【課題】 近接する伝送線路との間のクロストークが生じにくいコプレーナーストリップラインを実現すること。
【解決手段】 誘電体基板101上に任意の間隔を隔てて形成された一対のストリップ導体104からなるコプレーナーストリップラインであって、コプレーナーストリップラインを構成するストリップ導体102および103は、それぞれ他方のストリップ導体と対向していない側の端部に形成された周期的なスリットからなるコルゲート構造部105を有している。
[代表図面]
【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】公開特許公報(A)
【公開番号】
特開2000−4108(P2000−4108A)
【公開日】平成12年1月7日(2000.1.7)
【発明の名称】コプレーナーストリップライン
【国際特許分類第7版】
H01P 3/02
3/08
【FI】
H01P 3/02
3/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【全頁数】7
【出願番号】特願平10−166939
【出願日】平成10年6月15日(1998.6.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー
【発明者】

【発明者】

【代理人】弁理士(100089118)

【テーマコード(参考)】
5J014
【Fターム(参考)】
5J014 CA21 CA52
【請求項1】
誘電体基板上に任意の間隔を隔てて形成された一対のストリップ導体からなるコプレーナーストリップラインにおいて、前記ストリップ導体は、それぞれ他方のストリップ導体と対向していない側の端部に形成された周期的なスリットからなるコルゲート構造を有することを特徴とするコプレーナーストリップライン。
【請求項2】
前記コプレーナーストリップラインにおいて伝送される電磁波の実効波長をλ、前記スリットの深さをCLとした場合に、前記実効波長λおよびスリットの深さCLが、CL>(λ/10)
の関係を有することを特徴とする請求項1に記載のコプレーナーストリップライン。
【請求項3】
前記コプレーナーストリップラインにおいて伝送される電磁波の実効波長をλ、前記スリットの幅をCWとした場合に、前記実効波長λおよびスリットの幅CWが、CW<(λ/4)
の関係を有することを特徴とする請求項1または2に記載のコプレーナーストリップライン。
【請求項4】
前記スリットの深さをCL、幅をCWとした場合に、前記深さCLおよび幅CWが、CL>CWの関係を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のコプレーナーストリップライン。
【請求項5】
前記スリットは、前記コプレーナーストリップラインにおいて伝送される電磁波の進行方向に対して略直交する角度で形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のコプレーナーストリップライン。
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、MMIC(モノリシックマイクロ波集積回路)やMIC(マイクロ波集積回路)等に用いられるマイクロ波帯またはミリ波帯の高周波伝送線路のようなマイクロ波伝送線路の一形態であるコプレーナーストリップラインに関し、より詳細には、コプレーナーストリップラインを構成するストリップ導体に周期的なスリットからなるコルゲート構造を形成し、近接する伝送線路との間のクロストークが生じにくくなるようにしたコプレーナーストリップラインに関する。
【0002】
【従来の技術】
MMICやMIC等に用いられるマイクロ波帯またはミリ波帯の高周波伝送線路、即ちマイクロ波伝送線路の一形態であるコプレーナーストリップラインは、誘電体基板上に形成された一対のストリップ導体からなる共平面型分布定数線路である。
【0003】
図4は、従来のコプレーナーストリップラインの形状と共に、伝送モードの電界および磁界の様子を示す説明図である。図4において、101は誘電体基板を、104は誘電体基板101上に任意の間隔を隔てて形成されたストリップ導体102および103からなる一対のストリップ導体をそれぞれ示し、コプレーナー線路の導体パターンと相補的な関係となるように形成されている。また、401は伝送モードの電界を、402は磁界をそれぞれ示しており、電界401はストリップ導体102および103の間に、磁界402は各ストリップ導体102および103の周りにそれぞれ生じることが知られている。
【0004】
このコプレーナーストリップラインは、マイクロストリップラインやコプレーナー線路と比較して損失が大きくなる点やマイクロストリップラインへの変換が複雑になることから、従来においてあまり多く用いられることはなかった。
【0005】
ところが、近年、MMIC等に見られるように回路の小型化が進んだ結果、実際に回路中において電磁波が伝送される距離が短くなり、伝送線路の損失はあまり問題とならなくなってきた。また、高周波回路の主流がマイクロストリップラインを用いた回路からユニプレーナー回路へと移りつつある中で、コプレーナーストリップラインやスロットライン等が再び注目され始めている。特に、コプレーナー線路やスロットラインが理想的には半無限の導体幅を仮定しているのに対し、コプレーナーストリップラインは有限の導体幅で構成できるため、回路の小型化の点で有利であると考えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コプレーナーストリップラインは有限の導体幅で構成できるため回路の小型化の点で有利であるとされているが、本発明の発明者は、従来のコプレーナーストリップラインをそのまま用いると近接する他の伝送線路との間でクロストークが生じやすく、複数の伝送線路を近接して配置することができないという問題が存在していることを見出した。このことは、本発明の発明者による研究の結果、コプレーナーストリップラインにおける伝送モードの電界401および磁界402の様子が、図4に示したものとは多少異なっていることが判明したことによるものである。以下、この点ついて具体的に説明する。
【0007】
図5は、本発明の発明者による研究の結果に基づいて得られた従来のコプレーナーストリップラインにおける伝送モードの電界および磁界の様子を示す説明図である。図5に示すように、本発明の発明者は、図4に示した一対のストリップ導体104の間に発生する伝送モードの電界401に加え、電界501として示すように、一対のストリップ導体104の外側(コプレーナーストリップラインの外側)にも別な電界が集中していることを見出した。なお、ここで、一対のストリップ導体104の外側とは、各ストリップ導体102および103の進行方向(長手方向)に平行な二つの端部のうち、それぞれ他方のストリップ導体と対向していない側の端部(ストリップ導体102については図5における左側の端部、ストリップ導体103については図5における右側の端部)のことを意味する。以下の説明においてこの端部のことを外側端部と、他方のストリップ導体と対向している側の端部を内側端部と記述することにする。
【0008】
図5に示すように、ストリップ導体102および103の外側端部に強い電界501がかかると、近接した他の伝送線路との間でクロストークが大きくなるため、複数の伝送線路を近接して配置することができなくなるという問題が発生する。したがって、このような問題が存在する以上、有限の導体幅で構成できるため回路の小型化に有利である、というコプレーナーストリップラインの特徴を十分に生かすことはできない。
【0009】
図5に示したような電界分布は、図6に示すようなストリップ導体102および103上に生じる電流分布に応じて生じるものである。図6において、601および602はストリップ導体102および103上に生じる電流を示し、矢印の向きは電流の向きを表している。ここで、電流601は従来から知られていたストリップ導体102および103間にかかる電界401に対応するものであり、電流602はストリップ導体102および103の外側端部にかかる電界501に対応するものである。
【0010】
図6に示す矢印から明らかなように、ストリップ導体102および103と平行な向きを持つ電流が、ストリップ導体102および103の内側端部のみならず、外側端部にも生じている。図5に示した電界501は、このストリップ導体102および103と平行な向きを持つ電流602によって誘起され、隣接する伝送線路とのクロストークの原因となる。
【0011】
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、コプレーナーストリップラインの伝送モードの電界が各ストリップ導体の外側端部で強くならないようにして、近接する伝送線路との間のクロストークを生じにくくすることにより、複数の伝送線路を近接して配置することが可能なコプレーナーストリップラインを実現することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1のコプレーナーストリップラインは、誘電体基板上に任意の間隔を隔てて形成された一対のストリップ導体からなるコプレーナーストリップラインにおいて、前記ストリップ導体が、それぞれ他方のストリップ導体と対向していない側の端部に形成された周期的なスリットからなるコルゲート構造を有するものである。
【0013】
また、請求項2のコプレーナーストリップラインは、請求項1に記載のコプレーナーストリップラインにおいて、前記コプレーナーストリップラインにおいて伝送される電磁波の実効波長をλ、前記スリットの深さをCLとした場合に、前記実効波長λおよびスリットの深さCLが、CL>(λ/10)の関係を有するものである。
【0014】
また、請求項3のコプレーナーストリップラインは、請求項1または2に記載のコプレーナーストリップラインにおいて、前記コプレーナーストリップラインにおいて伝送される電磁波の実効波長をλ、前記スリットの幅をCWとした場合に、前記実効波長λおよびスリットの幅CWが、CW<(λ/4)の関係を有するものである。
【0015】
また、請求項4のコプレーナーストリップラインは、請求項1〜3のいずれか一つに記載のコプレーナーストリップラインにおいて、前記スリットの深さをCL、幅をCWとした場合に、前記深さCLおよび幅CWが、CL>CWの関係を有するものである。
【0016】
さらに、請求項5のコプレーナーストリップラインは、請求項1〜4のいずれか一つに記載のコプレーナーストリップラインにおいて、前記スリットが、前記コプレーナーストリップラインにおいて伝送される電磁波の進行方向に対して略直交する角度で形成されるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るコプレーナーストリップラインの一実施の形態について、添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0018】
図1は本実施の形態に係るコプレーナーストリップラインの斜視図、図2はその平面図である。図1および図2に示すコプレーナーストリップラインは、従来技術で説明したように、誘電体基板101上に任意の間隔を隔てて形成されたストリップ導体102および103からなる一対のストリップ導体104で構成され、また、各ストリップ導体102および103には、それぞれ他方のストリップ導体と対向していない側の端部、即ち、外側端部に周期的に形成された複数のスリットからなるコルゲート構造部105が設けられている。なお、図2において、201および202は、ストリップ導体102および103上の電流(電流分布)を示し、矢印の向きは電流の向きを示している。
【0019】
また、図3は、図2中の領域Aの拡大図であり、コルゲート構造部105を説明するためのものである。図3において、106はストリップ導体102および103の外側端部に周期的に形成されたスリットを示し、また、CLはスリット106の深さ(長さ)を、CWはスリット106の幅を、CPはスリット106の周期をそれぞれ示している。図1〜図3に示すように、各スリット106は、一定の周期CPで形成される。
【0020】
図1〜図3に示したコルゲート構造部105をストリップ導体102および103の外側端部に設けることにより、ストリップ導体102および103の外側端部に流れる電流の向きは、図2において電流202に該当する矢印で示す向きに制限されることになる。その結果、ストリップ導体102および103の外側端部に、図6に示した電流602に含まれるストリップ導体102および103と平行な向きを持つ電流が流れないようにすることができる。なお、スリット106は、図1〜図3に示すように周期CPで周期的に形成されるため、ストリップ導体102および103の部分毎に電流分布が異なってしまうことはない。
【0021】
このように、ストリップ導体102および103の外側端部において、ストリップ導体102および103と平行な向きを持つ電流が流れないようにすることができるため、図5に示したコプレーナーストリップラインのストリップ導体102および103の外側端部に発生する電界501が抑制され、隣接する伝送線路とのクロストークを抑えることが可能となる。
【0022】
また、コルゲート構造部105がコプレーナーストリップラインにおいて伝送される電磁波に対して効果的に機能するようにするために、コプレーナーストリップラインにおいて伝送される電磁波の実効波長をλとした場合に、実効波長λおよびコルゲート構造部105を構成するスリット106の深さCLが、CL>(λ/10)
の関係を有するようにコルゲート構造部105を形成することが望ましい(第1の条件:スリット106の深さ(長さ)CLの寸法がλ/10より長い)。
【0023】
このように、コルゲート構造部105がコプレーナーストリップラインにおいて伝送される電磁波に対して効果的に機能するようにするために、スリット106の深さ(長さ)CLの寸法をλ/10より長くなるようにするのは、当業者の間で使われる一般論に基づくものである。なお、スリット106の深さCLは、上記CL>(λ/10)という条件を満たすと共に、一般論として、(ストリップ導体幅)−(スリットの深さCL)>(λ/10)
という条件を満たすように形成されることが好ましい。
【0024】
また、コルゲート構造部105によりストリップ導体102および103と平行な向きを持つ電流を抑制するためには、上記実効波長λおよびコルゲート構造部105を構成するスリット106の幅CWが、CW<(λ/4)
の関係を有するようにコルゲート構造部105を形成することが望ましい(第2の条件:スリット106の幅CWの寸法がλ/4より短い)。
【0025】
これは、ストリップ導体と平行な向きを持つ電流の向きが変わる周期がλ/4であることから、コルゲート構造部105のスリット106の幅CWを少なくともλ/4より狭い幅にすることにより、ストリップ導体102および103と平行な向きを持つ電流(図6の電流602を参照)の向きを変えることができるからである。
【0026】
また、コルゲート構造部105によりストリップ導体102および103と平行な向きを持つ電流をより効果的に抑制するためには、電流が流れる方向の寸法であるスリット106の深さCL,および電流を抑制する方向の寸法である幅CWが、CL>CWの関係を有するように、コルゲート構造部105を形成することが望ましい(第3の条件:スリット106の深さ(長さ)CLの寸法が幅CWの寸法より長い)。
【0027】
一般論として、矩形の形状をした導体に高周波電流が流れる場合、その導体形状に応じた固有モードが発生することになるが、この固有モードが存在する下限の周波数はスリット106の深さCLおよびCWのうち長い方の寸法で決定される。そこで、CL>CWとすることにより、CL方向の固有モードの方が安定となり、希望の方向に電流の向きを制限することができる。
【0028】
さらに、コルゲート構造部105により、ストリップ導体102および103と平行な向きを持つ電流を最も効果的に抑制するためには、コプレーナーストリップラインにおいて伝送される電磁波の進行方向に対して略直交する角度で各スリット106を形成することが好ましい(第4の条件)。
【0029】
このようにスリット106を形成することにより、ストリップ導体102および103と平行な向きを持つ電流成分が0になる方向、即ちストリップ導体102および103の長さ方向と直交する方向に電流202の方向を制限することができるからである。
【0030】
そこで、コプレーナーストリップラインにおいて伝送される35GHzの電磁波の実効波長3.77mmに対し、上述したコルゲート構造部105に関する第1〜第4の条件を満たすように、図1〜図3に示した構成と同様のコプレーナーストリップラインを作製した。具体的には、誘電体基板101として、誘電率10.2のRT−Dudoid 6010基板を用い、その厚さを0.76mmとした。また、誘電体基板101上に、ストリップ導体102および103の間隔が0.14mmとなるように、それぞれ厚さ18μm,導体幅0.82mmのストリップ導体102および103をエッチングによりパターン形成した。また、ストリップ導体102および103の外側端部に、深さCLが0.4mm,幅が0.2mm,周期CPが0.4mmのスリット106をコプレーナーストリップラインを伝播する電磁波の進行方向に対して略直交する角度となるように形成して、コルゲート構造部105を形成した。
【0031】
すなわち、電磁波の実効波長λである3.77mmに対し、スリット106の深さCLは0.4mm,幅CWは0.2mmであるため、第1の条件であるCL>(λ/10)および第2の条件であるCW<(λ/4)を満たしている。また、スリット106の深さCLは0.4mm,幅CWは0.2mmであるため、第3の条件であるCL>CWを満たしている。さらに、図1〜図3に示したように、スリット106をコプレーナーストリップラインを伝播する電磁波の進行方向に対して略直交する角度で形成したため、第4の条件を満たしている。そして、このような寸法を有するコプレーナーストリップラインを使用することにより、隣接する伝送線路との間におけるクロストークを抑えることが可能となる。
【0032】
このように、本実施の形態に係るコプレーナーストリップラインによれば、ストリップ導体102および103の外側端部にコルゲート構造部105を設けたことにより、図5を用いて説明したストリップ導体102および103の外側端部に発生する電界501が抑制されるため、隣接する伝送線路とのクロストークを抑えることができる。したがって、複数の伝送線路を近接して配置することが可能なコプレーナーストリップラインを実現することが可能となる。
【0033】
なお、本実施の形態の説明において示した誘電体基板101の誘電率や厚さ、動作周波数等はあくまでも一例であって、用途によって適宜変更可能なものである。また、図1〜図3には、矩形状のスリット106からなるコルゲート構造部105を示したが、前述したコルゲート構造部105の機能を果たすことが可能であれば、スリット106の形状はいかなる形状であっても良い。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のコプレーナーストリップライン(請求項1)によれば、誘電体基板上に任意の間隔を隔てて形成された一対のストリップ導体からなるコプレーナーストリップラインにおいて、ストリップ導体に、それぞれ他方のストリップ導体と対向していない側の端部に形成された周期的なスリットからなるコルゲート構造を設けたことにより、ストリップ導体の外側端部に発生する電界が抑制されるため、隣接する伝送線路とのクロストークを抑えることができる。したがって、複数の伝送線路を近接して配置することが可能なコプレーナーストリップラインを実現することが可能となる。
【0035】
また、本発明のコプレーナーストリップライン(請求項2)によれば、請求項1に記載のコプレーナーストリップラインにおいて、コプレーナーストリップラインにおいて伝送される電磁波の実効波長をλ、スリットの深さをCLとした場合に、実効波長λおよびスリットの深さCLが、CL>(λ/10)の関係を有するようにスリットを形成したことにより、ストリップ導体の外側端部に発生する電界が効果的に抑制されるため、隣接する伝送線路とのクロストークを抑えることができる。したがって、複数の伝送線路を近接して配置することが可能なコプレーナーストリップラインを実現することが可能となる。
【0036】
また、本発明のコプレーナーストリップライン(請求項3)によれば、請求項1または2に記載のコプレーナーストリップラインにおいて、コプレーナーストリップラインにおいて伝送される電磁波の実効波長をλ、スリットの幅をCWとした場合に、実効波長λおよびスリットの幅CWが、CW<(λ/4)の関係を有するようにスリットを形成したことにより、ストリップ導体の外側端部に発生する電界が効果的に抑制されるため、隣接する伝送線路とのクロストークを抑えることができる。したがって、複数の伝送線路を近接して配置することが可能なコプレーナーストリップラインを実現することが可能となる。
【0037】
また、本発明のコプレーナーストリップライン(請求項4)によれば、請求項1〜3のいずれか一つに記載のコプレーナーストリップラインにおいて、スリットの深さをCL、幅をCWとした場合に、深さCLおよび幅CWが、CL>CWの関係を有するようにスリットを形成したことにより、ストリップ導体の外側端部に発生する電界が効果的に抑制されるため、隣接する伝送線路とのクロストークを抑えることができる。したがって、複数の伝送線路を近接して配置することが可能なコプレーナーストリップラインを実現することが可能となる。
【0038】
さらに、本発明のコプレーナーストリップライン(請求項5)によれば、請求項1〜4のいずれか一つに記載のコプレーナーストリップラインにおいて、スリットが、コプレーナーストリップラインにおいて伝送される電磁波の進行方向に対して略直交する角度で形成されるようにしたことにより、ストリップ導体の外側端部に発生する電界が効果的に抑制されるため、隣接する伝送線路とのクロストークを抑えることができる。したがって、複数の伝送線路を近接して配置することが可能なコプレーナーストリップラインを実現することが可能となる。
【図1】本発明の実施の形態に係るコプレーナーストリップラインの斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るコプレーナーストリップラインの平面図である。
【図3】図2中の領域Aの拡大図である。
【図4】従来のコプレーナーストリップラインの形状,伝送モードの電界,および磁界の様子を示す説明図である。
【図5】従来のコプレーナーストリップラインにおける伝送モードの電界および磁界の様子を示す説明図である(本発明の発明者による研究の結果に基づいて得られたもの)。
【図6】従来のコプレーナーストリップラインを構成するストリップ導体上の電流分布を示す説明図である。
【符号の説明】
101 誘電体基板
102,103 ストリップ導体
104 一対のストリップ導体
105 コルゲート構造部
106 スリット
201,202,601,602 電流
401,501 電界
402 磁界
CL スリットの深さ
CW スリットの幅
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】