを支援するために目標PDSMを模倣する(emulate)。引渡しに続いて、UE 110はV-SLP選択のために関連する新しい位置選定情報をE-CSCF 254に提供するために再登録する。
【0077】
ステップ2、3及び4の代替実施例では、UE 110がステップ2においてSIP REGISTERをP-CSCF 252へ送った後、P-CSCF 252はSIP REGISTERを直接H-PLMN 160においてS-CSCF 264へ、またはH-PLMN 160においてI-CSCF 262へ送り、そしてV-PLMN 130においてE-CSCF 254を迂回する。この場合には、H-PLMN 160からのSIP 200 OKはE-CSCF 254へよりはむしろP-CSCF 252へ返され、そしてP-CSCF 252はステップ4において200 OKをUE 110に返すであろう。P-CSCF252の働きは通常の登録のためのものと同様であるので、この代替実施例はVoIP緊急呼出を支援するためにP-CSCF 252への特別な影響を低減し、或いは回避する。
【0078】
ステップ5において、UE 110はSIP INVITEをP-CSCF 252へ送る。SIP INVITEは緊急呼出(例えば、IETF Ecritによって提案されたsos@local-domainまたは「911」)及び要求された緊急サービスの形式を示す広範囲(global)のSIP URLまたはTEL URIを含む。SIP INVITEはまたUE 110に対して利用可能なUE位置選定に関する情報(例えば、GPRSまたはcdma2000セルID、WLAN AP MACアドレス、等々)、そうでなければ登録の間に提供されるUE 110の位置選定能力、呼戻し(callback)のための連絡先情報、及び/または他の情報を含む。呼戻し情報は(例えば、3GPP MSISDNまたは3GPP2 MDNから得られた)TEL URI及び恐らくはSIP URL(例えば、ステップ2で使用された緊急公開ユーザーID)を含む。SIP REGISTERまたはSIP INVITEの「支援された」ヘッダ・フィールドはまたUE位置選定能力を搬送するために使用される。位置選定能力はまたUEによって(例えば、IETF Geopriv pidf-loオブジェクトにおいて)またはSIP INVITEにおいて他のいくつかの方法で提供された位置選定情報の一部として含まれる。P-CSCF 252はSIP INVITEを別のSIPサーバへ送り、それ(SIPサーバ)はSIP INVITEを緊急呼出に専用の経路指定プロキシ(例えば、アプリケーション・サーバ)へ送る。図5において、E-CSCF 254は緊急呼出を扱うSIPサーバである。
【0079】
ステップ6において、E-CSCF 254はUE 110がSUPLを支援し、そして経路指定要求(Routing Request)(或いは緊急位置選定要求)をE-SLP 272に送ることを陽に陰に(explicitly or implicitly)決定する。経路指定要求はUE公開識別子(例えば、ステップ5からの緊急公開ユーザーID、TEL URI、等々)、E-CSCF 254によって受取られた位置選定情報を含み、そして移動体終端IP(またはUDP/IP)がステップ8において使用されればUE IPを含む。E-SLP 272はE-CSCF 254と同じネットワークにまたは他のいくつかのネットワークにある。E-SLP 272はUE 110の概略の位置を含む地域を網羅するので選択される。E-CSCF 254はE-SLP 272、E-SLPとして働くことが可能な一般的な位置選定サーバ、または、他の形式のサーバ、例えば、GMLC 276を選択する。選択された位置選定サーバはE-CSCF 254によって(または単に仮定によって)転送されたUE位置選定能力に基づいてSUPLを使用することを決定する。E-CSCF 254はE-SLP 272からの位置選定情報及び/または利用可能な位置選定情報及び緊急サービスの形式に対応するPSAPの選択を要求する。
【0080】
ステップ6において提供された位置選定情報によってE-SLP 272がステップ6における要求を満たすのに十分に正確であるUE 110に関する位置推定を得ることが可能であれば、E-SLP 272はステップ12へ進む。そうでなければ、UE 110に関する適当な位置推定を得るためにステップ7〜11が実行される。
【0081】
ステップ7において、E-SLP 272は位置選定を援用するために個別のV-SLPを使用するかどうかを受信位置選定情報から決定する。そうであるならば、V-SLP(例えば、V-SLP 274)はE-CSCF 254から受取られた位置選定情報に基づいて選択される。E-SLP 272は、(a)V-SLPが選択されたならばSUPL 1.0ローミング支援、或いは(b)V-SLPが選択されなかったならばSUPL 1.0非ローミング支援に関して使用されるものと類似する手続きを使用して次のSUPL位置選定を実行する際にH-SLPとして働く。ローミングの場合には、E-SLP 272はV-SLC 422といくつかの予備RLP信号通信を交換するが、それは図5には示されていない。そしてE-SLP 272はSUPLにおけるプロキシまたは非プロキシ・モードのいずれかを使用してUE 110と共にネットワーク開始位置選定手続きを推進するためにSUPL INITを生成する。E-SLP 272は移動体終端IPまたはUDP/IPを使用してSUPL INITを直接UE 110へ送り、その場合にはステップ8は省略される。E-SLP 272はまた即時メッセージ(例えば、IMS即時メッセージ、または他のいくつかのIMSまたはSIPメッセージ)の中のSUPL INITをE-CSCF 254へ送る。いずれの場合にも、SUPL INITは位置決めのために使用されるSPC(非プロキシ・モードが使用されれば、それはE-SPC 414またはV-SPC 424である)のIPアドレス、高速暫定位置推定のための位置品質(QoP)精度/遅延要求、プロキシ/非プロキシ・モード標示、認証データ及び/または他の情報を含む。例えば、UE 110がそのホーム・ネットワークになければ、E-SLP 272がUE 110のためのH-SLPでなければ、或いはE-SLP 272はH-SLPであるが、H-SLPとして振る舞うことを選ばなければ(例えば、緊急呼出の一以上の手続きを支援するのを回避するために)、SUPL INITはまたE-SLP 272のIPアドレスを含む。SUPL INITはまた緊急呼出標示を、例えば、SUPL INIT通知パラメータ中に含む。
【0082】
ステップ8において、E-CSCF 254はIMS即時メッセージ、他のいくつかのIMSメッセージ、SIP 1xx応答(例えば、183セッション前進)、或いはステップ2〜4において確立されたE-CSCF 254、P-CSCF 252及びUE 110の間の安全なIP関係を使用する他のいくつかのIP準拠メッセージを使用してP-CSCF 252を介してSUPL INITをUE 110に送る。
【0083】
ステップ9において、UE 110はE-SLPへの安全なIP(例えば、安全なTCP/IP)接続を確立し、それ(E-SLP)はUE 110のためのH-SLPであり、或いはステップ7において送られたSUPL EXTETにそのアドレスを含む。非プロキシ・モードに関して、UE 110はE-SLP 272(示されない)から認証データを取得し、そして相互認証によってE-SPC 414またはV-SPC 424への安全なIP接続を確立する。E-SLC 412は非プロキシ・モードに関してE-SPC 414またはV-SPC 424へ情報を搬送する(図5には示されていない)。UE 110は受信QoPと一致する位置選定関連の測定(例えば、近隣セルの信号レベル及び/またはタイミング)、または位置推定(例えば、単体GPSを使用する)を取得する。UE 110はそれからSUPL POS INITを(プロキシ・モードについて)E-SLP 272または(図5には示されない非プロキシ・モードについて)E-SPC 414またはV-SPC 424のどちらかに返す。SUPL POS INITはプロキシ・モードにおける認証、UE位置決め能力、位置推定またはA-GPS援用データ(それはまたIS-801について埋込みSUPL POSメッセージに含まれる)の要求のために使用されるハッシュ符号を含む。SUPL POS INITはまた高速暫定位置推定の導出を支援し、そしてさらにSUPL POS信号通信を回避する位置選定関連測定を含む。3GPPについて、測定は近隣基地局またはアクセス点の信号レベル、GPRSタイミング進行、WCDMA Rx-Tx時間差を含む。3GPP2について、測定はcdma2000または3GPP2 WLANに関連する位置選定関連測定を含む。
【0084】
適当な位置推定(或いは、位置選定測定)がステップ9において受取られなかったならば、ステップ10において、E-SLP 272、E-SPC 414またはV-SPC 424は追加SUPL POSメッセージをUE 110と交換する。各SUPL POSメッセージは埋込みRRLP、RRCまたはIS-801位置決めメッセージを含む。このメッセージ交換は適切な位置決め測定または位置推定がE-SLP 272、E-SPC 414またはV-SPC 424に提供されるまで続く。SUPL ENDがSUPL処理を終えるためにUE 110に返される。
【0085】
ステップ12において、E-SLP 272、E-SPC 414またはV-SPC 424はステップ9またはステップ10において受取られた位置選定情報からUE 110に関する暫定位置推定を計算する。非プロキシ・モードについて、E-SPC 414またはV-SPC 424は位置推定をE-SLC 412へ搬送する。位置推定に基づいて、そしてステップ6においてE-CSCF 254によって要求されれば、E-SLP 272はPSAPを選択する。次の説明はPSAP 180が選択されたPSAPであることを仮定する。PSAP 180がPSTNアクセス可能/有能力であれば、E-SLP 272は、(a)PSAP 180へ経路指定するために使用される緊急サービス経路指定ディジット(Emergency Services Routing Digit:ESRD)ダイアル不能電話番号(non-dialable directory number)、及び(b)PSAP 180、E-SLP 272及び、一時的に、UE 110を識別する緊急サービス経路指定鍵(Emergency Services Routing Key:ESRK)ダイアル不能電話番号を取得する。各PSAPはE-SLP 272及びそのPSAPを識別するESRKの集合(プール)と同様に一つのESRDと関連する。このPSAPへのUEによる各緊急呼出のために、プールから一つのESRKが緊急呼出の期間にUEに割当てられる。いくつかのこれらの機能(例えば、ESRD/ESRK管理)はSUPLの一部として考えられず、そして(例えば、NENA I2解において示されたように)、E-SLP 272によって問合わせされる個別の物理的或いは論理的実体において支援される。ESRD及びESRKはサーキット・モード(例えば、J-STD-036)における緊急呼出支援のために使用される同じ名称の電話番号に対応する。ESRD及びESRKはまたNENA I2解に記載のESRN及びESQKにそれぞれ対応する。
【0086】
ステップ13において、E-SLP 272は、(a)PSAP 180にIP能力があればPSAP識別子(それはSIP URLかIPアドレスのいずれかである)、或いは(b)PSAP 180にPSTN能力があればESRD及びESRKを含む経路指定応答(または緊急位置選定応答)をE-CSCF 254に返す。経路指定応答はまたE-CSCF 254によって要求されれば、UE 110に関する暫定位置推定含む。E-SLP 272はUE 110について集められた全ての情報を含む呼出記録をUE 110のために記憶する。
【0087】
PSAP 180にIP能力があればステップ14a及び15aが実行される。ステップ14aにおいて、E-CSCF 254は(ステップ5で受取った)SIP INVITEをPSAP 180に送る。SIP INVITEはUE 110に関する暫定位置推定及び恐らく識別子またはアドレス及びE-SLP 272のIPアドレスまたは名称を含む。ステップ15aにおいて、追加SIP信号通信は緊急呼出を確立するために交換される。
【0088】
PSAP 180にPSTN能力があればステップ14b、14c及び15bが実行される。ステップ14bにおいて、E-CSCF 254は突発ゲートウェイ制御機能(Breakout Gateway Control Function:BGCF)を介してSIP INVITEをMGCF258に送る。SIP INVITEはUE 110に関する呼戻し番号(例えば、MSISDNまたはMDN)を含み、且つ/またはESRD及びESRKを含む(しかし、恐らくは暫定位置推定は含まない)。ステップ14cにおいて、MGCF 258はSS7 ISUP及び/またはMF信号通信を使用して、PTSNを介して、恐らく選択ルータを介して緊急呼出をPSAP 180に送る。ESRDまたはESRKは経路指定番号として使用され、そしてESRK及び/または呼戻し番号はUE 110の識別子として、そしてさらに多くの情報を取得するための鍵として(例えば、MF CAMA信号通信を介して)PSAP 180に渡される。ステップ15bにおいて、追加SIP信号通信はSS7 ISUPと交換され、且つ相互動作し、そして/またはMGCF 258においてMFが緊急呼出を確立するために発生する。
【0089】
IP能力のあるPSAP及びPSTN能力のあるPSAPのための呼出経路は別々に確立される。PSTN能力のあるPSAPについて、VoIP(例えば、RTP/IP)とサーキット・モード(例えば、PCM)の間の相互動作はMGCF 258によって制御されたメディア・ゲートウェイ(MGW)で発生する。IP能力のあるPSAPについて、呼出経路は終端間IPであり、そしてUE 110とPSAP 180との間で、恐らくは部分的に公衆インターネットまたは内線IPネットワークを介して行くであろうが、どんなMGWも省略するであろう。
【0090】
ステップ16において、呼出が確立された後、PSAP 180は位置選定要求をE-SLP 272に送り、それはステップ14aにおいて取得されたIPアドレスまたは名称、或いはステップ14cにおいて取得されたESRKによって識別される。PSAP 180は(PSAP 180にIP能力があれば)UE公開ユーザー・アドレス を、または(PSAP 180にPSTN能力があれば)呼戻し番号もしくは他のアドレス(例えば、MSISDNまたはMDN)もしくはESRKを使用してUE 110を識別する。位置選定要求は正確な位置推定に関する要求を示す。米国における緊急VoIP呼出について、PSAP 180にPSTN能力があれば位置選定要求はJSTD036における緊急サービス位置要求と同一であり、そしてPSAP 180にIP能力があればこのメッセージへの拡張である。他のいくつかの世界地域における緊急VoIP呼出について、位置選定要求はOMA MLPについて定義された緊急位置選定即時要求と同一である。
【0091】
ステップ17において、UE 110の最後の既知の位置が通報された地理的領域にE-SLP 272の位置選定能力が拡張しないならば、或いはV-SLPの使用がさらに正確で、信頼できる位置選定を提供するならば、E-SLP 272はV-SLPを選択する。E-SLP 272はUE 110の最も最近の位置から、及び/またはE-CSCF 254によって提供された最も最近のV-SLPアドレスからV-SLPアドレスを得る。正しいV-SLPを保証するために、E-CSCF 254がステップ4におけるUE 110の再登録の後でこの情報を自動的に全く転送しなければ、E-SLP 272はE-CSCF254からUE 110の位置選定及び/またはV-SLPアドレスを問合わせる(図5には示されていない)。E-SLP 272はそれから移動体終端IPまたはUDP/IPを使用して(その場合にはステップ18は省略される)SUPL INITをUEに送ることによって、或いはSUPL INITを含む即時メッセージを送ることによってUE 110との新しいSUPL処理を開く。SUPL INITはステップ7について上で述べたパラメータを含む。
【0092】
ステップ18において、E-CSCF 254はUE 110へIMS即時メッセージ内のSUPL INITE、他のいくつかのIMSメッセージ、SIPメッセージ(例えば、再INVITE)、またはP-CSCF 252とUE 110との間の安全なIP関係を使用する他のいくつかのIP準拠メッセージを転送する。
【0093】
ステップ19において、UE 110はE-SLP 272への安全なIP接続を確立する。UE 110はそれからUE 110について正確な位置推定を取得するために(ステップ9、10、11と同様に)プロキシ・モードについてはE-SLP 272と、或いは非プロキシ・モードについてはE-SPC 414またはV-SPC 424とSUPLメッセージを交換する。
【0094】
ステップ20において、E-SLP 272は位置選定応答においてUE 110についての正確な位置推定をPSAP 180へ送る。米国における緊急呼出について、PSAP 180にPSTN能力があれば、位置選定応答はE2インタフェースに関してJ-STD-036における緊急サービス位置応答メッセージと同一である(そしてこのようにUE 110のMSISDNのような追加情報を含む)。他のいくつかの世界地域の緊急呼出について、位置選定応答はOMA MLPについて定義された緊急位置選定即時回答と同一である。
【0095】
UE 110はそれ以降緊急VoIP呼出のためにPSAP 180と通信する。呼出が後で解除されるとき、E-CSCF 254はE-SLP 272に指示を送り、それはそれから呼出のどんな記録も解除する。E-CSCF 254またはUE 110はまたステップ2〜4において登録された緊急公開ユーザーIDの登録を取り消す。代りに、E-CSCF 254、E-SLP 272及びUE 110は登録及び呼出記録がPSAP 180からUE 110への可能な後の呼戻し及び/または追加位置選定要求を支援するためにいくらかの時間期間の間持続することを可能にする。
【0096】
1.2アクセス
ステップ1について、UE 110はGPRSアクセス、cdma2000アクセス、またはWLANアクセスを介してアクセス・ネットワークに接続する。ステップ1は別の形式のアクセスについて別の方法で実行される。
【0097】
GPRSアクセスについて、3GPP TR 23.867に記載のように、UE 110は3GPPアクセス・ネットワークに取付けるためにGPRS取付けを行い、そしてSGSN 232a及びGGSN 232bにおいてIP接続を確立するためにGPRSパケット・データ・プロトコル(PDP)文脈稼働化(context activation)を行う。緊急標示がGPRS取付けにおいて使用され、そして/または緊急サービスのための広範囲アクセス点名(APN)がPDP文脈稼働化のために使用され、それはV-PLMN 130におけるGGSN及びP-CSCFの提供を保証する。P-CSCF 252はPDP文脈稼働化の間に供給されるようにサービスGPRS PLMNにおけるP-CSCFである。
【0098】
3GPP WLANアクセスについて、UE 110はWLANに取付けるためにWLAN AAA手続きを行い、そしてPDG 236へのIP接続のI-WLANトンネル確立を行う。UE 110は認証及び承認の要求においてH-PLMN 160とV-PLMN130の両方を指示するローミング・ネットワーク・アクセス識別子(NAI)を使用することによってV-PLMN 130からのサービスを選択する。ローミングNAIは3GPP TS 23.234及びTS 23.008に記載されている。これはUE 110がIMSサービスへのIPアクセスをH-PLMN 160におけるPDG(H-PLMN 160が遠ければそれはPSAPアクセスを制限する)からではなくV-PLMN 130におけるPDG 236から取得することを保証する。緊急サービスのための広範囲WLAN APN(W-APN)はPDG発見及びトンネル確立のために使用される。このサービスは広範囲固有外部ネットワーク識別子(緊急サービスの支援のための)及びV-PLMN識別子を使用する。P-CSCF 252はWLANと関連するV-PLMNにおけるP-CSCFであり、そしてW-APN上のDNS問合わせによって見付けられる。
【0099】
cdma2000アクセスについて、サービスはH-PLMN 160ではなくV-PLMN 130から取得されるので、UE 110は移動体IPアドレスよりむしろ単純IPアドレスを取得する。代りに、UE 110は移動体IPアドレスについてさらに一般的であるH-PLMN 160からよりむしろV-PLMN 130から移動体IPアドレスを取得する。IPアドレスは恐らくIPv4アドレスかIPv6アドレスである。UE 110が接続を確立しなかったならば(例えば、割当IPアドレスを持たない)、UE 110はポイント・ツー・ポイント・プロトコル(PPP)セッションを確立し、そして3GPP2 X.P0011D及びTIA-835-Dに記載されているように、V-PLMN130においてPDSN 242によって認証及び承認を行う。UE 110は、例えば、PPPインターネット・プロトコル制御プロトコル(IPCP)を使用して、単純IPアドレスを取得する。UE 110が既にIP接続を確立し、且つPDSN 242に対するPPPセッションを有するが、単純IPアドレスの代わりにH-PLMN 160において移動体IPアドレスを割当てられるならば、UE 110は、単純IP及び移動体IPアドレスを同時に支援できなければ、あらゆるIMS登録と同様にこれらのIPアドレスと関連するあらゆるパケット・セッションを終了させる(単純IP及び移動体IPアドレスの同時支援はTIA-835-Dにおいて自由選択であり、強制的なUE能力ではない)。UE 110はそれからTIA-835-Dに記載されているように単純IPアドレスを取得する。UE 110が同時に単純IP及び移動体IPアドレスを支援できれば、UE110は, まだ持っていないならば、単純IPアドレスをただ取得するだけである。
【0100】
cdma2000アクセスについて、UE 110は、(a)DHCPサーバまたはPDSN 242からP-CSCFドメイン名及びDNSアドレスを取得するためにDHCPまたはIPCPを使用して、それから(b)DNSサーバから一以上のP-CSCF IPアドレスを取得するためにDNSを使用して、V-PLMN 130においてP-CSCFを見付ける。UE 110が新しいRANを動かし、且つアクセスするならば、V-PLMN 130及びUE 110は、新しい目標PDSNが必要とされ、且つ緊急VoIP呼出が既に確立されていれば、TIA-835-Dに記載された高速ハンドオフ手続きを使用する。これは呼出を終了させ、再確立する必要性を回避する。
【0101】
3GPP2 WLANアクセスについて、UE 110はAAA、IPアドレス獲得、及びデフォルトIPルータとDNSサーバ・アドレス(例えば、DHCPを介して)の発見を含む現存のWLANアクセス手続きを行う。UE 110はそれからUE 110によってアクセスされたWLANの地理的位置から緊急呼出を支援するPLMN中のPDIFにアクセスする。緊急呼出支援PLMNが区別できるようにWLANは関連するcdma2000ネットワークを公開する。この公開は、例えば、IEEE 802.11ビーコン・フレーム中の関連サービス集合識別子(Service Set Identifiers:SSID)を送ることによって、或いはUEプローブ要求フレームに対する応答を介して、達成される。PLMNはそれらが公開される順番によって、それぞれ公開されたPLMNの指標の使用によって、或いは全てのPLMNが緊急呼出を支援することを保証する(例えば、要求する)ことによって優先順位を付けられる。最初のWLANアクセス、AAA、及びIPアドレス獲得について、UE 110は緊急呼出を支援するように意味され、或いは示されるPLMN(例えば、SSID)を選択する。
【0102】
最初のWLANアクセス、AAA、IPアドレス獲得、及びデフォルトIPルータとDNSサーバ・アドレスの発見に続いて、UE 110はIMSサービスを標示し、そして緊急呼出を支援するWLANによって公開されたPLMNの一つと関連するドメインを使用する完全条件付きドメイン名(FQDN)を造出する。UE 110はそれからDNSサーバから一以上のPDIFのIPアドレスを見付けるためにFQDNを使用する。UEはPDIFを選択し、そして3GPP2 X.S0028200に記載された手続きを使用してIPsecトンネルを確立する。これはUE 110に第二の内部IPアドレスを提供し、それは次のIMS関連手続きのために使用される。
【0103】
WLANからPDIFへのトンネル確立に続いて、UE 110はcdma2000アクセス・ネットワークからPDSNをアクセスするUEと同じ方法で(例えば、DNSサーバ・アドレス及びドメイン名を取得するためにDHCPを介して、そしてそれからP-CSCF IPアドレスを取得するためにDNSを介して)P-CSCFアドレスを見付ける。この場合には、PDIFはPDSNの代わりにDHCP中継エージェントとして働く。DNSを介するPDIF及びP-CSCFアドレスの発見は緊急呼出の支援が必要とされるという(例えば、DNSサーバに提供されるにおける)標示を含む。
【0104】
UE 110が既に不適当なPLMNにおけるPDIFに関連(例えば、トンネル)を持っていれば、そしてUE 110が同時に別のPDIFへのトンネルを支援していなければ、UE 110は現在のPDIFを介して支援されたあらゆるパケット・セッションを解除し、そして新しい適当なPLMNにおける新しいPDIFへのトンネルを選択、且つ確立する前にトンネルをPDIFに解除する。
【0105】
cdma200或いはWLANアクセス・ネットワーク接続のいずれかに続いて、UE110は既知のV-PLMNドメイン名及びV-SLP識別子(例えば、supl_vslp@domain_name)によるDNS問合わせを使用してSUPL V-SLPアドレスを見付ける。
【0106】
メッセージの流れ500はOMA SUPL 1.0版に関係する次の特徴追加を有する。
【0107】
(a)SUPL INITにおけるE-SLPアドレスの追加(それはUE 110において形成されたH-SLPアドレスを無効にし、且つ置換える)。
【0108】
(b)IMS側(例えば、E-CSCF 254)と位置選定側(例えば、E-SLP 272)との間のインタフェース。
【0109】
(c)V-SLP 274の使用及びV-SLPアドレスの発見。
【0110】
(d)移動体終端IP、UDP/IP、SIP、またはIMS信号通信を使用するSUPL INITの搬送。
【0111】
(e)SUPL INITにおける緊急サービス標示の追加。
【0112】
(f)SUPL POS INITにおける新しい位置測定の追加の選好。
【0113】
(g)ECSCF 254とESLPとの間のILPプロトコルの使用(それは現存のRLPに類似する)。
【0114】
(h)安全性。
【0115】
2.3GPP制御平面による緊急VoIP呼出
図6は3GPP制御平面位置選定に適用できるネットワーク・アーキテクチャ600の実施例のブロック図を示す。簡単のために、図6はGRPSアクセス及び3GPP制御平面位置選定によって緊急VoIP呼出を支援するために関連する実体及びインタフェースを単に示す
アクセス・ネットワークはおそらくGERANまたはUTRANである。V-PLMN130はP-CSCF 252、IMS(例えばVoIP)を支援するE-CSCF 254及びMGCF 258、パケット交換サービスのためのSGSN/GGSN 232、及び位置選定サービスのためのGMLC 276を含む。GMLC 276はE-SLP 272を置換し、そして3GPP 23.271、第6版に記載のGMLCの強化版である。V-PLMN 130はまた位置選定サービスのためにE-SLP 272及びV-SLP 274を含む(図6には示されていない)。
【0116】
実施例において、GMLC 276はE-CSCF 254及びLiインタフェースを介して通信し、そしてPSAP 180及びJ-STD-036 E2’インタフェースを介して通信する。GMLC 276及びE-SLP 272について同じLiインタフェースの使用はE-CSCF 254からのSUPLと3GPP制御平面との間の位置選定アーキテクチャ差異を隠蔽する。同様に、GMLC 276及びE-SLP 272について同じJ-STD-036’インタフェースの使用はPSAP 180からの位置選定アーキテクチャ差異を隠蔽する。図6における他のインタフェースは当技術分野において既知である。
【0117】
2.1呼出設定
図7は3GPP制御平面を使用する緊急VoIP呼出設定のためのメッセージの流れ700の実施例を示す。明確にするために、あまり関係のない実体(例えば、アクセス・ネットワーク120、P-CSCF 252、S/R 292)は図7から省略されているが、下記の説明には含まれる。メッセージの流れ700はUE 110がUICCを持っていること、そしてH-PLMN 160とV-PLMN 130との間にローミング合意があることを仮定する。
【0118】
ステップ1において、UE 110がまだGPRS取付けされていなければ、UE 110は緊急サービス指示によってGPRS取付けを実行する。GPRS取付けはSGSN232aへのアクセスを取得すること、あらゆる認証を行うこと及びH-PLMN 160におけるHLR/HSS 266からSGSN 232aへ予約データをダウンロードすることを必要とする。ステップ2において、UE 110は緊急サービスのために広範囲APNを使用してPDP文脈稼働化を行う。PDP文脈は(例えば、H-PLMN 160におけるGGSNへではなく)V-PLMN 130における局部GGSNへ割当てられる。UE 110はIPアドレスを取得し、そしてPDP文脈稼働化の期間に局部SIPサーバ・アドレス(例えば、P-CSCF 252)を見付ける。
【0119】
ステップ3において、SGSN 232はステップ1における緊急指示に基づき緊急呼出の開始、またはステップ2における緊急サービスに関する広範囲APNを認識するようになる。SGSN 232aはそれからUE 110に関する暫定位置推定またはさらに正確な位置推定のいずれかを取得するために3GPP TS 23.271に記載されているパケット交換ネットワーク誘起位置選定要求(Packet Switched Network Induced Location Request:PS-NI-LR)を開始する。SGSN 232がGMLC 276から(例えば、ステップ17におけるMAP PSLを介して)位置推定を取得するために要求を待つならばPS-NI-LRはさらに速い応答を行う。PS-NI-LRは最初のSGSNによって実行される。UE 110が新しいSGSNに引渡されるならば、新しいSGSNは別のPS-NI-LRを実行する必要がない。ステップ4において、一旦、UEについて位置推定が取得されれば、SGSN 232は(例えば、現在のセルIDから)GMLCアドレスを決定し、そしてGMLC 276へ位置推定、UE識別、及び/または他の情報を含むMAP加入者位置選定報告(Subscriber Location Report:SLR)を送る。UE識別子は国際移動体加入者識別子(International Mobile Subscriber Identity:IMSI)、 移動体加入者ISDN番号(Mobile Subscriber ISDN number:MSISDN)、国際移動体機器識別子(International Mobile Equipment Identity:IMEI)、電子通し番号(Electronic Serial Number:ESM)、移動体機器識別子(Mobile Equipment Identifier:MEID)、または他のいくつかの識別子である。ステップ4が実行されれば、ステップ10及び11はおそらく省略される。
【0120】
ステップ5において、UE 110はステップ2において発見されたSIP REGISTERをPCSCF 252へ送る。SIP REGISTERは図2のステップ2について上で述べた情報を含み、そしてまたステップ10及び11が実行されるべきであればSGSNアドレスを含む。緊急サービス指示または緊急公開ユーザーIDの存在によって、P-CSCF 252はSIP REGISTERを同じネットワークにおいてE-CSCF254へ送る。ステップ5はステップ3と並行して実行される。ステップ6において、E-CSCF 254は図5のステップ3と類似して、通常のIMS登録が発生するH-PLMN 160へSIP REGISTERを送る。
【0121】
ステップ7において、H-PLMN 160は200 OKをE-CSCF 254に返した後、200 OKはUE 110に返される。V-PLMN 130の中に別のSGSNへのハンドオフがあれば、UE 110はまた再登録する。UE 110がその緊急公開ユーザーIDを使用して再登録すれば、E-CSCF 254はあらゆる新しい位置選定情報及び/または新しいSGSNアドレスを転送する。
【0122】
図5と同様に、ステップ5、6及び7の代替実施例において、UE 110はステップ5においてSIP REGISTERをP-CSCF 252へ送った後、P-CSCF 252はSIP REGISTERを直接H-PLMN 160においてS-CSCF 264またはI-CSCF 262に送り、そしてV-PLMN 130においてE-CSCF 254を迂回する。この場合には、P-CSCF 252からのSIP 200 OKはE-CSCF 254よりもむしろP-CSCF 252に返され、そしてはステップ7において200 OKをUE 110に返すであろう。P-CSCF 252の行動は通常の登録に関するものと同様であるので、この代替実施例はVoIP緊急呼出を支援するためにP-CSCF 252に対する特別な影響を減少させ、または回避する。
【0123】
ステップ8において、UE 110は図5のステップ5について上で述べた情報を含むSIP INVITEをP-CSCF 252へ送る。P-CSCF 252はSIP INVITEをE-CSCF 254へ送る。
【0124】
ステップ9において、パケット・モードに関する3GPP制御平面のUE支援に基づいて、E-CSCF 254はサービス・セルまたはステップ8において受取った他の位置選定情報によって示されたGMLC 276に経路指定要求(Routing Request)を送る。経路指定要求は登録の間に提供されればSGSNアドレスと同様に図5のステップ6において述べた情報を含む。E-CSCF 254はGMLC 276、GMLCとして働くことが可能な一般的な位置選定サーバ、または他の形式のサーバ(例えば、SLP)を選択する。選択された位置選定サーバはE-CSCF 254によって転送されたUE位置選定能力に基づいて3GPP制御平面を使用することを決定する。E-CSCF 254はGMLC 276からの位置選定情報、及び/または利用可能な位置選定情報及び要求される緊急サービスの形式に対応するPSAPの選択を要求する。
【0125】
ステップ9において提供された位置選定情報によってGMLC 276がステップ9において要求を満たすのに十分に正確なUE 110に関する位置推定を得ることが可能になるならば、GMLC 276はテップ12へ進む。GMLC 276はまたステップ4においてSGSN 232からMAP SLRを受取るまで待ち、そして適当な位置推定が取得されれば、ステップ12へ進む。他の場合には、UE 110に関する適当な位置推定を取得するためにステップ1及び11が実行される。
【0126】
ステップ10において、GMLC 276は高速暫定位置推定に関するQoP精度/遅延を含むMAP提供加入者位置(Provide Subscriber Location:PSL)をSGSN 232へ送る。ステップ4が実行されなければ、GMLC 276はステップ9において受取ったあらゆる明白なアドレスまたは位置選定情報(例えば、セルID)からSGSN232を決定する。そのような情報が受取られなかったならば、もしくは初めに選択されたSGSNが誤っている(ステップ11において受取られた誤り応答)ならば、GMLC276はSGSNアドレスを取得するためにUEのMSIまたは疑似MSIまたはMSISDNによって標示されたHHSを問合わせる。ステップ11において、SGSN 232はステップ3において取得された位置推定を返し、ステップ3が終了するまで待ち、それから位置推定を返すか、或いはRANから位置推定を取得し、それから位置推定をGMLC 276に返す。
【0127】
ステップ12において、GMLC 276は位置推定に基づいてPSAPを選択する。次の説明はPSAP 180が選択されたPSAPであることを仮定する。PSAPにPSTN能力があれば、GMLC 276はPSAP 180に経路指定するために使用されるESRDダイアル不能電話番号、及びPSAP 180、GMLC 276及び、一時的に、UE 110を識別するESRKダイアル不能電話番号を取得する。
【0128】
ステップ13において、GMLC 276は図5のステップ13について上で述べた情報を含む経路指定応答をE-CSCF 254へ返す。ステップ14において、緊急呼出は図5のステップ14a、14b及び14cについて述べたように、PSAP 180に送られる。ステップ15において、残りの緊急呼出設定は図5のステップ15a及び15bついて述べたように進む。ステップ16において、図5のステップ16について述べたように、PSAP 180はGMLC 276に位置選定要求を送る(それはIPアドレス/名かESRKのいずれかによってステップ14において示されている)。
【0129】
ステップ17において、GMLC 276はMAP PSLを正確な位置選定を要求するSGSN 232に送る。GMLC 276はUE 110に関する最も最近の位置選定情報から、またはE-CSCF 254からのSGSNアドレスの更新からSGSNアドレスを取得する。このアドレスが再REGISTERメッセージにおいて受取られるが、転送されなければ、GMLC 276はまたE-CSCF 254からのSGSNアドレスを問合わせる。GMLC 276はまたUEのMSIまたは疑似MSIまたはMSISDNによって標示されたHHSからのSGSNアドレスを問合わせる。ステップ18において、SGSN 232はRANによってUE 110の位置決めを推進する。ステップ19において、SGSN 232は位置推定をGMLC 276に返す。ステップ20において、図5のステップ20について述べたように、GMLC 276は位置推定をPSAP 180に返す。
【0130】
UE 110はそれ以降緊急VoIP呼出のためにPSAP 180と通信する。要求が後で解除されるとき、E-CSCF 254はGMLC 276に指示を送り、それはそれから呼出のいずれの記録も解除する。E-CSCF 254またはUE 110はまたステップ5〜7において登録された緊急公開ユーザーIDの登録を取消す。代りに、E-CSCF 254、GMLC 276及びUE 110はPSAP 180からUE 110への考えられる後の呼戻しを支援するために登録及び呼戻しをある時間の期間だけ持続させることを可能にする。
【0131】
メッセージの流れ700は統合された方法においてUE 110について呼出設定及び位置選定を行い、そして次の特徴を持つ。
【0132】
(a)SGSN 232はUE位置選定を取得し、そしてPDP文脈が稼働されるときはいつでも、及び/またはGMLC 276によって要求されたならば、それをGMLC 276に転送(push)する。
【0133】
(b)GMLC 276はE-CSCF 254からUE 110に関する公開SIP-URIアドレスを受取る。
【0134】
(c)PSAP 180にPSTN能力があれば、GMLC 276及びE-CSCF 254は呼出及びGMLC 276の両方を識別するために使用される情報(例えば、10桁ESRK)をPSAP 180に転送する。この情報によってPSAP 180は位置選定及び他の情報(例えば、MSISDN、SIP URI)を引出すことが可能になる。
【0135】
(d)E-CSCF 254と位置選定サーバ(例えば、E-SLP 272)との間のLiインタフェースはSUPLが位置決め方法として使用されるときI-WLANからの緊急呼出を支援するために使用される。UMTS、GPRS及びI-WLANについて同じLiインタフェースの使用によってIMS(例えば、E-CSCF 254)は位置選定解を知らなくても動作することが可能になり、それはIMSの扱いを単純化する。
【0136】
(e)UE 110がRANによる位置選定を支援しない(SUPLを支援するが、3GPP制御平面はしない)ならば、SGSN 232はPS-NI-LRを省略する。
【0137】
(f)PSAP 180はSGSN 232に未知の特定の位置選定要求、例えば、位置座標に関する特別な精度またはさらに非支援(例えば、PSAP 180がE911の位相0または1を支援すれば)を持つ。そのような要求はサーキット切替え緊急呼出のためにGMLC 276において支援される。
【0138】
Liインタフェースは上で列挙した特徴を達成するために使用される。GMLC及びE-CSCF機能が同じプラットフォームによって支援されれば、外部からのLi インタフェースの支援は必要とされない。Liインタフェースは、SUPLについて上に述べたように、IMS及びIP準拠サービスと関連する他の特徴を支援するためにあらゆるIMS実体とGMLCとの間の使用に拡張される。
【0139】
SGSN 232はUE 110のために暫定位置推定(例えば、サービス・セル)に基づいて選択される。GMLC 276は同じ暫定位置推定に基づいてE-CSCF 254によって選択される。暫定位置推定はSGSN 232からGMLC 276へ押し込まれ、或いはGMLC 276によってSGSN 232から引出される。一つの実体は他の実体を次のように決定する。
【0140】
SGSN 232は暫定位置推定をGMLC 276へ転送する。SGSN 232はPS-NI-LRを介してこの暫定位置推定を取得し、現在UE位置選定(例えば、現在のセルID)に従ってGMLCアドレスを決定し、そしてMAP加入者位置選定報告(SLR)を使用して位置推定をGMLC 276へ送る/押し込む。E-CSCF 254は緊急呼出の経路指定をするためにPSAPアドレスについてGMLC 276に問合わせる。GMLC 276は暫定位置推定からPSAPアドレスを決定するためにSGSN 232からのMAP SLRを待つ(必要とされるならば)。
【0141】
GMLC 276はSGSN 232から暫定位置推定を引出す。SGSN 232はまだPS-NI-LRを実行するが、GMLCがMAP SLR要求を介して位置推定を問合わせるまで位置推定をGMLC 276に送らないであろう。GMLC 276は下記の一つを使用してSGSNアドレスを決定する。
【0142】
(a)GMLC 276は(UE 110がUICC、及びV-PLMN 130において支援されたローミング合意を持っておれば)H-PLMN 160においてHSS 266から、或いは(UE 110がUICC、及びV-PLMN 130において支援されたローミング合意を持たなければ)V-PLMN 130においてHSS 250からSGSNアドレスを問合わせる。
【0143】
(b)UE 110は現在のSGSNアドレス、或いはIMSに送られた各REGISTER及び再REGISTERメッセージにおいて、或いは緊急呼出のためにIMSに送られた各SIP INVITEメッセージにおいてSGSNアドレスが得られた位置選定情報(例えば、GPRSセルID)を含む。E-CSCF 254はそれからSGSNアドレスまたは位置選定情報をGMLC 276に転送する。UE 110はあらゆるSGSN間の引継ぎに続いてIMSに再登録する。
【0144】
3.X.S0024による緊急VoIP呼出
図8はcdma2000ネットワークについてX.S0024位置選定のために適用できるネットワーク・アーキテクチャ800の実施例のブロック図を示す。アクセス・ネットワーク120はCDMA2000 1Xネットワーク、CDMA2000 1xEV-DOネットワーク、3GPP WLAN、等々を含む。V-PLMN 130はパケット交換サービス(示されていない)についてIMS(例えば、VoIP)及びPDSN 242を支援するためにP-CSCF 252、E-CSCF 254及びMGCF258を含む。V-PLMN 130はE-PS 282及びV-PS/PDE 284(示されたように)を含み、そしてまた位置選定サービスのためにE-SLP 272及びV-SLP 274(示されない)を含む。E-PS 282は緊急呼出の位置選定についてH-PSの代りになる。E-PS 282及びV-PS/PDE 284は他のネットワークに在駐する。
【0145】
実施例では、UE 110はLCS-xインタフェースを介してE-PS 282と通信し、そしてLCS-yインタフェースを介してV-PS/PDE 284と通信する。E-PS282はLCS-zインタフェースを介してV-PS/PDE 284と通信し、そしてJ-STD-036 E2’インタフェースを介してPSAP 180と通信する。LCS-iインタフェースはSUPLのためのRLPまたはLi/ILP、NENA I2解におけるv2インタフェース、または他のインタフェースと類似している。LCS-iインタフェースに関するプロトコルはSUPLについて使用されるILPである。LCS-x、LCS-y及びLCS-zインタフェースはX.S0024に記載されている。
【0146】
3.1呼出設定
図9はX.S0024を使用する緊急VoIP呼出設定のためのメッセージの流れ900の実施例を示す。ステップ1において、UE 110は、図5のステップ1について上で述べたように、アクセス・ネットワークを見付けて、取付けし、IP接続を確立し、そして局部SIPサーバ(例えば、P-CSCF 252)を見付ける。アクセス・ネットワーク接続の後、UE 110は既知のV-PLMNドメイン名及びV-PS識別子(例えば、xs0024_vps@domain_name)によるDNS問合わせを使用してV-PSアドレスを見付ける。
【0147】
ステップ2において、UE 110はSIP REGISTERをP-CSCF 252に送り、 それはメッセージをE-CSCF 254に送る。ステップ3において、E-CSCF 254はSIP REGISTERをH-PLMN 160に送り、そこでは通常のIMS登録が発生する。ステップ4において、E-CSCF 254は(例えば、H-PLMN160から200 OKを受取った後)200 OKをUE 110に返す。UE 110は同じV-PLMNの中の別のPCF、PDSNまたはWLANに渡されたならば再登録する。
【0148】
ステップ2、3及び4の代替実施例において、UE 110はステップ2においてSIP REGISTERをP-CSCF 252へ送った後、P-CSCF 252はSIP REGISTERをH-PLMN 160においてS-CSCF 264またはI-CSCF 262に送り、そしてV-PLMN 130においてE-CSCF 254を迂回する。この場合には、H-PLMN 160からのSIP 200 OKはE-CSCF 254によりもむしろP-CSCF 252に返され、そしてP-CSCF 252はステップ4において200 OKをUE 110に返すであろう。P-CSCF 252の行動は通常の登録に関するものと似ているので、この代替実施例はVoIP緊急呼出を支援するためにP-CSCF252への特別な影響を減少させ、或いは回避する。
【0149】
ステップ5において、UE 110はSIP INVITEをP-CSCF 252(示されていない)に送り、それはSIP INVITEをE-CSCF 254に送る。ステップ6において、E-CSCF 254はUE 110がX.S0024を支援すること、そして同じか、もしくは別のネットワークにおいて経路指定要求をE-PS 282に送ることを決定する。経路指定要求は図5のステップ6について上で述べた情報、及び登録の間に取得されればV-PSアドレスを含む。
【0150】
ステップ6において提供された位置選定情報によってUE 110に関する十分に正確な位置推定を得ることが可能になるならば、E-PS 282はステップ12へ進む。他の場合は、UE 110に関する適当な位置推定を取得するためにステップ7〜11が実行される。ステップ7において、E-PS 282は、(a)V-PSが選択されたならばX.S0024ローミング支援、或いは(b)V-PSが選択されなかったならばX.S0024非ローミング支援のためにそれらと類似した手続きを使用して次のX.S0024位置選定を実行する際にH-PSとして働く。E-PS 282はUE 110によってネットワーク開始位置選定手続きを推進するためにX.S0024SUPL INITを生成する。E-PS 282は移動体終端IPまたはUDP/IPを使用してSUPL INITを直接UE 110に送る。E-PS 282はまた即時メッセージの中のSUPL INITをE-CSCF 254へ送る。いずれの場合にも、SUPL INITは位置決めモード、高速暫定位置推定に関するQoP精度/遅延、E-PS IPアドレス、緊急呼出標示、等々を含む。SUPL INITにおいて搬送されるいずれのE-PSアドレスもUE110において構成されたH-PSアドレスを無効にする。
【0151】
ステップ8において、E-CSCF 254はIMSまたはSIP信号通信を使用してP-CSCF 252を介してSUPL INITをUE 110に送る。ステップ9において、UE 110はE-PSへの安全なIP接続を確立し、それはUE 110のためのH-PSであり、或いはステップ7におけるSUPL INIT中にそのIPアドレスを含んでいた。UE 110はそれからUE位置選定能力、UE 110に関する位置選定情報、UE 110に関する位置推定(利用可能であれば)、等々を含むSUPL INITをE-PS 282に送る。PSAPを決定するのに十分な精度を持つ位置推定がステップ9においてUE 110から受取られるならば、E-PS 282はステップ12へ進み、そしてSUPL ENDを送ることによってUE 110による位置選定処理を終了する。
【0152】
ステップ10において、E-PS 282はステップ9において受取られた位置選定情報及びステップ6において受取られた他の位置選定情報に基づいて位置決めを行うために適当な局部PDEまたは適当な遠隔V-PSを決定する。E-PS 282はまたプロキシまたは非プロキシ・モードを使用するかどうか決定する。E-PS 282はそれから位置決めのためにV-PSまたはPDEと対話を行い、そして非プロキシ・モードが選択されるならばPDE IPアドレスを含むX.S0024 SUPL RESPONCEをUE 110に送る。ステップ11において、UE 110は3GPP2 X.S0024に記載されているように位置決めを継続し、完成させるために非プロキシ・モードについてはPDEと、またはプロキシ・モードについてはE-PS 282とSUPL POSメッセージを交換 する。SUPL POSメッセージは埋込まれたIS-801を搬送する。位置決めはUE 110に位置推定を提供し、それはE-PS 282に渡される。
【0153】
ステップ12において、E-PS 282はPSAP(例えば、PSAP 180)を選択し、そしてPSAP 180にPTSN能力があればESRD及びESRKを取得する。ステップ13において、PSAP 180にIP能力があればPSAP識別子、PSAP 180にPTSN能力があればESRD及びESRK、そしてE-CSCF 254によって要求されればUE 110に関する位置推定を含む経路指定応答をE-CSCF 254に戻す。E-PS 282はUEについて集められた全ての情報を含む呼出記録をUE110のために記憶する。PSAP 180にIP能力があればステップ14a及び15aが実行される。SAP 180にPTSN能力があればステップ14b、14c及び15bが実行される。ステップ16において、呼出が確立された後、PSAP 180は、ステップ14aにおいて取得されたIPアドレスまたは名前、或いはステップ14cにおいて取得されたESRKによって識別された正確な位置推定の位置選定要求をE-PS 282へ送る。
【0154】
ステップ17において、E-PS 282は移動体終端IPまたはUDP/IPを使用してSUPL INITを直接UE 110へ送ることによって(その場合にはステップ18は省略される)、或いは正確な位置推定のためにQoP精度/遅延を除くステップ7において述べたパラメータを持つX.S0024 SUPL INITを含む即時メッセージをE-CSCF 254に送ることによってUE 110との新しいX.S0024処理を開く。ステップ18において、E-CSCF 254はIMS即時メッセージ、SIPメッセージまたは他のいくつかのメッセージの中のSUPL INITをUE 110へ転送する。ステップ19において、UE 110はE-PS 282へのIP接続(例えば、安全なIP接続)を確立し、そしてSUPL STARTをE-PS 282に返す。E-PS 282はSUPL STARTにおけるあらゆる位置選定情報に基づいて、そしてUE 110に関するあらゆる他の位置選定情報に基づいて位置決めのために適当なPDEまたV-PSを決定する。E-PS 282はそれからSUPL RESPONCEをUE 110に返すことによって位置決めを始める。UE 110は位置決めを行い、且つUE 110について正確な位置推定を取得するために、E-PS 282、局部PDE、及び/または遠隔PDEとSUPL POSメッセージを交換する。ステップ20において、E-PS 282は位置選定応答においてUE 110に関する正確な位置推定をPSAP 180に送る。
【0155】
UE 110はそれ以降、緊急VoIP呼出のためにPSAP 180と通信する。要求が後で解除されるとき、E-CSCF 254はE-PS 282に指示を送り、それはそれから呼出のあらゆる記録を解除する。E-CSCF 254またはUE 110はまたステップ2〜4において登録された緊急公開ユーザーID登録を取り消す。代りに、E-CSCF 254、E-PS 282及びUE 110はPSAP 180からUE 110への可能な後の呼戻し及び/または追加位置選定要求を支援するために登録及び呼出記録がいくらかの時間期間を持続することを可能にする。
【0156】
図9のステップ1〜8及びステップ12〜20の追加詳細は図5のステップ1〜8及びステップ12〜20にそれぞれ記述されている。
【0157】
メッセージの流れ500はX.S0024に関係する次の特徴がある。
【0158】
(a)X.S0024 SUPL INITにおけるE-PSアドレスの追加( それはUE110またはUIMにおいて形成されたH-PSアドレスを無効にし、そして置換する)。
【0159】
(b)IMS側(例えば、E-CSCF 254)と位置選定側(例えば、E-PS 282)との間のインタフェース。
【0160】
(c)V-PS 284の使用及びV-PSアドレスの発見。
【0161】
(d)移動体終端IP、UDP/IP、SIP信号通信またはIMS信号通信を使用するX.S0024 SUPL INITの搬送。
【0162】
(e)X.S0024 SUPL INITにおける緊急サービス標示の追加。
【0163】
(f)E-CSCF 254とE-PS 282との間の新プロトコル使用(それはX.S0024におけるLCS-zインタフェース上のOMA RLPまたはPS-PSと類似している)。
【0164】
(g)安全性。
【0165】
4.UICC/UIM及びローミング合意なしのUEの支援
上の説明は、UE 110がUICC/UIMを持つこと、そしてH-PLMN 160及びV-PLMN 130がローミング合意を持つことを仮定しており、それはV-PLMN 130におけるUE登録及びPSAP 180への次の緊急呼出アクセスを可能にする。これがその場合でなければ、UE 110はV-PLMN 130においてアクセス、及び登録を行い、そして下記で述べるようにPSAP 180への呼出設定及びPSAP 180からの可能な呼戻しを終了する。UICC/UIM無しの場合におけるPSAP 180からの呼戻しはVoIPに対して可能であるが、一般に登録されていないUEを呼出すことができないためにサーキット切替え緊急アクセスに対して不可能である。
【0166】
図10はUICC/UIM無しのUEに関する緊急VoIP呼出設定及びPSAP呼戻しを支援するネットワーク・アーキテクチャ1000実施例のブロック図である。ネットワーク・アーキテクチャ1000は図2及び3で示されたいくつかの実体を含む。ネットワーク・アーキテクチャ1000は位置選定サーバ286を含み、それはSLP、GMLC、PS、または他のいくつかの位置選定実体である。
【0167】
4.1アクセス
UE 110はGPRSアクセス、3GPP WLANアクセス、またはUICCなしのIMSアクセスを得る。UE 110はまたcdma2000アクセス、3GPP WLANアクセス、またはUMなしのIMSアクセスを得る。UE 110は別の形式のアクセスに関して別の手続きを行う。
【0168】
GPRSアクセスについて、UE 110はUICCなし、及び/または3GPP TR23.867に記載のV-PLMN 130においてローミング合意なしの緊急サービスについてPDP文脈稼働化を実行する。GPRS取付けは疑似(pseudo)IMSIを使用して達成され、それはV-PLMN 130におけるHSS250においてUE 110を登録し、それはSGSN間引継ぎの支援を助ける。UE 110がUICCを持っていなければ、疑似IMSIはIMEIからの固有MCC-MNC組合せ及びディジットによって造出されるUE 110がUICCを持つが、V-PLMN 130へのローミング・アクセスを持たなければ、疑似IMSIはIMEIよりむしろMSIからのディジットによって造出され、それは全てのIMSIが使用されれば重複疑似IMSIを回避する。GPRS取付けはまた識別子としてIMEIを使用して達成される。
【0169】
3GPP WLANアクセスについて、UE 110は疑似IMSI(例えば、GPRS取付けに使用される同じ疑似MSI)から疑似NAIを次のように造出する:
Pseudo NAI ="n<pseudo IMSI>@V-PLMN_network_domain"
但し、nは緊急呼出のために非認証疑似NAIの使用を標示する2〜9の範囲の固定ディジットである(0または1は通常のNAIについて既に用いられている)。UE 110は最初のアクセス及びAAA手続きのために疑似NAIを使用する。
【0170】
WLANは緊急サービスのために疑似NAIを使用してAAAを支援することが可能なV-PLMNを公開し、或いはこれを支援する能力及び性向を示す優先順位で順番にV-PLMNを提示する。V-PLMN 130は一時的なホーム加入者としてUE 110を扱い、そしてAAAを省略するか、或いはそれが成功したことを(例えば、認証が成功したことを保証するために周知の鍵を使用することによって)保証する。できる限り通常の手続きに従い、そしてWLAN再選択及び引継ぎをよりよく支援するためにHSS 250においてUE 110を登録することが望ましい。
【0171】
cdma2000アクセスについて、UE 110はPTSN 242とのPPPセッションを確立し、そして、例えば、IETF RFC 1661に記載されているように、PDSN 242からの回線制御プロトコル構成要求(Link Control Protocol (LCP) Configure Request)に応えてLCP構成要求を返すことによってPPP確立の期間に認証を拒絶する。PDSN 242はUIMなしまたは未認証UEについて緊急呼出を支援し、そしてUE 110を認証せずにPPPセッション確立を続ける。PDSN 242は簡易IPアドレスをUE 110に割当て、そしてUE 110が通信する実体を制限するためにIPパケット・フィルタリングを適用する。例えば、PDSN 242は局部サーバ(例えば、DHCPサーバ、DNSサーバ、及びP-CSCF 252)との通信、そしてPSAPアクセスと関連するが、インターネット・アクセスを開いていない実体との通信にUE 110を制限する。
【0172】
PDSN 242はいくつかの方法で緊急呼出を通知される。実施例では、UE 110は緊急呼出のIPアドレス要求を標示するために広範に定義された固有IPアドレスを含むIECP構成要求をPDSN 242に送る。他の実施例では、標示はPPP確立において使用され、或いはPDSN 242はcdma2000 A10インタフェースを介してRAN(RRC/PCF 222)から緊急呼出要求の標示を受取る。とにかく、PDSN 242は緊急呼出のために簡易IPアドレスを未認証UEに割当てし、そして上で述べたように特別なフィルタリングを使用する。このIPアドレス割当はIETF RFC 1332に記載されたPPP IPCPへの強化を介して達成される。UE 110が緊急呼出を標示しなければ、PDSN 242はPPP確立及びIPアドレス割当を許可しない。
【0173】
認証を拒絶する代わりに、UE 110は認証がパスワード認証プロトコル(PAP)または忌避-ハンドシェーク認証プロトコル(Challenge-Handshake Authentication Protocol:CHAP) ( CHAP )のいずれかを使用して進めることを可能にし、それはIETF RFC 1334及びRFC 1994に記載されている。UE 110はCHAP忌避またはPAP認証要求を受取り、そしてUIMなしUEから緊急呼出を標示する識別を含む応答を送る。この識別子は3GPP WLANアクセスのために使用される疑似IMSIである。識別子がV-PLMN 130をUE 110に関するドメインとして標示したならば、CHAPまたはPAP認証はPDSN 242の視野からV-PLMN 130におけるAAAサーバ246へ通常な方法で進む。AAAサーバ246は緊急呼出アクセスを標示するものとして疑似IMSIを認識し、そして通常の認証を見送るか、或いは既知の鍵を使用して認証を行う。AAAサーバ246はIPアクセスを制限するために、例えば、緊急VoIP要求を認めるが、他形式のアクセスを許さないために、PDSN 242によって制限フィルタリングが使用されることを保証する。
【0174】
PDSN 242は課金(accounting)及び/または記録保管のためにNAIを構築する。UE 110がUIMを持っていれば、PDSN 242はUEの固有国際識別子(IMSI、MIN、国際ローミングMIN-IRM)を使用する。PDSN 242はまたUE 110についてESNまたは他の識別子を使用する。
【0175】
3GPP WLANについて、UE 110がWLANにアクセスした後、アクセス点及び認証実体はUE 110認証を開始し、そしてUE 110の識別について拡張認証プロトコル(EAP)要求または他のいくつかの要求を送る。UE 110はEAP応答または、例えば、ドメインがUE 110のH-PLMNを識別するところのuser@domainの形で、UEの識別子を含む他のいくつかの応答を返すことによって応答する。UE 110がV-PLMN 130においてUIMまたはローミング合意を持たなければ、UE 110は3GPP WLANに使用される疑似NAIと同じか、或いは類似している疑似識別を返す。例えば、疑似識別子のユーザー(例えば、疑似IMSI)部分は、UE110がUIMを持てばUEの唯一の国際識別子(例えば、IMSI、MINまたはIRM)を含み、そうでなければUIMまたは固有端末ID(例えば、ESN)からのディジットを含む。ユーザー部分はまたそれが緊急呼出のための疑似識別であることを標示する固有プレフィックス(例えば、固有ディジット)を含む。疑似識別のドメイン部分はV-PLMN 130を標示する。
【0176】
アクセス点または認証実体は局部AAAサーバ、例えば、局部AAAサーバ236を使用して認証を続ける。本当の認証は行われないので、認証は既知の鍵を使用して通常実行されるか、もしくは短縮される。一旦、疑似認証が終了すれば、上で述べたように、アクセス点または関連ルータはUE 110によるアクセスを制限するためにパケット・フィルタリングを用いる。
【0177】
UE 110はWLANにアクセスし、疑似認証を行い、そしてPDIFを見付ける。UE 110はそれから疑似識別を、例えば、cdma2000 UE-PIDF認証のために使用されるNAIの代わりに使用してPIDF(または局部AAAサーバ)に対してそれ自身を識別する。疑似識別はWLAN認証に使用されるものと同じか、もしくは類似している。通常の認証及びトンネル確立はそれからPDIFのいくらかの透明性を達成するために局部AAAサーバを使用し、且つ既知の鍵を用いて(例えば、3GPP2 X.P0028-200に記載されているように)進行する。代りに、認証は短縮されるか、もしくは中断される。認証の後、PDIFはUE 110によってアクセスを制限するためにパケット・フィルタリングを用いる。
【0178】
WLANは上記の手続きを支援することが可能なV-PLMNを公開し、或いはこれを支援する能力及び性向を標示する優先順位でV-PLMNを提示する。
【0179】
IMSアクセスについて、GPP TR 28.867及び3GPP2 X.P0013-002Aに記載されているように、UE 110がV-PLMNにUICC/UIM及びローミング合意を持たなければ、SIP登録は省略される。これはPSAPへの緊急呼出設定を可能にするが、呼戻しを支援しない。代りに、UE 110はV-PLMNドメイン名及び緊急非公開ユーザーID(それはV-PLMNドメイン名及び疑似IMSIを使用して造出される)を含むSIP REGITERを送ることによって登録する。このSIPREGITERはE-CSCF 254及びHSS 250において認識されるが、他の実体には透明であろう。
【0180】
登録手続きはそれからV-PLMN 130においてUE 110からE-CSCF 254(または他のIMSサーバ)へ搬送するかぎり進行する。H-PLMN 160における登録は行われないが、E-CSCF 254はV-PLMN 130においてHSS 250にUE 110を登録するであろう。HSS 250は一時的な公開ユーザー識別子として(HSS 250におけるプールから)TEL URI及び/または一時的なSIP URIを割当てる。信号通信がPSTN上であったならば、TEL URIは呼出設定においてPSP 180へ搬送され、そしてSIP URIがSIP呼出設定のために搬送される。IMS登録及びIP接続が緊急呼出の終了に続くある期間、V-PLMN 130及びUE 110の両方によって維持されるならば、URIはPSAP 180からの呼戻しを可能にするであろう。TEL URI及びSIP URIは、UE 110を広範に識別するために使用されないので、通常の永久アドレスからの差異により一時的なアドレスとしてPSAP 180によって認識される。HSS 250は完了した緊急呼出から返された一時的なアドレスを「隔離」し、そして間違ったUEに誤経路指定されるPSAP呼戻しを回避するためにある時間期間にこれらのアドレスを再割当てする。
【0181】
呼戻しはいくつかの方法で支援される。UE 110がH-PLMN 160において登録されれば、3GPP TS 23.228または3GPP2 X.P0013に記載されているように、PSAP 180からの呼戻しはUE 110のSIP URIまたはTEL URI公開ユーザー識別を使用し、そしてH-PLMN 160へ最初に経路指定される。SIP能力のあるPSAPについて、SIP INVITEは(UEのSIP URIにおけるH-PLMNドメイン名に基づいて)H-PLMN 160においてI-CSCF262へ経路指定される。I-CSCF 262はH-PLMN 160においてS-CSCF 264についてHSS 250を問合わせし、そしてS-CSCF 264への呼出を経路指定する。S-CSCF 264はそれから前の登録情報に基づいてV-PLMN 130においてE-CSCF 254またはP-CSCF 252へ呼出を経路指定する。前者の場合には、E-CSCF 254はS-CSCF 264によってP-CSCFとして扱われ、そしてP-CSCF 252を介して呼出をUE 110に経路指定する。後者の場合には、P-CSCF 252は呼出をUE 110に経路指定する。PSTN能力のあるPSAPについて、呼出はUE 110のTEL URIに基づいてH-PLMN 160においてMGCFにPSTNを通して経路指定される。MGCFはPSTN及びSIP信号通信の間で相互動作し、そしてSIP INVITEをH-PLMN 160においてI-CSCF 262へ送る。I-CSCF 262からUE 110への呼出経路指定はそれからSIP能力のあるPSA Pについて同じ仕方で進行するであろう。
【0182】
UE 110が(例えば、UICC/UIM及び/またはV-PLMN 130とのローミング合意がないために)H-PLMN 160において登録されなければ、UE 110はV-PLMN 130におけるHSS 250において登録される。HSS 250は一時的なTEL URIまたはSIP URI公開ユーザー識別子をUE 110に割当てる。PSAPからの呼戻しはHPLMN 160を含まないで、SIP能力のあるPSAPについてはI-CSCF 262へ、或いはPSTN能力のあるPSAPについてはMGCF258へのいずれかに経路指定される。
【0183】
4.2呼出設定
図11はUICC/UIMなしのUEに関する緊急VoIP呼出設定のためのメッセージの流れ1100の実施例を示す。メッセージの流れ1100は3GPP制御平面位置選定、SUPL、及びX.S0024のために使用される。
【0184】
ステップ1において、上記で述べたように、UE 110はアクセス・ネットワークを見付けて接続され、IP接続を確立し、そして局部SIPサーバ(例えば、P-CSCF252)を見付ける。UE 110はGPRSまたはcdma2000アクセスのために疑似IMSI、WLANアクセスのために疑似NAI、3GPP WLANアクセスのために疑似識別を用いる。UE 110は疑似識別子(例えば、疑似MSI)を使用してV-PLMN 130においてHSS 250に登録する。
【0185】
ステップ2において、UE 110はステップ1において見付けたP-CSCF 252にSIP REGISTERを送ることによってV-PLMN IMSネットワークにおいて登録しようと試みる。UICC/UIMなしまたは非ローミングについて、SIP REGISTERは緊急サービス標示、V-PLMNドメイン名、ステップ1において取得したUE IPアドレス、V-PLMNドメイン名及び(GPRSの)疑似IMSIまたは(cdma2000の)疑似識別を使用して造出された緊急非公開ユーザーID、及び/または他の情報を含む。再登録のために、SIP REGISTERはさらに最初の登録において割当てられた一時的な公開ユーザーIDを含む。緊急サービス標示または緊急非公開ユーザーID(それはUE 110のためのホーム・ネットワークとしてV-PLMN130を標示する)の存在のために、P-CSCF 252はSIP REGISTERをE-CSCF 254(それは緊急サービス呼出を支援する)へ同じネットワークにおいて送る。送られたSIP REGISTERはUE 110に関する位置選定情報を含む。SIP REGISTERはまたV-SLPまたはSGSNアドレス(3GPPに関する)或いはV-SLP、PDSNまたはPDIFアドレス(3GPP2に関する)を含む。
【0186】
ステップ3において、UE 110に関する緊急非公開ユーザーIDはV-PLMN 130を参照するので、E-CSCF 254は登録情報をHSS 250に、例えば、Cx-Put/Cx-Pullにおいて送る。ステップ4において、HSS 250は既に緊急非公開ユーザーIDが登録されているかどうか、例えば、UE 110が既に登録したか、或いは別のUEが同じ非公開ユーザーIDを登録したかどうかを確認する。HSS 250は共通UE実体ディジット(例えば、共通IMEIまたはESNディジット)によって同じ緊急非公開ユーザーIDを持つUEを区別し、且つ再登録から(割当てられた一時的な公開ユーザーIDを持たない)最初の登録を区別するために、提供されていれば、一時的な公開ユーザーIDを使用する。最初の登録について、HSS 250は緊急非公開ユーザーID及びE-CSCFアドレスを記憶し、そして一時的な公開ユーザーSIP URI及びTEL URIを割当てられ、それらはE-CSCF 254に返される。
【0187】
ステップ5において、E-CSCF 254は200 OKをUE 110にP-CSCF252を介して返す。200 OKはHSS 250によって割当てられた一時的な公開ユーザーIDを含む。別のSGSN(GPRSアクセスのために)、別のPCFまたはPDSN(cdma2000アクセスのために)、別のWLAN(WLANアクセスのために)へ渡されればUE 110は再登録する。ステップ6において、UE 110がUICC/UIM及び/またはV-PLMN 130へのローミング・アクセスを持たなければ、UE 110は緊急呼出、必要とされる緊急サービスの形式、及び一時的な公開ユーザーIDを標示する広範囲SIP URLまたはTEL URIを含むSIP INVITEをP-CSCF 252に送る。P-CSCF 252はSIP INVITEをE-CSCF 254に送る。ステップ7において、E-CSCF 254は、図5及び9のステップ6〜13と図7のステップ9〜13に述べたように、呼出(例えば、PSAP SIP URI、またはESRD及びESRK)についてPSAP経路指定情報を取得するために位置選定サーバ286と相互動作する。
【0188】
PSAP 180にIP能力があれば、ステップ8a及び9aが実行される。ステップ8aにおいて、E-CSCF 254はSIP URIを使用してSIP INVITEをPSAP 180に経路指定する。SIP INVITEはUE 110に関するあらゆる暫定位置推定、位置選定サーバ 286のIPアドレスまたは名前、及びUE 110に割当てられた一時的公開ユーザーSIP URIを含む。ステップ9aにおいて、追加SIP信号通信が緊急呼出を確立するために交換される。
【0189】
PSAP 180にPSTN能力があれば、ステップ8b、8c及び9bが実行される。ステップ8bにおいて、E-CSCF 254はBGCFを介してSIP INVITEをMGCF 258に送る。SIP INVITEはUE 110に割当てられたESRD及びESRK及び恐らくは一時的公開ユーザーTEL URIを含む。ステップ8cにおいて、MGCF 258はSS7 ISUP及び/またはMF信号通信を使用して、恐らくは選択ルータを介して、呼出をPTSN上でPSAP 180に経路指定する。ESRDまたはESRKは経路指定番号として使用され、そしてESRKはUE 110の識別子として、そしてさらに多くの情報を取得する鍵としてPSAP 180に渡される。一時的な公開ユーザーE.164番号はまた信号通信能力によって許容されるならばPSAP180に渡される。E.164は国際電話番号システム(the international telephone numbering system)を定義するITU-T規格であり、そしてE.164番号は地域コードと国別番号から成る。ステップ9bにおいて、追加SIP信号通信はSS7 ISUPと交換され、且つ相互動作し、そして/またはMGCF 258におけるMFが呼出を確立するために発生する。
【0190】
ステップ10において、PSAP 180は位置選定サーバ286に問合わせすることによってUE 110のために正確な位置推定を取得し、それは呼出設定においてSIPURIによって標示される。PSAP 180にPTSN能力があるならば、そしてこの番号が呼出設定においてPSAP 180に渡されなかったならば、位置選定サーバ286からの応答はUE 110に割当てられたあらゆる一時的な公開ユーザーE.164番号を含む。呼出は少しして解除され、例えば無線通信区域の一時的な損失によって中断される。E-CSCF 254はそれから次の呼戻しのためにPSAP 180によってUE110の位置選定を支援するために位置選定サーバ286に通知する前に一定期間を待機する。
【0191】
PSAP 180はその一時的な公開ユーザーIDを使用してUE 110を呼戻そうと試みる。ステップ11aはSIP可能なPSAPのために実行される。ステップ11aにおいて、PSAP 180はSIP INVITEをI-CSCF 258に送り、それはUE 110に割当てられた一時的な公開ユーザーSIP URIのネットワーク・ドメイン部分によって標示される。ステップ11b及び11cはPSTN可能なPSAPについて実行される。ステップ11bにおいて、PSAP 180はISUP IAM(またはMF呼出設定)をMGCF 258に送り、それはUE 110に割当てられた一時的な公開ユーザーE.164番号における最初のディジットによって標示される。ステップ11cにおいて、MGCF 258はステップ11bにおいて受取られたE.164番号から構築されたTEL URIを含むSIP INVITEをI-CSCF 258に送る。
【0192】
ステップ11cにおいて、I-CSCF 258はステップ11aにおいて受取られた一時的な公開ユーザーSIP URI、またはステップ11cにおいて受取られた一時的な公開ユーザーTEL URIを含む位置選定問合わせをHSS 250に送る。ステップ13において、HSS 250はUE登録情報を見出だし、そしてE-CSCF 254のアドレスをI-CSCF 258に返す。ステップ14において、I-CSCF 258はSIP INVITEをE-CSCF 254に送る。ステップ15 において、E-CSCF 254はP-CSCFドレスを位置決めし、そしてSIP INVITEをP-CSCF 252を介してUE 110に送る。ステップ16において、呼出設定は通常の場合におけるように続く。
【0193】
UE 110はそれ以降PSP 180と通信する。呼出が後で解除されたとき、または少しして、E-CSCF 254は標示を位置選定サーバ286に送り、それはそれから呼出のあらゆる記録を解除する。
【0194】
5.地理的に遠隔のレガシPSAPの支援
いくつかの場合に於いて、V-PLMN及び/またはSIPサーバ(例えば、E-CSCF 254)は地理的にUE 110から遠く離れている。そのような場合には、PSTNが遠隔のPSAPへのアクセスを支援しないならば、局部MGCFを介してPSTN能力のあるPSAPへ呼出を経路指定することは不可能である。下記はこれらの場合を扱うために使用される。
【0195】
実施例において、緊急呼出は別のV-PLMNに方向変更される。SIP INVITEの処理の初めに、E-CSCFまたは位置選定サーバ(例えば、ESLP、GMLC等)はその呼出が別のネットワークにおいて呼出サーバに方向変更されるべきであることを決定する。その場合には、好ましい代替サーバのSIP URIを含むSIP 3xx方向変更応答(例えば、305はプロキシを使用する)はUE 110に返される。同じアクセス・ネットワークがまだ使用できるならばアクセス及びIP接続手続きは省略されるが、UE 110はそれから上で述べたように呼出手続きを再試行する。呼出設定手続きが暫定位置推定及び/または正しいPSAP(例えば、ESRD、SIP URIまたはIPアドレス)を決定するところまで進んでいたならば、E-CSCFは方向変更応答の中にこれらを含む。UE 110はそれから新しいPLMNに送られたSIP INVITEに情報を含み、それは同じ情報を取得するために余分の遅延を回避し、そしてこの情報を取得する能力のないPLMNの使用を許容する。元のE-CSCFは位置選定サーバ(例えば、ESLP、GMLC)に通告し、それはそれからUE 110に関する呼出記録を取り除く。
【0196】
別の実施例において、E-CSCFは呼出がさらに旨くPSTNに送られるPSAPに近い別のネットワーク(または、同じネットワーク)においてSIPサーバへ呼出を送る。V-PLMNは位置選定機能を含む以前に述べた全ての機能を支援し、且つUICCまたはUIMなしのUEについて支援し続ける。送られたSIP INVITEはPSAP識別子(例えば、SIP URIまたはESRD)、位置選定サーバによって割当てられたあらゆるESRD及びUICCなしのUEのために割当てられた一時的な公開ユーザーIDを含む。PSAPは位置選定情報についてV-PLMNにおいて位置選定サーバを問合わせ続け、そしてあらゆる呼戻しは通常の場合についてはH-PLMNを介してV-PLMNに送られ、或いはUICCなしの場合にはV-PLMNに向けられる。V-PLMNにおいてこれらの機能の継続的な支援は次のSIPサーバ上の要求を回避し、そしてさらに大きな数の他のネットワークが転送サービスを支援することを可能にしなければならない。
【0197】
さらに別の実施例において、市内番号可搬性(Local Number Portability)は、例えば、北米で使われる。ESRD及びESRKを返すことに加えて、位置選定サーバ(例えば、E-SLPまたはGMLC)は直接PSAPに到達するLEC交換またはPSAP選択ルータに対応するIMSネットワーク(例えば、E-SCSF)にLRN(位置選定経路指定番号)を返す。これに代るものとして、IMSネットワーク(例えば、E-SCSFまたはMGCF)はESRDからLRNを取得する。LRNは(MGCFによって取得されなければ)MGCFに送られ、そしてMGCFはPSTNに次のパラメータを含むISUP IAMを送る:
呼出相手番号=LRN、
一般アドレス・パラメータ(GAP)=ESRD、
「変換された番号(number translated)」に設定されたFCIパラメータ・ビットM、呼出側番号=UE MSISDNまたはESRK、及び
「緊急サービス呼出」(任意)に設定された呼出側区分。
【0198】
PSTN(例えば、米国全体における)による番号持運び制(number portability)の支援によって、呼出(ISUP IAM)が目的のLEC COに正しく経路指定されるか、或いはMF無線通信路(trunks)よりむしろSS7を提供された選択ルータが最後まで使用される。目的LEC COまたは選択的ルータは番号持運び制を支援し、そして呼出を受取るとLRNをそれ自身のものとして認識し、そしてGAPから真の呼出相手番号(ESRD)を取得する。ESRDまたは呼出側区分設定の一意性はこれが緊急呼出であることをLEC COまたは選択ルータに通知する。その点において、呼出は近くで発したかのようにPSAPに経路指定される。この実施例はPSTN料金交換(例えば、経路指定は変わらない)への新しい影響を回避するが、LEC COまたは選択ルータに影響する。
【0199】
6.SUPL及びX.S0024の安全性
SUPLについて、安全性手続きはローミング及び非ローミング・シナリオに関して、及びプロキシまたは非プロキシ・モードによる位置決めのためにH-SLPを置換えるE-SLP 272を支援するために確立される。現存のSUPL安全性手続きは一般にUE110及びH-SLPの両方において共有鍵に基づき、且つ/またはH-SLPに関係するUE 110において提供された他の情報(例えば、完全に限定されたドメイン名、基礎X.509公開鍵証明書等)に基づいている。そのような情報はE-SLP 272に利用可能ではない。E-SLP 272について、プロキシ及び非プロキシ・モードの認証は下記で述べるように支援される。
【0200】
X.S0024について、安全性手続きはまた位置決めのためにH-PSを置換えるE-PS 282を支援するために確立される。現存のX.S0024安全性手続きは3GPP2 X.S0024-0及び3GPP2 S.P0110-0に記載されている。これらの手続きは、ユーザーのためのH-PS及びユーザーのUIMの両方において提供された共通基礎鍵(common root key)を利用する。追加の鍵は提供された基礎鍵から次のように得られる:
(a)SUPL INITがSMSまたはWAP Pushを使用して送られ、そして(H-PSから来たように)認証され、且つ随意に暗号化される安全記憶及び順方向カプセル化(Secure Store and Forward Encapsulation:S-SAFE)を支援する鍵。
【0201】
(b)X.S0024メッセージが暗号化及び認証されてUE 110とH-PSの間で送られるUE 110とH-PS間のIP接続を支援する鍵。
【0202】
(c)X.S0024メッセージが暗号化及び認証されてUE 110と非プロキシ・モードに関してPDEの間で送られるUE 110とPDE間のIP接続を支援する鍵。
【0203】
上記で述べた三つの鍵の各々は基礎鍵のあらゆる値について決定論的値があるという意味において確定されている。しかしながら、これらの確定された各々の鍵から、追加の鍵は暗号化及び認証のために導出され、その値はUE及びH-PSまたはPDEによって特別な位置決めセッションのために提供される乱数によって決まる。この鍵の導出及び付随の安全性手続きはIETF RFC 2246に記載の転送層安全性(Transport Layer Security:TLS)手続き及びこのIETF文書「転送層安全性(TLS)のための予前共有鍵暗号化一式(Pre-Shared Key Ciphersuites for Transport Layer Security (TLS))」に記載のPSK-TLSの変形を利用する。X.S0024が緊急VoIP呼出における位置決めのために使用され、且つE-PS 282がH-PSでなければ、相互の認証及び暗号化のためにUE 110及びE-PS 282の両方において共通の予め構成された基礎鍵に頼ることはもはや不可能である。
【0204】
SUPLについて、UE 110は緊急呼出の間にさえもUE位置選定への未承認アクセスを回避するためにE-SLP 272を認証する。X.S0024について、UE 110及びE-PS 282は相互認証を行う。表2は方法A、B、C、D及びEとして指定された五つの認証方法及び各方法の特徴の一覧表である。
【表2】

【0205】
方法Aは最小の認証を提供する。SUPL INITメッセージが緊急セッションのための位置選定を標示し、そしてUE 110が現在緊急セッションに携わっていれば、UE 110は非認証E-SLPまたはE-PSからのネットワーク初期化SUPLまたはX.S0024位置選定を許容する。緊急セッションへの制限はいくらかの保護を提供する。SUPLについて、UE 110はE-SLP 272によって安全性手続きを行使しないことによって方法Aを選択する。この場合には、E-SLP 272はSUPL POSINITに含まれるSUPL INITハッシュ符号によって、限定してUE識別子をまだ証明することができる。さらに、E-CSCF 254によってE-SLP 272に提供されたUE 110のIPアドレスは正しいUE識別子のいくつかの更なる保証を提供する。X.S0024及びSUPLについて、IMS及びSIP転送はV-PLMN 130及び/またはH-PLMN 160からの支援及び証明に頼るので、IMSまたはSIPを介する転送は(移動体終端IPまたはUDP/IPを介する直接転送が使用されなければ)UE認証におけるいくらかの追加の信頼性を提供する。
【0206】
方法BはTLS公開鍵認証のためのものである。UE 110及びE-SLP 272またはE-PS 282はIETF RFC 2246に記載のように、及びまたOMA SUPL 1.0における代替クライアント認証機構「安全ユーザー平面位置選定アーキテクチャ(Secure User Plane Location Architecture)」に記載のようにTLSを使用して公開鍵認証を支援する。この機構はTLSハンドシェーク段階の間にH-SLPまたはE-PSによってUEに送られたITU X.509公開鍵証明を持つTLSを使用してUEによるH-SLPまたはE-PSの認証を支援する。UEが少なくとも一つの基礎鍵権限を提供されればUEはE-SLPまたはE-PSの公開鍵を認証できるように、公開鍵証明は一連のディジタル署名を提供し、各署名は次を認証する。公開鍵認証TLS手続きは、例えば、次のSUPLメッセージについて、信号通信の次の暗号化認証において使用する対称鍵の転送を支援する。非プロキシ・モードに関するUE 110とSPCまたはPDEとの間の認証及び暗号化はまたこれらの鍵によって、またはこれらの鍵からの導出の追加の鍵によって支援される。方法Bは(例えば、OMAによって定義された)一以上の基礎証明権限によるE-SLPまたはE-PS公開鍵の証明、及び緊急VoIP呼出についてSUPLまたはX.S0024を支援するUEにおける鍵の提供に頼っている。これはUE110によるE-SLP 272またはE-PS 282の認証、及び、SUPLについて、SUPL POS INITに含まれ、そしてUE 110によってE-SLP 272に送られた64ビットSUPL INITハッシュを介してESLP 272によるUE 110の限定認証を保証する。
【0207】
方法Bについて、UE 110(例えば、UICCまたはUIM)はUEがE-SLP272またはEPS 282の公開鍵を証明することを可能にする一以上の基礎公開鍵を提供される。UE 110及びE-SLP 272またはE-PS 282はRFC 2246に記載のTLS手続き、及び一以上の安全な公開鍵転送手続き、例えば、RSA、DSS、またはディフィー-ヘルマンを使用して共有暗号化鍵及びメッセージ認証(MAC)鍵を確定する。SUPLまたはX.S0024メッセージの暗号化及び認証は安全なTLS接続の確立の後で行われる。非プロキシ・モードについて、SUPL 1.0において3GPP2非プロキシ・モードについて定義された方法は、IETF PSK-TLSに従って、UE 110とSUPLにおけるV-SPCまたはH-SPCとの間、及びUE 110とX.S0024におけるPDEとの間の認証及び暗号化のための共有鍵を生成するために使用される。
【0208】
方法CはPSK-TLS認証のためのものである。UE 110及びE-SLP 272またはE-PS 282はIETF草案「転送層安全性(TLS)のための予前共有鍵一式(Pre-Shared Key Ciphersuites for Transport Layer Security (TLS))」に従って(例えば、3GPP2 SETまたは3GPP2 X.S0024-0及びS.P0110-0に記載のように)PSK-TLSを支援する。予前共有鍵(PSK)は、(a)UE 110、IMSネットワーク(例えば、ECSCF 254)及び/またはE-SLP 272またはE-PS 282による寄与をうける情報(例えば、無作為情報)、(b)緊急呼出のSIP確立の間にUE 110によって、またはUE 110に送られる情報(例えば、SIPパラメータ)、(c)(例えば、IPsec、PSK-TLS、TLSを使用して)UE 110からの安全なIMSアクセスを支援するためにPCSCF 252及びUE 110に既に存在する安全性情報、及び/または(d)他の情報から生成される。UE 110がVPLMN 130を介してHPLMN IMSネットワークによって登録するならば、(c)における安全性情報は利用可能である。
【0209】
それを得るために使用されるPSKまたは情報はSIP登録及び/またはSIP緊急呼出の開始の間にUE 110及びE-SLP 272またはE-PS 282に利用可能にされ、そしてPSK-TLSを使用してSUPLまたはX.S0024位置選定のために使用される。これらの実体の間の登録及びSIP呼出設定の間に確立された信用関係は安全な鍵が導出される安全なPSKまたは共通情報を取得するために使用される。SUPLについて、UE 110及びE-SLP 272の相互認証はそれからUEがE-SLP 272からUE 110へSUPL INITの転送の後でE-SLP 272へIP(PSK-TLS)接続を確立するときPSK-TLSを使用して支援される。X.S0024について、安全なPSKは残りの安全性情報が3GPP2 X.S00240及びS.P01100に記載のように導出される基礎鍵として使用される。
【0210】
方法CはSIP登録及び/またはSIP呼出設定(それはV-PLMN 130及びH-PLMN 160におけるUE 110の登録及びUE 110及びV-PLMN 130の相互認証を意味する)の間におけるUE 110とIMSとの間の安全な接続に頼る。UE 110がUICC/UIMを持っていなければ、或いはV-PLMN 130とH-PLMN 160との間にローミング合意がなければ、V-PLMN 130及びUE 110の相互認証及びV-PLMN 130とUE 110との間の安全な伝送はSIP登録及びSIP呼出設定の間に達成されず、そして生成されたあらゆるPSKはさらに限定された保護を提供するであろう。
【0211】
方法Dは3GPP TS 33.220または3GPP2 TSG-S草稿S.P0109に記載の一般ブートストラップ・アーキテクチャ(GBA)による認証のためのものである。UE 110及びE-SLP 272またはE-PS 282はGBAを支援する。これによってUE 110及びE-SLP 272またはE-PS 282はH-PLMN160から安全な共有鍵を取得することが可能になる。SUPLについて、この鍵は3GPP TS 33.220または3GPP2 TSG-S草稿S.P0109に記載のように、UE110とE-SLP 272との間のPSK-TLSの相互認証を支援するために使用される。この方法は3GPPプロキシ・モードを支援するためにSUPL 1.0において使用される。鍵はまた(例えば、 3GPP TS 33.220に記載されたように)HTTPダイジェスト認証、例えば、3GPP2 TSG-S草稿S.P0114に記載のように)UE 110とE-SLP 272との間のまさにHTTPダイジェスト認証、或いは他の形式の認証によってTLSを支援するために使用される。X.S0024について、この鍵は残りの安全性情報が得られる基礎鍵として使用される。
【0212】
方法DはH-PLMN 160におけるブートストラップ・サービス機能(Bootstrapping Serving Function:BSF)からV-PLMN 130におけるESLPネットワーク・アプリケーション機能(NAF)への鍵情報の転送を可能にするためにV-PLMN 130と同様にH-PLMN 160におけるGBAの支援、及びV-PLMN 130とH-PLMN 160との間のローミング合意に頼っている。
【0213】
方法EはSUPL 1.0またはX.S0024認証のためのものである。SUPLについて、UE 110がH-PLMN 160にあるならば、E-SLP 272はH-SLPであり、そしてSUPL 1.0において定義された現存の認証機構が使用される。X.S0024について、UE 110がH-PLMN 160にあるならば、E-PS 282はH-PSであり、X.S0024において定義された現存の認証機構が使用される。 図12はUE 110、アクセス・ネットワーク120、E-CSCF 254、及び位置選定サーバ286の実施例のブロック図を示す。位置選定サーバ286はE-SLP 272、GMLC 276、E-PS 282、及び/または他の実体である。簡単のために、図12はUE 110についてただ一つのプロセッサ1210、一つのメモリ・ユニット1212、及び一つの送受信器1214、そしてアクセス/ネットワーク120についてただ一つのプロセッサ1220、一つのメモリ・ユニット1212、一つの送受信器1224、及び一つの通信(Comm)ユニット1226、そしてE-CSCF 254についてただ一つのプロセッサ1230、一つのメモリ・ユニット1232、及び一つの送受信器1234、そして位置選定サーバ286についてただ一つのプロセッサ1240、一つのメモリ・ユニット1242、及び一つの通信ユニット1244を示す。一般に、各実体はいくつものプロセッサ、メモリ・ユニット、送受信器、通信ユニット、制御器、等々を含む。
【0214】
下り回線上で、基地局及び/またはアクセス・ネットワーク120におけるアクセス点はそれらの通信可能区域(coverage area)内でトラヒック・データ、信号通信、及びパイロットを UEに送る。これらの様々な形式のデータはプロセッサ1220によって処理され、そしてアンテナを介して伝送される下り回線信号を生成するために送受信器1224によって調整される。UE 110において、基地局及び/またはアクセス点からの下り回線信号は位置選定、VoIP、及び他のサービスのために様々な形式の情報を取得するためにアンテナを介して受信され、送受信器1214によって調整され、そしてプロセッサ1210によって処理される。例えば、プロセッサ1210は上記で述べたメッセージの流れについて使用されるメッセージを復号する。メモリ・ユニット1212はUE110及びアクセス・ネットワーク120に関するプログラム・コード及びデータをそれぞれ記憶する。上り回線に関して、UE 110はトラヒック・データ、信号通信、及びパイロットを基地局及び/またはアクセス・ネットワーク120におけるアクセス点に伝送する。これらのデータはUEアンテナを介して伝送される上り回線信号を生成するために、プロセッサ1210によって処理され、そして送受信器1214によって調整される。アクセス・ネットワーク120において、UE 110及び他のUEからの上り回線信号は送受信器1224によって受信され、且つ調整され、そしてさらに様々な形式の情報(例えば、データ、信号通信、報告、等々)を取得するためにプロセッサ1220によって処理される。アクセス・ネットワーク120は通信ユニット1226を介してE-CSCF 254及び他の実体と通信する。
【0215】
E-CSCF 254内で、プロセッサ1230はE-CSCFについて処理を行い、メモリ・ユニット1232はプログラム・コード及びE-CSCFに関するデータを記憶し、そして通信ユニット1234はE-CSCFが他の実体と通信することを可能にする。プロセッサ1230は上記で述べたメッセージの流れについてE-CSCF 254のために処理を行う。
【0216】
位置選定サーバ286内で、プロセッサ1240は位置選定サーバについて位置選定及び/または位置決め処理を行い、メモリ・ユニット1242は位置選定サーバのためのプログラム・コード及びデータを記憶し、そして通信ユニット124は位置選定サーバが他の実体と通信することを可能にする。プロセッサ1240は上で述べたメッセージの流れについて位置選定サーバのために処理を行う。
【0217】
ここに述べた技術は様々な手段によって実施される。例えば、これらの技術はハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれの組合せにおいて実施される。ハードウェア実施について、技術を実行するために使用される処理ユニットは一以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、ディジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、ここに述べた機能を実行するために設計された他の電子ユニット、またはそれらの組合せの中で実施される。
【0218】
ファームウェア及び/またはソフトウェア実施について、その技術はここに述べた機能を実行するモジュール(例えば、手続、機能、等々)によって実施される。ファームウェア及び/またはソフトウェア・コードはメモリ(例えば、図12のメモリ1212、1222、1232及び/または1242)に記憶され、そしてプロセッサ(例えば、プロセッサ1210、1220、1230、及び/または1240)によって実行される。メモリはプロセッサの中またはプロセッサの外部で実施される。
【0219】
見出しはここでは参照のため、そして或るセクションの位置付けにおける助けのために含まれる。これらの見出しはその中に述べた概念の範囲を限定する意図はなく、そしてこれらの概念は全体の仕様を通して他のセクションにおいて適用可能である。
【0220】
開示した実施例の前記の記述は当業者が誰でも本発明を行い、あるいは使用することを可能にするために提供される。これらの実施例への様々な修正は当業者にとって直ちに明白であり、そしてここに定義された一般原理は本発明の精神または範囲から逸脱することなく他の実施例に適用される。このように、本発明はここに示した実施例に制限されることを意図していないが、ここに開示された原理及び新奇な特徴と両立する最も広い範囲を与えられるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
緊急インターネット上音声プロトコル(VoIP)呼出を確立する要求を送るために巡回ネットワークによって通信するため、UEに関する最初の位置推定を取得するために巡回ネットワークによって指示された位置選定サーバと相互動作するため、且つ公開安全性回答点(Public Safety Answering Point:PSAP)によって緊急VoIPを確立するために巡回ネットワークを介して呼出設定を行うために動作するユーザー機器(UE)。
【請求項2】
さらに緊急VoIP呼出のためにセッション開始プトロコル(Session Initiation Protocol:SIP)を利用するために動作する、請求項1記載のユーザー機器。
【請求項3】
さらに緊急VoIP呼出のためにホーム・ネットワークによって登録するためSIPRGISTERを送るために動作する、請求項1記載のユーザー機器。
【請求項4】
さらに緊急VoIP呼出のために巡回ネットワークによって登録するためSIP RGISTERを送るために動作する、請求項2記載のユーザー機器。
【請求項5】
SIP RGISTERは巡回ネットワークに関するドメイン名によって形成された緊急秘密ユーザー識別子(ID)及び疑似国際移動体加入者識別子(International Mobile Subscriber Identity:IMSI)を含む、請求項4記載のユーザー機器。
【請求項6】
さらに一時的な公開ユーザーIDを持つSIP REGISTERに関する応答を受取るために動作する、請求項4記載のユーザー機器。
【請求項7】
さらに緊急VoIP呼出を確立する要求としてSIP INVITEを送るために動作する、請求項2記載のユーザー機器。
【請求項8】
さらにSIP INVITEにおいてUEに関する位置選定情報を送るために動作し、そしてUEに関する最初の位置推定は位置選定情報に基づいて取得される、請求項7記載のユーザー機器。
【請求項9】
さらに緊急VoIP呼出を確立する要求において位置選定能力を送るために動作し、そして位置選定サーバはUEの位置選定能力に基づいて選択される、請求項1記載のユーザー機器。
【請求項10】
さらに緊急VoIP呼出を確立する要求において位置選定能力を送るために動作し、そして位置選定サーバは位置選定情報に基づいて選択される、請求項1記載のユーザー機器。
【請求項11】
最初の位置推定は呼出経路指定のために使用される粗い位置推定に対応する暫定位置推定である、請求項1記載のユーザー機器。
【請求項12】
最初の位置推定はUEに関する正確な位置推定に対応する最初の位置推定である、請求項1記載のユーザー機器。
【請求項13】
さらにUEに関する更新位置推定の要求をPSAPから受取るため、そして更新位置推定を取得するため位置選定サーバによって位置決めを行うために動作する、請求項1記載のユーザー機器。
【請求項14】
さらに安全ユーザー平面位置選定(Secure User Plane Location:SUPL)に従って位置選定サーバによって位置決めを行うために動作する、請求項13記載のユーザー機器。
【請求項15】
さらにX.S0024位置選定に従って位置選定サーバによって位置決めを行うために動作する、請求項13記載のユーザー機器。
【請求項16】
さらに3GPP制御平面位置選定に従って無線アクセス・ネットワークによって位置決めを行うために動作する、請求項13記載のユーザー機器。
【請求項17】
さらに無線アクセス・ネットワーク(RAN)にアクセスするため、RANを介してネットワークとのIP接続を確立するため、そして緊急VoIP呼出のために局部サーバのIPアドレスを見付けるために動作する、請求項1記載のユーザー機器。
【請求項18】
さらに巡回ネットワークを標示するネットワーク・アクセス識別子(NAI)を使用して無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)にアクセスするため、WLANを介して巡回ネットワークIP接続を確立するため、そして緊急VoIP呼出のために局部サーバのIPアドレスを見付けるために動作する、請求項1記載のユーザー機器。
【請求項19】
さらに位置選定サーバによって認証を行うために動作する、請求項1記載のユーザー機器。
【請求項20】
緊急インターネット上音声プロトコル(VoIP)呼出を確立する要求を送るために巡回ネットワークによって通信すること;
ユーザー機器(UE)に関する最初の位置推定を取得するために巡回ネットワークによって指示された位置選定サーバと相互動作すること;及び
公開安全性回答点(Public Safety Answering Point:PSAP)によって緊急VoIPを確立するため巡回ネットワークを介して呼出設定を行うこと、を含む方法。
【請求項21】
緊急VoIP のためにセッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol:SIP)を利用すること;
緊急VoIPのためにホーム・ネットワークまたは巡回ネットワークによって登録するためにSIP REGISTERを送ること;及び
緊急VoIP呼出を確立するために要求としてSIP INVITEを送ること、をさらに含む請求項20記載の方法。
【請求項22】
UEに関する更新位置推定の要求をPSAPから受取ること;及び
更新位置推定を取得するために位置選定サーバによって位置決めを行うこと、をさらに含む請求項20記載の方法。
【請求項23】
緊急インターネット上音声プロトコル(VoIP)呼出を確立する要求を送るために巡回ネットワークによって通信するための手段;
ユーザー機器(UE)に関する最初の位置推定を取得するために巡回ネットワークによって指示された位置選定サーバと相互動作するための手段;及び
公開安全性回答点(Public Safety Answering Point:PSAP)によって緊急VoIPを確立するため巡回ネットワークを介して呼出設定を行うための手段、を具備する装置。
【請求項24】
緊急VoIP のためにセッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol:SIP)を利用するための手段;
緊急VoIPのためにホーム・ネットワークまたは巡回ネットワークによって登録するためにSIP REGISTERを送るための手段;及び
緊急VoIP呼出を確立するために要求としてSIP INVITEを送るための手段、をさらに具備する請求項23記載の装置。
【請求項25】
UEに関する更新位置推定の要求をPSAPから受取るための手段;及び
更新位置推定を取得するために位置選定サーバによって位置決めを行うための手段、をさらに具備する請求項23記載の装置。
【請求項26】
ユーザー機器(UE)に対する緊急インターネット上音声プロトコル(VoIP)呼出を公開安全性回答点(Public Safety Answering Point:PSAP)に経路指定する要求を受取るため、UEに関する最初の位置推定を取得するため、最初の位置推定に基づいてPSAPを選択するため、且つPSAPに関する経路指定情報を持つ応答を送るために動作する位置選定サーバ。
【請求項27】
さらにUEに関する最初の位置推定を取得するためにUEと相互動作するために動作する、請求項26記載の位置選定サーバ。
【請求項28】
さらに緊急VoIP呼出を経路指定する要求においてUEに関する位置選定情報を受取るため、位置選定情報に基づいて巡回位置選定サーバを決定するため、且つUEに関する最初の位置推定を取得するためホーム位置選定サーバとして巡回位置選定サーバ及びUEと相互動作するために動作する、請求項26記載の位置選定サーバ。
【請求項29】
さらに最初の位置推定を取得するため位置決めを行うメッセージをUEに送るために動作する、請求項26記載の位置選定サーバ。
【請求項30】
さらに移動体終端IP、UDP/IPまたはIPマルチメディア・サブシステム(IMS)信号通信を使用してメッセージをUEに送るために動作する、請求項29記載の位置選定サーバ。
【請求項31】
さらにUEに送られたメッセージに位置選定サーバのアドレスを含ませるために動作し、アドレスは位置決めを行うためにUEによって使用される、請求項29記載の位置選定サーバ。
【請求項32】
さらにUEに送られたメッセージに緊急サービスの指示を含ませるために動作する、請求項29記載の位置選定サーバ。
【請求項33】
さらにUEから位置決めを開始するメッセージ、位置選定情報を含むメッセージを受取るため、且つ位置選定情報に基づいてUEに関する最初の位置推定を得るために動作する、請求項26記載の位置選定サーバ。
【請求項34】
さらにUEから位置決めを開始するメッセージ、位置選定関係測定を含むメッセージを受取るため、且つ位置選定関係測定に基づいてUEに関する最初の位置推定を得るために動作する、請求項26記載の位置選定サーバ。
【請求項35】
さらにPSAPからUEに関する更新位置推定の要求を受取るため、更新位置推定を取得するためUEによって位置決めを行うため、且つ更新位置推定をPSAPに送るために動作する、請求項26記載の位置選定サーバ。
【請求項36】
UEに関する最初の位置推定を一般パケット無線サービス(General Packet Radio Service:GPRS)支援ノードから受取るために動作する、請求項26記載の位置選定サーバ。
【請求項37】
さらにPSAPからUEに関する更新位置推定の要求を受取るため、要求をIPゲートウェイに送るため、IPゲートウェイから更新位置推定を受取るため、且つ更新位置推定をPSAPに送るために動作する、請求項26記載の位置選定サーバ。
【請求項38】
さらにUEによって認証を行うために動作する、請求項26記載の位置選定サーバ。
【請求項39】
ユーザー機器(UE)に関する緊急インターネット上音声プロトコル(VoIP)呼出を公開安全性回答点(Public Safety Answering Point:PSAP)に経路指定する要求を受取ること;
UEに関する最初の位置推定を取得すること;
最初の位置推定に基づいてPSAPを選択すること;及び
PSAPに関する経路指定を持つ応答を送ること、を含む方法。
【請求項40】
移動体終端IP、UDP/IPまたはIPマルチメディア・サブシステム(IMS)信号通信を使用してUEに位置決めを実行するメッセージを送ること、をさらに含む請求項39記載の方法。
【請求項41】
PSAPからUEに関する更新位置推定の要求を受取ること;
更新位置推定を取得するためにUEによって位置決めを行うこと;及び
更新位置推定をPSAPに送ること、をさらに含む請求項39記載の方法。
【請求項42】
ユーザー機器(UE)に関する緊急インターネット上音声プロトコル(VoIP)呼出を公開安全性回答点(PSAP)に経路指定する要求を受取るための手段;
UEに関する最初の位置推定を取得するための手段;
最初の位置推定に基づいてPSAPを選択するための手段;及び
PSAPに関する経路指定を持つ応答を送るための手段、を具備する装置。
【請求項43】
移動体終端IP、UDP/IPまたはIPマルチメディア・サブシステム(IMS)信号通信を使用してUEに位置決めを実行するメッセージを送るための手段をさらに具備する、請求項42記載の装置。
【請求項44】
PSAPからUEに関する更新位置推定の要求を受取るための手段;
更新位置推定を取得するためにUEによって位置決めを行うための手段;及び
更新位置推定をPSAPに送るための手段、をさらに具備する請求項42記載の装置。
【請求項45】
3GPP2アクセス・ネットワークにアクセスするため、緊急インターネット上音声プロトコル(VoIP)呼出を確立するために要求を3GPP2コア・ネットワークへ送るため、UEに関する最初の位置推定を取得するために位置選定サーバと相互動作するため、且つ公開安全性回答点(PSAP)によって緊急VoIP呼出を確立するために3GPP2コア・ネットワークを介して呼出設定を行うために動作し、PSAPは最初の位置推定に基づいて選択される、ユーザー機器(UE)。
【請求項46】
さらに安全ユーザー平面位置選定(SUPL)、X.S0024、または3GPP2制御平面位置選定に従って位置選定サーバによって位置決めを行うために動作する、請求項45記載の装置。
【請求項47】
さらにPSAPからUEに関する更新位置推定を受取るため、更新位置推定を取得するために位置選定サーバによって位置決めを行うため、且つ更新位置推定をPSAPに送るために動作する、請求項45記載の装置。
【請求項48】
ユーザー機器(UE)によって3GPP2アクセス・ネットワークにアクセスすること;
緊急インターネット上音声プロトコル(VoIP)呼出を確立するために要求を3GPP2コア・ネットワークへ送ること;
ホーム・ネットワークによって登録を行うこと;
UEに関するに最初の位置推定を取得するために位置選定サーバと相互動作すること;及び
公開安定性回答点(PSAP)によって緊急VoIP呼出を確立するために3GPP2コア・ネットワークを介して呼出設定を行い、PSAPは最初の位置推定に基づいて選択されること、を含む方法。
【請求項49】
さらにUEに関する最初の位置推定を取得するために位置選定サーバと相互動作し、最初の位置推定はPSAPを選択するために使用される、請求項48記載の方法。
【請求項50】
PSAPからUEに関する更新位置推定の要求を受取ること;
更新位置推定を取得するために位置選定サーバによって位置決めを行うこと;及び
更新位置推定をPSAPに送ること、をさらに含む請求項48記載の方法。
【請求項51】
ユーザー機器(UE)によって3GPP2アクセス・ネットワークにアクセスするための手段;
緊急インターネット・プロトコル上音声(VoIP)呼出を確立するために要求を3GPP2コア・ネットワークへ送るための手段;
ホーム・ネットワークによって登録を行うための手段;
UEに関するに最初の位置推定を取得するために位置選定サーバと相互動作するための手段;及び
公開安定性回答点(PSAP)によって緊急VoIP呼出を確立するために3GPP2コア・ネットワークを介して呼出設定を行うための手段を具備し、
PSAPは最初の位置推定に基づいて選択される装置。
【請求項52】
PSAPからUEに関する更新位置推定の要求を受取るための手段;
更新位置推定を取得するために位置選定サーバによって位置決めを行うための手段;及び
更新位置推定をPSAPに送るための手段、を具備する請求項51記載の装置。
【請求項53】
緊急インターネット上音声プロトコル(VoIP)呼出を確立する要求を送るために第一の巡回ネットワークと通信するため、そして緊急VoIP呼出のために第一の巡回ネットワークによって選択された第二の巡回ネットワークによって通信するために動作するユーザー機器(UE)。
【請求項54】
さらに第一の巡回ネットワークから第二の巡回ネットワークにおけるセッション開始プロトコル(SIP)の識別子を受取るため、そして第二の巡回ネットワークによって緊急VoIP呼出を確立するためにSIPサーバによって呼出設定を行うために動作する、請求項53記載のUE。
【請求項55】
緊急VoIPは第一の巡回ネットワークから第二の巡回ネットワークに送られる、請求項53記載のUE。
【請求項56】
緊急VoIPは位置選定経路指定番号(Location Routing Number:LRN)に基づいて公開安全性回答点(PSAP)に経路指定される、請求項53記載のUE。
【請求項57】
緊急インターネット上音声プロトコル(VoIP)呼出を確立する要求を送るために巡回ネットワークによって通信するため、緊急VoIP呼出のために巡回ネットワークによって選択された位置選定サーバの認証を行うため、そして緊急VoIP呼出のために少なくとも一つの位置推定を取得するために位置選定サーバと相互動作するために動作するユーザー機器(UE)。
【請求項58】
さらに位置選定サーバから位置選定処理を開始するメッセージを受取るため、そしてメッセージが緊急呼出の位置選定処理を標示し、且つUEが緊急VoIP呼出に従事しているならば、位置選定サーバを認証するために動作する、請求項57記載のUE。
【請求項59】
さらに位置選定サーバの公開鍵を証明するためにUEにおいて記憶された基礎鍵を使用して転送層安全性(Transport Layer Security:TLS)公開鍵認証を行うために動作する、請求項57記載のUE。
【請求項60】
UE及び巡回ネットワークにおいて利用可能な安全な情報に基づいて予前共有鍵(pre-share key:PSK)を生成するため、そして予前共有鍵を使用して認証を行うために動作する、請求項57記載のUE。
【請求項61】
さらに一般ブートストラップ・アーキテクチャ(Generic Bootstrap Architecture:GBA)に基づいて証明を行う認証を行うために動作する、請求項57記載のUE。
【請求項62】
さらに安全ユーザー平面位置選定(SUPL)1.0版またはX.S0024に従って認証を行うために動作する、請求項57記載のUE。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−31170(P2013−31170A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−162642(P2012−162642)
【出願日】平成24年7月23日(2012.7.23)
【分割の表示】特願2008−525203(P2008−525203)の分割
【原出願日】平成18年8月2日(2006.8.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】