【課題】 画素毎に被写体までの距離を検出するカメラ型の測距装置において、任意の画素に対応する被写体の地図上の座標を得る。
【解決手段】 被写体に測距光を照射して、被写体からの反射光をCCD28で受光し、その受光量からCCD28の各画素に対応する被写体までの距離を検出する。GPSアンテナ50およびGPS受信回路22、方位センサー46、傾斜角度センサー48を備える。衛星からの信号を受信してカメラの経緯度を検出する。画素毎に検出された被写体までの距離と、方位センサー46により検出されたカメラの方位と、傾斜角度センサー48により検出されたカメラの傾きとから、任意の画素に対応する被写体の相対位置をカメラを基点に求める。被写体のカメラからの相対位置とカメラの経緯度とから、任意の画素に対応する被写体の経緯度を検出する。
[代表図面]
【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】公開特許公報(A)
【公開番号】
特開2001−91253(P2001−91253A)
【公開日】平成13年4月6日(2001.4.6)
【発明の名称】測距装置の地図座標検出システム
【国際特許分類第7版】
G01C 15/00
H04N 5/225
【FI】
G01C 15/00 A
H04N 5/225 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【全頁数】11
【出願番号】特願平11−272532
【出願日】平成11年9月27日(1999.9.27)
【出願人】(000000527)旭光学工業株式会社
【発明者】

【発明者】

【発明者】

【発明者】

【代理人】弁理士(100090169)

【テーマコード(参考)】
5C022
【Fターム(参考)】
5C022 AA13 AB00 AB62 AB68 AC00 AC01 AC13 AC42 AC69
【請求項1】
撮影された画像の各画素に対応する被写体までの距離を検出する測距装置において、前記測距装置の地図上における絶対座標を検出する座標検出手段と、前記測距装置の方位を検出する方位検出手段と、前記距離と前記絶対座標と前記方位とから、前記画像の任意の画素に対応する前記被写体の地図上の座標である地図座標を算出する被写体位置算出手段とを備えることを特徴とする測距装置の地図座標検出システム。
【請求項2】
前記画像を表示するための画像表示手段と、前記画像表示手段により表示される前記画像の任意の画素を選択するための入力手段と、前記被写体位置算出手段で算出される前記画像の任意の画素に対応する被写体の地図座標から、前記任意の画素に対応する前記被写体を地図に関連する情報と対応づける地図情報対応付手段と、前記地図情報対応付手段により、前記入力手段を駆動して選択された画素に対応する前記被写体の地図に関連する情報を求め、選択された前記画素付近に前記地図に関連する情報を重ねて表示するスーパーインポーズ手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の測距装置の地図座標検出システム。
【請求項3】
前記入力手段がタッチパネルを利用していることを特徴とする請求項2に記載の測距装置の地図座標検出システム。
【請求項4】
前記地図に関連する情報が、地図座標に存在する施設等の名称であることを特徴とする請求項2に記載の測距装置の地図座標検出システム。
【請求項5】
前記地図座標が、経緯と緯度の絶対座標であることを特徴とする請求項1に記載の測距装置の地図座標検出システム。
【請求項6】
3次元画像検出装置の傾斜角を検出する傾斜角検出手段を備え、前記被写体位置算出手段が、前記3次元計測手段を駆動することにより得られた各画素に対応する距離と、前記絶対座標と、前記方位と、前記傾斜角とを用いて前記被写体の地図座標を算出することを特徴とする請求項1に記載の測距装置の地図座標検出システム。
【請求項7】
前記座標検出手段が、GPS(Ground Positioning System)を利用して前記絶対座標を検出することを特徴とする請求項1に記載の測距装置の地図座標検出システム。
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光伝播時間測定法を用いて被写体の3次元形状等を検出する測距装置の地図座標検出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来被写体までの距離を画素毎に検出する測距装置としては、「MeasurementScience and Technology」(S. Christie 他、vol.6, p1301-1308, 1995 年)に記載されたものや、
国際公開97/01111号公報に開示されたものなどが知られている。これらの測距装置では、パルス変調されたレーザ光が被写体に照射され、その反射光が2次元CCDセンサーによって受光され、電気信号に変換される。このとき2次元CCDのシャッタ動作を制御することにより、被写体までの距離に相関する電気信号をCCDの各画素毎に検出することができる。この電気信号からCCDの各画素毎に対応する被写体までの距離が検出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これらの測距装置では、測距装置と被写体までの相対的な距離をCCDの各画素毎に求めることはできるが、被写体の地図上の絶対座標を求めることはできない。
【0004】
本発明は、画素毎に被写体までの距離を検出する測距装置において、被写体の地図上の座標を検出する測距装置の地図座標検出システムを得ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の測距装置の地図座標検出システムは、撮影された画像の各画素に対応する被写体までの距離を検出する測距装置において、測距装置の地図上における絶対座標を検出する座標検出手段と、測距装置の方位を検出する方位検出手段と、被写体までの距離と測距装置の絶対座標と方位とから、画像の任意の画素に対応する被写体の地図上の座標である地図座標を算出する被写体位置算出手段とを備えることを特徴としている。
【0006】
測距装置の地図座標検出システムは好ましくは、画像を表示するための画像表示手段と、画像表示手段により表示される画像の任意の画素を選択するための入力手段と、被写体位置算出手段で算出される画像の任意の画素に対応する被写体の地図座標から任意の画素に対応する被写体を地図に関連する情報と対応づける地図情報対応付手段と、地図情報対応付手段により、入力手段を駆動して選択された画素に対応する被写体の地図に関連する情報を求め、選択された画素付近に地図に関連する情報を重ねて表示するスーパーインポーズ手段とを備える。
【0007】
例えば、入力手段はタッチパネルを利用している。例えば地図に関連する情報は、地図座標に存在する施設等の名称である。
【0008】
好ましくは地図座標は、経緯と緯度の絶対座標である。
【0009】
測距装置の地図座標検出システムは好ましくは、傾斜角を検出する傾斜角検出手段を備え、被写体位置算出手段が、被写体までの距離と、測距装置の絶対座標と、測距装置の方位と傾斜角とを用いて被写体の地図座標を算出する。
【0010】
例えば座標検出手段は、GPS(Ground Positioning System )を利用して絶対座標を検出する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態であるカメラ型の3次元画像検出装置の斜視図である。
【0012】
カメラ本体10の前面において、撮影レンズ11の左上にはファインダ窓12が設けられ、右上にはストロボ13が設けられている。カメラ本体10の上面において、撮影レンズ11の真上には、測距光であるレーザ光を照射する発光装置14が配設されている。発光装置14の左側にはレリーズスイッチ15、液晶表示パネル16が設けられ、右側にはモード切替ダイヤル17が設けられている。カメラ本体10の側面には、ICメモリカード等の記録媒体を挿入するためのカード挿入口19が形成され、また、ビデオ出力端子20、インターフェースコネクタ21、GPS(Ground Positioning System )アンテナ用コネクタ18が設けられている。また、カメラ本体10の背面(図10参照)には画像表示LCD液晶パネル37と、撮像モードと再生モードを切り替えるREC/PLAY切替スイッチ29が設けられている。
【0013】
図2は図1に示すカメラの回路構成を示すブロック図である。撮影レンズ11の中には絞り25が設けられている。絞り25の開度はアイリス駆動回路26によって調整される。撮影レンズ11の焦点調節動作およびズーミング動作はレンズ駆動回路27によって制御される。
【0014】
撮影レンズ11の光軸上には撮像素子(CCD)28が配設されている。CCD28には、撮影レンズ11によって被写体像が形成され、被写体像に対応した電荷が発生する。CCD28における電荷の蓄積動作、電荷の読出動作等の動作はCCD駆動回路30によって制御される。CCD28から読み出された電荷信号すなわち画像信号はアンプ31において増幅され、A/D変換器32においてアナログ信号からデジタル信号に変換される。デジタルの画像信号は撮像信号処理回路33においてガンマ補正等の処理を施され、画像メモリ34に一時的に格納される。アイリス駆動回路26、レンズ駆動回路27、CCD駆動回路30、撮像信号処理回路33はシステムコントロール回路35によって制御される。
【0015】
画像信号は画像メモリ34から読み出され、LCD駆動回路36に供給される。LCD駆動回路36は画像信号に応じて動作し、これにより画像表示LCDパネル37には、画像信号に対応した画像が表示される。
【0016】
カメラをカメラ本体10の外部に設けられたモニタ装置39とケーブルで接続すれば、画像メモリ34から読み出された画像信号はTV信号エンコーダ38、ビデオ出力端子20を介してモニタ装置39に伝送可能である。またシステムコントロール回路35はインターフェース回路40に接続されており、インターフェース回路40はインターフェースコネクタ21に接続されている。したがってカメラをカメラ本体10の外部に設けられたコンピュータ41とインターフェースケーブルを介して接続すれば、画像メモリ34から読み出された画像信号をコンピュータ41に伝送可能である。また、システムコントロール回路35は、記録媒体制御回路42を介して画像記録装置43に接続されている。したがって画像メモリ34から読み出された画像信号は、画像記録装置43に装着されたICメモリカード等の記録媒体Mに記録可能である。
【0017】
発光装置14は発光素子14aと照明レンズ14bにより構成され、発光素子14aの発光動作は発光素子制御回路44によって制御される。発光素子14aはレーザダイオード(LD)であり、照射されるレーザ光は被写体の距離を検出するための測距光として用いられる。このレーザ光は照明レンズ14bを介して被写体の全体に照射される。被写体で反射したレーザ光が撮影レンズ11に入射し、CCD28で検出されることにより被写体までの距離情報が検出される。
【0018】
GPSアンテナ50はGPSアンテナ用コネクタ18を介してGPS受信回路22に接続されおり、GPS受信回路22はシステムコントロール回路35に接続されている。したがって、カメラは衛星からの信号を受信することにより、そのときの経度、緯度、高度を検出でき、検出された経度、緯度、高度はシステムコントロール回路35へ出力される。またカメラには方位センサー46、傾斜角度センサー48が備えられており、カメラのレンズが向けられている方位およびカメラの傾斜角が、方位センサー46、傾斜角度センサー48からの信号に基いて、方位検出回路47、傾斜角度検出回路49により検出される。方位検出回路47、傾斜角度検出回路49はシステムコントロール回路35にそれぞれ接続されており、検出された方位および傾斜角度は、システムコントロール回路35へ出力される。
【0019】
スーパーインポーズ回路24は、LCD駆動回路36、TV信号エンコーダ38、システムコントロール回路35に接続されており、文字情報などを画像表示LCDパネル37やモニター装置39に表示される画像に重畳する。重畳される文字情報は、インターフェース回路40を介してコンピュータ41からシステムコントロール回路35へ送られたもので、地図情報に関するものである。
【0020】
システムコントロール回路35には、レリーズスイッチ15、モード切替ダイヤル17、REC/PLAY切替スイッチ29から成るスイッチ群45と、液晶表示パネル(表示素子)16、タッチパネル23とが接続されている。
【0021】
次に図3および図4を参照して、本実施形態における距離測定の原理について説明する。なお図4において横軸は時間tである。
【0022】
距離測定装置Bから出力された測距光は被写体Sにおいて反射し、図示しないCCDによって受光される。測距光は所定のパルス幅Hを有するパルス状の光であり、したがって被写体Sからの反射光も、同じパルス幅Hを有するパルス状の光である。また反射光のパルスの立ち上がりは、測距光のパルスの立ち上がりよりも時間δ・t(δは遅延係数)だけ遅れる。測距光と反射光は距離測定装置Bと被写体Sの間の2倍の距離rを進んだことになるから、その距離rは r=δ・t・C/2 ・・・(1)
により得られる。ただしCは光速である。
【0023】
例えば測距光のパルスの立ち上がりから反射光を検知可能な状態に定め、反射光のパルスが立ち下がる前に検知不可能な状態に切換えるようにすると、すなわち反射光検知期間Tを設けると、この反射光検知期間Tにおける受光量Aは距離rの関数である。すなわち受光量Aは、距離rが大きくなるほど(時間δ・tが大きくなるほど)小さくなる。
【0024】
本実施形態では上述した原理を利用して、CCD28に設けられ、2次元的に配列された複数のフォトダイオード(撮像素子)においてそれぞれ受光量Aを検出することにより、カメラ本体10から被写体Sの表面の各点までの距離をそれぞれ検出し、被写体Sの表面形状に関する3次元画像のデータを一括して入力している。
【0025】
図5は、CCD28に設けられるフォトダイオード51と垂直転送部52の配置を示す図である。図6は、CCD28を基板53に垂直な平面で切断して示す断面図である。このCCD28は従来公知のインターライン型CCDであり、不要電荷の掃出しにVOD(縦型オーバーフロードレイン)方式を用いたものである。
【0026】
フォトダイオード51と垂直転送部52はn型基板53の面に沿って形成されている。フォトダイオード51は2次元的に格子状に配列され、垂直転送部52は所定の方向(図5において上下方向)に1列に並ぶフォトダイオード51に隣接して設けられている。垂直転送部52は、1つのフォトダイオード51に対して4つの垂直転送電極52a,52b,52c,52dを有している。したがって垂直転送部52では、4つのポテンシャルの井戸が形成可能であり、従来公知のように、これらの井戸の深さを制御することによって、信号電荷をCCD28から出力することができる。なお、垂直転送電極の数は目的に応じて自由に変更できる。
【0027】
基板53の表面に形成されたp型井戸の中にフォトダイオード51が形成され、p型井戸とn型基板53の間に印加される逆バイアス電圧によってp型井戸が完全空乏化される。この状態において、入射光(被写体からの反射光)の光量に応じた電荷がフォトダイオード51において蓄積される。基板電圧Vsub を所定値以上に大きくすると、フォトダイオード51に蓄積した電荷は、基板53側に掃出される。これに対し、転送ゲート部54に電荷転送信号(電圧信号)が印加されたとき、フォトダイオード51に蓄積した電荷は垂直転送部52に転送される。すなわち電荷掃出信号によって電荷を基板53側に掃出した後、フォトダイオード51に蓄積した信号電荷が、電荷転送信号によって垂直転送部52側に転送される。このような動作を繰り返すことにより、垂直転送部52において信号電荷が積分され、いわゆる電子シャッタ動作が実現される。
【0028】
図7は距離情報検出動作におけるタイミングチャートであり、図1、図2、図5〜図7を参照して本実施形態における距離情報検出動作について説明する。なお本実施形態の距離情報検出動作では、図4を参照して行なった距離測定の原理の説明とは異なり、外光の影響による雑音を低減するために測距光のパルスの立ち下がりから反射光を検知可能な状態に定め、反射光のパルスが立ち下がった後に検知不可能な状態に切換えるようにタイミングチャートを構成しているが原理的には何ら異なるものではない。
【0029】
垂直同期信号(図示せず)の出力に同期して電荷掃出し信号(パルス信号)S1が出力され、これによりフォトダイオード51に蓄積していた不要電荷が基板53の方向に掃出され、フォトダイオード51における蓄積電荷量はゼロになる(符号S2)。電荷掃出し信号S1の出力の開始の後、一定のパルス幅を有するパルス状の測距光S3が出力される。測距光S3が出力される期間(パルス幅)は調整可能であり、図示例では、電荷掃出し信号S1の出力と同時に測距光S3がオフするように調整されている。
【0030】
測距光S3は被写体において反射し、CCD28に入射する。すなわちCCD28によって被写体からの反射光S4が受光されるが、電荷掃出し信号S1が出力されている間は、フォトダイオード51において電荷は蓄積されない(符号S2)。電荷掃出し信号S1の出力が停止されると、フォトダイオード51では、反射光S4の受光によって電荷蓄積が開始され、反射光S4と外光とに起因する信号電荷S5が発生する。反射光S4が消滅すると(符号S6)フォトダイオード51では、反射光に基く電荷蓄積は終了するが(符号S7)、外光のみに起因する電荷蓄積が継続する(符号S8)。
【0031】
その後、電荷転送信号S9が出力されると、フォトダイオード51に蓄積された電荷が垂直転送部52に転送される。この電荷転送は、電荷転送信号の出力の終了(符号S10)によって完了する。すなわち、外光が存在するためにフォトダイオード51では電荷蓄積が継続するが、電荷転送信号の出力が終了するまでフォトダイオード51に蓄積されていた信号電荷S11が垂直転送部52へ転送される。電荷転送信号の出力終了後に蓄積している電荷S14は、そのままフォトダイオード51に残留する。
【0032】
このように電荷掃出し信号S1の出力の終了から電荷転送信号S9の出力が終了するまでの期間T
U1の間、フォトダイオード51には、被写体までの距離に対応した信号電荷が蓄積される。そして、反射光S4の受光終了(符号S6)までフォトダイオード51に蓄積している電荷が、被写体の距離情報と対応した信号電荷S12(斜線部)として垂直転送部52へ転送され、その他の信号電荷S13は外光のみに起因するものである。
【0033】
電荷転送信号S9の出力から一定時間が経過した後、再び電荷掃出し信号S1が出力され、垂直転送部52への信号電荷の転送後にフォトダイオード51に蓄積された不要電荷が基板53の方向へ掃出される。すなわち、フォトダイオード51において新たに信号電荷の蓄積が開始する。そして、上述したのと同様に、電荷蓄積期間T
U1が経過したとき、信号電荷は垂直転送部52へ転送される。
【0034】
このような信号電荷S11の垂直転送部52への転送動作は、次の垂直同期信号が出力されるまで、繰り返し実行される。これにより垂直転送部52において、信号電荷S11が積分され、1フィールドの期間(2つの垂直同期信号によって挟まれる期間)に積分された信号電荷S11は、その期間被写体が静止していると見做せれば、被写体までの距離情報に対応している。なお信号電荷S13は信号電荷S12に比べ微小であるため信号電荷S11は信号電荷S12と等しいと見なすことができる。
【0035】
以上説明した信号電荷S11の検出動作は1つのフォトダイオード51に関するものであり、全てのフォトダイオード51においてこのような検出動作が行なわれる。1フィールドの期間における検出動作の結果、各フォトダイオード51に隣接した垂直転送部52の各部位には、そのフォトダイオード51によって検出された距離情報が保持される。この距離情報は垂直転送部52における垂直転送動作および図示しない水平転送部における水平転送動作によってCCD28から出力される。
【0036】
次に3次元画像検出動作のフローチャートである図8を参照して3次元画像検出動作について説明する。なお3次元画像検出動作は、撮像モードと再生モードを切り替えるREC/PLAY切替スイッチ29をREC(撮像モード)に設定して行われる。
【0037】
ステップ101においてレリーズスイッチ15が全押しされていることが確認されるとステップ102が実行され、垂直同期信号が出力されるとともに測距光制御が開始される。すなわち発光装置14が駆動され、パルス状の測距光S3が断続的に出力される。次いでステップ103が実行され、CCD28による検知制御が開始される。すなわち図7を参照して説明した距離情報検出動作が開始され、電荷掃出信号S1と電荷転送信号S9が交互に出力されて、距離情報の信号電荷S11が垂直転送部52において積分される。
【0038】
ステップ104では、距離情報検出動作の開始から1フィールド期間が終了したか否か、すなわち新たに垂直同期信号が出力されたか否かが判定される。1フィールド期間が終了するとステップ105へ進み、垂直転送部52において積分された距離情報の信号電荷がCCD28から出力される。この信号電荷はステップ106において画像メモリ34に一時的に記憶される。
【0039】
ステップ107では測距光制御がオフ状態に切換えられ、発光装置14の発光動作が停止する。ステップ108では、距離データの演算処理が行なわれ、ステップ109において距離データが画像メモリ34に一時的に記憶される。
【0040】
ステップ110では、CCD28による通常の撮影動作(CCDビデオ制御)がオン状態に定められ、距離情報検出動作において撮像された被写体と同一の被写体の画像が撮像され画像データとして検出される。検出された画像データは、ステップ111において画像メモリ34に一時的に記憶される。
【0041】
ステップ112では、方位センサー46により撮像レンズの向いている方位が検出され、ステップ113では、カメラの傾斜角度が傾斜角度センサー48により検出される。ステップ114では、GPSアンテナ50で受信された衛星からの信号をGPS受信回路22で解析して、カメラの位置座標である経度、緯度、高度を求める。ステップ114では、ステップ109、ステップ111においてメモリ34に一時的に記憶された距離データおよび画像データがステップ112〜ステップ113で得られた方位データ、傾斜角度データ、位置座標データ(経度、緯度、高度)とともに1つのファイルとして記録倍媒体Mに記録されこのルーチンは終了する。
【0042】
次にステップ108において実行される演算処理の内容を図7を参照して説明する。
【0043】
反射率Rの被写体が照明され、この被写体が輝度Iの2次光源と見做されてCCDに結像された場合を想定する。このとき、電荷蓄積時間tの間にフォトダイオードに発生した電荷が積分されて得られる出力Snは、 Sn=k・R・I・t ・・・(2)
で表される。ここでkは比例定数で、撮影レンズのFナンバーや倍率等によって変化する。
【0044】
図7に示されるように電荷蓄積時間をT
U1、測距光S3のパルス幅をT
S 、距離情報の信号電荷S12のパルス幅をT
D とし、1フィールド期間中のその電荷蓄積時間がN回繰り返されるとすると、得られる出力SM
10は、 SM
10=Σk・R・I・T
D =k・N・R・I・T
D ・・・(3)
となる。なお、パルス幅T
D は T
D =δ・t =2r/C ・・・(4)
と表せる。このとき被写体までの距離rは r=C・SM
10/(2・k・N・R・I) ・・・(5)
で表せる。したがって比例定数k、反射率R、輝度Iを予め求めておけば距離rが求められる。
【0045】
図9は、REC/PLAY切替スイッチを再生(PLAY)モードに設定して、撮影された画像をLCD等に表示し、被写体の地図上の座標を検出するプログラムのフローチャートである。
【0046】
ステップ201において、REC/PLAY切替スイッチが再生(PLAY)モードに設定されていることが確認されると、処理はステップ202へ進む。ステップ202では、図8のステップ115において記録媒体Mに記録されたデータから画像データが読み出され、LCDパネル37に再生表示される。
【0047】
ステップ203では、タッチパネル23から再生画像中の特定の被写体を選択するための入力があったか否かが判定される。タッチパネル23からの入力がないとステップ207でREC/PLAY切替スイッチが切り替えられ、再生(PLAY)モードが解除されていないかが判定される。再生(PLAY)モードが解除されていなければ、再びステップ203へ戻り、タッチパネルへの入力待ち状態が継続する。ステップ207で再生(PLAY)モードが解除されていると判定されたとき、このルーチンは終了する。
【0048】
タッチパネル23は、LCDパネル37の表面にシート状に重ねて配置されており、図10のようにLCDパネル37に表示された画像の特定の位置を指またはポインティングペンで触れると、触れられた点のタッチパネル23上の位置(アドレス)が検出される。ステップ203において、画面上の特定の被写体が指またはポインティングペンで指定され、タッチパネル23からの入力があると、処理はステップ204に移る。
【0049】
ステップ204では、検出されたタッチパネルのアドレス値に対応する画素を求め、この画素を中心に所定の距離内にある画素に対応する距離データの平均値を算出する。この距離データの平均値を指またはポインティングペン等で選択された被写体までの距離情報Dとする。
【0050】
ステップ205では、距離情報Dと方位データ、位置座標データから、選択された被写体の地図上の位置が求められ、コンピュータ41のメモリ41Mに記憶された地図に関する情報である地図データから、求められた位置の場所データが取得される。場所データは例えば、その位置にある施設などの名称である。ステップ206では、ステップ205で得られた場所データを再生画像中の選択された被写体付近に重ねて表示する。その後処理は再びステップ202に戻り、同様の処理が再生(PLAY)モードが解除されるまで繰り返し実行される。
【0051】
次に図11〜図14を参照してステップ205において、被写体の地図上の位置を求める方法について説明する。
【0052】
図11は、CCD28の受光面を正面から見た図である。CCD28の横の長さは2×W
0 であり、点PはCCD28の受光面の中心から横にW
P の距離にある画素を表している。図12は、CCD28の受光面と焦点P
f との関係を表した図であり、fは焦点距離、角θ
0 は画角である。角θ
p は点Pと焦点P
f を結ぶ線分PP
f が光軸L
p となす角である。このとき画角θ
0 とθ
p は、 θ
0 =2×tan
-1(W
0 /f) ・・・(6)
θ
p =tan
-1(W
p /f) ・・・(7)
で表される。
【0053】
図13は、カメラの位置を原点Oとして、点Pの画素に対応する被写体の地図上の位置(点)S
p を2次元的に図示したものである。X軸は東西軸に対応し、Y軸は南北軸に対応しており、東向きおよび北向きを正にとっている。半直線(破線)L
p は、カメラの光軸でありカメラの向いている向きに一致する。光軸L
p がY軸となす角をθ
n とし、Pの画素に対応する被写体までの距離をD
p (点Pを中心とする距離情報D)とすると、点S
p の座標(Δx,Δy)は、 Δx=D
p ×sin(θ
n +θ
p ) ・・・(8)
Δy=D
p ×cos(θ
n +θ
p ) ・・・(9)
で表される。
【0054】
GPSにより得られたカメラの経度をφ、緯度をψとすると、点S
p の経緯度(φ
p ,ψ
p )は、 φ
p =φ+α・Δx ・・・(10)
ψ
p =ψ+β・Δy ・・・(11)
により求められる。ここでα、βは、経緯度(φ,ψ)での距離を経緯度角に変換するための係数である。
【0055】
したがって式(8)〜式(11)から、点S
p の経緯度(φ
p ,ψ
p )は φ
p =φ+D
p ×sin(θ
n +tan
-1(W
p /f)) ・・・(12)
ψ
p =ψ+D
p ×cos(θ
n +tan
-1(W
p /f)) ・・・(13)
で算出される。
【0056】
次に図14を参照して、カメラが傾斜している場合における図11の点Pに対応する被写体の経緯度(φ
p ’,ψ
p ’)を求める方法について説明する。
【0057】
図14は、カメラの位置を原点Oとして、点Pに対応する被写体の位置(点)S
p を3次元的に図示したものである。X軸は東西軸にY軸は南北軸に対応しており、Z軸は鉛直方向に対応している。図13と同様、X軸とY軸に関しては東向きおよび北向きが正である。Z軸に関しては鉛直上向きを正にとっている。半直線(破線)L
p は、カメラの向いている向きでありカメラの光軸に一致する。点S
p ’は点をS
p を水平面へ射影した点であり、半直線L
p ’は光軸L
p を水平面に射影したものである。被写体までの距離D
p は、線分OS
p の長さに対応しており、D
p ’は線分OS
p を水平面に射影した線分OS
p ’の長さ(距離)である。角θ
Z は、線分OS
p と線分OS
p ’のなす角であるが、ここでは光軸L
p が水平面となす角に等しく、カメラの傾斜角度に一致する。角θ
p は、半直線L
p ’と線分OS
p ’のなす角であり、θ
n ’は半直線L
p ’がY軸となす角である。
【0058】
点Pに対応する被写体の経緯度(φ
p ’,ψ
p ’)は、式(12)、(13)
のD
p にD
p ’を、θ
n にθ
n ’を代入した式 φ
p ’=φ+D
p ’×sin(θ
n ’+tan
-1(W
p /f))
・・・(14)
ψ
p ’=ψ+D
p ’×cos(θ
n ’+tan
-1(W
p /f))
・・・(15)
によって求められる。ここでD
p ’は、 D
p ’=D
p ×cosθ
Z ・・・(16)
で表されるので、経緯度(φ
p ’,ψ
p ’)は φ
p ’=φ+D
p ×cosθ
Z ×sin(θ
n ’+tan
-1(W
p /f))
・・・(17)
ψ
p ’=ψ+D
p ×cosθ
Z ×cos(θ
n ’+tan
-1(W
p /f))
・・・(18)
によって算出される。
【0059】
以上のように本実施形態によれば、撮像された画像の任意の被写体の経緯度を検出できる3次元画像装置が得られる。また、地図に関する情報を収めた地図データを利用することにより、撮像された画像中の任意の被写体の施設名称などを検索表示することができる。
【0060】
本実施形態では、カメラ本体10をコンピュータ41に接続し、地図データはコンピュータから読み出されて用いられたが、予めカメラのメモリに記憶するか、記録媒体Mに記録して用いてもよい。またカメラ本体10で検出された、画像データ、距離データ、方位データ、位置座標データ、傾斜角度データなどを接続されたコンピュータ41へ転送し、コンピュータ41のディスプレイに表示された画像においてマウス等の入力装置を用いて被写体を選択し、場所情報等を表示してもよい。
【0061】
本実施形態では、GPSアンテナ50は、ケーブルを介してカメラ本体10の外部に設けられているが、カメラ本体10の内部に設けられてもよい。
【0062】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、画素毎に被写体までの距離を検出する測距装置において、被写体の地図上の座標を検出できる測距装置の地図座標検出システムを得ることができる。
【図1】本発明の第1の実施形態であるカメラ型の測距装置の斜視図である。
【図2】図1に示すカメラの回路構成を示すブロック図である。
【図3】測距光による距離測定の原理を説明するための図である。
【図4】測距光、反射光、ゲートパルス、およびCCDが受光する光量分布を示す図である。
【図5】CCDに設けられるフォトダイオードと垂直転送部の配置を示す図である。
【図6】CCDを基板に垂直な平面で切断して示す断面図である。
【図7】被写体までの距離に関するデータを検出する距離情報検出動作のタイミングチャートである。
【図8】3次元画像検出動作のフローチャートである。
【図9】再生(PLAY)モードのときに実行されるプログラムのフローチャートである。
【図10】カメラの背面に設けられたLCDパネルの画像表示例とREC/PLAY切替スイッチの図である。
【図11】CCD受光面とタッチパネルにより選択された画素点との関係を示す図である。
【図12】CCD受光面と画角との関係を示す図である。
【図13】カメラを原点とした座標系で画素に対応する被写体の位置と光軸との関係を2次元的に表した図である。
【図14】カメラの傾斜を考慮して、画素に対応する被写体の位置と光軸との関係をカメラを原点として表した図である。
【符号の説明】
22 GPS受信回路
46 方位センサー
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図11】
【図4】
【図6】
【図7】
【図12】
【図13】
【図14】
【図8】
【図9】
【図10】