説明

X線及びガンマ線の分光光子線量測定のための方法

X線及びガンマ線の分光光子線量測定のための本発明の方法では、測定されるパルス波高分布によって処理される。ルーチンの場合には線量率測定は十分な精度で、しかし高い測定繰り返し周波数で行われる。より詳細な分析の場合にはできるだけ最良のエネルギ分解能及び線量率の放射性核種への割り当ての可能性によって処理される。これら二つの測定モードの選択は改善された測定をその都度の測定課題に適合することを可能にする。本発明の方法は2つの要求を1つのシステムにおいて組み合わせる。すなわち比較的良好なエネルギ分解能及び線量成分を個々の核種に割り当てる可能性を有する動作と高い反復レートで線量率が迅速かつ十分に精確に求めなければならないケースとを組み合わせる。両方の場合において様々な線量測定パラメータ又は臓器線量を算定する可能性が存在する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は核種固有のガンマ線量率及び積分ガンマ線量率の検出のためのKeVからMeV領域までのX線及びガンマ線の分光光子線量測定のための方法に関する。
【0002】
ルーチン動作におけるガンマ線量率の決定のためのこれまでの測定システムは実質的に単なる計数システムに基づいており、この計数システムはキャリブレーションファクタを介して計数レートを線量率に変換する。測定機器メーカに対する技術的な要求は、測定システムのエネルギ及び角度依存性を結像すべき測定量に適合させて、これらがアクティブなコンポーネント及びパッシブなアブソーバの装置の最適化によってできるだけ精確に再現されることにある。例えばNaI又は高分解能Ge検出器のような分光システムの導入によって、ガンマ線量率を決定する新しい可能性が生じた。光子スペクトルの検出は放射線場の分析における利点を開く。
【0003】
例えば、比較的簡単に様々な線量パラメータ、例えば環境等価線量又は照射ジオメトリ(PA(後方からパラレルに)、AP(前方からパラレルに)、ISO(至るところから均等に)、LAT(側面から)、ROT(回転しながら)etc)の想定の下で臓器線量又は有効線量が求められる。
【0004】
商業的な分光検出システムは、光子スペクトル及び線量スペクトルをもとめるために、これまで近似法だけを使用した。検出器及びマルチチャネル分析器により測定された分布は近似的にのみリアルな光子スペクトルであり、これは入射する光子の部分エネルギデポジションだけが起きる事象に合わせて補正されなければならない。高分解能検出器のためには、方法、いわゆるアンフォールディング法があり、このアンフォールディング法によって光子スペクトルが高いエネルギ分解能を有する測定されたパルス波高分布から求められる(図1のフローチャート参照)。
【0005】
線量変換ファクタの適用によって光子スペクトルから線量スペクトルが決定され、さらにこの線量スペクトルの総和を介して積分線量が決定される。アンフォールディング法は検出器固有のレスポンス関数を使用し、これらのレスポンス関数は例えばモンテカルロプログラムによって計算されうる。レスポンス関数のエネルギ分解能は最良のケースでは検出器のそれに相応するが、しかし実際のケースではほぼ検出器のエネルギ分解能の5倍から10倍までに相応する。アンフォールディング法は行列バージョンに基づき、参考文献において言及された例の行列バージョンは約2又は3MeVまでの広いエネルギ領域に対して実現されており、従って、大きな行列及び行列バージョンに対する多くの演算によって処理されなければならない。
【0006】
この方法は大きなメモリスペースを占有し、光子スペクトルを求めるためにCPU時間を消費する。この方法が頻繁に繰り返される場合、リソース消費が不必要に高い。これは比較的小さい集積測定機器にとっては高い時間コスト及び所要メモリを自らもたらす計算コスト乃至はエネルギ消費である。
【0007】
分光光子線量測定のための2005年4月26日のGSI講演において核種固有のエクスポジション評価のための方法が発表された。部位線量の測定は§39ビーム保護処置、StrlSchVに従って行われる。部位線量の測定は補遺において又は人体線量の検出の代わりとして§41StrlSchVに従って実施される。この方法は、検出器、例えばHPGe又はNaJによってパルス波高分布Mが測定されることに本質がある。モンテカルロプログラム、例えばEGS4によってレスポンス関数がジオメトリ依存的に、例えば等方性に又はパラレルに計算され、ここからレスポンス行列Rijが得られる。さて、ここから光子のエネルギ分布、光子スペクトルΦが写像方程式
=ΣRijΦ
を介して算定される。この場合j=1〜nmaxによって総和される。(この写像方程式では>Mは測定された分布である。)光子のエネルギ分布から次のステップにおいて変換ファクタによって例えば環境等価線量H(10)、臓器線量又は有効線量が得られる。実験室における環境放射のレスポンス関数、スペクトルカーマ分布(KERMA=kinetic energy released in matter)の例及び加速器における活性化の例がとりわけ発表された。
【0008】
G.Fahrenbacher et al.によって2002年に論文"Analyse der Aktivierung von Beschleunigerstrukturen und der damit verbundenen moeglichen Strahlungsexposition durch Gammastrahlung"(「加速器構造物の活性化及びこれに結びついたガンマ線による可能な放射曝露の分析」)が発表された。この論文ではGSI-重イオンシンクロトロン、SIS、のビーム管において重水素イオンによるビーム時間の後で高いビーム損失を有する構造物で測定されたガンマスペクトルの例が提示される。持ち運び可能なHPGe検出器によって測定されたパルス波高分布から、アンフォールディングによってスペクトル光子束密度及び線量スペクトルが決定される。アンフォールディングに必要不可欠なレスポンス関数はシミュレーションプログラムEGS4によって決定された。スペクトルからもとめられた線量率はガイガーミュラー計数管の測定値と比較される。全線量率における散乱されない放射線成分が例において推定される。
【0009】
A.Clouvas et al.はHealth Physics, Feb. 1998, Vol.74, No.2の中で論文"Conversion of in-situ gamma ray spectra"を発表している。in-situγビームスペクトルの光子束エネルギ分布へのモンテカルロ法に基づいた変換が提案されている。スペクトルは持ち運び可能なGe検出器によって測定された。スペクトルはまずガンマ線の完全な吸収と関連する事象だけを残しておくために部分吸収及び宇宙線事象を取り除かれる。残されたスペクトルには検出器のフルエネルギデポジション(Vollenergiedeponierungen)の効率曲線がキャリブレートされた点源及びモンテカルトシミュレーションにより決定されて適用され、光子束エネルギ分布が導出される。検出器における粒子吸収に関連する事象は様々に入射する光子エネルギ及び角度に対するモンテカルロシミュレーションによって計算される。
【0010】
マルチチャネル分析器の全てのチャネルにおける検出器の完全な分解能によって処理される場合、技術的な実践のルーチンにまだ移行されていないアンフォールディング法は線量率の正確な検出のケースにとってあまりにもコスト高でありかつあまりにもリソースを消費するものであるだろう。放射性核種割り当てを行なう必要がないルーチンケースでは、利用される計算及びメモリコストは不必要に高い。
【0011】
これまでは、単にスペクトロメータとして使用されて上記の方法のためにスペクトロメータのソフトウェア部分が別々に開発された機器しかなかった。
【0012】
本発明の課題は、測定されるパルス波高分布で作動し、このパルス波高分布のエネルギ分解能が企画された測定課題に適合されていることである。
【0013】
上記課題は、方法請求項1のステップによって解決され、これらのステップは以下のステップである、すなわち、
スペクトルは、線量測定情報を失うことなく、そしてコンピュータリソースを大切に使用するために、少なくとも1つのエネルギ群又は少なくとも1つのインターバル群において測定される。
【0014】
パルス波高分布の測定はスペクトロメータ及びパルス波高分析器によって実施され、スペクトロメータは全エネルギ領域において所要の分解能を有するパルス波高分布によってスペクトルが結像されるようにいくつかのチャネルを有する。これらのチャネルは高分解能スペクトロメータに対して互いに等間隔に離れて設けられている。これは後ほどの分析方法において線量成分を個々の放射性核種に割り当てることを可能にする。
【0015】
アンフォールディングステップにおいて、測定されたパルス波高分布は、行列バージョンのアンフォールディング過程を介して光子スペクトルに換算され、
このためにアンフォールディング過程ではパルス波高分布と同じエネルギ分解能を有するレスポンス関数が利用される。
【0016】
光子スペクトル:
線量変換ファクタを適用して線量スペクトルが計算される。エネルギに依存する線量変換ファクタはそれぞれ相応するエネルギインターバルの平均エネルギに関連する。線量スペクトルの総和によって積分線量率乃至は測定時間インターバルに関連する線量がもとめられ、これにより線量率が決定される。高い線量率においてアクティブな測定時間はデータ収集の遮断によって複数の同じ時間インターバルに低減され、後ほどの線量検出において再び補正され、時間的空隙の持続時間は線量率のレベルに適合される。
【0017】
スペクトロメータは積分線量率を求めるために低い分解能の動作モードに切り換えられるが、これは積分線量率が関心の的である場合にはしばしばスペクトロメータの標準利用である。スペクトロメータは高い線量率の原因となる核種を同定する必要がある放射線源の分析のために高い分解能の動作モードに切り換えられる。
【0018】
請求項2によれば、全エネルギ領域において充分な分解能でパルス波高分布を結像するためには、チャネル数は典型的には211=2048個である。この場合、典型的には0.5KeVと1KeVとの間の高い分解能のスペクトロメータに対してこれらのチャネルは互いに等間隔に設けられている。これは後ほどの分析方法において線量成分を個々の放射性核種に割り当てることを可能にする。
【0019】
非常に高い線量率においてパイルアップ効果を防止するために、アクティブな測定時間はデータ収集の遮断によって複数の同じ時間インターバルに低減され、後ほどの線量検出において再び補正される。時間的空隙の持続時間は線量率のレベルに適合される(請求項3)。
【0020】
環境等価線量に加えて、請求項4によれば、照射ジオメトリに関する知識がある場合(ICRP 74 (International Commission on Radiological Protection, Publication No.74にて公表された、AP,PA,LAT,ROT,isotropic)には、臓器線量が方向に固有の変換ファクタの適用によって計算される。
【0021】
本発明の方法は最小パルス長を有する周期的に構造化される線量率に適しており、測定機器の処理時間とパルス周期とは互いに合うように調整されなければならない。それゆえ、連続的に放射する放射線源(請求項5)も周期的に構造化されて放射する放射線源(請求項6)も測定されうる。
【0022】
ここで選択される組み合わされた方法はスペクトル処理の2つのやり方を結合する。
【0023】
スペクトロメータの2つの動作モードがある:
a)高いエネルギ分解能及びアンフォールディング法をピーク固有に、すなわち核種固有に適用し線量検出を個々の放射性核種に関連させる可能性。
b)低減されたエネルギ分解能及び比較的少数のチャネルにおけるスペクトロメータの動作。
【0024】
ケースb)では、エネルギ分解能が線量変換関数に適合され、線量がなるほど充分に精確に決定されるが、チャネル個数は検出器の最大物理エネルギ分解能に関連して著しく低減され、この結果、本発明の方法は比較的少ないリソースしか必要とせず、経過においてもはるかに迅速である。
【0025】
新規性は、測定されるパルス波高分布によって処理され、このパルス波高分布のエネルギ分解能が企画された測定課題に適合されることに存する。ルーチンケースでは線量率測定は充分な精度で、しかし高い測定繰り返し周波数で行われるべきである。拡張された分析のケースではできるだけ最良のエネルギ分解能及び線量率の個々の放射性核種への割り当ての可能性によって処理される。これら二つの測定モード間の選択は改善された測定をその都度の測定課題に適合させることを可能にする。
【0026】
本発明の方法は2つの要求を1つのシステムにおいて組み合わせる:
a)比較的良好なエネルギ分解能及び線量成分を個々の核種に割り当てる可能性での動作、及び
b)高い繰り返しレートで線量率を迅速かつ充分精確に検出すべきケース。両方のケースにおいて様々な線量測定量又は臓器線量を検出する可能性が存する。これはこれまではまったく計数システムでは不可能であるか又は困難であった。
【0027】
次に本発明の方法を図面に基づいてより詳しく説明する。これらの図は次のようなことを示している、すなわち、
図1は原理的な方法を示し、
図2は線量率の割り当てを有する光子スペクトルを示し、
図3は光子スペクトル及び累積線量分布を示し、
図4はレスポンス関数を示し、
図5は分布の構造を示す。
【0028】
図1に示された光子及び線量スペクトルの検出のための原理的方法は次のステップから成る:
測定されたパルス波高分布、計算によるアンフォールディング、このアンフォールディングから得られる光子スペクトル及び事象として現れる線量スペクトル。
【0029】
図2には測定の例として計算されたスペクトルカーマ及び相対累積カーマ(relative kumulative Kerma)が示されている。放射性核種はエネルギラインにもとづいて同定され、スペクトルカーマ率によってピーク毎に成分量が決定される。図示されているように、同定された放射性核種はCo−56、Co−57、Co−58、Cr−51、V−48、Sc−47、Sc−48、Mn−52及びMn−54である。
さらに、測定された線量率のほぼ60%が一次の非散乱光子放射から生じたものであり、散乱放射から生じたものないことが識別される。半減期の知識によって全線量率の減少が見積もられうる。図2は線量率の放射性核種への割り当てを有する光子スペクトルならびにGe検出器に対する測定量、空気カーマの累積線量関数を示す。エネルギ分解能はスペクトル及びアンフォールディング法に対して10keVである。本発明の方法は例えばGSI加速器の活性化された構造体においてGe検出器に対する比較的高い分解能のバージョン(10keVインターバルのスペクトル)で測定された。光子スペクトルがもとめられ、全線量に対する個々の放射性核種の寄与が推定された。図2では結果が全線量に対する個々のピークのパーセント表示により示されている。累積線量は積分ハンド測定機器によって確認された。線量値はここでは測定量、カーマに関連する。
【0030】
さらに2つのエネルギ分解能で示されている光子スペクトルが表示されている。第1の場合にはエネルギ分解能が例1(図2)のように10keVにより表示されており、第2の場合には200keVまでの小さいエネルギに対してのみスペクトルが10keVステップで表示される。比較的高いエネルギに対してはスペクトルは100keVステップでのみ表示される。このようなエネルギ区分によってエネルギインターバルの個数が200から40に低減される。もとめられる線量は、図3を参照すると、これら両方の場合において1%より小さい%しか違わない。この結果、ここで選択された方法は充分に精確なものとして評価される。
【0031】
図3は10keV分解能における光子スペクトル6及び累積線量分布7を示す。本発明の方法はより粗いエネルギ区分8において繰り返され、この新たなエネルギ区分を有する累積線量分布9が改めて計算された。10keV分解能の光子スペクトル6、所属の累積線量7、より粗いエネルギ分解能のスペクトル8ならびに所属の累積線量9により事象が表示されている。線量値はここでは測定量、環境等価線量H(10)に関連する。
【0032】
図4は個々に、図5は全体として、レスポンス行列の例を示す。図4ではcm2当たりの粒子束に対するレスポンスとkeV単位の付与された(デポジットされた)エネルギとの関係が示されている。エネルギ400、800、1200及び1600keVの光子に対するレスポンス関数の計算が図示されており、それも前方からのパラレル照射の場合である。相応の箇所に相応のピーク、フルエネルギデポジション、を有するエネルギ400、800、1200及び1600keVの光子放射に対するレスポンス関数が見て取れる。さらに、ピークに所属する比較的幅広い曲線経過によって、部分エネルギデポジションを有する事象が見て取れる。
【0033】
分布の構造は図5から明らかであり、この図5はいわばレスポンス行列Rijの図示である。図4はこれの断面図である。対角線状の隆起1は光電ピークを示す。左へ向かってこの隆起1にパラレルにシングルエスケープピーク2の構造が続き、このシングルエスケープピーク2はより低いエネルギへと下降し、低下し、最後に消える。全く同様に左へと続いてダブルエスケープピーク3が経過する。ここでは全てのレスポンス関数が並んで行列として見て取れる。この行列の構造は検出器の中で進行する物理過程を反映する。すなわち、ピーク1におけるフルエネルギデポジション。1.022MeV以上では光子が対生成過程において陽電子及び電子へと変換される。陽電子はまた2つのガンマ量子に消滅するので、ピークが相応の箇所に見出される。ピーク2は1つの消滅量子、ピーク3は2つの消滅量子が検出器から逃げ去る。ピーク4では発生された消滅量子のピークが見て取れる。ピーク5ではケーシングで後方散乱され次いで吸収されるガンマ線の後方散乱ピークが見て取れる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の原理的な方法を示す。
【図2】線量率の割り当てを有する光子スペクトルを示す。
【図3】光子スペクトル及び累積線量分布を示す。
【図4】レスポンス関数を示す。
【図5】分布の構造を示す。
【符号の説明】
【0035】
1 光電ピーク
2 シングルエスケープピーク
3 ダブルエスケープピーク
4 発生された消滅量子のピーク
5 ケーシングで後方散乱され次いで吸収されるガンマ線の後方散乱ピーク
6 10keV分解能の光子スペクトル
7 累積線量分布
8 より粗いエネルギ分解能のスペクトル
9 累積線量分布

【特許請求の範囲】
【請求項1】
核種固有ガンマ線量率及び積分ガンマ線量率の検出のためのKeVからMeV領域までのX線及びガンマ線の分光光子線量測定のための方法において、該方法は複数のステップから成り、すなわち、
スペクトルは少なくとも1つのエネルギ群又は少なくとも1つのインターバル群において測定され、
パルス波高分布の測定はスペクトロメータ及びパルス波高分析器によって実施され、スペクトロメータは全エネルギ領域において要求された分解能を有するパルス波高分布が結像されるようにいくつかのチャネルを有し、
アンフォールディングステップ:
測定されたパルス波高分布は、行列バージョンのアンフォールディング過程を介して光子スペクトルに換算され、このためにアンフォールディング過程はパルス波高分布と同じエネルギ分解能を有するレスポンス関数を利用し、
光子スペクトルステップ:
線量変換ファクタを適用して線量スペクトルが計算され、
エネルギに依存する線量変換ファクタはそれぞれ相応するエネルギインターバルの平均エネルギに関連し、
線量スペクトルの総和によって積分線量又は測定時間インターバルに関連する線量、すなわち線量率が算定され、
切り換えステップ:
スペクトロメータは積分線量率を求めるために低い分解能の動作モードに切り換えられ、比較的高い線量率の原因となる核種を同定する必要がある放射線源の分析のために高い分解能の動作モードに切り換えられる、X線及びガンマ線の分光光子線量測定のための方法。
【請求項2】
パルス波高分布の測定がスペクトロメータ及び典型的にはほぼ211=2048チャネルを有するパルス波高分析器によって実施され、このために典型的には0.5KeVと1KeVとの間の高い分解能のスペクトロメータに対してこれらのチャネルは互いに等間隔に設けられていることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
高い線量率においてアクティブな測定時間はデータ収集の遮断によって複数の同じ時間インターバルに低減され、後ほどの線量検出において再び補正され、これらの時間的空隙の持続時間は線量率のレベルに適合されることを特徴とする、請求項2記載の方法。
【請求項4】
環境等価線量に加えて、臓器線量が方向に固有の変換ファクタの適用によって計算されることを特徴とする、請求項3記載の方法。
【請求項5】
連続的に放射する放射線源の線量率が測定されることを特徴とする、請求項1〜4のうちの1項記載の方法。
【請求項6】
測定機器の処理時間及び放射線源のパルス周期が考慮される場合は、周期的に放射する放射線源の線量率が測定され、これによって最小パルス長が測定されることを特徴とする、請求項1〜4のうちの1項記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−545979(P2008−545979A)
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−515066(P2008−515066)
【出願日】平成18年4月26日(2006.4.26)
【国際出願番号】PCT/EP2006/003862
【国際公開番号】WO2006/131172
【国際公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【出願人】(504343177)ゲゼルシャフト フュア シュヴェリオーネンフォルシュング ミット ベシュレンクテル ハフツング (8)
【氏名又は名称原語表記】Gesellschaft fuer Schwerionenforschung mbH
【住所又は居所原語表記】Planckstr. 1, D−64291 Darmstadt, Germany
【Fターム(参考)】