説明

X線コンピュータ断層撮影装置、再構成処理装置及び画像処理装置

【課題】近似的にコーンビームアーチファクトを低減することを可能とするX線コンピュータ断層撮影装置、再構成処理装置、及び画像処理装置の提供。
【解決手段】コーンビームX線でスキャンすることにより収集された投影データに基づいて基準ボリュームデータを発生し、基準ボリュームデータに含まれるコーンビームアーチファクトの成分を、コーンビームアーチファクトに特有な形状及び向きに基づいて抽出し、基準ボリュームデータとコーンビームアーチファクトの成分とを差分してコーンビームアーチファクトが低減された結果ボリュームデータを発生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、コーンビーム再構成が可能なX線コンピュータ断層撮影装置、再構成処理装置、及び画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コーンビームX線で被検体をスキャンすることによって収集された投影データを再構成処理してボリュームデータを発生するX線コンピュータ断層撮影装置(コーンビームCT装置)がある。コーンビームCTにおいては、FDK再構成(フェルドカンプ再構成、Feldkamp再構成)等のコーンビーム再構成が有用である。
【0003】
近年、X線検出器の多列化が進み、それに伴いコーン角が増大している。コーン角の影響により、コーンビーム再構成に基づいて発生されたボリュームデータには、コーンビームアーチファクトが顕著に現れる。
【0004】
ところで、CTスキャンには、円軌道スキャンとヘリカルスキャンとがある。それぞれ
のスキャンについて以下の問題がある。
【0005】
(円軌道スキャン)
円軌道スキャンは、完全解を得るのに必要十分な投影データを収集することができない。円軌道スキャンの応用として、ライン+サークル(Line+Circle)スキャンがある。ライン+サークルスキャンは、完全解を得るのに必要十分な投影データを収集することができる。しかし、ライン+サークルスキャンは、追加スキャンを必要とする。この追加スキャンに問題がある。すなわち、再構成原理が成立するためには、追加スキャン及び追加スキャンの前に行なわれる本スキャンにおける被検体の状態は、一致していなければならない。具体的には、本スキャン及び追加スキャン中、造影剤濃度の変化や被検体の体動などが発生してはならない。この要請を満たすことは、現実的に非常に難しい。また、追加スキャンによりワークフローが複雑化する。それに加え、追加スキャンにより被検体への被曝量が増加してしまう。
【0006】
(ヘリカルスキャン)
ヘリカルスキャンは、完全解を得るのに必要十分な投影データを収集することができる。しかし、収集された投影データをそのままコーンビーム再構成することにより発生されたボリュームデータには、コーン角の影響により、コーンビームアーチファクトが顕著に発生されてしまう。一方、2003年にアレクサンダー カッツェビッチ(Alexander Katsevich)によって提案された再構成法を用いると、ヘリカルスキャンによって収集された投影データに基づいて完全解を得ることができる。しかし、カッツェビッチによる再構成法では、ヘリカルピッチが制約されてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
実施形態の目的は、近似的にコーンビームアーチファクトを低減することを可能とするX線コンピュータ断層撮影装置、再構成処理装置、及び画像処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、コーンビームX線で被検体をスキャンするためにX線管とX線検出器とを有するスキャン部と、前記スキャン部からの出力データに基づいて第1画像データを発生する再構成部と、前記第1画像データに含まれるコーンビームアーチファクトの成分を、前記コーンビームアーチファクトに特有な形状及び向きに基づいて抽出する抽出部と、前記第1画像データと前記コーンビームアーチファクトの成分とを差分して前記コーンビームアーチファクトが低減された第2画像データを発生する差分部と、を具備する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示す図。
【図2】図1のX線検出器の構成を示す図。
【図3】第1実施形態に係るコーンビームアーチファクトを示す図である。
【図4】図1の制御部の制御のもとに行なわれるコーンビームアーチファクト低減処理Aの流れを示す図。
【図5】図2の制御部の制御のもとに行なわれるコーンビームアーチファクト低減処理Bの流れを示す図。
【図6】第2実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示す図。
【図7】図6の制御部の制御のもとに行なわれるコーンビームアーチファクト低減処理Cの流れを示す図。
【図8】図6の重みづけ処理部による重みづけ処理の重み分布の一例を示す図。
【図9】図6の制御部の制御のもとに行なわれるコーンビームアーチファクト低減処理Dの流れを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態に係るX線CT装置(X線コンピュータ断層撮影装置)、再構成処理装置、及び画像処理装置を説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るX線CT装置1の構成を示す図である。図1に示すように、X線CT装置1は、ガントリ10とコンピュータ装置20とから構成される。ガントリ10は、円環又は円板状の回転フレーム11を回転可能に支持する。回転フレーム11は、スキャンを行うために、被検体Pを挟んで対向するようにX線管13とX線検出器14とを有する。回転フレーム11は、一定の角速度で連続回転する。ここで、被検体Pの体軸をZ軸に規定し、鉛直な軸をY軸、Z軸及びY軸に直交する軸をX軸に規定する。なお、被検体Pは、体軸(Z軸)が天板12の長軸に略一致するように撮影領域内に載置されるとする。
【0012】
X線管13は、高電圧発生装置15からの高電圧の印加及びフィラメント電流の供給を受けてコーンビームX線を発生する。コーンビームX線は、大きなコーン角を有するX線ビームであり、一般的には四角錐形状を有している。図2に示すように、X線管13のX線焦点Fから発生されたコーンビームX線は、X線検出器14によって検出される。X線検出器14は、チャンネル方向と列方向との両方向に関して稠密に分布される複数のX線検出素子14aを有する。換言すれば、X線検出器14は、列方向(Z軸)に沿って配列される複数のX線検出素子列14Rを有する。各素子列14Rは、チャンネル方向に沿って複数のX線検出素子14aが配列されてなる。X線検出器14の列数(X線検出素子列14Rの数)は、例えば、64以上であるとする。コーンビームX線のチャンネル方向の広がり角はファン角γ、列方向の広がり角はコーン角αと呼ばれている。
【0013】
コンピュータ装置20は、再構成処理装置30と、画像を表示する画像表示装置22と、ユーザからの各種指示をコンピュータ装置20に入力する入力装置23とから構成される。再構成処理装置30は、制御部31を中枢として、データ収集部(DAS)32、前処理部33、再構成処理部34、フィルタ処理部35、差分処理部36、閾値処理部37及び記憶部38を有する。
【0014】
データ収集部32は、X線検出器14の各チャンネルから出力される透過X線の強度に応じた信号をデジタル信号に変換する。このデジタル信号は、生データと呼ばれている。前処理部33は、データ収集部32から出力される生データを前処理し、投影データに変換する。
【0015】
再構成処理部34は、投影データに対し、コーン角を考慮して逆投影処理を行なうコーンビーム再構成を行ない、画像データを発生する。画像データとしては、マルチスライス画像データでも、ボリュームデータでもよい。しかし、以下の説明を具体的に行なうため、本実施形態における画像データは、ボリュームデータであるとする。コーンビーム再構成は、被検体Pの体軸方向(Z軸方向)におけるX線パスのコーン角を考慮して再構成を行なうものである。上記のように、X線検出器14の列数は64以上であり、コーン角が大きくなる。そのため、発生されるボリュームデータには、大きなコーン角に起因するコーンビームアーチファクトが発生する。コーンビームアーチファクトの詳細については後述する。
【0016】
フィルタ処理部35は、投影データやボリュームデータに対して、高周波成分を除去するローパスフィルタ処理や低周波成分を除去するハイパスフィルタ処理等のフィルタ処理を行なう。フィルタ処理は、実空間上での処理でも、周波数空間上での処理でもどちらでもよい。フィルタ処理部32は、各種データに対して、X,Y,Z軸又はそれらの軸によって規定される平面に対してフィルタ処理を行なう。実空間上でのフィルタ処理の具体例として、フィルタ処理部32は、投影データに対して移動平均処理、つまりZ方向にローパスフィルタ処理を行なう。また、フィルタ処理部32は、XY平面にガウスフィルタ処理、つまりXY平面にローパスフィルタ処理を行なう。
【0017】
差分処理部36は、ボリュームデータ間で差分処理を行なう。閾値処理部37は、ボリュームデータに閾値処理を行なう。記憶部38は、投影データやボリュームデータを記憶する。
【0018】
制御部31は、X線CT装置1の各構成要素を制御することにより、コーンビームX線によるスキャンを行なう。また、制御部31は、再構成処理装置30の各構成要素を制御することにより、ボリュームデータに含まれるコーンビームアーチファクト成分を低減するコーンビームアーチファクト低減処理を行なう。なお本実施形態は、スキャン軌道の種類に限定されない。すなわち、スキャン中に天板12を移動させない円軌道スキャン、スキャン中に制御部31の制御のもとに天板12を等速で移動させる等速ヘリカルスキャン並びに天板12の速度を変化させる可変速ヘリカルスキャンでも本実施形態は適用可能である。
【0019】
以下、コーンビームアーチファクト低減処理を説明するが、まずコーンビームアーチファクトに特有な形状及び向きについて説明する。
【0020】
コーンビームアーチファクトは、具体的には、被検体の背骨(脊柱)が描出されたサジタル断面画像にて顕著に現れる。背骨は、体軸(Z軸)に沿って脊椎と椎間板とが交互に配列されてなる。脊椎は、椎弓と椎体とからなる。椎弓は、半環形状を有する。椎体は、円板形状を有し、体軸に関して狭い厚みを有する。椎体は、サジタル断面に関して言えば、線形状を有する。また椎体とその周辺部との間では、急峻なCT値勾配がある。そのため、椎体からコーンビームアーチファクトが発生する。
【0021】
図3は、椎体CRの両端から伸びるコーンビームアーチファクトCAが描出されたサジタル断面画像を示す図である。図3に示すようにコーンビームアーチファクトCAは、Z方向に幅が狭く、XY方向に広がりを持つアーチファクトである。換言すれば、コーンビームアーチファクトCAはZ方向に急峻なCT値勾配を有し、XY方向に緩やかなCT値勾配を有している。すなわち、コーンビームアーチファクトCA成分を含む投影データ及びボリュームデータは、Z方向に関して高周波成分を有する。
【0022】
なお、コーンビームアーチファクトは、背骨の椎体からのみ発生されるわけではなく、肺の線状部位(例えば、脈管構造)のエッジ成分においても顕著に発生される。つまり本実施形態は、コーンビームアーチファクト成分を含む投影データやボリュームデータであれば適用可能であり、撮影部位は限定されない。
【0023】
次に、制御部31によって行なわれ、上記のような形状及び向きの特徴を有するコーンビームアーチファクトの成分を低減させるコーンビームアーチファクト低減処理の動作を説明する。本実施形態に係るコーンビームアーチファクト低減処理は大きく2種類ある。一つ目のコーンビームアーチファクト低減処理Aは、コーンビームX線により収集された投影データとボリュームデータとに対して処理を行なう方法である。二つ目のコーンビームアーチファクト低減処理Bは、投影データに対して処理を行なわず、ボリュームデータに対してのみ処理を行なう方法である。
【0024】
まずは、一つ目のコーンビームアーチファクト低減処理Aの動作について図4を参照しながら説明する。まず制御部31の制御のもと、大きなコーン角を有するコーンビームX線でスキャンが行なわれ投影データが収集される。投影データは、一旦、記憶部38に記憶される。投影データが収集され、ユーザにより入力装置23を介して、又は自動的に処理Aの開始要求を受けると、制御部31は、処理Aを開始する。
【0025】
処理Aが開始されると、制御部31は、再構成処理部34に投影データを送り第1の再構成処理を行なわせる。第1の再構成処理において再構成処理部34は、コーンビーム再構成によりボリュームデータ(以下、基準ボリュームデータと呼ぶ)を発生する(ステップSA1)。具体的には、コーンビーム再構成として、FDK再構成が用いられる。基準ボリュームデータには、被検体Pの生体成分に加えコーンビームアーチファクト成分が含まれている。
【0026】
また、ステップSA1とは別に制御部31は、フィルタ処理部35に第1のローパスフィルタ処理を行なわせる。第1のローパスフィルタ処理においてフィルタ処理部35は、投影データに対してZ方向(列方向、体軸方向)に関するローパスフィルタ処理(典型的には、移動平均処理)を行い、投影データからZ方向に関する高周波成分を除去する(ステップSA2)。具体的には、まず、フィルタ処理部35は、Z軸に沿う投影パス上にある投影データを抽出する。そして、抽出された投影データに対して、フィルタ処理部35は、Z方向に関するローパスフィルタ処理を行なう。
【0027】
第1のローパスフィルタ処理後、制御部31は、再構成処理部34に第2の再構成処理を行なわせる。第2の再構成処理において再構成処理部34は、Z方向に関するローパスフィルタ処理された投影データにコーンビーム再構成処理し、ボリュームデータ(以下、第1の中間ボリュームデータと呼ぶ)を発生する(ステップSA3)。中間ボリュームデータは、コーンビームアーチファクト成分及び生体成分のZ方向に関するCT値勾配が抑制された(ぼかされた)ボリュームデータである。中間ボリュームデータは、記憶部38に記憶される。
【0028】
基準ボリュームデータと第1の中間ボリュームデータとが発生されると制御部31は、差分処理部36に第1の差分処理を行なわせる。第1の差分処理において差分処理部36は、基準ボリュームデータと第1の中間ボリュームデータとを差分処理し、差分ボリュームデータを発生する(ステップSA4)。差分ボリュームデータは、Z方向に関するエッジ成分(急峻なCT値勾配を有する成分)からなる。Z方向にエッジ成分は、具体的には、Z方向に関するコーンビームアーチファクトのエッジ成分や生体組織間のエッジ成分、あるいはノイズなどである。尚、差分処理にあたり、基準ボリュームデータと第1の中間ボリュームデータに対して重み係数を乗じて差分の程度を調整できるようにしても良い。差分ボリュームデータは、記憶部38に記憶される。
【0029】
第1の差分処理後、制御部31は、閾値処理部37に閾値処理を行なわせる。閾値処理において閾値処理部37は、差分ボリュームデータに対して、コーンビームアーチファクト成分が有するCT値を閾値とした閾値処理をする(ステップSA5)。閾値処理により、差分ボリュームデータには、コーンビームアーチファクトのCT値を有する成分が残される。
【0030】
具体的には、まず、閾値処理部37は、コーンビームアーチファクトが有するCT値の範囲(例えば、コーンビームアーチファクト成分の最大CT値と最小CT値との間)を設定する。大抵の生体成分のCT値は、設定されたCT値範囲外にある。そして閾値処理部37は、設定されたCT値範囲から外れるCT値をゼロ値に置き換える。閾値処理後の差分ボリュームデータは、Z方向に急峻なCT値勾配を有し、且つコーンビームアーチファクト成分のCT値を有する成分を含む。換言すれば、差分ボリュームデータは、コーンビームアーチファクト成分のCT値を有する、Z方向に関するエッジ成分を有する。なお、CT値範囲は、閾値処理の前に予め設定されていてもよい。
【0031】
閾値処理後、制御部31は、フィルタ処理部35に第2のローパスフィルタ処理を行なわせる。第2のローパスフィルタ処理においてフィルタ処理部35は、閾値処理後の差分ボリュームレンダリングに対し、XY平面に関するローパスフィルタ処理(具体的には、2次元のガウシアンフィルタ処理)を行なう(ステップSA6)。XY平面に関するローパスフィルタ処理された差分ボリュームデータを、偽像成分ボリュームデータと呼ぶことにする。XY平面に関するローパスフィルタ処理により、差分ボリュームデータに含まれる、XY平面に関する急峻なCT値勾配を有する成分が抑制される(ぼかされる)。コーンビームアーチファクト成分は、XY平面に関して広がりがある。そのため、コーンビームアーチファクト成分にXY平面に関するローパスフィルタ処理を行なっても、XY平面に関するコーンビームアーチファクト及び生体成分のエッジ成分のCT値勾配が抑制されるだけである。従って、XY平面に関するローパスフィルタ処理後においても、コーンビームアーチファクト成分の大部分は、抑制されずに残る。つまり偽像成分ボリュームデータは、生体成分が抑制されることによりコーンビームアーチファクト成分が抽出されたボリュームデータである。偽像成分ボリュームデータは、記憶部38に記憶される。
【0032】
第2のローパスフィルタ処理後、制御部31は、差分処理部36に第2の差分処理を行なわせる。第2の差分処理において差分処理部36は、基準ボリュームデータと偽像成分ボリュームデータとを差分し、ボリュームデータ(以下、第1の結果ボリュームデータと呼ぶ)を発生する(ステップSA7)。上述のように、基準ボリュームデータは、コーンビームアーチファクト成分と生体成分とを含む。また、偽像成分ボリュームデータは、生体成分を含まず、コーンビームアーチファクト成分を含む。従って第1の結果ボリュームデータは、コーンビームアーチファクト成分が低減されたボリュームデータとなる。発生された第1の結果ボリュームデータは、出力される。
【0033】
以上でコーンビームアーチファクト低減処理Aは終了する。コーンビームアーチファクト低減処理AにおいてX線CT装置1は、コーンビームアーチファクト成分を含む基準ボリュームデータとコーンビームアーチファクト成分からなる偽像成分ボリュームデータとを差分することで、コーンビームアーチファクト成分が低減された第1の結果ボリュームデータを発生する。この処理Aは、ライン+サークルのように追加スキャンを必要としない。またカッツェビッチによる再構成法のように複雑な計算やヘリカルピッチの制限もない。従って、処理Aは、スキャン軌道によらず、近似的にコーンビームアーチファクト成分を低減させることが可能となる。
【0034】
次に図5を参照しながらコーンビームアーチファクト低減処理Bの動作を説明する。大きなコーン角を有するコーンビームX線でスキャンが行なわれ投影データが収集される。ユーザにより入力装置23を介して、又は自動的に処理Bの開始要求を受けると制御部31は、処理Bを開始する。処理Bが開始されると、制御部31は、収集された投影データを再構成処理部34に送りコーンビーム再構成処理を行なわせる。コーンビーム再構成処理において再構成処理部34は、基準ボリュームデータを発生する(ステップSB1)。発生された基準ボリュームデータは、記憶部38に記憶される。
【0035】
FDK再構成処理後、制御部31は、フィルタ処理部35にハイパスフィルタ処理を行なわせる。ハイパスフィルタ処理においてフィルタ処理部35は、基準ボリュームデータに対し、Z方向に関するハイパスフィルタ処理をし、基準ボリュームデータに含まれるコーンビームアーチファクト成分及び生体成分に含まれるZ方向に関するCT値勾配成分を強調したボリュームデータ(以下、第2の中間ボリュームデータと呼ぶ)を発生する(ステップSB2)。すなわち、第2の中間ボリュームデータは、Z方向に関するコーンビームアーチファクトのエッジ成分や生体組織間のエッジ成分、ノイズなどを有する。尚、この処理では、Z方向にハイパスフィルタ処理を行う構成としたが他の方法で代用することもできる。例えば、基準ボリュームデータに対してZ方向にローパスフィルタ処理を行い、元の基準ボリュームデータとローバスフィルタ処理された基準ボリュームデータとの差分を求めることにより同様の結果を得ることができる。第2の中間ボリュームデータは、記憶部38に記憶される。
【0036】
ハイパスフィルタ処理後、制御部31は、閾値処理部37に閾値処理を行なわせる。閾値処理において閾値処理部37は、第2の中間ボリュームデータに対し、コーンビームアーチファクト成分が有するCT値を閾値とした閾値処理をする(ステップSB3)。閾値処理後の第2の中間ボリュームデータは、Z方向に急峻なCT値勾配を有し、且つコーンビームアーチファクト成分のCT値を有する成分を含む。換言すれば、第2の中間ボリュームデータは、コーンビームアーチファクト成分のCT値を有する、Z方向に関するエッジ成分を有する。
【0037】
閾値処理後、制御部31は、フィルタ処理部35にローパスフィルタ処理を行なわせる。ローパスフィルタ処理においてフィルタ処理部35は、閾値処理後の中間ボリュームデータに対し、XY平面に関するローパスフィルタ処理(具体的には、2次元のガウシアンフィルタ処理)をする(ステップSB4)。XY平面に関するローパスフィルタ処理後、偽像成分ボリュームデータが発生される。XY平面にローパスフィルタ処理されることにより、中間ボリュームデータに含まれる、XY平面内に関する急峻なCT値勾配を有する成分が抑制される。偽像成分ボリュームデータは、生体成分が抑制されることによりコーンビームアーチファクト成分が強調されたボリュームデータである。偽像成分ボリュームデータは、記憶部38に記憶される。
【0038】
ローパスフィルタ処理後、制御部31は、差分処理部36に差分処理を行なわせる。差分処理において差分処理部36は、基準ボリュームデータと偽像成分ボリュームデータとを差分し、第2の結果ボリュームデータを発生する(ステップSB5)。第2の結果ボリュームデータは、コーンビームアーチファクト成分が低減されたボリュームデータとなる。第2の結果ボリュームデータは、出力される。
【0039】
コーンビームアーチファクト低減処理Bによれば、再構成処理によって発生されたボリュームデータに対する処理のみで、ボリュームデータに含まれるコーンビームアーチファクト成分を低減することが可能となる。また、コーンビームアーチファクト低減処理Aに比して、再構成処理の回数が少ないため、コーンビームアーチファクトを低減するための処理に要する時間が削減される。
【0040】
かくして第1実施形態によれば、近似的にコーンビームアーチファクトを低減させることが可能となる。又、この方法は比較的処理が簡単であるため、短い処理時間でコーンビームアーチファクトを低減することができる。
【0041】
なお、第1実施形態は上記構成に限定されず、制御部31を中枢として、フィルタ処理部35、差分処理部36、閾値処理部37及び記憶部38を具備する画像処理装置40でも実施可能である。この場合、記憶部38は、X線CT装置1や再構成処理装置30等によって発生された基準ボリュームデータや、差分ボリュームデータ、第2の中間ボリュームデータを記憶している。例えば、制御部31により画像処理装置40の各構成要素が制御されることにより、コーンビームアーチファクト低減処理BのステップSB2〜ステップSB5が行なわれる。この結果、コーンビームアーチファクトを含む基準ボリュームデータに対してフィルタ処理や閾値処理、差分処理といった単純な画像処理を行なうだけで、コーンビームアーチファクトが低減されたボリュームデータが発生される。
【0042】
また、コーンビームアーチファクト低減処理Aや処理Bにおける各ステップの順番は、上記の限りではない。例えば、ステップSA5とステップSA6とを、又、ステップSB3とステップSB4とを入れ替えても良い。また、ステップSA2において投影データに対してZ方向にローパスフィルタ処理を行なうとしたが、基準ボリュームデータに対してZ方向にローパスフィルタ処理し、このZ方向にローパスフィルタ処理された基準ボリュームデータと、処理されてない基準ボリュームデータとを差分することにより、差分ボリュームデータを発生してもよい。この場合、投影データに対してはコーンビーム再構成処理以外に一切処理が行なわれず、ボリュームデータに対してのみ処理が行なわれることになる。
【0043】
また、コーンビームアーチファクト成分の抽出精度が落ちるが、処理時間削減等の目的のため、ステップSA5やステップSB3の閾値処理を削除しても良い。又、図4におけるステップSA4の出力をアーチファクト成分として、ステップSA5やステップSA6の処理を削除しても良い。
【0044】
(第2実施形態)
原理的に、コーンビームアーチファクトは、X線検出器14に関して、コーン角が小さい中央列ほど弱く、コーン角が大きい端列ほど強く発生するという特徴を有する。第2実施形態に係るX線CT装置は、この特徴を利用して、コーンビームアーチファクトの低減精度を向上させ、結果ボリュームデータの画質を向上させる。
【0045】
以下、第2実施形態に係るX線CT装置について説明する。なお以下の説明において、第1実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行なう。
【0046】
図6は、本発明の第2実施形態に係るX線CT装置50の構成を示す図である。図6に示すようにX線CT装置50は、ガントリ10とコンピュータ装置60とから構成される。コンピュータ装置60は、再構成処理装置70と、画像を表示する画像表示装置22と、ユーザからの各種指示をコンピュータ装置60に入力する入力装置23とから構成される。再構成処理装置70は、制御部31を中枢として、データ収集部(DAS)32、前処理部33、再構成処理部34、フィルタ処理部35、差分処理部36、閾値処理部37、記憶部38、及び重みづけ処理部39を有する。
【0047】
重みづけ処理部39は、抽出されたコーンビームアーチファクト成分に対して、Z方向の位置に応じて変化する重みの分布を有する重みづけ処理をする。
【0048】
以下、制御部31によって行なわれる第2実施形態に係るコーンビームアーチファクト低減処理の動作を説明する。第2実施形態に係るコーンビームアーチファクト低減処理は、大きく2種類ある。一つ目のコーンビームアーチファクト低減処理Cは、コーンビームX線により収集された投影データとボリュームデータとに対して処理を行なう。二つ目のコーンビームアーチファクト低減処理Dは、投影データに対して処理を行なわず、ボリュームデータに対してのみ処理を行なう。
【0049】
まず、コーンビームアーチファクト低減処理Cの説明を行なう。図7は、コーンビームアーチファクト低減処理Cの流れを示す図である。まず制御部31の制御のもと、大きなコーン角を有するコーンビームX線でスキャンが行なわれ投影データが収集される。投影データは、一旦、記憶部38に記憶される。投影データが収集され、ユーザにより入力装置23を介して、又は自動的に処理Cの開始要求を受けると、制御部31は、処理Cを開始する。
【0050】
処理Cが開始されると、制御部31は、再構成処理部34に投影データを送り第1の再構成処理を行なわせる。第1の再構成処理において再構成処理部34は、コーンビーム再構成(例えばFDK再構成)により基準ボリュームデータを発生する(ステップSC1)。
【0051】
また、ステップSC1とは別に制御部31は、フィルタ処理部35に第1のローパスフィルタ処理を行なわせる。第1のローパスフィルタ処理においてフィルタ処理部35は、投影データに対してZ方向(列方向、体軸方向)に関するローパスフィルタ処理(典型的には、移動平均処理)を行い、投影データからZ方向に関する高周波成分を除去する(ステップSC2)。
【0052】
第1のローパスフィルタ処理後、制御部31は、再構成処理部34に第2の再構成処理を行なわせる。第2の再構成処理において再構成処理部34は、Z方向に関するローパスフィルタ処理された投影データをコーンビーム再構成処理し、第1の中間ボリュームデータを発生する(ステップSC3)。中間ボリュームデータは、記憶部38に記憶される。
【0053】
基準ボリュームデータと第1の中間ボリュームデータとが発生されると制御部31は、差分処理部36に第1の差分処理を行なわせる。第1の差分処理において差分処理部36は、基準ボリュームデータと第1の中間ボリュームデータとを差分処理し、差分ボリュームデータを発生する(ステップSC4)。差分ボリュームデータは、記憶部38に記憶される。
【0054】
第1の差分処理後、制御部31は、閾値処理部37に閾値処理を行なわせる。閾値処理において閾値処理部37は、差分ボリュームデータに対して、コーンビームアーチファクト成分が有するCT値を閾値とした閾値処理をする(ステップSC5)。
【0055】
閾値処理後、制御部31は、フィルタ処理部35に第2のローパスフィルタ処理を行なわせる。第2のローパスフィルタ処理においてフィルタ処理部35は、閾値処理後の差分ボリュームデータに対し、XY平面に関するローパスフィルタ処理(具体的には、2次元のガウシアンフィルタ処理)を行ない、偽像成分ボリュームデータを発生する(ステップSC6)。偽像成分ボリュームデータは、記憶部38に記憶される。
【0056】
第2のローパスフィルタ処理後、制御部31は、重みづけ処理部39に重みづけ処理を行なわせる。重みづけ処理において重みづけ処理部39は、偽像成分ボリュームデータに対し、ボリュームデータ上でのZ方向に関する位置(X線検出器14の列方向に関する位置)に応じて変化する重みを有する重みづけ処理を行なう(ステップSC7)。より詳細には、重み分布は、Z方向に関する中央部(X線検出器14の中央列、小コーン角)から端部(X線検出器14の端列、大コーン角)にいくにつれて高くなる。重みづけ処理により、偽像成分ボリュームデータにおけるコーンビームアーチファクト成分の分布は、実際のコーンビームアーチファクト成分の分布に近づく。
【0057】
図8は、重み分布の一例を示す図である。図8に示すように、重みは、Z軸に関する端部から中央部に行くにつれ線形的に低下する。例えば、端部における重みは、1.0である。すなわち、端部におけるコーンビームアーチファクト成分のCT値は、変化されない。一方、中央部における重みは、0である。すなわち、中央部におけるコーンビームアーチファクト成分のCT値は、ゼロになる。なお、重みの低下の仕方は、線形的であるとしたが、曲線的に変化させてもよい。例えば、曲線的な変化の一例として、端部から中央部にかけてS字状に変化するシグモイドカーブが考えられる。
【0058】
重みづけ処理が行なわれると制御部31は、第2の差分処理部36に差分処理を行なわせる。第2の差分処理において差分処理部36は、基準ボリュームデータと重みづけ処理された偽像成分ボリュームデータとを差分し、第3の結果ボリュームデータを発生する(ステップSC8)。第3の結果ボリュームデータは、Z方向の端部から中央部にかけて発生強度が弱くなるというコーンビームアーチファクト成分の特徴が加味されている。従って、第1の結果ボリュームデータや第2の結果ボリュームデータの中央部に生じやすかったコーンビームアーチファクト成分の過剰な補正は、第3の結果ボリュームデータには生じにくい。すなわち、第3の結果ボリュームデータは、第1の結果ボリュームデータや第2の結果ボリュームデータに比して、特に、中央部における画質が向上する。
【0059】
なお、重みづけ処理の順番は、上記の順番に限定されない。例えば、ステップS5やステップSC6の前に行なってもよい。
【0060】
次にコーンビームアーチファクト低減処理Dの説明をする。図9は、コーンビームアーチファクト低減処理Dの流れを示す図である。
【0061】
大きなコーン角を有するコーンビームX線でスキャンが行なわれ投影データが収集される。ユーザにより入力装置23を介して、又は自動的に処理Dの開始要求を受けると制御部31は、処理Dを開始する。処理Dが開始されると、制御部31は、収集された投影データを再構成処理部34に送りコーンビーム再構成処理を行なわせる。コーンビーム再構成処理において再構成処理部34は、基準ボリュームデータを発生する(ステップSD1)。発生された基準ボリュームデータは、記憶部38に記憶される。
【0062】
コーンビーム再構成処理後、制御部31は、フィルタ処理部35にハイパスフィルタ処理を行なわせる。ハイパスフィルタ処理においてフィルタ処理部35は、基準ボリュームデータに対し、Z方向に関するハイパスフィルタ処理をし、基準ボリュームデータに含まれるコーンビームアーチファクト成分及び生体成分に含まれるZ方向に関するCT値勾配成分を強調した第2の中間ボリュームデータを発生する(ステップSD2)。第2の中間ボリュームデータは、記憶部38に記憶される。
【0063】
ハイパスフィルタ処理後、制御部31は、閾値処理部37に閾値処理を行なわせる。閾値処理において閾値処理部37は、第2の中間ボリュームデータに対し、コーンビームアーチファクト成分が有するCT値を閾値とした閾値処理をする(ステップSD3)。閾値処理により、第2の中間ボリュームデータには、Z方向に急峻なCT値勾配を有し、且つコーンビームアーチファクト成分のCT値を有する成分が残される。
【0064】
閾値処理後、制御部31は、フィルタ処理部35にローパスフィルタ処理を行なわせる。ローパスフィルタ処理においてフィルタ処理部35は、閾値処理後の第2の中間ボリュームデータに対し、XY平面に関するローパスフィルタ処理(具体的には、2次元のガウシアンフィルタ処理)をする(ステップSD4)。XY平面に関するローパスフィルタ処理により、偽像成分ボリュームデータが発生される。偽像成分ボリュームデータは、記憶部38に記憶される。
【0065】
ローパスフィルタ処理後、制御部31は、重みづけ処理部39に重みづけ処理を行なわせる。重みづけ処理において重みづけ処理部39は、偽像成分ボリュームデータに対し、ボリュームデータ上でのZ方向に関する位置に応じて重みが変化する重みづけ処理を行なう(ステップSD5)。
【0066】
重みづけ処理後、制御部31は、差分処理部36に差分処理を行なわせる。差分処理において差分処理部36は、基準ボリュームデータと重みづけ処理された偽像成分ボリュームデータとを差分し、第4の結果ボリュームデータを発生する(ステップSD6)。
【0067】
コーンビームアーチファクト低減処理Dによれば、再構成処理によって発生されたボリュームデータに対する処理のみで、Z方向の端部から中央部にかけて発生強度が弱くなるというコーンビームアーチファクトの特徴を加味して、ボリュームデータに含まれるコーンビームアーチファクト成分を低減することが可能となる。
【0068】
かくして第2実施形態によれば、近似的にコーンビームアーチファクトを低減させることが可能となる。
【0069】
なお、第2実施形態は上記構成に限定されず、制御部31を中枢として、フィルタ処理部35、差分処理部36、閾値処理部37、記憶部38及び重みづけ処理部39を具備する画像処理装置80でも実施可能である。この場合、記憶部38は、X線CT装置1や再構成処理装置30等によって発生された基準ボリュームデータや、差分ボリュームデータ、第2の中間ボリュームデータを記憶している。例えば、制御部31により画像処理装置40の各構成要素が制御されることにより、コーンビームアーチファクト低減処理BのステップSD2〜ステップSD6が行なわれる。この結果、コーンビームアーチファクトを含む基準ボリュームデータに対してフィルタ処理や閾値処理、差分処理、重みづけ処理といった単純な画像処理を行なうだけで、コーンビームアーチファクトが低減されたボリュームデータが発生される。
【0070】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0071】
1…X線コンピュータ断層撮影装置、10…ガントリ、11…フレーム、12…天板、13…X線管、14…X線検出器、15…高電圧発生装置、20…コンピュータ装置、22…画像表示装置、23…入力装置、30…再構成処理装置、31…制御部、32…データ収集部、33…前処理部、34…再構成処理部、35…フィルタ処理部、36…差分処理部、37…閾値処理部、38…記憶部、40…画像処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーンビームX線で被検体をスキャンするためにX線管とX線検出器とを有するスキャン部と、
前記スキャン部からの出力データに基づいて第1画像データを発生する再構成部と、
前記第1画像データに含まれるコーンビームアーチファクトの成分を、前記コーンビームアーチファクトに特有な形状及び向きに基づいて抽出する抽出部と、
前記第1画像データと前記コーンビームアーチファクトの成分とを差分して前記コーンビームアーチファクトが低減された第2画像データを発生する差分部と、
を具備するX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項2】
コーンビームX線で被検体をスキャンすることにより収集された投影データを記憶する記憶部と、
前記投影データに基づいて第1画像データを発生する再構成部と、
前記発生された第1画像データに含まれるコーンビームアーチファクトの成分を、前記コーンビームアーチファクトに特有な形状及び向きに基づいて抽出する抽出部と、
前記第1画像データと前記抽出されたコーンビームアーチファクトの成分とを差分することにより、前記コーンビームアーチファクトの成分が低減された第2画像データを発生する差分部と、
を具備する再構成処理装置。
【請求項3】
コーンビームX線で被検体をスキャンすることにより収集された投影データに基づいて発生された第1画像データを記憶する記憶部と、
前記第1画像データに含まれるコーンビームアーチファクトの成分を、前記コーンビームアーチファクトに特有な形状及び向きに基づいて抽出する抽出部と、
前記第1画像データと前記抽出されたコーンビームアーチファクトの成分とを差分することにより、前記コーンビームアーチファクトの成分が低減された第2画像データを発生する差分部と、
を具備する画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−99700(P2013−99700A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−47086(P2013−47086)
【出願日】平成25年3月8日(2013.3.8)
【分割の表示】特願2008−125121(P2008−125121)の分割
【原出願日】平成20年5月12日(2008.5.12)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】