説明

ecoボトル

【課題】従来のボトル容器は、内部の底面が平面または凸面になっていたこと、不透明なボトル容器は、液面の状態が分からないこと、ノズルの吸い込み口の向きが分からないことから、内容物を最後まで残さず使用することは不可能であった。粘性が高いものを使用しているポンプボトル容器は、使用していると内容物の中心部が凹み、空気を吸い込み内容物が出てこなかった。スプレーボトル容器は、一般的に斜め向きで使用するが、ノズルの吸い込み口がどちらを向いているか分からないため、空気、ガスしか出てこないことがあった。
【解決手段】内容物を最後まで使い切ることができるよう、ボトル容器の内部の底面は内容物が中心に集まるよう中心部を窪ませた凹面構造とする。これにより自重で内容物が中心部に集まる。また、スプレーボトル容器は一般的に斜めにして使用するが、凹面構造にしたことより、ある程度斜めで使用しても最後まで使用可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプ式シャンプー、ポンプ式ハンドソープ、スプレー式制汗剤、スプレー式ペンキ、スプレー式殺虫剤など、ポンプ、スプレー用液体を内容するボトル容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のポンプボトル容器、詰め替え式のスプレーボトル容器については、内容物がなくなったら、詰め替え用液をボトル容器に補充するか、あるいはボトル容器を捨てていた。また、高圧ガス式のスプレーボトル容器については内容物が出なくなったら捨てていた。
なお、用途は異なるが同様の読み、類似の読みで「エコボトル84」、「エコボトル」などがある。(特許文献1,2,3参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特許公開2009−011782
【特許文献2】 特許公開2005−088988
【特許文献3】 登録実用新案第3141241号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のポンプボトル容器、詰め替え式のスプレーボトル容器については、内部の底面が平面または凸面になっていたこと、不透明なボトル容器は、液面の状態が分からないこと、ノズルの吸い込み口の位置(向き)が分からないことから、内容物を最後まで残さず使用することは不可能であった。そのため内容物が残っているのに内容物が出なくなったら、詰め替え用液をボトル容器に補充するか、あるいはボトル容器を捨てていた。
特に粘性が高いもの(粘り気が強いもの)を採用しているポンプボトル容器は、使用していると内容物の液面がアリ地獄状になり、中心部が凹んでしまい空気を吸い込んでしまう。このようになった場合、ボトルを振ればある程度液面は平らになるが、粘性が高い場合、ボトルを振れば内容物は当然ボトルの端に片寄る。
高圧ガス式のスプレーボトル容器については内容物が出なくなったら補充できないため捨てていた。
また、スプレーボトル容器においては、手に持って使用するため、容器を垂直にした状態で使用することはほとんどない。缶等の不透明な容器についても、一般的には容器を斜め向きで使用するが、ノズルの吸い込み口がどちらを向いているか分からないため、ノズルの吸い込み口が内容物の液体面から出ているためか、空気しか出てこないことがあった。
高圧ガス式のスプレーボトル容器については、ガスしか出てこない場合があり、いずれガス圧がなくなり内容物を最後まで使い切ることができず捨てるしかなかった。
更には、使い切った後のボトル容器にガス抜きの穴をあける際に、内容物(液体)が微量に残ったガスと一緒に噴き出す危険があった。
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
内容物を最後まで使い切ることができるよう、ボトル容器の内部の底面は内容物が中心に集まるよう中心部を窪ませた凹面構造とする。これにより自重で内容物が中心に集まり、また、特に粘性が高いものでもボトルを振ることにより、ボトルの中心に内容物が集まる。
ノズルの長さは、内容物を無駄なく使い切れるように、ボトル容器の内部の底面に接する長さとし、底面にノズルの吸い込み口が接しても内容物を吸い込めるようノズル先端部に数か所切り欠きを設ける。ボトル容器の内部の底面を凹面構造としたことにより自立できなくなるため、自立させる必要があるものは自立できるようボトル本体にスタンドを設ける。(携帯用、または常時箱等に収納して自立させておく必要のないものは、スタンドは不要。)
以上の構成よりなるecoボトル。
【発明の効果】
【0006】
従来は内容物が大分残ったまま詰め替え、あるいは捨てていたポンプボトル容器、詰め替え式のスプレーボトル容器の内容物を本発明により、できるだけ残り少なく使い切ることが可能となる。また、スプレーボトル容器においては、手に持った斜めの状態でもできるだけ残り少なく使い切ることが可能となる。
更には、高圧ガス式のスプレーボトル容器においては、使い切った後のボトル容器にガス抜きの穴をあける際に、内容物(液体)が微量に残ったガスと残った一緒に噴き出すなどの危険性が回避される。
本発明は、ポンプ式シャンプー、ポンプ式ハンドソープ、スプレー式制汗剤、スプレー式ペンキ、スプレー式殺虫剤などだけでなく、化粧用製品、工業用製品、衛生用製品、医薬用製品などのポンプ、スプレーを使用したボトル製品全般に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明のポンプ式ボトル容器の一部切り欠きの側面図
【図2】本発明のスプレー式ボトル容器の一部切り欠きの側面図
【図3】本発明のボトル容器の底部と吸い込み口の関係を示す拡大の側面図
【図4】本発明のボトル容器の一部斜視透過図
【図5】従来のポンプ式ボトル容器の一部切り欠きの側面図
【図6】従来のスプレー式ボトル容器の一部切り欠きの側面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。
(イ)ボトル本体1にボトル底部3を形成し、ボトル底部3は内部の底面を凹面の構造とする。
この場合、ボトル本体1を自立させておく必要がある場合は、ボトル本体1と一体とするスタンド2を形成することも可能で、ボトル底部3を囲むように周囲を筒状の厚肉のスタンド2とすることにより強度が増すことができる。(図1,2,4)
(ロ)吸い込みノズル4の先端の吸い込み口はボトル底部3の内部の底面に接する長さとし、内容物を最後まで吸い込めるようにノズル切り欠き部5を設けてある。(図3)
(ハ)使用する際には、ポンプヘッドA、またはスプレーヘッドBを押圧することにより、ボトル本体1の内容物はノズル切り欠き部5から流入、吸い込みノズル4を通過し、口部A1、または口部B1から抽出される。更に内容物の残量が乏しくなった場合でも、内容物はボトル底部3の内面を流下し常にボトル底部3の中央部に向かって移動を続ける結果、吸い込みノズル4の先端部は内容物に浸かっており、吸い込みノズル4がボトル底部3の内部の底面に接していること、切り欠き部5を設けていることから最後まで抽出可能である。
【符号の説明】
【0009】
1 ボトル本体
2 スタンド
3 ボトル底部
4 吸い込みノズル
5 ノズル切り欠き部
A ポンプヘッド
A1 口部
B スプレーヘッド
B1 口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボトル容器の内部の底面を凹面の構造としたecoボトル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−25485(P2012−25485A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−176759(P2010−176759)
【出願日】平成22年7月20日(2010.7.20)
【出願人】(510149840)
【Fターム(参考)】