特開2002-284381 「紙葉類処理装置」 (東芝)
要約
【課題】 積載されている紙葉類が反り返っている場合等でも、これら紙葉類の束から一枚ずつ紙葉類を確実に取り出す。
【解決手段】 紙葉類処理装置1が備える取出装置3は、送風ダクト28を通じて、吸着ロータ15によって紙葉類2が取出される方向から、バックアップ14上に積載された紙葉類2の先端へ向けてエア38を送風するので、取り出し対象となる紙葉類2aの例えば先端部等が反り返っている場合でも、重なっている紙葉類2aどうしをエア38により分離して吸着ロータ15に吸着させることができ、これにより紙葉類2aを一枚ずつ確実に取り出すことができる。
[代表図面]
イメージ ID=000002
書誌事項
【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】公開特許公報(A)
【公開番号】特開2002−284381(P2002−284381A)
【公開日】平成14年10月3日(2002.10.3)
【発明の名称】紙葉類処理装置
【国際特許分類第7版】
 B65H 3/48 310
 1/18 310
 3/10
【FI】
 B65H 3/48 310 B
 1/18 310
 3/10 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】
【全頁数】9
【出願番号】特願2001−86153(P2001−86153)
【出願日】平成13年3月23日(2001.3.23)
【出願人】(000003078)株式会社東芝
【発明者】
【発明者】
【代理人】弁理士(100077849)
【テーマコード(参考)】
 3F343
【Fターム(参考)】
 3F343 FA02 FB01 FC01 GA01 GB01 GC01 GD01 HD07 HD16 JB06 JD03 JD28 KB03 KB05 LA04 LA14 LA15 LC08 LC20 MA03 MA09 MA32 MB04 MB14 MC05 MC13
特許請求の範囲
【請求項1】
 紙葉類を積載する積載部と、前記積載部上の前記紙葉類の先端部を吸着し該紙葉類を一枚ずつ取り出す吸着体と、前記吸着体によって前記紙葉類が取出される方向から前記積載部上の前記紙葉類の先端へ向けてエアを送風する送風機構とを具備することを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項2】
 紙葉類を積載する昇降自在な積載部と、前記積載部上の前記紙葉類の先端部を吸着し該紙葉類を一枚ずつ取り出す吸着体と、前記吸着体によって前記紙葉類が取出される方向から前記積載部上の前記紙葉類の先端へ向けてエアを送風する送風機構と、前記積載部上の前記紙葉類の昇降方向の位置を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記送風機構又は前記吸着体のうちの少なくとも一方の動作を制御する制御手段とを具備することを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項3】
 請求項1又は2記載の紙葉類処理装置において、前記送風機構が、前記エアの送風角度の調整機能を有することを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項4】
 紙葉類を積載する積載部と、前記積載部から前記紙葉類を一枚ずつ吸着して取り出す吸着体と、前記積載部に設けられ、前記吸着体による前記紙葉類の被吸着部分の積載姿勢を補正するための開口部とを具備することを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項5】
 紙葉類を積載する昇降自在な積載部と、前記積載部上の前記紙葉類の昇降方向の位置を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記積載部から前記紙葉類を一枚ずつ吸着して取り出す吸着体と、前記積載部に設けられ、前記吸着体による前記紙葉類の被吸着部分の積載姿勢を補正するための開口部とを具備することを特徴とする紙葉類処理装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
 本発明は、紙葉類の束から一枚ずつ紙葉類を取り出して例えば計数、分類等の処理を行う紙葉類処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
 この種の紙葉類処理装置には、積載された紙葉類を装置内部へ一枚ずつ分離して取り込むために取出装置が設けられている。例えば図9に示すように、取出装置80は、昇降自在なバックアップ81に積載されている最上部に置かれた紙葉類82の先端部を吸着ロータ83で吸着し、紙葉類82を上から順に一枚ずつ高速に取り出す方式のものが多用されている。吸着ロータ83の内部には、吸着ブロック84が軸受を介して回転自在に支持されている。
【0003】
 吸着ブロック84内には、真空ポンプに接続される配管85が通っており、この配管85には吸着ブロック84の外周面に開口する吸引孔86が延設されている。一方、吸着ロータ83の周面の一部には吸着穴87が開設されており、吸着ロータ83の回転によって、その吸着穴87が吸着ブロック84の吸引孔86の開口と周期的に重り合ったとき、吸着ロータ83に紙葉類82が吸着される。
【0004】
 吸着された紙葉類82はそのまま吸着ロータ83の回転に付き従って二枚取り防止ブロック88の上を通過しつつ取り出される。取り出された紙葉類82は、その後、検知部に向かう搬送路を構成する搬送ベルト89とピックアップローラ91、92との間で捕捉され、この搬送路による搬送力によって吸着ロータ83から引き離され装置内部へ搬送される。
【0005】
 ところで、かかる取出装置80は、吸着ロータ83に紙葉類82を一枚ずつ確実に吸着させるための機構として、一対の上端検知センサ93a、93b及び送風機構94をさらに備えている。すなわち、上端検知センサ93a、93bは、吸着ロータ83の周面とバックアップ81に積載された最上部の紙葉類82とが、紙葉類82を一枚ずつ吸着するのに好適な所定の離間距離になる位置でバックアップ81を停止させるために、バックアップ81の昇降方向の位置情報を得るためのものであって、バックアップ81に積載された最上部に位置する紙葉類82の先端部の上端を検知する。
【0006】
 一方、送風機構94は、バックアップ81に積載された上部に位置する紙葉類82の側端へ向けて横方向よりエアを送風するための送風ダクト95を少なくとも備えており、この送風ダクト95から送風されるエアにより吸着ロータ83近傍の紙葉類82どうしを分離(剥離)させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
 しかしながら、従来のこのような紙葉類処理装置が備える取出装置80には、次のような課題がある。すなわち、先端部分が例えば図10に示すように折れ曲がっている紙葉類82aを一枚ずつ取り出そうとする場合、最上部に位置する紙葉類82aの上面と吸着ロータ83の周面とが、適性距離以上に離れた位置関係で、紙葉類82aの取り出しが行われることになるため、吸着ロータ83が紙葉類82aを吸着し損なったり、また、二枚取り防止ブロック88と吸着ロータ83との間に紙葉類82aをうまく取り込めなかったりするといった問題が生じる。
【0008】
 また、全体が例えば図11に示すように反り返っている紙葉類82bを一枚ずつ取り出そうとする場合、反り返っている紙葉類82bの先端部分が、上端検知センサ93a、93bによって検知され、この位置で紙葉類82bを積載するバックアップ81が定位(停止)することになるが、この状態において、紙葉類82bの反り返りが大きい場合(図11の状態)には、重なった紙葉類82bどうしを分離するための送風ダクト95からのエアが紙葉類82bに吹きかからないため、紙葉類82bが2枚以上重なった状態で取り出されるといった、いわゆる連れ出しが起ってしまうという課題がある。
【0009】
 そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、積載されている紙葉類が例えば折れ曲がっていたり又は反り返っている場合等でも、この紙葉類の束から一枚ずつ紙葉類を確実に取り出すことのできる紙葉類処理装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
 上記目的を達成するために、本発明に係る紙葉類処理装置は、紙葉類を積載する積載部と、前記積載部上の前記紙葉類の先端部を吸着し該紙葉類を一枚ずつ取り出す吸着体と、前記吸着体によって前記紙葉類が取出される方向から前記積載部上の前記紙葉類の先端へ向けてエアを送風する送風機構とを具備することを特徴とする。
【0011】
 この発明に係る紙葉類処理装置によれば、吸着体による紙葉類の取り出し側から紙葉類の先端へ向けてエアを送風するので、取り出し対象となる紙葉類の例えば先端部等が反り返っている場合でも、重なっている紙葉類どうしをエアにより分離して吸着体に吸着させることができ、これにより紙葉類を一枚ずつ確実に取り出すことができる。
【0012】
 また、本発明に係る紙葉類処理装置は、紙葉類を積載する昇降自在な積載部と、前記積載部上の前記紙葉類の先端部を吸着し該紙葉類を一枚ずつ取り出す吸着体と、前記吸着体によって前記紙葉類が取出される方向から前記積載部上の前記紙葉類の先端へ向けてエアを送風する送風機構と、前記積載部上の前記紙葉類の昇降方向の位置を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記送風機構又は前記吸着体のうちの少なくとも一方の動作を制御する制御手段とを具備することを特徴とする。
【0013】
 この発明に係る紙葉類処理装置によれば、積載された紙葉類の昇降方向の位置に応じて、送風機構又は吸着体の動作を制御できるので、積載部に積載された最上部の紙葉類と吸着体との位置関係を、紙葉類を一枚ずつ分離して吸着するのに最適な位置関係とし、さらにこの状態で紙葉類の分離及び吸着動作を実施することができ、これにより紙葉類を一枚ずつより確実に取り出すことが可能となる。
【0014】
 さらに、本発明に係る紙葉類処理装置は、前記送風機構が、前記エアの送風角度の調整機能を有することを特徴とする。この発明に係る紙葉類処理装置によれば、積載部に積載された紙葉類の束毎、つまり紙葉類のロット毎の例えば反り返り量の傾向等に応じて、送風機構のエアの送風角度を調整することが可能なので、上記紙葉類の束(ロット)毎に最適な条件で紙葉類を一枚ずつ分離して取り出すことができる。
【0015】
 また、本発明に係る紙葉類処理装置は、紙葉類を積載する積載部と、前記積載部から前記紙葉類を一枚ずつ吸着して取り出す吸着体と、前記積載部に設けられ、前記吸着体による前記紙葉類の被吸着部分の積載姿勢を補正するための開口部とを具備することを特徴とする。
【0016】
 この発明に係る紙葉類処理装置は、例えば折れ曲がっている紙葉類が積載部に積載されていて、これを一枚ずつ取り出そうとする場合等でも、紙葉類のこの折れ曲がっている部位を、積載部に設けられた開口部から逃がすことにより、吸着体による紙葉類の被吸着部分の積載姿勢を補正するものである。したがって、この発明に係る紙葉類処理装置によれば、折曲している紙葉類の被吸着部分と吸着体の吸着部分とを対向させることが可能なので、紙葉類が折れ曲がった状態で積載されている場合でも、この束の中から紙葉類を一枚ずつ確実に取り出すことが可能である。ここで、この発明において、積載部に設けられる開口部の大きさ又は位置等を、例えば紙葉類のロット(紙葉類の束)毎のサイズや折り曲がり方の傾向等に応じて、適宜変更できるように当該紙葉類処理装置を構成してもよい。
【0017】
 さらに、本発明に係る紙葉類処理装置は、紙葉類を積載する昇降自在な積載部と、前記積載部上の前記紙葉類の昇降方向の位置を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記積載部から前記紙葉類を一枚ずつ吸着して取り出す吸着体と、前記積載部に設けられ、前記吸着体による前記紙葉類の被吸着部分の積載姿勢を補正するための開口部とを具備することを特徴とする。
【0018】
 この発明に係る紙葉類処理装置は、積載部上の開口部により積載姿勢を補正された紙葉類の昇降方向の位置に応じて吸着体の動作を制御できるので、例えば折れ曲がっている紙葉類が積載部に積載されていて、これを一枚ずつ取り出そうとする場合等でも、積載部上で積載姿勢を補正された最上部の紙葉類と吸着体との位置関係を、紙葉類を一枚ずつ分離して吸着するのに最適な位置関係とし、この状態で紙葉類の分離及び吸着動作を実施することができる。これにより、この折れ曲がっている紙葉類等を一枚ずつより確実に取り出すことが可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】
 以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る紙葉類処理装置を概略的に示す構成図である。
【0020】
 同図に示すように、この紙葉類処理装置1は、積載された紙葉類2を一枚ずつ分離して取り出す取出装置3と、取出装置3によって一枚ずつ取り出された紙葉類2の状態、たとえば種類、表裏、スキュー、汚れや欠損、サイズ不良、二枚取りエラーなどを光学的な検知手段を用いて検知する検知部12と、この検知部12によって異常と判定された紙葉類が蓄えられるリジェクト部10と、異常と判断された紙葉類をリジェクト部10へ導くリジェクトゲート4と、紙葉類12の表裏整合やスキュー補正等を行う整位部5と、紙葉類2を種類・サイズ別に集積する複数の集積部6と、紙葉類2を各集積部6に選択的に導くための複数の分類ゲート7と、搬送路を形成する搬送ローラ8および搬送ベルト9と、前述した取出装置3及び各部の動作を統括的に制御する制御部11とで構成されている。
【0021】
 検知部12は、紙葉類2の汚れや欠損、サイズ不良、二枚取りエラーなどを検知すると、これを制御部11に通知し、制御部11はそのエラー通知を受けると、当該紙葉類2をリジェクト部10へ導くようにリジェクトゲート4を制御する。また、検知部12は、紙葉類2の表裏、スキューの検知結果を制御部11に通知し、制御部11はこれを基に紙葉類2の表裏整合やスキュー補正を行うように整位部5の動作を制御する。さらに、検知部12は、紙葉類2の種類を識別した結果を制御部11に送り、制御部11は紙葉類2をその種類別に対応する集積部6に導くように各分類ゲート7の開閉を制御する。
【0022】
 ここで、本実施形態に係る紙葉類処理装置1が備える取出装置3の構成について詳述する。取出装置3は、断面図として図2に示すように、紙葉類2を積載するための昇降自在なバックアップ14を備えている。バックアップ14上の紙葉類2の先端部(紙葉類の装置内部への取込側)の上方には、積載されている最上部に置かれた紙葉類2の先端部を吸着し、紙葉類2を上から順に一枚ずつ高速に取り出すための吸着体として機能する吸着ロータ15が配置されている。
【0023】
 吸着ロータ15の内部には、吸着ブロック16が軸受(図示せず)を介して回転自在に支持されている。吸着ブロック16内には、真空ポンプに接続される配管17が通っており、この配管17には吸着ブロック16の外周面に開口する吸引孔18が延設されている。一方、吸着ロータ15の周面の一部には吸着穴19が開設されており、この吸着穴19は、吸着ロータ15の回転によって、当該吸着穴19が吸着ブロック16の吸引孔18の開口と周期的に重り合ったときに、吸着ロータ15に紙葉類2が吸着される位置に形成されている。
【0024】
 さらに、バックアップ14に積載される紙葉類2の上面及び後端の各近傍には、後端ガイド20及び後端ガイド21がそれぞれ設けられている。一方、バックアップ14に積載される紙葉類2の先端近傍には、二枚取り防止ブロック22が設けられている。二枚取り防止ブロック22は、吸着ロータ15に吸着された紙葉類2が、そのまま吸着ロータ15の回転に付き従ってこのブロック上を通過しつつ取り出される際に、紙葉類2どうしを分離するための機能を有している。
【0025】
 また、二枚取り防止ブロック22の下流側には、吸着ロータ15に吸着された紙葉類2を装置内部、すなわち検知部12へ向けて搬送するための搬送路を構成する搬送ベルト23とピックアップローラ24、25とが設けられており吸着ロータ15に吸着された紙葉類2は、この搬送路による搬送力によって吸着ロータ15から引き離され装置内部へ搬送される。
【0026】
 また、吸着ロータ15の吸着穴19の近傍には、バックアップ14に積載された最上部に位置する紙葉類2の先端部の上端を検知する一対の上端検知センサ26a、26bが配置されている。上端検知センサ26a、26bは、吸着ロータ15の周面とバックアップ14に積載された最上部の紙葉類2とが、紙葉類82を一枚ずつ吸着するのに好適な所定の離間距離になる位置でバックアップ14を停止させるために、バックアップ14の昇降方向の位置情報を得るためのものである。上端検知センサ26a、26bによって検知された上記位置情報は、上述した制御部11に通知される。
【0027】
 さらに、本実施形態に係る取出装置3は、吸着ロータ15に紙葉類2を一枚ずつ確実に吸着させるための機構として、さらに送風機構27を備えている。すなわち、送風機構27は、吸着ロータ15による紙葉類2の取り出し側から、バックアップ14に積載された上部に位置する紙葉類2の先端へ向けてエアを送風するために、二枚取り防止ブロック22の内部を貫通して開口する送風ダクト28を備えており、この送風ダクト28から送風されるエア38により吸着ロータ15近傍の重なっている紙葉類2どうしを分離(剥離)させる。したがって、取り出し対象となる紙葉類2の例えば先端部が反り返っている場合でも、紙葉類どうしを送風ダクト28より送風されるエア38により確実に分離して吸着ロータ15に吸着させることができる。
【0028】
 また、制御部11は、上端検知センサ26a、26bによって得られたバックアップ14の昇降方向の位置情報、つまりバックアップ14に積載された最上部に位置する紙葉類2の先端部の位置情報に基づいて、送風機構27並びに吸着ロータ15の動作を制御する。これにより、バックアップ14上の最上部の紙葉類2の先端部(被吸着部分)と吸着ロータ15の吸着穴19との位置関係を、紙葉類2を一枚ずつ分離して吸着するのに最適な位置関係とし、さらにこの状態で紙葉類の分離及び吸着動作を実施することが可能となる。なお、本発明では、検知方法及び給紙方法は、上述したような方法にのみ限定されるものではなく、公知の他の検知方法や給紙方法を採用しても勿論構わない。
【0029】
 次に、このように構成された本実施形態に係る紙葉類処理装置1が備えた取出装置3の動作について説明する。まず、複数枚の紙葉類2をバックアップ14の上にセットし装置の稼動を開始すると、バックアップ14が上昇する。最上部に置かれた紙葉類2の先端部上端が、上端検知センサ26a、26bによって検知されると、バックアップ14がこの位置で停止する。この状態で、制御部11は、吸引孔18を通じてのエア吸引並びに吸着ロータ15の回転を開始させるとともに、送風ダクト28を通じて、吸着ロータ15による紙葉類2の取り出し側から紙葉類2の先端へ向けてエア38が送風されるように送風機構27を制御する。
【0030】
 吸着ロータ15の回転により吸着穴19が吸着ブロック16の吸引孔18の開口と重なったとき、吸着ロータ15の吸着穴19にバックアップ14上の最上部の紙葉類2が吸着される。ここで、例えば図3に示すように、取り出し対象となる紙葉類2aの例えば先端部が反り返っている場合等でも、送風ダクト28より送風されるエア38により紙葉類どうしを確実に分離して吸着ロータ15に吸着させることができる。
【0031】
 この後、吸着ロータ15の吸着穴19に吸着した紙葉類2は、吸着ロータ1の回転に付き従いながら、二枚取り防止ブロック22の上を通過しつつバックアップ2上から取り出されて行く。さらに、吸着ロータ15の回転がさらに進むと、紙葉類2aの先端がピックアップローラ24、25と搬送ベルト23とによって構成される搬送路へ入り込んで行き、搬送路のもつ搬送力によって、紙葉類2は、吸着穴19からの吸引力に抗しつつ吸着ロータ15から引き剥がされ、装置内部の検知部12へと搬送されて行く。
【0032】
 このように、本実施形態に係る取出装置3を備えた紙葉類処理装置1によれば、吸着ロータ15によって紙葉類2が取出される方向から、バックアップ14上に積載された紙葉類2の先端へ向けてエアを送風するので、取り出し対象となる紙葉類2aの例えば先端部等が反り返っている場合でも、反り返った状態で重なっているこの紙葉類2aどうしをエア38により分離して吸着ロータ15に吸着させることができ、これにより紙葉類2aを一枚ずつ確実に取り出すことができる。
【0033】
 また、本実施形態に係る紙葉類処理装置1によれば、積載された紙葉類2の昇降方向の位置に応じて、送風機構27又は吸着ロータ15の動作を制御できるので、バックアップ14に積載された最上部の紙葉類と吸着ロータ15との位置関係を、紙葉類を一枚ずつ分離して吸着するのに最適な位置関係とし、さらにこの状態で紙葉類の分離及び吸着動作を実施することができ、これにより紙葉類を一枚ずつより確実に取り出すことが可能となる。
【0034】
 なお、本発明はこの実施形態にのみ限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、図4に示すように、送風機構27にエア38の送風角度の調整機能を付与した送風機構29を適用してもよい。この送風機構29を適用することにより、バックアップ14に積載された紙葉類2の束毎、つまり紙葉類のロット毎の例えば反り返り量の傾向等に応じて、エア38の送風角度の調整が可能となるので、紙葉類の束(ロット)毎に最適な条件で紙葉類を一枚ずつ分離して取り出すことができる。また、勿論、紙葉類のロット毎の例えば反り返り量の傾向等に応じて、吸着ロータ15による吸引力や送風機構によるエア38の送風力が制御可能となるように取出装置を構成してもよい。
【0035】
 (第2の実施形態)この実施形態に係る紙葉類処理装置は、第1の実施形態の紙葉類処理装置に設けられていた取出装置3に代えて、図5に示すように、取出装置31を備えて構成されている(送風機構27は図示省略)。この取出装置31は、上述したバックアップ14の代わりにバックアップ32を有している。すなわち、バックアップ32には、吸着ロータ15による紙葉類2の被吸着部分の積載姿勢を補正するための開口部33が設けられている。
【0036】
 したがって、図6に示すように、例えば長手方向を四つ折りにしたときの曲げぐせ(折曲部分が3個所)の付いてる紙葉類2b等が、バックアップ32に積載されていて、これを一枚ずつ取り出そうとする場合等でも、紙葉類2bの先端側の折曲部2cを、バックアップ32に設けられた開口部33から逃がすことにより、吸着ロータ15の吸着穴18を通じて吸着される紙葉類2bの被吸着部分2dの積載姿勢を補正することができる。これにより、折曲している紙葉類の被吸着部分2dと吸着ロータ15の吸着穴18とを対向させることが可能なので、紙葉類がこのように折れ曲がった状態で積載されている場合でも、この束の中から紙葉類2bを一枚ずつ確実に取り出すことが可能である。ここで、上記使用類2bは、例えば壱萬円券であって、上述したように長手方向を四つ折りにしたときの曲げぐせ(折曲部分が3個所)を考慮しつつ、壱萬円券の長手方向の長さ160mmを例えば100%とすると、紙葉類2bの先端部側を支持するバックアップ32の先端支持部32aは長さ18±5%(28.8mm±8mm)で形成され、且つ開口部33は長さ39±5%(62.4mm±8mm)で形成されることが好ましい。
【0037】
 なお、図7に示すように、紙葉類2bの長手方向に所定の間隔を空けて並設された複数のシャフト状部材34で構成されたバックアップ35をバックアップ32に代えて適用してもよい。すなわち、図5、図6に示したバックアップ32に対応する部分をシャフト状部材34を密なピッチで配置して構成し、図5、図6の開口部33に対応する部分をシャフト部材34を疎な間隔とすることによりバックアップ35を形成するものである。
【0038】
 また、図8に示すように、紙葉類2bの先端部側及び後端部側に対応する部位が昇降自在に構成され、実質的に開口部36が開閉可能となるバックアップ37を適用してもよい。これにより、バックアップ37への複数枚の紙葉類2bの積載(セット)時に、開口部36を閉鎖しておくことが可能なので、紙葉類2bの積載時に、誤って紙葉類2bの先端を開口部36に落とし込んでセットしてしまうようなこと等が防止される。
【0039】
 なお、本発明においては、開口部の大きさ又は位置等を、例えば紙葉類2bのロット(紙葉類の束)毎の長手方向のサイズや折り曲がり方の傾向等に応じて、適宜変更できるように上述したバックアップ32、35、37を構成することが望ましい。
【0040】
【発明の効果】
 以上説明したように、本発明に係る紙葉類処理装置によれば、吸着体によって紙葉類が取出される方向から、積載された紙葉類の先端へ向けてエアを送風するので、取り出し対象となる紙葉類の例えば先端部等が反り返っている場合でも、重なっている紙葉類どうしをエアにより分離して吸着体に吸着させることができ、これにより紙葉類を一枚ずつ確実に取り出すことができる。
【0041】
 また、本発明に係る紙葉類処理装置によれば、例えば折れ曲がっている紙葉類が積載部に積載されていて、これを一枚ずつ取り出そうとする場合等でも、紙葉類のこの折れ曲がっている部位を、積載部に設けられた開口部から逃がすことにより、吸着体による紙葉類の被吸着部分の積載姿勢を補正するので、紙葉類が折曲しているか否かに拘わらず、吸着体の吸着部分と紙葉類の被吸着部分とを対向させることが可能となり、これにより紙葉類が折れ曲がった状態で積載されている場合でも、この束の中から紙葉類を一枚ずつ確実に取り出すことができる。
図面の簡単な説明
【図1】本発明の第1の実施形態に係る紙葉類処理装置を概略的に示す図である。
【図2】図1の紙葉類処理装置が備える取出装置を側面からみた断面図である。
【図3】図2の取出装置において、反り返った紙葉類を取り出す際の作用を説明するための図である。
【図4】図2の取出装置と送風機構が異なる他の取出装置を側面からみた断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る紙葉類処理装置が備える取出装置を側面からみた断面図である。
【図6】図5の取出装置において、折り曲がった紙葉類を取り出す際の作用を説明するための図である。
【図7】図6の取出装置とバックアップが異なる他の取出装置を側面からみた断面図である。
【図8】図6、図7の取出装置とバックアップが異なる他の取出装置を側面からみた断面図である。
【図9】従来の紙葉類処理装置が備える取出装置を側面からみた断面図である。
【図10】図9の取出装置において、折り曲がった紙葉類を取り出す際の課題を説明するための図である。
【図11】図9の取出装置において、反り返った紙葉類を取り出す際の課題を説明するための図である。
【符号の説明】
 1…紙葉類処理装置、2,2a,2b…紙葉類、2c…紙葉類の先端側の折曲部、2d…紙葉類の被吸着部分、3,31…取出装置、11…制御部、14,32,35,37…バックアップ、15…吸着ロータ、19…吸着穴、26a、26b…上端検知センサ、27,29…送風機構、28…送風ダクト、33,36…開口部、34…シャフト状部材、38…エア。
図面
【図2】
イメージ ID=000004

【図3】
イメージ ID=000005

【図1】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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上記の内容は特許電子図書館の出力データを加工したものです。by ipdldd 
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