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露出制御装置及び露出制御方法


【課題】 製品毎に理想的な露出制御を行うことができる露出制御装置及び露出制御方法を提供する。
【解決手段】 プログラム線図に従ってシャッタ速度と撮像信号のゲインを制御する構成である。露出制御に先立ち、あるシャッタ速度aと、設定ゲインの上限値xとを組合せたときの被写体画像の輝度データαを保存する(S1、S2)。次に、シャッタ速度aが一段遅いシャッタ速度bと、設定ゲインの下限値yと組合せを設定し(S4)、そのときの被写体画像の輝度データβと輝度データαの異同を判別する(S5)。異なっていれば双方の輝度データα、βが一致するまで、設定ゲインを変更し(S5、S7)、一致したときの設定ゲインを固定値として保存する(S6)。露出制御時に、撮像信号のゲインを可変制御するとき、保存した固定値に基づき撮像信号のゲインの下限値を制御する。製品毎のゲイン制御の誤差が無くなる。


【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体撮像素子を備えたカメラ等に用いる露出制御装置及び露出制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばデジタルカメラにおいては、固体撮像素子であるCCDが用いられている。CCDを備えたデジタルカメラでは、メカニカルシャッタを使用せずCCDにおける信号電荷の蓄積時間を制御することにより露光時間を可変制御する電子シャッタが用いられている。また、露出制御は、例えば次のようにして露出制御を行っている。すなわち1/60秒、1/100秒、1/125秒、・・・のようにシャッタスピードを予め段階的に決めておき、各シャッタスピード毎に撮像信号のゲインを決められたプログラム線図に従って可変設定することにより行う。また、撮像信号のゲインは、一般にD/A変換器を用いて設定している。
【0003】これを図5に示したプログラム線図によって具体的に説明すると、まず、あるシャッタスピードaが設定されている時、被写体輝度に応じて、例えば撮像信号のゲインを点Aのゲインyから点Bのゲインxまで変える。ここで点Bの段階でも適正輝度が得られない場合には、シャッタスピードをbに、ゲインをyに変更し、ゲインを再び点Cから点Dへ向かって変化させる。これを繰り返すことにより露出制御を行う。ここで、シャッタスピードaが1/500秒、シャッタスピードbが1/250秒であった場合には、シャッタスピードをaからbに変えると、6dBの差ができるので、その差を、ゲインを変えてシャッタスピードが変わる前後で、露光時間とゲイン量の総和を同じようにしなければならない。上記場合には、シャッタスピードを1/500秒、ゲインを0dBとすると、シャッタスピーを1/250秒、ゲインを−6dBとする必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる従来の露出制御方法にあっては、撮像信号のゲインをD/A変換器を用いて可変設定しているため、前述したゲインコントロールに際しては、実際に得られるゲインと要求されるプログラム線図のゲインとの間に制御誤差が生じており、しかもかかる制御誤差が製品毎に異なっていた。こうしたことから、シャッタスピードの切換時点の前後においては、被写体輝度が適正輝度となるように、厳密な撮像信号のゲイン設定を行うことができなかった。
【0005】本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、製品毎に理想的な露出制御を行うことができる露出制御装置及び露出制御方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために、請求項1の発明にあっては、撮像素子から出力された撮像信号を増幅する増幅手段と、所定のプログラム線図に対応して決められた設定値を前記増幅手段に供給し、前記設定値を変化させることにより、段階的に変化する複数のシャッタ速度毎に前記撮像信号のゲインを一定の調整幅で制御するゲイン制御手段とを備え、前記増幅手段により増幅された被写体像の輝度に基づき露出を制御する露出制御装置において、前記複数のシャッタ速度のうちの互いに隣接する双方のシャッタ速度の高速側で得られる前記被写体像の最大輝度を記憶する輝度記憶手段と、前記双方のシャッタ速度の低速側で、前記ゲイン制御手段が前記輝度記憶手段に記憶された最大輝度と一致する前記被写体像の輝度を得るため前記増幅手段に供給した設定値を最小設定値として記憶する設定値記憶手段とを備え、前記ゲイン制御手段が、前記設定値記憶手段に記憶されている最小設定値に基づき前記増幅手段による前記撮像信号のゲインの下限値を制御するものとした。
【0007】かかる構成において、設定値記憶手段に記憶される最小設定値は、所定のプログラム線図における撮像信号のゲインの最大調整値に対応する設定値を基準として、実際に増幅手段による撮像信号のゲインをプログラム線図における撮像信号のゲインの下限値としたときの値である。
【0008】このため、プログラム線図に対応する設定値で、撮像信号のゲインの下限値を制御した場合に、実際の撮像信号のゲインの最小値とプログラム線図との間に、製品毎に異なる誤差が生じるような構成であったとしても、事前に記憶した最小設定値に基づき撮像信号のゲインの下限値を制御することにより、前記誤差が解消される。
【0009】また、請求項2の発明にあっては、撮像素子から出力された撮像信号を増幅する増幅手段と、所定のプログラム線図に対応して決められた設定値を前記増幅手段に供給し、前記設定値を変化させることにより、段階的に変化する複数のシャッタ速度毎に前記撮像信号のゲインを一定の調整幅で制御するゲイン制御手段とを備え、前記増幅手段により増幅された被写体像の輝度に基づき露出を制御する露出制御装置において、前記複数のシャッタ速度のうちの互いに隣接する双方のシャッタ速度の低速側で得られる前記被写体像の最小輝度を記憶する輝度記憶手段と、前記双方のシャッタ速度の高速側で、前記ゲイン制御手段が前記輝度記憶手段に記憶された最小輝度と一致する前記被写体像の輝度を得るため前記増幅手段に供給した設定値を最大設定値として記憶する設定値記憶手段とを備え、前記ゲイン制御手段が、前記設定値記憶手段に記憶されている最大設定値に基づき前記増幅手段による前記撮像信号のゲインの上限値を制御するものとした。
【0010】かかる構成において、設定値記憶手段に記憶される最大設定値は、所定のプログラム線図における撮像信号のゲインの下限値に対応する設定値を基準として、実際に増幅手段による撮像信号のゲインをプログラム線図における撮像信号のゲインの上限値としたときの値である。
【0011】このため、プログラム線図に対応する設定値で、撮像信号のゲインの上限値を制御した場合に、実際の撮像信号のゲインの最大値とプログラム線図との間に、製品毎に異なる誤差が生じるような構成であったとしても、事前に記憶した最大設定値に基づき撮像信号のゲインの上限値を制御することにより、前記誤差が解消される。
【0012】また、請求項3の発明にあっては、前記制御データ記憶手段が不揮発性の記憶手段であるものとした。
【0013】かかる構成においては、前記最小設定値又は前記最大設定値は、電源が一度切られた後であっても、半永久的に使用することができる。
【0014】また、請求項4の発明にあっては、撮像素子から出力された撮像信号を増幅するとともに、所定のプログラム線図に対応して決められた設定値を変化させることにより、撮像信号のゲインを、段階的に変化する複数のシャッタ速度毎に一定の調整幅で制御し、増幅した被写体像の輝度に基づき露出を制御する露出制御方法において、前記複数のシャッタ速度のうちの互いに隣接する双方のシャッタ速度の低速側で、前記双方のシャッタ速度の高速側での前記被写体像の最大輝度に一致する前記被写体像の輝度が得られるときの設定値を取得し、この設定値を最小設定値として予め記憶し、記憶した最小設定値に基づき、露出制御時における前記撮像信号のゲインの下限値を制御する方法とした。
【0015】かかる方法においても、プログラム線図に対応する設定値で、撮像信号のゲインの下限値を制御した場合に、実際の撮像信号のゲインの最小値とプログラム線図との間に、製品毎に異なる誤差が生じるような構成であったとしても、事前に記憶した最小設定値に基づき撮像信号のゲインの下限値を制御することにより、前記誤差が解消される。
【0016】また、請求項5の発明にあっては、撮像素子から出力された撮像信号を増幅するとともに、所定のプログラム線図に対応して決められた設定値を変化させることにより、撮像信号のゲインを、段階的に変化する複数のシャッタ速度毎に一定の調整幅で制御し、増幅した被写体像の輝度に基づき露出を制御する露出制御方法において、前記複数のシャッタ速度のうちの互いに隣接する双方のシャッタ速度の高速側で、前記双方のシャッタ速度の低速側での前記被写体像の最小輝度に一致する前記被写体像の輝度が得られるときの設定値を取得し、この設定値を最大設定値として予め記憶し、記憶した最大設定値に基づき、露出制御時における前記撮像信号のゲインの上限値を制御する方法とした。
【0017】かかる方法においても、プログラム線図に対応する設定値で、撮像信号のゲインの上限値を制御した場合に、実際の撮像信号のゲインの最小値とプログラム線図との間に、製品毎に異なる誤差が生じるような構成であったとしても、事前に記憶した最大設定値に基づき撮像信号のゲインの上限値を制御することにより、前記誤差が解消される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図にしたがって説明する。図1は、本発明の露出制御装置の第1の実施の形態に係るデジタルカメラの要部を示すブロック構成図である。
【0019】すなわちデジタルカメラは、光学系1により結像された被写体像を撮像し撮像信号として出力する個体撮像素子であるイメージセンサ2と、このイメージセンサ2から出力された撮像信号を保持するCDS3と、このCDS3から撮像信号を供給されるアナログアンプであるゲイン調整部4と、このゲイン調整部4により増幅され調整された撮像信号を画像データに変換するA/D変換部5と、このA/D変換部5により変換された画像データが入力される信号処理部6とを備えている。信号処理部6では、入力された画像データから輝度、色信号処理等が行われ、かかる処理により生成された輝度データは、必要に応じて輝度記憶手段である輝度データ保持部7に保持される。
【0020】また、このデジタルカメラは、動作プログラム及び各種データが記憶されたROM、ワーキングメモリであるRAMを内蔵するとともに、前記動作プログラムに基づき動作し、本発明のゲイン制御手段として機能するCPU8を備えている。前記ROMには、図5に示した所定のプログラム線図を構築する各種のデータが記憶されており、CPU8は、そのプログラム線図に従って前記イメージセンサ2の電荷蓄積時間や、前記ゲイン調整部4におけるゲインを設定する。CPU8が設定した前記電荷蓄積時間はシャッタパルスとして、タイミングジェネレータ9を介して水平転送パルス、垂直転送パルス等とともにセンサドライバ10に供給され、これに従いセンサドライバ10がイメージセンサ2を駆動する。これによりイメージセンサ2における電荷蓄積時間、つまりシャッタスピードが制御される。
【0021】CPU8によるゲインの設定は、デジタル値であるゲイン設定値が固定値保持部11を介してD/A変換部12へ供給され、D/A変換部12によりDC電圧として変換されたのちゲイン調整部4に入力されることにより行われる。これにより、ゲイン調整部4におけるゲインが前記プログラム線図で決められた調整幅で制御される。また、CPU8が設定可能なゲインの設定値の幅は、ゲイン調整部4に設定すべき前記調整幅よりも広い幅となっている。
【0022】前記固定値保持部11は本発明における設定値記憶手段であって、その記憶空間には、露出制御に先立って行われる後述の事前制御によって、図2に示すような固定値データ15が書き込まれる。この固定値データ15は、複数の固定値、つまり最小固定値Dmin及び最大固定値Dmaxと、その間の中間固定値D1,D2・・・とからなる。また、これらの固定値は、図2に示したCPU8が設定可能なゲイン設定値であって、CPU8が前記プログラム線図で決められた調整幅内でゲイン調整部4における撮像信号のゲインを制御する間すなわち露出制御時に順次設定するn個の設定値(G0,G1,G2,・・・Gn)にそれぞれ対応している。なお、この例においては、設定値G0及び設定値Gnが、CPU8が露出制御時に設定するゲインの最小値及び最大値であって、前記プログラム線図で決められている調整幅の下限値yと上限値xとなっている。
【0023】そして、固定値保持部11は、露出制御時にCPU8からいずれかのゲイン設定値(G0,G1,G2,・・・Gn)が入力したときには、それと同時にCPU8から入力されるリード信号に含まれるアドレス情報に従って、入力したゲイン設定値に対応する記憶エリアの固定値(Dmin,D1,D2・・・,Dmax)をD/A変換部12へ出力する。
【0024】次に、以上の構成からなる本実施の形態において、電源を立ち上げ直後に、CPU8により実行される事前処理を、図3に示したフローチャートに従い説明する。
【0025】すなわち、CPU8は電源が立ち上げられると動作を開始し、先ず、固定値保持部11の初期化を行う(ステップS1)。ここでは、固定値保持部11に前記固定値データ15を生成し、かつ各固定値(Dmin〜Dmax)として、CPU8が露出制御時に設定するゲインの最小値から最大値までの値(G0〜Gn)をそのまま設定する。次に、シャッタスピードに”a”を、撮像信号のゲインに調整幅の上限値xを設定する(ステップS2)。ここで設定するシャッタスピードとゲインとの組み合わせは、図5のプログラム線図の点Bの時点での組み合わせであって、例えばシャッタスピードaは1/500秒、ゲインxは0dBである。次に、かかる設定で信号処理部6により生成された輝度データαを輝度データ保持部7に保存する(ステップS3)。
【0026】引き続き、シャッタスピードを”b”に、撮像信号のゲインを調整幅の下限値yにそれぞれ変更する(ステップS3)。ここで設定するシャッタスピードとゲインの組み合わせは、図5のプログラム線図における点Cの時点での組み合わせとなる値、この場合シャッタスピードaは1/250秒、ゲインyは−6dBである。しかる後、かかる組み合わせで得られた輝度データβと、輝度データ保持部7に保持されている輝度データαとを比較し、双方が同じか否かを判別する(ステップS5)。
【0027】ここで、双方の輝度データα,βが同じであって、供給されるDC電圧値の変化に対応するゲイン調整部4の実際のゲインが、前記プログラム線図の調整幅の下限値yであり誤差が全くなければ、固定値保持部11の前述した固定値データ15(図2)の各固定値(Dmin,D1,D2・・・,Dmax)の記憶エリアに、CPU8が露出制御時に設定するゲインの最大値(G0)から最小値(Gn)までの値をそのまま記憶させる。すなわち、この場合には、ステップS1で初期化された状態であって、かかる時点でのCPU8が設定したゲインの値G0が最小固定値Dminの記憶エリアに保存し(ステップS6)、事前処理を終了する。
【0028】一方、ステップS5の判別結果がNOであって、前記双方の輝度データα,βが異なっており、供給されるDC電圧値の変化に対応するゲイン調整部4の実際のゲインが、前記プログラム線図の調整幅の下限値yとはならず制御誤差が存在するときには、ステップS4で設定したゲインの設定値を他の値に変更した後(ステップS7)、ステップS5へ戻り、双方の輝度データα,βが同じになるまで、繰り返しゲインの設定値を変更する。なお、この間における処理は、例えば前記プログラム線図の調整幅の下限値yであるCPU8によるゲインの設定値G0を中心として、予想され得る最大誤差の範囲内で、設定値を増減させることによって行われる。
【0029】そして、ステップS5,S7の処理を繰り返す間に、双方の輝度データα,βが同じになると、ステップS6において前述した固定値データ15(図2)の最小固定値Dminの記憶エリアの値を、かかる時点におけるCPU8の設定値、つまり前記プログラム線図の調整幅の下限値yとは異なる値に書き換える。例えば、CPU8によるゲインの設定値が、図5に示すようにプログラム線図の調整幅の下限値y(−6dB)よりも小さい設定値G−2であった場合であって、同図に一点鎖線で示したように、実際の撮像信号の輝度の変化がプログラム線図での変化と一致しない場合には、その値G−2が固定値データ15の最小固定値Dminの記憶エリアに記憶される。
【0030】また、このように、固定値データ15の最小固定値Dminの記憶エリアの値に変更があるときには、同時に、最大固定値Dminの記憶エリアの値はそのままで、前記中間固定値D1,D2・・・の記憶エリアの値を、最小固定値Dminから最大固定値Dminの間で一定率で変化するような値に書き換え保存した後、事前処理を終了する。
【0031】そして、かかる事前処理が終了すると、CPU8は従来技術で既設した露出制御を行う。また、露出制御時にCPU8が撮像信号のゲインを可変設定するときには、前述したようにCPU8によるゲイン設定値(G0〜Gn)に対応する記憶エリアの固定値(Dmin〜Dmax)が固定値保持部11からD/A変換部12へ出力され、その出力電圧に応じて撮像信号のゲインが変化する。
【0032】一方、ここで、固定値保持部11における固定値(Dmin〜Dmax)は、前記プログラム線図における撮像信号のゲインの上限値xを基準として、実際にゲイン調整部4における撮像信号のゲインの調整幅の下限値がプログラム線図の下限値となったときのCPU8によるゲインの設定値となっている。
【0033】このため、前述したような制御誤差があったとしても、CPU8がプログラム線図に対応する設定値(例えば図2でG0の値)を設定し、撮像信号のゲインを調整幅の下限値に制御するときには、固定値保持部11における最小固定値Dminの記憶エリアの値(例えば図2でG−2の値)によって、ゲイン調整部4のゲインがプログラム線図の調整幅の下限値yに制御される。
【0034】これにより、製品毎に不可避的に存在するプログラム線図との誤差が修正される。その結果、シャッタスピードの切換時点の前後においても、信号処理部6により生成される被写体輝度が連続するように、撮像信号のゲインを制御することが可能となり、その結果、製品毎に理想的な露出制御を行うことができる。
【0035】なお、本実施の形態においては、プログラム線図における撮像信号のゲインの上限値xを基準として誤差を調整するようにした場合を説明したが、これとは逆に、プログラム線図における撮像信号のゲインの下限値yを基準として誤差を調整するようにしても、同一の効果が得られる。その場合には、図示しないがステップS2でシャッタスピードに”b”(低速側のシャッタスピード)を、撮像信号のゲインに調整幅の下限値yを設定し、ステップS4でシャッタスピードに”a”(高速側のシャッタスピード)を、撮像信号のゲインに調整幅の上限値xを設定するとともに、それに応じた処理をステップS7で行わせればよい。
【0036】また、本実施の形態においては、前記固定値保持部11をCPU8とD/A変換部12との間に設け、固定値保持部11が、CPU8によるゲインの設定値の入力に伴い事前に記憶している固定値データ15をD/A変換部12へ出力するものについて説明したが、これとは別に、露出制御時に、CPU8が前述した事前処理にて固定値保持部11に記憶した固定値データ15を随時読み出して、D/A変換部12へ供給するようにしてもよい。
【0037】また、そうした場合に対し本実施の形態においては、固定値保持部11が、CPU8からのゲインの設定値の入力に応じて、入力データと対応する固定値データ15をD/A変換部12へ出力することにより、CPU8によるゲインの設定値を補正する補正手段として機能するようにした。よって、露出制御時には、CPU8が設定するゲインの設定値を、そのそのつど自ら変更(補正)する必要がなく、露出制御時の撮像信号のゲイン制御にかかる処理速度の低下を防止することができるとともに、CPU8の負担を軽くすることができる。
【0038】一方、図4は、本発明の第2の実施の形態を示すデジタルカメラの要部を示すブロック構成図である。図から明らかなように本実施の形態においては、第1の実施の形態における前記固定値保持部11を不揮発性のメモリであるEPPROM21としたものである。なお、他の構成については、図1と同一部分に同一符号を付し説明を省略する。
【0039】かかる実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。しかも、本実施の形態によれば、EPPROM21には、一度記憶させた前記固定値データ15、すなわち各記憶エリアの固定値(Dmin,D1,D2・・・,Dmax)を、電源が一度切られた後であっても半永久的に使用することができる。よって、第1の実施の形態で説明した事前処理を製品の工場出荷時に一度だけ行わせれば、それ以後においては、電源投入毎に事前処理を行わせる必要がなくなる。それにより使用時の電源寿命を長くすることができるとともに、電源投入後には直ちに露出制御を開始させることができる。
【0040】なお、以上の角実施の形態においては、本発明をデジタルカメラに用いた場合について説明したが、これに限らず、本発明は、固体撮像素子を備えた他の撮像装置等に用いることもできる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明の露出制御装置及び露出制御方法においては、プログラム線図に対応する設定値で、撮像信号のゲインの下限値(又は上限値)を制御した場合に、実際の撮像信号のゲインの最小値(又は最大値)とプログラム線図との間に、製品毎に異なる誤差が生じるような構成であったとしても、実際に取得されて事前に記憶した最小設定値(又は最大設定値)に基づき撮像信号のゲインの下限値(又は上限値)を制御することにより、前記誤差が解消できるようにした。
【0042】よって、露出制御時には、シャッタスピードの切換時点の前後においても、被写体輝度が連続するように撮像信号のゲインを制御することが可能となり、その結果、製品毎に理想的な露出制御を行うことができる。
【0043】また、本発明の露出制御装置において、最小設定値又は最大設定値を記憶する制御データ記憶手段が不揮発性の記憶手段であるものとしたものでは、最小設定値又は前記最大設定値が、電源が一度切られた後であっても、半永久的に使用することができる。
【0044】よって、最小設定値又は前記最大設定値の記憶作業を、製品の工場出荷時に一度行うことにより、前記記憶作業を電源投入毎に行わせる必要がなくなるため、使用時の電源寿命を長くすることができるとともに、電源投入後には直ちに露出制御を開始させることができる。
【0045】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すデジタルカメラの要部を示すブロック構成図である。
【図2】固定値保持部に記憶される固定値データ、及び固定値データとCPUによるゲイン設定値との関係を示す模式説明図である。
【図3】事前処理時におけるCPUの動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示すデジタルカメラの要部を示すブロック構成図である。
【図5】従来技術及び本発明に用いられるプログラム線図の一例を示す図である。
【符号の説明】
2 イメージセンサ
4 ゲイン調整部
5 A/D変換部
6 信号処理部
8 CPU
11 固定値保持部
12 D/A変換部
15 固定値データ


【特許請求の範囲】
【請求項1】 撮像素子から出力された撮像信号を増幅する増幅手段と、所定のプログラム線図に対応して決められた設定値を前記増幅手段に供給し、前記設定値を変化させることにより、段階的に変化する複数のシャッタ速度毎に前記撮像信号のゲインを一定の調整幅で制御するゲイン制御手段とを備え、前記増幅手段により増幅された被写体像の輝度に基づき露出を制御する露出制御装置において、前記複数のシャッタ速度のうちの互いに隣接する双方のシャッタ速度の高速側で得られる前記被写体像の最大輝度を記憶する輝度記憶手段と、前記双方のシャッタ速度の低速側で、前記ゲイン制御手段が前記輝度記憶手段に記憶された最大輝度と一致する前記被写体像の輝度を得るため前記増幅手段に供給した設定値を最小設定値として記憶する設定値記憶手段とを備え、前記ゲイン制御手段が、前記設定値記憶手段に記憶されている最小設定値に基づき前記増幅手段による前記撮像信号のゲインの下限値を制御することを特徴とする露出制御装置。
【請求項2】 撮像素子から出力された撮像信号を増幅する増幅手段と、所定のプログラム線図に対応して決められた設定値を前記増幅手段に供給し、前記設定値を変化させることにより、段階的に変化する複数のシャッタ速度毎に前記撮像信号のゲインを一定の調整幅で制御するゲイン制御手段とを備え、前記増幅手段により増幅された被写体像の輝度に基づき露出を制御する露出制御装置において、前記複数のシャッタ速度のうちの互いに隣接する双方のシャッタ速度の低速側で得られる前記被写体像の最小輝度を記憶する輝度記憶手段と、前記双方のシャッタ速度の高速側で、前記ゲイン制御手段が前記輝度記憶手段に記憶された最小輝度と一致する前記被写体像の輝度を得るため前記増幅手段に供給した設定値を最大設定値として記憶する設定値記憶手段とを備え、前記ゲイン制御手段が、前記設定値記憶手段に記憶されている最大設定値に基づき前記増幅手段による前記撮像信号のゲインの上限値を制御することを特徴とする露出制御装置。
【請求項3】 前記制御データ記憶手段が不揮発性の記憶手段であることを特徴とする請求項1又は2記載の露出制御装置。
【請求項4】 撮像素子から出力された撮像信号を増幅するとともに、所定のプログラム線図に対応して決められた設定値を変化させることにより、撮像信号のゲインを、段階的に変化する複数のシャッタ速度毎に一定の調整幅で制御し、増幅した被写体像の輝度に基づき露出を制御するカメラの露出制御方法において、前記複数のシャッタ速度のうちの互いに隣接する双方のシャッタ速度の低速側で、前記双方のシャッタ速度の高速側での前記被写体像の最大輝度に一致する前記被写体像の輝度が得られるときの設定値を取得し、この設定値を最小設定値として予め記憶し、記憶した最小設定値に基づき、露出制御時における前記撮像信号のゲインの下限値を制御することを特徴とする露出制御方法。
【請求項5】 撮像素子から出力された撮像信号を増幅するとともに、所定のプログラム線図に対応して決められた設定値を変化させることにより、撮像信号のゲインを、段階的に変化する複数のシャッタ速度毎に一定の調整幅で制御し、増幅した被写体像の輝度に基づき露出を制御するカメラの露出制御方法において、前記複数のシャッタ速度のうちの互いに隣接する双方のシャッタ速度の高速側で、前記双方のシャッタ速度の低速側での前記被写体像の最小輝度に一致する前記被写体像の輝度が得られるときの設定値を取得し、この設定値を最大設定値として予め記憶し、記憶した最大設定値に基づき、露出制御時における前記撮像信号のゲインの上限値を制御することを特徴とする露出制御方法。


【図1】


【図2】


【図3】


【図4】


【図5】


【公開番号】特開2000−78461(P2000−78461A)
【公開日】平成12年3月14日(2000.3.14)
【国際特許分類】
電気 | 電気通信技術 | 画像通信,例.テレビジョン | テレビジョン方式の細部 | スタジオ回路;スタジオ装置;スタジオ機器 | テレビジョンカメラ | 被写体の輝度の変動を補償するための回路
電気 | 電気通信技術 | 画像通信,例.テレビジョン | テレビジョン方式の細部 | スタジオ回路;スタジオ装置;スタジオ機器 | テレビジョンカメラ | 被写体の輝度の変動を補償するための回路 | 映像信号に作用させることによるもの
【出願番号】特願平10−259266
【出願日】平成10年8月28日(1998.8.28)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社
【Fターム(参考)】
スタジオ装置 | テレビカメラの制御、調整 | 露出調整 | 自動調整 | 映像信号のレベル検出によるもの | 映像信号のピーク値検出によるもの
スタジオ装置 | テレビカメラの制御、調整 | 露出調整 | 露出時間調整
スタジオ装置 | テレビカメラの制御、調整 | 露出調整 | 映像信号の調整 | 利得制御
スタジオ装置 | テレビカメラの構成要素 | 撮像素子 | 固体撮像素子(CCD等)
スタジオ装置 | テレビカメラの構成要素 | 各構成要素の回路構成、制御回路