産業車両
【課題】 アンダーカバーのオイル交換用穴をなくす。
【解決手段】 サイドフレーム1,1に、それぞれレール3が折り曲げ形成された固定プレート2aを取り付け、それら固定フレーム2a,2aに形成されたレール3,3に対し、係合部材4,4・・が係合するよう固定プレート2bを組み付け、スライドプレート2bをボルト8,8・・で固定する。総てのボルト8,8・・を抜いてしまえば、スライドプレート2bをレール3,3に対してぶら下げ支持された状態のまま摺動できる。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフォークリフトなどの産業車両、詳しくはエンジンの保護及び音漏れ対策に好適なアンダーカバーを備えた産業車両に関する。
【0002】
【従来の技術】産業車両にあって、機台底面開口部は、通常、機台の空間内に組み込まれているエンジンや油圧機器等を保護するためのアンダーカバーで覆われている。このアンダーカバーは、エンジンの修理やメンテナンスを考慮し、例えば図5に示すように、アンダーカバー9に設けられたブラケット10,10を介するなどしてボルト11,11・・で着脱可能に装着したり、特開平6−8856号公報に記載のように、アンダーカバーをそのアンダーカバーに取り付けられているフックをサイドプレートに設けられたピンに係止させることにより位置決めし、ブラケット及びストッパピンを介して装着するようになっていて、アンダーカバー9には、いずれもそれらアンダーカバー9の中央付近に、アンダーカバー9を装着したままでオイル交換ができるようにドレン孔12が切り抜き形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アンダーカバーにはその中央付近にドレン孔が形成されているで、跳ね上げられた石等の異物がそのドレン孔から機台の空間内に飛び込む可能性があるのでエンジンの保護機能は完璧とはいえないし、そのドレン穴からエンジン音が漏れるといった不具合がある。その不具合を解消するためにドレン穴をなくしてしまうと、従来の構造ではオイル交換時にもアンダーカバーをいちいち取り外さなくてはならなくなってしまい、作業性が悪くなる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、エンジンをアンダーカバーを取り外すことなくオイル交換を可能とした産業車両であって、その構成は、機台の底面開口部を穴無しのスライド式アンダーカバーにて閉塞可能としたことにある。そして前記機台の底面開口部を穴無しのスライド式のアンダーカバーにて閉塞可能とする手段として 機台の底面開口部を挟んだ両脇にガイドレールを設ける一方、アンダーカバーを、前記ガイドレールに係合し、そのガイドレールに沿って摺動自在な係合部材を備えたスライドプレートにて構成し、そのスライドプレートと機台の相互間に、底面開口部がアンダーカバーで覆われる位置にてそのスライドプレートを機台に対して固定する固定手段を設けることができる。その場合、機台に溝状のガイドレールが折り曲げ形成された固定プレートを、ガイドレールが開口部内に張り出すように取り付け、前記固定手段の解除時に、フック状の係合部材を係合させることによって、スライドプレートを引っ掛けてぶら下げ支持するようにできる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に係る産業車両を、フォークリフトにおいて実施した一実施態様につき、アンダーカバー取り付け部について図面に基づき説明する。図1はアンダーカバーを分解して示して示したもので、1,1は機台のサイドフレームであり、これらサイドフレーム1,1で挟まれた空間Pにはエンジン(図示せず)が組み込まれ、その空間Pの底面開口部はスライド式のアンダーカバー2により閉塞可能になっている。アンダーカバー2は、溝状のレール3が折り曲げ形成された固定プレート2a,2aと、そのアンダーカバー2aのレール3に対して係合されるフック状の係合部材4,4・・を有したスライドプレート2bとで構成され、前記固定プレート2aは、開口部内に競り出たレール3が互いに平行になるようそれぞれ左右のサイドフレーム1,1に固着されている。
【0006】スライドプレート2bは、左右が前記レール3の裏側に密着して重ね合わせ可能に折り曲げられ、その折り曲げ部分の前後それぞれ2ヶ所づつに係合部材4,4・・が固着されていて、それら係合部材4,4・・をレール3に引っ掛けることによって、スライドプレート2bがぶら下げた状態で支持され、そのぶら下げ状態のままレール3に沿って摺動可能になっている。又前記固定プレート2aとスライドプレート2bとには、スライドプレート2bを開口部の全面が完全に閉塞される位置に合わせたとき、互いに合致するボルト挿通孔5,5・・,6,6・・がそれぞれ設けられていて、固定プレート2aの上面には、ナット7,7・・がボルト挿通孔5,5・・と同軸配置にて固着されている。
【0007】前記実施例のアンダーカバーを備えた産業車両は、スライドプレート2bを底面開口部が閉塞される位置に合わせ、固定手段であるボルト8,8・・で固定すれば、その底面開口部が穴の無いスライドプレート2bによって完全に閉塞されるので、空間P内へ異物が飛び込むことやエンジン音の漏れが防止される(図2R>2)。そして固定手段を解除した場合、即ち、ボルト8,8・・を総て抜いてしまってもスライドプレート2bは係合部材4,4・・によってぶら下がり支持されているので落下せず(図3)、係合部材4,4・・を各レール3,3に係合させたままスムーズにずらし、底面開口部を必要なだけ開くことができる(図4)。従ってボルトを外し、アンダーカバーを半分ずらしてぶら下げ状態でオイル交換したり、引き抜いて取り外し、邪魔にならないところに立てかけてエンジンの修理やメンテナンスを行うなど、目的に応じて使い分けできる。
【0008】このように本発明の産業車両は、アンダーカバーにオイル交換用のドレン穴がないから音漏れせず、騒音防止効果に優れ、又ドレン穴がなくても、スライド式のため必要な分だけ開くことができるので、オイル交換にも支障はない。
【0009】尚、アンダーカバーをスライド式とする構造は、サイドフレームの側面に溝を掘り込み形成し、その溝にアンダーカバーを差し込み係止させたり、サイドレール固着したコ字状レールと、アンダーカバーに取り付けられて前記レールのコ字状内を転動するころとの組み合わせとするなど、形態や数は適宜変更できる。又固定手段も、掛け鍵や止め金など、ボルト締め以外の構造を採用でき、固定手段を設ける位置も自由に設定できる。そして本発明は、フォークリフト以外の産業車両にも適用される。
【0010】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、底面開口部が孔無しのアンダーカバーにて閉塞されるから、エンジン音の漏れがなく、スライド式であるから半開き状態でオイル交換したり、引き抜いて外し、底面を開放させた状態でメンテナンスすることも可能である。又請求項2の発明によれば、レールと係合部材とによりスライドプレートをスムーズに摺動させることができ、固定手段によって、走行中に振動音を発生したりずれを起こすことがない。更に請求項3の発明によれば、固定手段の解除時にスライドプレートがぶら下げ支持され、底面開口部を半開きした状態でも落下しないので、手で支える必要がなくなり作業性がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る産業車両に装備されるアンダーカバーを分解して示した実施例の説明図である。
【図2】底面開口部がアンダーカバー(スライドプレート)にて閉塞された状態を示した説明図である。
【図3】スライドプレートがぶら下げ支持されている状態を示した説明図である。
【図4】スライドプレートを半開きさせた状態の説明図である。
【図5】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1・・サイドフレーム、2・・アンダーカバー、2a・・固定プレート、2b・・スライドプレート、3・・レール、4・・係合部材、5,6・・ボルト挿通孔、7・・ナット、8・・ボルト、9・・アンダーカバー、10・・ブラケット、11・・ボルト、12・・ドレン穴、P・・空間。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機台の底面開口部を穴無しのスライド式アンダーカバーにて閉塞可能とした産業車両。
【請求項2】 機台の底面開口部を挟んだ両脇にガイドレールを配置する一方、アンダーカバーを、前記ガイドレールに係合し、そのガイドレールに沿って摺動自在な係合部材を備えたスライドプレートにて構成し、そのスライドプレートと機台との相互間に、底面開口部がスライドプレートで覆われる位置にてそのスライドプレートを機台に対して固定する固定手段を設けることによって、前記機台の底面開口部を穴無しのスライド式アンダーカバーにて閉塞可能とした請求項1に記載の産業車両。
【請求項3】 機台に溝状のガイドレールが折り曲げ形成された固定プレートを、ガイドレールが開口部内に張り出すように取り付け、前記固定手段の解除時に、フック状の係合部材をガイドレールに係合させることによって、スライドプレートを引っ掛けてぶら下げ支持する請求項2に記載の産業車両。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2000−79886(P2000−79886A)
【公開日】平成12年3月21日(2000.3.21)
【国際特許分類】
処理操作;運輸 | 鉄道以外の路面車両 | 自動車;付随車 | 床または底部の構成体
処理操作;運輸 | 巻上装置;揚重装置;牽引装置 | 他に分類されない巻上げ,もち上げ,牽引,または押進,例.荷物の表面に直接接してもち上げ,または押進をさせる装置(くいまたは類似の支持物上への人工島の取付けE02B17/00;もち上げ装置の組み合わされた足場E04G1/22,E04G3/28;可動型枠のためのもち上げ装置E04G11/24;建築物のもち上げE04G23/06;支柱またはほうずえE04G25/00;はしごに取付けた昇降装置またはその他の巻上げ装置E06C7/12;鉱山用支柱E21D15/00) | 構造上の特徴および細部
【出願番号】特願平10−251391
【出願日】平成10年9月4日(1998.9.4)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機製作所
【Fターム(参考)】
車両の上部構造(一般) | 目的、効果 | 車体又は装備品の保護、防汚
車両の上部構造(一般) | 目的、効果 | 遮音、遮熱、防塵、防水
車両の上部構造(一般) | 目的、効果 | 点検、整備、修理の容易化
車両の上部構造(一般) | 車種 | 特殊車両 | 土木建築産業車両
車両の上部構造(一般) | 車体の構造 | 底部及びステップ構造 | アンダーガード
車両の上部構造(一般) | 車体の構造 | 底部及びステップ構造 | サイド、クロスメンバ
車両の上部構造(一般) | 装備品との関連 | 装備品
フォークリフトと高所作業車 | リフト車のタイプ、用途 | 荷役用 | フォークリフト
フォークリフトと高所作業車 | 昇降手段 | マスト式昇降手段
フォークリフトと高所作業車 | 車体の構造的特徴 | 車両フレーム構造 | パネル、プレートの構造
フォークリフトと高所作業車 | 技術的特徴点 | 着脱容易な取付
フォークリフトと高所作業車 | 技術目的 | メンテナンス容易化
フォークリフトと高所作業車 | 機械的制御、表示、安全装置 | 機械的安全装置 | ガード、プロテクター
[ Back to top ]
