X線検査装置
【課題】 構造が簡単で、安全・衛生性に優れたX線検査装置を提供するものである。
【解決手段】 X線が外部漏洩しないように遮断する筐体と、筐体に設けられる本体扉と、筐体への入口から出口まで被検査物を搬送する搬送手段と、入口及び出口に着脱可能に設けられるX線漏洩防止カーテンと、本体扉が閉鎖されていないときにX線照射を停止するインターロックスイッチと、本体扉と筐体とが対向する側の一方に設けられる挿入部材と、挿入部材と対向する位置に設けられ、挿入部材の挿入により本体扉の閉鎖を可能とする被挿入部と、垂直面内で揺動する揺動部材と、を備え、揺動部材は、自重により一端が挿入阻止位置へ変位して挿入部材の被挿入部への挿入を阻止し、カーテンの装着で一端が挿入可能位置へ揺動して挿入部材の挿入を可能とし、カーテン未装着の場合、本体扉が閉鎖不能となることでX線発生手段からのX線の照射を停止することを特徴とする。
【解決手段】 X線が外部漏洩しないように遮断する筐体と、筐体に設けられる本体扉と、筐体への入口から出口まで被検査物を搬送する搬送手段と、入口及び出口に着脱可能に設けられるX線漏洩防止カーテンと、本体扉が閉鎖されていないときにX線照射を停止するインターロックスイッチと、本体扉と筐体とが対向する側の一方に設けられる挿入部材と、挿入部材と対向する位置に設けられ、挿入部材の挿入により本体扉の閉鎖を可能とする被挿入部と、垂直面内で揺動する揺動部材と、を備え、揺動部材は、自重により一端が挿入阻止位置へ変位して挿入部材の被挿入部への挿入を阻止し、カーテンの装着で一端が挿入可能位置へ揺動して挿入部材の挿入を可能とし、カーテン未装着の場合、本体扉が閉鎖不能となることでX線発生手段からのX線の照射を停止することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品等の物品への異物混入有無を検査可能なX線検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
搬送中の被検査物にX線を照射し、被検査物を透過したX線を検出することにより、異物混入有無を検査するX線検査装置においては、被検査物が通過する筐体の入口及び出口からX線が外部に漏洩しないように、X線を遮弊するカーテンが吊り下げられている。清掃・点検等のために、カーテンを筐体に対して着脱可能としたものがあるが、かかる装置では、取り外したカーテンを復元せずに運転を再開する操作ミスを防止する必要がある。
【0003】
そこで、インターロックスイッチを筐体に設け、これを、カーテンの着脱に連動してスライド開閉するシャッターで覆ったX線検査装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置によれば、シャッターは、カーテンが所定位置に装着されている場合にのみ開放されるため、カーテンが適切に装着されていない状態では、本体扉に設けられたスイッチ操作片がシャッターに当接して、本体扉を閉鎖することができず、また、スイッチ操作片がインターロックスイッチにアクセスできないために、X線を照射することができないものである。
【特許文献1】特許第3618723号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のスライド開閉式シャッターは、シャッターを閉鎖する付勢部材(コイルばね)が必要である等、構造が複雑で故障し易いという問題がある。また、シャッター内側、スライド部材間、及びコイルばね周辺に、埃や雑菌が溜まり易い一方、清掃・点検がしにくく、安全・衛生面にも問題がある。さらに、カーテンを復元せずに本体扉を閉鎖した場合、本体扉のスイッチ操作片がシャッターに強く当たって、シャッターが破損させるおそれがある。その他、スライド部材を採用するため、擦れによる削り屑が発生して、被検査物に混入することも懸念される。
【0005】
本発明は、斯かる実情に鑑み、構造が簡単で、安全・衛生性に優れたX線検査装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、X線発生手段と、X線検出手段と、前記X線発生手段からのX線が外部に漏洩することを遮断する筐体と、前記筐体の側方に設けられた本体扉と、前記筐体の側方に設けられた入口から出口まで被検査物を搬送する搬送手段と、前記入口及び前記出口に着脱可能に設けられ、前記入口及び前記出口から外部へのX線漏洩を防止するカーテンと、前記本体扉が前記筐体に対して閉鎖されていないときに前記X線発生手段からのX線の照射を停止するインターロックスイッチと、前記本体扉と前記筐体とが対向する側の一方に設けられた挿入部材と、該挿入部材と対向する位置に設けられ、前記挿入部材が挿入されることで前記本体扉の閉鎖を可能とする被挿入部と、垂直面内で揺動する揺動部材と、を備え、前記揺動部材は、自重により一端が挿入阻止位置へ変位して前記挿入部材の前記被挿入部への挿入を阻止し、前記カーテンの装着により前記一端が挿入可能位置へ揺動して前記挿入部材の前記被挿入部への挿入を可能とし、前記カーテンが装着されていない場合、前記本体扉が閉鎖不能となることで前記X線発生手段からのX線の照射を停止することを特徴とするX線検査装置を提供する。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のX線検査装置であって、前記本体扉に前記被挿入部が設けられており、前記挿入部材は前記揺動部材の一端であり、前記揺動部材の一端は自重によって前記被挿入部から外れ、前記カーテンの装着により前記一端が前記被挿入部に位置することで前記揺動部材の一端が前記被挿入部への挿入を可能とすることを特徴とするX線検査装置を提供する。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のX線検査装置であって、前記筐体に前記被挿入部が設けられており、前記本体扉に前記挿入部材が設けられており、記揺動部材の一端は自重で前記被挿入部に位置し、前記カーテンの装着により前記一端が前記被挿入部から退避することで前記挿入部材の前記被挿入部への挿入を可能とすることを特徴とするX線検査装置を提供する。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のX線検査装置であって、前記カーテンはカーテン材を吊り下げ、かつ、前記筐体に設けられる受部に挿通させることで前記カーテンを装着する長尺部材を有し、前記受部は、前記長尺部材の挿通方向に延びる対向する連続斜面で形成されていることを特徴とするX線検査装置を提供する。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載のX線検査装置であって、前記本体扉に、前記カーテンを所定の装着位置に押し込む押込部材を設けたことを特徴とするX線検査装置を提供する。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載のX線検査装置であって、
前記挿入部材の長さは、前記本体扉が閉鎖不能のときに、前記本体扉の内側が前記筐体側面より外部に位置するように設定されていること特徴とするX線検査装置を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の請求項1乃至3のいずれかに記載のX線検査装置によれば、以下の優れた効果を奏する。揺動部材は、カーテンが取り外されたときに自重で、挿入部材の挿入を阻止する挿入阻止位置へ変位するため、ばね等の付勢部材を設けなくても、カーテンの装着有無に応じて、本体扉の閉鎖可否、すなわちX線の照射可否を確実に切り換えることができる。その結果、装置構造が簡単になって、故障リスクを低減することができる。また、上記従来の装置に比べて、埃や雑菌等が溜まりにくく、点検・清掃が容易で、擦れによる削り屑の発生の心配もないため、安全かつ衛生的に使用することができる。
【0013】
本発明の請求項4に記載のX線検査装置によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載のX線検査装置が奏する効果に加えて、以下の優れた効果を奏する。受部が断続的に形成されている場合には、その断続形状部に長尺部材の先端部が引っ掛かるが、連続面に形成することによって長尺部材のスムーズな挿通を可能としたので、カーテンを容易に装着することができるものである。
【0014】
本発明の請求項5に記載のX線検査装置によれば、請求項1乃至4のいずれかに記載のX線検査装置が奏する効果に加えて、以下の優れた効果を奏する。本体扉にカーテンを押し込むための押込部材を設けたので、カーテンを適切な位置に確実に装着することができる。
【0015】
本発明の請求項6に記載のX線検査装置によれば、請求項1乃至5のいずれかに記載のX線検査装置が奏する効果に加えて、以下の優れた効果を奏する。本体扉が閉鎖されていないことを目視確認できるので、作業者にカーテンの装着忘れをいち早く気づかせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら説明する。
【0017】
(本発明の第一の実施形態)
図1乃至図9は、本発明の第一の実施形態を示す。図1は本実施形態に係るX線検査装置1の正面図、図2は側面図、図3は平面図であり、それぞれ本体扉が開放された状態を示す。図4は、X線検査装置1に設けられるX線漏洩防止用のカーテン5について、(a)側面図、及び(a)における矢印方向から見た(b)正面図を示したものである。図5乃至図7は、カーテンが装着される周辺部分を拡大して示す斜視図、正面図、及び側断面図であって、各図には、カーテンが(a)装着された状態と(b)取り外された状態が示されている。図8及び図9は、カーテンが装着された状態と、取り外された状態を拡大して示す平断面図である。なお、図7(a)及び(b)は、図8のC−C断面、及び図9のD−D断面に相当し、図8及び図9は、図7のA−A断面、及びB−B断面に相当する。
【0018】
X線検査装置1は、被検査物を搬送しながらX線を照射し、被検査物を透過したX線を検出して画像処理することにより、物品内部への異物混入有無を検査するものである。X線検査装置1は、図1乃至図3に示されるように、X線発生手段11と、X線検出手段12を備えてなり、これらをX線発生手段11からのX線が外部に漏洩しないように遮断する筐体2に設けてなる。筐体2の側方正面(被検査物の搬送経路の側方)には、筐体2の内側を清掃・点検等できるように、二枚の本体扉3が観音開きするように設けられている。筐体2には、本体扉3のいずれかが筐体2に対して完全に閉鎖されていないときに、X線発生手段11からのX線照射を停止するインターロックスイッチSが、各本体扉3に対応して設けられている。インターロックスイッチSは、スイッチ操作片31が備えられる本体扉3の内側と対向するように設けられており、本体扉3が完全に閉鎖された場合にのみ、スイッチ操作片31が係合してX線照射が可能となるように位置設定されている。
【0019】
筐体2の側方左面には、被検査物がX線検査装置1を通過するための入口2aが設けられ、側方右面に出口2bが設けられている。筐体2には、入口2aから出口2bまで被検査物を搬送する搬送手段4がセットされている。搬送手段4は、入口2aから搬入された被検査物を出口2bへ向けて定速で搬送するベルトコンベアで、図2に二点鎖線で示されるように、セット位置から取り外して清掃・点検等を行うことができる。入口2a及び出口2bには、外部へのX線漏洩を防止するために、それぞれ複数枚のカーテン5・・5が着脱可能に設けられている。カーテン5・・5は、図4に示されるように、多数のスリットが形成されたカーテン材51と、カーテン材51を吊り下げるための長尺部材52を有してなる。長尺部材52は、図4(b)に示されるように、カーテン材51を巻き付けた状態で吊り下げる棒状の吊下部52aと、後述する受部62に長手方向に挿通されることで筐体2にカーテン5を装着させる棒状の装着部52bと、吊下部52aと装着部52bを連結する連結部52cを備えてなる。
【0020】
筐体2において、本体扉3を開いた内側の上方には、図1に示されるように、入口2a側及び出口2b側に、カーテン5を装着するためのカーテン支持体6,6が設けられている。各カーテン支持体6は、図5乃至図7に示されるように、下側が開放されたボックス状の本体部61と、本体部61の内側で長尺部材52(装着部52b)の挿通方向に延びる連続斜面621,621で形成される複数の受部62と、を備えてなる。連続斜面621,621は、所定の隙間Gをおいて相対向するように設けられ、図5及び図6に示されるように、協働して装着部52bを斜め下方から支持するとともに、隙間Gを設けることで連結部52cとの干渉を回避している。本体部61には、各受部62に挿通されるカーテン5が通過するための切欠き61a・・61aが形成されている。切欠き61aは、装着部52b及び連結部52cの形状に合わせて形成され、カーテン5の挿通位置・向きを示唆するとともに、受部62内に挿通された装着部52bの位置ずれを防止する。
【0021】
本体部61において、各切欠き61aの上方には、矩形状の窓穴61bが形成されている。各窓穴61bの内側には、図7乃至図9に示されるように、窓穴61bと所定間隔をおいて水平方向に延びる固定支持軸63と、垂直面内で揺動するように固定支持軸63に支持され、一方の揺動端64aが窓穴61bの外側に突出する揺動部材64が設けられている。揺動部材64は、その長手方向の途中部を支持されているが、図5及び図7の(a)において二点鎖線で、あるいは図5及び図7の(b)に示されるように、自重で揺動端64aが上方へ揺動し、揺動端64aと反対側の揺動端64bが下方へ揺動するように重心位置が設定されている。このとき、自重で下方に揺動している揺動端64bは、図7(b)に示されるように、切欠き61aと受部62の間に位置しているが、カーテン5を装着することで、図5乃至図7の(a)に実線で示されるように、装着部52bで押されて上方に揺動させられ、揺動端64aは下方に揺動させられる。
【0022】
本体扉3において、図7乃至図9に示されるように、筐体側のカーテン支持体6と対向する面には、本体扉3を閉鎖するときにカーテン支持体6と近接する被挿入部材32が設けられている。被挿入部材32には、図6乃至図8に示されるように、カーテン5の装着で下方に揺動した揺動端64aと対応する位置に、揺動端64aを挿入させることができる被挿入部32aが形成されている。したがって、カーテン5が筐体2に適切に装着されていれば、揺動端64aは、カーテン支持体6から外側へ突出しているにもかかわらず、図7(a)及び図8に示されるように、被挿入部材32と干渉することなく、被挿入部32aに受け入れられるものである。一方、カーテン5が筐体2に適切に装着されていなければ、揺動端64aは、図7(b)及び図9に示されるように、自重で被挿入部32aに対応する位置から外れてしまい、被挿入部32aへの挿入が阻止されることになる。すなわち、すべてのカーテン5が適切に装着されていれば、本体扉3を完全に閉鎖することができ、スイッチ操作片31がインターロックスイッチSに係合することによりX線の照射が可能となるものである。一方、カーテン5のいずれか一枚でも適切に装着されていなければ、揺動部材64と被挿入部材32が干渉して、本体扉3が閉鎖不能となり、スイッチ操作片31がインターロックスイッチSに係合できないために、X線発生手段11からのX線の照射が停止されることとなる。
【0023】
上記のとおり、揺動部材64は、カーテン5が取り外されたときに自重で挿入阻止位置へ変位するため、ばね等の付勢部材を設けなくても、カーテン5の装着有無に応じて、本体扉3の閉鎖可否、すなわちX線発生手段11からのX線照射可否を確実に切り換えることができる。その結果、装置構造が簡単になって、故障リスクを低減することができる。また、インターロックスイッチをスライド開閉式シャッターで覆う上記従来の装置に比べて、埃や雑菌等が溜まりにくく、点検・清掃が容易で、擦れによる削り屑の発生の心配もないため、安全かつ衛生的に使用することができる。また、受部62は、長尺部材52の挿通方向に延びる連続斜面621,621を対向配置することにより形成されているため、長尺部材52を挿通する際に引っ掛かり等を生じることなく、カーテンを容易に装着することができる。
【0024】
上記第一の実施形態では、筐体2にインターロックスイッチSを設け、これに係合するスイッチ操作片31を本体扉3に設けたが、筐体2にスイッチ操作片を設け、本体扉3にインターロックスイッチSを設けることも可能である。入口2a及び出口2bのそれぞれに複数枚ずつ設けられるカーテン5は、軽量化により着脱作業性を確保するため、一枚ずつ独立して着脱できるように構成したが、複数枚のカーテン材51を一本の長尺部材52に取り付けるようにしても良い。また、カーテン5は、入口2a及び出口2bのそれぞれに複数枚設けられていたが、X線の強度レベルに応じて一枚としても良い。
【0025】
カーテン5が所定の装着位置にセットされるようにするため、本体扉3が閉鎖される際に受部62に挿通された長尺部材52の端部に当接して、カーテン5を所定位置まで押し込む押込部材を本体扉3に設けても良い。押込部材は、被挿入部材32と一体に形成しても良く、あるいは被挿入部材32と別に設けるようにしても良い。その他、カーテン5を未装着のままで本体扉3を閉鎖させようとした場合において筐体2の側面よりも大きく突出した位置で止まるように、揺動部材64の長さを大きく設定しておくようにしてもよい。これにより、本体扉3が閉鎖されていないことを作業者に気づかせて、カーテンを装着するように促すこともできる。例えば、本体扉3の内側を、筐体2の側面よりも外側に位置するように設定すれば、本体扉3が閉鎖されていないことを視覚的に確認できるので、作業者にカーテンの装着忘れをいち早く気づかせることができる。
【0026】
(本発明の第二の実施形態)
本発明の第二の実施形態に係るX線検査装置7は、(1)カーテン支持体6の本体部61に設けられる窓穴61bが水平方向に延びる切欠き61cで連結されている、(2)本体扉3に取り付けられる被挿入部材32に替えて板状の挿入部材33が設けられている、及び、(3)本体扉3にカーテンを所定の装着位置に押し込む板状の押込部材34が追加されている、という点を除いて、上一実施形態に係るX線検査装置1と構造が共通している。そこで、上記(1)〜(3)の部位以外については、第一実施形態と同一符号を使用し、詳細な説明を省略する。
【0027】
図10乃至図12は、カーテンが装着される周辺部分を拡大して示す斜視図、正面図、及び側断面図であって、各図には、カーテンが(a)装着された状態と(b)取り外された状態が示されている。図13及び図14は、それぞれカーテンが装着された状態と、取り外された状態を拡大して示す平断面図である。なお、図12(a)及び(b)は、図13のG−G断面、及び図14のH−H断面に相当し、図13及び図14は、図12のE−E断面、及びF−F断面に相当する。X線検査装置7は、図1乃至図3に示される第一実施形態のX線検査装置1と同じく、X線の外部漏洩を遮断する筐体2にX線発生手段11及びX線検出手段12を備える。筐体2には、その側方正面に設けられる本体扉3が閉鎖されていないときに、X線発生手段11からのX線照射を停止するインターロックスイッチSが設けられている。インターロックスイッチSは、本体扉3が閉鎖され、本体扉3のスイッチ操作片31が係合するときにX線を照射可能とする。
【0028】
筐体2には、入口2aから出口2bまで被検査物を搬送する搬送手段4が備えられている。入口2a及び出口2bに着脱可能に設けられて、そこからのX線漏洩を防止するカーテン5・・5は、図4に示されるように、カーテン材51と、これを吊り下げる吊下部52a、後述の受部62に挿通してカーテンを装着する装着部52b、及び吊下部52aと装着部52bを連結する連結部52cからなる長尺部材52と、で構成される。筐体2の入口2a及び出口2b付近に設けられるカーテン支持体6,6は、図10及び図11に示されるように、本体部61と、所定隙間Gを挟んで相対向する連続斜面621,621で形成される複数の受部62とを備えている。本体部61には、各受部62へカーテン5を通過させるための切欠き61a・・61aが形成される。
【0029】
切欠き61aの上方には、図11に示されるように、第一実施形態と同様の矩形状の窓穴61bが形成されており、相隣接する窓穴61bの上部は水平方向に延びる切欠き61c,61cで連結されている。各窓穴61bの内側には、図10乃至図14に示されるように、水平方向に延びる固定支持軸63に支持されて垂直面内で揺動する揺動部材64が設けられている。揺動部材64は、一方の揺動端64aが窓穴61bの外側に突出しており、図10及び図12の(a)において二点鎖線で、あるいは図10及び図12の(b)に示されるように、自重で揺動端64aが上方へ揺動するように重心位置が設定されており、これにより窓穴61bの上部が閉鎖される。一方、自重で下方に揺動している揺動端64bは、図12(b)に示されるように、切欠き61aと受部62の間に位置しているが、カーテン5を装着することで、図10及び図12の(a)に実線で示されるように、装着部52bによって上方に揺動させられ、揺動端64aは窓穴61bの下部に退避させられる。
【0030】
本体扉3において、筐体2と対向する面には、水平方向に延びる平面視扇状の板形状であって、図12(a)及び図13に示されるように、本体扉3を閉鎖するときに、被挿入部となる各窓穴61bの上部及び切欠き61cに挿入される挿入部材33が設けられている。したがって、カーテン5が筐体2に適切に装着されていれば、図11(a)及び図12(a)に実線で示されるように、揺動端64aが被挿入部の一部をなす窓穴61bの上部から退避して、図13に示されるように、挿入部材33が被挿入部に挿入可能となる。一方、カーテン5が筐体2に適切に装着されていなければ、図11(b)及び図12(b)に示されるように、揺動端64aが自重で被挿入部の一部をなす窓穴61bの上部を塞ぐように位置して、被挿入部に対する挿入部材33の挿入が阻止されることになる。すなわち、すべてのカーテン5が適切に装着されていれば、本体扉3を完全に閉鎖できて、X線が照射可能となる。一方、カーテン5のいずれか一枚でも適切に装着されていなければ、被挿入部が揺動部材64で閉鎖されて、本体扉3が閉鎖不能となることで、X線照射が停止される。
【0031】
なお、図14に示されるように、挿入部材33を平面視扇状に形成することにより、カーテン5を装着しないで本体扉3を閉鎖しようとしても、本体扉3の内側が、筐体2の側面よりも外側に位置するところで突っ掛かるように設定されているので、本体扉3が閉鎖されていないことを作業者が目視確認することができる。その他、本体扉3には、図12(a)及び図13に示されるように、水平方向に延びる板形状であって、本体扉3が閉鎖されるときに、カーテン5を所定の装着位置に押し込む板状の押込部材34が設けられている。
【0032】
上記のとおり、揺動部材64は、カーテン5が取り外されたときに自重で、挿入部材33の被挿入部への挿入を阻止する位置へ変位するため、ばね等の付勢部材を設けなくても、カーテン5の装着有無に応じて、本体扉3の閉鎖可否、すなわちX線照射可否を確実に切り換えることができる。その結果、装置構造が簡単になり、故障リスクが低減され、埃や雑菌等が溜まりにくく点検・清掃が容易で、擦れによる削り屑の発生の心配もないため、安全かつ衛生的に使用できる。また、受部62は、長尺部材52の挿通方向に延びる連続斜面621,621で形成されているため、長尺部材52を挿通する際に引っ掛かり等がなく、カーテン5を容易に装着できる。さらに、押込部材34が、本体扉3が閉鎖される際に受部62に挿通された長尺部材52に当接して所定位置まで押し込むことにより、カーテン5が適切に装着される。
【0033】
上記第二の実施形態において、挿入部材33は板状に形成されていたが、これに替えて、図15に示される挿入部材35のように棒状に形成して、本体扉3を軽量化することもできる。また、第二実施形態では、筐体2にインターロックスイッチSを設けたが、筐体2にスイッチ操作片を設け、本体扉3にインターロックスイッチSを設けることも可能である。カーテン5は、着脱作業性を確保するため、一枚ずつ独立して軽量化したが、複数枚のカーテン材51を一本の長尺部材52に取り付けても良い。また、カーテン5を入口2a及び出口2bの各々に複数枚設けたが、X線強度レベルに応じて一枚としても良い。
【0034】
なお、本発明に係るX線検査装置は、上記した第一及び第二の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】第一実施形態に係るX線検査装置の正面図。
【図2】第一実施形態に係るX線検査装置の側面図
【図3】第一実施形態に係るX線検査装置の平面図。
【図4】第一実施形態に係るX線検査装置に装着するX線漏洩防止用のカーテンを示す図。
【図5】第一実施形態に係るX線検査装置のカーテンが装着される周辺部分を示す斜視図。
【図6】第一実施形態に係るX線検査装置のカーテンが装着される周辺部分を示す正面図。
【図7】第一実施形態に係るX線検査装置のカーテンが装着される周辺部分を示す側断面図。
【図8】第一実施形態に係るX線検査装置のカーテンが装着された状態を示す平断面図。
【図9】第一実施形態に係るX線検査装置のカーテンが取り外された状態を示す平断面図。
【図10】第二実施形態に係るX線検査装置のカーテンが装着される周辺部分を示す斜視図。
【図11】第二実施形態に係るX線検査装置のカーテンが装着される周辺部分を示す正面図。
【図12】第二実施形態に係るX線検査装置のカーテンが装着される周辺部分を示す側断面図。
【図13】第二実施形態に係るX線検査装置のカーテンが装着された状態を示す平断面図。
【図14】第二実施形態に係るX線検査装置のカーテンが取り外された状態を示す平断面図。
【図15】第二実施形態に係るX線検査装置の変形例で、図14に対応する平断面図。
【符号の説明】
【0036】
1 X線検査装置(第一実施形態)
11 X線発生手段
12 X線検出手段
2 筐体
2a 入口
2b 出口
3 本体扉
31 スイッチ操作片
32 被挿入部材
32a 被挿入部
4 搬送手段
5 カーテン
51 カーテン材
52 長尺部材
52a 吊下部
52b 装着部
52c 連結部
6 カーテン支持体
61 本体部
61a 切欠き
61b 窓穴
62 受部
621 連続斜面
63 固定支持軸
64 揺動部材
64a 揺動端
64b 揺動端
G 隙間
S インターロックスイッチ
7 X線検査装置(第二実施形態)
33 挿入部材
34 押込部材
61c 切欠き
35 挿入部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品等の物品への異物混入有無を検査可能なX線検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
搬送中の被検査物にX線を照射し、被検査物を透過したX線を検出することにより、異物混入有無を検査するX線検査装置においては、被検査物が通過する筐体の入口及び出口からX線が外部に漏洩しないように、X線を遮弊するカーテンが吊り下げられている。清掃・点検等のために、カーテンを筐体に対して着脱可能としたものがあるが、かかる装置では、取り外したカーテンを復元せずに運転を再開する操作ミスを防止する必要がある。
【0003】
そこで、インターロックスイッチを筐体に設け、これを、カーテンの着脱に連動してスライド開閉するシャッターで覆ったX線検査装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置によれば、シャッターは、カーテンが所定位置に装着されている場合にのみ開放されるため、カーテンが適切に装着されていない状態では、本体扉に設けられたスイッチ操作片がシャッターに当接して、本体扉を閉鎖することができず、また、スイッチ操作片がインターロックスイッチにアクセスできないために、X線を照射することができないものである。
【特許文献1】特許第3618723号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のスライド開閉式シャッターは、シャッターを閉鎖する付勢部材(コイルばね)が必要である等、構造が複雑で故障し易いという問題がある。また、シャッター内側、スライド部材間、及びコイルばね周辺に、埃や雑菌が溜まり易い一方、清掃・点検がしにくく、安全・衛生面にも問題がある。さらに、カーテンを復元せずに本体扉を閉鎖した場合、本体扉のスイッチ操作片がシャッターに強く当たって、シャッターが破損させるおそれがある。その他、スライド部材を採用するため、擦れによる削り屑が発生して、被検査物に混入することも懸念される。
【0005】
本発明は、斯かる実情に鑑み、構造が簡単で、安全・衛生性に優れたX線検査装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、X線発生手段と、X線検出手段と、前記X線発生手段からのX線が外部に漏洩することを遮断する筐体と、前記筐体の側方に設けられた本体扉と、前記筐体の側方に設けられた入口から出口まで被検査物を搬送する搬送手段と、前記入口及び前記出口に着脱可能に設けられ、前記入口及び前記出口から外部へのX線漏洩を防止するカーテンと、前記本体扉が前記筐体に対して閉鎖されていないときに前記X線発生手段からのX線の照射を停止するインターロックスイッチと、前記本体扉と前記筐体とが対向する側の一方に設けられた挿入部材と、該挿入部材と対向する位置に設けられ、前記挿入部材が挿入されることで前記本体扉の閉鎖を可能とする被挿入部と、垂直面内で揺動する揺動部材と、を備え、前記揺動部材は、自重により一端が挿入阻止位置へ変位して前記挿入部材の前記被挿入部への挿入を阻止し、前記カーテンの装着により前記一端が挿入可能位置へ揺動して前記挿入部材の前記被挿入部への挿入を可能とし、前記カーテンが装着されていない場合、前記本体扉が閉鎖不能となることで前記X線発生手段からのX線の照射を停止することを特徴とするX線検査装置を提供する。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のX線検査装置であって、前記本体扉に前記被挿入部が設けられており、前記挿入部材は前記揺動部材の一端であり、前記揺動部材の一端は自重によって前記被挿入部から外れ、前記カーテンの装着により前記一端が前記被挿入部に位置することで前記揺動部材の一端が前記被挿入部への挿入を可能とすることを特徴とするX線検査装置を提供する。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のX線検査装置であって、前記筐体に前記被挿入部が設けられており、前記本体扉に前記挿入部材が設けられており、記揺動部材の一端は自重で前記被挿入部に位置し、前記カーテンの装着により前記一端が前記被挿入部から退避することで前記挿入部材の前記被挿入部への挿入を可能とすることを特徴とするX線検査装置を提供する。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のX線検査装置であって、前記カーテンはカーテン材を吊り下げ、かつ、前記筐体に設けられる受部に挿通させることで前記カーテンを装着する長尺部材を有し、前記受部は、前記長尺部材の挿通方向に延びる対向する連続斜面で形成されていることを特徴とするX線検査装置を提供する。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載のX線検査装置であって、前記本体扉に、前記カーテンを所定の装着位置に押し込む押込部材を設けたことを特徴とするX線検査装置を提供する。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載のX線検査装置であって、
前記挿入部材の長さは、前記本体扉が閉鎖不能のときに、前記本体扉の内側が前記筐体側面より外部に位置するように設定されていること特徴とするX線検査装置を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の請求項1乃至3のいずれかに記載のX線検査装置によれば、以下の優れた効果を奏する。揺動部材は、カーテンが取り外されたときに自重で、挿入部材の挿入を阻止する挿入阻止位置へ変位するため、ばね等の付勢部材を設けなくても、カーテンの装着有無に応じて、本体扉の閉鎖可否、すなわちX線の照射可否を確実に切り換えることができる。その結果、装置構造が簡単になって、故障リスクを低減することができる。また、上記従来の装置に比べて、埃や雑菌等が溜まりにくく、点検・清掃が容易で、擦れによる削り屑の発生の心配もないため、安全かつ衛生的に使用することができる。
【0013】
本発明の請求項4に記載のX線検査装置によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載のX線検査装置が奏する効果に加えて、以下の優れた効果を奏する。受部が断続的に形成されている場合には、その断続形状部に長尺部材の先端部が引っ掛かるが、連続面に形成することによって長尺部材のスムーズな挿通を可能としたので、カーテンを容易に装着することができるものである。
【0014】
本発明の請求項5に記載のX線検査装置によれば、請求項1乃至4のいずれかに記載のX線検査装置が奏する効果に加えて、以下の優れた効果を奏する。本体扉にカーテンを押し込むための押込部材を設けたので、カーテンを適切な位置に確実に装着することができる。
【0015】
本発明の請求項6に記載のX線検査装置によれば、請求項1乃至5のいずれかに記載のX線検査装置が奏する効果に加えて、以下の優れた効果を奏する。本体扉が閉鎖されていないことを目視確認できるので、作業者にカーテンの装着忘れをいち早く気づかせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら説明する。
【0017】
(本発明の第一の実施形態)
図1乃至図9は、本発明の第一の実施形態を示す。図1は本実施形態に係るX線検査装置1の正面図、図2は側面図、図3は平面図であり、それぞれ本体扉が開放された状態を示す。図4は、X線検査装置1に設けられるX線漏洩防止用のカーテン5について、(a)側面図、及び(a)における矢印方向から見た(b)正面図を示したものである。図5乃至図7は、カーテンが装着される周辺部分を拡大して示す斜視図、正面図、及び側断面図であって、各図には、カーテンが(a)装着された状態と(b)取り外された状態が示されている。図8及び図9は、カーテンが装着された状態と、取り外された状態を拡大して示す平断面図である。なお、図7(a)及び(b)は、図8のC−C断面、及び図9のD−D断面に相当し、図8及び図9は、図7のA−A断面、及びB−B断面に相当する。
【0018】
X線検査装置1は、被検査物を搬送しながらX線を照射し、被検査物を透過したX線を検出して画像処理することにより、物品内部への異物混入有無を検査するものである。X線検査装置1は、図1乃至図3に示されるように、X線発生手段11と、X線検出手段12を備えてなり、これらをX線発生手段11からのX線が外部に漏洩しないように遮断する筐体2に設けてなる。筐体2の側方正面(被検査物の搬送経路の側方)には、筐体2の内側を清掃・点検等できるように、二枚の本体扉3が観音開きするように設けられている。筐体2には、本体扉3のいずれかが筐体2に対して完全に閉鎖されていないときに、X線発生手段11からのX線照射を停止するインターロックスイッチSが、各本体扉3に対応して設けられている。インターロックスイッチSは、スイッチ操作片31が備えられる本体扉3の内側と対向するように設けられており、本体扉3が完全に閉鎖された場合にのみ、スイッチ操作片31が係合してX線照射が可能となるように位置設定されている。
【0019】
筐体2の側方左面には、被検査物がX線検査装置1を通過するための入口2aが設けられ、側方右面に出口2bが設けられている。筐体2には、入口2aから出口2bまで被検査物を搬送する搬送手段4がセットされている。搬送手段4は、入口2aから搬入された被検査物を出口2bへ向けて定速で搬送するベルトコンベアで、図2に二点鎖線で示されるように、セット位置から取り外して清掃・点検等を行うことができる。入口2a及び出口2bには、外部へのX線漏洩を防止するために、それぞれ複数枚のカーテン5・・5が着脱可能に設けられている。カーテン5・・5は、図4に示されるように、多数のスリットが形成されたカーテン材51と、カーテン材51を吊り下げるための長尺部材52を有してなる。長尺部材52は、図4(b)に示されるように、カーテン材51を巻き付けた状態で吊り下げる棒状の吊下部52aと、後述する受部62に長手方向に挿通されることで筐体2にカーテン5を装着させる棒状の装着部52bと、吊下部52aと装着部52bを連結する連結部52cを備えてなる。
【0020】
筐体2において、本体扉3を開いた内側の上方には、図1に示されるように、入口2a側及び出口2b側に、カーテン5を装着するためのカーテン支持体6,6が設けられている。各カーテン支持体6は、図5乃至図7に示されるように、下側が開放されたボックス状の本体部61と、本体部61の内側で長尺部材52(装着部52b)の挿通方向に延びる連続斜面621,621で形成される複数の受部62と、を備えてなる。連続斜面621,621は、所定の隙間Gをおいて相対向するように設けられ、図5及び図6に示されるように、協働して装着部52bを斜め下方から支持するとともに、隙間Gを設けることで連結部52cとの干渉を回避している。本体部61には、各受部62に挿通されるカーテン5が通過するための切欠き61a・・61aが形成されている。切欠き61aは、装着部52b及び連結部52cの形状に合わせて形成され、カーテン5の挿通位置・向きを示唆するとともに、受部62内に挿通された装着部52bの位置ずれを防止する。
【0021】
本体部61において、各切欠き61aの上方には、矩形状の窓穴61bが形成されている。各窓穴61bの内側には、図7乃至図9に示されるように、窓穴61bと所定間隔をおいて水平方向に延びる固定支持軸63と、垂直面内で揺動するように固定支持軸63に支持され、一方の揺動端64aが窓穴61bの外側に突出する揺動部材64が設けられている。揺動部材64は、その長手方向の途中部を支持されているが、図5及び図7の(a)において二点鎖線で、あるいは図5及び図7の(b)に示されるように、自重で揺動端64aが上方へ揺動し、揺動端64aと反対側の揺動端64bが下方へ揺動するように重心位置が設定されている。このとき、自重で下方に揺動している揺動端64bは、図7(b)に示されるように、切欠き61aと受部62の間に位置しているが、カーテン5を装着することで、図5乃至図7の(a)に実線で示されるように、装着部52bで押されて上方に揺動させられ、揺動端64aは下方に揺動させられる。
【0022】
本体扉3において、図7乃至図9に示されるように、筐体側のカーテン支持体6と対向する面には、本体扉3を閉鎖するときにカーテン支持体6と近接する被挿入部材32が設けられている。被挿入部材32には、図6乃至図8に示されるように、カーテン5の装着で下方に揺動した揺動端64aと対応する位置に、揺動端64aを挿入させることができる被挿入部32aが形成されている。したがって、カーテン5が筐体2に適切に装着されていれば、揺動端64aは、カーテン支持体6から外側へ突出しているにもかかわらず、図7(a)及び図8に示されるように、被挿入部材32と干渉することなく、被挿入部32aに受け入れられるものである。一方、カーテン5が筐体2に適切に装着されていなければ、揺動端64aは、図7(b)及び図9に示されるように、自重で被挿入部32aに対応する位置から外れてしまい、被挿入部32aへの挿入が阻止されることになる。すなわち、すべてのカーテン5が適切に装着されていれば、本体扉3を完全に閉鎖することができ、スイッチ操作片31がインターロックスイッチSに係合することによりX線の照射が可能となるものである。一方、カーテン5のいずれか一枚でも適切に装着されていなければ、揺動部材64と被挿入部材32が干渉して、本体扉3が閉鎖不能となり、スイッチ操作片31がインターロックスイッチSに係合できないために、X線発生手段11からのX線の照射が停止されることとなる。
【0023】
上記のとおり、揺動部材64は、カーテン5が取り外されたときに自重で挿入阻止位置へ変位するため、ばね等の付勢部材を設けなくても、カーテン5の装着有無に応じて、本体扉3の閉鎖可否、すなわちX線発生手段11からのX線照射可否を確実に切り換えることができる。その結果、装置構造が簡単になって、故障リスクを低減することができる。また、インターロックスイッチをスライド開閉式シャッターで覆う上記従来の装置に比べて、埃や雑菌等が溜まりにくく、点検・清掃が容易で、擦れによる削り屑の発生の心配もないため、安全かつ衛生的に使用することができる。また、受部62は、長尺部材52の挿通方向に延びる連続斜面621,621を対向配置することにより形成されているため、長尺部材52を挿通する際に引っ掛かり等を生じることなく、カーテンを容易に装着することができる。
【0024】
上記第一の実施形態では、筐体2にインターロックスイッチSを設け、これに係合するスイッチ操作片31を本体扉3に設けたが、筐体2にスイッチ操作片を設け、本体扉3にインターロックスイッチSを設けることも可能である。入口2a及び出口2bのそれぞれに複数枚ずつ設けられるカーテン5は、軽量化により着脱作業性を確保するため、一枚ずつ独立して着脱できるように構成したが、複数枚のカーテン材51を一本の長尺部材52に取り付けるようにしても良い。また、カーテン5は、入口2a及び出口2bのそれぞれに複数枚設けられていたが、X線の強度レベルに応じて一枚としても良い。
【0025】
カーテン5が所定の装着位置にセットされるようにするため、本体扉3が閉鎖される際に受部62に挿通された長尺部材52の端部に当接して、カーテン5を所定位置まで押し込む押込部材を本体扉3に設けても良い。押込部材は、被挿入部材32と一体に形成しても良く、あるいは被挿入部材32と別に設けるようにしても良い。その他、カーテン5を未装着のままで本体扉3を閉鎖させようとした場合において筐体2の側面よりも大きく突出した位置で止まるように、揺動部材64の長さを大きく設定しておくようにしてもよい。これにより、本体扉3が閉鎖されていないことを作業者に気づかせて、カーテンを装着するように促すこともできる。例えば、本体扉3の内側を、筐体2の側面よりも外側に位置するように設定すれば、本体扉3が閉鎖されていないことを視覚的に確認できるので、作業者にカーテンの装着忘れをいち早く気づかせることができる。
【0026】
(本発明の第二の実施形態)
本発明の第二の実施形態に係るX線検査装置7は、(1)カーテン支持体6の本体部61に設けられる窓穴61bが水平方向に延びる切欠き61cで連結されている、(2)本体扉3に取り付けられる被挿入部材32に替えて板状の挿入部材33が設けられている、及び、(3)本体扉3にカーテンを所定の装着位置に押し込む板状の押込部材34が追加されている、という点を除いて、上一実施形態に係るX線検査装置1と構造が共通している。そこで、上記(1)〜(3)の部位以外については、第一実施形態と同一符号を使用し、詳細な説明を省略する。
【0027】
図10乃至図12は、カーテンが装着される周辺部分を拡大して示す斜視図、正面図、及び側断面図であって、各図には、カーテンが(a)装着された状態と(b)取り外された状態が示されている。図13及び図14は、それぞれカーテンが装着された状態と、取り外された状態を拡大して示す平断面図である。なお、図12(a)及び(b)は、図13のG−G断面、及び図14のH−H断面に相当し、図13及び図14は、図12のE−E断面、及びF−F断面に相当する。X線検査装置7は、図1乃至図3に示される第一実施形態のX線検査装置1と同じく、X線の外部漏洩を遮断する筐体2にX線発生手段11及びX線検出手段12を備える。筐体2には、その側方正面に設けられる本体扉3が閉鎖されていないときに、X線発生手段11からのX線照射を停止するインターロックスイッチSが設けられている。インターロックスイッチSは、本体扉3が閉鎖され、本体扉3のスイッチ操作片31が係合するときにX線を照射可能とする。
【0028】
筐体2には、入口2aから出口2bまで被検査物を搬送する搬送手段4が備えられている。入口2a及び出口2bに着脱可能に設けられて、そこからのX線漏洩を防止するカーテン5・・5は、図4に示されるように、カーテン材51と、これを吊り下げる吊下部52a、後述の受部62に挿通してカーテンを装着する装着部52b、及び吊下部52aと装着部52bを連結する連結部52cからなる長尺部材52と、で構成される。筐体2の入口2a及び出口2b付近に設けられるカーテン支持体6,6は、図10及び図11に示されるように、本体部61と、所定隙間Gを挟んで相対向する連続斜面621,621で形成される複数の受部62とを備えている。本体部61には、各受部62へカーテン5を通過させるための切欠き61a・・61aが形成される。
【0029】
切欠き61aの上方には、図11に示されるように、第一実施形態と同様の矩形状の窓穴61bが形成されており、相隣接する窓穴61bの上部は水平方向に延びる切欠き61c,61cで連結されている。各窓穴61bの内側には、図10乃至図14に示されるように、水平方向に延びる固定支持軸63に支持されて垂直面内で揺動する揺動部材64が設けられている。揺動部材64は、一方の揺動端64aが窓穴61bの外側に突出しており、図10及び図12の(a)において二点鎖線で、あるいは図10及び図12の(b)に示されるように、自重で揺動端64aが上方へ揺動するように重心位置が設定されており、これにより窓穴61bの上部が閉鎖される。一方、自重で下方に揺動している揺動端64bは、図12(b)に示されるように、切欠き61aと受部62の間に位置しているが、カーテン5を装着することで、図10及び図12の(a)に実線で示されるように、装着部52bによって上方に揺動させられ、揺動端64aは窓穴61bの下部に退避させられる。
【0030】
本体扉3において、筐体2と対向する面には、水平方向に延びる平面視扇状の板形状であって、図12(a)及び図13に示されるように、本体扉3を閉鎖するときに、被挿入部となる各窓穴61bの上部及び切欠き61cに挿入される挿入部材33が設けられている。したがって、カーテン5が筐体2に適切に装着されていれば、図11(a)及び図12(a)に実線で示されるように、揺動端64aが被挿入部の一部をなす窓穴61bの上部から退避して、図13に示されるように、挿入部材33が被挿入部に挿入可能となる。一方、カーテン5が筐体2に適切に装着されていなければ、図11(b)及び図12(b)に示されるように、揺動端64aが自重で被挿入部の一部をなす窓穴61bの上部を塞ぐように位置して、被挿入部に対する挿入部材33の挿入が阻止されることになる。すなわち、すべてのカーテン5が適切に装着されていれば、本体扉3を完全に閉鎖できて、X線が照射可能となる。一方、カーテン5のいずれか一枚でも適切に装着されていなければ、被挿入部が揺動部材64で閉鎖されて、本体扉3が閉鎖不能となることで、X線照射が停止される。
【0031】
なお、図14に示されるように、挿入部材33を平面視扇状に形成することにより、カーテン5を装着しないで本体扉3を閉鎖しようとしても、本体扉3の内側が、筐体2の側面よりも外側に位置するところで突っ掛かるように設定されているので、本体扉3が閉鎖されていないことを作業者が目視確認することができる。その他、本体扉3には、図12(a)及び図13に示されるように、水平方向に延びる板形状であって、本体扉3が閉鎖されるときに、カーテン5を所定の装着位置に押し込む板状の押込部材34が設けられている。
【0032】
上記のとおり、揺動部材64は、カーテン5が取り外されたときに自重で、挿入部材33の被挿入部への挿入を阻止する位置へ変位するため、ばね等の付勢部材を設けなくても、カーテン5の装着有無に応じて、本体扉3の閉鎖可否、すなわちX線照射可否を確実に切り換えることができる。その結果、装置構造が簡単になり、故障リスクが低減され、埃や雑菌等が溜まりにくく点検・清掃が容易で、擦れによる削り屑の発生の心配もないため、安全かつ衛生的に使用できる。また、受部62は、長尺部材52の挿通方向に延びる連続斜面621,621で形成されているため、長尺部材52を挿通する際に引っ掛かり等がなく、カーテン5を容易に装着できる。さらに、押込部材34が、本体扉3が閉鎖される際に受部62に挿通された長尺部材52に当接して所定位置まで押し込むことにより、カーテン5が適切に装着される。
【0033】
上記第二の実施形態において、挿入部材33は板状に形成されていたが、これに替えて、図15に示される挿入部材35のように棒状に形成して、本体扉3を軽量化することもできる。また、第二実施形態では、筐体2にインターロックスイッチSを設けたが、筐体2にスイッチ操作片を設け、本体扉3にインターロックスイッチSを設けることも可能である。カーテン5は、着脱作業性を確保するため、一枚ずつ独立して軽量化したが、複数枚のカーテン材51を一本の長尺部材52に取り付けても良い。また、カーテン5を入口2a及び出口2bの各々に複数枚設けたが、X線強度レベルに応じて一枚としても良い。
【0034】
なお、本発明に係るX線検査装置は、上記した第一及び第二の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】第一実施形態に係るX線検査装置の正面図。
【図2】第一実施形態に係るX線検査装置の側面図
【図3】第一実施形態に係るX線検査装置の平面図。
【図4】第一実施形態に係るX線検査装置に装着するX線漏洩防止用のカーテンを示す図。
【図5】第一実施形態に係るX線検査装置のカーテンが装着される周辺部分を示す斜視図。
【図6】第一実施形態に係るX線検査装置のカーテンが装着される周辺部分を示す正面図。
【図7】第一実施形態に係るX線検査装置のカーテンが装着される周辺部分を示す側断面図。
【図8】第一実施形態に係るX線検査装置のカーテンが装着された状態を示す平断面図。
【図9】第一実施形態に係るX線検査装置のカーテンが取り外された状態を示す平断面図。
【図10】第二実施形態に係るX線検査装置のカーテンが装着される周辺部分を示す斜視図。
【図11】第二実施形態に係るX線検査装置のカーテンが装着される周辺部分を示す正面図。
【図12】第二実施形態に係るX線検査装置のカーテンが装着される周辺部分を示す側断面図。
【図13】第二実施形態に係るX線検査装置のカーテンが装着された状態を示す平断面図。
【図14】第二実施形態に係るX線検査装置のカーテンが取り外された状態を示す平断面図。
【図15】第二実施形態に係るX線検査装置の変形例で、図14に対応する平断面図。
【符号の説明】
【0036】
1 X線検査装置(第一実施形態)
11 X線発生手段
12 X線検出手段
2 筐体
2a 入口
2b 出口
3 本体扉
31 スイッチ操作片
32 被挿入部材
32a 被挿入部
4 搬送手段
5 カーテン
51 カーテン材
52 長尺部材
52a 吊下部
52b 装着部
52c 連結部
6 カーテン支持体
61 本体部
61a 切欠き
61b 窓穴
62 受部
621 連続斜面
63 固定支持軸
64 揺動部材
64a 揺動端
64b 揺動端
G 隙間
S インターロックスイッチ
7 X線検査装置(第二実施形態)
33 挿入部材
34 押込部材
61c 切欠き
35 挿入部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線発生手段と、
X線検出手段と、
前記X線発生手段からのX線が外部に漏洩することを遮断する筐体と、
前記筐体の側方に設けられた本体扉と、
前記筐体の側方に設けられた入口から出口まで被検査物を搬送する搬送手段と、
前記入口及び前記出口に着脱可能に設けられ、前記入口及び前記出口から外部へのX線漏洩を防止するカーテンと、
前記本体扉が前記筐体に対して閉鎖されていないときに前記X線発生手段からのX線の照射を停止するインターロックスイッチと、
前記本体扉と前記筐体とが対向する側の一方に設けられた挿入部材と、
該挿入部材と対向する位置に設けられ、前記挿入部材が挿入されることで前記本体扉の閉鎖を可能とする被挿入部と、
垂直面内で揺動する揺動部材と、を備え、
前記揺動部材は、自重により一端が挿入阻止位置へ変位して前記挿入部材の前記被挿入部への挿入を阻止し、前記カーテンの装着により前記一端が挿入可能位置へ揺動して前記挿入部材の前記被挿入部への挿入を可能とし、前記カーテンが装着されていない場合、前記本体扉が閉鎖不能となることで前記X線発生手段からのX線の照射を停止することを特徴とするX線検査装置。
【請求項2】
請求項1に記載のX線検査装置であって、
前記本体扉に前記被挿入部が設けられており、
前記挿入部材は前記揺動部材の一端であり、
前記揺動部材の一端は自重によって前記被挿入部から外れ、前記カーテンの装着により前記一端が前記被挿入部に位置することで前記揺動部材の一端が前記被挿入部への挿入を可能とすることを特徴とするX線検査装置。
【請求項3】
請求項1に記載のX線検査装置であって、
前記筐体に前記被挿入部が設けられており、
前記本体扉に前記挿入部材が設けられており、
記揺動部材の一端は自重で前記被挿入部に位置し、前記カーテンの装着により前記一端が前記被挿入部から退避することで前記挿入部材の前記被挿入部への挿入を可能とすることを特徴とするX線検査装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のX線検査装置であって、
前記カーテンはカーテン材を吊り下げ、かつ、前記筐体に設けられる受部に挿通させることで前記カーテンを装着する長尺部材を有し、
前記受部は、前記長尺部材の挿通方向に延びる対向する連続斜面で形成されていることを特徴とするX線検査装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のX線検査装置であって、
前記本体扉に、前記カーテンを所定の装着位置に押し込む押込部材を設けたことを特徴とするX線検査装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のX線検査装置であって、
前記挿入部材の長さは、前記本体扉が閉鎖不能のときに、前記本体扉の内側が前記筐体側面より外部に位置するように設定されていること特徴とするX線検査装置。
【請求項1】
X線発生手段と、
X線検出手段と、
前記X線発生手段からのX線が外部に漏洩することを遮断する筐体と、
前記筐体の側方に設けられた本体扉と、
前記筐体の側方に設けられた入口から出口まで被検査物を搬送する搬送手段と、
前記入口及び前記出口に着脱可能に設けられ、前記入口及び前記出口から外部へのX線漏洩を防止するカーテンと、
前記本体扉が前記筐体に対して閉鎖されていないときに前記X線発生手段からのX線の照射を停止するインターロックスイッチと、
前記本体扉と前記筐体とが対向する側の一方に設けられた挿入部材と、
該挿入部材と対向する位置に設けられ、前記挿入部材が挿入されることで前記本体扉の閉鎖を可能とする被挿入部と、
垂直面内で揺動する揺動部材と、を備え、
前記揺動部材は、自重により一端が挿入阻止位置へ変位して前記挿入部材の前記被挿入部への挿入を阻止し、前記カーテンの装着により前記一端が挿入可能位置へ揺動して前記挿入部材の前記被挿入部への挿入を可能とし、前記カーテンが装着されていない場合、前記本体扉が閉鎖不能となることで前記X線発生手段からのX線の照射を停止することを特徴とするX線検査装置。
【請求項2】
請求項1に記載のX線検査装置であって、
前記本体扉に前記被挿入部が設けられており、
前記挿入部材は前記揺動部材の一端であり、
前記揺動部材の一端は自重によって前記被挿入部から外れ、前記カーテンの装着により前記一端が前記被挿入部に位置することで前記揺動部材の一端が前記被挿入部への挿入を可能とすることを特徴とするX線検査装置。
【請求項3】
請求項1に記載のX線検査装置であって、
前記筐体に前記被挿入部が設けられており、
前記本体扉に前記挿入部材が設けられており、
記揺動部材の一端は自重で前記被挿入部に位置し、前記カーテンの装着により前記一端が前記被挿入部から退避することで前記挿入部材の前記被挿入部への挿入を可能とすることを特徴とするX線検査装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のX線検査装置であって、
前記カーテンはカーテン材を吊り下げ、かつ、前記筐体に設けられる受部に挿通させることで前記カーテンを装着する長尺部材を有し、
前記受部は、前記長尺部材の挿通方向に延びる対向する連続斜面で形成されていることを特徴とするX線検査装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のX線検査装置であって、
前記本体扉に、前記カーテンを所定の装着位置に押し込む押込部材を設けたことを特徴とするX線検査装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のX線検査装置であって、
前記挿入部材の長さは、前記本体扉が閉鎖不能のときに、前記本体扉の内側が前記筐体側面より外部に位置するように設定されていること特徴とするX線検査装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−71538(P2007−71538A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−255372(P2005−255372)
【出願日】平成17年9月2日(2005.9.2)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月2日(2005.9.2)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
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