説明

Wntアンタゴニスト、並びに治療及びスクリーニングの方法

本発明は、Wntアンタゴニストを含む組成物、及び、癌のようなWntに関連する疾患及び障害を治療し、分化を誘導し、及び、癌幹細胞の頻度を減少させる方法、並びに、このようなWntアンタゴニストをスクリーニングする新規の方法に関する。とりわけ、本発明は可溶性のFZD、SFRP及びRor受容体及びその使用を開示する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)配列番号:27のX1〜Y1、配列番号:28のX2〜Y2、 配列番号:29のX3〜Y3、配列番号:22のX4〜Y4、配列番号:23のX5〜Y5、配列番号:24のX6〜Y6、配列番号:25のX7〜Y7、配列番号:30のX8〜Y8、配列番号:31のX9〜Y9、及び配列番号:26のX10〜Y10からなる群より選択されるアミノ酸から実質的になる第1ポリペプチド;及び
(b)配列番号:43のアミノ酸A〜Bから実質的になる第2ポリペプチド
を含む、Wnt結合剤であって、
前記第1ポリペプチドは前記第2ポリペプチドと直接連結されており;かつ
X1=アミノ酸69、70、71、72、73、74、75、又は76
Y1=アミノ酸236、237、238、239、240、241、242、又は243
X2=アミノ酸22、23、24、25、26、27又は28
Y2=アミノ酸158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171又は172
X3=アミノ酸18、19、20、21、22、23、24、又は25
Y3=アミノ酸141、142、143、144、145、146、147、148、又は149
X4=アミノ酸38、39、40、41、又は42
Y4=アミノ酸168、169、170、171、172、173、174、175又は176
X5=アミノ酸25、26、27、28又は29
Y5=アミノ酸155、156、157、158、159、160、161、162、163、又は164
X6=アミノ酸19、20、21、22、23、又は24
Y6=アミノ酸144、145、146、147、148、149、150、151又は152
X7=アミノ酸22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、又は34
Y7=アミノ酸178、179、180、181、182、183、184、185、又は186
X8=アミノ酸25、26、27、28、29、30、又は31
Y8=アミノ酸156、157、158、159、160、161、162、163、又は164
X9=アミノ酸21、22、23、又は24
Y9=アミノ酸137、138、139、140、141、142、143、144、145、又は146
X10=アミノ酸20、21、22、23、24、又は25
Y10=アミノ酸152、153、154、155、156、157、158、159、又は160
A=アミノ酸1、2、3、4、5、又は6
B=アミノ酸231又は232である、
前記Wnt結合剤。
【請求項2】
(a)配列番号:30のアミノ酸X〜Yから実質的になる第1ポリペプチド;及び
(b)配列番号:43のアミノ酸A〜Bから実質的になる第2ポリペプチド
を含む、Wnt結合剤であって、
前記第1ポリペプチドは前記第2ポリペプチドと直接連結されており;かつ
X=アミノ酸25、26、27、28、29、30、又は31
Y=アミノ酸156、157、158、159、160、161、162、163、又は164
A=アミノ酸1、2、3、4、5、又は6
B=アミノ酸231又は232である、
前記Wnt結合剤。
【請求項3】
前記第1ポリペプチドのC末端が前記第2ポリペプチドのN末端と連結されている、請求項1又は2記載のWnt結合剤。
【請求項4】
前記第1ポリペプチドが配列番号:30のアミノ酸25〜158から実質的になる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項5】
前記第1ポリペプチドが配列番号:30のアミノ酸28〜158から実質的になる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項6】
前記第2ポリペプチドが配列番号:43のアミノ酸1〜232から実質的になる、請求項1〜5のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項7】
前記第2ポリペプチドが配列番号:43のアミノ酸3〜232から実質的になる、請求項1〜5のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項8】
前記第2ポリペプチドが配列番号:43のアミノ酸6〜232から実質的になる、請求項1〜5のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項9】
前記第1ポリペプチドが配列番号:39であり;及び/又は前記第2ポリペプチドが配列番号:43である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項10】
前記第1ポリペプチドが配列番号:39であり;及び/又は前記第2ポリペプチドが配列番号:42である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項11】
配列番号:53、配列番号:50、配列番号:45、配列番号:46、配列番号:47、配列番号:48、配列番号:49、配列番号:51、及び配列番号:1からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むWnt結合剤。
【請求項12】
配列番号:50を含むWnt結合剤。
【請求項13】
配列番号:53を含むWnt結合剤。
【請求項14】
可溶性の受容体である、請求項1〜13のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項15】
Wntのアンタゴニストである、請求項1〜14のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項16】
Wnt1、Wnt2、Wnt2b、Wnt3、Wnt3a、Wnt7a、Wnt7b、Wnt8a、Wnt8b、Wnt10a、及びWnt10bからなる群より選択される1つ以上のヒトWntタンパク質に結合する、請求項1〜15のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項17】
Wnt1、Wnt2、Wnt2b、Wnt3、Wnt3a、Wnt7a、Wnt7b、Wnt8a、Wnt8b、Wnt10a、及びWnt10bからなる群より選択される2つ以上のヒトWntタンパク質に結合する、請求項16に記載のWnt結合剤。
【請求項18】
Wnt1、Wnt2、Wnt3、Wnt3a、及びWnt7bに結合する、請求項17記載のWnt結合剤。
【請求項19】
Wntシグナル伝達を抑制する、請求項1〜18のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項20】
Wntシグナル伝達が標準的なWntシグナル伝達である、請求項19記載のWnt結合剤。
【請求項21】
尾静脈を介して約10mg/kgの投与量で投与された場合に、ラットにおいて少なくとも約100時間の半減期を有する、請求項1〜20のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項22】
腫瘍又は腫瘍細胞の増殖を抑制する、請求項1〜21のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項23】
腫瘍における分化マーカーの発現を誘導する、請求項1〜22のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項24】
腫瘍における細胞の分化を誘導する、請求項1〜23のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項25】
腫瘍における癌幹細胞の頻度を減少させる、請求項1〜24のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項26】
配列番号:46を含む薬剤が、配列番号:1を含む薬剤よりも強力に腫瘍増殖を抑制する、請求項1〜11又は14〜25のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項27】
配列番号:48を含む薬剤が、配列番号:1を含む薬剤よりも強力に腫瘍増殖を抑制する、請求項1〜11又は14〜25のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項28】
配列番号:50を含む薬剤が、配列番号:1を含む薬剤よりも強力に腫瘍増殖を抑制する、請求項1〜11又は14〜25のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項29】
配列番号:53を含む薬剤が、配列番号:1を含む薬剤よりも強力に腫瘍増殖を抑制する、請求項1〜11又は14〜25のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項30】
FZDドメイン要素、Fcドメイン要素、及び介在性のペプチドリンカーであるリンカー要素を含む第2Wnt結合剤よりも強力に腫瘍増殖を抑制する、請求項1〜29のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項31】
前記腫瘍がWnt依存性である、請求項22〜30のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項32】
前記腫瘍が直腸結腸腫瘍、結腸腫瘍、膵臓腫瘍、肺腫瘍、卵巣腫瘍、肝臓腫瘍、乳腺腫瘍、腎臓腫瘍、前立腺腫瘍、胃腸腫瘍、メラノーマ、子宮頸部腫瘍、膀胱腫瘍、神経膠芽腫、及び頭頸部腫瘍からなる群より選択される腫瘍である、請求項22〜31のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項33】
前記腫瘍が直腸結腸腫瘍である、請求項32記載のWnt結合剤。
【請求項34】
前記腫瘍が乳腺腫瘍である、請求項32記載のWnt結合剤。
【請求項35】
前記腫瘍が膵臓腫瘍である、請求項32記載のWnt結合剤。
【請求項36】
配列番号:53、配列番号:50、配列番号:45、配列番号:46、配列番号:47、配列番号:48、配列番号:49、配列番号:51、及び配列番号:1からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチド。
【請求項37】
配列番号:53、配列番号:50、配列番号:46、配列番号:48、及び配列番号:1からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチド。
【請求項38】
配列番号:50のアミノ酸配列を含むポリペプチド。
【請求項39】
配列番号:53のアミノ酸配列を含むポリペプチド。
【請求項40】
配列番号:53、配列番号:50、配列番号:46、配列番号:48、及び配列番号:1からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む実質的に精製されたポリペプチドであって、該ポリペプチドの少なくとも90%がASAのN末端配列を有する、該ポリペプチド。
【請求項41】
配列番号:53、配列番号:50、配列番号:46、配列番号:48、及び配列番号:1からなる群より選択されるアミノ酸配列からなるポリペプチド。
【請求項42】
配列番号:50からなるポリペプチド。
【請求項43】
配列番号:53からなるポリペプチド。
【請求項44】
請求項1〜43のいずれか一項に記載のWnt結合剤又はポリペプチドを生成する、細胞。
【請求項45】
請求項1〜43のいずれか一項に記載のWnt結合剤又はポリペプチドを含む、組成物。
【請求項46】
請求項1〜43のいずれか一項に記載のWnt結合剤又はポリペプチドを含む、組成物であって、該Wnt結合剤又は該ポリペプチドの少なくとも80%がASAのN末端配列を有する、前記組成物。
【請求項47】
請求項1〜43のいずれか一項に記載のWnt結合剤又はポリペプチドと、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
【請求項48】
請求項1〜43のいずれか一項に記載のWnt結合剤又はポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む、ポリヌクレオチド。
【請求項49】
請求項48記載のポリヌクレオチドを含む、ベクター。
【請求項50】
請求項48記載のポリヌクレオチド又は請求項49記載のベクターを含む、単離された細胞。
【請求項51】
請求項1〜43のいずれか一項に記載のWnt結合剤又はポリペプチドの治療上有効量を対象に投与することを含む、対象における腫瘍の増殖を抑制する方法。
【請求項52】
請求項1〜43のいずれか一項に記載のWnt結合剤又はポリペプチドの治療上有効量を対象に投与することを含む、対象における腫瘍細胞の分化を誘導する方法。
【請求項53】
請求項1〜43のいずれか一項に記載のWnt結合剤又はポリペプチドの治療上有効量を対象に投与することを含む、腫瘍における癌幹細胞の頻度を減少させる方法。
【請求項54】
前記腫瘍が直腸結腸腫瘍、膵臓腫瘍、肺腫瘍、卵巣腫瘍、肝臓腫瘍、乳腺腫瘍、腎臓腫瘍、前立腺腫瘍、胃腸腫瘍、メラノーマ、子宮頸部腫瘍、膀胱腫瘍、神経膠芽腫、及び頭頸部腫瘍からなる群より選択される腫瘍である、請求項51〜53のいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
前記腫瘍が直腸結腸腫瘍である、請求項54記載の方法。
【請求項56】
前記腫瘍が膵臓腫瘍である、請求項54記載の方法。
【請求項57】
前記腫瘍が乳腺腫瘍である、請求項54記載の方法。
【請求項58】
請求項1〜43のいずれか一項に記載のWnt結合剤又はポリペプチドの治療上有効量を対象に投与することを含む、対象における癌を治療する方法。
【請求項59】
請求項1〜43のいずれか一項に記載のWnt結合剤又はポリペプチドの治療上有効量を対象に投与することを含む、対象における、Wntシグナル伝達活性化に関連する疾患を治療する方法。
【請求項60】
請求項1〜43のいずれか一項に記載のWnt結合剤又はポリペプチドの治療上有効量を対象に投与することを含む、対象における、幹細胞及び/又は前駆細胞の増加したレベルにより特徴づけられる障害を治療する方法。
【請求項61】
対象に第2治療薬を投与することをさらに含む、請求項51〜60のいずれか一項に記載の方法。
【請求項62】
第2治療薬が化学療法薬である、請求項61記載の方法。
【請求項63】
第2治療薬が血管新生抑制剤である、請求項61記載の方法。
【請求項64】
腫瘍を、1つ以上のヒトWntタンパク質に結合する薬剤の有効量と接触させることを含む、癌幹細胞を含む腫瘍における癌幹細胞の頻度を減少させる方法。
【請求項65】
腫瘍を、1つ以上のヒトWntタンパク質に結合する薬剤の有効量と接触させることを含む、腫瘍における細胞の分化を誘導する方法。
【請求項66】
前記薬剤がWntのアンタゴニストである、請求項64又は65記載の方法。
【請求項67】
前記薬剤が、ヒトFZD受容体のFriドメイン、又は1つ以上のヒトWntタンパク質に結合する該Friドメインの断片を含む、請求項64又は65記載の方法。
【請求項68】
前記ヒトFZD受容体がFZD4である、請求項67記載の方法。
【請求項69】
前記ヒトFZD受容体がFZD5である、請求項67記載の方法。
【請求項70】
前記ヒトFZD受容体がFZD8である、請求項67記載の方法。
【請求項71】
前記薬剤が、配列番号:3〜12からなる群より選択される配列を含む、請求項64〜70のいずれか一項に記載の方法。
【請求項72】
前記薬剤が配列番号:10の配列を含む、請求項71記載の方法。
【請求項73】
前記薬剤が配列番号:21のアミノ酸28〜158を含む、請求項64〜66のいずれか一項に記載の方法。
【請求項74】
前記薬剤が、ヒトSFRPのFriドメイン、又は1つ以上のヒトWntタンパク質に結合する該Friドメインの断片を含む、請求項64〜66のいずれか一項に記載の方法。
【請求項75】
前記薬剤が、配列番号:13〜17からなる群より選択される配列を含む、請求項74記載の方法。
【請求項76】
前記薬剤がヒトFc領域をさらに含む、請求項64〜75のいずれか一項に記載の方法。
【請求項77】
前記FriドメインがFc領域と直接連結されている、請求項76記載の方法。
【請求項78】
前記FriドメインとヒトFc領域との接合部の配列が介在性のペプチドリンカーを含まない、請求項76記載の方法。
【請求項79】
前記ヒトFc領域がヒトIgG1Fc領域である、請求項76〜78のいずれか一項に記載の方法。
【請求項80】
前記Fc領域が配列番号:18、配列番号:42、又は配列番号:43からなる群より選択される、請求項79記載の方法。
【請求項81】
前記薬剤がFZD受容体のFriドメインを含まない、請求項64〜66のいずれか一項に記載の方法。
【請求項82】
前記薬剤が、Wnt1、Wnt2、Wnt2b、Wnt3、Wnt3a、Wnt7a、Wnt7b、Wnt8a、Wnt8b、Wnt10a、及びWnt10bからなる群より選択される1つ以上のヒトWntタンパク質と結合する、請求項64〜81のいずれか一項に記載の方法。
【請求項83】
前記薬剤が、Wnt1、Wnt2、Wnt2b、Wnt3、Wnt3a、Wnt7a、Wnt7b、Wnt8a、Wnt8b、Wnt10a、及びWnt10bからなる群より選択される2つ以上のヒトWntタンパク質と結合する、請求項82記載の方法。
【請求項84】
前記薬剤がWnt1、Wnt2、Wnt3、Wnt3a、及びWnt7bと結合する、請求項82記載の方法。
【請求項85】
前記薬剤がWntシグナル伝達を抑制する、請求項64〜84のいずれか一項に記載の方法。
【請求項86】
前記Wntシグナル伝達が標準的な Wntシグナル伝達である、請求項85記載の方法。
【請求項87】
前記薬剤が、配列番号:1、配列番号:45、配列番号:46、配列番号:47、配列番号:48、配列番号:49、配列番号:50、配列番号:51、及び配列番号:53からなる群より選択される配列を含む、請求項64〜67、70又は76〜86のいずれか一項に記載の方法。
【請求項88】
前記薬剤が、配列番号:1、配列番号:46、配列番号:48、配列番号:50、及び配列番号:53からなる群より選択される配列を含む、請求項64〜67、70又は76〜86のいずれか一項に記載の方法。
【請求項89】
インビボの方法である、請求項64〜88のいずれか一項に記載の方法。
【請求項90】
前記接触させることが、腫瘍を有するヒトに薬剤の有効量を投与することを含む、請求項89記載の方法。
【請求項91】
前記薬剤が、尾静脈を介して約10mg/kgの投与量で投与された場合に、ラットにおいて少なくとも約100時間の半減期を有する、請求項64〜90のいずれか一項に記載の方法。
【請求項92】
インビトロの方法である、請求項64〜88のいずれか一項に記載の方法。
【請求項93】
前記腫瘍がWnt依存性である、請求項64〜92のいずれか一項に記載の方法。
【請求項94】
前記腫瘍が直腸結腸腫瘍、膵臓腫瘍、肺腫瘍、卵巣腫瘍、肝臓腫瘍、乳腺腫瘍、腎臓腫瘍、前立腺腫瘍、胃腸腫瘍、メラノーマ、子宮頸部腫瘍、膀胱腫瘍、神経膠芽腫、及び頭頸部腫瘍からなる群より選択される腫瘍である、請求項64〜93のいずれか一項に記載の方法。
【請求項95】
前記腫瘍が直腸結腸腫瘍である、請求項94記載の方法。
【請求項96】
前記腫瘍が乳腺腫瘍である、請求項94記載の方法。
【請求項97】
前記腫瘍が膵臓腫瘍である、請求項94記載の方法。
【請求項98】
前記腫瘍を化学療法薬と接触させることをさらに含む、請求項64〜97のいずれか一項に記載の方法。
【請求項99】
ヒトFZD8受容体のFriドメインを含む薬剤の治療上有効量を対象に投与することを含む、対象における膵臓腫瘍又は直腸結腸腫瘍の増殖を抑制する方法。
【請求項100】
ヒトFZD8受容体のFriドメインを含む薬剤の治療上有効量を対象に投与することを含む、対象における膵臓癌又は直腸結腸癌を治療する方法。
【請求項101】
ヒトFZD8受容体のFriドメインを含む薬剤の治療上有効量を対象に投与すること;及び
化学療法薬を対象に投与すること
を含む、対象における膵臓腫瘍の増殖を抑制する又は膵臓癌を治療する方法。
【請求項102】
前記化学療法薬が代謝拮抗薬である、請求項101記載の方法。
【請求項103】
前記化学療法薬がゲムシタビンである、請求項101記載の方法。
【請求項104】
ヒトFZD8受容体のFriドメインを含む薬剤の治療上有効量を対象に投与すること、及び
化学療法薬を対象に投与すること
を含む、対象における結腸腫瘍の増殖を抑制する又は結腸癌を治療する方法。
【請求項105】
前記化学療法薬がイリノテカンである、請求項104記載の方法。
【請求項106】
ヒトFZD8受容体のFriドメインを含む薬剤の治療上有効量を対象に投与すること、及び
有糸分裂阻害薬を対象に投与すること
を含む、対象における乳腺腫瘍の増殖を抑制する又は乳癌を治療する方法。
【請求項107】
前記有糸分裂阻害薬がタキサンである、請求項106記載の方法。
【請求項108】
前記タキサンがパクリタキセルである、請求項107記載の方法。
【請求項109】
前記薬剤がヒトFcドメインをさらに含む、請求項99〜108のいずれか一項に記載の方法。
【請求項110】
前記薬剤が、配列番号:1、配列番号:45、配列番号:46、配列番号:47、配列番号:48、配列番号:49、配列番号:50、配列番号:51、及び配列番号:53からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む、請求項99〜109のいずれか一項に記載の方法。
【請求項111】
1つ以上のWntタンパク質と結合する薬剤を抗腫瘍活性についてスクリーニングする方法であって、
前記薬剤に曝露された第1固形腫瘍における1つ以上の分化マーカー及び/又は1つ以上の幹細胞性マーカー(stemness marker)のレベルを、前記薬剤に曝露されていない第2固形腫瘍における1つ以上の分化マーカーのレベルと比較することを含む、前記方法。
【請求項112】
1つ以上のWntタンパク質と結合する薬剤を抗腫瘍活性についてスクリーニングする方法であって、
(a)第2固形腫瘍は前記薬剤に曝露しないが、第1固形腫瘍を前記薬剤に曝露すること;
(b)第1及び第2固形腫瘍における1つ以上の分化マーカー及び/又は1つ以上の幹細胞性マーカーのレベルを評価すること;及び
(c)第1腫瘍における1つ以上の分化マーカーのレベルを第2固形腫瘍における1つ以上の分化マーカーのレベルと比較すること
を含む、前記方法。
【請求項113】
(a)第2固形腫瘍における1つ以上の分化マーカーのレベルに対する第1固形腫瘍における1つ以上の分化マーカーの増加したレベルが、前記薬剤の抗腫瘍活性を示し;かつ
(b)1つ以上の幹細胞性マーカーの減少したレベルが、前記薬剤の抗腫瘍活性を示す、
請求項112記載の方法。
【請求項114】
1つ以上のWntタンパク質と結合する薬剤を抗癌幹細胞活性についてスクリーニングする方法であって、
前記薬剤に曝露された第1固形腫瘍における1つ以上の分化マーカー及び/又は1つ以上の幹細胞性マーカーのレベルを、前記薬剤に曝露されていない第2固形腫瘍における1つ以上の分化マーカーのレベルと比較することを含む、前記方法。
【請求項115】
1つ以上のWntタンパク質と結合する薬剤を抗癌幹細胞活性についてスクリーニングする方法であって、
(a)癌幹細胞を含む第2固形腫瘍は前記薬剤に曝露しないが、癌幹細胞を含む第1固形腫瘍を前記薬剤に曝露すること;
(b)第1及び第2固形腫瘍における1つ以上の分化マーカー及び/又は1つ以上の幹細胞性マーカーのレベルを評価すること;及び
(c)第1腫瘍における1つ以上の分化マーカーのレベルを第2固形腫瘍における1つ以上の分化マーカーのレベルと比較すること
を含む、前記方法。
【請求項116】
(a)第2固形腫瘍における1つ以上の分化マーカーのレベルに対する第1固形腫瘍における1つ以上の分化マーカーの増加したレベルが、前記薬剤の抗腫瘍活性を示し;かつ
(b)1つ以上の幹細胞性マーカーの減少したレベルが、前記薬剤の抗腫瘍活性を示す、
請求項115記載の方法。
【請求項117】
前記固形腫瘍が膵臓腫瘍である、請求項111〜116のいずれか一項に記載の方法。
【請求項118】
1つ以上の分化マーカーが(a)1つ以上のムチン又は(b)クロモグラニンA(CHGA)を含む、請求項117記載の方法。
【請求項119】
1つ以上の分化マーカーがムチン16(Muc16)を含む、請求項118記載の方法。
【請求項120】
前記固形腫瘍が結腸腫瘍である、請求項111〜116のいずれか一項に記載の方法。
【請求項121】
1つ以上の分化マーカーがサイトケラチン7を含む、請求項120記載の方法。
【請求項122】
前記薬剤が抗体である、請求項111〜121のいずれか一項に記載の方法。
【請求項123】
前記薬剤が抗体ではない、請求項111〜121のいずれか一項に記載の方法。
【請求項124】
前記薬剤がヒトFZD8受容体のFriドメインを含む、請求項111〜121のいずれか一項に記載の方法。
【請求項125】
前記薬剤が、配列番号:1、配列番号:45、配列番号:46、配列番号:47、配列番号:48、配列番号:49、配列番号:50、配列番号:51、及び配列番号:53からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む、請求項111〜121のいずれか一項に記載の方法。
【請求項126】
前記薬剤が配列番号:51を含む、請求項125記載の方法。
【請求項127】
前記薬剤が配列番号:53を含む、請求項125記載の方法。
【請求項128】
配列番号:67、配列番号:68、配列番号:69、配列番号:70、配列番号:71、配列番号:72、配列番号:73、及び配列番号:74からなる群より選択されるアミノ酸配列をさらに含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項129】
配列番号:70、配列番号:71、配列番号:72、配列番号:73、及び配列番号:74からなる群より選択されるアミノ酸配列をさらに含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載のWnt結合剤。
【請求項130】
配列番号:67、配列番号:68、配列番号:69、配列番号:70、配列番号:71、配列番号:72、配列番号:73、及び配列番号:74からなる群より選択されるアミノ酸配列をさらに含む、請求項36〜39のいずれか一項に記載のポリペプチド。
【請求項131】
配列番号:70、配列番号:71、配列番号:72、配列番号:73、及び配列番号:74からなる群より選択されるアミノ酸配列をさらに含む、請求項36〜39のいずれか一項に記載のポリペプチド。
【請求項132】
請求項128〜131のいずれか一項に記載のWnt結合剤又はポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項133】
配列番号:75の配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項134】
(a)配列番号:71、配列番号:70、配列番号:72、配列番号:73、及び配列番号:74からなる群より選択されるシグナル配列;
(b)ヒトFZD8のFriドメイン;及び
(c)ヒトFc領域
を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項135】
請求項132〜134のいずれか一項に記載のポリヌクレオチドを含む、ベクター。
【請求項136】
請求項132〜134のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド又は請求項135記載のベクターを含む、細胞。
【請求項137】
請求項44又は請求項136記載の細胞により生成される、Wnt結合剤。
【請求項138】
ヒトFZD8のFriドメインを含む可溶性のWnt結合剤を含む組成物であって、該Wnt結合剤の少なくとも約80%がASAのN末端配列を有する、前記組成物。
【請求項139】
前記Wnt結合剤の少なくとも約90%がASAのN末端配列を有する、請求項138記載の組成物。
【請求項140】
前記Wnt結合剤の少なくとも約95%がASAのN末端配列を有する、請求項138記載の組成物。
【請求項141】
前記Wnt結合剤がヒトFc領域を含む、請求項138〜140のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項142】
前記Wnt結合剤が、配列番号:53、配列番号:50、配列番号:46、配列番号:48、及び配列番号:1からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項138〜141のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項143】
前記Wnt結合剤が配列番号:53を含む、請求項138〜141のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項144】
前記Wnt結合剤が配列番号:50を含む、請求項138〜141のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項145】
薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項138〜144のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項146】
請求項138〜145のいずれか一項に記載の組成物の治療上有効量を投与することを含む、対象における腫瘍の増殖を抑制する方法。
【請求項147】
請求項138〜145のいずれか一項に記載の組成物の治療上有効量を投与することを含む、対象における腫瘍細胞の分化を誘導する方法。
【請求項148】
請求項138〜145のいずれか一項に記載の組成物の治療上有効量を投与することを含む、腫瘍における癌幹細胞の頻度を減少させる方法。
【請求項149】
前記腫瘍が直腸結腸腫瘍、膵臓腫瘍、肺腫瘍、卵巣腫瘍、肝臓腫瘍、乳腺腫瘍、腎臓腫瘍、前立腺腫瘍、胃腸腫瘍、メラノーマ、子宮頸部腫瘍、膀胱腫瘍、神経膠芽腫、及び頭頸部腫瘍からなる群より選択される腫瘍である、請求項146〜148のいずれか一項に記載の方法。
【請求項150】
前記腫瘍が直腸結腸腫瘍である、請求項149記載の方法。
【請求項151】
前記腫瘍が膵臓腫瘍である、請求項149記載の方法。
【請求項152】
前記腫瘍が乳腺腫瘍である、請求項149記載の方法。
【請求項153】
請求項138〜145のいずれか一項に記載の組成物の治療上有効量を投与することを含む、対象における癌を治療する方法。
【請求項154】
前記癌が、直腸結腸癌、膵臓癌、乳癌、肺癌、卵巣癌、肝臓癌、腎臓癌、前立腺癌、胃腸癌、メラノーマ、子宮頸癌、膀胱癌、神経膠芽腫、及び頭頸部癌からなる群より選択される、請求項153記載の方法。
【請求項155】
請求項138〜145のいずれか一項に記載の組成物の治療上有効量を投与することを含む、対象における、Wntシグナル伝達活性化に関連する疾患を治療する方法。
【請求項156】
請求項138〜145のいずれか一項に記載の組成物の治療上有効量を投与することを含む、対象における、幹細胞及び/又は前駆細胞の増加したレベルにより特徴づけられる障害を治療する方法。
【請求項157】
対象に第2治療薬を投与することをさらに含む、請求項146〜156のいずれか一項に記載の方法。
【請求項158】
前記第2治療薬が化学療法薬である、請求項157記載の方法。
【請求項159】
前記化学療法薬がパクリタキセルである、請求項62又は請求項158記載の方法。
【請求項160】
前記化学療法薬がイリノテカンである、請求項62又は請求項158記載の方法。
【請求項161】
前記化学療法薬がゲムシタビンである、請求項62又は請求項158記載の方法。
【請求項162】
前記第2治療薬が血管新生抑制剤である、請求項157記載の方法。
【請求項163】
前記血管新生抑制剤が抗VEGF抗体である、請求項63又は請求項162記載の方法。
【請求項164】
ヒトFZD8のFriドメインを含む可溶性のWnt結合剤を生成する細胞であって、該Wnt結合剤の少なくとも約80%がASAのN末端配列を有する、前記細胞。
【請求項165】
前記Wnt結合剤の少なくとも約90%がASAのN末端配列を有する、請求項164記載の細胞。
【請求項166】
前記Wnt結合剤の少なくとも約95%がASAのN末端配列を有する、請求項164記載の細胞。
【請求項167】
前記Wnt結合剤の少なくとも約98%がASAのN末端配列を有する、請求項164記載の細胞。
【請求項168】
哺乳類細胞である、請求項164〜166のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項169】
前記Wnt結合剤がヒトFc領域を含む、請求項164〜168のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項170】
前記Wnt結合剤が、配列番号:53、配列番号:50、配列番号:46、配列番号:48、及び配列番号:1からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項164〜169のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項171】
前記Wnt結合剤が配列番号:53を含む、請求項164〜169のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項172】
前記Wnt結合剤が配列番号:50を含む、請求項164〜169のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項173】
配列番号:75の配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含むポリヌクレオチドを含む、請求項164記載の細胞。
【請求項174】
Wnt結合剤を生成するために配列番号:71、配列番号:70、配列番号:72、配列番号:73、及び配列番号:74からなる群より選択されるシグナル配列を用いることを含む、細胞における、ヒトFZD8のFriドメインを含む可溶性のWnt結合剤を生成する方法であって、該Wnt結合剤の少なくとも約80%がASAのN末端配列を有する、前記方法。
【請求項175】
前記シグナル配列が配列番号:71である、請求項174記載の方法。
【請求項176】
前記Wnt結合剤の少なくとも約90%がASAのN末端配列を有する、請求項174又は請求項175記載の方法。
【請求項177】
前記Wnt結合剤の少なくとも約95%がASAのN末端配列を有する、請求項174又は請求項175記載の方法。
【請求項178】
前記Wnt結合剤の少なくとも約98%がASAのN末端配列を有する、請求項174又は請求項175記載の方法。
【請求項179】
前記細胞が哺乳類細胞である、請求項174〜178のいずれか一項に記載の方法。
【請求項180】
前記Wnt結合剤がヒトFc領域を含む、請求項174〜179のいずれか一項に記載の方法。
【請求項181】
前記Wnt結合剤が、配列番号:53、配列番号:50、配列番号:46、配列番号:48、及び配列番号:1からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項174〜180のいずれか一項に記載の方法。
【請求項182】
前記Wnt結合剤が配列番号:53を含む、請求項174〜180のいずれか一項に記載の方法。
【請求項183】
前記Wnt結合剤が配列番号:50を含む、請求項174〜180のいずれか一項に記載の方法。
【請求項184】
前記細胞が、配列番号:75の配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含むポリヌクレオチドを含む、請求項174記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20A】
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【図20B】
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【図20C】
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【図20D】
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【図20E】
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【図21】
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【公表番号】特表2013−518561(P2013−518561A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−549048(P2012−549048)
【出願日】平成23年1月12日(2011.1.12)
【国際出願番号】PCT/US2011/020994
【国際公開番号】WO2011/088123
【国際公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(308031072)オンコメッド ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド (16)
【Fターム(参考)】