【課題】回路電源を高速化または低電圧化しても安定な動作が可能で、高速化または低消費電力化に適した信号伝送回路を提供する。
【解決手段】複数の単位回路で構成され、駆動パルスに従って単位回路からパルス電圧が順次出力される。単位回路は、駆動パルスをドレインに入力して、パルス電圧としてソースから出力する第1の出力トランジスタ(T12)と、第1の出力トランジスタのゲートとソースとの間に接続された第1のブートストラップ容量(C11)と、第1のブートストラップ容量を充電するために、ソースが第1の出力トランジスタのゲートに接続され、ドレインが電源線または接地線あるいは充電パルス線に接続された充電トランジスタ(T11)と、一端が充電トランジスタのゲートに接続された第2のブートストラップ容量(C22)とを備える。
【選択図】 図1
[代表図面]
【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】公開特許公報(A)
【公開番号】
特開2005−276424(P2005−276424A)
【公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【発明の名称】信号伝送回路、固体撮像装置、カメラおよび表示装置
【国際特許分類第7版】
G11C 19/28
G09G 3/20
G09G 3/36
G11C 19/00
H03K 17/04
H03K 17/06
H03K 17/687
H04N 5/335
【FI】
G11C 19/28 B
G09G 3/20 611 A
G09G 3/20 621 F
G09G 3/20 621 H
G09G 3/20 622 E
G09G 3/20 623 H
G09G 3/36
G11C 19/00 J
H03K 17/04 E
H03K 17/06 C
H04N 5/335 Z
H03K 17/687 A
【審査請求】有
【請求項の数】23
【全頁数】16
【出願番号】特願2005−77681(P2005−77681)
【出願日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【分割の表示】特願2001−362934(P2001−362934)の分割
【原出願日】平成13年11月28日(2001.11.28)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社
【代理人】
【識別番号】110000040
【氏名又は名称】特許業務法人池内・佐藤アンドパートナーズ
【発明者】

【テーマコード(参考)】
5C006
5C024
5C080
5J055
【Fターム(参考)】
5C006 BC03 BC11 BF03 BF34 BF37 EB04 EB05 FA11 FA46 FA47
5C024 CY16 HX01 HX12 HX35 HX40
5C080 AA05 AA06 AA10 BB05 DD08 DD09 DD22 DD26 DD28 JJ03 JJ04
5J055 AX02 AX14 AX21 BX16 CX29 DX13 DX22 DX72 DX73 DX83 EX02 EX07 EY10 EY21 EZ00 EZ12 EZ18 FX05 FX18 FX31 FX37 GX01 GX04 GX05
【請求項1】
複数の単位回路で構成され、駆動パルスに従って前記単位回路からパルス電圧が順次出力される信号伝送回路であって、前記単位回路は、
前記駆動パルスをドレインに入力して、前記パルス電圧としてソースから出力する第1の出力トランジスタと、
前記第1の出力トランジスタのゲートとソースとの間に接続された第1のブートストラップ容量と、
前記第1のブートストラップ容量を充電するために、ソースが前記第1の出力トランジスタのゲートに接続され、ドレインが電源線または接地線あるいは充電パルス線に接続された充電トランジスタと、
一端が前記充電トランジスタのゲートに接続された第2のブートストラップ容量とを備えたことを特徴とする信号伝送回路。
【請求項2】
複数の単位回路で構成され、駆動パルスに従って前記単位回路からパルス電圧が順次出力される信号伝送回路であって、前記単位回路は、
前記駆動パルスをドレインに入力して、前記パルス電圧としてソースから出力する第1の出力トランジスタと、
前記第1の出力トランジスタのゲートとソースとの間に接続された第1のブートストラップ容量と、
前記第1のブートストラップ容量を充電するために、ソースが前記第1の出力トランジスタのゲートに接続され、ドレインが電源線または接地線あるいは第1の充電パルス線に接続された第1の充電トランジスタと、
一端が前記第1の充電トランジスタのゲートに接続され、他端が第2の出力トランジスタのソースまたはソース出力によりドライブされた出力に接続された第2のブートストラップ容量と、
前記第2のブートストラップ容量を充電するために、ソースが前記第2のブートストラップ容量の一端に接続され、ドレインが電源線または接地線または第2の充電パルス線に接続され、ゲートが第3の出力トランジスタのソースまたはソース出力によりドライブされた出力に接続された第2の充電トランジスタとを備えたことを特徴とする信号伝送回路。
【請求項3】
前記信号伝送回路は、
前記第1の充電トランジスタのソースにドレインが接続された第1の放電トランジスタと、
前記第2の充電トランジスタのソースにドレインが接続された第2の放電トランジスタとを備えたことを特徴とする請求項2記載の信号伝送回路。
【請求項4】
前記信号伝送回路は、
前記第1のブートストラップ容量の前記第1の放電トランジスタが接続された端子とは異なる端子に接続された第3の放電トランジスタと、
前記第2のブートストラップ容量の前記第2の放電トランジスタが接続された端子とは異なる端子に接続された第4の放電トランジスタとを備えたことを特徴とする請求項3記載の信号伝送回路。
【請求項5】
前記第3の放電トランジスタと前記第4の放電トランジスタが同一のトランジスタであることを特徴とする請求項4記載の信号伝送回路。
【請求項6】
前記第3および第4の放電トランジスタのゲートには、前記駆動パルスが入力されることを特徴とする請求項4または5記載の信号伝送回路。
【請求項7】
前記第2の放電トランジスタおよび前段の第3の放電トランジスタのゲートには、前記第1の出力トランジスタのソースまたはソース出力によりドライブされた出力が供給されることを特徴とする請求項4から6のいずれか一項記載の信号伝送回路。
【請求項8】
前記第2の出力トランジスタは、前段の単位回路における出力トランジスタであり、前記第3の出力トランジスタは、前々段の単位回路における出力トランジスタであることを特徴とする請求項2から7のいずれか一項記載の信号伝送回路。
【請求項9】
前記信号伝送回路は、前記第1の出力トランジスタのゲートにドレインが接続された誤動作防止用トランジスタを備えたことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項記載の信号伝送回路。
【請求項10】
前記信号伝送回路は、ドレインが前記第1の出力トランジスタのゲートに接続され、ゲートが前々段の単位回路における出力トランジスタのソースまたはソース出力によりドライブされた出力に接続された誤動作防止用トランジスタを備えたことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項記載の信号伝送回路。
【請求項11】
ある段において、前記第1の出力トランジスタのソースからパルス電圧が出力されている期間、次段の前記第1の充電トランジスタを動作可能とし、次次段の前記第1の充電トランジスタを動作禁止にするような電源電圧パルスが前記第1の充電トランジスタのドレインに供給されることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項記載の信号伝送回路。
【請求項12】
前記第1の充電トランジスタのコンダクタンスが、前記誤動作防止用トランジスタのコンダクタンスよりも小さいことを特徴とする請求項9または10記載の信号伝送回路。
【請求項13】
前記トランジスタは全てNMOSトランジスタであり、前記第1の放電トランジスタのソースには前記第1の出力トランジスタの閾値電圧よりも低い電圧が供給され、前記第2の放電トランジスタのソースには前記第1の充電トランジスタの閾値電圧よりも低い電圧が供給されることを特徴とする請求項3から12のいずれか一項記載の信号伝送回路。
【請求項14】
前記トランジスタは全てNMOSトランジスタであり、前記第4の放電トランジスタのソースには次段の第2の充電トランジスタの閾値電圧よりも低い電圧が供給されることを特徴とする請求項4から12のいずれか一項記載の信号伝送回路。
【請求項15】
前記トランジスタは全てNMOSトランジスタであり、前記誤動作防止用トランジスタのソースには、接地電圧が供給されることを特徴とする請求項9または10記載の信号伝送回路。
【請求項16】
前記トランジスタは全てNMOSトランジスタであり、前記誤動作防止用トランジスタのソースには、前記第1の出力トランジスタの閾値電圧よりも低い電圧が供給されることを特徴とする請求項9または10記載の信号伝送回路。
【請求項17】
前記トランジスタは全てPMOSトランジスタであり、前記第1の放電トランジスタのソースには前記第1の出力トランジスタの閾値電圧よりも高い電圧が供給され、前記第2の放電トランジスタのソースには前記第1の充電トランジスタの閾値電圧よりも高い電圧が供給されることを特徴とする請求項3から12のいずれか一項記載の信号伝送回路。
【請求項18】
前記トランジスタは全てPMOSトランジスタであり、前記第4の放電トランジスタのソースには次段の第2の充電トランジスタの閾値電圧よりも高い電圧が供給されることを特徴とする請求項4から12のいずれか一項記載の信号伝送回路。
【請求項19】
前記トランジスタは全てPMOSトランジスタであり、前記誤動作防止用トランジスタのソースには、電源電圧が供給されることを特徴とする請求項9または10記載の信号伝送回路。
【請求項20】
前記トランジスタは全てPMOSトランジスタであり、前記誤動作防止用トランジスタのソースには、前記第1の出力トランジスタの閾値電圧よりも高い電圧が供給されることを特徴とする請求項9または10記載の信号伝送回路。
【請求項21】
請求項1または2記載の信号伝送回路を備えたことを特徴とする固体撮像装置。
【請求項22】
請求項21記載の固体撮像装置を搭載したことを特徴とするカメラ。
【請求項23】
請求項1または2記載の信号伝送回路を備えたことを特徴とする表示装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、MOSイメージセンサ、カメラ、デイスプレイなどを駆動するためのシフトレジスタに適用され、低電圧で駆動できる信号伝送回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の信号伝送回路の例は、例えば特許文献1等に記載されている。図4は、従来の信号伝送回路の一構成例を示す回路図である。なお、図4には、説明の便宜上、多数段構成のうち3段部分のみを示している。この信号伝送回路は、次段への出力トランジスタT12、T22、T32と、ブートストラップ容量C11、C21、C31と、ブートストラップ容量を充電する充電トランジスタT11、T21、T31と、放電トランジスタT13、T14、T23、T24、T33、T34とで構成され、電源電圧VDD、駆動パルスV1、V2、およびスタートパルスVSTが供給される。
【0003】
次に、このように構成された従来の信号伝送回路の動作について説明する。
【0004】
スタートパルスVSTが論理「High」レベルになると、初段の充電トランジスタT11がオンになり、ブートストラップ容量C11が電源電圧VDDへと充電され、ブートストラップ容量C11の充電電圧が出力トランジスタT12の閾値電圧レベルを超えると、初段の出力トランジスタT12がオンする。
【0005】
その後、論理「High」レベルの駆動パルスV1が出力トランジスタT12のドレインに入力すると、出力トランジスタT12のゲートには、駆動パルスV1の電圧とブートストラップ容量C11両端の電位差とが足されて印加されることとなり、出力トランジスタT12のゲート電位が駆動パルスV1の電位よりも上昇すると、駆動パルスV1がノードN12から出力パルスOUT1として利用される。
【0006】
また同時に、ノードN12の電圧が、2段目の充電トランジスタT21のゲートに印加されて、トランジスタT21がオンになり、ブートストラップ容量C21が電源電圧VDDへと充電され、ブートストラップ容量C21の充電電圧が出力トランジスタT22の閾値電圧レベルを超えると、2段目の出力トランジスタT22がオンする。
【0007】
その後、論理「High」レベルの駆動パルスV2が出力トランジスタT22のドレインに入力すると、出力トランジスタT22のゲートには、駆動パルスV2の電位とブートストラップ容量C21の両端の電位差とが足されて印加されることとなり、出力トランジスタT22のゲート電位が駆動パルスV2の電位よりも上昇すると、駆動パルスV2がノードN22から出力パルスOUT2として利用される。
【0008】
また同時に、ノードN22の電圧が、3段目の充電トランジスタT31のゲートに印加されて、充電トランジスタT31がオンになり、ブートストラップ容量C31が電源電圧VDDへと充電され、ブートストラップ容量C31の充電電圧が出力トランジスタT32の閾値電圧レベルを超えると、3段目の出力トランジスタT22がオンする。
【0009】
このような動作が繰り返されることで、信号伝送回路は、さらに出力パルスOUT3以降の出力を順次出力することになる。
【特許文献1】
特開平5−166393号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記従来の信号伝送回路の問題点について、図5を参照して説明する。
【0011】
図5は、NMOSのみを用いた従来の信号伝送回路における各部のパルス電圧を示すタイミングチャートである。この回路は5V系の回路であり、駆動パルスV1、V2の電圧振幅、および電源電圧VDDが5Vの場合を示す。
【0012】
図5において、時刻t0において、スタートパルスVSTが5Vに立ち上がると、初段の充電トランジスタT11がオンになり、ブートストラップ容量C11が電源電圧VDDである5Vに向かって充電されていくが、ここで充電トランジスタT11がエンハンスメント型のNMOSの場合には、トランジスタT11の閾値電圧Vtの影響で、出力トランジスタT12のゲートが接続されたノードN11の電圧VN11は、電源電圧VDDである5VからΔH0だけ低い電圧(5V−ΔH0)となり、この状態で出力トランジスタT12がオンする。
【0013】
次に、時刻t1において、5Vの駆動パルスV1が出力トランジスタT12のドレインに入力すると、出力トランジスタT12のゲート(ノードN11)には、駆動パルスV1の電圧5Vとブートストラップ容量C11の両端の電位差(5V−ΔH0)が加算された電圧HB1が印加され、ノードN12から振幅H1のパルスが出力されることとなる。
【0014】
また同時に、ノードN12の振幅H1のパルス電圧が、2段目の充電トランジスタT21のゲートに印加されて、充電トランジスタT21がオンになるが、トランジスタT21の閾値電圧VTの影響により、出力トランジスタT22のゲートが接続されたノードN21の電圧は、電圧H1からΔH1だけ低い電圧(H1−ΔH1)となり、ブートストラップ容量C21が電圧(H1−ΔH1)へと充電されることとなる。
【0015】
同様に、時刻t2、t3の場合も、時刻t1の動作を繰り返すこととなる。
【0016】
このように、従来の信号伝送回路の場合、充電トランジスタのゲートには最大でも5V未満の電圧しか加わらないため、ブートストラップ容量は、電源電圧VDDである5Vよりも低い電圧にしか充電できないこととなる。したがって、ノードN21、N31の電圧が次第に降下して、信号伝送回路は、何段か先では出力パルスを生成することができなくなる。
【0017】
特に、回路の電源系の低電圧化、たとえば3V系の回路などになると動作がより難しくなる。
【0018】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、回路電源を高速化または低電圧化しても安定な動作が可能で、高速化または低消費電力化に適した信号伝送回路、およびかかる信号伝送回路が適用される固体撮像装置、かかる固体撮像装置を搭載したカメラ、および上記信号伝送回路が適用される表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記の目的を達成するため、本発明に係る第1の信号伝送回路は、複数の単位回路で構成され、駆動パルスに従って前記単位回路からパルス電圧が順次出力される信号伝送回路であって、単位回路は、駆動パルスをドレインに入力して、パルス電圧としてソースから出力する第1の出力トランジスタと、第1の出力トランジスタのゲートとソースとの間に接続された第1のブートストラップ容量と、第1のブートストラップ容量を充電するために、ソースが第1の出力トランジスタのゲートに接続され、ドレインが電源線または接地線あるいは充電パルス線に接続された充電トランジスタと、一端が充電トランジスタのゲートに接続された第2のブートストラップ容量とを備えたことを特徴とする。
【0020】
前記の目的を達成するため、本発明に係る第2の信号伝送回路は、複数の単位回路で構成され、駆動パルスに従って単位回路からパルス電圧が順次出力される信号伝送回路であって、単位回路は、駆動パルスをドレインに入力して、パルス電圧としてソースから出力する第1の出力トランジスタと、第1の出力トランジスタのゲートとソースとの間に接続された第1のブートストラップ容量と、第1のブートストラップ容量を充電するために、ソースが第1の出力トランジスタのゲートに接続され、ドレインが電源線または接地線あるいは第1の充電パルス線に接続された第1の充電トランジスタと、一端が第1の充電トランジスタのゲートに接続され、他端が第2の出力トランジスタのソースまたはソース出力によりドライブされた出力に接続された第2のブートストラップ容量と、第2のブートストラップ容量を充電するために、ソースが第2のブートストラップ容量の一端に接続され、ドレインが電源線または接地線または第2の充電パルス線に接続され、ゲートが第3の出力トランジスタのソースまたはソース出力によりドライブされた出力に接続された第2の充電トランジスタとを備えたことを特徴とする。
【0021】
この構成によれば、まず、第3の(例えば、前々段の単位回路における)出力トランジスタのソース出力が第2の充電トランジスタのゲートに印加されることで、第2のブートストラップ容量が充電され、第2のブートストラップ容量の一端が第1の充電トランジスタのゲートに接続され、他端に第2の(例えば、前段の単位回路における)出力トランジスタの出力が加えられることで、第1の充電トランジスタのゲートに従来よりも高い電圧が加わることになり、第1の充電トランジスタのゲート電位を電源電圧VDDよりも高くすることができる。これにより、第1のブートストラップ容量を電源電圧VDDに充電することができ、第1のブートストラップ容量への充電電圧の降下を防ぐことができる。したがって、伝送段数が増えることにより、出力パルス電圧が次第に低下したり、何段か先で出力パルスが出なくなることを防止することができる。
【0022】
第2の信号伝送回路は、第1の充電トランジスタのソースにドレインが接続された第1の放電トランジスタと、第2の充電トランジスタのソースにドレインが接続された第2の放電トランジスタとを備えることが好ましい。
【0023】
また、第2の信号伝送回路は、第1のブートストラップ容量の第1の放電トランジスタが接続された端子とは異なる端子に接続された第3の放電トランジスタと、第2のブートストラップ容量の前記第2の放電トランジスタが接続された端子とは異なる端子に接続された第4の放電トランジスタとを備えることが好ましい。
【0024】
この場合、第3の放電トランジスタと第4の放電トランジスタが同一のトランジスタであることが好ましい。
【0025】
また、第3および第4の放電トランジスタのゲートには、駆動パルスが入力されることが好ましい。これにより、直接駆動パルスが加わることで、安定して放電を行うことができる。
【0026】
また、第2の放電トランジスタおよび前段の第3の放電トランジスタのゲートには、第1の出力トランジスタのソース電圧またはソース電圧によりドライブされた出力が供給されることが好ましい。これにより、第2のブートストラップ容量と、前段の第1のブートストラップ容量とを同時に放電することができる。
【0027】
このように、放電トランジスタを4個追加するだけで、ブートストラップ容量の放電ができ、他の外部入力パルスなどが無い規模の小さい回路構成にも本発明を適用することができる。
【0028】
第2の信号伝送回路において、第2の出力トランジスタは、前段の単位回路における出力トランジスタであり、第3の出力トランジスタは、前々段の単位回路における出力トランジスタであることが好ましい。
【0029】
この構成によれば、シフトレジスタの出力を利用することで、充電トランジスタのゲートに加える余分なパルスを省略し、回路規模を小さくすることができる。
【0030】
第1および第2の信号伝送回路は、ドレインが第1の出力トランジスタのゲートに接続された誤動作防止用トランジスタを備えることが好ましい。
【0031】
この構成によれば、出力トランジスタの閾値電圧が低い場合でも誤動作を防止でき、閾値電圧の範囲を広くとることができる。
【0032】
また、第1および第2の信号伝送回路は、ドレインが第1の出力トランジスタのゲートに接続され、ゲートが前々段の出力トランジスタのソースに接続された誤動作防止用トランジスタを備えることが好ましい。
【0033】
この構成によれば、誤動作防止用トランジスタのゲートに前々段の出力トランジスタのソースを接続するように構成したことで、他の外部入力パルスなどが無い規模の小さい回路構成にも本発明を適用することができる。
【0034】
第1および第2の信号伝送回路において、ある段の出力トランジスタのソースにパルス電圧が出力されている期間、次段の充電トランジスタを動作可能とし、次次段の充電トランジスタを動作禁止にするような電源電圧パルスがドレインに供給されることが好ましい。例えば、充電トランジスタがNMOSからなる場合、電源電圧パルスとして、「High」レベル電圧を次段の充電トランジスタのドレインに供給し、「Low」レベル電圧を次次段の充電トランジスタのドレインに供給する。また、充電トランジスタがPMOSからなる場合、電源電圧パルスとして、「Low」レベル電圧を次段の充電トランジスタのドレインに供給し、「High」レベル電圧を次次段の充電トランジスタのドレインに供給する。
【0035】
この構成によれば、誤動作防止用トランジスタを省略することができ、回路規模を縮小することができる。
【0036】
または、第1の充電トランジスタのコンダクタンスが、誤動作防止用トランジスタのコンダクタンスよりも小さいことが好ましい。
【0037】
この構成によれば、第1のブートストラップ容量のプラス端子側をより0Vに近づけることができ、誤動作をより確実に防止することができる。
【0038】
第1および第2の信号伝送回路において、トランジスタが全てNMOSトランジスタである場合、第1から第4の放電トランジスタのソースおよび誤動作防止用トランジスタのソースのうち少なくとも1つには、接地電位が供給される。
【0039】
または、第1および第2の信号伝送回路において、トランジスタが全てNMOSトランジスタである場合、第1から第4の放電トランジスタのソースおよび誤動作防止用トランジスタのソースのうち少なくとも1つには、第1の出力トランジスタの閾値電圧よりも低い電圧が供給される。
【0040】
第1および第2の信号伝送回路において、トランジスタが全てPMOSトランジスタである場合、第1から第4の放電トランジスタのソースおよび誤動作防止用トランジスタのソースのうち少なくとも1つには、電源電圧が供給される。
【0041】
または、第1および第2の信号伝送回路において、トランジスタが全てPMOSトランジスタである場合、第1から第4の放電トランジスタのソースおよび誤動作防止用トランジスタのソースのうち少なくとも1つには、第1の出力トランジスタの閾値電圧よりも高い電圧が供給される。
【0042】
上記の構成により、充電トランジスタまたは出力トランジスタが安定してオフの状態を保つことができる。
【0043】
前記の目的を達成するため、本発明に係る固体撮像装置は、第1または第2の信号伝送回路を備えたことを特徴とする。
【0044】
前記の目的を達成するため、本発明に係るカメラは、本発明に係る固体撮像装置を搭載したことを特徴とする。
【0045】
前記の目的を達成するため、本発明に係る表示装置は、第1または第2の信号伝送回路を備えたことを特徴とする。
【0046】
上記の構成によれば、回路電源を低電圧化しても安定な動作を保証することができ、特に低消費電力化を図る必要のある携帯用機器に適用される、固体撮像装置、それを搭載したカメラ、および液晶表示装置において効果を発揮することができる。
【発明の効果】
【0047】
本発明によれば、次段のブートストラップ容量を電源電圧VDDに充電することができ、ブートストラップ容量への充電電圧の降下を防ぐことができる。したがって、伝送段数が増えることにより、出力パルス電圧が次第に低下したり、何段か先で出力パルスが出なくなることを防止することができる。これによって、安定な低電圧駆動が可能な信号伝送回路を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0049】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る信号伝送回路の一構成例を示す回路図である。なお、本実施形態が図4に示す従来例と異なる点は、前段の放電トランジスタのゲートが次段の出力トランジスタのソースに共通に接続され、共通の出力パルス電圧が印加される点にある。その他の構成については、図5の従来例と同じであり、図1において同一の符号を付す。
【0050】
図1において、スタートパルスVSTが論理「High」レベルになると、初段における第1のブートストラップ容量C11を充電する第1の充電トランジスタT11がオンになり、第1のブートストラップ容量C11が電源電圧VDDにより充電され、第1のブートストラップ容量C11の充電電圧が出力トランジスタT12の閾値電圧レベルを超えると、初段の出力トランジスタT12がオンする。
【0051】
その後、論理「High」レベルの駆動パルスV1が出力トランジスタT12のドレインに入力すると、出力トランジスタT12のゲートには、駆動パルスV1の電圧と第1のブートストラップ容量C11両端の電位差とが足されて印加されることとなり、出力トランジスタT12のゲート電位が駆動パルスV1の電位よりも上昇すると、駆動パルスV1が初段の出力ノードN12から出力パルスOUT1として利用される。
【0052】
また同時に、駆動パルスV1がノードN12に出力されると、ノードN12にゲートが接続された2段目の第1の充電トランジスタT21がオンになり、第1のブートストラップ容量C21が電源電圧VDDにより充電され、第1のブートストラップ容量C21の充電電圧が出力トランジスタT22の閾値電圧レベルを超えると、2段目の出力トランジスタT22がオンする。
【0053】
その後、論理「High」レベルの駆動パルスV2が出力トランジスタT22のドレインに入力すると、出力トランジスタT22のゲートには、駆動パルスV2の電位と第1のブートストラップ用容量C21両端の電位差とが足されて印加されることとなり、出力トランジスタT22のゲート電位が駆動パルスV2の電位よりも上昇すると、駆動パルスV2が2段目の出力ノードN22から出力パルスOUT2として利用される。
【0054】
この出力パルスOUT2が、初段における第1の放電トランジスタT13および第2の放電トランジスタT14のゲートに共通に印加されるので、2段目の出力ノードN22に駆動パルスV2が出力された時に、初段の第1のブートストラップ容量C11両端の電荷が高速かつ同時に放電されることになる。
【0055】
ここで、本実施形態による信号伝送回路の利点は、第1のブートストラップ容量C11の両端の電荷を高速かつ同時に放電することで、回路電源を高速化しても安定な動作が可能で、高速化に適した信号伝送回路を実現することができる。
【0056】
また同時に、駆動パルスV2がノードN22に出力されると、ノードN22にゲートが接続された3段目の第1の充電トランジスタT31がオンになり、第1のブートストラップ容量C31が電源電圧VDDにより充電され、第1のブートストラップ容量C31の充電電圧が出力トランジスタT32の閾値電圧レベルを超えると、3段目の出力トランジスタT32がオンする。
【0057】
その後、論理「High」レベルの駆動パルスV1が出力トランジスタT32のドレインに入力すると、出力トランジスタT32のゲートには、駆動パルスV1の電位と第1のブートストラップ用容量C31両端の電位差とが足されて印加されることとなり、出力トランジスタT32のゲート電位が駆動パルスV1の電位よりも上昇すると、駆動パルスV1が3段目の出力ノードN32から出力パルスOUT3として利用される。
【0058】
この出力パルスOUT3が、2段目における第1の放電トランジスタT23および第2の放電トランジスタT24のゲートに共通に印加されるので、3段目の出力ノードN32に駆動パルスV1が出力された時に、2段目の第1のブートストラップ容量C21両端の電荷が高速かつ同時に放電されることになる。
【0059】
このような動作が繰り返されることで、信号伝送回路は、さらに出力パルスを順次出力することになる。
【0060】
なお、第1および第2の放電トランジスタのそれぞれのソースは接地電位(0V)としているが、各ソース電圧は、出力トランジスタの閾値電圧よりも小さい値であれば、0Vでなくても同様の効果が得られる。
【0061】
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態に係る信号伝送回路の一構成例を示す回路図である。本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、2段目以降の単位回路において、第2のブートストラップ容量(C22、C32)と、第2のブートストラップ容量を充電する第2の充電トランジスタ(T25、T35)と、第2のブートストラップ容量の両端の電荷を放電する第3の放電トランジスタ(T26、T36)と、3段目以降の単位回路において、第1のブートストラップ容量(C31)のプラス側端子(ノードN31)にドレインが、前々段の出力ノード(N12)にゲートが接続され、ソースが接地される誤動作防止用トランジスタ(T38)とを追加し、第2のブートストラップ容量のプラス側端子(ノードN25、N35)を自身の段における第1の充電トランジスタ(T21、T31)のゲートに接続し、また第2のブートストラップ容量のマイナス側端子(ノードN12、N22)を次段における第2の充電トランジスタ(T25、T35)のゲートに接続した点にある。
【0062】
図2において、スタートパルスVST2が論理「High」レベルになると、初段における第1のブートストラップ容量C11を充電する第1の充電トランジスタT11がオンになり、第1のブートストラップ容量C11が電源電圧VDDにより充電され、第1のブートストラップ容量C11の充電電圧が出力トランジスタT12の閾値電圧レベルを超えると、初段の出力トランジスタT12がオンする。
【0063】
また、スタートパルスVST1が論理「High」レベルになると、2段目における第2のブートストラップ容量C22を充電する第2の充電トランジスタT25がオンになり、第2のブートストラップ容量C22が電源電圧VDDにより充電される。
【0064】
その後、論理「High」レベルの駆動パルスV1が出力トランジスタT12のドレインに入力すると、出力トランジスタT12のゲートには、駆動パルスV1の電圧と第1のブートストラップ容量C11両端の電位差とが足されて印加されることとなり、出力トランジスタT12のゲート電位が駆動パルスV1の電位よりも上昇すると、駆動パルスV1が初段の出力ノードN12から出力パルスOUT1として利用される。
【0065】
ここで、本実施形態による信号伝送回路の利点は、充電された第2のブートストラップ容量C22のプラス側端子のノードN25に接続された2段目の第1の充電トランジスタT21のゲートには、出力ノードN12に出力された駆動パルスV1の電圧と第2のブートストラップ容量C22両端の電位差とが足されて印加されることとなり、第1の充電トランジスタT21のゲート電位がドレイン電位である電源電圧VDDよりも上昇するため、2段目の第1のブートストラップ容量C21を電源電圧VDDに充電することができる点にある。
【0066】
これによって、2段目の第1のブートストラップ用容量C21を充電する第1の充電トランジスタT21が、たとえエンハンスメント型のNMOSであっても、第1のブートストラップ容量C21を電源電圧VDDに確実に充電でき、出力トランジスタT22をオンにすることができる。
【0067】
また、出力ノードN12に駆動パルスV1が出力される時、同時に、出力ノードN12にゲートが接続された3段目の第2の充電トランジスタT35がオンし、3段目の第2のブートストラップ容量C32が充電される。
【0068】
その後、論理「High」レベルの駆動パルスV2が出力トランジスタT22のドレインに入力すると、出力トランジスタT22のゲートには、駆動パルスV2の電位と第1のブートストラップ容量C21両端の電位差とが足されて印加されることとなり、出力トランジスタT22のゲート電位が駆動パルスV2の電位よりも上昇すると、駆動パルスV2が2段目の出力ノードN22から出力パルスOUT2として利用される。
【0069】
また同時に、第2のブートストラップ容量C32のプラス側端子であるノードN35に接続された3段目の第1の充電トランジスタT31のゲートには、出力ノードN22に出力された駆動パルスV2の電圧と第2のブートストラップ容量C32両端の電位差とが足されて印加されることとなり、第1の充電トランジスタT31のゲート電位がドレイン電位である電源電圧VDDよりも上昇するため、3段目の第1のブートストラップ容量C31が電源電圧VDDに確実に充電され、出力トランジスタT32がオンする。
【0070】
このような動作が繰り返されることで、信号伝送回路は、さらに出力パルスOUT3以降を順次出力することになる。
【0071】
このようにして、全ての信号伝送段において、第1のブートストラップ容量が確実に電源電圧VDDに充電できることとなり、電圧降下の無い低電圧の出力パルスを生成可能な信号伝送回路を実現できる。
【0072】
また、ブートストラップ容量に充電した電圧を放電する手段として、回路のトランジスタや電源を少なくするために、2段目における第1のブートストラップ容量C21の場合は、第1の放電トランジスタT23のドレインを第1のブートストラップ容量C21のプラス側端子に接続し、第2の放電トランジスタT24のドレインを第1のブートストラップ容量C21のマイナス側端子に接続し、第1の放電トランジスタT23および第2の放電トランジスタT24のゲートに、次段である3段目の出力トランジスタT32のソースに接続された出力ノードN32を接続する。これにより、3段目の出力ノードN32に駆動パルスV1が出力された時に、2段目における第1のブートストラップ容量C21が放電されることになる。
【0073】
一方、2段目における第2のブートストラップ容量C22の場合は、第3の放電トランジスタT26のドレインを第2のブートストラップ容量C22のプラス側端子に接続し、第3の放電トランジスタT26のゲートに、自身である2段目の出力トランジスタT22のソースに接続された出力ノードN22を接続する。これにより、2段目の出力ノードN22に駆動パルスV2が出力された時に、2段目における第2のブートストラップ容量C22が放電されることになる。
【0074】
この構成により、放電トランジスタを3個追加するだけで、第1および第2のブートストラップ容量を放電でき、他の外部入力パルスなどが無い規模の小さい回路構成でも、本実施形態の信号伝送回路を実現することができる。
【0075】
また、3段目における第1のブートストラップ容量C31のプラス側端子(ノードN31)にドレインが接続され、初段における出力ノードN12にゲートが接続され、ソースが接地された誤動作防止用トランジスタT38を設けている。3段目における第2のブートストラップ容量C32が充電された時、第1の充電トランジスタT31がノードN35の電位により、多少オンする。そして、第1のブートストラップ容量C31が多少充電されるため、出力トランジスタT32の閾値電圧が低い場合には、出力トランジスタT32が若干ではあるがオンしてしまう。この時、初段の出力ノードN12に駆動パルスV1が出力された時に、同時に3段目の出力ノードN32にも駆動パルスV1が出力される可能性がある。
【0076】
出力ノードN32に駆動パルスV1が出力されることを防ぐために、誤動作防止用トランジスタT38を設けて、初段の出力ノードN12に駆動パルスV1が出力されている時に、誤動作防止用トランジスタT38をオンして、ノードN31を0V付近にして、3段目の出力ノードN32に駆動パルスV1が出力されないようにする。
【0077】
このとき、3段目における第1の充電トランジスタT31のコンダクタンスを誤動作防止用トランジスタT38のコンダクタンスよりも小さくすることで、第1のブートストラップ容量C31のプラス端子側をより0Vに近づけることができ、誤動作をより確実に防止することができる。
【0078】
このように、3段目以降の各段に誤動作防止用トランジスタを設けて、誤動作防止用トランジスタのゲートに、前々段の出力パルスを印加することで、出力トランジスタの閾値電圧が低い場合でも誤動作を防止でき、閾値電圧の範囲を広くとることができる。
【0079】
また、誤動作防止用トランジスタのゲートに前々段の出力トランジスタのソースを接続するように構成したことで、他の外部入力パルスなどが無い規模の小さい回路構成の場合でも、本実施形態による信号伝送回路を実現することができる。
【0080】
なお、放電トランジスタおよび誤動作防止用トランジスタのそれぞれのソースは接地電位(0V)としているが、各ソース電圧は、出力トランジスタの閾値電圧よりも小さい値であれば、0Vでなくても同様の効果が得られる。
【0081】
また、第1および第2の充電トランジスタのドレインには、電源電圧VDDとしてDC電圧が印加されるため、誤動作が起こる可能性が発生し、誤動作防止用トランジスタを組み込む必要があるが、充電トランジスタのドレインに、電源電圧VDDとしてパルス電圧を印加することで誤動作を防止することができる。すなわち、出力トランジスタのソースに出力電圧が発生している期間、次段の充電トランジスタのドレインを「High」レベルとし、次次段の充電トランジスタのドレインを「Low」レベルにすることで、誤動作防止用トランジスタを省略することができる。
【0082】
図3は、NMOSのみを用いた図2の信号伝送回路における各部のパルス電圧を示すタイミングチャートである。この回路は3V系の回路であり、駆動パルスV1、V2の電圧振幅、および電源電圧VDDが3Vの場合を示す。ただし、スタートパルスVST2の電圧振幅は5V、スタートパルスVST1の電圧振幅は3Vとする。ここで、スタートパルスVST2の電圧振幅のみ5Vとするのは、スタートパルスVST2が入力される初段の第1の充電トランジスタT11の場合のみ、前段からの高い電圧が供給できないため、スタートパルスVST2のみ駆動パルスV1、V2の電圧振幅である3Vよりも高い5Vで第1の充電トランジスタT11を駆動することにより、第1の充電トランジスタT11による電圧降下を防止し、第1のブートストラップ容量C11を電源電圧VDDである3Vに充電可能にするためである。
【0083】
図3において、時刻t0において、スタートパルスVST2の電圧が5Vに立ち上がり、エンハンスメント型のNMOSである第1の充電トランジスタT11の閾値電圧Vtがあった場合でも、トランジスタT11を介して第1のブートストラップ容量C11が電源電圧VDDである3Vに充電され、出力トランジスタT12がオンする。
【0084】
同時に、スタートパルスVST1の電圧が3Vに立ち上がり、第2の充電トランジスタT25を介して第2のブートストラップ容量C22が充電される。
【0085】
次に、時刻t1において、駆動パルスV1が3Vに立ち上がり、出力トランジスタT12のドレインに入力すると、出力トランジスタT12のゲートには、駆動パルスV1の電圧3Vとブートストラップ容量C11両端の電位差3Vとが足された高い電圧HB1電圧が印加されるため、出力ノードN12から3V振幅の駆動パルスV1が出力パルスOUT1として確実に出力されることになる。
【0086】
そして同時に、第2のブートストラップ容量C22のプラス側端子に接続されたノードN25の高電圧HB25が、第1の充電トランジスタT21のゲートに入力され、トランジスタT21がオンして、第1のブートストラップ容量C21が確実に電源電圧VDDである3Vに充電されることになる。
【0087】
また、この時、ノードN35は3Vより低い電圧(3V−ΔH35)が充電され、第1の充電トランジスタT31のゲートにも同じ電圧が印加される。この場合、第1の充電トランジスタT31のソースに接続されたノードN31の電位が第1の充電トランジスタT31の閾値電圧以上にならないように、誤動作防止トランジスタT38をオンしてノードN31を接地電位の方向に近づけることで、時刻t1に、ノードN32に駆動パルスV1が出力されることを防ぐことができる。
【0088】
同様にして、時刻t2、t3の場合も、時刻t1の動作を繰り返すこととなる。
【0089】
以上のように、本実施形態によれば、第1の充電トランジスタのゲートには常に、第2のブートストラップ容量のプラス側端子電圧が加わるため、第1のブートストラップ容量を確実に電源電圧3Vに充電できることとなり、電圧降下の無い、3Vの低電圧の出力パルスを生成可能な信号伝送回路を実現できる。
【0090】
また、本実施形態では、NMOSトランジスタの場合について例示および説明したが、全てPMOSトランジスタである場合についても、同様な効果を得ることができる。
【0091】
また、本実施形態では、出力トランジスタのソース電圧を、ドライブ回路を用いて振幅を大きくし電圧を上げることができる。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明の信号伝送回路は、安定な低電圧駆動が可能であり、MOSイメージセンサ、カメラ、デイスプレイなどを駆動するためのシフトレジスタに有用である。
【0093】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る信号伝送回路の一構成例を示す回路図
【図2】本発明の第2の実施形態に係る信号伝送回路の一構成例を示す回路図
【図3】図2の信号伝送回路における各部のパルス電圧を示すタイミングチャート
【図4】従来の信号伝送回路の一構成例を示す回路図
【図5】図4の信号伝送回路における各部のパルス電圧を示すタイミングチャート
【符号の説明】
【0094】
C11、C21、C31 第1のブートストラップ容量
C22、C32 第2のブートストラップ容量
OUT1、OUT2、OUT3 出力パルス(走査パルス)
T11、T21、T31 第1の充電トランジスタ
T25、T35 第2の充電トランジスタ
T12、T22、T32 出力トランジスタ
T13、T23、T33 第1の放電トランジスタ
T14、T24、T34 第2の放電トランジスタ
T26、T36 第3の放電トランジスタ
T38 誤動作防止用トランジスタ
V1、V2 駆動パルス
VDD 電源電圧
VST、VST1、VST2 スタートパルス
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】