説明

WLAN受信可能領域を通じたマルチメディアコンテンツ配信

【課題】ユーザがダウンロードに利用可能なプログラムを調べ、セルラネットワークのような相対的に低速のネットワークを使用して特定のプログラムを要求し、WLANのような相対的に高速のネットワークを通じてプログラムをダウンロードすることが可能になり、マルチメディアサービスを低コストで改善及び配信する。
【解決手段】コンテンツを転送するシステムは、WLAN又はセルラネットワーク内に備えられたネットワークモジュール25とを有し、WLANで利用可能なコンテンツについてユーザに警告し、ユーザがセルラネットワークへのアクセスを有する時にコンテンツに対して行われたユーザ要求を処理する。ユーザがWLANの受信可能領域にいる時に、相互接続機能を有してもよいネットワークモジュール25は、WLANを通じてユーザにコンテンツを配信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してネットワーク通信に関するものであり、特に、マルチメディアコンテンツ配信の改善された低コストサービスのために、セルラネットワークと相対的に高速の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)とを有する相互接続環境における移動体端末にプログラムを伝送する方法及びシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ユニバーサル移動体通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)は、IMT−2000((International Mobile Telecommunications−2000)として知られるフレームワークで開発された‘第三世代’(3G)移動体通信システムである。UMTSは、高品質無線マルチメディア通信のマスマーケットを作る重要な役割を果たす。UMTSにより多数の無線機能が可能になり、高付加価値ブロードバンド情報や商用及びエンターテイメントサービスを移動体ユーザに配信することができる。UMTSは、電気通信業界と情報技術業界とメディア業界とコンテンツ業界との収束を加速し、新しいサービスを配信して収益になるサービスを作る。2G又は2.5Gの無線セルラの対応物と比較して、UMTSは、グローバル・ローミング及び他の進歩した機能を備えて、静止状態のもとで2Mbit/秒のオーダーのデータレートで低コスト且つ大容量の移動体通信を配信する。
【0003】
UMTSネットワークの1つの欠点は、WLAN(無線ローカルエリアネットワーク)に比較して、高コストのスペクトルと低いデータレートである。スペクトルのコストという点(WLANの場合には無料)と、サポートされる帯域の全体システムコストという点の双方で、セルラインフラの全体のコストはWLANインフラのコストに比較して非常に高い。他方、WLANがセルラシステムにより提供される広い領域の受信範囲を有することは困難である。セルラ技術とWLAN技術の双方からの利点を有するために、WLANはホットスポット領域でセルラネットワークの拡張になることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
セルラネットワークとWLANの有利な特徴を使用して、ユーザ装置(UE)がプログラムのダウンロードを要求し、プログラムを実際にダウンロードするシステム及び方法を提供することが有利である。このように、マルチメディアサービスが低コストで改善及び配信され得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
コンテンツを転送するシステムは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)と、WLAN又はセルラネットワーク内に備えられたネットワークモジュールとを有し、WLANで利用可能なコンテンツについてユーザに警告し、ユーザがセルラネットワークへのアクセスを有する時にコンテンツに対して行われたユーザ要求を処理する。ユーザがWLANの受信可能領域にいる時に、ネットワークモジュールはWLANを通じてユーザにコンテンツを配信する。一実施例では、ユーザはWLANにローカルに格納されたプログラムを要求してもよい。他の実施例では、ユーザはセルラネットワーク又はインターネットから取り出され、WLANを通じてユーザに伝送されるプログラムを要求する。
【0006】
他の実施例では、ネットワークモジュールは、ユーザがWLANの受信可能領域にいるときを識別する手段を有してもよい。ネットワークモジュールは、WLANとユニバーサル移動体通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)又は汎用パケット無線サービス(GPRS:General Packet Radio Service)システムとのインタフェースになってもよい。ネットワークモジュールは、ユーザ入力の識別子によりコンテンツの要求を受信してもよい。前記システムは、所定のWLANで利用可能なコンテンツについてユーザに警告する手段を有してもよく、利用可能なコンテンツについてユーザに警告する手段は、セルラネットワーク又はインターネットを通じて利用可能なプログラムガイドを有してもよい。
【0007】
ネットワークモジュールは、ユーザ要求に従ってWLANからダウンロードするコンテンツを格納するアプリケーションサーバに結合されてもよく、又はネットワークモジュールがコンテンツを格納してもよい。コンテンツは、セルラネットワーク内に格納されてもよく、ネットワークモジュールは、ユーザ要求に従ってWLANにダウンロードするために、セルラネットワーク内のコンテンツを見つけるディレクトリサーバを使用してもよい。前記システムは、コンテンツを配信するユーザに課金する手段を有してもよい。ネットワークモジュールは、相互接続機能を有してもよく、又は相互接続機能に含まれてもよい。
【0008】
本発明の一態様に従ってコンテンツを配信する方法は、第1の無線ネットワークからダウンロードに利用可能なプログラムに関するガイド情報を受信し、ガイド情報に応じてダウンロードする特定のプログラムを選択し、選択情報を第1の無線ネットワークに送信し、第2の無線ネットワークの受信可能領域の存在を検出し、前記第2無線ネットワークと前記第1の無線ネットワークが相互接続機能を有しており、第2の無線ネットワークに接続し、第1の無線ネットワークを介して認証し、認証に応じて第2の無線ネットワークからプログラムを受信することを有する。
【0009】
本発明のその他の態様に従ってコンテンツを配信する方法は、相互接続機能を介して第1の無線ネットワークを第2の無線ネットワークに結合し、移動体端末から識別情報を受信し、移動体端末を第1の無線ネットワークに登録し、相互接続機能を介して移動体端末識別情報を第2の無線ネットワークに送信し、第2の無線ネットワークから認証情報を受信し、移動体端末からプログラム識別情報を受信し、第2の無線ネットワークから第2のプログラム識別情報を受信し、プログラムの識別と第2のプログラムの識別とを比較し、認証情報並びに第1及び第2のプログラムの識別の比較に応じて、要求されたプログラムを移動体端末に送信することを有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に従ってWLANコンテンツ配信を使用するシステムの例示的なシステムアーキテクチャである。
【図2】本発明の実施例による例示的なコンテンツ配信方法のブロック図/フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の利点と本質と多様な更なる特徴が、添付図面に関連して詳細に説明される例示的な実施例を考慮して明らかになる。
【0012】
当然のことながら、図面は本発明の概念を説明するためのものであり、必ずしも本発明を示す唯一の可能な構成とは限らない。
【0013】
本発明は、マルチメディア配信用のコンテンツ配信サービスを改善する方法とシステムを提供する。本発明によると、所定のセットのプログラムのマルチメディアコンテンツ配信のためにユーザ装置(UE)から行われた要求は、コンテンツがWLAN受信可能領域で受け取られるという制約が備えられてもよい。このWLAN受信可能領域は、高速道路のガソリンスタンド、帰宅途中のコーヒーショップ、又は特に指定された要求センタのような周知の場所でもよい。そのような場所から、WLANシステムで利用可能な高帯域を使用して、マルチメディアサービスが低コストで配信され得る。純粋なUMTSネットワーク又は独立のWLANでの高速サービスでのマルチメディアコンテンツ配信の高額使用料により3Gオペレータは顧客を失わないように、及び3G課金システムが再利用され得るように、3Gオペレータ(セルラシステムのオペレータ)はこのサービスを提供してもよく、又はサービス提供を支援してもよい。
【0014】
無線社会における1つの主要な問題は、マルチメディアコンテンツ配信である。一般的にマルチメディアコンテンツは、純粋なUMTSネットワークではMbit/パーセントの観点からかなり高額になる。ここで使用されるマルチメディアコンテンツという用語は、映像及び/又は音声成分を含む如何なるプログラムをも有する。本発明は、WLAN受信可能領域内の時に高データレートでマルチメディアコンテンツを有利に配信するが、3Gオペレータがその顧客基盤を失わないように3Gオペレータに関連付けられる。1つの好ましい実施例では、純粋のUMTSネットワークよりかなり低い価格である一方で、かなり高いデータレートで要求されたコンテンツがユーザの選択のWLAN受信可能領域でユーザの装置にダウンロードされることを待機するように、ユーザは3Gセルの如何なる場所でも要求を行うという利点を有する。
【0015】
3Gオペレータは、ネットワーク顧客を依然として保持しつつコンテンツを配信するために、3G課金機構を再利用し、WLANで可能な高データレートを利用するという利便性を有する。本発明の概念は、WLANと相互接続可能な如何なるシステム(例えばGPRS/CDMA2000)でも使うことができる。
【0016】
当然のことながら、本発明はWLANを備えた3Gシステムについて説明されるが、本発明はより広く、マルチメディアドキュメントが転送され得るWLANを備えた如何なるセルラシステムを有してよい。更に、本発明は、ユーザ装置がWLANへのアクセスを有する場合に電話やセットトップボックスやコンピュータや衛星リンク等によって行われたオーダーを有する如何なるシステムオーダー方法にも適用可能である。
【0017】
当然のことながら、図面に示された要素は、ハードウェア、ソフトウェア又はその組み合わせの多様な形式で実装されてもよい。好ましくは、これらの要素は、1つ以上の適切にプログラムされた多目的装置でのハードウェアとソフトウェアの組合せで実装される。その多目的装置は、プロセッサと、メモリと、入出力インタフェースを有してもよい。
【0018】
図面において、複数の図面を通じて同様の参照数字は類似又は同一の要素を表す。次に特に詳細に図面を参照する。まず図1を参照すると、第3世代セルラ・セル(3Gセル)内のシステムアーキテクチャ10が、無線ネットワークで音声、データ、映像及びその他のサービスを統合するものについて例示的に示されている。システムアーキテクチャ10は、本発明による方法とシステムを使用する例示的なWLAN−UMTS環境として提示されている。当業者に知られているシステムアーキテクチャを構成する個々のブロックの構成要素の詳細は、本発明の理解に十分な程度にのみ詳細に説明される。
【0019】
本発明は、UMTSネットワーク12とWLAN無線ネットワーク14について例示的に説明される(例えばIEEE802.11とHIPERLAN2規格がこれらのネットワークにより使用されてもよい)。UMTS移動体ネットワーク12(例えば第3世代(3G)ネットワーク)は、ノードB11と無線ネットワークコントローラ(RNC:Radio Network Controller)9とを有する無線アクセスネットワーク(RAN:radio access network)8と通信する。WLAN(14)は、GGSN(GPRSゲートウェイ・サポート・ノード(GPRS Gateway Support Node))24を介してインターネット7を通じてUMTSネットワーク(12)に接続されてもよい。当業者にわかる通り、その他の接続も可能である。次にRAN8は、コアネットワーク(CN:Core Network)13に接続される。コアネットワーク(CN)13は、SGSN(サービスGPRSサポート・ノード(Serving GPRS Support Node))28のようなパケットベースのサービスと、回線ベースのサービスと、MSC(移動体交換センタ(Mibile Switching Center))21を通じたアクセスと、GGSN(ゲートウェイGPRSサポート・ノード(Gateway GPRS Support Node))24のような他のPLMN(公衆陸上無線ネットワーク(Public Mobile Land Network))へのゲートウェイとを有する。コアネットワーク13はまた、公衆電話交換ネットワーク(PSTN)5及びインターネット7との接続/インタフェースをサポートする。
【0020】
他の構成要素がUMTSネットワークに含まれてもよい。例えば、移動局(MS)40のホームロケーションを格納するホームロケーションレジスタ(HLR:Home Location Register)50が備えられてもよい。本発明により、ネットワーク12(例えばPLMN)が、ネットワークモジュール25を使用することにより、インターネットを通じて無線LAN14とインタフェース接続される。そのネットワークモジュール25は、WLANでのダウンロード用に格納される利用可能なコンテンツについてユーザに警告するために使用されてもよい。MS40はアクセスポイント30で接続し、MS40は無線アクセスネットワーク間をローミングしてもよい。
【0021】
ネットワークモジュール25は、WLAN内にいるユーザにダウンロードされることがあるコンテンツを格納するメモリを有する。ネットワークモジュール25は、ネットワーク間のインタフェースとしてセルラネットワークのセル内のWLANで提供されてもよく、又はネットワーク間に分散されてもよい。モジュール25は、WLANで利用可能なコンテンツについてユーザに警告し、ユーザがセルラネットワークへのアクセスを有する時にコンテンツに対して行われたユーザ要求を処理するために使用されてもよい。ネットワークモジュール25は、ユーザがWLANの受信可能領域にいる時に、WLANを通じてユーザにコンテンツを配信するために使用されてもよい。ネットワークモジュール25は、相互接続機能(IWF:interworking function)に実装されてもよく、又は相互接続機能として実装されてもよい。ネットワークモジュール25は、スタンドアローンユニットとして実装されてもよく、又はサービス提供するネットワーク間に分散されてもよい。
【0022】
一実施例において、モジュール25は、WLAN相互接続機能(IWF)を有してもよく、そのWLAN相互接続機能は、移動体がWLANアクセスポイント(AP)により認証されると移動体の存在を検出し、後述のパラメータに基づいて移動体用に保留しているコンテンツをダウンロードする。IWFの役割は、WLANとUMTSネットワークとの間の結合に基づく。IWFがUMTSのコアネットワークに接続する密結合では、IWFはUMTSセキュリティ機構を再利用するが、IWFがインターネットに直接接続する疎結合では、インターネットで暗号化パラメータを提供するために、IWFはGGSNとのセキュリティ機構を必要とする。IWFはまた、PLMNにより提示されたパラメータと移動体により提供されたパラメータを抽出し、正確な移動体にコンテンツのダウンロードを容易にするために、適応レイヤを必要とする。
【0023】
IWFとしてのモジュール25で本発明を例示的に説明するが、モジュール25は、IWFについてここに記載されている全ての機能と別のユニットとして実装されてもよい。
【0024】
WLAN14は、無線ユーザ装置(UE)又は移動局(MS)40がWLANにアクセス及び使用することを可能にするように提供された複数のアクセスポイント30を有する。本発明により、モジュール25はUMTSネットワーク12と相互作用し、WLAN環境とインタフェース接続する。モジュール25は、データパケットプロトコル及びネットワーク(例えばWLANやUMTS)間の他の通信を解釈するハードウェア及びソフトウェアを有する。
[UMTS−WLAN相互接続]
本発明は、UMTS及びWLAN(802.11とHIPERLAN2)無線ネットワーク環境で使用されてもよい。前述の通り、3G UMTS移動体は、ノードB11と無線アクセスコントローラ(RNC)9とを有する無線アクセスネットワーク(RAN)8と通信する。次にRAN8は、SGSN28(パケットベースのサービス)と、MSC(移動体交換センタ)21(回線ベースのサービス)と、GGSN24(他のPLMNへのゲートウェイ)とを有するコアネットワーク(CN)13に接続される。UMTSネットワークの欠点は、WLANと比較すると、高コストのスペクトルと低データレートである。従って、UMTS無線リソースを節約し、UMTS RANの効率を高めるために、UMTSを無許可の帯域の高データレートのWLAN(IEEE802.11やETSI Hiperlan2等)と交換することが有利である。これを達成するために、移動体端末は、UMTS UEとWLAN MSのプロトコルスタックを有する二重スタックを有する必要がある。二重プロトコルスタックにより、WLANプロトコルとUMTSプロトコルとの間のインタフェースがWLANとUMTSとの間のシームレスな通信を提供することが可能になる。この二重プロトコルスタックは、移動局がWLANでWLAN MSスタックを使用し、UMTSでUMTS UEスタックを使用するように実装されてもよい。
【0025】
図1において、UMTS/GPRSプログラムガイドを使用したWLAN受信可能領域を通じたマルチメディアコンテンツ配信のアーキテクチャ10が例示的に示されている。複数のアクセスポイント30がネットワークモジュール25に関連付けられ、そのネットワークモジュール25はIWF(相互接続機能)を有してもよく、IWFに含まれてもよい。次にそのIWFはインターネット7又はコアネットワーク(CN)13への専用リンクを通じて3Gネットワークに接続される。
[要求段階]
ネットワークモジュール25は、サーバとして機能し、コンテンツをキャッシュしてもよい。一実施例では、所定のコンテンツは人気(例えば、DVDでリリースされた上位50の映画、上位50の歌曲、地域ベースのコンサート等)に基づいてもよい。任意選択で、IWF25はまた、コンテンツサーバ又はアプリケーションサーバ36に接続されてもよい。加入者が本発明に従ってコンテンツをダウンロードしようとしてもよいように、アプリケーションサーバ36は格納されている又は特に興味のある情報又はプログラムを有してもよい。3Gオペレータ又は他の施設係は、プログラムガイド又は他の手段を通じて (例えばWLANの近く又はWLAN内の) UEにこれらのプログラムを通知してもよい。SGSN28はRNC9に要求することによりUE40の位置を追跡し、MS40が現在どこにあるか、又は位置報告手順を使用してMS40がいつ所定のサービスエリアに出入りしたかを報告することができる。この手順は、当業者に既知のluモードの位置サービス(LCS:location service)に関連する。
【0026】
3G位置ベースのサービスを使用して、3Gオペレータは、ユーザがマルチメディアコンテンツをダウンロードできる最も近いWLAN受信可能領域と共に、ホームページプログラムガイドを通じて近くのIWFのコンテンツ又はコンテンツのキャッシュをUEに通知することができる。本発明のWLANダウンロードシステムはまた、ユーザを特定の位置に引き付ける手段でもよい。例えば、映画の初公開が開始される場合、又は新たなレコーディングがリリースされる場合に、映画のシーン又はレコーディングの曲の一部について、その場所で又はその場所の近くで無料のダウンロードが利用可能にされてもよい。他の用途もまた検討される。例えば、ユーザが乗物で新しい領域に入った時に、グローバルポジショニング衛星装置に新しい地図データがダウンロードされてもよい。
【0027】
コンテンツを検索する場合に、ユーザは望ましいコンテンツを発見すると、WLAN受信可能領域で利用可能な特定のプログラムを選択し、プログラム識別子(PID)をUMTSネットワークに伝え、ユーザに最も便利なWLAN受信可能領域で特定のコンテンツを要求することができる。UMTSネットワークは既に集中式の課金システムを有しているため、ユーザは単一のクリックで課金されてもよく、又は結果的に借方記入されるアカウントを有してもよい。
【0028】
3Gオペレータは、3Gオペレータも顧客を保持することにより利益を得るように、マルチメディアサービスを所有し、又は有料でマルチメディアサービスプロバイダを支援してもよい。従って、3GネットワークはIWF25の代わりのセキュリティ手順(例えば鍵交換)を有する。SGSN28は、その上位に位置し、UEからの要求を処理し、3G機構を使用して顧客を認証及び課金することができるアプリケーションサーバ36を有することができる。代替として、SGSN28は、UEからの要求を処理して課金目的で要求のコンテンツを追跡することができるアプリケーションサーバに、要求をトランスペアレントに転送することができる。アプリケーションサーバ36はまた、特定のノードBの受信可能領域又は(実装に応じて)特定の位置から、UMTSネットワークの位置サービスを使用するその領域に最も近いモジュール又はIWF25にもたらされる全てのマルチメディア要求を定期的に送信する。このことは、対応するプログラムID(PID)と結合したマルチメディアコンテンツを要求するUEの暗号化PTMSI(パケット一時移動体加入者識別子(Packet Temporary Mobile Subscriber Identifier)を、GGSN24及びインターネット7(GGSN24とIWF25の間の直接のリンクが存在しない場合)を通じてIWF25に転送することにより行われる。暗号化PTMSIの例示的なパスが、パス42として図1に示されている。
[配信段階]
UE40がWLAN受信可能領域14に入ると、アクセスポイント(AP)30に登録する。WLAN−UMTS結合は、既知の方法を使用して登録及びセキュリティの問題を処理する。WLANセキュリティ手順が完了した後に、UEは暗号化PTMSI及び任意選択でPIDをAP30に送信する。次にAP30はこの情報をIWF25に転送し、IWF25はアプリケーションサーバ36によりAP30に渡された情報をUEから受信したものと比較する。一致する場合には、APは可能な最大データレートで要求されたコンテンツをUEに転送する。
【0029】
代替として、アプリケーションサーバ36は、コンテンツ配信ネットワークで要求されたマルチメディアコンテンツを見つけ(図1のパス44は要求経路パスを示している)、暗号化PTMSI及びPIDと共にコンテンツをIWF25に転送し、UEがコンテンツを受け入れるためにディレクトリサーバを使用及び包含する。その場合には、UEは選択される広範囲のプログラムを有しており、IWF又はローカルWLANのキャッシュで利用可能な限られたセットのコンテンツに制限されない。
【0030】
本発明は、高価なUMTS帯域を占有することなく、簡単な方法でセルラ顧客(例えば3G消費者)にマルチメディアコンテンツを提供する。このことにより、顧客に対して安価な料金と高速なダウンロード及びアクセスを行うことができる。3Gオペレータはその顧客基盤を管理し、拡張及び改善されたサービスを提供することにより新たな顧客を魅了することができる。好ましくは、UMTSシステムの課金及びアカウント機構は本発明により維持及び再利用される。3Gで利用可能な低データレートでは、コンテンツ配信サービスが高額になるばかりではなく、低いダウンロード速度のためユーザ装置のバッテリーを消耗する。本発明のWLAN−UMTS相互接続によりこのことを回避することができる。単一のWLANオペレータが、同じホットスポット領域のオペレータ毎にコンテンツ・キオスクを複数の3Gオペレータにサービス提供するように使用されてもよい。
【0031】
図2を参照すると、ブロック図/フロー図は、本発明によりユーザ要求に従ってコンテンツを配信する方法を例示的に示している。ブロック120において、ユーザはセルラネットワークのプログラムガイドを受信し、インターネットのウェブページを調べ、又はWLANの受信可能領域でのダウンロードに利用可能なコンテンツについてユーザに通知するその他の種類の利用可能なダウンロード可能コンテンツのリストを読み取る。そのガイドはまた、近くのWLANの位置リストを提供してもよい。ブロック122において、セルラネットワークのセル内のユーザは、セルラネットワークでコンテンツを要求する。ブロック124において、ユーザの要求は、ネットワークモジュール、相互接続サーバ、アプリケーションサーバ、ディレクトリサーバ又はその他の記憶装置でコンテンツを検索することにより処理される。ブロック126において、要求に従ってユーザにより要求されたコンテンツを提供するために、この検索はユーザにより入力されたコードに従ってコンテンツについてセルラネットワークを検索し、コンテンツを特定することを有してもよい。
【0032】
ブロック128において、要求の処理は、セルラネットワーク内のユーザの位置を決定し、WLANの受信可能領域とユーザの位置を比較し、ユーザがWLANの受信可能領域に入ったか否かを決定することを有してもよい。ブロック130において、セルラネットワークとWLANの間で相互接続機能を提供することにより、二重スタックプロトコルを使用することでネットワーク間の通信が許可される。
【0033】
ブロック132において、ユーザが適切なWLAN受信可能領域に入ると、ユーザにより要求されたコンテンツがWLANを介して配信される。代替として、ブロック132において、WLAN内でコンテンツがダウンロードに利用可能であるという警告をユーザが受ける。ブロック134において、WLANからダウンロードすることに対して、セルラネットワークのサービスプロバイダのアカウンティングシステムを使用することにより、ユーザが課金される。
【0034】
WLAN受信可能領域(これは例示的であり、限定するものではない)を通じたマルチメディアコンテンツ配信の好ましい実施例について説明したが、前述の教示から変更形態及び変形形態が当業者に作られ得ることがわかる。従って、当然のことながら、開示された本発明の特定の実施例に変更が行われることが可能であり、それは特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内及び要旨内である。
【0035】
以上の実施例に関し、更に、以下の項目を開示する。
【0036】
(1)プログラムを移動体端末に無線でダウンロードする方法であって、
第1の無線ネットワークからダウンロードに利用可能なプログラムに関するガイド情報を受信するステップと、
前記ガイド情報に応じてダウンロードする特定のプログラムを選択するステップと、
選択情報を前記第1の無線ネットワークに送信するステップと、
第2の無線ネットワークの受信可能領域の存在を検出し、前記第2の無線ネットワークと前記第1の無線ネットワークが相互接続機能を有するステップと、
前記第2の無線ネットワークに接続し、前記第1の無線ネットワークを介して認証するステップと、
認証に応じて前記第2の無線ネットワークから前記プログラムを受信するステップと
を有する方法。
【0037】
(2)(1)に記載の方法であって、
選択情報を前記第2の無線ネットワークに送信するステップと、
認証、並びに前記第1及び第2の無線ネットワークに送信された前記選択情報の比較に応じて、前記第2の無線ネットワークから前記プログラムを受信するステップと
を更に有する方法。
【0038】
(3)(1)に記載の方法であって、
前記第1の受信ステップが、前記第2の無線ネットワークの位置を示す位置情報を受信することを更に有する方法。
【0039】
(4)(3)に記載の方法であって、
前記ガイド情報が、前記第2の無線ネットワークでダウンロードに利用可能なプログラムを有する方法。
【0040】
(5)(3)に記載の方法であって、
前記ガイド情報が、前記第2の無線ネットワークを通じて前記第1の無線ネットワークからダウンロードに利用可能なプログラムを有する方法。
【0041】
(6)(2)に記載の方法であって、
前記第1の無線ネットワークに送信するステップが、前記選択されたプログラムに関連するプログラムID(PID)を送信することを有する方法。
【0042】
(7)(6)に記載の方法であって、
前記第2の無線ネットワークに送信するステップが、前記選択されたプログラムに関連する暗号化PTMSI及びPIDを送信することを有する方法。
【0043】
(8)(1)に記載の方法であって、
前記第1の無線ネットワークがセルラネットワークを有し、
前記第2の無線ネットワークが無線LANを有する方法。
【0044】
(9)プログラムを無線でダウンロードする装置であって、
第1の無線ネットワークからダウンロードに利用可能なプログラムに関するガイド情報を受信する手段と、
前記ガイド情報とユーザ入力に応じてダウンロードする特定のプログラムを選択する手段と、
選択情報を前記第1の無線ネットワークに送信する手段と、
第2の無線ネットワークの受信可能領域の存在を検出し、前記第2無線ネットワークと前記第1の無線ネットワークが相互接続機能を有する手段と、
前記第2の無線ネットワークに登録し、前記第1の無線ネットワークを介して認証する手段と、
認証に応じて前記第2の無線ネットワークから前記プログラムを受信する手段と
を有する装置。
【0045】
(10)(9)に記載の装置であって、
前記ガイド情報を受信する手段がまた、前記第2の無線ネットワークの位置を示す位置情報を受信する装置。
【0046】
(11)(9)に記載の装置であって、
前記第1の無線ネットワークに送信する手段が、前記選択されたプログラムに関連するプログラムID(PID)を送信する装置。
【0047】
(12)(11)に記載の装置であって、
前記第2の無線ネットワークに送信する手段が、前記選択されたプログラムに関連する暗号化PTMSI及びPIDを送信する装置。
【0048】
(13)(9)に記載の装置であって、
前記第1の無線ネットワークがセルラネットワークを有し、
前記第2の無線ネットワークが無線LANを有する装置。
【0049】
(14)第1の無線ネットワークから移動体端末にプログラムを送信する方法であって、
相互接続機能を介して前記第1の無線ネットワークを第2の無線ネットワークに結合するステップと、
移動体端末から識別情報を受信し、前記移動体端末を前記第1の無線ネットワークに登録するステップと、
前記相互接続機能を介して移動体端末識別情報を前記第2の無線ネットワークに送信するステップと、
前記第2の無線ネットワークから認証情報を受信するステップと、
前記移動体端末からプログラム識別情報を受信するステップと、
前記第2の無線ネットワークから第2のプログラム識別情報を受信するステップと、
前記プログラムの識別と前記第2のプログラムの識別とを比較するステップと、
前記認証情報並びに前記第1及び第2のプログラムの識別の比較に応じて、要求されたプログラムを前記移動体端末に送信するステップと
を有する方法。
【0050】
(15)(14)に記載の方法であって、
前記第2のネットワークでダウンロードに利用可能な複数のプログラムを格納するステップを更に有する方法。
【0051】
(16)(14)に記載の方法であって、
前記第2のネットワークから前記要求されたプログラムを受信するステップと、
前記移動体端末から要求を受信する前に、前記第1の無線ネットワークに前記要求されたプログラムを格納するステップと
を更に有する方法。
【0052】
(17)(14)に記載の方法であって、
インターネットから前記要求されたプログラムを取り出すステップと、
前記移動体端末から要求を受信する前に、前記第1の無線ネットワークに前記要求されたプログラムを格納するステップと
を更に有する方法。
【0053】
(18)(14)に記載の方法であって、
前記移動体端末から暗号化PMTSIを受信し、前記第2の無線ネットワークから第2の暗号化PMTSIを受信するステップと、
前記第1及び第2の暗号化PMTSI並びに前記第1及び第2のプログラムの識別の比較に応じて、前記要求されたプログラムを送信するステップと
を更に有する方法。
【0054】
(19)(14)に記載の方法であって、
前記第1の無線ネットワークが無線LANを有し、
前記第2の無線ネットワークがセルラネットワークを有する方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プログラムを移動体端末に無線でダウンロードする方法であって、
第1の無線ネットワークから、前記移動体端末へのダウンロードに利用可能なプログラムに関するガイド情報を受信するステップと、
前記ガイド情報に応じてダウンロードする前記プログラムを選択するステップと、
前記移動体端末により選択情報を前記第1の無線ネットワークに送信するステップと、
前記移動体端末が前記第1の無線ネットワークとの相互接続機能を有する第2の無線ネットワークの受信可能領域に存在するか否かを検出するステップと、
前記移動体端末を前記第2の無線ネットワークに接続し、前記第2の無線ネットワークに対して前記第1の無線ネットワークを介して前記移動体端末を認証するステップと、
前記認証に応じて、前記移動体端末により前記第2の無線ネットワークから前記選択されたプログラムを受信するステップと
を有する方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−81191(P2013−81191A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−250242(P2012−250242)
【出願日】平成24年11月14日(2012.11.14)
【分割の表示】特願2010−142479(P2010−142479)の分割
【原出願日】平成15年6月20日(2003.6.20)
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing 
【住所又は居所原語表記】1−5, rue Jeanne d’Arc, 92130 ISSY LES MOULINEAUX, France
【Fターム(参考)】