説明

Webブラウザを用いたコンテンツの再生を制御するプログラム、方法、及びWebサーバ

【課題】コンテンツデータをダウンロードせずに、Webブラウザを用いてコンテンツデータの再生を制御するプログラム、方法、及びWebサーバを提供すること。
【解決手段】Webサーバ20は、端末10からの起動要求を受け付け、Webページ40と同一のWebページにストリーミングによりコンテンツデータ45を受信しながらコンテンツデータ45を再生表示するためにコンテンツデータ45を有する場所が指定されたコンテンツ再生用ファイル44を読み込むコンテンツ再生アプリケーション43を起動させる、プログラムを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末のWebブラウザを用いたコンテンツの再生を制御するプログラム、方法、及びコンテンツの再生を制御するプログラムを格納するWebサーバに関するものである。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ等の端末、及びインターネットが急速に普及し、通信回線の容量が飛躍的に大きくなったことに伴い、近年では、これらのインフラである端末やインターネットを用いたインターネットゲームが広く行われている。このインターネットゲームの仕組みによれば、ポータルサイトやゲーム会社等が運営する多数のゲームが掲載されているサイトから、ユーザが好みのゲームを選択することにより、ゲームソフトが端末にダウンロードされる。そして、ゲームソフトをユーザがインストールすることにより、ゲームを実行することができる。
【0003】
また、さらにインターネットゲームを発展させたものとして、ネットワーク回線を介してサーバに接続された複数の端末において、ゲームプレーヤ間で直接ゲームの対戦が可能なゲームシステムが存在する。これは、各プレーヤが自己の所有するゲーム装置に、予めゲームプログラムを上述の方法でインストールしておき、インストールしたゲーム装置でゲームを実行することにより育てたキャラクタを、ネットワーク回線を介して接続されたサーバ上で直接対戦させることが可能なゲームシステムである(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−245472号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の方法であっても、ゲームソフト自体を端末にダウンロードし、インストールするという方法を用いなければ、ゲームを行うことができない。ゲームソフトを端末にダウンロードすることが、前提条件となっているからである。そのため、例えば、外出先でゲームをしたい場合に、インターネットカフェ等の外部に設置されている端末でゲームをする場合には、その端末にも同じゲームソフトをダウンロードしなければゲームをすることができない。勝手にゲームプログラムをダウンロードできる環境ではない場合には、ゲームを行うことができない。また、ゲームプログラムをダウンロードする処理は、時間がかかる処理である。さらにまた、ユーザがゲームをするために端末を持運びするのは、煩雑である。これらは、ゲームソフトに限らず、動画や音楽等のコンテンツデータに関しても同様である。
【0005】
本発明の課題は、コンテンツデータをダウンロードせずに、Webブラウザを用いてコンテンツデータの再生を制御するプログラム、方法、及びWebサーバを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施例に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0007】
請求項1の発明は、Webサーバ(20)に格納され、前記Webサーバ(20)と通信回線(30)を介して接続された端末(10)で起動するWebブラウザからの要求に応じて前記Webブラウザが表示するWebページ(40)に含んでダウンロードされ、前記通信回線を介してコンテンツデータ(45)の再生を制御するプログラムであって、前記端末(10)からの起動要求を受け付けるステップ(S105)と、前記Webページ(40)と同一のWebページに、前記プログラムとは異なる、ストリーミングにより前記コンテンツデータ(45)を前記端末(10)が受信しながら前記コンテンツデータ(45)を再生表示するために前記コンテンツデータ(45)を有する場所が指定されたコンテンツ再生用ファイル(44)を読み込む再生表示プログラム(43)を起動させるステップ(S106)と、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
請求項2の発明は、請求項1に記載のプログラムにおいて、前記プログラムが、前記Webブラウザで使用可能なスクリプト言語を用いて作成されたものであることを特徴とするプログラムである。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のプログラムにおいて、前記コンテンツデータ(45)が、ゲーム、映像、及び音楽に代表されるマルチメディアのコンテンツデータであることを特徴とするプログラムである。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のプログラムにおいて、前記同一のWebページを、前記Webページ(40)上に新たなウィンドウ(42)として演出表示し、前記新たなウィンドウ(42)の一部が透過性を有することを特徴とするプログラムである。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のプログラムにおいて、前記Webページ(40)が、ユーザが個人的な情報を掲載したWebページ(40)であることを特徴とするプログラムである。
【0008】
請求項6の発明は、Webサーバ(20)に格納され、前記Webサーバ(20)と通信回線(30)を介して接続された端末(10)で起動するWebブラウザからの要求に応じて前記Webブラウザが表示するWebページ(40)に含んでダウンロードされ、前記通信回線(30)を介してコンテンツデータ(45)の再生を制御するプログラムにより実行される方法であって、前記端末(10)から起動要求を受け付けるステップ(S105)と、前記Webページ(40)と同一のWebページに、前記プログラムとは異なる、ストリーミングにより前記コンテンツデータ(45)を前記端末(10)が受信しながら前記コンテンツデータ(45)を再生表示するために前記コンテンツデータ(45)を有する場所が指定されたコンテンツ再生用ファイル(44)を読み込む再生表示プログラム(43)を起動させるステップ(S106)と、を含む方法である。
【0009】
請求項7の発明は、通信回線(30)を介してコンテンツデータ(45)を、Webブラウザを用いて再生する端末(10)と通信可能な、前記コンテンツデータ(45)の再生を制御するプログラムを格納するWebサーバ(20)であって、前記Webブラウザからの要求に応じて前記端末(10)の前記Webブラウザが表示するWebページ(40)に含んで前記プログラムをダウンロードする手段(S202)と、
前記端末(10)で実行される、起動要求を受け付け(S105)、前記Webページ(40)と同一のWebページに、前記プログラムとは異なる、ストリーミングにより前記コンテンツデータ(45)を前記端末(10)が受信しながら前記コンテンツデータ(45)を再生表示するために前記コンテンツデータ(45)を有する場所が指定されたコンテンツ再生用ファイル(44)を読み込む再生表示プログラム(43)を起動させる(S106)、前記プログラムを、前記端末(10)が実行したことに応じて、前記再生表示プログラムを用いて表示される前記コンテンツデータ(45)を、前記端末(10)に送信する手段と(S204)、を備える、Webサーバ(20)である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)プログラムは、ユーザが閲覧している元のWebページと同一のWebページに、ストリーミングによりコンテンツデータを受信しながらコンテンツデータを再生表示するために必要な再生表示プログラムを起動させるので、閲覧している元のWebページを閉じることなく、コンテンツを再生することができる。よって、コンテンツ再生終了後は、すぐにコンテンツ再生前に閲覧していたWebページを表示することができる。
(2)プログラムは、Webサーバに対して、前記再生表示プログラムを用いて表示される前記コンテンツデータの再生を要求するので、コンテンツデータを端末にダウンロードすることなくコンテンツを再生することができる。そのため、外出先等、普段とは異なる端末を使用する環境下にあっても、インターネットに接続された端末であれば、場所、及び時間を問わずゲーム等のコンテンツを再生することができる。
(3)プログラムが起動させる再生表示プログラムは、コンテンツデータを有する場所が指定されたコンテンツ再生用ファイルを読み込むので、コンテンツデータの格納場所が直接プログラムに記述されないため、ユーザに特定されることがない。よって、悪意のユーザによる不正使用を防ぐことができる。また、コンテンツ再生用ファイルで指定するコンテンツデータの場所を変更することで、ユーザが異なるコンテンツデータを得ることができるため、管理者は、コンテンツデータのメンテナンスを容易に行うことができる。
(4)プログラムは、スクリプト言語を用いて作成することができる。スクリプト言語とは、プログラムの動作内容を、台本(Script)のように記述するための、簡易的なプログラミング言語であるため、機能を容易に実装することができる。また、コンテンツデータの場所を指定する際にも、容易に指定作業を行うことができる。
(5)プログラムにより再生されるコンテンツデータは、ゲーム、映像、又は音楽に代表されるマルチメディアのコンテンツデータであるので、例えば、ゲームの場合において、自宅のパソコンで遊んだゲームの続きを、外出先のパソコンでプレーすることができる。また、ちょっとした空き時間に手軽に映像や音楽等のコンテンツを楽しむことができる。
(6)プログラムにより、再生表示プログラムの起動を新たなウィンドウとして演出表示したページで、コンテンツの再生を行うことができる。また、ウィンドウの一部が透過性を有するページでコンテンツの再生をすることができるため、斬新なデザインの画面でコンテンツが再生できる。よって、興趣性の向上が期待できる。
(7)プログラムを含むWebページが、例えばブログ等に代表される、ユーザが個人的な情報を掲載したWebページであるので、コンテンツデータの再生のためにWebページの閲覧数の増加が期待できる。その結果、人気のサイトとして公衆の注目を集めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、コンテンツデータをダウンロードせずに、Webブラウザを用いてコンテンツデータの再生を制御するプログラム、方法、及びWebサーバを提供するという目的を、Webページと同一のWebページに、ストリーミングによりコンテンツデータを受信しながら再生したデータを表示するために必要な再生表示プログラムを起動させることによって実現した。
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0013】
図1は、従来のコンテンツ配信方法の一例を示したものである。端末10、Webサーバ20、及びコンテンツサーバ22は、通信回線30を介してそれぞれ接続されている。端末10でWebブラウザを起動すると(図1の(1))、端末10のWebブラウザで指定したWebページが、Webサーバ20から送信される(図1の(2))。そして、Webページ上に配置されたコンテンツ起動のためのリンクをクリックすると、端末10から該当のコンテンツデータが格納されているコンテンツサーバ22に直接通信し(図1の(3))、該当のコンテンツデータがダウンロードされる(図1の(4))。端末10のユーザは、ダウンロードされたコンテンツデータを端末10の記憶部に格納する指定をする。そして、コンテンツ再生のためのアプリケーションを用いてコンテンツを再生することができる。
【0014】
図2(a)は、図1の構成によるコンテンツデータの再生における端末10での処理である。端末10に表示されたWebページAでリンクをクリックすると、端末10に直接コンテンツデータがダウンロードされる。その後、コンテンツ再生アプリケーションを起動し、コンテンツ再生アプリケーションが直接コンテンツデータを取得することにより、コンテンツの再生が行われる。
【0015】
また、図2(b)は、コンテンツデータの再生における、図2(a)とは異なる端末10での処理であり、ストリーミングによりコンテンツファイルを再生する場合である。ここで、ストリーミングとは、コンテンツデータを受信しながら同時にコンテンツ再生を行うことをいう。この場合、端末10に表示されたWebページAでリンクをクリックすると、コンテンツ再生アプリケーションであるプレーヤが埋め込まれた、別のWebページであるWebページBが表示される。このWebページBで、ストリーミング方式のコンテンツ再生アプリケーションを起動させることにより、コンテンツサーバ22から端末10に直接コンテンツデータを受信しながらコンテンツの再生が行われる。
【0016】
このように、従来は、コンテンツを再生する場合に、コンテンツデータをダウンロードして端末10で再生するか、又は、リンクが表示されていたWebページとは異なる、プレーヤが埋め込まれたWebページを開かなければならなかった。そのため、コンテンツデータをダウンロードする場合においては、ダウンロードの時間がかかるという問題があった。また、プレーヤを埋め込んだWebページを開く場合においては、このプレーヤを埋め込んだWebページが元のWebページとは別プロセスのWebページであるため、元の閲覧していたWebページに戻るのが困難な場合があった。また、異なるWebページに直接プレーヤを埋め込む形であるので、Web関連の技術を有している者であれば、コンテンツの所在が分かってしまうという問題があった。
【0017】
[システムの全体構成]
図3は、上記図1及び図2における問題点を解決した本発明の好適な実施形態の一例に係るコンテンツ配信のために必要なコンテンツ配信システム1を含む全体構成を示す図である。
本発明を構成するコンテンツ配信システム1(以下、単にシステム1ともいう。)は、端末10からの要求に対してコンテンツデータを配信するシステムである。システム1は、通信回線30を介して、端末10、Webサーバ20、及びコンテンツサーバ22が、相互に接続されている。端末10は、パーソナルコンピュータ(PC)の他、Webブラウザによりコンテンツを再生可能なものであれば、モバイル端末等の情報通信端末であってもよい。また、図1では、Webサーバ20と、コンテンツサーバ22とをそれぞれ別々のサーバの構成としているが、1つのサーバで両機能を備える構成としてもよい。また、コンテンツサーバ22は、通信回線30を介して接続された、コンテンツデータを格納しているものであればよいため、世界中に存在するコンテンツサーバ22であってもよい。通信回線30は、例えば、インターネットを指す。
【0018】
端末10において、Webブラウザを起動すると、端末10からWebサーバ20に対して、端末10のWebブラウザで指定したWebページのリクエストを行う(図3の(1))。Webサーバ20は、端末10からのリクエストを受信すると、該当のWebページを端末10に対して送信する(図3の(2))。この処理により、端末10では、WebブラウザによりWebページを表示することができる。
【0019】
その後、端末10において、Webページに配置されている、コンテンツを再生するためのツールを起動すると、Webサーバ20に通信され、コンテンツ送信を要求する(図3の(3))。Webサーバ20は、コンテンツサーバ22にコンテンツデータを要求する(図3の(4))。コンテンツサーバ22は、コンテンツデータをWebサーバ20に送信し(図3の(5))、Webサーバ20からコンテンツデータが端末10に送信される(図3の(6))。
【0020】
このように、本発明によれば、端末10は、Webサーバ20を介して通信される。そのため、コンテンツサーバ22と端末10とは、直接通信せずにコンテンツの再生を行うことができる。なお、ここでコンテンツの再生には、音楽や映像の再生の他、ゲームのプレーも含まれる。
【0021】
[端末での概略]
図4は、本発明の好適な実施形態の一例に係るコンテンツデータ45の再生における端末10での処理を示したものである。
図4の(a)に示すように、端末10に表示されたWebページ40でツール41(図4では「GAME CHANNEL」と書かれたゲームコンテンツへのリンク)をクリックすると、端末10では、図4の(b)に示すように、ツール41があるWebページ40を固定し、同一ウィンドウ42内に再生領域として、例えば、「Adobe Flash(登録商標) Player」等のコンテンツ再生プレーヤ(再生表示プログラム)を示すコンテンツ再生アプリケーション43を展開する。そして、このコンテンツ再生アプリケーション43を起動する。なお、ツール41は、例えば、Webページに関するタグが貼り付けられたコンテンツタグファイルを含む。また、このコンテンツ再生アプリケーション43が端末10にインストールされていることが、本発明の実施に必要である。
【0022】
コンテンツ再生アプリケーション43は、例えば、Flash(登録商標)のSWFファイルであるWebサーバ20のコンテンツ再生用ファイル44を読み込むことにより、コンテンツを再生する。また、Webサーバ20のコンテンツ再生用ファイル44は、コンテンツサーバ22に格納されたコンテンツデータ45を読み込む。
【0023】
このコンテンツ再生用ファイル44は、コンテンツデータ45の指定を含む。さらに、本発明のプログラムにより、コンテンツ再生用ファイル44の指定をするため、コンテンツ再生用ファイル44の指定を変えることにより、様々なコンテンツを指定することができると共に、コンテンツデータ45の場所を知られることを防ぐことができる。これらの端末10における一連の処理は、Webページに記述された、例えばJavascript(登録商標)等のスクリプト言語にて実現可能である。
【0024】
また、図4の(b’)は、図4の(b)の画面を分かりやすく説明するための図である。図4の(b’)に示すように、Webページ40と同一のWebページとしてウィンドウ42がWebページ40上に重なるように配置される。これは、Webページ40に関するプロセスのみが起動している状態であるにもかかわらず、Webページ40上に新たにウィンドウ42が開いたかのような演出表示がされていることを示す。そして、このウィンドウ42は、コンテンツ再生アプリケーション43を除く部分を、透過性を有するものと指定することができる。このような演出表示により、Webページ40が見える状態で、コンテンツの再生を行うことができる。
そして、コンテンツの再生終了時には、ウィンドウ42を閉じることにより、元のWebページ40をすぐに表示することができる。
【0025】
[コンピュータの構成]
図5は、本発明の好適な実施形態の一例に係るシステム1を構成するコンピュータ(端末10、Webサーバ20、及びコンテンツサーバ22)の構成を示すブロック図である。
制御部110、記憶部120、通信インタフェース部130、入力部140、表示部150は、バス160を介して接続されている。
【0026】
制御部110は、情報の演算、処理を行う情報演算処理装置(CPU)であり、当該コンピュータ全体の制御を行う。制御部110は、記憶部120に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述のハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0027】
記憶部120は、制御部110と組み合わせてプログラムの実行に使用するローカルメモリ、及びキャッシュメモリを含んでよい。記憶部120を実現するコンピュータ可読媒体としては、電気的、磁気的、光学的、電磁的に実現するものを含んでよい。より具体的には、半導体記憶装置、磁気テープ、磁気ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リードオンリー・メモリ(ROM)、CD−ROMとCD−R/WとDVDとを含む光ディスクが含まれる。
【0028】
通信インタフェース部130は、当該コンピュータを専用ネットワーク又は公共ネットワークを介して別の演算処理システム又は記憶装置と接続できるようにするためのネットワーク・アダプタである。通信インタフェース部130は、モデム、ケーブルモデム及びイーサネット(登録商標)・アダプタを含んでよい。
【0029】
入力部140は、ユーザによる入力の受け付けを行うものであり、キーボード、ポインティング・デバイス等を含んでよい。入力部140は、直接又は介在I/Oコントローラを介して当該コンピュータと接続することができる。
表示部150は、ユーザにデータの入力を受け付ける画面を表示したり、当該コンピュータによる演算処理結果の画面を表示したりするものであり、ブラウン管表示装置(CRT)、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイ装置を含む。表示部150は、直接又は介在I/Oコントローラを介して当該コンピュータと接続することができる。
ここで、Webサーバ20及びコンテンツサーバ22には、入力部140及び表示部150は必須の構成ではなく、必要に応じて、入力部140及び表示部150を有するようにしてもよい。
【0030】
[コンテンツ再生処理フロー]
図6は、本発明の好適な実施形態の一例に係るコンテンツ再生処理を示すフローチャートである。最初に端末10での処理フローを説明し、次にWebサーバ20及びコンテンツサーバ22での処理フローを説明する。
【0031】
まず、ステップS101では、端末10を操作するユーザにより入力されたWebブラウザの起動要求を端末10の入力部140が受け付け、端末10の制御部110は、Webブラウザを起動する。その後、端末10の制御部110は、処理をステップS102に移す。
次に、ステップS102では、端末10を操作するユーザによる指示入力である、例えばツール41をクリックすることにより、ツール41が配置してあるWebページ40の要求を端末10の入力部140が受け付け、端末10の制御部110は、端末10の通信インタフェース部130を介して、本発明に係るコンテンツ配信を行うためのツール41が配置してあるWebページ40の送信をWebサーバ20に対して要求する。
【0032】
その後、Webサーバ20から送信されたWebページ40を、端末10の通信インタフェース部130を介して受信すると(ステップS103)、ステップS104では、端末10の制御部110は、ユーザが要求したコンテンツ配信を行うためのツール41が配置してあるWebページ40を端末10の表示部150に表示する。その後、端末10の制御部110は、処理をステップS105に移す。
【0033】
ステップS105では、端末10を操作するユーザにより入力されたコンテンツ配信を行うためのツール41の起動要求を端末10の入力部140が受け付ける。その後、端末10の制御部110は、処理をステップS106に移す。
ステップS106では、端末10の制御部110は、ツール41が配置されているWebページ40と同一のWebページ内でコンテンツ再生アプリケーション43を起動する。具体的には、ツール41が配置されているWebページ40を固定し、同一ウィンドウ42内に再生領域を展開する。Webページ40を固定する点については、後述の図7にて説明する。
【0034】
その後、ステップS107では、端末10の制御部110は、Webサーバ20から送信されるコンテンツデータ45を取得し、コンテンツを再生する。具体的には、再生領域を展開した同一ウィンドウ42にてコンテンツを再生する。コンテンツは、コンテンツデータ45が配信される間は再生され続ける。
【0035】
その後、端末10を操作するユーザにより、コンテンツ再生アプリケーション43を終了する指示入力を端末10の入力部140が受け付けたことに応じて、ステップS108では、端末10の制御部110は、コンテンツ再生アプリケーション43を終了する。その際、ツール41が配置されているWebページ40の固定を解除する。このWebページ40の固定を解除する点については、後述の図7にて説明する。
【0036】
次に、Webサーバ20、及びコンテンツサーバ22での処理フローについて説明する。
Webサーバ20の制御部110は、端末10から送信されたWebページ40の要求データを、Webサーバ20の通信インタフェース部130を介して受信する(ステップS201)。その後、Webサーバ20の制御部110は、処理をステップS202に移す。
ステップS202では、Webサーバ20の制御部110は、端末10からの要求に応じて該当のWebページ40を、Webサーバ20の通信インタフェース部130を介して端末10に送信する。
【0037】
その後、ステップS203では、Webサーバ20の制御部110は、端末10からコンテンツ再生表示用アプリケーションの起動要求を、Webサーバ20の通信インタフェース部130を介して受け付けると、コンテンツサーバ22に対して、コンテンツデータ45の要求データを送信する。
【0038】
その後、コンテンツサーバ22の制御部110は、Webサーバ20から送信されたコンテンツデータ45の要求データをコンテンツサーバ22の通信インタフェース部130を介して受け付けると(ステップS301)、ステップS302では、コンテンツサーバ22の制御部110は、コンテンツサーバ22の通信インタフェース部130を介して、Webサーバ20にコンテンツデータ45を配信する。
【0039】
その後、ステップS204では、コンテンツサーバ22から送信されたコンテンツデータ45を、Webサーバ20の通信インタフェース部130を介して受信すると、Webサーバ20の制御部110は、通信インタフェース部130を介して当該コンテンツデータ45を端末10にストリーミング再生させる。
【0040】
[端末でのコンテンツ再生時の制御処理フロー]
図7は、本発明の好適な実施形態の一例に係る端末10でのコンテンツ再生時における制御処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS11では、端末10の制御部110は、コンテンツ再生アプリケーション43を起動する。その後、端末10の制御部110は、処理をステップS12に移す。
【0041】
ステップS12では、端末10の制御部110は、Webページ40を固定する。具体的には端末10の制御部110は、Webページ40への操作を無効にするコマンドを発行し、端末10の入力部140からの操作を受け付けない制御を行う。なお、この図7のステップS11及びステップS12は、上述の図6のステップS106に対応する。その後、端末10の制御部110は、処理をステップS13に移す。
【0042】
ステップS13では、端末10の制御部110は、コンテンツ再生アプリケーション43が終了したか否かを判断する。コンテンツ再生アプリケーション43が終了したか否かは、端末10の入力部140が、ユーザからのコンテンツ再生アプリケーション43の終了の操作を受け付けることにより判断できる。コンテンツ再生アプリケーション43が終了した場合(ステップS13の処理でYESが判断される場合)には、端末10の制御部110は、処理をステップS14に移す。他方、コンテンツ再生アプリケーション43が終了していない場合(ステップS13の処理でNOが判断される場合)には、端末10の制御部110は、引き続きステップS13にとどまり、コンテンツ再生アプリケーション43が終了するのを待つ。したがって、コンテンツ再生アプリケーション43が起動している間は、ユーザによるコンテンツ配信を行うためのツール41が配置してあるWebページ40に関する操作を一切することができないのである。
【0043】
ステップS14では、端末10の制御部110は、Webページ40の固定を解除する。具体的には、端末10の制御部110は、Webページ40への操作を有効にするコマンドを発行し、端末10の入力部140からの操作を受け付けない制御を解除する。その後、端末10の制御部110は、本処理を終了する。なお、この図7のステップS14は、上述の図6のステップS108に対応する。
【0044】
したがって、本処理により、Webページ40を操作してコンテンツデータ45の所在を特定する等の処理をすることができないので、コンテンツデータ45を勝手にダウンロードしようとする不正な処理を防ぐことができる。そのため、コンテンツデータ45の保護を図ることができる。
【0045】
[実施例]
図8は、本発明の好適な実施形態の一例に係る仕組みを使用する一例を示したものである。
図8にあるように、ブログ上にコンテンツ再生のためのツール41を配置する。このようにすることで、ブログの訪問者がコンテンツを楽しむことができるため、ブログの購読アップにつながる。ブログとは、「Web」と「Log」を組み合わせた造語である「WebLog(ウェブログ)」を略したもので、インターネット上の日記帳のような役割をするものである。手軽に作成できることから、ブログを用いて情報を発信する個人が増え、メディアとしての影響力が強くなったものである。このように、ブログは、情報発信場所として、多くの訪問者が訪れることが望まれているWebページであるため、本発明を有効に活用することにより、多くの訪問者が訪れるWebページとすることができる。
【0046】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】従来のコンテンツ配信方法の一例を示したものである。
【図2】従来のコンテンツデータの再生における端末での処理である。
【図3】本発明の好適な実施形態の一例に係るコンテンツ配信システムを含む全体構成を示す図である。
【図4】本発明の好適な実施形態の一例に係るコンテンツデータの再生における端末での処理を示した図である。
【図5】本発明の好適な実施形態の一例に係るシステムを構成するコンピュータの構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の好適な実施形態の一例に係るコンテンツ再生処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の好適な実施形態の一例に係る端末でのコンテンツ再生時における制御処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の好適な実施形態の一例に係る仕組みを使用する一例を示した図である。
【符号の説明】
【0048】
1 コンテンツ配信システム
10 端末
20 Webサーバ
22 コンテンツサーバ
30 通信回線
40 Webページ
41 ツール
42 ウィンドウ
43 コンテンツ再生アプリケーション
44 コンテンツ再生用ファイル
45 コンテンツデータ
110 制御部
120 記憶部
130 通信インタフェース部
140 入力部
150 表示部
160 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Webサーバに格納され、前記Webサーバと通信回線を介して接続された端末で起動するWebブラウザからの要求に応じて前記Webブラウザが表示するWebページに含んでダウンロードされ、前記通信回線を介してコンテンツデータの再生を制御するプログラムであって、
前記端末からの起動要求を受け付けるステップと、
前記Webページと同一のWebページに、前記プログラムとは異なる、ストリーミングにより前記コンテンツデータを前記端末が受信しながら前記コンテンツデータを再生表示するために前記コンテンツデータを有する場所が指定されたコンテンツ再生用ファイルを読み込む再生表示プログラムを起動させるステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記プログラムが、前記Webブラウザで使用可能なスクリプト言語を用いて作成されたものであることを特徴とするプログラム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のプログラムにおいて、
前記コンテンツデータが、ゲーム、映像、及び音楽に代表されるマルチメディアのコンテンツデータであることを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載のプログラムにおいて、
前記同一のWebページを、前記Webページ上に新たなウィンドウとして演出表示し、前記新たなウィンドウの一部が透過性を有することを特徴とするプログラム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載のプログラムにおいて、
前記Webページが、ユーザが個人的な情報を掲載したWebページであることを特徴とするプログラム。
【請求項6】
Webサーバに格納され、前記Webサーバと通信回線を介して接続された端末で起動するWebブラウザからの要求に応じて前記Webブラウザが表示するWebページに含んでダウンロードされ、前記通信回線を介してコンテンツデータの再生を制御するプログラムにより実行される方法であって、
前記端末から起動要求を受け付けるステップと、
前記Webページと同一のWebページに、前記プログラムとは異なる、ストリーミングにより前記コンテンツデータを前記端末が受信しながら前記コンテンツデータを再生表示するために前記コンテンツデータを有する場所が指定されたコンテンツ再生用ファイルを読み込む再生表示プログラムを起動させるステップと、を含む方法。
【請求項7】
通信回線を介してコンテンツデータを、Webブラウザを用いて再生する端末と通信可能な、前記コンテンツデータの再生を制御するプログラムを格納するWebサーバであって、
前記Webブラウザからの要求に応じて前記端末の前記Webブラウザが表示するWebページに含んで前記プログラムをダウンロードする手段と、
前記端末で実行される、起動要求を受け付け、前記Webページと同一のWebページに、前記プログラムとは異なる、ストリーミングにより前記コンテンツデータを前記端末が受信しながら前記コンテンツデータを再生表示するために前記コンテンツデータを有する場所が指定されたコンテンツ再生用ファイルを読み込む再生表示プログラムを起動させる、前記プログラムを、前記端末が実行したことに応じて、前記再生表示プログラムを用いて表示される前記コンテンツデータを前記端末に送信する手段と、を備える、Webサーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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