説明

X線放射源および光源に曝露された領域上の位置を示すための、デバイス、装置および方法

長さ(L)を有するユニット(11)が、デバイスにおいて、X線放射源(2)によって照射される第一の領域(7)の縁部(7a)の位置を、この第一の領域と完全にかまたは部分的に同じ範囲である第二の領域の縁部(9a)に対して示すために利用される。この第二の領域は、光源によって照射される。このユニットは、印(12)によって分離される第一の部分および第二の部分を備え、これらの部分は、それぞれ、第二の領域の内側および第二の領域の外側に及ぶことが意図される。ユニット(11)は、X線放射指標要素(14、22)を備え、これらの要素は、X線放射線(6)の存在下においては、第一の指標状態を呈し、そしてX線放射線の非存在下では、第二の指標状態を呈する。この位置指標は、この印および指標状態によって、決定され得る。本発明はまた、この位置指標のための装置および方法に関する。このユニットは、小さい外径を有し得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、とりわけ、X線放射源によって照射される、第一の領域の縁部の位置を、第二の領域の縁部に対して示すためのデバイスに関し、この第二の領域は、光源によって照射され、そして第一の領域と、完全にかまたは部分的に同じ範囲である。本発明はまた、このような指標のための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
X線放射源から発光するX線放射線が、利用される光源から発光する放射線または光と同時であるか否かを決定するための、位置検出器の利用は、すでに公知である。利用される光源は、X線放射線に曝露されるべき患者または物体上の領域を決定することに対する補助として、利用される。従って、X線放射源と光放射源とは、予め決定された領域とは異なる領域の外側でX線曝露が行われないように、協働することが、重要である。このような逸脱は、このX線手順が繰り返される必要があること、または患者もしくは物体が、X線放射減への不必要な曝露に供されなければならないことを、意味し得る。
【0003】
従って、X線放射線発光設備から発光するX線放射線と、光発光設備から発光する光照射との間の正確な相関を維持し得ることが、明白に必要とされている。これらの発光設備は、例えば、X線管、ランプおよび/または蛍光管、コリメータ/シャッターなどの形態の構成要素を備える。これらの構成要素は、劣化し得、そして/または外部からの手での影響に供され得、これは、X線放射源または光源の発光機能の変化を引き起こす。従って、その設備が患者または物体に対して使用される場合に必要とされる協働の精度を得る目的で、その設備を確認し、そして調節し得ることが必要とされる。さらに、確認および調節は、技術的に単純な手段(この手段は、その単純さにもかかわらず、必要とされる信頼性で働くことが可能でなければならない)を使用して実施され得ることが重要である。目的の確認設備は、小さい外部寸法で構築され得るべきであること、および取り扱いが容易であり、製造が容易かつ経済的であるべきでこともまた、要求される。
【0004】
現在までに公知の設備または器具は、比較的複雑であり、そして取り扱いが困難であり、そして比較的大きい外部寸法を有する。従って、確認のための、マーカーおよびフィルム形成の使用、または蛍光性物質を利用する装置の使用は、すでに公知である。これらは、使用するために時間を浪費するか、または強い放射線、暗室施設などを必要とする。電子部品、およびこの電子部品にX線放射線感受性構成要素、ダイオード/センサなどを接続する繊維装置を利用する指標器具の構築は、すでに公知である。この繊維装置における繊維は、センサまたはセンサ装置の正しい機能を得ることができるように、特別な様式で配置されなければならず、このことは、この設備を複雑にする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主要な目的は、とりわけ、上述の問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によるデバイスの主要な特徴は、とりわけ、このデバイスが、細長ユニットを備え、このユニットは、印によって分離された第一の部分および第二の部分を備え、これらの第一の部分および第二の部分は、それぞれ、第二の領域の内側および第二の領域の外側に延びることが意図されることである。さらに、このユニットは、指標要素を備え、これらの指標要素は、X線放射線に対して感受性であり、そしてこの要素に方向付けられるX線放射線の存在下では、第一の指標状態(好ましくは、活性化指標状態)を呈し、そしてこの要素に方向付けられたX線放射線の非存在下では、第二の指標状態(好ましくは、不活性化指標状態)を呈するように配置される。これによって、この位置指標は、上記印および指標状態によって、決定され得る。
【0007】
本発明の概念の更なる開発において、上記ユニットは、細長いユニットまたは定規形状のユニットからなり、このユニットは、少なくとも1つのディスプレイを有し、このディスプレイは、上記X線放射源の方に面するように回転し得る。このディスプレイは、連続的に配置された要素からなり得る。導入部において言及された第一の領域の内側の位置にある要素は、活性化指標状態を呈し、そして第一の領域の外側の位置にある要素は、不活性化指標状態を呈する。この細長いユニットまたは定規形状のユニットは、センサデバイスを備え得、このセンサデバイスは、活性化デバイスまたはONボタンとして働き得る。このユニットはまた、切断回路を備え得、この切断回路は、あらかじめ決定された時間の後に、呈された予め決定された指標状態を切断し、その後、読み取りがなされたとみなされ得る。さらなる実施形態において、このデバイスは、自動的に開始する再接続回路またはリセット回路を備え得、この回路は、予め決定された期間の後に作動され得る。公知の様式で、このユニットは、内部バッテリー源を有し、そしてさらに、ダイオード/センサネットワーク、増幅ネットワークおよび論理ネットワークを備える。このユニットは、細長いケーシングまたは管状ケーシングからなり得、このケーシングは、平坦な下部外側表面を有する。このケーシングは、目的の構成要素を含む回路基板を備えるように、配置され得る。このケーシングはまた、スロットを備えるように設計され得、このスロットは、長手軸方向に延び、そして窓として働き、このスロットを通して、指標状態を決定するために要素が観察され得る。1つの実施形態において、この印は、このケーシングの中央部に位置する印(例えば、赤色の印)からなり得る。さらなる特徴は、目的のデバイスに関する添付請求項から明らかである。
【0008】
本発明は、2つの細長ユニットを備え得る装置に関し、これらのユニットのうちの第一のユニットは、導入部において言及された第二の領域の内側に延びることが意図され、そしてこれらのユニットのうちの第二のユニットは、この第二の領域の外側に延びることが意図される。両方のユニットは、X線放射指標要素を備え、これらの要素は、X線放射線の存在下では、第一の指標状態(好ましくは、活性化指標状態)を呈し、そしてX線放射線の非存在下では、第二の指標状態(好ましくは、不活性化指標状態)を呈するように配置される。この位置指標は、これらのユニットの位置およびこれらの要素の指標状態によって、決定され得る。この装置において、端部の縁部は、印(例えば、目視印)として働くと考えられ得る。上記マークを参照のこと。
【0009】
本発明による装置は、用途に依存して2つの異なる位置を採用し得るように配置される、1つの細長ユニットを備え得る。ここで、第一の位置において、このユニットは、第二の縁部から、第二の領域の内側に延び、そして第二の位置において、このユニットは、この縁部から、第二の領域の外側に延びる。上記のように、このユニットは、X線放射指標要素を備え得、これらの要素は、X線放射線の存在下では、第一の指標状態(好ましくは、活性化指標状態)を呈し、そしてX線放射線の非存在下では、第二の指標状態(好ましくは、不活性化指標状態)を呈するように、配置される。この場合、この位置指標は、ユニットの位置および要素の指標状態、ならびにこのユニットの位置の変化の間での、X線放射源の一時的な切断によって、決定され得る。このユニットが、光照射野の縁部からある方向で適用され、X線放射線照射野がこの光照射野を越えて延びるか、またはこの光照射野がこのX線放射線照射野を越えて延びる場合、その逸脱は、このユニットの1つのみの適用によって、決定され得る。
【0010】
本発明による方法は、上記ユニットが、光源によって作製される光照射野領域の縁部に適用され、このユニットが、X線放射指標要素を備え、その結果、印によって第二の部分から分離された第一の部分が、この光に曝露され、そしてこの第二の部分は、この光に曝露されない位置に位置決めされることを特徴とし得る。さらなる特徴は、X線放射源が、その後、活性化され、そしてその食い違いが、その部分および印における、X線放射指標要素の活性化状態および不活性化状態の読み上げによって決定されることである。
【0011】
本発明による方法は、主として、2つのユニットが、光源によって作製される光照射野の縁部に、好ましくは、縁部から縁部まで適用されることを特徴とし得る。上記のように、これらのユニットは、X線照射指標要素を備える。この適用は、1つのユニットが、光に曝露され、そして他方のユニットが、この光に曝露されない位置に位置決めされるような様式で、実施される。その後、このX線放射源が活性化され、そしてその食い違いが、このX線放射指標要素の活性化状態および不活性化状態によって、決定され得る。
【0012】
上で提唱されたものによって、非常に単純なユニット、およびこのユニットを使用するための非常に単純な方法が得られる。したがって、例えば、第一の段階において、このユニットまたは定規は、その中心を光の縁部において、配置され得る。その後、このユニットまたは定規は、X線放射線に曝露される。このX線放射線を受光する要素は、オンにされるか、または活性化される。要素は、光カラム機能を備えるように配置され得、ここで、これらの要素は、この機能に従って(速度計においてのように)切り替えられる。このユニット自体は、X線放射線が、特定の時間にわたって、この端部のいずれか1つに入射すると、自動的に活性化される。これらの要素または光カラム機能の活性化の基準は、種々の様式で、種々のパラメータを使用して配置され得る。このユニットは、比較的単純な様式で、オンとオフとを切り替えられ得る。このユニットは、例えばその中央部分に、印を有するユニットからなり得る。あるいは、このユニットは、2つの相互作用する部分からなり得、これらの部分は、端部が接するように並べて置かれ、この縁部の接触が、印とみなされる。このユニットはまた、確認手順を実施している場合に、X線放射源の2つの活性化の間の間隔の間に移動する、1つのユニットからなり得る。1つの活性化の間、このユニットは、このユニットが縁部から光照射野まで延びるような様式で適用され、一方で、第二の位置において、このユニットは、その縁部から、この光照射野から外向きに延びる。これらのユニットおよび装置はまた、光照射野およびX線照射野のいくつかの縁部の間での食い違いを決定するために、数個のユニットを用いて作動され得る。あるいは、同じユニットが、X線放射源の異なる活性化の間に、異なる縁部において使用され得る。
【0013】
本発明によるデバイス、装置および方法の、現在提唱される実施形態は、添付の図面を参照して、以下に記載される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1において、例えば、病院において利用され得る設備が、1によって示されている。この設備は、公知の様式で、X線管2、コリメータ/シャッターハウジング3、およびコリメータ/シャッター4を備える。光源が、5によって示される。このX線管(これは従って、上記に従って、X線照射源を構成する)は、活性化されると、6によって表示されるX線放射線を発生させる。このX線放射線は、領域7に入射し、ここで、第一の領域が指定される。光源5は、対応する様式で、光発光8を発生させ、この発光は、領域9に入射し、ここで、第二の領域が指定される。図1によれば、領域7と領域9との間には、食い違いが存在し得る。すなわち、これらの領域は、互いに対してずれ得る。従って、食い違いの大きさの印が作製され得、その結果、種々の構成要素2〜5を、既知の様式で調節するかまたは置き換えることが可能であり得ることが重要である。この型の調節および点検修理作業は、公知の様式で、設備1に対して実施され得、従って、本明細書でさらに詳細には記載されない。光照射野領域9は、縁部または部分的な外周9aを有する。対応する様式で、領域7は、縁部または部分的な外周7aを有する。本発明の概念によれば、これらの縁部9aと縁部7aとの間の食い違いの測定が、実施される。この実施形態によれば、この光照射野領域の外周全体の周りでの逸脱の指標を得る目的で、指標の測定が、2つ以上の縁部または部分的な外周に対して実施される。関連する大きさの食い違いが決定される場合、いくつかの縁部または部分的な外周の測定の後に、調節が実施される。図1において、X線管2の接続および切断(オンへの切り替えおよびオフ得の切り換え)のための活性化機能は、10によって記号で示される。
【0015】
図2において、指標ユニットは、11によって表される。ユニット11は、長さLを有し、そしてこのユニットは、2つの部分11aおよび11bに分割されるか、またはこれらの2つの部分からなるとみなされ得る。さらに、示される実施形態において、このユニットは、線の形態の印12を備え、この線は、このユニットを横断する方向に延びる。この印は、赤色の印からなり得る。この場合、この印は、第一の部分11aおよび第二の部分11bを分離するか、または印を付ける。本発明の概念によれば、このユニットは、この印が目的の縁部と同じ範囲にくるような様式で、光照射野9の縁部9aに位置決めされるべきである。この様式で、第一の部分は、縁部9aから、この光照射野内へと延び、そして第二の部分は、この縁部から、光照射野から離れる方に延びる。図2において、このユニット装置の第二の実施形態がまた示される。この場合、このユニット装置は、2つの別々の部分11’および11”からなり得、部分11’は、部分11bに対応し、そして部分11”は、部分11aに対応する。1つの実施形態において、これらのユニットは、それらの端縁部を介して一緒に配置され得、これらの端縁部は、図2において、12’によって表され、従って、これらの端縁部は、単一のユニットの場合の印12を構成するか、またはこの印に対応するとみなされ得る。さらなる代替例において、このユニットは、ユニット部分11’のみからなり得、このユニット部分が、X線放射源の2つの異なる活性化の間の間隔の間に、11’について示される位置と、11”に対して示される位置との間で、移動する。図1において、記号で示された、オンに切り換えおよびオフに切り替える機能10を参照のこと。
【0016】
図3、図4および図5は、新規ユニットの実施形態の構成を示す。これらの図において、ユニット11は、定規の形状であり、そして長さLを有する。この長さは、50mmから150mmの間であり得、そして好ましくは、約100mmであり得る。このユニットは、その長手軸方向に延びるスロット11cを有し、このスロットを通して、要素14が観察され得る。この要素は、2つの異なる指標状態(すなわち、活性化指標状態および不活性化指標状態)を呈し得る。この場合、第一の部分11aに配置される要素は、活性化状態で示され、一方で、部分11bに配置される要素は、不活性化状態で示される。これらの要素は、センサと相互作用し得、これらのセンサは、X線放射線に対して感受性であり、そして以下に記載されており(図6における24を参照のこと)、そしてX線放射線が、このセンサに入射すると、これらの要素は、それらの活性化状態を呈し、この活性化状態は、好ましくは、オンに切り替えられた状態からなる。これらの要素は、このセンサおよび以下に記載される構成要素と一緒に、回路基板15上に配置または設置される。このユニットは、約10mm〜15mmの高さH、および20mm〜25mmの幅Bを有する。
【0017】
図4によれば、長寿命バッテリの形態のバッテリ16が、回路基板の一端15aに配置される。バッテリの型の例は、公知のリチウムボタン電池バッテリである。
【0018】
図5は、このユニットが、本質的に矩形の断面を有する、管状ケーシングを有することを示す。このケーシングは、17によって示され、そしてその外側の下部表面は、17aによって示される。回路基板15は、このケーシングの内側に支持される。このケーシングは、この目的で、溝18、19を備え、これらの溝の中に、この回路基板が、このユニットの一端から挿入され得る。この回路基板は、その上側表面において、下にX線感受性センサ(図6を参照のこと)を有するLCD要素を備えるディスプレイを有する(LCD=液晶ディスプレイ)。回路基板15は、その下側表面上に、増幅器回路および/または論理回路20を有する。このケーシングの外側は、長手軸方向の筋または細長隆起17bを備える。
【0019】
これらのLCD要素は、光カラム機能に連結され得る配置で、連続的に配置される。示される例において、要素の数およびセンサの数は、40以上であり得る。この光カラムの幅は、例えば、2.5mmであり得る。1つの実施形態において、これらのセンサは、シリコンダイオードを備え得るか、またはシリコンダイオードからなり得る。この実施形態において、X線放射線は、多数のLCD要素をオンに切り替え、これらのLCD要素は、この場合、X線放射源による、対応する数のセンサの照射に対応する。この光カラム機能において、光カラムの活性化部分またはオンに切り替えられた部分は、そのユニットが配置される、照射されるX線照射野内に、長さがさらに増加する。1つの実施形態において、これらの要素を活性化させる基準は、下にある要素または先行する要素が、後続の要素よりかなり大きい信号レベルを有する場合に、利用される。「かなり」とは、本明細書中で、先行する要素についての信号レベルより50%大きい信号レベルを意味し得る。あるいは、最大信号レベルの50%以内(または40%〜60%の範囲内)の信号レベルを有する全ての要素が、オンに切り替えられ得る。このユニットは、一端において、照射の場合にONボタンとして働くセンサ21を備える。
【0020】
図6において、ディスプレイを形成するLCD要素が、22によって示される。このディスプレイは、No1、No2〜Non/2、およびNonによって示される、多数の要素を備える。このユニットまたは測定定規の測定線は、23によって表され、そしてディスプレイ22における要素Non/2に対応する。ディスプレイ要素No1〜Nonである、各ディスプレイ要素の下方には、対応するX線感受性要素が存在し、これらのX線感受性要素は、図6において24により示される。これらのX線感受性要素は、N1、N2・・・Nn/2・・・Nnによって示される。1つの実施形態において、このディスプレイの、Non番目の要素を有する端部は、光照射野内へと内側に向くように位置決めされるべきである。X線曝露の場合、X線放射線は、X線センサ24の特定のものに入射する。X線センサ24は、X線強度を、比例する電流に変換し、この電流が、電圧に変換される。これは、公知の様式で実施され、従って、本明細書でより詳細には記載されない。25によって示される、前置増幅器(微分増幅器)は、X線感受性要素24の後ろに配置される。この前置増幅器は、電流−電圧変換器からなる。X線感受性要素24からの電流は、nAの分数から数μAのオーダーであるので、高い増幅レベルおよび高いフィードバック抵抗で作動する前置増幅器が使用され、従って、高い抵抗(例えば、1MΩ〜10MΩの抵抗)で配置される。
【0021】
図6において、前置増幅器は、25aによって示され、そして抵抗は、25bによって示される。要素Nnに対する前置増幅器25a’は、バッテリ26からの連続的な電力供給を有し、そしてX線曝露の場合には、ユニット27を誘発または始動して、そのユニット(図2における11)内の全ての部分および構成要素に電力を供給する。バッテリ電力を節約するために、この電力供給は、このユニットが、およそ1分間(または0.5分間から2分間の範囲内)にわたって活性化された後に、オフに切り替えられ、これによって、使用者に、ディスプレイ22を読み上げる時間を提供する。前置増幅器25a’もまた、新たなX線曝露が発生すると、論理ユニット28を誘発または始動し、その結果、22における全てのディスプレイ要素が、不活性化されるかまたはオフにされる。論理ユニット28は、前置増幅器25からの信号を比較し、そして対応するディスプレイ要素、およびnまでの全ての要素Xを活性化するかまたはオンにするために、信号x≧50%×信号x−1の基準を満たす、信号を選択する。従って、このユニットは、自動リセット機能とともに作動し、この機能は、X線放射線への各新たな曝露の場合に、開始される。図において、このリセット機能は、28aによって示される。LCDセグメントまたはLCD要素が付随している、それぞれのX線感受性要素24は、本質的に、回路基板と同じ面に位置決めされる。もちろん、一緒に統合されたX線感受性要素およびLCDセグメントを備える構成要素を利用することが可能である。このユニットに備えられる部分は、公知の様式で構成され得る。上記食い違いは、X線照射野の縁部まで連続して配置された要素のどれがオンに切り替えられるかを決定することによって、そしてオンに切り替えられた最外要素から、光照射野の関連する縁部または部分的な外周に配置された印までの距離を測定または決定することによって、決定され得る。
【0022】
本発明は、上で例として示された実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲の範囲内で、本発明の概念の内部で、改変され得る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、X線管、コリメータ/シャッターおよび光源を備える一片の設備に配置されたX線放射線源および光源による、第一の領域および第二の領域の照射を、斜視および概略で示す。
【図2】図2は、デバイスまたはユニットの、光照射野領域の縁部での適用を、上からの斜視および概略で示し、第一の例が、組み合わせた、すなわち単一のユニットを備えて示されており、そして第二の例が、分割された、すなわち相互作用するユニットを備えて示されている。
【図3】図3は、ユニットを上から示す。
【図4】図4は、図3によるユニットに備えられる回路基板を、一方の長辺から示す。
【図5】図5は、図3および図4に関連して、ユニットの構成を拡大して断面で示す。
【図6】図6は、異なる指標状態を呈し得る指標要素と関連して配置された、ダイオード/センサネットワーク、増幅ネットワークおよび論理ネットワークの構成を、概略で、図式的に、拡大して示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線放射源(2)によって照射される、第一の領域(7)の縁部(7a)または部分的な外周の位置を、第二の領域(9)の縁部(9a)に対して示すためのデバイスであって、該第二の領域は、該第一の領域と、完全にかまたは部分的に同じ範囲であり、該第二の領域は、光源(5)によって照射され、該デバイスは、
長さ(L)を有するユニット(11)を備え、該ユニットは、印(12)によって分離された第一の部分および第二の部分(11a、11bまたは12’)を備え、該部分は、それぞれ、該第二の領域の内側および該第二の領域の外側に及ぶことが意図されること;
該ユニットは、X線放射指標要素(14、22)を備え、該要素は、X線放射線(6)の存在下では第一の指標状態を呈し、そしてX線放射線の非存在下では第二の指標状態を呈するように配置されており、該第一の指標状態は、好ましくは、活性化指標状態であり、そして該第二の指標状態は、好ましくは、不活性化指標状態であること;ならびに
該位置指標は、該印および指標状態によって決定され得ること、
を特徴とする、デバイス。
【請求項2】
前記ユニット(11)は、細長いか、または定規の形状であり、そして1個または数個のディスプレイ(13)を有し、該ディスプレイは、前記X線放射源(2)の方へと向けられ得、そして該ディスプレイは、連続的に配置された要素からなり、前記第一の領域(7)の内側に位置決めされた要素は、活性化指標状態を呈し、そして該第一の領域(7)の外側に位置決めされた要素は、不活性化指標状態を呈することを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
X線放射線に対して感受性である前記指標要素(14、22)は、X線放射線に対して感受性であるセンサ(24)と相互作用し得、該センサは、例えば、ケイ素を含有する材料またはケイ素からなる材料から構築されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記連続的に配置された要素は、先行する要素についての信号レベルが、後続の要素についての信号レベルよりかなり大きい場合、例えば、40%〜60%大きい場合に、前記第一の指標状態を呈することを特徴とする、請求項1、2または3に記載のデバイス。
【請求項5】
光カラム機能における要素(14、22)は、信号レベルが、前記ユニットにおいて利用される最大信号レベルの50%以内である場合に、第一の指標状態を呈することを特徴とする、請求項1、2または3に記載のデバイス。
【請求項6】
前記細長いユニットまたは定規形状のユニットが、該ユニットの一端に配置されたセンサ(21)を備えること;および
該センサは、該センサ(21)がX線放射線(6)に曝露される位置に該ユニットが位置決めされる場合に、活性化デバイス(ONボタン)として働くこと、
を特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記ユニットが、前記第一の指標状態を相殺する切断回路(27)を備えて配置され、該切断回路は、位置決定が実施されている時間の所定の期間の後に機能するように配置されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記回路が、0.5分〜2.0分間、好ましくは1分間の所定の時間または遅れ時間で作動することを特徴とする、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記ユニットが、自動的に開始する再接続回路を備え、該自動的に開始する再接続回路は、新たな曝露が起こってこれに続いて完全な曝露が起こる場合に機能することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記ユニットが、内部バッテリー源、ならびに該内部バッテリー源によって電力を供給されるセンサネットワーク、増幅ネットワークおよび論理ネットワーク(24、25、28)を有し、該センサは、光照射野およびX線照射野を発生させる設備と、前記領域(7a、9a)との間の距離がおよそ1mである場合に、nAの分数と数μAとの間の電流で作動するように配置されていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記ネットワークが、論理ネットワーク(28)中に構成された回路(28a)を備え、該論理ネットワークは、前記要素(14、22)に対する接続機能および切断機能(リセット機能)と組み合わせて作動することを特徴とする、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記ユニットが、細長い管状のケーシング(17)からなり、該ケーシングは、平坦な下部外側表面(17a)を備え、構成要素を含む回路基板(15)を備えるように配置され、そしてスロット(11c)を有し、該スロットは、長手軸方向に延びて窓として働き、該スロットを通して、該要素(14、22)は、前記指標状態を決定するために観察され得ることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項13】
前記印(12)は、前記ケーシングの中央部分に位置し、そして例えば、赤色の印からなることを特徴とする、請求項11または12のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項14】
前記ネットワーク中に構成された、少なくとも1つの第一の増幅器(25a’)は、前記バッテリー源(26)に連続的に接続されていること;および
該第一の増幅器は、該第一の増幅器に付随するX線放射感受性センサ(24)がX線放射線を受光する場合に、他の全ての構成要素への該バッテリー源の接続を開始するように配置されていること、
を特徴とする、請求項11、12または13のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項15】
X線放射源(2)によって照射される、第一の領域(7)の縁部(7a)または部分的な外周の位置を、第二の領域(9)の縁部(9a)または部分的な外周に対して示すための装置であって、該第二の領域は、該第一の領域(7)と、完全にかまたは部分的に同じ範囲であり、該第二の領域は、光源(5)によって照射され、該装置は、
2つの細長ユニット(11’、11”)を備え、該ユニットの第一のユニットは、該第二の領域(9)の内側に及ぶことが意図され、そして該ユニットの第二のユニットは、該第二の領域(9)の外側に及ぶことが意図されること;
該ユニットは、X線放射指標要素(14、22)を備え、該要素は、X線放射線(6)の存在下では第一の指標状態を呈し、そしてX線放射線(6)の非存在下では第二の指標状態を呈するように配置されており、該第一の指標状態は、好ましくは、活性化指標状態であり、そして該第二の指標状態は、好ましくは、不活性化指標状態であること;ならびに
該位置指標は、該ユニットの位置および該要素の指標状態によって決定され得ること、
を特徴とする、装置。
【請求項16】
端縁部(12’)が、例えば、目視マーカーのようなマーカー(12)として働くことを特徴とする、装置。
【請求項17】
X線放射源によって照射される、第一の領域(7)の縁部(7a)または部分的な外周の位置を、第二の領域(9)の縁部(9a)または部分的な外周に対して示すための装置であって、該第二の領域は、該第一の領域と、完全にかまたは部分的に同じ範囲であり、該第二の領域は、光源(5)によって照射され、該装置は、
細長ユニット(11’)を備え、該細長ユニットは、適用方法に依存して、2つの異なる位置を呈するように配置され、第一の位置において、該ユニットは、該第二の縁部から、該第二の領域の内側に延び、そして第二の位置において、該ユニットは、該縁部から、該第二の領域の外側に延びること;
該ユニットは、X線放射指標要素(14、22)を備え、該要素は、X線放射線の存在下では第一の指標状態を呈し、そしてX線放射線の非存在下では第二の指標状態を呈するように配置されており、該第一の指標状態は、好ましくは、活性化指標状態であり、そして該第二の指標状態は、好ましくは、不活性化指標状態であること;ならびに
該位置指標は、該ユニットの位置および該要素の指標状態、ならびに該ユニットの位置の変化の間でのX線放射源の一時的な切断(10)によって決定され得ること、
を特徴とする、装置。
【請求項18】
1個または数個の領域(7、9)を照射する、X線放射源(2)から出て行く放射線(ローブ)(6)と光放射源(5)から出て行く放射線(ローブ)(8)との間の食い違いを示すための方法であって、該方法は、
ユニット(11)を、光源(5)によって作製される光照射野領域(9)の縁部(9a)または部分的な外周に適用する工程であって、該ユニットは、X線放射指標要素(14、22)を備え、その結果、印(12)によって第二の部分(11b)から分離された第一の部分(11a)が、該光(8)に曝露され、そして該第二の部分(11b)は、該光(8)に曝露されない位置に位置決めされる、工程;ならびに
その後、該X線放射源を活性化し、そして該X線放射指標要素および印の、活性化状態および不活性化状態を読み上げることによって、該食い違いが決定される工程、
を特徴とする、方法。
【請求項19】
1個または数個の領域(7、9)を照射する、X線放射源から出て行く放射線(ローブ)(6)と光放射源から出て行く放射線(ローブ)(8)との間の食い違いを示すための方法であって、該方法は、
2つのユニット(11’、11”)を、光源(5)によって作製される光照射野領域(9)の縁部(9a)または部分的な外周に、好ましくは縁部から縁部まで適用する工程であって、該ユニットは、X線放射指標要素(14、22)を備え、その結果、1つのユニットが、該光に曝露され、そして他方のユニットが、該光に曝露されない位置に位置決めされる、工程;ならびに
その後、該X線放射源を活性化し、そして該X線放射指標要素(14、22)の活性化状態および不活性化状態によって、該食い違いが決定される工程、
を特徴とする、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−510455(P2007−510455A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−537933(P2006−537933)
【出願日】平成16年10月25日(2004.10.25)
【国際出願番号】PCT/SE2004/001539
【国際公開番号】WO2005/043190
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(506139794)アンフォース インストゥルメンツ, アーベー (1)
【Fターム(参考)】