特開2000-22371 「電子機器」 (アルプス電気)
要約
【課題】 従来の電子機器では、発熱部品35からの熱は、主にケース31の内壁の金属膜31kから放熱されるため、熱はケース31内部に滞留し、ケース31内の温度が上昇して、プリント基板33に設置された電子部品の性能を阻害する問題があった。
【解決手段】 本発明の電子機器においては、ケース1内の発熱部品6に、マザー基板12の導電パターン12aと当接する熱伝導部材2が接触することにより、発熱部品6からの熱は、熱伝導部材2を伝わり、速やかに導電パターン12aに放出される。
[代表図面]
イメージ ID=000002
書誌事項
【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】公開特許公報(A)
【公開番号】特開2000−22371(P2000−22371A)
【公開日】平成12年1月21日(2000.1.21)
【発明の名称】電子機器
【国際特許分類第7版】
 H05K 7/20
【FI】
 H05K 7/20 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】
【全頁数】5
【出願番号】特願平10−187839
【出願日】平成10年7月2日(1998.7.2)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社
【発明者】
【発明者】
【発明者】
【テーマコード(参考)】
 5E322
【Fターム(参考)】
 5E322 AA03 AA11 AB04 EA11 FA04
特許請求の範囲
【請求項1】
 プリント基板と、該プリント基板上に設置された発熱部品と、前記プリント基板を取り付けて前記発熱部品を収納するケースと、表面に導電パターンが形成されたマザー基板とを有し、前記発熱部品と接する金属板からなる熱伝導部材が、前記ケースに取り付けられ、前記熱伝導部材を前記マザー基板の前記導電パターンに当接させたことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
 プリント基板と、該プリント基板上に設置された発熱部品と、前記プリント基板を取り付けて前記発熱部品を収納するケースと、表面に導電パターンが形成されたマザー基板とを有し、前記発熱部品と接する金属板からなる熱伝導部材が前記ケースに取り付けられ、前記熱伝導部材と前記マザー基板の前記導電パターンとの間に、熱伝導性が良く、且つ弾性のあるシートを介在させ、前記熱伝導部材の熱を、前記シートを介して前記導電パターンに伝導するようにしたことを特徴とする電子機器。
【請求項3】
 前記熱伝導部材に、複数個の貫通孔を設けたことを特徴とする請求項1、または2記載の電子機器。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
 本発明は、例えば、携帯電話機に用いられる送受信ユニット等の電子機器に関し、特に放熱の効率を高めた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
 図3から図5に従って従来の電子機器を説明すると、図3は従来の電子機器の斜視図、図4は従来の電子機器の一部を分解して示す斜視図、図5は従来の電子機器の要部断面図である。これらの図において、プラスチック材料で成形されたケース31は底壁部31aと、四つの側壁部31bと、底壁部31aに対向して上方が開放した開口部31cと、底壁部31aに設けられ、ケーブルを引き出すための貫通孔31dと、底壁部31aと同一面で、側壁部31bの外側に位置する角部に設けられた耳部31eと、耳部31eの中央に設けられた貫通孔31fと、側壁部31bに設けられた内方に突出する凸部31gと、凸部31gの中央には設けられたネジ孔31hと、ケース31の表面全面に、メッキ等の手段によって被着された金属膜31kとを有している。
【0003】
 金属板からなる舌片32は、矩形状を成し、この舌片32の一部がケース31の底壁部31aにインサートモールドによって、埋設されて取り付けられ、この舌片32の一部は、底壁部31aから上方に突出し、傾斜した状態で位置すると共に、舌片32は、ケース表面に被着された金属膜31kと接触状態になっている。
【0004】
 プリント基板33は、貫通孔37と、導電パターン(図示せず)を有し、このプリント基板33の下面33aには、ケーブルを接続するためのコネクタ34及び、発熱量の大きな発熱部品35等が設置され、また上面33bには、比較的発熱量の少ない電子部品36等が設置されている。金属板から成る箱形の金属カバー38は、下面が開放され、上面に複数個の貫通孔39を有し、この金属カバー38は、上面33bの電子部品36を覆うようにプリント基板33に取り付けられ、金属カバー38により上面33bに設置された電子部品36が電気的にシールドされる構成となっている。
【0005】
 また、プリント基板33は、発熱部品35が設置された下面33aをケース31の底壁部31aに対向させて、開口部31cを塞ぐようにケース31に載置され、そして、プリント基板33の貫通孔37に通したネジ40を、ケース31の凸部31gのネジ孔31hにねじ込むことにより、プリント基板33がケース31に取り付けられている。
【0006】
 そして、プリント基板33が、ケース31に取り付けられた状態では、舌片32が発熱部品35の表面に接触するようになっている。
【0007】
 そして、プリント基板33が取り付けられたケース31は、マザー基板41の導電パターン41aが形成された表面に載置され、ケース31の耳部31eの貫通孔31fに通したネジ42を、マザー基板41に設けられたネジ孔41bにねじ込みして、ケース31がマザー基板41に固定されている。
【0008】
 そして、上記のような構成を有する電子機器は、その使用時において、発熱部品35から発生した熱は、舌片32からケース31の金属膜31kに伝えられて、主にケース31の内壁に被着された金属膜31kからケース31内部に放熱される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
 従来の電子機器では、発熱部品35からの熱は、主にケース31の内壁の金属膜31kから放熱されるため、熱はケース31内部に滞留し、ケース31内の温度が上昇して、プリント基板33に設置された電子部品の性能を阻害する問題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
【0011】
 本発明の電子機器は、プリント基板と、該プリント基板上に設置された発熱部品と、前記プリント基板を取り付けて前記発熱部品を収納するケースと、表面に導電パターンが形成されたマザー基板とを有し、前記発熱部品と接する金属板からなる熱伝導部材が、前記ケースに取り付けられ、前記熱伝導部材を前記マザー基板の前記導電パターンに当接させた構成とした。
【0012】
 また、本発明の電子機器は、プリント基板と、該プリント基板上に設置された発熱部品と、前記プリント基板を取り付けて前記発熱部品を収納するケースと、表面に導電パターンが形成されたマザー基板とを有し、前記発熱部品と接する金属板からなる熱伝導部材が前記ケースに取り付けられ、前記熱伝導部材と前記マザー基板の前記導電パターンとの間に、熱伝導性が良く、且つ弾性のあるシートを介在させ、前記熱伝導部材の熱を、前記シートを介して前記導電パターンに伝導するような構成とした。
【0013】
 また、本発明の電子機器は、前記熱伝導部材に、複数個の貫通孔を設けた構成とした。
【0014】
【発明の実施の形態】
 図1、及び図2において、本発明の電子部品を説明すると、図1は本発明の電子機器の一部を分解して示す斜視図、図2は本発明の電子機器の要部の断面図である。これらの図において、プラスチック材料で成形されたケース1は、底壁部1aと、四つの側壁部1bと、底壁部1aに対向して上方が開放した開口部1cと、底壁部1aに設けられた大きなきな貫通孔1dと、ケーブルを引き出す貫通孔1eと、大きな貫通孔1dの外周部の数カ所に形成され、開口部1cに向かって突起した突起部1fと、底壁部1aと同一面で、側壁部1bの外側に位置する角部に設けられた耳部1gと、耳部1gの中央に設けられた貫通孔1hと、側壁部1bに設けられた内方に突出する凸部1kと、凸部1k中央に設けられたネジ孔1mと、ケース1の表面全面には、メッキ等の手段によって被着された金属膜1nとを有している。
【0015】
 金属板からなる熱伝導部材2は、平板部2aと、平板部2aの外周の数カ所において、外側に突出して設けられた突出部2bと、突出部2bの中央に設けられた貫通孔2cと、平板部2aの数カ所において、一部を切り欠いて上方に切り起こされた舌片2dと、平板部2aに設けられた複数の貫通孔3とを有している。さらに、熱伝導部材2の平板部2aは、ケース1の大きな貫通孔1dに合致した形状で下方に突出した膨出部を有し、また貫通孔3によって、熱伝導部材2の軽量化を計っている。
【0016】
 熱伝導部材2は、舌片2dの切り起こされた方向を上方に向けて、ケース1の内部に収納され、突出部2bの貫通孔2cにケース1の突起部1fを通して、ケース1の大きな貫通孔1dを塞ぐように載置され、加熱により突起部1fを変形させ、突起部1fが貫通孔2cを埋めて覆い隠すことによりケース1に固定される。そして、熱伝導部材2が取り付けられたとき、ケース1の大きな貫通孔1dの形状に一致するようにして形成された熱伝導部材2の平板部2aの膨出部は大きな貫通孔1dから下方に露出して、ケース1の底壁部1aと面一、あるいは、底壁部1aから突出した構成となっている。
【0017】
 また、熱伝導性が良く、且つ弾性のあるシート14は、例えばポリイミドフィルムの両面にアクリル系粘着材を塗布したもので、熱伝導部材2の、ケース1の大きな貫通孔1dから露出した表面に接着されて取り付けられている。
【0018】
 プリント基板4は、貫通孔8と、導電パターン(図示せず)を有し、このプリント基板4の下面4aには、ケーブルを接続するためのコネクタ5及び、発熱量の大きな発熱部品6等が設置され、また上面4bには、比較的発熱量の少ない電子部品7等が設置されている。金属板から成る箱形の金属カバー9は、下面が開放され、上面に複数個の貫通孔10を有し、この金属カバー9は、上面4bの電子部品7を覆うようにプリント基板4に取り付けられ、金属カバー9により上面4bに設置された電子部品7が電気的にシールドされる構成となっている。
【0019】
 また、プリント基板4は、発熱部品6の設置された下面4aを、ケース1の底壁部1aに対向させ、開口部1cを塞ぐようにケース1に載置され、そして、プリント基板4の貫通孔8に通したネジ11を、ケース1の凸部1kのネジ孔1mにねじ込むことにより、ケース1に取り付けられている。そして、プリント基板4が、ケース1に取り付けられた状態では、熱伝導部材2は、プリント基板4の下面4aの発熱部品6を含む領域に対向すると共に、プリント基板4の下面4aに設けられた発熱部品6の表面には、熱伝導部材2の舌片2dが接触した状態となっている。
【0020】
 そして、プリント基板4、及びシート14が接着された熱伝導部材2を取り付けられたケース1は、マザー基板12の導電パターン12aが形成された表面に載置され、ケース1はマザー基板12へ、ケース1の耳部1gの貫通孔1hに通したネジ13を、マザー基板12に設けられたネジ孔12bにねじ込みして、固定されている。
【0021】
 上記のような構成を有する電子機器は、その使用時において、発熱部品6から発生した熱は、舌片2dを伝わり、熱伝導部材2の全体へと拡散し、そして熱伝導部材2に密着したシート14を介して、シート14に密着したマザー基板12の導電パターン12aへと放熱されるようになっている。即ち、発熱部品6のからの熱は、熱伝導部材2から速やかにシート14、導電パターン12aを介してケース1の外部に放出され、ケース1の内部の温度上昇は抑えられるようになっている。
【0022】
 なお、発熱部品6と、舌片2dの接触面には、シリコングリースを塗布しても良く、また、シート14はマザー基板12の導電パターン12aに接着しておいても良い。さらに、シートを使用せず、マザー基板12と熱伝導部材2を導電パターン12aに直接当接させても良い。
【0023】
【発明の効果】
 本発明の電子機器においては、ケース1内の発熱部品6に、マザー基板12の導電パターン12aと当接する熱伝導部材2が接触することにより、発熱部品6からの熱は、熱伝導部材2を伝わり、速やかに導電パターン12aに放出されるので、ケース1内の温度上昇は抑えられ、温度上昇による発熱部品6を含む電子部品の性能劣化のない、信頼性の高い電子機器を提供することができる。
【0024】
 また、本発明の電子機器において、熱伝導部材2とマザー基板12の導電パターン12aの間に、熱伝導性が良く、且つ弾性のあるシート14を介在させることにより、シート14と熱伝導部材2間、及びシート14と導電パターン12a間を隙間を隙間なく密着させることができ、発熱部品6の熱の導電パターン12aへの放熱効率を向上させることができる。
【0025】
 また、本発明の電子機器において、熱伝導部材2に複数個の貫通孔3を設けることにより、軽量の電子機器を提供することができる。
図面の簡単な説明
【図1】本発明の電子機器の一部を分解して示す斜視図。
【図2】本発明の電子機器の要部の断面図。
【図3】従来の電子機器の斜視図。
【図4】従来の電子機器の一部を分解して示す斜視図。
【図5】従来の電子機器の要部の断面図。
【符号の説明】
 1 ケース
 1a 底壁部
 1b 側壁部
 1c 開口部
 1d 大きな貫通孔
 1e ケーブルを引き出すための貫通孔
 1f 突起部
 1g 耳部
 1h 貫通孔
 1k 凸部
 1m ネジ孔
 1n 金属膜
 2 熱伝導部材
 2a 平板部
 2b 突出部
 2c 貫通孔
 2d 舌片部
 3 貫通孔
 4 プリント基板
 4a 下面
 4b 上面
 5 コネクタ
 6 発熱部品
 7 電子部品
 8 貫通孔
 9 金属カバー
 10 貫通孔
 11 ネジ
 12 マザー基板
 12a 導電パターン
 12b ネジ孔
 13 ネジ
 14 シート
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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上記の内容は特許電子図書館の出力データを加工したものです。by ipdldd 
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